課題名

F−1 地理的スケールにおける生物多様性の動態と保全に関する研究

課題代表者名

椿宜高(独立行政法人国立環境研究所生物多様性減少機構の解明と保全プロジェクト上席研究官)

研究期間

平成11−13年度

合計予算額

234,918千円(うち13年度 63,201千円)

研究体制

1)地理的スケールにおける生物多様性の現状と歴史的変化の把握

 .丱ぅトープと野生生物の地理的分布における連関の解析

(環境省国立環境研究所/()東和科学)

 地理的スケールにおけるバイオトープの縮小・分断化の現状・動態の把握とその要因分析

(独立行政法人土木研究所)

2)バイオトープ間の相互作用が生物多様性に及ぼす影響の解明

(独立行政法人農業技術研究機構畜産草地研究所)

3)地理的スケールにおける野生生物個体群の動態の解析

 .瓮晋賃侶臆鮴麓衙,砲茲訐簗粘躙雲の評価

(独立行政法人国立環境研究所/岐阜大学農学部/岐阜経済大学経済学部)

 鳥類集合地の時空間的動態に関する研究

(独立行政法人農業技術研究機構中央農業総合研究センター/筑波大学生物科学系)

4)野生鳥獣のメタ個体群構造と遺伝的多様性の解析

(独立行政法人森林総合研究所)

研究概要

1.

 近年の著しい生物多様性減少の一因は、野生生物種の生息地が人間活動によって急速に失われていることによる。長い年月の間に生息地の利用様式を獲得してきた生物にとって、生息地が減少し、また残ってはいても利用様式に合わない使いにくい分布になっていれば、安定した分布を維持することが難しく、ひいてはその生存が危うくなるものと考えられる。生物多様性を安定して維持していくためには、生物にとって利用しやすい生息地を残す必要があり、またそのための合理的な保護区配置・土地利用計画が欠かせない。

 野生生物種は通常、地域的に分かれた複数の個体集団(地域個体群)からなる。これらの地域個体群の間では個体の移動があり、この多寡によって各個体群や種全体の存続と個体群の分化が左右される。また、各個体群の構成個体は生息地を構成する環境要素(バイオトープ)を複合的に利用し、バイオトープの空間的・時間的な存在様式変化に対応しながら生活史を送っている。人間活動によってバイオトープの分布と量が急速に変化すれば、これらの野生生物種の存続可能性を著しく損なうことになる。

 生物多様性の保全を効果的に実施するためには、野生生物種の分布とバイオトープの地理的配置とを地理空間上に統合的にデータベース化し、そのデータベース上で人間活動の影響評価・予測を行う方法論・手法を発展させることが必要とされる。データベースの作成には、近年、自然・社会科学の双方で利用手法の発展が著しい地理情報システム(GIS)を活用することが効率的である。データベース化された地理情報からは、生物にとっての好適生息条件抽出が多面的に可能となる。

 一方、生物の地域個体群の特性については、近年発展の著しい遺伝マーカーによる解析が適用可能であり、個体群の遺伝的特性を調べることによって、個体群の特性の遺伝的基礎と個体群間の類縁関係が解明される。個体群のそれぞれの生態的・遺伝的特性をデータベース化された生息環境及び地理的位置と対応させれば、個体群間の相互関係の体系的把握が実現されうる。これらの理解は、保護区配置・土地利用計画化・生息地回復といった地理的スケールでの生物多様性保全に欠かせない施策を効果的に進めるためになくてはならないものである。

 

2.研究目的

 人間活動による環境の改変は野生生物生息地の縮小と分断化をもたらし、生物多様性を減少させる大きな要因となっている。生息地の分布が生物の地域個体群の存続にどのような関係があり、また生息地の縮小・分断化が生物多様性の減少にどのような影響をもたらすのかを、地理的スケールにおいて解明することがこの課題の目的である。

