中央環境審議会 自然環境部会(第26回) 議事録

日時 

平成27年1月20日(火) 9:30~12:00

場所 

環境省第二・三会議室(19階)

出席者

  • 武内 和彦  部会長
  • 鷲谷 いづみ 委員
  • 石井 信夫  臨時委員
  • 磯崎 博司  臨時委員
  • 磯部 雅彦  臨時委員
  • 尾崎 清明  臨時委員
  • 小泉 武栄  臨時委員
  • 小菅 正夫  臨時委員
  • 小長谷 有紀 臨時委員
  • 桜井 泰憲  臨時委員
  • 佐藤 正敏  臨時委員
  • 下村 彰男  臨時委員
  • 髙村 典子  臨時委員
  • 浜本 奈鼓  臨時委員
  • 宮本 旬子  臨時委員
  • 山極 壽一  臨時委員

議事

午前9時30分 開会

○司会:お待たせいたしました。それでは、定刻となりましたので、ただいまより中央環境審議会自然環境部会を始めさせていただきます。

 開催に先立ちまして、本日の出欠委員のご報告をさせていただきます。所属25名の委員、臨時委員のうち、本日は16名のご出席をいただいておりますので、本委員会は成立してございます。

 続きまして、本日の審議のためのお手元にお配りしております資料についてご確認をさせていただきます。資料の配付につきましては、配付資料一覧表のとおりとなっております。個別にご確認をさせていただきます。

 まず、議事(1)関係でございますが、別添1-1から別添1-5までございまして、資料1-1の関係では、別添1といたしまして白表紙の冊子になっています。続きまして、資料1-2がございまして、資料1-3、参考資料として資料1-4、資料1-5になります。

 続きまして、議事(2)関係でございますが、資料2-1の諮問につきまして、別添として、また、白表紙の厚いものになりますが、指定書及び計画書、それと金華山国定公園の関係でございますが、この2部が資料2-1の別添1、別添2になります。続きまして、資料2-2がございまして、資料2-3、資料2-4、資料2-5まで、議事2関係でございます。

 続きまして、議事(3)関係でございますが、資料3-1、諮問。これの別添1といたしまして、また白表紙の冊子になりますが、上信越高原国立公園西部地域(名称未定)という冊子がございます。別添2といたしまして、妙高・戸隠地域という冊子がございます。続きまして、資料3-2、3-3がございまして、3-3は諮問に関係いたしまして、谷川地域ということで、白表紙の別添がございます。続きまして、資料3-4、3-5の諮問につきまして、草津・万座・浅間地域というものが白表紙で別添としてございます。続きまして、資料3-6、3-7、3-8、3-9、3-10、3-11までが議事(3)関係の資料になります。

 議事(4)その他といたしまして、資料4-1、4-2、4-3。あと、白表紙で鳥獣の保護及び管理に関する事業を実施するための基本的な指針でございます。

 以上が本日の資料になります。お手元の資料で足りないもの等ございましたら、事務局に言っていただければ届けさせますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、初めに自然環境局長の塚本よりご挨拶をさせていただきます。

○自然環境局長:皆さん、おはようございます。お寒い中、また朝早くからお集まりいただきまして、本当にどうもありがとうございます。

 本日は、議事次第にありますとおり、三つ議題を用意しておりますので、ぜひご審議をよろしくお願いいたします。

 この機会ですので、一つ、年末から年始にかけまして、予算あるいは税制、それから、組織改正が決まったものがありますので、紹介したいと存じます。

 まず自然局の予算は、前年度並みの確保ができました。我々、一生懸命予算の執行に努めてまいりたいと思います。

 それから、組織についてですけれども、本省は、今、総務課に自然ふれあい推進室がございますけれども、これを国立公園課に所管を移しまして、国立公園利用推進室という名称ですが、業務の中身は全く同じでございます。ただ、役所の流儀で言いますと、訓令室と言っていて、補佐が室長を併任していたのが、今度は省令室になりますので、立派な室長さんができるということで、格が上がったというのですかね、そういう組織の変更がございます。それから、現場についてですと、今まで整備を専門に担う課がなかったんですけれども、それの整備を、専ら自然環境の整備を担う課を新しくつくります。それぞれ課長をつけて、公園の事業などをしっかり取り組んでいこうという組織。それから、レンジャーのほうは、群馬県の谷川地域と、和歌山県の田辺にレンジャーを各1人増員いたしまして、しっかり現場を管理していきたいと思っております。

 それから、税制についてですけれども、後で報告事項のところでご説明がありますが、一つは狩猟税を少し減らすような方向になりまして、狩猟ができやすくするということをやりましたし、それから、森林に対する税制については、これからさらに検討を進めていただくということで結論が出ていますので、そういう方向で進んでいきたいと思っております。

 新年度、しっかりまた自然環境行政に取り組みたいと存じますので、ぜひご支援をよろしくお願いいたします。今日はどうぞよろしくお願いいたします。

○司会:それでは、報道関係者の方におかれましては、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 これよりの議事進行につきましては、武内部会長にお願いいたします。武内部会長、どうぞよろしくお願いします。

○武内部会長:皆さん、おはようございます。朝早くからご苦労さまでございます。

 今日は国定公園、それから、国立公園の拡張及び再編ということで、3件についてご審議をいただきたいと思います。今年度の自然環境部会としては、これが最後ということになりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 本日の委員会は公開で行いますので、報道関係者や傍聴の方も同席しておられます。会議録は、後ほど事務局で作成し、本日ご出席の委員のご了解をいただいた上で公開させていただきたいと思います。

 なお、議事要旨につきましては、事務局で作成したものを、私、部会長が了承した上で公開することにさせていただきたいと思いますので、ご了承いただければ幸いでございます。また、会議資料につきましても公開となります。

 それでは、早速、議事に入らせていただきたいと思います。最初の議題、甑島国定公園の新規指定について、事務局から説明をお願いいたします。

○説明者:おはようございます。国立公園課、浪花と申します。まず議題(1)の甑島国定公園の新規指定についてご説明させていただきます。

 資料は、資料1-3のスライドの資料が印刷してありますので、そちらをお手元にご覧ください。また、公園計画はスライドは小さ目になっていますので、公園計画書の一番最後、この白表紙の冊子資料の一番最後に公園計画図もついていますので、そちらもあわせてご覧ください。

 それでは、順を追って説明してまいります。

 まずは甑島の概要でございます。鹿児島県薩摩半島の西に約30kmにあります上甑島・中甑島・下甑島、大きく三つの島で構成される群島でございます。市町村は薩摩川内市ということで、かつてはここに4村ありましたが、平成16年に合併しております。面積117k㎡、人口は約5,000人となっています。産業は、水産業と観光業がメーンとなっております。水産業はマグロの養殖であるとか、キビナゴの漁獲というのがメーンになっております。観光業が、宿泊や飲食という形になっております。観光客ですが、概ね5万人から6万人というところで推移をしていまして、主な利用目的としまして、海岸景観の鑑賞、あるいは海中景観、ダイビングや釣りのメッカになっておりまして、そういった利用がなされております。島へのアクセスですけれども、本土側からの海路のみになっておりまして、飛行機での移動はございません。また、今現在、上甑島と中甑島は橋でつながっております。ただ、今、下甑島とはつながっていなくて、今現在、橋梁工事を行っておりまして、早ければ29年度に完成をしまして、この3島が陸域でつながれるという状況になっております。

 甑島の景観になります。甑島の自然景観は、海食崖を初めとする多様な海域景観でございます。こちらのスライドを見ていただければわかりますが、地層が大変豊かでして、砂岩と泥岩、互い違いに堆積した美しい地層を海食崖が広がっております。特に甑島の西側には、高さ100mから200mに及ぶ写真のような断崖が数10kmも続いております。また、この地層なんですけれども、古いものでは今から8,000万年前のものもありまして、そちらからは恐竜であるとかアンモナイトの化石も発見されているところです。ほかにも、こちら「長目の浜」というところですけれども、この崖から礫が供給されて砂州を形成しています。その中に潟湖と言われる湖を形成している大きな雄大な景観があったり、こちら通称、地元では「ナポレオン岩」と呼ばれておりまして、ナポレオンの顔に見えるんでしょうか、こういった奇岩が海岸沿いにも見られるといった特徴がございます。また、礫浜ですね、崖の下には礫浜がありまして、またこのように削られた海食洞も見られます。海中には、一部ですけれども、北東部にサンゴ群集が見られるといった海域の特徴を持っております。一方、陸域のほうですが、台地上にはスダジイであるとか、タブノキといった常緑広葉樹の二次林が全面的に発達をしていまして、植物相も南方系と北方系の種が交わる場所ということで、また北限種であるとか南限種というものも生育していますので、植物地理学上も重要な地域というふうに認識されています。鳥類では、クロツラヘラサギ、ミサゴ、サシバ、カラスバトなどが見られまして、ウミネコにつきましては、こちらは繁殖の南限地という位置づけにもなっております。こちら、きれいなユリの花ですけれども、甑島の市の花でもあります「カノコユリ」という花です。環境省のレッドリストにも掲載されている種ですけれども、この花が全島にわたって自生をしております。かつては観賞用にも海外に輸出されて、島の経済も支えておりまして、島の暮らしとともにあり、今も地域に愛されている花になっております。

 甑島の島の名前の由来とされている甑型――今でいう蒸し器なんですけれども――の大岩を甑大明神として岩を崇めていたりとか、あとは先ほどお話ししました礫を積んだ石垣が家の外壁をつくったりして、石垣が組まれていたりしていまして、人と自然が深く関わってきた暮らしの風景が見られる地域でもあります。

 今回指定に当たる経緯ですが、現在、鹿児島県の県立自然公園ということで、昭和56年に指定をされております。その後、平成20年代に入りまして、「日本の地質百選」でありますとか、ラムサール条約湿地の潜在候補地であるとか、大変、甑島の自然環境に注目が高まってまいりました。それを受けて、鹿児島県のほうで自然環境の資源を再評価いたしまして、海食崖の連なり、砂州、潟湖群等の多様な海域景観、そして、これらと一体となる景観をなす照葉樹林や希少種の生息・生育地ということで、甑島の国定公園の指定の申し出を受けまして、本日ご審議いただけるという流れになっております。

 甑島の主な景観要素と、それをつなぐストーリーということを改めて整理をいたしますと、まずは8,000万年前と言われている古い堆積岩によって形成された島というのが大もとにあります。それを起源に、長大な崖の景観が広がったり、また、侵食でできた海食洞や奇岩、そして、崩れた岩が礫となりまして、礫州であるとか潟湖、あるいは礫浜というものを形成して、多様な海域景観、この島の特徴を形成しているという状況になっております。また、台地のほうでは、常緑広葉樹に覆われていまして、多様な動植物を育む豊かな自然があり、これらの自然と深く関わってきた、そこで暮らす人たちの文化というものが見られるという状況になっております。

 それを踏まえまして、甑島国定公園のテーマとしましては、「太古の地球を感じる宝の島」ということで今回指定をしたいと考えております。

 こちらが現在の県立自然公園の指定状況です。甑島の景観の特徴である崖や、長目の浜、潟湖群などが重要な地域として指定をされていましたが、海域の指定がないという状況です。また、面積が現在2,500haで、海域を主体とする国定公園の面積要件は3,000haですので、その要件も満たしていないという状況でした。

 こちらが国定公園の保護規制計画図です。本公園の核心地域である崖の部分です。特に西海岸は高い崖が広がっていますので、その部分については特別保護地区とし、それに準ずる西側の崖につきましては、第1種特別地域として指定をしております。また、その崖と一体となる照葉樹林の森につきましては、2種、3種という形で保全を図り、また、海域側は今回初めて海域公園地区ということで、崖から1km、海域公園地区として、そのさらに外側1kmに普通地域を指定しまして、崖を中心とした海と陸の両方の保全を図ります。また、潟湖群の長目の浜については、第1種特別地域。また、こちら北東にサンゴ礁の群落があるんですけれども、こちらは海域公園地区ということで、各景観要素の保全を図っております。面積は、全体で、海も入れまして、約3万haということで、県立自然公園時のおよそ12倍の面積を指定しております。

