中央環境審議会 自然環境部会 野生生物小委員会 第8回会議録

日時  

平成27年10月28日(水) 9:00~10:57

場所  

環境省第1会議室(中央合同庁舎5号館22階)

出席者

  (委員長)      石井  実

  (委員)       山極 壽一

  (臨時委員)     小泉  透    宮本 旬子

  (専門委員)     石井 信夫    磯崎 博司    桜井 泰憲

             高橋 佳孝    マリ・クリスティーヌ

  (環境省)      奥主自然環境局長

             亀澤大臣官房審議官

             川上総務課長

             奥田野生生物課長

             安田希少種保全推進室長

             曽宮外来生物対策室長

             東岡鳥獣保護管理企画官

議事

【事務局】 おはようございます。

 マリ・クリスティーヌ先生と高橋先生がまだご到着されていないようですが、予定の時刻となりましたので中央環境審議会自然環境部会野生生物小委員会を開催させていただきます。

 本日は、いつもより早い時刻での開催ですが、ご出席いただきまことにありがとうございます。

 所属の委員、臨時委員の確認をさせていただきます。本日の審議会には、所属の委員、臨時委員8名のうち4名のご出席をいただいておりますので、中央環境審議会議事運営規則第8条第5項による定足数を満たしており、本委員会は成立しております。

 続きまして、配付資料の確認をさせていただきます。

 お手元にお配りしております資料ですが、議事次第の裏の配付資料一覧をご確認願います。議事(1)の関係で、資料1-1から1-6及び参考資料1、議事(2)の関係で、資料2-1から2-3、議事(3)の関係で、資料3及び参考資料3ということでご用意させていただいておりますが、資料に不備等がございましたら、事務局にお申し出願います。

 次に前回、当審議会が開催された4月以降、事務局の人事異動がありましたので、簡単にご紹介させていただきます。

 まず、自然環境局長に奥主が就任しております。

 自然環境局担当の大臣官房審議官に亀澤が就任しております。

 自然環境局の総務課長に川上が就任しております。

 野生生物課では、課長に奥田が、

 外来生物対策室長に曽宮が、それぞれ就任しております。

 それでは、局長の奥主よりご挨拶申し上げます。

【奥主自然環境局長】会議の開催に当たりまして、一言ご挨拶させていただきます。

 私は、今年の7月31日付で自然環境局長を拝命いたしました。

 ただ、2年前にも自然環境局の担当の審議官をしておりまして、その際にも先生方にはいろいろお世話になりました。ありがとうございました。

 局長としては本日が初めての委員会になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 また、先ほど事務局からも話がありましたように、本日は9時という通常より早い時間での開始となっております。委員の先生方におかれまして、日程調整にご協力をいただき、まことにありがとうございます。

 ところで、本日ご審議いただきます議題でございますけれども、全部で3件ございます。諮問案件が2件、審議案件が1件となっております。

 一つ目の諮問案件といたしましては、「国指定鳥獣保護区の変更及び同特別保護地区の指定について」ということでございまして、これにつきましては、国指定の福島潟鳥獣保護区の拡張と、存続期間が終了いたします仏沼、蕪栗沼、瓢湖、宍道湖特別保護地区の再指定についてお諮りするものでございます。

 二つ目の諮問案件でございますが、「国内希少野生動植物種の追加等について」ということでございまして、これは、アマクササンショウウオなど4種類のサンショウウオを、種の保存法に基づきます国内希少野生動植物種に指定することについてお諮りするものでございます。

 三つ目、最後でございますけれども、審議案件といたしまして、「ニホンイシガメの輸出に係る助言について」でございます。

 これは、ワシントン条約の附属書Ⅱ掲載種でありますニホンイシガメの輸出が、近年増加している状況を踏まえまして、環境省が経済産業省に出します輸出を認める助言の条件について、ご審議いただくものでございます。

 本日お願いする案件は以上でございます。ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

【事務局】 それでは、この後の議事進行につきましては、委員長の石井先生にお願いしたいと思いますが、資料の関係で一つ、ご報告漏れがございました。

 先ほど申し上げました資料以外に、机上に、「委員限り審議会終了後回収」というふうなことを冒頭に記載させていただいております資料がございます。

 こちらは、種の生息状況等の情報が記載されていることもあり、今回の審議の場限りの資料とさせていただきますので、ご了承いただけますようよろしくお願いいたします。

 では、委員長、よろしくお願いいたします。

【石井(実)委員長】 それでは、皆さん、おはようございます。

 早速、議事に入らせていただきたいと思います。

 本日の議題ですけれども、議事次第のとおりでございまして、諮問案件が鳥獣保護区関係と希少種の追加指定の関係で2件、ニホンイシガメの関係での審議案件が1件となってございます。

 では、一つ目の議事ですけれども、「国指定鳥獣保護区の変更及び同特別保護地区の指定について」ということで、まず、事務局からご説明をお願いいたします。

【説明者】 野生生物課計画係長の桝と申します。よろしくお願いします。

 まず、お手元の資料で、資料1-1をごらんください。

 今回諮問する国指定鳥獣保護区の変更及び同特別保護地区の指定に関する諮問書になります。

 めくっていただきますと、資料1-2以降、諮問の対象となる計画書になるのですが、わかりにくいところもありますので、さらにずっとめくっていただきまして、後ろについてございます参考資料1、計画書の内容をわかりやすく記載したパワーポイント資料でございますが、これに基づいてご説明させていただきます。

 各案件の説明に入る前に、国指定鳥獣保護区及び特別保護地区について、少しおさらいをしておきたいと思います。

 国指定鳥獣保護区は、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律に基づいて指定されるものでございまして、国際的又は全国的な鳥獣の保護のために重要と認める区域を指定するもので、狩猟は認められておりません。

 特別保護地区は、鳥獣保護区の区域内で鳥獣の保護又は鳥獣の生息地の保護を図るために必要があると認める区域を指定するもので、建築物その他工作物の新築や、水面の埋め立て、木竹の伐採といった開発行為が規制されます。

 その指定区分には、大規模生息地、集団渡来地、集団繁殖地、希少鳥獣の生息地がございます。それぞれ特色に応じて指定区分が分けられており、この4種類の中から指定をしています。

 指定状況は、こちらの図のとおりでして、現在、全国85の国指定の鳥獣保護区が指定されています。

 指定までの手順ですが、今まで、これまで自治体、利害関係人との調整を行ってまいりました。指定案を公告縦覧し、パブリックコメントをさせていただき、さらに、地元で公聴会をそれぞれ開催させていただきまして、これら事前の調整を経て、今、中央環境審議会への諮問という段階です。

 諮問の対象になる案件は、鳥獣保護区の新規指定、既存鳥獣保護区の拡張、今回の諮問では区域拡張が1件あります。また、特別保護区の新規指定及び存続期間終了後の再指定。今回の諮問では、この再指定が4件です。その他、存続期間中の変更、区域の拡張が諮問対象になります。

 ちなみにですが、鳥獣保護区の単純な存続期間の更新などは、諮問の対象の案件ということではなく、こちらは事務的に進めております。

 今回諮問する案件でございますが、福島潟鳥獣保護区の変更、これは区域の拡張になります。仏沼特別保護地区の再指定、蕪栗沼特別保護地区の再指定、瓢湖特別保護地区の再指定、それと、宍道湖特別保護地区の再指定の合計5件でございます。

 もしお認めいただいた場合、指定箇所数の変更はありませんが、面積につきましては、鳥獣保護区は、今回を機に面積を精査した分を含めて116haふえて、58万5,980haとなります。特別保護地区に関しては、こちらも面積の精査に伴う増加を含めて36haふえまして、16万343haになります。

 それでは、福島潟鳥獣保護区の変更から説明させていただきます。

 こちらが福島潟の様子です。水面にたくさんのガンカモ類がいる様子がわかると思います。その周辺の水田の様子です。

 福島潟鳥獣保護区は、新潟県新潟市と新発田市にまたがる区域に位置しています。昭和49年に、最初に指定をしまして、現在面積163haのところを68ha拡張して231haとするものです。

 存続期間は、平成26年11月1日から平成46年10月31日ですが、昨年度、存続期間の更新を行いまして、その更新後1年たっての拡張になります。

 指定区分は集団渡来地で、多くのガンカモ類が渡来しまして、とりわけオオヒシクイが渡来をしています。

 生息する鳥獣は49科202種、獣類は4科6種を数えております。

 自然環境の概要ですが、新潟県の新潟市と新発田市にまたがり、ちょうどこの旧鳥獣保護区の区域の線が新潟市と新発田市の境目ということになります。

 この地図の範囲外ですが、こちらのほうに阿賀野川、東のほうに加治川という川が流れていまして、その間に挟まれた新潟平野の盆地というか、最低部に位置する潟湖になります。

 南部に五頭山系がありますが、そこを源流とする川が13本、福島潟に流入しておりまして、洪水の調節機能を有する遊水池としての役割があります。

 ここでたまった水は、こちらに赤い線で引っ張った二つの川で、必要に応じて海や下流に流しています。

 ヨシ群落、マコモ、カサスゲ等の大型湿性植物群落があります。

 これが航空写真の状況になります。

 その下にあります、法32条に基づく補償の部分ですが、これは鳥獣保護区において鳥獣の繁殖施設を設置されたため、特別保護地区において許可を受けることができなかったため、損失を受けた者に対して通常生ずべき損失を補償する旨の記載が計画書に書かれているというこのことの説明でございます。以下、他の計画書でも同様に書いておりますので、以下の案件では説明を省略させていただきます。

今回の拡張は、この赤と青の線で囲まれた、この区域の部分を拡張します。その理由についてですが、ここの遊水池はと河川として位置づけられており、河川管理者は新潟県なのですが、潟を拡張して遊水池の機能を持つ区域を広める、この地形図上は水田のような形になっているところを潟にしてしまうことになりました。さらにその外側にある赤線の部分を、堤防をつくって締め切る。そして、締め切った範囲までを遊水池の機能を持つ場所として一体的にしてしまうものです。