生物の生息環境をGISデータベース化するために、現存の植生地図・衛星データ・航空写真などの土地利用情報を収集する。これらの情報をもとに、野生生物の分布要因解析に利用できる詳細な現在の土地利用図を完成する。さらに、過去の植生図・航空写真などから過去の土地利用図を作成し、土地利用の歴史的変化を分析する。一方で、生物の分布情報を独自調査と国・自治体単位の生息状況調査から収集し、GISデータベース化する。これらのデータベースを基に、野生生物種の生息好適地を推定する手法を開発し、並びに生物多様性の保全上重要な地域の抽出手法を考案する。

河川流域を対象として土地利用形態・河床人造構築物が生息地の構成要素たるバイオトープの配置変化を通じて生物多様性に及ぼす影響を明らかにする。地域個体群分布範囲の地理的スケールが異なる野生生物種を植物、昆虫から魚類・鳥類・大型哺乳類まで選定し、分布様式・個体群動態・遺伝的集団分化の研究を行う。とくに、野生生物種の地域個体群におけるバイオトープ利用行動の特性把握と個体群間の遺伝的分化度の解析に調査の重点を置き、個体群間の相互関係を分析及びモデル化する。

 

 3.研究の内容・成果

(1)地理的スケールにおける生物多様性の現状と歴史的変化の把握

  バイオトープと野生生物の地理的分布における連関の解析

航空写真をもとに1960年代と1990年代の植生図を作成し、国土地理院の数値地図データ、環境庁の自然環境保全基礎調査およびフィールド調査による生物分布情報を統合した那珂川流域および利根川下流域の生物多様性地理情報システムを構築した。過去30年間で、水田や畑地が市街地に、植林地が自然林に変化していることが明らかになった。霞ヶ浦湖岸や利根川河川敷のヨシ原の縮小・分断化が進行し、水田域でヨシ原の増加が認められた。生物多様性GISを用いて、動物の生息環境の適不適を植生カバーに置き換えて評価する手法を確立した。カワトンボの生息地の好適性は土地の植生カバー・温量・標高などの情報によって評価ができた。また、オオヨシキリがヨシ原に生息する確率は、近傍の大きなヨシ原からの距離と標高によって決まった。このことは、オオヨシキリでは生息適地がハビタットの質だけでなく個体群構造によっても影響を受けることを意味している。このような、動物の生息環境の適不適を植生カバーに置き換えて評価する手法は、今後、種を保全するための生態系評価システムとして重要になると考えられる。地域的な生物多様性全体を保全するための場所を選定する指標として置換不能度の有効性を検討し、置換不能度を短時間で計算する新しいアルゴリズムを開発した。置換不能度は、サイト間の相互作用によって決まるため、対象とする地域および生物分類群によって変化するが、今後、保護区設定のための有効なツールとなると考えられる。関東地方の置換不能度を計算したところ、里山や原生的自然地域だけでなく市街地にも生物多様性保全に重要な場所が存在することが明らかになった。

 

◆|詫的スケールにおける生物生息空間の縮小・分断化の現状・動態の把握とその要因分析

扇状地では、農業用水への揚水によって地下水位が低下し、伏流水や湧水の枯渇を招いている。そのため扇状地上を流れる河川は、流量の減少や湧水の減少が生じ、一時的に流水がなくなる区間があらわれる等、流水の分断が生じる。このような流水の分断は、物理的な河川の縦断的・横断的な分断とともに生物に大きな影響を与えていることが懸念されるが、この現状についてはこれまであまり着目されてこなかった。本研究は、環境改変による河川及び生物への影響に関する知見を得ることを目的に、那須野ヶ原扇状地を対象に、そこで生じた環境変化を踏まえ、流水の分断を含めた河川の分断化の現状と魚類への影響について明らかにしたものである。

 那須野ヶ原扇状地は、特に昭和20年代から40年代までに森林から水田へと大きく改変された。このような水田の増加は地下水位の低下をもたらし、森林の減少は地下水涵養機能を減少させ、いっそう地下水位の低下を促進させたものと考えられる。地下水位の低下は灌漑初期の春季が大きく、10mにも及び、扇端部を中心に豊富に流出していた湧水の枯渇・減少の大きな要因となっている。

