平成29年度環境配慮契約法基本方針検討会 電力専門委員会(第2回) 議事録

日時

 平成29年9月28日(木)9時30分~11時00分

場所

 経済産業省別館1階 104各省庁共用会議室

出席者

出席委員:大野委員、小川(芳)委員、竹廣委員、髙村委員、辰巳委員、松村委員、山地委員(座長)
参考人 :電気事業連合会 立地環境部副部長 小野瀬氏
欠席委員:小川(喜)委員、藤野委員

(五十音順、敬称略)

議事録

1.開会

事務局:本日はお忙しいところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、これより平成29年度第2回環境配慮契約法基本方針検討会電力専門委員会を開催いたします。前回お伝えしましたとおり、本日は電気事業連合会 小川委員の代わりに、参考人として小野瀬様に御出席いただいております。カメラ撮りは配布資料の確認までとさせていただきます。では早速ですが、山地座長に議事進行をお願いいたします。

山地座長:今回は電力専門委員会の2回目です。1回目にどういう論点で議論するかということの確認があり、その中で、現在の各地域の電気事業者の参入状況など調査するとされていたのですが、今回調査結果を報告いただき、それを受けて、前回提示された議論を深めていくこととします。今年度の電力専門委員会は3回の予定で、次回取りまとめとしたいので、今回大体の方向性が打ち出せればいいと思っております。まず、今日の会議予定と配布資料の確認をお願いいたします。

◇本日の議事予定

事務局: 本日の会議は11時30分までの2時間を予定しております。

◇配布資料の確認

事務局:次に、配布資料の確認を行います。

配布資料

資料1 平成29年度環境配慮契約法基本方針検討会及び電力専門委員会委員名簿

資料2 国及び独立行政法人等の電気の供給を受ける契約の締結実績【暫定版】

資料3 電気の供給を受ける契約に関する考え方について(案)

資料4 平成29年度環境配慮契約法基本方針検討スケジュール(案)

参考資料1 都道府県別の電力需要及び小売電気事業者の参入状況等

参考資料2 供給区域別小売電気事業者の月別販売電力量割合の推移(平成28年4月~平成29年5月)

参考資料3 電力供給契約における入札の競争参加資格について(平成29年2月14日)

参考資料4 電気の供給を受ける契約に係る検討経緯について

事務局:このほか、環境配慮契約法基本方針関連資料の冊子をお配りしております。基本方針関連資料には法律や基本方針、解説資料が盛り込まれておりますので、適宜御参照ください。なお、基本方針関連資料は第1回専門委員会でも配布しておりますので、御不要の場合は、お帰りの際に机上に置いてお帰りください。資料の不足等あれば事務局までお申し付けください。カメラ撮りはここまでとなります。それでは、山地座長、議事進行をお願いいたします。

2.議事

(1)国及び独立行政法人等における電気の供給を受ける契約の締結実績等について
(2)電気の供給を受ける契約に関する考え方について

山地座長:議事次第の説明がありましたけれども、議題は3項目ありまして、国と独立行政法人における電気契約の実績について、これが資料2、次がメインの資料3、電気の供給を受ける契約に関する考え方について、最後に検討スケジュールということでございます。最初の契約の締結実績等については、速報としてまず事務局から説明していただきます。ただ、本日メインの議題も一番目の議題に密接に関連しますので、事務局から資料2、資料3をまとめて説明していただいて、それから議論ということにしたいと思います。御説明よろしくお願いいたします。

環境省:(資料2、資料3、参考資料3説明:省略)

山地座長:御説明ありがとうございました。資料3がメインになるわけですけれども、資料3の1ページ目のスライドのところに6項目の検討事項がございます。それぞれに事務局の方向性が出されており、全部というと大変なので少し整理しますと、1と2は似ている。未実施機関への対応や長期契約に関する対応。これをまとめて議論したい。それから3は非常に大きい問題である裾切りの全国一律化。これも事務局案が出ていますが、これに関連して安定供給という表現、書き方の議論もありますので、この2つを3の項目で議論したい。それから4と5、非化石価値取引市場とグリーンエネルギーCO2削減相当量認証制度、これに関しては結局再生可能エネルギーの導入比率で対応を提案されていますので、4と5をまとめて議論したい。6はまた話が違うので切り離して議論。このような順番で議論いただこうと思いますが、よろしいでしょうか。ではまず1と2、未実施機関への対応と複数年契約への対応についてはいかがでしょうか。事務局案は、今後は調達者が環境配慮契約法にのっとって対応できるように情報提供を行っていくということでございます。いかがでしょうか。

