中央環境審議会動物愛護部会ペットフード小委員会・農業資材審議会飼料分科会及び同安全性部会合同会合(第3回) 議事録

1.日時:

平成21年3月31(火)午後1時03分~午後2時51分

2.場所:

農林水産省 講堂(7階)

3.議 題

(1)
愛がん動物用資料の基準・規格の設定について
(2)
飼い主のためのペットフード・ガイドラインについて
(3)
その他

4.議事

【司会】 定刻となりましたので、中央環境審議会動物愛護部会ペットフード小委員会並びに農業資材審議会飼料分科会及び同安全性部会の第3回合同会合を始めます。
 二つの審議会の合同開催のため、環境省と農林水産省の合同事務局でございますが、本日は、環境省において事務局を務めさせていただきます。
 また、今回の会議の進行につきましては、林座長にお願いいたします。
 本日の委員のご出席について、ご報告いたします。
 中央環境審議会動物愛護部会ペットフード小委員会におきましては、1月の審議会委員の更新にあわせて、新たに大矢秀臣委員にご参加いただくことになりました。本日は、永村委員と大矢委員がご欠席のため、13名中11名の出席でございます。なお、菅谷委員と山﨑委員におかれましては、所用により遅れてご参加いただく旨伺っております。
 農業資材審議会飼料分科会及び安全性部会の委員は、植松委員、鬼武委員、武政委員、中澤委員がご欠席でございまして、15名中11名が出席されています。
 それぞれの会の規定によりまして、各会は成立しております。
 続いて、お手元にお配りいたしました資料の確認をさせていただきます。
 議事次第に続きまして、委員名簿、今回の出席者名簿。資料1愛がん動物用飼料の基準・規格の設定。資料2-1パブリックコメントへの回答のポイント、資料2-2パブリックコメントの結果概要。資料3-1愛がん動物用飼料の基準・規格(省令案の概要)、資料3-2愛がん動物用飼料の基準・規格(省令案)。資料4飼い主のためのペットフードガイドライン。参考資料1愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律及び同施行令。参考資料2ブロック別説明会の概要。
 資料に不備がございましたら、事務局までお申しつけください。
 また、本合同会合の資料及び議事録につきましては、後日、環境省・農林水産省のホームページにより公表されますことを申し添えます。
 カメラ撮りはここまでとなります。ご了承ください。
林座長、よろしくお願いいたします。

【林座長】 承知しました。
 それでは、中央環境審議会動物愛護部会ペットフード小委員会並びに農業資材審議会飼料分科会及び同安全性部会の第3回合同会合を開催いたします。
 議題の一つ目は、議事次第にございますように、愛がん動物用飼料の基準・規格の設定についてです。事務局よりご説明いただきます。

【事務局】 環境省の荒牧でございます。よろしくお願いいたします。
 冒頭、簡単に、前回の審議会以降の流れと今後のことについてご紹介します。資料1のⅠ基準・規格設定の作業状況及び今後の予定をご覧ください。
 前回の合同会合を昨年12月に開催し、基準・規格の(案)について、おおむねのご了承をいただき、1月中旬から、同基準・規格の(案)についてパブリックコメントを募集しました。同じタイミングで事業者の届出、帳簿の備付けに関する施行規則についてもパブリックコメントを募集しております。あわせて、WTO-SPS通報として、諸外国に対してこのような新規の規制を行うことについて、通報の手続を2月上旬から行っているところです。
 ペットフード安全法の説明会は2月下旬から3月まで、全国9ブロックで事業者向けと一般の方向けに開催いたしました。これについて若干の概要をご紹介したいと思います。参考資料の2をご覧ください。
 2月25日の九州を皮切りに、1カ月かけまして全国9ブロックの地域で説明会を開催し、それぞれ一般向けと事業者向けに説明させていただきました。全体で延べ1,600名程度のご参加をいただきまして、一般向けの説明会におきましては、法律の枠組みですとか、法律の概要、あるいは基準・規格の(案)の概要といったものをご紹介しました。事業者向けの説明会では、届出や、帳簿の備付けについてどのような義務が発生するのかということも、具体的にご紹介をいたしました。具体的に作業が生ずるということもあり、事業者の皆様方にはどういったところが届出の対象になるのかといったご質問等をいただき、説明をさせていただいたという状況でございます。
 戻りまして、資料1の4ページ目をご覧ください。
 本日、第3回合同会合を開催いたしまして、最終的に答申の(案)にご了承いただきましたら、所要の手続をして、4月の下旬ごろには省令の公布をおこない、6月1日の法律の施行に備えたいと思っております。
 5ページ目は、前回もお示ししましたスケジュールを図式化したものでございますので、ご説明は省略いたします。
 6ページ目をご覧ください。法施行後の基準・規格の追加設定についてでございます。6月の施行に向けての一応の基準・規格を設定・公布いたしますが、法律の施行後も引き続き検討を行うことにしている成分等につきましては、実態調査等を実施し、科学的な知見を収集し、今後もこの合同会合で設定に関しての審議を行っていただきたいと考えております。もし何らかの追加措置等の必要が生じた場合には、今回同様にパブリックコメント、及びWTO-SPS通報といった手続を行い、省令をまた改正するということと、新しく加わることにつきまして、事業者の皆様や消費者の方々への周知・広報に努めていきたいと考えております。
 大まかな流れは以上でございますが、ここから具体的なところにつきまして、前回の振り返りも含めまして、農林水産省の方にバトンタッチをしたいと思います。

