環境配慮契約法基本方針検討会 ESCOワーキンググループ(第2回) 議事録

出席委員:
古賀委員、坂本委員(座長)、杉原委員、筒見委員、永野委員、本城委員、前川委員、松縄委員(代理)
欠席委員:
大森委員、村越委員

(五十音順、敬称略)

日時

平成19年9月18日(火) 13時30分~15時30分

場所

環境省第1会議室

1.開会

環境省(笠井経済課長):それでは定刻になりましたので、ただ今から、第2回環境配慮契約法基本方針検討会ESCOワーキンググループを開催したいと思います。ご多忙にもかかわらずお集まりいただきましてありがとうございます。
資料の確認ですが、資料1~5、参考資料1~3でございます。

配布資料

資料1 第1回ESCOワーキンググループにおける主な意見等
資料2 ESCO事業の進め方の整理について(案)
資料3 省エネルギー改修事業に係る契約の解説資料の骨子(案)
資料4 事業者選定段階の手順等について(案)
資料5 契約段階の手順等について(案)
参考1 第1回ESCOワーキンググループ議事録(未定稿)
参考2 ESCO事業の事例
参考3 ESCO事業の契約とWTO協定との関係について

不足がございましたら、お申し付けください。

環境省(笠井経済課長):事務局である環境省、オブザーバーである関係省庁の職員をご紹介申し上げたいと思います。
環境省からは、私、環境経済課長の笠井でございます。左にきまして、原田補佐、中山補佐。オブザーバーでございますが、国土交通省官庁営繕部設備・環境課の関本補佐、土居課長、公正取引委員会からは経済取引局整備課の日下補佐、資源エネルギー庁から省エネルギー対策課の土屋補佐のご出席をいただいております。なお、本日は公開となっております。
それでは、以後の進行は坂本座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

2.議事

(1)ESCO事業の進め方の整理について(案)

坂本座長:皆さん、こんにちは。坂本です。よろしくお願いいたします。それでは、議事次第に沿って議事を進めていきたいと思います。まず、議題1の「ESCO事業の進め方の整理について(案)」について、簡単にご説明をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

環境省(原田補佐):資料1、2について説明(省略)。

坂本座長:はい、ありがとうございました。それでは、今の資料1と資料2に関して何か、ご質問・ご意見がございましたらお願いいたします。

本城委員:更新改修費込みのESCO事業総事業費が、エネルギー費用を節約した分のESCO期間中のところで下回らないといけないのですか。

環境省(原田補佐):法文上、「庁舎の供用に伴う電気、燃料等に係る費用」と書かれております。庁舎の供用に伴い発生する費用とは何かですが、この「等」の中に、支出が確定していて絶対に必要だという更新改修費は、自治体等の事例を見ると含まれると考えて整理をいたしました。ですから更新費+光熱水費が下回るようになっていないと認められないという判断でございます。

本城委員:それが、ESCO期間中で下回らないといけないわけですね。

環境省(原田補佐):そのようになっております。

松縄委員(代理):申し訳ないですが、この図は、少しわかりづらいと思います。ギャランティードとシェアードの話で、これはギャランティードの図みたいです。自治体さんのESCOの場合はシェアードが非常に多いですが、その場合は既設の機器の更新料まで含まれてしまうものですから、非常にESCO事業が成り立ちにくいです。ギャランティードの場合はわりあい実施しやすい面があります。

環境省(原田補佐):そこは財務省とも調整をしなければいけない部分ですが、支出をしている予算の種類が違いますので、更新改修費については一部ギャランティードになる可能性はあると思います。それと残りの光熱水費削減分から提案をされる部分については、シェアードの整備にならざるを得ないのではないかと考えております。予算の色がちょっと違うだけという形になるのではないかと思います。

松縄委員(代理):シェアードの場合は、普通の機器に更新する場合と高効率機に更新する場合の両方があります。使用している従来型の機器をそのまま更新しますと、光熱費は決して安くならない。ところがESCOにするためには、やっぱり高効率型にしてやらなければいけない。その分、費用がアップします。普通の機器の費用も全部シェアードには含まれてしまうものですから、なかなか更新しづらいというのがあります。ギャランティードの場合は、普通の更新料も高効率機の更新料も合わせて、建築主さんが負担していただけますので、費用のある部分だけを光熱費の削減で償却するというか、そういう意味があります。そこを少し仕分けしておく必要があります。私は費用のある分だけをESCO事業に入れてほしいと思っています。

環境省(原田補佐):そういうご意見はよくわかるのですが、実際の支出を確定させるためには、おそらく完成していることが条件になると思います。完成して、実際に効力を発揮しないと全額が支出できませんので、行政上もかなり厳しいのでないかと考えております。趣旨はわからないわけでもございませんので、現在の会計手法でできる範囲を考えた場合に、役所が役所の意思で更新を指定しているものについて、その一部についてはギャランティができる可能性はございますということです。

松縄委員(代理):そんなに難しいということですか。

国土交通省(土居課長):今のお話は、おそらく設備更新の費用を、事業者のほうが負担しないと、基本的にこの方針というのはなかなか成り立ちにくいのではないかというご指摘だと思います。まさにそのとおりではないかと思います。それと通常の設備更新の工事においても、従来の機器と同じ製品の機器を更新ということではなくて、高効率型のものに更新するというようなことが一般的に行われているのではないかと思われます。そこで設備更新と従来のESCOをあわせた形で実施するかどうかということですが、設備更新と従来のESCO事業を併せて実施したほうが、それぞれ単独で実施するよりも、より省エネルギー効果が大きいと判断される場合には、こういう方式というのはメリットがあるのだろうと思いますが、それぞれ単独でやった場合と同じような省エネルギー効果が得られない場合には、こういうやり方のメリットは特にないと思います。従来のように設備改修は単独でやったほうが、より競争性が高まるという気がいたします。

永野委員:質問です。資料2のp.1の右のESCOの場合、更新改修はESCO事業者が実施するのですか、それともここはやはり国が実施するのですか。

環境省(原田補佐):この更新改修費と書かれた部分は、黒枠の四角が一体契約で発注するものについて、設備更新型のESCO費用という位置づけでございます。参考資料で挙げさせていただいた例を見ていただくと、中には事業者の提案で設備更新をしているものもありますが、こういうものと区分けをして記述すべきだと思います。要は役所の意思で、もうこれは古くて更新したい、だから併せてやりたいということがきっちりと明示をされているもので、その部分の費用を計上しても、きちんとおかしくない状態を保てるものについて、こういうESCO事業を検討して、先ほどの国土交通省さんからもあった、メリットがあれば、こういうものも使っていくことにしたいと考えているということです。

