平成23年度環境配慮契約法基本方針検討会(第1回)議事録

出席委員:
秋鹿委員、碓井委員、乙間委員、坂本委員、鈴木委員、大聖委員、田中委員、山地委員、山本委員(座長)
欠席委員:
野城委員

(五十音順、敬称略)

日時

平成23年8月12日(金)10時~11時30分

場所

中央合同庁舎 第5号館22階 環境省第1会議室

事務局: 本日はお忙しいところ、また、お暑い中、ご参集いただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたのでこれより平成23年度第1回「環境配慮契約法基本方針検討会」を開催いたします。
 会議に先立ちまして、環境省総合環境政策局環境経済課正田課長よりご挨拶を申し上げます。

環境省(正田環境経済課長): ご紹介いただきました環境省環境経済課の正田でございます。本日は大変お忙しい中、朝からお暑い中ではございますが、今年度、第1回の検討会にご出席をいただきまして誠にありがとうございます。また日頃より、環境行政にご指導、ご鞭撻をたまわっておりますことに改めてお礼申し上げます。環境配慮契約法は、平成19年5月に成立いたしまして、基本方針の作成のときより山本先生を始めといたしまして委員の皆様からご指導をいただきながら、取り組んできたところでございます。直近では平成22年2月でございますが、基本方針の改定の閣議決定をすることができました。この環境配慮契約法の実施によりまして、一つは調達者でございます私ども公共機関側における環境負荷の軽減と併せまして、サービス等を供給する民間事業者につきましても技術開発を促したり、さらにはその取組が広がっていくことで経済社会全体を環境配慮型にしていく、環境負荷を低減するという普及効果が期待されるものでございます。
 今年度でございますが、また後ほどご説明をさせていただきますが、二点、課題がございます。一つは、新しい契約類型でございます。産業廃棄物に関する契約のあり方につきまして検討をいただきまして、必要に応じ基本方針の見直しを検討してまいりたいということでございます。二点目はESCOの関係でございます。国土交通省において作成されましたマニュアルの内容を私どものESCO事業の解説書に反映するための検討をお願いしたいということでございます。本日は第1回でございますが、私どものスケジュールに関しましては、合計3回程度、この検討会を開催させていただき、ご検討をたまわりたいと思っております。今後も忌憚なく、活発にご指導をいただきますようによろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございます。

事務局: まず、本検討会にご参画いただいた委員の皆様をご紹介いたします。委員名簿は資料2としてお手元に配布しておりますので、適宜ご参照ください。
 検討会委員紹介(省略)。
 委員のご紹介は、以上でございます。

事務局: 次にお手元に配布しました資料1「検討会開催要領」をご覧ください。
 中段の「3.組織等の(2)」の規定により、本検討会の座長を委員の皆様の互選で選出していただくことになっておりますが、僭越ながら事務局からご提案させていただきます。平成19年度に本検討会が設置されて以降、座長を務められ、環境配慮製品・環境配慮契約にお詳しい山本先生にお願いしてはいかがかと思います。皆様いかがでしょうか。

(異議なし)

 それでは本検討会の座長は引き続き山本先生にお願いすることとし、今後の議事進行につきましては、山本座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