【事務局】 それでは引き続きまして、基準・規格の設定に関して、説明させていただきます。農林水産省の藁田でございます。
 昨年12月24日に開催した前回の合同会合で、先生方にご審議いただいた基準・規格の(案)を中心に、簡単に説明させていただきます。
 資料1の9ページでございます。基準・規格の対象でございます。
 これは法律の第5条で規定しています。農林水産省令と環境省令で、愛がん動物用飼料の製造の方法、若しくは表示について基準を定め、愛がん動物用飼料の成分について規格を定めることができるということです。
 下の方の枠内に書いてありますように、ペットの飼養者向けに販売されて、広域流通する可能性のある犬用・猫用ペットフードに基準・規格を設定するものです。昨今、その場で作って、その場で食べさせるような、いわゆるペットカフェみたいなものができておりますが、こういうものについては広域流通する可能性がないので対象としないということでございますが、一般的に店頭で販売されるペットフードについては、いわゆるサプリメントやガム、スナック、こういうものも含めて基準・規格を設定するということでございます。
 10ページに進みます。
 ペットに対する健康影響要因を特定するため、考慮すべき事項として[1]から[4]を示しております。
 1番目はペットフードによるペットに対する被害の事例。2番目はペットに対する健康影響の強さ。3番目はペットフードに使われる原料の汚染状況。4番目は、諸外国、特に米国、EUを中心にした規制状況。こういうものも考慮しながら、ペットフードに関して、具体的にどういうような基準・規格を作るかということを検討いたしました。
 当然でございますが、動物の生命及び健康の保護のための措置をとる場合は、科学的な原則に基づくことが国際的なルールになっております。我々は、データを集めた上で基準・規格(案)を、昨年12月に提示させていただいたところです。
 具体的な基準・規格を設けるカテゴリーは、11ページにあるように、カビ毒、重金属、有害微生物、使用上の注意が必要な添加物、残留農薬です。
 基準・規格を設定するに当たって、いくつか留意事項がございます。まず、水分含量については、一般的なドライタイプの値を参考にして10%、これを標準的なモデルとし、これに対して基準値を設定しています。したがいまして、水分量が変われば、その基準値もそれに応じて変わるという形でございます。
 それから、もう一つ。先ほど、環境省さんの方からもちょっとご紹介があったと思いますが、基準・規格は今年度設定しますが、また来年度以降も設定してまいります。今年度間に合わないものについても、可能であれば必要に応じて暫定的な指導基準を設定したいと考えております。指導基準を設定する場合は、特に米国、EUにおいて既に運用がされているものを参考にしたいと考えています。さらに、基準・規格の設定後も新たな知見が得られた場合は、専門家の意見を聴きながら見直しを検討してまいります。
 以上が、基本方針でございます。
 13ページ以降は、設定に関する基本的な考え方を示しております。
 13ページがカビ毒、14ページが重金属、15、16ページが農薬、17ページが添加物、18ページが有害微生物でございます。これについては、各々基本的な考え方を示しておりますが、この基本的な考え方を踏まえて、実際にどういう規格を作るのか、どういう基準を設けるかということにつきまして、19ページ以降に示しております。この19ページでまとめてご紹介したいと思います。
 19ページの4、基準・規格で規制する物質等[1]成分規格の設定でございます。これは、先生方にご議論いただいて、6月の施行までに省令で規定したいと考えている成分規格の一覧でございます。
 まず、カビ毒については、アフラトキシンB1でございます。これについては基準値0.02ppmです。農薬につきましては5成分考えております。グリホサートからメタミドホスに至るこの5成分について安定基準を設けます。添加物は、エトキシキン・BHA・BHT、いずれも酸化防止剤でございます。これについては合計量で150ppm以下という形にしたいと考えております。ただし、犬についてはエトキシキンに対する感受性が若干高いことを考慮し、エトキシキン単体では、犬用について75ppm以下という形にしたいと思っております。
 20ページは、製造方法の基準の設定でございます。
 製造方法の基準については、有害微生物全般に対して、いかにこの増殖を抑えるかということで、適正な加熱処理、水分調整、こういうことを行うことを製造基準として設定します。
 添加物、先ほどの酸化防止剤については上限値を設けましたが、プロピレングリコールにつきましては、猫用には用いてはならないという形の製造基準として設定したいと思います。プロピレングリコールは、保湿性を向上させて食感を高めるような効果がございます。これは、一定量添加しないと、添加物としての効果は期待できないのですが、期待できるほどの濃度を入れると、猫に対して健康被害を与えるおそれがあるということで、これについては使ってはならないという形で、製造基準として規制したいと考えています。
 原料全般については、当然ながら有害な物質を含む、若しくは病原微生物により汚染される、こういうことがあってはなりませんので、製造方法に関する基準として定めたいと考えております。これは施行通知等でこの解釈を補足して、事業者がその製品管理に当たってしっかりとこの基準を理解していただくようにしたいと考えております。
 それから、全般的事項でございますが、これについては法第7条に基づいて必要に応じて規制できるということでございます。
 以上が法施行前に基準・規格を設定したいと考えているものでございまして、21ページが次年度以降検討する物質等でございます。カビ毒では、デオキシニバレノール。重金属はこの四つを対象として、データを収集して、その上限値を設定する方向で考えたいと思っております。
 有機塩素系化合物については、米国、EUで既に規制しておりまして、運用の実績もございます。これについては、法施行前に暫定的な基準値を設定し、さらに次年度以降、本基準を設定すべくデータを収集して検討してまいりたいと考えている物質群でございます。
 添加物の亜硝酸ナトリウム、ソルビン酸については、専門家のご意見を踏まえて上限値を設定する方向で検討したいと考えております。
 22ページからは、表示に関する基準でございます。
 この表示設定に当たる基本的な留意事項は、ここの1から3に示しているところであります。1番目は、ペットフード安全法はペットフードの安全確保を目的にしておりますので、安全確保の観点から必要な情報であること。2番目として、消費者にとってなるべくわかりやすく、かつ、事業者に対しても不必要なコストアップを強いるものではないこと。3番目は、既に「不当景品類及び不当表示防止法」に基づく公正競争規約が日本のペットフード産業、または流通現場において十分機能しておりますので、この規約との関係にも留意しながら進めていくということです。
 ペットフードにおける表示の全体像については、25ページでまとめてあります。既に[1]から[9]、名称から成分に至る、この九つの項目について公正競争規約によって表示が一般的に行われております。このうちの名称、賞味期限、事業者名及び住所・所在地、原産国名、原材料名については、ペットフードの安全の確保に重要ということで、ペットフード安全法によって義務化することを考えているところです。
 次のページをご覧ください。現行の公正競争規約に対して、ペットフード安全法では、一部を強化するという形で考えているところです。一つが賞味期限。これについては表示を義務化します。公正競争規約では、「賞味期限」か「製造年月プラス賞味期間」のどちらかとなっておりますが、ペットフード安全法では、「賞味期限」の表示を義務化するという形にしたいと思います。もちろん、メーカーが製造年月日を記載することを否定するものではございません。