 堤防といっても、こちらの写真にございますとおり、2~3メートルぐらいの土手を築くというような感じでして、施工後新しい部分はこうなっていますが、施工が古い部分は、こういう植物で覆われています。

 こうした築堤をする事業によりまして、既存の福島潟の鳥獣保護区と一体的な自然環境となっております。

 資料で用いた地形図では、水田の形になっておりますけれども、見づらくて恐縮なんですが、拡張区域を現地で見てみるともう水田の姿形は跡形もないというか、既存区域と一体的であることが分かります。

 こうした自然環境を背景としまして、オオヒシクイやコハクチョウなどの渡り鳥の利用が見られまして、集団渡来地として適切に保護する必要があります。

 例えば、平成27年1月11日に、現地で調査・確認したときの結果ですが、マガンについて見てみると、拡張後の鳥獣保護区全体について788羽観測されたわけですが、そのうち、今回拡張する部分に関して、156羽、約2割ぐらいはここにいたというような状況。

 さらに、例えばオオハクチョウを見てみると、たまたまこの日、全体で144羽いた中で、この拡張区域のほうに8割方が集中しておりまして、拡張区域も既存区域と一体として水鳥がしっかりと利用しているということで、同質の区域であるというようなことを確認しております。

 念のため、福島潟鳥獣保護区の国指定鳥獣保護区としての資質についてご説明をさせていただきます。福島潟のこのガンカモ類の各年の最大個体数は約1万2,000羽で、 若干少ないかなという感じもしますが、特にオオヒシクイに関しては、平成21年から25年の平均で約5,700羽、これは東アジア地域個体群の1%以上の個体が定期的に飛来しているということで、国際的に重要な区域であると考えております。

 現在の管理状況ですが、管理員2名が、大体年間78人/日ぐらいをかけて管理を実施しております。環境省でも福島潟の北部に管理棟として「雁晴れ舎」を整備していまして、管理や啓発に活用しております。

 他方、新潟市では、新潟市で独自に「ビュー福島潟」という展望台を備えた施設をつくっておりまして、普及啓発活動を一生懸命やっているところです。

 これらを踏まえまして、ガンカモ類の生息環境の保護を図るために適切な管理推進を今後もしていく。具体的には、鳥獣のモニタリングをしっかりやったり、地域住民と連携した普及啓発活動をしていくというようなこと、定期的な巡視や環境学習の場の活用として、さらにしっかりと進めていきたいと考えています。

 公聴会については、平成27年10月6日に行いました。公述人13名から、全員賛成をいただいております。

 主な意見の中で、ラムサール条約のことも出てきましたが、まだ地域の方々自身も、地域での理解が進んでいない状況であることを認識しておりまして、そのような状況を踏まえて「将来的な登録を目指して引き続き野鳥の保護活動を進めていきたい」という意見も保護団体の方からありました。

 次は、仏沼特別保護地区の再指定についてです。

 これは仏沼の航空写真です。全体が干拓地となっておりまして、この赤い線で囲った部分が特別保護地区です。干拓地のうち、農地ではなくてヨシ原として維持されている部分です。

 場所は、青森県の三沢市で、面積は222ha。これを再指定するものです。

 存続期間は、当初指定が平成17年以降10年間でしたが、今回は平成27年11月から平成47年10月まで20年間ということで、地域の皆様のご理解をいただいております。

 指定区分は希少鳥獣の生息地でありまして、希少鳥類の繁殖地として重要な干拓地でございます。

 ラムサール条約の湿地になっておりまして、生息鳥獣類は49科225種、獣類は7科13種となっております。

 自然環境の概要ですが、太平洋側に面する淋代海岸と、小川原湖という大きな湖の間に挟まれた場所です。干拓地でありますが、耕作は行われておりませんで、水路の維持、機械による水の排水、定期的な火入れによる管理が実施されております。

 こうした管理の結果、背丈が多様なヨシ群落となっておりまして、その中に、多様な環境に応じた、多様な希少鳥類が生息し、繁殖が確認されております。

 具体的に申しますと、ヨシ原にも、いろいろな背の高さのヨシがありまして、特にこの中層の、大体1メートル20センチから2メートル20センチぐらいのヨシが生えていて、かつ、スゲなどの下層植生が見られるような場所には、オオセッカ、コジュリン、オオジュリンといった鳥類が生息・繁殖しています。それよりヨシの背丈が低いような場所では、オオジシギといった鳥類が、さらに、これらよりも高い、2メートル以上を超えるようなヨシで、かつ、下に水があるような場所には、ヨシゴイ、サンカノゴイといった鳥類が生息しています。

 下に水気があまりなく、さらにヨシが高いような場所には、チュウヒ、クイナが見られます。なお、これらは、干拓地全体を利用しているような鳥類でもあります。

 特に、仏沼はオオセッカの代表的な繁殖地として有名でして、オオセッカの個体数は、我々のレッドデータブックによりますと、全国で2,500羽程度と記載されていますが、この中でも多くのオオセッカが生息するため、代表的な繁殖地になっています。

 この干拓地は、全体ではなく一部ずつ火入れをしておりまして、これは病害虫の防除のために定期的に行うものですが、ヨシ原の維持というような観点でも貢献しています。

 オオセッカの個体数の変化ですけれども、鳥獣保護区の指定が平成17年度でありまして、それから10年間管理してきたわけですけれども、この10年間を平均しますと、大体510羽程度ぐらいになります。

 これはオオセッカのオスの個体数ですが、ヨシ原のところで鳴くオスしか勘定できないのでオスの個体数の結果を示しているのですけれども、この数を大体2倍すると生息数になると考えられており、大体1,000羽以上ということになります。こうしたことから、重要な繁殖地であると考えています。

 そのほか、シマクイナ、コジュリン、チュウヒといったものが生息をしておりまして、コヨシキリ、オオヨシキリ、コジュリンといった鳥類の生息が安定的に確認されております。

 前回指定時からの管理状況ですが、鳥獣保護区の管理員が1名、大体年間80日程度をかけていろいろな管理を実施しております。この鳥獣保護区は、水路の維持、ポンプによる排水、定期的な火入れというような、農業関係のさまざまな管理によって維持されている側面がございます。

 さらに、最近の問題として、ウシガエルという外来種の侵入が確認されておりまして、環境省としても、地元の保護団体であるNPOの「おおせっからんど」と協力しながら駆除活動を実施しているところでございます。

 今後の管理方針としては、希少鳥類の生息地として生息環境保護を図るために適切な活動を推進するとともに、鳥獣のモニタリング調査を実施し、さらに地域住民と連携した普及啓発活動を実施していく。さらに、違法捕獲防止のために巡視もしっかりとしていきたいと思っています。

 公聴会は、平成27年10月6日に行いました。公述人の方は8名です。全員から賛成をいただいております。

 主な意見の中に、大型ポンプの稼働を維持していただきたいというようなお話もありましたが、干拓地の排水によりヨシ原と農地が現状のまま維持されている状況でございまして、鳥獣保護区の管理の問題というよりも農業のほうの問題なものですから、我々は直接は対応できませんが、農業者を含めてこの場所の重要性はしっかりと啓発していきたいと考えています。

 次に、さらに南に下りまして、蕪栗沼特別保護地区の再指定になります。

 宮城県の仙台市から北へ約、直線で40キロぐらい北東に行った場所ですけれども、水田の中に位置する、こちらも遊水池的な機能を持つ場所でございます。

 ここで写真に写っているのは、多数のガンカモ類でございます。

 場所は、宮城県の栗原市、登米市、大崎市にまたがる部分です。ちょうどこの特別保護地区が、それぞれ3市の境になっておりまして、ここの部分から北の部分が登米市、ここの部分が栗原市、そのほかが大崎市という形になります。

 面積は423ha、存続期間は平成27年から47年までの20年間を予定しております。こちらも当初指定は17年で10年間でしたが、今回は20年の指定ということになります。

 集団渡来地で多くのガンカモ類が飛来しております。

 平成17年にラムサール条約湿地にも登録されております。生息する鳥類は43科150種、獣類は5科6種となります。

 自然環境の概要ですが、蕪栗沼は、北上川の支流である旧迫川の氾濫原に形成された自然の遊水池で、蕪栗沼周辺はヨシ群落等が生育する湿地になっています。さらにその周辺には水田が広がっているという状況です。

 こちらの蕪栗沼で見られるマガン、ヒシクイ、オオハクチョウ、オジロワシなどでございます。

 特別保護地区における鳥類の利用ですが、沼とその周辺が、マガンを初めとするガンカモ類のねぐらになっている。その中で、特にオオヒシクイが、沼の中心部にいるというような特色があります。

 ここをねぐらとしているこれらの鳥類が、周りの水田と活発に行き来して、特にここは重要な餌場として利用されています。

 蕪栗沼のガンカモ類の各年度の最高個体数の平均は約6万4,000羽です。ラムサール条約の登録基準になっております2万羽以上の渡り鳥が渡来し、この時点で国際的にも重要な場所と言えます。

 それに加えて、近年のトピックとして、シジュウカラガンが渡来することも特徴的でございます。

 シジュウカラガンは、毛皮の目的で、繁殖地の島々、これはアリューシャン列島とか千島列島の方ですが、放たれたキツネに捕食されて個体数が大幅に減少してしまいまして、ほとんどいなくなってしまいましたが、1980年代ごろから、地元のNGOの方が、動物園とか、アメリカのほうと連携して回復の取り組みをいろいろしておりまして、1990年以降は渡来数が徐々に増加し始めました。平成26年度は、ついに520羽記録がされました。こうした極めて希少な鳥類が渡来しているところとしても有名です。

 蕪栗沼は、ラムサール条約湿地としての地域の取組も盛んに行われておりまして、蕪栗沼の管理に関しては、大崎市が中心となりまして、ラムサール条約湿地保全・活用委員会を地元の関係団体とともに組織しまして、そこを中心に管理が行われています。

