中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会議事要旨 (第2回)

開催日時

平成13年12月18日(火)10:00~12:00

開催場所

東条インペリアルパレス3階扇の間(東京都千代田区麹町1-12)

議題

諮問事項
(1)金剛生駒紀泉国定公園(奈良県地域)の公園計画の変更について
(2)壱岐対馬国定公園の公園区域及び公園計画の変更について
(3)国立公園事業の決定、変更及び廃止について
 
 

議事経過

(1)金剛生駒紀泉国定公園(奈良県地域)の公園計画の変更について審議がなされ、適当であるとの報告がなされた。
(2)壱岐対馬国定公園の公園区域及び公園計画の変更について審議がなされ、適当であるとの報告がなされた。
(3)国立公園事業の決定、変更及び廃止について審議がなされ、適当であるとの報告がなされた。

 なお、主要な発言は以下のとおりである。

 

(1)金剛生駒紀泉国定公園(奈良県地域)関係

委 員国定公園は5年ごとに計画を見直すことになっている。その見直しに際して奈良県からでてきたのが今回一件であったということか。また近畿自然歩道の整備に伴いこの歩道の重要度が増したことや、災害等により再整備の必要があるということから公園計画に追加になったと考えてよいか。
事務局はい。
委 員今回の変更案に車道の変更はないのか。
事務局ない。
委 員今回の歩道はすべて木造か。
事務局木道や舗装整備がなされている部分もある。
委 員道路の構造についてどの程度の指示をおこなうのか。全くしないのか。
事務局構造については環境省は直接指示しない。国定公園の場合、都道府県知事が事業決定できる。環境省の補助を受けて事業を行う場合は、環境省の規定や現場の状況に応じて調整を行い、道路の構造についても環境省が都道府県に指示することはある。
委 員透水性のない舗装をしてしまうと、崖崩れ等がおこる場合があるので注意されたい。
委 員今回の件は補助金申請時に設計図がでてくるので、施設のチェックをお願いしたい。
委 員延長は計画書に記載なくてよいのか。
事務局国定公園の場合、都道府県による事業決定の段階で記載されることになっている。
 

(2)壱岐対馬国定公園関係

委 員飯盛山に向かう歩道整備は第何種地域でなされるのか。
事務局第1種特別地域と第2種特別地域にまたがる。
委 員擬木や人工物を一切使わずに、チップを使うなど自然をうまく利用したものとする等、整備の際、環境省から整備主体に対し指示して欲しい。
委 員そういった先生の意見を、環境省はどのように対応されるのか。
事務局本審議会でそのようなご意見があったことを長崎県に伝える。
委 員パブリックコメントについて、都道府県が変更を環境省に申し出る段階と環境省案が作成される段階での関係を教えて欲しい。
事務局現在都道府県が申し出る際には、パブリックコメントの募集はなされていない。内容によっては、各都道府県に設置されている自然環境保全審議会等に諮った上で環境省に申し出がなされる場合はある。パブリックコメントはその後に環境省が行うことと現在なっている。
委 員パブリックコメントの募集は国の合意事項となっているが、都道府県には課されていないということか。
事務局そのとおり。
委 員都道府県でパブリックコメントの募集を行い、こういう意見が出て、こう対応しましたという案件が国にあがってくるシステムの方が適切な気がする。ご検討いただきたい。
委 員パブリックコメントが全国から2通では、ただやりましたというだけの話になる。ホームページで告知しただけでは見ない人もいる。パブリックコメントはいろんな意味で利用した方がよい。国立公園の認知や利用のためにも、一般の人に問いかける工夫が必要では。いろんな形で手直しして欲しい。
事務局ご指摘を十分わきまえたい。国民に支持されるべき国立公園・国定公園なので、そのよさをもっと訴えていきたい。
委 員パブリックコメントはどこからのものか。
事務局長崎県内からいただいた。
委 員公園区域の拡大をするときは都道府県からの申し出がいるが、格下げや区域の削除の場合は都道府県の申し出事項になっていないのか。
事務局なっていない。
委 員国定公園の拡張の際等、都道府県が申し出前にパブリックコメントの募集を行うことはありえるか。またそういう手続を国が都道府県に指導することはあるか?
事務局地方分権で整理がなされ、都道府県が申し出を行うことになった。申し出は都道府県の立場で行うことであって、その際にパブリックコメントの募集をすることを国が都道府県に指導する立場にはない。
事務局行政実務の実態上、国定公園の変更に関しては都道府県が市町村長や、場合によっては集落単位の意見を聞いたりする。関係行政機関は出先も含めてすべて協議の対象。その上でパブリックコメントの募集ということになっている。パブリックコメントの募集に際し、その意見の求め方にも問題がある。図面の表現といった技術的問題や、どういった視点で意見を述べればいいのかを的確に伝えられていない問題、これらをすべて含めて改善の対象。生物多様性国家戦略では審議会の前の懇談会の段階から、資料を全部ホームページで公開して意見の募集を行った上、NGO等の会合に参加して議論をしている。そのようにすれば効果が高いのでは。いずれにしても今のままではなく、よりよい方向に工夫はしたい。
委 員今回の話は自然公園のあり方が先にあるわけではなく、道路整備をした結果農業も盛んになり、ほ場整備も行い、人家も増えて公園を変更する必要が生じたということか。
 小さい島では人間活動の活性化が第一義で、自然公園の質をおとさないことが人の活動の後ろに下がっているのではないか。ほ場整備、道路整備、生物多様性の里地・里山の作り方等、これから環境省が戦略を進めていくとすると、なかなか難しいレベルのことが多々ある。そういう場合、環境省の応援となるパブリックコメントも集まるのでは。
委 員開発推進の声が大きくなるかもしれない。
委 員森林保護と同時に人の暮らしも大事で、活性化を受け入れないというわけにはいかない。
委 員そういう難しい問題も、環境省には心してやっていただきたい。
委 員農地と周りの雑木林や植林も含めて遊びの場、生業の場、観光の場とするエコミュージアム的考えのように、国立・国定公園内の農地も、生物多様性保全の場や環境教育の場として使えるのでは。農地整備するので公園を縮小するというのでなく、指導とともに農地を公園区域にいれていって欲しい。
事務局国立公園や国定公園は大景観で指定するので、必然的に2次林や農地も区域に入ってくる。生物の多様性を再評価するという気運は各省庁の間でおきており、農村振興局や林野庁でもそういう考えがかなり明確にでている。今後研究したい。
委 員パブリックコメントに対する環境省の対応方針の中に「デザイン色彩などに配慮を行う」とあるが、使用する材料・素材にも神経を使っていただきたい。自然に生きて、自然に朽ち果てるのは建築も同じ。劣化しない建築はこういう場所には建ってほしくない。
 

