環境配慮契約法基本方針検討会 電力ワーキンググループ(第1回)議事録

出席委員:
遠藤委員、小川委員、酒井委員、鶴田委員、山地委員(座長)、渡邊委員(五十音順、敬称略)

日時

平成21年9月17日(木)15時30分~16時30分

場所

三田共用会議所3階 D・E会議室

1.開会

事務局:本日はお忙しいところ、ご参集いただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、これより第1回「環境配慮契約法基本方針検討会電力ワーキンググループ」を開催させていただきたいと思います。
会議に先立ちまして、環境省総合環境政策局環境経済課石飛課長よりご挨拶を申し上げます。

2.あいさつ

石飛課長:今日は、お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。この環境配慮契約法の電力ワーキンググループは、一昨年、法律が施行されまして、初めて基本方針を閣議決定し、そのときにご議論をいただいて以来、2年ぶりということになるわけでございます。基本方針に位置づけられた電力に係る契約方式につきましては、各省庁等で実行されておりまして、積極的に運用がなされている割合が伸びてきているということで、お陰様で成果が挙がりつつあると考えているところでございます。今回1年おいて、改めてこのワーキンググループを開催させていただきましたが、地球温暖化対策の推進に関する法律が改正されまして、その中で二酸化炭素排出係数の取り扱いについて、この法律の中での位置づけが変わったことに伴いまして、この契約法においてどのようにすべきかということについてご審議をいただいて、来年度以降の契約法の運用につなげていきたいと考えているところでございます。
すでにご承知のとおり、昨日鳩山内閣が発足いたしまして、新しい環境大臣をお迎えして、今日の午前中、私どもに対してご挨拶をいただきました。その中でも地球温暖化対策については、とにかく強力に推進をしていくという決意を述べられて、そのためにはありとあらゆる政策、対策を導入していくというお話がありました。これは鳩山総理も同趣旨のことを言われておりますけれども、そういう中でこの環境配慮契約法だけによって温室効果ガスが何%削減できるというものではございませんけれども、ありとあらゆる対策を講じる中で、国等が率先して温暖化対策、温室効果ガスの削減に貢献していくという意味では非常に意義の大きいものであります。またこの契約の方法が何れ、将来的には国に留まらず社会全体に及ぶような形になれば本当に良いと思います。またこの契約法に関しては、海外でも非常に関心が高くて、私どもも海外での会議等で紹介をすることがあり、質問を多く受けることもございます。できたばかりの制度ではございますが、今後の温暖化対策の中で重要な役割を果たせるような制度に育てていきたいと考えております。その中で電力は非常に重要な役割を果たしているものでございますので、先ほど申し上げたような観点から今日はいろいろご意見を賜りまして、できれば方向性を示していただければと思っております。以上を持ちまして開会に際しての挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

事務局: 委員紹介(略)

3.座長あいさつ

山地座長: 2年ぶりでございますが、引き続き座長を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。今、石飛課長が仰いましたが、まずは政権交代があったということがこの間一番大きいですが、京都議定書の約束期間に昨年度から入って、京都メカニズムの償却も行われて、現実に電気事業者の排出係数調整も行って公表されたところです。それから今年に入って太陽電池の余剰電力の買い取りを従来の取組みのほぼ倍の48円辺りで買い取るということが決まって、11月から実施ということになりました。そういうことでこのワーキンググループが担当することに関してもちょっと調整が必要だということでございます。本日のメインテーマは、今から説明があると思いますが、京都メカニズム等のクレジットを反映した調整後排出係数というのが公表されるようになったわけで、それをどう扱うかが主要な議題と考えております。
まずは議事に入ります前に、議事予定と配布資料の確認をお願いいたします。

事務局: 議事予定(略)、資料確認(略)

4.議事

(1)電気の供給を受ける契約に関する検討について

山地座長: 本日の議題、「電気の供給を受ける契約に関する検討について」ということで、資料3を事務局からご説明願います。

事務局: 資料3について説明(省略)。 

山地座長: 要するに、資料3の裏面の(1)~(3)。裾切り条件を設定する際、二酸化炭素排出係数のところで、今回新たに京都メカニズムクレジットを反映した調整後排出係数が電気事業者ごとに出るようになったので、それについてどうするか。オプションとしては、今までと同じ実排出係数を使う。それから調整後排出係数を使う。両者を組み合わせて使う。この3つの選択肢が列記されているわけで、これについて主としてご議論いただければと思っております。どなたからでも結構です。いかがでございましょうか。