辰巳委員:この提案でいいとは思いますが、情報提供という時に、一般的な情報提供ではなく、未実施のところを限定的に取り上げて情報提供を行うということをおっしゃっているのだと理解したのですが、そういうことなのでしょうか。

環境省:今までは全体的な形になっておりましたので、それももちろん行いながらということと、未実施機関では理由がばらついていることもありますので、それに合わせた形での情報提供と実際のお願いを考えております。

小川(芳)委員:そういう意味での質問としては、未実施のところに挙げられた理由に組織再編の対応による措置とあり、その対応が終われば実施に移ることが想定できそうです。例えば、その中で複数年等の長期契約は、調べられた中ですと3年などが出てきているようです。3年経つと新しく契約を考えようということで契約更新時に、環境配慮をした形で入札を行う対応を取れば、ある意味で実施をしているという状態になるように思います。これは、そのようにいかない問題があるということなのか、実際には一定の契約が終わると移行できる状態にあるということなのか、その辺を確認したいと思ったのですが、実情はどうなっているのでしょうか。

環境省:そこの実情は、ここはできる、ここはできないという掘り下げた形では分析ができないような状況でございますけれども、確かに書き込みの中で見直しの最中だということもありますので、理由に応じたところでどこまでできるかなのですが、今おっしゃったようなところを少しでもできるように対応したいと思っているところでございます。

事務局:今の御質問については、資料2の11ページを見ていただくと、実際に長い契約を行っているところが書いてあります。2年を越えた契約を行っている機関というのはかなり少なくなっているのですけれども、そういった機関は大学、高専や国立研究開発法人、病院、医療機関というところで、一般的に使用電力が多いと想定されるところです。現実的に予定使用電力量の平均をみると、契約期間が長いところほど電力量が多いというのが明らかに出てきております。そういう意味で申しますと、長期契約で経済的な部分というのがかなり考えられるところがあるので、ここについては、その契約のタイミング、タイミングでこちらからお願いしていくことになるのではないかと思います。

環境省:お願い自体はするつもりでおります。ただ電力量が多いということで、実際に本当に替えられるかどうか、実情がどこまでかということは詳しく把握できていないところがありますが、お願いはさせていただきたいと思っています。

小川(芳)委員:ただ、そういった意味では3年以上の契約を行っているところが、入札の時に3年でなければいけないという条件を付けないで、一応アクセスをさせ、裾切りの基準にのっとって判断を加えた結果、選ばれたものの中からいろいろな要素を勘案した上で、やはり長期の安いものを取りましょうという選択の仕方をするのであれば、それは一応環境配慮を実施しているという考え方でよろしいですか。

環境省:はい。そのとおりでございます。

小川(芳)委員:それが嫌で一か所に絞って契約をしなければいけないという状態なのかどうかというところではないかと思うのですけれども。

環境省:検討して、どうしてもできない理由が出てきた時には致し方ないと思いますけれども、単純に行っていないということについてはまずいと思いますので、情報提供をして、検討をしてくださいというお願いをさせていただくということで考えております。

大野委員:実施状況を拝見すると、3分の1の機関が実施していない。それが段々下がっていけばいいのですが、実施していない機関が増えているという状況ですよね。実施していないという回答を分析しているのですが、これを見ると実施していない機関は2千何百ある。回答しているのは、未実施機関の中で3分の1。3分の2は実施していなくて、3分の2は回答すらしてくれないという状況。相当深刻に捉えてもらった方がいいという気がします。対応策で情報提供していくということなのですが、こういう方法で本当に来年度以降この制度の実効が上がっていくのかというのは、私はこれを見る限りでは実感がわかない。お聞きしたいのは、いろいろな対応を検討されたと思うのですが、現行の制度や法制の中で、情報提供していくという以外には他のオプションはなかったのでしょうか。もしないとすれば、先ほどお願いというのを何度もおっしゃいましたけれども、現行法制にそもそも限界があれば法制を変えなければいけないとか、そういう検討もした方がいいのではないかと思うのですが、その辺のお考えをお聞きしたいのですが。