永野委員:右と左の更新改修費の面積について聞きたいのですが、金額が同じだという認識でよろしいのか、そうではないのか。

環境省(原田補佐):更新改修費については、金額は基本的に同じだと考えています。同じだというか、適切なコストで、そこから先は競争性が担保される条件が作れれば、おそらく同じぐらいに削減できると思います。また全体の範囲が大きくなって、競争性が担保されていけば、先ほどもお話があったように、合理性がある事業を前提にやっていきますので、そういう競争性が担保できるものについては、全体が下がっていくのではないかと考えられますが、同じ範囲で、普通なら予定価格の範囲で、実際には事業者の皆様方から総合評価の評価点をベースに競争していただいて、どんどん下げていく方向に努力をされると思いますので、当然のことながらバランスが取れたところで契約されるのではないかと思っております。

永野委員:あと一点だけ。光熱水費が左も右もありますが、ここではメンテナンスが入っているのですか、入ってないのですか。

環境省(原田補佐):返済費はわかりやすくて、初期投資と金利返済分が中心になると思います。元々の運用費みたいなものが入っているのかどうかというのは、その建物ごとに変わると思います。要は、全体をかなり高度に運用しているものについては、その費用というのは元々発生をしている費用です。ただし、多くの庁舎では、そこまで運用費はかかっていないと思いますので、その辺は一律に扱うのは難しいと考えます。

永野委員:運用費はわかるのですが、例えば熱源を変えるとなると、その熱源にかかっているメンテの費用があります。そのメンテの費用を含めてESCO事業者が受託することによって安くできるのであれば、削減のメリットがまた出てくるところなのですが、この右側のESCO事業者の経費という中にはメンテ代が入っているのではないかと思います。そうであれば左側のほうにも従来かかっていたメンテ代を入れていただかないと。もっと言えばESCO終了後のメンテ代というのも、実際かかります。無料になってしまっていますが。これは国のほの負担になると思います。

環境省(原田補佐):ちょっと検討したいと思います。単純に設備のメンテだけを出せばいいというわけではなく、庁舎管理全体のマネージメントを合わせて、別会社へ発注するケースもありますので、必ずしも入っているとは確定できないということです。ですから、発注者それぞれのスタンスによって違うと思います。

永野委員:すみません、勘違いしていました。事前にいただいた資料と今日配付された資料と違っていました。今日配布された資料には、「光熱水費+維持保全等に係る費用」と書いてありますね。事前にいただいた資料には書いてなかったので。

古賀委員:今のお話に絡みます。この右と左の絵の中で、今太い黒枠で囲まれた、更新費の、リース相当額という部分になると思いますが、返済分と書いたものと、ESCO事業者の経費、これはおそらく、今、永野委員が言われた更新したあとのメンテナンス代等々が含まれてくると思いますが、それと妥当であるであろうといわれる設備更新の費用の合算分が、一つの事業の提案という形になる。もう一つ、比べる対象は、ESCO期間中で、一点鎖線と下の実現される光熱費の差額の契約期間中の設置数との比較とこの図を解釈すればよろしいのでしょうか。

環境省(原田補佐):比較になるのは、ここでいう一点鎖線を下回っているというのは、更新改修費を除いた分の、その他の下に、シェアード・セイビングスになっているものが下回っているということです。更新費は適切な競争性があれば、発注方式の違いで変動するとは考えがたいので、同じ費用がかかるというふうに考えて絵を描いてございます。ですから更新改修費を除く、その他の部分が光熱水費からきちんと捻出されなければいけない。こちらにも絵を描けばよかったのですが、要は、元々発生する費用の合算が、ESCO事業として出しているものより下回るというようなものだけが、対象でございます。

古賀委員:右側の図は、設備更新費のところを一点鎖線が横切っていますが、設備改修費となっている部分が、太い枠で全体が囲まれていて、ある意味、それが、我々ESCO事業者からすると、もし公募等々があったときに、この全体額と、そもそも国なりの機関が測定していったESCO期間にかかわる、今後もしESCOをやらなければ、かかるであろう光熱費の合算との差額で、その範囲の中に入っていれば合理性があるというふうに解釈すると私には読めたのですが。

環境省(原田補佐):合理性があるというか、合理性があって、そういうものをESCO事業としようということですね。設備更新型のESCO事業として定義をして、今回きちんと規定をしましょうということで整理をしていくという認識で考えております。杉原委員:では、私の解釈でよろしいでしょうかというお話になりますが、役所のほうは、来年、あるいは再来年に向けて、更新しなければならない機器の予算を取りますよね。それが多分ここに改修費というふうに置かれた部分だと思いますが、ESCO事業者からみると、そこで得られるために高効率の機器を入れることも可能ですけれども、入れた部分も一つの省エネ効果が出てきますよね。それもこちらの省エネ効果に合算して、その他のいろいろな省エネメニューも加えることによって、省エネを完成させてESCO事業を成り立たせる。要するに、頭金つきシェアード・セイビングスというイメージですか。

環境省(原田補佐):おそらくその通りでございます。先ほど言いましたように更新改修費というのは、更新改修時期がきたら払うものですから、この支出は確定してしまうだろうと思います。それに加えて運用費で使っているお金の中から、さらに削減をかけて発注者の利益を生み出せるような事業について、設備更新型のESCOとして整理しようというふうに考えています。

本城委員:ちょっと素人でよくわからないのですが、そうすると更新改修費は、一点鎖線のところから、もう対象からは外れているのですか。要するにESCO事業者の経費の返済分だけが、一点鎖線を下回っていればいいのですか。違いますよね。更新改修費も含めて一点鎖線を下回らないといけないのですよね。

環境省(原田補佐):法律上「等」と書かれているものに何が入るかというのは、過去に実施をされた資料等を含めて整理をした結果、更新が役所の意思で発注をしている場合には、「等」は更新費も含めて整理をされております。ですから、要は役所が元々発生をする費用を下回って事業が実施できるものがESCO事業であるという整理をここではしております。先ほどちょっと言ったのは、支出が確定していない、ESCO事業者の皆様の提案で逆に前倒して実施される、例えば更新が実施されるものは、その時期に支出が確定をしているわけではないですから、それは一般型のESCOで対応していただく。そうではなくて、もう設備が更新時期に来ていて、変えなければいけない一連の計画の中で予算化もされて、普通にやっても設備改修が発生してしまうものについては、その費用ももう発生する経費になってしまっていますので、それも含めて検討して、優位性があればしていこうという整理の仕方です。

松縄委員(代理):二つございます。先ほどの永野委員のご質問の中で、左側の図と右側の図で工事費が一緒だという答えがあったと思います。その場合、右側は光熱費が削減できていますのに、左側の図はなぜ削減ができていないのでしょうか。

