平成30年度環境配慮契約法基本方針検討会 建築物維持管理専門委員会(第1回) 議事録

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 建築物維持管理専門委員会(第1回) 議事録[PDF280KB]

日時

平成30年8月22日(水) 10時00分~12時00分

場所

三田共用会議所 大会議室C~E

東京都港区三田2-1-8

出席者

出席委員:興膳委員、成田委員、原委員、野城委員(座長)

欠席委員:赤司委員、伊香賀委員                        (五十音順、敬称略)

議事録

事務局:本日はお忙しいところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、これより平成30年度第1回環境契約配慮法基本方針検討会建築物維持管理専門委員会を開催いたします。会議に先立ちまして、環境省大臣官房環境経済課課長補佐の荒木より御挨拶申し上げます。

環境省:本来であれば、環境経済課長の西村から御挨拶申し上げるべきところでございますが、本日所用のため欠席ということでございまして、代理として私から一言述べさせていただきたいと思います。皆様におかれましては、お忙しい中、また暑い中、本年度の第1回環境配慮契約法建築物維持管理専門委員会に御参加いただきまして、誠にありがとうございます。また、日頃より環境行政の推進に当たりまして多大なる御理解、御協力を頂いていることに、厚く御礼申し上げます。環境配慮契約法につきましては、国及び独立行政法人等における温室効果ガス等の排出削減に配慮した契約の推進を図ることを目的といたしまして、平成19年に制定されました。その中で建築物の関係の契約につきましては、新築又は大規模改修に係る設計業務の契約を、制定当初から基本方針に位置付け、環境配慮型プロポーザル方式で実施してきたところでございます。一方で、建築物の維持管理の運用につきましては、昨年度の検討会でも御意見を頂いて、昨年度からまさに立ち上がったということで、委員の皆様の御協力のもと進めさせていただいております。昨年度に引き続きまして本専門委員会を設置させていただき、その中で検討するということにつきまして、6月の第1回環境配慮契約法基本方針検討会で御了承いただいたところでございます。本日は、昨年度の検討を踏まえ実施した国等における建築物維持管理業務の実態調査結果に基づきまして、環境配慮契約の導入可能性についての検討をお願いいたします。この専門委員会は本日を含め合計3回を予定しておりまして、その検討結果を10月下旬に予定しております第2回環境配慮契約法基本方針検討会に報告することとしております。委員の皆様におかれましては、幅広い御見識を賜りますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、開会に当たりましての御挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。

事務局:委員紹介(省略)

事務局:次に、本専門委員会の公開等について御説明いたします。お手元の資料1の検討会開催要領「4.公開等(3)」にあるとおり、専門委員会の公開等は、環境配慮契約法基本方針検討会に準ずることとなっており、原則公開で、議事録等については、会議の終了後、座長の承認の上、ホームページ等により公表することとしております。また、「3.組織(6)」のとおり、専門委員会の座長は検討会の委員をもって当てることとされており、本専門委員会の座長は基本方針検討会の委員を務められている野城委員にお願いしております。それでは以後の議事進行につきましては、野城座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

野城座長:野城でございます。今日はよろしくお願いいたします。簡単に御挨拶させていただきます。事務局の方から御案内がございましたように、今日お集まりいただきました専門委員会は、環境配慮契約法という10年ほど前にできました議員立法の法律で、政府が率先垂範して環境配慮を進めるような調達をして、その調達をするやり方そのものが民間に影響を与えながらグリーン経済の振興を図っていくというような趣旨ででき上がった法律だと理解しております。その中で建築関係の活動も行ってまいりましたけれども、いわゆる建築設計に関わる環境配慮ということ、それと省エネルギーの改修をするという改修工事の発注、この2つのことを行ってきましたけれども、肝心要の建物の維持管理、運用段階におけるエネルギーをどう削減していくかという切り込みがなかったと反省しているところです。むしろ建築関係ですと、今はオリンピックまで工事が忙しいですけれども、大きく見れば新築というよりは維持管理の活動のほうに推移しておりますし、我が国のCO2の排出を見ましても、建築、施設から排出されております温室効果ガスは大変大きな割合を占めておりますので、これについてより合理的な我慢ではなく、無理無駄なく減らしていくような方策というものが、一般のエンドユーザーだけではなくて、そのエンドユーザーの努力をお助けするような合理的な維持管理の仕組みを作る仕事が成立してくると、より包括的に広範に進んでいくのではないかと思っております。民間でもそういった動きは起きておりますけれども、そういった動きを受けて、官庁でもそういった日常的な建物のオペレーションに関するエネルギーを減らしていくための産業を育成することを視野に入れながら、環境配慮契約法の中で何かできないかということを検討するのがこの専門委員会だと思っております。既に昨年度からこの専門委員会は活動しておりますけれども、その一歩として、そもそも建物の、特に官庁の建築物の維持管理について、現状どういう体制で行っているかということについて、調査を行い、その調査を踏まえて今後どうしたらいいかということを考えていくという大きな道筋で昨年度活動を開始したところでございます。今回は第1回ということでございますけれども、昨年度からの続きで、今申し上げた調査でどんな回答が挙がってきているか、それを踏まえてどうしたらいいかといったことを今日皆様と共通認識を持ちながら議論したいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。それでは議事を進めてまいりたいと思いますけれども、本日の議題は、お手元の議事次第にございますとおり、議題が4つございます。まず最初に配布資料の確認をお願いします。

