平成21年度環境配慮契約法基本方針検討会(第2回)議事録

出席委員:
秋鹿委員、鈴木委員、千田委員、大聖委員、山地委員、山本委員(座長)(五十音順、敬称略)
欠席委員:
碓井委員、乙間委員、坂本委員、野城委員

日時

平成21年12月1日(火) 10時00分~11時20分

場所

中央合同庁舎5号館 環境省第1会議室

1.開会

事務局:
 定刻になりましたので、これより第2回環境配慮契約法基本方針検討委員会を開催させていただきたいと思います。それでは会議に先立ちまして、環境省総合環境政策局環境経済課石飛課長よりご挨拶申し上げます。

2.挨拶

石飛課長:今日は朝からご参集いただきましてありがとうございます。環境配慮契約法の基本方針検討会は、今年度は7月29日に第1回の検討会を開催いたしまして、その時にご承認いただきましたワーキンググループ3つを開催して参りました。電力ワーキンググループが1回、OA機器が1回、それから船舶につきましては3回、これまでワーキンググループを開催いたしました。電力につきましては一定の方向性が得られましたので、その旨を今日ご審議いただいて今後の基本方針に反映するという作業に進めていければと思っております。OA機器につきましては、昨年から非常に熱心にご審議いただいているのですが、やはりまだ検討するべき事項が数多く残っているということで、引き続きまたこれからも検討するという状況になっております。それから船舶につきましては昨年懇談会という形式で開きまして、今年ワーキンググループとして正式に審議を始めたわけでございます。非常に多種多様な船舶がございますし、また特に国の場合には特殊な目的の船舶もあるということで、これらをすべてカバーするような契約の方式を定めるというのはなかなか難しいという状況にはあったわけですけれども、その中でも優先して先行して定めるべきところはないだろうかということでご議論いただきまして、一定のものにつきましては基本方針に反映することが妥当という方向となったわけでございます。各ワーキンググループの座長、それから委員のみなさまには、この場をお借りしまして深く感謝を申し上げたいと思っております。前回7月29日から4ヶ月経ったわけでございますけれども、その間政権が交代するという大きな変化がございました。地球温暖化対策の面でも2020年までに温室効果ガスの排出量を1990年比25%削減するということを国際的に公約した政権でございまして、現在ありとあらゆる政策、対策を導入するということで、政府の中で大臣、副大臣クラスで検討が進められているわけでございます。環境配慮契約法は、今回もありますけれども電力も含めまして温暖化対策と密接に関係するということで始まった制度でございますので、この制度の進展が一層温暖化対策の一翼を担うようになることが目的でございますので、これからパブリックコメントにかけて意見を聞きながら最終的な基本方針をまとめることが今後の作業としてございますけれども、引き続き委員の先生方にはご審議をいただきまして今年度としての成果をまとめていただきたいと思っております。今日は第2回、中間段階の検討会でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

3.議事

事務局:それでは以後の議事進行は山本座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

山本座長:ただ今お話がございましたように、この4ヶ月で政権交代もそうですが、私は世界の動きも相当変わったというふうに考えております。今朝のテレビを見ておりましたところ、オーストラリアの砂漠の真ん中の小さな町になんと6千頭のらくだが今集まって、250人くらいの住民がほとんど外に出られない状況になっていると。それは何故そういうことになったかというと、旱魃による水不足でらくだが水を求めて6千頭も集まっている。水利施設が破壊されていると報道されておりました。また2日前でしたか、サウジアラビアのジッタで集中豪雨があって砂漠の中で100名以上の死亡者が出たということで、これはほとんど聞いたことがない。来週のコペンハーゲンの会議を前にしてIPCCの第4次報告書以降の科学的研究の成果をまとめた報告書が先週発表されておりますが、この最も新しい報告書によると、海面水位の上昇は1mから2mと、今世紀中ですね、地球の表面温度の上昇も2℃から7℃というふうに書かれておりまして、特に深刻なのはあと数十年で炭酸ガスを海が吸収することによる海洋の酸性化が海洋の生態系に致命的な打撃を与えるということが盛り込まれているわけですね。私は、科学者の考えはほとんどぎりぎりのところにきている、つまり対策を講じて2℃突破が回避できるかどうか、そのぎりぎりのところにきている。それで9月には、みなさんもご存知のように、イギリスの王立協会が82ページの報告書を出して、もう間に合わないかもしれないと。そういう気候の非常事態に備えるためにジオ・エンジニアリングの技術評価をやらなくてはいけないと。それで今注目されているのが成層圏に亜硫酸ガスを注入するという方法なのですが、これはコストも低くて効果も高いということで注目を集めているわけですが、これはいろいろな議論がございます。一つ重要な点は青空がなくなってしまうという問題が生じるわけですね。つまり強制的にエアロゾールを注入するわけですから、太陽光線が反射されて今のような青空ではなくなると、つまり白茶けた空しかこれから見られなくなると。つまり気候の非常事態を避けるために強制的に地球を冷却化すれば、そういうことをやろうと思えばできるわけですが、その場合には青空はなくなると。人類にとって青空がどういう影響を持っているのか私は知りませんけれども、そこまで特に欧米は危機感を高めている。ですから2050年までに50%削減で止まるわけではなくて、これは全世界の排出量ですね、2100年には80%下げなければいけないというのが最近の論文で言われているわけで、さらにあと100年くらいで、世界全体でほぼゼロにすると。それをやらなければ我々は2℃突破を避けられないという議論が展開されているわけです。そういうわけで先ほど課長からお話がありましたように、この委員会の使命は環境配慮契約法という法律によって、いかに日本の温室効果ガスの排出量を減らすことができるかと、そこに知恵を絞るということが我々の使命だと、こういうことでございます。それでは事務局から議事の予定、資料の確認をお願いいたします。