環境省:法制化ということまでの検討はしていないところでございますが、検討に当たって実際のオプションといいますか、この法律自体も経済性とかそういった、入札制度そのものとの調和を見ていきながらということもありましたので、その観点からもどこまでできるかとなった時に、今調べた限りではお願いしかないのではないかと事務局としては考えているところでございます。御指摘のとおり、これだけ実効性が上がっていないという中で、今情報提供という案を示させていただきましたけれども、より方策がないかというところの検討が甘い部分があるかもしれないので、もう少し検討させていただく。今の段階ではここまでの検討しかできていないので、それ以上のところについては御回答できないような状況です。

山地座長:他にはいかがでしょうか。

松村委員:まず理由として、組織再編等への対応というのが今一つよく理解ができないのですが、一方で組織再編への対応だとすると1回しか使えないだろうと思われるので、この口実はどのみち減るはずだから長期的には問題にならないかもしれない。応札がない、応札が見込めないというのは、随意契約で契約してしまうということですか。

事務局:そうです。

松村委員:確かに参入状況からして、応札が見込めそうにないということがあり得ると思うので、これが100%にいかないのは、競争の促進策を考える担当部局にきちんと取り組んでほしいと言う以外にできることはないような気もする。一方で国等の機関が、随意契約と決めつけて、入札をはじめからしないとする場合には、取り組む側が勝手にどうせ応札はないだろうと思い込んで行ってしまうのは本来許されない。無理に入札しても結果的に1社応札となると思うが、誰も応札できないということはないはず。各地域の旧一般電気事業者が達成できないような裾切り基準だと誰も応札できないということになりかねないので、裾切りは少なくとも旧一般電気事業者がそれを満たせるように設計してきたし、今後もそうするのだとすると、応募できる事業者がゼロということは絶対にないはず。ただ、どうせそこ1社しかないので、面倒なことをして入札しても仕方ないと決めつけるのは、国の調達の一般原則として、よくないはず。本当に客観的に見て、この地域で営業している、しかも基準を満たすようなところがないということが明らかでないのであれば、本来は安易に随意契約としないで取り組むべきだということを働きかけていくべきかと思います。次に長期契約ですが、先ほども御指摘があったとおり、最初の段階ではきちんと配慮していた、でも3年契約だと排出係数がその翌年以降変わってくることもあり、そうすると最初の年は満たしていたのだけれども翌年以降満たしているかどうかわからない、ということでこれに入っていないのだとすれば、相対的に問題は小さいかもしれない。そうではなくて、随意契約で長期契約になってしまっている、長期契約だと安いと旧一般電気事業者から営業があり、確かに安いから契約しているのだとすると、本当にそれでいいのかということは考える必要があると思います。以前にも言いましたが、ここで議論することではないですが、別の制度改革の議論では、電気に関して長期契約の必要性はかなりの程度怪しい。なぜ長期だと安くするのかということ自体もよくわからない、という点に関して実際に議論があったのですが、常識的に考えて、電気の特性からして、2年を越えるような長期契約はよほど特殊な事情がない限りないだろうし、支配的な事業者などがそのようなことをして囲い込んでしまうこともありそうにないので、あえてガイドラインに書かないという整理になったと思います。しかしこの実態を見れば、その判断が間違っていたというのがかなりの程度明らかになったので、今頷いておられる委員の方も含めて、そういう委員会に出ておられる方は、そこの場で、そもそも長期契約は競争上問題があるということを、今回の調査を踏まえて言っていただくということ。そこが解消されれば、自然にこの問題も解消されるはず。この委員会で主体的に動くというのは、きちんと入札してくださいだとか、少なくとも初年度は考慮してくださいとか、そういうこと以上に言うのは難しいと思うのですが、他のところの改革が進めば、ここは下がってくると思いました。

山地座長:はい。1、2に関して他に御意見は。

髙村委員:既に議論が出ている点でもあるのですが、未実施機関、しかも未回答の機関がかなりあるということが非常に大きな問題だと思います。いくつか取り得る方法がないかと大野委員からもありましたけれども、現行の法制の中でもできることはあるのではないかと思います。少なくとも国に関しては、適切な措置を講じる義務があると思いますので、例えば国の機関に関してどこが取り組んでいないのかということは公表されてもいいのではないかと思います。国立大学もかなり入っているのではないかと自分でも懸念しているのですが、件数が多いので全部は公表しないまでも、一定規模以上の電力消費者に関しては、こうした形での、本来適切な措置を取るということをしていないということですから、公表するということは十分あってもおかしくないのではないかと思います。これがまず一つです。それから、二つ目は質問なのですが、環境配慮契約の未実施の理由というのは自由記載ですか。それとも選択ですか。