 それからもう一つ、原材料名でございます。公正競争規約では、これまで原材料の重量の合計が80%を超えるまで表示せよというのがルールとしてございました。これについては、添加物も含めて、使用した原材料は原則としてすべて表示することを義務化します。これによって、原材料について、より内容が明確になろうかと考えております。
 原産国名については、これまで公正競争規約では、国産の場合、省略可だったのですが、必ず記載することとします。海外であれば、その製造国、国産であれば日本国、若しくは国産というような形で、必ず記載することと考えております。
 以上が表示に関する基準についての説明でございます。
 次に、法律の施行体制についてです。
 28ページの図に示したとおり、環境省と農水省が協力連携して、情報提供・指導、さらに立入検査を行いたいと考えています。もちろん、飼い主に対する情報提供も行いますが、まず、安全なペットフードを供給していただくために、我々の方で指導なり立入検査を行う形になろうかと思います。
 ペットフードの輸入業者、製造業者、販売業者、いずれに対しても立入検査を行うことが可能になっております。しかし、ペットフードの流通を考えると、輸入業者や製造業者の影響が非常に大きいと考えておりますので、輸入業者、製造業者を重点的に、我々の検査機関でありますFAMIC、農林水産消費安全技術センターを中心としまして、立入検査を行いたいと考えております。これについては、無通告で、毎年、計画的に一定の数の事業者に対して立入検査を行い、サンプルを集取し内容の分析まで行いたいと考えております。また、ペットの飼養者に対しても、ペットフードに関する情報提供を進めていきたいと考えております。29ページはFAMICによる立入検査の進め方等、今ご紹介したようなことを書いております。
 30ページは、ペットフード関係者との連携でございます。これについても前回お示ししておりますが、各地域で獣医師さん、業界団体、または地方自治体、消費者センター、動物愛護団体等の関係者の中でペットフードに対する知見を共有し、飼養者の方に対する法律の周知及びペットフードの安全に関する情報提供を進めていきたいと考えております。
 また、環境省の方で、飼養者からの相談に応ずる窓口、または情報提供をする窓口の整備等を進めているところです。
 31ページは、普及啓発の取組みでございます。これについては、お手元にガイドラインがございますが、こういうものも含めて、引き続き対応してまいります。
 次に、資料2-1パブリックコメントへの回答のポイントという資料を使って説明します。本資料の構成は、タイトル、パブリックコメントにおける意見の概要、それに対する回答のポイントとなっております。
 資料2-2はパブリックコメントの結果概要でございます。パブリックコメントは、21年の1月16日から2月15日まで募集しまして、延べ119件来ております。かなり重複する意見もございましたので、まとめたものに対する考え方を示しております。
 資料2-2は細かくなっておりますので、本日は資料2-1で説明させていただきたいと思います。3ページをご覧ください。
 約120件の意見が参りまして、その意見をグループ分けして、そのグループ毎に、我々でパブリックコメントの回答内容を踏まえてポイントとして整理したものでございます。
 基準・規格の設定関係については大分ご意見いただいております。まず、全般的事項でございます。
 最初の丸は、基準・規格を設定する対象物を拡大すること、対象外の物質は暫定値を設けること。もう一つは、過剰な規制には反対、段階的に引き上げること。若干相反するようなニュアンスもございますが、全般的事項としては、このような意見が来ております。
 これに対する回答のポイントでございますが、基準・規格の設定の原則でございます。基本的方針に沿って、対象物質を選定する。科学的知見が基礎である。ペットフードの安全確保のために安全基準を設定する。ここはもう大原則でございます。当然ながら、必要があれば、順次、対象物質は追加いたしますし、科学的知見の収集にも努めてまいりたいと考えています。
 また、不十分だが、一定の科学的知見がある場合は、指導基準、暫定値を設定します。あわせて、科学的知見を追加的に収集し、本基準を設定するような流れで考えています。
具体的には、有機塩素系の農薬ですが、有機塩素系の物質については、一定の科学的知見がありますので、これについては指導基準を設ける方向で検討したいと考えております。
 4ページ以降は、個別の物質についてのコメントと意見でございます。
 カビ毒・残留農薬については、食品衛生法や海外の厳しい基準に合わせることという意見と、海外で規制対象外の物質に基準値を設けることは反対という意見でございます。
 これに対する回答のポイントです。成分の選定方針としては、昨年調査してペットフードで多く検出されたものとし、それらに残留農薬基準を設けました。また、トウモロコシ、小麦、米については、食品なり飼料で検査実績があるということで、そのデータを用い、複数年で検出された成分について残留農薬基準を設けました。
 基準値の設定方法につきましては、食品や飼料の基準値、摂取量から最大含有量を推定し、最大含有量がペットに対する健康影響のない範囲であることを確認した上で、基準値を設定しております。これは国際的な考え方に沿った形であると考えております。
 次は添加物でございます。添加物については、3ページにまたがってコメント及び回答のポイントを記載しております。
 まず、添加物[1]でございます。使用されるすべての添加物の安全性評価を順次行うことという意見と、ペットに悪影響を及ぼす可能性のあるものは使用を禁止することという意見でございます。
 これに対する回答のポイントでございます。添加物を使用するのは、一定の効果を得ることが目的なので、製造業者はその効果やペットに対する安全性を確認した上で使うことが当然の義務であると考えております。その上で、適正量を超えると健康影響の可能性があるものについては規制の対象にしたいと考えております。基準の設定方法でございますが、使用量の上限値、あるいは製造基準の設定ということを考えてまいります。
 今回、四つの添加物について、規格なり基準を設けます。来年度以降には、さらに二つについて検討していくほか、健康影響が懸念される添加物があれば、順次検討していく方針です。
 次が6ページ添加物の[2]でございます。
 ペットフードに用いられる酸化防止剤であるエトキシキン、BHA、BHTについては、基準を厳しくすることという意見。もう一つが、犬用のエトキシキンの基準値をEUの基準100ppmに合わせることという意見でございます。
 エトキシキン、BHA、BHTは、飼養試験データ等の科学的知見を収集した上で、さらに諸外国における規制状況を参考にして基準値を設定しております。ペットフードの安全確保に必要な基準値ということで設定しておりますし、必要があれば、また、新たな科学的知見が得られれば見直しも検討いたします。ただ現状においては、米国、EUと比べて、日本の基準の方が厳しい状況になっているのではないかと考えています。
 次に添加物の[3]でございます。原材料に微量に含まれるプロピレングリコールは規制対象から外すことという意見でございます。プロピレングリコールは、一定量を超えて添加されると猫へ健康影響のおそれがあります。保湿剤としての効果を得るためには、相当量入れなければならないのですが、効果が期待できるほどの量を入れると、猫への健康影響があるということで、ペットフードの添加を禁止いたしました。しかし、量的に微量であれば、猫への健康影響はないことが科学的な知見として得られておりますので、例えば原材料由来で健康影響はない程度の量であれば、規制の対象からは外すという形で考えたいと思っております。
 8ページは、有害物質・病原微生物等でございます。製造、保管、流通等の段階で留意すべき有害物質・病原微生物を示すことという意見でございます。
 有害な物質・微生物とは、性状、含有状況から健康に影響のおそれがあるものなので、製造過程での病原微生物の増殖を防止するための措置として設定しております。
 病原微生物については、10ページ、11ページをご覧ください。
