環境配慮契約法基本方針検討会 電力ワーキンググループ(第1回) 議事要旨

出席委員:
小川委員、鶴田委員、中村委員、山地委員(座長)、渡邊委員
欠席委員:
酒井委員

日時

平成19年8月31日(金) 13時30分~15時30分

場所

経済産業省別館1042号会議室


 笠井環境経済課長から資料確認、設置趣旨の説明(資料1)、委員等紹介(資料2)の後、山地座長の司会により、環境配慮契約法についての説明の後、概ね以下のとおり議事が進行した。

1.今後の検討の進め方について

□事務局よりスケジュールの説明(資料3)

2.電力分野における環境配慮契約法基本方針の方向性について

□事務局より環境配慮契約法の概要(参考2)、環境配慮契約法基本方針の検討方針・課題等について(資料4)及び電力の購入に係る裾切りの事例について説明(環境省)

□確認事項の質疑応答

  • 基本事項の3つめの「公正な競争の確保」については範囲を拡げた方がよい。(鶴田委員)

  • 国の裾切り方式は数年前から実施されているようだが、裾切りの仕方を見直す段階に至っているのか。(小川委員)

    →先行事例における排出係数を再検討して、環境省等が見直しして実施した。(環境省)

    →経済産業省の裾切り方式は、地域別に係数を設定するという考え方ではなく、全国どこでやってもある程度入札が成り立つことを前提に実施した。また、計算は、当時は経済産業省独自に行ったが、温対法に基づくやり方に変わってきた。(経済産業省)

    →今の環境省を含めた霞ヶ関においては排出係数の計算の仕方が温対法の排出係数に基づくものだけではなく、事業者からの報告値を使っているものもある。(環境省)

  • 排出係数の他に未利用エネルギーの利用状況などが条件として入っているが、ダブルカウントにはなっていないのか。(小川委員)

    →未利用エネルギーは全体の排出係数には当然含まれているが、電気の排出係数は長年の電源構成の積み重ねでありすぐには変わらない。利用状況の欄と排出係数の欄でダブルカウントにはなるが、RPS法などは国の施策体系の中でも特出して推進しているため、このような方法で実施した。(経済産業省)

  • 自然エネルギー、例えばバイオマス関連に特化したPPS事業者が入札参加者としていれば過度に有利に取り扱われることになるという懸念があるがどうか。(小川委員)

    →裾切りの設定であり総合評価方式ではないため、70点でも100点でも、条件をクリアすれば同じスタートラインなので、過度に有利になるとは考えていない。(経済産業省)

  • 未利用エネルギーは定義しているのか。(山地座長)

    →仕様書の中で定義している。(環境省)

    →工場等の廃熱または排圧、廃棄物の燃焼に伴い発生する熱(ただしRPS法で新エネになっているものは除く)、高炉ガスその他の副生ガスと定義している。(経済産業省)

  • 東京都のように排出係数で裾切りしている事例もあるが、今回の基本方針の考え方としては、排出係数以外の要素も加味するということか。二重線の中は閣議決定予定事項で、その他の部分は解説資料とのことだが二重線の中も議論するのか(中村委員)

    →二重線の中もWGで議論する内容であり、たたき台なので、これ以外の検討項目もあれば挙げてほしい。(環境省)

    →立法過程の議論からしても、係数以外のところも含めて総合的に裾切りの議論をしていただきたい。(環境省)

    →未利用エネルギー・新エネルギー等も考慮するが、排出係数に重きを置いている省庁の方が今のところは多いと思う。(環境省)

  • 「時間差」の意味は、「実績から排出係数確定までの時間差」(年単位)か「事業者によって排出係数を算出するまでの時間に差が生じる」(数ヶ月)のどちらなのか。(小川委員)

    →基本的には前者である。(環境省)

□内容の議論・意見

  • 電気を使う消費者側の考え方も重要。電力使用量を削減していくことが必要というメッセージを発信していかなければならない。(鶴田委員)

  • 国が省エネ努力よりもCO2排出係数の良い電力会社を選択するという手法に安易に流されるとCO2全体の排出量は減らず、むしろ電力市場における競争が阻害される恐れがある。省庁自らのCO2排出削減の辻褄あわせのために、意図的にCO2排出係数を裾切りすべきでないことを基本方針として明記すべき。(鶴田委員)

  • 各地域がバラバラに排出係数を設定すると国の政策と不整合がおきるのではないか。緩くても全国一律の方がよい。全国一律の場合は緩い基準でないとだめ、地域ごとに設定するのであれば各地域における電気事業者の排出係数等を踏まえた基準とする(鶴田委員)

    →地域ごとに裾切りをどのように設定していくかということと、地域単位の排出係数という概念は違う。(経済産業省)

    →係数の検討については、温対法の係数の検討会においても検討している。中環審、産構審においても議論したが、現行法では事業活動に伴う排出量を温室効果ガス排出量としているため、係数に反映させることは困難。(環境省)

    →クレジットは、補完的に使用すべきものと国の目標達成計画にも記載。(環境省)

    →温対法の算定公表制度のための排出係数をどうするかは温対法の議論だが、契約法の入札資格としての排出係数をどうするかは契約法の議論であり、本検討会・WGで検討していただく課題。その観点から、クレジット、証書をどう扱っていけるかについてはいろいろな意見をいただきたい。(環境省)

  • クレジットのCO2排出係数への反映をできるような仕組みを作らなければならない。(鶴田委員)

