有明海・八代海等総合調査評価委員会 海域再生対策検討作業小委員会(第6回)会議録

1.日時

平成26年2月20日(月)10:00~12:00

2.場所

環境省第一会議室

3.出席者

小委員会委員長 滝川清委員長
委員 有瀧真人委員、小松利光委員
臨時委員 清水晃委員
専門委員 白谷栄作委員、牧秀明委員
事務局 水・大気環境局長、水環境課長、水環境課閉鎖性海域対策室長
水環境課閉鎖性海域対策室長補佐

午前10時00分 開会

○高山室長補佐 定刻になりましたので、ただいまから有明海・八代海等総合調査評価委員会第6回海域再生対策検討作業小委員会を開催いたします。
 最初に、本小委員会は公開の会議となっておりますことを申し上げます。
 委員の出席状況ですけれども、欠席の連絡を山口敦子委員、清水委員、橋本委員、古川委員、松野委員よりいただいておりまして、昨日、山口啓子委員からも出席できないというご連絡を受けております。また、本日は評価委員会の岡田委員長にもご出席をいただいております。
 本来でしたら、引き続き局長がご挨拶をいたすとこですが、局長は急遽国会のほうに呼ばれてしまいまして、11時半ぐらいにこちらのほうに戻ってくるということですので、最後にご挨拶をさせていただきたいと思いますので、続けて議事を進行していきたいと思います。
 次に、配付資料の確認でございます。配付資料を確認させていただきます。まず、資料1として委員名簿がございます。次に、資料2として海域区分ごとの海域特性と連関図について、それから、参考資料1として生物・水産資源・水環境問題検討作業小委員会(第6回)資料の添付をしてございますが、これは委員の皆様だけの添付とさせていただいておりますので、ご了承をお願いいたします。
 報道取材の皆様は、これ以降のカメラ撮影はお控えいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 これ以降の進行は、滝川委員長、よろしくお願いいたします。

○滝川小委員会委員長 かしこまりました。それでは、早速ですが、議事を進めさせていただきたいと思います。
 本小委員会におきましては、今年度これまで報告、収集されたデータを整理しまして、海域区分ごとの環境特性の把握と連関図の作成を進めることとしております。第4回、第5回の小委員会におきましては、その検討を進めてきたところであります。本日はその成果としまして、有明海・八代海の環境区分とその連関図の案を作成いたしましたので、その内容について委員の皆様にご審議いただきたいというふうに思っております。
 まずは海域区分の考え方とそれぞれの環境特性ということにつきまして、事務局より説明をお願いいたしますが、皆様のお手元の資料2がございます。1枚あけていただきますと目次がございまして、今申し上げました海域区分の考え方とそれぞれの環境特性ということにつきまして、まず最初の第1章から第4章にわたりましてご説明いただきたいと思います。
 それでは、事務局のほうからよろしくお願いいたします。

