中央環境審議会自然環境部会(第17回) 議事録

開催日時

平成24年9月13日(木)15:30~16:30

開催場所

ホテルフロラシオン青山

出席委員

(18委員)

議題(報告事項)

  1. (1)三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興の進捗状況について
  2. (2)第1回アジア自然公園会議(First Asia Parks Congress)の開催について
  3. (3)その他

配付資料

資料1:
グリーン復興プロジェクトの進捗状況
参考資料1
三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興のビジョン
参考資料2
東北地方太平洋沿岸の自然公園等の指定状況
参考資料3
新たな国立公園へ、グリーン復興プロジェクト(パンフレット・日本語)
参考資料4
新たな国立公園へ、グリーン復興プロジェクト(パンフレット・英語)
参考資料5
グリーン復興プロジェクトに関する環境省ホームページ
参考資料6
環境省グリーン復興プロジェクトにおける経団連自然保護協議会との協力について(お知らせ)
資料2:
第1回アジア自然公園会議(First Asia Parks Congress)開催決定について

議事録

午後3時31分 開会

○事務局 では、お待たせいたしました。定刻となりましたので、ただいまより中央環境審議会自然環境部会を始めたいと思います。
開催に先立ちまして、本日の出席委員数のご報告をいたします。本日は、出席所属委員34名のうち18名の委員の先生方、ご出席をいただいております。したがいまして、本日の本部会は成立いたしております。
また、三陸復興国立公園の議論の際には、毎回、復興庁の方にご出席をいただいておりますが、担当の参事官が秀田参事官に交代されましたので、ご紹介いたします。よろしくお願いいたします。
本日の審議のためにお手元にお配りしております資料につきましては、配付資料一覧のとおりとなっております。確認をさせていただきます。
議事次第がございまして、一覧、それから委員名簿、座席表がございまして、次に、資料1、グリーン復興プロジェクトの進捗状況です。
続きまして、参考資料1、三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興のビジョン、。続きまして、参考資料の2、東北地方太平洋沿岸の自然公園等の指定状況です。続きまして、参考資料の3、参考資料の4とありまして、これはパンフレットが日本語版、英語版になっております。参考資料の5、グリーン復興プロジェクトに関する環境省ホームページというものがあります。参考資料の6、環境省グリーン復興プロジェクトにおける経団連自然保護協議会との協力についてのお知らせです。
最後になりまして、資料の2、第1回アジア自然公園会議開催決定についてです。
もし配付等漏れがございましたら、事務局にお申し出くださいますようお願いいたします。
本日の配付資料、郵送をご希望される先生がいらっしゃいましたら、お手元に用紙ございますので、ご記入の上、机の上に置いていただければ後日こちらのほうから郵送させていただきますので、よろしくお願いいたします。
それでは初めに、自然環境局長の伊藤よりご挨拶申し上げます。よろしくお願いします。

○自然環境局長 委員の皆様方におかれましては、自然環境・野生生物合同部会に引き続きましてご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
東日本大震災から1年半が経過いたしました。被災地では、がれきの撤去が進み、徐々にではありますが、具体的な復興に向けた取り組みが進められてきているところでございます。委員の皆様方に昨年度ご議論いただきました三陸地域の自然公園等を活用した復興の考え方につきましては、今年の3月に答申をいただきました。これに基づきまして、環境省では5月に、三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興ビジョンを策定いたしました。そして、このビジョンに基づきまして、被災地の復興に貢献するために、三陸復興国立公園とグリーン復興プロジェクトを地域の方々と相談しながら推進してまいりました。本日は、これまでのグリーン復興プロジェクトの進捗状況をご報告し、委員の皆様方の忌憚のないご意見をいただきたいと、こういうふうに考えております。
また、来年11月に、仙台で第1回アジア自然公園会議を開催することについてもご報告いたします。この会議で、三陸復興国立公園を通じて保護地域が復興に果たす役割や、地域社会との協働による効果的な自然公園管理のあり方などを紹介したいと考えております。
いずれにしましても、国立公園というのは日本の宝、世界の宝であると思っております。これを健全な形で将来の世代に残していくこと、そして、世界に発信して、世界の人々、日本の方々はもちろんですけども、その自然に親しんでいただくということは非常に環境省としても重要な政策課題の一つであるということは間違いないと思っております。何とぞ、先生方の活発なご議論のほどをお願い申し上げたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

○事務局 では、これよりの議事進行につきましては、武内部会長にお願いいたします。それでは、武内部会長、よろしくお願いします。

○武内部会長 合同部会に引き続きまして自然環境部会の開催ということで、大変お世話さまでございます。
本日のこの審議会の進め方でございますが、三陸復興国立公園とグリーン復興プロジェクトについての事務局からの報告、さらには、アジア自然公園会議についての報告をいただきまして、議論を皆さんで行っていただき、今後の方針に反映させていきたいと考えております。
部会は公開で行いますので、報道関係者や傍聴の方も現在同席しておられます。
会議録は後ほど事務局で作成し、本日ご出席の委員の了承をいただいた上で公開することとなります。なお、議事要旨につきましては、事務局で作成したものを私、部会長が了解、了承した上で公開することをご了承いただきたいと思います。また、会議資料についても公開となります。
それでは、早速ですが、三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興の進捗状況について説明をお願いいたします。