酒井委員: 調整後の排出係数が、現段階では全体的な温暖化ガスの削減を見据えた一番新しい形になっているので、(2)の調整後排出係数を裾切りに使用するというのが、理念的には一番良いのではないかという、一種の予断に近いものを持ってしまいましたが、若干心配したのは、調整後排出係数の中には、排出権を購入したものも入っているということです。電力の入札に参加する企業の中には、大企業があったり、専ら発電をやっているような企業、あるいは総合商社のようにいろいろな事業をしている企業もあります。そうすると電力事業に無関係に相当、排出権を購入している場合もあるのではないか、いろいろ報道を見ていると、投機目的で購入するというケースもあるということが言われています。その辺でかなりポイントを稼いでしまったときに、専ら電力事業をやっていて、一生懸命新エネルギーを考慮して発電をしているような企業のポイントが必ずしも伸びなくて、競争上不利になってしまうのではないかということを若干心配しています。実態ではどういう感じになっているかについてご説明をいただきたいと思います。

山地座長: いかがでしょうか。多分償却するか、しないか、持っているだけではだめだという話だと思いますが、事務局からご説明をいただけますか。

事務局: 事務局から(3)をご提案させていただいた趣旨の一つに、調整後排出係数はまだ数字が出揃ってないということもございます。酒井委員のご懸念の可能性も踏まえまして、片方にするということではなくて両方でどうだろうかということがあります。

渡邊委員: 若干酒井委員のご懸念について解説させていただきます。クレジットを買って、事業者自らが持っているだけでは排出係数が下がるということではないという法律になっています。その買ったクレジットを国に無償で償却して初めて自らの排出係数が下がるということになっておりますので、もし投機目的で事業者が持っていても、持っているだけでは排出係数を下げることはできません。無償で償却すると国に移転してしまいますので、投機で買っていて、さらに転売ということはできないことになっています。酒井委員の仰る懸念はないのだろうと思っております。

山地座長: よろしいでしょうか。私もそう思っております。他にご意見はいかがでしょうか。

渡邊委員: p.2の選択肢のすぐ下に「なお書き」がありますが、「選択に際しては、契約実務を行う上での配慮、事業者の排出削減についての努力を適正に評価する」、それから「公平な競争条件の確保」とありますが、私もまさしくこれなのだろうと思っております。排出係数については、我々電気事業者は低減させることを一生懸命やっていますが、そもそも排出係数を下げるとなると、基本的には電源構成を変えるしかない。電源構成を変えるというのはどうしても設備投資を伴うものですから、長期の対応でしかできないということになっています。一生懸命下げようと思いますが、それを反映させるのは電源が変わって初めて成り得ますので、長期の対応しか基本的にはできない。唯一短期の対応ができるのが、京都メカニズムのクレジットであるという認識です。その中で「選択に際して」の配慮事項の中で、例えば契約実務を行う上の配慮を見ていただくと、環境配慮契約法は、排出係数によって落札者を決めるわけではなく、環境にがんばっていることを評価して入札に参加できるだけです。そうなると、やはりあまり複雑化するというのは、環境配慮契約法そもそもの趣旨には合っていないのではないかと思っています。実際に実務をされるのは、国等の機関方やいろいろな法人の方だと聞いていますが、その方が見てきちんと理解できて実務をしていただかないと意味がない話ですので、複雑化するのは良くないのだろうと思っています。その意味でいうと、(3)は両者を組み合わせるということで、個人的には今でも係数が2つ存在するのでちょっと複雑だと思っていますのに、さらに複雑化することになりますので、非常に危惧しているところです。
 それから事業者の排出削減について努力を適正に評価するという点ですが、例えば実排出係数の中には事業者の電源構成を変えて低炭素の電気を作るという努力が入ってございます。調整後排出係数の中にも、その努力も含まれていて、さらに京都メカニズムも含まれて、両者の努力が全部包含された係数ですので、事業者の排出係数について努力を適正に評価するということからすれば、調整後排出係数が両方を評価している手法なのだろうと思っています。例えば(3)の選択肢で両方を組み合わせるということになると、事業者の電源構成を変えた部分のみがダブルでカウントされる形になりますので、適正に評価するということからすると評価できないのではないかと思っています。
 最後に、公平な競争環境を確保するということですが、先ほど申しましたように、排出係数は基本的には電源構成を変えるしかないので長期の対応しかできません。けれども唯一、京都メカニズムを使って排出係数を下げる短期の手法もあります。その中でどうしても事業者の事情によって排出係数の高い事業者がいると入れないということになってしまいますので、競争環境をさらに促進するためには、その人にも短期で対応できる方法が大事だろうと思っています。そういう意味で行くと公平な競争環境を確保する、競争環境を促進するという観点からも短期の対応ができる調整後排出係数を採用すべきだということで、個人的には第2案の調整後排出係数を裾切りに用いるということだろうと思っております。