○川岸主任研究員 では、説明をさせていただきます。
 目次をごらんください。委員長からも説明がありましたように、1章から4章までを先に説明しますが、このうちの1章、これにつきましては、前回、前々回の小委員会で説明をさせていただいた内容なので今回は省略させていただきます。それから、方法論について今回作業をやった結果が2章、それから、それをまとめるという作業を3章で、それから、各海域区分をした後の区分された海域ごとの環境特性、今わかっている範囲でどこまでわかっているかというところを一応4章で整理していますので、2章から4章までを先に説明させていただきたいと思います。
 では、7ページをごらんください。
 環境特性の把握ということで、今回は前回の小委員会で幾つかのデータ、その中でも底質、それと底生生物に着目した整理をするという話をさせていただきました。8ページには今回の作業で使った底質のデータの地点、9ページにはその地点、それから、その調査のデータの内容については10ページに入れていますが、今のところこういう情報で作業をしているとご理解いただければと思っています。
 8ページに戻りますけれども、有明海についてはこういう地点でデータを使っているということで、データがあるところとないところ、密なところ、疎のところというのがございます。ですので、疎のところでもう少し新たな地点のデータが入ってくれば、それはどんどん追加をしていくというふうなことを考えています。
 それから、底生生物につきましては11ページと12ページに調査地点を入れております。13ページには、調査機関あるいはデータの内容でございます。
 それから、区分した海域の水質の情報も整理するという話をさせていただきました。そのデータにつきましては、14ページと15ページに調査地点、それから、項目等については16ページに整理をしております。
 これらのデータを使ってクラスター解析をかけて海域を区分しよう、同じような特性を持つところをグルーピングをやるということで前回説明をさせていただきました。その詳細について、今回は17ページから20ページまで入れておりますので、後ほどお時間があるときにでも見ていただければと思います。
 結果のほうです。21ページからでございます。まず、底質のデータを使って海域を区分しようと。21ページの上のほうの表をごらんいただければおわかりのように、調査機関によって年次、項目というのが違う、それをどのような形で整理をしようかという話を前回させていただきました。21ページ下の表をごらんください。いろんな組み合わせでクラスター解析をやっているんですが、そのうち一番項目が多いもの、これをベースデータと位置づけて、それ以外のものを個々のデータということで重ね合わせをして底質からみた海域区分をやろうというふうなことを今やっています。
 区分については、これも前回お話ししましたように、クラスター数は4でいこうというふうなところまで考えております。区分した絵につきましては、25ページに4種類の色分けをして入れております。おのおの区分された底質の環境特性については、25ページの下の表に含泥率から硫化物まで平均値が大体どのくらいかというのを示しております。
 その中で区分された海域ごとにどのように状況が違うかというのは、26ページのグラフがわかりやすいかもしれません。横軸、縦軸に項目があってどのような関係にあるかというふうな整理をしています。含泥率が一応ベースになるので、含泥率で説明いたしますと、AがA海域、25ページの絵で青色の部分です。ここについては、含泥率が比較的低いところ、どちらかというと砂地のところでございます。それから、Bは砂泥ですが、どちらかというと砂が多い、Cについては同じ砂泥でも泥が多い、Dというのは基本的に泥のところという4つに区分されます。おのおののグループの各項目の分布状況については、ほかのグラフをみていただければよろしいんですが、全硫化物、右側の列の真ん中です。それから、一番下の全窒素、全リン、これらについて特にDの海域については変動が大きいので、もう少し細かく見て細区分をする作業を現在やっております。最終的に評価委員会に提出させていただくときには、Dのところ、ほかのところも含めて少し細区分も考えて最終的にまとめたいと思っています。
 現時点でどのくらい細区分ができているかというのを27ページに参考までに入れています。27ページの下の図、それと25ページの図を見比べていただくとおわかりのように、27ページでは細区分するとこのぐらいになりそうです。AもBもCもDも幾つかのグループに分かれそうだということが今のところ見えております。最終的にこういう形で整理をしたいと考えています。
 同じような作業を八代海でも行っております。八代海の結果のほうは1枚めくっていただいて29ページの図面に出ております。ここは有明海と違って地点数が少なく、それから、項目も少ない、データの期間も短いということで有明海と同じ精度で分析、解析というのは難しいということが一つ条件としてあります。ですので、全く同じように作業はしているんですが、29ページ下の表、それと30ページの図をみていただくとおわかりいただけるかと思うんですが、有明の場合、例えば30ページの上の含泥率と窒素、含泥率と全硫化物の相関図を入れていますが、含泥率が上がると窒素は高くなる、正の相関がみられる、全硫化物もそうなんですが、八代の場合は、これは多分データの母集団の問題もあるんだろうと考えているんですが、明瞭な相関というのはみえにくい、ばらつきが大きいということまで今のところわかっています。
 ですので、29ページの図、今4区分にしていますけれども、これをもう少し細区分して考えるべきなのかもしれません。これはどう細区分すべきかどうかという部分が作業として残っている状況でございます。現段階では、4つに区分するとこういう形になるということです。
 それから、おのおのの区分された海域で底生生物がどのような生息状況かという整理をしていますが、これも先ほどお話しましたように、細区分が確定したところで整理をし直そうと思っています。今31ページから33ページまで入れておりますのは、今の時点での細区分されたものを入れていますので、最終形は少し形が変わると思います。ただ、4つの区分が変わるわけではないので、大きく変わることはないと思っています。もちろんこの中で出てきた答えとして、含泥率が高くなると底生生物の出現率あるいは出現量も少なくなる、減少しているというところが傾向としてみられるというところはわかっていますので、そういう整理作業を進めております。
 それから、34ページにありますように、八代海についてはデータが少なくて、変動が大きく、それをどう区分するかというところが今まだ作業中でございます。そこが終わったところで、今31ページから33ページにありましたように底生生物の生息環境がどうなのかというふうな評価をしたいと思っております。
 それから、次は水質環境からみた環境特性ということで、やはり底質と同じようにクラスター解析をかけております。ただ、水質の場合は項目、年次が違うということはございませんので、ベースデータ、個々のデータという分け方なくクラスター解析をしております。
 結果は35ページに入れております。この中でデータがあるところは黒丸で示しておりますけれども、A1からA5まで、それからA8までというのはデータをもとに区分をしております。A6とA7というのは、今回クラスター解析に使う同じようなデータがなかったので、地形上から区分をしております。このクラスター解析の結果に河川からの影響というのを少し加味しようということで、内部生産と流入負荷の有機物負荷の影響がどのぐらいあるのかという整理をして、それを重ね合わせております。この結果は後ほど細かく説明をしたいと思います。
 同じように八代海も水質のデータ、クラスター解析をかけております。38ページに区分した結果を入れております。各区分ごとの特性について整理ができていないので、今回は取りまとめ作業中と表示させてもらっていますが、結果は38ページの図のような区分になるというふうにご理解いただければと思います。
 今お話ししたような区分を全て重ね合わせてみるとどうなるかというのを整理しております。40ページをごらんください。これは有明海ですけれども、黄色いハッチがかかった部分あるいは黄色の記号で書いているところは水質からみた区分、その下底質からみた細区分を入れております。現在のところ、こういう形で有明海を区分して整理しようというふうに考えているんですが、底質はみていただければおわかりのように、かなり細かく分かれます。環境特性を整理するに当たって、あまり細かく分けても作業についていくデータ精度があるというわけでもございませんので、今回は環境特性の整理については水質のA1からA8という区分で分けて、おのおのの区分の中でこういう底質性状がある、こういう底質性状がある、そこではどういう環境だというふうな整理をしようということで作業をやってまいりました。
 ですので、例えば真ん中辺りのA3、A4、特にA4なんかがわかりやすいかもしれません。C1とかD1とか底質区分があります。A4という区分の中にもいろんな底質区分があるということで整理しようと、環境特性のまとめをやっております。
 同じように八代海についても41ページに重ね合わせたものを入れております。ちょっと色が薄いので見づらくて申し訳ございませんが、水質では先ほど示したように5区分、5つの区分に分けています。その中で底質性状が幾つかに分かれるという形で整理をしております。これも底質の区分を細区分すると、もう少しモザイクのように変わるかもしれませんが、全体的にはこういう形になるだろうということで整理をしています。
 それを43ページから入れております。この環境特性の整理の項目については、今日先生方からご意見をいただいて、見直すと思っているんですが、今のところ水質の区分で整理をするということで表の一番左側から3つ目の区分、水質区分と書いてあるところで大きく分けています。その中に底質にどういう区分が含まれているかというのは、左側の底質区分というのをみていただければ、どういう区分になっているのかというのはわかるかと思います。おのおのの環境がどのような状況なのかというのを、ここでは底質環境、底生生物の生息状況、水質負荷、流況・流動、それと懸濁物の挙動、水塊構造がどうなっているか、それから、44ページに続いていますけれども、赤潮の発生状況はどうなのか、貧酸素水塊の発生状況はどうなのか、それとここは生物小委からの現時点での情報をもとに表の中を埋めさせてもらっているんですが、二枚貝類、タイラギ、アサリ、サルボウが各海域でどのような状況なのかということを整理しています。
 44ページ右側に今は空欄になっておりますけれども、魚類からみたときにこの区分された海域がどのような状況なのかというところまでは最終的に整理をしたいと思っています。
 43、44ページは有明海の状況ですが、45ページ、46ページは同じ枠で八代海を整理しています。一目見ていただければおわかりのように、有明海は情報が八代海に比べれば多いので、各項目が細かく書けるんですけれども、八代海についてはまだデータがとられていない、整理がされていないということもあって、現時点でわかる範囲について書いておりますけれども、シミュレーションの結果から推測される、考えられるということについても書いております。考えられると書いたところについては、データがあるわけではなくて、周辺のデータからの推測だとみていただければと思います。八代海の場合はほとんど考えられるとなってしまうというのは、大きな課題と考えています。
 4章までの説明は以上でございます。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明につきまして何かご意見、ご質問等ございませんでしょうか。