山本座長: 会議の進行役ということでお引き受けさせていただきます。それでは、先生方のお手元に、環境省のご了解を得て配布させていただいたものでございます。私は最近『地球温暖化への3つの選択』という本を出しました。この本は、要は、温暖化と戦うには三つのやり方がある。一つは、ご存知のように軽減策。低炭素革命をやるという方法です。二番目が適用ということで、もう温暖化は始まっております。例えば昨日、茨城県の石岡で1時間に120mlの雨が降りましたが、そういう豪雨等に対して対策を立て始めるということです。三番目は従来ほとんど顧みられなかったわけですが、大変なカタストロフィックな気候変化が来るということにどう対応するかの技術を今から開発しなければいけないということで、気候を人類自らが変えてしまおうという気候改変技術、ジオエンジニアリングです。この三つの方法を同時に我々は考えて、対策を進めなければいけないという動きがこの2~3年、急激に世界で広まっているわけです。この本は、日本国内のいろいろな文献を集めてまとめたということですので、ぜひお読みいただければと思います。
 今日も大変暑いです。私は毎回お話をしているわけですが、この軽減策は、まず2℃以下に抑えるということで世界は進んでいます。科学者は2℃以下に抑えることはほとんど絶望的という見解です。ですから2℃ライン、この第一次防衛ラインは、もう突破され、次に4℃というのが見えているわけです。おそらく2060年には4℃に達するということで、この4℃に人類はどう適応するか。あるいはそれと戦うかです。先月もオーストラリアで4℃にどう戦うかという国際会議が開かれたばかりですが、オーストラリアを代表する研究者のガルノーは、適応はできないという結論に達しています。適応できないというのは莫大なコストが係るということです。ですから4℃の適応は最初から考えずに、我々はやはり軽減策を中心に、2℃は突破されるかもしれないけれども、4℃までは行かないようにしないといけないというのが、先月オーストラリアで開かれた会議の非常に大きなメッセージだと思っています。ですからこれから来る暑さは、我々が今経験している暑さなどというものではないです。これは不可逆的であって、世界が涼しくなるのは我々が相当な努力をした後でありますから、あと50年か、100年ぐらい経たないと前の気候には戻っていかないです。これが今、科学者が考えていることです。そこで我々としては、いかにこの問題に対処するか。今回の3.11の原子力安全行政が完膚なきまでに叩きのめされたわけであります。その重要な原因は、原発事故と大地震が重なると大変なことになるという前々からの警告に耳を貸さなかった、私も含めてほとんどの人が原子力安全神話で生きてきたわけであります。私が憂慮するのは、同じく気候安全神話があるわけですが、我々がどれほど温室効果ガスを放出しても、この地球の気候は緩やかにしか変化しないというとんでもない神話がまかり通っているわけです。今この原子力安全神話ならぬ気候安全神話を我々は打破しないといけない。代表的な研究者は4℃を突破すれば、世界人口は10億人しか生き延びられないと警告を発しているわけです。だから今世紀はこのままいけば80億人が死亡するという大変な世紀になるということを、世界の有名な科学者がそろって警告を発しているわけです。そういうことで環境配慮契約法をぜひ我々は重要な手段として、何としてでも温室効果ガスを予防原則の検知から削減していかないといけないと考えているところです。ありがとうございました。
 それでは事務局から本日の配付資料の確認お願いしたいと思います。

◇本日の議事予定

事務局: 本日の会議は12時までを予定しております。

◇配付資料の確認

事務局: それでは、資料の確認をさせていただきたいと思います。

配付資料

 このほか、メインテーブルのみ、環境配慮契約法基本方針関連資料及び地方公共団体のための環境配慮契約導入マニュアルの冊子をお配りしております。なお、基本方針関連資料には法律や基本方針、解説資料が盛り込まれていますので、適宜御参照ください。
 資料の不足等あれば事務局までお申し付けください。

議題

(1)平成22年度における環境配慮契約の締結状況及び取組状況等について

山本座長: それでは、早速議事に入らせていただきます。
 本日は、議事次第にある通り、

  1.  (1)平成22年度における環境配慮契約の締結状況及び取組状況等について
  2.  (2)環境配慮契約法基本方針の検討の進め方について
  3.  (3)ワーキンググループの設置について
  4.  (4)検討スケジュールについて

 の四つの議題について議論していただく予定です。
 それでは、最初の議題の「(1)平成22年度における環境配慮契約の締結状況及び取組状況等について」参考資料1を事務局よりご説明をお願います。

事務局: 参考資料1について説明(省略)。

山本座長: ありがとうございます。それでは、ただいまのご説明につきまして、先生方からコメント、あるいはご質問等がございましたらお願いします。いかがでしょうか。

碓井委員: p.2の自動車のことです。先ほど注3でご説明があった警察庁が調達した警察活動車両が除外されているということですが、これは警察法という法律によって、警察庁より都道府県警察本部の警察用車両の政府支弁によっているものです。その事情はよくわかりますが、なぜ除外してあるかという理由を簡潔に説明していただきたいと思います。

事務局: これにつきましては、先生が仰るとおりでございますが、用途といたしまして、いわゆる緊急車両に当たるものにつきましては、その行政目的を優先する観点から、環境配慮契約を行わなくてもよいというような扱いをさせていただいております。