環境省(原田補佐):ほんの少し下がっています。

松縄委員(代理):この差が非常に大きく見えるのですが、ESCO事業との差はここまで大きくなくて、ESCO事業は非常に努力されるので、普通の省エネ改修よりも下がる量が大きいというところがありますが、ここまで差が出るのは、逆ではないかと思うのですが。それからもう一点、同じく永野委員の質問で、維持管理費、メンテナンス費用ですが、今まで自治体さんが発注されているメンテナンス費用というのは、例えばボイラーだった場合に既設のメンテナンス費用、一番大きいのは水処理費用ですが、それが既設でかかっていました。ところがボイラーを更新するという提案をしますと、その新しいボイラー、ESCO設備のボイラーのメンテナンス費、俗に言う水処理費ですが、発電機でいうと発電機のメンテナンス費用です。これは結構大きいです。それを皆ESCO事業者が負担をしなさいということになりますので、発注者側にとっては、光熱費+メンテナンス費も下がってしまうというように、今まではいいとこ取りの中でESCO事業の発注の仕方が多かったのですが、やはりそれは、過去にボイラーとか発電機、いろいろな熱源機にかかったメンテナンス費用は、その分を差し引いた形でESCO事業者の負担にしていただきたい。これは大阪府さんが最近その方式を取っておられるようですから、ぜひご参考にお願いしたいと思っています。

環境省(原田補佐):メンテナンス費については、少し検討を要すると思いますので、先ほども言ったようにESCO事業をかけたものとそれ以外のものが出てしまうので、どちらに実際に委託をするべきかという選択はおそらく発生すると思いますので、全体の運営の中できちんと管理をしてやっていただける形で落ち着いてしまった場合には、計上できないということになってしまいます。その辺も含めて検討していきたいと思っています。

前川委員:シェアードとギャランティードというわかりにくい言葉が飛び交っているかもしれませんが、ちょっと整理をさせていただきたいと思います。ESCOコンペみたいなものに、この物件を出す、出さないという段階では、おそらく事前にいろいろな検討がなされていて、シェアードでやるのか、ギャランティードでやるのかということが決まっているという例が多いと思います。そこで例えばシェアードであっても、ギャランティードであっても、この絵に描いてあるESCO事業総事業費をカバーする。それを発注者が一時金で払えば、ギャランティードだと呼ばれるし、それを分割払いで払えばシェアードであるという程度に過ぎない訳です。そうすると何のためにESCOスキームで設備の改修をしなければならないのと、先ほども土居課長からもございましたけれども、これはおそらく効果の保証がついてくるというのが、ESCO事業の一番大きいアドバンテージです。要するに通常の設備の更新であればなされないような更新に伴う効果の保証が、ESCO事業だというアンブレラの下で出てくるということなのです。払い方がどう変わろうが、ESCOのポイントは効果を保証するということです。それから、その場合、実際にシェアードで、つまり省エネルギー効果の中で設備の更新が本当にできるのかどうかというと、それは冒頭に申しましたけれども、事前の検討が普通は行われています。省エネ効果で設備更新ができると判断するものはすごく少ないと思いますが、たまたま今日の参考2のp.1の三つ目が、何となくそういう臭いがします。シェアードで。投資金額が、9,368万円で、省エネルギー効果が、2,720万円ということだとすると、もしかしたらこれは、一番上に高効率熱源と書いてありますから、4,850万円の機器はいろいろな省エネルギー効果を合算した金額で払えてしまうという例ではないかと思います。稀な例かもしれませんけれども、こういうことでESCO事業のコンペをやらせようと決めれば、この例ではおそらくは、シェアードでも設備の更新を省エネルギー効果の中でやってくれというコンペだったと思います。多くの場合は、設備更新の費用を省エネルギー効果だけでカバーするのは難しいので、ギャランティードという形で、イニシャルコストを発注者が出して、それで省エネルギー効果の保証やメンテなどをESCO会社が、ESCO契約期間中に提供するという位置づけで理解するとわかりやすいのではないかと思っております。

坂本座長:資料1、2に関連して、他にございますか。

永野委員:念のための確認です。右のESCO事業の場合で、初年度の総コスト、更新改修費が飛び出ておりますけれども、ESCOの導入メリットというのは、この黒い太線の中の総面積で通期で評価するのか、この上側にちょっと出ている余分なものはもう評価しなくていいのか。毎年2年目以降、メリットが出ていますので、どちらで評価されるのでしょうか。ちょっと出ているものも、2年目以降に改修していくのであれば、また端折られてしまう形になってしまう可能性があるのですが、イメージを教えていただきたいのですが。

環境省(原田補佐):このちょっと出た部分というのは、左の図を見ていただくとわかるように、元々役所が出た支出を確定させたものについては、この費用も事業費総額の中の、当初予定をされている支出の中に組み込んで、事業の実効性を高めていこうというものです。

坂本座長:よろしいですか。いろいろご意見があったと思いますが、結局資料2の図は不十分というか、逆にいろいろ誤解を招きかねないところもあります。これはいろいろなケースがあるので、そのケースによって、図も異なってくるのでしょうから。全部描けというのは無理でしょうから、ある典型的なものについて、いくつかに分けて描くということです。最終的な枠を作ってその中で説明を聞くと。すぐしないといけないのでしょうが、そのときにご注意をいただくというようなまとめ方かと感じました。それから基本的に今日ご議論があったところは、委員会の任務としては非常に重要なところです。これはどうでしょうか。完全に皆さんが納得いくような形で整理すると、ここまでがESCOで、ここまでが設備更新とか。その辺りのところは、全員が納得するというのはなかなか難しいかもわからないと、私は今ちょっと印象を持ちました。でもやっぱりあくまでも国がこの辺りは主導権を握っていますので、できるだけ皆さんの要望を取り入れた形でまとめていただくとお願いする以外にないのではないかと思っております。まだ言い足りないことはございませんか。よろしいですか。はい、どうぞ。

筒見委員:前回欠席をしまして申し訳ございませんでした。一点だけ、確認です。前回ご議論があったのかもしれませんが、省エネルギー効果が出て、そのもので契約期間中に改修をしていくと、必ず従前の光熱費等の経費を払っても下回ると、あるいは最大でイコールではないと、ESCOとは呼ばないということになっているのですか。それが前提で、今議論されているようなのですが、民間はそういうことは全く関係ないと言いますか、考えておりません。別にお客様が認めれば、サービスを超えても、これは更新しているのですからしょうがないですよと。ただし唯一、先ほど松縄さんの代理の方が仰ったのは、同じ性能のものであればこうだったというのと比較したら、経費は削減になっていますという比較はやらないといけないと思いますが、性能は良くして、その良くなった分だけで、また改修してくれというのはなかなか難しいので、そこは限定してしまうと、ESCO事業が非常に狭くなってしまって、国にとってあまりおもしろくないのではないかと思いますが。前回もありましたら、すみません。