○白谷委員 おもしろい結果ですが、25ページをちょっと確認というか考え方の見解をお聞かせいただきたいんですけれども、BとCですね。細かい区分なんですけれども、含泥率、それと強熱減量、CODについてこれだけ差がある。一方、硫化物については差がない、またリンもそうですよね。この違いがBとC、またはBとCを一つとして、それとDとの違い、これちょっと条件が違うような気がするんですね。つまり恐らく有機物、強熱減量、有機物は多い差があるんだと思うんです。それとDとの差ももちろんあると思うんです。でも、硫化物についてBとCの差があまりないというのは、恐らくある程度好気化はしていて、つまりDとCは結構動いているんじゃないですか、底質が。それに対してDはあまり動いていない、べたっとした土かなと。そういったことをちょっと私は考えるわけなんですけれども、そうすると、区分で最終的に43ページの解説が書いてありますけれども、A2とA4、同じことが書いてあるんですね。ここをちょっと書ければですけれども、違いを書いていただきたいと思うんですが、可能でしょうかね。

○川岸主任研究員 まず最初のご指摘のDとCについては私ども気づいておりまして、Dもかなり変動が大きいというところがあって、細区分をしようと考えております。その結果をみて、45ページの表はつくり直そうと思っていますし、その中で今ご意見がありましたように、A1とA2、ほかのところも実はそうなんですが、同じことしか今の時点では書けないというところがございます。それは細区分を見直したところで、同じような底質の性状のようにみえていて、かつ底生生物の生息状況が全く一緒であれば、多分同じ環境だと思います。ただ、多分底生生物の生息状況は若干違うんですね。指標種というか優先種が。ですので、そこの違いが最終的な細区分で出せると、今お話の部分は対応できるんじゃないかと思います。ただ、確実に出るかどうかは少し作業をやってみないと出しにくいんですが、努力したいと思います。

○滝川小委員会委員長 ほかにご意見。

○小松委員 25ページの海域区分で非常にこれ興味深いんですが、有明海の一番奥がやっぱりデータがないですよね。8ページの調査地点をみると、何か奥のほうにもあるようなふうに書いてあるんだけれども、この辺、使えなかったのかどうか、いかがでしょうか。

○川岸主任研究員 8ページはちょっと説明が足りなかったですね、申し訳ございません。8ページの図、今おっしゃったように、上のほうに赤の三角の地点がございます。10ページの表の佐賀県が調査をされた2009年7月のデータがこの赤い三角に相当します。ごらんになったらわかるように、項目が含泥率と強熱減量とCODとAVSの4項目です。それで、ベースデータとして一番項目数が多いものをデータベースとして、それに重ね合わせていく。共通項目として含泥率がございますが、湾奥の内部をきちっと引くというのは、このやり方、このデータの組み合わせでは難しいなということで線は引いておりません。
 今後データが出てくれば引きたいと思いますし、後ほどお話しますが、課題として湾奥も含めて全てそうなんですが、干潟上のデータというのは長期的に捉えているのがなくて、この整理の中に同じ土俵で乗せていくというのは一つの課題と考えています。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。よろしいでしょうか。ほかにご意見ありませんか。

○牧委員 作業、大変ご苦労さまです。有明海の底質のまず調査点が8ページにございます。それと10ページに表があって、調査店の凡例が報告書のほうでは多分白黒印刷をされたと思うので、色分けしないとわかりませんので、善処願います。
 それで、水質のほうで、水域をどういうふうに区分けされたか私は失念したからわからないんですけれども、例えばざくっと言って、栄養塩、塩分というのは非常に重要だと思うんですけれども、これらが(因子として)一番きいていると理解してよろしいですか、相関性という点からも。

○川岸主任研究員 そう考えています。項目については16ページに入れていますように、水温、塩分、DO、それと栄養塩はDINとPO4-Pを今回扱っております。先ほど説明ははしょりましたけれども、どういう区分というか、どういうやり方をしても塩分がかなり、要するに河川水と一緒に栄養塩はやっぱり動いていますので、そういう傾向は有明も八代も出ていると考えています。

○牧委員 わかりました。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。よろしいですか。

○岡田委員長 結果は何となく納得できる結果なんですが、せっかく底質をクラスター解析して、それが最終的なものにどう生きているのか、最終的なものはそもそもどういう哲学で、目的でクラスター解析をやっているのかまだ何となく曖昧な、大変失礼ながら、選んだ項目もたまたまあったデータを選んでいますよね。だから、目的が何のためのクラスター解析で、このクラスター解析の僕はあまりプロじゃないからよくわからないけれども、手法は何とか法がいいと言うけれども、それが正しかったのか、それから、距離のとり方はどういう定義をしたかわからないけれども、距離のとり方を変えればクラスターは多分違ってきますよね。それはどういう哲学でやったのか、今のところ聞いた限りではさっぱりわからないので、せっかく底質をやって要は水質がこうなっていると。水質でこう分けると、生物のデータ等も何となくあってそれはいいんですが、それはまた細かく分けてクラスターをどうのこうのと言われても、これが最終的に我々の判断にどう役に立っていくのかあまりよく明確にわからない感じがするんですけれども。

○川岸主任研究員 まず、ここでやっている作業は、環境を把握するために十把一からげではわからないので区分をしましょうと。その区分をするツールとしてクラスターという方法でやって、こういう結果になりましたというところまでしか、報告ができておりません。
 これは何のためにやっているかというと、この区分された海域を今後は生物の生息環境からみて評価をしなきゃいけないと思っています。その評価をするときにここの底生生物の生息環境という観点からみたときに、生物にとっていいのか悪いのかという1、ゼロだけで評価はできないかもしれませんが、そういう評価をしたい。その評価をするときにどういう区分でやろうかというその区分線を決めていると考えております。
 ただ、今回の作業では区分をして、その区分内の環境がどうなのか、要するにバックデータということかもしれませんけれども、それがどこまでわかっているかというのをお示ししているだけなので、今後この区分したものあるいは区分された海域を生物の生息環境という観点から評価してどのような状況なのか、それが悪ければそれをいい方向にするためにはどういう対策を考えていけばいいのかという全体のストーリーで作業は進めていきたいと考えており、そこまでイメージできるような資料にしなきゃいけないんですが、そのように思っております。

○岡田委員長 そうすると、生物データに例えばベントスの生息状況という極めて曖昧な言い方ですね。生息状況をどうやって定義するかというのはもちろん難しいんですが、仮にそういうことを定義したとして、それに合うような底質のクラスターにしたいわけですか。それとも水質のクラスターにしたいのか。