山本座長: 何かありますか。

大聖委員: 当然、緊急車両は環境配慮契約の対象外になると思います。パトカーといったものが中心になると思いますが、緊急車両以外の一般の業務用のものは環境配慮契約の対象外には当たらないので、環境配慮契約に従っている訳です。

山本座長: その他はいかがでしょうか。
 それでは、早速今日のメインの議題に移りたいと思います。資料3、4を事務局よりご説明をお願いします。

(2)環境配慮契約法基本方針の検討の進め方について

環境省(井ノ上): 資料3について説明(省略)。

事務局: 資料4について説明(省略)。

山本座長: これが本日の中心的な議題でございますので、まずご関係の専門家の先生からご発言をいただいて、そのあと自由討議ということにさせていただきます。坂本先生、田中先生、それから山地先生の順にご発言をいただいて、そのあと自由にご討議をいただきたいと思います。坂本先生、いかがでしょうか。

坂本委員: 私はESCOの担当でございますけれども、資料3のp.2の脚注の2に書いてあるとおり、平成23年5月に、官庁施設におけるESCO事業の実施のマニュアルを改定しまして、新しく設備更新型ESCO事業を立ち上げました。参考資料2の説明にもございましたけれども、ESCOそのものが件数として非常に少ないという状況です。設備更新型ESCO事業を導入することによって少しでもESCOを増やしたいと思っております。設備更新型ESCO事業の導入などに伴って、ESCO事業の実施マニュアルを改定しましたので、環境配慮契約法の関連でも少し修正が必要だと思っているところでございます。

山本座長: それでは、田中先生からは、廃棄物処理の最近の現状等を含めていかがでしょうか。

田中委員: 廃棄物の分野での環境配慮は今までもずっとやってきているというのが実感ですが、実際は、一般廃棄物の常設施設などでは、燃やすことが適正処理を確保するという意味で非常に重要で、その結果CO2が必ず出るということで、ベネフィットの裏にCO2も排出されると見ております。
 ちょっと確認したいと思いますが、参考資料1で電力・車等の話をされていましたが、これに廃棄物の分野が加わって、6つ目の柱ということにうまく行けばなるのでしょうかということです。それから資料3のp.2に、廃棄物処理のところで、廃棄物分野のCO2排出量が全体の3%を占めるということで、少なくともCO2削減が求められるということがありますが、それは廃棄物全体ですので、一般廃棄物の処理と産業廃棄物の処理と両方を合わせたものの数字になっているのです。ここで言うのは、産業廃棄物の処理量の委託に限った話なので、一般廃棄物は対象でないということで議論からは除かれるのかという確認です。それでCO2が3%出るということも、もっと減らせというプレッシャーを感じますが、見方によれば、プラスチックを燃やすことによって炭酸ガスが出ます。プラスチック以外のものはバイオマスなのでCO2の排出としてはカウントされていないということで、だからCO2の排出をゼロにするためには、プラスチックを燃やさないようにすることが良いという風になると、廃棄物処理を阻害するということがあって、プラスチックを燃やしてCO2が出るけれども、発電のために使って、化石燃料の消費が少なくなるので、年度で言えばCO2の削減に繋がる。こういうような評価が3%の数字に反映されているのだろうか。単純焼却ではなくて発電利用の焼却に誘導する。そういう施設を基本的には導こうとする戦略に使われればいいという気が致します。
 それから環境配慮事項ということで、特にCO2が定量的には最もわかりやすいので、廃棄物分野でも実際はCO2の見積もりをされて、CO2の少ないほうを選ぶということは現実には総合評価にとられていますけれども、市民が気にする環境配慮事項というのは、むしろダイオキシンなど、CO2以外の汚染物質の排出のほうです。そこを確実に減らすということをしながら廃棄物処理施設の整備をするという思いがありましたので、ここにも「炭酸ガス、CO2等」で、「等」の中には、ダイオキシンなどの汚染物質や不法投棄を減らすといった配慮も含まれていると思いますけれども、これはWGの中で議論して整理することだと思っております。