環境省(原田補佐):この法律に規定をされた省エネ改修事業の定義が、「電気、燃料等」に通常かかっている費用を下回ったものという枠組みでやむを得ない。この「等」に最大でどこまで入れられるのかを整理して、規定して今回入れたということでございます。法律は5年で見直しを行うことになると思いますので、その時点でESCO事業が十分推進できていないようであれば、再び議論になるのではないかと思いますが、現状の状態では法にきちんと規定されてしまっている以上、やむを得ないという経緯になっております。

坂本座長:意見がいっぱい出たということですが、次回は、このことについてどういうことになりますか。もう少しブラッシュアップして、何か出てくるのでしょうか。

環境省(原田補佐):次回は、全部をこういう形で取りまとめをします。当然この部分ももう少し詳しく。

坂本座長:ブラッシュアップされるわけですね。はい。それでは、最初の議題でこのくらいで、一旦終わってよろしいでしょうか。

(2)事業者選定・契約段階の手順等について(案)

坂本座長:次の議題ですが、議事次第には、(2)が書いてございますけれども、進行上、(3)の「事業者選定・契約段階の手順等について」というのを先に議論したいと思います。それでは、事務局から説明をよろしくお願いします。

環境省(原田補佐):資料4、5について説明(省略)。

坂本座長:ありがとうございました。それでは、資料4、5、参考3について、ご質問・ご意見をお願いいたします。

永野委員:前回の確認というか、同じ質問になってしまうかもしれないですが。予算を取るタイミングです。資料4のプロポーザル方式で自治体さんでやられている場合は、p.1の右の一番下の、ESCO契約書締結の直前に議会承認を取る例が多いです。総合評価方式ですと予定価格は早い段階で決定されないといけない。国の法律の問題があるのかもしれないですが、予定価格の算定を後のほうでできないのですか。

国土交通省(関本補佐):総合評価方式の場合につきましては、p.2にある通りです。ただ、この前段階があって、この中で詳細な診断を行って、予算規模、事業内容などの標準案を確定します。具体の技術を確定するわけではありません。この標準案に基づいて予算要求を行うことになろうかと思います。また、会計法上、入札にあたって予定価格を作成する必要がありますが、これは標準案に基づくことになります。プロポーザル方式の場合は、まだ国で行った例がないので、何とも言えませんが、総合評価方式であれば、前回資料の「官庁施設のESCO事業実施マニュアル」に示している通りです。

松縄委員(代理):自治体さんの場合には、CO2削減よりも利益優先型のESCO事業が非常に多いと感じています。ですから利益に偏っています。これはお願い、要望ですが、今、-6%が厳しいなっている中で、少なくともマイナスにならない限りは、利益はそれなりにおいておいて、CO2の削減量が一番多いものが当選できるようなESCO事業になっていたらなと思っています。ご考慮をお願いしたいと思います。

坂本座長:表1は、地方公共団体ですね。今、ここでは国について議論しているのですが、国と合わせてどうですか。

環境省(原田補佐):多分、例は載せておかないといけないのですが、国には実施例がないので、こういう形を取っています。もっとよさそうな例があれば教えていただきたいと思います。

坂本座長:今回の環境配慮契約というのは、そもそもCO2削減ということが前面にあるわけですよね。そのことと、表1に出ているのは、地方公共団体の今までの例ですが、今回のワーキンググループの作業の中で表1に代わるようなものを提案できるということはありますか。そこまでやるのは大変ですか。

環境省(原田補佐):おそらくこれらの表というのは、過去に実施された例から、ベストプラクティスに近いものを提示させていただいている形を取らざるを得ない。実は、新たに作り直すことができないことはないと思いますが、その場合はもっとざっくりとした内容に多分なると思います。要は、事業自体が、決まっていない中でバランスを取るのは、あまり意味がないというか、特異な形になるので、どちらが良いのか。今の時点では具体的な例を載せたほうがいいのではないかということでこういう形にしております。ご意見があれば変更したいと思います。

前川委員:二つ確認です。今お話の、プロポーザル方式で決めるか、総合評価落札方式で決めるかというのは、それぞれのケースでご発注担当部局がお決めになるという理解でよろしいでしょうか。

環境省(原田補佐):基本的にはそのように考えております。

前川委員:もう一点、確認です。毎回申し上げていて恐縮なのですが、p.2の表を見ていただきたいと思います。上のほうに、「予定価格の算定」というのがありますが、ここは、おそらくは、発注者の方が、こういう内容でこのぐらいの費用でこのぐらいの省エネルギー効果が得られるのではないかということを一応算出されて、それに基づいて、いくらぐらいのサービス費を何年間か払わないといけないということを、シェアードで言えば、そういうことを予定価格として持つということですね。確認したいのですが、この前提で、このあとに入札というステップが踏まれたときに、入札の段階で事業者の決定のプロセスにおいて、予定価格算定のタイミングになかった提案が、どの程度取り入れられる可能性があるのか。その予定価格の算定時点では、これが一番いいと思ったけれども、事業者決定の段階で、いろいろな提案を民間に求めてみたらもっとよりいい提案がいっぱいあったとか、提案の中身は増えたけれども、つまりサービス費は若干増えたけれども省エネルギー効果は大きくなったとか、そういういろいろな可能性があると思います。そのあたりはどういう形で取り入れられていくことになるのか。このフローで改めて教えていただければと思います。

国土交通省(関本補佐):前回にも同じようなご指摘があったと思いますが、総合評価落札方式により行うのであれば、事前に事業規模や内容(標準案)を決めておく必要があります。そのためにも、入札の前段階で詳細な診断を行うことになります。この場合、ご指摘のとおり、事業者の提案の範囲が狭くなるのではということもあるかも知れませんが、なるべく、詳細な診断の段階で、いろいろなパターンを想定しておくことが必要と思っております。

前川委員:それはある意味、いろいろな知恵を集めることに入札準備の段階で成功すると、その枠の中で、あるいは金額的に枠の中に入っていれば、入札のタイミングでは、必ずしも拠らなくたっていいですよということで理解してよろしいですか。

国土交通省(関本補佐):程度の問題だと思います。全く内容が変わってしまうようだと困りますが、少なくとも、絶対にこの技術でやらないといけないということではありません。

前川委員:それはぜひお願いしたいと思いますが、逆にそれでないやり方もご提案したいと思います。このp.2のフローでは、予定価格の算定後に多分予算を計上して取ってくるということになろうかと思います。

