第13回環境省独立行政法人評価委員会 国立環境研究所部会会議録

日時

平成18年8月8日(火)10:30~11:13

場所

環境省第1会議室

議題

(1)
平成17年度独立行政法人国立環境研究所業務実績の評価について
(2)
その他

配付資料

資料1 平成17年度独立行政法人国立環境研究所業務実績の評価書(案)
資料2 平成17年度独立行政法人国立環境研究所の業務実績に係る各委員の評価結果一覧
資料3 今後の予定
参考資料1  独立行政法人評価委員会関係基礎資料
  • 環境省独立行政法人評価委員会等委員名簿
  • 環境省独立行政法人評価委員会の運営方針について
  • 部会の議決をもって委員会の議決とすることができる事項について
  • 独立行政法人国立環境研究所の業務実績に係る基本方針
  • 中期計画
  • 関連法規
参考資料2 平成13、14、15、16年度独立行政法人国立環境研究所業務実績の評価書
参考資料3 国立環境研究所「環境報告書2006」
参考資料4 国立環境研究所研究計画(平成18年度)

出席者

委員   石井紫郎部会長、小池勲夫委員、佐和隆光委員、高木勇三委員、高月 紘委員、西間三馨委員、長谷川雅世委員、三橋規宏委員、森本幸裕委員
環境省 大臣官房 桜井審議官
総合環境政策局 岸本調査官
室石環境研究技術室長
篠木環境研究技術室長補佐
国立環境研究所 大塚理事長
西岡理事
仁井理事
村川企画部長
柏木総務部長

議事

【室石環境研究技術室長】 それでは定刻になりましたが、まだ、ちょっときょう、雨、台風の影響だと思いますけれども、例えば、西間先生からは台風で少し遅れるということで、今、空港に到着にされたというご連絡が先ほどございました。部会の方、12名の委員で、今ご出席6名ということでちょっと定足数、危ないのですが、一応9人ご出席というふうにいただいておりますので、おくれていらっしゃる方が後で追いつかれるという前提で、一応議決のときに定数あればということで、ちょっと時間も押しておりますので、申しわけございませんが、ただいまより環境省の独立行政法人評価委員会、第13回の国立環境研究所部会を開催いたします。
 委員のご出席状況は現在申し上げました通りでございます。
 では、早速ですが資料の確認をさせていただきますが、本日資料として、資料1が実績の評価書(案)でございます。資料2が各委員からの評価結果の一覧として、評価A、B、C、あとコメント、各項目について頂いた物を載せております。それから、資料3として、今後の予定を載せております。
 あと参考資料でございますが、参考資料1は、この赤い紙ファイルでつづったものでございます。参考資料2がA4横になっておりますが、過去の評価書を並べて見やすくしたものをつけております。そして、参考資料3が環境報告書2006、参考資料4が国環研の研究計画平成18年度版でございます。
 資料につきまして過不足ございましたらお知らせ頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。もちろん議事中でも結構でございます。
 ないようでしたら、それでは、以降の議事進行につきましては、部会長にお渡ししたいと思います。よろしくお願いします。

【石井部会長】 それでは議事に入ります。最初の議題といいますか、実質的には本日唯一の議題でございますが、平成17年度独立行政法人国立環境研究所の業務実績の評価についてということであります。
 資料1の評価書をもとに、重要なポイントについて事務局から簡単に説明をお願いいたします。

