第14回環境省独立行政法人評価委員会 国立環境研究所部会会議録

日時

平成19年7月3日(火)14:28~16:37

場所

合同庁舎5号館共用第7会議室

議題

(1)
部会長の選任等について
(2)
平成18年度独立行政法人国立環境研究所の業務実績の評価等について
(3)
その他

配付資料

資料1
資料2
資料3
資料4
資料5
資料6
資料7
資料8
資料9
資料10
参考資料1  独立行政法人評価委員会関係基礎資料
資料2 平成18年度国立環境研究所年度計画
資料3 平成17年度独立行政法人国立環境研究所業務実績の評価書
資料4 国立環境研究所年報 平成18年度
資料5 国立環境研究所研究計画 平成19年度
資料6 国立環境研究所パンフレット

出席者

委員   磯部 力委員、熊谷洋一委員、小池勲夫委員、高木勇三委員、高月 紘委員、西間三馨委員、松尾友矩委員
環境省 大臣官房 石野審議官
総合環境政策局 室石環境研究技術室長
岸本調査官
高見環境研究技術室長補佐
国立環境研究所 大塚理事長
安岡理事
仁井理事
村川総務部長
加藤企画部長

議事

【室石環境研究技術室長】 先ほどの委員会が延びました関係で、定刻を過ぎておりますが、ただいまより環境省の独立行政法人評価委員会の第14回の国立環境研究所部会を開催いたします。
 先ほどの委員会におきまして、国立環境研究所部会に所属指名されました先生方、改めまして、どうぞよろしくお願いいたします。
 先ほど委員のご紹介は済ませておりますので、時間の関係もありますので、委員のご紹介は省かせていただきます。
 それでは、環境省側のご紹介ですが、事務局側も先ほどご紹介しましたので、国環研の方を早速ご紹介させていただきます。
 先ほどごあいさついただきましたけれども、大塚理事長でございます。
 続いて、安岡理事でございます。
 仁井理事でございます。
 それから、お手元の座席表と順番逆でございますが、村川総務部長でございます。
 それから、加藤企画部長でございます。
 よろしくお願いいたします。
 なお、本日、11名の定足委員のうち7名がご出席ということで、過半数を超えまして、定足数を満たしておりますことをご報告申し上げます。
 まず、議事に入ります前に、配付資料の確認をさせていただきます。
 お手元の議事次第に、資料が1から10までと、参考資料1から6までというリストが議事次第についておると思うんですが、まず資料の1が、業務実績評価に係る基本方針でございます。資料2が評価シートでございます。これに実際にAとかBという数字とコメントをお書きいただくわけです。資料3が、17年度の業務実績の評価結果についての意見についてというものです。それから、18年度の業務実績報告書、これは白い冊子でございます。資料5が、その資料編になっております。資料6が、平成18年度の財務諸表でございます。資料7が、18年度事業報告書でございます。資料8が、平成18年度の決算報告書になります。資料9が、これはコピーのとじ物でございますが、監査報告書でございます。1枚紙で資料10、今後の予定でございます。
 参考資料になりますが、紙ファイルでちょっと分厚いものですが、関連法規で、これは会議終了後、回収させていただく予定です。参考資料2が国環研の18年度年度計画、参考資料3が17年度の評価書でございまして、これは昨年、部会で評価いただいたものでございます。見本といったものになるかと思います。参考資料4が国立環境研究所年表18年度、参考資料5が平成19年度の研究計画、そして最後に国立環境研究所のパンフレットがついておるかと思います。
 以上、もし過不足ございましたら、事務局にお知らせいただくようお願いいたします。もちろん、議事途中でも結構でございます。
 それでは、ないようでございましたら、早速進めさせていただきますが、先ほどと同じように委員が改選されました後の最初の部会ですので、部会長がまだ決まっておりません。部会長が選任されるまでの間、僭越でございますが、事務局側で議事進行を務めさせていただきます。
 では、早速ですが、部会長の選任に移りたいと存じます。
 先ほど、委員会令の紹介を委員会でご紹介いたしましたが、5条3項の規定によりまして、部会長は当該部会に属する委員の互選により選任するというふうになっておりますが、部会長についてご意見ある方ございましたら、お願いいたします。

【小池委員】 この部会長に高月委員を推薦させていただきたいと思います。高月委員は、この評価委員会が発足した13年度からずっと委員をされておりまして、これまで第1期の中期目標中期計画の国立環境研の評価をやられていて、十分な実績があると思いますので、ぜひお受けいただきたいと思います。

【室石環境研究技術室長】 どうもありがとうございます。
 ほかに意見はございますでしょうか。

(な し)

【室石環境研究技術室長】 それでは、高月委員に部会長をお願いするということでよろしいでしょうか。
(拍 手)

【室石環境研究技術室長】 ご異議ないようですので、高月委員が部会長に選任されました。それでは、高月部会長におかれましては、部会長席にお移りをいただきたいと思います。
 それでは、以降の議事進行につきましては、高月部会長にお願いをいたします。

【高月部会長】 それでは、部会長になりました石川県立大学の高月ですが、先ほど紹介ありましたように、最初から比較的まじめに出てまいりましたので、ついついこんなことになってしまいましたけれども、ひとつ委員の皆様方、よろしくお願いしたいと思います。また事務局、そして国環研の方々も、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 それでは早速ですが、先ほどの委員会と同様に、まず委員長に事故があるときに代理者をということでございますので、その代理者を決めさせていただくということで、先ほどの規定にありましたように、委員長が決めるということになっておりますので、よろしゅうございますでしょうか。
 あらかじめちょっと打ち合わせさせていただいて、佐和委員になっていただくということで、きょうはあいにくご欠席ですが、内諾は得ておるようですので、立命館大学の佐和委員に私の代行をお願いしたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。

(は い)

【高月部会長】 それでは、そういうことで進めさせていただきたいと思います。
 それでは、早速ですが、第2の議題に移らせていただきまして、独立行政法人国立環境研究所、平成18年度に係る業務実績の評価についてに入らせていただきたいと思います。
 まずは、資料等に基づきまして、事務局から説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【室石環境研究技術室長】 それでは、資料の1から3までの関係になりますが、説明をさせていただきます。資料1が業務実績評価に係る基本方針となっておりますが、これは平成14年の5月に評価委員会の方でお決めいただいた基本方針になっております。
 年度評価に当たりましては、この基本方針の1(1)及び2(1)に基づいて評価をしていただくということになるわけですが、この2ページの真ん中、片仮名のイで評価基準というのがございます。これが実際そのAとかBというものでございますが、SからDの5段階の評価、奇数ですので、つまり真ん中であるBというのが存在する5段階評価になっておるわけでございますが、Sが特に優れた成果をあげている、Dというのは大幅な改善が必要であると、Bというのがおおむね適切に成果をあげているということで、5段階評価になっております。この文言を参考にしていただきたいと思うんですが、実際、これまで既に第1期の中期計画の中で評価をしてきていただいておるんですが、このS、A、B、C、Dの評価の考え方といたしまして、必ずしもその相対評価のように全体の評価軸がBが平均値になるように、AとかCとかSとかDが適度にばらつくというような、そういう相対評価でやっていただいたのではなくて、今まででございますと絶対的評価といいますか、きちっと成果を上げていれば、それは、例えばAがほとんどになっても構わないというような方針でもって、これまではつけていただいておるというわけでございまして、先ほど参考資料に17年度の評価書をつけさせていただいておりますが、その中でもAがかなりの部分を占めており、Sが幾つかあるという、そういった結果が18年度の評価になっておりますが、私どもといたしましても、必ずしも平均的につけるというふうにはお考えいただかずに、絶対的に国環研自身のそのやった業績を評価していただいて、優れていれば、躊躇せずに優れているという評価をつけていただくとありがたいかなと思います。
 それから、資料2の評価シートでございます。これが実際に各中期計画の項目に沿って、それぞれ評価をいただけるように、評価シートというのを作成いたしております。評価と書いてあるS、A、B、C、Dについては、先ほど述べましたとおり、基本方針に基づいてつけていただくわけです。それから、左記の評価の理由、根拠等というところで、コメントを簡潔に書いていただければと思っております。この評価シートにつきましては、後ほど、電子データをメールでも送付させていただきますので、それも御利用いただければというふうに思っております。
 後ほど、スケジュールをまたご紹介いたしますが、最初の締め切りを7月23日とさせていただく予定でおりますので、よろしくお願いいたします。
 それから、資料の3、平成17年度の業務実績評価の結果等についての意見というのをごらんいただきたいと思います。昨年、国環研部会においてとりまとめられました評価結果を、先ほど委員会でもご説明しました総務省の政独評価委員会の方に通知をいたしました。それに対して、政独評価委員会の方から反応があったわけですけれども、その反応がこの意見、資料でございます。
 ご説明いたしますと、1枚めくっていただきますと、3枚目に別紙がついておると思うんですが、3ページ目をごらんください。
 独立行政法人環境再生機構の方で2点指摘されていますが、これは隣のことでございますので、機構についての指摘は直接あったんですが、国環研については、また1枚めくっていただいた最後のページのところで指摘がございますが、内容としては、率直にはよろしいというようなご意見でございまして、本法人については、このとりまとめに当たって見直しの中であわせて検討を行ったところであり、所要の意見については勧告の方向性を通じて指摘していると。なお、勧告の方向性を踏まえて策定された新中期目標に沿った業務の質の向上、効率化が、今後とも的確に推進されるように評価をしていただきたいという注文がついております。
 それから、別紙の1枚目、つまり全体の3枚目に戻っていただきまして、所管法人共通ということで、これはどこの法人という指定はなく述べられているのが幾つかございますが、人件費削減とか給与水準の適正化の取組状況の部分とか、随契の見直しの取組状況の評価とか、あるいは公的研究費の不正使用の防止に関する取組状況などなど、これは共通事項として評価しなさいということでございますが、この中でいきますと、市場化テストまでは国環研にも該当しますけれども、四つ目のポツで、資産活用状況の中で、主要な固定資産の減損に関する記述になりますが、国環研ではそういったものを持たないということでございますので、該当はしないかと思います。
 本日、国環研から業務実績報告をご報告いただきまして、皆様方に評価をしていただくわけですが、ただいま私から申し上げましたような、基本方針でございますとか、評価シートの構成、あるいは政独評価委員会からの指摘等を踏まえて、ご評価をいただければと考えております。よろしくお願いいたします。
 以上、簡単でございますが説明でございました。