環境省:部分的には選択のものがあり、「組織再編」は自由記述になっておりますけれども、「応札がない・見込めない」から「安定供給の懸念」までが選択式です。それ以外は自由記述になっております。

髙村委員:松村委員がおっしゃったことに関わるかもしれませんけれども、ひょっとしたら解答の設定の仕方そのものが、一種これであればエクスキューズができるような受け止め方をされている可能性もあるのではないかと思います。未回答が多いのでまず未回答をなくしていただくというのが前提としてあるのですが、こうして丁寧に取っていただいているのであれば、併せて、実施をしていないところに関しては、いつ、どういうふうに実施するのかということについて記入をしていただく。ということは、実施をする、回答する段階で、そもそも環境配慮契約法の義務というのを認識していない、ないしはきちんと理解されていない可能性もあるので、そうした意味でのアンケートをうまく使っていただくのがよいのではないかと。まさに周知という意味で、具体的に個別の担当者とつながることができる局面だと思いますので。それが2つ目です。それから最後に長期契約について、他の入札をされている複数の地方公共団体から聞いているのは、長期契約をしない理由について、長期契約をして価格を安くできるという今の状況が保証されるものではないからとおっしゃっていました。ですから、長期契約というのは独立行政法人に多いかも知れませんが、若干思い込み、ないしは従来のルーチンで行っている可能性もあって、そういう意味での周知は必要だと思います。もうひとつ、長期契約の時に入札ができない、あるいは一定の環境配慮契約ができないというのも思い込みのように思いまして、つまり長期契約をする段階で複数年行ってもいいのですけれども、初年度ないしは一定の排出係数を維持するというのを契約の条件に入れればいいというだけの話で、契約の内容の問題だと思います。ですので、そうした長期契約の仕方についても、きちんと指針を出すということが大事なのではないかと思います。以上です。

山地座長:ありがとうございました。他にはいかがでございましょうか。本件、まだまだ行うことはたくさんあるということで、情報提供を行っていくというのは少し弱い表現。もう少し未実施のところに対してフォーカスして対応を取るということ。その中でお願いというのもありましたけれども、未だに認識が足らないというか、よく知らないということもあると思うので、情報提供の意味はもちろんあると思いますけれども、その効果を見て、チェックしていく必要があると思います。実態把握はまだ十分ではないのでそこも今後も続けていただきたい。それから未実施者、特に国の機関について、一定程度の規模以上は公表したらどうかという提案があるのですが、これは事務局としてはどう思いますか。

環境省:まず認識をしてもらった上で、ということからではないかと思っていて、今まで、実際にこういう調査にしても本当に調達者が認識しているのかどうか、しっかり認識された上で、それでも行わないというのであれば公表していくこともあると思うので、まずはこちらから明確な形でお知らせ、通知をしてから、それでもという時には公表するという段階を踏んだ方がいいのではと思っています。

松村委員:段階を踏むほうがよいと思います。公表をするということも検討を始めたということを明確に言った後でないと、いきなりの公表は躊躇します。

山地座長:それ自体が未実施者を減らす可能性がある。

辰巳委員:おそらく調達に関しては調達の担当という方がいらして、そことの接点だけだと思っている。情報提供とか、そこになるのだろうと思うのですが、そうではなくて、その中でいらっしゃる全員で、調達者がわからなくても周りの人でわかっている人もいると思うので、もう少し広く、働く人たちも本来の環境配慮契約を理解するということも必要だと思っています。それが内部で調達者に伝わるようにというのがいいという気がします。わかっている人が中にいるのに調達者がわからないということも起こり得ると思いますので、働く人全員が理解しなければいけないと思っております。

山地座長:よろしいでしょうか。次がかなり重要になってくる。3番目の項目。これは2つに分けようと思います。ひとつは裾切り方式です。事務局提案は、来年度については引き続き一般送配電事業者の供給区域ごとに裾切り基準を設定するけれども、今後全国一律の裾切り基準、あるいはブロック化とか、そういうことを考えていきたい、そのために一定の要件というものをまとめていきたい、そういう提案なのですが、これに関して御意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。安定供給の文言の話は次に議論したいと思います。

山地座長:現状で、一般送配電事業者ごとの区域ごとの裾切り基準がどの程度似ているのか、あるいはどの程度違うのかということを少し確認しておきたいと思うのですが。

環境省:参考資料3で、環境省が出しております裾切り基準の例、配点例を付けさせていただいておりまして、これは27年度係数を基に算定したものです。配点としては排出係数70点、未利用エネルギー10点、再生可能エネルギー20点、ここまでが必須項目でございまして、4、5が加点項目になっているところで、その中の地域的に値が変わっている部分というのは、排出係数の範囲が実質的には変わっているという状況になっております。