 続いて利用施設計画の概要です。特異な海域の景観を望める展望施設は、県立自然公園時に整備されている施設を引き継ぐ形で計画を配置しております。また、既存のキャンプ場につきましても、甑島はかなり宿泊施設が少ないという状況にありますので、本公園においても利用施設として位置づけて、必要に応じて整備を図ってまいりたいと思います。その他、既存の車道や歩道というのも位置づけているところです。

 公園計画とは別に、甑島はクルーズ船を使用した海域の利用というのも進めておりまして、添乗員が解説をしながら間近に断崖を見られるというものが進められています。これは公園計画には反映されていないんですけれども、海域の利用に関して、受け入れの強化、あるいは受入体制の強化や質の向上を図っていきたいと考えております。

 パブリックコメントの状況です。計、意見として四ついただいております。参考資料1-4をご覧いただけますでしょうか。裏面に番号を四つ振っております。名称、関係者の連携体制の強化、道路事業の自然環境への配慮、文化的価値の評価についてご意見をいただいておりますので、それぞれについて対応方針のとおり進めていきたいと考えております。

 続きまして、中央環境審議会の委員の視察を昨年8月末に実施をしております。こちらの状況につきまして、参考資料1-5をご覧ください。

 資料に明記されている委員の方々、そして、鹿児島県の審議会自然環境部会の方、また、有識者といたしまして、地形地質の専門家にご協力いただき視察を行いました。毎回、視察の最後に、会議室で各委員からご意見をいただく場を設けておりますので、ここでご意見を紹介させていただくとともに、今後の対応についてご説明いたします。

 まず、大きく分けて、国立公園の利用の推進ということで、利用のあり方についてご意見をいただいております。利用計画の検討が不十分ではないかと。利用の増加を図るための利用計画の充実を図るべきだと。島の周遊観光ではなく、プログラム型の利用を基本とすべきと。あるいは、陸域と崖、海域のサンゴ、人文的な要素、自然を土台に人の暮らしにいかにつなげていくかを一つのストーリーで構築すべきという意見もいただいております。また、国際化についても重要だというご意見をいただいております。

 また、ガイドの育成、インタープリターの養成、あるいは地形地質、また島民が地域の大切さを理解することで、受け入れ側の質の向上をして利用の促進を図る必要があるといったご意見もいただいております。

 その他、「ひと・まち・デザイン賞」に申請してはどうかということであるとか、ジオパークについても同時に進めるべきではないかというご意見をいただいております。

 以上、利用の部分につきましては、薩摩川内市のほうで、甑島の観光振興のためにさまざまな事業を今現在行っているところなんですけれども、その中で、観光にスポットを当てた「甑島ツーリズムビジョン」というものの検討を今年度から、地域の関係者を集めた委員会を設置して検討を行っていまして、今年度内に策定される予定になっております。この中では、来島者向けのアンケートを実施したりとか、広く国民を対象としたウェブアンケートも実施しておりまして、それを踏まえてツーリズムビジョン、そして、それを実施・実現するための行動計画の策定というもの、そして、推進体制の検討を行っております。その策定や行動計画を実施する中での成果を踏まえて、今後の事業計画の見直しや管理計画の内容の検討、そして、それに伴う必要な施設の整備というものを進めていきたいと考えております。

 ガイドの育成につきましては、次年度からインタープリター養成事業ということで、地域資源の調査であるとか、質の高いガイドの育成というものを行う予定ですので、この延長で、さらには公認ガイド制の導入というものも考えたいと思っております。また、地域一丸となってツーリズムビジョンを推進することで、受け入れ側の意識も改革して、利用の質の向上にも努めていきたいと考えております。

 その他の部分です。「ひと・まち・デザイン賞」についても、ご助言をいただきまして、検討をしてまいりたいと考えております。

 ジオパークにつきましては、現在、ツーリズムビジョンの委員会の中でも議論が出ておりますが、現状、まだ地形地質に関する科学的な知見が足りないという状況でございます。ですので、地域としては、まず短期的にはエコツーリズムの推進というのを進めながら、必要な調査を進めて、最終的にはジオツーリズムという形で発展させていく方向で、ジオパークについても検討をしていきたいと考えております。

 続いて、自然環境の調査です。サンゴの情報が少ない。あるいは潟湖、あるいは地形地質の調査をすべきだと。また、甑島固有種、あるいは北限種の群落の推移について留意すること。ユリ草原の維持、外来種の管理等について、科学的知見の蓄積や啓蒙も重要と。カノコユリの植栽記録も保管されるべきというご意見をいただいております。こちらにつきましては、資源の保護というだけではなくて、資源の発掘という観点からも重要なことであると考えておりますので、いただいたご意見を生かしまして、調査やモニタリングを進めて、検討してまいりたいと考えております。

 裏面になります。

 自然環境の保全ということで、三面張りの河川が多いということや、耕作放棄地について、国定公園の指定を契機にどう変えていくかを考えるべきだと。漂着ごみが気になると。あるいは、カノコユリは人の手を入れることで増えたので、多少、撹乱があったほうがよいといったご助言をいただいております。

 三面張りの河川につきましては、ご意見を生かしまして、指定後の管理を進めたいと思っておりまして、必要に応じて管理計画の掲載についても検討してまいりたいと思います。

 耕作放棄地につきましては、甑島の段々畑の再生なども国定公園の魅力となり得ると考えております。今後の検討課題としてまいります。

 漂着ごみにつきましては、これまでも大規模な清掃活動を行っておりますが、夏場の台風であるとか、冬場の季節風の影響で追いつかないという状況もあります。ただ、今後はツーリズム推進体制のもとで、定期的な啓蒙活動であるとか、清掃活動を含めたイベントを開催して、より効果的な除去に努めてまいりたいと考えております。

 カノコユリにつきましては、ご意見を生かして、指定後の管理を進めてまいりたいと考えております。

 以上、現地視察における委員意見の概要と、それに対する対応方針をご説明いたしました。

 最後、国定公園の名前ですけれども、「こしきしま」としたいと考えております。現在、甑島の呼称が「じま」であるとか「しま」と呼ばれていて、地元で呼び方が統一されていないという状況があり、薩摩川内市で、「こしきしま」という形で統一して今進めている状況です。新しく就航した高速船につきましても、「こしきしま」としてPRを行っているところでもあり、薩摩川内市の意見を踏まえ、「甑島(こしきしま)国定公園」としてまいりたいと思っております。説明は以上になります。

○武内部会長:どうもありがとうございました。それでは、この甑島国定公園について、桜井委員、どうぞ。

○桜井委員:前の小笠原のときと同じなんですが、海域を入れるのはいいんですけれども、真っ白なままの海域をいつまでも入れていただきたくないんですよね。言っている意味は、海底地形がちゃんとあるはずなんですよ。陸と同じように。そうしますと、1km、3kmを海域公園と入れましたけれども、この真っ白な状態では、一体、海底がどうなっているかわからないんですよね。例えば、サンゴがある場所は、サンゴがある場所で浅くなっているわけですね。あるいは、海岸地形がそのまま陸と同じように崖ができて続いているとか、海谷があるとか、そういう特色がありますので、これはぜひお願いなんですが、海域を入れる場合には、常に海底地形を入れていただきたい。そうしないと、全く海のイメージが湧かないので、よろしくお願いしたいと思います。以上です。

○武内部会長:ありがとうございました。尾崎委員、お願いします。

○尾崎委員:繁殖南限のウミネコのことなんですけど、ちょっと事前に調べてこなかったので、もしわかれば教えていただきたいんですが、規模はどのくらいの数がいたかということです。というのは、南限とか北限、通常、脆弱だと思うんですね、数など。今のお話の中で、島に橋がつながるということで、懸念されるのは外来種の問題、例えば、ネコなんかが自由に行き来するようになると、脆弱な繁殖地がかなり大きな影響を受けると思いますので、その辺りの情報収集とか、あるいは調査とか、もしあるようでしたら教えていただきたいと思います。

○武内部会長:ありがとうございました。鷲谷委員、どうぞ。

○鷲谷委員:新規指定に関してですが、質問が一つございます。ここに自然環境の保全・活用に関わる民間団体が活動していらっしゃるかどうかということなんですけれども、視察のときに随分ご意見が出ているようですが、そのご意見を生かしていくに当たって、やはりそういう民間の団体や個人にかなり期待せざるを得ないと思うんですね。その現状について教えていただきたいと思います。

○武内部会長:ありがとうございます。ほかにご意見やご質問。どうぞ。

○佐藤委員:言葉で三面張りの河川というのがよくわからなかったので、教えてください。

○武内部会長:わかりました。ほかによろしいでしょうか。

(なし)

○武内部会長:それでは、今、ほとんどが質問だったとは思いますけれども、ご意見もありましたね、海底の地形のことで、お答えいただきたいと思います。

○説明者:海底地形につきましては、今現在、海域の指定の評価を各方面で諮っているところですから、図面についても検討したいと考えております。

 先に三面張りの話についてご説明不足ですみません。川の側面2面と河床の1面、これをあわせて三面といいまして、そこがコンクリートで覆われてしまっている状況です。いわゆる生物の多様性上あまりよくないということで、甑島であれば、もっと自然状態に戻したらよいのではないかということです。説明不足で申し訳ございません。

 鷲谷先生からありました民間団体ということで、ガイドという意味で言えば、なかなか育ってはいないんですが、例えば、皆さん現地視察された際に、船で現場を見たんですけれども、その際に、船に乗っている乗務員さんが、地形地質の説明をされていたりとか、あるいは地域の自然であるとか文化を解説するという人も現地にはいらっしゃいまして、現地の視察の際にはご説明をしていただきました。

○鷲谷委員:活用のほうは、先ほどのご説明でわかったんですが、保全に関しての課題も幾つかあると思うんですが、それで行政と一緒に管理などに積極的に関われるような、個人もしくは団体が存在するかどうかがポイントになると思うんですが、その辺を教えていただければと思うんですが。

○薩摩川内市:鷲谷先生ご指摘のように、民間の団体というものは組織化されてはおりません。ただ、地域のガイドの方が、植物や動物のことに対して興味を持たれている方や関心のある方がおられまして、そういう方々が個人的にはいろんな形で、行政でありますとか関係者のほうにアドバイスをしたり、意見を述べていただいたりというのがあります。

 今後、先ほどありましたとおり、ツーリズム推進協議会を立ち上げますので、その際には各分野の皆さんにも参画いただいて、組織的な活動に移行できるように努力したいというふうに考えております。

○国立公園課長:国立公園課長でございますけれども、私も現地視察を一緒にさせていただきまして、特に先ほど説明がありましたカノコユリという、自生しているユリなどにつきましては、地元の方々が従前から地域の宝として一生懸命保全に取り組んでいらっしゃるという話を伺いました。ですから、いわゆる自然保護団体という形ではないと思うんですけれども、そういった素地は地元の方々は持っていらっしゃるということでございますので、また、薩摩川内市さん、あるいは鹿児島県さんとも、連携をとりながら、そういった方々の支援もできればと考えております。

○説明者:最後に尾崎委員からご質問のありましたウミネコの繁殖地の状況なんですが、こちらに鹿島断崖と言われているところがありまして、ここがウミネコの繁殖地の南限とされているところです。平成24年度に鹿児島県で調査をしていまして、断崖では成鳥は1体、隣に鹿島港あるんですけれども、そちらで成鳥が48体、幼鳥4体が確認されている状況です。

○尾崎委員:外来種の危険は。

○説明者:それは動物のということですか。

○尾崎委員:はい。

薩摩川内市:外来種による既存の種への影響について、直接、こういったものがあったというような事実は私どものほうは確認していないというところでございます。事実調査が行き届いて部分もありますので、これからも引き続き管理といった部分で作業を進めていきたいと考えてございます。

○武内部会長:どうぞ。

○小菅委員:今、外来種というお話でしたけれども、ノネコ、もしくはノラネコについては、この辺の辺りはどうなんですかね。これ一番大きい脅威だと思うんですけれども。

○薩摩川内市:ネコについて、屋敷ネコが野生化しているということは、現実的にはあり得る話かと思います。ただ、ノラネコ、ノライヌといった部分では、現実的には管理されていますので、発生はないと考えております。

○説明者:これから恐らくモニタリングが大事になってくるかと思います。これだけ公園区域も広げましたし、利用もこれから増加していくと考えておりますので、モニタリング体制をしっかりとって、保全に努めてまいりたいとえております。