事務局:(議事予定、資料確認 省略)

山本座長:よろしいでしょうか。それではこの用意された資料の順序に沿って議事を進めたいと思います。まず資料1、これは基本方針でございますけれども、資料1につきまして事務局からご説明をお願いしたいと思います。

事務局:(資料1説明 省略)

山本座長:ありがとうございました。閣議決定される基本方針について案が説明されましたが、いかがでございましょうか。何かご質問、コメント等ございましたら。建築物のところに倣ってまとめられておりますので、特に問題はないかと思いますが。またあとで詳細なご説明があると思いますので、資料1の基本方針につきましてはご了承していただいたということにさせていただきたいと思います。ありがとうございます。それでは次に資料の順番に従って、取りまとめられた座長の先生方からご説明をお願いしたいと思います。資料2-1については事務局から、2-2については電力ワーキンググループの座長の山地先生、資料2-3につきましては船舶ワーキンググループの座長の千田先生、資料2-4につきましては事務局からそれぞれご説明をお願いしたいと思います。ご質問、ご意見等はすべてまとめてお伺いしたいと思います。それでは2-1について事務局からご説明をお願いしたいと思います。

事務局:(資料2-1説明 省略)

山本座長:それでは続きまして山地先生お願いします。

山地委員:資料2-2でございますけれども、電気の分野のワーキンググループをこの度開きまして一番問題になりましたのは排出係数で、調整後、つまりクレジットをどうするかということでありましたが、結果が反映されております。ちょっとした文言の修正がありますが、内容的にポイントとなりますのは5ページの下から6ページにかけてのところであります。赤字のところを読みますと「一般電力事業者及び特定規模電力事業者の調整後排出係数」、これは脚注がついていますが、「他人から供給された電気の使用に伴う二酸化炭素の排出程度を示す係数であって、電気事業者における地球温暖化対策の推進に関する法律第2条第6項に規定する算定割当量の取得及び管理口座への移転等を反映したものをいう」と。現状に沿ってわかりやすく言うと、結局今問題なのは京都メカニズムクレジットでありますが、電気事業者はかなり獲得された上でまた2008年度相当額を償却して、償却というのは政府への無償譲渡ですが、その部分を調整して排出係数を出したのが調整後排出係数、これを使うということでございます。括弧内にも前回との違いを示してあります。ワーキンググループ内の議論では、調整後排出係数とはどういうものか、償却とはどういうことか、というような確認的な質問がいくつかございましたが、基本的に委員のみなさんの合意ということで調整後排出係数を使うということになりました。その他の点は変更なしと思います。以上でございます。