 そのほか、NPO法人蕪栗ぬまっこくらぶという地元の保護団体ですが、蕪栗沼の陸地化の原因となるヨシを木質ペレット燃料に加工して販売する取組をしております。

 そのほか、地元の農業者の方々が、ふゆみずたんぼ、冬期に水田に水を張って鳥類の生息地とするというような取組もしたり、環境教育として、地元の大崎市が子供たちに対していろんな取組を実施しています。

 さらに、豊岡市とか、佐渡市とか、ほかの区域の人たちとも連携して、こういった環境教育活動をしています。

 前回指定時からの管理状況ですが、こちらの鳥獣保護区を担当する我々の管理員は1名でございまして、年間70人日程度をかけて、調査とか制札の管理をしていただいております。

 蕪栗沼・周辺水田鳥獣保護区と、その近くにある化女沼という別の鳥獣保護区と一体的に湿地の保全活用計画の実施と推進・評価を行うための、先ほど申し上げました、大崎市ラムサール条約湿地保全・活用委員会が設置されておりまして、これによって官・学・民が協力をしながら、蕪栗沼のヨシ刈り、支障木の伐採、火入れなどを計画的に実施しています。それによって蕪栗沼の陸地化、乾燥化の防止などに取り組んでいます。

 これらを踏まえまして、引き続き環境省としても、ガンカモ類の生息環境を保護するために適切な管理を推進し、鳥獣のモニタリングをしっかりと実施し、地域住民と連携しながら普及啓発活動を実施していきたいと考えております。

 公聴会の実施結果ですが、平成27年10月5日に行いました。12名、皆さんの賛成をいただいております。

 主な意見の中で、例えば、鳥獣被害の発生が懸念されるが、水鳥と周辺住民が共存できるように配慮をいただきたいというような、地元の市や農協の方々から意見をいただいております。実際に現場で確認をすると、カルガモによる水稲の被害が若干あるというようなことで、大きな問題にはなっていないと考えておりますので、仮に有害鳥獣捕獲とかが必要だということで、それが適正な数の範囲内でということであれば、迅速に許可するなどしながら対応していきたいと考えています。

 次に、瓢湖の特別保護地区の再指定でございます。

 こちらは、新潟市から南東に約15キロ、先ほど冒頭にご説明しました福島潟がここにありまして、そこから南に約10キロぐらい離れたというような場所にございます。

 こちらはハクチョウが渡来する湖ということで有名になっております。

 湖の周りは公園として整備されています。

 場所は、新潟県の阿賀野市です。特別保護地区の面積は、この赤い部分でして、約24ha。存続期間は平成27年から47年までの20年間。指定区分は、集団渡来地でして、多くのガンカモ類が渡来しておりまして、とりわけコハクチョウ、オナガガモが渡来しております。

 こちらが、もうちょっと詳しく見た図になりますが、一番大きな湖が瓢湖です。次に大きいのが東新池、こちらがあやめ池とさくら池というような四つの湖から成っております。

 ラムサール条約の湿地になっているほか、県立自然公園の区域になっておりまして、さらに、天然記念物、水原のハクチョウ渡来地という名称ですが、こちらにも指定されています。

 鳥類が35科117種、獣類が4科5種、生息を確認しております。

 自然環境の概要ですが、新潟平野のほぼ中央阿賀野川に流域に広がる水田地帯の中にありまして、この瓢湖自体、実は江戸時代にかんがい用水確保のために造成されたため池でございます。

 さらに、1990年から2000年にかけて、鳥類の生息環境の創出のために造成された、先ほどの三つの池がございます。これらが一体的に瓢湖と呼ばれております。

 瓢湖におけるガンカモ類の各年度の渡来数は、約1万4,000羽程度で推移しておりますが、特にコハクチョウの渡来は、過去5年間を見ても、約4,700羽。東アジア地域個体群の1%が1,000羽以上ですので、これ以上が飛来している。

 オナガガモも同様でして、約4,800羽程度ですが、こちらも東アジア地域個体群の1%が2,400羽程度ですので、これ以上の渡来が確認されており、国際的に重要な渡来地であると言えます。

 前回指定時からの管理状況ですが、鳥獣保護管理員が1名、鳥獣の調査、制札の管理などをしております。

 阿賀野市のほうでは、この公園を水きん公園と言っておりますが、ハクチョウに対して給餌をやったり、あるいは、生えてきたハスの刈り取りなど、管理を実施しております。

 こうしたことも要因なのか、地元から、水質が悪いのではないかというような話がありまして、平成21年度に水質の調査を実施しましたが、特段の、鳥類に影響があるような水質の悪化はその時点では確認されていない状況でございます。

 こうした状況を踏まえまして、ガンカモ類の生息地の保護を図るために適切な管理を推進していく。鳥獣のモニタリング調査、あと地域住民と連携した普及啓発活動を実施していくこととしております。

 地元のほうからは、瓢湖への有機物の堆積も懸念されるという話もありますので、鳥類への影響はどうなっているのかとの観点から、引き続き必要に応じて関係の地方公共団体と連携して対応を検討していきたいというふうに考えています。

 公聴会は、平成27年10月5日に行いました。公述人10名、全て賛成をいただいております。公聴会のときにも水質の話は出てきまして、先ほど申し上げたようなことでお答えをしております。

 最後に、宍道湖の特別保護地区になります。

 こちらは宍道湖の概況、概要でございます。

 場所は島根県松江市と出雲市になります。7,688haを再指定するものです。存続期間は、こちらは平成27年から10年間になります。

 指定区分は集団渡来地でして、ガンカモ類が渡来しておりまして、とりわけマガンとかスズガモというのが多く確認されております。鳥類が60科283種、獣類が3科3種でございます。ラムサール条約湿地になっておりますほか、県立自然公園としても指定を受けております。

 自然環境の概要ですが、島根県東部に位置する汽水湖でして、塩分濃度が海水の3分の1から10分の1以下です。水深は、一番最も深いところで6メートル、平均水深が4.5メートルで、水深が浅い場所が広く広がり、平原になっているような湖でございます。アオノリなどの海藻類、スズキ、ボラ類の魚類が生息しておりまして、ヤマトシジミ等の貝類が生息している。下に写真がございますとおり、シジミ漁で非常に有名な場所でございます。

 今回、再指定に伴いまして、実は2ha、場所が拡張をしております。「宍道湖の夕日スポット」という公園になっている場所ですが、そこの湖岸整備が終了したことによりまして、この湖岸整備を実施している主体との調整の結果、この整備が終了した場所の前面の水面、2haを特別保護地区として編入することが、今回できました。

 宍道湖におけるガンカモ類、最高個体数は約6万羽で推移しておりまして、こちらも、今もうラムサール条約の登録基準となります2万羽以上というのを優に超える、全国的、国際的にも重要な場所です。

 宍道湖全体の水鳥の利用状況がどうなっているかということですが、宍道湖を幾つかの区域に分けまして、それぞれで鳥類の利用状況を調べました。

 図中のこれぐらいの丸が1万羽というような感じのサイズなんですけれども、いずれの区域、いずれの場所でも、多くの鳥類が利用しておりまして、宍道湖は非常に広い湖ですけれども、全体として水鳥の利用が見られることから、引き続き全域を特別保護地区として指定するということでございます。

 スズガモ、キンクロハジロ、マガンの個体数の推移を表にしておりますけれども、こちらも、いずれも東アジア地域個体群の1%以上が渡来しているというような状況でございます。

 前回指定時からの管理状況ですが、こちらは広い区域ということもありまして、鳥獣保護区の管理員3名が、いろいろ現地で管理の業務を行っているところです。前回指定期間内に近隣の島根県の安来市というところで鳥インフルエンザの発生が確認をされました。これが、この鳥獣保護区にとって、この10年間の大きなトピックでございました。

 宍道湖における死亡個体調査というのを関係機関の協力を得て、引き続き進めているところで、鳥インフルエンザが発生した場合の対応体制を、鳥獣保護区の管理の一貫としても組んでいるというふうな状況でございます。

 これを踏まえた管理方針としては、引き続き適切な管理として、モニタリングの推進や、地域住民と連携した普及啓発活動等を行い、巡視もしっかりとやっていきたいと考えています。

 公聴会は、こちらは8月に実施をしております。公述人7名で、賛成が6名、条件付賛成が1名という状況でございました。

 この条件付賛成というのは、実は漁協さんでして、再指定後も漁業活動について従来どおり継続できるよう、国の誠意ある対処を求めたいというようなことでした。これまで10年間、漁業活動に支障がないような形で鳥獣保護区が指定されていることはご理解いただいているところですので、引き続き、再指定が行われたということで、その扱いに変更はない、漁業活動に影響はないということを説明して、ご了解をいただいているというような状況でございます。

 すみません。長くなりましたが、説明は以上となります。

【石井(実)委員長】 どうも、長い説明をありがとうございました。

 それでは、5件ということですけれども、説明のシート6番目のところにまとめがございますが、福島潟に関しては、昨年お認めいただいたものの拡張ということ。あと、仏沼以下、宍道湖までは再指定ということです。

 まず一つ一つご質問をお受けして、それで一括して事務局にお答えいただくような手続にしたいと思います。

 まず、福島潟鳥獣保護区について何かご意見、ご質問等はございますでしょうか。

 では磯崎委員、お願いします。

【磯崎委員】 簡単なことですが、福島潟の面積表では「国有林以外の国有地」となっていますが、環境省所管ではなくて国交省所管ですか。

【石井(実)委員長】 これは簡単なことなので、ご説明いただけますか。

【説明者】 そうです。国土交通省所管になります。福島潟は一級河川の河川区域として位置付けられているのですが、管理はすべて県に委任されています。そのため、今回拡張する区域は県が買収したのですが、登記は国土交通省所管になると聞いております。