○国立公園課 環境省国立公園課の佐々木でございます。これから説明に入らせていただきます。座って失礼します。用います資料は、主に資料1と参考資料のほうを活用させていただきます。
 まず、お手元の資料1を順番に説明させていただきます。グリーン復興プロジェクトは、七つの柱からなっていて、国立公園の話と、それから施設整備の話、それからエコツーリズムと海岸トレイル、自然環境の再生、それから環境教育とモニタリングという柱になっております。これを順に追って、本日説明していきたいと思います。
 まず、1ポツの三陸復興国立公園の創設(自然公園の再編成)についてですが、まず、スケジュールとしましては、今年度中に、被災の程度が比較的深刻ではなかった北部の青森県のところにある種差海岸階上岳県立自然公園のほうを陸中海岸国立公園に編入いたしまして、三陸復興国立公園の指定に関する諮問を、平成24年度の3月に行いたいと思っております。これに先立ちまして、本日ここでご議論いただくのと、11月の後半に自然環境部会の委員の方々による現地視察も予定しております。平成25年度に、まず5月ぐらいをめどと考えていますが、国立公園の指定を行いまして、オープニングのセレモニーのようなものをやりたいと。それから、平成25年の秋以降に南部の南三陸金華山国定公園の編入についても、諮問してまいりたいと思っております。そのほかの県立自然公園の編入につきましては、今後、引き続き検討を進めていきたいということで現在動いております。
 (2)の平成24年度の方針ですが、北部の種差海岸階上岳県立自然公園を、地形・地質の形状とか地形の成因から考えて、陸中海岸国立公園の北部と一体的なものであるので、三陸復興国立公園として編入して、新規指定する方向です。基本的には迅速に再編成して、復興に貢献していきたいという観点から、原則として、現在の県立自然公園の区域を踏襲するというふうな形で考えております。県立自然公園は、平成19年ごろに一度青森県が点検を行っておりまして、区域や規制のレベルは、そのときに整理をされております。それから、新たに拡張する種差海岸階上岳県立自然公園の区域については、利用の観点も含めまして、集団施設地区-複合的に施設を整備したりして利用拠点にするような地区-の設定ですとか、そのほか、いろいろな個別の施設の計画も追加していきたいと思っております。現在の陸中海岸国立公園の区域は、公園事業施設の被害の状況とか、土地利用の変化なども求めて必要な変更を行っていくという方針で、現在、公園計画の変更作業について作業を進めております。
 1枚めくりまして、この変更に伴いまして、地方公共団体のほうに意見聴取も現在行っているところです。その中で上がってきた意見を、今回、概要としてご紹介したいと思います。公園区域と公園計画については、宮城県内の県立自然公園を可能な限り国立公園に編入してほしいというような要望ですとか、環境省の直轄でいろいろな公園の利用施設を整備してほしい、それから、公園事業の計画について、もう不要になったものは削除してほしいとか、そういったものが上がってきております。
 ②その他として、国立公園の名称についても、ある程度意見が出ております。公園の名称に「復興」を入れることについて、ちょっと反対であるとか、時限的なものでないとちょっと賛成できないなとか、もうちょっと地域で関係者での議論が必要だというふうな意見が見られています。これの理由として、財政的・労力的負担が大きい。これは、3月の時点でいただいた答申の中で「三陸復興国立公園」という名前で当面指定しまして、復興がある程度めどが立った時点で、そのときにふさわしい名前を検討するというふうにしていたところなので、名前を二度変更することになってしまうので、財政的な、労力的な負担が大きいということです。また、普遍的な価値を持って指定される国立公園の名称に「復興」というのがつくのはそぐわないのではないか、それから、被災地はいつまでも「復興」ではない、早く「復興」から脱却したいという被災地の切なる願いの現れだと思いますが、そのような意見で国立公園の名称に「復興」と入れることについて、もう少し議論が必要という状況になっております。こちらにつきまして、環境省のほうでは、もちろんこの「復興」を入れることでの国内外への発信力が非常に高いということいったメリットもありますので、引き続き地域と相談をしていきたいと思っておりますし、可能な限り財政的な支援も行っていくような方向で現在考えているところです。
 続きまして、自然環境部会の現地視察ですが、今度の11月に2泊3日の行程で、人選は、いつも新しい国立公園を指定するときは部会長と事務局で相談して選定させていただいているところです。今回は資料に書かれている委員の方々に現地を見ていただこうということで、現在相談を進めているところでございます。
実際にどこを見てくるのかというのが3ページ目にございます。参考資料の2のほうに地図がございますので、そちらを見ながら説明させていただこうと思っております。今回は、編入を予定している種差海岸階上岳県立自然公園、地図の真ん中の一番上のほうにある八戸市の辺りから、そこのウミネコの繁殖地の蕪島ですとか、こちらに写真のございます芝・草地の種差海岸、それから、内陸の飛び地である階上岳などを初日に視察していただこうと思っております。2日目に、陸中海岸国立公園のほうに入ってまいりまして、海食崖の景観の北山崎ですとか、田野畑村で震災前から積極的に取り組まれているエコツアーの状況ですとか、浄土ヶ浜などを視察していただく予定となっております。3日目は、国立公園の南部のほうでして、碁石海岸ですとか、陸前高田市の小友浦というグリーン復興プロジェクトで自然再生の方向性を検討している地域になります。それから、気仙沼大島などで施設の復旧状況なども含めて、ご視察いただくようなことを考えております。
以上で、1番の国立公園の話を終わりまして、次に、里山・里海フィールドミュージアムと施設整備に移ります。今の段階では、既存の陸中海岸国立公園の公園利用施設、多く被災しておりますので、それを復旧していくというフェーズになっております。まず、どこから復旧していくのかということになったときに、これまでの利用拠点であった浄土ヶ浜ですとか気仙沼大島、それから陸中宮古の姉ヶ崎、そういったところを中心に現在復旧の手を入れておりまして、特に浄土ヶ浜、気仙沼大島では、もう既に施設も大分きれいになってまいりまして、今年の夏には海水浴も再開できるような状況になっております。環境省の施設の復旧のみならず、民間の施設なども頑張って復旧をしていただいておりまして、だんだん地域が元気になっていく感じが出ているところです。
それから、5ページ目に姉ヶ崎のところがありますが、これは宮古市になりますが、宮古市の中の浜というところにキャンプ場がございましたが、こちらが被災してしまいました。こちらは災害遺構として基本的にはこのままの状態で残しまして、自然の脅威、津波の恐ろしさとか、そういったものが体験できるようなフィールドとして今後活用していくために整備を続けていきたいと考えております。それから、碁石海岸でも集団施設地区がございますので、こちらの整備を25年度に実施するようなことを考えています。そのほか個別の利用施設、そういったものの復旧にも、現在、計画づくりに着手しているところでございます。
これらの施設整備の復旧などをしていくときに、いろいろ私たちがグリーン復興のビジョン、すみません、参考資料1にまとまって書いてありますが、そちらにも書いてあるんですが、いろいろと省エネルギー化を進めるですとか、再生可能エネルギーをなるべくたくさん導入していくですとか、災害時にも一時的に避難場所として活用できるような、ライフラインが止まったときでも活用できるような施設を目指していくとか、それから、災害廃棄物を有効に活用していくといったことが盛り込まれておりまして、それぞれ、これらの施設を復旧するときには、こういう観点で施設の整備を計画に盛り込んでやっていっているところでございます。
それから、エコツーリズムの話に移ります。昨年度、23年度にさまざまな関係者が、自治体とか観光に携わる方々にヒアリングなどしまして、どのような状況になっているのか情報収集をしてまいりました。その結果を踏まえまして、24年度に既に着手しているのが、この地域コーディネーター活用事業ですとか、7ページ目にある種差海岸国立公園のPR事業などを実際にもうエコツーリズムの支援ということで始めております。
まず、6ページ目の地域コーディネーター活用事業ですが、エコツーリズムの推進に当たって、そのコーディネーターを活用しまして、地域における協働の活動を支援するというようなことをやっております。これに採択されているのが、被災地の沿岸では、いわて三陸ジオパークの推進協議会と、次のページにある三陸環境再生協議会です。いわて三陸ジオパークは、震災前から岩手県が中心になって、学者の方々とか地域の自治体の方々と一緒にジオパークの推進を目指していたところです。こちらのほうに少し支援を入れておりまして、既にこちらにありますようなホームページの立ち上げですとか、モニターツアーを通じたボランティアガイドの実践的な養成、それから、体験プログラムの企画・実施ですとか、そういったものを既に取り組みを進めているところです。いわて三陸ジオパークでは、来年度に日本ジオパークに登録するべく、今、取り組みを進めていると聞いております。