【高月部会長】 これもうかなり決まってしまっていることなので、今さら質問等ないかと思いますけれども、何かありましたらお受けしたいと思いますが、こんな方針で評価をしていただくということで、よろしくお願いしたいと思います。
 後から出てきますこの評価シートが、まさに夏休みの宿題でありまして、かなりの数の宿題になるかと思いますが、よろしくお願いします。
 それでは、早速ですが、平成18年度の独立法人国立環境研究所の業務実績について、報告を受けたいというふうに思います。これは、この独立法人が主務省庁の定めるところによりまして、各年度ごとにちゃんとやっているかどうかということを、この評価委員会で評価を受ければならないことになっておりまして、これに基づくものでございますので、きょうは大分、委員の皆様方には聞き役をしていただくことになるかと思いますが、国環研から説明を逐次お願いしまして、それを聞いて、後でいろいろ質問お願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、早速ですが、大塚理事長から説明をお願いしたいと思います。

【大塚国環研理事長】 それでは、よろしくお願いします。私の方から、最初に第2期中期目標期間における基本方針について、手短に述べさせていただきまして、その後で研究担当の安岡理事、企画・総務担当の仁井理事から、18年度の業務実績を説明したいと思います。
 私がお話したいポイントは三つでございます。このパワーポイントは、お配りしている資料と順番が逆になったかもしれませんが、第2期における研究計画をお示ししています。
 まず、私たちが重点を置いた考え方は、選択と集中という上に書いてあることでございます。ただ、一方で、環境研究というのはそのような特徴を持っていると思うんですが、継続することによって大きな意味を持つとか、それから、新しい環境問題へ対処するための方法論の開発とか、そういうことも非常に重要でございますので、下の欄にあります挑戦と継続ということも重視して考えてまいりました。
 選択と集中にこたえるために、四つの重点研究プログラムを設定いたしました。どれで喫緊に解決するべき課題だと考えております。
 重点研究プログラムを実施する研究ユニットとして、既にありました三つのセンター、すなわち、温暖化につきましては地球環境研究センター、循環型社会につきましては循環型社会・廃棄物研究センター、環境リスクにつきましては、同じ名前の環境リスク研究センターが担当することといたしました。すなわち、それぞれのセンターと、そして新たに創設しましたアジア自然共生研究グループが担うことにいたしました。これらの重点研究プログラムを実施するに当たりまして、適任の研究者をいろいろな基盤研究ユニットから集めるなど、第1期から第2期にかけまして、かなり大幅な研究者の配置がえ等を行いました。
 したがいまして、各プログラムはさまざまな分野の研究者からなっているわけで、地球温暖化プログラムを例にとりますと、大気圏環境研究領域の研究者、社会環境システム研究領域の研究者、あるいは生物圏環境研究領域等の研究者からなっています。
 図の下に書いてありますのが、先ほどの挑戦と継続に、より深くかかわる基盤的な調査研究と、知的研究基盤を実施する研究ユニットです。このうち、先ほど申し上げましたように、地球環境研究センターは地球温暖化プログラムの実施主体でもありますが、ほかのユニットは基盤的な研究、先見的、あるいは先導的な研究に、ほぼ特化して研究をしております。
 昨年の独法評価委員会で、基盤的な研究をもっと推進しなさいというご指摘もいただきまして、第1期以上に、今期においては基盤的な研究にも力を入れているつもりでございます。なお、この研究系ユニットは、全部で11になるわけですが、第1期と比較しますと2割ほど少な目にいたしました。
 また、先ほどの全体会議で述べましたように、約200名の常勤の研究系職員がおりますが、ほぼ半数が重点研究を行う3センターと1グループに、残りのほぼ半数が基盤研究を行うユニットに所属しています。
 2番目が、研究所のミッションの明確化として、二つのことを紹介させていただきたいと思います。第1が、パワーポイントの上にございます国環研の憲章です。ここにお示ししておりますように、余り長いものではございませんが、この憲章が所内でボトムアップの議論に基づいてつくられまして、昨年4月1日から、研究所のよりどころということになっているかと思います。
 2番目が、昨年度から始めましたポリシー・ステートメントと私たちが呼んでいるものです。これは研究系ユニットだけでなく、企画部、総務部、環境情報センター、さらには監査室をも対象にしておりまして、各ユニットで使命、目標達成の具体的方法等を議論して決定していただき、それをもとに各ユニット長と、私及び両理事が議論して、最終的に私が承認するというものでございます。これは今年度から実質的には始まっております。
 最後になりますが、我が国で非常に重要な課題になっていますイノベーションとのかかわりについて、簡単にお話しししたいと思います。
 パワーポイントをごらんいただきたいと思いますが、ここにお示ししましたのは、イノベーション担当の高市大臣や総合科学会議の議員の方々と、幾つかの独法の理事長が懇話する会がございまして、そのときに私が説明した内容の骨子です。時間がございませんので詳細は省略いたしますが、環境研究、特に国環研が行う環境研究は、ここにお示ししていますような観点から、社会のイノベーションに貢献すべきと考えております。そして積極的に推進していきたいと思います。
 大変駆け足でお話ししましたが、この後、両理事から業務実績を説明いたします。