【室石環境研究技術室長】 17年度の評価書でございますが、前回部会におきまして、それまで委員の皆様からご提出していただきました評価シート、先ほど資料2と申し上げたものですが、そういったものとか、あるいは前回のご議論など、いろいろ既にご意見ちょうだいしておるところでございます。その結果を踏まえまして、前回と今回との間に、石井部会長の方とご相談いたしまして、評価案というのを既にお送りして、コメントをいただいたわけですが、ちょっと特段、案に対しての御意見というのは、その間のやりとりではございませんでした。
 では、資料1を使いましてご説明をいたします。
 資料1でございますが、業務実績の評価書(案)ということで、今まで色々なコメントをいただいた、あるいはその評価として、A、あるいはAプラス、Aダッシュ、Aマイナスといったようなご評価頂いた所まで個々にご議論いただいておりますが、そうしたこれまでの議論をできるだけ反映させるように評価書(案)をつくったつもりでございます。
 形式は毎年度同じ形式ですので、皆様方は既にご承知であると思いますが、前半は総論的な記述でございまして、後半は事項別評価という各論の記述に分かれております。
 前半部分、総論の最初の2段落半程度までは、国環研とはどういった研究所、団体、組織であるかというような導入部でございまして、このあたりは昨年あるいは一昨年とほぼ同じ書きぶりでございますが、それ以降につきまして17年度版としての物になっております。
 委員の方から総合評価ということでコメントを種々頂いておりますが、この総論部分において、重複するものはまとめておりますが、総合評価で頂いたコメントはほぼすべて反映させて頂いております。
 事務局方の感想といいますが、総じていえば、委員の皆様方のご意見というのは、この評価書(案)でいいますと、例えば、2ページ目の上から2行あたりからですが、関係者の努力を高く評価し、総合的に見て、着実に改善・充実が進められているが、より一層の効率化などを図っていくことが必要であるということが大体委員の皆様方の総意ではなかったかなという風に思います。
 その下の研究活動以降は総論の中での個別のまとめということになります。
 まず、研究活動について、総合的には外部評価も高くて十分な成果をあげたというような記述にしております。
 その下の基盤的調査研究については、よく機能しており、研究者育成の面でも貢献しているというふうにしております。
 次では、ネットワーク形成に重要な役割を国環研が果たしているということを書かせていただいております。
 次の黒丸で、3ページの2行目の最後あたりからですが、今後はということで、社会・人文科学系の研究体制を補強しつつ、先見性、戦略性をもった研究成果を体系的に行政に反映させ、ネットワーク中核としてますます重要な役割を期待するとしておりますが、社会人文系の重視とか、先見性、戦略性をもって研究して、その成果を体系的に行政に反映させるという事も、かなり複数の委員からのご指摘の多かったところではないかと思います。
 次の黒丸では、研究成果の広報・普及がうまくいっていることを書いております。
 環境情報の収集・整理・提供というところでは、EICネットホームページについて、前回、Sだというようなご評価でしたので、高く評価出来るといった記述を採用しております。それから、環境GISについては、前回、Aマイナスというコメントでございましたので、少し努力を促すというふうな記述と致しております。
 それから、次の研究所の運営ですが、マトリックス・マネジメントは引き続きよく機能しているとしながらも、常に検証し、改善していくことを求めるといった記述といたしました。
 ページ4にまいりまして、冒頭の黒丸では、資金配分について、適切に配分されているとしておりますが、さらに基盤的研究を重視すべきだとしております。優秀な研究者の確保が重要であるという点も複数の委員からご指摘の多かったところであるかと思います。
 次の経費削減の取り組みも評価できるとしておりますが、財務面について、分析をよく行って、それをちゃんと記述していくことが必要だというご指摘がございましたので、その旨を記述いたしました。
 環境配慮につきまして、16年度の評価書では改善を求めている箇所なのですが、17年度ほぼ満足できるようになったということがだったと、、前回のご議論だと思います。それから、前回ご議論でESCO事業を評価しますというご意見が多かったので、ESCO事業に言及する記述を入れました。
 次いで、スペース課金制度について、16年度にやはりこれも見直しを指摘された制度なのですが、前回のご議論でありましたように、一定の見直しはなされているということで、それを踏まえた記述にしたつもりでございます。
 最後の黒丸のところですが、これは委員のコメントの中でコンプライアンス委員会を設けるべきではないかというご提案が総合評価の所で、これは北野先生からですが、あったものですから、それを採用したものです。
 最終的に総合評価の記述としては、Aと致しまして、十分な成果を挙げているという記述に致しました。
 6ページ以降は後半部分、事項別評価になります。ここでは委員からご提出いただきましたコメントと、前回のご議論を踏まえて記述をいたしました。
 例えば、評価するけれども、なお改善を求めるという、そういう様な感じで、かなりきめ細かに前回議論を反映した表現をとったつもりでございます。
 あるいはAプラスとかAマイナスとされた項目は微妙に修飾語を変える等しております。
 例えば、6ページ、今のところですね。6ページの3の財務の効率化とか、あるいは4の効率的な施設運用は、表現はAとしか書いていないですが、前回のご議論では、それぞれAダッシュとか、Aマイナスというご評価を頂けましたので、この3とか、4では、適切といったような修飾語は使わないように記述をいたしました。
 それから、例えば7ページの一番下の行(2)重点研究分野というのは、これはAプラスというようなご評価でしたので、高い成果が上がっているといった記述をいたしました。
 それから、9ページの(5)[3]広報、啓発もAプラスということでしたので、高く評価するという表現を使っております。
 それから、その下の2についてもAプラスという事でしたので、十分な取り組みがなされているという事を示しました。
 ちょっと微妙に同じAプラスでも変えているのですが、これは前回のご議論を一応聞いていたものとして、色々な先生方のご意見を踏まえて、ちょっと微妙に変えたり、Aプラスの中でもちょっと違うという感じで変えております。
 それから、プラスでもマイナスでもないAだということを言われました項目については、適切という表現を使うことを基本にしておりますが、こういった使い分けを基本としながらも、さまざまな先生からコメントいただいておりますので、そういう内容を入れ込む関係でちょっと、必ずしもすっきりと、1行とか2行で終わるような表現になっておりませんが、この辺はできるだけご意見を反映させたということでございます。
 以上、ご説明いたしたわけですが、ちょっと1点だけご説明が要ると思われるところを追加いたしますと、8ページの一番上の(3)ですが、「なお」で括弧書きにしてございます。これはどういう意味かといいますと、実を言うとその前のページで、再掲になってしまうのですが、この括弧内の人文科学系の分野について、社会科学系の分野について、充実に期待するという表現は、環境研究の充実で書いておるので再掲という言い方をしておりますけれども、非常に前回いろいろな箇所で、ここの充実だけではなく、今申し上げている研究の構成のところでもご指摘がございましたので、特にご異議がなければ、ダブりにはなるのですが、この箇所でも括弧書きをとって書かせていただけたらどうかということで、今のところは括弧ということで記述をしておるという事でございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。

