平成29年度環境配慮契約法基本方針検討会 電力専門委員会(第1回) 議事録

日時

 平成29年8月29日(火)13時00分~14時10分

場所

 経済産業省別館1階 114各省庁共用会議室

出席者

出席委員:大野委員、小川(喜)委員、竹廣委員、辰巳委員、藤野委員、松村委員、山地委員(座長)
欠席委員:小川(芳)委員、髙村委員

(五十音順、敬称略)

議事録

1.開会

事務局:本日はお忙しいところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、これより平成29年度第1回環境配慮契約法基本方針検討会電力専門委員会を開催いたします。会議に先立ちまして、環境省大臣官房環境経済課 荒木課長補佐より御挨拶申し上げます。なおカメラ撮りは配布資料の確認までといたします。それではよろしくお願いいたします。

荒木課長補佐:大変申し訳ございません。本日所用により奥山環境経済課長が遅れて参りますので、大変せんえつではございますけれども、私より一言申し上げたいと思います。本日は専門委員会の委員の皆様におかれましては、本年度第1回目の環境配慮契約法基本方針検討会電力専門委員会へ御参加いただきまして、誠にありがとうございます。1回目の基本方針検討会が17日に行われたところでございますけれども、電力専門委員会の設置が了承されたということでございます。電気の供給を受ける契約ということでございますけれども、昨年度、地球温暖化対策でありますとか電力システム改革を踏まえた検討を行っていただきました。裾切り方式における入札に当たりましては、電源構成及び二酸化炭素排出係数を開示した電気事業者に入札参加資格を付与することとし、また低圧受電における環境配慮契約の運用方法について取りまとめたということでございます。先日行われた第1回検討会で設置することが了承されまして、その中で、昨年度の電力専門委員会で引き続き検討するとされました5つの事項とともに、今年の7月に公表されました小売電気事業者の料金メニューに応じた排出係数の環境配慮契約法における対応などの新たな事項についても検討をお願いしたいと考えているので、よろしくお願いいたします。専門委員会につきましては本日を含めまして、合計3回の開催を予定しております。その結果を第2回の親検討会に報告することとしておりますので、委員の皆様におかれましては、幅広い御見識を賜りますようお願いを申し上げまして、簡単ではございますが開会に当たっての御挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。

事務局:(委員紹介:省略)

事務局:(座長決定:省略)

事務局:次に、本専門委員会等の公開等について御説明いたします。お手元の資料1の検討会開催要領4.公開等(3)にあるとおり、専門委員会の公開等は、環境配慮契約法基本方針検討会に準ずることとなっており、原則公開で、議事録等については、会議の終了後、座長の承認の上、ホームページ等により公表することとしております。また、3.組織(6)のとおり、専門委員会の座長は検討会の委員をもって当てることとされており、本専門委員会の座長は山地委員にお願いしております。それでは以後の議事進行につきましては、山地座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

山地座長:昨年に引き続きでありますが、本専門委員会の座長を務めさせていただきます、山地でございます。メンバーもほぼ同じということで。 昨年の議論で課題を整理していただきましたので、基本的にはその方向で今回議論を深める。先ほどの御挨拶の中にもありましたけれども、低圧を含めた全面自由化が昨年の4月に始まり1年半あまりが経ちまして、いろいろ料金メニューも増えている。それから新規の参入者も増えているという状況です。もう一つ大きなところでは、昨年も課題として整理しましたけれども、非化石価値証書の取引、これは段階を追ってですが、今年度中にFIT電気については取引が始まる予定でございます。ただし、制度設計がこの委員会と並行して進んでいる。向こうが先に決めてくれると楽なのですが、そちらを横目で見ながら議論を続けるということかと思います。全3回ということで、毎回貴重でございますので、委員の皆様には積極的に御発言いただければと思います。それでは議事に入ります前に、事務局から本日の議事予定と配布資料の確認をお願いいたします。

◇本日の議事予定

事務局: 本日の会議は、15時までの2時間を予定しております。

◇配布資料の確認

事務局:次に、配布資料の確認をさせていただきます。

配布資料

資料1 平成29年度環境配慮契約法基本方針検討会開催要領

資料2 平成29年度環境配慮契約法基本方針検討会電力専門委員会委員名簿

資料3 電力専門委員会における検討内容等について(案)