山本座長: はい、ありがとうございました。では、事務局、今の田中先生のご質問に答えてください。

事務局: まず一点目です。6つ目の柱にするということを想定しています。今5つあるものに、さらに廃棄物処理を加えるということです。それから産廃と一廃との話ですが、先生が仰ったとおり温室効果ガスそのもので言いますと、産廃と一廃を合わせた数値となっています。もちろん焼却によってCO2が出ているというのは事実です。温室効果ガスの排出量を基準年の1990年比で見ますと、2009年のCO2排出量は3割弱ぐらい増えています。ただし、その分メタンが減っており、メタンが減ったことによって全体では90年比、2009年で1.5%の減になっております。埋立を減らすことによって、最終処分量を減らし、かつメタンも出ないということになっており、最終的には温室効果ガスも若干減っているということですので、先生が仰るようにトータルとして温室効果ガスがどうなるかということが議論の対象になると思います。それから対象としては、現段階では産業廃棄物を想定しています。

山本座長: これは、田中先生のWGで詳細は検討していただくということになると思います。それでは、山地先生に事務局の叩き台について、まずご意見をいただきたいと思います。

山地委員: 電力供給に関しては大きな変化が起こりつつあります。一つは、ご説明にもありました再生可能エネルギーの全量買取法案が審議中ということで、成立する見込みと言われています。もう一つは震災の影響で、原子力発電所が止まって、なかなか再開ができない状況になっているということです。その中で発電効率があまり良くない火力発電所等を動かしていますから、電力のCO2排出係数が悪くなります。これは現在進行中であり、それに対応しなければいけないということですが、全量買取法案も審議中であり、何れも今後の様子を見ないとどの程度かわからない状況です。また、環境配慮契約の制度として前年度実績から反映していくということですので、少し時間的な余裕があるということを踏まえて、資料4にあるような対応をするということと理解しております。この対応で基本的によろしいかと思います。ただ事務局資料にもありますように、来年の11月に施行後5年ということで、そこでは電力の問題を中心に見直しが必要であろうと思いますが、取り敢えずは現在進行中の状況はどうなるのか、法案が成立してRPS法の廃止ということになるかどうか、そこを見極めてから、検討すべきだと思います。

山本座長: 先生方、全員からご意見を頂戴するということで、秋鹿先生からお願いしたいと思います。

秋鹿委員: 産業廃棄物のCO2削減は興味のあるところです。勉強不足ですが、この10年前ぐらいから見ていますと、廃棄物を電気になかなか変えられないというジレンマが制度上、あったということは聞いています。今、それはなくなっているのでしょうか。具体的な制度上のネックというのが何か、思い出せないのですが、本来でしたら電力に変えて然るべきところがなかなか変えられなかった。そういう制度上の問題が撤廃されて、廃棄物焼却による電力の発電というものが注目されるようになれば、いろいろな技術も発達してくるのではないかと思いますので、その辺がわかりましたらご説明願いたいというのが一つです。
 それからもう一つは、放送大学で放送教材を作っている中で、北九州のエコタウンの調査をさせていただきましたが、ペットボトルリサイクル等が今までは難しかったのですが、技術の蓄積により、技術がどんどん向上してきて、今うまくいっています。ところが中国でペットボトルを高く買い取るものですから、なかなか国内でのリサイクル事業者に流れないのです。自治体が協力してくれないという事情を業者さんは強く訴えております。本来でしたらうまく回るべきところが抜け道ができてしまっているということです。その二点について教えていただきたいと思います。

山本座長: 田中先生、いかがですか。

田中委員: 私も廃棄物をエネルギーとしてできるだけ活用したいと思っている一人ですが、今まで進まなかったというのは自区内処理を原則とするということで廃棄物処理施設の規模が小さく、適正処理が優先されて、エネルギー活用はついでにできれば良いということでした。今回の3.11でエネルギーとして活用すべきということになれば、広域処理が促進されます。廃棄物をエネルギーとして活用するためには、一廃と産廃も含めて処理し、廃棄物処理施設を大規模化して800t/h以上の施設を作ろうということに向かっていくしかないと思っております。今までは適性処理をするということでしたが、今後は発電もするのだという計画にしなければならない。その違いかと思います。
 二点目のペットボトルリサイクルは、今回の産廃と関係はないかもしれないですが、基本的には中環審議会リサイクル部会では、「国内利用を優先しましょう。」ということを呼びかけています。しかし自由経済ですので、中国で高い値段で買っていくというのを禁止はできないという状況です。そのためには日本が中国にも勝てるようなビジネスモデルを作って努力することも必要だろうと思います。