それから、三陸環境再生協議会のほうですが、こちら大船渡市で基本的に進められている取り組みで、大船渡市と、地域の漁協、それから三陸ボランティアダイバーズというNPOのダイビングの団体が三者で協議会をつくっているものです。最初は、海中に沈んでしまったがれきを、この三陸ボランティアダイバーズという方々が漁協の要請を受けて、ダイバーを派遣して撤去するという活動をやっていたのを、今回それを徐々にエコツアーに移行していこうということで我々が支援をしているものです。海中がれきの撤去にはボランティアの方を派遣して、そこで地域の方々の交流ですとか、そのほかの周辺の散策ですとか、津波のときの経験を聞くとか、そういったことをプログラム化しようということで、現在、検討を進めています。また、現地にコーディネーターを派遣しまして、将来エコツアーとして成り立つような、そういう検討とかスキルの蓄積などを現在進めているところです。今後、こういうエコツーリズムのモデル事業の支援は、さらに5カ所地域ぐらいを選定してやっていこうと思っておりまして、今、その支援する地域を調整しているところでございます。
それから、種差海岸のPR事業ですが、これは復興補助金といいまして、復興調整費と我々は呼んでいますが、県に補助金を交付して、この場合は八戸市へ委託して実施してもらっているものです。こちらの中でさまざまな新しい、この地域であまり行われてきていなかった取り組みを試験的にやって、国立公園の指定の機運を盛り上げることも含めてやっているものです。具体的には、東北海岸トレイルに予定されているような場所でトレッキングのツアーを組んでみたりとか、もともと馬の放牧で維持されてきた芝・草地なので、そこで馬をもう一度取り戻してきて乗馬体験をするとか、あと、地引き網をやってみるとか、そういった形でいろいろなツアーをやっているところでございます。これらのツアーに来ていただいた方の感想なども取りまとめて、今後どういうふうな観光を目指すかというのを検討していただくという中身になっております。
続きまして、東北海岸トレイルですが、こちらも23年度に関係者との意見交換ですとかモニターツアーを実施しまして、どのような路線設定にしたらいいのかとか、どういう考え方でやったらいいのかというものをいろいろ情報収集してまいりました。今年度、今現在は環境省内部でどういうふうな方針にしたらいいのかというのを練っている最中ですが、それらを基本計画として取りまとめて、一部路線については、詳細な路線設定までこぎつけたいと考えているところです。東北海岸トレイルは、北部のほうから段階的に詳細な路線が決まっていくというふうなスケジュール感を持って動いております。
それから、10ページ目の森・里・川・海のつながりの再生ということで、こちらは二つの事業が今動いております。宮古湾でアマモ場、砂とか泥のところに生えるので、今回、アマモ場がかなり攪乱されて、面積が縮小したりというのが沿岸部、多く傾向として見られるところですが、地域で、そのアマモ場を再生するとなったときに、どういうふうな手法でやったらいいのかとか、どこに再生させていくのがいいのかとか、そういったものを検討するための基礎的な調査を今年度進めております。地域との相談をしながら将来的に再生するかどうかということの方向性を、今、地元と相談を進めているところでございます。23年度にも少し調査を入れたので、大体、宮古湾のアマモ場が今どこにどういう状況なのかという概況把握は既にできている状況でございます。
それから、10ページ目の2番、こちらは陸前高田市のほうに先ほどの補助金を使いましてお願いしている事業ですが、もともとその下の写真にあったように、1977年ごろに湾を埋めて干拓したところですが、こちらのほうが被災して、一部が、埋め立てた湾の半分ぐらいが干潟のような環境に今なっている状態です。これを受けて、この防潮堤の位置を少し湾奥のほうに移動させまして、この部分20ヘクタールぐらいですが、干潟に戻すことができないかということで、これは陸前高田市の復興計画に位置づけられております。そこで、今年度は今、どのような自然環境の状況になっているのかとか、どういうふうな干潟に再生していきたいのかというのは、地域の方々のイメージを聞くなどの下準備を進めているところでございます。
それから、11ページ目の6番、持続可能な社会を担う人づくり(ESD)の推進ということで、こちらのほうは昨年度、ESDを現地で取り組まれている方々に、震災後の動向ですとか今後の展望、今後の課題などについて調査を行っております。今年度はそれらの経験も生かして、特に国立公園に再編成していくエリアで公園利用施設を確保して、そこで実際にESDを進めるときの環境学習プログラムというものをつくっていくというようなことを進めたと考えております。
それから、7番目のモニタリングの話ですが、こちらは震災の後から、地形、植生ですとか、あと、海の中の藻場、干潟とか、鳥の関係ですとか、あとは利用施設とか、そういったものを含めて、いろいろ現地調査を行っております。環境省が調査を実施するだけではなくて、研究者などの、ほかの方々がどういう調査をどこでやっているのかという情報も整理しております。24年度は、これらの環境調査を引き続き環境省として実施していく予定でございます。
それから、昨年度から引き続いて研究者の方々などが調査をして、その結果を公表しているものがありますので、そういったものをデータベース化して、ホームページで閲覧できるような環境を整えました。参考資料5のほうにそれの紙があります。参考資料5の2枚めくったところですが、ポータルサイトの公開についてというものがございます。こちらのほうで、ホームページ上で三陸、東北の沿岸の過去の基礎調査の情報ですとか、震災後に行われた各主体の調査の状況などが、報告書が見られるようになっていたり、それから、グーグルアース上で、その場所で誰がどういう調査をやっているのかというのが見られるようなサイトを立ち上げております。
資料1のほうに戻りまして、資料1のほうで、その他としましてグリーン復興に絡む動きを紹介します。まず、国立公園に編入しようとしている種差海岸階上岳の県立自然公園のエリアで、八戸の自然保護官事務所を4月に開設してレンジャーを1名配置しております。こちらの写真に写っているのは八戸市長とレンジャーと東北地方環境事務所長です。
それから、2番目の広報資料の作成としまして、パンフレットのほうを作成しております。こちら参考資料の3、4、番号振っておりませんが、日・英のパンフレットをつくっております。
それから、ホームページのほうも、つい昨日ですが公開しました。こちらも参考資料5の頭のほうに内容が紹介されております。ホームページの公開にあわせて、グリーン復興の環境省が定めたビジョンと同じような趣旨でやっている団体がたくさん地域にございます。そういった活動をちょっと募集することを今進めております。彼らのやっている取り組みを環境省のホームページでもどんどん紹介していくという形で応援していくということと、各団体が今年度どういう動きをしたのかというのを年度末に取りまとめて、冊子にして公表していきたいと思っています。そういうふうに各団体がどこで何をやっているかというのを「見える化」していくことで、将来的には協働型の枠組みというものが、どういうふうにつくっていけるのかというのを検討するための資料になっていくんではないかと思っております。
それから、映像資料の作成もしております。こちらはユーチューブで公開しているんですが、震災から1年という節目のときに、地域の方々が復興に向けて、どういうふうな心境で今動いているのかなどを現地の方にインタビューした形で取りまとめたものです。「海のある三陸」は、沿岸のいろんな観光に携わる方々とか、自然保護に携わる方々のことをつづったものです。また、「サッパ船が見た3.11」というのは、田野畑村のサッパ船の漁師さんでエコツアーもやっていた方々が震災のときにどういうふうな行動をしたのか、それから、これからどういうふうに動いていこうと思っているのかというものを記録したものです。
それから、3番目にあるバックパッカーの加藤則芳さんの話ですが、これは日本のロングトレイルの第一人者の加藤さんに、私たち東北海岸トレイルの構想づくりにもご指導いただいているところです。その加藤さんのロングトレイルの魅力ですとか、東北海岸トレイルにかける思い、そういったものをつづったものになります。
それから、(3)の経団連の自然保護協議会との協力関係ですが、参考資料6に記者発表資料がついております。経団連さんのほうと自然環境の再生を通じて、復興に経団連さんがご協力いただけるということで、具体的な中身はこれから環境省のグリーン復興プロジェクトが具体的に動いていく中で決めていくこととし、協力体制を組むことになっております。
それから、4番目の国際的な情報発信として、各種イベントでいろいろな広報活動なども行っております。
それから、最後に14ページの2番ですが、外国人利用者への対応強化ということで、宮城県で先ほどの補助金を使いまして、今後、外国人の受け入れに対するモデルルートの作成ですとか、そういったことを進める考えです。
ちょっと駆け足になりましたが、グリーン復興プロジェクトの進捗状況の説明を終わりまして、アジア公園会議の説明をお願いしたいと思います。