事務局:本日の会議は、12時までの2時間を予定しております。議事次第に配布資料一覧を記載しております。

<配布資料確認>

それでは、野城座長、議事進行をお願いいたします。

議事

野城座長:それでは議事に入らせていただきます。議事につきましては先ほど申し上げたように4つございますけれども、建築物維持管理専門委員会における検討内容等について、この専門委員会の活動についての確認、それと建築物の維持管理業務に係る実態調査結果については密接に関連しておりますので、まとめて議論したいと思っております。つきましては、今御案内がございました配布資料の資料3と資料4を一括して事務局より御説明いただけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

環境省:資料3、資料4説明(省略)

野城座長:御説明ありがとうございました。今の御説明を踏まえてディスカッションしてまいりたいと思いますけれども、順番といたしましては、資料3と資料4が入れ子になっているのですが、まず中身の資料4、実態調査について御質問や御意見を受けて、それで共通認識を持った上で資料3の後半部分、今後どういうヒアリングをしていくか、あるいはどういう論点かということについて議論ができればと思っております。では、まず資料4の実態調査の結果につきまして、御質問あるいは御感想でも結構ですので、自由にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。それぞれのお仕事の範囲から見て異常値なのか、さもありなんという形なのか、その辺の感想でも結構ですので、よろしくお願いいたします。

興膳委員:10ページのところで、契約方式の割合が業種別に載っていますが、私の日常的な感覚で言うと、随意契約の率がそこそこあるというか、こんなにあるのかなという気がします。廃棄物処理などはよくわかるのですが、随意契約の率そのものが、用途別に見たところでもそうですし、かなりあるという感じがしています。次の11ページのところもそうです。こちらのほうがわかりやすいですかね。大体3割くらい随意契約があるので、最後の問題点の中では、最低価格落札方式だとか総合評価落札方式について検討課題として述べられていますが、この随意契約のところもどういう契約をされているのかよく分析されて、このあたりの切り込みも若干必要なのではないかというような気がいたしました。それから総合評価落札方式ですが、規模の小さなところが総合評価落札方式を取り入れているという結果になっているのですが、最低価格落札方式で一般競争の場合のほうが、感じとしては、発注側は楽になるので、ついそちらに進めてしまうという傾向があるように思うのですが、小さなところで総合評価落札方式を取り入れてやられている、大きなところはあまり行っていないということがどういうことでこのようになっているのか。総合評価落札方式を取り入れる場合はそれなりに基準を作る等、いろいろしなくてはいけないので、ややこしい話だと思うのですが、規模の小さなところでやられているというのは少し不思議な感じを受けています。

野城座長:ありがとうございます。それでは随意契約と、総合評価落札方式は手間暇がかかるので大きいところならわかるのですが、なぜ小さいところであるのか、その2つについて事務局で材料を持っていらっしゃいましたらお願いします。

環境省:ある機関が全国を包括して一つの契約としている形になっていて、その機関が総合評価落札方式で行っています。その契約の中に小規模な施設が入っており、通常であれば、なぜこのような小規模なところで総合評価落札方式が多いのだろうと見えると思うのですが、その機関の契約を反映しているためです。一つ目ですが、随意契約につきましては少額随契が出てきます。スライドの20ページ目を御覧いただきますと、単独業務のところで随意契約の割合が高まっているという形になっています。今回の調査については電力で切らせてもらいましたけれども、契約としては100万円のオーダーでどうしても随意契約になるといった契約上の手続きなどがあって、単独業務という形になって金額が減ってくると、そういったところが増えて割合が大きくなるという傾向があるかと思っております。

野城座長::今おっしゃったのは、発注金額が100万円未満ということですか。

環境省:その可能性があるということで、基本的に金額は今回調べておりませんので、その可能性があるということで考えております。

野城座長:つまり調達規則上、上限があって、それより小さい額であればわざわざ競争しなくても随意契約を行ってもいいというようなことですか。

環境省:会計法上で決まっているところがあって、少額なものを入札にかけても応札がない可能性が高いということもあって、そこは契約手続きの中で、各省庁で適切に行われていると考えています。