資料4 平成29年度環境配慮契約法基本方針検討スケジュール(案)

参考資料1 都道府県別の電力需要及び小売電気事業者の参入状況

参考資料2 供給区域別小売電気事業者の販売電力量の割合

参考資料3 平成29年度環境配慮契約法基本方針等の検討方針等(案)

参考資料4 電気の供給を受ける契約による環境負荷低減効果の試算

参考資料5 電気事業者別排出係数(特定排出者の温室効果ガス排出量算定用)

このほか、環境配慮契約法基本方針関連資料の冊子をテーブルの上にお配りしております。なお基本方針関連資料には法律や基本方針、解説資料が盛り込まれておりますので適宜御参照ください。資料の不足等ありましたら、事務局までお申し付けください。

2.議事

(1)電力専門委員会における検討内容等について

山地座長:本日の議題は一番トップがメインの議論ということで、最初の議題は電力専門委員会における検討内容についてということでございますが、これに関する資料3と参考資料について事務局から説明をお願いしたいと思います。

環境省:(資料3、参考資料説明:省略)

山地座長:ありがとうございました。それでは今から議論を始めたいと思いますけれども、最終的にはこの専門委員会の議論の取りまとめをして、基本方針及び解説資料の改定案を作るということがゴールであります。資料3の2ページ目から6ページ目までの6項目が議論の中心となります。ただ、資料全体で質問等があったらお受けしておいたほうがいいかなと思います。何かございますか。特によろしいですか。では議論に入りたいと思います。6項目を順番にと思っておりますけれども、①と②については次回に説明があるということなので、環境配慮契約の未実施機関への対応や複数年長期契約に関する対応についてはまとめて議論したいと思いますが、いかがでしょうか。

松村委員:まず質問だけいいでしょうか。複数年契約なので対応できないという回答が挙がっているようですが、毎年基準が出てくるので、複数年契約をする時に初年度は満たしていたけれどもそのまま契約したため翌年度は満たしているかいないか確認していないために未対応になっているのか、初年度の時点で初年度も満たしているかどうかを確認していなくて、したがって当然二年目以降もそうなのか、どちらの状況なのでしょうか。

事務局:当該年度に環境配慮契約を行っている場合は、複数年契約であっても環境配慮契約をしているということでカウントしております。ただおっしゃるように、環境配慮契約を実施していなくて複数年契約という事例もあります。契約実績については、今集計させていただいておりますので、次回もう少し詳しく御説明させていただければと思っております。

山地座長:①、②について他の委員の方、よろしゅうございますか。それでは③小売電気事業者の参入状況等を踏まえた全国一律あるいは地域ごとの裾切り基準の設定に関する検討ということで、御意見をお伺いしたいと思います。

大野委員:意見ではないのですが、参考資料1と2で参入状況を出していただいているのですが、前年からどう変わったとか、制度等が平成19年当時からと変わったと書いてありますがどう変わったのかという点がわかる資料を出していただいたほうが今後の議論に資すると思うので、次回お願いしたいと思います。

環境省:ありがとうございます。次回そのように対応いたします。

山地座長:確かに変化が見えにくい。

竹廣委員:第2回以降の委員会で具体的には議論されるのかもしれないのですが、新規参入の状況がどのくらい進展すれば、全国一律の基準を設定していくのかという目安といいますか考え方といいますか、ある水準に達すれば全国一律に踏み切るのか、参入の比率が低い地域がある場合においても、一定程度進めば、全国一律の基準に切り替えることで参入の後押しをする効果がある場合もあるかもしれませんので、どういう形で水準を見ていくのかという点は少し議論をしておくべきだと考えております。以上でございます。