 ペットフードに用いられる食肉関係につきましては、と畜場において処理されたものの一部がペットフードにも使用されるという形です。ペットフードの原料も、人の食用になる食肉も、と畜場で処理されております。と畜場においては、と畜場法に基づき検査を行っております。牛、豚で疾病があるものについては廃棄なり処理をしておりますが、その疾病について、我々で調べた結果でございます。専門家のご意見を聴き、犬・猫への感染が否定できない疾病としてどういうものがあるかということをリストに示しております。
これらの菌については、一般的に80℃、15分の加熱によって死滅すると聞いております。ただし、炭疽・破傷風は121℃、2気圧、15分以上というような条件。ただ、この炭疽・破傷風は、備考に示しておりますように、家畜伝染病予防法により焼却・埋却処分されますので、ペットフードの原料に回ることはないことが、法的に担保されております。
11ページの表は鶏の関係でございます。食鳥処理場で処理する際、検査が行われており、疾病などについては細菌病、その他の疾病が確認されております。これについては、専門家によれば80℃、15分で死滅するということです。
 先ほど、と畜場で処理される畜産物について紹介しましたが、これについては、ペットフードの原料として使用されるに当たり、前処理として通常120℃以上、30分以上の加熱処理が行われています。したがいまして、この原料段階で病原性微生物は死滅すると考えますし、製造工程でも、新たに製造基準を設けることによって病原微生物の増殖を防止することが可能になるのではないかと考えております。
 ちなみに、現在、ペットフードの製造工程においては、加熱処理が行われております。一般的なドライフードですと、通常、150℃の加熱処理が行われています。また、ペットフードを実際に使用する段階においても、有害な病原性微生物が増殖する可能性がありますので、これについては飼養者向けのガイドライン等で消費者の周知を進めていきたいと考えているところです。
 次は9ページでございます。9ページは、BSEを考慮した規制とすることというご意見でございます。これについては、昨年12月の合同審議会でも既にご報告しましたが、犬ではBSEに関する報告はございません。また、英国で牛のBSEが多発した時期には、合計で89頭の猫について報告がございました。しかし、その後、BSEに関する飼料規制が浸透しまして、昨今では猫に関しても報告がありません。我々としては、継続的なBSE対策の実施により、健康影響の懸念のない状況にあると考えております。
 したがって、現段階では特段の安全基準は設定いたしません。しかし、ペットフード業界は自主規制を継続するとのことです。また、今後、国際的な動向等も踏まえ、必要があれば適切な処置を速やかに検討したいと考えております。
 12ページは、賞味期限とともに製造年月日を併記することというご意見でございます。賞味期限を表示することにした理由は、安全確保や問題発生時の原因究明のよりどころになること、さらに、ペットフードにおける表示の実態、また、食品における表示方法を踏まえてのことです。しかし、製造年月日について事業者が自主的に記載することを妨げるものではありません。事業者によっては、製造年月日を記載している製品もございます。これについては、事業者の方が自主的に判断するという形になろうかと考えております。
 次が、13ページの原産国でございます。国産の表記は、原材料の産地を考慮することというご意見でございます。すなわち、国産と表記する場合は、原材料のすべてが国産であることというお考えかと思いますが、ペットフードの原材料の特徴について考えてみますと、ペットフードについては、非常に多くの原材料が使用されております。そのような多くの原材料を使うペットフードにおいて、すべてを一つの国、日本なら日本で賄うことは非常に困難ではないかと考えております。また、ペットフード安全法では、原産国は製品を特定するための重要な情報としてとらえております。その意味で、より明確な最終加工工程を行った国として記載したいと考えております。
 14ページは、原材料名に対するご意見です。原材料名をすべて表示することは困難であり、主要なものだけで十分というご意見と、例外なくすべての原材料を表示することというご意見でございます。
 原材料名の考え方としては、アレルギーによる健康被害を考慮したうえで、原則として使用したすべての原材料を表示するということです。「原則として」の解釈については、誤解のないように今後マニュアル等で整理する予定ですが、加工助剤等を省略することを想定しております。
 加工助剤につきまして注で書いておりますが、食品加工の際に添加されるものであって、当該食品の完成前に除去されるもの、また、当該食品の原材料に起因して、その食品中に通常含まれる成分と同じ成分に変えられ、かつ、その成分の量を明らかに増加させるものではないもの、または当該食品に含まれる量が少なく、かつ、その成分による影響を当該食品に及ぼさないものをいうといった厳密な規定があります。これは食品衛生法の施行規則から参考までにここに示していますが、食品においても、これは表示から除外しておりますので、ペットフードについても同様な扱いにしたいと考えております。
 原材料名の[2]でございます。分類名による表示ではなく、アレルギーに配慮し、個別名による表示とすること。畜産副産物は畜種別にその旨明記すること。分類名による表示ができることは歓迎する。以上、少し相反する3つのご意見でございます。
 まず分類名による表示の意義でございます。先ほどご紹介しましたように、ペットフードは大変多くの原材料を使って製造されているので、一部原料調達先を変更せざるを得ない場合が考えられます。そのような状況においても、ペットフードを安定的に供給するとともに、ペットが必要とする栄養分を充足するためにこの分類名表示も可としたいと考えております。なお、この分類名の表示方法については、法施行までにマニュアル等の中で整理したいと考えております。
 また、アレルギーに対する配慮でございます。食品では、アレルギーに対する研究が大分進んでおります。ペットについても、アレルギーに対する研究や科学的知見を収集していきたいと考えております。新たな科学的知見が得られたり、また、その必要があると認められた場合は、専門家の意見を聴きながら検討してまいりたいと考えております。
 添加物については、すべての添加物を表記し、用途名も併記することというご意見と、6種類についての用途名併記に支障はないというご意見でございます。添加物の表示方法につきましては、原則としてすべてを表示し、用途名も食品と同様に表示する方向で検討していきたいと考えております。
 原料原産国名については、主要な原材料について原産国名の表示を義務化するか、または記帳することというご意見と、原材料の原産国名の表示は不可能であり、義務化しないことという二つのご意見です。原料原産国の表示については、原料の調達先を変更せざるを得ない場合が想定されます。したがいまして、現時点では義務化をしないが、原材料の原産国名の記帳については、問題発生時の原因究明の際に貴重な情報になるのではないかと考えております。したがいまして、製造業者あるいは輸入の業者の皆さん方に、原材料の原産国名も情報として持っておくようにお願いしたいと考えております。
 最後は経過措置でございます。本法は6月1日に施行されますが、実際の基準・規格への適合状況について確認するために必要な準備期間を設けることというご意見。また表示につきましては、表示の切りかえ、新しいパッケージの用意等、包装用紙の用意にはじまり、いろいろな準備が必要だということで、準備期間を1.5年から2年設けることというご意見でございます。経過措置につきましては、食品でも家畜用飼料でも、新たに基準・規格を設けた場合、必要な経過措置を設定しております。我々としては、関係者へ周知を徹底しつつ、法令遵守への適正な対応を確保するために必要な準備期間を設定したいと考えております。
 パブリックコメントへの回答のポイントは、以上でございます。