山地座長: ありがとうございました。他にいかがでしょうか。

鶴田委員: 改めて確認です。調整後排出係数の基礎になっているのが実排出係数ですね。今仮にA、Bの2社があって、A社がクレジットを購入していないと言った場合は、A社の排出係数が実排出係数で、それがクレジットを購入することによって、その実排出係数はクレジットを購入した分だけ排出係数が下がりますから、これが調整後排出係数という理解でよろしいですか。

事務局: はい。

鶴田委員: よろしいですね。クレジットを購入する企業は調整後排出係数を使って真水部分の実排出係数を適用しません。そういうことを考えると実排出係数を掲げる意味が全くなくて、要するに調整後排出係数だけであって、もしクレジットを購入してない企業があったとするならば、即座に実排出係数を使わざるをえないのだから、調整後排出係数の一本で良いだろうと思います。特に地球温暖化対策と先ほど課長が仰いましたけれども、このCO2の問題というのは、一国レベルではなくて地球レベルで物を考えていくのが当然だと思います。そうなりますと、日本だけで真水を評価するというのはあまり意味がなくて、要するにある企業がクレジットを購入するということは、地球レベルでCO2の削減に貢献しているわけですから、そのことを重視するということが大事だと思います。特に政権が代わって、90年比25%減という非常に大きな目標が掲げられましたけれども、大きな努力目標ですから、そうなると日本だけでCO2を削減してもあまり意味がない。やっぱり地球レベルでCO2を削減するために日本の技術等々を活用し、また日本は世界の中でも割と資金が豊かな国ですから、ファンドを活用しながら地球レベルでのCO2削減に貢献していくという視点から見れば、(2)しかないと思います。(2)を選ぶことが、現在の環境対策にマッチすると思いますので、言うまでもなく(2)しか選択肢はないと思います。

小川委員: ポイントになる議論は大体出尽くしていると思います。(1)の実排出係数を裾切りに使用するという形を取ったときには、先ほどのお話にも度々出てきていますように、企業の方がクレジット等を使って削減をしたという努力の部分が全く評価されない形になってしまいますから、(1)の実排出係数だけで評価することは避けるべきだと思います。それでは(2)か(3)か、という話ですが、今の議論にもずっと出てきましたように、調整後排出係数というのはいろいろなことを含めてできる努力をして、最終的に収まった結果が表れている排出係数になっていると思います。鶴田先生のお話にもありましたように、地球温暖化対策を日本だけでやるという話ではなくて、いろいろなできる対策を組み合わせて、世界のいろいろなところできちっと行われて、それで地球温暖化を防いでいくという形で全体が進んでいければ良い内容のことだと思います。そういう意味では、特に実排出係数で日本の国内で努力されたことと、クレジットを外から手に入れた調整後排出係数で差をつけるという考え方は必ずしも適切ではないのではないかと考えます。
 それから(3)の問題点は、実排出係数と調整後排出係数を組み合わせて考えることをしたときに、どのような組み合わせを、どのような理屈で考えるのかで議論が収束しない話にきっとなるだろうと思います。このような理屈で考えると、一番妥当な組み合わせを選ぶことができます、ということを定めることがおそらく非常に難しくて、その理屈を説明するだけで、それこそ裾切り方式のいろいろなことを説明するのに加えて話が混乱するという事態が起こって、渡邊委員のほうからもありましたように、非常に複雑な構造のものになってしまうだろうということも心配されます。そういった意味では、皆さんがずっと仰ってきましたように、(2)の調整後排出係数を裾切りに使用するという考え方で良いのではないかと思います。