事務局:ありがとうございます。おっしゃるとおりでございまして、やはりどういうところまでいったら次のステップに進むのかという点は御議論いただければと思っております。今回あえて参入の事業者数と供給の電力量を分けて出しておりますけれども、小規模な、地元密着のような事業者が参入されていて事業者数は相応の数があるものの、販売電力量でみると、やはり旧一般電気事業者が多いことが見てとれるというところもありまして、どのくらいになったら全国一律の基準の設定について検討すべきかという議論の参考になればと考えたところです。例えば、ある程度多く参入されている地域はまとめていってもいいのではないかという議論もあるのかもしれませんし、そうした点についてこれから御議論いただいて、方向性を考えていきたい。現在は、供給区域別に裾切りをしておりますけれども、そこをまとめていくのか、ばらしておいたほうがいいのかという点についてもぜひ御意見をいただければと思います。本年度の提案募集においても、現状の地域割をそのまま使ったほうが良いという御意見が出されております。最終的に基本方針検討会に御説明するためにも、次回以降あるいは今御意見を頂いても結構ですが、その内容を踏まえて、次回以降の資料を作成するということにさせていただきたいと考えております。

山地座長:ということですので、この件に関して今御意見を頂いてもいいし、もちろん2回目以降で議論してもいいのですが。

辰巳委員:どのように整理をしたらわかりやすいのか、自分でも整理しきれていないのですが、新規の参入者が少ないところはやはり電力需要量も少ないですよね。その意味で、必ずしも参入者の数だけで判断して良いのか。よくわからないのですが、例えば、比率というか1事業者当たりの販売電力量ということを考えるのも一つかなと。出した数字が参考になるかどうかわからないのですが、見た感じではかなりそういう傾向がある感じもしますので。環境配慮契約法は国や地方公共団体が対象ですが、お示しいただいた資料は、一般の企業も含めた全体の販売電力量だと思うので、需要側の数値もわかるのですか。そのあたりの関係がわかりにくいです。

環境省:昨年度は、事業者数のところでなかなか参入が少ないのでということで結論を出したところでございます。どういった形で検討をしていくかについて、一つは、国等の実績調査は次回報告させていただくことになっているのですが、その結果も踏まえて、それを要素に入れるべきかどうかという論点はあるかなと思っているところでございます。そこで地域的なことで見るかどうか。ですので、他に電力量ベースで見るという話もあり、今のところは実績調査を見ながら、そういう要素を切ることはできないかと思っておりますけれども、他にこういった見方をすればいいのではないかという御意見があればいただければ、そういった観点を踏まえながら検討していきたいと思っております。

山地座長:他にはいかがでしょうか。

小川(喜)委員:今の議論で、条件が成立するのが何年先かわかりませんけれども、条件が確定して決められた場合、その条件が整ったら自動的にではなく、やはり地域性とかいろいろなことがありますので、条件が成立した後、この専門委員会で本当に導入して大丈夫かという議論は丁寧にやっていただければというお願いでございます。よろしくお願いいたします。

山地座長:③についてはよろしいですか。では、④非化石価値取引市場の創設等を踏まえた再生可能エネルギーの評価に関する検討、これについて御質問も含めて御意見を頂きたいと思います。いかがでしょうか。

小川(喜)委員:確認だけでございますけれども、非化石証書の係数への検討は通常のクレジットのような取扱で、再生可能エネルギーのポイントのところにどう参入するかという、何か比率を掛けるとかいうことが考えられるということでよろしいですか。

事務局:排出係数については、排出係数の検討会のほうでFITも含めて検討されておりまして一定の答えが出ておりますので、調整後の排出係数についてはそちらを使うことになります。ただし、環境配慮契約法では現在も再生可能エネルギーにつきましてはダブルカウントで評価しておりますので、そこについてゼロエミッションの分の再生可能エネルギーを評価したほうが良いか、それとも今までどおりFITはFITということで評価しないという選択肢も当然あると思うのですが、事務局としては、できれば再生可能エネルギーとして評価をしたほうがいいのではないかと考えているところです。この点についても、御意見を頂ければと思います。

大野委員:質問なのですが、非化石価値証書は制度設計中なのでわかりづらいところがあると思うのですが、先ほど今年度中に開始されるというお話がありましたが、別のところでは少し遅れて来年度に入りそうだという話もあり、その辺のスケジュールがどうなっているのかということが一点。それから、現在のグリーン電力証書は加点項目として扱っているということだったと思うのですが、非化石価値証書もそれに準じたという話になるのかもしれないのですが、グリーン電力証書と非化石価値証書の違いというのがあると思います。私の理解では、グリーン電力証書は電力の取引、小売電気事業者も最終需要家も買えるけれども、非化石価値証書は最終需要家は買えないと。ただし、排出係数の扱いとしては、非化石価値証書で裏打ちされた電力を需要家が買えば、その分は購入した需要家の排出量も減る。そういう理解でよろしいのでしょうか。

