中央環境審議会動物愛護部会 第39回議事録

1.日時

平成25年5月17日(金)午後2時30分~午後4時38分

2.場所

環境省 第一会議室 (東京都千代田区霞が関1-2-2)

3.出席者

浅野部会長、青木委員、臼井委員、太田(勝)委員、太田(光)委員、北島委員、
木村委員、齊藤委員、佐良委員、田畑委員、山﨑委員、
伊藤自然環境局長、星野審議官、江口総務課長、田邉動物愛護管理室長ほか

4.議題

  1. (1)動物愛護管理基本方針の改正素案について
  2. (2)各種基準の改正素案について
  3. (3)その他

5.配付資料

資料1
動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針の改正素案
資料2-1
家庭動物等の飼養及び保管に関する基準の改正素案
資料2-2
展示動物の飼養及び保管に関する基準の改正素案
資料2-3
実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準の改正素案
資料2-4
産業動物の飼養及び保管に関する基準の改正素案
資料2-5
動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置についての改正素案
資料2-6
犬及びねこの引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置についての改正素案
参考資料1
都道府県における動物愛護管理推進計画の実施状況について

6.議事

【事務局】 第39回動物愛護部会を開催します。
  本日の委員の出欠について、御報告をします。本日は、北村委員が御欠席と御連絡をいただいています。動物愛護部会12名中11名が出席で、本部会が成立していることを報告します。
 続きまして、5月13日付けで環境省職員の異動がありましたので、御紹介させていただきます。自然環境局総務課長の江口です。

【江口総務課長】 江口と申します。これからどうぞよろしくお願いいたします。

【事務局】 続きまして資料の配付について、確認をさせていただきます。今回は資料1から資料2-6、参考資料になっております。
 また、このほかに委員の方には、委員限りの資料として3部をつけております。不備がございましたら、事務局までお申しつけください。
 今お配りしました資料並びに議事録につきましては、後日、環境省のホームページで公表されますことを申し添えます。
 また、カメラ撮りをされる方につきましては、この後、議事が始まりましたら御遠慮いただきますようお願いいたします。
 それでは、ここからは浅野部会長に議事の進行をお願いします。

【浅野部会長】 それでは、ただいまから第39回の動物愛護部会を開かせていただきます。
 本日お諮りいたしますことは、議題に記されているとおりでございますが、動物愛護管理基本指針の改定について、その素案を御説明いただくこと。それから、まだ十分に決定されていない各種基準の改正について、今日は素案を御説明いただき、これらについてご意見をたまわったうえで、今日御了承いただけましたら、必要な手直しをした上でパブリックコメントにかけることをお決めいただく、というこういうことでございますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、まず動物愛護管理基本指針の改正素案についてでございます。事前に資料をお送りしていたかと存じますので、お目通しいただいたことと存じます。内容的には後で御議論いただく基準改正と若干重複する部分もございますが、こちらの基本指針は、大まかに全体の考え方を示すものという性格をもつものでございます。若干の重複がございますから、議論の経過によっては、後でまたその点を再度御議論いただくことになるかもしれません。
 まず、この指針の素案は、全体の方向性を記す部分と、各自治体に対して計画を策定していただくためのお願いの事項といったような部分に分かれておりますから、まず前半の第1と第2について御説明をいただいて意見交換をし、その後、第3以降についての御説明をいただいて意見交換をすると、このようなやり方で進めたいと存じますので、よろしくお願いいたします。

【事務局】 それでは、事務局からまず資料1について、御説明をさせていただきます。議題1ですが、動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針の改正素案でございます。
 まず、2ページを御覧いただきたいと思います。第1の基本的な考え方につきましては、この平成18年告示の基本指針5年目ということで、基本的には、今回の素案としては大きな変更をしておりません。若干、用語を加えているという修正を加えております。御覧いただければと思います。
 続きまして、4ページでございます。第2の今後の施策の展開の方向です。1番目の基本的な指針の部分に少し変更を加えておりまして、ここの部分は取組の推進というように、まず直しまして、その中に今回の法改正の部分を加えております。具体的には、人と動物の共生する社会の実現を図ること。また、動物の所有者の責務として終生飼養等が明記されたこと等を踏まえ、今後ともさまざまな場所で施策を展開するというように、書き加えてございます。
 次に、5ページになりますが、この基本指針の基本的な考え方を示す中心になる部分ですが、施策別の取組という部分でございます。ここにつきましては、平成35年度までに、以下に掲げることの実施が図られるように努めることとするという位置づけでございます。
 まず、(1)の普及啓発です。現状と課題という部分につきましては、今回終生飼養という部分が条文に明記されたことを加えるということと、普及啓発によって動物愛護管理の考え方というのが浸透しつつあるが、まだ不十分であるということから、さらに推進する必要があるという点。
 また、動物との触れ合いについても、その必要性とともに適正な方法による機会の確保という点で適正な展開が求められているということを示しております。
 次に、講ずべき施策といたしまして、アですが、ここはこれまで教育活動や広報活動を実施してきたところですが、今後、特に所有者等の責務、つまり終生飼養や繁殖制限などを講ずることにつきまして、積極的に広報することという点を記しました。
 次の6ページを御覧ください。イでございますが、動物との触れ合い事業の推進の部分ですが、これはいろいろな方面から御指摘もございますので、そのストレスを低減するということも必要だろうということで、これについてはガイドラインを作成をすること、また、動物との触れ合いの一環としても考えられる学校飼育についても、この適正な方法について検討するということを記載をいたしました。
 次の(2)適正飼養の推進による動物の健康と安全の確保のところでございます。現状と課題の部分では、まず適正飼養を推進するためには、飼い主に対する教育が重要であるという点。また、安易な購入ですとか、飼養放棄、遺棄、虐待の問題が、まだ一部において見られるということを踏まえまして、所有者等の責務としての終生飼養や適正な繁殖に係る努力義務が明文化されたというそのことを受けての記載になります。
 現状といたしましては、ここで引取りの数について示しておりまして、現在、現行の基本指針で示しております平成16年度に比らべて半減という部分につきましては、これは概ね達成ができたという評価とともに、今後さらに減少に向けた、さらなる取組が必要だという考え方と、また、この取組については、地域によって取組の違いがあって、差があるということも踏まえまして、その実情に応じた取組を検討する必要があるという点について、記載をしております。
 講ずべき施策といたしまして、アになりますが、これまでの取組に加えまして、動物取扱業者からの販売時における説明ですとか、指導等が適切に行われるようにすることなどとして、平成35年度まで、計画期間の最後になりますが、目標といたしまして、平成16年度比、犬及び猫の引取り数について、平成16年度比75%減となる、概ね10万頭を目指すということを明記いたしました。16年度比75%、現在犬猫を合わせて21万頭ということでございますので、その半分という趣旨でございます。
 これにつきましては、現在の現行の目標に達していないところも含めまして、16年度を基準にしてその目標を設定していただきたいという趣旨でございます。
 また、今回の改正法で明文化された引取りをした犬や猫の返還譲渡の推進についても、新たに明記をしております。この方法につきましては、インターネット等を活用しながら推進をして、殺処分率のさらなる減少を目指す、という目標にしてございます。
 次は7ページになります。イでございます。ここにつきましては、殺傷、虐待等の罰則が強化された、また虐待についての具体的な例示が条文に明記されたということを受けまして、その周知徹底を図るとともに、警察との連携を一層推進するということを明記しております。
 次の(3)になりますが、動物による危害や迷惑の防止の部分でございます。不適切な飼養に起因する迷惑問題等について、そのルールづくりが必要だということを現行指針には記載をしておりますが、これをさらに支援をしていくことが必要だろうという点と、後段になりますが、特定動物による人の殺傷事件が発生したということから、より厳格な法令遵守が求められているという2点について、記載をしております。
 次の講ずべき施策の部分、ルールづくりの部分でございますが、住宅密集地等、これは住宅密集地だけではなくて、人が住んでいるという地域という趣旨で、この用語を使いました。その中で飼い主のいない猫の対策として地域猫、地域住民の合意のもとに管理する地域猫対策について、地域の実情を踏まえた計画づくりを支援していくことによって、飼い主のいない猫を生み出さないための取組の推進を通しまして、猫の引取りの削減の推進を図ることという点を加えました。
 次のイですが、これは特定動物になります。特定動物を販売する動物取扱業者に対して、販売先がきちんと許可を受けているかどうかという確認をするだけではなく、その飼養保管に関する適切な説明ができるように指導すること、という部分も加えております。
 次の8ページを御覧ください。次も特定動物になりますが、特定動物に関する法令遵守のための人材に関する部分でございます。指導マニュアルの策定などを通して、自治体がその専門的知識を持った人材を育成するための支援をしていこうというものます。
 次の(4)になります。所有明示の部分でございますが、これは、例えば迷子ですとか、盗難の防止に役立つということで、これまでも記載していたところでございますが、平成22年度の世論調査では、犬が36%、猫20%と、まだ低い状況が続いていると。また、今回の東日本大震災などでの非常災害時の逸走についても、これが効果的に使えるということも踏まえまして、所有明示率のさらなる向上を目指す必要があるという点について、記載をいたしました。
 次の講ずべき施策の部分でございますが、この所有明示の必要性に対して、これまで意識啓発を進めてきたということもございますが、それに加えて研究開発、どのような所有明示がよいかということも含めて記載いたしました。これは特にマイクロチップについての普及を促進するということでございます。
 次のイですが、これもマイクロチップの関係になりますが、これは附則にも規定されたところでございますが、マイクロチップの安全性に係る知見の蓄積なども含めまして、販売される犬猫へのマイクロチップの装着義務化に向けた検討を行うという点を加えております。
 次の(5)動物取扱業の適正化でございます。これはまだ飼養管理が不適切な動物取扱業が、まだ依然として見られるということもありまして、今回の改正では動物取扱業に関する規制が強化をされているという点と、その着実な運用を図る必要があるという点について記載をしております。
 講ずべき施策につきましては、現行の登録制度の遵守という点を引き続き推進するということ。また、新たな制度として、犬猫等販売業ですとか、幼齢の犬猫の販売のための引渡し・展示の禁止、現物確認・対面説明の義務化、第二種動物取扱業者の届出制度等の新たな制度の着実な運用を図ることという点を記載しています。
 また、次のイになりますが、ここは自治体の皆さんが動物取扱業者に対する監視指導を強化することができるような支援策について検討することという点でございます。
 次の(6)になります。実験動物の適正な取扱いの推進について、現状と課題の部分にこれまでも記載しているところですが、自主管理を基本としてその適正化を図る仕組みという部分と、3Rの原則を踏まえた適切な措置を講ずる必要があるという点については、変更なく記載をしております。
 次の講ずべき施策のところでございますが、この3Rの原則や実験動物の飼養保管基準の周知がまだ不十分なところもあるということも踏まえまして、同基準の解説書の作成などを通しまして、実験動物に関する国際的な動向や科学的知見に関する情報収集をしながら、適切に運用をしていくという点を記載しています。
 また、実験動物につきましても、緊急時に対応する計画作成なども含めまして、これもまた、引き続き定期的な実態把握を行うという点について記載をしております。
 次の(7)産業動物の適正な取扱いの推進でございます。現状と課題につきましては、環境省が平成24年に実施したアンケートの結果、アニマルウェルフェアの認知度が2割以下ということで、低い状況になっているということを踏まえての記述になります。現在、国際獣疫事務局で各畜種ごとの飼養基準について検討が行われている等、国際的な動きと、我が国でも各畜種についてアニマルウェルフェアの考え方に対応した家畜の飼養管理指針が、既に作成されているということも踏まえまして、その普及啓発を進めていく必要があるという点について記載をしております。
 講ずべき施策につきましては、国が行うことといたしまして、国際的な動向も踏まえながら、産業動物の飼育及び保管に関する基準に反映をしていくことという点、また、これはもともとの記載でございますが、産業動物の性格に応じた愛護及び管理の必要に関する普及啓発、産業動物につきましても、災害時における産業動物の取扱いについて、情報共有を図りつつ、関係省庁が協力して検討することという点を書き加えてございます。
 次の(8)災害時対策でございます。これまでも災害時の措置につきまして記載をしていたところでございますが、今回の東日本大震災におきましては、関係機関等の連携が十分ではない事例が見られたということも踏まえまして、関係機関の連携協力のもと、迅速・安全かつ適切に行われるように進めるということ、また地域性、災害の種類に応じた準備態勢を平素から確保しておく必要があるという点を記載いたしました。
 11ページに移りまして、講ずべき施策の部分でございますが、まずアです。動物愛護管理推進計画に加えて、地域防災計画にも、その扱いを明確、位置づけを明確化することを通じまして、飼い主、所有者責任を基本とした同行避難ですとか、避難時の動物の飼養管理、また放浪動物等の救護等につきまして、地域の実情や災害の種類に応じました対策を適切に行うことができるような体制の整備を図ることという点を記載いたしました。
 次は、ウになりますが、災害時に民間団体などと協定などを結んで協力をする仕組みですとか、自治体の間で広域的に対応する体制の整備というのも推進をするということも加えてございます。
 次の(9)になりますが、人材育成の部分です。主に動物愛護推進員の点について記載を加えております。現在108地方公共団体の中で60地方公共団体、約2,900人が委嘱をされているところでございますが、まだ十分と言える状態ではないという認識のもと、さらにその人材の育成を進めていくという点を示しております。
 講ずべき施策といたしましては、国といたしまして専門的な知識や技術の習得に対する支援を行うこと。これは引き続き行うという点を記載しています。
 次のイでございますが、動物愛護推進員制度が十分に機能するように、情報提供や技術的助言を着実に実施するということと、今回被災動物への対応なども、条文上、明記されたことも受けての記載でございます。
 次のウになります。これは専門的知識と技能を保持する人材について、その情報を関係者間で共有する仕組みを検討するという点でございます。
 次の12ページになります。(10)でございますが、調査研究の推進という部分です。これも現行の基本指針から進めているところでございますが、動物愛護の施策を推進するためにも、科学的な知見に基づいた施策の展開が重要であるという観点で、国内外の事例や実態に関する調査研究と、海外での研究や知見の蓄積なども生かしながら、その科学的知見を充実させる必要があるという点について、記載を加えております。
 講ずべき施策といたしましては、これは改正法の附則にも規定されている事項でございますが、幼齢の犬猫を親等から引き離す理想的な時期について、科学的知見を充実させること、また、マイクロチップの普及促進、販売される犬猫等にマイクロチップを装着するための方策についての調査研究を進めること、また、ウになりますが、諸外国の制度ですとか、科学的知見に関する文献の収集、また国内においても、遺棄・虐待等の罰則の適用状況などについても、情報収集を行うことという点を加えております。
第2までは、以上でございます。