○国立公園課長 国立公園課長の桂川でございます。では、引き続き、アジア自然公園会議についてのご説明をさせていただきます。
 一番下に入っております資料の2と右肩に書いてございます1枚紙の資料がございます。A4判でございます。これは8月3日に環境省で報道発表した資料でございます。環境省として、来年11月に宮城県仙台市におきまして、第1回目のアジア自然公園会議を開催することを決定しましたのでお知らせいたしますと書いてございます。
 経緯でございますけれども、いわゆるCBD/COP10の決議などを受けまして、平成23年11月に東京で「アジア自然公園会議準備会合」を開催いたしまして、そこで「アジア自然公園会議」を開催することが決定されました。また、参加者から環境省に対しましては、第1回目のアジア自然公園会議を日本で開催し、あわせて三陸復興国立公園を通じて保護地域が復興に果たす役割、あるいは地域社会との協働による効果的な自然公園管理のあり方、そういうようなものを日本が紹介してもらいたいというような要請がございました。また、その後、国際自然保護連合のほうからも環境省に対して直接の働きかけがございました。こうした要請を踏まえまして、環境省におきまして、国際自然保護連合などの関係者と協議を進め、次のように開催することを決定いたしました。会議の名称としましては、第1回目のアジア自然公園会議という形になります。
ちなみに申し上げますと、IUCN(国際自然保護連合)のほうでは、およそ10年に一度、世界自然公園会議、World Parks Congressというものを開催しております。次回は2014年にオーストラリアで開催される予定でございます。ヨーロッパあるいはアメリカなどの地域におきましては、その前年もしくは前々年に地域レベルの会議を開催すると聞いておりますが、アジアではこのような取り組みはなかったということで、今回が初めてということで第1回という名前をつけております。主催は環境省と国際自然保護連合。場所は、三陸復興国立公園の取組をお見せするという意味合いもございまして、東北での開催ということでいろいろとお話を進めてまいりましたが、仙台国際センター、仙台市の東北大学の隣の場所でやることを決めております。開催時期は、平成25年11月14日から17日の4日間でございます。
目的としましては、アジア地域におきます国立公園保護地域の管理の経験の共有と多様な関係者の協力体制の構築、あるいは第6回世界自然公園会議、World Parks Congressにおけるアジアからの発信の準備、そういうことがメインになってこようかと思います。もちろん三陸復興国立公園をはじめとする、我が国の国立公園及び国立公園の制度の海外への紹介の機会としても活用する考えでございます。ちなみに、この7日から11日にかけまして、私も韓国の済州島で開かれておりました国際自然保護連合の総会のほうに、世界自然保護会議のほうに参加しておりまして、幾つかのワークショップあるいはセッションなどで三陸復興国立公園についてのプレゼンテーションをしてまいりました。非常に保護地域についてのレジリエンスでございますとか、あるいは保護地域がどのようにして人々や暮らしを守るのかということについて関心は高うございまして、非常に興味を持っていただいたところでございます。また、アジア自然公園会議のことにつきましてもご紹介し、世界自然公園会議を開催しますオーストラリアの政府のほうとの話し合いや、国際自然保護連合の下にございます保護地域委員会のほうとの打ち合わせなど進めております。
まだ日取りと場所が決まったような形でございまして、具体的な中身の詰めはこれからということでございますけれども、引き続き皆様方からのいろいろなご支援をいただくようなこともあろうかと思います。よろしくお願いをいたします。