山本座長:はい。ありがとうございました。それでは千田先生。

千田委員:それでは先ほどの資料1の基本方針の改定案の具体的なご説明ということを兼ねて、資料2-3のご説明をしたいと思います。まず船舶につきましては、1ページの1-1でございますけれども、元々非常に省エネルギー型の輸送モードではあるのですけれども、現在さらに省エネルギーに向けた取り組みをされているということと、それから政府事業の温室効果ガスの排出量で見ると船舶由来が30%近いということから、やはり船舶の調達において環境に配慮する必要があるということを述べております。2ページにまいりまして、船舶の調達の契約の基本的な考え方ですけれども、これはまず契約類型で分けて考えたというのが第1段階でございます。まず比較的大きな船では概略設計、基本設計、建造というようなかたちで進みます。それぞれを分けて発注する場合を第1の類型としております。それから、いわゆる設計段階と建造とを同じところにまとめて発注してしまうケース、これを第2の類型。3番目は購入として調達する場合です。その中で設計段階というのが実際の省エネ技術を反映させる場であって、建造の場面では具体的にほとんどやる余地がなくなっているということから、設計段階に対して何らかの手が打てないかということを考えました。それからそういった契約類型と別に小型の船舶ですね、この場合には推進機関、つまりエンジンですが、この影響が非常に大きいということから、エンジンの燃費性能である程度縛ることができるのではないかと考えたのが2番目です。この2つについて、調達の仕方を以下に述べております。ただ、本来の行政目的がありますので、それがまず達成されるということが非常に重要だということは言うまでもないことであります。具体的に言うならば、例えば不審船を全速で追いかけなければいけないような船を設計する場合に速力の性能というのは最大限尊重されるわけで、そこでガスタービンよりディーゼルの方が燃費が低いというような判断はないということがここで言っていることであります。3ページが契約の流れを示しております。建造計画、基本設計というところから建造までそれぞれの契約が別になるようなかたちで示されております。この中で最初の建造計画、基本設計のところ、つまり、具体的に船の形を決めていくところで反映させるのではないかということで、さらにその契約の流れを4ページに示しております。それぞれの概略設計、基本設計というのが企画競争というかたちでなされるという場合に、その企画競争の中に建築に倣った、いわゆる環境配慮プロポーザルの方式を採用するということを1つ目に考えた訳でございます。その方法が5ページ以降でございます。いたるところで建築物のやり方を引用しておりますけれども、適用範囲としましては「船舶の調達に当たり概略設計又は基本設計に関する業務を発注する場合は、原則として、環境配慮型船舶プロポーザル方式を採用する」というふうにしております。その具体的な方法は建築物に倣うということですけれども、ただこれも調達者側が必ずしも的確に要求を出せないということもあろうかということで、いくつかの例示を挙げております。それが5ページの下の方でございまして、基本的に言うならば温室効果ガス排出削減について的確であり、独創的であり、実現性の高いものを総合的に評価しろというような言い方になりますが、現状船舶というのは元々非常に省エネ技術の高いこと、僅かな差を問題にしていく必要があること、あるいはトンマイルのような指標が官庁船ではなかなか使えないことなど、問題点もいくつかありますので、必ずしも定量的に表現できない部分があります。そこで、例えば省エネ船型であるということを評価とするとか、さらにNEDOがエネルギー使用合理化事業者支援事業ということの中で船舶の具体的な省エネ技術を挙げております。こういったものに合致するというのもまたひとつの判断基準ではないかと考え、こういった具体的な例を挙げることで、調達者がより取り入れやすいように配慮しております。これが概略設計、基本設計の場面で企画競争の中に環境配慮プロボーザル方式を取り入れるということでございます。2つ目の小型船舶に関しましては、エンジン単体の燃料消費率が船舶全体の燃費に大きく影響しているであろうと考えました。燃費は本来総合的に評価するべきものでありますが、その計測も難しいし指標もありません。ただ、小型船舶についてはエンジン単体での評価も有効なのではないかと考えたのです。エンジンは馬力あたりの燃料消費率が必ず計測されておりますので、それを使ったらどうかということです。対象とする小型船舶をどう定義するかというのはいろいろ考え方があろうかと思うのですが、他の法令との整合性ということで、船舶安全法によります20トンというところに線を引きました。燃料消費率につきましては、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンとありますが、それぞれについてということになるかと思います。一方、窒素酸化物の排出と燃費とはトレードオフ関係にあるというのはよく知られていることでございますから、燃費が良いイコール窒素酸化物の排出が多いということであればこれはまた環境に問題がございますから、窒素酸化物の排出についても法律の規制をクリアしているということが必要でありますし、法律の適用外であっても一定の基準を適用してその点に関しても配慮するようにということを思っております。これも少し具体的な例が、7ページの下から8ページに記載されております。総合評価式にポイントにできれば一番よろしいのですが、先ほど言いましたように、なかなか公的な試験方法というのもございませんので、裾切り方式になるということで、基準として採用できると考えられる例を以下に挙げております。具体的には8ページの下のフットノートにありますような、漁船の推進機関に関して燃費の基準などです。もちろんこれを自主的に定めることも可能であります。最後に9ページでございますけれども、調達者の役割としまして、まず調達者が省エネルギーについて熟知していないといけないということもありますが、環境配慮契約を導入する場合には事業者との間で意思疎通を十分図って下さいということを書いてあります。事業者側の意図がなかなか理解されにくいという懸念がありましたので、そういったことを配慮したものです。2番目はそのことを受けて、実際に運航していく中で調達者側が燃費に対して知見を深めるということがあります。もう一つは、日頃のメンテナンスが新造時の性能以上に燃費に大きな影響を与えますので、具体的に言うと塗装や船底の生物付着に対する清掃ですが、こういったことを配慮してやるようにということです。今回のこの調達の問題の中には入っておりませんけれども、メンテナンスは大きな問題だということでここに記載しております。10ページは環境配慮プロポーザルの例ということで、たまたま、燃費を企画提案に含められているものがございましたので、それをここに提示することで調達者側がより理解しやすいようにという配慮をしたということでございます。今回船舶のワーキンググループは全部で3回開催をいたしまして、まず1回目にみなさまのいろいろなご意見をフリーディスカッションの中で出していただいて、2回目でその中から出てきたこういう考え方の骨格をお示しして、さらにご意見をいただき、3回目にこの文書の原型、原案をお示ししていろいろ議論していただいたと。そういうかたちでこれをまとめさせていただきました。以上でございます。

