中央環境審議会 自然環境部会(第25回) 議事録

日時 

平成26年10月27日(月) 10:15~11:32

場所 

経済産業省別館1階114号会議室

出席者

  • 武内 和彦 部会長
  • 佐藤友美子 委員
  • 石井 信夫 臨時委員
  • 磯崎 博司 臨時委員
  • 磯部 雅彦 臨時委員
  • 小泉  透 臨時委員
  • 小泉 武栄 臨時委員
  • 小菅 正夫 臨時委員
  • 桜井 泰憲 臨時委員
  • 白山 義久 臨時委員
  • 髙村 典子 臨時委員
  • 宮本 旬子 臨時委員
  • 山極 壽一 臨時委員
  • 涌井 史郎 臨時委員

議事

午前10時15分 開会

【事務局】 おはようございます。定刻となりましたので、ただいまより自然環境部会を開会いたします。

 会議に先立ちまして、本日の出席委員数のご報告です。所属の委員・臨時委員25名のうち、現在13名のご出席をいただいておりますので、本部会は成立しております。

 次に、本日の配付資料ですが、一覧のとおりとなっております。議題1の関係で、資料1。議題2の関係で資料2-1から資料2-5及び参考資料1、参考資料2。議題3の関係で資料3-1と資料3-2。議題4の関係で資料4。議題5の関係で資料5となっております。配付漏れ、落丁等ございましたら、事務局までお申し出ください。

 それでは、自然環境局長の塚本よりご挨拶申し上げます。

【自然環境局長】 皆さん、おはようございます。朝早くからありがとうございます。

本日は、議事次第にもございますとおり、手続に関する事項が一つ、審議事項が一つ、報告事項が三つでございます。

週末に霧島錦江湾国立公園の、えびの地域の硫黄山の警戒のレベルが上がりましたので、ご報告をいたします。気象庁が警戒レベルを2にいたしまして、1キロ以内の立ち入りを制限するようにという勧告が出ました。宮崎県が地元の協議会を開催いたしまして、1キロ以内の立ち入りを禁止いたしました。御嶽山の噴火もありましたので、安全側に立ってなされた決定だと承知しております。

その1キロの範囲に、えびの自然保護官事務所と、えびのエコミュージアムセンターがあり、その機能を安全側に立ちまして、当面、事務所機能を小林市にある古い事務所に移し、えびの高原に関しては、毎日パトロールに行くこととしました。

エコミュージアムセンターは、残念ながら開けられる状況にありませんので、当面閉鎖をして様子を見ることにしました。秋の観光シーズンで、お客さんが入る時期なので、地元の人には大変申し訳ないのですが、御嶽山のことを考えれば安全側に立って対処をせざるを得ない状況です。

それでは本日の審議をどうぞよろしくお願いいたします。

【事務局】 これより議事に移りますが、、出席予定のご連絡をいただいております委員は全員そろっておりますのでご報告申し上げます。それでは、以降の進行につきましては武内部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【武内部会長】 どうも皆さん、おはようございます。まず審議会についてですが、この審議会は公開で行いますので、報道関係者、傍聴希望の方も同席しておられます。会議録は後ほど事務局で作成し、本日ご出席の委員の了承をいただいた上で公開させていただきます。なお、議事要旨につきましては、事務局で作成したものを私、部会長が了承した上で公開することについてご了解をいただきたいと思います。また、会議資料についても公開となります。

 それでは、早速ですが最初の議題、手続のことですが、自然公園小委員会に係る部会決議事項の変更について、事務局から説明をお願いいたします。

【事務局】 資料1をお手元にお願いいたします。先に2枚目を簡単にご紹介します。環境省では今、沖縄県の崎山湾というところで自然環境保全地域の拡張の手続を行っております。

これは、今日の審議事項ではございませんけれども、この自然環境保全地域の指定や拡張というのは、非常に久しぶりで、約20年ぶりでして、議論をしていただく小委員会を、これまで決めておりませんでした。そこで、この自然環境保全地域の指定拡張の審議は、国立国定公園の指定に関する審議と専門性が非常に近いと考えておりまして、今の自然公園小委員会でご議論をいただきたいと考えているところでございます。

 資料1にお戻りいただきまして、変更案をおつけしております。現在は自然公園小委員会なんですけれども、自然公園「等」小委員会ということにいたしまして、自然環境保全地域に関する審議をしていただくということでお願いしたいと思っております。ただし、新規の指定ですとか、重要な案件については、この部会でご議論をいただくということで、そのクライテリアといいますか、どの規模から部会で、どの規模から小委員会でということにつきましては、部会長ともご相談の上、決めていきたいと思っております。主に追加されたところが2の4行目、「原生自然環境保全地域」から、その辺りの原生自然環境保全地域に関する記述と、ニ・ホ・ヘが今回、追加をされたところでございます。

 今回の崎山湾の拡張につきましては、大きな拡張ではございますけれども、海域ということもございますので、新たに名称を変更いたしました自然公園等小委員会で今後ご議論、ご審議いただきたいと考えております。以上でございます。

【武内部会長】 どうもありがとうございました。従来の自然公園小委員会を少し発展させて、自然環境保全地域の拡張についても議論いただくというご提案でございますけれども、ご意見ございますでしょうか。よろしゅうございますか。

(異議なし)

【武内部会長】 それでは、そのように変更するということで、部会として認めたいというふうに思います。どうもありがとうございました。

 それでは次の議題、答申案についてでございます。鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針について(答申案)の説明をお願いいたします。

【事務局】 鳥獣保護業務室の山崎と申します。鳥獣の基本指針についてご説明をさせていただきます。説明につきましては、資料2-1から2-5、参考資料1と2もございますので、こちらでご説明させていただきたいと思います。

 まず、資料2-1のほうをご覧いただければと思います。こちらに基本指針の検討の経緯ということで書いております。基本指針ですけれども、鳥獣保護法に基づいて環境大臣が定めるもので、これに即して都道府県知事が鳥獣保護管理事業計画を定めることとなっております。そのための指針ですけれども、通常は5年置きに変更をしておりまして、前回の変更から現在3年間を経過したところですが、この5月に鳥獣保護法が大きく改正されたことを受けまして、法改正を踏まえた変更点や、追加の事項を定めるために、今回一部を見直ししているものでございます。

 この基本指針を受けて、都道府県知事が現在の第11次の鳥獣保護事業計画の変更を行うということになります。今回法改正の部分のみを見直しをしていますが、それ以外の見直すべき場所につきましては今後、平成28年度に実施するということにしております。今回は法改正を受けた部分についてご審議いただければと思います。