碓井委員: 廃棄物が掲げられたことに関して二つ申し上げたいと思います。一つは環境配慮契約法の枠を超えているという感想です。こういう廃棄物が取り上げられるということは、今後の検討課題として、例えば認可制度を取っているとか、あるいは認定制度のときの要件の中に、環境に配慮した項目を組み込む必要があると思います。これは環境配慮契約法の枠外です。
 二番目が、先ほど来、産業廃棄物と一般廃棄物の議論で国や独立行政法人等が産業廃棄物を出しているので、そこを突破口にすれば民間の場合にも普及していく。それから一般廃棄物について、これも国や独立行政法人等が出しているわけですが、圧倒的には地方公共団体が一般廃棄物の委託者になっていると思いますから、これも地方公共団体での普及が大きいと思います。一般廃棄物も理屈としては、国や独立行政法人が出しているとすれば、基本方針に組み込むこと自体はそれほど問題ないですが、ただ当然環境配慮契約法の枠を超えているということが取り上げられると思う。それについては、どのように考えるか。

山本座長: 事務局はどうですか。

環境省(産業廃棄物課): 産業廃棄物ですが、優良事業者評価制度においては、環境配慮ということを求めており、エコアクション21、ISOを要件で出しました。利点として、運転免許証のゴールド免許みたいなもので5年が7年になるという新たな制度を導入しまして、環境配慮している方には利便性を与えているものです。今年の4月1日から導入しています。環境配慮契約法の中でも環境に配慮している者に利便性を与えることにより、より優良事業者の普及を進めていきたいということでやっています。

碓井委員: それは承知しています。それ以外の一般論です。各省庁が環境配慮契約の閣議決定に関係する権限を個別法により有しているはずですから、その権限行使との関係において、どのように各省庁に環境配慮契約における廃棄物処理委託契約の位置づけを納得してもらうかという検討が、これからの課題になるのではないでしょうかという指摘です。

山本座長: ありがとうございます。乙間先生。

乙間委員: 廃棄物の話ですが、オフィス廃棄物も委託するときに、今回検討する廃棄物処理契約の対象に入っていますか。一般の事務の、例えば庁舎のオフィスから出るものです。

事務局: ターゲットとしては、産業廃棄物の処理ということで、オフィスから出るごみは一般廃棄物ということになりますので対象となりません。

乙間委員: それはこの契約法で検討している対象ではない?

事務局: そうですね。ただ先ほど碓井先生が仰ったように、何れ一般廃棄物についても契約法の対象になり得ることはもちろん考えられます。現段階では、まず産業廃棄物ということで、国等の機関の事業活動に伴って排出されるものが対象ということになります。例えば、医療廃棄物や研究活動に伴うものが対象になります。大学などでは、結構あるのではないかと思います。

乙間委員: わかりました。私が危惧したのは、私の周辺ですと、産業廃棄物は多分ないと思いますが、廃棄物処理に関しては、多くの組織では他の委託契約と一括して委託されている場合が多々あります。廃棄物だけで委託して契約しているというのは産業廃棄物の場合はそうだと思いますが、オフィスから出るものは、一括して契約されることがあるので、ルールを作って、配慮が必要かと思います。
 もう一点は、今年度は地方公共団体のための業務マニュアルが改定されますが、地方公共団体が環境配慮契約法に定める契約をする際は、環境配慮契約をすることという努力義務が課せられます。その結果、パフォーマンスというか、実績を公表することを進める。例えば去年発注して、そのうち環境配慮契約をしたのが何件かということを地方公共団体、自らが発表することを推し進めるというようなことを入れてもらえると、もっと地方公共団体の環境配慮契約への取り組みが進むのではないかと思っています。できれば検討していただきたいと思います。

山本座長: 来年の見直しのときに、公表の義務付けを盛り込むべきだということですね。事務局から何か。

事務局: 地方公共団体につきましては、努力義務ということです。お手元の冊子のp.151をご覧いただきますと、第11条の第4項、「地方公共団体及び地方独立行政法人は、温室効果ガス等の排出削減に配慮した契約の締結の実績の概要を取りまとめ、公表するよう努めるものとする。」と、お願いしています。