【高月部会長】 それでは、お願いいたします。

【安岡国環研理事】 国立環境研究所の研究担当の安岡でございます。
 私ども、中期目標を去年定めました。ここに書いてございます上段の中期目標は、お手元にございます国立環境研究所の中期計画というところの一番頭にあります文章を抜粋したものです。我が国の中核的な環境研究機関として機能すること、学際的かつ総合的で質の高い環境研究を行う、環境研究を選択して重点的に進めると、こういうことを中期目標として掲げまして、18年度から研究をスタートいたしました。
 きょうのお話の進め方でございますが、先ほど資料の2の説明にございましたように、それぞれの項目について、S、A、B、Cという評価をいただくことになっておりますが、それがここに載せてございます、第1から第4まで項目がありまして、その中で私は1.それから3.環境研究に関する部分について説明させていただきます。その後で、仁井理事の方から環境情報に関する部分、2.それから、第2、第3、第4の項目について説明させていただきます。したがいまして、資料2の評価書に対応した形で説明を進めさせていただくということにいたします。
 第2期中期計画を定めるに当たりまして、どこに重点を置くかということをまず議論いたしました。お手元の資料にございますように、使命の遂行、公の精神で行う、それから、自主・自律、効率的な研究を行う、職場を活性化する、こういう幾つかのテーマを掲げて、体制、それから、研究テーマの選択を行いました。
 研究テーマの選択につきましては、今後一体どういう環境問題が起きるであろうかということを、まず議論いたしました。二つ目のポツにあります顕在化する環境変化、我々の周りにいろんな環境変化があるわけですけれども、それをここ数年で、近未来でどういう問題が起きるんだろうかということを、まず議論いたしまして、その中から環境研究にどういうものが要請されているんだろうかと、そういう議論をいたしました。それをボトムアップ的に議論をいたしまして、研究の構造というのを定めてきたと。したがいまして、戦略、構造というものは、こういうボトムアップの議論に基づいてつくられたということが言えると思います。
 その構造がここに挙げたものでして、環境の将来ビジョン、将来一体どうあるべきなのか、それから、そこに至る道筋はどうなるか、ビジョンを先に立てて、それについて進めるということ。それから、それを実現するための環境技術をどう開発していくか。このビジョンと技術という二つのキーワードをまず挙げまして、それを地球のレベル、社会環境のレベル、生命、生活のレベルと、こういう三つの輪と申しますか、スケールに応じまして、どう組み合わせていくかというふうに研究を構成いたしました。当然、その中には基盤的な研究も必要ですし、情報的な基盤も必要になるということで、基盤システムをこのベースにつくるということも、もちろん念頭に置いております。
 これは先ほど理事長から話がありましたけれども、集中と選択、継続的な研究を行うということで、構造を二つに分けました。四つの研究プログラム、これを重点研究プログラムと称しまして、温暖化、循環型社会、環境リスク、自然共生、アジアというキーワードがついていますけれども、自然共生、こういう四つの分野を重点化しようというふうに決めたわけです。ここについては資源を集中して研究を進めると。
 ちなみに、この四つの構造は総合科学技術会議、環境省で議論されました今後重点化していくべき研究分野というものに、ほぼ対応した形で構成をしているということになります。したがいまして、決して独りよがりでやったということではなくて、日本全体、世界全体の流れの中から重要であろうというテーマを選びまして、ここに四つの分野を設定したということでございます。
 当然、こういうプログラム、もしくはプロジェクト、この中に中核プロジェクトというものが入り込むわけですが、そういうプロジェクトベースで行うものだけではなくて、基盤的な研究を進めることが必要である。これは昨年までの評価委員会の方々からもご指摘をいただいておりまして、こういうプロジェクト的な研究だけではなくて、基盤的な研究も推進すべきというご指摘をいただいております。そのために基盤部門、基盤ユニットというようなものを設けまして、いわゆる、従来から言う学問体系に根差したようなグループも構成いたしました。これを基盤研究領域と称しております。もう一つ、基盤ラボというものがありますが、こういう部分で実現していると。したがいまして、この四つのセンター、プラスグループと、それから基盤研究領域、これを一種のマトリックスをちょっと開いたような形になりますが、そういう構造で研究の推進体制を組んだわけでございます。
 これは組織図との対応でございまして、今お話しはましたのは、どういうふうに研究プログラムを構成するかというお話だったわけですが、ここにありますように温暖化研究プログラム、循環型社会研究プログラム、リスク、アジア自然共生というふうにプログラムを構築し、さらに基盤部門をつくりましたけれども、それに対応する形で組織も構成いたしました。この重点プログラムを進めるに当たっては、地球環境研究センター、循環型社会廃棄物研究センター、環境リスク研究センター、アジア自然共生研究グループ、このセンターとグループを構成いたしました。これは組織です。こちら側は組織になります。基盤研究を推進するということで、社会環境システム研究領域、化学環境研究領域、環境健康研究領域、大気圏環境研究領域、水土壌圏環境研究領域、生物圏環境研究領域、これが基盤の六つの研究領域になります。それに加えまして環境情報センター、環境研究技術基盤ラボラトリーという基盤的な仕事を行う二つの組織をつくっております。これが全体の研究所の構造になります。
 例えば、地球環境研究センターを取り上げてみますと、ここでは地球環境研究プログラム、この重点化プログラムももちろん行いますし、ここでは知的研究基盤の整備とモニタリングを行ったりという事業もここで行っておりますので、このセンターは二つを対象とします。それぞれのプログラムは、主としてこの地球環境研究センターが行いますが、当然、ほかのセンターもしくは領域のメンバーがここに入って研究を共同して行うという構想にしております。
 それでは、これから少し研究のプログラムの中身をご紹介したいと思いますが、まず、4重点研究プログラムです。地球温暖化、このプログラムにおきましては、地球レベルの観測とモデルの構築、それに基づきまして将来の予測、さらに対策の評価を行います。最終的には、脱温暖化社会をどういうふうに構築していったらいいか、それをビジョンを立て、そして、そのシナリオをつくって研究を進める。そのための道具立ての開発、さらに、それを下支えします観測データの収集と、モデルの構築を行ってまいりました。
 循環型社会では、例えばいろんな廃棄物が出る、そういうものをどうやって循環型社会の中に組み込んでいくか。これも将来像を描きまして、そして、そこに至るための技術開発、システム開発、こういうものを行っております。
 環境リスク、このプログラムでは、我々の周りにありますさまざまな有害な化学物質、外来の侵入生物、こういうものが人や生態系に与える影響について評価する手法、残念ながらまだ、このリスクの分野においては必ずしも手法が確立しておりません。やや横断的な視点で、このリスクとはどうあるものかというのを見なければいけないわけですが、それについて研究を進めるということで行っております。
 それからアジア自然共生、ここはアジアというキーワードと自然共生という二つのキーワードが重なっております。アジアというのは当然我々が位置するところで、今後我々の環境に対して非常に大きな影響を与えるところですから、アジアに特化した形で研究を進めなければいけない。その中で、特にアジア地域における流域圏、大気圏、生態圏、それぞれの領域におきまして、どういうことをこれから考えていかなければいけないかということで研究を進めております。
 この三つはセンターをつくって、こちらはまだグループになっております。将来的にはセンターを構築したいと思っておりますが、正直申し上げまして今のところ、大気圏、流域圏、生態圏という研究が、必ずしも統合化されていないということもあって、今のところはプログラムという形でつくっております。次、お願いします。
 一方、基盤的な研究も推進すべしというご指摘がございました。昨年までは、外部評価委員会では個別の基盤研究グループの評価は行っていただいていなかったわけですけれども、昨年度からは基盤研究グループについても評価を行うということも始めました。どういう形で基盤研究を支援しているかといいますと、例えば、ここにありますような特別研究制度、こういうものをつくりまして、さまざまな研究を進めております。こういうのは主として、基盤研究領域、基盤研究ユニットにおいて実行されているものです。それぞれのユニットが中心になりまして、複数の特別研究を進めていると。
 ここに、それぞれの研究ユニットが進めているものを挙げております。これが外部研究評価の対象として評価される。そういう構造にいたしました。
 これが今までお話ししましたようなところや、構造的に人・金・物という流れで見たものでして、研究がありまして、それを評価する。評価は、国立環境研究所の内部につくりました研究評価委員会、それから、4月に開催いたしました外部研究評価委員会、きょうお集まりいただいています独法国立環境研究所の評価委員会と、この3段階で評価を行っております。この研究自身は、先ほどの重点研究プログラム、基盤研究、それ以外に特別研究、奨励研究、こういったような幾つかの所内での競争的な資金も準備いたしまして、研究を進めております。
 定員、これは平成18年度の当初になりますので、200名という数字が出ておりますけれども、現在198名と、先ほど理事長から説明がありましたとおりでございます。3月31日の段階では198名です。
 この研究資金になりますが、この研究に相当する部分の交付金として37億、人件費、施設費等で、全部合わせまして96億の交付金をいただいております。それ以外に外部からの競争的資金、これはJSTその他、もちろん環境省もございますけれども、そういうところからの競争的資金。それから、ほかの機関からの受託・請負ということで、総計38億の資金をいただいておりまして、ここの部分の総計75億が、ここにございます研究のリソースとして使われているということになります。
 さて、今、研究の戦略的な推進と構成という部分について説明させていただきました。これからは若干細かくなりますが、研究成果の中身について、ほんのごく一部ですけれども、説明させていただきます。
 まず、温暖化プログラムからでございますが、これは先ほどお話ししましたとおり、観測とモデルの開発を通じまして、脱温暖化社会のあるべき姿を見通して、その実現に至る道筋を明らかにする。それぞれのプログラムは、こういう中核プログラムというのを構成しております。これ以外にも関連するプログラムというのもございますけれども、中核プロジェクトというのを設定いたしまして、そこで集中的に行うと。
 構造といたしましては、例えば、中核プロジェクト1では、主として観測を中心にしまして、変動のメカニズムを調べる。プロジェクトの2では、衛星プロジェクト、これはGOSATという来年度打ち上げる衛星ですけれども、環境省、環境研、JAXAが打ち上げる衛星ですが、それを通じて実態の把握を行う。さらにプロジェクト3では、モデルを介しまして、特にモデルで、一体我々がどういうリスクをこれからこうむるだろうかということの評価を行う、さらにプロジェクトの4、それを全部集めまして、今後のビジョンをどうやって構築するか。
 ほんの数例だけ結果をご紹介します。これは私どもの出力がIPCCにも使われたということでご紹介いたしますが、これはそれぞれのシナリオによって、将来予測がどうなるかということを出しておりまして、この中の一つに我々の研究成果が使われております。今の流れといたしましては、近未来と2100年の長期、この二つのフレーズで予測・評価を行うという流れになっております。
 これはその一例でして、例えば、初期値が異なります10本のプログラムを走らせまして、この基準年、1951年から70年と比較して、例えば2010年から2030年の期間、これを比較してみましょうと。その中間の近未来もやっておりますけれども、例えばこれを見ますと、暑い夜がふえる。10本のプログラムを走らせまして、10本ともに暑い夜がふえるよという地域がこの色であらわされています。これがその色です。初期条件を変えましても、基本的には暑い夜がふえる、こういう結果が出ております。これは近未来ですけれども、それほどではありませんが、2030年になりますと、もうほとんどのプログラムで初期条件によらず暑い夜がふえると、こういう結果が出ております。次、お願いします。
 申しわけありません、各論につきましては、ちょっと短目に紹介させていただきます。
 循環型社会研究プログラム、ここでは、さまざまな廃棄物を3Rしなければいけないということで、循環型社会の近未来のあるべき姿を提示する。そこに至るための技術開発を行うということで、研究テーマを構築しています。
 プロジェクト1、これは物質のフロー、これが一番重要になるわけですけれども、それのマネージメント手法、ここではモデルを使ったマネージメント手法、評価を行っております。
 それから、中核プロジェクトの2、これはさまざまなバイオマスの資源ですとか、例えば水銀なんかの有害物質、こういうものを一体どう処理していくのかという技術も含めた対策、管理方策を検討しております。その中でも、特に廃棄物のバイオマスに関しましては、その技術開発をここで取り上げてやっております。これらを組み合わせまして、国際的な、特にアジアの中で、どういうシステムをこれから構築していったらいいかというプロジェクトを構成等しております。次、お願いします。
 これもちょっと細かい話になりますので、詳細は省略しますけれども、例えば、環境速度という定義をいたしました。これは技術開発の速度と、消費の成長速度、この比をとりまして、そのベースにありますのは、こういうシナリオに基づきますモデルですけれども、例えば95年から2000年の間に、どういうふうに環境速度が変化したかというのを見ますと、やっぱり消費パターンが環境の技術開発の速度を上回ってしまうということでございまして、これが1を超えると、消費速度が環境の技術革新よりも上だということを表しております。どうも、これ全体をまとめてご紹介しますと、環境技術がやや消費に負けているということが、少なくとも過去の10年間からは見えるというふうな解析が出ております。
 環境リスクのプログラム、ここにつきましては、さまざまにございますリスクについて、どういうリスクの評価方法があるかということを研究を進めております。
 全体としましては、曝露評価の部分、健康影響の部分、生態影響の部分に分けられます。特に化学物質が自然界中にどういうものがあって、どういう評価をしなければならないか。その中でも、例えば、ナノ粒子、それから感受性の高い物をどう評価するかというふうな評価手法、それを開発しております。生物多様性についても、外来生物がどうなるかというふうなことも研究を進めております。次、お願いします。
 これはその一例です。例えば、個々の物質についてはいろんな評価方法がありますけれども、自然界中に存在する形で評価することが必要だろうということで、例えば、河川流域の環境水、大気中の物質、こういうものをバイオアッセイ、さまざまなリセプターに対応するバイオアッセイをいたしまして、そのリスクを評価するということを行います。横軸にありますのは地点ですね。A地点、B地点、C地点ということで、この赤い横線が平均値ですが、それぞれに、例えばこのC地点は、バイオアッセイによるリスクが高いというふうな結果があらわれております。次、お願いします。
 アジア自然共生プログラム、これではアジアを対象としまして、流域圏、大気圏、生態圏、それぞれの領域におきまして、今後どうあるべきかという評価を行っております。
 これがそのプログラムの構成になります。今までのやつは、ややブロック図が多いんですけれども、このアジアにつきましては、正直申しまして、まだ全体が一つのプログラムとしてつながっていないというのが実情でございます。ということでございまして、大気は大気で、流域圏は流域圏で、生態圏は生態圏でということで研究を進めております。一つ前をお願いしていいですか。
 これは長江ですね、長江、黄河、メコン川を対象として研究を行っています。
 これは新聞にも出ましたけれども、オゾンの分布、そのうち東アジア起源がどのぐらいかということで評価を行いました。東アジア、中国から由来する影響がかなり強いということがわかっています。次、お願いします。
 あとは、それぞれ基盤ユニットということでございまして、社会環境システム、ここでは人間活動がどういう影響を及ぼすかということについて評価を行っております。
 ここでは、安全な地域を評価するために、最終的にどう総合評価するか、ライフスタイルのあり方をどうあるべきかということを行っております。次、お願いします。
 これはその一例ですが、例えば、韓国の清渓川(チョンゲチョン)というところで、道路を河川に変えた。そのことによってヒートアイランドがどう変わったかというような研究を行っています。次、お願いします。
 化学環境研究領域、ここにおきましては分析の方法を核にいたしまして、環境、生物、生態系に、どういう化学分析方法が適用できるかという研究を進めております。
 それぞれの課題に対しまして、これもちょっと複雑な図になりますけれども、インベントリーの作成から、モデル、さらに曝露評価というようなことで、全体の研究をまとめるということで行っております。次、お願いします。
 これはその一例でして、ダイオキシンの例で、これはちょっと図が見にくいですが、それぞれの地域におきまして、ダイオキシンがどれだけあるかというような、モニタリングから含めて研究を進めております。次、お願いします。
 環境健康研究、これにつきましては、さまざまなストレスがどういうふうに健康に影響を及ぼすか、それを遺伝子のレベルから生態のレベルまでを、さまざまな手法開発、さらに影響評価ということで進めております。
 これがそのブロック図になりますが、キーワードでいいますと、分子メカニズムレベルから、新たな影響評価法、さらに疫学方法、総合評価ということで、さまざまなレベルで研究を進めておりまして、次、お願いします。
 例えば、トキシコゲノミクスという新しい手法、これは遺伝子のレベルから毒性を調べるというふうなことで研究が進んでおります。次、お願いします。
 さらに、知的な基盤を整備するということで、モニタリングの体制を強化しておりまして、例えば、さまざまな航空機を使った研究、船舶を使った研究によりまして、地球レベルで、地域レベルで、どういう環境変動が起きているかということを調べております。次、お願いします。
 これは海洋中のpCO2の分布を調べたものでして、国際的な協力事業ですが、世界の分布が大体明らかになりつつある、この辺に対しても環境研がかなり大きな貢献をしております。次、お願いします。
 きょうご紹介しましたのは、先ほどの4月に行われました環境評価において評価をいただいたものでございまして、これが評価の総点でございまして、重点化プログラムにおきましては、ここにございますような評点をいただきました。それから、基盤研究ユニットの研究プログラムにおきましては、こういう評価。それから、地球環境モニタリングに関しましては、4.7という評価をいただいております。これは資料の11、12、13に詳しく載っておりますので、ご参照いただければと思います。次、お願いします。
 特別研究におきましても、その終了課題におきましては評価をいただきました。ここにその評点が載っておりまして、これは資料の14にその詳しい内容が載っております。終了課題につきまして、事業評価の評点をいただくことにしております。。
 これらの成果がどのように論文に発表されたかということでして、中期計画の平均値よりは、18年度は上回ったということで、目標は達成されたのではないかと考えております。
 この研究成果の発信の部分でございますけれども、さまざまな形で研究成果の発信を行っております。次、お願いします。
 科学の先端については、学会の論文発表、これ今お話ししたとおりでございまして、かなり数多くの発表が行われ、さらにIPCC等への貢献が行われております。環境施策への貢献というところでは、審議会などの参画いたしまして、さまざまな意見を述べるという形で、環境研の貢献が見えた形で提案されていると考えております。その他、人材の育成、環境教育等を通じて、アウトカムというものを目に見える形で行っております。特許についても、これは資料26に詳しく載せてありますが、昨年度でこれだけの件数の特許が出されております。次、お願いします。
 あと、内外の研究機関、企業、大学と連携を行っておりまして、32件の共同研究、それから、地方環境研究所は非常に力を入れておりますが68件、企業からの受託等で24件、こういう共同研究を進めておりまして、外部との連携も図っている、そういう表でございます。次、お願いします。
 特に、地方の環境研究所との連携は非常に重要視しておりまして、それぞれのテーマ、これをボトムアップ的に行いますが、かなりの予算も投下して、地方の環境研との連携を進めております。その成果をさまざまな場で発表するということを行っております。
 大学との連携、これは非常に多くの大学と連携大学院を持たせていただいております。ここに挙げてあるのは連携大学院と契約のもとに行っているところでして、総計、これも資料に載っておりますが、資料の5と6を見ていただくとわかりますが、20名以上の教員が連携大学院の教員として参画しております。非常勤講師としましては、144名という形でほかの大学の講義に出ております。次、お願いします。
 環境行政、科学技術行政への貢献ということでございますけれども、例えば、中央環境審議会、文部科学省の審議会、こういうものに環境研究所の職員が参画をいたしまして、意見を述べ、さらに、その調査、方向性の検討に参加しております。
 国際的な連携も進めておりまして、資料の7から9に、どういう連携が国際的に行われているかというもの、資料の28に契約件数が全部、個別の例が載っておりますけれども、例えば、IPCC、国連環境計画、UNEP、OECD、さらに新しくスタートしましたGEOSS、地球観測の国際的な枠組みですけれども、そういうもの。それから、アジアFlux、こういうものに対しまして、環境研がかなり主体的になって活動しているということが言えます。
 これをどういう形で、国民の皆さんにお知らせするかということになりますが、もちろん研究報告という定期刊行物はございますけれども、それ以外に、ニューズレター、ホームページ、マスメディア、こういうものを通じまして、皆さんにご報告を申し上げております。特にこのところ、研究者がテレビや新聞に出る機会が多くなっております。それから、環境儀という、これは比較的最近始めたものですけれども、環境研究所の職員が、環境とは何かというものを非常にわかりやすく説明しておりまして、手前味噌になりますが、評判を呼んでおります。これ以外にも公開シンポというものも、つい先々週、京都と東京で行わせていただきました。
 これが、その一例です。これは先週行われました公開シンポジウム、748名のご参加をいただきました。これもつい先月行われましたエコライフフェア、こういうものを通じまして、国民の皆様との対話、広報活動を進めているところでございます。
 ちょっと最後、駆け足になりまして申しわけございませんでした。これが環境研究所の研究としての業務活動報告でございます。