国土交通省(関本補佐):違います。この前段階でもっと詳細な診断を行って、予算要求を行って、そのあとの話です。

前川委員:もっと前ということであれば、なおさらですが、この下から三つ目の「事業者決定」後に、予算を請求して予算を取るというプロセスはだめでしょうか。つまりまず入札準備をやめて公告から始める。そこで一番いい提案を選んで、その一番いい提案を元に予算を計上して、次年度になったら実施するという形というのはあり得ないのでしょうか。

国土交通省(関本補佐):詳細診断の際にESCO事業者さんのノウハウをご提案いただくというふうに考えれば、同じプロセスになるのではと思いますが。

前川委員:予定価格算定以前の事前検討のときにいろいろ知恵を絞るというのは、実際には事業をやるESCOではなくて、コンサル的な人がやることになると思います。ESCOのポイントは、この前にも申しましたけれども、要するに事業リスクは設計をやった人が背負わなければならなくて、そこの部分が今のお話ですと、別な人が算定したリスクに基づいて、誰かリスクを背負いなさいよというフローになってしまうと思います。むしろESCO事業者としてやりがいが出てくるのは、自らリスクを背負って提案をした、設計をした内容が本当にどうだったかということなので、そういう意味ではこの入札後に事業者が決定したあとに、その決定内容で予算を獲得していただいて、それが次年度に実施されるということのほうが、ESCO事業者としては、人が犯したリスクでリスクを取るということのない仕組みになるので、本来の意味でのESCOになるのではないかという気がしております。

国土交通省(関本補佐):仰るとおりです。ただ、事業者を決定した後、事業者の提案によって事業内容を決めて、予算要求を行い予算がつく。となれば、事業者とは随意契約になると思います。ですから、一方で、その様な手続きが可能かということも検討しておかないといけないと思います。随意契約となると価格による競争性が働きませんので、その理由の整理が必要です。

前川委員:競争はどこかでやらないといけないという意味でいうと、今私が申し上げたスキームでも、予算獲得以前のプロセスできちんと競争するわけです。多くの自治体で実際にやられているスキームというのは、今私が申し上げたように、入札後、つまり競争後に議会の承認を取ったり、NEDOの補助金をもらいにいったりして、次年度に事業を実施するというのが多くて、その場合、まさにコンペの段階で犯したリスクを自分で引き取るという仕組みになっているものです。

坂本座長:提案してトップに立ったけれども、次年度になって会社が放棄するというのも認められているのですか。

前川委員:第一交渉優先権者というような位置づけの当選になります。放棄された場合には第二位の優先権者に協議が移るということです。

国土交通省(関本補佐):最初に交渉優先権者を選ぶときに、何に基づいて選ぶかということがあると思います。その時点では詳細な診断は行われていないので。このやり方については、できる、できないも含めて検討しなければならないと思います。

坂本座長:今仰ったようなことはもちろん枠がありますけれども、今のやり方でも、その範囲内で結構似たようなことはできるのですよね。それを毎回、もっともっと拡大せよという趣旨かどうかですが。

前川委員:そういうのもあっていいのではないですか。

国土交通省(土居課長):今の我々が行っている総合評価方式では、先ほど言いました予算要求の前にフィジビリティスタディ(FS)という詳細調査をやっています。そこでESCO事業の導入の可否を判断しているわけです。今、ESCO事業の入札の際には、FSを実施した者が参加できないシステムになっています。詳細調査(FS)を実施した者は、価格情報も含めていろいろな情報を入手できるわけです。その者も含めて入札に参加させるのは、公平性の面でやはり問題があるのではないかということでで、FSを実施した者はESCOの入札の際には参加できない仕組みにしている。これについては、逆にFSを実施した者を入札に参加させてもいいのではないかという議論もあろうかと思いますが、その辺はいかがですか。

前川委員:私は、少なくともFSを実施した会社に、ESCO事業の入札の機会を与えるべきではないと思っています。別な会社がやるべきです。実際にほとんどの自治体のコンペでも、そうなっていると思います。むしろ問題なのは、ESCO事業をやらない人が、事前検討をやると何が起こるかということです。ある時期の自治体のコンペでも、結構トラブルの元だったのですが、困ったなというものがコンサルさんから出てきました。本当にこういうのでついていけるESCO事業者がいるのかと思うような条件のものが出てきて、いくつかESCO事業として成立しなくて流れてしまったことがあったものですから、言葉はちょっと適切ではないかもしれませんが、ESCO事業をやらない人がコンサルで入って、これならできるというふうに事前に検討しておくというのは、あまり意味がないことではないのかとそのときに思ったものです。そういう意味でこの業務フローでは公告から始めていただいても十分ではないかと思っております。

松縄委員(代理):FSを実施した業者が事業に参加できないというのは、私も賛成です。FSを行うと、あまりにも情報が違いすぎます。FSの段階ですごい情報量が入ります。そのあとで競争しても、多分競争にならない。したがって、入れないほうがいいと思います。それから先ほどお話が出ていた自治体さんの場合ですが、私はFSもやってきましたし、ESCO事業もやってきましたが、やはりFSのコンサルというのは自分に責任がないわけです。FSをやった結果に対して。うちも含めてでしたけれども。責任が全くないし、申し訳ないですが、非常にいい加減なFSの結果もあります。問題はそれを元に、ある程度予算化されます。工事費の枠を決められたり。ところが、それが、どうもというものがあって、それが実際にESCO事業に発注されると、工事費の枠が限られているものですから、その枠をはみ出した提案ができないという問題があります。今申し上げたのは、総合評価落札方式についても、事前の検討をされる場合に、安かろう悪かろう業者を選ばずに、非常にしっかりした選び方をしていただきたいというふうに思います。

筒見委員:私どもは専用のESCO業者ですので、今の意見とはちょっと立場が違います。そういう点から申し上げたいと思います。まずは、ESCO事業そのものというのは、ほとんど10年やっていますけれども、まだまだ業界などと呼べるほどではなくて、非常に未成熟な段階だというふうに認識していただかないといけないということですね。そういう段階の中で、先ほどのFSを実施した者が、入札に入れないとなれば、我々のような独立系、いわゆるこれで飯を食っていこうという業者は、絶対にFSはやらないでしょうね。やる力がないです。FSだけで事業を成立させるのは多分無理です。事業をやって始めて成り立つわけですから、もし国としてそういう形で入れられない、それは認められないということであるならば、やはりこの総合評価方式そのものが、私は現実的には機能しないと思います。また健全なESCO事業を育てることにはつながらないと思います。米国などは、非常にたくさんの公共のESCO事業によって、健全なESCO事業者が育ってきたと思いますが、厳密な意味でこの総合評価方式というのは、おそらくESCO事業対応で作られていませんので、そういう意味で行くとノウハウを最初に出して、このFSでいかにいいアイディアを出していくかということで勝負をさせないと、はっきり言って育たないと思います。ある意味そこだけを狙う、あまり質のよくないESCOコンサルタントみたいなもの、自分たちは事業をやらないのだから適当に出していこうというようなことが、おそらく国がこれからたくさん事業を出されると増えてくると思います。ですから本来の、本当に腹をくくってESCO事業をやってリスクを取るのだという業者は育っていかないと思います。そこはそういう観点から、私はぜひプロポーザル方式というものを中心に、民間にいかに知恵を出させるかという方向にぜひ持っていっていただきたいというのが、独立系ESCO事業者としての私の意見ということでお願いいたします。