事務局:排出係数の低いグループということで申しますと、例えば北海道電力の場合ですと、0.55未満であれば70点になるという配点になります。東北電力ですと0.45、北陸電力ですと0.525、東京電力ですと0.425という配点になっておりまして、相対的に排出係数が良いというところでは、東京電力、中部電力、関西電力、九州電力が0.425ということで、これは意図して揃えたということではなく、この4つの供給地域については実態として低いということで、先ほどのブロック化という話であれば、例えば良いところはまず先行するという考え方もあり得るのではないかと思っております。

山地座長:ありがとうございます。要するに中央3社に関しては、結果としてブロック化したのと同じ状態になっている、そういう理解でよろしいですね。ただ、これからの原子力の稼働などいろいろ変化の要因もあろうかと思うので、現状でブロック化すると、また問題が起こる可能性があると思っております。どうでしょうか。事務局対応案がまず出ているわけですけれども、来年度どうするか。それから、全国一律あるいはブロック化ということに関して、要件を考えていく。

小川(芳)委員:今の電力管内の排出係数を見ていて、やはり大分違いがあると思います。14ページに提案されている内容は、参加者の競争の状況といった要件が出されていて、排出係数の違いは必ずしも指摘されていません。ただ、排出係数が違っているのは何故なのか、それが必然的に避けられない要素があるのかどうかという点をもう少し吟味した上で、一律にするなら一律にするということを考える必要があると思います。それがおそらく一気にはいかないと思いますので、そういう意味では大体共通してできているところを括って一律に入れるとか、そういった工夫をすることが必要なのではないかと思いました。

竹廣委員:今の14ページのところで、31年度以降を見据えて、全国一律の裾切り基準の設定に向けての議論を開始してはどうかという記載がございますけれども、1回目の委員会でも発言させていただきましたが、やはり判断の目安のようなものについて、もう少し具体的なところをこの場で認識合わせをさせていただいて次年度の検討に、という進め方の方がより話が進むのではと思ってございます。具体的には14ページの1の参加者数が2社以上。最低限入札が成立するということでございますけれども、資料2の17、18ページのところでも、環境配慮契約を実施した場合と全ての入札とで比較されても、実施したところの方が、入札参加事業者数が多いくらいで、そこについてもどうかと思うところはございますが、そういう意味では2社あれば十分進む環境にはなっているのではないかとも思いますので、こういうところは目安になるとも思います。もう一つ挙げていただきました小売電気事業者の参入数について、参考6では、ここも北陸と四国が少ないという状況でございますけれども、他のエリアで一定程度進んできているところを見ると、例えば40社以上ですとかそういったところを一つの目安に、今回決めるということではなくて、一つの目安に置いて、来年度モニタリングの結果と照合させてという進め方は一つあるのではないかと考えてございます。それから販売電力量につきましても、10%以上くらいのところが目安にできるのではないかと思っていまして、そういう目安を頭に置いて次年度の議論に臨めたらと考えてございます。以上です。

山地座長:ありがとうございました。ほかにはいかがでしょうか。

大野委員:言葉がわかりづらいというか、先ほど見せていただいた電力管内ごとの配点表があって、計算した結果、70点、75点、80点と出てくると。今主要官庁については70点で切っているところが多いということですよね。裾切り基準の設定というと、70点を80点にしたりと読めるけれども、そういうことを言っているのではなくて、配点の方式をどうしましょうかと言っているということでよろしいですか。

環境省:はい。

大野委員:普通、裾切り基準の検討というと70点をどうするかとも捉えられるので、もう少しここはわかるようにしてもらった方がいいのではないかと思います。

小野瀬参考人:前回小川の方からもお願いをさせていただいたのですが、全国一律というところで議論をしているところでございますけれども、何らかの条件が決まったという状況になったとしましても、全国一律をそのまま入れるという状況ではなくて、その前に電力専門委員会等で御議論いただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

山地座長:他にいかがですか。来年度については今の状態を維持するということに関しては御意見ないですか。基本的に来年はこれでいいだろう、今からの全国一律ないしはブロック化に関する議論をいただいておりますけれども。まず前半のところはそれでいいですか。