遠藤委員: 仰ったことに大体重なります。今の温対法の仕組みとか、国の方向的なことを考えたときに、調整後ということについては除外することはできないと思いますので、(1)だけというのはなかなか難しいという気がしています。そうなりますと調整後排出係数を前提とするようなやり方になりますので(2)か(3)と思っています。(3)については、実際どのくらい複雑化するのか、今は具体的なやり方が特定されていないので、俄かに私のところで判断するのはなかなか難しいという気はしていますが、そういう意味では(2)か(3)というのが我々の考え方です。そのときに、この公平な競争条件の確保という観点がありますが、先ほど酒井委員からもクレジットを大量に購入できるところとできないところの違いのようなお話もありましたが、PPSの中でもCDMを買って償却しているところがあるのかもしれないのですが、会社の体力という面で言いますと、そこまで企業収支の中で大量にCDMで薄めるということはできない会社もあります。一般の大きな電力会社さんと比べると、CDMをまず大前提にしたような具体的な方法ということだけは何とか避けていただきたいと思います。その具体的な点数の評価のやり方については、なるべく体力のないPPSも参入できるような形で運用していくということを考えていただければと思っております。

山地座長: 一通りご意見をいただきましたが、概ね(2)を支持する意見で、酒井委員から若干心配があるということは、いわゆる大企業は投機的ということも含めて、京都メカニズムのクレジットを買ってポイントを稼ぐということがあるのではないか。これについては、単に持っているだけではだめで、それを政府に無償で償却するということで始めて排出係数に反映されて調整後排出係数になるのですから、投機ということに関しては心配することはないだろう。もう一つ遠藤委員から、会社の規模によっては、CDMや京都メカニズムクレジットを購入して調整するというのは難しい場合もあるので、ある程度配慮してほしいというご希望だったわけですが、ある程度の配慮とはどのようなことを考えていますか。

遠藤委員: 具体的なアイディアはありませんが、例えば今まで実係数でやっていた配点がありますが、今回CDMを取り入れるということでそれを加味して、またその基準がすごく厳しくなるといったことにならないように、今のレベルで参加できる事業者は、そのまま次の段階でも入札に参加できるというという形で進めていただければと思っています。

山地座長: 参考2のp.3に二酸化炭素排出係数の区分・配点例がありますが、京都メカニズムクレジットの調整後排出係数にして、この区分・配点を厳しくするようなことはしないでほしいという説明でございます。わかりました。そういう意味ではやり方としては、調整後排出係数でよろしいという意見ですね。今までのところは概ね調整後排出係数を使うという(2)の意見が支持されていると思われますが、そういう結論を出す前にもう少しご発言を求めたほうがよろしいでしょうか。その結論について、今遠藤委員から一つありましたが、注意すべきことがございますか。

酒井委員: クレジットについては無償で譲渡しなければいけないという縛りがかかっていると、排出権取引のところが十分に反映されないというのは、基本的な枠組みが決まっているみたいなのでここで議論してもしょうがないですが、(2)のやり方でやるしかないとは言っても、効果が減殺される面もあるのではないかという感想を一つ持ちました。そうかと言って、ここのWGで対応できるのかというとわからないのですが、若干そういう疑問を一つ持ちました。それから遠藤委員の仰ったことで、クレジットを無償で譲渡しなければいけないということになると、無償で譲渡するというところにかなり問題性があります。入札に参加するためにクレジットを買って、それを譲渡することによって参入してくる。もちろんクレジットを買うので温暖化ガスの削減に貢献はしていることは事実ですが、電力事業をするという形で汗をかいているわけではないので、その資金力に物を言わせて取次業者みたいな形で入札に参加してくるようなところは、そして資金力がある場合にはものすごく有利になってしまう。私は原理的にはあくまでも(2)の支持者ですが、場合によっては足して2で割ると、クレジットの資金力に物を言わせてというポイントが、平均すると半分に下がることになります。だからもしそういう論理で事務局の案ができているのだとしたら、票を2つに分けて、衆議院の選挙ではないですが、1票は(2)に入れて、もう1票は(3)に入れる。とんでもない節操のないやつだと思われるかもしれませんが、若干そういう気持ちもあって、私自身の意見としては、すっぱりと割り切って(2)か(3)に決め切ることができない状態にあります。