○武内部会長 どうもありがとうございました。この部会、今日4時半には終わりたいと思っております。先ほど申し上げましように、私もこの後、細野環境大臣に「生物多様性国家戦略2012-2020」の答申を行わなければなりませんので、非常に短い時間でございますけれども、ご質問、ご意見ある方についてはお受けしたいと思いますが、いかがでしょう。
どうぞ。はい、佐藤委員。

○佐藤委員 すみません、今、三陸復興国立公園のお話をいろいろ聞かせていただいたんですけど、自然を守るとか、そういうのはよく、もちろんわかるし、非常に意義のあることだと思います。ただ、ここに人がどんな気持ちで行くかということなんですけど、ボランティアとか、色々な方の話を聞いていても、行く人にも心の痛みがあったりとか、入っていくことに対するハードルは相当高いのではないかと思うんです。何の役に立つかが復興の現場に行くということは問われることになると思うんです。そういうとき、この国立公園がそういう意味でどういう手当てをしていくかというか、単に公園をつくりましたから来てくださいということでは、なかなか人は行かないし、行ったからといって、逆に痛みを覚えてしまう可能性もあります。この地域にやっぱり役に立つという、何かそういうものがないと、せっかく公園をつくっても、形が出来るだけであまり役に立たないというか、心に響かないというか、何かその辺が気になりました。今日のお話の中に整備のこととかエコツーリズムとかがいろいろありましたけど、そこの部分の本当に人に訴えかけるものとか、行ったことによって逆にもっと環境を考えようとか、地域の人たちとどのようにつながっていくのかとか、何かそういう手当てが必要なんじゃないかなと思うんですね。その辺のことが、今回のご説明の中になかっただけかもしれませんけれど。もう一歩進めて、雇用にどういうようにこれがつながっていくかという意識も大切だと思うんですね。せっかくつくるものが本当に地域の人たちに役に立って、日本の将来にも役に立つというふうに考えたときに、そういう面まで考えないと、この問題は普通の公園をつくるという話とはちょっと違うんだと思うんです。ちょっとその辺を考えて、ぜひやっていただきたいなと思います。