 この検討の経緯ですけれども、2番目のところに書いておりますが、9月に中環審のほうに基本指針を諮問させていただきまして、その後3回にわたって鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会のほうで、石井(信)委員長のもとでご検討いただいてまいりました。また9月から10月にかけて、パブリックコメントを実施しまして、それを踏まえて意見を反映して、一部修正をしております。本日小委員会からの答申案ということで、基本指針の変更案をお諮りさせていただきたいと思います。

 次に基本指針の変更の具体的な内容について、ご説明させていただきたいと思います。、先に資料2-3ですけれども、ボリュームが大変多いのですけれども、これが答申案ということで、今回の基本指針の全文ということになります。

 それからその次の資料2-4に、新旧対照表をおつけしておりますけれども、これが現行の基本指針に対して今回改正する部分ということで、下線部を引いております。時間の関係上、全文をご説明する時間がございませんので、主な変更点を資料2-2のほうにまとめさせていただきましたので、こちらでご説明をさせていただきたいと思います。また、法改正の内容につきましては、後ろのほうに参考資料のポンチ絵ということで、参考資料1としてカラーのものをつけてございますけれども、こちらに対応してどういうところを変えたかというところをお話しさせていただきたいと思います。

 まず、資料2-2の1で、題名と基本的な考え方の改正についてでございます。法改正では背景としまして、ニホンジカなどの一部の鳥獣が急速に増加しているということと、生息分布を拡大しておりまして、生活環境や農林水産業、生態系の被害が深刻化しているということを受けて、これに対応するために鳥獣の管理を強化するということで改正をしております。このため、法律の題名や目的に「鳥獣の管理」ということを加えまして、鳥獣の保護と鳥獣の管理ということを新たに定義しております。

 これを踏まえまして、資料2-2の1に題名、基本的な考え方の改正と書いておりますけれども、基本指針の中の基本的な考え方というところに、今回の法改正を踏まえた対策の背景や、鳥獣の管理を強化するということを追加しております。また、鳥獣保護管理事業をめぐる現状と課題というところで、現行の特定計画の何が問題でこんなに今進んでいないのかなど、そういったところを振り返るような課題の整理を、レビューを行いまして、都道府県による主体的な対策の必要性を明記しております。

 次に2番目の施策体系の整理ということですけれども、今回法改正で鳥獣保護事業計画を鳥獣保護管理事業計画に改めまして、これまでの特定計画を保護すべき鳥獣のための第一種の計画と、特に管理すべき鳥獣のための第二種の計画の二つに分割をしております。また希少鳥獣については、環境大臣が希少鳥獣に関する計画を定めるということにしております。この法改正を踏まえまして、2番に施策体系の整理というところで書いておりますけれども、第一種特定鳥獣保護計画と、第二種特定鳥獣管理計画、それから希少鳥獣については、特定希少鳥獣管理計画と希少鳥獣保護計画に分かれるんですけれども、これについてそれぞれどのような鳥獣を対象に、どの計画で保護や管理を進めるのかや、計画の目標や計画に基づく事業の考え方といったことを、今回基本指針で計画を分割する形で明記しております。

 それから3番目ですけれども、指定管理鳥獣捕獲等事業の創設です。今回の法改正で新たに指定管理鳥獣捕獲等事業を導入しましたが、これは鳥獣の関与を強化するために、まず環境大臣が集中的かつ広域的に管理を図る必要がある鳥獣として、指定管理鳥獣というのを指定することとしております。それにつきましてはニホンジカやイノシシを指定することを想定しておりまして、後ほどの環境省令のほうのご説明でご報告ということでお話しいたしますけれども、ニホンジカやイノシシを想定して、それについて都道府県や国が捕獲等事業というのを実施することができるというふうな事業を追加しております。

この事業につきましては、捕獲許可を不要とするとか、一定の条件下で捕獲した個体を放置する、あるいは夜間の銃猟を可能とするなどの規制緩和を行っております。これにつきまして、基本指針において指定管理鳥獣捕獲等事業による鳥獣の捕獲等を強化していくというようなことを基本的な考え方に追記するとともに、指定管理鳥獣の対象種や、指定管理鳥獣の管理のあり方というところを文書として追加をしております。

 3番目の黒丸の4番目は、「特定鳥獣」ではなくて、「指定管理鳥獣」の間違いでございます。申し訳ありません。指定管理鳥獣の管理に関する事項ということで、今回1章を新たに追加しておりまして、指定管理鳥獣に関する実施計画に関する事項やその作成や実行の手続、委託の考え方、夜間銃猟の実施に関する作業計画や、実施計画の把握と評価などについて追加をしております。

 次に2ページ目のほうに参りまして、認定鳥獣捕獲等事業者制度の導入ですけれども、法改正で都道府県知事が鳥獣の捕獲をする事業者について認定する制度を今回導入しております。これを踏まえまして、基本指針において認定事業者の活用ですとか、育成に関することを追加をしております。なお、認定の基準の詳しい内容につきましては、基本指針ではなくて、この後報告させていただきます環境省の省令のほうで定めることとしております。

 それから5番目のその他としましては、法改正を受けて国や都道府県の役割を明記していることと、あと人材の育成確保としましては、都道府県の鳥獣行政担当職員として、鳥獣の管理に関する専門的知見を有する者を配置するということと、都道府県に対して技術的な助言を行う人材を確保することが必要だということを明記しております。

それから、法律上で鳥獣の捕獲の許可区分を整理しておりますので、それにあわせた基本指針の区分の見直しや、新たに住居集合地域で麻酔銃猟の許可ができることになりましたので、それに関する留意事項というのを定めております。基本指針の全体構成自体は、3ページ目のポンチ絵のほうでお示ししておりますけれども、今回赤字で書いた部分を新たに法改正で追加しておりまして、上半分のオレンジ色の1のところと、緑の3番目のところはこれまであった章でして、それに対して新たに下半分の紫色の部分ですけれども、希少鳥獣の保護に関する事項と、指定管理鳥獣の管理に関する事項というのを、章として新たに追記をしております。それから既存の書きぶりの中にも、先ほどご説明しましたような内容を、全体的に追加しております。

 次に、パブリックコメントの結果についてご説明させていただきたいと思いますけれども、資料2-5のほうをご覧いただければと思います。パブリックコメントにつきましては、9月16日から10月16日まで実施しまして、全部で22者の方から、意見数としましては297件いただいております。項目別の意見数としましては、2番目にお示ししておりますけれども、基本的な考え方に関するご意見や、特定計画の作成に関するご意見、それから新たに導入した指定管理鳥獣捕獲等事業に関するご意見というのをお受けいただいております。