山地座長: この値というのは裾切りに使うのであって、これで圧倒的に有利になるというのではなくて、資格を獲得できるということだというようにお考えいただきたいと思いました。どうでしょう。今の酒井委員のご発言についてご意見はございますか。

鶴田委員: 今の酒井委員の話を聞いて、僕の頭が単純すぎるせいか、よく理解できなかったのですが、要するに競争上不利になるか、有利になるかということではなくて、今座長が仰ったように、応札する場合のある条件を決めているわけです。例えば調整後排出係数を裾切りに使うということにして、遠藤委員の仰った体力のない企業はどうするかということは、p.3に配点例がありますが、ここで調整していけば済む問題であると思います。原則は、クレジットが反映された調整後排出係数を使って、あとは、この表の割り振りの問題だと思いますから、あまり企業体力のことを気にしなくてもいいのではないかと割り切って考えていますが、遠藤委員、いかがでしょうか。

遠藤委員: 先ほど申したとおりで、最終的には運用の話になってしまうかもしれないですが、そういったことを設計する中で体力のないPPSも配慮していただければということです。

渡邊委員: クレジットに対してネガティブな発言があったので説明をさせていただきたいと思います。私ども電力会社も一部の会社でクレジットを購入しています。その購入の仕方もいろいろありますが、一般的には、ある市場があって、そこからお金を出せば単に買ってこられるというイメージを持たれているかもしれません。一部そういうものも確かにあろうかと思います。ただし私どもが買っているのは、せっかくお金を出すのだから、地球規模できちんと真に削減効果のあるものを買おうというポリシーも持っています。その意味で行くと、我々は電力ですので、電力のノウハウが効く、例えば通常は、水力発電ができないような山間部にもきちんとお金を出して開発したり、中国で風力発電所を自らプロジェクトを立ち上げて買ったりするということもありますので、一般的に、クレジット=「汗をかいていない」ということでもない。ですから我々は一生懸命、地球規模でもCO2削減のためにいろいろなプロジェクトを自ら立ち上げて、汗もかきながらクレジットをいただいているという面もありますので、その点だけちょっとお話させていただきました。

小川委員: そういう意味では、酒井委員が仰ったようにクレジットをどっと手に入れて入札のところで有利にして、何か動くというようなことがあるかという話ですが、今のところは参加資格を確保するという話であって、最後は電力の供給者としてサプライしなければいけないという部分が活動としてありますから、クレジットを手に入れるだけでは電力は供給できる状態にはならないわけです。ですから酒井委員が仰っているような懸念の部分は、それほど大きくは発生しないかと思います。むしろそういった意味では遠藤委員が仰っているみたいに、調整後の係数になったことによって、前提が低くなっているから区分を非常に厳しく低いものにしてしまって、それが故に大きな企業と小さな企業での競争力に差がついてしまって、なかなか小さな企業が参加できないというような状態になるような問題に関しては、多少配慮しなければいけないだろうと思いますけれども、クレジットをどっと手に入れてしまって、何かを動かすという事態はきっと起こらないのではないかと思います。

山地座長: いかがでしょうか、他に。大体そういうご意見がありましたが。

酒井委員: 大体説明を伺って、私の心配はそれほど大きくはないという感じに傾きつつあります。もちろん私も参入できるかどうかの議論と違うことを言っているつもりはありません。ただ参入できるかどうかの瀬戸際のところで、有利、不利が発生しないかということを心配しています。もう一つは、中に入ってからのいろいろポイントの付け方は運用の問題だという話になったのですが、運用については競争力格差があるときに、真水のところで努力しているところが外されてしまうのは抵抗感があるので、そういうポイントの付け方にならないようにしてもらいたいと思います。それが一つの条件になるのかもしれないと思います。あとは参入のところです。誰かが入ると誰かが落ちなければいけないという構造になっているかどうかです。一定の点数を超えたものは全部入札に参加できるというルールであれば、私の懸念は消えてしまうのですが。したがって、入札参加用件を必要以上に厳しくすることがなく、公正な競争が引き続き確保されるのであれば、(2)でよろしいかと思います。