○川岸主任研究員 それについては、底質のクラスター解析をやって海域区分して、その区分ごとに底生生物の例えば門別の種類数がどうなのか、多様度指数がどうなのか、あるいはその門別の個体数がどうなのか、あるいは優先する種がどうなのかというふうな整理をやってみたところ、区分ごとに底生生物の生息状況が異なるし、それは33ページのように図のような形で少し整理ができそうだという目処は立っていると思っています。ですので、最終的にどちらかに合わせるという作業が必要かなと思ったんですが、底質で区分をしてみると、その中の区分ごとの底生生物の出現状況、個体数というのはそれなりに区分ごとに特性が違うんだなという目処は立っているので、最終的に生物に合わせて区分を見直すことはやらなくていいんじゃないか、今のまま底質で区分したもの、水質で区分したもので、その中の底生生物がどうなのかという見方をして、その順番で作業をやっていって矛盾は生じないだろうというふうに今のところは考えています。

○岡田委員長 だとすると、ここの例えば33ページの生物の要するに違いが最もシャープに出るようなクラスターとは何かというのを考えるべきですよね。今あったから何となくあるからオーケー、いや、やれとは言わないけれども、ぎりぎり言い出すと本当はそうしないと意味がないので、ただ、今のところでそこそこにオーケーだと合意がとれるんだったら私は結構だと思うけれども、たまたま今やったクラスターが何となく合っているから、全知全能みたいな論理をつくっていくのはあまり賛成しかねるところになります。もう一努力していただければと思います。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。はい、どうぞ。

○有瀧委員 有瀧です。本当にご苦労されて、膨大なデータからよく取りまとめられていると思います。各委員さんから厳しい宿題も多々出ているんですが、私のほうから1つだけ、前回もちょっとご質問したんですけれども、これ膨大なデータの中で近況というんですか、有明、八代の近年の像をここ10年ぐらいのデータをもとにして描かれているんですが、やっぱり過去から現在、それから、未来に向かって時間軸でどういうふうに変わってきたのか、それから、どういうふうに変わっていくのかということも含めて、何か一本筋を通して比較できるようなものが必要なんじゃないかなという気がするんです。それができるかどうか簡単ではありませんが、全部入れるのは多分無理なので、どこかで共通項を引っかけていくことをしないといけないと感じました。これは生物小委のほうでも今やっているんですけれども、今説明された内容でどういうふうに変わってきたか、ではこれからどうしようかという話につなげていくには、どうしたらよいかどうお考えですかね。

○川岸主任研究員 今のお話の対応は、一番充実している底質で対応ができないかと考えています。10ページの上の表をごらんいただくと、調査年と調査月というのを入れています。例えば一番上の九州農政局の調査というのは、例えば2004年から2007年の同じ月に含泥率か、硫化物、強熱減量というデータがとられている。同じ地点で2008年から2013年が同じ月の同じ項目がとられているという組み合わせができる、幾つかのこういう組み合わせができるというのがわかっています。今の例でお話ししますと、2004年から2007年のデータでクラスターをかけるとどうなのか、それから、2008年から2013年のデータだけでクラスターをかけるとどうなるのか、その2つがどうなるか、どういう関係にあるのかというふうな作業はやろうと考えております。
 ただ、少しお時間をいただければと思いますが、同じ月で幾つかのデータ、例えば佐賀県でも2009年と2005年に季節は違いますが、やられているという具合で、なるべく数年間のデータがあるというところで今のご指摘については対応させていただければと思っております。

○有瀧委員 すみません、非常に難しいことだと思うんですが、ぜひそこのところをよろしくお願いいたします。

○滝川小委員会委員長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。はい、どうぞ。

○牧委員 有瀧委員の言われたことがすごい引っかかりますけれども、もしかしてずっと昔から整理されているかもしれませんけれども、泥のこれぐらいの三種の神器の項目(粒度、強熱減量、硫化物)であれば、2000年代前半と言わず、もっと言ったら80年代とか何かそういうデータが散発的にあると思うんですが、そういうものは整理されているんですか。それは川岸さんにあえて伺いますけれども。