野城座長:わかりました。

興膳委員:よくわかりました。もう一つ20ページのところで、複数で行っているか単独で行っているかという話なのですが、切り分け方というか、電気も機械も設備という形ではなくて、電気設備と機械設備は別々で単独という発注方式で行っている。我々の業界では設備管理と言って、電気も機械も総合的に受注しているというのが主体のような感じがするのですが、その関係で電気なり機械設備の単独の発注の率が低くなっているのはある意味当然というような気がいたします。環境衛生管理業務も、ほとんど設備管理業務に付随して契約されていると思うので、これも低いのは当然という感じがいたしております。従って、設備管理という大枠で捉えた場合は、おそらく清掃、警備ほど高くはならないと思いますが、清掃とほぼ同等の率くらいになるのではないかという感じがしております。これは私の感じ方でございます。

野城座長:ありがとうございます。成田委員、いかがでございますか。

成田委員:私も感想なのですが、随意契約や総合評価落札方式がこのくらい増えてきたのか、という感じがしました。ほとんどコストでという感じがしていました。質問なのですが、9ページ目の右上に、国及び独立行政法人2,530となっておりますが、これは建物の数、例えば同じ機関、ある省で何十と持っているような形になっているのですか。独立行政法人にしても10個持っていたら、10個ここに入っているということですか。

環境省:施設数ということでの単位になりますので、施設によっては10棟、20棟ある施設もあったり、1棟だけの施設もあったりするので、あくまでこのN値については施設数と考えていただければと思います。

成田委員:そうすると、ある地域に何棟かある場合はその棟ごとということになるわけですね。

環境省:そこは施設全体として一つに統一しているので、いろいろな棟が含まれたとしてもその施設の属性を一つに絞ってもらっています。参考資料1を御覧いただければと思います。今回の調査票がA3で折り込まれていると思うですが、表と裏がございます。表が施設の基本情報を施設ごとに入力していきます。その中で施設用途を一つ絞って入れますので、実際にはその中で主なもの一つに絞っていきますので、多棟だった場合でもどれかに、事務庁舎や実験施設があったとしてもどれかに統一されます。ただ、実際には主な用途は特定され、そこを選択してもらうということになりますが、違う用途が含まれる可能性は否定できないと思います。

成田委員:私が少し関わった中で、棟が分かれていると棟ごとにやり方が違うところもあったものですから。

環境省:今回の調査は、施設の中で、A3の裏のところで、実際に施設の維持管理に係る契約がどうかという点が主眼になるところがあって、そこが棟ごとに契約するかというのは難しいところがあったので、エネルギー管理などを考える時には棟で違う分析というのは確かにあり得ると思ったのですが、あくまでも契約としての主眼を置くに当たっては、施設として集約して今回調査をさせていただきました。

成田委員:わかりました。

野城座長:確認なのですが、総合評価落札方式が多いという御質問がございましたけれども、施設の規模別にカウントしているのですが、例えば一つの団体、組織が10万㎡の建物をグループとして持っていて、このアンケートに回答してくれたと。そうすると回答者としては1なのですが、その中に2,000㎡の建物や1万㎡クラス、場合によっては5万㎡クラスが混じっている場合に、一つの回答者からの回答が2,000㎡の回答、1万㎡の回答に落ちた形で集計されているのですか。

環境省:施設ごとで1という形の集計方法になっています。

野城座長:それが興膳委員の御質問になっていて、大元のところがバルクで契約していて、だけれども属性が増えると見かけ上は増える。2,000㎡を単独で行っているのではなくて、もっと大きなバルクで総合評価落札方式をしているということですね。

環境省:表現方法が難しかったのですけれども、そのような形です。

野城座長:後半の議論になりますが、もし総合評価落札方式が皆さんの議論でよければ、それは合理的にある程度グループにしてエネルギー管理をお願いするのもありではないかということも回答としてはあり得るわけですよね。ありがとうございます。原先生、いかがでございますか。

原委員:この調査結果を見て言えることなのですが、規模別よりも施設・用途別に着目すると、一般事務庁舎と文化施設の総合評価落札方式の比率が大きい。そうすると、それが規模によるものなのか、施設の特性ではなく、発注者の発注方針によるものなのかという問題があります。そこで一つ疑問なのは、総合評価落札方式は、一般事務庁舎は結構多いのですが、合同庁舎は少ない。その原因は何かということです。発注方針など、発注者の問題なのかどうか。それから20ページを見ていただくと、総合評価落札方式が単独業務の場合は極めて少ないが、複数業務の場合には多い。複数業務の契約をしているところはどういう特徴があるのか、複数業務の契約といってもいろいろな業務があると思います。どの業務が多いのか、例えば、電気設備なのか機械設備なのかということもあると思います。総合評価落札方式を行っているというところはどういった業務を複数行っているのかというところを整理してみるとわかるのかなと思いました。