山地座長:次の議論なのですが、グリーンエネルギー証書のCO2削減ですが、これは小売電力事業者が買えば排出係数の削減に使える。今までどおり最終需要家ももちろん使える。FIT電気の非化石価値分は、昨年の排出係数の委員会で全国全電源平均排出係数として取り扱うことになった。証書を買うことにより、それより高いところが買えば下げられる。最後の質問がよくわからないのですが、エンドユースであるその電力を買った人のところに行くのかというのは、その電力会社の排出係数自体が非化石価値証書を買うことで変化しますから、それによって反映されると理解していただければ。

環境省:スケジュールについては、オープン情報ではそれ以上の情報がないので、見極めながらということで、このスケジュールが合わなければ今年度はできないということもあるかもしれないので、まずは見極めてからと考えております。

竹廣委員:非化石価値の市場については冒頭に山地先生からもございましたけれども、まさに今議論中だと認識しておりますので、これからだと理解していますが、現在大型の水力発電所の電気や、いわゆる非FITの電源については、旧一般電気事業者が圧倒的な量を保有されており、仮に非化石価値市場が創設された場合においても、その非化石価値を新電力が有償で調達するのに対し、旧一般電気事業者がほぼ無償で調達がなされるのであれば、電力会社間の競争としてはイコールでないので、旧一般電気事業者と新電力の条件が一定程度同等になるようなことがこの評価を組み入れていくポイントになると考えており、考慮すべき点だと理解しております。

環境省:そういうことが環境配慮契約法のスキームの中に組み入れる形になるかどうかは、状況を見ながら検討していかなければならないと思いますので、そういう御意見があったということを踏まえて、実際に詳細がわかった際にそういった観点を加えて検討していくこととしたいと思います。まだ状況がわからないため、どのようになるかを見極めてからだと思っています。

山地座長:他に④について御発言はありますか。よろしいでしょうか。ではその次、今話題にも入ってきましたが、⑤グリーンエネルギーCO2削減相当量認証制度によるCO2削減相当量の調整後排出係数の反映に係る検討ということで、これに関していかがでしょうか。現在はグリーン電力証書をいくらかエンドユーザーに渡すというのが、今の仕組みの中にあるのですか。

事務局:今の仕組みですと、必須ではなく加点項目という形なのですけれども、グリーン電力証書を購入して、それを需要家に譲渡することでプラス何点という扱い。必須ではないのですが、そういう形にしています。先生がおっしゃるように、ここをどういう扱いにするか。排出係数をオフセットできるような形で使うかどうか、という使い方。これは昨年度の段階で議論のそ上に少し上げていただいたわけですけれども、まだ排出係数の検討会のほうで定まっていないということで、同じ日本国内で制度が二つあるのもいかがなものかという御議論もございまして、継続的に考えようということになりました。

山地座長:言いたいことは、今はそういう扱いをしているけれども、もう排出係数に反映できるのだからそのまま入れるという提案でしょう。

環境省:去年の議論を踏まえますと、そのまま入れるのが素直なのかなと。

山地座長:ということですが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。せっかくこういう運用ができるようにしたのですから、環境配慮契約法でも使うということは何となく結論まで行ったような気がします。よろしければ最後、これが少しややこしいのですが、⑥メニュー別排出係数の取扱に関する検討ということで、質問を含めて御意見をいただければと思います。ここの一番の問題は残差というもの。役所がゼロのものを買っても全体としては排出量は減らないのではないか。