永野委員:全く同意見でございます。総合評価落札方式は、今までの文化があって、いろいろ規制があると思います。これをESCOの評価の方法に使うというのは、かなり問題が多いというか、難関ではないかと思います。一方でプロポーザル方式は自治体さんで数多く採用されているわけで、我々のほうも非常に慣れています。過去に累々と何年間の間に、経済産業省さんに調整していただいて、募集要項などの雛型を作ったり、標準契約書も作ったりとか、いろいろな過去の経緯で、いい形ででき上がりつつある方式だと思っています。特に予算のタイミングのところが重要だと思いますので、従来の自治体さんでやられている公募の仕方に倣っていただけないかというお願いです。特にそれがだめな理由が我々もわからないものですから。予算はあとから取るという方式というのは、こういう問題点があるということを逆にご提示いただければ、我々も納得できるのかもしれないですが。

環境省(原田補佐):おそらく自治体と国の最大の違いというのは、予算の、原案の意思決定者が全く違うということです。自治体の場合は首長がきちんとやるとすれば、全体の部分の修正が可能だと思います。国の場合は、あくまで要求をする省が案を作って、それを財務省が全体のバランスを取った状態で確定いたします。いくらいい提案が上がってきても、優先順位を国全体の業務として、どういうバランスでやるかという議論の中で、採択されるかどうかという見込みはまずないです。そういうことを永遠と続けて、ギクシャクしないかどうかということをまず考えないといけないことかと思います。それからプロポーザル方式のお話が出ておりますが、マニュアルの中でも両方書いています。今のところ、1件しかないですが、総合評価落札方式が採択されています。ただしプロポーザル方式というのは、一番最初にでてきたマニュアルを見ていただきたいのですが、技術者の技術力を選ぶための審査方式です。案を選ぶわけではないです。そこにかなりお金がついてくるということなのです。案を選ばず技術者の技術力を選んでいるのに、最終的な出来高が発生するのはおかしいので、そことの整合性をきちんと考えていく必要性があると思います。そういうこともあっておそらく予算の総額が決まっていて、その中で実施できる内容について提案をしていくという形が、国のほうでやっていける形だと思います。ご意見の趣旨はよくわかりますので、逆に言えば今のそれぞれマニュアルに何を書かなければいけないのかについて事務局で検討して、次回までに提出していきたいと思っています。

坂本座長:単純な質問をさせてください。プロポーザル方式で予算が決まるのはいつの段階ですか。もう最初から決まっているのですか。

環境省(原田補佐):まだ国の場合は実施例がないので何とも言えません。

前川委員:大まかに先ほど言いましたように、FS調査のようなものをやります。このくらいでこのくらいの効果があるのだなあというのがあって、初めてそれをやろうかという話になります。自治体の場合は、NEDOの予算が取れて、議会承認が得られませんと実施しませんよと書いてある場合が多いです。そういう意味では、ここで言う業者選定のあとに予算が決まります。

坂本座長:業者選定?

前川委員:優先交渉権者の選定のことです。

坂本座長:ありますね。

前川委員:詳細診断のあとです。

坂本座長:詳細診断のあとに予算が決まるのですか。

前川委員:はい。よし、これならできるという内容が、それまでの競争のプロセスで確定したあとで予算の申請をします。

坂本座長:案が先にできていて、それに予算があとからつくということですか。

前川委員:そうです。私が先程申し上げたのは、それをプロポーザル方式でも総合評価落札方式でも使えるはずなので、そういうふうにしていただけませんかという話です。プロポーザル方式にするか、総合評価落札方式にするかというのは、それぞれの案件ごとにご発注になる役所の方々が決めるというのは先程確認しましたこの前提でどういうふうにすればESCO事業者のノウハウができるだけ取り入れられて、よりいいものになるかということを考えると、予算は、一番いいESCO事業者の一番いい提案が決まったあとで、これを予算にしましょうと言って、概算要求に入れていただくというのが、民間の知恵を取り入れる仕組みではないかということでお願いしております。

坂本座長:わかりました。ではそういう形で、事務局でよく検討していただいて、これも最終的にいろいろ案を作って示さないといけないですね。よろしくお願いいたします。その議題についてはよろしいでしょうかね。

(3)省エネルギー改修事業に係る契約の解説資料の骨子(案)

坂本座長:先ほど残した(2)の議題について、事務局からご説明をお願いします。

環境省(原田補佐):資料3について説明(省略)。

坂本座長:ありがとうございました。この資料について何かご質問・ご意見がございましたらどうぞお願いします。

前川委員:先ほどプロポーザル方式か、総合評価落札方式かという議論があった中で、p.3で2.の(6)が、プロポーザル方式による導入計画で、3.(1)が総合評価落札方式におけるということですが、この位置づけが、プロポーザル方式による導入計画が、なお書きのような印象を持ちます。もしそうあるべきではないとすれば、まず両方あるというふうに書いていただいて、それでそれぞれだったらどうなのと書いたほうが自然なのかという気がします。

松縄委員(代理):この前の国交省さんの委員会で、国の場合はプロポーザル方式が多分無理で、法律の違いですか。申し訳ありません、うろ覚えなものですから、そういうことで、総合評価方式でないとできないという理解だったのですが。

国土交通省(関本補佐):プロポーザル方式は、自治体の実績もあるので、できないとは思っていません。ただ総合評価方式であれば、現行の制度の中でできるという整理です。それに対して、プロポーザル方式ですと、先ほど申し上げたとおり、随契についての考え方などを整理しておかないといけないといったことがありますので、まだ検討の余地があると考えて書き分けた経緯がございます。やり方としては、両方ありだと思いますので、それぞれの方式の長所、短所などの特徴を整理しておく必要があると思います。