乙間委員: それでは、次年度から公表しているかどうかもチェックしてください。よろしくお願いします。

山本座長: 坂本先生。

坂本委員: 先ほど言うべきだったかもしれないですが、私の担当のESCO事業は、参考資料1のp.3にあるように、ESCO事業を取り入れるケースが非常に少ないです。そこで、ESCO事業への取り組みを増やそうというわけで設備改修型ESCOを導入しようというわけです。今までは、ESCO事業と言わなかった設備の改修に併せて、ESCO事業を導入していこうという作戦です。p.3の5-1に、環境配慮型プロポーザル方式というのがあって、新築はもちろん環境配慮契約の対象になるのでしょうが、その下の5の枠に、大規模な改修工事というのがあって、改修工事でも大規模なものは環境配慮契約法の対象になっています。では、小さな設備改修は、どうか。今、新築の建物は、霞が関では建ちませんから、国のそういう事業としては設備改修しかなくなってきています。環境配慮契約は、小さな設備改修を対象にしていなかったという認識で、小さな設備の改修工事に併せて、ESCO事業に取り組んでいけば、ESCO事業への取り組み件数が増えるという考え方でよろしいですか。確認しておきたかったのです。

事務局: 先生が仰るとおり、今建物の新築はなくなっています。そうすると定期的な設備の入れ替え、改修が主になってきます。15年か20年経ったら、設備を入れ替えなければいけませんので、元々のESCO事業の定義からいうと違ってくると思いますが、今回マニュアル改定も含めて、設備改修と併せて庁舎をグリーン化していくということに誘導していけると思っております。

坂本委員: そうであれば、ESCO事業が今後、環境配慮契約法でも数字が上がっていくという可能性があるということでございます。それから専門とは多少違う話ですが、皆さん、廃棄物でいろいろ意見があるわけですが、私も設備をやっている関係で、国等の建物には冷房が多いので、冷房機とか、それから冷房装置に入っている冷媒の処理というのが、フロンの対策ということで、フロンを回収して破壊するという義務に関する法律がであって、実際やらなければならないのですが、その実施率が非常に悪い状況です。まさか国の施設の冷媒の破壊はちゃんとやっていると思いますが、冷媒の適正処理のところが、今回の廃棄物の処理についても、環境配慮契約法でもって事業者選択を適正にやっていけば、冷媒の適正処理の取り組みも直っていくという期待があると思いました。フロン系はご存知のように最初はオゾン層破壊という趣旨でもって規制がされていましたが、温室効果も高いですから、温室効果ガス削減にも多少は寄与できるのかと考えております。

鈴木委員: 産業廃棄物については、地方公共団体が果たす役割は他の分野に比べて格段に大きいのではないかと思います。しかし、参考2にありますように、地方公共団体自体の、この環境配慮契約法に対する対応は必ずしも充分ではない状況です。このため、地方公共団体の産業廃棄物処理について、環境配慮契約法の観点からの適切な対策も一緒にご検討いただければと思っています。

大聖委員: 廃棄物の問題に関して申し上げたいと思います。先ほど田中委員のご指摘にありましたようにスケールメリットというのがありますから、逆にたくさん集めて規模を大きくして効率の良い発電をすれば、電気として削減に繋がるということです。しかし収集には輸送ということがあります。運ぶときにCO2が出ますので、あまり集約化してしまうと、遠くから輸送する際にCO2が出てしまうことがありますので、集約化することによるスケールメリットと輸送によるCO2排出をどういうふうに考えるのか、業者の問題ではなくて、オーバーオールに考えなければいけない問題と考えます。
 もっともダイオキシン対策のため、廃棄物処理は大規模化してきた経緯がある訳ですが。
 それからもう一つ、細かくて恐縮ですが、資料3のp.3に、「(2)検討事項(案)」の2行目のところで、「温室効果ガスの排出削減や廃棄物の適正を推進する必要がある。」とありますが、「適正な処理」の「な処理」が抜けています。