【石井部会長】 
それでは、今の説明に対してご議論をちょうだいしたいと思いますが、結論的に申しますと、記号を見ますと、のっぺらぼうになってしまう様な原案でございますが。
 あと今、室長の方から説明がございましたように、色々Aプラスとか、Aマイナスとか、あるいは中にはSのついているものもございます。ということで、ただ、このSがついたのは、大中小あるうちの、中ぐらいるの項目でございますので、余り目立たないという事もございました。
 ということで、評点そのものとしてはすべてAということでございますが、逆に記述の方でニュアンスをできる限り生かそうということで、事務局にも汗をかいてもらいました。
 ということで、先ほど説明がございましたように、Aの場合には適切という言葉が使われるのが原則になっておりまして、Aマイナスの場合には、その適切という言葉は使わないと。形式上申しますと、6ページの一番下のところをごらんいただきます。効率的な施設運用、評価Aでございますが、下から2行目、今後とも適切な見直しが望まれると。適切であるというのではなくて、適切に見直すことが求められているということで、これはたしかAマイナスみたいな言い方が前回使われたと思いますが、そんなような議論の反映の仕方がなされているということでございます。
 逆のケースとしては、9ページの下から2行目のところに、EISネットホームページ、これが非常によいというのが出ております。
 なお、Aプラスについて、高く評価するとか、そういう言い方をしているところもございます。
 ということで、先生方の評価をなさったお気持ちと、もし齟齬がございますと問題でございますので、きちんと議論をしたいと思います。
 まず、それでは項目の方から参りましょうか。事項別ということで6ページにまいります。Iですが、総合的に判断すると。個々的には改善が求められるけれども、総合的に判断してAと。
 次に、1、2、3、4、5、6までございますが、例えば、財務の効率化というところが、これは前回Aマイナスであったわけですが、これともう一つ、その次の効率的な施設運用と、これはさっきちょっと触れましたけれども。財務の方は3ですね。当初の見込みとの差違について十分注意していただくことが必要であると、こういう書き方がしてございます。
 ということで、Iの総評と1から6までの評価及びその文章の書き振りについて、何かご意見ございましたらば教えてください。