【林座長】 資料の3-1、2もあわせてお願いします。

【事務局】 それでは引き続きご説明させていただきます。畜水産安全管理課の田中と申します。よろしくお願いいたします。
 愛がん動物用飼料の基準・規格の内容について、資料3-1に概要をお示ししております。
 この基準・規格は、販売用愛がん動物用飼料に関するものです。括弧して、製造する施設において使用されるものを除くと記載しているのは、ペットカフェ等、その場で消費するものについては、広域流通しないので除外するという意味です。
 成分規格について、エトキシキン等についての添加量は150ppm以下、アフラトキシン、農薬については、その許容量をこのような形で設定したいと考えております。
 製造の方法の基準につきましては、原材料について有害な物質を含み、若しくは病原微生物に汚染され、又はこれらの疑いがある原材料を用いてはならない、加熱等の処理を行う際は微生物を除去するのに十分な効力を有する方法で行うこと、プロピレングリコールは、猫用には使用してはいけないということでございます。
 表示の基準につきましては、ペットフードの安全確保、ペットの健康被害を防止するという観点、あるいは製造を特定し、トレーサビリティを確保するという観点から、五つの項目を義務づけるというものでございます。
 以上が、基準・規格の内容でございます。この基準・規格の適用に当たりましては、一定の猶予期間、経過期間を設ける必要があろうということで、成分規格と製造の方法の基準については、品質管理体制の整備等に係る期間を想定して6カ月、表示の基準の適用につきましては、他の表示に関する法令等を参考にいたしまして、18カ月の経過措置を設ける予定としております。
 資料3-2は、省令案でございます。内容については省略させていただきます。
 以上でございます。

【林座長】 ありがとうございました。資料の1、2-1、2-2、3-1、3-2、これをすべてご説明いただきました。ご意見、あるいはご質問がございましたら、どこからでも結構ですのでお願いいたします。青木委員どうぞ。

【青木委員】 青木でございます。ただいまのご説明の15ページの表示の基準(3)についてご質問したいと思います。本日配付されております細かい字の資料2-2を見ますと、パブリックコメントの内容と、それに対する考え方がより詳しく出ておりまして、そちらの細かい方を見ますと、パブリックコメントの中に、分類名のみによる漠然とした表示を可とすることに反対であるというコメントがございます。そして分類名というのは、肉類とか魚類とか穀類といったものを指していると。それに対する答えが「ペットフードを安定的に供給し、かつ、ペットが必要とする栄養成分を満たすため、ペットフードの原料調達先を変更せざるを得ないことがあることを考慮し、分類名による表示も可としたところです。」こういう説明がなされております。パブリックコメントなさった方のご趣旨は、漠然と肉と書くのではなくて、牛とか豚とか、そういうことまで書けという趣旨だろうと思うのですが、答え方と、何か論理的に合っていないよう気がします。原料の調達先を変更するというとき、私がイメージしますのは、同じ米をどこの国から買うかとか、どこの会社から買うかというときに使う表現のような気がします。米を麦に変えてもいいからという答えをするときには、そういう説明の言葉づかいをしないように思うのですが、いかがでしょうか。

【山田審議官】 確かに、おっしゃるように、これだと本当に同じものを違うところから買っているようにとらえるという可能性もありますので、恐らく最初に出す場合には、調達原料や調達先というふうに直す方がいいのではないかと思います。

【青木委員】 ありがとうございました。

【林部会長】 ほかにいかがでしょうか。小西委員、どうぞ。

【小西委員】 小西でございます。資料2-1のパブリックコメントへの回答のスライドを参考にして、二つ質問があります。一つ目は4ページで、カビ毒・残留農薬というところで、この場合カビ毒は、今回、アフラトキシンB1が規制対象になっておりますが、アフラトキシンB1の場合は、急性毒性と慢性毒性があることはご存じだと思います。急性毒性は肝障害が一番症状としては激しくて、場合によっては死んでしまうのですが、慢性毒性の場合は、発がん性でございますね。この基準値の設定方法というところの回答ですが、ここで飼料の基準値を参考に最大含有量を推定するということになりますと、この飼料の基準値というのは、産業動物の飼料と理解しているのですが、産業動物の場合は、その動物に対しての毒性というよりも、可食部への残留が設定の基準となって、また、飼育期間が短いものですから、慢性毒性までは考慮してないのではないかと思います。違っていたら、そう言っていただければいいのですが。私はそのように思ったのです。
 今回は素早く設定をすることが最重要なことだと思っておりますので、今回の設定値に関してはこれで結構だと思いますが、犬や猫のペットフードの場合は、種の違いや感受性の違い、及び慢性毒性も考慮し、今後さらに検討していただければと思います。
 もう一つは10ページでございます。ここで微生物のことが出ております。これは確認事項ですが、死滅・無害化の条件のところで、炭疽・破傷風は121℃、2気圧、15分以上とあります。この滅菌条件では芽胞も死ぬという理解でよろしいのでしょうか。

【林座長】 ちょっと、しばらくお持ちください。
 それ以外にご質問ございますか。今調べていただいていますので。
 山﨑委員、どうぞ。先に質問を受けますので。質問、あるいはご意見でも結構です。

【山﨑委員】 恐らく質問・意見、両方になると思います。今回の法律では多分網羅されていないと思いますので、今後の課題となるかと思います。ペットフードの流通という飼料1の28ページの図を見ていてちょっと思いついたことです。立入検査をやるというところに輸入業者、製造業者、販売業者等入っておりますが、今回の法律には、販売業者における保管基準等は全く入っていないと思っております。ペットフードの場合には、非常に小さな小売店、申しわけございませんが、衛生環境も余り管理されていないような小売店が大変多い場合もございます。人間の食品の場合には保管基準等非常に厳しい部分があると思いますが、ペットフードを店舗で抱える場合の保管基準や、それに対しての立入検査ということを、個々の販売店に対しておやりになる可能性とか、あるいはそういった方向性をこれから打ち出していかれるのかどうかについてお伺いしたいと思います。