 次のページ以降に、いただいたご意見の概要と、それに対する回答ということで、全体的に書かせていただいております。パブリックコメントでいただいたご意見につきましては、反映できるところについてはできるだけ反映するように努めておりますけれども、今回の法改正で変更したもの以外につきましては、小委員会のほうでも議論していない内容ですので、次回の平成28年度の基本指針の見直しの際に検討することとして、今回は今後の参考とさせていただきますというのを回答にしておりますけれども、また今後の参考にしたいと思っております。また、法律そのものの修正意見など、基本指針に書く内容ではないものにつきましては、対応していないということになっております。

幾つか全体の基本指針の内容を見ながら、パブリックコメントのご意見の内容と、それに対する対応状況をご説明させていただきたいと思います。資料2-4の新旧対照表のほうをご覧いただければと思います。分量が多くて恐縮なんですけれども、資料2-4の5ページ目のほうをご覧ください。

5ページ目の左側の部分で、下線部を引いているところが、今回鳥獣法の改正を受けた背景ですとか、考え方を新たに追加した部分なんですけれども、5ページ目の一番最後の段落のところに、今回法改正を受けて鳥獣の保護と鳥獣の管理を提起したことを受けているということを書いているんですけれども、パブリックコメントや、小委員会の審議の中でも、従来使われてきた管理というのは、もっと広い意味を持っていたというご意見をいただいておりまして、今回法律上の鳥獣の管理はこのようなもので、基本指針では法律上の意味を踏まえて使用しているということを記載しております。

パブリックコメントにおきましても、ここの管理について法律上の提起はこれでいいのかというご意見がいろいろいただいていたんですけれども、法律でもう決まっておりますので、そこについては今回見直しできないんですけれども、法律でも管理とはただ減らすのではなくて、生物多様性の確保や生活環境の保全や農林水産業の健全な発展を図る観点から、生息数を適正な水準に減少させると、またその生息地の適正な範囲に縮小させるということとしておりますので、そのような意味で法律の用語を基本指針でも用いさせていただきたいということでございます。

 それから、7ページから8ページ目のところをご覧いただきたいんですけれども、こちらは鳥獣保護管理事業をめぐる現状と課題ということで、2番目のところから書いているんですけれども、現在の特定計画のレビューということで、現行の特定計画でなぜ今対策が進んでいないかといったような内容を、7ページの後半から8ページの上のほうにまたがって書かせていただいていますけれども、これについてパブリックコメントのご意見として、現行の特定計画の問題点として、目標の設定の方法ですとか、目標達成の手段に加えて、モニタリングをちゃんとフィードバックするということが不足しているということを、もうちょっと指摘をすべきだというご意見をいただきまして、それを踏まえてモニタリングや、その結果を踏まえた計画の見直しが不足しているということを、追加させていただいております。

 それから今回の指針の全体の改正におきましても、特定計画や指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画のそれぞれにつきまして、調査を実施するということと、それを踏まえて適切な目標を設定するということと、事業を実施した後にモニタリングをやることの必要性と、そういったことをしっかり内容の記載を充実して記載をしております。

それから18ページから19ページ目のほうをご覧いただきたいのですけれども、左のほうで下線を引いている場所がございますけれども、こちらには今回の法改正で新たに導入した指定管理鳥獣について、どのような種を対象にするのかということと、管理の考え方ということを全般的に追記しております。こちらにつきまして、パブリックコメントのご意見としまして、指定管理鳥獣について都道府県の捕獲目標をそれぞれどうするのかというご質問と、予算措置をどうするかというご意見をいただいておりましたけれども、国の全国的な目標としましては、抜本的な鳥獣保護強化対策ということで昨年12月に出しておりますが、それで10年間で生息数をニホンジカとイノシシについて半減するというような目標を立てておりまして、都道府県ごとの管理の目標については一定計画で都道府県がそれぞれ設定することにしておりますけれども、それについて国が全国的な目標を達成する観点から、必要に応じて都道府県に助言するというような仕組みになっております。

今回その目標の達成に向けて、法改正で指定管理鳥獣捕獲等事業を創設して、担い手として認定鳥獣捕獲等事業者を導入しております。また、予算措置についてパブリックコメントで記載すべきというご意見がたくさんあったんですけれども、環境省として指定管理鳥獣捕獲等事業の交付金を要望しているところですけれども、その内容について基本指針に書き込むような内容ではないので、今回追記はしておりませんけれども、この予算措置について検討しているということでございます。

 それから、次に21ページ目のほうの中段の上のほうなんですけれども、21ページの上の(2)の、保護について特に配慮が必要な鳥獣というところがございます。ここにパブリックコメントをつけておりまして、保護すべき鳥獣であっても、被害を及ぼしている場合にどういう対応をすればいいのかということを記載すべきというご意見をいただきまして、これにつきましては、第一種の特定鳥獣保護計画において、捕獲の抑制に関する事項を定めるといったような措置を講じるものとするというふうに、パブリックコメントを踏まえて追記をしております。

 次に75ページ目の辺りには、今回特定計画を一種と二種に分割したことを受けて、それぞれ事業の考え方や目標の設定の仕方というものにあわせて、記載をしているところですけれども、75ページの上のほうですけれども、第二種特定鳥獣管理計画の管理の目標の設定について記載をしております。ここにつきまして、指定管理鳥獣捕獲等事業を実施する場合は個体数推定と、それをもとにした可能な限りの将来予測を行うとしております。これはパブリックコメントの前には、将来予測も必須というふうに書いていたんですけれども、都道府県ごとに将来予測を行うことが難しい場合があるというようなご意見を踏まえまして、個体数推定を実施した結果として、可能な限り将来予測を行うというふうに修正をしております。

 それから第二種特定鳥獣管理計画の生息環境管理についてなんですけれども、これはページでいいますと78ページの中ほどのイの生息環境管理というところがございます。これで管理をするような鳥獣に対しての生息環境管理につきまして、ご意見としてニホンジカについては、そういう開発行為などはシカにとっての採餌環境をよくしてしまうので、侵入防護柵の設置とか、そういったことも書くべきではないかというご意見があったんですけれども、そういった生息環境管理を、シカなどについてもしっかりやっていくというようなことを、書き分けしてほしいというご意見を踏まえまして、鳥獣の管理のために即したような生息環境管理ということで、ここの文章につきましては、パブリックコメントを受けて全面的に見直して記載をしております。

 それから最後に93ページ以降のところでございますけれども、93ページの下のほうから、あと残り全てのところなんですけれども、今回指定管理鳥獣の管理に関する事項ということで、1章追加をしたところですけれども、ここで指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画の作成、都道府県がつくるものですけれども、その作成の仕方について、全体的に追記をしております。事業の目標の立て方ですとか、事業の内容などを書いているんですけれども、97ページの(2)というところでは、規制緩和として必要な場合は捕獲をした鳥獣の放置ができることとなっておりまして、その放置の条件について、この(2)のところで記載をしております。一部パブリックコメントを受けて、日本語のわかりやすさの観点から修文をした箇所もございます。