辰巳委員:今の数値を見る限り、ブロック化というのは適切と思っております。逆にそうでないところをどう変えてもらうか。引き上げてもらうというか、新しい参入者を増やしていくというのか、よくわかりませんけれども、まずはそのようにしていくべきだろうと思います。

山地座長:現状でも、中央3社は結果としてはブロック化したのと同じような対応をされている。

髙村委員:平成30年については十分に検討や必要な対応をするだけの時間がないと思いますので、今山地座長がおっしゃった形で構わないのですが、今年度から検討を始められないかという点です。今回そういう趣旨で具体的な視点も書かれているのですが、ただ、現状の入札参加者数の平均をグループ化の視点、基準にするというのは違和感があります。いずれにしても、また来年度検討するのではなくて、少し早目に検討を開始していただけないかということです。

山地座長:今こういう議論をしているということは、検討を始めていると言えなくもないのですが、要件の議論に現段階でも可能な限り入ればいいと思います。

辰巳委員:現実的には、小売事業者の数は1社や2社というわけではなくて、どこの地区も沢山ある。それで、何故入札に参加しないのかというところをもう少し知りたいと思っております。この基準に自分が合わないと思っていらっしゃるのか。新電力の方は必ずしもそうではないと思いたいのですが、何故かというのが詳しくわかればいいと思っています。本当に会社がなくて、例えば沖縄のような状況であれば、入札に参加する人が少ないのはわかるけれども、何故かと思っております。

山地座長:今年度から始めると言っても、今日ともう1回ですけれども、ただ、今頂いた御意見を踏まえて、今後議論をしていくというアナウンスをすることも大事ではとは思います。では裾切りに関するところはそれくらいにしまして、安定供給という記載の問題。安定供給は2か所出てくる。安定供給ができる事業者を選ぶというのは調達者にとって当たり前。それは残しておいて、その前段の裾切り基準に絡んでいるところの記述の議論という理解でよろしいですね。

環境省:安定供給の意味をもっと掘り下げた議論をしなければいけなかったということでございます。

山地座長:最終保証義務、送配電事業者がいますし、小売にも需要に応答するだけの調達量を確保しなさいということもあるので、裾切り基準に絡めたところで特に問題になることはないのではないかという御提案だと思いますが、この件に御意見いただきたいと思います。

松村委員:去年も言いましたが、これは誤解されているということは以前からずっと言い続けていたので、今回事務局の修正する案にはもちろん賛成です。

小川(芳)委員:去年の議論も含めて、いろいろ御意見を伺っていて、やはり安定供給の言葉が裾切り方式を記載している部分に入り込んでいるのが違和感をもたらす要因になっているのではないかと思います。裾切り方式の中で、安定供給の要素が裾切りの基準に何らかの形で使われて判断された結果、結局対象者から外れるという仕組みとなっていれば、安定供給をそこに入れる意味が一定の形で理解できる構造になると思います。しかし、実際には特にそこで裾切りとして何かの基準を設けて、対象から落とすようなことをしているわけではありませんね。そういった観点で言うと、今回整理していただいた意味で安定供給を入れ込んで考えていかなければいけないという点は、基本方針の裾切りの部分ではなく、次の項目、4ページ目のところに「予定使用電力量等を確実かつ安定的に供給できると見込まれる小売電気事業者と契約することとする」という一文が入っており、ここで担保されていると思います。裾切りの部分では誤認とかそういった問題があるということを考えると、外していく方向で考えた方がいいのではないかという気がいたします。

髙村委員:全く同じ趣旨で、賛成でございます。特に関連資料のところでいうと、3ページのところ、それから契約方式の解説のところの安定供給の記述というのは、裾切り基準の設定の方式のところの言及はふさわしくないか、より厳密に何を意味しているか書くということが必要だと思うので、今まで出た御意見に賛成です。

小野瀬参考人:この件なのですが、資料3のスライドの18ページに赤字で書いていただいている「安定供給の確保のための取組との調和を確保する」とありますけれども、確かにこの表現はわかりにくいというところもございますし、これは修正した方がいいだろうと思っています。今議論がありましたように、後半の小売の部分に修正して少し入れるであるとか、もしくは2の(1)抜粋の部分で表現を変えて入れるというような書き方もあるかと思っています。安定供給自体は、供給する側にとっても受ける側にとっても非常に重要な視点でございますし、昨年全面自由化ということで制度が変わっている部分もありますので、削除というよりも少し修正して入れるという形がいいのではと思っています。

