平成30年度環境配慮契約法基本方針検討会(第1回) 議事録

日時

平成30年6月25日(月)16時00分~17時30分

場所

中央合同庁舎第5号館22階 第1会議室

東京都千代田区霞が関1-2-2

出席者

出席委員:赤司委員、大聖委員、田中委員、原委員、藤野委員、野城委員、山地委員、山本委員(座長)

欠席委員:秋鹿委員

(五十音順、敬称略)

議事録

1.開会

事務局: 本日はお忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。これより平成30年度第1回環境配慮契約法基本方針検討会を開催いたします。会議に先立ちまして、環境省大臣官房環境経済課課長 奥山より御挨拶申し上げます。

環境省(奥山課長): 委員の皆様におかれましては、お忙しい中、本年度第1回目の環境配慮契約法基本方針検討会に御参画いただきまして、誠にありがとうございます。また、日頃から環境行政の推進に当たりまして、多大なる御理解、御協力を頂いていることを厚く御礼申し上げます。

環境配慮契約法は、国等における温室効果ガス等の排出削減に配慮した契約の推進を図ること等を目的としまして、御承知のとおり平成19年度に制定されました。以来、委員のみなさまから御意見を頂きながら、基本方針の改定、それから新たな契約類型の追加など時々の状況に合わせて制度の充実、運用の強化を図ってまいったところでございます。

その中で一昨年パリ協定が発効いたしまして、2℃目標に向けて、我が国においても温暖化対策政策や政府実行計画に示された対策・施策を進めているところでございますけれども、世界に目を転じますと、RE100ですとか、SBTあるいはESG投資など、企業が脱炭素社会におけるビジネス展開を視野に積極的に動きを進めている状況にあります。このような状況を踏まえつつ、環境省では公共調達における再生可能エネルギー電力の調達比率を率先して引き上げることで、国内に向けて再生可能エネルギー主力電源化によるCO2削減の重要性を示していくため、6月15日、RE100への参加の申込みを行いました。政府における電気の供給の契約につきましては、皆様御承知のとおり、この環境配慮契約法に基づき行われておりますので、今後進めていくには、環境省の取組を行政全体へと横展開していくためには、本法における対応が重要な要素となってきます。本検討会におきましても、昨年度からの課題と合わせ、こうした観点からの検討につきまして、論点の整理から始めていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

また、既存の建築物における温室効果ガスの排出等を削減するため、昨年度に引き続きまして、建築物の維持管理業務における環境配慮契約の実施可能性につきましても御議論をお願いしたいと考えているところでございます。

本日を含めまして、合計3回の開催を予定しております。会議における検討結果を踏まえまして、必要に応じて基本方針等の見直しを進めて参りたいと思っておりますので、委員の皆様におかれましては忌憚のない御意見をよろしくお願いいたします。本日はよろしくお願いいたします。

事務局: まず本検討会に御参画いただきました委員の皆様を御紹介いたします。委員名簿につきましては資料2としてお手元に配布しておりますので適宜御参照ください。

資料2に沿って検討会委員を紹介(省略)。

事務局: 次にお手元に配布しました資料1、検討会開催要領を御覧ください。1ページ目の中ほどの3.組織の(2)の規定により、本検討会の座長を委員の皆様の互選で選出していただくこととなっておりますが、僭越ながら事務局から御提案させていただきます。本検討会が設置されて以降、座長を務められ、環境配慮製品・環境配慮契約にお詳しい山本先生にお願いしてはいかがでしょうか。

(異議なし)

事務局: それでは本検討会の座長は引き続き山本先生にお願いすることとし、以降の議事進行につきましては山本座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

山本座長: 御指名ですので、座長をお引き受けしたいと思います。

それでは、事務局から資料の配布等をお願いします。

◇本日の議事予定

事務局: 本日の会議は、18時までの2時間を予定しております。

◇配資料の確認

事務局: 議事次第に配布資料一覧を記載しております。

配 布 資 料

資料1  平成30年度環境配慮契約法基本方針検討会開催要領

資料2  平成30年度環境配慮契約法基本方針検討会委員名簿

資料3  平成30年度環境配慮契約法基本方針等の検討方針等(案)

