中央環境審議会土壌農薬部会 土壌制度小委員会(第10回)議事録

日時

平成21年5月11日(月)13:00~13:56

場所

環境省第1会議室

出席委員

委員長松本 聰臨時委員 髙橋  滋
委員大塚  直 中杉 修身
臨時委員 石原 一郎 細見 正明
 河内  哲 眞柄 泰基
 佐藤  泉専門委員市川 隆治
  鈴木 英夫  

(欠席は、浅野委員、佐藤洋委員、和気委員、稲垣臨時委員、岸井臨時委員、佐藤雄也臨時委員、
 中野臨時委員、藤井臨時委員、斎藤専門委員)

委員以外の出席者

環境省
伊藤水環境担当審議官、笠井土壌環境課長、和田地下水・地盤環境室長、高澤土壌環境課課長補佐、今野土壌環境課課長補佐、天野土壌環境課課長補佐

議題

(1)
「土壌汚染対策法の一部を改正する法律」について(報告)
(2)
施行に向けての今後の作業の進め方について
(3)
その他

議事

(笠井土壌環境課長)
 定刻となりましたので、ただいまから第10回中央環境審議会土壌農薬部会土壌制度小委員会を開催させていただきます。委員の皆様方にはお忙しい中ご出席いただきまして、大変ありがとうございます。
まず本日の委員の出欠状況でございますが、浅野委員、佐藤洋委員、和気委員、稲垣臨時委員、岸井臨時委員、佐藤雄也臨時委員、中野臨時委員、藤井臨時委員、斎藤専門委員よりご欠席との連絡をいただいております。したがいまして、本日は今のところ9名の委員、臨時委員がいらっしゃいまして、あと大塚委員がいらっしゃれば定足数に達することになっております。定刻ですので先に進みますが、では議事に先立ちまして、環境省水環境担当審議官の伊藤より、一言ごあいさつを申し上げます。

(伊藤水環境担当審議官)
 本日はお忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。土壌汚染対策法の一部を改正する法律につきましては、当審議会での答申にのっとりまして改正案を作成し、その案につきましては、3月13日の土壌農薬部会でご説明させていただいたところでございますが、その後、この政府案につきまして国会におきまして衆参両院で精力的な審議が行われました。後ほど、ご説明申し上げますが、衆議院で一部修正が行われその上で、無事衆参とも全会一致で可決、成立いたしました。
また、この国会審議の過程におきましては、衆議院の環境委員会、それから参議院の環境委員会それぞれで参考人の意見陳述及び質疑が行われました。その中で衆議院では松本委員長及び髙橋委員、それから参議院では大塚委員及び佐藤泉委員が国会の方から招請がございまして、意見陳述及び質疑を行っていただきました。感謝申し上げたいと思います。
 この改正案につきましては、4月17日に国会で成立いたしまして、4月24日に公布されたところでございます。いよいよ政省令をどうしていくかということになるわけでございますが、この点につきましても昨年5月の諮問に基づきまして、引き続き当小委員会で精力的にご審議をいただきたいと、国会でもその点については審議会によく議論いただいた上で決めていきますというふうなこともお答えさせていただいたわけでございますが、何とぞよろしくご審議のほどお願いしたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。

(笠井土壌環境課長)
 大塚委員もいらっしゃいましたので定足数を満たしました。
議事に入ります前に、本日の配付資料について確認をさせていただきたいと思います。資料1が委員名簿、資料2-1が今回の改正を落とし込んだ全体の条文です。資料2-2が新旧対照表となっておりますが、これは改正をしていないところは略してございます。資料2-3が参議院の方でつきました附帯決議でございます。資料2-4がこの改正法で新たに加えられた政省令事項の一覧でございます。次に、資料3が今後のスケジュールの(案)でございます。最後に参考ということで、衆議院の環境委員会における修正案の骨子を配らせていただいております。もし足りないものがございましたら、事務局までお申し出ください。
 それでは、これより松本委員長に議事進行をお願いいたします。

(松本委員長)
 皆さんこんにちは。本日は、委員の諸先生方におかれましては、ご多忙のところをご出席いただきまして、まことにありがとうございます。本日の小委員会は、10回目になります。議題としては、冒頭、伊藤審議官からのごあいさつにもございましたように、土壌汚染対策法の一部を改正する法律が4月17日に国会において成立、4月24日に公布されましたので、改正法の内容に関する報告が主たるお話になるかと思います。また、法律の成立を受けまして、法律の施行に必要な政令・省令を整備しなければなりませんので、今後の作業の進め方について事務局から説明をお願いすることになっております。
 それでは、まず本日の審議の公開の扱いについて説明をいたします。今回の小委員会におきましては、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれや、特定の者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがございませんことから、公開とさせていただきます。
 それでは、議事次第に沿いまして、議事を進めてまいります。
 議題1でございますが、土壌汚染対策法の一部を改正する法律についての報告でございます。それでは、事務局から説明をお願いいたします。