【浅野部会長】 それでは、ただいま基本指針改定素案の第1と第2について御説明をいただきましたが、どうぞ、この書かれている事柄について御意見がありましたら、お出しいただきたいと思います。
 なお、細かいことについては、後で基準づくりというところでもまた出てくるかもしれません。ここでは、どちらかというと、政策の方向性を示すということが中心でございますが、いかがでございましょうか。どなたからでも結構です。御意見がございますか。
 青木委員、いかがですか。

【青木委員】 配付資料がたくさんありまして、一度に全てをちゃんと見切れないところがございますが、漸進的な改革という見地から見れば、以前の基本指針を積み上げる部分があるというところで、特に反対すべきことはないかと、私自身は思います。
 ただ、今拝見して、若干表現等が不適切ではないかと思われるものがございます。例えば6ページの上のほうにイがございますが、動物との触れ合い事業の推進に当たってはというところです。私の語感からしますと、「または」で始まる文で、情操を目的とした学校飼育動物という表現は、非常に違和感があります。例えば情操教育を目的とするとか、情操の涵養を目的とするとか、情操そのものを目的にするというのは、言葉として違和感があるというのを一読して感じました。
 それから、同じ6ページの中央からやや下のところで、殺処分率の数字の減少の話が書かれているのですが、その中で殺処分率は約94%から79%の減少となっておりという表現があるのですが、このまま耳で聞くと、79%減というその減少比率の問題に聞こえるのです。恐らくこれは79%の殺処分率に減少したということだと思うので、その辺は誤解のない表現がいいかと思います。
 それから、実質的な問題にも関わることですが、最後の12ページです。12ページの講ずべき施策のアがございますが、その後半部分に幼齢の犬猫を親等から引き離す理想的な時期について、科学的知見を充実させることという表現があるのですが、これまでの議論の経緯からすると、最低限引き離してはいけない時期はいつまでなのかということを議論しているわけで、そういう事実を知らないでこれを読むと、幼齢動物は引き離していいのが前提で、どこで引き離せば一番いいかという表現になっていて、ニュアンスがずれる気がするんですよね。
 ですから、例えば最低限、いつまでは引き離すべきではないかとか、表現を我々の本来の議論にぴったり寄り添うような表現にしていただかないと、やや違和感を感じます。
 差し当たり、以上です。

【浅野部会長】 ありがとうございました。大変よく見ていただいて、私などは読み取れませんでした。御指摘をいただいてありがとうございました。後ほどただいまの御意見の扱いについて事務局に検討をお願いいたします。
 どうぞ、ほかの御意見がありましたら。北島委員、どうぞ。

【北島委員】 11ページの災害時対策の講ずべき施策について、かなり具体的に記載がなされているのですが、新潟では比較的こういった動物の避難、精力的に取り組んできたところなのですが、ここまで具体的に例示をされますと、避難の際の関係省庁が大変多いものですから、警察、消防、自衛隊など、国レベルの組織もありますので、この例示を書くに当たっては、先に国の防災基本計画のほうに位置づけていただきませんと、なかなか現場の中で同行避難などをするときに、調整がつきにくいと考えております。ですから、この段階で、国の防災基本計画に書いていない記載が入ってしまうと、非常に厳しいと思っております。
 もう一つは、新潟などでは産業動物とペットを分けるのが大変難しくて、中越地震の際も、牛とかコイとか、そういったものを避難させたということもありまして、ペットだけこういった形で避難を具体的に書きますと、産業動物、コイも連れていきたいという話になることから、どちらかといいますと、この産業動物の適正な取扱いの推進10ページのところの講ずべき施策のウと、あわせて省庁間で、国レベルで先に調整をしていただけるとありがたいと考えております。

【浅野部会長】 なかなかこれは厳しい御意見をいただきましたが、これについてもまた事務局、取扱いをお考えください。この御意見に対してはある種書かれていることの読み取り方、という御説明ができないわけでもないとは考えられますが、また後に少し議論しましょう。
 どうぞ、ほかに御意見がございましたら。

【太田(光)委員】 私も違和感があったという意味での意見なのですが、6ページの業界団体のという文からで、2,100万頭と書かれていますが、この数字が確かなのかという意味での疑問が、私にはあります。この調査をしたのは一般社団法人ペットフード協会だと思いますが、民間団体が出した数字ですので、ここにこのような数字が出てくるのは、若干違和感があるというのが一つであります。
 もう1点は、青木委員とほぼ同じ意見で、12ページの「理想的な時期」などというのは、おそらくないと思います。そういった意味では、「最低限守るべき母子分離の時期」というような表現に変えないと、これはあり得ない表現なので、是非考えていただきたいと思います。

【浅野部会長】 青木委員と後半は同じご意見でした。大体御意見の趣旨はわかったと思いますので、この御意見をうけて事務局はさらに表現を検討してください。
 どうぞ、ほかに御意見がございましたら、お出しくださいませんか。何でも結構でございます。いずれにせよ、まだ今日は最終決定をするわけではございませんで、これからパブリックコメントにかけて多くの方々からのコメントをいただくことにするわけですが、何とひどい案をパブリックコメントにかけたと言われるのも、いささか部会としてはみっともないので、せめて違和感があるといったことぐらいは今のうちに御発言いていただいておいて、部会の中では皆さんの間で違和感のない文章にしておいたほうがいいだろうと思いますが、いかがでございましょうか。
 田畑委員、何かお気づきの点はございますか。

【田畑委員】 6ページの動物の触れ合い事業の中で、学校の飼育が触れ合いの一環というのは、私はとても違和感があります。学校の飼育というのは体験を通じて、何といいますか、動物の尊さとかそういうものを学び取るところであって、触れ合いをするために飼っているわけではないわけで、その辺に違和感があります。

【浅野部会長】 むしろ学校の飼育については、触れ合いの一環ということを強調し過ぎていることがおかしいということです。そうすると、情操の目的だというようなところも、全部否定ができます。どうしたらいいでしょうか。この文章については、文部科学省からは何かコメントはありましたか。一応、文部科学省が、学校飼育は何を目的としているのか、どのような位置づけにしているのか等、ちゃんと意見を聞いておいたほうがよいかもしれません。その点については、事務局いかがですか。