資料4  電力専門委員会における検討内容等について(案)

資料5  建築物維持管理専門委員会における検討内容等について(案)

資料6  平成30年度環境配慮契約法基本方針等検討スケジュール(案)

参考資料1 平成29年度第3回検討会における主な御意見

参考資料2 環境省のRE100参画申込みについて

このほか、本年の2月に改定した環境配慮契約法基本方針関連資料の冊子を机上に配布しております。なお、基本方針関連資料には法律や基本方針、解説資料が盛り込まれておりますので適宜御参照ください。資料の不足等ございましたら事務局までお申し付けください。

引き続き、資料1の4.公開等についての御説明をさせていただきます。

事務局: 資料1の「4.公開等の(1)~(3)」について説明(省略)。

     カメラ撮りはここまでとさせていただきます。

山本座長: ありがとうございました。

私は最近いろいろな論文を読んでいるのですが、その中で驚いたのは、南極大陸の氷床が25年間で3兆トン氷を失ったと。その3兆トンのうちの40%は最近5年間のものであるということで、御存知のように、西南極大陸はどんどん溶けているわけですが、東南極大陸の方は氷が増えているのではないかという疑いというか、それでなかなか決着がつかなかったわけですけれども、80名の科学者の共同研究で、間違いなく南極全体として氷が猛烈な勢いで失われていると。東の方は、氷は増えているのだけれども僅かであるという結論なんですね。

もう一つの論文は、北極圏のグリーンランド氷床等の融解についての論文なのですが、これは素晴らしい研究で、話せば長くなるのですが、結論だけお話しすると、空気中のCO2濃度が500ppmを超えると北極圏の氷はみんな溶けてしまうと。現在410ppmまできていて、年間2~2.5ppmずつ増えていますから、このままいくと大体36年くらいで500ppmに到達してしまうと。そういうことで、南極大陸も大変なのですが、北極圏の北極海氷の融解、グリーンランド氷床の融解、いずれにしても我々に残されている時間というのは20年から30年くらいの時間であると。これは既に今年の2月25日には、北緯80度より北の北極圏の1日の平均気温が例年に比べて20℃高かったということが報道されて、我々科学者はショックを受けたわけですね。要するに地球の気候システムが狂っているという状況になってきているわけです。

そこで心配されるのが海面水位の上昇、それから本当のエクストリームウェザーというか、この20年か30年で、前代未聞というか我々の想像を絶するような気候がやってくるということは間違いない。それに対して先ほど課長の方から御紹介がありましたように、いわばパニック的応答というか、極めて乱暴な対応、すなわち化石燃料からの投資の撤退というような、これは激しい運動が世界で広がっておりまして、既に670兆円のお金が化石燃料から再生エネルギーへ移ったという状況で、いよいよ環境大臣も本腰を入れて、少なくとも環境省くらいは自然エネルギー100%になるということを先週発表された。なかなか良い動きだと思いますので、ぜひこの委員会でもそれに沿った、もっと気合を入れて議論をお願いしたいと思います。

2.議題

(1)環境配慮契約法基本方針の検討の進め方について

山本座長: それでは議事に入りたいと思います。本日は、環境配慮契約法基本方針等の検討の進め方、電力専門委員会及び建築物維持管理専門委員会の設置、検討のスケジュール、この3つの議題で御議論をお願いしたいと思います。それでは事務局から資料の一括の御説明、できるだけ簡潔にお願いしたいと思います。

環境省: 資料3~5、参考資料1及び2について説明(省略)

山本座長: 資料3、4、5と3つございますので、それぞれ先生方に御意見を頂きたいと思います。まず資料3の今年の検討方針の案につきまして、説明いただいたわけでございますが、赤司先生から順に御意見を頂きたいと思います。

赤司委員: 私は、ESCO(省エネルギー改修事業)に係る契約が担当ですが、今回、建築物維持管理業務を契約類型として今後導入する可能性があるかどうか、その可能性を検討することだと思います。先ほど山本座長の方から500ppmまであと20年、30年オーダーだという話がありましたが、建築物の設備改修だけを考えますと1回か2回の改修があるかどうかという話になります。したがって、ESCOを適用するタイミングを待つだけではなく、日常の維持管理業務でできるだけ省エネを進めることも必要になると思います。それと同時に、再生可能エネルギーの導入率をどうやって増やしていくかという検討も今後必要になるだろうと考えております。