○武内部会長:ほかにご意見、ご質問ございませんでしょうか。

 もしないようでしたら、甑島国定公園の新規指定に係る諮問案件について、この名称を「甑島(こしきしま)国定公園」とするということも含めて、ご了承いただけますでしょうか。

(異議なし)

○武内部会長:それでは、本件については適当と認めることにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

 それでは、次に三陸復興国立公園の拡張(南三陸金華山国定公園の指定の解除)について、事務局から説明をお願いしたいと思います。

○説明者:議題の二つ目になります。三陸復興国立公園の拡張ということで、こちらも資料2-3の印刷物を用いてご説明したいと思います。また、こちらも縦にすごく長い公園でして、スライドでは大変見にくいかと思いますので、冊子の一番最後に図面を載せてありますので、そちらもあわせてご参照いただければと思います。

 現在、環境省では、東日本大震災の復興に資するため、三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興ビジョンということで、こちらにあります七つのプロジェクトを進めているところです。三陸復興国立公園の創設というのも一つ柱になっておりまして、そちらにつきましては、一昨年に、陸中海岸国立公園に北の青森県側を追加いたしまして、創設をいたしました。今回ご審議いただきますのは、この南側、南三陸金華山国定公園ということで、気仙沼市から牡鹿半島の最南端の石巻市までの部分を編入いたしまして、拡張するものです。

 三陸復興国立公園の景観になります。

 こちらは岩手県田野畑村というところでして、大変大きな断崖層がつながっております。こういう断崖が宮古市より北側に広がっているという状況です。

 こちらが宮古市の浄土ヶ浜というところでして、大変重要な、主要な観光地になっているんですけれども、沿岸にはこういった奇岩類も見られる状況です。

 こちらは気仙沼大島になります。宮古市から南側は、大きな崖というものではなくて、リアス海岸がこのような形で広がっている状況です。

 そして、一昨年、三陸復興国立公園が指定をされました。こちらの青森県側の景観ですが、このように短い区間ではありますけれども、多様な海域の風景を有していまして、この地は「みちのく潮風トレイル」の玄関口、北の玄関口にもなっておりまして、歩いていて最初のところなんですが、利用者を楽しませてくれる魅力的な地域となっております。

 今回、七つのプロジェクトが示されているグリーン復興ビジョンの策定に当たりまして、中央環境審議会から、復興の考え方について答申をいただいております。その中で、三陸復興国立公園についての考え方も示されておりまして、三陸復興国立公園の区域につきましては、既存の陸中海岸国立公園を中核としまして、青森県八戸市の蕪島から宮城県石巻市・女川町の牡鹿半島まで、そして、その周辺の自然公園を対象に、段階的に再編成を行いなさいと。そして、2番目として、迅速に再編成するためには、既存の公園計画を基本として進めなさいと。ただし、将来的には、復興の過程で変化する自然環境も踏まえて、地域区分を見直しなさいというご意見をいただいております。また、利用計画につきましては、長距離海岸トレイル(みちのく潮風トレイル)であるとか、エコツーリズムといった、利用形態に対応することも含めて見直しなさいという、この主に三つのご意見をいただいております。

 それを踏まえまして、今回の拡張のポイントを三つに整理をいたしました。一つが国定公園の編入ということで、南三陸金華山国定公園を編入いたしまして、国定公園自体は解除となります。2番目、迅速な再編成ということで、公園区域及び保護規制計画は、基本的に国定公園の計画を踏襲しております。三つ目、新たな利用拠点ということで、今回、グリーン復興プロジェクトを進めるに当たって、利用拠点の整備をしたいと考えておりますので、こちらの三つについて後ほどご説明をいたします。既存の国定公園の施設につきましては、国立公園に引き継ぎまして、それに合わせて施設計画を位置づけております。

 それでは、それぞれについてご説明いたします。

 まず、国立公園への編入です。こちらは南三陸金華山国定公園の計画を、それも基本的にはそのまま編入をしているという状況です。

 保護規制計画につきましても、復興に早期に貢献するという観点から、迅速に再編成をするために、基本的に国定公園の計画を踏襲しております。規制の強弱につきまして、国定公園時の規制のとおり、リアス海岸の海岸線にある岩礁や砂浜、海食崖というのを第1種、第2種特別地域に指定しまして、その海岸と一体となすクロマツ、アカマツ、タブノキといった自然樹を第2種、第3種という形で保全をしているという状況になっております。

 三つ目、こちらが重要なポイントになってくるところですが、新たな利用拠点ということで、まず初めに、牡鹿半島の一番最南端になります鮎川浜というところに集団施設を計画して、この地域の復興の拠点としたいと考えております。鮎川浜は、牡鹿半島やその周辺に島があるんですけれども、その島々の観光の主要な拠点となっておりまして、金華山であるとか、網地島、田代島といった島へ渡る交通の要所でもあります。ここで、鮎川浜の復興について検討する「鮎川港まちづくり懇話会」というのが組織されまして、民間の観光関係者の意見が反映された利用施設整備の計画が策定をされている状況です。環境省も、その計画を踏まえて、情報拠点施設や駐車場を整備する予定です。現在、地域の関係者と意見交換を行いながら、施設の設計や運用体制の検討を進めているところです。情報拠点施設では、地域の自然や暮らしやそれにつながる体験プログラムを提供し、拠点としてまいりたいということと、あとは「みちのく潮風トレイル」も、ここを通して、トレイルの案内等の拠点にしてまいりたいと考えております。

 もう一つ、「里山・里海フィールドミュージアム構想」というものが七つのプロジェクトの一つにございまして、それに伴う利用拠点として、二つの園地を追加しております。「里山・里海フィードミュージアム」というものは、国立公園を中心に、里山や里海、あるいは集落を含めた一定のエリアを一つの博物館のように見立てまして、自然を活用したさまざまな体験プログラムを、いろんな面のプログラムを複合的に提供していくという取組の一つです。この地域は、こちら側に海の志津川湾であるとか追波湾という海のエリアがあります。また、ここに北上川が流れておりまして、川のエリアがあります。真ん中に翁倉山という里山のエリアがありまして、比較的小さい範囲の中にさまざまな自然の景観の特徴を持つところがありますので、ここを「里山・里海フィールドミュージアム」として取組を進めていきたいというふうに考えております。山の道や川の道を設定して、山や海の人の活動をつなぐことによって、森・里・川・海の連関を再生して、より深い自然体験というものの提供に寄与できるのではないかと考えております。

 そして、具体的なステップですが、この志津川湾に面しました南三陸町の戸倉と言われている地区、もう一つは石巻の北上川の河口にあります月浜というところを、フィールドミュージアムに必要な施設整備を図る拠点施設とするため、園地を計画しております。

 もう一つ、森の拠点というものも内陸側につくる予定なんですけれども、こちらは当面、登米市というところにある道の駅の既存の施設を活用することを考えております。また、こちらは鮎川浜同様、「みちのく潮風トレイル」と連動させて、トレイルの利用者がフィールドミュージアムとあわせて体験できるように取り組んでいきたいと考えております。

 続きまして、昨年10月に実施しました、本部会の現地視察につきましてご説明いたします。こちらもまた参考資料2-5をご覧ください。

 昨年の10月11日から12日、出席委員6名の方、そして、3名の有識者にご協力をいただいております。

 今回の視察行程の最後にも、各委員からご意見をいただいてありますので、ご紹介をさせていただきます。

 まずは利用のあり方です。地域に物語が残されているので、それらを踏まえたプログラムづくりを進めるべきだというご意見であるとか、海をもっと活用して、海のストーリーを中に組み込んではどうかと。地域の営みというものも国立公園の中に取り込むべきであるというご意見をいただいております。また、東北に来る人が地元の人とのつながりを持てるような施設整備をするべきだと。また、国際化は大事であるので、取り組むべきだというご意見をいただいております。

 また、人材育成につきましては、若い人を育成すべきであるとか、地形地質のインタープリターが必要だというご意見をいただいております。

 また、地域との連携ということで、地元のさまざまな団体とつながっていくべきと。地域の人と一緒になって復興していくべき、あるいは国立公園で生活していく人が活躍する場を確保していくように取り組む必要があるというご意見をいただいております。

 こちらにつきましては、いただいたご意見を生かしまして、先ほどの鮎川浜のビジターセンターの運営であるとか、フィールドミュージアムの取組の際に取り組んでいきたいというふうに考えております。

 具体的には、展示で終わることのない、魅力的な体験プログラムづくりであるとか、ガイドの育成、海のアクティビティを実現していきたいと考えております。

 また、国際化につきましては、復興に関する国立公園であるとか、ロングトレイルというものが大変海外の人に関心が高いですので、外国人の利用者の受入体制を整えていく取組も進めていきたいと考えております。

 また、各事業で、地元でさまざまな団体と連携をしております。その場で若い人の参画であるとか、国立公園の周辺で生活する人が活躍できる場を増やしていくとか、そういった取組もやっていきたいと思います。実際に、復興エコツーリズムであるとか、トレイルのイベントなどでは、地元のガイドさんを活用したり、トレイル利用者に対するおもてなしというものを、地域の方々に参加していただいたりしまして、地元の人と利用者のつながりを生むような取組を進めております。これからも地域の方と一緒になってグリーン復興プロジェクトを進めていきたいと考えております。

 裏面になります。

 自然の持つレジリエンス・自然再生ということで、自然の生態系を活用したレジリエンスのシンボル的な取組が必要ではないか、あるいは地域の人々が震災前に見ていた風景の再生に取り組んでいただきたいと。住民が高台に移転した後の土地利用をどうするのかという議論がほとんどない、もっとグリーン復興プロジェクトが関与すべきではないかと。自然再生プロジェクトを仕掛けるなど、新たな価値の創造をするということを考えてもよいのではないかというご意見をいただいております。

 こちらは、なかなか環境省でも大変な課題であると考えておりまして、多様な主体の参画が必要であるため、各種取組は思うように進んでいない部分ではございます。ただ、それでも、今回編入する牡鹿半島の部分につきましては、自然環境の再生を通じてレジリエンスを高めるとともに、今後の災害跡地の土地利用モデルとして構築する、そういった取組も進めていく予定となっております。また、国立公園内では、気仙沼大島では防潮堤がセットバックされて、生態系を活用した防災・減災の取組が進められていたりとか、あるいは、公園外ですが、陸前高田市の小友浦では干潟の再生に向けた検討がなされておりまして、こちらにつきましては、専門家と環境省の連携に努めているという状況です。引き続き、関係者と調整を行いながら、可能なところから一つずつ取り組んでいきたいと考えております。

 続きまして、公園計画です。

 国定公園を国立公園に編入する形だが、他の区域を入れて拡張するだけではなく、つながりやネットワークを考えていくべきだと。あるいは、変化していく景観の中で、国立公園の将来をどう位置づけていくのかを考えていかなければならない。県立自然公園を含めたときの構想もあわせて考えるべきであると。山から海までの流域を一つの対象として、人と自然の関わりというものがこの公園のテーマであるといったご意見をいただいております。

 まずは、ネットワークにつきましては、トレイルであるとか、エコツーリズムというものは、国立公園に捉われず、地域をつなぐものとして取り組んでおりますので、引き続き沿岸の被災地のつながりやネットワークの強化に努めていきたいと考えております。

 国立公園の将来をどう位置づけていくかということですが、こちらは最初にご説明しました審議会の最初の答申にあるとおり、今現在、大規模な高台造成であるとか、地震や津波による自然環境の変化などが大きい状況ですので、三陸復興国立公園の全体を見直していく必要があると考えております。その中で、国立公園の果たす役割や具体的な取組について、柔軟に検討していきたいというふうに考えております。

 人と自然の関わりの実現の部分につきましては、今後編入する県立自然公園や三陸復興国立公園の部分拡張に当たっては、森・里・川・海のつながりを考慮しながら、地元の要望も踏まえ、可能な地域から段階的に検討を進めていきたいと考えております。

 続きまして、「みちのく潮風トレイル」ですが、安全面の確保であるとか、トイレの整備、あるいは地元にお金を落とす仕組みが必要だというご意見をいただいております。トイレにつきましては、当然必要ですので、必要に応じて整備を検討するとともに、あるいは既存のトイレの活用も考えていきたいと考えております。地元にお金を落とす仕組みということで、トレイルのガイドの活用の推進であるとか、あるいは1泊のついたモデルコースを設定して進めるなど、引き続き地域の産業と連携をした取組を進めていきたいと考えております。