【田邉動物愛護管理室長】 再度確認したいと思います。

【浅野部会長】 多分、両方なのでしょうね。理科教育の一環みたいな要素もあるでしょうし、いろいろとあると思うので、いろいろあるなら、一杯書けばいいのかもしれません。余り単一に絞り込んでしまう必要はないかもしれない。
 いずれにせよ、今委員がおっしゃったことは、動物園事業のような場合での触れ合いというものと、学校教育での触れ合いというものを、全く同じに扱うのは無理だろうということだと理解しました。ありがとうございます。
 ほかに。どうぞ、臼井委員。

【臼井委員】 先ほど太田委員の発言を聞き逃したところがあるのですが、12ページの[2]講ずべき施策というところですが、幼齢の犬猫を親等から引き離す理想的な時期について、私はそういう時期があると思っております。ですからこの表現は、私は非常にすっと耳に入りました。
 これについての科学的知見は、多少出ているのですが、日本の犬に対しての知見がまだないので、予算をかけていただいて作っていただければいいと思っております。
 太田委員がおっしゃったのは、理想的な時期はないと、私は聞こえたのですが。

【浅野部会長】 青木委員が最初に言われたのは、できるだけ離さないほうがいいので、むしろやむなく離すとすれば、この時期だということではなかったかという御指摘だったと思います。それを受けての太田委員の御発言ではなかったかと思いますが。

【太田(光)委員】 多分、理想的な時期はないと思います。

【臼井委員】 どちらにしても家族で生活するわけにはいかないですから、いずれ引き離さなければいけないのですが、離すには理想的な時期があると思っております。

【浅野部会長】 仮にどうしても離さなくてはいけないとすれば、それについては理想的な時期があると、臼井委員からはこういう御指摘があったということでよろしいでしょうか。

(はい)

【浅野部会長】 では、今のお三方の御意見を踏まえて、これも表現を考えるということにしましょう。ありがとうございます。
 ほかにございますか。木村委員、いかがですか。

【木村委員】 学校飼育動物で、学校飼育動物の存在目的等は、文部科学省で指導要領の中に明記されていると思います。ここで記載するべきは、適切な飼育管理を行う事、管理者が責任を持って飼育すること、させる事と思います。学校飼育動物事業の意義に関しては言及する必要はないと思いました。

【浅野部会長】 確かにおっしゃるとおりです。ヒアリングやいろいろなところで出てきたお話を聞いていると、校長先生が交代されると生き物の扱いが変わってしまうということをお聞きしました。全然、放ったらかしになってしまうとか、そういうことが問題だというわけですね。これはビオトーブも同じような気がします。校長先生がかわるとビオトーブが草っぱらになってしまうということがあると聞きました。動物についても同じことが起こっているのではないでしょうか。
 ほかに、ございましたら、御意見をお出しいただけませんでしょうか。よろしゅうございましょうか。
 青木委員、どうぞ。

【青木委員】 大変細かいことで恐縮ですが、10ページの(8)災害時対策の[1]現状と課題の下から5行目で、「東日本大震災では」こういう事例が見られたという表現も、私にはちょっとひっかかりがあって、「東日本大震災の際には」など何か必要ではないかと思いますので、御検討ください。

【浅野部会長】 これも御指摘のとおり、東日本大震災の際には一部に連携が十分ではなかったものがあったというようにしておかないといけませんね。全部だめだったとうけとられるようなことを書いてしまうと、一生懸命やった方々からお叱りをうけることになりかねません。おっしゃるとおりだと思います。
 もうここには書くまでのことはないのだろうと思いますが、これまでのご議論の中に出てきたことでいうと、虐待の早期発見ということは、今の獣医の臨床の現場でもなかなか難しいというようなお話があり、これらについても科学的な知見の蓄積が必要ではないかみたいな話がありました。ここでは何かこう罰則の適用状況だけだけど、「等」で読めというのは少し無理があるかと思いますが、それはどうなのでしょうか。
 それと、もう一つは、九州に住んでいるとつくづく思うのですが、例の口蹄疫の騒ぎのときに、大量の殺処分がありました。本来、感染を起こさないようにという防疫対策をしっかりやってくれることが、実は動物愛護の観点から極めて重要なのだということを思い知らせてくれた出来事だと思うのですが、これは役所の管轄が違うから口出し無用なのでしょうか。こんなことで産業動物が実に多数殺されてしまった。九州大学のキャンパスの中で飼っていたヤギまで殺されたのです。せっかくビオトープを作って、ヤギを放し飼いにしていたのでこれはいいなと思っていたのですが、昨年行ったら一匹もいないのです。どうしたのと聞いたら、「口蹄疫騒ぎで全部殺処分になりました」という回答で、「それはひどい」などという会話をしたのですが、そんなところにまで影響があったわけです。別にこれを書いてほしいと言っているわけではないのですが。
 どうぞ、ほかに何かお気づきの点がございましたら、ご意見をお出しください。よろしゅうございましょうか。

(はい)

【浅野部会長】 それでは、まだパブリックコメントの後もう一度、議論をさせていただきますので、今日はここまでにいただいた委員方の御意見を踏まえて、パブリックコメント案については今日示されました案に手直しをさせていただきます。
 では、13ページ以下について、続けて事務局から御説明いただきます。

【事務局】 第3以降、御説明をいたします。まず、第3の動物愛護管理推進計画の策定に関する事項でございます。
 この部分につきましては、基本的には、それほど大きく変えていませんが、まず計画期間を変えております。これが平成26年の4月1日から平成36年の3月31日までの10年間ということで、これは再度10年間の計画期間という設定をしております。
 続きまして、4番の計画の記載事項でございますが、これは今回の改正法で規定をされた部分でございまして、災害時における動物の適正な飼養及び保管を図るための施策に関する事項を加えるという点でございます。
 続きまして、14ページを御覧ください。14ページの(5)の点検及び見直しの部分です。これまでも基本指針の改定にあわせて見直しを行うものとするという形にしておりましたが、今回、5年ごとの改定を効果的に行うということも視野に入れまして、中間的な目標の設定を行うということを、今回記載をいたしました。
 次の第4になりますが、動物愛護管理基本指針の点検及び見直しということでございますが、ここについても現行基本指針と同様、5年ごとに見直しを行うということで、5年目に当たる平成30年度を目途として、その見直しを行うこととするという形で記載をいたしました。
 以上でございます。

【浅野部会長】 それでは、後半は法律の中にあります動物愛護管理推進計画を各都道府県でお作りいただくということに関しての大きな指針を示そうということが目的の内容です。それから、この指針全体の運用管理についてということでございまして、あまり大きな変更はないということでしたが、法律改正にあわせて災害時のということを、今度は計画に入れてほしいということでございます。
 先ほど北島委員からの御指摘があったことも、これにも関連があると思うのですが、ほかに何かこの第3、第4の部分で御意見はございますか。特に大きなものは加わらないのですが、中間的な目標設定もできれば入れてほしいということが入った。これが多分、大きな違いだと思います。
 実際に自治体で実務を御経験の委員方の中で、動物愛護管理推進計画を都道府県で作ってくれという法律の制度枠組みについてですが、何か御注文などがありましたら、あわせて御意見をお出しいただけるとありがたいのですが、いかがでございますか。
 齊藤委員、何か特にお気づきの点はございますか。こういう都道府県計画ということについてですが。

【齊藤委員】 従来も各都道府県では、計画を策定してきておりますので、その目標値を各都道府県ではどのぐらい達成したかについて検討しているところです。あとはこの指針の検討を待って、また新たに各県でも計画を立てるという作業にかかるのではないかと思いますので、ここで特に何か意見を言うようなことはありません。

【浅野部会長】 わかりました。いかがでございましょうか。

(なし)

【浅野部会長】 それでは、先ほどの北島委員からの御注文について、事務局のほうで現段階で何かコメントがありますか。特に防災計画のほうの位置づけをしっかりしてもらわないと、動きにくいんだという御意見がありました。この点はいかがですか。

【田邉動物愛護管理室長】 防災基本計画につきましては、改訂を行う際に環境省にも協議が参ります。それに対して、こちらからは動物等の同行避難について、入れていただきたいということは、以前からお願いしていたところです。
 この際、環境省としての方向性を明確に示していただきたいという意見もあり、ガイドラインの設定ですとか、今回の基本指針の中に含めるということも含めて、検討してきたというところでございます。
 この部分(同行避難)については、これは絶対にやらなければいけないという書き方ではないと認識をしておりまして、こういった方法が合理的だろうという部分を今回の大震災の経験も踏まえまして、明確にしていきたいという思いで含めたものです。
 また再度、どのような書きぶりがよいかという点は、関係省庁とも相談しながら検討したいと思います。

【浅野部会長】 よろしゅうございましょうか。まず国会で制定された法律の中に、都道府県計画の中でこれを入れろということが入っているので、まず入れるということについては、国会の意思である。だから都道府県が計画をつくるときには、災害時について書かなくてはいけないということははっきりしているわけです。その上で、その災害時に動物愛護管理の行政の観点から言うと、同行避難といったようなことが望ましいのであるということをここで示しておいて、ただし、実際には地域の実情や災害の種類に応じた対策が行えるようにということになっているわけです。
 その上で、さらにこれをどう細かく分けていくかと。前回に、既に報告いただいたように、マニュアルを準備しておられるというお話であったわけですが、そのときに私が申し上げましたが、どういう災害なのか、どういう避難の形態なのかによっても対応が違うだろうから、災害と一色では無理ではだろうと思うのでという、コメントを申し上げたのですが、それらを踏まえて考えるということですね。
その上で、さらにおっしゃったように警察、消防との連携ということも、これは今、御意見もありましたから、環境省のほうから積極的に霞ヶ関の中での各省庁間の連携がとれるように、しっかりこのようなことが審議会(動物愛護部会)の意向として出てきているので、それに対する協力や配慮をお願いしたいということだと思います。その意味ではどちらが先かというと、こちらが先かもしれませんので、そこは北島委員の御懸念の面もあるのですが、こちらはこちらで言っておけば、また逆に災害対策の部局をこの考え方によって動かせるというような面もあろうかと思います。
ですから、当面、これをうけてどう自治体が書き込むかということに関しては、またこれからお考えいただくということかもしれませんが、まずマニュアルの出来映えをよく見ないといけません。その後、先日お話の災害時のマニュアルはどうなったのですか。

【田邉動物愛護管理室長】 環境省の検討の結果として、これを印刷物として皆さんに御覧いただきたいと考えています。時期といたしましては、5月中、もしくは6月の上旬ぐらいをめどに、冊子としての完成はさせたいと考えています。これにつきましては、順次見直すということもあり得るのだろうと考えております。

