中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会議事要旨(第10回)
開催日時
平成17年11月29日(火)14:00~16:30
開催場所
中央合同庁舎第5号館23階 環境省第2会議室
(東京都千代田区霞が関1-2-2)
議題
諮問事項 | |
[1] | 知床国立公園の公園区域の変更について |
[2] | 支笏洞爺国立公園の公園計画の変更について |
[3] | 日光国立公園(那須甲子・塩原地域)の公園計画の変更について |
[4] | 富士箱根伊豆国立公園(富士山地域)の公園計画の変更について |
[5] | 富士箱根伊豆国立公園(箱根地域)の公園計画の変更について |
[6] | 中部山岳国立公園の公園計画の変更について |
[7] | 吉野熊野国立公園の公園区域及び公園計画の変更について |
[8] | 瀬戸内海国立公園(山口県地域)公園区域及び公園計画の変更について |
[9] | 足摺宇和海国立公園の公園計画の変更について |
[10] | 津軽国定公園の公園計画の変更について |
[11] | 三河湾国定公園の公園計画の変更について |
[12] | 沖縄海岸国定公園の公園区域及び公園計画の変更について |
[13] | 国立公園事業の決定、変更及び廃止について |
議事経過
諮問事項すべてについて審議がなされ、それぞれ適当であるとの結論に至った。
なお、主要な発言は以下のとおりである。
[1] 国立公園の公園区域及び公園計画の変更関係
委員 | : | 通常海域普通地域は汀線から1kmであるところを、3kmに拡張する理由は。風景の維持を図るためとあるが、海域において風景の維持とは何を意味するのか。流氷に乗っているトドも風景か。 |
事務局 | : | 知床の世界自然遺産登録にあたり、IUCNから陸域の保全とうまく連携するには、海域の保全レベルが低いとの指摘があった。世界遺産は国内法で担保する必要があり、海域の保護地域は1kmでは不十分であった。陸域には魚に依存するヒグマ等の動物がおり、水深200mまでの浅海域はスケトウダラ等の魚類の宝庫であり、これらをカバーする必要があった。風景の維持という意味では、海域の風景を根幹から支えているものは、これら魚類等の生態系である。 |
委員 | : | 知床国立公園の海域の拡張について、海域普通地域とすることに実効性はあるのか。海域の規制はどのようになっているのか。漁業との関係は。 |
事務局 | : | 埋め立てなどの各種行為が届け出対象となり、効果はあると考える。通常の漁業活動に支障はない。また、知床遺産地域の管理のため海域管理計画を作成しており、海域を拡張することで3km以内は重点的にモニタリングを実施し、地元関係機関とも調整し、自主規制を盛り込むことになっている。 |
委員 | : | 世界自然遺産の評価基準において、自然景観としては認められなかったのか。 |
事務局 | : | 世界遺産として認められるものは、世界で一つだけである必要がある。火山景観、海岸景観ともに世界自然遺産として既に登録されている地域があり、残念ながら基準に満たなかった。 |
委員 | : | 吉野熊野国立公園にある大杉谷のあたりの登山道が、大雨のため崩壊し、通行できなくなった。良い道なので、再度通行可能になるよう望む。 |
事務局 | : | 検討する。 |
委員 | : | 支笏洞爺国立公園の乗り入れ規制地区の拡張についてのパブコメが多いが、何が問題となっているのか。他の公園でも問題となっているのか。 |
事務局 | : | 地元産業として根付いている釣りの一部を期間、区域を限って認める方向であるが、一部の釣りだけ認めるのはおかしいとの意見が出ている。本栖湖については、もともと動力船を用いての一般の人の釣りは行われていないため、特に問題になっていない。 |
委員 | : | 全般的に公園計画の変更はどのようなターム(期間)で行っているのか。公園ごとに毎年か。それとも、気がついた時に行っているのか。 |
事務局 | : | 公園ごとに概ね5年で点検を行っている。ただ、地域によって異なり、関係機関、地元住民との調整が整った時に行うので、延びることもある。定期的に点検を行うと、変更内容は比較的軽易なものになる傾向がある。 |
委員 | 吉野熊野国立公園の川上村で、三重県の方が所有していた民有林1000haを、 川上村が購入した。三之公谷周辺で、良好はトガサワラ純林が残っていたが、公園区域には入っているか。 |
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事務局 | : | 後で調べる。 (調べた結果)公園区域に隣接しているが、区域外であった。 |
委員 | : | 現在の公園内より遙かに良い景観である。今後、公園区域に入れることも検討していただきたい。 |
委員 | : | 中部山岳国立公園で、野営場が一度に27箇所も追加されている。他公園は通常2、3件であるようだが、何か事情や背景があるのか。 |
事務局 | : | 中部山岳の野営場は、これまで宿舎(山小屋)の附帯施設として位置づけていたが、実態どおりキャンプ場として認めて、しっかり管理していくもの。既存のものであり、新規整備は伴わない。細かい話になると、これらの地域は特別保護地区であることが多く、一晩テントを張るだけで厳密には許可をとらなければならない。公園事業として位置づけることが望ましい。 |
委員 | : | 良いことだと思う。今後もっと積極的に事業を行ってほしい。 |
事務局 | : | 登山者が利用できるように、誰かが責任を持って管理していくよう努める。また、山小屋の公衆トイレでは、半額補助をしている。 |
委員 | : | 三位一体で補助金がなくなったが、山小屋への補助金は残っているのか。 |
事務局 | : | 残っている。民間への補助を県を通じて行う。 |
[2] 国定公園の公園区域及び公園計画の変更関係
委員 | : | 沖縄海岸国定公園について、パブコメを受けて11月に説明会を開催したと記載されているが、説明会はどこが実施したのか。国定公園の場合は主体は誰か。 |
事務局 | : | 沖縄県が説明会を行った。国定公園は基本的に県に調整してもらう。パブコメへの回答は環境省と県が共同で作成することにしている。 |
[3] 国立公園事業の決定、変更及び廃止関係
質問・意見なし。
問い合わせ先
環境省自然環境局国立公園課(代表03-3581-3351)
課長 | 鍛治 哲郎(内線6440) |
課長補佐 | 水谷 泰史(内線6445) |
課長補佐 | 伊藤 淳一(内線6443) <公園計画関係> |
専門官 | 山本 麻衣(内線6439) < 〃 > |
事業係長 | 並木 光行(内線6447) <国立公園事業関係> |
資料の公開について
- ※
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