 それから1ページめくっていただいて、98ページの(3)で夜間銃猟に関する事項というところがございます。ここにつきましてもパブリックコメントでは夜間銃猟そのものをやめるべきではないかというご意見が幾つかあったんですけれども、これは法律で定めた事項ですので、それをいかに安全にやっていくかという観点から、文章を丁寧に記載するようにしております。

 それから103ページのところに参りまして、この指定管理鳥獣捕獲等事業は、事業者などに委託をすることになっているんですけれども、その委託先の考え方について、103ページのところに記載をしております。この委託先につきましては、必ずその認定鳥獣捕獲等事業者に限定すべきではないかというご意見があったんですけれども、基本指針上は認定鳥獣捕獲等事業者に委託することが望ましいとしておりますけれども、法律上ではそのほかの環境省令で定める者にも委託できるとしておりますので、認定事業者に限定することはできないため、望ましいという書きぶりにしております。

そのほか認定事業者以外、どの人に委託できるのかということにつきましては、環境省令で定めることにしておりますので、それについては後ほどの3番目の報告事項でお話しさせていただきますけれども、その要件についても適宜見直しをしていくということにしております。

 説明については、以上でございます。

【武内部会長】 どうもありがとうございました。それでは、この答申案についてご意見をお伺いしたいと思います。可能であれば今日、皆さんにお認めいただいて、即日答申というふうにさせていただきたいと思いますので、ご意見のある方については、できればこういうふうに直したらいいんじゃないかというふうに、今日は具体的にご意見をいただければ大変ありがたいと思います。いかがでしょうか。小委員会のほうから何かコメントはありますか。

【石井(信)委員】 全体的な話になってしまいますが、では一言補足みたいなことを申し上げたいと思います。

 ご説明にあったように、今回は今年の法改正に伴う改定ということで、この基本指針の中には他にいろいろ気になるところもあるんですけれども、そこについては平成28年の改定で行う今後の課題だと私たちも考えました。それで、今回かなり大きな法改正があったので、基本指針を運用すると、いろいろ問題が見えてくると思うんです。パブコメでもこういうふうに文章を変えたらいかがかという、いろんな意見があったんですけれども、文章だけでそういう問題の発生を防ぐというのは、恐らく難しいだろうということで、運用して、いろいろな問題が出てきたら、そこは順応的な管理の考え方に従って、変えるべきところは、今後の課題として変えていくということだと思います。

 それから、パブコメの意見の中にもあるように、やはりこの法改正と基本指針の改定で、不必要な捕獲というのが増えるんじゃないかという懸念があると思います。我々としては、むしろこの基本指針できちっとした二つの種類の計画を立てて、それから専門家、認定事業者ですけれども、そういう捕獲が行われることで、今までよりも適切な保護管理というのが進むことを期待していますし、そうならなければならないと思います。

そういう意味では、今回この法改正と基本指針の改定で、関心も高まって注目度も上がりましたので、それで恐らく多額の国費を使うということにもなると思いますので、市民の目も厳しくなってくると思います。そこはぜひ、これからどういうことが現場で起こっていくかということについて、きちんと注目をしていって、特に幾つかの学会も今度パブコメで意見を出してくれているのですけれど、そういう学会の責任も、今後はきっと大きいんだろうなということで、そういう責任あるウオッチングというか、今後の運用の過程でのいろいろな助言というのを期待したいというふうに思いました。全体的な感想になりましたけれども。

【武内部会長】 どうもありがとうございました。それでは山極委員、どうぞ。

【山極委員】 ちょっと細かな質問なんですが、わな猟のこのとらばさみというのは、イノシシとシカだけに使っているんですか。今の現状をちょっと教えてほしいんですけど、とらばさみというのは、相当動物に苦痛を与える捕獲方法で、昔から随分危険性が指摘されてきたんですけど、クマに関してはとらばさみは禁止されているんですよね。ちょっとその辺りの現状を教えてください。

【事務局】 とらばさみにつきましては、規制されておりまして、基本的には狩猟あるいは許可なしでは使えないという状況になっております。

【山極委員】 いや、教えてほしいのは、どの動物に対して行っているのかということなんです。

 では質問を変えますけれども、わな猟については、そのわなを適用する動物種というのは指定されているんですか、指定されていないんですか。

【鳥獣保護管理企画官】 資料2-3の40ページになるんですけれども、基本的にここには何を書くかといいますと、捕獲等の許可基準の基本的な考え方が書いてあるところになっていま。この40ページの19行目にわなの許可基準があります。先ほどクマの話が出てきましたけれども、そこの③として34行目のところにありますように、基本的にはクマ類については、はこわなに限るということで、くくりわなのほうについては原則として禁止をしています。そこのことについては、そのちょっと上に戻って①の25行目にありますように、1)としてくくりわなのほうについては、輪の直径に制限をするということで、その鳥獣の損傷の軽減に努めるということで、従来から記述しているところになります。

【山極委員】 すみません、私の質問に答えていただいていないようですね。わな猟というのは、わなの方法と。

【鳥獣保護管理企画官】 わな猟ですか。

【山極委員】 はい。わな猟についてです。

【鳥獣保護管理企画官】 わな猟については、クマ類については規制をしています。

【山極委員】 で、最初の質問でございますけれども、とらばさみというのは、どういう動物を対象にして行われるものなんですか。

【鳥獣保護管理企画官】 規制というのは今、すぐに出てこなかったんですけれども、それについては、もう少し確認させていただければと思いますが、特に規制はないと思います。

【武内部会長】 ちょっと場当たり的に今、返事をしてもわからないので。

【野生生物課長】 すみません。確認させてください。

【武内部会長】 答申案に今の先生のご指摘はかかるということでしょうか。それともご質問ということで。

【山極委員】 私が問題にしているのは、資料2-3の40ページです。ここにわなの使用に当たっての許可基準とあります。ここでとらばさみが出てくるんですけども、ここに緩和措置というのがありまして、これは恐らく、とらばさみのこれまでの方法を改良した話だと思うんです。その下に、ヒグマ及びツキノワグマの捕獲を目的とする許可申請の場合、はこわなに限るものとすると。ですから、これはとらばさみが使えないわけですね。ですから、とらばさみというのは、何らかの哺乳動物に限って使用されるものだと理解しているんですけれど、これはどのような動物なのですかという質問なんです。