環境省:ありがとうございます。今御意見を頂いた形での分析はもう少し傾向を見ていくことが必要になってくると思いますので、2回目に向けて、そのような観点でできるところは分析して御報告する形になると思っています。

野城座長:ありがとうございます。今、単純集計ということで、原先生がおっしゃったことも含めて、クロス集計というか二次的な集計も含めてしていただけたらと思います。ほかに調査結果についてはいかがでございましょうか。今、御質問があったところに加えて、資料の21ページに御説明もございましたけれども、明示的な意味合いでの省エネ対策というものを外注しているところは極めて例外的で少ないということが現状だということを踏まえて、次の議論をしたいと思います。逆にこのあたりを、割合としては90何%の状況のオペレーションによるエネルギーだとすると、このあたりに工夫の余地も、環境配慮契約法の目的からするとありそうな感じもいたします。資料3を含めて、今の調査内容については速報値でございますので、今後動いていくこともございますし、また今御指摘がございましたように、単純集計のみならずクロス集計をするなり、少し疑問があれば追加的な簡単な調査などもしていただくことになりますけれども、それを踏まえて、資料3の、特に後半の部分だと思いますけれども、今後これを踏まえて、この専門委員会のミッションとしましては、どのように環境配慮契約の中で、維持管理業務について温室効果ガスの削減に結びつくような工夫ができる可能性がないだろうかというのが目的でございます。そういった観点から、今後追加調査をする、あるいはそれを踏まえて更にアウトプットを出していくかということについて資料3に論点が出ております。これについていかがでございましょうか。御示唆、御提案がございましたらお願いいたします。ヒアリングの追加調査、その実施可能性について御意見を賜ればと思います。確認ですけれども、興膳委員と成田委員のそれぞれの団体の関係のところで、こういった維持管理業務に絡んでエネルギー管理や温室効果ガス、CO2削減・管理についてのインセンティブが付くような契約をしている例がもしございましたらば御紹介いただけたらと思います。

興膳委員:環境省からの委託業務で、昨年度も資料に基づいて御説明した部分がありますが、3年間、環境省から委託費を頂いて研究し、その後制度化をして、エコチューニングという、要するにソフトESCOでございますけれども、日常管理の運用改善で省エネを図ろうということで、その資格者を作り出し、実際にその考え方でCO2削減を実施する企業を認定するという形で制度発足をして2年が経ちます。実際に申請をして認定を受けた事業者も100社を超えるところまできておりますし、資格者も1種、2種とあるのですが、800人強に上っております。この目的というのは、日常の管理の中で特にCO2削減の実績を上げることを約束することによって契約を結んで、実際にその削減量に相当する経費等の費用・コストを、建物の所有者と管理業者で分け合うというビジネスモデルを描きながら実施しているわけですが、残念ながら、特に日常で既に管理をしているわけなので、特別に省エネルギー、CO2削減の契約を別途結んで、それで実績を上げたからといって維持管理業者が報酬を得るといった形の契約にはなかなか結び付かないということで、今苦心して試行錯誤しているわけなのです。しかしながら実際には、これをしようとすると当然ながら人も育てなければいけないですし、システムを入れたりすることもあるわけですし、省エネ計画を作ったりすることもあるので、日常の管理にプラスαの相当な経費をかけてせざるを得ないわけです。官庁は違うと思いますが、民間の場合の感覚で言うと、発注者からすると設備管理をしているのだからそれくらい考えてするのは当然だ、管理契約の中にそういう部分も入っているというような感じで言われてしまって、なかなか進まないという状況です。ただ、そうは言っても今言ったような、今の既存の契約に何らかの形で付加して仕様書を拡充して、金額もそれに相応する見直しをするというようなことも含めて、何らかの形でエコチューニングの契約を進めていこうと、今行っているところです。その結果、この調査をしたところでは10数件、そのような契約を結んで実際に行っているという事例も出てきております。せっかく制度を作っておりますので、何らかの形で推し進めたいなというところで審査を行っているところです。

野城座長:ありがとうございます。今の事例の御紹介でございますけれども、一つはエコチューニングなりグリーンリースを入れるとなると、それは形式上、総合評価落札方式になるのか、それとも一般競争入札でも行うのか、契約区分と今の事例との関係について、事務局でいかがでしょうか。