山本座長:はい。ありがとうございました。それではここで質問、ご議論をいただきたいと思いますが、私の方でまず2-1、基本方針ですね。資料1に政府全体で、例えば2007年でも2006年でも構わないのですが、政府全体でどれくらい排出量があるかということはわかっているのでしょうか。もしそういう数値があるのならば、どこかに書いておいた方がいいのではないかなと。いかがでしょうか。と言うのは建築とか船を入れると9割をカバーできると書いてありますよね。資料2-1に。「政府の温室効果ガス総排出量の9割以上に関係している」と書いてありますよね。ということは把握されているわけですよね。

事務局:政府全体の排出量は平成19年度で約160万tです。

山本座長:政府の排出量160万tですか。これには防衛省は入っていますか。私の記憶では防衛省だけで年間300万tという記憶があるのですけれども。

事務局:この数字につきましてはあくまでも政府実行計画におけるということでありますので、防衛省の一般事務は別としまして防衛に係る部分は入っていないということになります。

山本座長:資料2-3の船舶というのは、護衛艦は含むのですか。

千田委員:適用することは可能になっております。全ての船舶について使えるかたちにはなっております。ただ防衛省の場合は自前で設計されますので、プロポーザルを求めるということではないのではないかと思いますから、こういう調達の場面ではなくて自分で省エネを図るということになってくるのではないかと思います。

山本座長:そうお聞きした理由は、自衛隊が年間どのくらい温室効果ガスを排出しているか国会で多分質問があったのではないか、多分そのデータが出されたと思います。それでこれは今イギリスもアメリカも軍が省エネを進めると、温室効果ガス対策を始めるという流れになっているわけです。それで防衛省の外部委託の報告書でも日本も欧米にならってそういうことをやったらいいという、防衛省の報告書の中にそういう提言が盛り込まれているので。私は戦車にしても護衛艦にしてもやはり燃費のよいものを調達するようにしたらいいと思います。そういう意味でご質問したわけです。その他に何か先生方から。

大聖委員:船舶についてですけれども、船舶というのは主要なエンジンがありますけれども補機類関係が結構ありますよね。そういったものの効率は求めるのでしょうか。設計の中に細々入ってくると思いますが、そうすると全体をセットで考えるのか、個別の補機類の高効率のものを使うというところまで関わるのかということです。

千田委員:官庁船の場合は、商船のように目的が明確でないというか、シンプルでないものが多いので、「これとこれとこれを考慮しろ」いうことは具体的には書き込んでおりませんけれども、とにかく船舶として省エネを図れということでございます。むしろ官庁船などの場合にはそういった補機類の占める割合が大きいのではないかと思いますから、調達者はそういったことは考えて欲しいです。ただ明示的に補機を入れろとか、そういった書き方はしておりません。船舶のオペレーションに関して省エネを図って下さいと。これはまさに物を運ぶものではないので、どこからどこまで燃料を少なく行けるかということだけが問題ではないということでございます。

大聖委員:それからもう一つは、建築物の前には大改造というのがあるのですが、船舶における大改造の場合はどうするのかというのと、もう一つ、ついでながら恐縮ですけれども、8ページのところに窒素酸化物と炭化水素の合計の式が載っているのですが、単位はどうなっているのでしょうか。たぶんg/kWhではないかと思いますが。

事務局:g/kWhです。

千田委員:今回の中では改造というのは直接には想定しておりません。一般に官庁船がどれくらい大規模な改造があるのかというのは十分把握しておりませんけれども、同じような契約形態を取る場合に、改造であっても基本設計をやって改造工事をやるという場合には、そのままこれは適用できると思います。改造を念頭において配慮したわけではありませんけれども、大改造は対象に含まれてくると思います。