【浅野部会長】 徐々に浸透させていくということを考えざるを得ないのかもしれませんが、既に先進的な自治体では、災害時の意向調査のアンケートみたいなものの中に、ペットを飼っていますか、ペットはどういう扱いをなさいますかといった項目が入っているようです。そういうアンケートが出回っているところを見ると、自治体の中でも動きが出つつあるのだろうという印象は持ちます。これから本当にその時に、避難場所に一緒にいるというわけに、なかなかいかないでしょうから、どういう対応をすればいいのかというようなことが準備されてからでないとできないのだろうと思います。いずれにせよ、北島委員の御指摘は大事な御指摘だと思いますから、現場が困らないようにしてください。
 後半部分については、特に御意見がないようでしたら、先ほど前半に関していただいた御意見、表現がしっくりこないという点とか、いろいろございました。メモをいたしましたのでわかりました。後ほどさらに基準の議論もありますので、そこで御意見が出ましたら、それも勘案しますが、この基本的な指針改定についての、パブリックコメントに付するべき案については、部会長に修文を御一任いただけますでしょうか。

(はい)

【浅野部会長】 よろしゅうございますか。ありがとうございます。それでは、御一任いただきました。パブリックコメントにかける前には、委員の先生方に事前にお目通しいただけるようにしようと思いますが、これから急いで、事務局と相談の上修文いたしましてパブリックコメント案を整理いたしたいと思います。ありがとうございました。
 では、次に議題の2でございますが、資料の2以下でございます。これについて事務局からご説明をお願いいたします。

【事務局】 それでは、資料の2-1を御覧ください。家庭動物等の飼養及び保管に関する基準の見直しの素案でございます。
 まず第1の一般原則の部分ですが、家庭動物においても、その命を終えるまで適切に、終生飼養を行うということに努めていただくということを、改正法の趣旨も含めて一般原則の中に盛り込みたいと考えてございます。
 それと、前回の部会等でも意見をいただいておりますが、特に人に危害を加えるおそれのある動物について、飼養禁止にすべきというような意見もありまして、そういったことを踏まえて、人に危害を加えるおそれのある動物については、その飼養について経費等が必要であるというようなことを認識しつつ、飼養については限定的であるべきことを認識しというような部分をつけ加えてございます。
 続きまして、2ページ目ですが、こちらは共通基準で健康及び安全の保持について述べている部分なのですが、主に改正法の中で虐待について定義が明確化されたり、多数の動物を飼養している場合についての虐待のおそれのある場合というものが定義されましたので、それを踏まえた見直しというものを行ってございます。
 3ページ目の7の逸走防止等の部分につきましては、改正法の附則等で記載されましたマイクロチップを装着する等の所有者明示をすることという部分をつけ加えてございます。
 あと、その下の8危害防止について、特定動物等の危険な動物に関係してくる部分ですが、その飼養保管基準や、施設基準が見直されたことに伴う文言の追加を3ページと4ページの(7)でつけ加えております。
 4ページの9 緊急時対策についてですが、先ほどの基本指針でも議論がございましたが、避難先における適正な管理が可能となるための準備、また同行避難について、今回文言を追加させていただいております。
 第4は、犬の飼養及び保管に関する基準についてですが、虐待の部分についての定義を追加していることと、あと5ページ目の(4)の危険犬の部分について、危険犬による咬傷事故が依然として発生しているということから、そういった動物については、努めることというのをとって、より適切に管理をしていただくという文言の修正を行いたいと考えております。
 あと、危険犬による、危険犬に限らないのですが、犬が他人に咬みついたとかいうことで、「事故を起こした場合には民事責任や刑事責任を問われるおそれがあることを認識すること。」ということをつけ加えることによって、事故の発生を減らしていきたいと考えてございます。
 7番目の部分については、改正法で引取りを拒否できる事由という部分がつけ加わっておりますので、自治体等に引取りを安易に求めないようにということを踏まえて、拒否される可能性があるということを十分認識すること、という部分をつけ加えてございます。
 あと、8番目の子犬の譲渡に当たっての部分ですが、法第22条の5の冒頭、いわゆる8週齢規制の部分なのですが、そういった規定を考慮して小犬の譲渡等を進めるという部分を追加しております。
 第5は猫の飼養保管に関する基準になりますが、犬と同様の見直しを行っています。6ページ目の一番上の部分には、飼い主のいない猫について、地域猫対策など、周辺の生活環境及び引取り数の削減に配慮した管理を実施するように努めること、というような文言を、今回新たにつけ加えてございます。
 第6の学校、福祉施設等における飼養及び保管についてですが、こちらは先ほど基本指針でも議論がございましたが、いまだに目に余る管理が学校等であるというようなご意見も部会でいただいておりますので、そういったことを踏まえまして、4で、管理者は、「動物の所有者等としての責務を十分に自覚し、」という文をつけ加えてはどうかと考えております。
 7番目については、災害時の対策ということで、適切に行われるように配慮すること、というものをつけ加えてございます。
 以上が、家庭動物等の飼養及び保管に関する基準の見直し案になります。
 続いて、資料の2-2を御覧ください。こちらは展示動物の飼養及び保管に関する基準の見直し素案になります。こちらも前回の部会でお示しした骨子案の部分で、まず一般原則の部分で展示する動物の中で、特に特定動物に関わる動物を展示したいというような場合に、あらかじめ動物を選定する際に、そういった動物、大型の動物等については、維持管理に経費がかかるとか、人に危害を加えるおそれがあるというようなことを勘案しつつ、慎重に検討すべき、その飼養についても限定的であるべきことというのを認識していただく必要があるということで、規定を追加してございます。
 続いて、共通基準の部分で、3ページになりますが、3ページのカの部分です。骨子案では、第4の個別基準の2販売の項目のところで、8週齢規制についての文言を加えてはどうかと考えておりましたが、これは全体的な共通基準に盛り込んだほうがいいのではと考えまして、こちらのほうで、特に、犬及び猫については、動物の愛護及び管理に関する法律の第22条の5に定める期間の間、親子を共に飼養するよう努めること、とつけ加えてございます。
 また、クの部分ですが、動物園ですとか、販売業者、展示業者のいわゆる動物取扱業者に関わってくる部分ではございますが、犬又は猫の展示を行う場合には、原則として、午前八時から午後八時までの間において行うこと、という文言をつけ加えてございます。原則としてというのは、猫カフェ等における成猫の事例などが、今のところ例外規定でありますので、そういったことで文言を記載してございます。
 続いて、4ページ目を御覧ください。4ページ目の(3)逸走時対策についてでございますが、こちらも人に危害を加えるおそれのある動物等が逸走した場合に、人への危害の発生の可能性があるということで、それを未然に防ぐための体制の整備について、より詳しく書くということから、「関係機関との連絡体制や捕獲もしくは捕殺するための措置等」という部分をつけ加えさせていただいております。
 最後のページになりますが、8ページ目を御覧ください。
 3の撮影という部分でございます。
 動物本来の生態や習性に誤解を与えるおそれのあるような撮影等は行わないようにすることということなのですが、その中に追加で、「特に犬又は猫の撮影にあたっては、幼齢期における社会化期の確保に留意するよう努めること」という文言をつけ加えて、幼齢な犬や猫の撮影に当たって、より配慮するようにということで追加してございます。
 続きまして、資料の2-3、実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準の見直し素案になります。
 こちらの中で、一般原則の基本的な考え方の4の「その他」として、今回追加をしてございます。
 管埋者は、定期的に、本基準及び本基準に則した指針の遵守状況について点検を行い、その結果を公表するということと、その点検結果について、外部機関等による検証を行うよう努めることという文言を加えさせていただいております。
 これは、改正法の中では特にふれられてはいないのですが、動物愛護管理のあり方検討小委員会ですとか、その後の議論等を踏まえて、こういった趣旨の文言を加えたほうがいいのではないかということで加えさせていただいております。
 続いて2ページ目を御覧ください。
 こちらの第3の共通基準です。アの部分に追加をしてございますが、実験動物の生理、生態、習性等に応じて、「必要な健康の管埋並びにその動物の種類、習性等を考慮した飼養又は保管を行うための環境の確保を行うこと」というものを追加してございますが、こちらは改正法の第2条第2項の基本原則で、動物の取扱いに際して適切な対応について追加されておりますので、それを踏まえた形での見直しを行ってございます。
 実験動物については以上でございまして、続きまして資料の2-4、産業動物の飼養及び保管に関する基準の見直し素案になります。
 1ページ目の第1の一般原則の部分でございますが、先ほどの実験動物と同じように、改正法の第2条第2項の基本原則の部分で、動物の適正な取扱いについて記述が追加されておりますので、それを踏まえた形で産業動物等の管理についても、適切な管理が行われるようにということを追加しております。
 それと第3の5の部分で、「管埋者及び飼養者は、その扱う動物種に応じて、飼養又は保管する産業動物の快適性に配慮した飼養及び保管に努めること。」を追加させていただいておりますが、こちら、基本指針でも先ほど御説明いたしましたが、既に農林水産省で作成されているアニマルウェルフェアの考え方に対応した家畜の飼養管理指針を踏まえたもので記述を追加してはどうかと考えてございます。
 以上、各種動物の飼養、保管基準について御説明いたしましたが、引き続き、資料2-5、2-6の御説明に移らせていただいてもよろしいでしょうか。

【浅野部会長】 そうですね。どうしましょうか。
 少し性格が違うかもしれません。では、ここまでを、まず御議論いただきましょう。
 それでは、動物の類型ごとに基準が改定されるということで、家庭動物と、それから展示動物、それから実験動物と産業動物。これだけについての基準の改定案の御説明をいただきました。
 いかがでございましょうか。
 青木委員、どうぞ。