 シカ対策につきまして、これまで取組を進めていただいていた県や市と調整しながら、対策を検討していきたいと考えております。

 三陸については、以上になります。

○武内部会長:それでは、本件についてご意見、ご質問お願いいたします。山極委員、お願いします。

○山極委員:ちょっと教えていただきたいんですけれども、先ほど局長から前年並みの予算の確保をしたとおっしゃっていただいたんですけれども、三陸復興国立公園というのは、例えば、復興予算の特別措置があって実施計画がつくられているのか、あるいは、もしそうだとしたら、何年までというのがあるわけですね。その後、いろんな施設をつくるようですけれども、その維持管理についてはどういう基準になっているのか。突然はしごを外されちゃうと、この維持管理ができなくなって、全く浮いちゃうということがあり得ますので、ちょっとその辺を教えていただきたいと思います。

○武内部会長:ありがとうございます。ほかに。磯部委員、お願いします。

○磯部委員:局所的・部分的なところで申し訳ないのですけれども、今の資料の最後の1枚の表側、新たな利用拠点、月浜と書いてあるところですけど、そこの図の中に、月浜園地のすぐ下のところに北上川河口の自然再生モニタリングという星印がわざわざ書いてあって、ここは長面浜という、津波でかなり地形が変化しているというか、侵食されて、地形がもうがらっと変わってしまったところだと思うんです。それでモニタリングというような言葉になっているのかなと思ったんですけれども、それの活動の状況とか、今後の今指定する月浜園地というところと何か関係があるのか、何でも結構なんですけど、わかる情報があったら教えていただけるとありがたいんです。ここは自然再生という意味でもとても大事な湿地帯であったと思いますので、よろしくお願いします。

○武内部会長:ほかにございませんでしょうか。浜本委員。

○浜本委員:今までにない形の国立公園や国定公園からの方針だと思うんですが、パブリックコメントを実施したにもかかわらず、0件というのは、過去の国立公園の再生ではなかったのではないかなと思うんですが、これはどういうふうに捉えておられるかお聞きしたい。関心がないわけではないと思うんですけど、理解が進んでいないというふうに考えます。地元の声だとか、震災に遭ったところを国立公園に移行するということに関して、国民があまり興味を持っていないのか、ちょっとその辺りを、感触として、現地に行かれた委員の方にお聞きしたいなと思います。

○武内部会長:ほかによろしいでしょうか。小泉委員。

○小泉委員:「みちのく潮風トレイル」のことなんですが、私がもし利用者だと思って行くとすると、ザックを背負っててくてく歩きます。そうすると、途中でやっぱり泊まるというようなことが出てくるのですが、すぐそばに簡単に宿舎がないというか、泊まれる場所がないということがよくあったんですね。だから、場合によっては、無人の避難小屋、山小屋の避難小屋みたいなものでいいんですが、ちょっとした、数人泊まれる程度の何かがあれがいいと思うんですが、それのご検討とか、もしできたら、していただけるとありがたいんですが。

○武内部会長:ほかにございませんでしょうか。

(なし)

○武内部会長:それじゃあ、お答え――まず局長から、ちょっと、どうぞ。

○国立公園課長:すみません。

○武内部会長:わかりました。課長。

○国立公園課長:山極先生からいただきました予算につきましてですけれども、復興関係の特別会計予算は、27年度までということになっております。今後、復興特会はどうなるかというのは、政府全体の検討になりますので、まだ私どもはどうなるかということはわかりません。

 ただ、この三陸復興国立公園の整備等につきましては、現在は復興特会を活用させていただきながら、集中的に、例えば、トレイルの検討であるとか、PR等を行っております。この特会が終わった後につきましても、通常予算の中で公共事業としての整備を続けていくということになりますし、それから、例えば、八戸や石巻につきましては、自然保護官、保護官事務所を増やしてきており、地元の方々と連携する体制を整えてきております。

 施設の維持管理につきましては、例えば、ビジターセンターのような箱物の施設、インフォメーションセンターなどをつくる場合には、基本的に光熱水費は国費で出して、運営管理につきましては、地元のご協力をいただきながら、つくる前に、計画の段階で地元と十分調整を図って、維持管理がちゃんとなされていくよう調整をとった上でつくっていくというやり方をとっております。

 トレイルの維持管理というのも、非常に重要かと思うんですけれども、今回のトレイルにつきましても、基本的には、既存の道をたどっていくようなことになるんですけれども、どういうところを通っていくか、まち中を通っていったり、海辺を通っていったり、山合いを通っていったりということを、地元の方々の自分たちの道として認識していただくという趣旨で、何度もワークショップを開きながら事務所のほうで検討をしてきておりますので、そういった管理も地元と一緒になりながらさせていっていただきたいと考えております。ですので、継続的に、ご指摘のあった点を留意しながらやっていきたいと思っております。

○山極委員:重要なのは人件費なんですよね。いろんな市に絡んでいると思うんですけれども、そういった人件費は環境省からは一切出ていないのか、地元のほうから出向でいろんな職員というのが措置されているのかというようなところをちょっとお聞きしたい。

○国立公園課長:人件費につきましてですが、これも例えば、ビジターセンターの維持管理の中で一部を国費から出して、あるいは協議会という形をとりまして、地元からのご負担もいただいて、協議会で人を雇うという形をとっていることが多い状況でございます。

 国が直接雇用といったことはできないんですけれども、例えば、いろいろなものの維持、登山道の維持や草刈りなどを、グリーンワーカー事業という予算なんですけれども、地元の山岳会にお願いをしたりなどしてなるべく地元にお金を落とし、地元の方々で管理いただけるような予算というのはございます。

 あとは本当に雇用に結びつくかどうかというのは、これはなかなか大きい問題でございますけれども、こういったエコツーリズムも含めて、なるべく漁業とか、食の楽しみなど観光的なことも含めながら、地域の方々とともに、そういった方面へもつながるように、国立公園に活かしていければと考えております。

○説明者:それでは、続きまして、浜本先生からいただきましたパブリックコメントの件ですけれども、0というのはなかなかないんですけれども、意見がないのは確かに我々としても問題かと思っておりますので、周知の仕方も重要かと思っております。今回、グリーン復興プロジェクトとしてパブコメをかけたという状況ではなく、どちらかというと公園計画というイメージが強くて、あまり意見が出なかったのではないかと思っています。地域は大変グリーン復興プロジェクトに期待をしておりまして、我々もそれに応えるように努力をしておりますので、パブコメは0でしたけれども、地域と一緒になって引き続き取組を進めていきたいと考えております。

 また、小泉委員からいただきました泊まる場所につきまして、確かにこれからスルーハイクという形で、ずっと歩かれる方にとってみれば、泊まる場所、避難小屋というのは重要かとは思っております。例えば、地域の方と一緒になってテントサイトを用意したりとか、あるいは、聞いた話によると、地元の公民館の敷地を使っていいよとか、そういった温かい声もいただいておりますので、そういった地域のお力もおかりしながら、トレイル利用者の安全確保していきたいと考えております。

 長面のモニタリングについては、地方環境事務所から回答させていただきます。

事務局:東北地方環境事務所の西村でございます。東北・東日本大震災からの復興にご支援いただきまして、ありがとうございます。

 磯部委員からの長面の件ですけれども、月浜にインフォメーションセンターを整備しようというふうに、計画書にもまさしく長面の干潟の動きがあったということでございます。自然環境の変化につきましては、生物多様性センターで東北沿岸の自然環境の変化を、今、データで捉えているという活動がございます。それに加えて、地元の人たちと一緒に、干潟の変化を見ていこうという取組がすごく重要ではないかということで、今回、月浜のほうにセンターを整備させていただく予定ということになっております。そこでは、このセンターは川のセンターと呼んでおりまして、北上川の周辺の自然環境を生かしながら、アクティビティーを用意するというのと、もう一つ、自然再生という観点から干潟の変化を捉え、どういう活動が必要なのかというのを、地域の方々、利用者の方々と一緒に考えていくような施設にしていきたいと考えているところでございます。

 以上です。

○説明者:事務方からの回答は以上になります。

○武内部会長:ほかによろしいでしょうか。

(なし)

○武内部会長:それでは、三陸復興国立公園の拡張に係る諮問案件について、ご了承いただけますでしょうか。

(異議なし)

○武内部会長:それでは、本件については適当と認めることにいたしたいと思います。どうもありがとうございました。

 それでは、次に上信越高原国立公園の再編成等について、事務局から説明をお願いいたします。

○説明者:それでは、3番目の議題になります。上信越高原国立公園の再編成等について、資料3-7を用いてご説明いたします。ちらも地図が小さくなってしまいますので、申し訳ないですが、白表紙の後ろの全体図もご覧いただきながら、参考にしていただければと思います。

 本議題ですが、三つの件が入っております。一つが上信越高原国立公園の西部地域について、東側の大きな団地と西側の団地に分かれておりますが、西側の地域を新しく分離・独立させまして、国立公園に指定するというものについてご審議をいただきたいということです。二つ目が、谷川地域につきまして、公園計画の見直しを行いましたので、この点検と。もう一つは、小さな変更ですけれども、群馬県の中之条町にあります芳ヶ平周辺の公園計画の一部を変更いたしました。この三つについて、ご説明をいたします。

 まず、上信越高原国立公園の概要ですけれども、昭和24年に指定されまして、昭和31年に西部地域が編入をされました。面積は大雪山に続いて日本で2番目に広い国立公園です。群馬、長野、新潟の3県にまたがる国立公園になっております。

 西部地域の概要ですけれども、火山・非火山が混在しておりまして、標高は大体1,900から2,200m程度、起伏の大きい山地景観になっております。高標高地にはハイマツなどが生育していまして、その下部にはシラビソなどの針葉樹林、さらにブナの自然林であるとか、シラカバなどの広葉樹、カラマツの植林地が見られます。また、ライチョウの国内の北限生息地が火打山にあります。また、イヌワシ、クマタカなどの猛禽類も生息しています。

 文化につきましては、戸隠神社を初めとする古くからの山岳信仰の地でして、野尻湖ではナウマンゾウの化石が発掘をされております。

 最近の利用の概況ですが、スキー利用客、平成3年をピークに利用者数が減衰をしてきておりまして、近年はグリーンシーズンの利用が増加をしてきております。また、本地域の一部であります糸魚川地域では、日本で初めて世界ジオパークに登録された地域であります。関係市町村は、新潟の2市及び長野県の4市町村という形になっております。

 今回、上信越高原国立公園の分離に当たって、両地域の景観的な違いをご説明いたします。

 これまでの上信越高原国立公園の景観的な特徴といたしましては、火山性高原であるとか、火山性連峰でありまして、その結集性が評価をされておりましたが、今回、この西部地域の点検を行う際に、改めて地形地質について調べたところ、赤丸が火山になっていまして、黄色丸が非火山なんですけれども、比較的小さいエリアに火山と非火山が混在しているという極めて特徴的な地形地質を持っているということがわかりました。

 写真は、わかりづらいかもしれないんですけれども、戸隠が非火山なんですけれども、すごく山肌がごつごつしている感じがわかるかと思います。ほかの火山と、やはり外見的にも違いがわかるということでございます。

 また、利用面におきましても、こちらの東部地域と西部地域が一体的に利用されているというよりは、それぞれで分離されているという傾向が見られるということで、今回、改めて西部地域を、一度加えたんですけれども、分離をして、新しく国立公園として指定したいと考えております。

 今回の分離に当たりまして、公園区域、保護規制計画の変更はございません。本地域の景観的な特徴を持ちます火山・非火山につきまして、それらの厳重な保護を図るため、特別保護地区や第1種特別地域に指定をしているという状況です。

 また、野尻湖が、こちら飛び地で入っております。野尻湖は、こちらの黒姫山と言われている火山が噴火をいたしまして形成された湖と言われておりまして、野尻湖から見る山々、黒姫や、飯縄、妙高というのは、大変すばらしい景観も持っているということでありまして、本公園の景観の特徴を語る上で、また、その利用上の面においても、重要な地域として公園区域に編入をしています。