【高月部会長】 ありがとうございました。ちょっと時間押しておりますけれども、一区切り、研究の部門をご説明いただきましたところで、各委員さんから、何かご質問がありましたらお聞きしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。どんな質問でも結構ですので、どうぞご自由に。

【小池委員】 中期計画、中期目標は5年で、中のプロジェクトは3年でやられているプロジェクトが多いですけれども、これは評価のときには一体どういうふうな扱いになるでしょうか。先ほどは、終わったものに関して、それぞれの年で評価するというようなご説明でしたけれども。

【大塚国環研理事長】 今、小池先生がおっしゃった評価というのは、研究所でやっている外部評価のことでよろしいですか。

【小池委員】 研究所でやっている外部評価と、この独法の評価委員会は基本的に研究所でやっている外部評価を受けて、それを参考にして評価するという形をとられていますね。ですから、それとの関係をお伺いしたいと思います。

【大塚国環研理事長】 今のご質問は、評価委員会の先生方のご判断によるとしか、私からは申し上げられませんが、国環研として外部評価をしていただいている耐用期間が5年というのは長いと思います。所内公募型の特別研究などは3年を基本としていますので、終わったときに評価をしていただいております。その結果は独法評価委員会に上がっていると思いますので、その先のことはお任せするということだと思います。

【仁井国環研理事】 ちょっと補足させていただきますが、重点のプログラムにつきましては、毎年毎年、外部評価委員会の評価をいただいております。
 それから、基盤領域、あるいは基盤領域が幾つかジョイントしての特別研究というのを所内で公募の形で採択して、これの基本タームが3年というものです。これについては、終了した時点で外部評価に付するという形になっておりますので、四つの重点のものにつきましては、毎年毎年、外部評価をしていただいているということでございます。

【高月部会長】 よろしゅうございますか。
 今あった、この資料の5の方にその外部評価の結果が出ているんですね。

【松尾委員】 二つほどあるんですが、一つは今の問題で、この6ページの資料の今の内部研究評価と外部研究評価と我々の評価、何か矛盾する結論というか、内部評価じゃよくなかったのが外部評価では逆に評価されたとか、そういう評価の軸が違う可能性について考えることが必要だと思います。この三つの評価をやらなきゃいけないのかというのが、私はよくわかんないんです。評価だらけ、評価疲れにならないようにと思うのですが。

【安岡国環研理事】 確かに、ここで評価いただきます独法の評価と、外部評価というのは、外部評価の結果を尊重していただくと一応書かれてはおりまして、これは、この独法評価委員会がそういうふうに決めていただいたと理解しておりますけれども。したがいまして、独法評価委員会が外部評価委員会の結果を尊重していただきますと、そう矛盾はないんだろうと思うんですけれども。ただ、すべてのテーマについて外部評価委員会が評価をされているわけではありませんので、それ以外について、もし、この独法評価委員会で評価されるということであれば、そこにはちょっとした齟齬が生まれる可能性はなきにしもあらずという気はいたします。

【松尾委員】 齟齬が生まれても構わないというのか、それをどうするかというのが、研究所としては一番大事でそこが自主的研究とか自主性ということにかかわると思うんですね。周りから言われて、何かだんだん丸くなっちゃって、金平糖のトゲがなくなったのでは大した研究じゃないとも言えますからね。その辺をどう評価というのを考えるかというのは、非常に難しい、評価には矛盾する要素があって、この辺のところは気をつけないと、何かえらく問題を起こす気がしているんですが、一般的な話で、余り長く議論しなくていいですけどね。

【大塚国環研理事長】 ありがとうございます。一つだけ申し上げたいのは、外部評価も少しシステムを変えまして、現在、分科会方式で、分野の近い先生方に分科会に入っていただいてやっています。ですから、委員長もおっしゃっているのですが、委員長は鈴木基之先生ですけれども、点が何点だというより中身をちゃんと評価していただくという方向です。長いコメントもいただいてもおります。分科会の先生方のそれぞれのテーマに対するコメントを重視して、最終的にどうしても点は出てくるのですけれども、私どもといたしては、突っ込んだ議論を通して、研究の改善に結びつけたいというのが本当のところでございます。

【松尾委員】 もう一つ。理事長も言われたし、安岡さんも言われたけど、いわゆるボトムアップ的に決めていくと言われましたね。それは具体的にどういうプロセスがボトムアップ的なのか説明して欲しい。ポリシーのかなり基本的なところでボトムアップ的な手法をとられるというんだけれども、それはどういう中身なのか。これだけ大勢おられる訳だし、本当にそのボトムアップというのは、どのレベルからのボトムアップがどのレベルで確認されて、そういうものになっていくのか、ちょっとその辺のプロセスをお聞きしたい。

【大塚国環研理事長】 私が憲章の説明の際に申し上げたのは、本当にボトムアップでした。憲章をつくることは私が発案して、ワーキンググループのチーフの指名まではいたしました。その後も、私はオブザーバーとしては出ておりましたけれども、ワーキンググループの委員が時間をかけて、また、すべての所員の方とコミュニケーションして決めたと、いうことです。
 一方、研究の内容につきましては、たとえば第2期計画の重点プログラムを策定するようなプロセスにおきましては、全部ボトムアップというわけではもちろんございませんで、トップダウンとボトムアップの組み合わせでした。ただ、本当に時間をかけてそれぞれの研究ユニットでの議論を踏まえて、私たちが主にユニット長と長く議論するというプロセスを経ているつもりでおります。