山本座長:山地先生、特定事業者の調整後排出係数は事業者によってかなり変わるのですか。

山地委員:正確には覚えていませんが、日本の電気事業者の平均が、調整前が確か2008年度は0.444kg/kWh、つまり440g、それが調整後で300g台に落ちているはずですので、そういう意味では目に見えるかたちで変化しています。多分償却量も何千万t-CO2ということになると思います。

山本座長:そうすると、これは業者よっては相当差が付くということですね。

山地委員:業者によって差が付くというか、調整前と調整後でという、そういうことになりますね。

山本座長:ということは努力を払った事業者は入札で強い立場になるということですね。

山地委員:裾切りに使っているわけですから、強い立場というか、裾切りをクリアできるようになるということです。

山本座長:だけど裾切りが甘いと全部通ってしまうということになりますね。

山地委員:それはおっしゃる通りです。そこで調整していくということです。

山本座長:わかりました。それではその他にいかがでございましょうか。よろしゅうございますか。まだ時間がございますので。それでは質疑はそこまでにさせていただいて、OA機器の方に移りたいと思います。座長の秋鹿先生からご説明いただきたいと思います。

秋鹿委員:資料3の説明をさせていただきます。OA機器の調達に係る検討は昨年度から始めたわけでございますが、昨年度の成果が冊子の方の平成21年2月の基本方針の関連資料の後ろの方に並んではいるのですが、かなり細部まで渡って検討はしたのですがまとまりませんでした。ここのところに背景というのが書いてございますけれども、「調達者の利用状況や必要となる機能を考慮した上で、その他の項目を設定することができるものとする」として総合調達方式を検討したのですが、「発注において入札に参加する者に提示すべき情報の整理」とか、あるいは「最適配置を行った際の作業能率確保の考え方の整理」とか「現状のOA機器の使用実態の把握」等、ディテールに渡りますとまだ十分なデータが揃っていないというところがありましたので、時期尚早ということで本年度の検討になったわけでございます。検討の方式としましては、そのことを受けまして、価格のみではなくてOA機器の使用にあたる配慮、付加の低減を配慮した契約を検討していく、これは変わらないわけでございますけれども、「本年度はOA機器の契約実態や国等の機関における使用状況を把握し、環境負荷の低減効果が期待できる導入規模など、環境に配慮した契約に必要となる事項や契約時において環境に配慮した工夫ができる方法等について、幅広く検討していく」と。この「使用状況を把握し」というところが重要なテーマになっております。それがなかなか時間的な問題もありまして、この会までにはまとまらなかったわけでございますが、長期的な視点での対応が必要であることから本年度の本会議のなかで結論を出すことはおそらく困難ではないだろうかということ。第1回をやっただけですが、そういう見通しを持っております。しかしながら資料3の3.OA機器に関する調査にあるとおり本年度さらに進めて、契約実態や使用実態を把握する調査を行うということでございます。裏の方に行きまして、具体的には契約に関する調査の実態、環境省を中心としてそれをカスタマイズしていくと。それから[2]に記載のとおり他のところでも実際に使用状況や課題を把握して、もう一度基礎に戻って調達の調査をすると。それがまとまったところで検討を再度しようということでございます。従って4の今後の検討スケジュール等でも、この会議の後に第2回、第3回のワーキンググループを予定しておりまして、12月中旬、この後すぐですね、環境省で行った導入調査の実態が出てきますので、それについて検討を始めると。1月中旬にはそれを元にして、ある程度の方針を作り直そうということでございます。基本的な考え方については、もうすでにこの冊子の方に昨年度検討したことを基礎にする予定でございますので、その方針は変わりません。進んでいないというご報告で恐縮ですが、私からは以上でございます。

山本座長:ありがとうございました。何かコメントがございましたら。

大聖委員:最近OA機器でも無線LANで動くものが出来ていまして、非常に広範囲に共用できるものが出来ていますよね。ああいったものは台数自体を減らす効果がありますので、機器類の高効率化もさることながら最適配置の問題も非常に重要ではないかなと思います。それからリサイクル制度とかそういったようなことは配慮されるのですか。