このような環境変化が生じている地域を流れる小河川の堂川では、農業用水用取水堰が数多く設置され、物理的にも分断が生じ、灌漑初期において、取水や湧水の枯渇により流水の分断が生じていた。これらの状態が魚類へ及ぼす影響について調査したところ、落差工等の物理的な分断は魚類の移動を阻害する要因となり、湧水の枯渇による流水の分断も加わって魚類相が極めて貧弱になる可能性があることを示唆した。

 

(2)バイオトープ間の相互作用が生物多様性に及ぼす影響の解明

草地は草原性の多様な生物相を保全する面(ポジティブな面)と、外来雑草が侵入しまた周辺へ逸出することにより地域の多様性を脅かすといった側面(ネガティブな面)も持っている。草地の生物多様性に対するポジティブな面(対象:昆虫)とネガティブな面(対象:外来雑草)からの評価を栃木県那珂川流域で行なった。

草地の昆虫の広域的な動態とその保全方法を明らかにするため,栃木県那珂川流域を中心に東西45km,南北70km域内にある18地点の放牧場で,糞虫と吸血性のアブを,1999〜2001年の3年間調査し,栃木県の放牧草地の糞虫と吸血性アブの広域的な分布と群集構造を明らかにした。また気象・地理・放牧に関わる情報を収集した。得られた昆虫の生物情報と気象・地理・放牧情報を用いて解析したところ,生物学要因や気象・放牧要因が糞虫の群集構造に影響を与えていることが明らかになった。またこれら昆虫群集の動態に対しては時間的な要素より空間的な変動要素が大きいことが明らかになった。GIS 情報から草地と周辺の景観要素の空間的分布をフラクタル次元によって評価して解析したところ,糞虫の多様性に対しては落葉広葉樹林と牧草地が,またアブでは落葉広葉樹林と水域が重要な景観要素であると評価された。得られた糞虫の多様性予測モデルを用いて栃木県北東部の広域的な糞虫の多様性マップを作成した。同時に、輸入飼料経由で全国に侵入する外来雑草の発生に関わる地理的要因を抽出するために、那珂川流域をモデル地域として発生地点の詳細な調査を行った。発生している外来雑草の生育地は種によって大きく異なり、大きく分けると、農耕地に限定されている種と非農耕地にも逸出している種とがあった。発生の比較的多い種について、地理情報から発生地点を予測する回帰式を計算した結果、あてはまりが良い式が得られ、イチビおよびアメリカセンダングサなどでは地理的要因から発生地域を予測できる可能性が示された。これらの式は他の地域での検証を経て、全国規模の解析に応用できると考えられる。

(3)地理的スケールにおける野生生物個体群の動態の解析

    メタ個体群解析手法による絶滅危険性の評価

 本研究では3種類の生物、淡水魚イトヨ類と昆虫類ウスバシロチョウ・マルハナバチ類を重点的に取り上げて、それぞれの地域個体群が遺伝的組成を地理的に分化させていることを解明した。この作業には、分子的な遺伝マーカーを用いることが有効であった。その遺伝マーカーはマイクロサテライトDNA遺伝子・アロザイム酵素・ミトコンドリアDNA遺伝子と多岐にわたるが、重要なのはこれらの遺伝マーカーを調査対象生物と調査項目に応じて使い分けることであった。

 さらに、遺伝的組成が異なる地域個体群の生態的特性の違いも解明したが、そのためには野外での行動活性の測定や室内実験手法を用いた行動観察が有効であった。遺伝的組成の違いが個体の形態・生態の違いとして表現された上で、実際の生態的現象が生じるのであるから、これらの表現型段階の個体群特性を的確に把握することも大切である。

 本サブサブテーマの成果から見て、特に以下の点を強調したい。

 第一に、流域単位の重要性である。地域個体群の分化を促進しているのは地理的な障壁であり、その障壁は具体的には河川水域の違いや山脈などの存在である場合が多い。これは河川の流路で跡づけられる流域という地形的単位が、例え陸上生物であっても、地域個体群の分化の鋳型になっていることを示している。すなわち、流域という単位を重視した保全計画が立てられるべきであると考えられる。

 第二に、地域個体群間の生態的障壁への注目である。地域個体群間には生態・行動の違いが発達しており、それらが仮に両個体群が接触した場合にも交雑に対する障害となることがある。したがって、個体群の絶滅回避のために他の個体群からの移植を図ることが、当該個体群の元の特性を保つ上でも、個体数を回復させる上でもかならずしも得策ではない。移植を図る事態に至るまでに各地域個体群の保全に万全を期する必要があると考えられる。