 利用計画の主な変更点についてご説明いたします。

 いずれも国立公園のエントランスの利用の強化ということで、いもり池、そして、戸隠に集団施設地区を新たに設置をしております。いもり池のほうにつきましては、新潟県が設置したビジターセンターもありまして、情報提供や体験プログラムの提供の拠点となり得るということで、こちらを集団施設地区にしております。戸隠地域につきましては、戸隠神社を中心とするエリアで、門前町としての人文景観もすぐれていると。また、戸隠連峰の登山口、登山の拠点ということでもありまして、こちらの地区を総合的に整備を進めるため、集団施設地区を新たに追加をしております。

 また、公園外にも、本国立公園の利用を推進していく上で拠点となる、例えば、戸隠地質化石館であるとか、ナウマンゾウ博物館、あるいはフォッサマグナミュージアムといった拠点もありますので、これらと連携しながら、受入体制の強化を図っていきたいと考えております。

 歩道の計画の変更になります。本地域には、長距離自然歩道の一つであります中部北陸自然歩道がありましたけれども、公園利用との関係は、あまりございませんでした。今回、本公園を中心に、公園外の利用も含めて、中部北陸自然歩道として一つにつないで、一体的な整備を行うことで本地域の魅力を十分利用者に感じてもらえるよう、「歩く」という新たな利用を推進してまいりたいというふうに考えております。

 続いて、単独施設になります。中部北陸自然歩道は、野尻湖も1周をしてつなぎますが、そこからの展望利用地点として、展望施設であるとか、園地を計画いたしました。また、グリーンシーズンの利用を推進するということから、妙高市にありますスキー場の一部を索道事業として位置づけ、夏季の利用を考えております。そして、その上の部分に園地を整備しまして、展望利用あるいは散策利用というものを検討していきたいというふうに考えております。

 続きまして、新しい国立公園の管理体制についてご説明いたします。分離後、国立公園の保全と利用を効果的に進めるために、多様な主体の参画による「新国立公園連絡協議会(仮称)」というものを設置したいと考えております。この中で、国立公園の全体のビジョンの策定であるとか、あるいは行動計画の整理と役割分担等を行いながら、より質の高い公園管理を進めていきたいと考えております。昨年3月にいただきました、「国立公園における協働型管理運営を進めるための提言」というものをいただいております。それを実践する先進的な地域となるよう、地域の皆さんと一緒に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、中央環境審議会の視察のほうになります。参考資料3-11をご覧ください。

 こちらは資料に明記されている9名の委員の方、そして、4名の有識者の方にご協力いただきました。

 同様に、意見についてご説明をしてまいります。

 まずは利用のあり方です。景観と人の生活の関係というものを見せる工夫があるとよいと。地質のストーリーを前面に出すと。山と人の関わりや山岳信仰をビジターに感じてもらうとよい。ナウマンゾウの発掘の歴史、野尻湖の地形地質などが見られるとよい。民俗芸能や伝統職人の営みの部分も、文科省と連携してツールとして活用してはどうかと。日本本土のでき方や歴史が見られる新しい国立公園として打ち出してもよいと。森林セラピーや修験プログラムなど、セットになっているプログラム型の利用を進めてほしい。また、インタープリターの育成であるとか、新幹線の開通する影響への対応をあらかじめ検討するとよいといったご意見をいただいております。

 また、地域との連携につきましても、地域と一体となって新しい利用を進めていくという姿勢を示してほしいであるとか、地域の意見を聞いて、いろいろな整備を進めていくことが大事といったご意見をいただいております。

 基本的な対応としましては、いただいたご意見を生かして、自治体と協力して、プログラムづくりや、それを伝える人材育成を行いながら、ビジターセンター等において発信する取組を進めてまいりたいというふうに思っております。

 新幹線の開通する影響につきましては、関係市町村、あるいは観光協会にヒアリングをして、その状況の把握をしておりますけれども、今の現状はやはり不透明な状況にあります。そのため、開通後の利用状況について、地域と連携しながら、しっかりと把握して、状況に応じて公園計画の反映を行いたいと考えております。

 地域との連携につきましては、協働型管理体制を構築して、地域と一体となって地域が誇りに思えるような国立公園づくりを進めていきたいと考えております。

 続いて、裏面になります。公園計画についてご意見をいただいております。まさに現地視察をしていただいて、課題等明らかになっておりまして、検討が必要な課題があると認識をしております。先生方のご指摘、協働型管理運営の議論、あるいは新幹線開通の利用動態も含めて、公園区域についても既存の区域にとらわれず、改めて次回の点検に向けて検討を進めたいと思っております。

 国立公園の景観についてご意見をいただいております。こちらにつきましては、協働型管理運営の検討する会議におきまして、地元の方と地域と自然環境が調和した地域らしいデザインになるように意思統一を図っていきたいと考えておりますし、将来的な自然環境につきましても、将来ビジョンを共有して柔軟に対応していきたいと考えております。

 いもり池の自然再生、こちら外来種が入っているということで、現地を視察した中でご意見をいただきました。こちら、新しく集団施設地区として利用拠点になりますので、そのことを受けて、次年度より景観と生態系の保全に取り組んでいきたいと思います。その取組に当たっては、一般の業者を含め、多くの方を巻き込んで国立公園の再生であるとか、協働型管理の重要な事例としてなるよう取組を進めていきたいと考えております。

 シカ対策ですが、現時点ではこの地区は被害は確認されておりませんが、関係機関と連携しながら侵入状況の情報の共有であるとか、必要に応じて予防措置を含めて対応してまいりたいと考えております。

 新しい国立公園の名称について、ご意見をいただきたいと考えております。昨年の4月、今回の分離独立について環境大臣より発表させていただきましたが、それ以降、地域の方々から要望書であるとか公園計画の協議などにおいて、名称について大変多くのご意見をいただきました。そのため、環境省では関係県、関係市町村にお願いして、地域の総意をまとめるために話し合う会を3回開催をいたしました。地域の方々には大変熱心に案の検討や議論をいただいたところですが、地域のそれぞれの思いがございまして、残念ながら1つにまとめることができず、今回スライドにあります3案に整理させていただきました。それでは、その3案について、資料3-8を用いてご説明をさせていただきたいと思います。

 まずは①番、信越高原国立公園ということで、理由を読ませていただきます。市町村をアピールするのに最も重要な新国立公園の名称については、該当地域一帯を総称するものが適当と考える。そのため、新潟(越後)と長野(信濃)の両県にまたがる公園区域全体を表す「信越」の名前がつくことが必要である。6市町村が広域的に連携し、新国立公園のPRや活用を行うことで、新国立公園の利用者増及び各地域の活性化が図られると考えられ、既に広域組織の名称として、信越を頭にした名称にて組織されており、誘客等も実施し連携を強めていると。参考としましては、信越高原連絡協議会、信越観光圏、信越自然郷、信越トレイルといった形で「信越」が使われているということです。また、オプションの意見ということで、高原を「山岳」であるとか「山岳湖沼」にかえるという提案もいただいております。

 ②番目、妙高黒姫戸隠高原国立公園、こちらの意見については、基本となる考えとして、上信越高原国立公園再編成に係る西部地域全体を総称する既存の名称はないことから、新しい国立公園の誕生を広く周知し、地域の活性化につなげていこうとする関係自治体の総意を踏まえると、名称は全国的な知名度を有し、PRに適したものが望ましいと考える。妙高黒姫戸隠高原国立公園とする理由ということで、北信五岳は広く知られており、その山岳名を使用することにより、所在地等がイメージしやすくなる。国立公園等名称で地域名と並列する場合、最大3カ所とされていることから、区域外の斑尾山を除くとともに、山頂が長野市にある戸隠、飯縄のうち、全国的に知名度の高い戸隠を選択すると。妙高山、黒姫山、飯縄山は南北一直線に並ぶ火山群、戸隠は非火山であり、それらと異なる山容であることから、名称もこの態様に従う。また、二つの固有名詞より三つのほうが面的広がりを示すことができると。

 ③妙高戸隠国立公園、公園の名称を決定するに当たって以下の3点が重要であると。利用する国民にとって親しみやすい名称であること。地域を代表するわかりやすい名称であること。当該国立公園の風景を代表する原生的な景観核心地域の所在が配慮されていること。根拠等は別紙のとおりであり、認知度・簡潔明瞭性、公平性・客観性、歴史的背景性からふさわしいということで、別紙が後ろについております。

 こちらは簡単にご説明しますと、認知度・簡潔明瞭性ということで、「戸隠」と「妙高」というのは数々に名称に冠されていることから認知されて親しみやすいと、公園の位置もイメージしやすいということが書かれています。

 公平性・客観性ということで、妙高市、長野市が区域で6割を占めているということと、景観の核心をなす特別保護地区は妙高市と長野市で8割弱を占めているということが書かれています。また、「妙高」「戸隠」については、妙高火山群とか妙高連峰、戸隠連峰となるなど、核心地域である主要な山岳地を包含する広がりのある地域概念となっています。いわゆる「総称」と言える、ということです。

 また、歴史的背景ということで、文献によれば、妙高山は修験者を中心に山岳信仰の山とされています。また、戸隠山も信仰の山とされていて、新しい国立公園の名称には、このような歴史的・文化的な要素も加味するべきと考えます。また、昭和24年11月、今回、この西部地域を上信越高原に編入する前なんですけれども、その際には、「妙高戸隠国立公園新潟県(長野県)期成同盟会」と明記されており、分離後も「妙高戸隠」という名前をそのまま用いることは適当であると考えておりますということで、後ろのほうに根拠資料もついておりますので、ご紹介させていただきました。

 資料3-9は、これまでの要望・意見、総意をまとめるための会議の開催状況についてまとめたものでして、こちらについては参考としていただければと思います。

 また、資料3-10はパブリックコメントの実施結果ですけれども、名称に関する意見は全部で44件いただいております。さまざまなご意見をいただいておりますので、こちらについてもご参考としていただければと思います。

 以上、西部地域の分離独立についてご説明いたしました。残り二つ、ちょっと駆け足になりますけれども、ご説明させていただきたいと思います。

 二つ目の谷川の公園計画の点検になります。谷川地域は非火山性の構造山地ということで、標高は2,000m程度なんですけれども、急峻な崖であるとか露岩地があることから、アルプス的な景観を有しています。高山低木、高いほうでは風衝草原などの高山植物が生育しており、その下にはブナ林などがございます。

 文化ですが、豊かな自然環境の中に、古くからある温泉地が数多くあります。

 利用の概況ですが、登山、自然探勝がメーンであり、近年は、ラフティングとかキャニオニングと言われる、いわゆる川下りのアウトドアスポーツ利用が最近盛んになってきております。また、谷川岳はエコツーリズム推進全体構想の認定を24年に受けておりまして、エコツーリズムに大変力を入れている地域になっております。

 産業は、大部分が観光業となっております。

 関係市町村は、群馬県のみなかみ町になっております。

 今回の公園計画は、特別地域がこれまで地種区分が分かれていませんでしたので、そこを改めて区域を整理したということと、あと施設計画が大分古くなっておりましたので、新しく整理をしたというものが大きな変更点になっております。

 保護規制計画ですけれども、谷川岳を中心とする構造山地の主要稜線の部分に特別保護地区を指定して、厳重な景観の保護を図っております。また、谷川連峰の主要稜線部の下部に当たって、地形、植生において良好な風致を維持している地域、この特別保護地区の下、低いほうの部分につきましては第2種特別地域として指定をしております。

 また、湯桧曽と言われている温泉街があるんですが、こちらは市街地化が進んでおりまして、特別地域から普通地域に下げることとしておりますが、逆に、谷川岳の登山口に近い土合と言われている地区がありまして、そちらを、今回、普通地域から2種という形で強化することによって、利用拠点の部分のエントランスとしての保全の強化を図りました。

 利用計画につきましては、谷川の一大拠点の部分に集団施設地区を設置しまして、利用者への効果的な情報提供、あるいはプログラムの情報提供を行いたいと考えております。

 また、谷川岳のエコツーリズム推進全体構想とも連携しながら、必要な施設整備の中身についても検討していきたいと考えております。

 そして、稜線部にこの家のマークがあると思うんですけど、これは避難小屋のマークになっておりまして、谷川連峰の安全な登山を進めていくために、既存の避難小屋を広域計画に位置づけて、その安全を確保するために必要に応じて整備をしていくということで計画をいたしました。