秋鹿委員:まず簡単な方のリサイクル制度の方からお話させていただきますと、OA機器業界はかなり環境に関する意識が高くて、それぞれの機器について生産の段階でどれくらいCO2を出すかということを90年代から詳しく業界として調べております。それでリサイクルの場合にはどうなるかということがあるのですが、ただワーキンググループの中で業界の方々と話をしますと、どの製品にどれくらいリサイクル品を入れたかというのを全て把握するのが、データとして出すのが難しいというようなことを言われているのですが、私どももそれをそのまま受け取っていいのかというのはちょっとわかりませんけれども、かなりリサイクル品を使う配慮はしてあります。後半の方の答えはそれです。前半の方についてはご指摘のように一番重要な点でございまして、これまで1台1台買う契約だったわけですけれども、その1台1台については標準の使用でどれくらいCO2を出すのかというのは、別に資源エネルギー庁の省エネ対策課の省エネ法の方で今基準が固まりつつありますので、それを使えばいいのではないかと。モードが決まっておりますのでそれはできるのですけれども、一番問題がありますのは、ご指摘がありましたように、最適配置というのをどういうふうに契約に絡めていくかということがおそらく一番大きな課題ではないかなと思っております。今議論されているなかでは非常に少人数のオフィスについてはそこまでする必要はないだろうと。ただ大勢の人が使うフロアで、何人から何人ということを定めて、多量な使用をしているところについては必ずその調査をしてプロポーザルを出させる。それをどれくらいの点数で反映させるかというようなことはまだ決まっておりません。もうひとつ問題なのは、この業界、先生もご承知のように、技術革新が非常に、WEBなども絡めて進んで年々変わっておりまして、そういうことにどうやって対処していくかということも悩ましいところではございます。もし委員の先生方で御存知の方がいたら教えていただきたいのですが、機械そのものとかあるいは環境のLCAとかは沢山データがあるのですが、最適配置のようなことを研究している研究者がどのくらいいるかということは、今聞いてまわっているのですが、少なくとも業界はやっておりませんで、一人関西学院大学の先生が違った角度で少し研究されている方がいて、その方がワーキンググループの委員になって下さっているのですが、まだ新しい分野で弱いものですから、もし先生方でその辺のご研究、パブリッシュされたものを持っている方がいたら教えていただきたいということでございます。

山本座長:ありがとうございました。今のお話で思い出したのですが、私の記憶では、オランダで家具メーカーとOA機器メーカーとが共同で会社を作って、エコロジカルオフィス提供サービスというのをやっているという話を聞いたことがあります。それはオランダ政府がオフィスをアウトソーシングするわけですね。ですからオフィス丸ごとエコロジカルオフィスにして提供するというビジネスモデルをオランダもやっていると思います。それからもうひとつ、最適配置の問題なのですが、これはあくまでもそこで仕事をされる人たちが非常に快適で、仕事がしやすくて、非常に環境にも良いと、そういう最適配置でないと困るわけですよね。だから今みたいに夏はみんな暑さの中で汗水垂らして環境省の職員がエアコンの設定温度を高めているというのはナンセンスだと思っていまして、つまり難行苦行するようではエコじゃないんですよ。ですからこの最適配置はぜひ研究していただきたいのですが、私の記憶では、ベルフト工科大学のエコデザインのグループがコンソーシアムを作って研究していると思います。その最適配置ですね。非常に感心したのは、こういう椅子に座って、この椅子も動くわけですが、足で一蹴りすると適切にいろいろなところに行けてしまうような、そういう最適配置をまず考えて、それを大きな部屋レベルまで拡大していくというなかなか面白い研究です。調べればわかると思いますし、報告書もあると思います。

秋鹿委員:どうもありがとうございます。早速参考にさせていただきます。それから、おそらくこの契約というのは一律の配点ではなくて、使う人によってその配点を少しフレキシブルにしたらいいのではないかなということは感じております。

山本座長:その他に何かコメントは。

山地委員:今のお話を聞いていて、ちょっと思いついたことで恐縮ですが、ESCO事業の対象にもなりそうですよね。そのオフィスの設計とか、調達、運用。ESCOはまたESCOでありますよね。だからそのあたりと調整されたらどうかと思います。

山本座長:大変いいご提案だと思いますが、ぜひそこのところに我々が忘れてはならないのは、やはり仕事のしやすさというか、人間性、文化性に配慮するというのを忘れずにやらないと、無骨な環境配慮になってしまうので長続きしないと思います。それは老婆心ですが。それでは資料4、自動販売機についてご報告をお願いしたいと思います。

事務局:(資料2-4、資料4説明 省略)

山本座長:ありがとうございました。契約法ではなくてグリーン購入法の方で対象にしたいということだと思いますが、いかがでございましょうか。ご意見がございましたら。

大聖委員:これも実は適正配置というのがありまして、特に清涼飲料水の適正配置によって全体の省エネが変わってくるというようなことがあるようです。私の同僚の永田先生がこれを研究していまして、例えばキャンパスの中でどういう売れ行きになって、どういうところに配置すると、陽が当たるところとかですね、室外、室内、そういう条件が違いますのでね。先ほど山地先生が言われたESCO的な発想で、そういう組織単位で上手く最適化できるような余地があるのではないかなというふうに思いました。それからこれは電気料金というのは国が払うのですか。そうではないのですか。それは業者が払うのですか。