 第三に、遺伝マーカーの開発の重要性である。遺伝マーカーは保全対象の単位である地域個体群の判別に欠かせないが、一般に、詳細な判別が可能なマーカーほど個々の種あるいは種群に特異的であるため、その開発には多大な費用と労力を要する。場合によっては産業上の必要から近縁な種について遺伝マーカーが開発されている場合もあるが、産業的利用が活発な種と保全が必要な種とが近縁とは限らず、むしろ違う場合が多い。したがって、遺伝マーカー開発及びそのための体制に対する潜在的必要性は多大なものがあり、この点での体制整備が欠かせないと考えられる。

 

◆…士狃弦臙呂了空間的動態に関する研究

サギ類の繁殖集合地と採食地利用について茨城県中南部を中心とする約6,000 km2と滋賀県の約3,578km2で調査した。航空調査によって集合地を発見し、集合数推定のための航空写真を撮影した。これとは別に各集合地でサギ類の出入り数を種別にカウントし、航空写真から数えたシラサギ類営巣数と組み合わせて種ごとの個体数を推定した。

航空調査によってコロニーを効率的に発見し、個体数をこれまでになく正確に推定できた。茨城調査地では2000年に141〜3,470羽(平均1,194羽)の集合地が19カ所見つかり、地域内の合計個体数は約1万9千羽と推定された。前年に発見された21カ所の集合地のうち7カ所が2000年には使われなくなったが、うち6カ所では人為的に追い払われていた。滋賀調査地では2001年に266〜2,372羽(平均883羽)の集合地が14カ所確認され、うち7カ所はアオサギのみであった。水田面積当たりの集合地数や全種個体数は両調査地間でほぼ同じであったが、種構成は大きく異なり、滋賀では魚食性のサギ(コサギ、ダイサギ)の割合が茨城より高かった。これは、河川での採食個体密度が滋賀で茨城よりはるかに高かったことを反映していると考えられた。

 採食環境の時空間的変化からサギ類の集合地を予測する個体ベースモデルを開発した。学習による採食地評価と個体間の誘引関係を組み込むことによって予測精度を従来モデルより向上できたが、実用的なモデルとするにはさらにパラメターを追加する必要があると認められた。

 

(4)野生鳥獣のメタ個体群構造と遺伝的多様性の解析

野生鳥獣の保護管理手法を確立するため,野生鳥獣のメタ個体群構造や遺伝的多様性の研究を行った。メタ個体群の構造解析と保護管理研究では、森林の孤立や環境変化が、生息に大きな影響を与えている現状が二ホンリスで明らかになった。その至近要因として、メスの生残率低下や移動分散の阻害や遺伝的多様性減少が明らかになった。また、分断化の進んだ個体群間で遺伝的分離と多様性低下がツキノワグマ西日本個体群で明らかになり、保護的管理が求められる。遺伝的マーカー開発と適用研究では、DNAによるクマゲラと他種の判定が可能になり、糞から得られたDNAの利用が可能になり、生息の確認に適用可能になった。また、日本産ノウサギの固有性が遺伝的に検証され、遺伝的多様性が分化維持されてきたことが明らかになった。希少野生動物保全研究にとって、生態学的、遺伝学的手法及び絶滅リスク評価手法などを用いることによって、メタ個体群構造や生息実態が把握され、今後の必要な保全施策立案のための多くの知見が得られることが明らかになった。

 

