中央環境審議会 自然環境部会 野生生物小委員会 第17回議事録

日時

 平成29年10月25日(水)14:00~15:35

場所

 環境省第1会議室

出席者

(委員長) 石井 実
(臨時委員) 石井 信夫 小泉  透 小菅 正夫
宮本 旬子
(専門委員) 磯崎 博司 神部 としえ 桜井 泰憲
マリ・クリスティーヌ
(環境省) 亀澤自然環境局長
米谷審議官
永島総務課長
堀上野生生物課長
西山鳥獣保護管理室長
番匠希少種保全推進室長
曽宮外来生物対策室長

議事

【事務局】 定刻となりましたので、これより中央環境審議会自然環境部会野生生物小委員会を開催させていただきます。

 本日は磯崎委員がおくれておりますが、本日、所属委員・臨時委員9名のうち5名、専門委員3名の出席をいただいておりますので、中央環境審議会議事運営規則による定足数を満たしております。本委員会は成立しております。

 続きまして、お手元にお配りしております資料の確認をさせていただきます。

 まず、議事1関係の資料ですが、資料1から10まで、それに参考資料1。議事2関係の資料ですが、資料2-1から2-9。議事3関係の資料ですが、資料3。以上です。

 資料に不備がございましたら、事務局までお申しつけください。

 それでは、局長の亀澤より、ご挨拶を申し上げます。

【亀澤自然環境局長】 皆さん、こんにちは。本日はお忙しいところ、小委員会にご出席をいただきまして、大変ありがとうございます。

 本日の議題としては、この議事次第にあります諮問案件2件のほか、報告案件1件を用意しております。

 諮問案件の1件は、国指定鳥獣保護区の変更及び特別保護地区の指定についてです。

 これは、今月末に存続期間が終了する十和田や、大山を初め6カ所の鳥獣保護区及び特別保護地区について、一部地域の拡張や、あるいは存続期間の変更が伴っておりますけども、基本的に更新をするものと、あとは存続期間内ではありますけども、兵庫県豊岡の円山川の下流域につきましては拡張を予定しております。

 この円山川下流域につきましては、コウノトリの野外での生息数や、生息範囲が毎年拡大していることもありまして、区域を拡張した上で、来年10月に開催されますラムサール条約のCOP13において、ラムサール湿地としての拡張登録を行うことを念頭に置いております。

 それから、二つ目の諮問案件は、希少野生動植物種保存基本方針についてであります。

 これは、先の国会で種の保存法の改正を受けまして、法に基づく基本方針を見直そうというものであります。

 今後、2回ほど別途検討会を開催いたしましてご議論をいただいた上で、改めてこの小委員会でのご審議をお願いしたいと考えております。

 本日はそういう検討の進め方やスケジュール、並びに変更しようとしている項目について、考え方を事務局より説明をいたします。

 報告案件は、改正された種の保存法を来年施行すべく現在関係政省令の整備を進めておりますので、その主な内容とか今後の見通しについて、ご説明をいたします。

 本日も限られた時間ではありますけども、忌憚ないご意見をいただけるようにお願いしまして、どうぞよろしくお願いいたします。

【事務局】 では、この後の議事進行につきましては石井委員長にお願いいたします。よろしくお願いします。

【石井委員長】 皆様お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。

 本日の議題でございますが、審議案件2件、報告案件1件ということでございます。

 それでは、最初の審議案件ですけれども、1番目、国指定鳥獣保護区の変更及び特別保護地区の指定について、まずは事務局からご説明をお願いいたします。

【説明者】 野生生物課の有山と申します。座って説明させていただきます。

 お手元の資料ですけども、諮問案件としては9件ございまして、資料1-2から1-10になります。参考資料として、パワーポイントを用意しておりますので、前のスクリーンをごらんいただきながら、説明したいと思っております。

 まず、鳥獣保護区の制度ですけれども、鳥獣保護区につきましては、鳥獣保護管理法によって、環境大臣が国際的、全国的な鳥獣の保護の見地から重要と認める区域について、指定しているところです。その区域内については、原則狩猟が禁止されます。

 存続期間については、法律で20年以内を限度に存続できることになります。

 鳥獣保護区の中に特別保護地区がありますので、つまり狩猟の禁止に加えて工作物であるとか、水面の埋立、干拓、木竹の伐採が規制されることになります。プレゼンの資料については参考資料1についていますので、それも参照しながら確認いただければと思います。

 下に損失の補償と書いていますけども、指定計画書の中にも損失の補償という項目が32条として記載されていまして、こちらについては鳥獣保護区が指定されたことについて、補償に関して、通常生ずべき補償をするということになりますが、今まで例はございません。

 全国的な鳥獣保護区の指定区分と指定基準ですけども、四つございます。

 一つが、大規模生息地。

 こちらは、行動圏が広域に及ぶ鳥獣をはじめ、多様な鳥獣相を保護するために設定されております。

 二つ目として、集団渡来地として、主にガンカモ類、シギ・チドリ類ですけれども、渡り鳥の保護を図るために設定されております。

 三つ目としては、集団繁殖地として、日本で繁殖する鳥類及びコウモリ類の保護を図るために設定されております。

 四つ目としては、希少鳥獣生息地として、北アルプスのライチョウであるとか、鳥島のアホウドリ、レッドリストのⅠ類、Ⅱ類について、重要な生息地として指定されているところです。

 北はサロベツのほうから、南は小笠原や与那国、西表まで、全国85カ所が指定されている状況でございます。

 こちらの指定の基準ですけども、現在まで自治体、利害関係人との調整を終えて、指定案の公告縦覧、パブリックコメント、あと現地で公聴会を開催してまいりました。

 今の段階ですと、中央環境審議会への諮問案件として、大潟草原と円山川については既指定保護区の変更として、拡張の2件。

 特別保護地区としては、存続期間終了後の再指定として6件。

 円山川については、存続期間中ですけれども、拡張としての変更を1件予定しています。

 こちらを表にしたものが、この一覧のとおりです。

 赤字で書いてあるところが主な変更点になりまして、通常20年のところ10年で変更を考えていますのと、大潟草原と円山川については区域が拡張することになります。

 指定後の鳥獣保護区について、箇所数は変更ございませんが、面積は円山川と大潟草原についての拡張で変更を予定しているところです。

 具体的に、それぞれの鳥獣保護区について、説明いたします。

 まず、十和田鳥獣保護区についてです。

 青森県と秋田県にまたがる鳥獣保護区でして、大部分が青森県に位置しております。

 場所としては、八甲田山を中心としたところと、あとは奥入瀬渓流と十和田湖を中心とした区域になります。

 面積は1万9,366ha、10年間の指定を予定しているところです。

 特別保護地区については、このうち八甲田山と十和田湖、奥入瀬渓流を中心としたところになります。

 写真で見ていただきますと、こういった状況のところになります。

 概要としては、ほぼ国立公園に入っておりまして、生息する鳥獣としては、鳥類183種、獣類42種です。

 こちらの数につきましては、お手元の資料に別表がございます。資料1-2以降にそれぞれの指定書がありまして、その別表に鳥獣リストが記載してございますので、それとあわせて参照いただければと思います。

 自然環境の概要ですけども、八甲田連峰、十和田湖、あとは森林、渓流、湖畔等の変化に富み、生息環境に応じた鳥類が見られる状況になります。

 概況としては、ツキノワグマが広域的に利用しているのと、クマタカについてはそれぞれつがいがあって、広範囲に利用している部分があります。十和田湖については、一部中継地としてガンカモ類、ハクチョウ類が利用している状況です。

 あとは、全国4カ所ですけれども、軽井沢とか霧島とか大雪山に、国で設定した野鳥の森というのがございまして、その一つとして蔦野鳥の森がございます。こちらは八甲田山の麓にありまして、ビジターセンターがあったり、あとは入り口に看板が整備されていたり、蔦沼を中心に歩けるような整備をして、セルフガイドの利用であったり、あとは周辺に宿泊した利用者の利用であったり、普及啓発の拠点として利用されているところです。