環境省:今頂いた御意見のその前にということですが、まず今回の調査の流れといたしましては、国及び独立行政法人等の調査結果を踏まえて、本来であれば並行してできれば良かったのですが、そこを踏まえた形で実際の事業に携わる業界の方々の御意見を踏まえて、考えを取りまとめていこうという流れになっておりますので、今お話があったことも含めまして、お話を伺いながら、どのような形で議論していけるか、今日の段階では第2回専門委員会の資料作成に向けてどのような形に取りまとめていこうかというところを検討していかなければいけないと考えています。

野城座長:資料3の11ページに論点を3つ挙げていらっしゃいますよね。最低価格落札方式というのが一番上に書いてあるのですが、この赤線で書いた取組や項目を盛り込むことができないかということで、今御紹介があったようなエコチューニングに関してのクオリフィケーションを持った技術者がいるような会社がそもそも応札の対象である等。極端なことを言うと、そういうことも広く見れば、理屈としては1番に入ってくるわけですよね。公募をするけれども、例えばそういう資格の人が公募してくださいということもあり得る。作られている人たちが母集団になって、その人たちが応札できるというのも理論的にはあるということですね。

環境省:そういった事情などもヒアリングさせていただきながら、第2回専門委員会に向けてどのように取りまとめていくかというところでございます。

野城座長:エコチューニングやグリーンリースは2番目の総合評価落札方式のほうがなじむのでしょうかね。目標を決めて。

環境省:制度自体が少し違うところがあるので、1つ目なのか2つ目なのか。なじむのかどうかというのを少し見てからでないと何とも言えないと思っています。

野城座長:それは大事な点ですので、これとの関係がどうかということを整理いただくことをお願いしたいと思います。成田委員、いかがでしょうか。

成田委員:私どもの協会として、興膳委員が示されたエコチューニングの例のようなものはございません。セミナー等といったところで発注者に啓蒙するような例もございません。個人的にはエコチューニングの委員もさせていただいておりますが。立場の違いみたいなものは、今回のアンケートでも大事かなと思います。何でもこういうものを行うとそうなのですが、受注者側が大変一生懸命やるのですが、発注者側はあまり一生懸命ではないのではないか。というのは、大変失礼な言い方ですけれども、あまり発注者の役割として感じていないのだと思われます。ですから、これらに取り組むすばらしい法律ができた時の大前提として、環境に配慮した契約をする、それはあなたの役割だということをわかってもらうというか、どういうやり方をするかは別として、極論を言えば、随意契約でなくても競争でも、環境配慮をしたことはポイントになると、それが総合評価落札方式になってしまうのかもしれませんが、まずそういう認識を持ってもらう。まずコストでしか判断しないという発注者がほとんどですから、そういう発想しかないのになぜ環境配慮のことをするのか、ポイントがどう増えるのか、自分たちにどういうメリットがあるのかという発想になってしまいますので、まず根本的な発想から、発注者の立場として環境に配慮した契約をする役目があるのだと。今回実施するアンケートに答えるとそれがわかるというか、当たり前かもしれないのですが、アンケートに答えているうちに、これはメリットがあるし、自分も発注者として環境に配慮した契約をしていかないといけないと思えるようなアンケートができるといいのかなと思います。非常に初歩的なのですが、私どものファシリティマネジメント等をしていますと、あらゆる業界の方がいらっしゃいます。更に発注者の方がいらっしゃる。本来、発注者がメインの団体なのですが、それをサポートする方のほうが熱心に取り組んでいる。日本の文化なのか、発注者側は業者に頼めば何かしてくれるという発想ですから、発注者という役割がわかるようにして、そうでないと、興膳委員もお話ししていましたけれども、管理を任せているのだから安く考えるのが当たり前だと言われて、そういうお金を払っていないわけですよね。本来の管理だけしか頼んでいないのに。でもそういう要求をしてきてしまう発注者が圧倒的に日本の場合は多いので、失礼な言い方になるかもしれませんが、発注者教育というか、発注者を啓発することが必要かなという感じがします。

野城座長:改めて資料4の11ページ、12ページを見ますと、国の機関と独立行政法人というのがありまして、統計的にどうなのかはわかりませんけれども、ぱっと見ると総合評価落札方式の割合は独立行政法人のほうが多くなっている。確かに考えてみると、私も国立大学法人の職員ですので、光熱費などでお金が消えていくよりは、できるだけそこを節減して良い研究者を雇いたい、全部連携されていますのでそういうインセンティブがかかっている。病院機構にしろ、何にしろ、どこの機関にしても、民間企業ほどはシビアでなく、まだ甘いと言われるかもしれませんが、そういうインセンティブがかかってきているので、そういうところと、あと国の官庁だと光熱費がかかったとしてもある意味では道徳心は傷んでも、そこは確かにおっしゃったようにインセンティブが弱いところがあるので、そのあたりを政府が率先して行うという標語以外に何かインセンティブを付けていくということはあるかもしれませんね。