 もう一個、この大きな家のマークにつきましては、管理人がいる宿舎になっておりまして、こちらは宿舎事業として位置づけております。

 南側になります。こちらは、国道の主要道路であるとか、温泉街につきまして良好な自然環境等、利用の推進のバランスを図っていくために特別地域とするとともに、宿舎事業というものを配置して進めていきたいと考えております。

 また、猿ヶ京というところの一部につきましては、普通地域だったんですけれども、市街地化が進んだということで、公園の質を担保するために最小限の範囲の中で削除をしております。

 最後に、芳ヶ平の公園計画の変更の地域についてご説明いたします。群馬県の白根山の近くにあります芳ヶ平というところは、大変湿地植生が豊かなところでございます。地元の中之条町というところがこの地域では重要ではないかということで、自然環境調査を町自ら行っていただきまして、そのときに、それでわかった情報としましては、モリアオガエルの高標高地の生息地であることであるとか、ホソカワモズクなどの希少種が生育していること、あるいは、湿原の成り立ちというものが火山活動に強く依存をしていて、その特異な自然環境を有するといった科学的知見が得られましたので、これに伴って公園計画の一部を変更するものです。

 公園計画の変更につきましては、保護規制計画としては、そういった重要な地区とわかったエリアにつきまして第2種特別地域に指定をしております。

 また、飛び地になっている地区があると思いますけれども、こちらチャツボミゴケの群生地となっております。チャツボミゴケは酸性の水でのみ生育できるという特異な生活環境を有している植物で、日本でも有数の群落となっていることから、この地区も第2種特別地域として指定をしまして、施設計画のほうですので園地あるいは既存の歩道等の連結というものを図って利用の推進を図っていきたいと考えております。

 以上、長くなりましたが、三つの諮問案件についてご説明をいたしました。ご審議のほどをよろしくお願いいたします。

○武内部会長:どうもありがとうございました。

 それでは、ご意見を承りたいと思いますが、名称については少し議論を分けてさせていただきたいと思いますので、まず、それ以外のことで上信越高原国立公園の再編成、それから、今ご説明ございました谷川地域の再検討、草津・万座・浅間地域に係る公園計画の変更、この点についてご質問、ご意見承りたいと思います。山極委員、どうぞ。

○山極委員:ちょっと質問させていただきたいんですが、参考資料3-11の一番下に、「環境省から地域に対して「新しい利用の国立公園」を強調するべき」というご意見がございました。これ、ちょっともう少し具体的にご説明いただけますか。これは名称とも絡む話ですし、その上の「日本本土のでき方や歴史が見られる新しい国立公園として」、いろいろ提言があるわけですけれども、環境省として、新しい利用というのはどういうふうにお考えなんでしょうか。

○武内部会長:鷲谷委員、どうぞ。

○鷲谷委員:新国立公園の管理体制の構築というところで、(仮称)新国立公園連絡協議会のような議論と調整の場を設けるというふうなことも重要だと思いますが、多様な主体の参加ということは担保されていると思うんですけれども、管理計画の立案とかモニタリングで、それを評価していくに当たっては、科学的な機関というのがとても重要だと思うんですけれども、科学的な事項をサポートするような仕組みや体制をというのをどうやってつくるかということをどう考えていらっしゃるのかご説明いただきたいということと、もし、まだそれが十分考慮されていないのであれば、この協議会でのご審議をサポートする科学的なワーキンググループのようなものがぜひ必要ではないかという意見を申し上げたいと思います。以上です。

○武内部会長:ありがとうございましたほかに。すみません、髙村委員、お願いします。

○髙村委員:湿地とか水域で幾つか何か新しく指定されたとか、飛び地があるんですけれども、やはり流域の影響を非常に水域は受けるので、その部分が非常に大切な場合は、その流域も一体的にあの区域に指定して、何らかの形で保全を考えていただくというふうなことが必要かと思うんですが、その辺りはどういうふうにされているかということをお伺いします

○武内部会長:ありがとうございました。石井(信)委員、どうぞ。

○石井(信)委員:国設鳥獣保護区のときにも似たようなことを申し上げたんですけど、こういう国立公園の新規指定だとか計画の変更のときに、その根拠となるような自然環境に関するいろんな調査ですね、それがどのぐらい行われているかなというのを確認したかったんです。計画書なんかに野生生物についての簡単な紹介がありますけれども、ちょっと出てくる動物の名前とかが割と何か通り一遍な感じがするんですね。特にこういう計画の変更とかをきっかけにして、やっぱりまだまだ国立公園というのは多様性を保全する場として非常に重要だと思うんですが、まだまだ基礎的なデータというのが足りないと思います。それで、こういうことをきっかけにして、そういう不十分なところをどんどん埋めていくということですね。本当はもっと、あんまりそれが行われていないんじゃないかなという印象があったので、もう少しそういうことを意識した調査みたいなことを充実させてほしいと。あるいは、そういうことがあったら紹介していただきたいと思います。それで、特に最後に、中之条町が自主的に調査をして、その結果で今度の地域指定の変更ですか、そういうのがあったということなんですけど、こういう自発的な動きというのも大事で、そういうのをエンカレッジするということも必要だと思いますけど、もっとシステマチックな調査というのがあれば教えてほしいし、なければそれを充実させていくということが大事だと思います。それで、鷲谷委員のご意見なんかにも少し関係してくると思いますけれども、そういうのをベースにして、地域指定の根拠だとか公園の管理計画なんかを充実させていくということができると思いますので、その辺りを、今、どんなことが行われているのかというのと、今後、そういうことを考えていただけるんなら考えていただきたいということです。

○武内部会長:ありがとうございました。ほかに。よろしいでしょうか。それでは、どうぞ、事務局からお答えをお願いいたします。

○説明者:山極先生の新しい利用ということで、こちらに先生からいただいた意見としましては、上信越高原国立公園は、スキーや温泉など大人数の利用というものがこれまで推進をされてきておりました。ただ、利用者数というものが平成3年以降かなり落ちてきて、特に雪のスキーシーズンの減少というのが大変著しいという状況がありました。それもあって、その大人数利用から、今まさにグリーンシーズンの移行をしているということで、もう少し国立公園の特徴を利用者に理解していただける、あるいはグリーンシーズンのプログラムを充実していくという意味で、今までの大人数的な利用から、もう少しきめ細やかな利用というものをやるということでご意見をいただいたものと認識をしております。環境省としまして、新しい国立公園の利用としまして、やはり国立公園、まさに地形・地質であるとか、それにちなんだ文化というものを、これまで上信越の中ではなかなか伝え切れてない部分がありましたので、そういった人としての関わり、あるいは自然の成り立ちといったものをビジターセンターあるいは解説者の育成等含めて、来た人に理解していただく、あるいはそういったものを楽しんでいただくということを、環境省から新しい国立公園の利用として提案をしていければなというふうに考えておりますし、今回の視察の中でも、そういったプログラムの重要性、あるいはインタープリターの育成というものが指摘されておりますので、そういったものを踏まえて新しい利用を展開してまいりたいと考えております。

○山極委員:これは、じゃあ上信越高原国立公園として新しいということですね。

○説明者:このときのご意見としては大人数利用というものが上信越高原国立公園にありましたので、それが大分利用者が減ってきており、そういったものに対しての懸念からご意見をいただいたというふうに考えております。

○山極委員:環境省が今後、国立公園の利用として、こういう新しい利用というのを積極的に推進していくという考え方でよろしいんですか。それともこの地域として、これまで大人数利用だったから、少人数利用というものを利用する新しい展開を提案していくという話なんですか、どちらなんでしょうか。

事務局:後者に近いと考えておりまして、特に、この地域につきましては、先ほど説明でもありました糸魚川市の地域が日本で初めて世界ジオパークに認定されたと。それから、今回の分離独立につきましても非常に地形・地質の点で特異な部分があるので独立すべきというご意見を委員からいただいております。私どもも、ジオパークにつきましては、特にどこかの役所が所管というわけではないんですけれども、まだユネスコの正式プログラムではないんですが、環境省としても非常に国立公園と重複するところが多い。それから、ジオパークが教育、観光、いろんな面で結びつけながら地形地質に着目してやっていくという、これは国立公園の利用としても非常にマッチしたものだと考えております。そのため、国立公園課にジオパーク推進係長という係長を設けたり、予算として国立公園とジオパークの連携事業というのを行っております。そういったことが、今までエコツーリズムの推進を行ってきておりますけれども、ジオツーリズムという言葉も生まれてきているんですが、そういったところを連携させながら、新たな着目点として地域の魅力を引き出していきながら、また、地元の市町村の教育的な取組とも連携をしていきながら、新たな公園の魅力を引き出していきたいと考えております。これは一つの例でございますけれども。○事務局 長野自然環境事務所国立公園企画官の大林と申します。よろしくお願いいたします。

 石井(信)委員からいただいた意見ですけれども、野生生物に関する調査について、この国立公園の分離独立につきまして、地元の有識者から植物等の、動物の先生からヒアリングを行っておりまして、今、現状を押さえております。また、新しく国立公園が指定されますので、まず植物に関しましては、指定植物というのを改めて見直そうということを考えております。また、動物に関しましてですけれども、動物に関しまして、哺乳類等に関してはそれほど特異なものではないんですけれども、鳥類で言いますとライチョウがおります。ライチョウは北限の生息部分ということで、特異なことなんですけど、こちらもグリーンワーカー事業等で調査しておりまして、少し余談になってしまうんですけれども、ライチョウの調査に関しまして、地域の方も含め一般からの参加者を募って、そういう新たな調査形態も含めて同様の調査をしていきたいと思っています。

 また、鷲谷委員の質問のお答えにもなるんですけど、そういう意見として科学的な情報というのは非常に重要だと思いますので、それらもいろんな意見をうまく取り込んで、管理計画等いろんな計画に出して、または地域の発展等に生かしていきたいというふうに思います。

 髙村委員の質問に関してですけれども、基本、この新しい地域に関しましては、高標高地が多いですので、流域はどちらかというと上のところになるんですけど、確かに野尻湖に関しまして、その周りの地域というのが重要になってきます。野尻湖につきましては指定湖沼になっておりまして、長野県のほうで水質保全計画というのを立てております。今、それのいろいろと改良に取り組んでおりますので、それらと連携して、今後も国立公園の管理に邁進していきたいと思っています。

○説明者:芳ヶ平につきましては、おっしゃるとおりだと私は思っております。この地区は見ていただければわかるとおり、青いエリア、普通地域がすごく多いと思います。先ほどの石井(信)先生の科学的な調査の話もあるんですが、まだまだ調査が足りていなくて、なかなかその重要性というのを示し切れてない部分もありますので、そういった流域の視点で調査も強化しながら、必要な区域を特別地域等保全がちゃんとできるように進めていきたいというふうに考えております。ご意見ありがとうございます。

○国立公園課長:補足してでございますけれども、先ほど鷲谷先生の科学的な知見をどういうふうに取り込んでいくかということでございますが、非常に重要だと思っております。この地域につきましては、地域でどういう専門家の方々がいらっしゃるかということも含めて、そういった事務所ごとにいろいろな検討をするときにご意見をいただくというところが大事でございます。特に長野県につきましては、長野県の環境、昔、自然保護研究所、今は環境科学研究所が非常にいろんなデータを集めていらっしゃいますし、従来からも協力関係をとらせていただいてデータをいただいたり、情報を発信していただいております。今後、こういった協議会でやっていく中でも、さらにそういった連携も含めて深めていきたいというふうに思っております。

 それと、石井(信)先生からご意見のありました、何か新しい取組として情報収集でないのかということでございますけれども、今、国立公園の指定植物という、これは国立公園の中でも特別保護地区は全ての動植物の捕獲・採取は禁止されておりますけど、特別地域については大臣が指定した植物だけ禁止がされております。その指定植物が何十年も見直しがなされていなかったので、今のレッドデータブックとの整合性も含めて見直すことにしておりますし、検討会をしております。そういった取組をこれから各事務所、各国立公園ごとにやっていきますので、私どもの環境省の中でも野生生物課と連携しながら、少しずつとなりますけれども、そういった情報収集を公園ごとに賜っていきたいと思っております。以上です。