○川岸主任研究員 スポット、なおかつ散発的にという意味であれば、今おっしゃったように底質のデータは昔からございます。ございますが、例えば採泥方法、それから、流動は使えないことはないんですけれども、やはり流動の分析方法というのはやはり統一がなかなか難しいということが1点と、もう一つは今言ったようにスポットの散発的なものというのは、例えばどこかで現場で1点年に一回底質のデータが出されて、それから数年たってという調査をやられているというふうな状況にあることまでは把握しています。ただ、そのデータを全て集めて整理するというのは、皆様に調査データの提供を環境省からお願いしていただいて集めてはいるんですけれども、なかなか全ての集まったデータを今のお話のように整理していくというのは、作業的に時間がかかって難しい。今のところ、まず作業を進めていくために今そろえられるデータで作業を進めていこうというところでやっている状況です。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございました。それでは、たくさんのご意見をいただきましたが、今後の検討の方向の中にぜひ取り込んでいければというふうに思います。
 それでは、次の項目のほうに移らせていただきたいと思います。次は、海域区分ごとの環境特性、それと連関図についてということでございます。これも事務局のほうからご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○川岸主任研究員 今いろいろご意見ありましたので、それらは対応させていただこうと思うんですが、43ページと44ページで水質区分ごとに環境特性の整理をした表を説明させていただきました。この表の中身をもとに前回評価委員会報告として出された報告書に記載されている問題点と原因、要因との関連の可能性という図がございます。これは通称連関図という表現をさせていただいているんですが、これを見直そうということをやっております。
 まず、48ページをごらんください。これが委員会報告に記載されておりました有明海、八代海のデータの図でございます。これを今区分しました海域ごとに全て見直そうという作業をやっております。区分については先ほどお話ししたように、有明海については全部で8区分、八代海については5つの区分に分けて整理をしております。つくり方の考え方として、まず48ページ上の図、有明海で説明をいたしますが、当時問題と認識されておりました現象、この図の中では赤い枠を入れてあります。底質の泥化とか貧酸素水塊の発生、それから、赤潮の発生件数の増加・大規模化というもの、それから、それに関係があると考えられるものを線で結ぶというようなつくり方をしているのが1点目。それから、2つ目は上の生物水産資源をそれらの現象との関係というものも整理がなされております。
 この小委員会の作業の中では、基本的に海域環境、このバックが水色になっている部分、この部分について整理をして皆様にお示ししております。上の生物、水産資源の部分につきましては、生物小委のほうのデータを最終的にいただいた上で、今日お示ししている連関図に重ね合わせをしたいと考えておりますので、基本的に上のグリーンのところについては今回、お示しする中では抜けております。ただし、表の中あるいは先ほどお話をしましたようにベントスについては底生生物の生息環境がどうなのかという観点の整理をしていますので、ベントスについて連関が確認できたもの、あるいは想定されるものについては、入れております。これは有明海も八代海も同様のつくり方をしております。
 では、49ページから海域ごとの整理をしている部分を説明いたします。なお、前回の連関図で問題になっておりました赤潮と貧酸素水塊、これはいろいろ社会的な問題になっておりますので、確認をした結果を入れて連関図に示しました。なおかつ今集まっている情報の中で問題となっているものについて取り上げて連関図をつくるという作業をしました。
 49ページはA1の海域です。場所は50ページの図でご確認ください。ちょうど筑後川の河口の部分です。この部分で問題になっているもの、私どもで確認できたものというのは、次のページ、ページが欠けて申し訳ございません。51ページにありますように、赤潮の発生については、50ページの下にグラフを入れているんですが、発生件数からみれば2011年以降ちょっと多くなっている、そこまではずっと減少していたんだけれども、多くなっているというところが確認できています。ところが、前回の連関図で問題になっておりましたように貧酸素水塊の発生あるいは底生生物の減少、あるいは底質の泥化、そういったものについては、この海域については今のところデータあるいは情報が集まっておりません。ですので、51ページの連関図をごらんになるとおわかりのように、そこの部分については抜けたような形で今日はお示しをしております。なので、ここについてそういうのはどういうふうに扱ったほうがいいというご意見をいただければ、最終的にこれに反映させていきたいと考えています。
 それから、52ページ、A2の海域にいきますと、湾奥の部分ですけれども、場所は53ページの図でごらんください。ここについては、いろんな情報がかなりとられています。要するにモニタリングが精力的に行われている海域だと考えていただければいいかと思うんですが、ここですといろんな情報があるので、54ページのほうに連関図を入れているんですが、情報が集まってきてこういう関係がある。これは前回のものと比較がしやすいように、一番上の底生生物の減少という枠の位置はちょっと変えさせてもらいましたけれども、それ以外のものについては前と全く同じ場所に入れているつもりです。ですので、48ページに戻りますけれども、一番上の図と見比べていただければ何がどう抜けたかというのがわかるようにしています。
 それから、A3の海域、これは56ページで場所を確認した上で、57ページをみていただければわかるように、ここもベントスのデータがなかなかない、これは先ほど小松委員からもご指摘をいただいたように、干潟上のデータがないとなかなかやはり書き切れないと。戻りますけれども、先ほどのA2の海域もそうなんですが、干潟上のデータがないので、その前面の浅海域のデータで確認したものが入っておりますので、片手落ちというところはあるかもしれません。
 それから、A4の海域につきましては、59ページと60ページのほうに入れていますが、ここもかなりモニタリングが行われている海域なので、いろんな情報がある、連関図についてもそれなりに入って、枠が入れられるということでございます。
 それから、A5、福岡県から熊本県にかけての地先の海域です。ここについては、場所は62ページで確認して、次のページの連関図をみていただければいいんですが、地先なので少しデータがあるということである程度書ける。ところが、A6にいくと、ちょうど湾の中央部なんですが、ここはデータがないということで、66ページにあるように、赤潮の部分しか今のところ確認ができていないという状況になります。
 それから、A7の海域はモニタリングが随分行われておりますので、68ページで場所を確認した上で次のページをみていただければいいんですが、A2とかA4と同じように問題点、それから、それの関係というのがそれなりにわかっていると考えています。
 それから、湾央から湾口にかけてのA8についても、これもモニタリングがなかなか行われておりません。とはいえ、71ページの絵をみておわかりのように、湾口部分については赤潮の発生件数は非常に少ないです。湾央が多いので、その辺が少し問題ということで、72ページのような連関図が今のところできています。
 それから、同じような整理を今度は八代海でも行っています。こちらに来ると、やはりデータが少ないということで、連関図はなかなか書きにくいんですが、湾奥、74ページのY1の部分については、次のページのような連関が今のところ確認できたと。それから、Y2の海域、球磨川の河口の前面辺りの海域なんですが、場所は77ページでごらんください。そこについてもそれなりにデータがとられているので、78ページのような絵が描ける。これでも前回の八代の図からあまり変わっていないというのが新たなデータがなかなか追加されていないということになります。
 それから、79ページのほうは湾央に相当しますY3の部分です。これについても、かなり想定が入ってきますが、説明が抜けましたが、連関図の中で先ほどの表中で考えられるというふうな表現の部分については、実は点線で示しています。それ以外のところについては実線で示すという表現をしていました。点線が多いということになります。
 それから、八代海の湾口、東側の海域なんですけれども、そこですと、83ページ、それから84ページのような形、それから、長島海峡のY5という海域については、86ページ、87ページという形で今のところ整理をしております。説明の中では省略をさせていただきましたけれども、各海域のコメントで、今後この連関図をもっと詳細にするあるいは精度を上げるために、あるいは環境を把握するためにどういうことが課題として残っているかというのを、コメントの最後に入れております。総じて言えることは、大きく1つは有明海、八代海ともに同じなんですけれども、干潟域のデータがなくて浅海域でしか絵が描けないあるいは整理ができないという点が1つ。それと、海域区分をやって、各区分された海域ごとの関係がどうなのかというところも今の情報だけでは整理が難しいということが全体的な課題でございます。ですので、それについては今後作業のやり方、どのようにして検討していくかということを考えていかなきゃいけないんですが、その辺についてもアドバイスをいただけるとありがたいと考えています。
 5章の説明は以上でございます。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございました。ただいま海域区分の特性と連関図ということで、水質を中心にした海域の区分、それに基づいての各海域で現状でわかっている連関図というものを作成していただいたのを案としてお示ししていただきました。ただいまの説明に対しまして、何かご意見等あればお伺いしたいと思います。

○白谷委員 上の委員会のほうでつくられた連関図、こういったことが考えられるということで非常によくできていると思いますし、その中からそれぞれの海域について考えられることだけを抽出してつくられたわけですよね。2点ありまして、1つは例えばA8の海域とかになると、シンプルなんですけれども、干拓、埋め立て、外海の潮位の上昇、潮位差の減少、それに栄養塩の流入、これ起きた時期は違うでしょう。この上のほうの恐らく干拓、埋め立て、外海の潮位の上昇、それから、潮流の平均値よりも上昇、潮流の減少、成層化、これはタイムラグはあまりない、現象的に考えればですよ。しかしシャットネラ、珪藻類の増加へは時間的にタイムラグがあるはずですがね。栄養塩の流入についても恐らく80年代からずっと減ってきていると思うんですよね。そういった時間的な因果を考慮して、この図を解釈していかないといけないと思うんです。
 そうすると、ちょっと本当にそうなのかなということも浮かび上がってくるかもしれない。ぜひそういった解釈の仕方をしていただきたい、整理していただきたいというふうに思います。足りない部分もそうすると出てくるかもしれない。
 もう一つは、やっぱり決定的に抜けているのはノリの養殖なんですよね。ノリの養殖でノリひびを有明海の面積の4分の1または3分の1ぐらい貼ることによって潮流は絶対に停滞するはずですよね。その影響はやっぱり大きいと思います。ですから、その影響は書き入れるべき、ただ、対策としてノリをどうするかということには直接つながるものではないんですが、現象を理解する上ではやっぱり必要だというふうに思います。