 前回指定時からの管理状況でございます。

 こちらについては、鳥獣保護区の管理、それぞれの区域に鳥獣保護区管理員が国家公務員の非常勤職員として雇用されていまして、時間給で地元の鳥獣に詳しい方を雇用して、そういった方がここに見られますように、アクティブレンジャーと一緒に巡視をしたり、あとは目撃情報としてシカとかイノシシとかの情報を収集したりしています。そのほかの管理等の状況として、ツキノワグマの有害捕獲許可への対応があります。

 指定書に書いておりますけれども、管理方針として、イヌワシ、ツキノワグマのような鳥獣の生息、繁殖環境が保たれるように管理したり、モニタリングをしたり、普及啓発の場として利用することを書いております。

 地元で公聴会をした結果でございます。

 こちらについては、十和田湖にカワウのねぐらがあるので、そういった広域の調査や対策をしてほしいという意見がございました。

 安易なカワウの駆除については、また地域への被害の拡大等も予想されますので、今、環境省で11月にカワウの広域協議会の立ち上げを予定していますので、そういった議論の場で広域管理に取り組んでいくことを伝えているところです。

 続きまして、化女沼の鳥獣保護区についてです。

 仙台から北に大体40キロぐらい離れたところです。東北自動車道があって、そのへりにあるような、もともと農業灌漑用ため池として利用されていた池になります。

 場所については、宮城県の大崎市で、面積は30ha、特別保護地区についてはここの水面の区域になります。

 スライドの写真が全景です。こちらはオオハクチョウとかが写っていますけれども、マガンとかヒシクイとか、ガン類も飛来します。

 化女沼については、ラムサールの条約登録湿地に2008年からなっていまして、130種の鳥類が生息しています。

 あと、自然環境の概況としては、ヒシクイの餌になるようなものが周辺にあったり、ヒルムシロなどの浮葉植物が生育しています。

 こちらのガンカモ類の環境省と宮城県の調査結果でして、こちらは国際的なラムサールの基準で1%基準というのがございますけれども、こちらは基準に合致しているというとことと、あとはシジュウカラガンについては、日本雁を保護する会の方が中心になって、1994年、平成6年から千島列島のエカルマ島で放鳥した結果を含めて、今、シジュウカラガンが増加している状況でございます。

 マガンについては、9,000羽以上の越冬を毎年確認しております。

 経年的に見ると、若干平成26年が減っているようには見受けられますけれども、宮城県全体におけるガンカモの生息調査について、こちらはガン類ですけれども、95%以上がマガンであり、全体的にはこちら化女沼がありますけれども、周辺10キロ近くにラムサールのほかのエリアの伊豆沼ですとか、蕪栗沼周辺水田、こちらはガン類のマガンの数が圧倒的に多いですが、こちらを一体的に使っているというデータが宮城県内のガンカモ類の生息調査からわかりますので、ガン類の個体としてはそこまで減っていなくて、生物多様性センターのガンカモの全国調査の結果から見ても、ガン類については全国的に増えている状況になります。

 前回の指定時からの管理状況ですけれども、こちらも管理員1名によって巡視をしたり、あとは普及啓発のために観察会をしたりしています。

 公聴会の結果については、鳥獣被害、傷病鳥獣の対応についての意見や、ビジターセンターの意見等がございました。

 実際にはダムの湖畔にダム観光資料館がありまして、そちらがビジターセンターのような機能をしていますので、展示とか、ソフト事業について協力していくことになります。

 あとは定期的な生息状況調査とか、ラムサール情報シート(RIS)というのがありますけれども、そういったことにも今後更新に努めていくということになります。

 続きまして、大潟草原の鳥獣保護区の変更でございます。

 こちらは干拓前後の様子を書いていますけれども、こちらが1周大体52キロありまして、山手線がすっぽり入るような大きさの中の一部を鳥獣保護区にしているような状況でございます。

 こちらの拡大図がこれになりまして、航空写真上でもこちらが小水路で、干拓のために水を受けるような地域です。そこの周辺に広がっているエリアを鳥獣保護区にしている状況です。

 存続期間としては20年を予定しているところです。

 特別保護地区の景観として、こういった草原性の景観が広がっております。

 こちらについて、大潟草原の観察舎というのが、環境省で整備したものがございまして、冬場を除く土日のみの開館ではありますけども、展示の更新とか地元の自然保護官事務所のほうで観察会等の利用をしているところです。

 生息する鳥獣については、草原性の鳥類が多くて、オオセッカとかコジュリンが代表となるような鳥類相になっています。

 あと、自然環境の概要としては、標高0メートル以下の低地部になります。

 今回の拡張区域についてはこちらの部分で、草原性の区域の拡張と、あとこちらは農機具を含めた、こういう建物が密集しているような状況ではありますので、一部縮小、一部拡張ということで、最終的には15haの拡張を予定しているところです。

 オオセッカの状況ですけれども、東北地方環境事務所でオオセッカの生息状況の調査をしておりまして、こちらの赤の区域が拡張する区域ですけれども、断続的にオオセッカの生息を確認している状況がありましたので、今回拡張するものになります。

 そのほか、法律の鳥獣保護管理法の第28条の2、鳥類の生息状況に照らして、保護を図るために必要な事業として保全事業を行うことになりますけども、今回の指定書の中に保全事業を追記しまして、今は草原性ですけれども、そのままにしておりますとイタチハギとかハリエンジュ、木本類が大分入ってきている状況で、そういった環境になりますと、オオセッカとかコジュリンの生息状況に影響がありますので、伐採等、除去できるような形で、今後、公共事業でも進めていくために、保全事業の追加を考えているところです。

 前回指定時からの管理状況については、十和田とか化女沼と同じで管理員の調査なり、あとは、その保全事業にかかわるような、細々とですけども樹木伐採とか、こういった写真にあるような湖面環境の整備をするために、ヒメガマの刈り取りをしているような状況で、そのことを管理方針の中でも今後進めていくということを書いている状況です。

 公聴会の関係の結果については、特段意見はございませんでした。

 続きましては、円山川下流域の鳥獣保護区の変更になります。

 こちらは存続期間の途中ですけれども、先ほど局長からの挨拶にもありましたCOP13を見据えて、特別保護地区の拡張、鳥獣保護区の拡張を予定しているところです。

 概要としては、ほぼ国立公園も一部海岸がかかっていまして、ラムサールには2012年からなっています。

 ここはコウノトリを中心とした環境になりますけれども、こういった田んぼの風景、農地に近いという状況を含めた谷底地形になっております。

 コウノトリ保護の取り組みを簡単にまとめておりますけども、昭和30年代に生息環境が悪化して、人工増殖は平成になってから始まっています。

 平成19年に初めてヒナが誕生して、平成24年にラムサールになって、今、平成29年6月に野外の生息数が100羽を超えているという状況です。そのため、生息範囲とか生息数が少しずつではありますけども、増えてきている状況です。

 区域として、こちらが北側で、この地図がこうつながることになりますけども、今の既存の区域が青のほうで、赤色のほうが拡張の予定区域になります。ですので、今の円山川の上流部と、あとは周辺で使っている田んぼを含めた拡張になります。

 拡張の理由でございますけども、コウノトリの野外数の増加がありまして、コウノトリの給餌環境とか繁殖場所としての継続利用というのが見受けられます。

 1番(百合地周辺水田)と2番(伊豆周辺水田)については、これはコウノトリの郷公園のデータですけれども、こちらの区域と、あと周辺の河川も含めて、利用として使っているということがあります。

 あと、3番(円山川)と4番(出石川加陽湿地)については河川の利用と、あと4番については国交省で、自然再生事業として大規模湿地の復元作業というのをしていますので、区域としては河川区域プラス農地ということを予定しているところです。

 前回指定時からの管理等の状況ですけれども、こちらは管理員さんの点検、巡視ですとか、あとは二ホンジカ、イノシシが豊岡市の周辺は多いですので、そういった調査や捕獲許可への対応ということをしています。

 今後はコウノトリを始め、モニタリングや普及啓発、巡視を努めていく予定です。

 コウノトリの野生復帰に関連して、こちらは参考情報になりますけども、周辺の農地利用として、「コウノトリ育む農法」として、冬期湛水をした面積が増えていたり、あとは視察の受け入れや、コウノトリ郷公園を含めた子供たちの環境教育ということも、実際には進められている状況です。