事務局:電気料金ですが、個別にメーターを付けて事業者の方が負担していただくというのが一般的なやり方であります。

山本座長:自動販売機をグリーン購入法の方でお考えいただくということは、私個人としては賛成で当然取り組んでいただきたいと思うのですが、526万台というのは大変な数ですよね。それと先ほどお願いした件なのですが、必ず政府全体で、防衛省を除いて160万tでしたか、政府の排出量は。それはどこかに大きな字で書いておいたらいいと思います。と言うのは日本全国から13億t出ているわけで、政府はそのうちの160万tですからね。だから環境配慮契約法で一生懸命160万tを減らそうとやっているわけですが、これは天下の大勢にはほとんど影響がないので、まず政府が襟を正して自らやるということでこの160万tを何とか下げようということを我々もここでやっているわけですけれども。次はグリーン購入法には規定があるわけですが、地方自治体には環境配慮契約の努力義務は課せられていましたか。

事務局:公共団体につきましても、グリーン購入法同様に努力義務は課せられております。

山本座長:そうすると、今の自治体の実施状況いかがでございましょうか。また、独立行政法人等は。

事務局:独立行政法人につきましては国と全く同じ義務がかかりますので、取り組まれているということになります。

事務局:地方公共団体で主に取り組まれているのは電気、まだ取り組みを始められているのは都道府県や政令指定都市がほとんどで、約2割が契約方針を策定して取り組んでいます。それから、これから取り組むとするところを合わせると都道府県、政令都市だと4分の3が取り組む予定となっております。これは昨年度のアンケート調査結果で、第1回にもご報告させていただきましたが地方公共団体向けの導入マニュアルを作ることにしており、そこに国や地方公共団体の取組を例示して、こういったかたちで取り組んでいただきたいという手引き書にしたいと思っています。内容につきましては、年明けの第3回検討会において、ご報告できるようにしたいと思っております。

山本座長:また変な質問なのですが、宮内庁は入っておりますか。

事務局:宮内庁も国の機関ですので入っております。

山本座長:160万tばかりではなくて、我々はこの13億tくらいをどうにかしないといけないということで。2020年25%で、2050年に80%、21世紀中にほぼゼロにするというふうに動いているわけですから、そんなでやれるのかなという感じに段々なってくるんですけどね。その他先生方からご意見ございましたら。何でも結構ですので。今までのことを含めて。私が今一番心配しているのはですね、今科学者が提案している削減のプロファイルというか、時間的なシナリオは、10年から15年で世界中の排出量をピークアウトさせて、その後は清水の舞台から飛び降りるように下げていくと。温室効果ガスを年率4%から5%下げていかないといけないと考えられているわけですね。それをずっと下げていって2050年に90年比で5割削減と。日米首脳会談で日本政府とアメリカ政府は8割削減と言っているわけですから、全世界は5割削減、日米は8割削減と。だからこれは年率にすると6%から7%くらい削減しなくてはいけないわけで、これはもうどうやるんだということなんですよね。できなければもう温暖化地獄で先ほどの非常手段に訴えるしかなくなるという事態がくるかもしれないと。だから環境配慮契約法とかグリーン購入法は、努力義務だとか言っているのではなくて、明確に義務付けして厳しい義務でいかないと、もうやれないところまで来ていると。例えば霞ヶ関の官庁街は全部ゼロエミッションにすると。それは特別な予算を付けて、あらゆる最新の機器を入れて、それをモデル地区にしてはどうかという考えもあるのですが、これは大聖先生いかがですかね。

大聖委員:ゼロエミッションとは難しいと思いますけれども、電気はどこかから調達しなければいけませんので。ちょっと細かい話で恐縮ですが、私は自動車の担当をやっているのですが、プラグインハイブリッドというのが出てきています。トヨタがもう出しますが、今度大いに台数を出してくると思いますので、これは調達対象になりますので。それで国交省で燃費のやり方を決めておられるわけですけれども、使用実態ということになるとまた別だと思います。それから先ほどの電力のCO2、kWhあたりの排出量というのも充電の電力の質によっても変わってきますので、その辺をどういうふうに考慮し、これからしていかなければいけないと思うのですが、何かお考えがあれば。

事務局:かなり台数が出てきたということは伺っておりますので、また来年度以降検討していこうと思います。

大聖委員:国ですとか独立行政法人が使うことでマーケットがどのように動くかということも、実は大事だと思います。グリーン購入法もそうですけれども。それによってより省エネの機器類の開発と普及を奨励することになるのかどうかという、どこかで検証が私は必要ではないかなと思うのですけれども。

鈴木委員:今、地方公共団体の話が出たのですが、前回の資料の中で、地方公共団体の環境配慮契約取り組み実態について、平成20年度では、環境配慮契約を実施することにおいて一番わかりやすい自動車の購入について、地方公共団体の8割から9割が今後も環境配慮契約に取り組む予定がないと回答されています。一番わかりやすい自動車でもなぜ多くの地方公共団体が取り組まないと回答しているのでしょうか。