【高木委員】 文書の書き振りについて、3点ほど意見を申し上げたいかと思いますが、まず、「3.財務の効率化」のところですが、2行目のところ、1行目からにかけてということですが、「ESCO事業の効果の経済的評価は単年度というより長期的観点で行うべき」というふうになっておるのですが、これですと長期の方が重視されるという見方、言い方になるという風に言える訳ですけれど、単年度も長期を両方評価するというのが正しい考え方、適切な考え方であろうというふうに思うのですね。単年度の積み重ねが長期になるわけでありますし、今回のような状況、すなわち地下水が使えなくなったという所というのは、長期的な影響をかなり与えるものというふうなことですので、長期だけ見ればいいよと、単年度見なくていいよという風な誤解を与えてしまっては、これはいけないと思いますので、ここの表現はいかがかなという風に思いますのがまず1点です。
 それから、次の「4.効率的な施設運用」のところですが、スペース課金制度について、「おおむね順調に評価するが」となっているのですが、前回も、それから昨年度も申し上げましたけれども、スペース課金制度その物自体が今限界に来ていると私は感じております。一昨年に国環研の施設を拝見させて頂きましたけれども、当時の理事長が、建築の、デザインの所で色々おっしゃっておられましたけれども、確かに建物の造り方、配置の仕方からしますと、なかなか効率的な運用というのは難しい部分も、私などは感じまして、あの建物を前提とした場合に、どれだけ効率的な運用がこれから考えられるかというのは、なかなか頭をひねる所ではないかなというように思うのですが、少なくともスペース課金制度については、先ほども申しましたように限界に近づいて来ているという風な所という風に私は感じておりますので、そういった中で、おおむね順調という、脳天気な言い方でいいのかどうかという疑問を覚えるというのが2点目でございます。
 それから、3点目のところですけれども、これは非常に単純なワーディングだと言えると思うのですが、「5.」のところ、2行目の所ですけれど、「当初計画と事業内容が」というふうになっておりますが、これは「事業実績」と言いかえられた方が適切ではないかという風に思いますが。
 以上でございます。

【石井部会長】 それでは、今の3点について、修文を考えてみました。
 3の財務効率化、2行目、「単年度というより」というこの8文字を削除しまして、「長期的な観点で」というのを、「観点を含めて行うべきものではあるが」というふうにしたらいかがかと思います。つまり、読みますと、「ESCO事業の効果の経済評価は長期的な観点を含めて行うべき物であるが、各年度においても当初見込みとの差違について十分注意していく事が必要と考える。」と。
 それから、次の4でありますが、2行目、「おおむね順調」というところを「適切な対応」と。それから、その後の行末の「今後とも適切な」となっておりますところを「引き続き」としたらいかがかと思います。読み返しますと、「スペース課金制度について、課金の合理化や使途の明確化などの見直しが行われているようであり、適切な対応と評価するが、次期中期計画も踏まえ」、これは「も」かな、「計画の中で」の方がよさそうですね、「引き続き検討が望まれる。」と。いかがでしょうか。
 それから、最後の5が、これは簡単。「事業内容」を「事業実績」と変える。
 という修文をしたらいかがかと思いますが、高木委員、いかがでございましょうか。