 公聴会の結果については、同じく有害捕獲についての意見と、あとはカワウについての意見がございました。

 こちらの許可については、速やかに迅速な対応をしていくということを予定しているところです。

 次は、大山になります。

 こちらは中国地方の最高峰でありまして、鳥取県の西部に位置しております。

 大山の特徴としては、西側から見ると富士山の形になりますけども、北、南ではアルプスのような景観をしています。

 大山を中心として、周辺の溶岩円頂丘で形成された烏ヶ山であるとか、東大山の甲ヶ山とか、この一帯を鳥獣保護区にして、特別保護地区に指定している状況です。

 こちらについては、区域の変更はございません。

 山頂付近にダイセンキャラボク純林があり、あとは鳥獣としてイヌワシ、クマタカ、ツキノワグマが生息している状況です。

 こういった単独峰ですので、色々な植生が見られて、そのところに生息する鳥獣も多様であるということになります。

 大山については、鳥獣保護区の管理員の巡視調査もありますけれども、近年ニホンジカの目撃等々も増えていますので、そういった調査を実施しているところです。

 今後も、鳥獣の生息環境の保全と、あとニホンジカについては、モニタリングを進めていくということを管理方針に書いているところです。

 公聴会の結果については、当初、事務局案として20年で調整しておりましたが、ニホンジカの生息数の増加というのが、東のほうから大山の西側にも広がっていっている状況でございますので、そういった状況の変化ということを想定して、長いという意見がございましたので、公聴会の終了後に調整をいたしまして、最終的には10年でご了解を得たという状況でございます。

 続きまして、石鎚山系の鳥獣保護区になります。

 こちらは、高知県と愛媛県にまたがります。

 場所としては、石鎚山の山頂の西日本の最高峰の場所は鳥獣保護区の特別保護地区には入っておらずで、その周辺の堂ヶ森とか面河渓とか瓶ヶ森が鳥獣保護区の特別保護地区になります。

 景観的にはこういった渓流とか、断崖にモミやツガが広がるような区域であるとか、天然林がササ林の中にあるようなところですとか、針葉樹と広葉樹が混交しているような、そういう景観になります。

 こういう景観の中で、クマタカとかホシガラス、ムササビが生息している状況です。

 自然環境の概要については、以上の状況になります。

 特別保護地区の概要としての管理でございますけれども、こちらも管理員の巡視と、あと剣山山系のほうから西側に、石鎚山系のほうにニホンジカが今入ってきている状況でございますので、こちらもモニタリングの調査を実施しているところです。

 今後の管理方針としては、クマタカを始めとする大規模生息地としての管理と、あと定期的な巡視とかモニタリングを実施していく予定で考えていくところです。

 公聴会の結果ですけども、こちらも有害鳥獣としてニホンジカとかイノシシの意見等がありましたのと、あとはサルについては群れで見られるということがありましたので、指定書の中で変更しているところです。

 最後になりますけども、出水・高尾野になります。こちらは、鹿児島県の出水市になります。

 特別保護地区については、こちらの区域の干拓農地の53haになります。

 出水のほうは、歴史的に特別保護地区の指定前から給餌をされていたということで、今も給餌の作業が続いているような状況です。

 ナベヅル、マナヅルがこういった状況で、冬場は密集するような状況になります。

 ナベヅル、マナヅルについては、絶滅危惧のⅡ類ですけれども、繁殖地がほぼロシアのほうがメインになりまして、越冬地としてアジア圏を使っています。

 ナベヅルについては、生息数の大体9割、マナヅルについては、生息数の5割が出水を中心とした地域で越冬しているような状況になります。

 取組・経緯としては、給餌をしながら、もともと文化庁の方保護区域を設定したわけですが、その後、環境省の方で東干拓を特別保護地区にして給餌をしているような状況で、、今ずっと右肩上がりにナベヅル、マナヅルの飛来数が増加している状況です。

 こういった部分について、ちょっと考え方を変えないといけない状況になりまして、平成13年にツル類の新越冬地形成の方策を検討してまいりました。

 平成27年に鳥獣保護管理法が改正されまして、希少鳥獣保護計画というのが法定化されています。その法定化に沿って、平成28年からその計画の検討を開始しまして、給餌自体をどういう形で制限をするのか、地域との合意形成等もございますけれども、そういった制限とかツル類の一極集中、過密状態の解消を行うことを、今始めているところです。

 その中で、昨年度の取組としては、平成28年に地元の利害関係人など色々な方を集めてワーキンググループを開催しています。その中で、アクションプラン案という行動計画を作成し、それぞれ5テーマを念頭に議論しまして、その結果を保護計画に反映するということで進めています。

 その保護計画案について、それぞれ出水が中心ですけれども、そのほかにツルが飛来している地域もありますので、その地域の方々と意見交換会を実施しています。

 実際に保護計画については、審議会の諮問案件でありますので、今回は鳥獣保護区の諮問ということですけれども、いずれ計画についてもご議論いただくことになろうかと思っております。

 こちら、前回指定時からの管理状況でございますが、先ほど申し上げたワークショップの開催や、鳥獣保護区内に実際に鳥インフルエンザが発生したりしていますので、そういったパトロールを実施したり、防鳥ネットを設置したりしています。

 今回、管理方針に赤字で書いてありますけれども、給餌制限を含む、段階的にどういった形でその制限をしていくのかということも含めながら考えていくために、ツルの一極集中、過密状態の解消をどうやって進めるかということを書いているところであります。

 公聴会については、農業被害の対策についての意見がございまして、そういったことも環境省で一部しているところもありますけども、鳥獣被害とかについては迅速的に対応したり、農業被害対策については今もやっていますけども、継続的に実施をするということで、最終的には賛成で意見をいただいているところです。

 最後になりますけども、こちら法律に基づく公告縦覧と、あとはパブリックコメントですけども、特に意見はございませんでした。事前に利害関係人の方と意見調整をしているということもありまして、実際にはホームページとかで掲載していますけれども、意見はございませんでしたので、あわせて報告させていただきます。

 長くなりましたけれども、私からの説明は以上です。

【石井委員長】 ご説明、ありがとうございました。

 では、ただいまのご説明につきまして、ご意見、ご質問を受けたいと思います。

 またいつものように名札を立てていただけますでしょうか。

 なお、単純な誤記を見つけました。別紙2の裏の上から4行目のところに、「アカエリヒレアシシ」と書いてあります。

【説明者】 シギの間違いです。「ギ」が漏れていましたので、訂正させていただきます。

【石井委員長】 では、まず石井信夫委員、いきましょうか。

【石井委員】 最後に説明していただいた出水の保護に関して、お話の中で、給餌制限を含む鳥獣保護計画を策定するということで、一極集中、過密状態の解消を進めるということが書いてありますが、具体的にどういう方向に、つまり一極集中、過密状態というのは、前から、病気が発生したときに重要な個体群が一遍になくなる危険性があるというので、分散化を図るというような話は聞いたことがありますが、具体的にどういう方法で、どういう見通しがあるのかというのを、もし、もう少々説明いただけたらありがたいのですが。

【小泉委員】 鳥インフルエンザについて、質問させていただきます。

 出水については大変強く意識されているようですけれども、宮城県の化女沼や、秋田県の大潟では、特に鳥インフルエンザに対するモニタリングというようなご説明がありませんでしたけれども、この辺はどのように対応されるのか、ご説明いただきたいと思います。

【宮本委員】 コメントが1点と質問が二つございます。

 コメントは、出水・高尾野に関して、この保護区には海浜植物等の分布上重要な点もございますので、再指定いただけるということは非常にありがたいことと思います。

 それから、質問ですけれども、豊岡市の区域につきまして、資料1-6などの最後の方のページを見ますと、アライグマやヌートリアがいると書いてありまして、ヌートリアの捕獲数もかなり多いようですけれども、これについて何か定期的に調査を行っているとか、アライグマについても捕獲等が行われているとかという情報がございましたら、教えていただきたいと思います。