大聖委員: 資料3の2ページ目ですけれども、ここに製品・サービスという言葉がしきりに出てくるのですが、サービスということを考えると、特に自動車の分野ですとイメージがなかなか付きにくいわけですけれども、例えば最近ですとシェアリング、ライドシェアといったビジネスモデルがあるのですが、そういったことを取り入れようとしている意図があるのかなということが感じられなくもないということが一つです。

最後の12ページのところの自動車の購入に係る契約の中で、サービスというのがどういう位置付けになるのか、具体的なイメージがあれば教えていただきたいと思います。

それから最近、次世代自動車も含めて、環境評価の中で燃料やエネルギーに対して、よく我々Well-to-Wheelという言い方をしているのですが、要するに原料からタンクまで、あるいは電池まで、電池を使って走行するという、一連のエネルギーの生成から消費までを評価すべきではないかという考え方が燃費基準の改定の過程で出てきているのですが、そういう問題に対してもいつか検討しなくては、今すぐでなくてもいいと思いますけれども、いずれ検討すべきではないかと感じております。

最近MaaS(Mobility-as-a-Service)という言葉やダイムラーが言い出したCASEというConectivity(Connected)、Autonomous、Sharing and services(Shared)、Electricという言葉で代表されるようなサービス関係のところで何か関係があればいいなと。具体的なアイデアがあれば、私どもも提案したいと思いますし、事務局でも検討いただければと思います。

それからやはり地方公共団体への展開ですね。これはやはりもう少し戦略的に積極的にやらないと広がらないなということを強く次世代自動車の方でも感じております。以上です。

山本座長: 事務局、いかがですか。

環境省: サービスにつきましては、シェアリングといった話がある中で、契約の判断材料ということはまだしていません。このサービスはリースを意図しているところでございまして、12スライド目にございました賃貸借契約における部分で、昨年度も御報告させていただきましたけれども、購入に比べて賃貸借の割合が少し低いということもございましたので、その部分で検討が必要と考えております。

全体としての評価は、大きな話の中でどのような形で行っていくかといったところは今後の検討課題になるのかもしれませんが、特に次世代自動車のところについては、特に燃費基準の関係で言いますと、電気に関する燃費の話がありますので、こうした動向を見ながらと考えているところでございます。

また、地方公共団体への展開につきましては、おっしゃるとおりでございまして、こちらにつきましては事務局としても考えなければならないと考えているところでございます。

田中委員: 資料3の8ページに関連して、電力の再生可能エネルギー比を高めるための方策に関しての意見を言いたいと思います。廃棄物発電が今注目されていまして、その量を増やすためには、規模を大きくする、それから一般廃棄物と産業廃棄物をできれば分けないで一緒に活用する。今問題になっているプラスチック、海ごみ、あるいはマイクロプラスチックということで、発生するものを抑制するということもありますし、処理としてはエネルギー活用ということをすべきではないかと思っております。

山本座長: RE100は電力だけですよね。再生電力100%ということでしょう。エネルギーではないですよね。

環境省: エネルギーではなく電力です。

田中委員: それにも廃棄物発電が貢献できるのではないかと思っています。

山本座長: 廃棄物発電はCO2が排出されるのでは。

田中委員: バイオマスの部分カーボンニュートラルでCO2は出ないですし、それから非バイオ部分も発電した分が火力燃料の消費削減につながるということで低炭素社会に貢献できると思います。

原委員: 技術的な話は私の専門ではありませんが、これは国の環境配慮契約の方式なので、実現可能性があるかどうかということなのですが、それをやる時に実際の国の実態を把握することも必要だと思いますけれども、例えば海外ではどういうふうにしているのかとか、民間部門では国全体ではなく企業だけということが念頭にあるかと思いますけれども、民間の方でどういった工夫をしているのかというようなことも、いろいろな事例があれば参考になるのかなと思っています。そういうような事例を紹介していただければ、対応策も出てくるのかなと思っております。