【高木委員】 結構です。

【石井部会長】 ありがとうございます。他に今の修文でよろしいでしょうか。
 事務局、解りましたか。

【室石環境研究技術室長】 はい。

【石井部会長】 それでは、次に、IIであります。国民に対するサービスのところであります。A評価でありますが、重点研究分野のところがAプラスであったという、つまり、7行目の一番下の行ですね。全般的に高い成果が上がっているという、ちょっとメリハリのハリが効いております。
 次が、ずっとこれは普通でありますが、8の[3]ですか。1の(5)の[3]ですね。

【室石環境研究技術室長】 9ページの半ばよりちょっと下に。

【石井部会長】 「その努力を高く評価する」と、これですね。
 それからその次、情報の整理・収集、2で評価のところがAでなっておりますが、(1)の方がSをつけております。これは問題ないと。
 その下の(2)のところがAマイナスになっております。さらなる工夫が望まれるという書き方になっております。
 ということでございますが、メリとハリについて御議論頂きたい。

【小池委員】 先ほど、社会科学系、人文科学系のところに触れるので、括弧つきのところがありましたけれども、その前の7ページの2の(1)のところで書いてある社会科学系、人文科学系の諸分野云々のところと、8ページの一番最初のところは、言っている意味が大分違うのですね、これ。ですから、余り強調したことにはなっていないような気がするのですけれども。こちらの方は読みますと、いわゆる外の研究機関との連携の中で書かれていて、8ページの上の方は、所内での分野の充実という言い方をされていますね。ですから、私はそこの所は、繰り返し出た話というのは、むしろ所内での充実の話がかなり強く出ていて、いわゆる国内外の連携の中での充実という話よりは後の方だと、が強調されていたと思いますので、もうちょっと何かそれが強調されても私は良いのではないかなという気は致しますけれど。

【石井部会長】 そうすると、これは再掲ではないと。ですから、まず、8ページの一番上の3行目、括弧になっている、その括弧を取りまして、「なお」と、この米印からずっと後も削除すると。「研究の構成については、資金、人材がうまくバランスされていると評価するが、社会科学系、人文科学系の分野についての充実が…」、いかがでしょうか。

【小池委員】 これは「人材がうまくバランスしている」と言ってしまうと、その後で「なお」というのがおかしくなるので、「おおむね」とか、何かそこで限定の言葉を入れておかないと、片方で手放してで褒めておいて、その後でまた注文をつけているというのは、文章的におかしな気がします。

【石井部会長】 私も今、読みながら気になっていました。
 ということで、「評価するが、社会科学系、人文科学系の分野についての充実が」、「一層の充実」ぐらいにしておきますか。「一層の充実が求められる」というくらいにしないとAにならない。Aにしておくならば「求められる」ぐらいですね。
 「研究の構成については、資金、人材がおおむねバランスされていると評価するが、社会科学系、人文科学系の分野についての一層の充実が求められる」というふう書いておきまして、次に戻りまして、7ページの(1)、なお書きですが、「国外の機関との連携も進んでいる」と、ここは良い訳ですね。これは「なお」を「ただ」ぐらいにしましょう。「ただ、社会科学系、人文科学系の研究機関・研究者と連携しつつ」というくらいにしましょうか。「研究者」とだけなっているのを、「研究機関・研究者と連携しつつ、総合的・融合的な研究を進展させていくことへのさらなる取り組みを期待する。」と。よろしいですか。
 もう一遍読みます。「ただし、社会科学系、人文科学系の諸分野の研究機関・研究者と連携しつつ、総合的」云々と、こういうことでございます。
 ほかに今の点、ございますでしょうか。
 それでは、IVにまいりますが、これは特に、形式上の問題はないかなと思いますが、いかがでしょうか。
 「III」となっているのは、これは間違い。「IV」。「III」は財務ですから、これは省略。10ページの真ん中あたりに「III」となっているのは「IV」ですね。
 修正後の「IV」の項目についての表現、何かございますでしょうか。
 ないようでしたらならば、もとに戻りまして、総合評価のところにまいりたいと思います。
 文章がずっと続いておりますので一括して、どこでも結構でございます。お気づきの点があったら御指摘頂きます。
 問題は、今、高木委員、それから小池委員からの御指摘に従って修文したところと、この総合評価の文章のところが齟齬を来していないかというところが若干気になるのですが、今、この場でやり出すとちょっと大変なので、この点は後で私にお任せ頂く事でよろしいでしょうか、いかがでしょうか。
 つまり各論の方で修文をいたしましたので、それとの関係で、総合評価のところの文章について手直しが必要になるかもしれないということで、この点については委員長に一任ということでお許しをいただければ進みますが、
それでは、そういうことでございまして…、どうぞ。