【高月部会長】 ほかに何かありますか。
 もう一度、絵を出していただけますか。お金が入った、人のあれも。ああ、それですね。
 私の理解している範囲では、ここの委員会での評価というのは、まさに矢印がついているところをずっと下まで引っ張ったところまで含めて評価していくようなことですので、この国環研の組織全体、お金の配分、人の配分等も含めて、全体として評価していただくということになっていくかというように思いますので、外部評価はかなり研究に特化して評価していただいているんではないかと思いますが、その辺ちょっと、評価の仕方が違ってくる可能性はあるかと思いますので、当然、結果的には松尾先生おっしゃるように、大分違う評価になる可能性もあるかというように思います。
 どうぞ、ほかに何でも結構ですので、ございますか。後で宿題が来ますので、聞いておかないより聞いておいていただいた方がいいかと思いますが。
 特に、今すぐということではないようですので、次に、仁井理事からの管理運営も含めてご説明いただいて、また全体的にご意見賜りたいと思いますので、よろしくお願いします。

【仁井国環研理事】 企画総務担当の理事をしております仁井でございます。私は業務実績報告書、このちょっと薄めの白版ですけれども、それに沿ってご説明させていただきます。
 11ページでございます。先ほど安岡理事の説明で、2のところは飛ばすという言い方されましたが、国立環境研究所、業務として二つございます。一つは、環境保全に関する研究を行うというものでございますし、私ども、通称2号業務という言い方しておりますが、環境の保全に関する国内外の情報の収集整理、提供をするという、いわば研究とは独立した業務だという整理の中での事業でございます。
 基本的には、ここで書かれておりますのは、ネットを通じての情報の発信でございます。第1として、11ページにございますような、いわば総合的な情報の提供ということで、EICネットというものを運営しております。これは従来から私どもの運営しているネットの中では、かなり巨大なアクセス数をいただいているところでございまして、昨年度はRSS配信といった工夫も取り込みまして、12ページの頭のところでございますが、端的にろろろ申し上げればページビューにおいて、17年度に比べて27%ほどアクセスが増加したと、相変わらず高く利用されているというところでございます。
 その下の自己評価と今後の対応というところに、少し書いてございますが、このEICネット、平成8年、10年以上前に、行政、研究機関、企業、市民社会、そういったものの情報交流の場をつくろうということで、財団法人環境情報普及センターと、当時国の付属機関でありました環境研究所がジョイントする形で、インターネットがそろそろ立ち上がるといった時点でスタートしたものでございます。
 今申し上げたように、アクセスもかなり大きく成長してきたところでございますが、こういった活動を、そのまま100%税金で続けていくのが妥当かといったようなところについては、私どもとしてもちょっと考えているところがございます。基本的に、市民社会を中心としたような部分につきましては、民間の活動に委ねるような形で、環境技術、環境研究を主軸としたものにシフトしていこうという方向でございます。これは今年度行っている作業でございます。
 13ページ、環境研究・環境技術に関する情報の提供ということで、環境技術情報ネットワークというページを持ってございます。これはどちらかといえば、少し玄人向けのページでございますので、ページビューの絶対数は少ないですけれども、14ページのところに書いてございますように、一昨年度に比べて2割弱の増加といった状況でございます。
 それから、15ページ、環境の情報。大気、水等についての環境の情報を見やすい形でグラフや地図の形で提供していこうということで、大気、水、あるいは新しいものとして、音風景でありますとか、かおり風景でありますとか、そういったものについての提供を行っております。ページの構成をかなり変えまして、アクセスしやすい形に整理したところでございます。ページ構成を変えて、階層をかなり浅くして、本体のものにアクセスしやすくしたといったことで、単純に絶対数値の比較はできないんですが、換算した形での一昨年度との比較をしてみますと、17ページの上の方にございますように、17年度に比べて、3割ぐらいの増加というふうに見積もっているところでございます。
 18ページ以降、研究の発信といった部分については、先ほど安岡理事からお話し申し上げたところでございます。
 34ページまで飛んでいただきたいと思います。これからはどちらかというと、研究所のアドミニストレーションの話ですので、事務的なお話で少し退屈かと思いますが、ご容赦いただきたいと思います。
 まず、34ページ、組織の問題です。18年度は第2期のスタートということで、第1期に比べて、先ほど研究の面からもご説明申し上げましたが、組織的にも大きく変えたところでございます。34ページの下の方にもございますように、組織を大きく変えたと同時に、研究組織のスリム化を図ってございます。17年度に67室・チームといった、いわば室長さんクラスの方がいらしたわけですが、18年度から53室に削減するという形で、組織的なスリム化も図ったところでございます。
 一方では、企画の機能を向上させるということで、研究推進室を新たに設けたところでございます。それから、内容としては右の方にございます。これは総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会からも言われている中身にも関係いたしますが、研究上の不正行為、これについてガイダンスが発せられたものに対応する形で、私どもとしても国立環境研究所における研究上の不正行為の防止等に関する規定というものを昨年秋につくりまして、通報があったときの対応でありますとか、そのときの具体的な調査委員会の設置といったような、通報なり情報があったときの体制の整備を図ったところでございます。
 それから、科研費を中心といたします研究費の不正使用といったことに対しましては、ことしの初めに文科省からガイダンスが出されたところでございますし、環境省からも年度末でしたか、ご指導いただいたところでございます。研究費の管理・監査に関する委員会というものを内部的に設置いたしまして、責任体制等を整備するための動きをしております。秋までには規程をつくっていきたいというふうに思っております。
 また科研費等の事務、科研費等と申しますのは、組織、環境研に直接お金が入るという外部資金ではなしに、研究者個人を名あて人とする研究補助金でございますが、これを従来、総務部の総務課が担当しておりまして、金の出入りについては管理部門で管理していたものがございますが、今年度からは会計課に移管しまして、調達についても、管理部門が直接行うといった形で体制の整備を図っているところでございます。
 36ページにまいりまして、人の問題でございます。36ページの中ほどにございます人材の重点配分、これは先ほど来研究の方でもお話しさせていただいておりますが、重点研究プログラムを支える組織に対して約半分、その他の研究部門に対して約半分という研究者配分をしているところでございます。
 一方で、転入・転出の状況ですが、37ページの上の方にございます。総括的に申し上げれば19人、定年退職はごく一部ですが、転出した方を含めて19人の研究者が去られ、新規採用が11名、これはすべて任期付の職員でございます。
 一方で、後ほどご説明いたしますが、総人件費削減というキャップがかかっておりますので、新規採用にあたってはそういうキャップを意識しつつ、人員を考えているところでございます。そういう中で業務量をこなさなければいけないということで、(3)にございますような形での契約職員、一昨年度154人に比べて、170人という形での増加をいたしているところでございます。
 一方で、やはり管理部門においても、人員のスリム化というものを図っていかなければいけないということで、38ページの上にございますように、かなり管理部門におきましても、毎年毎年、人数を減らしているところでございます。
 一方では、先ほど申し上げましたように、研究費不正という形で、管理部門の管理の強化といったことがガイダンスされておりますけれども、守るものは守りつつ、出せるものは外へ出す、あるいは契約職員の方を活用していくといった対応をさせていただいております。
 それから、39ページ、財務の効率化ということでお金の話でございます。39ページの下にございますが、業務費、当然のことではございますが、予算の範囲内で執行しております。一方で、人件費、これは行政改革の充用方針ということで、5年間で5%のカット、17年度に比して基本的には毎年1%ずつ下げていくということを一つのベンチマークとするということでございますが、その額に比べて、昨年度におきましては、予算を3,700万余下回る額での執行となっております。ここら辺も途中で転出される方が、いつ転出されるかとか、そういうものによってかなり微妙なところがございますので、そういったものも勘案しながら、採用のコントロール等をいたしているところでございます。
 それから、40ページにまいりまして、受託収入と自己収入の確保でございます。これは結論的に申し上げますと、中期計画での目標見込額40億余を下回る38億1,100万といったものが、18年度実績でございます。18年度実績、ここで見ていただきますと、17年度よりも下がっているという言い方になります。
 ただ一方、この表の下に、このほかということで、文科省の科研費補助金等の研究補助金については、6億4,600万の交付を得たと書いてございますが、これは先ほども申し上げましたように、研究者個人を名あて人とする研究補助金でございますので、間接費を除きましては、所の収入としては決算の上では入ってこないというものでございます。これの17年度の実績が3億8,700万ということで、18年度は2億6,000万弱増加しております。こういった個人補助金も含めて言えば、外部資金を活用しての研究活動というものが、ポテンシャルが下がったわけではないとご理解いただければと思います。
 40ページの下から随契の問題がございます。国の方針を受けまして、昨年5月に随契審査委員会というものを新たに設けました。そういう形で、今まである意味で随契にし得るものについて随契するみたいな運用をしていたところ、一般競争でどうしてもあり得ないようなものでない限りは、随契にはもっていかないといった運用態度の変更を行っております。
 18年度における契約実績、41ページの中ほどの表にございますが、この時点においても随意契約かなり下がっております。この切りかえを行ったものが昨年の5月でございます。私どもの契約の中には、実験施設のメンテナンス契約といったようなもので、4月1日から継続的に業務提供いただくといった契約がかなりございます。19年度は、さらに随意契約は絞り込んだ形で姿をお示しできるものと思っております。
 42ページ、43ページ、施設についての話でございますが、特に老朽化施設への対応、耐震化への着手と、アスベストの除去工事といったことを行っております。
 また、3のところに研究施設の効率的な利用とございますが、18年度は、先ほど来申し上げておりますように、組織をかなり変えてございます。それに応じて各研究者の部屋等についても再編成をしているということで、スペース課金等も利用しながら、年度当初にかなりのスペースの配分、再配分をしているところでございます。
 それから、44ページ、46ページ、情報技術の関係でございますが、所内のネットワークシステムにつきましては、年度末に新システムの稼働にこぎ着けたところでございます。また、給与システム、会計システムにつきましては、今、新しいシステムに移行するための準備作業、業務自身の棚卸といいますか、仕分けを行っているところでございます。
 それから、情報関係につきましては、45ページの下の方にございますが、内閣の指導に沿った形で、私どもとしてもセキュリティポリシーを策定して、今、情報の格付けの作業、いわば、非常にセキュリティーを意識しなければいけない情報か、ユニバーサルで使える情報であるとか、そういう情報の仕分け作業を全所的に行っているところでございます。
 最後に、私どもの環境研究所の中での環境配慮についてご説明させていただきたいと思います。48ページのところでございますが、グリーン調達等は100%行っておりますが、各種の施策、ESCOの導入といったことで、省エネルギー、CO2削減、廃棄物の削減に取り組んでいるところでございます。
 CO2の排出につきましては、48ページの下にございますように、目標年13年に比べて83%となる削減を図っているところでございますし、エネルギー消費、水道消費につきましても、それぞれ目標を上回る形での削減を行っております。
 こういう中でESCO事業が果たしてきた役割は大きいですけれども、昨年もご報告いたしましたとおり、当初導入したESCOの中で、井戸水を利用して上水の代替を進めるといった部分については、ミジンコの飼育環境にそぐわないといったことで中止しております。そういったことから、ESCOによるCO2削減、あるいはエネルギー削減は実現できておりますが、それに伴う光熱費の削減とESCOサービス料とを比べると、まだ若干ESCOサービス料は多いという状況でございます。来年度ぐらいには、かなり隙間は縮まるだろうと見込んでいるところでございます。
 廃棄物につきましても、50ページにございますように、対前年、あるいは目標でございます対16年に比べましても、減少といった状況になっております。特に、前年に対してといいますのは、17年、18年は組織替えに伴う引っ越し荷物みたいなのがかなり大量に出た年でございますので、対16年はともかくとして、前年に対して減るだろうかということについては、びくびくしていたところではございますが、所員の協力のもとで、何とか削減できたといったところでございます。
 51ページの頭の方にございますように、昨年度初めて環境報告書を公表させていただきました。これは環境配慮法に基づくものでございますが、独法では一番早く世の中へ公表できたという状況でございます。それから、今年度からは環境マネジメントシステムを導入し、今、研修等、所内への浸透を図っているところでございます。
 残りの部分はほとんど重複になりますので、省略させていただきますが、一番最後のところに給与水準の話がございます。59ページから60ページのところでございます。予算の上での人件費につきましては、先ほどご説明したとおり、予算額を大幅に下回った状況でございますが、60ページの上の方に、いわゆる、ラスが出ております。国家公務員の平均的な年齢補正した給与水準に対してどうなんだということで、私どもの研究系職員は103.7という水準、事務技術系の職員は95.2という水準でございます。これは、17年実績のラスが研究系で104.4、事務系で95.6という水準で、研究系においては0.7ポイントの減、事務系はもともと100を下回っているんですが、さらに0.4ポイントの減という状況でございます。年齢だけの補正ですので、100でなければならないとは思いませんが、100を前後してほどほどのところで維持する運営をするということが大事なのかなと思っております。
 それから、先ほどの随契の関係での取り組み、どういったものが随契として出されたか、また、18年度契約の方針についてに基づく取り組みの状況についてという資料を横に置かせていただいておりますので、これもあわせて見ていただければと思います。
 駆け足でございましたが、以上でございます。