山地座長:ありがとうございます。今の御意見を伺っていますと、冊子の方を見た方がいいと思います。2か所出ていますが、事務局から先ほど説明された3ページから4ページにかけて、問題になっているのは3ページの一番下の裾切り方式云々というところで、その場合は「安定供給の確保のための取組との調和を確保するとともに公正な競争を確保するものとする」という、ここの安定供給の確保というのと、それから4ページの2行目、「電気の供給を受ける契約に当たっては」云々とあって、「予定電気使用量等を確実かつ安定的に供給できると見込まれる小売事業者と契約することとする」。4ページのところは必要だろう。表現を変えるかどうか。3ページのところは、これは意味していることもよくわからないので、文章はまた提案していただいて、ここは安定供給の確保を出す必要はないのではないかという意見が概ね出てきたのではないかと思います。そういうことでよろしいですか。事務局で次回までに文案を考えて下さい。

環境省:こちらについては関係省庁との調整を踏まえて対応しなければいけない部分だと思いますので、今の意見を踏まえて、次回案を提示させていただきたいと思います。

小川(芳)委員:今のところに関連して、解説資料の17ページ以降の裾切り方式のところに書かれている安定供給の要素もそれに対応して修正を考えるというところは忘れないようにしていただきたいと思います。

事務局:スケジュール的には、こちらの解説資料の案も次回提示するような形になります。

山地座長:それでは4番目と5番目、非化石価値取引市場、特にここでFITの電気の部分が、遅れていますけれども今年度取り組むといっているこれと、それからもう決まっておりますグリーンエネルギーCO2削減相当量の取扱いですけれども、いずれも再生可能エネルギー比率というところに対応させましょうという事務局提案でございますが、これに関していかがでしょうか。

環境省:項目として、非化石価値のところについては、恐らく入れるとなると資料3の26スライド目のところに入ってくるという話になるのですが、現状進んでいないところもあって、ここにまだ記載しておりません。一応方向付けの資料ということになっています。

山地座長:非化石価値のところはまだ制度の詳細が決まっていないので、今この場で決めるわけにもいかない。ただ、基本的にはそういう方向で考えているという事務局の提案でございます。具体的な式も書いていただいているのですが、いかがでしょうか。

小川(芳)委員:非化石のところはまだ具体的なことが決まってないから、一応考え方の方向性を示して、それがより具体的に決まってからということだと思います。取扱いとしてはグリーンエネルギーのCO2と同じような形になるかと思いますが、そういう考え方でいいのではないかと思います。グリーンエネルギーの要素を再生可能エネルギーの導入の状況で3として入れる取扱いでいいと思うのですが、ただひとつ確認をしたいのは、グリーンエネルギーを別途加点要素として取り上げている部分がある点です。ダブルカウントによって同じものを両方で扱う事態は避けられる工夫があるということでよろしいでしょうか。そこをダブルカウントしてしまうとあまり適切ではない構造になると思いますので。

環境省:今おっしゃった証書の加点項目に書いているのは譲渡ということになるので、こちらはどちらかと言うとオフセットしたという形での反映になるので、そこはダブルカウントが除かれると考えていただいて構いません。

山地座長:単純に加点というのは止めてしまうのか、あるいは加点をいう方法を取ることも現状できるわけですが、それはどうしますか。

環境省:今の案としては、そこは修正せずに複数の方式が取れるという形を取ります。

山地座長:ただし両方は駄目ということ。

環境省:一つの証書で両方に使うのは駄目という形。

山地座長:それがはっきりわかるように明記しておく必要がありますね。

大野委員:非化石証書はこれから検討ということでいいと思うのですが、基本的な考え方だけ確認すると、ここに書いてあるのは、FIT電気を買ったkWhに相当する同じ量の非化石証書を買った場合には、合わせ技で再生可能エネルギー導入状況としてカウントすると。そういう理解でいいと思うのですが、何らかの方法でそれを評価に加えるのはいいと思うのですが、ただ問題は、FIT電源は今でも全国の電力供給量の5、6%くらいまでいっている。これからまた7%、8%に増えていきますよね。かつ小売電気事業者というのは、基本的に44%まで非化石証書、義務的に対応していれば入ってくるので、当然これは制度が実際に動けば相当高まってくるはずだ。先ほどの配点表を見ると、5%以上で20点という満点になっている。これは実態と合わないというか、緩くなってしまうと思います。だから非化石証書をカウントする場合には、こちらの配点表もセットにしないと、逆に他の物を使おうというインセンティブがなくなると思う。その辺は併せて検討しないと、環境配慮契約と別のところで非化石証書、再生可能エネルギーの利用が増えていくので、それに見合ってこちらも強化していかないと、この制度で再生可能エネルギーを増やそうという効果がなくなってしまうと思うので、そこは併せて御検討いただきたいと思います。