【高木委員】 先ほど申し上げたところとは関係ない点で1点、意見申し上げさせていただきますが、4ページの上から二つ目の黒丸のところですが、3行目からの文章が、少々奇異な文章になっておりまして、その上のところでは、年度計画中の見込み額と実績との話と昨年度との比較の話を言っておるのですが、3行目のところで「実績報告書は、この両年度の比較しか記していないので」というふうになっておりまして、さらに「自己収入が昨年度比で減少している点のみが読み手に伝わる形となっている」という、その前の二、三行の文章とつながらない文章になっておりますので、ここの所の修文は必要かというふうに思いますので、よろしくお願いします。

【石井部会長】 はい、かしこまりました。。
 ただ、より長いスパンをとると、実をいうとふえてはいるが昨年度との比較でいうと数字は減っている。この報告書は、その二年度の、昨年と今年度といいますか、この二年度の部分しか書いていないというので、減った、減ったということだけが読み手に伝わる形になっているということで、もうちょっと全体が見渡せる書き方にした方がいいんじゃないですかというつもりで、ここは文章を書いてあるのですが。

【高木委員】 石井先生、実績報告書6ページでは、自己収入の金額が5年間の推移があらわされておるのですが。

【石井部会長】 あらわしていましたか。どうなっていましたか。

【柏木国環研総務部長】 実績としての外部資金の各項目の数字については5年分が書かれております。

【石井部会長】 そうですか。

【柏木国環研総務部長】 ただ、いわゆる目標額を上回ったみたいな話に関しては、当該年度の限りについての記述です。高木先生から目標額というのはそもそも、目標額の性格といいますか、どういうものなのだと、すごく下げたものなのではないか、そういったようなご指摘もいただき、目標額は5カ年の中でこういう形で整理していますという補足説明はさせていただいたところです。

【石井部会長】 わかりました。高木委員の発言の御趣旨は解りましたので、後でしかるべく直させていただきます。それでは、事務局テイクノートしておいて下さい。
 ほかに何かございましょうか。
 それでは、この評価書(案)、資料1の案でございますが、この場で申し上げた修文と今後私がなすべき修文について、ご信頼をいただいて、案を取ると。つまり、それをもって評価書とするということについて、お認めをいただけますでしょうか。よろしゅうございましょうか。

(異議なし)

【石井部会長】 それでは、この議題はこれで終了ということでございます。

【室石環境研究技術室長】 ただいまの評価について、まだちょっと修正ございますけれども、この委員会で評価いただけましたということで、国環研の方からごあいさつをお願いできれば。