【青木委員】 御説明ありがとうございました。今、お伺いしていて、私、3点発言したいと思います。
 それぞれ、理由を聞かない限り、にわかに賛同しがたいと思うものが一つ。それから、正確を期するため、もう少し補ったほうがいいのではないかと思うことが一つ。それから最後の3点目は極めて技術的な修文上の問題です。
 まず、実質的な理由を伺わないとにわかに賛同しがたいと思ったのが、家庭動物等の飼養及び保管に関する基準、資料2-1の一般原則4の修正でございます。もともと、この原則は、家畜化されていない野生動物等については、その動物の生態とか習性、生理から、特別の条件が必要で、それを維持することが必要だから、なるべく飼わないほうがいいというのが第一の理由で、おまけに譲渡しが難しい、それから人に危害を与えるかもしれない。こういう三つの理由で慎重に考えるべきだとしたわけです。そこに、経費等が必要であるとつけ加えることによって、第一の理由の性質が、変容していると思います。
 もともとの趣旨は、その飼い主に、お金がかかるからやめたほうがいいということではなかったと思うのです。そういう家畜化されていない野生動物を飼うことは、そもそも動物の福祉を十分、よほどのプロじゃないと確保できないのだから、基本的にそういうことはよくないということだったと、僕は理解するのです。
 そうすると、「飼うとお金がかかりますよ」というのが前面に出てくるのは、何か我々の議論の流れからすると逆行しているような気がするので、まず、これは理由を伺いたいということです。
 それから2点目が、動物虐待罪の構成要件が変わったことによって、それについていろいろ知らしめるという努力が必要だということだと思うのですが、それ自体は、反対はございませんが、この基準は、家庭動物等についての基準なので、特に動物の範囲について何も書いていない表現である場合は、通常は家庭動物等について言及している、こういう読み方がされると思うのです。それで、家庭動物等の定義が第2の(2)にあるのですが、これを見ますと、恐らく動物愛護管理法上の愛護動物より広いのではないかという気がします。
 でも、御存じのとおり、動物虐待罪は愛護動物に限定をしているわけですから、この際、例えば具体的に申し上げますと、2ページの上から4行目当たりの(2)の中に、「みだりに疾病にかかり、又は負傷したものの適切な保護を行わないことは、動物の虐待となる」という表現があります。負傷した「もの」のと、曖昧になっているのですけれども、これは愛護動物限定なのです。虐待は犯罪だという意味で使うのならば。そうだとすると、愛護動物の定義を、例えば諸定義の中に加えて、愛護動物にかかわる部分は「愛護動物を」と書いたほうが正確なのではないかという気がいたします。 同じようなことが、2ページの2の(2)にもありますし、3にもあります。それから、私の気づいた限り、資料2-2の2ページにも、動物虐待罪の構成要件変更に伴う記載の追加がありますので、そこの正確性をもう少し考えたほうがいいのではないかというのが二つ目です。
 それから三つ目は、今言ったところで、非常に技術的なことなのですが、「みだりに疾病にかかり」と始まると、「みだりに」という表現が「疾病にかかり」にかかっているように読めてしまうのです。動物愛護管理法の法文が「みだりに」を一番前に出しているから、こういう書きぶりをなさったのだろうと思いますが、法文も「みだりに」の後には、ちゃんと読点を打っていますので、そういったところも、御配慮いただかないと、読みにくい感じがいたします。
 以上です。

【浅野部会長】 ありがとうございました。
 他に御意見がございましたら。
 それでは、佐良委員、どうぞ。

【佐良委員】 資料2-1のところの、一般原則の1です。「家庭動物がその命を終えるまで適切に飼養」云々というのがありますが、家庭動物より飼い主のほうが、寿命が短い場合がありますが、オウムとか鳥とか、爬(は)虫類の中でも人間よりも寿命の長いものがおりますので、その場合はどうしたらいいのかということを、ここに少し書いていただければと思います。

【浅野部会長】 極めて深刻な御指摘であります。おっしゃるとおりであります。
 太田委員、どうぞ。

【太田(勝)委員】 家庭動物の飼養、資料2-1の3ページ、8危害防止というところですが、特定動物とか、人に危害を加える家庭動物、これに関しては、時代の流れからいって、こういう動物はもう飼わないというのも必要かと思います。
 先ほどの基本指針の中で、7ページの下の[2]講ずべき施策、イのところに、「特定動物を販売する動物取扱業者に対し」という項目が入っているのですが、特定動物は一般の家庭では販売しない、飼わない。そういう事を基本指針の今後10年間の間に、これを直していくというようなものも一つの指針として必要かなという気がいたします。

【浅野部会長】 どうぞ。

【佐良委員】 三重県の、爬(は)虫類を売っている方からメールが入りまして、2回も3回も入ったのですが、この法律は犬・猫が中心であって、爬(は)虫類を無視しているのではないかという、御意見なのです。
 その販売方法にしても、店頭でなければいけないとか、対面でなければいけないとかといっても、爬(は)虫類の場合はネットで販売したほうがいいのだとか、そのところは許していただけないのかとか、いろいろ見ても爬(は)虫類という言葉が全然出てこないというようなことを言われています。爬(は)虫類もペットだということを言われておりますので、その点をどのようにフォローしていくのかということも、考えていただければと思います。

【浅野部会長】 この基準の中では、動物の中には入っているのですね。それで、動物で、爬(は)虫類を愛玩動物として家庭で飼育すれば家庭動物等になるという、そういう整理にはなっているわけですね。

【佐良委員】 万人に満足がいくようにといっても、これは無理なことだとは思いますが、何かそこら辺も考える必要があるのではないでしょうか。
 爬(は)虫類の中には、特に特定動物になるようなものも多いとは思いますので。

【浅野部会長】 全部が全部、そうでもないですね。

【佐良委員】 全部が全部ではないですが。
 そこら辺を何とかフォローしていただけるようなことは、できませんでしょうか。

【浅野部会長】 事務局、考えてください。
 それから、特定動物、危険なものは、そもそも飼育禁止ということを、はっきりと年次計画を立てて考えるべきだという、先ほどの太田委員の御指摘がございましたが、これは、とりあえず御意見として承っておくことにしたいと思います。
 他の項目については、ございますか。はい。どうぞ。

【臼井委員】 資料2-1の5ページです。中段上に8とございます。「法第22条の5の規定の趣旨を考慮して、その社会化が十分に図られた後に譲渡するよう努める」という言葉なのですが、その「社会化」というのは、一生を通して行われるものですから、ここ、もしかしたら、解釈をどのようにしているのかというのが、一つ疑問です。
 同様のことが、実は資料2-2にございまして、最後の8ページでございます。赤い字のところに、「幼齢期における社会化期の確保に」とございますが、ここの時点での「社会化期」というのも、どのように認識されているのか、御説明いただければと思います。

【浅野部会長】 とりあえず御質問でございますので、この「社会化」とか「社会化期」とかという言葉は、どういう理解なのかという、事務局からご説明いただけますか。

【事務局】 家庭動物の基準について、もともとの文言から、その部分については修正等をしていないのですが、いわゆる幼齢期に親や兄弟等と一緒に飼う時期をきちんととって、それから譲渡等を行うという趣旨で定められていると考えておりますし、展示動物の8ページの部分についても、今回の改正法を踏まえて、8週齢規制等について同様の対応が必要だということをうたってはどうかと考えています。

【臼井委員】 そうしますと、その今の言葉から受けた私の感想としましては、社会化は親がやるのだ、というようにとれてしまうのです。そうではないと思いますので、今頃こんなことを言ってどうするのだと言われるかもわかりませんが、もう少し書き方があるような気がしますので、よろしくお願いいたします。
 繰り返しますが、社会化は、その時期が社会化期として濃度の濃い時期だとは思うのですが、一生続くものですし、それから、親がやるだけではなくて、当然オーナーがするわけですし、そういった点から恐らく行動学者からは文句が来ると思います。よろしくお願いいたします。

【浅野部会長】 太田委員、どうぞ。

【太田(光)委員】 犬に関しては、発達のプロセスが研究もされていて、それなりの社会化期に対する定義があるのです。でも、猫はないし、もちろん他の動物もないので、そのような意味では、ここは慎重に使われたほうがいいと思います。
 同じように、私も資料2-1のところの同じ箇所ですが、離乳前に譲渡しないように努めることと、その後の文言は、学問的にみれば、ほぼ同等のことなのです。だから、この辺の表現も工夫されたほうがいいと思いました。
 他に、よろしいですか。質問ですが。
 全く同じで、資料2-2の8ページ目の追加部分なのですが、これは意味がよくわからないので、もう少しわかりやすく、ここは書いていただけるといいかと思いました。

【浅野部会長】 「社会化期の確保に」ですね。わかりました。

【太田(光)委員】 はい。もう1点だけございます。
 資料2-3の実験動物の基準、同じように2ページで追加になっている部分ですが、実験動物で、もちろん全部餌を抜いたり、水を与えないような実験がないわけではないですが、基本的にそれは、研究でも恐らくしないと思うのですが、ただ、制限給餌があって、そのときには健康のレベルを一応バロメーターにするのです。そういう意味では、若干この辺の部分も、実験動物ということを考えると、違った表現のほうが差しさわりがないかなと、私は思いました。

【浅野部会長】 はい。ここでは、「実験等の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で」ということわり書きをつけてはあるのですが、これでは十分ではないのでしょうか。

【太田(光)委員】 その後の「必要な健康の管理」とかというのが。

【浅野部会長】 ああ、強くなり過ぎてしまうと。

【太田(光)委員】 若干、矛盾する実験があるのです。

【浅野部会長】 なるほど、どう工夫すればいいかということですね。
 そもそも、実験の目的から考えてということになると、というのでしょうけれども。せっかく御指摘いただきましたから、事務局としては最大限頑張って、何かうまく。「必要な健康の管理」といった書き方の修正をお考えください。前のほうは、つながってくるからいいがというご指摘ですね。ありがとうございます。
 はい。どうぞ。

【山﨑委員】 山﨑でございます。展示動物の飼養及び保管に関する基準の改正の資料2-2の5ページ、追加のところなのですが、大型展示動物、くま牧場のことなどを踏まえて、施設廃止時の取扱いというのが検討されてきたと思います。施設廃止時の取扱いの中で、譲渡先を探すための体制の確保ということは、廃止に当たってあらかじめ譲渡先を探すというのは難しいと思いますので、廃止の前に探しておくべきだと存じます。日本語の「あらかじめ」なのですが、これはどこかで検討していただいたほうが良いのではないかなと思います。施設をスタート時に、つまり動物を飼い始める時に、何かあったときの準備をしておいたほうがいいのではないでしょうか。
 それから、もう一つ質問なのですが、産業動物の飼養及び保管に関する基準、資料2-4なのですが、これは全く初歩的な質問にお答えいただきたいのですが、第1の一般原則、の追加のところです。「産業等の利用に供する目的の達成に支障を及ぼさない範囲で適切な給餌及び給水」とありますが、産業動物の適切な給餌と給水というのは欠かせないものだと思いますので、その目的の達成に支障を及ぼす給餌と給水というのは、どういうことを想定したらよろしいのでしょうか。質問なので、教えていただけたらと思います。