【石井(実)委員長】 福島潟は、ほかにはございませんでしょうか。

 ないようでしたら、次に仏沼の特別保護地区へ行きたいと思います。

 仏沼のことに関して、いかがでしょう。

 磯崎委員。

【磯崎委員】 仏沼の計画書5ページの面積表の一番上のところについて詳し説明がありませんでしたが、鳥獣保護区も特別保護地区も、「農耕地」がなくなって、「その他」に変わっていますね。土地利用の形態が変わったのだと思うのですが。

 先ほど要望の中にもあったポンプ排水とのかかわりで、恐らく農地でなくなってしまって、そのために農業者がポンプ排水をする必要もなくなってしまって、というのが、その背景にあるのかなと思ったのですが、それで間違いないでしょうか。

【石井(実)委員長】 これはいかがでしょうか。

【説明者】 ポンプの排水に関してですが、仏沼特別保護地区及びその周辺全体が干拓地になっています。その干拓地の中に農地もあれば、現在は農地として使われないヨシ原の部分もあります。その排水によって、農地の部分もヨシ原の部分も全体の水が排水されて、それぞれが維持されているという関係にあります。

 確かに、この面積表では220ha減った形になっていますが、これは実態というよりも制度上の問題であります。10年前も、特別保護地区の区域は現状としてはヨシ原であったのですが、農業のほうの制度の関係で、台帳に「農地」と位置付けられていたため、鳥獣保護区の面積表上も「農地」と扱いにしておりました。しかし、この10年間の間に、農地の台帳から削除されて、農地ではないという扱いになったために、今回の変化が生じたものです。

 実態としては、10年前と変わっていないというようなことになります。

【石井(実)委員長】 よろしいですか。

 ほかは、仏沼はよろしいでしょうか。

 では、続けて行きましょうか。

 蕪栗沼特別保護地区ですけれども、この件はいかがでしょうか。

 特にないでしょうか。

 では、磯崎委員、お願いします。

【磯崎委員】 次の宍道湖とも実は重なるのですが、農林水産物への被害の部分で、蕪栗沼と宍道湖の場合には、区域内で、農業被害と水産物被害がそれぞれ出ているという記載がありますが、その記載のすぐ次の項目にある法の32条の補償の規定とは、つながっていないと思います。

 つまり、農産物被害は確認されています、あるいは、水産物被害が確認されていますとあって、そこに、「ただし、次の32条の対象にはなりません」というような説明があったほうがよいと思います。それがないのに、次に、「32条で補償します」と書いてあると、ここをつなげて読まれてしまう可能性もあると思うのですが。

 従来からの行政の対応や、法的にも32条対象ではないと考えられているという、その説明があったほうがわかりやすいと思います。

【石井(実)委員長】 これはコメントということでいいですか。何かございますか。

【説明者】 ご指摘のとおりだと思いますので、今後、説明には気をつけていきたいと思います。

【石井(実)委員長】 ありがとうございました。

 ほかは、蕪栗沼はいかがでしょう。

 では、先へ行きまして、瓢湖の特別保護地区でございますが、これはいかがでしょうか。

 よろしいですか。

 そうしたら、最後が宍道湖特別保護地区ということですが。

 それでは宮本委員、お願いします。

【宮本委員】 パワーポイントのほうではなくて、資料1-6の10ページですけれども、鳥のリストの最後のほうに、外来種が何種類か挙がっていまして、ソウシチョウとかインコは、かご抜けしたか、捨てられたかという気がするのですが、ペリカンとかコブハクチョウというのは、これは、ここで飼育されているのか何かあるんでしょうか。

 特に、コブハクチョウは、一般的に見られるという、数が多いような感じがするのですけれども、もし情報をお持ちでしたらちょっと教えていただきたいと思います。

【石井(実)委員長】 お願いします。

【説明者】 すみません。このコブハクチョウに関しては、具体的な情報を持っておりません。状況を確認して、また情報を提供させていただきたいと思います。

【石井(実)委員長】 それでは、高橋委員、お願いいたします。

【高橋委員】 鳥獣保護区にしろ、ラムサール条約にしろ、水面域だけじゃなくて、農地まで含まれているところがあると思うのですが、宍道湖の場合は漁業補償のことをおっしゃっていましたが、斐伊川から流れ出る広大な水田地帯がありますよね。

 それから、出るほうも、松江から安来にかけての水田地帯があるということは、農業とのかかわりもあると思うのですけれども、指定の面でその辺はどう考慮されるのかということと、農業被害等の調査あるいは意見というのはなかったのでしょうか。

【石井(実)委員長】 そういう農業被害等についてどうかということですが、今、答えられますか。

 お願いします。

【説明者】 確かにおっしゃるとおり、宍道湖の水面はねぐらが中心で、餌場は安来市を含め平地やあちこちの水田地帯にあります。ただ、この管理をしていく中で、特にここを原因に農業被害が生じていて、何とかしてほしいとかいうことが地方環境事務所に意見として届いたりということは、承知しておりません。

 あと、宍道湖は物すごく広大ですので、なかなか、周辺の水田も含めた、餌場とねぐらを連結したような鳥獣保護区の指定というのが理想ではあると思っておりますけれども、まだ、地元ではそういうような機運というか、流れになっていないというのも、また他方では現状でございます。

【石井(実)委員長】 ということで、よろしいでしょうか。

 ほかはよろしいですか。

 じゃあ、5件通して、何かございますか。

 じゃあ、小泉委員、お願いいたします。

【小泉委員】 公聴会の報告の仕方について、ちょっとコメントさせていただきます。

 どこの候補地も反対意見はゼロということでしたけれども、主な意見のところに、配慮を求める、それから、考慮してほしいという意見がありまして、意見だけではなくて、どのように対処するかというようなことについても、今後ご報告いただきたいと思います。

 恐らく、こういうところが鳥獣保護区の管理運営というところに大きくかかわってくると思いますので、対処方針を示していただきたいと思います。

 以上、コメントです。

【石井(実)委員長】 ありがとうございます。では、コメントということにしたいと思います。

 ほかはいかがでしょうか。

 では、クリスティーヌ委員、どうぞ。

【クリスティーヌ委員】 宍道湖についてなんですけど、先ほど言われていた夕日スポット、そこだけが今度加わったということですが、なぜそこが、最初から抜けていたんですか。

【説明者】 湖を管理している管理者とのいろいろな調整の問題がありまして、沿岸の整備工事が宍道湖の周り全体で進められているのですが、当初、鳥獣保護区を指定する際において管理者と折衝する中で、護岸の整備が終わった段階で特別保護地区に編入するという調整結果になりまして、それで今回、終わった部分を特別保護地区として繰り入れることができたというような経緯になります。

【クリスティーヌ委員】 私もその説明に理解はしたのですけど、もし指定されてしまった場合、今度、そこの整備ができなくなるとか、厳しくなるから待ったということなんですか。

【説明者】 そういうような誤解が管理者にあるのかなというように考えているんですけれども、特別保護地区になった場合は、全く整備ができなくなるということではなく、工作物の新築をする場合には許可が必要ということになります。

 鳥獣の影響がないような形の施工方法にしていただいて、しっかりと申請していただいて、許可を得れば十分整備はできるのですが、その点が十分理解していただけないというようなことのようで、最初10年前に指定する際に特別保護地区ではなく、通常の鳥獣保護区として指定するということで、決着をしたというところです。

【石井(実)委員長】 よろしいですか。

【クリスティーヌ委員】 というのは、これから恐らく、日本もたくさんの地域で人口が少なくなってきていますが、農地や森とか、いろんなところにとても風景がいいところがたくさんあって、観光資源として自然を観察するのにはすごく重要な時期だと思うんですね。

 その中で、守らなくてはならない地域に保護区をかけることがすごく大事だと思うんです。かけても、例えば鳥や動物を見るためのちょっとしたレストハウスをつくったりすればなおよくなる場所もありますし、人がそのような場所にしかアクセスしない状況をつくれば、ほかのところには出回らず、ほかの場所もちゃんと守ってあげられる。

 そういうところをもう少し明確にしていただけるとよいと思います。いろんな国々から来られている方々も自然にすごく興味がある方が多く、風景は日本にとって観光資源の一つですので、そのPRが大事です。ですから、先ほど言われたような誤解が解けるような形でもっと広くかけられるような状況にしていただける何か仕組みを考えていただけるといいと思いました。

【石井(実)委員長】 コメントということで伺いたいと思います。

 ほかはいかがでしょうか。

 それでは、5件まとめてとなりますが、少し宿題もありました。コブハクチョウの件とか、それから、小泉委員、クリスティーヌ委員からも少しコメントがございましたけど、これらを踏まえていただきましてということで、この件についてお諮りしたいと思います。

 この5件につきまして、事務局案のとおり適当と認めてよろしいでしょうか。

( 異議なし )

【石井(実)委員長】 では、適当と認めるということにさせていただきたいと思います。

 それでは、2番目の議題ですけれども、国内希少野生動植物種の追加等についてということでございます。

 それでは、ご説明をお願いいたします。

【説明者】 野生生物課の希少種保全室の徳田でございます。

 ご説明させていただきます。

 お手元にチラシを配らせていただいておりますが、本年5月に41種の国内希少種の追加指定をさせていただきました。

 これと同じように、今回、4種類のサンショウウオについて、国内希少種に新たに追加指定したいということで、諮問させていただきたいという案件でございます。

 概要を申しますと、今回、サンショウウオ4種類のうち、アマクササンショウウオ、オオスミサンショウウオ、ソボサンショウウオという、三つの種類につきましては、従前はオオダイガハラサンショウウオということで1種類として認識されておりましたが、昨年、2014年に、専門の方の記載により、九州にいるオオダイガハラサンショウウオとされた3地域のサンショウウオは別種ということで記載をされました。

 そのことによって、生息域がさらに各種狭くなっております。

 それから、愛好家による、採取も懸念されるということで、専門家の方のご意見も踏まえまして、その3種については、今回、国内希少種に追加指定をしたいと考えているところでございます。