【野生生物課長】 すみません。確認しますのでお待ちください。

【武内部会長】 じゃあ、ちょっとお待ちください。小菅委員、お願いします。

【小菅委員】 もっと単純な質問です。鳥の鉛中毒の話なんですけれども、今回は普及啓発を図るとともに、関係者への研修を行うものとするという表現になっていて、今後私どもは鉛弾の全面禁止のほうへ行っていただきたいなというふうに思っているんですけども、現時点で鉛弾が禁止できない一番の理由というのは、どこにあるんですか。

【野生生物課長】 鉛弾の影響で、どのような野生鳥獣への被害、あるいは生態系への被害が出ているかということを、モニタリングしているんですけれども、本州以南では、今のところ被害の因果関係を明らかにできていません。県知事の判断で規制をすることができることにはなっていて、規制されているところもありますが、現状では全国全て一律に禁止しなければいけないという形でのデータがないというのが、今の我々の認識であります。調査が足りない面もあるのかもしれませんので、引き続き調査をやっていきたいと思っています。

【小菅委員】 ご存じのとおり、北海道でオジロワシ、オオワシ、これはもう天然記念物にも指定されている、そういう非常に希少な大型猛禽類が、狩猟による鉛を採取することによって、非常に重篤な症状を呈して、それが私たちの手に入るというのは、本当に氷山の一角で、恐らく山野でどれだけの数が影響を受けて死亡しているかというのは、これはもう推定してもかなりの数になると。ただ推定の方法がないだけで。

それでしかも、北海道も規制でやっているわけですけども、北海道内の猟友会についてはかなり、それこそ研修とか、こういうものを通じて影響の大きさというのが周知されていて、私の印象ですけども、恐らく北海道の猟友会の人たちはゼロとは言わないけど、本当に使っていないんじゃないかという。私の知っている猟師も使っていないんです。結局、それでもなおかつこれだけの数が影響を受けているということで、恐らくこれは本州から来てシカを撃っている人たちの弾なんじゃないかなという気がするんです。

だから、これは全国的に規制しない限り、北海道のオジロワシ、オオワシ、それだけじゃないですけど、クマタカなども出ています。それから本州では東北地方で1件、らしいものが出たということで、これは全国的に規制しないとおさまらないと思うので、ぜひ次の28年ですか、そのときまでに、なるべく、なるべくというか、僕の意見では絶対なんですけど、使わない方向でご検討いただければというふうに思います。

【野生生物課長】 先ほど申し上げたことの繰り返しですけれども、引き続きデータは集めて検討を進めていきたいと思います。

【武内部会長】 ほかに。

(なし)

【野生生物課長】 とらばさみによる捕獲許可について、確認できましたのでお答えいたします。

 対象種は明確に決まっているわけではなくて、実態としては通常タヌキ、あるいはキツネサイズのもの、あるいはそれよりも大きいものもかかるかもしれないということであります。基本的には使用禁止になっていて、有害捕獲のときに許可捕獲で個別にケース・バイ・ケースで許可をするということになっていますので、ほとんど許可をしている例はないのではないかと。一応許可ができることになっているので、基準上はこういうふうに書いてありますけれども、あまり実態はないのではないかということです。

【武内部会長】 だけど、ここにこう書く以上は、一定の歯止めが必要じゃないかというのが、山極委員のおっしゃりたいことじゃないかと思うんですが。

【山極委員】 要するに、わな猟を許可する理由というのは、方法と対象というのを組み合わせて、何らかのプリンシプルがあるべきであって、個体数調整であっても、動物に苦痛を与えないということ、それは効果的でしかもこの動物に限るというようなことが認められれば、僕は構わないと思うんですけれど、とらばさみについてはやっぱり相当苦痛を与えるという、これまでたくさんの指摘がありますので、このように衝撃緩和装置をつけていても、とらばさみを使用する理由というのは、やっぱりあってほしかったなという気がするんです。それでないなら、僕は廃止したほうがいいと思うんですけど。

【野生生物課長】 狩猟ではなく、有害捕獲の許可の場合は、行政が1件1件関わって許可をするということですので、どんな場合に使われるのかは、そのときの許可に関わった行政の担当者が判断しているということで、このような形になっています。どういった場合でも使っていいということではなく、有害捕獲の場合のみということでございます。

【山極委員】 限定しているということを、ちょっと書いていただけないかなと思うんですけど。「とらばさみを使用した方法での許可申請は、有害捕獲に限るものとし」とか、「その場合でも」とかいうようなところを少し書いたほうが、実態には合っているかなと思うんですけど。

【野生生物課長】 とらばさみに関しては、一般の誤解を生まないようにという観点で、本来はこれは書かなくてもわかるはずという趣旨で、そういうことを書いていないと思いますが、誤解を生まないように念のため書くということはできると思いますから、今、山極委員がおっしゃったようなことを。

【武内部会長】 だけど、今、具体的に修正案をここで出さないと、認められないでしょう。

【野生生物課長】 すみません。この部分は、今回の法改正に関連して検討した部分ではありませんので、本来28年度に、次の5年後の検討のときに検討する事項としており、ここを今回変えることはできません。パブリックコメントでたくさんの方々が今回の法改正と関係ない部分で意見をいただいていることに関しては、今回の検討事項ではありませんと返しているものですから。

【山極委員】 わかりました。では、それは意見として、ここをいじるか、あるいはわな猟に関するプリンシプルというのを、きちっと明確にしていただきたいということを述べておきます。

【野生生物課長】 検討事項として書き留めておきたいと思います。

【武内部会長】 すみません。パブリックコメントと同じ扱いで申し訳ございませんが、次回の見直しのときには、いただいたご意見を反映させるということでお願いしたいと思います。

 ほかに。よろしいでしょうか。

(なし)

【武内部会長】 それでは、この答申案について、適当と認めることでご異議ございませんでしょうか。

(異議なし)

【武内部会長】 どうもありがとうございました。本件については適当と認めることにします。中央環境審議会会長、私ですけれども――に報告をし、会長から環境大臣に答申をいたします。即日答申ということで、もう部会長から会長は今、終わりました。どうもありがとうございました。

 では次の議題、報告事項の鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律施行規則等の一部を改正する省令案について、説明をお願いいたします。

【事務局】 鳥獣保護業務室の川瀬と申します。議事(3)鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律施行規則等の一部を改正する省令案について、この省令案については審議事項ではございませんけれども、報告という形でこの場をお借りして述べさせていただきます。資料のほうについては3-1それから3-2になります。説明については、一枚紙の資料3-1というものをご覧いただければと思います。

 資料3-1でございます。改正鳥獣法に係る省令案について。

 省令案については、先ほど基本指針の中でも述べさせていただきましたとおり、さまざま法律で決められている事項、それから基本指針で述べている事項の詳細について、省令の中で規定することとしております。