山地座長: これについては事務局からご説明をお願いします。

事務局: そちらにつきましては、ここに示した配点は例ですので、必ずしもこの通りにやってくださいということではないですが、例えば70点に線を引けば、超えている会社は何社であっても参加していただけるということです。地域ごとに適切な競争環境が築けるような点数設定をしていく、ということで記入していますので、基本的にその点は問題ないと思っております。

鶴田委員: この委員の中で一番年を取っていると思いますが、もう30、40年以上でしょうか、政府の審議会等々で議論する場がありますけれども、必ず出てくる問題が2つあります。一つは、中小企業とか、企業体力がないところはどうするのかということです。企業を保護しなさいという主張が必ず出てきます。もう一つは、企業性悪説みたいなものがあって、投機やギャンブルなどを主眼として企業が行動したらどうするのかという議論が必ず出てきます。しかし本質は、地球上のCO2をいかに削減するかということが議論のポイントですから、そこに主眼を当てて議論していけば、もう少しシンプルに考えられるはずですが、中小企業の保護や企業性悪説に立って投機をするという議論を持ち出すと、議論が錯綜します。やっぱり原則はどうするのかということを決めて、運用の段階で体力のない企業をどうするのか。あるいは投機に走った企業が存在した場合はどうするのか。そういうような議論の仕方をすれば、あまり複雑な議論にならないと思います。私が単純すぎるのかもしれませんが。

山地座長: いかがでしょうか。この三択問題の結論はそろそろ出してよろしいですか。それでは今までの議論を踏まえて、「(2)調整後排出係数を裾切りに使用する」ということでよろしいでしょうか。

一同、了承。

山地座長: 満場一致ということで、この件については、(2)としたいと思います。関連してどうでしょう。三択問題というある種わかりやすい議論以外に、何かご発言がございましたらお受けいたします。いかがでしょうか。

鶴田委員: 関連して。今度太陽光発電の買い取り制度ができましたけれども、実際に動き出したときに、排出係数はどういうふうにカウントしていくことになりますか。

経済産業省: 太陽光発電の新たな買い取り制度は、今年の11月からスタートするわけですが、親委員会でもご議論があって山地座長がご発言されたと認識しておりますけれども、当然買い取り義務を法的に負う社は、一般電気事業者だけですが、その買い取り費用については、全ての需要家が負担していただく。従って一般電気事業者やPPSが公平に託送料金の中で負担をするというスキームを予定しておりますので、何らかの形で排出係数の調整が必要になるということは、当初の買い取り制度の設計の小委員会の中でご議論いただき、取りまとめたところでございます。それをどういうふうに調整するかというところで、従来の考え方に従えば、必ずしも実排出係数で調整するというよりは調整後の排出係数の中でどうしていくかという議論が中心になるのかもしれませんが、ただ本件の場合は、買う段階で一般電気事業者しか買えないというスキームがそもそもできておりますので、実排出係数で調整するという議論もあり得ると思っております。それにつきましては、環境省さんと当省で排出係数の検討会を年度内に開催し、ご議論をいただくということを想定しております。

山地座長: 他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 次は、資料4の今後の検討スケジュールについてご説明をお願いします。

事務局: 資料4について説明(省略)。

山地座長: 今の今後のスケジュールについて何かご質問を含めてご意見がございましたら、ご発言をお願いします。いかがでしょうか。第2回のワーキンググループは未定ですが、ないと考えてよろしいですか。

事務局:  今回のご検討において、調整後排出係数の取り扱い方が決定いたしましたので、その他の、制度の改正等により必要があれば、またご連絡をいたします。

山地座長: 必要があれば連絡があるということですね。

事務局: はい。

(2)その他

山地座長: 委員の皆様のほうから何かございませんか。よろしいですか。
 それでは、いつもですと、「その他」があって、何かございますでしょうか。

事務局: 参考2をつけています。解説資料ですが、修正を加える必要があるかと思いますが、ワーキンググループを開くまでもないかもしれませんので、もしお許しをいただければ、メール、あるいは個別説明等で対応させていただくということでもよろしいでしょうか。

山地座長: いかがでしょうか。今日の基本的には調整後排出係数を使いますが、従って参考2を書き換える必要があります。それには、メール、あるいは個別説明等で対応するということですが、よろしいでしょうか。

一同、承認。

山地座長: はい。ありごとうございました。それでは、以上でワーキンググループを終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

以上

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