 それから、もう一つはパワーポイントの30ページですが、保全事業の中で、表土の剥ぎ取りとか外来植物の除去というのが行われているようですが、これを行った後、どういう植生に保っていけるのか。湿性の草地になるのかなと思いますが、実際どのようになっているのかという点について、もし情報をお持ちでしたらお教えいただきたいと思います。

【石井委員長】 ありがとうございます。では、磯崎委員、お願いします。

【磯崎委員】 化女沼ですが、資料1-3の2ページですと、農林被害が発生していないということですけれども、公聴会のときに、農林被害に迅速な対応という意見が出ているようですが、具体的にどんな形で被害が出ているのか、わかりましたら教えてください。

【石井委員長】 ありがとうございます。では、クリスティーヌ委員、お願いします。

【マリ・クリスティーヌ委員】 皆さんの質問を答えた後に質問させていただく方がいいかもしれませんが、いつも思うのですけれども、これを決めるときに、よく拡大して広げたりしている、前回もそうだったと思いますが、そのときに、いつも環境省が独自でやられているものと、あとはそういうこの間のような文化庁も入ったり、あとは農林水産省も入ったりするのですけれども、国交省はこういうところに入ってこないのでしょうか。

 なぜかと言いますと、拡大したときに、例えば道路とか、あと電信柱とか、そういうものがここにあったりするときに、例えば鳥がそれにぶつかったり、またはこの環境を守るということの中で、単なる場所を広げるだけではなく、ある意味では日本の国にとっても、観光の資源でもあると思います。この環境を守っているということと、環境が美しいということで、海外から大勢の方々が見てみたいと。アメリカのロッキー山脈に行ったりとか、ヨセミテとか、イエローストーンに行ったりとか、色々森に出かけていくときには、一つの国立公園であったり、またはそういう自然のものを、生き物を保護するということが、一つのとても大きな観光の財産でもあるわけですので、そういうときの風景というものはすごく重要だと思いますけれども、拡大するだけではなく、じゃあ今後、この景観をどのように保護していくかということも含めて、この中にかかわってはいけないものなのかどうかが、環境省はそういうことが言えないのかどうかということが、知りたいことです。

【石井委員長】 ありがとうございます。では、有山係長からお願いしてよろしいですか。

【説明者】 私のわかる範囲でお答えしたいと思いますけれども、石井先生から給餌制限の出水のツルの話がありましたけども、現状ですと、ワークショップの中に、初期の目標で出水以外に1,000羽程度を目標として、段階的にその給餌を削減していこうということは決まっておりますが、実際にその削減期間や、その削減量ということを、具体的にはまだそこまで議論されていなく、そういう方向が大事だということは皆さん理解していますけれども、実際に具体的な計画策定といいますか、目標設定まではなかなか至っていないという状況ですので、今後その内容を議論していくことになるかと考えております。

 小泉先生から、鳥インフルエンザのモニタリングの話がございましたけども、書いておりませんので失礼いたしましたが、化女沼とか大潟草原についても、その周辺はガンカモや白鳥の飛来地でありまして、もちろん昨年度も鳥フルが東北地方を中心に発生が多かったので、そういった観点では東北地方環境事務所とか、あと化女沼についてはダム管理の関係で県が絡んでいますので、そういったところとの連携ですとか、あと大潟草原については秋田に自然保護官事務所がありますので、事務所が鳥獣保護管理員とアクティブレンジャーを中心にモニタリングをして、発生状況に応じて対応レベルが設定されておりますので、そのレベルに応じて巡視頻度の回数を増やしたり、レベルに応じた鳥類の回収というのも適宜しているような状況ではございます。

 あと、豊岡のアライグマとヌートリアの話だったと記憶していますけども、そちらについて指定計画書の中で、豊岡市全体の外来鳥獣対策についての捕獲実績とか捕獲件数は書いてございますけれども、鳥獣保護区内にどれぐらい県とか市がかかわって捕獲しているかというのは、防除の中での頭数、区域の内訳数というのは、今、持ち合わせておりませんので、確認させていただければと思います。

 実際には、ヌートリア、アライグマについても、鳥獣保護区周辺も含めて捕獲している実績がございます。

 あと、大潟草原の表土の剝ぎ取りと実際のイタチハギ、ハリエンジュの除去についてですけども、実際オオセッカが生息するためにはススキと、あとは若干氾濫原のような環境が必要で、余りススキが大きくなると、オオヨシキリとか、ススキのその高さによって希少種であるコジュリンとかオオセッカが生息できるかという環境が変わってきますので、今、実際やっている例を聞きますと、実際にはススキ草原に変わったり、あとは地下水の水位の状況でそこまで至らなかったというところがありますので、できればそういう試験的に地下水位と実際の剝ぎ取り具合を見ながら、オオセッカの良好な生息環境として生息できるような場所に復元できるか具体的に考えていくことになろうかと思います。

 あと、磯崎先生の化女沼の農業被害の具体的な被害ですけども、公聴会について、意見の中で書いている内容としては、農業被害というのが、本来諮問案件としてではない意見として把握しています。特別保護地区は湖面で、その周辺が鳥獣保護区になっていまして、こちらについて指定書の中で書いているのが、特別保護地区の記載であり、その中では農業被害がないという書き方にしています。周辺で農業被害があるという事実は把握しており、公聴会で意見が出てきたということになるかと思います。

 実際には、公聴会は特別保護地区に関する意見ですけれども、鳥獣保護区内における農業被害に関しての意見が出てきていたということになります。

 最後に、マリ委員のほうからいただいた国土交通省の話ですけども、協力体制としては、例えばですけれども、円山川のコウノトリの区域拡張については、ラムサール条約登録湿地の保護担保の措置として、国土交通省の河川区域と鳥獣保護区のセットで措置とする考え方がありまして、それについて国土交通省も大変協力的に自然再生事業とか、河川管理行政の立場で関わっていただいております。

 それ以外での関係であれば、鳥インフルエンザ発生時の協力なども関わるのですが、景観の関係の観点で、なかなか鳥獣保護の制度が、国立公園と違って景観などというより鳥獣の生息地の保全を目的としており、円山川については、例えば人工物を無くすという考え方というのも、もともと電線でコウノトリが営巣していたので、そういう景観も含めての関係もあって、円山川は今、コウノトリが営巣している状況であり、景観保全まで鳥獣保護区の制度の中で支障を来しているのをなくしていくというのは、難しい部分もあるのかなと思っております。

【堀上野生生物課長】 鳥獣保護区の目的としては、今、係長が話したように、鳥獣の保護ということで、生息地の保全ですけれども、当然、そこで保護区をかけるという場合には、市町村とか都道府県と話をしていきますので、その中で大体は鳥がたくさん来ているところとか、あるいは希少な種がいるところというのは、さっきの出水もそうですけど、観光地になっているところがかなり多いですよね。そういうところは、市町村等と観光の観点から話をする機会は非常に多いです。

 国交省に関しても、道路とか、あるいは電柱、電柱は国交省かどうかというのはありますが、そういうところとの鳥獣への影響という観点でも、個別には打合せをしています。

 先程の出水は鳥がたくさん来ていることによって、地域の観光資源になり得るわけですが、一方で鳥インフルエンザの発生を考えると、余りたくさん集まり過ぎてもよくない。ですから、それを分散させていこうと。

 そういう意味で、観光とそれから鳥獣保護、あるいは鳥インフルエンザ対策という点での色々な調整を実際は行っているところです。

【石井委員長】 ありがとうございました。全部答えていただいたと思いますが、追加でご質問ありますか。

【石井委員】 出水・高尾野のことでお答えいただきましたが、給餌制限をすることによって分散を促すと。あるいは、ほかのところに少し移ってもらうということだと思うのですが、行き先がまだ決まっていないと伺いましたので、結構綿密な計画を立てて、あと、本当にそのとおり鳥が動いてくれるかという問題もありますので、かなりしっかりした計画を練って実施する必要があるなと思いました。

 それで、根本的なことから考えると、餌で集めているということですよね。今までの経緯があるので、そんなに急に全部やめるというようなことはとても考えられませんけれども、自然ではないというところがあるので、それはどこか話の中にいつも心にとめておいて計画をつくっていくほうが、野生生物を保全していくというところで重要なポイントじゃないかと思います。