【浅野部会長】 それでは、資料2-4の第1についての、「支障を及ぼさない範囲」というのは、どういう意味だという御質問ですが。

【事務局】 基本的には、おっしゃるとおり、どうしても産業動物として、動物として育成するに当たっては、給餌、給水は欠かせないというところではあるとは思います。
ここの部分は、そもそも今回の法改正に当たりまして、第2条のところで、その飼養又は保管の「目的の達成に支障を及ぼさない範囲で適切な給餌及び給水、必要な健康の管理及びその動物の種類、習性等を考慮した飼養又は保管を行うための環境の確保を行わなければならない」という形で定められた事を受けて規定したものです。
基本的にはほとんど、適切な給餌・給水を行わないということはないかと思いますが、法文に基づく基準なものですから法文に即した形で規定しているものです。先ほどの太田委員からの指摘にも、実験動物のところでもこの表現が適切かという御指摘をいただいたのですが、ここも、その飼養又は保管の目的というところが、実験動物であれ産業動物であれ、家庭動物の取扱いにおける法文上の規定に差異はないため、そのまま引っ張ってきているという趣旨のものでございます。
一時的に飼養形態において、若干、その給餌、給水を一定程度抑えてですとか、そういった行為は、産業動物の飼養の一環として、製品になるまでの一環として行われる場合はあると思いますので、その部分は考慮した規定であります。

【浅野部会長】 大体わかりました。山﨑委員、事務局からは法律の情報を丸映しにしましたので、ごめんなさいと言っているのですが、よろしゅうございますか。
 多分、牛だって、余り肥満にはなりたくないだろうから、ちゃんとバランスのいい餌を食べたいと思っているのだろうけれども、人間が食べるために、やたらと霜降りだの何だの余計なことをやってくれるなよということを牛に言われても、それは困るよねというようなことを、事務局が言っているのだと思うのですが、よろしいでしょうか。

【山﨑委員】 では、展示動物の基準の5ページの「あらかじめ」は、どうでしょう。

【浅野部会長】 「あらかじめ」ですか。
 これも、私は、これはなかなか含蓄のある表現だなと思って読んだのですが。廃止をするぞと検討を始めた段階で、ちゃんと後の始末を考えろというようにも読めるし、そもそも施設をつくるときに、最後の時はどうするのだと考えなくてはいけないというようにも読めるので、これは、どちらでも読めるように書いたなというように直観的には思ったわけです。
 しかし、最初から潰れることを覚悟で事業計画を立てる人はいませんから、なかなか大変なのでしょうが、しかし、何かの時にはどうするのだということを考えておけという意味では、「あらかじめ」というのは、極力前倒しで、廃止というようなことに直面しないときから、ということなのだろうと思います。
 これは、先ほど佐良委員がおっしゃったように、終生の飼養といっても、人間が先に逝かれたらどうするのだというのと同じで、自分がいよいよ老人ホームに入らなくてはいけなくなった時にどうするのだということは、あらかじめ考えておきましょうというのと同じような趣旨でしょうから、そこはいつにということまで厳しくは言えないにしても、「あらかじめ」は、委員の御指摘のように、かなり早い時期を考えて「あらかじめ」と言っているのだということでしょうかね。つまり、廃止を考え始めたときに考えるのでは遅いということも意味するのだという理解が、審議会(動物愛護部会)としての意向であるということにしたいと思うのですが、それでよろしいですか。事務局としては、特にそれで困りませんね。
 では、これは山﨑委員の御指摘を正式な解釈ということにさせていただきます。ありがとうございました。
 他に何か御指摘いただけることは、ございますか。
 先ほど、法文を丸映しの部分で、特に最初のほうで青木委員がおっしゃった資料2-1の2ページの「みだりに」というのも、確かに。法文はつじつまがあっていますけれども、これにうつされてつじつまが合わなくなっているので、そこも直さなくてはいけませんね。これは、御指摘いただいたとおりだと思います。
 それで、青木委員の御質問です。その点について、事務局からお答えをお願いします。一番最初でしたが。4の経費等が必要であると書いてあるのは、一体何だったのか。

【事務局】 これは、具体的に申しますと、昨今特定動物を飼養している状況において、どうしても廃止等の措置が必要とされたときに、経費の問題がかなりクローズアップされてきたということを受けたものです。
 展示施設を廃止しなければいけなくても、なかなか飼養していた動物の引取り先がなくて、ただ、殺処分というのはなかなかとりがたいので、引き続き飼養するときに、更なる経費も必要とするという部分も考慮したものです。
青木委員がおっしゃるとおり、ここにこの文言を入れてしまうと経費がクローズアップされてしまって、本来のいわゆる野生動物を飼うということの困難性ということを薄めてしまうという懸念はあるとは思っておりますので、経費というものをここに入れるべきかどうかを、改めて検討させていただきたいと思います。

【青木委員】 経費の問題を入れるということ自体が悪いとは思っていないのです。動物の福祉ということを考えると、そんなに簡単に飼うべきものではないのだという側面に加えて、お金もかかりますよと言っていただく分には、私は全く異論がないので。
 ただ、このままだと理由づけの序列が逆転してしまうということだけが問題です。以上です。

【浅野部会長】 ですから、十分な経費の見込みもないのに飼い始めて、後で全く管理ができなくなるのは困るというつもりで書いたのでしょうけれども、もう少し何か表現を工夫しようということですね。
 書いて悪いとは言わないとおっしゃったので、助かりました。
 他にいかがでございましょうか。北島委員、何かお気づきでございますか。よろしいですか。
 先ほど、臼井委員から御指摘をいただいた社会化については、太田委員からもちょっとどうかなというコメントをいただきましたので、ここはかなり難問なのですが。どういう表現だったらいいでしょう。臼井委員、何か適当な表現はありますか。

【臼井委員】 非常に難しいと思います。もし、よろしければ、後で事務局と詰めてお話しさせていただければと思っています。

【浅野部会長】 言葉を節約してしまうから、わかりにくくなるので、必要な場合は丁寧に説明すればいいのだと、私は基本的には思います。特に、佐良委員がおっしゃったように、こんなものは専門家が読むのではないということを考えるなら、みんながわかるように書かなくてはだめでしょう。特に基準ですからね。
 だから、法律の専門家だけがわかるような文章ではだめなので、わかるように書くということで、臼井委員のアドバイスをもいただきながら、適切に修文をすることにしましょう。
 それでは、まだ、あと所有者明示の話と引取り措置という、結構議論を呼びそうなものがございますので、ここまでのところは、これでよろしゅうございますか。特に追加の御発言はございませんか。

(なし)

【浅野部会長】 よろしいようでしたら、次は資料2-5と2-6についての事務局からの御説明をいただきます。

【事務局】 はい。資料2-5動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置についての見直しの素案になります。
 こちら、主にマイクロチップ等の部分について追加をしてございます。非常災害時に、そうした動物についてもマイクロチップというのが有効であろうという趣旨から文言を追加している部分と、2ページの第5動物の健康及び安全の保持の部分ですが、「獣医師等の専門家は、マイクロチップの施術にあたっては、所有情報の登録及び更新等が適切に行われるよう飼い主に対する指導等を行うように努めること。」を追加しております。これは、当部会の中では獣医師に登録させてはどうかというような御意見もいただいたのですが、なかなか登録を義務づけというところまでは難しいのかなと思っておりまして、指導等というような形でつけ加えさせていただいております。
 また、第6識別器具等及び所有情報の点検等でございますが、(2)の部分で、 第4(1)ニに掲げる団体等は、とありますが、これは、所有者に係る情報を連絡できる体制が、全国規模で整備されている公的な性格を有する団体等のことでございますが、そういった公的な性格を有する団体等が所有情報の照会方法や所有情報の更新方法等について、関係行政機関や所有者等に対する周知に努めること、というのをつけ加えてはどうかと考えてございます。
 また、最後、第8犬猫等販売業者等の責務としまして、犬猫等販売業者等にあっては、先ほどの団体等による所有者情報の検索が迅速に行われるように、協力を行ってくださいということと、その所有者情報の登録や更新が必要であることについて、購入者へ周知を努めてくださいということを追加してはどうかと考えてございます。
 続きまして、資料2-6犬及び猫の引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置についての見直し案でございますが、こちら、第1犬及び猫の引取りに当たっての措置で追加をしている部分としましては、まず、2の部分で、今回改正法の第35条に引取りの拒否ができる場合というのが盛り込まれましたので、それに基づいて引取りを求めるような場合ではないと思われる場合については、拒否するように努めることと。ただし、生活環境の保全上の支障を防止するために必要と認められる場合については、この限りではないというような部分をつけ加えてございます。
 3番目の部分でございますが、改正法第35条第3項に規定する犬又は猫というのは、所有者が判明しない犬や猫になりますが、そういった犬、猫の引取りについては、遺失物法では警察署長等に求めるということではなくて、それは自治体で、都道府県の警察等との間で協力体制を構築して引取りを行うという趣旨の部分でございます。
 続いて2ページ目にいきまして、第3保管、返還及び譲渡しの部分でございますが、2の部分で、「都道府県知事等は、殺処分がなくなることを目指して」ということで、これは改正法で追加された部分を、この措置の部分にも追加をしてございます。
 続いて、第3保管、返還及び譲渡しの5です。保管や返還、譲渡しの際に、譲渡す相手が仮に、第二種動物取扱業に該当するような者である場合については、届出がなされているのかということについて確認を行うことというのを追加してございます。
 第4処分の部分につきましては、前回の骨子案でも御説明をいたしましたが、処分に当たっては、現状で所有者への返還、あるいは譲渡、またはやむを得ない殺処分ということのみで、それ以外の処分というのはないと把握しておりますので、その部分については削除をするということで、修正してございます。
 以上でございます。

【浅野部会長】 それでは、ただいま資料の2-5と2-6です。これについて説明をいただきました。御意見ございましたら、どうぞお出しください。いかがでございましょう。
 どうぞ。

【太田(光)委員】 質問です。資料2-5の2ページから3ページにかけまして、「獣医師等の専門家は、マイクロチップの施術にあたっては」というときの、大変すばらしい文章なのですが、この獣医師等という「等」は、どなたを考えているのか。

【浅野部会長】 「等」とは何を指すのかという質問です。
 これは、前のほうにも「可能な限り獣医師等の専門家によって」というようになっていますから、同じだと思いますが。
 どうぞ。

【田邉動物愛護管理室長】 現在、マイクロチップの施術を行うには、獣医師の資格が必要だということですので、そういう面では獣医師以外には無いと、現段階では考えなければいけないと思います。

