法令・告示・通達

「今後の有害大気汚染物質対策のあり方について(第七次答申)」について(通知)

  • 公布日:平成15年9月30日
  • 環管総発030930004

(各都道府県知事・各政令市市長あて環境省環境管理局長通知)

 有害大気汚染物質については、平成12年12月の中央環境審議会答申において、「定量的な評価結果に基づいて環境目標値を定めることが適当であり、引き続き、健康影響に関する科学的知見の充実に努める必要がある。」とされており、優先取組物質の健康影響に関する科学的知見の充実を図ってきたところです。
 一方、優先取組物質のうち、測定が可能な物質については、平成9年度から大気モニタリングが本格的に行われているところですが、環境基準が設定されている4物質以外には参照できる数値が示されていないことから、優先取組物質に係る環境目標値の設定が急務となっていたところです。
 こうした状況の中、別添の通り平成15年7月31日に中央環境審議会の答申が出されたところであり、環境省では、この答申に基づき、環境目標値の一つとして、環境中の有害大気汚染物質による健康リスクの低減を図るための指針となる数値(指針値)を設定することとし、また、アクリロニトリル、塩化ビニルモノマー、水銀、ニッケル化合物の4物質について、別表の通り指針値を具体的に設定することとしました。
 この指針値は、有害性評価に係るデータの科学的信頼性に制約がある場合も含めて、環境中の有害大気汚染物質による健康リスクの低減を図るために設定されたものであり、環境基本法第16条に基づき定められている行政目標としての環境基準とは性格及び位置付けが異なります。このうち、ニッケル化合物については、個別の物質によって健康リスクが異なると思われますが、現時点では、個別の物質ごとに選択して測定を実施することが困難であるため、ニッケル及びその化合物の全量を測定することとしていること、及び今後ニッケル化合物の有害性に関する新たな知見の集積が図れた場合、それに即した指針値の見直しが行われるべきことについて留意する必要があります。
 これら指針値の設定にあたっては、中央環境審議会大気環境部会においても十分に討議されたところであり、その議事内容も参照していただきたいと考えます。
 また、指針値の性格等については、中央環境審議会大気環境部会健康リスク総合専門委員会が取りまとめた「今後の有害大気汚染物質対策に係る健康リスク評価のあり方について」において、「3.有害大気汚染物質の健康リスクの評価のあり方-指針値の設定-」に詳しく記載されています。
 なお、この指針値は、現に行われている大気モニタリングの評価に当たっての指標や事業者による排出抑制努力の指標としての機能を果たすことが期待されますが、排出の抑制に関する事項は、今後、大気環境部会排出抑制専門委員会の意見も聞き、検討することとしています。
 貴職におかれましては、この指針値の趣旨を踏まえ、活用を図っていただくようお願いします。

別表

アクリロニトリル
年平均値2μg/m3以下
塩化ビニルモノマー
年平均値10μg/m3以下
水銀
年平均値0.04μgHg/m3以下
ニッケル化合物
年平均値0.025μgNi/m3以下



 略

ページ先頭へ