 それはそのぐらいで、全体に今回の保護区の指定について異存はありませんけれども、私も宮本委員の話を聞いて、うっかりしていたと思うのですが、外来種の影響ですね。鳥獣保護区は鳥獣の捕獲等を禁止して、それから環境を変えることをできるだけ規制していくということプラス、外来種の影響というのをきちんと把握して必要な措置をとっていくということを、どの保護区についても考えていただきたいと思います。以上です。

【石井委員長】 コメントありがとうございます。 ほかはよろしいですかね。

 では、事務局からご説明いただきました本件でございますが、国指定鳥獣保護区の変更、それから特別保護地区の指定等についてということですが、事務局のご提案のとおり、認めてよろしいでしょうか。

 (異議なし)

【石井委員長】 特にご異議がないので、適当と認めたいと思います。

 今後、事務局におきまして部会長に結果を説明し、中央環境審議会会長に報告することとしたいと思います。

 それでは、2題目です。次の諮問案件で、希少野生動植物種保存基本方針について。

 まず、事務局からご説明をお願いいたします。

【説明者】 希少種保全推進室の松尾と申します。よろしくお願いいたします。

 種の保存法に基づく基本方針の変更ということで、諮問をさせていただいておりまして、資料2のシリーズでご説明をさせていただきます。

 まず、資料2-1のほうで、環境大臣から中央環境審議会に諮問しているということ。

 そして、裏面ですけれども、自然環境部会に付議されておりますので、その内容については、その後の資料でご説明をさせていただきます。

 この基本方針の変更の背景にもなっております種の保存法の改正法の施行までの作業について、資料2-2でまずご説明します。

 本年6月に改正法が公布されまして、来年6月を予定しておりますが、施行をしていきたいと思っております。

 施行に向けては、関係する政令ですとか、省令の改正の作業というのが必要になっておりまして、今、順次、作業を進めております。今後パブコメを経て公布という流れで作業をしたいと思っております。

 この表の一番上のオレンジ色のところ、そして真ん中の青色のところは、今、ご説明した政省令の改正作業ですが、この内容につきましては、この後の議事で別途報告事項ということでご説明をさせていただきます。

 今回の基本方針についても、この改正法を反映させて変更していくという必要がございますので、この一番下の薄い緑のところですけれども、スケジュールといたしまして、まず、本日、この中環審での諮問のご説明を差し上げた後、有識者の皆様における検討会を2回ほどさせていただいて、原案をまとめた上で、改めて1月ぐらいになると思いますが、この野生生物小委員会での審議をお願いしようと思っております。

 その後、変更案のパブコメを経て、2月から3月までにはこの変更案の取りまとめの答申をいただければと、今、スケジュールとして考えているところです。

 資料2-3で、この変更の概要についてご説明をいたします。

 1番の経緯といたしましては、今、ご説明しましたとおり、改正法の内容を基本方針に反映させる必要があるということ。

 そして、2段落目には、基本方針の変更案の作成をするにあたっては、環境大臣が中央環境審議会の意見を聞くこととしておりますので、諮問をしているというもの。

 また、今後の進め方については、先ほどご説明をしたとおりです。

 その下に点線の枠囲いで、今回の基本方針の変更に関する関係条文を載せております。

 こちらが種の保存法の第6条というところで、これは改正法による改正後という形で載せておりますけれども、第1項の中で中央環境審議会の意見を聞く、そして、閣議の決定を求めるという規定が置かれているものであります。

 第2項について、これが基本方針で定めるべき事項ということで、一号から八号までそれぞれ書いておりまして、今回、法改正によって追加された事項として、3番目と7番目、下線を引いておりますものが追加されております。

 3番目が、提案の募集に関する基本的な事項と、7番目は認定希少種保全動植物園等に関する基本的な事項、今は基本方針の中にはない事項ですけれども、これらを追加していく必要があるということになっております。

 第4項は、基本方針の変更についても第1項と同様の手続をとるという規定であります。

 第5項におきまして、この基本方針の位置づけが規定されておりますけれども、この種の保存法の規定に基づく処分その他絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存のための施策及び事業の内容について、この基本方針と調和するものでなければならないと規定されております。

 種の保存法に基づき、希少種を指定したり、生息地等の保護区の指定をしたり、そういった個別の施策がありますけれども、これらの施策については、この基本方針の内容に基づいて行うと、そういった位置づけになっております。

 ここで基本方針本体について、ざっとご説明をしておきたいと思いますが、資料2-5が今の基本方針の本体ということになっております。

 資料2-5の1ページ目が、目次構成ということで、第一から第六まで、こういった形で構成されておりますということですけれども、めくっていただきまして、2ページ目から内容に入りますが、第一の基本構想というところでは、第4段落目ぐらいまでは、野生動植物が人類の豊かな生活に欠かすことができない重要な存在であって、その種の絶滅の防止には緊急に取り組むことが求められているといった基本的な認識を書いておりまして、その後、後半部分につきましては、それぞれ野生動植物の種を圧迫している要因に応じて、こういった施策をとらなければならないといった、各施策を講じる考え方の基本の部分を書いているという内容です。

 続けて、2ページ目の第二の部分につきましては、希少野生動植物種の選定に関する基本的な事項ということで、こちらも種の保存法に基づき、国内希少野生動植物種、国際希少野生動植物種、特定国内希少野生動植物種、緊急指定種とそれぞれ希少種がございますけれども、これらをどういう観点で選定していくかの考え方を書いております。

 ページをめくっていただきまして、4ページ目に第三とあります。

 希少種の個体等の取扱いに関する基本的事項ということで、規制の対象となる個体ですとか、期間の範囲の考え方をお示しした上で、これら個体等の捕獲等及び譲渡し等の規制の考え方、そして、譲渡し等の業務を伴う事業者もおりますので、そういった事業に関する規制の考え方を示しています。

 それから、次のページの(3)では輸出入の規制の考え方をお示ししているところです。

 5ページ目の第四につきましては、生息地等保護区をどういう考え方で指定をしていくかということを記載しておりまして、ページをめくっていただきまして、6ページの下から2行目ですけれども、第五、これも名前のとおりですが、保護増殖事業について、どういうものを対象として、事業計画としてはどういう事項を定めて、またどういうふうに進めていくかの考え方をざっとお示ししているものです。

 最後が第六として、その他の種の保存に関する重要事項ということで、一つ目が調査研究の推進、二つ目が国民の理解の促進と意識の高揚、三つ目が国際協力の推進といった構成で、全体的に7ページ程度の、ごく簡潔に考え方を示したものになっております。

 この基本方針を今後変更していくということになりますが、また資料2-3に戻っていただきまして、2-3の2ページ目、裏面をごらんいただきたいのですが、先ほど説明しておりますとおり、種の保存法の改正法を踏まえて、変更していく必要があるということです。

 法改正の議論につきましては、皆様にも何度もご議論いただいておりますし、内容もご承知いただいていると思いますので、ここでは詳しくはご説明をいたしませんが、矢印で例示として挙げているように、四つほど、こういった改正法の内容を踏まえた基本方針への変更をしていくということを考えておりまして、資料としては2-6に法改正の概要全体の資料をつけておりますので、適宜ご参照いただければと思います。

 今回、変更の主なポイントとして、もう1点ございまして、それが(2)として記載しております、絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略です。これは環境省が平成26年につくったものですけれども、こちらを基本方針に反映させることが必要になっております。

 それはすぐ下のポツにもありますけれども、答申の中でもこのことについては触れられておりますが、これに加えて、この種の保存法の改正法案に対する国会での附帯決議の中でも、この保全戦略を基本方針に反映させて、閣議決定をすることが求められております。

 この保全戦略がどういったものかについては、その下の枠囲いの中で位置づけを記載しておりますので、こちらを見ていただきたいのですが、生物多様性国家戦略の国別目標C-2(絶滅危惧種の個体数の減少防止等)の達成に向けて、環境省として、我が国に生息する絶滅危惧種の保全を全国的に推進することを目的として、基本的な考え方と早急に取り組むべき施策の展開について示したもの、という位置づけになっております。