【太田(光)委員】 多分、現段階だとそうなると思うのですが、附帯決議の四に「動物看護師」の名前があったのですが、まだ、動物看護師は公的資格になっていないので、現状では先ほど言いましたように獣医師しかできないのだろうと思うのですけれども、可能性としてそういった人たちも考えているのかなと思って、いい文章だなと思って見たのですが。そういうわけではないのですか。

【木村委員】 ただ今、太田委員が発言した同じ箇所についてですが、日本の獣医師法、獣医療法から考えれば外科的な処置は獣医師が専門的に行わなければならないと解釈されます。14ゲージ、ちょうど鉛筆のこの芯のサイズぐらいがマイクロチップの大きさで、それを皮下に入れていくという施術は動物看護師にさせる処置とは考えがたい。この施術行為は、獣医師が責任を持って衛生的に行うべきものと考えるので、この「等」と「専門家」は削除していただきたいと思います。

【浅野部会長】 先々のことを考えて、「識別器具等」なんて、そこにも「等」があって、将来何かとんでもないものが出てくるということをも考えて「等」と書いたのだろうなと思っていたのですが、特に深い意図も何もないなら削ればいいのですが、このあたりにつて、事務局のお考えはいかがですか。

【田邉動物愛護管理室長】 動物愛護管理を所管する環境省という立場からすれば、獣医師以外にも動物に関する専門家がうまれてくることは望ましいことだと考えていますが、現在の状況から、獣医師に限るという状況だとすれば、ここは「獣医師」に限るものと考えます。

【浅野部会長】 前のほうの「識別器具等の」というところは、これは広く一般的にあるわけだから、例えば首輪でも一向に構わないわけですね。

【田邉動物愛護管理室長】 はい。

【浅野部会長】 うちの猫は、首輪なんか、嫌がります。過度の負担で嫌だといってニャーといいますけどね。マイクロチップのところについて、「マイクロチップ等」のように、わざわざ「等」を入れて、「獣医師等の専門家」というようにしているのだけど、当面、マイクロチップしか考えていないのであれば、そこの「等」を削って、マイクロチップにして、獣医師法上、獣医師しかできないのだから「獣医師」とすればいいのですけれども、そこの整理はどうなのですか。
 今の御指摘を受けて、部会長としてはそのように直していいのではないかと思ったのですが。

【田邉動物愛護管理室長】 ここの2ページの下から3行目につきましては、「マイクロチップ等」とありますが、その装着又は施術に当たって外科的な措置が必要ということで限っていますので、現在でいえば、マイクロチップ以外のものが、なければ、今、部会長がおっしゃったような形の修文でよいと考えます。

【浅野部会長】 どうぞ。

【山﨑委員】 山﨑でございます。「識別器具等の装着」とありますよね。この識別は、例えば入れ墨だとか、産業動物の焼印ですとか、あるいは耳輪とか、鼻輪があるのかどうかなかなか難しい、よく存じ上げないのですが、識別器具等の装置の中には、獣医師以外の方がやってもいいものがあるのですか。
その識別のことについては、犬や猫の場合も、ヨーロッパの猟犬たちが入れ墨をしていたのを見たことがあるのですが、ここのところを教えていただければと思います。外科的処置は、もちろん獣医の先生ができたらと。

【木村委員】 入れ墨ですが、日本でも諸外国で行っているのと同じ電動の入れ墨機と思います。数字、絵が入れ墨できます。単なる人力による保定で入れ墨するのはとてもかわいそうと思います。麻酔が必要と考えます。
 ですから、入れ墨による個体識別は獣医師による施術となります。産業動物において、今、日本では、牛で全頭個体識別をしています。耳標をつけています。これは、一般の飼育者、管理者が装着器具で打っています。産業動物を含めた個体識別の話になると、動物愛護の観点で扱うのは難しいと思います。マイクロチップに関しては、獣医師による施術でも、脱落しているケースも経験しています。
しっかりと獣医師会の指導下で、衛生的な施術と確実な登録を行っていく必要があると思います。

【浅野部会長】 ありがとうございます。わかりました。要するに、これは猫、犬だけではなくて、あらゆる動物についての識別ということを考えての話なので、現実に牛などのようにタグか何かをつけるというような場合もあるので、そこは「識別器具等」の中に含めて考えることにしましょう。この場合も、過度に負担がかかってはいけないということはあります。
しかし、マイクロチップに関しては、これは、当面マイクロチップしか考えられないので、獣医師法に基づいて獣医師が行うのだというのを、はっきりわかるように書けばいいということで、よろしいですか。

【田邉動物愛護管理室長】 1点、よろしいでしょうか。私も間違いをしておりまして、施術は当然、獣医師ということではございますが、ここの文章としては、施術に当たって、飼い主に対する指導というのが入っていますので、ここはもう少しわかりやすくして、ここには一定の専門家がかかわっていただくという形で、誤解のないように書き直したいと思います。

【浅野部会長】 ありがとうございました。それでは、ここの部分は、もっと全体がわかるように直させていただきます。
 青木委員、何か。ご意見は。大丈夫ですか。
 他にございませんでしょうか。資料2-6はいかがですか。これは特段、何も御意見ございませんか。ここは、大体改正法に沿った手直しが行われたということで、よろしゅうございましょうか。
 それから、実験動物としての処分は、他の動物の場合には、現実にないので削除ということで、前から御説明いただいているとおりでございます。
 いかがですか。
 はい。どうぞ。

【青木委員】 3ページの第5死体の処理のところなのですが、ただし書きの「ただし、化製その他の経済的利用に供しようとする者へ払い下げる場合は、この限りでない」と。これは先ほどの実験動物としての払下げの問題との対比でいうと、現実にまだ経済的利用の払い下げがあるから削除しないと、そういう理解でよろしいのでしょうか。

【浅野部会長】 事務局、いかがですか。資料2-6の第5の「ただし」というところです。

【田邉動物愛護管理室長】 この部分については、調査を行って、情報の収集はしてはみたのですが、最終的な確認ができなかったという状況でございます。ここについても、状況がわかれば、今後検討の対象になるということであります。

【浅野部会長】 他に。
 どうぞ。

【太田(勝)委員】 所有者明示のところですが、資料2-5の第8犬猫等販売業者等の責務があります。マイクロチップに関しては、5年後の義務化を目指すという形で今、進んでいると思うのですが、ここで、犬猫等販売業者等の責務という、「責務」という言葉が入っているのですが、現在まだ法律で決まっていないものを責務という言葉で、協力しなさいと解釈してよろしいのでしょうか。

【浅野部会長】 責務というときは、責任よりも緩やかというような理解が、一応の約束事でございます。努力してくださいねということを強く言うと、責務というようになるわけなのです。ですから、義務であるということではないので、そこが責務という言葉になっているという、一応、法律の世の中では、そのような言い方をしてきております。

【太田(勝)委員】 わかりました。

【浅野部会長】 他に何か、特に御意見がございますか。まだ、予定の時間にはなっておりません。
 どうぞ。

【太田(勝)委員】 参考資料のところに入ってしまうのですが、所有者明示のことなので。参考資料の5ページに、⑫マイクロチップが装着されていた頭数についてというところで、収容した犬のうち、マイクロチップの装着が確認できたのは818頭。ポツの3番目、マイクロチップが装着された犬のうち、AIPOに照会して判明したのが111頭、それ以外で1頭。ポツの一番下、マイクロチップが装着されていたにもかかわらず所有者が判明しなかった頭数は61頭という数字があるのですが、これ111頭と1頭と61頭を足すと、本来818頭にならなくてはいけないのではないかと思うのですが、この差の数字は、どういう理由でしょうか。

【浅野部会長】 大変厳密な御質問でございますが、これは誰が担当者ですか。

【事務局】 自治体に、都道府県にアンケートをした結果を載せてございまして、マイクロチップの装着が確認できた、その818頭の内訳です。

【浅野部会長】 わかりました。多分、これは、アンケートで完全に全部回答をもらえば数がきちんと合うのですが、818頭マイクロチップがついていましたまでしか、そこでは答えがないということでしょうか。

【事務局】 そういうことになります。

【浅野部会長】 その後の、さらの質問に答えが出てきたものを数えると、こうなりましたということですから、多分、推測としては、61頭は所有者が判明しなかったことが、はっきり自治体からアンケートで答えられているが、何の答えもないということは判明しなかったと解釈するのが、素直な解釈なのだろうということでいいのですか。

【事務局】 ええ。これに抜けている頭数の部分が最終的にどうだったのかというところまで、回答をいただけていなかったものですから終えてはいないのですが。はい。すみません。

【浅野部会長】 よろしいですか。39自治体からお答えをいただいて、26自治体から818頭はマイクロチップが装着されていた。ついでに言うなら、この26自治体では合計何頭収容したかというのがわかると、もう少しはっきりしますね。それは調べればわからないでもないです。

【事務局】 そうですね。はい。

【浅野部会長】 そうすると、もう少しこれははっきりするのですが。直観的には非常に装着率が低くて、とりわけ収容されるというような気の毒なわんこちゃんについては、なかなかマイクロチップには至っていません、ということなのですか。
 これは、私も実際に現場に行ってお話を聞きましたが、収容される犬については非常に少ないですということでした。ちゃんとセンターの入り口にも、あちこちに3台くらい機械が置いてありましたから、来れば丁寧に見てくださるらしいのですけれど、余り例がないという説明でしたから、こんなものなのだろうなとは思います。
 御質問もありましたし、一体この26自治体ではどの程度の頭数が合計あるのかというのはわかると、もっとはっきりすると思います。次までに、もしわかれば、お調べください。

【事務局】 はい。わかりました。

【浅野部会長】 他に何かございませんでしょうか。
 田畑委員、何か、前の部分でも結構ですが、何か特にございますか。

【田畑委員】 先ほど部会長からお話しされたので言わなかったのですが、家庭動物の中で野生動物の項目がございますが、これは私自身、非常に疑問に感じるところです。
 先ほど、佐良委員がおっしゃったように、爬(は)虫類も大分想定しているのではないかなと思われますが、その辺、爬(は)虫類を含めていると、また他の文章をいじらなくてはならなくなってしまうような気もしますし、かなり難しいところだとは感じています。
 最後のほうに書いてありますが、生物多様性を乱すという文言も入っていますので、その辺の観点からすれば、家庭動物として野生動物を飼うのは好ましくないというのを感じます。