山地座長:非化石証書に関しては制度自体がまだ確定していない。それから、今回FIT電気だから再生可能エネルギーの中に加えるというのもいいが、非化石証書はいずれ本当の非化石、原子力が出てくるとそれはどう扱うか。そういう問題もありますが、これはこの場の論点ではないので今議論するというわけではないが、頭の中には置いておいた方がいい。もう一つは、先ほどダブルカウントという話が出ましたが、グリーンエネルギーCO2削減相当量も排出係数改善にも効いているわけですよね。小売にすると。かつ再生可能エネルギー比率のところの得点にもなる。厳密に言うとそれはダブルカウントだが、それはそれでいいという理解でよろしいですか。

環境省:はい。そのとおりです。

山地座長:もともと再生可能エネルギー自体もそうでしたよね。わかりました。非化石証書も実は同じですが、排出係数が違います。

竹廣委員:私も非化石価値市場でのFIT電気に相当する部分を取り扱っていくという方向について賛成でございます。これは念のために申し上げるのですが、非FITの価値については慎重に取り扱わないといけないと思っております。昨年の貫徹小委(電力システム改革貫徹のための政策小委員会)の中間取りまとめでも、一部の事業者が自社で多く非化石電源を保有していることで事業者間のアクセス環境に差が生じて、小売競争に与える影響等には留意する必要があるということも示されていますので、非FITのところにつきましては慎重に議論するべきだと考えておりますので、この先の話になるかと思いますけれどもコメントさせていただきました。

山地座長:ありがとうございます。他にはよろしいでしょうか。では基本的には事務局の方向性ということで。そうすると6番目の最後の項目、メニュー別排出係数の取扱いですが、事務局案は、今後検討はしていくが、残差分の扱いの問題もあり事業者全体の排出係数で評価するという御提案です。この件いかがでしょうか。

小川(芳)委員:この考え方で異論はありません。

松村委員:今回の案はまったくもっともだと思います。これは、まだ整備しなければいけない問題があるので早急に検討するということだと思うのですが、基本的なスタンスとして、事業者全体として排出係数を下げて欲しいということを強く考えるのであれば、そもそもこれはあまり嬉しくないと考える考え方もあり、一方で全体としては難しいけれどもこれならば参入できるという事業者も出てくる可能性がある。先ほどの参入者が少ないというところの問題も関連してくるかもしれない。従って、そもそもこれが望ましいのかどうかということも含めて、来年度以降に是非検討していただきたい。

大野委員:メニュー別排出係数の実態がどうなっているのか、第1回で資料を提出されていましたか。

環境省:前回提示したのは、メニュー別係数が出たというところまでです。

大野委員:もう少し、どういった事例があるのかを出してもらわないとこれだけでは資料が不十分ではないかと思います。よろしくお願いします。

山地座長:今後の検討課題ということなので、実態を把握した上で対応していくということですね。どうもありがとうございました。事務局から資料3で提案されていること、実質的な議論ができて、大体の方向性が見えてきたと思います。それでは検討スケジュールについて事務局から御説明をお願いします。

(3)検討スケジュールについて

事務局:(資料4説明:省略)

山地座長:ありがとうございました。今のスケジュールについて、何か御質問等ございますか。

髙村委員:今年度のスケジュールについては特にないのですが、要望なのですが、今回議論をしていて、裾切り基準の設定、それから非化石価値証書の取扱い等々、かなり大きな、基本方針なり内容を確認しないといけないと言いましょうか、技術的にも検討をきちんとして決めなくてはいけないことが、少なくとも来年度はかなりあると思います。今年からと言ったのですが、今年はもうあきらめますけれども、少なくとも平成30年度の検討は十分時間を取って、それが検討できるようなスケジュールをお願いできればと思います。

山地座長:来年度のことですが、当然対処していく必要があるかと思います。では本日の電力専門委員会は以上で終わります。本日御発言いただけなかった点や新たな御提案については、後ほどでも結構ですので事務局までお願いします。次回が最終回ですので、実はこれは提案したいということがありましたら、早急に事務局まで御連絡いただきたいと思います。特に御発言がないようでしたら、本日の電力専門委員会を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

以上

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