 まずスケジュールでございますけれども、(1)に書いてございますように、10月14日からパブリックコメントを開始しております。30日間、11月12日までの予定でございます。そして、本日この場をお借りして検討状況の報告をさせていただきまして、パブリックコメントの結果も踏まえまして、年内には省令として公布をしたいと思っております。それから法律、政令、省令ともに来年の5月の施行を予定しております。

 省令の中身についてですけれども、(2)と(3)で簡単に紹介させていただきます。省令の中身は、実際には指定管理鳥獣捕獲等事業の実施に係る細かな手続でありますとか、それから認定事業者制度の基準の詳細を記載しておりますが、まず一つ大きな事項としましては、先ほど紹介しましたとおりに、指定管理鳥獣の指定ということで、こちらについては環境大臣が指定するということになっておりますので、ニホンジカとイノシシを指定するという規定を置いております。現状の生息数、それから生息範囲の拡大、それから被害の状況等を踏まえて、集中的かつ広域的に管理を図る必要があるということで、指定をさせていただきたいと思っております。

 それから(3)になりますけれども、認定鳥獣捕獲等事業者制度に関する認定の基準になります。こちらについて簡単に表でまとめてございます。基本的には制度としましては、認定は都道府県が実施するということ。それから認定を受けた場合には3年間認定が有効であるということ。それから一つの県で認定を受ければ全国で有効ということになります。その認定の基準ですけれども、四角囲みの中にございますように、まず一番最初に事業管理責任者を置くということを規定しております。この事業管理責任者は後ほど説明しますが、その下の安全管理体制であるとか、研修に関する事項について責任を持っていただいて、管理・監督をしていただくという立場の者でございます。

 二つ目の項目にありますが、安全管理体制、こちらについて中身については省令案としては右側に五つ書いてございますように、安全管理規程を整備するということ、それから事業管理責任者に安全管理を徹底させるということ。また基本的なこととしては、捕獲従事者が狩猟免許を有すること。それから安全管理に関する講習を受講しているということ。それから一番下の欄にありますが、半数以上の捕獲従事者が救急救命に関する講習を受講するというようなことを規定したいと思っております。

 それから安全管理体制の中の囲みの中ですが、夜間銃猟をする際の安全管理体制ということを規定しております。こちらについては特に夜間銃猟を実施するという特別な認定を受けたいという場合に満たす必要がある事項でございます。一つは夜間銃猟を実施するための安全管理規程を整備するということ。それから安全の確保に係る技能、これについては省令とは別に告示で定めたいと思っておりますが、一定の技能を持っているということを見たいと思っております。それから夜間銃猟に関する安全管理講習を受講していただくということです。

 技能及び知識という項目になりますが、こちらについては捕獲従事者個々人が、技能及び知識に関する講習を受講していただくということを考えております。

 それから研修の欄になりますが、こちらについては講習とは別に、事業者の内部で自主的な研修を実施していただくということでございますが、技能及び知識の維持向上に関する研修を実施していただいて、その研修の計画等については、事業管理責任者が責任を持つということとしております。

 最後のカテゴリー、その他の欄になりますけれども、一つは、これから一定の期間、一定の規模で捕獲の事業を担っていただく、組織的に行っていただく上で、まず捕獲の実績を持っているということ。それから役員等には暴力団員等を含まないということ。それから事業として行いますので、損害賠償能力、具体的な契約を持っているということです。そして最後になりますが、組織的に行うということで、人数の規模をここで規定しております。基本的には都道府県等が発注する大きな事業を受注して、一定の期間、一定の地域で組織的に事業を行いますので、例えば2人一つのグループで行うということであれば、そのグループが二つぐらいあるということで、4人以上は人数を確保していただきたいというふうに書いております。また大型獣、シカ、イノシシ、サル、クマについては、より安全により組織的に行っていただくという観点から、例えば一つのグループ5人ということで考えますと、それが複数ユニットあって10名以上というような考え方をここで記載しております。

 以上のような認定の基準を省令のほうで規定をしております。実際にはここに書いてございますのは、制度上、捕獲の安全管理体制、それから技能及び知識を見ておりますが、将来的には地域あるいは幅広く鳥獣管理の担い手となっていただきたいという部分については、基本指針のほうに書かせていただいております。

 また、先ほど石井委員のほうからも紹介ございましたけれども、今回大きな法改正でございましたので、この詳細の部分についても見直しをするということについて、省令のほうにも28年度中に基本指針を改定するということにあわせて、省令についても見直す方向での検討を加えるということについて、省令の附則で決めております。

 以上が改定鳥獣法に係る省令案でございます。先ほど基本指針の説明の中で、指定管理鳥獣捕獲等事業を委託することができる者ということで、その他環境省令で定めるという説明をいたしましたけれども、その部分については資料3-2の7番のほうに具体的に書いてございます。認定事業者と基本的には同等以上の体制、技能及び知識を持っていただくということを書いてございます。

 簡単ではございますが、報告として以上になります。

【武内部会長】 それでは、本件に関してご意見、ご質問のある方はお願いしたいと思います。山極委員、どうぞ。

【山極委員】 この認定証はどのぐらいの期限があるのかということと、それから報告書等は義務づけられていないのか、証明書を与えた後、どういうふうな報告書等を受けて誰が審査をするのかということを、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。

【事務局】 一つ目の質問でございますけれども、期限につきましては、認定の有効期間が3年となっております。こちら、狩猟免許と同等になりますけれども、3年後にもし認定を継続したいということであれば、有効期間の更新について、さらに申請をしていただくことになります。

それから、認定を受けた後ですけれども、個別の事業を受けた場合には、それぞれの個別の事業に対して報告をするということが必要になってくるかと思いますが、基本的にはこの認定制度というものが、この事業者はその体制を認められていますよということで社会的に丸をつけるということでございますので、個別に国のほうに報告を求めるということは規定しておりません。

ただし、認定の基準については維持しなければいけないという法律上の規定がございますので、基準を満たしていない状態が確認されれば、都道府県が個別に措置命令等をして、その措置命令等に反している場合には認定を取り消すということができるようになっております。

【武内部会長】 よろしいですか。

【山極委員】 認定するのは都道府県なんですね。環境省じゃなくて。

【事務局】 はい。都道府県知事です。

【武内部会長】 石井委員、どうぞ。

【石井(信)委員】 資料の3-1の基準のことなんですけど、ちょっとひっかかったのが、その他の狩猟免許所持者が4名以上、それでこの大型獣に関しては10名以上という数字が出ているんですが、これは敷居が高過ぎるような気がします。例えば、私の知っている神奈川県のシカの管理捕獲のときは、2人だけで非常に成果を上げているんです。