 こちらは、結構、個別の取組事例ですとか、固有名詞もたくさん出てくるような、割と個別具体の施策の具体的な進め方ですとか、戦略の進捗状況の点検などの考え方についても記載をしているような、どちらかというと行動計画のようなニュアンスも含まれているような内容になっております。

 たびたび資料が飛んで恐縮ですが、資料2-7に保全戦略の本体をつけておりますので、こちらもざっと見ていただこうかと思います。

 資料2-7をめくっていただきまして、1ページ目になりますが、第1章としては背景、保全戦略をつくるに至った背景が書かれております。

 2ページ目に、それを踏まえて、第2章はこの保全戦略をどのようにつくるかという目的が入っております。

 3ページにいきまして、第3章として、我が国の絶滅危惧種の現状と課題について、まとめて記載がされております。

 ページを進めて、4ページ、5ページ、6ページに、基本的な考え方ということで、第4章から具体的に絶滅危惧種をどのように保全していくのかという基本的な考え方を盛り込んでいく内容になっております。

 ページをまためくっていただきまして、7ページ目ですけれども、例えば7ページ目の下のほうにあります2ポツ、絶滅危惧種保全の優先度の考え方ということが示されておりまして、例えば種の存続の困難さによる視点、そして対策の効果による視点、これらを基本にして、保全に取り組む種の優先度といった考え方が示されております。

 8ページの下のほう、3ポツのほうにつきましても、種の状況を踏まえて、効果的な保全対策をするといった考え方が示されております。

 種によってはいろんな生態学的な特性があったり、また減少要因もさまざまということもありますので、そういったものを踏まえて、どういった対策が効果的か、必要か、そういうものを例示しながら、その後9ページ、10ページといろいろと個別の話も踏まえ、示しております。

 11ページ目にいきますと、生息域外保全と野生復帰の考え方という項目もございまして、ここでその名のとおり域外保全と野生復帰に当たって、どのように進めていけばよいかという内容を書いておりまして、その後進めて、ページ13ページ、14ページぐらいまで、こういった第4章の内容が続く構成になっております。

 14ページ中ほどからは、第5章施策の展開ということで、第4章の基本的な考え方に基づいて、環境省として今後早急かつ重点的に取り組むべき絶滅危惧種保全のための施策ということでまとめて記載がされておりまして、これについても、15ページ、16ページと色々なことを書いて、22ページまで内容が続くといった構成になっております。

 こういった保全戦略の内容を基本方針にも位置づけていく、反映させていくということが求められておりますので、今回の変更の大きなポイントの二つ目となっております。

 今、ご説明しましたように、保全の優先度の考え方ですとか、種の状況を踏まえた効果的な保全対策の考え方ですとか、盛り込めるような内容をどんどん基本方針には盛り込んでいきたいとは思っておりますが、ただ、基本方針を見ていただいたように、非常に全体、大枠の方針を示したものという性格を踏まえますと、保全戦略の内容については個別具体の事例等が結構ありまして、基本方針に入れ込みづらいなという点もやはりありますので、そういったことを踏まえ、基本方針に盛り込めるだけ盛り込みますが、基本方針に全て反映されるわけではないということもございますので、この保全戦略については、引き続き活用していくというふうな考え方にしております。

 今後の検討スケジュールにつきましては先ほどご説明しましたとおりですので、割愛させていただきます。

 続きまして、資料2-4で実際に、今、ご説明しましたような法改正の内容、また保全戦略の内容を、現在の基本方針の中にどういう形でどこに入れ込んでいくか、粗々ですが、変更事項の案ということでまとめておりますので、資料2-4をごらんください。

 一番左の縦の列が現在の基本方針の該当するページ数ということで、バーが入っているものは今回変更に当たって新しく盛り込むもの、変更するという意味で、項目名の欄も、今回新しく変更するものについては赤い色で下線を引いた部分としてお示ししております。

 項目については、法改正を踏まえて変わるものがほとんどではあるのですが、第一につきましては、法改正を踏まえて項目が変わったというよりは、保全戦略の内容を大幅に盛り込もうと思っておりますので、基本構想としている内容の分量が非常に多くなるだろうということを踏まえまして、1、2、3と新たに小項目を加えるような形を考えております。

 1として、種の保存に関する基本認識。2としては、種の保存施策の基本的考え方ということで、これらは全く新しく何かを書いていくということではなくて、今ある基本方針の記載の内容を、項目を立てて分類をするということであります。

 3番目に全く新しく種の保存施策の基本的な進め方という言い方で、先ほどご説明しましたような保全戦略の内容を入れ込んでいきたいというふうに考えております。

 また、項目の最後、変更後は第八となる予定のその他の重要事項の中にも、2と3という項目を新たに立てておりますけれども、こちらについても法改正に伴ってというよりは、保全戦略の内容として盛り込みたい事項をここに位置づけて書いていこうということで、2番目に各種制度の効果的な活用、そして3番目に多様な主体との連携という項目を新たに立てております。

 それぞれ変更、どういった内容を入れていくかについてが、一番右の変更事項(案)という欄になっております。

 これも上から順番にご説明をいたしますが、まず、第一の中で、新たに1として加えようと思っております基本認識という項目の中に、保全戦略の中で示されております種の保存の目標という記載がありますので、こちらを追記しようと思っております。

 また、その下、2番目につきましては、種の保存施策の基本的な考え方という枠の中で、どういった措置を講じていくべきかということを、今の基本方針の中でも書いておりますけれども、今回、法改正によって、特定第2種の国内希少野生動植物種ですとか、認定動植物園という制度ができました。

 これらについては、一律に厳しい規制を科すという考え方ではなくて、比較的緩やかな規制を科すような場合を想定してつくられた制度、かつ認定動物園については、譲渡しの規制を緩和するというような制度になっておりますので、こういった種の特性ですとか、社会状況を考慮して、適切に規制を講じるといった考え方が読み取れるように追記したいと思っております。

 3番目が、保全戦略の内容を盛り込んでいきたいと思っているところで、先ほど申し上げました優先度の考え方や、種の特性や減少要因等を踏まえた施策の選定ですとか、域外保全、野生復帰の考え方等について、この中に記載していこうと思っております。

 第二につきましては、国内・国際希少種の指定につき意見を聴くこととされた学識経験者の役割ですとか、議論の情報公開の方針等について記載することを考えております。

 これも法改正によって新たに加わった事項でして、内容については答申の中にも考え方を書いておりますので、そちらも資料をご参考に見ていただければと思いますが、資料2-8にその答申本体をつけておりまして、ページで言うと11ページの下のほうに、(5)科学的な絶滅危惧種保全の推進という項目があります。

 この答申の11ページの一番下の行ですけれども、「国内希少種の指定については、検討の位置付けの明確化と継続性の担保等のため、現在設置している指定に関する検討会について、常設の科学委員会として制度上位置付けることも検討する必要がある」。こういったことが書いてありまして、「また、この委員会において」というところで、委員会の役割ですとか、その後には情報公開の考え方についての記載がございますので、こういったものをベースとして、基本方針の中には書き込んでいきたいと考えております。

 その次、第二の1に当たる部分、国内希少野生動植物種の項目の部分ですけれども、こちらは指定の解除の考え方というのが保全戦略の中に入っておりますので、今回、こういった考え方についても盛り込もうと思っております。

 下に行っていただきまして、第二の4、新しくできる特定第2種国内希少野生動植物種という項目の中では、この種の選定の対象としてどういったものが考えられるかを記載していこうと思っております。

 その下に行きまして、新たにできます第三の項目ということで、国内希少種に係る提案の募集に関する基本的な事項の中では、1と2という小項目を設けまして、1番目では、募集する提案の具体的内容についてはこういったものですということですとか、あらゆる提案を受け付けるのかといったときに、例えばこういう提案をするというときには、こういう根拠や理由があってこういう提案をしますといったような、理由とか根拠とかも求めていくのかなと考えておりますので、そういった受け付ける際の考え方等を記載していきたいと思っております。