山本座長: 事務局いかがですか。

環境省: 従前から御意見を頂いているところでございますので、今後の検討会で御報告できるように頑張りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

藤野委員: 正直、私はこの環境配慮契約の検討会に最初に呼ばれた時に何のお役に立つのかとずっと思っていて、大先生がいる中で勉強しなくてはと思っていたのですが、オリンピック・パラリンピック東京大会のまちづくり持続可能性委員会に御縁で入ることになって、一番最初のホットイシューが何かというと調達でした。この調達のルールをどう決めるかというのは非常に厳しい話でして、木材、紙、魚、パームオイル、こういったところを国際のルールもよく見ながら、日本の中だけのルールではなくて、最低限恥ずかしくない、国際NGOの批判を浴びないように、野城先生は建物、木材に関係しているかもしれませんけれども、量が調達できるような落としどころというのをどうやったらいいのか、インフォーマルにもフォーマルにも議論して、ルールを作りました。そういう意味で、私は非常に重要な会議に呼んでいただいていたのだと自覚しました。つまり、調達のところが実際に物の売り買いが発生して、主催者側がバーゲニングパワーを持って買う買わないを選択することができるわけですね。そこでちゃんと権利を行使しない限り、ずっと低レベルな調達が行われて環境が良くならないということだったのだと思うんですよね。今、更にどうなっているのかというと、私は脱炭素ワーキンググループの座長を仰せつかっていて、最近出た持続可能性に配慮した運営計画第2版では、再生可能エネルギー100%、CO2排出ゼロと書くだけ書いているわけです。もちろん物理的にゼロにするのは今の状況では非常に厳しいわけでありまして、再生可能エネルギーについては、元からあるグリーン電力証書だったり非化石価値証書だったり、まだ動向が分からないものも含めて、国際的批判を浴びないというのもあるのですが、良い形のルールをオリンピック・パラリンピックの中で作って、先進的な事例にしたいと思っているわけです。私も勉強しなくてはいけなくて、座長をしながらまだついていけていないのですが。オフセットの話も、日本はJ-クレジットだったりとかなかなか渋いのですが、実は国際的に先進的な制度というのを結構作っているのではないかと思うんですね。そういったものを使ったりとか、これはまだ議論がありますけれども、JCMも国際的な評価は分かれるかもしれませんけれども、汗をかきながらアジア途上国のCO2削減に貢献しているわけですよね。そういったものをどう組み合わせていくかという話があります。

私は山地先生に習いながら、2005年からCOP11、モントリオールから出ておりますけれども、最近、物の考え方のルールが変わってきたと思います。どういうことかというと、コペンハーゲンからパリ協定に至るまでに、コペンハーゲンはかなりトップダウンで、オバマ大統領まで参加してG7であったりG20で物事を決めればいいだろうという感じでかなり強引にやったら、最終的にはジンバブエとかスーダンとかが反対することでコペンハーゲンはアコードで終わり採択されなかった。それがカンクンから始まって、ボトムアップのプロセスをきちんとしようと、プレッジアンドレビューで、みんなの意見をきちんと聞くプロセスを作りながらやっていこうというような、日本ももともとプレッジアンドレビューをやろうと言っていましたけれど、そういった形にプロセスが変わったのではないかと思うんですね。ただし、そこで非常に大事になるのは透明性やフォローアップとレビューの仕組みであり、だからこそ2018年COP24ではパリ協定のルールブックを決めるために昨今サブスタで議論が行われて、間に合わなかったので9月頭にバンコクで補助会合の続きを行うとかというような過程に至っているわけです。これは非常に厳しいことです。2℃目標、2100年ゼロ・マイナスというのは、地球の容量の観点から、経済とかそういう話ではなく決めたルールなのですけれども、落としどころというか、できない目標を立ててもできないわけなので、どうやってできるようにしていくのかというようなフォローアップまたはレビュー、透明性のルールを作っていくことが大事です。