【高月部会長】 ありがとうございました。
 ちょっとわかりにくいところもあったかと思いますけれども、研究も、管理運営、あるいは情報発信、一通りご説明いただいたんですが、全体ひっくるめてご質問賜りたいと思いますが、いかがでしょうか。おわかりにくいところは、ぜひご指摘いただきたいと思いますが。

【小池委員】 先ほどのご説明で40ページのところで、自己収入の中に、文科省の科研費に関しては、間接経費だけを入れて、それ以外を入れないと独法では考えられているようですけれども、例えば、研究系の契約職員とかは、多分、科研費で雇われている人が結構いるのではないかと思います。こういうものの扱いというのは、研究所としてはどういうふうに考えられているのでしょうか。先ほど、科研費の場合は個人なのでカウントしないと、でも、研究系の契約職員の場合、研究費を使って雇われている方も結構いるのではないかと思います。そうすると、こちらでは研究所の中の大事なコンポーネントとして数えていて、片一方では外しているというのは、ちょっと考え方としてどうなのかよくわからないので、その辺はどういうふうにお考えですか。

【仁井国環研理事】 科研費は全体に小粒でございますし、それでもってのポスドクの雇用というのは、これ自身についてはないと思っております。ポスドク等は交付金・委託費等で雇用していると承知しております。

【小池委員】 今、科研費で6億ぐらい取られていますよね。最近、科研費はみんな人件費に使えるようになっていますが、なければないで結構です。

【安岡国環研理事】 人に関しては、確かに私どもの研究所、科研費で人を雇うというのが非常に少ないところは事実です。ただ、研究成果というのは研究所の成果にもなっているわけですので、科研費の成果は当然、研究所の成果にもなりますので、予算の部分だけで別枠にするということが、どうなのかということはちょっと議論がいるかもしれませんですね。ただ、個人経費というんですかね、あれは。

【小池委員】 謝金みたいなのはありますね。それとはどういうふうに区別されるのでしょうか。職員ではなくて、謝金は職員ではないと合わないですね。

【仁井国環研理事】 研究班の先生への謝金みたいな話は、当然、科研費の中でもあると思っておりますけれど、いわゆる雇用関係といったものについては、それほどの粒でないというのも一つあるんですけれども、一本一本で見ていきますとですね。

【高月部会長】 何しろ、6億の小粒なんで、これは。

【高木委員】 私もこの部分について、教えていただこう、確認させていただこうと思っておったんですけれども、研究所の収入に科研費の補助金が算入されていないというのは、不覚にも私、その認識していなかったんですけれども、これは研究所の課題代表者、分担研究者、この方たちの人件費は研究所の費用として計上されておって、それ以外の直接の経費についてが研究所の経費としても収入としても計上されていないと、こういうことなんですか。
 それで、私がお伺いさせていただきたいのは、個人たる研究者に直接お支払になられるということなのか、国立環境研究所の研究者という形で名あてして、お支払といいますか、給付を受けるのか、恐らく後者ではないかなと私は想像しているんですけれども、そうした場合に、研究所の収入でないと言ってしまうのはいかがかなというのと、一方で、研究者の人件費が国立環境研究所の経費として扱われていて、しかしながら、それ以外の直接経費が扱われていないというところが、何ともアンバランスと感ずるところですし、研究成果が国立環境研究所の成果という形で掲げられるのであるならば、収入も経費も入れないというのがよくわからないところですし、人件費にだけ計上されておって、国立環境研究所の研究成果でないというのも、これまたおかしな話だなと思いまして、どうもこの扱いというのが理解しかねるんで、教えていただけますでしょうか。

【仁井国環研理事】 私も管理部門担当の立場から、もう組織名あてでお金をいただければ一番すっきりするというふうに正直思っているんですが、例えば、個人名あての、研究代表者個人という形で採択になり、その人が翌年、やはり科研費を受け入れることのできる機関に異動したりすれば、通常は研究費もそこへ引っ越しする、そういう性質のお金と承知しています。
 科研費を受け入れることのできる機関というのは幾つか指定されているわけですね、国立大学であるとか、どこであるとか。そういうところに属する研究者以外は科研費の配分対象にはならない。お金自身は機関として受け入れはするんですが、ある意味で個人に属するということで、その人が同列の機関に異動すれば、引き継ぐ場合もあるでしょうけれども、持っていく場合もある。そうした性格の研究費です。

【小池委員】 例えば、大学の場合は、科学研究費というのは非常に大きな外部資金で、基本的に経理は大学がやっておりますので、これは大学。それでもちろん人が動けば別のところへ行くわけですけれども、でも、いる間は結局そこの組織として受け入れるわけですね。確かに個人あてに来ますけれども、基本的に、そこに所属する研究者として科研費を取っているという私たちは理解なんですけれども。

【仁井国環研理事】 そのとおりです。

【小池委員】 そうすると、やはり研究所の外部資金として扱うのに、差し支えはないように思われ、それだけを個人なのでほかのとは違う扱いをするというロジックがよくわかりません。

【安岡国環研理事】 昔、科研費は本当に個人の口座でしたですよね。あの流れがあるので、多分こういう扱いになっているんですね。
 ただ、確かに今ご指摘のありましたように、研究成果も組織として出しますし、今はある意味で機関経理もやっておりますので、確かに、財布の入り口がちょっと違うというのはあるんですけれども、研究所の外部資金であるという扱いは、やっぱりそういう解釈の方が正しいんではないかなという気も、私もいたします。ただ、財布は違うという気はいたしますけれども。

【仁井国環研理事】 国環研で外部資金をどれだけ稼いだかみたいなランキングなんていうものあるわけですね。これは研究者1人当たりでいくと、研究独法の中では国環研はダントツだとか、そういうありがたいランクもあるんですけれども、そういうときの外部資金には、これも入っています。
 ただ、やはりこれは費目の性質として、どうも個人の資金との性格は残っているようで、例えば、科研費で大型の備品を買って、それを残していくとすれば、組織へ譲渡するというような手続を1回とる、そういうことをやっています。
 決算書上には入ってこないものの、機関経理はしております。

【高月部会長】 ありがとうございます。いかがでしょうか。皆さん方、かなりこの辺、気になったようですので、ちょっと二重帳簿になる可能性もありますけれども、国環研の方でいわゆる科研費で来るような費用も、少し我々の判断資料として整理していただいて。

【仁井国環研理事】 こちらの分厚い方の、ちょっと件名までは書いてございませんが、43の1というところに、研究補助金の交付決定状況というものについてはお示しさせていただいております。

【高木委員】 私は会計という立場から、この処理が適切なのかという気も抱いているというものでして、このような科研費の取り扱い、ほかの独法も同様なのかどうかというところ、いま一度確認させていただければなというふうに思うところなんですが。

【仁井国環研理事】 ちょっと次回までに整理させていただきます。

【高木委員】 よろしくお願いします。

【室石環境研究技術室長】 ちょっとよろしいですか。今のご指摘は事務局も確認したいと思いますが、薄い方の40ページの自己収入の総額と主な内訳というところで、自己収入の中に競争的資金一括計上と、主な内訳に入っていますので、つまり、科研費以外のその競争的資金はたくさんありますけれども、そういうのは20億余り自己収入にちゃんと入っているわけで、これは恐らく私どもの技術室で持っている競争的資金、環境研究技術開発等推進費ですけれども、これは個人ではなくて組織名あて人にしております。理事長なり、国環研なり、あるいは大学であれば学長さんなりというふうなことで、研究者にしない仕組みをとっている競争的資金は、こちらに入っているんだろうと思います。だから、その辺ちょっと、私どもも他の独法ともあわせて、あとは政独評価委員会の方も含めて、ちょっと考えたいと思いますので。