筒見委員:質問です。先ほど資料4のプロポーザル方式のところに、PFI法に基づく場合に必要な事務手続きというのが記載されていますが、確かに本来のESCO事業というのは、強いて国に適用しようということですが、やはり先行であるPFI法はかなり参考になると思っています。ただあれは事業規模が非常に大きなところを想定していますので、PFI法を少し簡略化したやり方でやるのが好ましいのではないかと思っています。これはプロポーザル方式のところに書かれているのは、そういう意味をなしているのでしょうかというご質問なり、もしそうであれば、そういう手もあるのではないかというご意見を申し上げたいと思います。

環境省(原田補佐):ここで点線で書いてあるのは、こういうものを参考にしていくべきではないかということで、すでにある既存の枠組みのPFIというのは、今回のESCO事業と事業スキーム自体はかなり似ていますので書いただけでございます。先ほどの参考資料3で説明をしたとおりでございます。建設関係の発注に関しては様々なルールが複雑にかかってきますので、ゼロから作るというわけにはいかないので参考にするものとして、こういうものがありますよというふうにお考えいただければと思います。

筒見委員:PFI法に則ってのESCO事業もあり得ると考えていいと私は思っていますが、そういう意味でよろしいですか。

環境省(原田補佐):事業手続きに関する記載等をそういうものを参考にしてやるということです。現状でもESCO事業の、一番最初の説明でしたように、当初財政法の5年から契約できる期間を延長して10年にして、15年にしなかったのはなぜかという話があろうかと思いますが、それは15年からPFIでカバーをしておりますので、そうではなくて、もう少し短い期間で、もう少し簡単にできるものということで考えて、積極的に推進していこうという位置づけで10年を出しております。逆に言うと事業の実施の形態を見ても、10年ぐらいで換算しているのが多くなっていますので、その両方から10年が妥当だということで出ております。長いものについては、すでにPFI法で対応できるようになっているわけですが、改修も含めて対応ができるようになっておりますが、そのスキームの中でできるのではないかと思っております。

杉原委員:例の図の辺りの話も含めて、コストの考え方をもうちょっと言わせていただきたいのですが、参考資料の2の3番目の事例です。先ほど前川さんがちょっと言われましたが、ここに出ている省エネ効果というところの2,000万円というのは、実は人件費の削減です。BEMSを入れることによって、省力効果、3人、人を減らせるため、その効果が2,000万円です。その他のメニューを全部合わせて、720万円です。ですからESCO事業をやる前のランニングコスト全体、光熱費も含む、それと導入後のランニングコスト全体の比較で、ESCOが成り立つか、成り立たないかを考えていただくと、今電気代が安いなかで、ESCOが比較的広がるという意味で、先ほどのメンテ費というのもありましたし、水の費用もありました。ひょっとしたらこういう省力効果辺りも対象になるのか。先ほどボイラーの話がありましたけれども、古い冷凍機がいくら、年間300万円、500万円からします。新しくすると、200万円で終わりますということになると、そこの分の効果も入れるほうがESCO事業は広がると思います。この辺の考慮をよろしくお願いします。

松縄委員(代理):それは民間ですか。

杉原委員:自治体です。

松縄委員(代理):自治体。そうですか。

坂本座長:最後の資料3が、解説資料というわけですが、これは結局国の方々がお読みになるし、一番活用されるのは営繕さんでしょうかね。それでわたしは、もしここに来ていらっしゃるESCOをやっている方々が、これから国もESCOをやるのだということで、相当ESCOの発注があるのではないかと期待されているのであれば、この辺りは真剣にしっかり書く必要があると思っておりますが、どうなのでしょうか、そこは。相当ESCOの環境契約法ができて、国や地方自治体が、地方自治体はかなりやっていると思いますが、環境契約法などはESCOの需要拡大につなげたいと思って、こういう契約法ができたのでしょうが、その辺りはやっている方々というのは、いろいろなポイントが今日もたくさん意見が出されましたが、ここだけは絶対こうやってほしい、今いくつかプロポーザル方式の話が出ましたが、そういうポイントをいくつか指摘していただけると非常にありがたいと思っています。ご意見等をお願いします。

古賀委員:そういう意味では若干重複の点もあるかと思いますが、正直申しますと民間のお客様と我々、ESCO事業者がかなり喧々諤々でいろいろな議論をして、運用の方にまで踏み込んで非常に効果的な手法が出てきて、そこをどうお互いの会社の中で落とし込む。サービスとして10年やったり、15年継続できるかという議論にすぐ入っていくのですが、自治体さんもかなりの件数をやってきましたけれども、やはり自治体さん特有の、民間も同じような形で、先ほど随意契約という話が出ましたが、1社とがっぷり四つに組んで、いろいろな議論をして、あるべき姿を探していくというところが、正直言うとまだまだ整備されていない部分もあります。そういった中で最大限、先ほど前川委員からご指摘がありましたプロポーザル方式という形で、やはり包括的なサービスで各社が知恵を振り絞って、いいものを提案した形を最終的にお客様が選んで、それがそこの庁舎にとっての最適な解だと。そうすると予算制度等の話が前提にありますと、なかなかそこのところが進める上での枠組みになって、最初にボトルネックで決まってしまうものですから、非常にそこの部分が、我々は危惧しているところです。先ほどのプロポーザルであれ、総合評価であれ、予算の枠等という、従来の随契の話をしても、役所の官の物事の考え方から枠を一回外していただいて、いかに今回の環境配慮契約法の哲学が、最もCO2削減に寄与するソリューションは何なんだと。それをどうやったら操れるんだという視点で、かなりいろいろなご提案もお聞かせいただきましたので、多分最後のネックのところは、予算制度、随意契約等々を含めて、そこのところをどう解決に結びつく策があるのかというのが私の感じるところです。そこがうまく進むと自治体さんも含めて、一気に流れが変わるような気がしますので、ぜひそこは高所大所のご判断を賜りたいと思っています。

筒見委員:そういう意味でいくと全体的なことでぜひお願いができないかと考えています。私は、これを一番最初に見て、ある種、違和感を感じておりますのが、大きな省エネルギー事業というパイがあって、その中の一部が、ここで言う従来型のESCO事業という形で、そこをESCOに分けてやるよみたいな、何となく全体のトーンがあるような気がします。ちょっと誤解かもしれませんが、あります。本来省エネ改修事業というのは今までにない、要するにランニング、単に初期投資だけではなくて、ランニングコストも全部考えて、ライフサイクルで最も安くするのはどうなのかというのが、省エネ改修事業の本来であって、それを担うのはESCOと呼んでいる人たちであってもいいし、それはゼネコンという方でも、サブコンでもいいと思います。そういう省エネ改修事業を進めないと、今はいけないわけですから、それをどう進めていくかというなかに、こういったESCOの考え方を入れて、これは、例えばゼネコンがやろうと、削減はやっぱり保証しないといけないというような形で全体のトーンが流れると、本当の意味で健全な省エネ改修ができる業者が育っていくと思います。今の建設業とか、サブコンさんも含めて、そういう方向に行こうとされていますが、まだそうではないので、やっぱりイニシャルをいかに控除でやって、納品して終わりというビジネスモデルなわけですね。ESCO事業というのはそうではなくて、ライフサイクルである程度の契約年数の中で責任を持ちます。そういうビジネスモデルなので、そういうモデルをこの省エネ改修事業全体の中に普及させていくというようなトーンに、ぜひ私はしていただけないかということでございます。そうすると非常に健全な省エネ改修を行う業者というのが育っていく。それはゼネコンかもしれません、サブコンかもしれません、ESCOと称している我々かもしれません。それはわかりませんけれども、私はそういうふうに思います。