【林座長】 ありがとうございました。お答えいただけますか。

【事務局】 今回、ペットフードが製品として流通するので、製造業なり輸入業というスタート地点での業者の届出等をしっかりやり、トレーサビリティーの確保を図っていこうということにしております。
 基準・規格が適正に守られているかどうかということにつきましては、その製品としての製造が正しくなされているかどうかということが、まず中心になってまいります。さらに、この資料1の28ページで立入検査について記載しておりますが、FAMIC、農林水産消費安全技術センターにおきまして、製造業者の方に立入りを行って、例えばサンプルを集取して、それを調べて、基準・規格に合致しているかどうかということを確認いたします。
 各県にございます農政事務所も立入検査を行いますが、これは主として販売店の方に立入りを行いまして、例えば、そこで集取すべきものがあれば集取もいたしますが、保管状況の指導等、あるいはさまざまなペットフードに関して安全を確保するために必要な指導等を図れるようにしてまいりたいと考えております。

【林座長】 ありがとうございました。先ほどの小西委員の質問に対して……。

【山田審議官】 アフラトキシンB1の基準値、きっとご承知と思いますけれども、人の食品では、陰性、陽性という言葉を使っているんですけれども、実質上は10ppbというところでカットオフになっております。畜産物への移行だけを考えてつくるのでしたら、その10倍あっても、もっと高くても大丈夫ということでございます。資料は10ppb、20ppbと作っておりますが、それは人への、要するにこの場合は畜産物ですけれども、畜産物にあるものが基準値に合うように作っているわけではなく、動物の健康ということを考えて作っておりまして、実質上、人の基準値とほとんど近い値になっております。
 なぜ二つあるかということについては、動物の健康を考えてということで、そちらの方を低くしているということでございます。決して、食品になるときに10ppbになるように、さかのぼって計算して出しているというわけではございません。

【事務局】 引き続きまして、先ほどの炭疽・破傷風の芽胞の関係でございます。これについては、資料に示しております121℃、2気圧、15分以上、これで芽胞も死滅いたします。なお、炭疽と破傷風につきましては、家畜伝染病予防法で、これについては焼却なり埋却ということが義務づけられております。ですから、これがペットフードの原料に回るということはないと考えております。

【林座長】 よろしいですか。どうぞ。

【小西委員】 今お答えいただいたことは、家畜用飼料に含まれているアフラトキシンも、当然、動物の健康被害ということを十分考慮してというお話で、それは納得いたしました。
が、一つ補足させていただきたいのは、動物でも、牛の場合ですと反すう動物ですから、アフラトキシンは第一胃で、ほかの哺乳類に比べると分解される可能性が高いですね。アフラトキシンの場合は、本当に動物種によってその感受性が違っておりますので、猫と犬を牛、豚と同列に扱っていいのかというところがちょっと心配です。何かデータがおありになれば、それはそれでいいのですけれども。今後の検討課題としていただければと思います。

【林座長】 それでは、何か今のことでデータ等ありますか。

【山田審議官】 鶏はいろいろ事故例とか試験とかありますけれども・・・。反すうしないので、豚のデータがあればいいのですが、私どもでは豚のデータは持っておりません。
 なお、補足ですが、完全に分解されるとすごく楽でいいのですが、乳牛の場合、B1がM1に変換されてミルクに出てきます。そこが一番、分析するときに感受性が高いところなので、特に牛乳は、人間の子供がとてもたくさん飲むということもあり、世界でもかなり厳し目に基準値を作っております。つまり、実際この量よりもっと高くても、まだクリアできるというような濃度で飼料は設定しているということをお含みおきください。

【林座長】 ありがとうございました。よろしいですね。前島委員どうぞ。

【前島委員】 小西委員は恐らく承知で質問したのではないかと思うのですが、この121℃、15分というのは、教科書にはそのとおりに書いてありますが、注釈が必要なのです。要するに、本当に中心部まで、121℃、15分かければ、多分死にますが、実際問題として、普通の高圧滅菌器ではそうはいかない。なぜこんなことを申すかというと、私は、長年、無菌動物の飼育実験をやっておりまして、そこに関係する資材はすべて滅菌するのですが、一番の障害はえさなのです。特にペレット。固形のペレットの滅菌というのは非常に大変でして、そう簡単にいくものではないのです。しかし、芽胞をきれいに取り出して、生理食塩水の中に一定量浮遊させてやれば死ぬのです。間違いなく死にます。
 古い話ですが、私は60年ぐらい前に大学で教育を受けたのですが、どんな病原菌も普通121℃、15分で処理して捨てていました。しかし、私が出た北大では、炭疽菌に関しては、少なくとも、30分、2回かけてました。私は、そんなにかける必要はないのではないかとかねがね思っていますが、実際に、そういうことがありましたので、こういうことを簡単に書いておくと、知っている方はいいんですが、知らない方が121℃で15分なんてやると危険です。
 ついでにもう一言いますと、滅菌消毒で菌を死滅させるには、出始めの菌の量が問題になるのです。菌の量が問題になるのでありまして、1ccの中に1万個入っていたときと1億個入っていたときは、全然条件が違うわけなのです。

【山田審議官】 ありがとうございます。私も、実はドクター論文のときに、バセラスを使っておりまして、オーバードクターのときには、クロストリジウムもやりましたので、要するに、培地というか、この場合はペットフードですけれども、それの水分含量というものにもすごく影響されると思います。だから、ドライであればあるほど死滅しにくくなるということです。
 私どもとしては、業者さんはご存じであると思いたいのですが、念のために注釈などをつけたいと思います。

【林座長】 ありがとうございました。ほかにございますか。どうぞ。

【会田委員】 資料1の30ページに、法律の施行に関する体制等のうちのペットフード関係者との連携ということでございますけれども、このフローチャート図を拝見しますと、政府関係、環境省及び農林水産省で相談窓口の整備と、右下に書いてございまして、大変結構だと思います。ここの窓口を利用するのは飼養者及び製造業者等になっておりまして、その真ん中に書いてある、獣医師会、愛護団体、消費者センター等については連携体制整備と書いてございますが、何か具体的にフレームワークというか、形があるのでしょうか。

【林座長】 どうぞ、室長から。

【動物愛護管理室長】 環境省の動物愛護管理室長でございます。
 この図、割と前のころからお示しをしておりますが、今まさに、具体的な形について検討中であります。東京での連携・窓口と地方ブロックでの連携・窓口が必要ですので、なかなか簡単にはいかないのですが、どちらも大まかには、主に飼育者側に対応させていただくのは、環境省の本省や地方環境事務所、主に事業者側の情報とか相談に対応させていただくのは農水省本省や地方農政局といったような仕分けで窓口を考えたいと思っております。
 それから連携体制も、それぞれ中央と地方でいろいろな関係者がおられますので、そういった方々とまずは情報を共有するという形で、何か事が起こる前に情報収集・共有の体制を築けたらと考えております。

