法令・告示・通達

湖沼に係る全窒素及び全りんの環境基準の設定について

  • 公布日:昭和58年2月15日
  • 環水18号

(各都道府県水道行政担当部(局)長あて厚生省環境衛生局水道環境部水道整備課長通知)
 公共用水域の水質汚濁に係る環境基準については、「公害対策基本法」(昭和四二年法律第一三二号)第九条の規定に基づき、「水質汚濁に係る環境基準について」(昭和四六年環境庁告示第五九号)によつて定められているところであるが、昭和五七年一二月二五日付けでその一部が改正され、新たに湖沼に係る全窒素及び全りんの環境基準が定められ、同日施行されたところである。その運用については、環境庁から通知されたところであり(昭和五八年一月二八日付け環水管第一〇号環境庁水質保全局長通知)、今後それぞれの湖沼について水域類型の指定が行われることとなるが、貴職におかれては、水道の水源として利用される湖沼について、左記事項に十分留意の上、関係部(局)との連絡を密にし、水域類型の指定等が迅速かつ適切に行われるよう努められたい。

  1. 一 類型ごとの利用目的の適応性並びに全窒素及び全りんの基準値は、別添環境庁告示のとおりであるが、水道に係るその考え方は、次のとおりとされていること。
    1.  (一) Ⅱ類型に係る基準値は、
      1.   (イ) 水道一級(ろ過等による簡易な浄水操作を行うもの)にあつては、緩速ろ過の過程で臭気物質の分解除去が行われるため、湖沼の富栄養化に伴う異臭味水の問題はないと考えられるが、原水中の藻類等の増殖によりろ過池が目づまりを起こし、ろ過能力が著しく低下することがあるので、このような障害を防止するとの観点から定められていること。
      2.   (ロ) 水道二級(沈でんろ過等による通常の浄水操作を行うもの)又は水道三級(前処理等を伴う高度の浄水操作を行うもの。ただし、「特殊なもの」を除く。)にあつては、原水中の藻類等の増殖により凝集沈でん池等における薬品使用量の増加、急速ろ過池のろ過持続時間の短縮等浄水操作上の各種障害が生じることがあり、また、これらの浄水操作では臭気物質の除去は困難であつて、水道水の異臭味障害が生じることがあるので、このような障害を防止するとの観点から定められていること。
    2.  (二) Ⅲ類型に係る基準値は、水道三級のうち「特殊なもの」にあつては、浄水施設の正常な機能を維持することが必要であるとの観点から定められていること。
    3.  (三) 水道三級のうち「特殊なもの」とは、臭気物質の除去が可能な特殊な浄水操作を行うものをいい、これを行うために十分な活性炭処理、オゾン処理等の恒常的施設を設置しているものに限ること。したがつて、緊急的又は暫定的な措置として行う粉末活性炭の投入等による臭気物質の軽減対策が行われるものは含まれないこと。
  2. 二 水道は、本来、清浄な水源を利用すべきものであり、また、水道における浄水処理の負担を過大なものとしないとの観点からも、水道の水源として利用される湖沼については、Ⅰ類型又はⅡ類型に指定されることが望ましいものである。また、水域類型の指定に当たつては、当該水域の水質が現状よりも少なくとも悪化することを許容することとならないよう配慮することとされているところであり、当該湖沼を水源として利用する水道が、現に前記水道三級(特殊なもの)に該当し、又は将来において該当することとなる場合であつても、機械的にⅢ類型に指定されることのないよう慎重を期すこと。
  3. 三 なお、各水域類型の該当水域及び環境基準の達成期間については、水域の利用の態様の変化等事情の変更に伴い適宜改訂するものとされているところであり、水域類型の指定後においても、これらの動向に十分関心を払うとともに、必要に応じて担当部(局)に対し、適切な対応を行うこと。
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