○川岸主任研究員 1点目につきましては、課題ということで各海域ごとの関係を整理する情報が足りないというお話をさせていただきました。71ページの図面をみながら聞いていただけるとありがたいんですが、有明海ですと、淡水流入量の7割とか8割とかは筑後川です。ですから、非常に荒っぽく言うと、A1のところに流入負荷が入ってくる、それがA2のほうに行って、A4に回って、6に回って、8に回っていくというふうな動きをしているだろうと考えていますが、そういう動きの中でA2のところを干拓の影響あるいはほかの影響が時間ごとにどう伝わってA8に来ているのか、あるいは外海との関係の中でA8にどのような形で現象を起こして発現しているのかというふうなところは、やはり海域ごとの関係、時間的なところも含めて整理しないと今の白谷委員のご指摘に対応するのは難しいと考えていました。
 ですので、海域ごとのやりとりに関係する、時間的なことも含めた検討をやはりやらなきゃ難しいと考えています。
 2点目については、おっしゃるとおりでございます。

○滝川小委員会委員長 よろしいでしょうか。はい、小松委員。

○小松委員 今の白谷委員の質問と全く重なるんですけれども、さっき有瀧委員も言われたんだけれども、いわゆる今ここでクラスター解析をやって海域、いわゆる空間的な特性を調べているということですよね。ところが、この連関図で例えば潮流の低下とか成層化、その結果赤潮の発生件数が増えるとかいうのは、何か物理環境が変化することによって環境が変化して、その結果現象が変化するというような、そういういわゆる時間的な変化率の話ですね。ここでクラスター分析をやるデータというのは物理環境の変化がもうないときのデータを使って海域を区分するという空間的な情報の分析と時間的に考えなきゃいけないことがごちゃ混ぜになっていて、何かはっきりしないんですよね。成層化が強くなるから赤潮の発生件数が増加するというふうに時間的な変化、現象の変化である現象がさらに変化するというようなことと、ここでもう物理環境の変化がないときのデータを使って海域を分けて、そこで考えるということが何か明確じゃないんですよね。その辺、いかがですか。

○川岸主任研究員 1つは底質のデータをメインに海域区分を考えていこうという中には、底質にはその場所のそれぞれの環境の履歴、それなりに積分されたものが含まれているであろうと考えております。ですので、海域区分の中にその場の環境の変遷は底質をみることで、あるいはベントスをみることでそれなりに反映はされると考えておりました。
 ただ、おっしゃったように、連関図の中で時間的な表現というのはできておりませんので、整理の仕方、見せ方かもしれませんけれども、工夫をしないといけないと思っています。その中で底質、底生生物にある程度変遷が含まれていると考えていると申し上げましたけれども、整理をやった上で、この区分だとうまくいかないもちろん可能性はあるわけです。そのときにはやはり区分線をフィードバックして見直すというところで、最終的にそこの時間軸というのが区分のほうにも連関図のほうにも反映されると考えてはおります。

○滝川小委員会委員長 非常に重要なご指摘をいただいているというふうに思います。クラスター解析そのものは先ほどからご指摘がありましたように、全ての時間軸を外したところで平面的な分析をやっている。ご指摘があったように、これは時間変動を入れなきゃどうでしょうかというご意見、確かにそうでありますでしょうし、そういうデータをベースに時間的な変動のわかるところの中でそれを確認していくという作業が一つはありますね。
 今度は連関図の中においては、また同じようにもとに戻っちゃって、時間軸を外したところでの議論が上がっている。今ご指摘いただいたように、この矢印は時間的なあるいはメカニズムに関連したところで全て同じような現象として現れないでしょうというご指摘がある。ですから、幾つかそういう最初のほうの海域区分をやるときにおいても、海域ごとに時間的な変動がどう変わっているかということを確認していく必要がある。データをこれは2005年から2010年ですか、中心にやったものを少しずつ分けられる範囲で、時間軸で分けたときのクラスターがどういう変動をしているか、あるいはもっと以前のデータが使えないかということと同時に、連関図の中のほうでご指摘のようにわかるところ、これはこういう原因でいつごろの状況に対してというふうなものが本当はなくちゃだめなんですね。
 ですから、整理されている海域区分ごとの整理の一覧表をつくられていますけれども、その中にはもっときめ細かくそういうものを一応記しておいて、書けるところはぜひそういうふうに書いていかないと多分今の状況だと非常に難しい。このままだと時間軸がないままの連関図になっていて、要因、原因がよくわからないということになりかねない。そういった意味では何か工夫ができれば、各委員の先生方からのご指導もいただきながら、これをバージョンアップできるように配慮いただければというふうに思いますが、何かそういう……。

○小松委員 そういう意味では、この連関表そのものが非常にわかりにくいんですね。どういうことかというと、例えば72でもいいですけれども、成層化という項目があって、赤潮の発生件数の増加とありますよね。これは正確じゃないので、成層化の増加が赤潮の増加になるんですね。成層化がある一定のレベルがあったら赤潮も一定のレベルなので、片方は増加になっていて、片方は成層化という項目だけなんですね。同じようなことが言えて、栄養塩の流入とか有機物の流入、これが赤潮の発生件数が増加になっていますけれども、これもおかしい。栄養塩の流入が増えたら増加すると、そういうことなんですね。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。多分そういった工夫をしながら海域ごとに項目も少しずつ修正といいますか、メカニズムにつながるような解釈がきっと必要だと。そういう解釈のもとにゴールはやはり再生に向けてどうしていくのかということになりますので、再生策を考えていく上では、非常にもっときめ細かな議論といいますか、連関図の中に書ければ一番いいんですけれども、全部書き込めないようなことにもきっとなるだろうと。そのために整理している一覧表というんですか、そちらのほうにやっぱり神経を使って整理していけば、その都度こういう原因に絡めるようなものももう少しきめ細かく表現してあげたほうがいいのかなというふうな感じはいたします。