【高月部会長】 ちょっとこちらは事務局側、あるいは国環研側の宿題にさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 では、それ以外でご質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 ちょっと座長の方からあれするのもおかしいんですけれども、先ほどの分厚い方の資料で、先ほどおのおのプロジェクトにどれぐらいお金が注ぎ込まれているかというものも整理されておりますし、また外部評価も入っているかと思うんですけれども、前からちょっとこの委員会でも質問させていただいていたのですが、そこへどれぐらい人的な資源が張りついているのか、ちょっと見えないんですよね。各センターが中心になってやってられることはよくわかるんですけれども、それ以外の部門からも、恐らくかなりプロジェクトには加わってやっておられると思うんですけれども、その辺があって、この費用とこの人材を投じてこういう研究の成果が出たというのを、我々としては評価として見ていきたいんですけれども、その辺の整理がどこかで見えますでしょうか。

【安岡国環研理事】 今の段階、この表にも載っておりませんけれども、それはちょっと調べさせていただきます。確かに、一つ一つの中核プロジェクト、プログラムに、どれだけの人間がかかわっているかということは重要な情報ですので、例えば、一人頭幾ら使っているかということも算出しないといけないかもしれませんので、その辺は調べさせていただきます。

【高月部会長】 どうぞ、ご質問等ございましたら、お願いしたいと思います。

【小池委員】 今のことに関係しますが、今どんどん任期付の研究員がふえてきていますね。できましたら、研究業績を評価するときに常勤だけではなくて任期付の職員も入れた形で論文数とかが評価ができればいいと思うんですけれども、それは出ていますか。

【安岡国環研理事】 ここにあります論文数等は、全部それが入っております。

【小池委員】 入っているというのは、人数当たりで計算するときですね。従って、入っているのはトータルな数として入っているという意味ですね。

【安岡国環研理事】 はい。

【小池委員】 それは多分入っていると思います。が、論文もたくさんふえてこられているので、私はこれには若手の契約というか任期付の職員がふえていることもかなり影響しているのではないかと思っております。その辺が数字でわかればというような意味です。

【安岡国環研理事】 それと、一つの論文に対して、研究所の職員が何人かかかわったときに、どうカウントするかとか、そういう話も…。

【小池委員】 そうすると大変ですけれども、普通よくやるのは総人数ですね。

【安岡国環研理事】 わかりました。

【大塚国環研理事長】 小池先生おっしゃった、私たちが任期付という説明をしているのは、常勤に非常に近い職種です。今おっしゃっているのは、契約職員のことですか。

【小池委員】 そうです。

【大塚国環研理事長】 はい、わかりました。

【小池委員】 私も去年かおととし勉強させていただいて、かなり組織が複雑ですね。常勤と任期付と契約と、研究員も幾つかの研究に分かれているので、それを全部含めたような形でという意味です。

【西間委員】 今の議論というのはあれですか、いわゆるコストエフェクティブかと、そういうところを見たいということでしょうか。

【小池委員】 そうですね。

【西間委員】 あまりそこまでぎりぎり詰めない方が、僕はいいと思うんですけれどもね。研究者は窮屈で動きがとれなくなるから。そういう数字は、結果がよければ余り気にしない方が、この評価委員会としてはいいんじゃないかと思います。この発言はない方がいいかもしれませんが。

【高月部会長】 いろんなご意見があるかと思いますけれども。

【松尾委員】 いや、私も今の意見は参考にすべきだと思っているし、一般的に任期付とか若い人の処遇というのは、研究機関としては非常に重要な論点だと思うんですね。ですから、少なくすればいいとか、合理化すればいいっていうだけじゃない。何かその辺の軸も、逆に我々がそういうふうに言うのは、ちょっとおかしい立場なのかもしれないけれども、何かやっていかないと、世の中どんどんおかしくなっていくような印象を受けていて、そこはですから、やっぱり研究所というのはこうなんだとか、こういうことが必要なんだという、さっきの何とか指数が103というのは確かに高いから100にした方がいいかもしれないけれどもね。でも、やっぱりある種の若い人たちをきちっと処遇していくということも、あわせて大事なので、だから、その辺のポジションもはっきりされる必要があるんじゃないかというふうに、ちょっと思いますけれどもね。
 それからもう一つは、環境マネージメントシステムの構築っていうのがこの51ページにあるんですが、これはISOの何とかをとるとか、そういうことを意図されているのか、もう少しお金のかからない方法なのか、その辺どういう中身なのか、ちょっと説明いただきたいと思います。

【仁井国環研理事】 それでは、後の方からご説明申し上げます。
 仕組みといたしましては、ISOの14001の仕組みを基本的には踏襲しておりますので、そういうものを意識してやれば、自己認証等に移行し得るものだとは思いますが、あえて自己認証であるとか、規格に合致しているということを認証機関に認証してもらう等の考えは今はありません。いわば、PCDAのサイクルを、私どもなりにきっちり回していくということを主眼にしたものでございます。

【松尾委員】 そのプロセスはどこかに乗っているのですか。資料6のどこかに具体的にあるんですか。

【仁井国環研理事】 これは、今年から動かし出したもので、13日にご説明できる機会があればと思います。

【大塚国環研理事長】 前半の方についてお答えします。
 松尾先生がおっしゃっているのは、全くそのように私にも思えるところがありますが、一つは、任期付職員が常勤職員全体の13%を切ってはいけないということもございまして、なかなか難しいところがございます。
 それと関連し、いわゆるテニュアトラックについては、昨年度も随分、独法評価委員会で指摘を受けております。総人件費の削減もあって、なかなか大変ですけれども、NIES特別研究員という制度を動かしています。現在、8名おりますけれども、交付金を使って雇っています。実際、任期付研究員と同じ扱いを所内ではしておりまして、5年という任期はついていますけれども、順調に働いていただければ、パーネントに移行することを考えたいということです。そういう新しい職種もつくってやっております。確かに競争もある部分必要ですし、テニュアトラックという発想も必要だと思っており、実際の場面ではケース・バイ・ケースで判断するわけですけれども、大きな方向性については、この一、二年随分考えてやっているつもりです。

【高月部会長】 ちょっと時間が押してまいりましたので、また後で全体ご議論いただくとしまして、ちょっと財務諸表の辺の話を少しやっていただきたいと思いますが、できるだけ手短にひとつお願いしたいと思います。

【村川国環研総務部長】 それでは、資料の6、7、8、9まで、ざっとご説明させていただきます。
 資料6ですけれども、中にこういう1枚紙が入っていると思います。財務諸表は1年分しか書いてございませんが、この表ですと、16、17、18と3年分まとめて書いてございますので、この紙でご説明いたします。裏表ありますが、最初に貸借対照表の方からご説明いたします。
 まず、資産の部のⅠ流動資産のところに未収金というのが16億ございます。これは未収となっておりますが、主に国からの受託、施設整備に係るものでございまして、4月1日以降に精算、そして支払いが行われるものでございます。
 それから、II固定資産のところ、工具、器具及び備品というところが98億と、前年度よりかなり増加しておりますが、これは18年度にスパコンの入れ換えがございまして、新しいスパコンを5カ年計画で導入したためでございます。
 それから、2無形固定資産のところ、ソフトウェアとして新たに440万ございますが、これは会計システムの更新に伴って計上したものでございます。その下の電話加入権がございますが、減損会計基準を適用によりまして減損しておりますが、詳しくは後ほどご説明いたします。
 それから、負債の部、Ⅰ流動負債、運営費交付金債務というのが一番上にございます。6億4,000万ございます。これは結果として翌年度に繰り越すことになる運営費交付金でございまして、内訳は、契約はしたけれども工事がまだ完了していないものや、業務の予定変更に関連いたしまして、研究費が繰り越されたもの等でございます。ちなみに、17年度は第1期中期計画の最終年度でありましたため、運営費交付金債務はございません。
 それから、II固定負債のところ、リース債務(長期)とございますが、前年度と比較して18億程度増加しております。これは先ほどのスパコン等の導入に係ります20年度以降のリース債務の増加分でございます。なお、17年度までは、スパコンの支払いにつきましては、単年度の賃貸借として整理しておりましたため、このリース債務の中には出てきておりません。
 それから、II資本の部の資本剰余金のところに、損益外減損損失累計額というのがございます。18年度から導入されました減損会計により、減損を認識いたしました電話加入権の減損額200万円を計上してございます。
 それから、III利益剰余金の積立金でございます。前年度が中期目標期間の最終年度でありまして、積立金の処分を行っているために、18年度の積立金の計上はございません。その下の、前中期目標期間繰越積立金が新たに1億9,000万ございます。これは前年度の決算時に、次期中期目標期間におきます業務の財源として、繰り越しのご承認をいただいた額3億7,000万円から、当期の取崩額を控除したものでございます。
 続きまして、裏側の損益計算書についてご説明いたします。下の3分の1ぐらいのところに、臨時損失というのがございます。臨時損失の災害復旧費8,100万円ございますが、これは18年の4月8日に発生いたしました火災により消失いたしました研究室の復旧に係る費用でございます。
 その下の臨時利益のリース債務取崩益でございます。135万でございますが、これは平成15年11月に、ファイナンシャルリースとして契約を締結しておりました大気汚染物質広域監視システムの契約につきまして、環境省によります契約の見直しがございまして、18年9月末で契約を終了したことにより発生いたしましたリース債務の免除による利益でございます。その下の保険金収入1億3,800万でございますが、これは先ほどの18年4月8日に発生いたしました火災により消失いたしました研究室の復旧に係る損害保険金の受領額でございます。
 下から2行目、前中期目標期間繰越積立金取崩額1億8,000万でございますが、前中期目標期間におきまして、自己財源で取得いたしました固定資産の減価償却費及び除去相当額と棚卸資産の費用化相当額の合計額でございます。
 一番下が当期総利益でございますが、1億3,500万、これは貸借対照表の当期総利益と一致する額でございます。
 以上が主なところでございますが、あとは資料の6の冊子の方で簡単にご説明させていただきます。3ページです。キャッシュ・フロー計算書がございます。まず、Ⅰの業務活動によるキャッシュ・フローの国庫納付金の支払額7億7,000万とございますが、これは17年度決算後に行いました第1期中期目標期間の最終年における積立金の国庫納付額でございます。
 II投資活動によるキャッシュ・フローのところの施設費による収入でございますが、4億9,000万ございます。これは前年度の施設費を18年4月に受け入れたものでございます。
 それから、財務活動によるキャッシュ・フローのところ、リース債務の返済による支出とございますが、5,400万ございますが、これはファイナンスリース契約に係るものでございます。
 以上、キャッシュ・フロー計算書ですが、次のページにまいります。利益の処理に関する書類です。先ほど申し上げましたように、1億3,500万となっております。
 それから、5ページが、行政サービス実施コスト計算書でございます。これは納税者であります国民の立場から、独立行政法人の業務運営に関しまして、損益計算書上の費用だけではとらえ切れない、国民の負担することとなるコストを表示したものとして、作成が義務づけられているものでございます。
 まず、損益計算書上の費用132億から、研究所の自己努力で収入を上げました額38億を引いた業務費用、これは93億余でございます。それにIIの損益外減価償却相当額、IIIの引当外退職給付増加見積額及びIVの機会費用を合計いたしまして、今年度の行政サービス実施コスト112億円となります。ちなみに、17年度は119億でございましたので、若干減っているということになります。
 それから、その次のページ以降、重要な会計方針及び財務諸表注記とありますが、この中でご説明したいのが、7ページの中ほどから下、貸借対照表関係の2減損についてのところでございます。検討いたしました結果、ここにありますように、減損の認識をいたしましたのは電話加入権だけでございます。市場価格は著しく低下し、回復の見込がないことから減損を認識し、次ページにありますように205万円の減損といたしました。
 さらに、その下ですが、減損の兆候が認められるものといたしまして、[1]の奥日光フィールド研究ステーションがございます。こちらは昭和63年に竣工いたしまして、森林生態系に及ぼす環境汚染の影響等を長期にわたり観測しておりましたが、18年の3月31日をもちまして電力供給を停止いたしましたことから、減損の兆候を認識することとなりました。しかしながら、当施設は森林河川生体系に係る研究フィールドとしても利用されているなど、中期計画に基づきます基盤的な調査研究活動の固定資産ということで、今回は減損の対象にはならないと判断をいたしました。
 [2]のESCO事業の井水利用システムでございます。これは東電とのESCOサービス契約により導入されましたもので、地下水の利用により上水使用料を削減するための施設でございましたが、地下水を混合した上水の供給を開始したところ、ミジンコの生育に支障が生じましたため、上水のみの供給に戻したことにより、減損の兆候を認識することとなりました。しかしながら、この井戸水につきましては、その他の水生生物の飼育用や実験ほ場の灌漑用水の不足分に充てることといたしまして、19年2月より使用を開始したところでございます。本来の使用方法ではないものの、有用な使用がされていることから、減損の対象とはならないと判断をいたしました。
 もう時間もございませんので、以下の説明は省略させていただきますが、そのほかに資料7事業報告書、資料8決算報告書、資料9監査報告書がございます。特にご説明はいたしませんが、監事監査及び会計監査人の監査を受けまして、適正に表示しているものと認める旨のご意見をいただいておるところでございます。
 以上で、私の説明を終わらせていただきます。