最近私も、バッジを付けているのですけれども、SDGsも同じだったんです。SDGsは正確にいうと2030アジェンダだと私は思いますけれども、2015年の9月に国連総会で採択された2030アジェンダ、世界を変革すると。これは、SDGsというのはあんこの部分だけであって、最初に理念が書いてあって、地球全体これを守らなければいけないみたいなこと、経済、社会、環境の三側面で誰一人取り残されない、そういったことが書いてあるわけです。あんこのところで17のゴールと169のターゲットが書いてある。一番下に何が書いてあるかというと、フォローアップとレビューです。2016年から毎年、年に1回7月にニューヨークでハイレベル政治フォーラムというのが行われて、10日間くらいプライオリティゴール、17個のゴールを同時にはチェックできないので、5つ6つ選んでレビューするのと、各国がボランタリーナショナルレビューという形のプロセスの中で自主レポートを出すわけですね。去年は日本が自主レポートを出しました。4年に1回全体を、きちんと2030のゴールに向かっているかという進捗点検をするために首脳級会合があって、来年は9月の国連総会に合わせて首脳級会合が行われる。私は今回初めてニューヨークに10日間全部行って、フォローアップとレビューがどう行われているのか見に行こうと思います。

翻ってこの環境配慮契約というのが一体何なのかというところに戻ってくるのですが、初め作った時はかなり先進的だったのではないかと思うんですね。ただし、5年、10年経っていった中で、世界のルールが変わってきている。RE100があったりとか、SBTがあったりとか、第三者機関であるCDPが世界の企業の行動を評価して、それが投資の利率に影響を与える世の中になってきたわけですね。そういう時にこの環境配慮契約の仕組みを作りながら、その主体の人をいかにプレッジして、それをレビューしていくかというところについて、手前のルールというか仕組みで終わってしまっているのではないかというのが自分の印象です。もっと公開していくとか、ランキングしていくとか、又は第三者パーティを使っていくとか、更には2020年東京オリンピック・パラリンピックもあるわけですから、それに向けて先進的な仕組みというか、第三者又は国民に対してもみんなに見えるような形で評価していく仕組みに変えていく、誰でも見られるように、そういうふうにしない限り、大聖先生が御心配されたような、やはりプレッシャーがないと誰もやらないですよ。よっぽど理由がないとみんなやらないので、理由を作らない限り動かないと思うんですよね。一方でやった人は適切に褒めてあげる。そこをもう一回考え直さないと、法律なので大事だと思うのですけれども、飾っていて、良い法律だねとなってしまっているのではないか。

山本座長: 大変貴重な御意見を頂いたと思いますので、事務局の方で御検討ください。

野城委員: 今、藤野委員の話にもありましたように、環境配慮契約法は10年ほど前に作られたと思いますけれども、議員立法で、川口順子さんや当時の環境省の官房長の小林さんが、当時としては世界でも先頭ランナーに行くような理念で作られたと認識しております。

私の担当している建築設計あるいは維持管理ということは後ほどの議題になると思いますが、一つ申し上げておきたいことは、冒頭で奥山課長がおっしゃいましたRE100に絡んで申し上げますと、私の部会で行っている方向がもし方向感として皆さんの賛意が得られれば、維持管理についても合理的に燃費管理がされるようなサービスを積極的に外部から買い取って、オペレーション、運用におけるエネルギーの使用を改善していくということが目的なのですが、そのためのテクノロジーというのは、結局はICTの力を借りていくということになります。それが一粒で二度おいしいということを考えますと、再生可能エネルギー等を入れていく際に、やはり需要調整ということでどうしても一定以上フットワークのいい化石燃料の調整電源を入れていかないといけないということになっているわけですけれども、その範囲を更に限定していくためには需要の方を能動的にコントロールしていくことが必要になってくると思いますので、結局はエネルギーの使用を合理化するためにICTを入れる。技術基盤を入れるということは、能動的に需要を調整するということとほとんどイコールなんですね。それぞれ分かれて部会で検討しているのですけれども、目指していく技術的な基盤とかナノテクというのはファシリティにICTを入れて、それに基づいて能動的に需要を調整していくことをいかに、一つは官庁関係で普及していただくということなのですが、そういう産業が諸外国に比べて日本では十分に成熟していないので、むしろ最大のバイイングパワーのある発注体として政府セクターがそういう産業を作っていくといったような。ESCOもそういったような意識で環境配慮契約法に入っている。そういった産業を育てるために政府が取引を作っていくということですね。