○武内部会長 はい、ありがとうございました。
白山委員、お願いします。

○白山委員 ありがとうございます。一昨日、南三陸町に行って、地元の方のお話を伺ってきたので、少しご報告したいと思います。南三陸町は今回視察の対象に入っていなくて、理由は次の、つまり今年度中に諮問の対象になっていないということで説明はしていただいていたのですけれども、ぜひ早く見に来てほしいという地元のご要望がございました。その中で一番感じたのは、彼らがおっしゃるのに、復興と復旧は違うのだと。つまり、復興というのは必ずしも元に戻らなくてもいいわけですね。その地域が活性化して、地域に住んでいるコモンズが幸せになれることが復興であって、それは必ずしも元へ戻すことではないと。先ほどの、陸前高田の干潟のお話なんかは、そういう観点から非常にいい例だと思うのですけれども、ぜひ今後、いろいろなことをお考えいただくときに、復興と復旧をちゃんと区別してお考えいただくということを少しご留意いただければありがたいと思います。
 それから、実にいろんな主体が、もちろんご存じだと思いますけど、復興というか、被災地に入ってきておりますが、残念ながら横のつながりがなくて、地元の人から言うと、例えば同じことをいろんな省庁から聞かれて頭が痛いとか、そういうような現状になっております。いろんな報道等からもそういうことは多分ご理解いただいているとは思いますけれども、現実的にあちらの方もそういうふうに思っていらっしゃるところがあって、地元のほうへアプローチするときにご留意いただけるとよろしいのではないかと。逆に霞ヶ関のほうでまずちゃんと調整してから一本化していけると一番いいのですが、なかなかそこは難しいところはあるとは思います。
 それとあと、もう一つは、やっぱり非常に目先の話と長いレンジの話があって、最終的にこの地域をどういうコミュニティーにするかというディスカッションをする時間が欲しいと。今ここで、ここに堤防をつくるべきかどうかを議論をする時間が欲しい。今ここに、それこそ三陸復興国立公園をつくることが自分たちにとって将来像の中にきちっと位置づけられるかどうかのディスカッションをする時間が欲しいと、こういうようなことを地元の方としては考えていらっしゃるということです。ですので、その辺も少しお考えいただいて、拙速に行かずに、じっくりと話を進めていただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 下村委員、お願いします。

○下村委員 純粋な質問を3点ばかり。一つは、これは効果というようなことも見ていかないといけないと思うんですけれども、従来、入り込み者数を見ていく仕組みがありましたよね。あれが震災の後も継続できているのかどうかということが一つですね。恐らく利用というものを通しながら、地域社会の復興への効果というのを見ていかないといけないと思うんですが、そのときの大きな指標になるとは思うので、その入り込みを調べるシステムが従前と同じような形で維持されているのかどうかというのが一つです。
 それから、もう一つは、これはウェブサイトを復興公園とか、あるいはグリーン復興のウェブサイトをつくられたと思うんですけれども、これで例えば地域ごとの復興の状況というか、例えば提供するプログラム、エコツーリズムでもいいんですけれども、そういう利用者に対してどんな提供ができるかということが載せられるような仕組みができているのかどうかですね。いろんなステークホルダーの人たちが始めておられると思うんですけれども、それをどう載せていくかというようなことに関して、基準というのか、仕組みをつくられているのかどうかというのが一つ、が二つ目の質問です。
 それから、三つ目は、先ほど白山委員からもありましたけど、地域ごとで、こんなふうな国立公園を通して復興してほしい、地域にはなかなかそんな余裕はないかもしれませんけれども、幾つかこういう協議会、先ほどは三陸のジオパークの協議会とか、それから、再生協議会というような話がありましたけれども、こういった団地レベルか、もう少しブレークダウンしたレベルでもいいと思うんですけれども、地域の人がこんなふうに国立公園というものを運営したいとか復興したいというような協議会だとか、議論する仕組みというものが多少なりともできてきているのかどうかというようなことが3点目です。
 純粋に質問です。