環境省:環境配慮契約のスキームの中で価格のところは直接的に扱うという形ではなく、実際には会計法などがあるのでそういう関連法規と関連してという形を前提とすることになります。

野城座長:バイアスが入っていますね。

環境省:ただ実際に環境配慮契約の趣旨といったところも、基本的には発注者の方々も理解していただいていると思うのですが、実際の手続きの中で、これは発注者だけに限らず受注者側の話もあると思うのですが、わかりやすいやり方やそういった手続きの周知の仕方もあると思うので、そういったことも含めまして第2回専門委員会に向けてお話を聞かせていただくことになりますので、お話を聞かせていただいて資料の取りまとめができればと思っているところです。

野城座長:会計法を厳しく文言だけ読んでしまうと問題点もあると思うのですが、ただ光熱費に関しては努力をすれば減るということは支出が減るわけですから、会計検査院の方々からするとウェルカムだと思うんです。オーディットする立場から見ても合理的だと思われる調達はお叱りを受けることはないと思います。そのあたりを含めて、原先生、今までの議論はいかがでしょうか。

原委員:電力の場合は電力会社がCO2の削減をしているかどうか。CO2を削減している電力会社から電力を調達することでCO2の削減をするということだと思うのですが、この維持管理の場合は、受注した人の運用によって減らしていくという契約が実施できるのかと、どういう運用をさせるのか、どういった運用が必要なのかというのが明確にならないとよくわからないと思います。私はそういうところは素人で、皆さんは専門家なので何をやるべきかが明確になって議論していると思います。いろいろな方法があって、環境配慮の事項を入れた形でプロポーザルしてください等、どういった方法で環境配慮を行うのかを提案して、それで総合評価落札方式をしましょうということ、あるいは、例えば先ほどのエコチューニングを行ってもらうような場合には、仕様等の中に入れて一般競争入札で、全体のサービスで一番安いところを取っていくということも考えられます。総合評価落札方式であれば、その中のより環境配慮項目の多いものということで、業者によってどれだけできるのかを競わせる、それが総合評価落札方式だと思います。ある程度定型的な形で削減ができるとすれば一般競争入札で当該サービスを含めて一番安いところと契約するという形になってくるのだろうと思います。契約の方法としていろいろな方法があるかもしれませんが、CO2の削減のための項目、方法などについてどのようなことが候補として考えられるのか、そういったものを契約に盛り込むためにはどういった契約方式が必要なのか、実施できるようなものなのかということについて、最終的に取りまとめる時には検討しないといけないのではないか。次回の専門委員会では、現在契約で行われている環境配慮は、国ではこういったことが行われています、又は民間ではこういったことが行われています、といったことを踏まえて、こういった事項を今後国の契約の中で入れ込んでいくことができるのか、入れ込むとしたら、どういった契約方式があるのか、又は会計法の問題点等々があって、制度改正などが必要なのか、現行のところでできるのかというところも問題となるのではないかと思っているところです。次回の専門委員会で、どういった方法があるのかということを整理していただければ、より検討が進むと思います。

野城座長:現状の中の少数かもしれませんけれども、ベストプラクティスというか、将来を示唆したり方向性を考えたりするような事例があれば、むしろ追加調査でそういうものもしていただきながら、今おっしゃったような検討ができればということでしょうか。原先生、少しだけ質問があるのですが、仕様のところなのですが、例えばある建物についてこれだけCO2を出していますというベンチマークができるとして、契約の後にそのベンチマークに対してどのくらいパフォーマンスが変わりましたという物差しは作ることはできると思います。ただ、達成する方法としては建物の特性で違うので、その方法について仕様に入れるというよりは、むしろアウトプットのパフォーマンスで達成しているかどうかをするのが技術的には合理的なのですが、そういうことは契約上ありえるのでしょうか。

原委員:現行よりもこれだけ減らす、ではどういう方法があるのかをプロポーザルしてもらうことや、施設管理の中でエコチューニングやマネジメント等も併せて行ってくださいということを明確にして発注することも考えられる。予算上の問題で、現行の施設管理に業務をプラスできるのか、国の場合ですと予算を獲得できるのかという問題があって、それができないため現行の予算の中でこれを入れるという形になるとすると、業者はペイできない。その場合に、発注額を増やさずに、電気料金などが削減できた分を業者に還元するといった工夫が必要になるが、そういう契約等が現行の会計法上のところでできるのかという問題があるのではないかと思います。