坂本座長:ありがとうございました。私は営繕関係のいろいろな委員会に参加させていただいていますが、もちろん基本的なスタンスとしては、ライフサイクルというのはものすごく大きなキーワードということで、いろいろやっているわけですが、現実はなかなか思うように動いてくれないというか、いろいろな省がやっぱり面倒くさいとかいろいろございまして、動きがそれほど早くないということですが、国交省の方々が非常に努力をなさっているというのはひしひしと感じております。国交省に代わって少しお話をさせていただきました。それで今回のこの話も、環境契約法の関係のガイドということで、結構枠がはめられています。これに関連していろいろなこと、法律とかいろいろなことをやって、本当は多面的に変えていくということが必要なのでしょうが、なかなかそこまで整理してやっていけるかというのが、これからの課題であると思いますが、とにかく本年度中に与えられたミッションをこの委員会ではやらなくてはならないということがございます。今ご意見をいただいた趣旨などは、最初のところの省エネの必要性がございますので、もっと大きな問題があるようなニュアンスだったと思っております。あとぜひご意見があれば、どうそ。

松縄委員(代理):すみません。今から申し上げることは差支えがあれば、議事録は削除していただいて結構です。温対法と省エネルギー法の原単位係数が違うという問題は非常に大きな問題です。今自治体さんで電力の係数は、0.555、NEDOさんの値です。それをお使いになっています。これが電力会社の0.3を使うと、結果が全く違うということが出てくる場合があります。NEDOの数字は多分できませんので、もうそろそろ見直しをかけていただく時期かと思っていますのでよろしくお願いいたします。

坂本座長:それは、提案とか、何か評価する場合ということですか。

松縄委員(代理):全く結果が違ってきます。

坂本座長:それはよくわかっております。ただこの委員会の役割として、今お話されたことをどういうところで反映できるのかと思ったのですが、どういうふうに反映できますか。

松縄委員(代理):これを実際に運用する場合に、ある時期にはやはり指定をしなければいけないですね。そのときの段階にどういう数字を指定するかになってきます。

坂本座長:それは例えばプロポーザルとか、総合評価のところでも、もろにCO2削減のところなど、電気だったらこれだけ削減できるからという評価を具体的に数字でもって、今現在やっているのですか。

松縄委員(代理):自治体の場合は、大体0.555を使っています。

坂本座長:評価をやっているわけですか。それは、国が温対法で定めているものですから、勝手にそれはいじれないですね。

松縄委員(代理):そこはいじれません。

環境省(笠井経済課長):今仰られたのは、電力当たりの排出係数ですね。

松縄委員(代理):そうです。

環境省(笠井経済課長):ということは、ESCOの中で考えているのは、費用で、電気代で出しているので、何か話が違うのような気がします。

環境省(原田補佐):例えばどういう熱源構成にするかということに、CO2換算ということにしてしまえば、大きく影響するという趣旨ですね。その辺はきちんと解説が必要かと思います。

永野委員:国の施設に対して省エネをするわけですから、いろいろ大変なことがあるかと思います。お話の中で、「既存の枠組み」という単語が何度か登場しています。やはり既存の枠組みの中でやっていかないといけないのは理解できますが、民間の場合でも自治体さんの場合でもそうですが、この既存の枠組みというのが省エネを妨げている傾向がございます。例えば民間の工場などで、こういうことはやってはいけないとか、こうあるべきだとか、予算の中で元が取れるようにやるべきだとかいった会社のルールみたいなものがあって、それが邪魔をしていて、省エネルギーが進んでいないという例が多々ございます。それを乗り越えた良い例が、今大阪府さんとか、自治体さんがやられているESCOだと思います。既存の枠組みの中ではあれはできなかったと思います。非常に努力をされてここまできたというのが、評価できる点ではないかと思っています。思いっきり枠を出る必要はないと思いますけれども、せっかく国が率先してやる事業でございますので、国の他の事業者が見習うような形で、その枠を少しでも乗り越えていただければ、日本の省エネがもうちょっと進むのではないかと、偉そうなことを言って恐縮ですが、感じ取っています。
先ほど先生からご質問のあった、今回のESCOが魅力あるものかどうかということについては、正直前回はあまり魅力がなかったのですが、今回は通常の設備工事とESCO事業の比較ということで考えていただいて、大分魅力のあるものになったと、個人的には思っています。ただ唯一、予算をどこで取るかという枠組みのところに、事前に内容が決まっていたり、調査した人と工事をやる人が違ったりとか、いろいろESCO事業者にとってやりにくい部分がありますので、何らかの形でこの枠を除いていただければ、もっといいものになると思いますので、是非よろしくお願いいたします。

坂本座長:そろそろ予定の時間に近づいていますけれども、最後の議題についてはこの辺りでよろしいでしょうか。本日も委員の皆様から非常に多くの貴重なご意見を賜りました。事務局で資料を修正・追加していただき、次回の第3回までに提出していきたいと思っています。

(4)その他

坂本座長:それでは、その他ということで、最後に事務局から何かございましたらお願いいたします。

環境省(原田補佐):資料1の中の3.その他で「建設業法との整合性は問題ないか」と上がっていますが、次回に具体的な案を含めてご報告するようにしたいと思っております。

坂本座長:大森先生からのご指摘ですね。

環境省(原田補佐):はい。

坂本座長:それでは、次回の案内をお願いいたします。

環境省(笠井経済課長):次回は、第3回です。最後のワーキングを予定しております。
10月2日(火)10時から この場所、環境省第1会議室です。
いろいろ議題などもあるかと思いますが、追加のご意見等がありましたら、明後日中ぐらいに事務局のほうまでお願いいたします。それで会計法なり、契約法なりという枠組みの中でどうできるかということを考えております。先ほど座長が言われたように、こういうことも将来的な検討課題としてはいいのではないかということがうまく整理できれば、ワーキングのご報告の中に入れてご紹介したいと思っております。

坂本座長:それでは、今日のワーキンググループはこれを持ちまして終了したいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

以上

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