だから、むしろ非常に優秀なハンターが数名いるようなところでも、認定事業者として認めていくというようなことにしておいたほうが、恐らく機動性とか効率が上がるんじゃないかと思いました。10名を一つの団体がそろえるというのは結構難しくて、連合体みたいなものをわざわざつくって、これの基準に合わせるというようなことも出てきたりするんじゃないかなと思いますので、どういう理由で10名という数字が出てきたのか、もし説明というか、理由があるのならば教えていただきたいし、検討の余地があるということであれば、検討していただきたいと思いました。

【武内部会長】 いかがですか。

【事務局】 大型獣、シカ、イノシシ、サル、クマにつきましては、安全かつ効果的な捕獲、組織的な捕獲を進めたいというふうなことを考えておりまして、さまざまなヒアリングをした結果、10人以上、組織的な捕獲で複数の地域で対応できるような事業者が望ましいというふうなことを考えまして、10名以上という形で案をまとめております。現在もパブリックコメントをかけておりますので、さまざまなご意見を踏まえて、また検討していきたいというふうには考えております。

【武内部会長】 今の答えでよろしいですか。もう少し頑張れと。

【石井(信)委員】 確かに、組織的かついろいろな地域にわたって一つの事業体がするという意味では、人数は多いほうがいいのかなと思いますけれども、10名に満たないとこの認定事業者になれないというのは、ちょっと現実的ではないような。私も現場のことをそんなによく知っているわけではないので、直感的なことですけれども、そういうふうに思いましたので、検討していただきたいと思います。

【武内部会長】 わかりました。そうしたら、パブリックコメントもあわせて、その方向を少し検討していただくということでお願いしたいと思います。涌井委員、どうぞ。

【涌井委員】 今の組織の、事業体の話なんですけども、可能であればぜひ森林組合からヒアリングをしていただきたいんです。実際に森林管理をしていく上で、森林組合はかなりそうしたことに積極的であるので、今の事業者としての規模も内容も、森林組合からもぜひ情報をとっていただきたいというふうにお願いしたいと思います。

【武内部会長】 ありがとうございました。ほかによろしいでしょうか。

(なし)

【武内部会長】 じゃあ引き続き検討していただくということで、この件についての審議は終了させていただきたいと思います。

 それでは、次に生物多様性条約第12回締約国会議について、説明をお願いいたします。

【事務局】 資料4に基づきまして、COP12、生物多様性条約第12回締約国会議に関してご報告させていただきます。

 今月6日から17日までの2週間、韓国の北東部、カンウォン道のピョンチャン郡で開催されまして、会期前の9月29日からの1週間はカルタヘナ議定書のMOPも開催されておりました。また期間中の10月12日に名古屋議定書が発効されまして、会期後半の1週間は名古屋議定書のMOP1も同時に開催されております。日本政府からは環境省の北村副大臣以下、関係各省の担当官が出席したところでございます。

 会議のテーマですけれど、持続可能な開発のための生物多様性ということでポストミレニアム開発目標、さらに持続可能な開発目標とを統合しました2015年以降の目標を策定する動きが国連のほうで進行しておりますが、これらもにらみつつ、主要な議題としては2010年、COP10で合意されました世界共通の生物多様性の目標であります愛知目標が中間段階に差しかかるということで、中間評価が主要な議題となっておりました。

会期初日の6日にGBO4、地球規模生物多様性概況の第4版が公表されまして、これに基づいて議論が進められたわけですけれど、GBO4の報告の結果としては、目標達成に向けて一定の進展が見られるものの、さらなる努力が必要であるというようなことで結論づけられております。議論の結果、優先的に取り組む事項のリスト、GBO4に書かれているリストを遂行していくという決議が合意されました。主要な決議の採択の時点で、これらの決定のパッケージについては、開催地の地名を冠した「ピョンチャンロードマップ」と称することが支持されました。

 もう1点、議題の中で特に議論があったのが資源動員でございまして、生物多様性分野の資金などのリソースを拡大させるための目標の議論がございました。これは前回、2年前のCOP11にて暫定目標という形で合意されていたんですけれど、国際フローの2006年から2010年の平均を2015年までに2倍、さらに2020年まで維持するという目標について続きの議論がされました。当初から事務方での交渉は難航しまして、会期後半には非公式のハイレベルでの会合が開催されまして、何とか最終合意に至ったところでございます。

 それから、名古屋議定書に関しまして現在締約国は53カ国プラスEUですけれど、このMOP1に締約国として参加したのは7月14日までに締結した50カ国とEUで、それ以外の日本も含む未締結の国はオブザーバーという形での参加となりました。最初の会合ということで、ABSクリアリングハウスの運用方法ですとか、不履行の事案に対処するための遵守委員会の設置などの幾つかの決定事項が合意されたところでございます。

 それから会期の後半の15日から16日の2日間にかけまして、閣僚級会合が開催されまして、環境省からは北村副大臣が出席いたしました。持続可能な開発のための生物多様性に関するカンウォン宣言というものが採択されました。このカンウォン宣言の仮訳につきましては、資料の一番最後につけてありますので、後でご覧いただければと思います。

 その他の事項ということで、ビューローに関しまして、今回アジア太平洋地域から2カ国、サウジアラビアと日本がビューローメンバーに選出されました。

 以上雑駁ですけれど、COP12の報告ですが、次回は2年後、メキシコのロスカボスというところで開催される予定でございます。国内的には今回の結果も踏まえまして、関連施策を見直しまして、引き続き愛知目標の達成に向けて各施策を推進していくというところでございます。

 以上です。

【武内部会長】 この件に関して、ご意見、ご質問がございます方。どうぞ。

【桜井委員】 質問ですけど、この詳細版で、7ページの(7)ですけれども、これは初めて聞いたんですが、水中騒音の話が書いていますね。海洋酸性化と同時に水中騒音の項目が入っていますけれども、これについて具体的に何かわかりますか。水中騒音という、要するに水の中の音です。

【事務局】 今回、海洋酸性化ですとか、水中騒音に関する海洋、沿岸に関する議題が一つございまして、海の動物等への影響に関する議論がございました。資料に書いてあるような潜在的な影響を回避したり、またそれを軽減するための手段・措置を講じていこうという決定がされたところでございます。

【武内部会長】 水中騒音というのは、今までもあったの。議論は。

【事務局】 今回、議題として正式に扱われるのは初めてです。

【武内部会長】 だから、それがなぜ正式に扱われるようになったのかという背景についてはわかりますかということです。

【事務局】 水中騒音についてですけども、特に海棲哺乳類を中心に欧米で影響があるというようなデータが集まってきまして、生物多様性条約のほうでも専門家によるワークショップを開催しまして、日本からも1人参加しているんですけれども、それでいろいろと情報が集まってきたということで、今後予防的にこういう対策をとりましょうということで今回、海洋と沿岸の生物多様性の議題の中で取り上げられたというところでございます。