 第三の2として、その提案の取扱いとしておりますけども、こういった形で受け付けたその提案について、その後どういうふうな検討をしていくか、また検討の結果についてはどのように公表していくか、そういった考え方を記載していきたいと思います。

 その次、新たに第四になる部分ですけれども、第四の2、個体等の取扱いに関する規制という項目の中では、これは国際希少種について個体の登録というのが今ありますけども、その登録に係る個体識別措置というのが、今回の法改正で設けられておりますので、その内容について追記をするということです。

 また、特別国際種事業者、これは象牙のカットピース等を扱う事業者のことですけれども、こういったものについては、今は届出制だったものが法改正によって登録制になりますので、その登録制の考え方、そして管理票の作成が一部義務となりますので、そういったものを追記する予定です。

 その下、新しく第五に当たる部分、生息地等保護区の関連ですけれども、第五の1として、生息地等保護区の指定方針という現在項目がございますので、この中で生息地等保護区の指定に当たって、希少種の名前を公表しないというような場合ですとか、指定を変更ができるという規定もできましたのでその変更をする場合。また、指定の期間を設ける場合、そして、比較的規制の緩やかな監視地区のみの形で指定をする場合、こういったものが今回法改正で生息地等保護区の指定の推進のために措置されておりますので、これらの措置を適用する場合の考え方を追記する予定です。

 また、2ポツ目では、これはさっきの保全戦略の話ですけれども、指定をしたときの効果がどうなのかということも十分考えた上で選定をするといったような考え方。また、複数の希少種を対象とした保護区を指定するという話もありますので、この考え方も追記をしていこうと思います。

 その下、第六にいきまして、これは保護増殖事業に関することですけれども、保護増殖事業の対象という1番目の項目の中で、生息等保護区とも同じですけれども、事業の効果の視点を踏まえて、事業対象を考えるということを追記したいと思います。

 第七につきましては、新しい項目としてできる認定動植物園等に関する基本的な事項です。

 これも一つ目には、種の保存に取り組む動植物園等の認定という小項目をつくりまして、まず、そもそも動植物園等が今持っている種の保存上の機能ですとか役割について明確に書き込みまして、それを後押しするために認定制度ができているというような趣旨を、まず記載したいと思います。

 2番目に認定の基準ということで、実際にどういった動植物園を認定するのか、その基準ですとか、審査に係る基本的な考え方を記載したいと思っております。

 最後、第八になる部分、その他重要事項の中で1番目、調査研究の推進という項目がありますが、この中についても、保全戦略の中で色々と関連する項目がありますので、できるだけ入れ込んでいきたいと思っております。

 保護地域以外の取組も含む関係主体による保存施策の進捗把握、分析、そして施策の手法や技術開発等の考え方などを追記していきたいと思っております。

 その下、新たに2番目の項目として考えております各種制度の効果的な活用ですけれども、こちらも保全戦略の内容を踏まえまして、種の保存法に限らず、ほかの法律に基づく保護地域制度等の活用についても検討するといった考え方を記載したいと思っております。

 その下、3番目となります多様な主体との連携。こちらも保全戦略の中で色々と書いてあります。関係省庁ですとか、自治体との役割分担、そして多様な主体との連携の考え方等、記載していきたいと思います。

 その下、国民の理解の促進と意識の高揚。こちらの中についても、保全戦略の中で、適切な情報管理に基づいた保存施策の情報公開などについては、国民の理解を得るためにも有効ではないかといったような考え方がありますので、そういったものも追記していきたいと思っています。

 ということで、駆け足でしたが、基本方針の変更事項の案として、こういったことで進めていければと事務局としては考えております。説明は以上です。

【石井委員長】 ありがとうございます。

 ややこしかったかなとも思いますが、最終的には資料2-5にあります平成4年策定の希少野生動植物種保存基本方針を種の保存法の改正に伴い変更するもの。そのときに、保全戦略というのがありまして、これは平成26年のものですが、これを中に取り込む方向でいきたいということです。

 それで、スケジュールに関しては、資料2-2にあるとおりに進めたいがいかがかということと、あともう一つは、資料2-4ですけれども、どのように基本方針を変更するかということのご提案でございます。

 では、これらにつきまして、ご意見、ご質問、あったら承りたいと思います。

 クリスティーヌ委員、まずお願いします。

【マリ・クリスティーヌ委員】 私は全部これを読めないので、もし間違っていたら言ってほしいのですが、これは保全戦略で国の戦略としては教育が全然見えてこないのでしょうか。こういうものを保全していくということの中では、そういう「知る」ということがすごく重要なことで、積極的にそういう学校とか、地域コミュニティとか、そういうところと一緒になって、例えばアメリカの場合は、1970年の国がEnvironmental Education Actという法律を通したときに、そこにPLT(Project Learning Tree)という講座をつくりました。私もずっとそれを英語でやっていたのですけれども、結局、子供たちに森とか、自然環境とか、そういう植物とか、色々なものと接するための教育を積極的に取り組んで、それを学校の中で取り組んで、子供たちがどういうものを保護していくのかとかがすごく重要で、そういうことを国家戦略として考えていかないと、国の国民がそれをわかっていなかったらば、幾ら戦略をつくっても、それを下から、ベースのところからちゃんと守られていかないということですね。

 あと、もう一つ、いつも思うのですけれども、環境省ではこういう法律をたくさんつくって、「こうしてはいけません」、「ああしてはいけません」ということで、捕まった場合に、もちろん裁判にかけられますけれども、結局そこの場に警察官がいないと、そういう方を捕まえることができなくて、通報があると通報があってもいいのですけども、現行犯の逮捕じゃなければいけないわけで、ですから、例えば一般の市民に、そういうものを見たときに、例えば、イエローカードか何か持って歩いて、「見ましたよ」と。それこそ、写メールでイエローカードを持ちながら、そこの現場で写真に写しただけでも一つの証拠になるような何かやり方を考えるとか、私が以前屋久島にいたときに、屋久杉の千年もののところに親子がいて、子供が千年杉の木の皮のところをびーっとめくる。私もやりたいなと思うのですけれども、千年杉ですから保護しなければいけないですけど。それを見ている親は、子供がおもしろがっているところを何も言わない。でも、そこに周りの方々がいて、「そういうことをしちゃいけませんよ」とか、または「その写真を撮れば後で注意が来る」と差し上げると、こういうことをやっちゃいけないということがきっとおわかりになると思うのですけれども、そういうことも含めて、何かもっと国民がかかわれるような形での戦略ももう少し考えないと、法律ばかりつくっても、じゃあ誰が強制力を持って動くのかということがわからないと、立派な戦略かもしれませんけれども、どこで国民にこれを落とし込んでいくのかということの扉が一つぐらいここにないと、あまり変わらないのではないかという感じはいたします。

【石井委員長】 ありがとうございます。

 では、クリスティーヌ委員からのご質問ですけれども、いかがでしょう。

【説明者】 ご質問ありがとうございます。資料も大量でややこしく申しわけありません。

 ご質問の点、教育的な観点ですとか、国民の本当に一般市民の方々にもこういう話をわかっていただいて、一緒に協力をしていただく、まさにそういったことは種の保存を進める上でも大変重要なことの一つだと思っております。

 今回も、一般市民の方は非常に身近に感じていらっしゃると思いますけども、動物園は公的な機能、役割を持っている、種の保存に対して非常に重要な役割を持っている施設であるということを認定するという制度を設けました。

 こういった動物園が種の保存の取り組みを自分たちでするだけでなくて、絶滅危惧種を我々は飼っていて、こういった取り組みをしなければいけないのですよという、一般の方々に非常にわかりやすく示していただけるような仕組みにしていきたいと思っておりますので、こういった動物園の認定をするときの審査の考え方の中では、そういう一般の方々へどのように展示、普及啓発をしていくかということも見ながら、認定の審査をしていきたいと思っていますので、こういう新しい仕組みも使いながら、一般の方々により普及啓発していけるような形で取り組んでいきたいと思います。