【林座長】 会田委員、よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。

【渋谷(寛)委員】 今回の基準と規格によりまして、法律の第5条によりますと、その対象範囲は広くあるわけですけれども、販売を予定し、広域流通する可能性のある範囲に限定して規制をしていくということになると思います。そうしますと、先ほどから話に出ているように、ペットカフェなどでは規制が及ばなくなると考えられます。その場面では、飼い主はいまだに自己責任を負っていて、自分のペットに対してどのようなえさを与えているのかについて、自分の感覚で調査していかなければいけないという場面が残ると思いますが、そういう理解でよろしいのでしょうか。
 もしそうだとすると、今回、資料の4で、飼い主のためのペットフードのガイドラインとか本が出ておりますけれども、ここで対象となっているのが、市販のペットフードという表示はされていますけれども、そこからペットカフェの場面が除かれるということは余り書いてないのではないかと思うのですが、飼い主に対して、ペットカフェなどではまだまだ注意が必要ですよということも、あわせて表示する方がよいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

【林座長】 どうぞ。

【事務局】 カフェの場合ですと対面販売の形だと思いますので、飼養者の方は疑問な点を売っている方に直接問い合わせることができ、必要な情報を得ることができるのではないかと考えております。また、カフェは、基準・規格の対象にならなくても、安全なペットフードを供給する義務というのがございます。そのような業者の義務は当然ながら果たしていただくというのが基本だと考えております。

【林座長】 それでは環境省からも、どうぞ、お答えください。

【事務局】 飼い主に対しての普及啓発という部分についてお答えしたいと思います。資料4のガイドラインにつきまして、後ほど若干紹介させていただきたいと思いますが、これは法律とはまた別に、与える立場の方に対して幅広く書いた資料でございます。法律で縛る範囲だけに限って整理したということではございません。この業務は、来年度も引き続き行っていきたいと思いますので、必要に応じてペットカフェのこと等について、普及啓発の中で検討していきたいと思います。よろしくお願いします。

【林座長】 ほかにありますか。

(なし)

【林座長】 もしなければ、中央環境審議会及び農業資材審議会に対して諮問された、愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律に基づく基準及び規格の設定について、資料3-2、これが正式な答申(案)になりますが、このとおり答申することでよろしいでしょうか。

(了承)

【林座長】 お認めいただいたということにいたします。ありがとうございます。
 それでは、答申に当たっての手続でございますが、二つの合同会合ですので、それぞれの審議会の事務局において進めさせていただきたいと思います。それでよろしいでしょうか。

(了承)

【林座長】 それでは、議事次第の2 飼い主のためのペットフード・ガイドライン、これについて事務局からご説明いただきたいと思います。

【事務局】 それではご紹介したいと思います。お手元にあります資料4、委員の皆様にはパンフレットの形をしておりますものを配付させていただいております。飼い主のためのペットフード・ガイドラインということでございます。平成20年度の普及啓発事業として、昨年秋ごろにリーフレットを作成いたしまして、今回ガイドラインを取りまとめましたので、ご紹介したいと思います。
 めくっていただきまして、「はじめに」のところでございますが、2ページ目に当たります。法律の概要を簡単にご紹介しております。ただ、ここで法律の枠組みの図式の下の段になりますが、「しかしながら」と書いてございます。法律の規制自体は、事業者側に対する規制ということになりますけれども、直接のペットの健康と安全を守るということで言いますと、フードを与える飼い主自身に大きな責任が生じてくるということですので、必要な栄養素、食べ物等について理解を深めていただくということを、このガイドラインの目的としております。
 目次をごらんいただきまして、全体の構成をご紹介いたします。
 最初に、まず人と犬や猫の生物としての違いということをご紹介しまして、市販のペットフード、手づくりフード、基本的には、これらは自宅で与えることを想定した形でご紹介しているものです。それから、先ほど微生物のところで話がありましたけれども、フードの保存方法についてと、実際に健康管理を行っていくことについて気をつけること等を整理してございます。
 このガイドラインは、有識者の方々やペットフード事業者のお客様相談窓口の方々等にお伺いし、加えて、ペット栄養学会の関係者の方々にアンケートをとり、どういったことを皆さんが知りたいのかということを収集した上で作成しております。
 ごく簡単に説明させていただきます。まず4ページ目です。最初に知っておきたいことということで、人と犬や猫の栄養成分がそもそも通常平均的な食事に含まれているものでも違うことを示しています。具体的には、求めている栄養成分が異なっていることですとか、塩分の取り過ぎが人以上に犬や猫の場合には問題になるケースがあるということをご紹介しております。
 次を開いていただきまして、ペットフードの食べ方、どれぐらいの頻度で与える必要があるのかといったことをご紹介しております。それから、犬や猫が好きな食材ですとか、嫌いな食材についてもご紹介しております。
 その次に8ページ、9ページ、ここが具体的に、人が食べられる食材であっても、犬や猫にとっては避けたい食材、注意が必要な食材ということでご紹介しております。避けたい食材としては、タマネギやチョコレートをお話しすることがよくあるのですが、それ以外にもブドウ、キシリトール、犬に対しての鳥の骨等を紹介しております。
 市販のペットフードについて、10ページ以降になります。最近のペットフードでは、売られているものの、例えば目的別ですとか、あるいは水分がどれぐらい多いかといったことでの区分けのほかにも、ライフステージごとに、ペットフードが分かれているというケースもよく見られます。どの時期がどういったものかということも知っておいていただきたいということで、ライフステージの区分と、人と犬や猫との年齢の目安といったものもつけさせていただきました。
 それから12ページ、13ページは、実際に市販のペットフードを購入するに当たり、表示の見方がわかるように整理しているものです。ただ、これはペットフード公正取引協議会による公正取引規約で決められていることを参考にして作っているものです。今回法律が施行されることにより、このうちで、これまでお話しいただきました五つの項目については、法律上も記述が義務化されるということになってまいります。
 14ページの手づくりフードにつきましては、それぞれの飼い主さんでやり方等あるので、なかなか一概にこうすべきということが言いにくいのですが、一つには、栄養バランスを考えていただきたいということです。また、最近問題になっているのが生肉や生魚のことで、それだけを与えることで栄養バランスを崩すということですとか、あるいは寄生虫、微生物の繁殖の危険性が加工したものよりも高まってしまうため注意が必要であるということを載せております。同様に、フードの保存方法につきましても、やはり、その保存の段階で微生物を繁殖させないことも重要な要素になってまいりますので、そういったことも記述しております。
 16ページ、17ページでございます。体調の管理について、痩せ過ぎ、太り過ぎといった、ボディコンディションの話も含めてご紹介しております。特に何歳のどれぐらいの犬または猫が、どれぐらいの量のペットフードを必要とするのか、カロリーを必要とするのかということは、一般の飼い主の方が瞬時にわかることではないということで、参考値として16ページの下に、それぞれの時期と体重で必要なカロリーの必要量というものを載せさせていただきました。ただ、これはいずれも個体差等あるということを前提としておりますので、参考値とさせていただいております。太り過ぎの問題が最近は出てきているようだということで、ダイエットに関してですが、若干表現ぶりが不適切なので、ここは修正をさせていただきたいと思いますが、ダイエットの際には、一気にフードを減らして急激なダイエットをするのではなくて、段階的にコントロールをしていくというようなことも紹介してございます。
 18ページです。日ごろから犬や猫の体調の観察をすることと、かかりつけの獣医師さんを持っていただいて、ふだんと体調や様子が違う場合は診てもらうことが非常に重要なことだと考えております。
 それ以外につきまして、19ページには、食べ物ではありませんが、家庭で栽培されている観葉植物であっても中には中毒を起こすものがあるということとか、歯のケア、飲み水についても注意をしましょうということをご紹介しております。
 20ページからは、なかなかわからないことをピックアップして、Q&Aの形でご紹介をしています。
 大まかなご紹介ですが、以上の形をとっております。このガイドラインにつきましては、本日の会議に間に合わせるということで、急遽、必要な部数をご用意させていただきました。今後若干の微修正を行いまして、地方自治体さんですとかいろいろ配布しまして、広報していきたいと考えております。
 また、来年度も引き続きこの業務は続きますので、さらに必要なこと等あれば、また普及啓発に取り組んでいきたいと思っております。
 私からは以上です。