ほかの条約体、ロンドン議定書等でも同じように取り上げられておりまして、国際的にはこういうような動きがありまして、特に騒音源として何を特定の対象とするかというところまでは決まっていないんですけど、複数の要因があるというふうに言われていまして、どの種を対象とするかも、まだ決まってはいないところですけれども、全般として対策をとっていきましょうということで、今回SBSTTAでの議論を踏まえて、検討に入ったということでございます。

【武内部会長】 よろしいですか。

【桜井委員】 ちょっと補足的に言いますと、実は特にスペインとかポルトガルのほうで一部、白山委員から言われましたけど、海底の探査のときに物すごい音を出してやるんです。その結果として巨大なイカが死んで打ち上がったことがありまして、耳の平衡石の石が全部壊れていたということがあって、大分社会問題化しているのは事実です。日本ではそういう話があまりなかったので、非常に驚きました。以上です。

【武内部会長】 石井委員、どうぞ。

【石井(信)委員】 この報告の中で、2ページ目の名古屋議定書のところに日本は未締結と書いてあるけど、せっかく苦労して日本で決めた議定書を日本が未締結というのは、ちょっと格好が悪いなと思いました。ニュースだと少し関連企業が慎重になっているとかいうのも見たことがあるんですけど、手続上時間がかかっているということなのかなと思いますけれども、見通しとしてはいつごろに締結できそうとか、あるいは何かひっかかっている問題があるとか、教えていただけるとありがたいです。

【生物多様性施策推進室長】 名古屋議定書につきまして、国内で日本としてどういう措置をとるかということをまず検討して、それで締結をするための準備をして、その上で議定書を締結すると。そうしますと日本が締約国に入るわけですが、検討会を磯崎先生に座長をしていただきまして、今年の3月まで行ってまいりました。その検討を踏まえて、今関係省庁と調整をしているところでございます。

検討会のときにもいろんなご意見が出ていますが、特に産業界、学術界を含めて、かなり幅広い遺伝資源の利用がなされておりまして、そのことについていろんな課題が出てございます。その課題について一つ一つ整理をしていくということを各省と詰めている段階なんですが、一方で関係する産業界のほうからも、今もご意見をいただいているようなことで、丁寧な中身の検討が必要な状況になってございます。

政府としては、もともと生物多様性国家戦略に早期に締結をするということを目標として掲げておりますので、それに向けて検討を進めるということに変わりはない段階です。環境省としては、そういうふうな状況で準備を進めているということでございます。

【武内部会長】 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。

(なし)

【武内部会長】 それでは次の議題に移らせていただきたいと思います。これは最後になりますけれども、気候変動の適応計画の策定についてということで、説明をお願いいたします。

【事務局】 それでは、気候変動の適応計画の策定について、ご説明させていただきます。

 資料5をご覧いただきたいと思います。まず経緯でございますけれども、気候変動につきましては、緩和についてこれまでも国際的な努力が続けられておりますけれども、この国際目標を達成したとしても、今後数十年間の地球温暖化による影響は避けられない見込みとなっております。その影響に対して対処をするということで、適応の考え方が重要視されてきております。そういった中で、地球環境局が中心となって政府の取組みを適応計画として取りまとめて、平成27年夏ごろに閣議決定をする予定になっております。

 国連の気候変動に関する政府間パネル、IPCCの第5次報告書におきまして、気候変動に対して特に脆弱とされる生態系や、生態系がもたらすサービスが損失することが確信度の高いリスクとして指摘されておりまして、生物多様性分野におきましても、その保全と持続可能な利用の観点から、適応策について検討して適応計画に盛り込んでいきたいと考えているところです。

 検討のプロセスでございますけれども、まず気候変動による影響とリスクの評価を行ってまいります。そちらにつきましては、中央環境審議会地球環境部会に気候変動影響評価等小委員会が設けられておりまして、こちらで検討が行われているところでございます。分野別のワーキンググループを設置して、検討が開始されたところでございます。分野は五つございまして、農業・林業・水産業分野、水環境・水資源・自然災害・沿岸域分野、健康の分野、産業経済・国民生活・都市生活分野、そして自然生態系分野でございます。

 影響評価の結果を踏まえまして、自然生態系分野の適応計画に関する検討会を設置しまして、検討を開始したいと考えております。こちら自然環境局で設置をいたします。

検討会で論点としては三つほど考えておりまして、1点目が生物多様性への影響を低減するための適応策に関する事項、もう1点目が適応策を実施することによって、生物多様性に及ぼす影響が出る場合に、その低減に関する事項、3点目は、さまざまな適応策に生態系の有する機能を生かしてやっていこうという、防災・減災等の観点がございますけれども、それに関する事項、以上の3点を検討していきたいと考えております。

これらの検討結果を踏まえまして、国の適応計画の検討策定に反映させていきたいと考えております。既に国の適応計画につきましては、地球環境局において平成25年度より検討会が開催されて、検討されておりますけれども、平成27年度の夏ごろの閣議決定に向けて自然環境局での検討結果を盛り込んでまいりたいと考えております。

本自然環境部会との関わりでございますけれども、今後設置する予定の自然生態系分野の適応計画に関する検討会には、一部の委員にご参画いただく予定にしております。また検討経過について適宜ご報告して、ご意見をいただきたいと考えております。

説明は以上でございます。

【武内部会長】 どうもありがとうございました。適応計画に関しての検討会が設置されるということでございますが、この件に関して何かご意見、ご質問はございますでしょうか。

(なし)

【武内部会長】 なければ、これで本日の議題を終了ということにさせていただきたいと思います。

思いがけず早く終わってしまいましたけれども、議題は終了しておりますので、これで終わりとさせていただきたいと思います。

 最後に事務局から。では小川審議官、どうぞ。

【小川大臣官房審議官】 本日はご審議ありがとうございました。 ご審議いただいた鳥獣の基本的な指針につきましては、本日、会長までご了解いただいたということで、最後に環境省から告示をして公表するという手続がございますので、速やかに進めたいと考えております。

また鳥獣の省令案についてもご覧いただきましたが、鳥獣保護法が改正されまして、できるだけ早く施行をと各方面からご指摘をいただいておりますので、来年の5月ぐらいになると思いますが、それに向けて準備を進めてまいりたいと考えております。

また、その他の報告案件についてもいただいたご意見等を参考にさせていただきたいと思います。今後も自然環境部会でご審議をお願いする事項はまだいろいろございますので、どうぞよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

【武内部会長】 どうもありがとうございました。これで散会とさせていただきます。

午前11時32分 閉会

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