野城座長:今、最後におっしゃった論点で、直感的に申し上げると、例えばこういう管理業務をします。その部分については、場合によって新たな調査項目や業務項目が増えますから支払いが増えますと。ただ勘定項目として光熱費と一体に管理されているような法人形態であれば合理的だということになるのだろうと思います。ここで100万円の業務をしたら、光熱費が500万円減りましたという結果が同じ袋の中の勘定でできるような形を取っていればそれはできるのですが、たぶん独立行政法人はそうなりつつあるような気がするんですよ。国だと勘定項目が増えると業務が増えたことだけが見えてしまって、光熱費の支払いが減ったということがまったく別の勘定項目で変ではないかということが出てきそうな感じがします。そのあたりを調査項目に入れるのはいかがでしょうか。

原委員:予算で勘定項目が違うときついですよね。同じ項目内であれば大丈夫ですが。

環境省:実際には、このミッションといたしましては、まず実施可能性を検討するということがあって、まずは取り組んでいただきやすいところをベースにしないことには普及していかないというところもありますので、まずは既存の枠組みの中で取り組めるところをベースにしながらも、新しい取組、そこは情報収集をしたり、お話を聞かせていただいたりしながら、どうしていくのかを考え、事務局でも精査しようとしているところです。

野城座長:時間がだんだん詰まってきましたので、今日大事なところは資料3の11ページとその前のページの追加調査内容。順番としては、まず11ページについてはこれでいいですか。これについては今日いろいろと御意見がございましたので、ここにエコチューニングを位置付けてほしいということも含めて、項目が違うというような可能性などについてもどうするか、省エネ業務をしてそこでへこむような形をどうしたらいいのだろうかということも含めて、論点として挙げておくということ。ほかに論点としてございましたらお願いしたします。

興膳委員:追加調査の中に、実際には取り組んでいるというのはほとんどないのですが、我々も実際に行っている事例を挙げていきたいと思いますし、どんな取組がされているのか、どんな項目でCO2削減を図ろうとしているのかというようなことも調査内容の中に少し入れていただくと、先生が言われたようなことが明らかになっていくのではないかという気がいたしました。

野城座長:ありがとうございます。よろしいでしょうか。成田委員、そういう意味では日本ファシリティマネジメント協会で、官庁系、NTTグループの皆さん等、同じように経営的な感覚で行っている形があるとすると、事務局でそういう事例があるとすれば御紹介いただけるでしょうか。日本郵政等、元の国の機関でそういう例も引き継ぎながら、今は経営という観点で光熱管理、エネルギー管理を工夫されているところもあるかと思いますので、もしかしたらそれも参考になるかもしれませんので、もしございましたらお願いいたします。

成田委員:今回のアンケートの中で出てくるかもしれないのですが、総合評価落札方式をやった場合のフォーマットと言いますか、細かいところまではいらないと思うのですが、多分皆さん工夫なさって作っていて、実際にしようとする時に我々に相談も結構来るのですが、どう進めたらいいのかわからないところがあるものですから、問題のない範囲で、もしそういう基本形、フォーマットのようなものがもらえるのであれば、後々、この専門委員会でやるかどうかは別として、そういうものを頂けるとよいと思います。

野城座長:エネルギーに関する部分だけでもあれば、そのことだけでも評価項目をくれませんかということでもいいわけですよね。全部合わせてではなくて、その部分だけでも情報収集いただけるとよいと。そこが一番悩みどころですよね。たぶん悩んでいる発注者が日本ファシリティマネジメント協会に何か参考事例はないですかといらっしゃっていると思いますし、意識があるところは悩んでいると思いますので、こうやって集めることは意味があると思います。11ページの論点について、ほかにございますか。御発言の内容を含めて、事務局で整理していただきたいと思います。11ページの論点を整理することを踏まえて、9ページの追加調査内容ですね。既に御発言もございますけれども、いかがでしょうか。どちらかと言うとベストプラクティスのようなこと、特に総合評価落札方式であれば、評価項目みたいなものまで詰めてもいいのではないか。あるいは一般競争入札を睨むとすると、参加資格の中にエネルギー管理のようなことに関する実績や資格といったものが入っている事例がないかということがあろうかと思います。

環境省:今は速報ということもあるので、拾い上げてどこまでかということを、これから詳細を見ていくことになります。受注者側だけでなくということになるかと思うのですが、両協会の委員を含めまして、皆様にお話を聞かせていただいて、どういう形にしていくかということを御相談させていただきながら進めていきたいと思っております。

野城座長:10ページの環境配慮契約の対象というところにも関わってくるのですが、前半の議論にもございましたけれども、目的を達成するためには総合評価落札方式がストレートで良いような側面もありますけれども、小さい建物ですと発注の手間がかかってくる、受注のほうも困る。ただ、独立行政法人では発注をまとめて行っているという事例もありますので、対象として施設区分にするのか、あるいは契約の単位として、この地区の建物全部等、まとめ方のようなことについても検討が入っていくと。どうなんでしょうか。