【大塚国環研理事長】 本当に多岐にわたる事項につきまして、適切なご評価をいただきましてありがとうございました。今後の取り組みにつきまして、今年度既に始めているものも多少ございますが、3点ほど簡単にお話しさせていただきたいと思います。
 人文社会系の研究体制の整備につきましては、今後努力していこうと思っております。このことに関連し、もう一つ私どもが気にしており、今年度にも実際に始めていることもございます。理系、文系という単純な区分けが当てはまりにくい様な、例えば、農業経済学とか、社会医学とか、システム工学とか、そういう出身者もかなりおりますので、それらの所員をもっと活用する取り組みです。例えば、ビジョン研究とか、そういう人文社会系の発想を重視する研究に力を入れ始めております。社会・人文科学系の人材をふやしたいし、ふやすつもりで準備もしておりますが、それと同時に、そういうマインドを持った研究体制をより広げていこうと思っております。
 2番目は、きょうも高木委員からご指摘をいただいたスペース課金についてです。この制度は、中期計画の当初は非常に効力を発揮したと思っています。ただ、それ以降についてもやや過大評価を私たちがしてきたかなということも感じておりまして、次期というか、この4月からの第2期中期計画期間におきましては、施設の運用にいろいろな工夫をしたいと思っております。
 それから、3番目は、今非常に大きな問題になっている、広い意味での倫理にかかわることです。コンプライアンスのこともご指摘いただきましたが、内部通報等につきましても幾つかの制度を本年度から新たに動かし始めておりましすし、またこの夏に検討しております倫理等に関する取り決めを9月に実施に移す準備を進めております。
 簡単ですが、以上の点について申し述べ、感謝にかえさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

【石井部会長】 それでは、議題の1をこれで切り上げまして、次の議題、その他ということになります。事務局の方からご説明があります。

【室石環境研究技術室長】 その他でございますが、まず、事務的なお話でございますけれども、きょう用意いたしました資料2につきましては、前回の部会でも使わせていただいた資料なのですが、きょうで確定しなければいけないということでございますので、もし、先生方のコメントについて、一応いただいたものをそのままコピーアンドペーストで張っているだけで、見つかったところだけ誤植を直しているつもりなのですが、もしこれはちょっと私の趣旨が違うよという点がございましたら、今週中、11日金曜日までに、資料2の各先生方のコメントについて、最終的に確定いたしたいと思いますので、ご連絡をいただければと思っております。
 それから、資料3でございますが…。

【石井部会長】 すみません。ちょっとそこでとめてください。
 今、各先生方のコメントについての修正があったらばという注文がございました。この一つ一つの個人名を挙げたコメント表も、これは正式な評価書の一部として総務省までいくものなのですか、どういう性質。

【室石環境研究技術室長】 これは特に総務省にいくわけではございませんし、評価書の一部ともなりませんが。

【石井部会長】 ならないけれども、きちんとした資料としてファイルしておきたいと、こういうこと。そういうことだそうです。総務省にいくのは、さっき審議したこの紙だけ。

【室石環境研究技術室長】 本体だけです。

【石井部会長】 これだけ、そういうことですね。

【室石環境研究技術室長】 それでは資料3で、今後の予定について御説明いたします。資料3の国環研部会と今後の予定と書いてある所でございますが、本日の評価結果につきまして、独立行政法人の通則法の32条3項に基づきまして、国環研及び総務省の方に置かれております政策評価・独法評価委員会に対して通知をいたします。8月末までにそういった手続を行う予定でございます。
 あとはこれは部会のことではございませんが、本日午後、評価委員会開催されて、5年間の方の評価をしていただくという予定であることを申し添えます。
 なお、きょう配付いたした資料、大部でございますが、参考資料1については使い回しの資料でございますので、よろしければ回収させていただければと思っております。それから、そのような資料につきましては、お残しいただいたものについては後ほど事務局の方でお送りさせていただく予定でございます。
 以上でございます。

【石井部会長】 それでは一応予定した議題をこれで終わります。20分休憩で、次の評価委員会を11時30分から開きますので、引き続きよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。