  • 入札時に利用した排出係数と事後の係数に差がある場合がある。これをどうするかは大きな問題であるがこのようなことはよくある。排出係数を事後的に担保するとなると、大きなリスクをとってまで応札する事業者がいるかどうか疑問である。(鶴田委員)

  • グリーン電力証書を条件に加えるのであれば、RPS法とダブルカウントにならないよう仕組みを考える必要がある。(鶴田委員)

  • 地域ごとに裾切りを設定するとあるが、基本的な最低限の条件(一般電気事業者が参入できないのはどうかと思う)は決めるべきだが、それ以上のことについては調達者が自由に条件を設定する考え方でもよいのではないか。(小川委員)

  • 京都メカニズムの排出係数への反映については、温対法の検討の中で共通のルールを決めていただいて、そこで決められたものを引用すべきで、独自のものをこのワーキングの中で決めることは適切ではない。(小川委員)

  • グリーン電力証書はRPS法とダブルカウントになっていないものを認証している。排出係数に反映させる方法を検討する必要がある。ダブルカウントにならないように注意することをアピールすべき。(小川委員)

  • 時間差の問題については、例えば新しいデータが発表されるのが9月になるのだったら、会計年度にとらわれず、9月からの入札でその係数を使うなど、ルールメイキングをはっきりさせる必要がある。(小川委員)

    →契約の時期は決まっているわけではないので、「直近一年間」としている。(環境省)

  • 事務局提案では係数という言葉を使っているが、例えば、グリーン電力証書などを排出係数に組み込むのか、排出係数以外のポイントとして入れるのかでは方式が違ってくる。(山地座長)

  • 「東京都内へ電気を供給する場合の需要端での二酸化炭素排出原単位」はどうやって計算するのか。(山地座長)

  • 温対法の排出係数を利用すべき。(渡邊委員)

  • 法の目的は電力事業者に削減のインセンティブを与えること。担保させることが目的ではない。(渡邊委員)

  • CDMクレジットを算定公表制度の排出係数に反映させていただきたいが、それはこのWGの命題ではない。(渡邊委員)

  • グリーン電力証書は需要家側に対する施策。供給者側はRPS法で未利用エネルギーの利用などを推進している。供給者側の選定にあたって、利用者に対する施策であるグリーン電力証書を供給者側に対して使用するのはいかがなものか。(渡邊委員)

  • 国等とあるが、入札実施主体者は国や自治体か。(山地座長)

    →「国等」には「地方公共団体」は含まれない。各省庁等が入札実施主体であり、各省庁等が地域ごとに入札参加条件を定めることになる。(環境省)

  • 実際に入札に参加する者をどこまで縛るかがこのWGのミッション。抽象的に書くのか定量的に書くのかによっても違うが、基本方針でどこまで書き込むかをこのWGで決める必要がある。(経済産業省)

  • 排出係数のみで判断されると電源構成上PPS事業者はハンディキャップが大きい。PPSのお客様のうち、国等の入札物件は大きなウエイトを占めており、裾切りの設定によってはPPSが市場撤退に追い込まれかねない。多面的な評価(ポイント制)とともに、高い視点で環境と競争を並列させるようなかたちで裾切りを設定するようお願いしたい。(中村委員)

  • RPS法は事業者の努力が評価される仕組みで、グリーン電力証書はもともとは需要者が使うもの。供給者側に当てはめるなら交通整理をした上で議論が必要。(中村委員)

    →グリーン電力証書をどう扱うかはこのWGの課題。(環境省)

  • 「公正な競争」に関する文は法律の引用であるため変更できないが、「中小企業者が不当に不利にならないようにする等」の"等"には多くの要件が含まれていると解釈している。事業者間の不当な不利益にならないことにも当然配慮していく必要があり、「(1)基本的な考え方」あるいは(2)以下でその旨補足するという方法もある。(公正取引委員会)

  • ポイント制にした場合、クレジット、グリーン電力証書をどのように確認したらよいのか。入札実施機関ごとに確認するのは困難。エビデンスは出せるのかが鍵。(経済産業省)

  • グリーン電力証書のエビデンスは出せる。国等へ権利を譲渡するということも考えられる。(山地座長)

  • エビデンスが出せるか、という話だが、東京都向けの電力はどうやっているのか。(小川委員)

  • 実務的な議論なので、簡便な仕組みが必要。(鶴田委員)

  • グリーン電力証書は排出係数に影響するほど出回っているとは思えない。顧客に権利が移るなら毎年購入しなければならず、現実的ではない。(渡邊委員)

    →グリーン電力証書は、一部を使うという方法もある。クレジットは温対法の排出係数にきちん反映すれば非常におさまりよく対応できる。(山地座長)

    →両方考えられると思うが、全体の排出係数としてだけではなく、個別契約上での条件緩和の仕組みとしての可否も含め、検討していただきたい。(環境省)

    →個別のプロジェクトに反映するのを是とするのかどうか。国に譲渡し償却した場合に事業者の平均係数にそれを反映することは考えられるが、個別のプロジェクトにクレジットをあてはめるのはやや変であるし、そのようにした場合、既にクレジットを大量に持っている一般電気事業者が圧倒的に優位にたってしまう。(経済産業省)

  • クレジットを温対法の排出係数に反映させることは悲願。是非含めて欲しい。(渡邊委員)

  • クレジットは温対法の係数に反映させるのが本来の筋だとは思う。(山地座長)

3.その他

  • 次回は9月12日に開催。

以上

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