事務局:前回お配りしたもので、アンケート調査ということでお伺いしておりまして、今先生がおっしゃったように、残念ながら現段階では市町村まで全部含めると、やりますというのが数字としては2%くらい、規模が大きくなりますと、都道府県や政令指定都市ですと11%くらいやられているのですが、9割弱くらいが今のところ取り組む予定がないとおっしゃっていることは事実でございます。理由としては、国としてもそういったかたちで環境配慮に取り組んでいただきたいということをご説明はさせていただいているのですが、おそらくその以前の問題で環境配慮契約法の認知状況も町村では半分くらいしかないという状況がございます。まずそこから進めていかなければいけないということが課題としてございます。環境配慮契約というのはこういうものです、その中の自動車、あるいは電気がこういうものです、今度船舶も入りますけれども、法律ができて3年目ということで、特に町村においては、なかなかご理解いただいていない部分があると思います。ご理解いただいていないことが大きな理由として考えられますので、ぜひ普及啓発を進めていきたいというふうに思っております。もちろん価格の面も一因として考えられるかもしれませんが、それよりはよく知られていないというところが大きな要因ではないかというふうに分析しております。

山本座長:山地先生、政府が使っている電力を全部グリーン電力証書でゼロエミッションにしたらどれくらい予算が必要なのですか。

山地委員:グリーン電力証書の価格にkWhをかけてやればいいわけですが、大体グリーン電力は4、5円が多いので、10円というのも特別太陽電池などの場合にはありますが、大雑把に5円とkWhをかけてやれば、それがグリーン電力購入費、証書購入費ということになります。

山本座長:多分私は僅かな予算で済むと思うんですけどね。政府くらい全部グリーン電力でやればいいと思うのですが。

秋鹿委員:先ほどの普及の問題に戻らせていただくのですが、私もこの委員会に入ってから自分の周りを見ていて、例えば大学関係で新しい建物を作るとか改築するとかいう時に、環境配慮契約法がちゃんと守られているとは決して思っていないと言いますか、今までに少し毛の生えたような配慮されたようなものしか出来ていない。その最大の原因は、契約の期間が非常に短いと言いますか、本当に作るかどうかわからない、予算が通ったらあっという間に作らなければいけないというようなところにあるのかなとも思いますし、その辺の問題点をもう少し、どうやって普及したらいいかということですね。問題点を洗い出すようなこともして、国民の認識というのも非常に大事なことだと思いますので、その辺に力を入れていただきたいと思いますね。それから国立大学の6年の中期計画評価がこの間出て、初めて環境に配慮したという大学が表彰されていました。そういうことも大変良いことだと思います。やはり大問題ですので、この辺の認識の問題は非常に大きいと思います。何とかその辺ももう少し後押しするような体制ができればいいと思います。

山本座長:これはパブリックコメントを取られるわけですよね。ぜひあらゆる手段を講じて、一般からいろいろな建設的な意見が出てくるような仕掛けをしないと意見は出てこないと思いますので、ひとつそこを考えなくてはいけないと思います。

千田委員:今の予算のお話がありましたが、船舶のワーキンググループでもそんな意見が出ておりました。いろいろ工夫をしようと思っても予算に縛られているという問題が調達者側にもあります。これを事業者側から見ると、いろいろな省エネ技術の工夫をしてもいいのだけど、それで増えたコストを事業者が被れということになり、なかなかできないという意見がありました。だから法律でこうやれと縛るだけではなくて、先ほど霞ヶ関をモデル地区にというような意味合いで、何か予算的な配慮というのがないとなかなか進みにくいし、配慮していただけると飛躍的に進むのではないかというふうに思いました。

山本座長:ありがとうございます。その他何か先生方からご意見がございましたら。大体よろしゅうございますか。それではスケジュールについて事務局から。

事務局:(スケジュール説明 省略)

山本座長:何かご質問、コメント等ございましたら。これは都道府県に説明会をやっているわけですね。都道府県はどういう取り組み状況かということは、またまとめがございますかね。

事務局:毎年アンケートを行っておりまして、第1回の検討会の資料に参考で少し環境配慮契約導入マニュアルの作成というものをご説明させていただいたのですが、その中で若干ですけれども取り組み状況につきましてもご紹介をさせていただいたところですし、アンケート結果につきましては環境省のホームページでも公表させていただいております。

山本座長:ありがとうございました。その他無いようでしたら、今日はこれで閉会ということにさせていただきます。事務局も大変だと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。それでは今日はどうもありがとうございました。

以上

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