山本座長: AIもあるのでは。

野城委員: 今申し上げたのはAIによる解析がなければならない。人がやるのではなく、当然AIによる解析と自動制御。今いろいろなことがばらばらに動いているようですけれども、技術的にはかなり、一つのことを着々とやっていくということを育ててやっていく必要があるだろうと考えています。

山地委員: 大聖先生のおっしゃったことに共感していて、イノベーションのタイプが最近変わってきて、例えばモビリティだと、自動車のハイブリッドとかEVとかFCVとかから、シェアリングとか自動運転にちょっと変わってきたんですね。だから、サービスエコノミー化というかそういうところが端を発して、ただ今年度の検討で取り上げることはないのですが、将来的にはそういうところが重要になってくるだろうと私も思っていました。

電気の方でも、今年度の検討課題ではないと思いますけれども、電気料金課金というのは基本的に地点主義なんです。メーターがあるところで測っている。でも個人とか物、特に電気自動車とか、いろんなところで課金されるものを全部合わせて、そこで電気料金を組んでも構わない。そんなことを考えている人たちもいるわけですよね。だから将来的には電気に関してもサービス化みたいなところの影響が出てくるのではないかと思います。

デマンドレスポンスというのも調整力に使えるわけですよね。そうすると役所はデマンドレスポンスに参加することで、再生エネルギー比率を上げることが可能になります。そんな貢献も環境配慮に対する貢献なのですが、今のところの評価には、それは入らない。これは今後の話ですが、そういう視点もいるのではないかと思いました。

山本座長: これはこの法律を改定するようなワーキンググループを作った方がいいような印象を受けました。全般について御議論いただいて、この資料3は、今年度はこういう方針でやらせていただくということをお認めいただけますか。ありがとうございます。資料3はお認めいただいたということにして、次に資料4、5について御議論いただきたいと思います。

(2)電力専門委員会及び建築物維持管理専門委員会の設置について

山本座長: 電力専門委員会、一番大変な問題で山地先生には毎年お世話になっているわけですけれども、山地先生、先ほどの事務局の説明で抜けている点とか強調したい点はございますか。

山地委員: 5項目だったものに今回一つプラスという形ですけれども、基本的には今まで議論してきた内容ですので特にないのですが、なかなか議論の結論のタイミングが難しいですね。電力は今、電力産業としても、あるいはそれを取り巻く制度環境もすごく変化しつつあるところですね。だからここで何かやっても、またしばらく経つと少し変わってくるのではないかと思います。例えば電力全面自由化しましたけれども、去年ガスも全面自由化して、低圧も含めて新規参入者が増えているのですが、いわゆる新電力かというと、もちろん新電力は何百社もあって増えているのですが、今特徴的に起こっているのは昔の電力会社が他地域へ入ることです。それも単独で入るのではなくて、例えばガス会社と組んでガスの販売とセットで入っている。石油会社もありますし、昔からの通信など、今いろいろな試みがあるので、いわゆる新電力という意味ではなくてそういうものも、元の電力がよそへ行くものを含めると相当なシェアを持ってきているわけですね。その辺りは今年度の検討の中でも実態を把握していけるのではないかというふうに思っています。

もう一つは市場と事業環境。今市場の整備をしているところなんですね。卸市場は最初の頃、大分前にやりましたけれども、今、kWの容量市場の議論をしているし、DRの話を進めて、調整力市場、需給調整市場というぎりぎりの市場を作る。3つの市場プラス今回話題の非化石価値市場ですが、そこもどう設計されるか、まだはっきりしていないですね。卸のところも大分、kW市場は議論中で、kW市場が需給調整市場との関係で変わっていく可能性もあるので、そういう事業環境を見ながら、環境配慮契約法に基づく公的機関の電気の調達がどう変わっていくか、どう誘導していくか、全体の流れを考えながらやる必要がある。

もう一つ資料の点でいうと、非化石価値のところはごくごくわずかです。これはそもそも2030年の44%、非化石比率の規制を達成するための方策だから、排出係数の改善は大したことはないですから仕方がない。