○武内部会長:どうぞ。

○石井(信)委員:私の言い方がよくなかったんですが、さっき意見を申し上げたのは、この上信越高原の話だけでなくて、最初の甑島とか、それから、三陸復興国立公園についても同じことなんですね。計画を立てる際に、自然環境だけとは限らないかもしれませんが、どういう既存の何か情報のレビューをして、不足点はこういうところがあるなといったら、できれば調査をして、こういうデータに基づいて地域指定なり計画をつくりましたというような説明をしていただけるといいなということなんですね。その調査がこれからというのもあるようですけれども、そういう計画も含めて説明していただけるといいというのと、あとこの計画書の中に入れる必要はないかもしれませんけれども、そのベースになっている、例えば、この国立公園にはこういう哺乳類なり鳥なり昆虫なり植物がいますよというリストがどこかにできているとか、植生図はあると思うんですけれども、そのいろんなデータベースにアクセスしていけるような、そういうふうに仕組みをつくっていただけばということです。以上です。

○武内部会長:ありがとうございました。どうぞ。

○下村委員:先ほど、山極委員からあった利用の件なんですが、恐らく私が挟み込んだキーワードが入っていたかと思いますので、認識を2点ばかり。一つは、いろんな社会的な期待の中で国立公園に求められるものが変わってきていると思うんですね。国立公園の利用というのは、基本的に周遊型というのと、マスで大きく集団で人が動いていくという利用を、高度経済成長期に国立公園がある種育んできたところがありまして、それの大きな転換期にあるという認識です。特に資源も、特別地域の非常に非日常的な自然環境というのが利用の起源だったものが、だんだん里地とか里山ということで普通地域のほうに移動してきていますので、そういったところも資源性がとても大きな価値を持つようになってきているという中で、普通地域も十分に利用計画の中で、したがって、公園計画の利用の側面というのは基本的に周遊型の利用計画なんですが、管理計画等で少し利用の計画のあり方を考えていただきたいというようなことで発言を申し上げます。今回、三つの公園ともにプログラム型というような言葉が出てきていて、それから、環境省の方の認識もそうだと思うんですけど、特に三陸の復興公園のときには現地の事務所の方が非常に地域の方とコミュニケーションを熱心にとられて、協働型で進められておられるのが非常に印象的だったんですけれども、そういう進め方をされておられるというようなことも含めて、環境省の方の認識も大分そういう点では利用に大きな転換期に来ているという認識をされているんだなというふうには思っています。補足です。

○武内部会長:どうもありがとうございました。ほかによろしいですか。どうぞ。

○小泉委員:さっき、芳ヶ平のところ、チャツボミゴケの生育というのは普通地域だという話がありました。ちょっとびっくりしました。いずれも他にはない非常に特異なものですから、とっくに特別保護地区になっていると思ってました。この例を見ると、もしかしたら、他にもびっくりするようなものが残っているのではないかと思います。そういったものの調査を提案したいと思います。

さきほど課長さんがジオパークとの関連という話をされましたが、ジオパークをやるようになって、いろいろな地域で宝物の発見が起こっています。また地質・地形がベースになって、こんな植生が生じているとかということも随分わかってきています。これは地域の自然の価値というものが、新しい視点で見直されてきていることだと思います。国立公園制度は80年ぐらい前に始まりました。そのころは学者が日本列島を一生懸命に歩いて調査し、価値を議論した上で発足した訳ですが、その後は意外に見直しが進んでないような気がします。しかしながらここ20年くらいの間に新しい科学的な知見が得られたり、新しい研究手法も開発されたりしていますので、そういうものを加味して国立公園の価値の見直しをぜひやってほしいと思います。

お金がかかるので、そう簡単にはできないと思いますが、何年計画かで今31ある国立公園の見直しをしていくことが必要だと思います。

またジオパークもそうなんですが、今、知的観光というか、頭を使う観光も結構盛んになってきています。きれいだなぁ、すごいなぁで終わりにせずに、これはどうしてできたんだろうとかというように頭を使ってやる観光です。こうした観光は、やはり国立公園の価値を高めるのにつながっていくと思います。こちらの評価もぜひご検討をお願いしたいと思います。

○武内部会長:どうぞ、磯崎さん。

○磯崎委員:今の見解ともちょっと重なるんですが、二、三年前の委員会のときに意見として出されていたと思うんですけれども、特に新規指定の場合とか、あるいは更新のときに指定基準、法律に基づいたそれぞれの区分であったり、国定公園、国立公園であったりの指定基準が、特にこれ指定書のところで書かれてあって、その指定基準に照らして現状がこのように合ってる、だから指定理由としてそれが書かれていてと思った。それがあるとわかるし、それから、更新の場合であったり、その見直しのときにも従来からの状況がそれと比べて、例えば、この基準から外れたので普通地域にするんだとか、あるいは指定を解除するとかですね。それがわかるようなのが、特に指定書のところに1段落入っているとわかりやすいと思います。

○武内部会長:ありがとうございました。今のあれはよろしいですね。どうぞ、局長。

○自然環境局長:先生方には、過去ご発言いただいて、ご指摘いただいている点が何回もあって、担当者が全然認識していないというのは非常に恥ずかしいことですので、私のほうからもしっかり先生方のご意見を末永く反映するように指導しておきますので、本当にどうもありがとうございました。

○武内部会長:どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。

 それでは、この分離独立させる西部地域の国立公園の名称についてでございますが、ご意見を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

○小長谷委員:今、三つの案なんですか。

○武内部会長:これは地域からの提案ということでございますので、これを参考に、この部会で議論するということでございます。どうぞ、小長谷委員。

○小長谷委員:この視察に行かせていただきました小長谷です。

 それで、地元からのご意見みんなそれぞれごもっともだと思うんですけれども、やはりユーザー目線というか、地元だけではなくて、愛されるためには愛してくださる方々皆さんにとってのお名前という、そういう意味で他人の意見というのもぜひ参考にしていただきたいと思います。そういう意味では、やっぱり非常にわかりやすい「妙高戸隠国立公園」というお山の名前としてはほかにも山がありますけれども、山だけではなくて、人の生活だとか信仰、そういう文化全体に対してインパクトを持っているようなところ、お名前というのがいいんじゃないかというふうに考えます。それは先ほどの国立公園の新しい利用という言い方の新しさの一つ、それは自然のみならず、文化的なものも取り入れているということと、もう一つは、先ほどちょっと議論にならなかったですけれども、訪問者というのは、結局、地元の人数がどんどん、コミュニティーが小さくなっていくのに対して、訪問者というのがコミュニティーを支えるサポーターとして、1回限りお訪ね、そこを訪問するんじゃなくて、ファンになって何度も訪ねていくという、そういう形で疑似的なコミュニティー、外側のコミュニティーになっていくという、そういう方向も新しい利用のあり方だと思うんですね。そういう点でも愛されやすい、入り口になる名前というのがいいかと思います。

○武内部会長:宮本委員、どうぞ。

○宮本委員:1点質問ですけれども、今回は妙高戸隠地域の分離独立ということですが、東部地域につきましては、「上信越高原国立公園」という名称をそのまま継続するのかどうか確認をいただきたい。

○武内部会長:そこは――どうぞ、今のその点。

○説明者:分離して残るほうは、そのまま「上信越高原国立公園」として残そうとしています。もともとは、名前の由来が上野(こうづけ)・信濃・越後ということで、残った東部地域もその3県にまたがっておりますので、そのままの名前を残してるという方針です。

○武内部会長:ほかに。浜本委員。

○浜本委員:先ほどのご意見にもございましたけれども、資料3-8の2ページ目の別紙の一番下のところですね、歴史的背景の(2)のところに書いてあるところは、私とても説得力があるのではないかなと思いますね。国立公園といった場合に、それがどこにあって、どういうことを背景に国立公園になったのかというのが、そこの場所を知らない人たちは、訪れたことのない人たちにとってもわかりやすくなければ、国立公園にわざわざ指定するという意味がずれてくるんではないか。今回は特に新しい利用の国立公園であるとかという、非常にたくさんの方たちがここをこれから国立公園として、国民の財産として支えていくんだよという大きな第一歩ということもありますので、「妙高戸隠」という本当に歴史的にも土地の名前としてもたくさんの方たちに親しまれていて、場所も歴史もこの名前を聞いたら、ここにある国立公園のことなんだなということがわかるこの名称は私はとてもふさわしいのではないかなというふうに思います。

○武内部会長:ありがとうございました。ほかに。よろしゅうございますか。

 それでは、私、部会長として提案をさせていただきたいと思いますが、今いただいたご意見、恐らく多くの委員の方が「妙高戸隠」という名称をこの国立公園に含めるべきと、そして、それを強調すべきということだったと思います。その上で、いろんな地域からのご提案がございました。その地域の方々の、やはり思いというものも、この国立公園の名称の中に何とか込めることができないかというふうに私としては考えます。この「妙高」、それから、「戸隠」でございますけれども、それ以外の、まさに山々が連なる、密集するというのがこの地域の特徴でございますので、そのことの特徴を捉まえた地形的な表現をすると、「連峰」とか「連山」とかという言い方があるわけでございますけれども、この二つはかなり似た言葉でございますが、他方で近隣には立山連峰というかなり地形的な特徴の違った、そういう山々の連なりもございますので、私としては「妙高戸隠連山国立公園」という名称がいろんな思いも含めてふさわしいのではないかというふうに考えますけれども、これについては、専門家の小泉委員のご判断もお伺いしたいと思います。

○小泉委員:山がいろいろいっぱいある場合に、「連峰」と「連山」、辞典を引いても違いが書いてないんですが、実は大分違っています。「連峰」のほうは、立山連峰とか、槍穂高とか、あるいは飯豊朝日のように、稜線が連なっていて、一度稜線に上がるとその後はずっと同じような標高で行けるというタイプのものを指します。一方、「連山」のほうは、孤立した山がぽこぽことあるようなタイプを言います。例えば、霧島連山。それから、日光連山とか九重連山というように、火山が点々とあって、全部登ろうとしたら、上がって降りて、また上って降りてという形になります。今回の場合は、妙高とか黒姫とか戸隠とか、あるいは雨飾山とかいった、独立した山がいろいろありますから、名前をつけるとしたら「連山」がふさわしいと思います。

○武内部会長:ありがとうございました。どうぞ、鷲谷委員。

○鷲谷委員:恐らくこの地域の魅力は山だけではなくて、野尻湖を初めとする湖沼とか高原ということもあると思います。それで地域でなかなか、地域の方たちがお考えになるのがベストだと思いますけれども、まとまらないとすれば、①の「信越高原国立公園」がいいのではないかというふうに考えます。

○武内部会長:今、「信越高原国立公園」というのがいいというご意見が出ましたけれども、これについて、いかがいたしましょうか。できれば、私としては多数決でなく決めたいと思いますけれども、最後はしようがなければそのようになるかもしれませんが。

○小長谷委員:かぶるんではないですか、上信越と。1字違いになる。

○武内部会長:そうです。「信越高原国立公園」の一つの問題というのは、「上信越高原国立公園」というのが他方で存在し続けるということですね。どうぞ。

○尾崎委員:私も今、そのことを言おうと思ったんですが、もう一点、「妙高戸隠連山」、私はいいと思いました。山だけに注目するというのもちょっとという問題も抱えてはいますけれども、やはりかなりわかりやすいという意味で。もう一つ、「妙高黒姫戸隠」となっている案がありますけれども、この黒姫を除いた案になるわけですね、連山というのは。その場合のデメリットというか問題点がなければ、私は「妙高戸隠連山」はいいのかなと思いますが、その点、どなたか。

○武内部会長:私のほうから、さらに提案をさせていただきたいと思います。先ほど来、野尻湖も含むということで、そして、野尻湖というものが非常に大きなこの新しい国立公園の要素であるということは言うまでもございません。また、この名称に含まれていない、それぞれの山の名称については、それぞれの自治体でそれぞれの思いがあるということも私は承知いたしております。この点については、この新国立公園の名称とあわせて、国立公園何とかという言い方を積極的に皆さんに活用していただいて、情報発信するという形でご理解いただけないかというのが私からの2番目の提案でございまして、例えば、国立公園野尻湖、国立公園雨飾、国立公園黒姫というふうな、そういう表現をそれぞれの地区で使っていただくことで、新国立公園の名称とあわせて地域の人々が連帯して、この国立公園に関わっていけるという形ができればいいんではないかというふうに思っております。