○有瀧委員 私のほうからも1つお願いがあるんですが、この連関図というのは評価委員会の成果として非常に社会的なインパクトも大きくて、いろんな問題や原因、要因とかを外に出すときにこれをわかりやすい可視化のモデルとして扱いますよね。なので、最終的にで結構なんですが、海域区分して連関図をつくられる場合に、海域の特性つまりこの海域はこれなんだというのがわかるようもの、例えば項目を大きくアピールするだとか、矢印を太くしたり細くしたりだとか、そういうもの連関図のわかりやすさとアピール度をもうちょっと工夫していく必要があると感じています。恐らく連関図は、前にまとめられたときにも最善のものだったんでしょうが、もうちょっとそういう目で、社会へアピールしていくツールという目でつくり直していくという必要もあるんじゃないかというのが1点目です。
 それから、先ほど海域間の連関はかなり難しくて時間もかかりそうだとおっしゃったんですが、それができないと、海域区分をして連関図をつくる意味はあまりないので、これはここにいる委員、それから、生物小委も含め、みんなでこの海域間の連関はやっぱり明らかにしていって、有明海、八代海の中で何が起こっているかというのを可視化していく必要があるんじゃないかと思うんですが、その辺はどうでしょう。

○川岸主任研究員 まず1点目、可視化というか連関図のつくり方というのはおっしゃるとおりだとはと思っています。まだ作業中のところもあるということが1点と、もう一つは、事務局の狙いとして、18年の委員会報告が出た後いろんな調査等が行われて、行われたデータについては収集させてもらって整理しています。それをやった上で-まだ作業が残ってはいるんですけれども-も有明海、八代海、海域ごとに分けるとなかなか線が引けない、あるいは枠が出てこないというのが今回はわかりやすいように同じレイアウトで示しているつもりでございました。最終的にこのレイアウトで出すのか、今日ご指摘がありましたように、これの時間軸がみえるように、あるいは今のご指摘にあるように海域の特性がわかるようにという工夫は最終的にしていきたいと考えています。今日はそこまで作業が進んでいないというところもあって出せませんでしたので、最終的な整理のときには対応させていただきたいと思います。
 それから、海域間の関係についてはおっしゃるとおりだと思っております。ですので、事務局としても、どういうやり方で環境を整理するのかというのが確定できておりませんので、どうやって最終的に海域ごとに整理していくのか、その関係をどのように整理していくのか、それは皆様からご意見をいただいて検討したいと思っているところです。
 以上です。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。ほかにご意見。

○牧委員 この連関図で平成18年の以前やっていた総合評価のほうでずっと拝見をさせていただいていて、実は今見て自分がちゃんとわかっていなかったというのがわかったんですけれども、多分これはもうずっと使われている図なので、大幅な構成変えというのは難しいというのはあると思うんですけれども、普通の方、海洋環境に関わっている方がこれを見ると、下のほうが底質環境で、真ん中が水塊環境、上のほうが大気というふうに絶対思うのですが、これを見ると、やっぱり全然フェーズが違うものがあるので、まずそこがもう思い込みとこの図自体の理解というのが恐らく物すごくずれるというのが多分常識的にあると思います。それは変えられないと思うんですけれども、指摘はさせていただきたいと思います。
 もう一つは、白谷委員が言われたノリの養殖に関してはものすごく引っかかるんですけれども、これ成果物として委託業務で環境省に成果物として納品されると思うんですけれども、ノリの養殖、結果的に利水障害ですね。ノリの養殖の程度、海域ごとの範囲といいますか、それとノリの色落ちの程度、それから、底生生物の資源ということで、今、赤潮の件数と貧酸素水塊の有無というのはこれ自然現象、物質循環の結果なんですけれども、環境省ですので、行政でやられているので、利水障害、水産利用障害と言ってもいいと思うんですけれども、それに関する記述がこの各水域ごとに記述がわざとないのかなという気がしてならないんですけれども、実は読んでいると、有明海の問題というと一般の人は水産障害というのはどういうことになるかというのがほとんど思っているので、それに関しての記述が各区域にはすぽっとないというふうに、かなり違和感がありますね。
 連関図では、ノリの養殖に関しては栄養塩を赤潮が横取りして、結局ノリがだめになるということなんですけれども、栄養塩がノリに行くという矢印も絶対要ると思います。
 それとあと細かいことですけれども、八代海に入ると、シャットネラの赤潮のところがこれ鞭毛藻になっているけれども、何かこれは意味があるんですか。

○滝川小委員会委員長 どうぞ。

○高山室長補佐 ノリと、あと水産関係のさまざまな課題については、基本的には生物小委で実態を把握しまして、それに対する現状、それから対処といったものを今検討しておりまして、最終的にはそれと合わせるような形になります。水産関係の問題も含めてですけれども、生物小委のほうと協力しながら進めていきますので、ご理解していただければと思います。

○牧委員 確認ですけれども、この水域区分、底質区分を有瀧委員の生物・水産小委員会でやられている生物区分のほうに重ねると理解してよろしいですか。これプラットホームになると考えてよろしいですか。

○川岸主任研究員 幾つかご質問があったうち、今のご質問に先に答えさせていただきます。この資料の後ろのほうの6、両括弧で参考資料のページを振っているんですが、5ページから7ページをごらんください。これに生物小委で整理をされた海域区分の参考図を入れております。一番後ろの紙2枚でございます。
 今のところ、海域区分の整理としては、タイラギの生息環境、タイラギ、サルボウ、アサリの生息環境からみたときに有明海はどういう評価になるのかという整理がされております。これを最終的に海域区分には重ねたいと考えております。今回重ね合わせた図を出していないのは、今日の午後の生物小委の結果が最終的に固まったところで重ね合わせをしたいというところがあって、各海域ごとにどういう状況にあるかというのは、先ほどお示ししました一覧表、有明海でいくと44ページのタイラギ、アサリ、サルボウの表の中には整理しております。ですので、これを最終的に図面への反映が作業中とご理解していただけるとありがたいです。
 それから、まず、48ページの連関図については、おっしゃるとおり通常ですと物質循環図とかエネルギーフローみたいなものを整理するあるいは海域の生態系のコンパートメントがどのようになっていて、その連関がどうなのかという整理をするときには、上に大気、真ん中に海域、下に底質というのが位置的にも理解しやすいということで、よく使われるということは承知しております。
 ただ、有明海の場合、ご指摘の中にもありましたように、生物水産資源の問題がかなり重要な位置を占めるということもあって、この48ページの連関図をつくるときには、それを一番上に置いた図面のつくり方をしております。今回この形をそのまま踏襲しなきゃいけないというふうには考えておりません。ただ、前回との比較がしやすいようにしているだけなので、最終的には時間軸もわかるような形で、あるいは各海域の特性がわかるような形で連関図の配置も含めて変えると思っております。
 それから、栄養塩、その他の細かいところについては、もう一度精査をしてラインは見直したいと思います。