 それから、ツクバハコネサンショウウオも、従来、ハコネサンショウウオとして記載されておりました。それが、一昨年、このツクバハコネサンショウウオを含めて、幾つかの種類に別種とされました。その中で、特に愛好家による捕獲とか、生息地が狭小ということで、緊急に指定をして、捕獲等々の圧迫要因を法できっちり担保したほうがいいというご意見のもとに、ツクバハコネサンショウウオも今回追加指定させていただきたいというふうに考えております。

 この種の保存法に基づく国内希少種はどういうものかというと、本邦に生息し生育する絶滅のおそれある野生動植物の種であって、政令で定めるものというふうにされておりまして、それを変えるときは、中央審議会の意見を聞かなければいけないというふうになっておりますので、今回、諮問をさせていただいたということでございます。

 この種の保存法の国内希少種に追加指定をされますと、捕獲・採取等の禁止、それから譲渡し等の禁止というものが適用されることになります。

 それから、種の保存法の中では、さらに生息地保護区というものを指定した場合、その中でいろいろ行為に許可とか届け出が必要となるという仕組みもございます。

 さらに、生息環境の改善や野外で減っているものを域外に移して、それをふやすというような取組、あるいは普及啓発等々も含めて保護・増殖事業計画をつくることによって、さらに、その種の保全を図るという仕組みもございます。

 現在、130種がこの国内希少野生動植物種に指定をされております。赤で示したものは、このパンフレットにもございますように、41種、一番直近で指定したものになります。琉球・奄美、小笠原を中心に41種を、今年5月に指定したものでございます。

 それから、国内希少野生動植物種の選定要件といたしましては、先ほど言いましたように、本邦における生息・生育状況が人為の影響による存続に支障を来す事情が生じていると判断される種ということで、以下のいずれかに該当するもの、ということで、個体数が著しく少ないか、著しく減少している。それから、分布域の大きな部分で生息地、生育地が消滅しつつある。それから、分布域が限定されて、生息地等の生息・生育環境の悪化が見られる。それから、分布域が限定されて、過度の捕獲、あるいは採取によって存続が脅かされていると。そういうようなことがいずれかに該当するものを国内希少野生動植物種として選定をするというふうになっております。

 一方、2014年4月に、絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略というものを策定し、環境省が主体的に取り組むべき施策の展開を示しました。保全に関しましては、基本的考え方として、種の存続の困難さと対策効果が見合うものをなるべくやりましょうと。それから、種の特性や減少要因を踏まえて、その生息地での保全を基本として、生息域外保全は補完としてやりましょうということで、知見技術の集積、それから各種制度の効果的な活用、それから保全体制のあり方ということで、絶滅危惧種の情報の知見充実、それから保全対策の推進、多様な主体の連携ということで、具体的には、一番下に書いてございますように、2020年まで、89種あった段階で、プラス300種を追加するということを明言しております。

 これに基づいて、そのチラシにあるように41種を指定し、今回さらに4種の追加指定を諮問するものでございます。

 2020年までに300種を指定するということは、年間40から50種ずつ指定しなければ、300という数字にはならないので、それを見据えて1年ごとに、分類群ごとにある程度限定して検討するということですが、基本的には、今回のような両生爬虫類、昆虫などは、従来の指定の数も少ないですし、マニアによる捕獲、あるいは昆虫なんかは脆弱性が高いということで、指定をさらに検討すると考えています。それに対して例えば哺乳類とか鳥類というのは、既にもう指定すべき種は、ほぼ指定しているというふうに考えていまして、さらに鳥獣法で捕獲は禁止されているので、そういうものについては、必要性が高いもののみ検討するということで、進めさせていただきたいというふうに考えております。

 それから、植物につきましては、絶滅危惧種の約半分が植物ということなので、それについてもかなりの数をこれから指定していかなければいけないと、こういう基本的な考え方に沿って、今回、指定を進めるものでございます。

 それから、今回の具体的な選定方法はどれに当たるかというと、下のほうを見ていただくと、分布域が極めて狭くて、開発や愛好家による採取による絶滅に直結する可能性がある。それから、レッドリストの評価が追いついていないということで、先ほど申し上げましたように、論文になったのが一昨年度、それから昨年度ということで、まだ、今回指定したいという4種類については、レッドリストのカテゴリーがまだついておりません。

 ただ、専門家の意見をいろいろ総合すると、早急に指定をしたほうがいいということで判断して、今回、諮問になったところでございます。

 その指定に関しましては、今日ご参画いただいている石井両委員、あるいは、今日ご欠席ですが、尾崎委員、それから宮本委員、それから両生爬虫類の専門家の松井委員、その他の専門家によって構成される検討会で、今回の種についてもいろいろお聞きして、指定すべきということになったわけでございます。

 先ほどお話しさせていただいていますように、四、五十種を、年間で指定していかないと300種になりませんので、今回は、このサンショウウオについてだけ指定しますけれども、本年度中に、さらに数十種の指定を考えているところでございます。

 具体的に今回の4種について、生息状況の概要を説明させていただきます。

 アマクササンショウウオは、熊本県の天草に生息しております。現地も大体見てまいりましたが、源流部の、水量の安定したところで生息しているということでございます。

 オオスミサンショウウオでございますが、これは鹿児島県大隅半島の肝属山地を中心に生息しています。これも源流部の水量の安定した地域の森林等に生息をしております。

 それから、ソボサンショウウオでございますが、これも生息地の状況は同じでございますが、宮崎、大分、熊本にまたがる祖母傾山系に生息をしております。

 それから、最後、ツクバハコネサンショウウオでございますが、茨城県の筑波連山一帯に生息しているところでございます。

 これらが今回のサンショウウオですが、アマクサ、オオスミ、ソボというのは、オオダイガハラサンショウウオの特徴として、体色はかなり黒い。つるっとした感じです。ハコネサンショウウオとは大分違います。

 なぜこのサンショウウオだけ特出しに、今回、指定の諮問をお諮りしているかというと、来年1月ぐらいから、サンショウウオの幼体が山に上がったり、山にいるサンショウウオが産卵のために水辺に来てしまうということで、動き出す時期になります。そうすると、とられやすくなるということで、本年中に何とか指定をしたいということで、今回、サンショウウオだけ4種、指定の諮問をさせていただいているところでございます。

 指定後につきましては、市町村の方に事前にお話をさせていただいて、日本だけじゃなくて、両生爬虫類というのはヨーロッパで今かなり人気が出ていまして、インターネットなんかにもかなり出ているということで、密猟をどういうふうに防ぐかということで、指定した後も、地域の方と連携して、そういう保全活動、あるいは巡視などを行うということに協力いただけないかというお話もさせていただいているところでございます。

 さらに、祖母傾に生息しているソボサンショウウオにつきましては、熊本県のほうで既に県の条例指定種になっていまして、保護区のようなものを既に指定をしておりますので、それを国の指定に振り替えられないかということについても、今後、協議して検討をしていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、国民からの提案制度ということで、指定に当たっては、そういうものをきっちり把握しなさいということを言われていましたが、今回の指定は、、昨年の11月末までに受け付けた提案の件数は38件で、今回お示しした4種のうち、アマクササンショウウオとツクバハコネサンショウウオについては、提案があったものでございます。

 以上でございます。

【石井(実)委員長】 ご説明ありがとうございました。

 ということでございまして、特にレッドリストのランクはついていないんですけれども、このたび、アマクササンショウウオ、オオスミサンショウウオ、ソボサンショウウオ、いずれも、従来、オオダイガハラサンショウウオと呼ばれたものが分離して、別種とみなされたということ。

 それから、もう一つは、ツクバハコネサンショウウオ、これはハコネサンショウウオから分離して新種として最近記載されたものということになっておりまして、この4種について、国内希少野生動植物種に追加するということでございます。

 それでは、この件につきまして、ご意見、ご質問がございましたら、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。

 では、クリスティーヌ委員。

【クリスティーヌ委員】 私は賛成なんですけれども、一つは、このパンフレットなんですが、これは誰に向けて出しているのかがよくわからないんですけれど。

 こういう絶滅危惧種とか、こういうものを守るというのは、すごくオタクな世界じゃないですか。というのは、本当に興味ある方にはすごく興味があるんですけど、一般の方々はわからないんですよ。

 先ほど、保全対策の推進もと、ここに書いてありますけれども、保全対策の推進というものの中に、教育ってすごく大事だと思うんですね。地域、地域に生息しているものが、その地域にとって大切であるということを、その地域の方々でさえ知らないことがすごく多いわけなんですよ。

 私は今、海上の森の名誉センター長をやらせていただいて、ホトケドジョウがいるんですけれども、ホトケドジョウなんて見たことない人もいますし、写真を見せて初めて、あ、そうだわねというふうに言われて。

 ですから、地域、地域の学校とか、そういうところでもきちっと教育をセットで出さないと、環境省だけでということではなく、むしろ積極的に学校、そして地域の中で教えていただく。

 こういうものをつくったときに、私がぜひやってほしいと思うのは、地図をつくってほしいんです、日本地図。どこの地域にどういうものがあるかということがわかれば、私たちも、旅行したこときに見ることもできますし、あと、地元に住んでいる方々が、先ほど言われた水辺にサンショウウオが出てきたに、例えば、この人はやってはいけないことをしているんだということを、地域の方が知っていれば通報できるじゃないですか。あの人は、今、捕獲しているけども、これは取っちゃいけないんですよとか、あと、これは取っちゃいけませんと、子供も、親にも、――子供のほうがよく知っていると思うんですけど、ちゃんと言えるようにするという。

 ですから、単独でこういうことをすることはとても大事だとは思うんですけれども、単独で終わってしまうので、ぜひ文部科学省もきちっとこれを法律として通したときとかは、必ず学校教育の中に組み込んでくださるとか、または、その地域の教育長、または、地域の中で、町村に多いものだと思うので、ぜひやってほしいと思うんです。