 現場で違反をした方々が、警察官がいないと取り締まれないというお話もございました。

 これも、課題の一つではあると思うのですが、環境省としても現場で実際に働いているレンジャーの職員もおりますし、関係自治体であったり、種の保存を初め、自然保護に取り組む関係者の方々はたくさんいらっしゃいますので、こういった方々ととにかく連携を強化して、違反行為があればなるべく通報していただく。通報があれば、環境省と関係自治体、または警察等としっかり連携をして対応していくということを、これからも強化していきながらやっていく必要があると思っております。

【石井委員長】 よろしいでしょうか。

 特になければ、この基本方針の変更につきましては、ご提案のように進めるということでお認めいただけたものとしたいと思います。

 それでは、最後はその他の報告案件ですが、これは先ほどの2-2のところで残っていたほかの関係のものの報告ですね。

 改正種の保存法の施行に向けた関係政省令の整備について、ご説明をお願いします。

【説明者】 野生生物課の佐藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 私からは、委員長からご説明がありました改正種の保存法の施行に向けて、政令と省令についても、来年の施行に向けて準備をする必要がございますので、その概要についてご説明させていただきます。

 資料としましては、資料3を中心にご説明をさせていただきます。

 本資料に記載がある政令・省令案についてはまだパブリックコメントを実施していない状態ですので、あくまで政府内での検討案ということで、現在検討している案の概要について説明させていただければと思います。

 まず、1ページ目の1と書いてある部分ですけれども、こちらは今年12月までに公布を予定している政令と省令になります。

 その内容について、それぞれ簡単にご説明させていただきますと、(1)のところで、種の保存法の改正法の施行期日について、まず定める必要がございます。公布の日から1年以内に施行すると改正法上決められておりますところ、来年の6月1日で大体1年経過する日になりますので、6月1日と規定することを現在は考えております。

 (2)のところで、種の保存法施行令について、こちらは国際種について個体の識別措置などを改正法で設けてございますので、登録に当たっての手数料の改定を行います。また、国際種の登録の更新制度を設けるとともに、象牙を取扱う事業者の登録制化を行っていますので、これに当たっての手数料の新設ということを考えてございます。

 それから、2ポツのところでございますけれども、特別国際種事業者、すなわち登録が必要になる事業者でございますけれども、その対象として象牙を取り扱っている事業者を対象とする旨、政令で規定したいと考えてございます。

 3ポツのところで、登録が必要になる象牙事業者について、今般、管理票の作成が改正法で義務化されてございますので、象牙の中でも特に商業的な価値が高いと考えられる1kg以上かつ20cm以上のカットピース等について、政令で管理票の義務化の対象と規定したいと考えております。

 (3)のところでございますけれども、国際種事業に係る届出に関する省令の改正ということで、現行ではべっ甲と象牙を取り扱う事業者について届出になってございますが、 ①のところで、引き続き、べっ甲については、届出制を維持する旨を規定する予定です。

 法改正によって、届出に関する事項を国が公表するとともに、2ポツのところにもございますけれども、事業者にも、例えばその事業者の氏名でしたりとか、届出番号でしたりとか、そういったものを表示させる義務を負わせておりますので、具体的にどのような事項を公表・表示させるのかということと、その方法についてそれぞれ定める予定です。

 ②特別国際種事業の関係でございますけれども、こちらは新しく届出制から登録制にする象牙事業についての規制の細目を定めるものでございます。

 1ポツのところで、事業者の登録をするに当たり、どういった事項を申請させるのかを規定する予定です。また、その添付書類について、改正法によってその事業者が有している象牙の全形牙は全て登録をさせないと象牙事業自体の登録が受けられないという制度にしてございますので、保有する全ての全形牙が登録されていることを証明するための写真を出させることなどを規定したいと考えております。

 それから2ポツのところで、登録を受けた事業者が、例えば氏名であったり住所を変更した場合にはその旨を国に届出をしなければいけないとするなど、事業の変更に係る届出事項について規定したいと考えております。

 3ポツ、4ポツは、先ほど申し上げました届出事業者との並びで記載しておりますが、事業者登録簿の公表項目や登録を受けた事業者が商品を陳列する際の表示項目・表示方法について記載しております。

 それから、一番下のポツでございますけれども、基本的には象牙事業者の登録事務は、法律上は国、環境大臣などが行うとなってございますが、登録を受けた事業登録機関というものがあればその機関にその事務を委任することができます。国のかわりにその機関が登録事務を行う。そういった機関に関する規定が法律上ございますので、例えばその機関を登録する際の申請事項でしたりとか、どういった事務をさせるのかという、そういった細目について規定することを考えてございます。

 今年末までに改正を予定している省令の4番目として、特定国内種事業に係る届出等に関する省令の改正ということで、こちらは特定国内種を販売している事業者に関する規制の細目を定める省令でございますけれども、それについても、前述の省令同様に、国によってどういう事項を公表するのか、あるいは事業者にどういう事項を表示させるのか、その方法をどうするのかということを規定する予定でございます。

 平成30年3月までに公布を予定する主な省令ということで、こちらは今までご説明した政令・省令に比べて比較的公布時期は遅くしてございますけれども、対象としては種の保存法の施行規則について改正をすることを予定しています。

 こちらは1、2、3と記載してございますけれども、1と2が改正法を受けて改正を行うものでございます。

 1番目は動植物園の関係になっております。

 1つ目は、動植物園等として環境省令で定めるものについて、その定義を飼養等及び展示を行う施設と法律上は定めてございますが、その具体的な対象施設について省令で規定することを考えています。それから、具体的にどういう基準で動植物園等を認定するのかという基準についても記載できればと考えております。

 それから、2つ目としまして、国際種の個体の登録関係ということで、登録の更新制度を今般法律で設けておりますので、どういった個体を更新の対象とするのかについて省令で規定したいと考えております。また、個体識別措置の対象とする種、これについても省令で規定することを予定していますので、盛り込みたいと考えております。それから、申請の際に個体識別措置を講じた個体を登録できるとしておりますので、その登録を受けた後は個体識別措置を取り外してはいけないだとか、そういった取扱方法を規定することを考えております。

 それから、3番目でその他としまして記載をしてございます。これは傷病を理由として、公共事業として捕獲等をした後動物園なりに引き受けていただいている国内種の個体について、例えば回復の見込みがないものなど一定の要件を満たすものについて、現行ですと殺傷ですとか損傷の規制がかかってございます。その規制のあり方について、緩和することも含めて検討していきたいということを考えてございます。

 私からは以上でございます。

【石井委員長】 ご説明ありがとうございました。

 種の保存法の改正の施行ですね。改正法の施行に向けた政令・省令の整備ということでございました。

 何かご質問等があったらお願いします。特によろしいでしょうか。

 それでは、次第にある議事内容はこれまでですけれども、事務局から何かございますか。特によろしいですか。

 それでは以上で閉会になりますけれども、審議官からご挨拶いただければと思います。

【米谷審議官】 本日は、本当に熱心にご審議、ご助言をいただきまして、誠にありがとうございました。

 本日は議題が二つあったわけでありますが、一つ目の国指定鳥獣保護区の変更及び保護区の指定につきましては、事務局案のとおりおまとめをいただきました。

 今後、事務局において、答申案としてしかるべき手続をとらせていただきます。

 また、議題の二つ目、希少野生動植物種保存基本方針についてでございましたが、クリスティーヌ委員からとても大事なご意見をいただいたと思っています。

 確かに絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律を、今年、国会で改正をしたわけでありますが、さて、これをどれだけの国民が、今の日本において、あるいは世界において、野生動植物の種が絶滅の危機に瀕しているということについて、意識がいっているだろうか。そしてまた、委員からもいただきましたように、それにとどまらずに、今度は法律をつくって、環境省のレンジャーと警察官が守っていくというのでいいのか。国民一人ひとりが種の保存のために何か役割を持って、主体性を感じながら主体性を持って動けるような、そんな働きができないのかというご指摘。環境省としてどこまで応えられるかわかりませんが、いただいたご意見も踏まえて、今後、検討会でも検討いただきますが、その上で変更案を来年1月頃に小委員会にお諮りすることにしたいと思います。

 本日は大変ありがとうございました。

【石井委員長】 それでは、以上をもちまして本日の委員会を閉会といたします。皆様お疲れさまでした。

ページ先頭へ