山本座長: 事務局、抜けていますね。

事務局: はい。

山本座長: 田中委員。

田中委員: 今回、産廃が対象になった背景というのが、資料3の基本方針の見直しの考え方で言えば、[5]の国等の施策が見直されたので、産廃が入ってきたということですか。見直されたというのは、優良産廃処理業の認定制度が新たに創設されたというのを受けて産廃を契約法の対象とする検討を行うと考えていいですか。それが一つです。
 それから一般廃棄物の処理でPFI施設の建設と10年間の運転契約をやっている中で、コストとコスト以外の評価項目で総合評価されているのも実態です。従ってコストが高くても環境配慮されているものは選ばれるという道ができています。その他の評価の中に環境配慮とそれ以外の安全、住民雇用の拡大というものも含まれています。環境評価の一部がCO2の排出量ということで、CO2の排出量もきちんと計算されて、それを比較しながら行政が選ばれているというのが実態で、すでに運用されていますが、この法律の中には今は入っていないという理解でしょうか。実際は見直されていると思っています。

事務局: 見直しの考え方で、廃棄物処理法案で4月1日から優良事業者の制度が施行されたということで、そういうご理解でいいと思います。PFIのお話ですが、解説資料の冊子のp.12をご覧ください。環境配慮契約法そのものに、PFIを類型として取り上げてはございませんけれども、昨今の契約で多くなってきているのは事実でございます。7号館もPFIの形で運用されています。「[2]PFI事業における環境配慮契約の推進」ということで書かせていただいており、先生が仰るように、環境配慮というのもかなり組み込まれてきています。内閣府でも積極的に取り組んできていますので、こうした取組をできるだけ評価する形で契約を結んでいただきたいということです。基本方針の本体には記載してございませんが、運用上ぜひやってほしいというということで、記載しています。

山本座長: 最後に山地先生。

山地先生: 特にはないですが、田中先生の指摘された廃棄物を利用して発電する場合のCO2の削減効果については、大聖先生の仰った輸送などを含めたLCA的な観点から個別に評価するのはなかなか大変ですから、ルール化して、今ある程度発言されたやり方について簡明で、かつわかりやすい方法を考えていただければと思います。

山本座長: 大体ご意見を頂戴したと思います。それでは、事務局提案の資料3、資料4につきましてはご意見をいただいたということで、次の議題に移りたいと思います。

(3)ワーキンググループの設置について

山本座長: 次の議題は、「ワークンググループの設置について」事務局からご確認をお願いします。

事務局: 資料3でご説明をしましたが、今年度は、二つのWGの設置をお願いしたいと思います。
 一つ目が、「ESCOワーキンググループ」です。国土交通省において改定されたマニュアルを、特に設備更新型のESCOを盛り込んでいきたいということです。それから設備更新そのものについても可能であれば記載することも含めて考えていきたいと思います。坂本先生に座長をお願いしたいと思います。
 それから二つ目が「廃棄物ワーキンググループ」です。これは実際に、国や独立行政法人等の機関が廃棄物の処理委託を行う際に、事業者を適切に評価して選ぶということにしたいということです。座長は田中委員にお願いしたいと思います。今年はこの二つのワーキングを設けたいと考えております。

山本座長: それではいかがでしょうか。

(異議なし)

 先生方にご承認をいただいたということにさせていただきまして、今後のスケジュールにつきまして事務局からご紹介いただきたいと思います。

(4)検討スケジュールについて

事務局: 資料5について説明(省略)。

山本座長: ご質問・ご意見等がございますか。私が毎回気になっているのはパブリックコメントです。インターネットで掲示されるだけでしょうか。

事務局: このパブリックコメントにつきましては、GPN(グリーン購入ネットワーク)から会員向けにメールでご紹介はしていただいております。報道発表をして、またホームページに掲載し、広く意見を求めるという形になっています。

山本座長: パブリックコメントを多く集めようとすると、例のやらせメールになりかねないので、関連団体にお声掛けをしていただいて内容のあるパブリックコメントが集まるようにしていただきたいと思います。

(5)その他

大聖委員: 皆さんはご存知のとおりだと思いますが、ESCO事業は、このご時世ですからもう少し力が入って良いという気がいたします。私ども大学も機器類の老朽化に対していろいろやっていますが、建物を建て替えるときにと考えていたのでは、全然間に合わないので、改修による温暖化対策というのは極めて重要な課題です。省エネという問題も含んでいると思います。もちろん「隗より始めよ」ということもありますが、民間への展開のきっかけにしていただきたいと思います。

山本座長: その他にいかがでしょうか。まだ時間はたっぷり残っておりますが、よろしいでしょうか。それでは本日はありがとうございました。

以上

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