 あと、もう一つお聞きしたいんですけど、絶滅危惧種でも、種として年間大体2,000万種ぐらいが、毎年毎年消えていくわけじゃないですか。小さな虫から、微生物から、昆虫からというふうに、WWFでは言われているんですけれども、日本ではどれぐらい消えているのかということも知ることも大事だと思うので、日本の中でどれだけ消えているのかということも少し話題にして、テレビとか、いろんなところに取り上げていただけるといいんじゃないかなと思います。

【石井(実)委員長】 じゃあ、質問だけまず受けましょうかね。

 ほかの委員の皆さんも、何かご意見、ご質問あったらお願いいたします。

 では、磯崎委員、お願いします。

【磯崎委員】 このサンショウウオで、提案制度の文書なんですが、これは、どちらも該当項目をウとエにしていて、環境省指定のほうではアとウですね。特にツクバハコネサンショウウオのほうは、減少原因のところで、採取圧が、というのを提案者は書いているんですが、ここの提案者側が原因理由としていること、それについての選定過程でどんな話し合い、あるいは、提案者に対してどういうレスポンスがされているのか、それはどうでしょうか。

【石井(実)委員長】 ほかの委員はいかがでしょうか。

 そうしましたら、今、以上2件なんですけど、一つはクリスティーヌ委員のほうからで、このパンフは誰に向けたものなのかということですね。どういう目的を持っているものなのか。それから、もう一つは、日本でどのくらい消えているというのは、多分絶滅種のことですね。というようなことですね。おわかりになれば。

 それから、磯崎委員からは、提案者の資料が、今回、委員限りがついていますが、この中にある原因理由について、会議等ではどのように扱われたか、どのように対応しているかということですね。

 では、よろしくお願いします。

【説明者】 教育のお話ですが、このパンフレット自体は、基本的には市町村の担当者にわかるぐらいのレベルぐらいで、一般の方も、今おっしゃったようにマニアの方はわかるということなんで、こういうものがこういうふうに指定をされたので、今まで取っていたことが法律違反になる場合もありますということでしていただいていまして、この国内希少種の追加指定につきましては、文科省にも当然協議をしておりまして、その過程でもいろいろご意見をいただいていて、文科省としてもこういうことについて、きっちり普及啓発も含めて、どれだけ、何をやるとまでは決めていませんが、進めていきたいというご意見もいただいているところですし、今回のサンショウウオにつきまして、市町村の方にこの前集まっていただいて、実際にお話を事前に、1週間ぐらい前にさせていただきました。

 そのときも、教育関係の担当の部署の方、それから自然環境の担当部署の方、かなりいろいろな方が出てきていただきまして、その中で、先ほど言われたように、地域の宝というふうに地元できっちり認識をしていただくにはなかなか難しいけど、それに向けて市町村としてもいろいろ応援したり、仕組みを使って努力もしていきたいというような意見もいろいろいただいていますので、環境省としても、さらにそれを、支援をできるような形で仕組みを少しずつつくりつつ、細かい、地元に配慮ができるような体制をつくっていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから、指定の方というか、指定の検討会でどういう議論が行われたかというと、やっぱり専門家の方から、このサンショウウオ自体は、分割種がきっちり分かれて、マニアの方も多いということで、特にツクバハコネサンショウウオは、車でさっと筑波山に行って、そこでとれるような状況なんですね。私も実際に行って、見てきましたけれども、その場で、ちょっと専門家の方と一緒に行ったら、すぐ、それなりのところをすくえば幼生が出てくるようなところなので、その方からの要望も受けて、専門家の意見も踏まえて、やっぱりそういう状況なので、きっちり早目に種指定をして、法規制をしたほうがいいという議論は、その場でしていただいたというふうに認識をしております。

 提案者の方には、まだ確定はしておりませんので、特に通知はしていません。確定をしたら、こういうふうになりましたということでご報告をさせていただくというふうなことを考えているところでございます。

【石井(実)委員長】 もう一つ。日本から何種が消えているか。

【説明者】 すみません、今、それはデータを持っておりませんので、どこまで、どういう形でわかるか調べてみないとあれですけど、ちょっと宿題にさせていただければありがたいと思います。

【石井(実)委員長】 磯崎委員。

【磯崎委員】 そうすると、ツクバハコネサンショウウオで、エが入っていないといけないのでは。委員会でも、あるいは、すぐに捕獲できてしまうという状況があると、エが入ってもいいかなと思うんですが。

【安田室長】 先ほどから説明しているように、エも入っていていいものだというふうに思います。すみません、そこはちょっと抜けてしまったんだと思います。

 今一番気にしているのは、新しい種が出てきて、それが捕獲されてしまうということを気にしていますので、それは十分要件に入れなければいけないものだというふうに思います。

 それから、絶滅の話につきましては、少なくともレッドリストの中で、5年に一遍、何が絶滅しているかというのは見ていますけれども、その中では、前回のレッドリストの見直しの中ではニホンカワウソが絶滅種の中に入ってきたと思います。その程度だというふうに考えております。

【石井(実)委員長】 絶滅の認定という形でいくわけなんですけど、だから、実は誰にも答えられないかもしれないという、何年か1回のレッドリストの会の中で、ここまで、こういうふうな記録がないから絶滅と認定しましょうというふうな形で行くんですけど、日本の場合は、今ありましたように、数種レベルが認定されているということで、現在、絶滅種と認定しているのが百幾つぐらいですね、たしか。そのぐらいだと思います。

 私が答えるのも何ですが。

 どうぞ。

【クリスティーヌ委員】 いつも、この絶滅危惧種とか、生物多様性の話で思うんですけど、この前も、またお金をふやせばいいんじゃないかという話もさせていただいたんですけれど、このサンショウウオは何で危機にあるのか。何に食べられているんですか。それとも、環境が悪いから亡くなってしまっているのか、敵対しているものは何なのかがよくわからず、よくこういうものがたくさん出てくるんですけれども、その原因というのが、本当に私たちにもうちょっとわかりやすいような状況で出てくると、親として、そして地域の市民としても、私は、子供たちが海に行って魚をとってきたりしていても、生きているものは持って帰ってはいけないと。カエルと遊んでいても、必ず戻しなさいとか、縁日で金魚をとってこられるのが、私は嫌なんですね。というのは、家へ連れて帰ればすぐに亡くなってしまうということがとても残念に思うので。

 だから、どういうことなのかなというのがよくわからない中で、どんどんこういう決め事ができてくることが、ちょっとどうなのかと思うんです。

 だから、もうちょっと説明をきちっと、何で少なくなっているんですかと。この人たちの天敵は誰なんでしょうかと。人間と言えばそれでおしまいなんですけれども、そこのところのラインがもう少し明確にわかると、わかりやすいんじゃないかなと感じます。

【説明者】 今回のサンショウウオにつきましては、マニア、愛好家の方の捕獲というのが脅威に多分なるというふうに考えられて、早急に指定したいというふうに考えているところです。ほかの絶滅危惧種に関しましても、これからもいろいろな面でご説明をしていきたいというふうに考えております。

【石井(実)委員長】 私が今、レッドデータリストのほうの親検討会の座長をやっていますけれども、レッドデータブックというのがありまして、全てについて出ています。この内容を見ていただければ、今、ご質問の内容についてはわかるのかなと。

 あと、概略については、多分環境省のホームページ等にも出ているのではないかと思います。

 ほかはよろしいでしょうか。

 小泉委員、お願いします。

【小泉委員】 これからの希少野生動物種の選定要件について、人為というものの範囲について考えがありましたら教えてください。例えば、アマクササンショウウオの存続に関係する可能性として書いてあるイノシシ、サンショウウオですとアライグマの影響というのも懸念されるわけですけど、それから、シダですとか希少な植物に対するシカのインパクト等、こういったようなものを選定要件の中にどういうふうに組み入れていくか、方針のようなものがありましたら教えていただきたいのですが。

【説明者】 モニタリング自体がきちんとできているものではないので、何が決定的な減少要因かというのはなかなか難しいと思いますが、今、小泉委員が言われたように、外来生物、それから競合する生物、いろいろございますので、それについても、指定をする前に、できるだけ情報を集めて、それがかなり脅威になっている部分というのは、外来生物なんかだと、例えば去年のオガサワラの指定した例なんかだとそういうことになりますので、そういうものもきっちり組み入れていきたというふうには考えております。

【石井(実)委員長】 よろしいですか。

 それでは、大体意見は出尽くしたでしょうか。

 では、ただいまの件についてお諮りしたいと思います。

 本件につきまして、事務局案のとおり、この4種について追加指定ということを認めてよろしいでしょうか。

( 異議なし )

【石井(実)委員長】 よろしいですね。それでは、ご賛同いただけましたので、適当と認めることとしたいと思います。

 先ほどの鳥獣保護区の件に関しましてもそうですけれども、この諮問案件については、事務局において部会長に結果を説明いたしまして、中央環境審議会会長に報告することといたします。

【安田室長】 よろしいでしょうか。

 説明し忘れたんですけれども、種指定のほうにつきましては、今日、この後、ご了解いただいたということで、パブコメを、11月4日までの間、かけることにしています。その後、なるべく早く施行するようにしたいというふうに考えています。よろしくお願いいたします。

【石井(実)委員長】 ありがとうございました。

 それでは、3番目の案件で、これは審議事項ですけれども、ニホンイシガメの輸出に係る助言についてということで、まずは事務局のほうからご説明いただきたいと思います。

 それでは、よろしくお願いします。

【説明者】 よろしくお願いいたします。野生生物専門官の寺田と申します。

 本日、パワーポイントではなく、お手持ちの資料で説明させていただきます。資料3をごらんください。

 こちらは、ワシントン条約附属書Ⅱというものに掲載されておりますニホンイシガメを輸出する際に、環境省から条約の管理当局である経済産業省に行う輸出助言というものを行いますが、その助言の条件についてご審議いただくものです。別の種のイシガメであるミナミイシガメ、国内ではヤエヤマイシガメという固有亜種になりますが、こちらにつきまして同様の審議を3月末に行っていただいております。

