法令・告示・通達

航空機騒音に係る環境基準について

  • 公布日:昭和49年7月2日
  • 環大特42号

環境庁大気保全局長から各都道府県知事あて

 航空機騒音に係る環境基準(以下単に「環境基準」という。)は、昭和48年12月27日付け環境庁告示第154号をもつて設定されたところである。
 環境基準は、航空機騒音につき生活環境を保全し、人の健康の保護に資するうえで維持することが望ましい基準として公害対策基本法(昭和42年法律第132号)第9条第1項に基づき定められたものであり、飛行場周辺における航空機騒音による被害を防止するための発生源対策、障害防止対策等の各種施策を総合的に推進するに際しての目標となるべきものである。貴職におかれては、このような環境基準の設定の趣旨にかんがみ、下記の事項に十分御留意のうえ、環境基準の地域類型をあてはめる地域の指定(以下「地域指定」という。)を行うほか、環境基準達成のための施策の実施に関し、格段の御配意を願いたく通知する。
 なお、地域指定を行つた場合には、遅滞なく環境庁に報告されたい。
 おつて、環境基準達成のための施策に関して、関係各省庁に対し、別添の文書を送付したので念のため申し添える。

  1. 第1 地域指定
    1.  1 地域指定の権限は、公害対策基本法第9条第2項の規定に基づいて制定された「環境基準に係る水域及び地域の指定権限の委任に関する政令(昭和46年政令第159号)」により、当該地域が属する区域を管轄する都道府県知事に委任されているので、貴職において地域指定を速やかに行うこと。
    2.  2 環境基準の地域類型をあてはめる地域は、航空機騒音から通常の生活を保全する必要がある地域とすること。従つて、工業専用地域、原野、海上等は地域類型のあてはめを行わないものとすること。
    3.  3 地域類型のあてはめに際しては、当該地域の土地利用等の状況を勘案して行うこと。この場合において、都市計画法(昭和43年法律第100号)に基づく用途地域が定められている地域にあつては、原則として、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域を類型Ⅰにあてはめるものとし、その他を類型Ⅱにあてはめるものとすること。また、用途地域が定められていない地域にあつては、現在及び将来の土地利用状況を勘案し、現在市街化している地域又は将来の市街化が予定されている地域のうち、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域に相当する地域を類型Ⅰにあてはめる等用途地域が定められている地域に準じてあてはめを行うこと。
    4.  4 地域指定を行つたときは、直ちに都道府県の公報に掲載するなどにより公示し、関係住民等に周知させるよう配慮すること。
    5.  5 地域指定の見直しは、概ね5年ごとに土地利用等の状況の変化に応じて行うとともに、土地利用計画上の大幅な変更があつた場合にも速やかに行うこと。
  2. 第2 測定方法等
    1.  1 測定は、暗騒音よりピークレベルが10dB以上大きいすべての航空機騒音について、各測定時期ごとに連続7日間行うことが原則であるが、当該時期の平均的な騒音の状況を把握するために必要かつ十分な日数としても差しつかえないこと。
         なお、測定の際の暗騒音とは、測定点付近における航空機騒音以外の騒音をいうものであり、このレベルがあまり変動しない場合は、一定値として扱つてもよいこと。
    2.  2 測定は、当該地域において環境基準の達成状況を把握し、対策を講ずる上で必要と認められる地点であつて、なるべく暗騒音レベルの低い地点を選定して行うこと。
         なお、適宜固定測定点を設けて航空機騒音の年次的推移を把握することが望ましいこと。
    3.  3 測定は、運航方法及び気象条件を勘案して、年間を通じての平均的な航空機騒音の状況が把握できる時期を選定して行うこととし、航空機騒音の状況が時期によつてほとんど変化しない場合は年1回以上、かなり変化する場合は四季ごとに1回(年4回)以上行うこと。
    4.  4 航空機騒音の評価は、測定されたピークレベル及び機数から1日ごとのWECPNLの値を算出し、一年間のそのすべての値をパワー平均して行うこととするが、運航方法又は気象条件が極めて特殊な日の値は除外すること。
         なお、自衛隊等が使用する飛行場の周辺における測定結果の評価に際しては、自衛隊の現地部隊等の協力を求めて災害派遣、航空救難、緊急発進等の緊急的な離着陸を把握し、当該測定結果を除外して行うこと。
  3. 第3 その他
    1.  1 「航空機騒音」とは、ターボジエツト発動機、ターボプロツプ発動機又はピストン発動機を主な動力とする航空機の航行に伴つて発生する騒音をいうこと。
    2.  2 「1日当たりの離着陸回数が10回以下の飛行場」とは、公共用飛行場にあつては、当該飛行場に離着陸する航空機であつて、航空法(昭和27年法律第231号)第2条第17項に規定する航空運送事業の用に供されるもの又は操縦練習の用に供されるものの年間総離着陸回数を年間日数で除した値が10以下のものをいうこと。
         また、自衛隊等が使用する飛行場にあつては、第2の4にいう緊急的な離着陸を除いた年間総離着陸回数を年間日数で除した値が10以下のものをいうこと。
    3.  3 「離島にある飛行場」とは、離島振興法(昭和28年法律第72号)第2条第1項に規定する離島振興対策実施地域を有する離島、沖縄振興開発特別措置法(昭和46年法律第131号)第2条第2項に規定する離島、奄美群島振興特別措置法(昭和29年法律第189号)第1条に規定する奄美群島及び小笠原諸島復興特別措置法(昭和44年法律第79号)第2条第1項に規定する小笠原諸島にある飛行場をいうこと。
    4.  4 「第三種空港及びこれに準ずるもの」のうち「これに準ずるもの」とは、空港整備法(昭和31年法律第80号)第2条に規定する空港及び自衛隊等が使用する飛行場を除く飛行場並びに航空法第79条但書により運輸大臣が許可した離着陸場であつて、反復継続して使用されるものをいうこと。
    5.  5 「自衛隊等」とは、自衛隊法(昭和29年法律第165号)第2条第1項に規定する自衛隊又は日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和35年条約第6号)に基づき日本国にあるアメリカ合衆国の軍隊をいうこと。
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