もう一つは、環境省がRE100をやること自体結構なことと思いますが、再生可能エネルギーを増やさなくてはいけないのかというと、それ自体が目的というよりはやはり温室効果ガス排出を減らすということが重視されるのだから、あまり手段のところが自己目的化しないように注意する必要はあると思います。

山本座長: 資料4について、他の先生方から何か御意見ございますか。電力専門委員会のメンバーを見るとそうそうたるメンバーが揃っているので、この人たちで議論して結論が出ないようでは日本も終わりだなという感じですね。御意見がなければお認めいただいたということでよろしゅうございますか。ありがとうございます。

それでは資料5につきまして、野城先生いかがですか。

野城委員: こういった方向で進めていきたいと思います。3ページにメンバー表がございますけれども、この委員会からは赤司先生、原先生が参加していただいています。昨年も予備的な専門委員会を開かせていただいて、民間企業団体の代表であります興膳委員と成田委員にお目にかかりましたが、ある意味では当たり前なのですが民間の方が進んでいて、ビル管理や建物管理をしている時に人件費をやたらとかけるようなことをしている企業はなくて、できるだけ遠隔監視をする、つまりITの力を使って、できるだけ遠隔監視をするということは、そのモジュレーターやインフラは民間の大きなクライアントは当然やっていることなのですが、逆に官庁系は相変わらず昔からの紙媒体の点検表を持っていってチェックしているといったような旧態依然としたやり方をしているところがございますので、あがってくる結果がこういう実例がないからやりませんというようなミスリードをしないよう、むしろ現状がこうだから、その現状を踏まえてどう合理化するかということをこの委員会の中で議論しないと、現状これでニースがありませんというやり方をすると間違った結論を導いてしまうかなというところを注意すべきだと思っております。

山本座長: それは最先端のことを御提案していただいて、それをどうキャッチアップするかですね。赤司先生いかがですか。

赤司委員: 今、野城先生が言われたとおりだと思います。今日会場に入ってくる時に、結構な人数で仕事をされている部屋の前を通ってきたのですが、ものすごく暑そうに感じました。建築設備の維持管理というのは、もちろん省エネ・省CO2がターゲットではあるのですが、本当の維持管理には設備システムの専門的な知見や技術が必要で、それが伴っていないために我慢の省エネになっているのが現状のように思います。そうすると快適性だけでなく生産性が悪くなり、逆に同じ生産性を得るには働く時間を長くしなければならないなど、別のところに大きな影響が出ているのだと思います。そういうことも含めて、どういう働き方が望ましくて、どのように省エネ・省CO2が実現できるかというところを、エネルギー需給の全体のなかで考えていく必要があります。そのためには、先ほど言われたICTやAIなどを活用しないと上手くいかないだろうと私自身も考えています。

原委員: ビルメンテナンス、役所のメンテナンスという形になりますと、いろいろな契約形態が種々雑多ありまして、一括でやっている場合もあるでしょうし、個別の業務ごとに業者を変えてやっているという、それぞれいろいろな複雑なところがあるかと思いますので、そういったようなところを、実態を踏まえた形というところと、先ほど野城先生がおっしゃったとおり、民間の方が進んでいますので、民間の知恵を借りてなんとかできればいいなと思います。

山本座長: 建築物の維持管理専門委員会についての資料5について、その他意見ございますか。ありがとうございます。資料3、4、5とお認めいただきましたので、事務局は頂いた御意見を次のステップに有効に御活用いただきたいと思います。

(3)検討スケジュールについて

山本座長: 資料6の説明をお願いします。

環境省: 資料6について説明(省略)

山本座長: 検討のスケジュールにつきまして、何か御意見がございましたら。よろしゅうございますか。それでは全体を通しまして、何か御意見ございますか。よろしゅうございますか。それでは、今年も電力と建築物の維持管理、大変だと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。それでは議事進行を事務局にお戻しいたします。

(4)閉会

事務局: 委員の皆様におかれましては、熱心に御議論いただきまして、誠にありがとうございました。以上を持ちまして、平成30年度の第1回環境配慮契約法基本方針検討会を閉会させていただきます。本日はどうもありがとうございました。

以上

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