○滝川小委員会委員長 よろしいでしょうか。ほかにご質問ございませんでしょうか。はい、どうぞ。

○岡田委員長 確認ですが、48ページのもともとの連関図が時間的にも空間的にもこれは一緒くたにやっていると。思いつくものを全部入れたというのは、そういうつもりでつくったのでそれはいいんですが、それを例えばA1の海域において、部分的になっていますね。これはさっきのご説明だと、わかったものを入れた感じがするんですが、ではわからないものは抹殺したということですか。ということがすみません、あまり上品でない言い方で申し訳ないけれども、わからないものをここで抹殺してしまうと、要するにわかったことだけで議論が進んでいって危険性を生む、覚えていればいいんですけれどもね。ですから、わからないものはわからないものとして残しておいたほうが僕は個人的に安全、それは点々でも入れていって、例えばさっきのノリの話も後から入れます、それは結構ですが、ではノリは点々にしておいて、明らかにこれは重要でないとわかったものは抹殺していけばいいと思うんですね。そうしないと、いつまでも昔の連関図を引きずりますから、明らかに不要になったものを減らすのはいいんだけれども、わからないものをとっちゃうというのは、ちょっと後々みんなが忘れる危険性があるので、ちょっとご検討ください。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございました。ほかにご意見よろしゅうございますでしょうか。
 時間が12時というふうなことでもう少しございますが、一応貴重なご意見をたくさん出していただきました。それをベースにブラッシュアップしていくというふうな方向の中で、またご議論していただければというふうに思います。
 それでは、一応これで小委員会のほう、ちょっと早目ですけれども、よろしいでしょうか。

○小松委員 以前の評価委員会でこの連関図をつくったときに、ノリが抜けた理由は何だったんですかね。私も委員だったんですが、ノリを書き入れなかったのはどうして。

○川岸主任研究員 48ページの上の図面の有明海の右下のほうにノリの生産活動という枠はあるんです。当時言われていたように、委員からもお話があったように、栄養塩の植物プランクトンとノリとの競合みたいなところについても、ここの中で競合みたいな言葉を使っていませんけれども、富栄養化というところからノリ生産活動の矢印には取り上げと。あるいはこれはどちらかというと弊害状況の意味で書いたんですけれども、色の枠の中に入っていないというところもあって、目立たなかったのかなと。

○小松委員 そうですか。確かにありますね。
 それともう一点なんですが、今のこの流れとは関係ないんですけれども、この小委員会が海域再生対策検討小委員会ですよね。有明問題が起きてからいろんな対策を今まで結構なお金をかけてやられていますよね。それに対するいわゆる総括というんですか、それがどうもきちんとなされていないような気がするんですね。ですから、ここは海域再生対策検討作業小委員会ですから、それをまず一回きちんとやったほうがいいような気がするんですけれどもね。今もしこれを取り扱うとしたら、この小委員会しかないのかなと思うので、ぜひそれをお願いしたいなと思います。

○高山室長補佐 当然そちらのほうも今後適宜進めていきたいと思っております。最終的にはそういった方面の検討にも入っていきたいと考えております。

○滝川小委員会委員長 ほかに全体を通じてご意見ございませんでしょうか。よろしゅうございますか。最後のほうの資料の図も参考資料ですか、ご説明いただきましたけれども、これはこれでまたよろしいですね、追加のご報告とか。
 では、ほかにご意見がないようですので、ちょっと早目ですが、この小委員会のほうは終わらせていただきたいと思います。
 それでは、今日ご議論いただきました海域区分ごとの環境特性及びその連関図ということにつきましては、本日たくさんのご意見もいただきました。そのご意見もまとめながら、踏まえながら評価委員会のほうに現状のご報告ということをさせていただきたいというふうに思っております。
 また、次年度以降、来年度の小委員会につきましても、さらに情報収集というのを進めていきまして、この連関図あるいは海域の特性というものについてのブラッシュアップをしていかなきゃいけないというふうに思っております。まず、重要海域というのが決まってくれば、そういった中で具体的な再生方策ということも含めて、あるいは今ご指摘いただきましたように、過去の再生方策に対する検討ということも踏まえながら進めていきたいというふうに思っております。皆様の引き続きのご協力、ご指導というのを賜りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、本日予定されています本小委員会の議事については終了いたしますので、あと事務局のほうから何かございましたら、よろしくお願いいたします。

○高山室長補佐 事務局のほうから幾つか連絡します。
 その前に申し訳ありませんが、局長が間に合うことができませんでしたので、申し訳ありませんが、室長から代理という形で最後の締めの挨拶をお願いいたします。

○名倉閉鎖性海域対策室長 局長が戻れませんので、審議官のも急用が入ってしまい外しておりますので、かわってご挨拶させていただきます。
 本日も忌憚のない活発な意見交換、どうもありがとうございました。有明海におきましては、昨年も赤潮が発生しまして、湾奥部で貧酸素状態が続いて、サルボウですとかタイラギといった二枚貝の生育には非常に厳しい環境だったと考えております。また、今年に入りまして珪藻赤潮が発生しており、ノリの色落ちによる被害というのも懸念されているようでございます。
 こういった状況を受けまして、この小委員会におきましては先ほどもご議論いただきましたように、有明海、八代海で起こっている問題、原因、要因を特定して、そういったものに対して効果的な対策の検討をしていただくというようなことになっております。先ほどからさまざまなご意見をいただいておりますように、全体としての書き方の問題、時間軸の考え方といったようなこともございますし、どういったことをこの原因、要因として取り上げて、そうでないものは捨象していくかということもございます。そういったことも含めまして、また再度事務局内にて検討しまして、さらにブラッシュアップさせたものを見ていただきたいというふうに考えております。
 後で申し上げますけれども、また追って親委員会がございますので、そちらのほうには現状でこういう形での議論がなされているということで報告させていただきたいと考えております。
 本日、活発なご議論をいただきまして、どうもありがとうございました。

○高山室長補佐 事務局のほうから3点お知らせがございます。
 評価委員会の日程でございますけれども、3月11日の午後、ここの環境省の第1会議室で開催する予定でございます。
 それから、26年度の小委員会のスケジュールでございますけれども、3回から4回の開催を予定しておりまして、次回は6月ぐらいに小委員会の開催を予定しております。また、スケジュール等の調整へのご協力をよろしくお願いいたします。
 それから、今日の議事録の確認の依頼を後日いたしますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、これにて第6回の海域再生対策検討作業小委員会を閉会いたします。議事への進行のご協力、どうもありがとうございました。

午前11時27分 閉会

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