 まず2ページ目の右下に、ワシントン条約附属書Ⅱ(掲載種)というものの輸出に係る手続について図を示しております。こちらを簡単に説明させていただきます。

 ワシントン条約の条文にも記載があるのですが、ワシントン条約の締約国は、この(注:附属書Ⅱ掲載種)輸出入を行う際に、許可書等を発給する管理当局と、その発給に関しまして、生物学的視点から、その発給が問題ないのかという点を助言する科学当局、というものを置くことが義務づけられております。

 図の右下を見ていただきまして、輸出申請者が、管理当局である経済産業省に輸出申請を行いました後、管理当局である経済産業省から、科学当局である環境省に対して照会が参ります。その際に、問題がないかどうかということを確認しまして、問題がないという場合に、「問題ありませんよ」と助言するというプロセスになります。この矢印③番の助言を行う際の条件について検討しましたので、ご審議をお願いいたします。

 資料の1枚目に戻っていただきまして、概要ですけれども、これまでニホンイシガメの輸出量は、当該種の存続に影響を及ぼすレベルには達していないと考えられたことから、輸出承認申請があった際には、我々環境省は、当該輸出がその種の存続を脅かすことにはならないという旨の助言を行ってまいりました。しかしながら、今般、輸出個体数が増加し、一部の地域において、存続を脅かすものではないと言えない状況になりつつあることを認識しましたので、今後、当分の間、輸出助言を行う対象を、サイズの小さい未成熟個体と飼育繁殖個体のみに限定するということを検討しております。

 このニホンイシガメは、日本固有種でして、ワシントン条約の附属書Ⅱというものに、2013年に採択されております。それ以降、この輸出の手続を通しまして、輸出個体数の把握が可能となりました。

 また1枚めくっていただきまして、輸出申請の状況ですが、3ページ目、右上のグラフをご覧ください。こちらの図2のとおり、2015年3月以降、申請件数及び個体数が急増している状況でございます。また、図3のとおり、野生個体の捕獲場所が特定の地域に集中しているという現状がございます。

 ここから、特定の地域個体群の絶滅のおそれを懸念しまして、参考資料3というのを後ろにつけているんですけれども、こちらの通り全国で量を規制するですとか、場所を規制するですとか、様々な検討を重ねてきまして、結果、繁殖に寄与する大型の個体を残すことで個体群への影響を軽減しつつ、一定の利用を保つという観点から、参考資料3の(4)番「体サイズ」というものと、(5)番「飼育繁殖個体については認める」というものを合わせた形での助言の条件設定がいいのではないかと考えました。

 この中で、野外捕獲個体について、体サイズ、数をどう検討したのかという点について、ご説明いたします。

 3ページの4番、ニホンイシガメ個体数の将来予測ですが、ニホンイシガメの生活史の特徴を踏まえまして、幾つか、産卵数ですとか、性比、寿命、年齢別の生存率等のパラメーターを設定しまして、個体群の動態モデルというものを用い、将来の個体数変動の予測を行いました。対象範囲としましては、これまでの輸出申請から大量の捕獲が確認されている地域を代表的に選択して、設定いたしました。ここで、ニホンイシガメは性的二形、すなわちメスとオスのサイズに違いがあるのですが、オスは約3歳、メスは約10歳、オスは背甲長約8cmで成熟個体となります。一方、メスは背甲長約15cmという、より大きいサイズで繁殖可能な成熟個体となります。ここから、サイズの小さい個体のみを捕獲していった場合に性比が偏らないように、小さいほうのオスが成熟する8cmに(注:成熟個体かどうかの)区切りを設定して、この後のモデルの推定を行っております。

 1ページ後ろ、4ページですけれども、二つ、シナリオを設定いたしまして、まずシナリオ①というのは、現在と同程度の捕獲が継続する場合のものとなります。こちらは、現在ほぼ大型の個体が輸出されておりますので、背甲長8cm以上、すなわち成熟している繁殖可能な個体を、現在と同程度捕り続けた場合のシナリオとなります。

 シナリオ②は、8cm未満の個体、すなわち未成熟で繁殖に寄与しない個体の捕獲を継続した場合です。小さい個体というのは捕獲が難しくなりますので、捕獲数は減少すると仮定しております。その結果が、4ページの図4になります。

 まず、シナリオ①の青い線のものですけれども、こちらは今と同等に捕り続けた結果で、対象地域のニホンイシガメの個体数は減少し続け、やがて絶滅に至るという結果が示されました。

 他方、赤い線、シナリオ②のグラフですけれども、繁殖に寄与する成熟個体を残し続けた場合というのは、一定量を捕獲し続けても、現在の個体数がほぼ横ばいで維持されて、利用しながらも個体群が維持されるという結果が示されました。

 真ん中の緑の点線は、参考ですが、仮にシナリオ②で設定した数と同じ数の8cm以上の成熟個体をとり続けた場合には、繁殖に寄与できる個体の数が減りますので、どんどん産卵数が減るということで、同じ年間1,000個体が捕られるという設定でも、個体数は激減していくということになります。

 以上を踏まえまして、5ページ目、今後の助言の方針としまして、本種は、全国では一定数の生息を推定しているものの、特定の地域での捕獲が集中するときの影響を鑑み、本種の持続的な利用と種の存続の観点から、当分の間、我が国からのニホンイシガメの輸出につきましては、まず野外捕獲個体につきましては、背甲長8cm以上の個体については、助言は不可。背甲長8cm未満の個体については助言可能とし、個体数の上限値はなし。一方、飼育繁殖個体につきましては、野外個体への影響が少ないことが考えられますことから、体サイズを問わず助言可能とする。このような基準で、当該輸出が種の存続を脅かすものでない旨の助言を行っていきたいと考えております。

 以上、簡単ではございますが、本件について審議をお願いいたします。

【石井(実)委員長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまのご提案でございますけれども、何かご意見、ご質問があったらお願いいたします。いかがでしょうか。

 では、小泉委員からまずいきましょうか。お願いします。

【小泉委員】 ありがとうございます。

 この助言の範囲というのをよく理解していないんですが、いわゆるワイルドライフマネジメントという考え方の中でいきますと、例えばPDCAサイクルというようなものがありますが、この助言の範囲でいきますと、「C」と「A」が欠落している感じがします。実際に、8cm未満のものだけが捕獲されたかというチェックが必要ですし、それに基づいて、個体群が危機的な状況に減少していないという確認をして、次の計画に回るというような発想が必要だと思うんですが、この場合の助言というのは、ここまででよろしいんですか。

【石井(実)委員長】 じゃあ、質問だけ、まず受けちゃいましょうか。

 石井信夫委員、お願いいたします。

【石井(信)委員】 質問としては、基本的には、この方針でとりあえず進めてみるというのはいいと思いますが、今の小泉委員のご指摘にもあったように、今回、こういう方針でいった結果がどうなっているかというモニタリングが、当然、必要になってくるだろうと思います。それから、それに基づいて、今回のこの助言を変更していくということも必要になってくるだろうと思いますので、そういうモニタリングということをどのように考えているかということについて、説明いただきたいと思います。

 それから、もう一つは、野外捕獲個体については制限をするけれども、飼育繁殖については特に制限をしない。これも、当面はこれで適当というふうに私は考えますけれども、飼育繁殖個体と野外捕獲個体は区別できるのかなというところが少し気になりましたので、そこも、もしわかっていることがあったら教えていただきたいと思います。

【石井(実)委員長】 ありがとうございます。

 クリスティーヌ委員、どうぞ。

【クリスティーヌ委員】 これに関して、海外にも輸出するということが前提で経済産業省が入っていると思うんですけど、ただ、皆さんは専門家なのでよくわかっていると思うんですけど、例えばミシシッピアカミミガメが日本に入ってきて、それで、みんなが結局飼えなくなって外に出すようになったらば、ニホンガメまで脅かされるような状況になっていて、こういう日本のカメを海外に出すことによって、向こうの生息地を脅かすことになっちゃうといけないので、ここには、例えば動物園とか、そういう専門のところとか、きちっとそれを、要らなくなったからといって、そちらの国の自然に放し飼いにするようなことにならない何か条件もつけていかないと、日本から輸出されたカメがすごい凶暴になったとか、いろんなことになってしまうといけませんので、そこのところをどう考えているのか、もっとお聞きしたいです。

【石井(実)委員長】 じゃあ、桜井委員、お願いします。

【桜井委員】 このシミュレーションのことなんですけれども、一つ気になるのは、例えば、加入のほうですね、産卵しないものが加入してきたものをちゃんと入れているかということと、それから、現状維持という形が、最善の例でありますけども、普通はふえるのが当たり前で、これを維持するというのは、ある意味で非常に危険なシナリオになるんですね。

 そうしますと、これの見直しというのは、例えば1年ごとに見直すことができるのか。現実に、もしそういうことが起きたときに、即見直しをかけるということが可能なのか、その辺をお聞きしたいと思いました。

【石井(実)委員長】 じゃあ宮本委員、いきましょう。

【宮本委員】 3ページの輸出状況のところの図2と図3に関してなんですけれども、そもそもこれは、どうして2015年3月から急増したのかということと、それと、捕獲場所が、例えば千葉県、静岡県、愛知県、三重県に多いということなんですけども、これも何か理由があるのでしたら教えていただきたいと思います。

【石井(実)委員長】 高橋委員、お願いします。

【高橋委員】 モニタリングの見直しとも関係すると思うのですが、地域個体群については、これで本当に大丈夫なのかという心配が一方である。情報がないのかもしれませんけれども、そういう点も考えておかないと、もう既にひどい状況になったところに、このシナリオで果たしてうまくいくのかという問題が出てくるような気がしますので、そのあたりを。

【石井(実)委員長】 石井委員はいいですね。

【石井(信)委員】 はい。

【石井(実)委員長】 じゃあ、出尽くしましたですかね。

 そうしたら、幾つかありました。

 最初のほうはモニタリングの問題、それから飼育個体との区別のところですね。あとは、外国に輸出された場合、先方のほうで何か問題が起こることの条件は要らないか。それからシミュレーションの仕方について。それから、なぜ2015年3月からふえているのか、なぜ特定の地域なのか。そして、このシナリオで地域個体群を何か考えたときに大丈夫か。こんなようなことを聞かれたかなと思います。

