法令・告示・通達

特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法施行規則の改正等について

  • 公布日:平成7年6月21日
  • 環水規162号

(各都道府県知事あて環境庁水質保全局長通知)

 特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法施行規則の一部を改正する総理府令(平成七年総理府令第三二号。以下「改正府令」という。)が平成七年六月一六日に公布、施行された。また、同日、特定排水基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲を定める環境庁告示(平成七年六月環境庁告示第二九号。以下「範囲等を定める告示」という。)及び特定排水基準に係る検定方法を定める環境庁告示(平成七年六月環境庁告示第三〇号。以下「検定方法を定める告示」という。)が公布、施行された。
 これらの実施に当たっての留意事項、並びに特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法の施行について(平成六年七月一四日付け環水管第一四八号、水質保全局長通知)において別途通知することとされていた特定排水基準及び構造等基準の設定に係る事項は下記のとおりであるので、これらを踏まえ、特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法(平成六年法律第九号。以下「法」という。)の円滑かつ適切な運用を図られたい。

第一 改正府令関係

  法第九条第一項の特定排水基準の定め方については、特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法施行規則(平成六年総理府令第二五号。以下「施行規則」という。)第五条において定めているところであるが、今般これを改正し、特定排水基準は「環境庁長官が定める検定方法により検定した場合における検出値」によるものとするとともに、法第一〇条第二項の排出水の汚染状態の測定について、検定方法と同じ方法により行うこととした。
  なお、測定の頻度については特に定めていないが、当該排出水の汚染状態等の排水実態を勘案して必要な指導を行われたい。

第二 範囲等を定める告示関係

 一 趣旨

   施行規則第五条第一項の規定に基づき、トリハロメタン生成能に関し特定排水基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲を定めるものである。

 二 特定排水基準に係る業種その他の区分

   特定排水基準に係る業種その他の区分については、トリハロメタン生成能の排出特性が類似した業種及びその他の区分ごとに、日本産業分類(平成五年一〇月改訂)の中分類又は小分類の業種区分等に基づき区分した。

 三 特定排水基準に係る範囲

   上限値及び下限値の設定に当たっては、平成七年四月一七日付け、中央環境審議会答申「特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法に基づく特定排水基準に係る範囲等の設定について」に示された考え方に従い、上限値については、現在の技術水準を前提にして、施設の管理の適正化により達成できるレベルで設定し、下限値については、水道水質基準の値を勘案しながら、技術的に対応可能なレベルで設定した。
   なお、「一の項から前項までに分類されないもの」の区分については、排水に係るトリハロメタン生成能の濃度が高い又は汚濁負荷量が大きいというデータが得られておらず、排水処理施設の適正な維持・管理により、当該水域において必要とされる水質を確保することができると考えられる業種等を想定していることから、工場・事業場に過度に負担をかけずに技術的に対応可能なレベルで設定するという観点から下限値のみを設定した。

第三 検定方法を定める告示関係

 一 趣旨

   今回追加された施行規則第五条第二項の規定に基づき、トリハロメタン生成能に係る特定排水基準に関し、検定方法を定めるものである。

 二 特定排水基準に係る検定方法

   検定方法は、当初から試料中に含まれているものも含めて、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン及びブロモホルムの濃度の総和を求め、これによりトリハロメタン生成能を求める方法である。
   なお、試験操作に当たっては、試料を原則として一〇倍に希釈することとしているので留意されたい。
   検定に際し、信頼性の高い測定値を得るためには、十分な精度管理を行うことが必要とされること等から、分析機関等が円滑に対処できるように、検定方法の周知徹底を図るとともに、分析精度が十分保たれるよう指導されたい。
   なお、検定方法に関し留意すべき細目等については、別途通知する。

第四 特定排水基準の設定方法

 一 業種その他の区分

   業種その他の区分は範囲等を定める告示によるものとするが、これをさらに区分することができる。

 二 基準値の設定

  1.   (一) 範囲等を定める告示の別表に示す範囲内で、特定排水基準を定めるものとする。その際、水道事業者が講じる措置を踏まえて、各発生源の対策のバランスを考慮しつつ、既存の排水処理施設の運用の改善やこれに相当する対策により対応できる範囲で設定し、事業者に対して過大な負担を強いるものとはならないよう配慮することとし、地域の環境や、排出源の規模等を勘案しつつ、水質目標を達成するために必要かつ十分なレベルで基準値を設定されたい。
  2.   (二) 実際に特定排水基準を設定するに当たっては、「一の項から前項までに分類されないもの」の区分に分類される工場・事業場を含め当該指定地域内の工場・事業場について、十分に調査を行う等その実態を把握した上で設定されたい。
        なお、畜産農業等、操業形態が多岐にわたり、また小規模なものが多い等の実態がある場合には、こうした点にも配慮して基準値を設定されたい。
  3.   (三) 設定に当たっては、関係部局間で十分な調整を図るとともに、都道府県環境審議会の意見を聴取することとされたい。
  4.   (四) 一の業種等に属する工場又は事業場が同時に他の業種等にも属する場合においては、特定排水基準は最大の許容限度のものを適用するものとし、特定排水基準の設定に際しこの旨を明示することとされたい。

第五 構造等基準関係

  特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法の施行について(平成六年七月一四日付け環水管第一四八号、水質保全局長通知)において別途通知することとされていた構造等基準については別紙を標準例とし、その設定に当たっては、あらかじめ河川管理者に協議することとされたい。
  なお、構造等基準の設定及び法第一五条に定める勧告等を行うに当たっては、畜産事業者は小規模なものが多いという実態に配慮し、その実態について十分調査を行った上で、対応可能な内容及び期限とすること。

別表

  1.  (一) 豚房、牛房及び馬房の床(以下「床」という。)は、汚物又は汚水の除去に支障をきたさない構造にすること。
  2.  (二) 豚房、牛房及び馬房の内部は、汚物又は汚水の除去に支障をきたさないよう適切な広さと高さを有すること。
  3.  (三) 豚房、牛房及び馬房に接する畜舎の通路等(以下「通路等」という。)で汚物又は汚水が飛散するおそれがある箇所は、汚物又は汚水の除去に支障をきたさない構造にすること。
  4.  (四) 汚物だめ及び汚水だめは、汚物又は汚水の貯留・除去に支障をきたさない構造にすること。
  5.  (五) 床及び通路等に雨水が流入しない構造にすること。
  6.  (六) 汚物だめ及び汚水だめの汚水が公共用水域に直接排出されないよう汚物だめ及び汚水だめを適切に使用すること。
  7.  (七) ふん尿がみだりに流亡しないよう適切に管理すること。
  8.  (八) 以上の措置と同等以上の効果を有する措置が講じられること。
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