【浅野部会長】 審議会動物愛護部会の大方の意見は、好ましくないという意見がかなり強いので、もう少しそのニュアンスを強く出してもいいのではないかということですね。
 先ほど、青木委員も同じような趣旨の発言をされた。ですから、遠慮してください程度では、だめなのではないかという意見が強かった。それを考慮して、もう少し文章を工夫したほうがいいのではないでしょうか。
 とりわけ、年次計画を立てて、全面禁止に持っていくべきだという強い意見もあったわけです。そこまではなかなか直ちには書けないとしても、動物愛護部会ではそういう意見が強い。それも、危ないからとかお金がかかるからというよりも、本来の生き物のあり方から見て適切ではないということが言われているということです。
 はい。どうぞ。

【田畑委員】 鳥と爬(は)虫類はそうなのですが、日本がアメリカに次いで、最大の輸入国になっているはずなので、その辺も含めると、もう少しペットとして飼うのはどうかという気はしますが。

【浅野部会長】 ありがとうございます。ここは、実際には飼っている人からも、そんなことを言うなという声が必ず出るのでしょうけれども、何が好きかというのは、人間の好みの問題ですからね。好みをおさえつけるのはよくないといえば、そうでしょうけれども、生き物とともに生きるという精神と、それから野生生物の本来のあり方と、いろいろな議論を行って、このようにやっているわけですから、そこは丁寧にわかるようにしていくということですね。どうしても趣味までおさえつけて、お上が趣味はやめろというわけにいかんと言われれば、そのとおりですから、そのときは最後まで責任をもってください。いいかげんなことをやられては困りますよという、こういうお話なのでしょう。
 それが、中央環境審議会(動物愛護部会)の、多くの意見であったということで、よろしいのではないでしょうか。
 佐良委員、どうぞ。

【佐良委員】 やむなく野生動物を飼ってしまう場合もあると思うのです。誰か無責任な人が放した何かが来てしまって、それを飼わなくてはならないと。その場合には、野生動物を飼うときには、あらかじめ去勢と不妊を義務づけていただくとか。そうすれば、あれで一番問題なのは、逃げ出して増えるということが一番問題だと思うのです。一代限りで死んでしまえば、問題はそうはないと思いますが。そこら辺を何とか義務づけるというか、していただければいいなと思います。
 今の千葉のキョンの問題にしてもそうです。

【浅野部会長】 今の点も、御指摘としては大事です。何かこの文章そのものを、どうだこうだといってもなかなか書きづらいかもしれませんが、全体としてこれをもう少し、何かしっかりしたPRなどをするときの書き方とか、いろいろな工夫はありそうな気がします。
 ここは、あくまでも基準といっている限りは基準ですからね。論文を書くわけではないので、それなりの限界の中でしか表現できないが、多くの方々に広くPRするときの言い方については、今、大変大事な御指摘が多数の委員からだされたので、こういった御指摘もちゃんと生かせるように、可能な限りこの基準やそれについての解説のうちに盛り込めるようにしていただきたいと思います。
 それで、随分たくさんの修正意見が出てきましたので、一つ一つをここで確認することはできませんが、修文につきまして御一任いただけますでしょうか。よろしゅうございますか。
御一任いただけるようでしたら、先ほどからいただいた御意見、おおむね一致している面が多いと思いますので、修文をいたしました上でパブリックコメント案をとりまとめて、パブリックコメントの手続きに入るということにさせていただきたいと思います。
他に何か、今日全体を通じて御意見ございますか。
どうぞ、山﨑委員。

【山﨑委員】 最後に全体を拝見、検討させていただいた結果、まず、動物愛護及び管理に関するこの資料の中で、資料1の7ページの(1)普及啓発[2]講ずべき施策のイのところに「動物が命あるものであることを踏まえた適正な飼養方法」があります。また、この文章を読ませていただきますと、「虐待の具体的事例が明記されたこと及び愛護動物の殺傷、虐待等について罰則が強化されたことの周知徹底等を行うとともに、警察との連携をより一層推進することにより、遺棄及び虐待の防止を図ること。」とあります。今回の改正で罰則が強化されたというのは、とても大きな点だと思います。そうしますと、警察との連携で虐待を防止して命を助けることができれば、罰則が強化されたことの意味が出てくると思うのですが、警察のこの法律に対する周知徹底について申し上げます。警察の皆さんがこの法律の改正と、それが虐待防止、命を助けることにつなげたい法律であるということを認識いただけるのかということです。
 ですから、環境省として警察に対して、もっと協力とか前向きになっていただきたいという啓蒙活動といいますか、ガイドラインといいますか、そういうものをお作りになる計画はありますか。そして、それを警察の方に認知していただかないと、この資料2-6の都道府県警の警察との間で協力体制を構築することに、つながっていかないと思うのですが。
 命を大切に、動物をかわいがっている方たちは、虐待の状態などを知ると、警察とか、あるいは動物愛護団体とか、環境省に連絡をしたり問い合わせたりしてきますよね。そのときに法律になったのですから、警察の協力体制というのが、とても重要になってくると思うのです。
 その点について、ガイドライン等の警察に対する啓蒙活動等についての御計画があれば、教えていただけますかください。

【浅野部会長】 ありがとうございました。
 当然、法律をつくるとき、あるいはこういう基準をつくるときは、霞が関の各役所の中で、お互いに情報交換をして意見があればくださいということをやった上で、この基準を作っていきますから、警察にもこういう基準ということについてのお話を事務局はしていると思いますし、特に警察との関係は大事ですから、既に警察省との連絡調整も始めているというお話です。
 ただ、問題は、警察省から各都道府県本部にどう伝わって、そこから所轄の警察にどう伝えるかという問題があるでしょうから、そこのところは、今後とも事務局としてはしっかりと、こういう点がポイントであるというのがすぐわかるように、警察庁にお願いをすると。それが各都道府県にも流れるようにしてほしい、こういうことだと思います。
 最終的には、きちんと流れれば警察というところは非常によくできた組織で、来たものはみんな真面目にやってくれるので、その辺の資料づくりを、ちゃんと作らないといけない。ただ、法文だけ渡して警察庁にお願いしてもだめだから、趣旨はこうですというようなことをわかるようにしなさいということです。
 だから、マニュアルというと、なかなか警察相手には難しいのですが、趣旨をちゃんとわかるようにして、できればこんな文章を流してほしいというようなことを、しっかりと調整をしなさいという、大変大事な御指摘をいただいたと思うのです。ありがとうございます。
 これは是非、事務局よろしくお願いたします

【佐良委員】 校長先生が動物好きか嫌いかによって、学校動物の扱われ方も変わってきます。それと同時に、同じように警察も、署長が動物好きかどうかによって、動物の扱いが変わってきますので、署長の好き嫌いいかんに問わずとか、そのような文言を入れていただかないとだめなのではないかと思います。

【浅野部会長】 ありがとうございます。
 他に何か御意見ございますか。
 どうぞ。

【齋藤委員】 実験動物についてですが、動物愛護管理のあり方検討小委員会から、それから今回のこの指針の検討の中で、実験動物については、それぞれの機関、団体で調整することが非常に難しいのではないかと、私自身感じています。これから、どう方向づけをしていくことが大事なのかということを、私自身も考えるわけですが、なかなか前へ進んでいかない部分があるかと思います。
 今回についてもなかなか進まない部分があったかと思うのですが、これを何とか各専門の皆さんの団体や機関が十分検討をしながら、そして国民の理解を得る。この指針については動物に関する国民の知識を深めるという意味では、大きな方向づけがあるのではないかと思いますが、その中の実験動物としての部分についても同じではないかと思います。
 是非、そういう意味での国民の理解が深まる、知識が深まるような方向づけ、そして、各専門の皆さんが、本当に今後の実験動物の体制として、どういう方向がいいかということを、もう少し具体的に各関係の、縦だけではなくて横につながりを深めて、どこかで議論をしていっていただくことが必要ではないかと思います。これは要望でございますが、よろしくお願いしたいと思います。

【浅野部会長】 ありがとうございます。大分、徹底はしてきているようです。数日前、ある医学部で講義に出かけていって実験動物の話をしたら、わかってはおられるのですが、厄介だよねという、こういう言葉がつくのです。ですから、趣旨がなかなか徹底していないなという感じがする。何をやらなくてはいけないかは、もう、医学部あたりでしたら実験を行っている先生方はわかっていらっしゃるのですけどね。
 それも含めて、これは文部科学省の管轄だから、もうそこへ預けてしまえばいいというのもないのだろう。コーディネーターとしての役割を、動物愛護管理室はやるべきだということだと思うから、今のご意見もしっかり承っておきたいと思います。
 青木委員、どうぞ。

【青木委員】 何年か前も同じことを申し上げたことがあるのですが、ある法律が社会の中にどれだけ知られていくかという、そのルートを考えたときに、法学部生にその法律が知られる事は、大変重要なことかなという気がするのです。そのような法律があるということを、法学部生がまず知ると。そのためには、その法律が学習用の六法に載っていることが、とても重要なことなのではないか思うのです。
 例えば、動物愛護及び管理に関する法律が、有斐閣の『ポケット六法』に載ったら、宣伝効果があると思うのです。そういうことを、機会を捉えて、例えば環境省の中央環境審議会に出ておられる先生方で、六法の編集委員をやっている先生はいっぱいいらっしゃいますから、そういう機会に何かそういう運動をなさるとか、そのような事もいいのではないかと思いますので、一言申し上げます。
 以上です。

【浅野部会長】 ありがとうございます。わかりました。しかるべき人に言っておきましょう。
 それでは、他に特にございませんようでしたら、先ほど御了承いただきましたように、資料2-1から2-6までに関して、多数の修正の御意見、コメントをいただきました。それを反映させたパブリックコメント案にするということ。それから、資料1についても修正をお任せいただきましたので、修正を加えた上でパブリックコメント案にしていきたいと思います。
 それでは、本日、議することは以上でございます。この後のスケジュール等について、事務局からお願いいたします。

【事務局】 事務局から次回の日程関係の御連絡になります。
 次回の日程につきましては、部会長にお話しいただきましたように、パブリックコメントにかける都合もあり、7月中旬を予定しています。詳細な日時が決まりましたら、お知らせをします。 以上です。

【浅野部会長】 それでは、次回はパブリックコメント後に、7月中旬を予定するというお話でございましたので、どうぞ、次回、よろしくお願いいたします。
 それでは、今日は本当に貴重な御意見を、いろいろいただきましてありがとうございました。本日の議事は、以上をもちまして終了いたします。ありがとうございます。

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