 ではお答えいただいて。

【説明者】 ご質問ありがとうございます。

 では、順番に、まずPDCAのチェック、またアダプティブマネジメントをどうやっていくのかというモニタリングの点ですけれども、ご指摘のとおりでして、先般、ヤエヤマイシガメという種の輸出助言を止めたときにも、同じようにモニタリングに関するご意見を承っております。こちらについは、前回のヤエヤマイシガメについては全て止めておりますので、輸出を止めた後の回復状況を見て、可能であれば上限値を設定して、また輸出をオープンにするということも可能なわけですので、来年度も引き続きモニタリングが必要と考えております。

 今回のニホンイシガメにつきましても、推定を行ったときに、データ元となるワナでの捕獲の各地点がございますので、こういった過去のデータがあるところですとか、また特に対応が必要だと考えられる地域において、予算などが許す限り、引き続き同じ方法でワナを仕掛けて、密度の変化などを見ていくことができればと考えております。

 関連して、では、この制度の見直しがどの程度柔軟に可能かという点ですけれども、一つ一つの申請につき、助言を行う、行わないという判断の管理は科学当局に与えられております。今回、ある種について一律の基準を設けるということで、審議にかけさせていただいておりますが、懸念が察知された時点で柔軟に対応が可能だと考えております。

 続きまして、先ほどのPDCAのチェック部分の話と飼育繁殖の区別、という2点目の点に関してですが、こちらは、輸出申請書に対象の個体の写真をつけてくることになっておりまして、その際に、個体のプロポーションですとか、基準として定規を入れてもらうことで、形やサイズから、8cm以下なのか、本当に幼体なのかというのは区別が可能だと思っております。

 飼育繁殖につきましても、一回の産卵で複数が同時産まれますので、飼育個体であれば、個体のサイズが粒ぞろいになると考えられます。一方で、野外捕りですと、サイズがまちまちであり、これらは爬虫類の専門家の方々からも伺い、確認しております。

 続きまして、3点目が、輸出した先の外国への影響という点ですけれども、これは、確かにそのような視点も必要であると思うところではございますが、これは相手国、輸出された先での外来種対策になるのだろうと考えるところでございます。また、輸出することで危険な動物というのは、別途、輸出先側の制度としてあるべきものと考えます。

 続きまして、シミュレーションの妥当性という点ですが、こちらはご質問の中にもございましたとおり、元となるデータがなかなかない状況でございまして、研究者の方の原著論文等も当たってはいるのですが、パラメーターの設定から困難な状況にございます。このため、色々とご指摘もあるところだというのは認めるところではございますが、今あるデータと関係者の知見で最善のものを作成してきたものと考えております。また、おっしゃる通り、本来であれば、一定の成長率を持った個体群状態が望ましい状態なので、横ばいであればいいのではないというのも、ご指摘のとおりで、理解するところです。このようなグラフでお見せしてしまいましたが、その点はご指摘のとおり、本来は数が伸びていく推定の形が望ましいと考えます。今回、8cm未満を1,000頭としておりますが、実際、8cm未満を一定の、特定の河川で一気にとるということは困難だと関係者からも聞いております。大型個体であれば、手でつかんだり、網でがっととれるのですが、小型の個体を1,000頭というのは、なかなか困難であろうということで、現実としては、8cmで区切っても、もう少し捕獲数が少ない状態が維持されるのではないかと考えるところです。

 5点目、急増の理由と場所の理由ですけれども、急増は、これは申請ベースなのであくまで推測にはなりますが、2015年3月末の審議会をもって、別のイシガメの輸出をとめたことも影響しているのではと考えるところです。一方で、世界的に、淡水のイシガメ類というのは、ブームのような形で、ある種をとり尽くしては次に行く、次に行くという動きが、ワシントン条約の関連会議等でも報告されておりまして、関係者の中の流行のようなもので、この種はとり尽くして、とりにくくなった、では次へ行こうというようなことも関係しているのかなと思います。捕獲地域の集中ですけれども、こちらは、もともと分布している場所が偏っておりまして、このイシガメは、ため池ですとか、水田ですとか、そういった生息地にすみますので、そういった生息地が多い場所がとりやすく、集中してとられているのではないかと推測するところです。

 最後に、この地域個体群を考えるときに、このシミュレーションで大丈夫なのかというところですが、先ほどのシミュレーションの妥当性の回答と重なるのですが、まだ、遺伝的な研究等も始まったばかりでして、どこまでが地域個体群なのかとか、どの程度メタポピュレーションのような形で個体群間の移入があるのかといったあたりがわかっておりませんので、今回は、恐縮ながら、一定のエリアで区切りまして、エリア内の単一の個体群という形で推定させていただいたものとなります。

【説明者】 補足をさせていただいてよろしいですか。

 何点か補足をさせて下さい。最初に石井委員が言われた、野外個体と飼育個体の区別がつくかについてです。寺田のほうから、野生個体はサイズがばらばらであるという説明がありました。それも一つの重要な視点と思っております。もう一つは、輸出をしようとする輸出者の数がそれほど多くはないので、我々としては、飼育の繁殖個体だというものについては、書類で一定程度の確認はできると思いますけれども、現場確認もできるだけしていきたいというふうに思っております。

 あと、宮本委員からの、2015年から急増した理由についてですが、寺田の申したとおりですが、今、世界的に中国でリクガメをゼリーにして食べるというのが特に多いというふうに聞いています。世界中のカメの捕獲がブームのようになっているのですが、そういう理由で中国――香港・中国ですね、に流れているというふうに考えています。とりやすくて安いところからとっていくと。また、正確な情報ではないのですけども、イシガメについては色が黄色いので、中国では黄色は皇帝の色でめでたいということで、中国が輸入した個体を、中国で繁殖させて、ペットとしても売っているのではないかという情報はあります。

 ただ、我々としても、中国に調査に行っているわけではないので正確には確認はできてはおりませんが、そういう状況の中で、ここ数年、ヤエヤマイシガメの輸出が急増していいました。そのヤエヤマイシガメの輸出をとめたものですから、業者は近いうちにニホンイシもとめられるのではないかと危惧をして、急増したという理解をしております。

 あと、高橋先生の言われた、地域個体群は大丈夫かということですけども、今、日本全体で見ると、一定程度の数は生息していると。しかし、地域個体群をとり尽くすような形で輸出しているということです。今回ご検討いただいているワシントン条約での対応や、他の捕獲の制限がある国の制度の中では、減少している地域個体群だけの捕獲を規制するということは、なかなか難しいというふうに考えています。

 ですので、今、我々として対応できる手段、現在ある制度でやれることとして、ワシントン条約の輸出の助言で対応しようとしているところです。関係する県には、既にニホンイシガメの輸出が急増しているという情報の提供はしておりますので、例えば県の条例で対応できないかということを相談するということはできると思っております。今回の措置で全ての対応ができているとは思っていませんがので、さまざまな手を講じて、適切な制限と利用というのを考えていきたいというふうに思っているところです。

 以上です。

【石井(実)委員長】 ありがとうございました。

 事務局のほうからご説明がありましたが、追加の質問等はございますでしょうか。

 どうぞ。

【石井(信)委員】 参考資料3なんですけれど、(6)の一切の輸出を認めないというところで、書き方として、「一律の輸出禁止は持続的な利用の考え方に反する」と書いてありますけど、これは言い方が強過ぎるので、「一定の個体数がいるので、持続的な利用が可能であって、一律の輸出禁止は必要な状況にないと考えられた」とか、「考えられる」とか、そういう書き方のほうがいいかなと思いました。

 必ず持続的利用をしなきゃいけないということでもないのでね。このカメについてはこういうことが可能なレベルだし、それはそういう要望があるわけですから、それは一定程度を許容していくというのが行政の立場だと思いますから、ただ、書きぶりとして、そっちのほうがいいかなと思いました。それはコメントです。

【石井(実)委員長】 ありがとうございました。コメントということにしたいと思います。

 ほかはいかがでしょう。

 それでは、特にないようでしたら、この件についてもお諮りしたいと思います。

 特に修正意見というのはなかったと思います。この参考資料というのは何かに関係しますか。

【説明者】 明日からパブリックコメントを行う予定をしております。そのときに、この資料3と、参考資料3をつけて、パブリックコメントを行おうと思っておりましたので、ご指摘の点を修正した形で公開させていただければと考えます。

【石井(実)委員長】 そういう対応でよろしいでしょうかね。

 このように、パブコメをするときにちょっと配慮するということを含めまして、事務局のご提案のとおり、この件について適当と認めてよろしいでしょうか。

( 異議なし )

【石井(実)委員長】 どうもありがとうございます。ご賛同いただけたということにしたいと思います。

 本日の議題は以上でございますけれども、その他ということで、この機会に、委員の先生方で何かございますでしょうか。

(なし)

【石井(実)委員長】 よろしいですか。

 事務局のほうは何か、その他のところ、ございますでしょうか。

 それでは、特にないようでしたら、最後に、亀澤審議官、よろしくお願いします。

【亀澤審議官】 本日は、長時間にわたりましてご議論いただきまして、大変ありがとうございました。

 諮問事項である鳥獣保護区の拡張並びに特別保護地区の再指定につきまして、ご了承をいただき、ありがとうございました。幾つかいただいたご指摘も踏まえて、今後の保護区の管理、あるいは指定種の保護に当たりたいというふうに考えております。

 それから、ニホンイシガメの輸出に係る助言につきましても、モニタリングの必要性など重要なご指摘をいただきましたので、それらを踏まえて、今後の助言のあり方を整理してまいりたいと思います。

 本日はどうもありがとうございました。

【石井(実)委員長】 それでは、以上で本日の会議は終了としたいと思います。皆様、お疲れさまでございました。

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