 4.考察

 本研究の成果に基づいて地理的スケールにおける生物多様性の動態と保全について以下の点の重要性を指摘したい。

 第一に、生物多様性に関する地理的情報、つまり生物と生息環境の分布をGISデジタル化してデータベースにまとめることは、生物多様性の研究・調査・保全において画期的に有効な手段を提供するものである。従来、定量的な取り扱いが難しかった生物と生息環境の分布を効率的に分析できるようになり、生物分布条件抽出・生息好適地推定・生物分布推定・要保護区抽出を定量的な信頼性を確保しながら進め得ることは、本研究のカワトンボ・オオヨシキリ・淡水魚・糞虫・外来雑草・サギ類の例に見る通りで、多様な生物種について明らかである。基礎となるデータベースの整備には多くの労力と費用を要する点や、生息環境の判別基準が生物種によって変わりうるので統一されにくい点など、まだこれからの手法改良・発展が必要な面はあるが、今後、一層活用を促進することが大切である。そのためには、既に構築されているか、されつつあるデータベースの研究・行政面での共有体制を拡充することが必要であり、生物多様性保全を計画的に施策する上で重要である。特に、行政調査及び環境アセスメントによって蓄積されてきた情報の公開・統合が一層望まれる。

 第二に、GISデータベースを活用すれば、生物と生息環境との分布上の関係について数理的手法を用いてモデル化することが容易である。詳細な情報の揃った一定量のデータベースを用いて、生息環境の他種類の要素の中から生物分布を説明できる変数を抽出し、関係式を組み立てる。その関係式をより広範な地域に当てはめて生息好適地を推定する。この手法は本研究でカワトンボ・オオヨシキリ・糞虫・外来雑草・サギ類に適用され、その有効性は十分に確立された。さらには、生物自身の生態的・行動的特性を取り入れて、その分布をより的確に説明するモデルを開発することもオオヨシキリ・サギ類で試みられ、取り入れるべき特性は対象生物種によって異なるが、その変数取り込みはモデルの有効性を高めていると言える。より良いモデルの開発には、対象生物の生態的・行動的特性の研究を深めることと、先にも触れたが、データベースの元となる生物と環境の分布情報、特に前者の情報開示を進めることが大切である。

 最後に、遺伝マーカーを活用した遺伝的多様性の分析は、地域個体群の特性、とくに生息環境に対する適応特性を評価するために役立つ。遺伝マーカーには生物生存に影響しない中立マーカーと生物生存に関与する非中立マーカーとがある。本研究でも両方のマーカーが利用されている。中立マーカーは地域個体群間の遺伝的交流の程度を反映しやすく、個体群間の類縁度を定量するために、本研究ではイトヨ・マルハナバチ類・ニホンリス・ツキノワグマ・キツツキ類・ウサギ類で利用されているが、これらの類縁度定量が個体群の状況や保全優先度・相互移植の適否など、多くの保全施策に有効な基準を提供する。また、非中立マーカーについても、個体群の状況を遺伝的資質の面から評価することに役立つことは本研究のウスバシロチョウの例で示されており、この面での活用も促進されるべきである。遺伝マーカーの独自開発が本研究のツキノワグマ・キツツキ類で行なわれており、この例にならってより多くの生物種に対応可能な遺伝マーカー開発体制を整備していくことが重要である。

 

5.研究者略歴

課題代表者:椿 宜高

 1948年生れ、九州大学大学院理学研究科博士課程中退、理学博士、現在、独立行政法人国立環境研究所生物多様性減少機構の解明と保全プロジェクト上席研究官

主要論文:Y. Tsubaki and K. Matsumoto (1998) Fluctuating asymmetry and male mating success in a sphragis-baring butterfly Luehdorfia japonica (Lepidoptera: Papilionidae).  J. Insect Behav. 11, 571-582. Y. Tsubaki (1998) Fluctuating asymmetry of the oriental fruit fly (Dacus dorsalis) during the process of its extinction from the Okinawa Islands.  Conservation Biology 12, 926-929.

R. Hooper, Y. Tsubaki and M.T. Siva-Jothy (1999) Expression of a costly, plastic secondary sexual trait is correlated with age and condition in a damselfly with two male morphs.  Physiological Entomology 24, 364-369.

 

サブテーマ代表者

(1) П陛直飴

 1960年生まれ、九州大学大学院理学研究科博士課程修了、理学博士、現在、独立行政法人国立環境研究所生物個体群研究チーム主任研究員

主要論文:永田尚志・吉田保志子・A. ディルツ (1999) 霞ヶ浦におけるオオヨシキリの個体群構造. 関西自然保護機構会報 21, 2, 167-177.Y. Takaki, K. Eguchi and H. Nagata (2001) The growth bars on tail feathers in the male Styans grasshopper warbler may indicate quality. J. Avian Biol. 32, 319-325.K. Eguchi, S. Yamagishi, S. Asai, H. Nagata, and T. Hino (2002) Helping does not enhance reproductive success of cooperatively breeding Rufous Vanga in Madagascar. J. Anim. Ecol. 71, 123-130.