(3)国立公園事業の決定、変更及び廃止について

委 員23番雲仙の施設は21年で使い物にならないとのことだが、国立公園内につくる施設の耐用年数はどんなものか。
事務局老朽化の度合いにもよるが、25年から30年と考えている。雲仙の施設は撤去が決まったわけでなく、改修を考えている。
委 員環境省が直轄整備する22番雲仙の駐車場の舗装や建築物等に関して、何か工夫する計画はあるか。
事務局駐車場については自然環境に配慮した透水性の舗装や、身体障害者の方専用駐車場スペースをビジターセンターの直近に整備することを考えている。
事務局環境省が整備する施設は、厳しい環境の場所に建てることが多く、構造的な強さが第一。国立公園内の利用拠点というのは、利用者の層、量とも極めて範囲が広い。公園には、都心のような同時滞在型の場所もあれば、山奥の極めてデリケートな自然の中の歩道もあり、そこの特性に基づいた施設の考え方や技術的な配慮事項や水準が考えられる。しかし十分に配慮ができていない部分もあり、そのことについては過去に衝撃的なおしかりも受けている。今後それを奇禍として前向きな話としていきたい。
委 員新宿副都心の超高層ビル群の中でも配慮はできる。全くの自然のところから都市中心部までの様々なレベルで、生物相と人とのかかわりのなかの、どこでどういう工夫ができるかを整理して、お手本となるようなものをやって欲しい。
委 員25番の霧島屋久国立公園の車道の案件は、屋久島の公園計画決定の審議会でマント植生の指摘や道路拡幅計画の有無の質問があった車道だが、現在工事を行っているところまでは幅員は5.5m、それより先は4mの現状で対応ということで吟味されている。よろしいか。(反対意見なし。)
 
 

問い合わせ先

環境省自然環境局国立公園課(大代表03-3581-3351)

  課長田部和博(内線6440)
  公園計画専門官阿蘇品勉(内線6438)<国定公園計画関係>
  事業係長伊藤淳一(内線6448)<国立公園事業関係>

 

 資料の公開について

 *中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会での資料は、請求があれば公開する。
ただし、「国立公園事業の決定及び変更について」に関する資料のうち、事業費に関しては、特定の者のプライバシーなどに係る情報に該当することから、これを伏して公開するものとする。
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