環境省:そういう意味で言うと、まとめ方のようなところは発注者の主体の状況によってまとめられるかどうかという話も出てくるかと思うので、イメージ資料としてこちらで提供できるにしても、まとめるに当たってはこういったところに留意してといったレベルにしかできないと思うものの、そういった要素もここには挙げさせていただいております。参考になるような形で提示するということも考えさせていただきます。

野城座長:具体的に申しますと、例えば独立行政法人であれば、筑波地区にある建物をバルクで10棟というのは自然体でできそうな感じがするのですが、逆にある地方都市にある合同庁舎とそれとは別のところにある国の出先機関ということになると、全部官署が違ってきます。合同庁舎もフロアごとに全然違う官署が入っているということになると、合同庁舎ですら別々に発注ということもあるのではないか。そこのところはどうなのでしょうか。

環境省:そこのところは何とも言えないところがありますけれども、実質的には建物がまとまったところで施設管理者等がいると思いますので、そこでまとめて行っている形が基本的には多いと思います。ちなみに我々が入っている中央合同庁舎の5号館は厚生労働省がまとめて発注している形になっておりますので、通常は施設管理者が取りまとめるという形になっていると思います。

野城座長:大きな建物の空調機の運転や、防災設備のようなものは合同庁舎で入っていれば実質的には共同で発注している、1棟ごとで発注しているということでしょうか。

環境省:そうだと思います。

野城座長:そこに法務局や税務署などがあった時には、それがまとめられるかというと違うという感じなのでしょうか。

環境省:通常であれば難しいと思われます。そういう取組があるかどうかは調べてという話になるのでしょうけれども。

野城座長:この観点から言うと、隣合っているのであれば、まとめたほうがエネルギー管理できるということですよね。

環境省:通常としてはそういう考え方もあると思います。

原委員:先ほどの議論のところで、独立行政法人がまとめて行っている事例があるとのことですが、それは異なった独立行政法人が共同で行っているわけではなくて、全国に事務所を持っている独立行政法人がまとめて発注し、一事業者で全部行うという話ですよね。

環境省:そのとおりです。違う独立行政法人がという話ではないです。

野城座長:独立行政法人か国の機関かで回答が変わってくる可能性がございますよね。独立行政法人であれば、理論的には合理的な範囲でまとめることが可能だと。

原委員:国の場合はどうなっているのですかね。同じ省庁で全国に事務所や出先機関があるけれども、確かブロックごとに予算が違っていますよね。

環境省:そこは省庁によっても違っています。電気でまとめている地方があったり、省庁があったりしますが。

原委員:国の場合は結構ブロックごとに予算が違っていて、ブロック間の融通はなかなか難しい場合があります。国の場合は、ブロック、地方ごとに各県に事務所がある等、たくさん事務所があった場合に、ブロックごとにまとめることはできるのかもしれない。

環境省:場合によっては。省庁間で違いがあるけれども、そういう取組があるかどうかといったところはまた改めて調べることも考えています。

野城座長:いずれにしても発注単位をどうするかというのは大事な論点になってくるかと思いますので、それもこの中の資料に少し書いていただいて。対象のところでいいと思うのですが、建物の棟単位というよりオーナー区分にすることや、場合によっては組織によっては散在していてもまとめて契約するということも出てくるという話ですので、そのあたりも文言として加えてください。ほかにいかがでございますか。8ページから11ページが今日のまとめとしては大事なところでございますけれども。よろしゅうございますか。この案に加えて、今申し上げたような論点も加えて再整理いただくということを今日の結論としたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。それでは、今後のスケジュールについて事務局から御案内いただきたいと思います。

環境省:資料5説明(省略)

野城座長:ありがとうございます。現状としては、エネルギー管理、CO2を減らす業務がなかなか付いていないのですが、最終ゴールで頭出しができればと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。あと、その他ということでございますが、何か皆様からございますか。

環境省:本日の議論として御意見を頂きましたので検討をさせていただくとして、今後お気付きの点等がございましたら、事務局に御連絡を頂ければと思っております。よろしくお願いいたします。

野城座長:本日、頭に浮かんだけれども発言できなかったということがございましたら、事務局に申していただければと思います。原先生からございましたけれども、次回、仮説的ではありますが頭出しができるかということが大変大事だと思いますので、よろしくお願いいたします。

環境省:委員の皆様方には熱心な御議論いただきまして、ありがとうございました。以上をもちまして平成30年度第1回環境契約配慮法基本方針検討会建築物維持管理専門委員会を閉じさせていただきます。どうもありがとうございました。

 以上

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