【高月部会長】 はい、ありがとうございました。高木委員、何かコメント等ございますでしょうか。

【高木委員】 昨年と比較しまして、格段の進歩が見られるという感想を持っておりまして、何しろ、ご説明いただいている方々におかれて、数字の意味合いを把握されて、今年はご説明いただいているというところが、非常に進歩というか、評価させていただいているというところでございます。
 以上でございます。

【高月部会長】 なかなかわかりにくいところがあるので、専門の高木委員からそういうコメントがあったということで、締めさせていただきます。ありがとうございました。
 それじゃあ、全体を通じて、夏休みの宿題にかかわります評価のシートについて、最後にちょっとご説明をいただきたいんですが、ちょっと時間が押しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

【室石環境研究技術室長】 それでは、事務局の方から、今後の予定も含めましてご説明をいたしますが、評価シート、資料2としてお配りしておるものが、ただいま部会長からおっしゃられた宿題になるものでございまして、資料の10をごらんいただきたいと思います。1枚紙のぺらぺらのものですが、今後の予定として書かれておるものでございますが、日にちは大丈夫なんですが、曜日が大分間違っておりまして、それぞれ訂正をしながら説明をいたしますけれども、きょう、国環研から説明がありました事項に対する質問、きょう委員会の中でできなかったという部分の追加質問がございましたら、7月10日の火曜まで、来週の火曜までにご質問いただければと思っております。
 実際にこの評価シートを作成いただきまして、ご提出いただくのが23日の月曜日を予定いたしたいと思っております。それを私ども事務局で集計、まとめさせていただきまして、またごらんいただけるような形としての素案をつくりまして、30日にはそういう状態にしておきたいと、30日の月曜日ですね、すみません。19年7月31日の火曜日に、これを皆様方にバックしたいというふうに思っております。
 それに対して、またご意見があると思いますので、それをまた1週間後の7日の火曜まで、意見の締め切り、2次締め切りとさせていただきたい。れに基づきまして、8月10日の次の部会のときの原案を固めておきたいと。一応8月のお盆期間中はお休みということにさせていただきまして、そのお盆が過ぎました次の週の8月20日月曜日には皆様方にご送付すると。うまくいけば10日の日中には送付することもできるかと思いますが、そういう形にさせていただければと。
 それから、部会ではございませんが、21日の火曜日に評価委員会本体が開かれまして、これは先ほど委員会で予告いたしました、合理化・計画案等の審議がございます。部会は27日月曜日に第15回の国環研部会を開かせていただきまして、この18年度の評価についてご審議いただき、とりまとめをさせていただければ。それがまとまりましたら、8月中にその結果を総務省、国立環境研究所に通知をいたしたいと思っておりますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
 それから、昨年までの先生方、皆さんもよくご存じだと思うんですが、非常に簡単ではございますけれども、評価シートのつくり方というか組み立てなんですが、大事項から中事項、小事項と、中期目標、中期計画に沿った順番になっておりますので、上から順番というよりは、どちらかというと小見出しからつくっていっていただいて、その小見出しをもとに中見出し、中見出しをもとに大見出しと、必ずしも上からではなくて、その中核となる小見出しの方からつけていっていただいて、それを総合評価して、より大きな中見出し、大見出しをつけていただくというふうにしていただければ、効率的かと思います。蛇足でございますが、以上でございます。

【高月部会長】 よろしゅうございますでしょうか。
 先生方のお手元にありますこのシートの、特にこの黒く塗ってある部分を皆さん方で記入していただくことになりますので、どれに丸されましても、なぜそうなったかという根拠を書かないといけない。これが大変な作業になります。とにかく読まないと書けないので、きょう配られました資料をとっかえひっかえめくっていただいて評価をしていただく。もちろん、きょうの発表、それから先ほど述べられましたように、もし追加で質問等がございましたら、7月10日までにもう一度していただいて、それをまたもとにやっていただきたいと思います。
 きょう幾つか質問があった件は、また事務局なり国環研で整理していただいて、至急返答していただくということ、それももとにして評価をいただくということにお願いしたいと思います。
 過去の評価は、余り先入観として入れないほうがいいんでしょうかね。どうでしょう。

【室石環境研究技術室長】 一応、参考資料という形でつけてはおりますが、第2期の最初の年度ということでございます。

【高月部会長】 ええ。本来的には切り離したものなんですけれども、一応、今までの評価がこういう格好できたというのを参考までに、必ずしもそれにとらわれることなく評価していただいたら結構だと思いますが、それでお願いしたいと思います。

【松尾委員】 この資料2の読み方というか、中期目標、中期計画とありますね。これは私、全く初めて見ているわけですが、何を評価すればいいのか。中期計画に書いてあることは、もう中期計画には書いてあるんですね。この1年間で何かできた結果というのは、どこに書いてあるんですか。中期計画に対して、どれとどれを比べればいいということになるのでしょうか。

【室石環境研究技術室長】 業務実績報告の方で、きょう研究成果はここまで上がったとかいうような点とか、そういったことをごらんいただいてつくっていただくと。

【松尾委員】 この計画というのは、ここにありますと。そうすると、実績報告書というのは…。資料5ですか。4と5と。

【高月部会長】 外部評価なんかも入って書いてありますので。

【松尾委員】 それを見て、この計画と照らし合わせて、AだかSだか何とか、こうやればいい、そういうことですか。

【高月部会長】 そういうことです。

【松尾委員】 時間ないんじゃないの。よく今までやってきたな。

【高月部会長】 今まで、みんな汗かいて一生懸命やってられたんですよ。

【松尾委員】 部会長一任というのは…。

【高月部会長】 いやいやいや。

【松尾委員】 今、言われたのは(1)から下からやりなさいというのが一つの方法ですね。丸のついている方からやった方がいいですよと、こういうことですか。

【室石環境研究技術室長】 そうですね。結局、大見出し、中見出し、小見出しみたいな構成になっていますので、小見出しの方からやっていただいた方がいいかなと。あとは、17年度のところも、先入観なくお読みいただければ、本当に参考になるかとは思いますが。

【高月部会長】 今まで私の経験では、これがかなり参考になるんです。

【高月部会長】 資料の4という実績報告書、それと、さらに突っ込んで、分厚い資料5、資料集、さらに進めばこの年報とか何とか読まないといけないんですけれども、大変なんです。
 ということで、宿題の説明は終わってよろしゅうございますでしょうか。つけておられて、また質問等ございましたら、遠慮なく事務局にも連絡いただければと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、一応一区切りですが、事務局で何か連絡等ございますでしょうか。

【室石環境研究技術室長】 非常に事務的でございますけれども、きょう、この緑のというか、場合によってはピンクかもしれませんが、応募していただくようなもの等もございますので、よろしくお願いします。
 それから、後日、資料一式等、後で委員の皆様に郵送いたしますので、重たい物は特段お持ちいただかなくても結構でございます。

【大塚国環研理事長】 昨日、記者発表して、今朝の新聞に国環研の記事が多く出ていますので、コピーをしてきました。お帰りの際におとりいただいて、ごらんいただければと思います。

【高月部会長】 ありがとうございました。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、ちょっと時間押してしまいましたけれども、国環研の部会、これぐらいにさせていただいて、また宿題をしていただいて、それを整理していただいたものを、次にまたここで議論いただいて、修正をして、最後まとめるという作業になりますので、よろしくお願いします。
 それでは、きょうは本当に長時間にわたりまして、ご議論ありがとうございました。お開きにさせていただきます。

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