【林座長】 ありがとうございました。
 とてもきれいなガイドラインを作っていただいていますが、何かご質問とかご意見ありませんでしょうか。はい、どうぞ。

【会田委員】 大変細かい指摘で恐縮でございます。大変立派なガイドラインができましたけれども、2ページの「はじめに」のところの上から4行目でございます。「この法律はペットフードの製造の方法や表示についての規格」と書いてありますが、これは「基準」ではないでしょうか。その後、「成分についての規格を定め」とつながるのかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

【事務局】 ありがとうございます。おっしゃるとおりです。文言の修正をさせていただきたいと思います。

【林座長】 ありがとうございました。
 ほかに何か、今気づいたところでもおっしゃっていただくと、大変助かりますが。ほかにご質問でも。有田委員、どうぞ。

【有田委員】 デザイナーの方も絡んでらっしゃるので、そういうことも考慮されていると思いますが、高齢者が見やすいということでこのカラーを選ばれたのですか。私はあまり見やすくないものですから。色はすごく好きな色なのですが。

【事務局】 色につきましては、デザインをされる方にお願いをしたところでございます。情報量が多いので、どうしても1ページに詰まる量が多くなってしまうのかなというところがございますけれども。高齢者の方に対してということは、今後の課題とさせていただきたいと思います。

【有田委員】 よろしいですか。法律のことなどは非常に整理されてきたのでいいとは思っていたのですが、17ページの、例えば犬のボディコンディションスコアの体系というところなど、高齢になると黄色系は見えにくくなると聞いています。グリーンで字が書いてありますよね。こういうところは見やすいのかなというふうに、単純に思っただけなので、ちょっと質問しました。

【事務局】 参考にさせいただきたいと思います。ありがとうございました。

【林座長】 これは見本で、これと全く同じものがつくられるということですか。何かすごく表面がピカピカしている感じで、水がついても大丈夫のようになっているのかなと感じます。

【動物愛護管理室長】 これはいわゆる試作品でございまして、ちょっと頑張り過ぎてきれいな紙になっております。環境省が関与しておりますので、再生紙を使ってですね。

【林座長】 普通の紙になるわけですね。

【動物愛護管理室長】 はい。その中でも見やすい色と見やすいカラーに工夫していきたいと思います。

【有田委員】 本質ではないところで申しわけないのですが、コート紙といって、再生紙でもこういう紙がありますので、別にバージンだからこういうテカテカしているとは限らないと思います。

【林座長】 ほかに、何か本質的なことであれば。よろしいですか。
 市販のこういうペットフードのガイドラインよりも、よりサイエンティックな感じになっているかなというふうに私は思って、とてもいいなと思っていますけれども。
 ほかになければ、よろしいでしょうか。

(なし)

【林座長】 どうもありがとうございました。
 それでは、用意いたしました二つの議題についてはこれで終わらせていただきたいと思います。
 そのほか何か事務局からございますか。

【事務局】 本日ご説明した中身で、農林水産省から若干補足説明をここでさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

【事務局】 資料については、先ほどいただきましたご意見を踏まえて修正した上で、ホームページの掲載をさせていただきます。よろしくお願いします。

【林座長】 はい。承知しました。 ほかにございますか。

(なし)

【林座長】 それでは、以上をもちまして、議事を終了したいと思います。ご協力どうもありがとうございました。

【事務局】 長時間にわたりましてご議論ありがとうございました。最後に、環境省柏木審議官からご挨拶させていただきます。

【柏木審議官】 環境省の官房審議官の柏木でございます。合同会合の委員の皆様方におかれましては、昨年8月から計3回にわたりまして、ペットフード安全法の基準・規格に関し専門的なご議論をいただき、本日、まず最初の基準・規格(案)を取りまとめていただきました。農林水産省及び環境省を代表しまして、深くお礼を申し上げたいと存じます。
 ペットフード安全法は、全く新しい法律でございます。そういう意味では、本日のご議論の中でもご指摘もありましたけれども、施行体制の整備を初めとして、この法律の円滑の運用のためには取り組むべきことがたくさんあると、私ども認識しているところでございます。
 また、一般の飼養者の方々、あるいはペットフード関係の事業者の方々、その他関係者の方々にも、法律の周知をはじめ必要な情報を提供して、普及啓発をきちっとやっていくことが非常に重要な課題であると思っております。
 さらには、議事の中でもご説明申し上げましたように、あるいは、まず最初の基準・規格(案)と、こう申し上げましたけれども、基準・規格の検討もこれで終わりではなくて、法律の施行後も引き続き検討を行っていかなければならないと、こういうことになっておるわけでございます。
 こういうことを踏まえまして、私ども農林水産省及び環境省におきましては、今後ともよく連携を図って、これらの諸課題の解決に努めまして、このペットフード安全法の、適正かつ円滑な運用といったものを図っていきたいと考えておりますので、また、委員の先生方には基準・規格の見直し等でお世話になろうかと思いますけれども、引き続きご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
 結びに、委員の皆様方のこれまでのご支援、ご指導に対しまして重ねて感謝を申し上げて、ご挨拶とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。

【司会】 それでは、これをもちまして本日の合同会合を閉会させていただきます。
 どうもありがとうございました。

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