 よろしいですか。もし特段の意見がないようでしたら、恐縮ですけれども、国立公園の名称については「妙高戸隠連山国立公園」というふうにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

 その上で、附帯条件について、二つ私として提案をさせていただきたいと思います。一つは、この国立公園の分離独立を契機に地域の自治体を初め、さまざまな関係する人々が連携して、そして、この国立公園をいいものとして、そして、それを地域の活性化につなげるということをぜひお願いしたいという、これが一つの点でございます。

 それから、もう一つの点は、先ほど私が申し上げたように、従来とも他の国立公園で慣例的に使われている例でございますけれども、国立公園何とかという、ここでは、今、例として、私、雨飾、野尻湖、黒姫といったことを申し上げました。まだほかにもいろいろと使い方はあろうかと思いますが、この国立公園については、そうした名称もあわせて、それぞれの地域の個性を表現し、情報発信していただくということの素材として使っていただけるようにするということが2番目の附帯条件ということでございます。そうした附帯条件をつけるということについて、ご了承いただけますでしょうか。

(はい)

○武内部会長:ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきたいと思います。

 今日は全く原案をお示しできない状況で皆さんにお諮りしているものですから、文章で、こういう文章でという形のお諮りができませんでした。したがいまして、恐縮ですけれども、文面については私、部会長にご一任いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

(はい)

○武内部会長:どうもありがとうございます。

 今日、この新国立公園に関係する自治体の首長さんが多数お越しいただいているというふうに伺っております。ぜひ、この新国立公園の分離独立を契機に、さらに関係機関がお互いに連携し、協力して、この国立公園を育てていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

 それじゃあ、次の議事として、その他の報告をお願いしたいと思います。

○自然環境計画課長:自然環境計画課長の鳥居でございます。座ってご報告をさせていただきます。

 お手元の資料4-1と書いてありますカラーの1枚紙でございます。「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトでございますが、ご承知のように、生物多様性国家戦略、今の戦略の大きな柱の一つに、この「森」「里」「川」「海」の連環の確保ということが掲げられてございますし、先ほど三陸復興国立公園のところでも話がありましたが、「森」「里」「川」「海」の連携を深めていこうというのが復興プロジェクトの一つの考え方でございました。ここに示されてございますけれども、人口減少、高齢化がますます深刻化していく、あるいは気候変動の影響がじわじわときいてきている、そういう中で、この「森里川海」としている自然資源をどうやって維持・管理していくのかというのが非常に大きな課題になってございます。右側に絵がありますけれども、ご説明するまでもなく、「森」「里」「川」「海」というのはこのような恩恵、生態系サービスを私たちに与えてくれているわけですけれども、これをうまく持続可能な形で利用し、管理していくということが課題だというふうに認識しております。これをどのようにして「森」「里」「川」「海」を保全し、それぞれをつなげていくのか、また、それに関わる人をつなげていく、そして、地域に住む人たちも含めて、国民全体でこの「森里川海」の保全と、それに関わる人たちを支えていくということを緊急に進めていかなきゃいけないという問題意識のもとに、昨年の12月にプロジェクトチームを環境省の中で立ち上げました。チーム長は官房長をヘッドに省内の関係、全ての職員が関わるような形でプロジェクトチームができてございますが、また、外部のアドバイザーとして、中環審、この委員会では涌井先生が今日ご欠席ですけれども、外部アドバイザー、有識者5名の中のお一人として入っていただいています。また、チーム外、これは何も環境省だけで旗を振ってやれるものではもちろんございませんので、関係する、こういう関係省庁、地方公共団体、有識者の方々、また、先行的にもう既に取組をなさっている方々と連携をとりながら、官民一体となってこの「つなげよう、支えよう森里川海」、具体的な中身、何を打ち出していくのかというものを検討していきたいというふうに思っています。

 右下のほうにスケジュールとして、昨年12月にプロジェクトチームの立ち上げ、第1回勉強会。勉強会は、省内のこのチームだけではなくて、関係する団体、有識者の方にもご参画いただきながら進め、今年の5月ないし6月には公開シンポジウムを開いて、6月ごろをめどに中間取りまとめをしていきたいというふうに思っておりますので、また機会がありますたびに、この審議会でも状況を報告したいと思っています。

 以上でございます。

○武内部会長:ありがとうございました。それでは、もう一件。

○野生生物課長:野生生物課長、中島でございます。

 私のほうから3点ご報告をいたします。白表紙で、鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針というものをお配りさせていただいております。こちらにつきましては、昨年、審議会のほうで諮問をし、小委員会で議論をしていただいた、10月27日に自然環境部会から答申をいただいたものでございまして、12月16日に告示ということで、検討経過は一番最後のページに載ってございますが、これ答申をいただいたときから若干の事務的な修正を経て、最終版ということで印刷物ができておりますので、ご報告ということで配付をさせていただきました。

 続きまして、資料4-2でございます。4年ぶりに今年は高病原性の鳥インフルエンザの検出が続いております。そのことについてのご報告でございますが、最初に、島根県の安来市、コハクチョウの糞便から検出されました。これが11月13日に判明したということでございまして、その後も野鳥の糞便あるいは死亡個体、さらには、その環境中にあるねぐらの水といったものからもインフルエンザウイルスが検出をされております。さらに、最近では家禽のほうで発生が続いておりまして、宮崎県、山口県、岡山県、佐賀県、4県5例の家禽での発生ということでございます。いずれもウイルスはH5N8亜型のものでございまして、ただ、その中でも幾つか系統が違うものが含まれているというような話がございます。現在、インフルエンザの流行の真っただ中にありますので、この先も例が増えていくかもしれませんけれども、とりあえず現段階での状況はこのようなことになっております。環境省側の対応レベルは3ということで、最も厳しい対応の形をとっておりまして、ウイルスが発見されたところに対しては、野鳥の専門家を派遣して、野鳥の大量死等の状況がないかどうかという確認を全てしているというようなことでございます。

 最後ですけれども、資料4-3でございます。こちら、来年度の狩猟税に係る税制改正についてという紙でございますけれども、審議会で議論いただき、法改正をさせていただいた昨年からいろんなことが進んでおりまして、先ほども基本的な指針を決定したということもありますし、それから、来年度予算で都道府県が行う捕獲のための事業に対する交付金というものも要求をしておりまして、これが現在の政府予算の中で盛り込まれておりまして、補正予算と合わせて18億円計上されておるというところでございますが、さらに加えて、これは狩猟税が狩猟を行う、つまり捕獲を行う人たちの減少に、狩猟税があることによって減少が進んでいるのではないかというご指摘がございまして、狩猟税を廃止することで捕獲の担い手を確保していこうという話でございます。環境省からは廃止ということで要望させていただいたんですが、年末等の税制改正大綱で示された内容は、裏のほうをご覧いただきたいんですけれども、一番右端に対象鳥獣捕獲員とあります。これは鳥獣被害防止特措法のほうで規定されている班、自治体の職員みたいな形で捕獲を行っている人でございます。こちらに関しては今まで半分の減税でございましたけれども、それ以外、今回、青く塗り潰している部分、対象鳥獣捕獲員と認定鳥獣捕獲等事業者、これは今回の法改正でできた制度でございますけれども、こちらの2者については免税、それから、有害鳥獣捕獲許可を有している、過去1年以内に捕獲に従事した者については半分の減税ということで減税措置が認められているということでございます。レジャー目的のみの狩猟者については今までどおりの税額をお支払いいただくということでございまして、相当部分、今までの狩猟者の負担が低減されるという状況でございます。

 以上、3点のご報告でございました。

○武内部会長:どうもありがとうございました。何かご質問ございますか。どうぞ、山極委員。

○山極委員:ちょっと気になることがあるんですけど、さっき鳥獣の保護及び管理を図るための事業、これ最初に、1として鳥獣保護管理事業の実施に関する基本的事項、基本的な考え方ってあるんだけど、真ん中辺に、ニホンザルについては加害群の数の半減を、つまり10年後(平成35年度)までに半減を図る。これね、イノシシとかシカは生息数なんだけど、ニホンザルだけ群れの数になってるんですよね、そうでしょう。これ、ちょっと気をつけていただかなくちゃいけないのは、多分、もちろん生息数を推定するのは難しいということもあったんだと思うんだけれども、これ拡散するとニホンザル、群れの数が増えます。それから、拡散すると群れが逃亡して群れの数が減ります。いろいろなことが起こるんで、群れを対象にして、それを目標値にすると、実際の効果が上がらない可能性があります。そのことは十分留意して、これから対処していただきたい。これは要望だけです。

○武内部会長:ありがとうございました。髙村委員。

○髙村委員:すみません、「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトは非常にいいプロジェクトだと思うんですが、時代的にどういうふうな正確にこれが、このプロジェクトをやる、意見交換会とか公開シンポジウムをやって取りまとめをして、具体的に、やはりどういうふうな施策に持っていけそうかというふうなことをもう少し明示的にしていただきたいなと。やはり現在の自然環境や生物多様性の状況というのは非常に厳しい状況を何とかしていくということで、やはり府省連携というふうなことをもっと環境省のほうから、国交省とか農水省になると思うんですが、もっと働きかけていただいて、私、総合科学技術会議の環境ワーキングに出させていただいてるんですが、府省連携の案が環境省側から上がってこないというのが、もう少しやはりアクセスをして上げていっていただく方法をぜひ、このプロジェクトの成果も踏まえてやっていただきたいなというふうに思います。

○武内部会長:ありがとうございました。どうぞ。

○自然環境計画課長:ありがとうございます。思いとしては、各府省の事業との連携はもちろんのことで、それだけではなくて、いろんな役所以外のセクターなり、たくさんございますよね。今まで環境というものに直接関わってなくても、やっぱり非常に森里川海のつながりが薄れているとか、恵みが十分いたっていないとか、それを支えていかないといけないんだよということを広く認識してもらう運動が非常に重要かと思っていますので、ただ、具体的に、じゃあどういうことを入れ込んでいくのかというのは、中間取りまとめでは、単に役所の選択だけでなくて、幅広なことを入れつつ、なおかつ環境省としては何を目指すのかというのにも触れるといいますか、そこももちろん焦点を当てていきたいと思っておりますが、今、できるだけ幅広の議論を始めようとしている。それを収れんさせていかなきゃいけないんですけれども、まずは間口を広目にとりながら議論を進めていきたいなというふうに思っております。

○浜本委員:関連してよろしいですか。

○武内部会長:短くお願いします。

○浜本委員:私もさらに同じことを質問しようと思っていたところなんですけれども、農水省は農水省でずっと前からこれをやっているんですね。国交省は川と海というところだけを関連でやっていて、環境省は環境省の立場でこれをやるときに、でもチーム外のところの地方公共団体だとか、常に先進的な取組だとかってやっているチーム外の、要は本当に日本の国の末端でやっている人たちの中には、もうそういう省庁なんか全然関係なく、もう全て横断型でやっているので、もう環境省も最初からこのプロジェクトチームとチーム外のところの要望のやりとりだけでも積極的に進めていって、なるべくたくさんの方たちにこのプロジェクトに参加する及び参加したいと思わせるような、そういう取組に広めていっていただけたらというふうに思います。

○武内部会長:ありがとうございました。

 もうこれ以上意見がないことを期待しまして、私としての司会進行を終わらせていただきたいと思います。

 事務局、どうぞ。

○司会:長時間にわたり、審議をしていただきましてありがとうございました。最後に、自然環境局長の塚本より一言ご挨拶を申し上げます。

○自然環境局長:本日は長時間にわたりご議論いただきまして、本当にどうもありがとうございました。いただいたご意見、それから、附帯決議、しっかり受けとめまして、今後の行政に反映させたいと思います。

 最後になりますけれども、この部会ですが、任期が今年2月まででございまして、本日が最後の部会になると存じます。この2年間、部会長初め、委員の皆様方には大変熱心なご議論をいただきました。それから、貴重なご意見を出していただきました。心よりお礼を申し上げて、私のご挨拶といたします。本当にどうもありがとうございました。

○武内部会長:どうもありがとうございました。これにて散会とさせていただきます。

午後12時02分 閉会

ページ先頭へ