○武内部会長 ありがとうございました。
 マリ・クリスティーヌ委員、お願いします。

○マリ・クリスティーヌ委員 こちらのパンフレットというか、ちょっと見させていただいたんですけど、中に書いてあった、地震によって、もともと121カ所の施設があったところ、68カ所がなくなってしまって、それをまたつくり直されるのか、あと、いろんなプログラムの中で海にまつわる環境、自然体験のプログラムが100個ぐらいありましたという中で、もともと国立公園ができたときにつくられたいろんな設備ってあると思うんです。その中でなくなってしまったものを、もう一回全部復元していく意味があるのかどうか。人口も少なくなっていく中で、だけれども、大切なものはもっと大きくつくられたりとか、もっと内容を濃くしたりとか、もしかしたらトイレとか、そういうものが昔できていたものですと、土壌浄化法ではないようなトイレのつくり方で下水道になっていたりとか、また、下水道を完備していく上においても、また非常に費用がかかるので、そういう小さな、いろんな開発をするときに、地元の方々が自分の職として、そういうところで働いて、自分たちがその建設に関われるのかどうかとかというのが、また地元に資金がおりていく復興事業にもなっていくと思うんですね。そういうもののトータルとしての、この再復興というか復興というか再開発というのか、再構築の一つのプログラムになっていくといいと思うんですけれども。また、外から大勢の建設会社が入っていって、それでそこをまたきれいにするとか、また、古いもので本来だったらば、もう要らないと思っているようなものもあると思うので、そういうことをどうするのかとか、そういうこともいろいろと検討されているのか、ちょっとお聞きしたいです。

○武内部会長 ありがとうございました。
 土屋委員、お願いします。

○土屋委員 私も、この1年半あまり、多くの知り合いが現地におりますので、いろんな話を聞くチャンスがありました。先ほど白山委員は、少し優しくおっしゃったんじゃないかと思うんですけども、非常に厳しい言い方で環境省の活動その他に意見を言う人がいることも確かですので、非常に慎重に、あるいは真摯な態度で臨まなければいけないというふうに感じております。
 具体的に、今日の資料について一つ質問がありますが、今度の視察に関しても、私は森・里・川・海のつながりに関して視察をしなさいという指示をいただいておりますが、10ページには、そのつながりに関するプロジェクトが説明というか紹介されておりますけれども、どうもそのプロジェクトはつながりになっていないような気がするのですけれども、これはその範疇に入るものだと考えてよろしいのでしょうか。宮古湾のもの、それから陸前高田のものが紹介されておりますが、ちょっとタイプ、違うような気がしますので、もう少し説明していただけるのであれば、お聞きしたいところです。よろしくお願いします。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、敷田委員、恐縮ですけれども、時間の関係でこれで最後の質問ということに、あるいはご意見ということにさせていただきたいと思います。もし追加的にご質問、ご意見がございましたら、恐縮ですが、後ほど文書で提出していただくということでお願いしたいと思います。どうぞ、敷田委員。

○敷田委員 では、時間の関係がありますので、2点だけです。意見としてご理解いただければと思います。
 1点目は、対象範囲が非常に広いので、特定のステレオタイプに絞ったようなエコツアーの実施というのは非常に難しいと思います。それよりも全体としてできること、例えば個別の取組の工夫を共有する全体が集まる場を創って、そこで意見交換をしてもらう場を設定するタイプの支援のほうが個別支援よりも効果がある時期だと考えています。
 それから、もう一点は、いらっしゃる方が何を資源として捉えているかというのは、個別のツアーの試みではなかなか調査がしづらい。都市部のマーケティング調査を必要としている時期だと思いますので、復興の状況が対象資源になっているのか、そもそもの自然環境が対象資源なのか、震災で変化した場所が対象資源となっているのかというのを、主に関東圏のお客さんになる対象者を調査して、情報提供するのが効果的だと思います。
 以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、事務局のほうから、いただいたご意見あるいはご質問に関して、対応をお願いしたいと思います。