松村委員:根本的なところでわからないというか疑問に思っていることがあります。これだけではなくいろいろな証書などにも共通する問題かもしれない。これを買っても炭素排出量は減らないのではないかという疑問です。頭が整理できていないので、言っていることがおかしければ指摘していただきたい。仮に、ある電力会社が排出係数0.1の燃料と0.9の燃料を50%ずつ使っていて、平均排出係数0.5という状況だったとします。0.1を低排出メニューで売り出して、それは50%分しか発電していないので最大50%分しか売れない。それは当然。でもその制約だけでいいのか。買った方は、役所ではなく消費者が買うとしても、自分はそれで低炭素に貢献していると思うから買うわけです。その結果、残った50%分は0.9と表示して、残りの物を買った人の排出係数は0.9になっている。仮にこの状況で0.5という平均排出係数というのが自然体ではなく何かの規制などで、0.5以下の排出係数にしなければいけないとか、あるいはその企業のCSRの観点から見て0.5以下にしなければいけないとして、0.1を50%分売ってしまったとすると、残ったものは0.9の排出係数なので0.5を満たさない。そうするとこの電力会社が0.5に戻すために0.9のものを低炭素のものに置き換えて、最終的に0.1で売ったものを除いた部分を再び0.5に戻すように頑張って低炭素化する。もしそうならこの0.1のメニューで買った人が増えれば増えるほど結果的に低炭素になる。だからこのメカニズムはとてもよくわかる。そうではなくて、0.1で売ったはいいけれどもやりっぱなしで、残りのメニューは0.9で売るけれども環境問題を気にしない人が買うので関係ない。では全社平均はどれだけですかというと、メニューで切り出した部分を含めて0.5です、と平気な顔で言っているとすると、ほとんど詐欺に近い。低炭素メニューを買ったほうはこれが低炭素に資すると思って買っているのにもかかわらず、少しも低炭素に結び付いていないということになりかねない。しかし低炭素メニュー0.1で売った時に、その0.1の環境価値を全部需要家に渡して、この0.1の低炭素で発電している環境価値は事業者のものではないとしたとすると、残った0.9は高いと非難されるだろうし、あるいは0.5にしなければいけないとなると他のところで帳尻を合わせようとするから、確かに低炭素に資する。この低炭素メニューという時に、50%分を0.1で売って、残りの部分を0.5として売ったら、これは完全に詐欺なのですが、50%分を0.1、残りの50%を0.9、企業の排出係数0.5という格好にしたとしても、かなりの程度詐欺に近いと思います。こんな詐欺的なものを後押しするように環境配慮契約法を対応させるのは問題外。そんな詐欺的なことをサポートすることは、とても良くないと思う。実際にはどうなっているのか。低炭素メニューで売った分の環境価値は売手ではなく買手に帰属するようになっているのでしょうか。

山地座長:当事者に少し伺いたい。

松村委員:50%全部売れなくて10%であったということなら、残り40%と計算するのならいいのですが。僕がとても疑っているのは、0.1、0.9とメニューを2つ用意して、それで会社全体の排出係数は0.5だと言っているのではないかということ。これを心配している。低排出で需要家に渡したのであれば環境価値を含めて全部渡した。その環境価値の部分を別扱いにするなら問題ない。しかし会社全体の排出係数を低炭素メニューで売った部分も含めて計算する、環境価値を2重に使い回すのは詐欺ではないかということです。

竹廣委員:私どもは今CO2が0のメニューと0.35のメニューを提供し始めたところなのですが、本当にトライアルというレベルで、それぞれ一需要家ずつに送っているのが実情でございます。全体の排出係数には影響がないくらいのボリュームでございまして、今議論になったように排出係数の低い電気を売った後の残りを企業としてはきちんと言っていかなければいけないのではないかと考えており、このメニューを拡大することにジレンマを抱えているというのが実態です。ですので、排出係数の低い電気を売っておきながら、元々の排出係数で公表するということはできないと理解はしていて、このメニューを拡大するに当たってどうすべきかということを悩んでいるのが実態でございます。

山地座長:無理な注文をして申し訳なかったですが、長期的に見ると低炭素の電力メニューは高いけれども売れる。それがビジネスを刺激して、低炭素化していくというのはあり得る話だとは思いますが、ちょっと楽観的というか、ピュア過ぎる考え方のようにも思います。かつてグリーン電力基金というのがあって、これはボランタリーで月500円が一口。これは事前のマーケット調査だと1~2%は売れるのではないかと評価されていましたが、実際は、関西地区はもっと低かったのですが、関東地区でも0.1%のレベルにしかいかなかった。500円というのは今で言うとFITはこの水準をはるかに超えていますよね。だから強制だといくのだけれどもボランタリーに任せると難しい。エネットの低炭素メニューがどれだけ売れるのか見たいところですけれども、楽観論はあまり期待しない方がいいかなと私は思っている。