◆島谷幸宏

 1955年生まれ、九州大学大学院工学系研究科修了、工学博士、現在、国土交通省九州地方整備局武雄工事事務所所長 

主要論文:Y. Shimatani and Y. Kayaba (1996) Impacts of Stream Modification on Habitat Component and Fish Community in Tagawa River. J. Hydroscience and Hydraulic Eng. Vol.14 No.2島谷幸宏・皆川朋子(1999) 大正・昭和初期の大橋川改修による宍道湖の環境変化と住民の共生過程に関する研究. 環境システム研究 Vol.27島谷幸宏(1999) 自然をこわさない改修は可能か. 科学 12

(2):井村治

 1947年生れ、三重大学農学部卒業、現在、独立行政法人畜産草地研究所飼料生産管理部上席研究官

主要論文:O. Imura and S. Ninomiya (1998) Quantitative measurement of leaf area consumption by Epilachna vigintioctopunctata (Fabricius) (Coleoptera: Coccinellidae) using image processing. Appl. Entomol. Zool. 33, 491-495.     K. Yamamura, O. Imura, N. Morimoto and K. Ohto (1999) Insect pest density per leaf area as a measure of pest load. Appl. Entomol. Zool. 34, 251-257.O. Imura (1999) Interactions between herbivorous arthropods and introduced plants in agro-ecosystems. In Biological Invasions of Ecosystem by Pests and Beneficial Organisms p. 152-163.

(3) Ч眤七鯑

 1953年生まれ 京都大学理学部卒業、理学博士、現在、独立行政法人国立環境研究所生物個体群研究チーム総合研究官

主要論文:K. Takamura (1999) Wing length and asymmetry of ma le Tokunagayusuirka akamusi chironomid males performing alternative mating tactics. Behav. Ecol. 10, 498-503.K. Takamura and L.G. Kirton (1999) Effects of termite exclusion on decay of a high-density wood in tropical rain forests of Peninsular Malaysia. Pedobiologia, 43, 289-296.K. Takamura (2001) Effects of termite exclusion on decay of heavy and light hardwood in a tropical rain forest of Peninsular Malaysia. J. Trop. Ecol. 17, 541-548.

◆藤岡正博

 1956年生まれ、大阪市立大学理学研究科修了、理学博士、現在、独立行政法人中央農業総合研究センター鳥獣害研究室室長

主要論文:S. J. Lane and M. Fujioka (1998) The impact of changes in irrigation practices on the distribution of foraging egrets and herons (Ardeidae) in the rice fields of central Japan. Biol. Conserv. 83, 221-230.M. Fujioka, J. W. Armacost, Jr., H. Yoshida and T. Maeda (2001) Value of fallow farmlands as summer habitats for waterbirds in a Japanese rural area. Ecol. Res. 16, 555-567 M. Fujioka and H. Yoshida (2001) The potential and problems of agricultural ecosystems for birds in Japan. Global Environmental Research 5, 151-161

(4):北原英治

 1948年生れ、九州大学農学部修士課程修了、農学博士、現在、独立行政法人森林総合研究所野生動物研究領域長

主要論文:E. Kitahara, Y. Isagi, Y. Ishibashi and T. Saitoh (2000) Polymorphic microsatellite DNA markers in the Asiatic black bear Ursus thibetanus. Molecular Ecology, 9,10,1661-1662 T. Saitoh, Y. Ishibashi, H. Kanamori and E. Kitahara (2001) Genetic status of fragmented populations of the Asian black bear Ursus thibetanus in western Japan. Population Ecology 43,3,221-227E. Kitahara (1995) Reproductive traits of captive Anderson”s red-backed voles Eothenomys andersoni from the Kii Peninsula. J. Mammal. Soc. Jpn. 20, 95-108.