○国立公園課 それでは、質問としていただいた、下村委員からまず順番にと思います。入り込みの調査の継続ですが、すみません、ちょっと私がそこまで把握していなかったんですが、従来も集団施設地区や国立公園ごとにその人数を把握しております。こちら自治体のほうが統計をとっておりましたので、この復興が進んできて少し落ちつきを取り戻せば、また再開できると思います。ただ、23年度は統計がとられているかどうか自信がございません。
 それから、ホームページのほうで、そういう地域の復興の状況とかプログラムとかを載せられるようになっています。こちらのほう、今回のホームページでもちょっと、少し盛り込んだんですが、公園事業でいろいろ民間の方々とかがやっていただいているもの等ございます。なかなか国がやることですので、その特定の事業者を紹介するとか難しいと思ったんですが、公園事業のように認可をしているようなところであれば、ある程度積極的に応援することもできるんじゃないかと思いまして、そのように掲載しました。
 また、「つながる、グリーン復興の輪」という、その活動を募集する中で、エコツアーの取り組みですとか、そういうのをやっているところについては、我々もなるべく積極的に応援していくという形を今後、広報でやっていきたいと思っております。
 それから、地域の人が国立公園の運営を議論する仕組みというのを協議会のような場という話だったです。こちらのほうは、まだ検討中の段階ですが、まずはその地域で誰が何をやっているのかをしっかり把握して、今までは自然保護官とか我々がいろいろ情報を集めてきたんですが、大体見えてまいりましたので、それをこの「つながる、グリーン復興の輪」という活動を取りまとめるところで、まずは1回整理しまして、それをもとにどのような形をつくっていくかを進めていきたいと考えているところです。
 それから、マリ委員からありました質問で、全部復元していくのか、施設とか、そういうプログラムとかをという話がございました。例えば波打ち際にあった野営場みたいな、キャンプ場みたいなものは、そのまま戻していいのかというような、やっぱり多くの人が疑問に思うところです。危ないとき、津波がまた来たときに避難できるのかとか、そういったものがございますので、場所ごとにどの施設を復旧するべきかということは私たちも考えていて、復旧すべきものは復旧する、もしくは場所を移したほうがいいところであれば場所を移していくとか、統合するとか、そういったこともやっています。また、同じものをつくるのではなくて、当然、もちろん自然環境への配慮で再生可能エネルギーを入れているとか、そういった工夫も必要ですし、展示物とか、そういったものも、これを機にどんどん新しい最新の知見を入れて直していくということも進めてまいります。
 それから、土屋委員の10ページの自然再生、つながりの再生と言っているものが、果たしてつながりを再生することにつながるのかということですが、私どももつながりを再生するというのは非常に難しいなと思って、日々悩んでいるところでございます。ただ、今回の津波の自然環境に与えた影響を見ておりますと、やはり沿岸部の干潟ですとか砂浜ですとか、アマモ場といった、非常に森・里・川・海のつながりの要になる沿岸部、特に川の河口の辺りですとか、そういったところが非常に大きく攪乱されているという特徴がございます。私たち、まず、その最初の手として、そういった干潟ですとかアマモ場というつながりの要の部分の環境というものに着目しまして、そこの環境が自然に戻っていくとか、そういったものを手助けする形で再生していくということが、まず一歩できることかなということで、このプロジェクトを開始させていただきました。引き続き、つながりの再生については検討をしていきたいと考えているところでございます。

○自然ふれあい推進室長 すみません、ちょっと補足をさせていただきます。国立公園として、どのように復興に資するかというところで幾つかご意見をいただいておりました。もともと陸中海岸国立公園あるいはほかの国定公園、自然公園がある地域でありますので、この地域を観光に生かしていくということはもともと考えられるところではありますけれども、今回の津波を受けて、やはり地球あるいは自然というものを問い直す、あるいは災害に対して、どう立ち向かうのかというところをこの地域で学ぶ、そういう意味での新しいことがつけ加わったということはございます。ですので、その辺りをきちんと整理をしながら国立公園の中身あるいはエコツアーの中身、そういったものも整理をしていきたいと思っております。
 その上で、やはり地域の方々が何を考えていらっしゃるのかというところを、やはりきめ細かに拾っていかないといけないというのは確かにおっしゃるとおりですので、公園計画を一気にがらっと変えるということではなくて、じっくり丁寧にご説明をしながら地域の声も拾って進めていきたいと考えております。そういう意味で今回、現地視察もしていただきますので、委員の方々にもぜひ現地を見て、地元の方の声も聞いていただければというふうに考えております。その上でまた、審議会でご議論いただければと考えております。

○武内部会長 大変、繰り返して恐縮でございますけれども、もう4時半近くになりましたので、本日の議論はこれで終了というふうにさせていただきたいと思います。また今度、先ほど来出ております行程表に見られますように皆さんにご議論いただいて、最終的にこの公園の指定の3月をめどに計画決定ということで、さらに、その後に引き続きまた対象地域やテーマの拡充を図っていくというようなことで、どちらかというと、インクリメンタルにこの公園の整備をしていきたいという考え方でございますので、皆さん方のご意見も踏まえながら着実にやっていくということにさせていただきたいと思います。
 それじゃあ、どうもありがとうございました。事務局のほうで何かございますか。

○国立公園課長 それでは、私のほうからちょっと若干申し上げさせていただきます。いろいろといただきましたご意見は、本当に私どものほうでも真摯に受けとめさせていただきたいと思っておりますし、また、もともと日本の国立公園というのは、今回、私、世界自然公園会議に出て、つくづく感じましたけども、やはり地域との話し合いの上で、地域の合意の上で成り立っている制度だということを痛感いたしましたところもございまして、そういう姿勢でこれからも進めていきたいと思います。
また、国立公園が復興に役に立つということであれば、やはり地域の農林水産業や観光産業について、これをもう一度活力を与えていくというところに、やはり貢献の場があろうと思いますので、そういうことにつきましても佐藤委員のほうからいただきましたお話も含めまして、私どものまたしっかり検討して進めてまいりたいと思います。
本日は本当にどうもありがとうございました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

午後4時28分 閉会

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