松村委員:おっしゃることはそのとおりであまり売れないというのはそうかもしれない。しかし例えば東京電力はアクアプレミアム等を行っているわけですよね。あれはそれなりの値段、付加価値を付けて売れているわけでして、ゼロエミッションというのは、量としては、はけないかもしれないのですが、それなりに需要がある気がします。しかし、それも同じ問題がある。アクアプレミアムで売ったのなら、本来は、環境価値は全部買った人に帰属しているため、買った人がこれによってCSRの観点でアピールできるという形になっていないとおかしいのですが、本当にそうなっているのか、少し疑問に思っています。これは山地先生が主導している排出係数の一般的な問題のところで議論をすべきことで、ここで議論することではないような気がするのですが、少し心配しています。

山地座長:いかがでしょうか。これは今回特有の議論ですが。

辰巳委員:アクアプレミアムの話が出てきましたので、私も大変気にしていまして、今一般家庭向けにも売り出されているので、わかってそれを選んで買っている人はとても良いものを買ったつもりでいると思います。しかし、知らないで、今までどおり買っている人は、今以上に環境に悪いものを買うことになるという話は全く伝わっていませんので、その辺りは明確に分けていってくださらないといけないと思っています。それは消費者がそうなのですが、おそらく地方自治体なども同じようなレベルだと理解した上で、誤解を生じるのではないかと思います。制度を作っていくところの責任かどうかわかりませんけれども、やっていっていただきたいと思います。

大野委員:私もこの問題は非常に大きな問題だと思っています。最近企業の中でもRE100とか、自らが使う電力を先んじて100%自然にしていくという動きが日本でも始まりつつある。そういう流れの中で東京電力がアクアプレミアムを販売して、これを実際に大きな企業が買っています。一方で自然電力を使いたいというニーズがどんどん高まってくるので、それがダブルカウンティングになっていないようにしていかないと国際的には評価されないということになってしまうと思います。非化石証書も大規模水力が入ってくると同じような問題が起きてくると思います。大規模水力の自然エネルギー価値分、CO2ゼロ分というのが別の形で売買されると残った分はどうなるのかということになるので、この専門委員会の議論ではないかもしれませんけれども、きちんと評価されるべきところは評価されて、ダブルカウントがないようなシステムを作ることがとても大事ではないかと思います。

山地座長:いろいろと御意見があると思います。御発言がまだない藤野委員はいかがですか。

藤野委員:そうなった時にどう対応すればいいのかなと考えていて、今の現時点で何かあれば。

環境省:楽観論というお話もありましたけれども、全体的なメニュー別係数の流れの中で推進をしていくという形で、環境配慮契約の中では出てきたメニューに対して、入札に当たってどのように取り込んでいくかというところを決めていかなければいけない。今議論になった課題もあるので、例えばメニューを固定して入札をするというのは、制度が複雑化するのがどうかという論点も恐らく出てくると思うので、今頂いた御意見を踏まえて、実際に状況が動いている中でどこまでまとめられるかという話もあるのですが、次回に論点と解釈を示していきたいとは考えているところです。

山地座長:他の論点もそうですが、⑥については今後もデータを頂きながら議論を進めていきたいと思います。一通り①から⑥まで話を進めてきましたが、全体を通して何か言っておきたいことがあればお受けしますが、いかがでしょうか。

藤野委員:最初に大野さんから前年度の比較についての御指摘があったのですが、その辺に基づいて、基本的には低排出の電気を皆が買うようにということをサポートするものだと思うのですが、その狙いが上手くいっているのかどうかや、または先ほど出た御懸念、ダブルカウントになっている、偽っているのではないかというところについては次回までにできる範囲でお示しいただけたらと思います。

(2)検討スケジュールについて

山地座長:他のことはよろしいですか。では最初の議題は以上としまして、次は検討スケジュールについてお願いします。

事務局:(資料4説明:省略)

山地座長:スケジュールについて何か質問などございますでしょうか。予定より少し早いですがよろしいでしょうか。先ほど話がありましたが、今日を含めて3回しかございません。議論の落ちがないようにという事務局の配慮だと思いますが、本日御発言いただけなかった点や新たな御提案等については後ほどでも結構ですので事務局まで連絡してください。よろしゅうございますか。では、本日の第1回電力専門委員会はこれで終了とします。ありがとうございました。

以上

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