(笠井土壌環境課長)
 それでは、土壌農薬部会の方では3月13日に説明をさせていただいたところですが、その後の動きを簡単にお話したいと思います。
 衆議院の方では、3月24日に趣旨説明があり、27日に参考人意見陳述及び質疑ということで2時間ございました。このときは松本委員長、髙橋委員、それと土壌環境センターの副会長をされている大野さんという方、3人が呼ばれております。3月31日に4時間、4月3日に1時間半の審議がございまして、委員会で可決されております。4月7日に衆議院の本会議を通りまして、参の方では4月9日に委員会で趣旨説明が行われております。衆の段階で修正がございましたので、その修正点も一緒に衆議院の先生の方から説明がありました。14日に2時間半、参考人意見陳述及び質疑がございまして、佐藤泉委員、大塚委員、それと土壌環境センターの副会長の大野さん、それと大阪市立大学の大学院特任教授をやられております畑明郎さんの4人が、参考人として呼ばれて意見を陳述されております。その後16日に2時間半の質疑を経て、附帯決議つきで17日に参本会議で全会一致で可決成立となっております。
 それでは、資料2-1に沿って、どんなところに主な質疑があったかというお話を簡単にさせていただきたいと思います。まず4条、この一定規模以上の土地の改変の場合の調査の規定について、いろいろ質疑がございまして、まずこの環境省令で定める規模以上のものをどう決めるのか、その規模はどうかということを聞かれまして、形質変更時に調査を行っている八つの自治体の中の六つが3,000㎡以上ということで、これを参考にしながら中環審の方で審議をしていくと答えております。
 4条の2項はその届出を受けた場合において、その土地が有害物質によって汚染されているおそれがあるものとして環境省令で定める基準に当たるかどうかという基準をつくる環境省令でございますが、これは有害物質使用特定施設が過去にあったところや、有害物質の事故が起こってばらまかれていたというような記録が残っているところや、自主調査、たまたま調べていたというようなことで、都道府県が汚染がありそうだということを把握していたようなところということで答えております。
 この条文につきまして、4条の1項の届出の対象に学校、公園、卸売市場というのを入れてはどうかという提案が民主党からございまして、それが61条の2項という修文になっております。ちょっと後ろの方に行きますけれど、61条の2項を、43ページになりますが、見ていただきますと、61条の1項が都道府県知事は、都道府県の区域内の土壌の汚染に関する情報の収集、整理、保存、適切な提供の努力義務というのを決めておるわけですけど、2項が都道府県知事は公園等の公共施設もしくは学校、卸売市場等の公益的施設、これは私立学校とかあるからだと思いますけれど、またこれらに準ずる施設を設置しようとする者に対し、当該施設を設置しようとする土地が、4条2項の環境省令で定める基準に該当するか否かを把握させるよう努めるものとするということになっております。これはどういう趣旨かということは、資料2-3の附帯決議の方で、それなりに書き下されておりますけれど、把握させるというのは附帯決議の3の後段ですけれど、「公園、学校、卸売市場等の公共施設等の設置者が土壌汚染のおそれを自主的に把握することの促進に努めるよう趣旨を徹底すること」ということでございます。
 特に、地域の実情に応じてこういう施設についてはきちんとした把握をしてほしいということであれば、それは知事の判断で推奨されることになると思いますが、もともと公共が整備するものであれば、14条の自主申請も行われるでしょうし、本当に土壌汚染による健康被害のおそれがあれば、旧4条、現5条の命令ということで調査をやられると思います。また、土壌の調査まで行かなくても、買い主または貸し主から履歴を聞くというようなことも把握に入るのではないかというようなことであります。参議院の参考人意見陳述のときに大塚委員の方から解説ということで、いろいろお話しいただいたことも参考になっているのではないかと思っております。
 次は、7条の措置でございますが、この措置、どんな措置を指示するのかということで議論がございまして、住民が掘削除去を求めたときにどうなるのかというようなことが参議院の参考人意見陳述などで聞かれておりました。参考人の皆さんは、必要な場合とそうでない場合とがあるということは言われておりましたし、現在の措置命令の際にどういう措置を講じるかというようなリストも規則の23条から30条までに定められておりますので、そういうものを参考にしながら考えていくことになるのかと思います。
 14条の自主申請につきましては、どうして規制をきちんとしないのかという意見がございましたが、まずは自主的に取り組まれていることを法律・行政的な手続の中に取り込んで、きちんとした管理をしていくことが必要じゃないかという説明をいたしました。そこは了解していただけたようで、どうしても規制をしろと言われる方は少なかったんですが、附帯決議にも1番という形で、「その施行状況も踏まえ、引き続き、汚染対策の在り方について検討すること」となっております。これは使われなかったら検討しなきゃいけないということを言っているんだと思いますが、「関係業界との連携を密にして」というところは、意味がわからないところもあるんですけれど、なるべく早くということで4月28日に経団連の会議にも行って、使ってくださいという要請はしておきました。
16条以下、汚染土壌を搬出する場合の規制、これが最初の届出から運搬の基準、処理の基準、管理票までいろいろあるわけなんですが、ここにつきましてはきちんとした規制をしてほしいというご意見がございまして、それが附帯決議の2番目の「汚染土壌の適正処理対策については、改正法に基づく措置が着実に実施されるよう都道府県を指導するとともに、不適正処理の実態把握に努め、適宜制度の見直しを行うこと」ということにつながっているんではないかと思います。
さらに、指定調査機関につきましては、技術能力の確保をどうするかというようなことが問われておりました。指定調査機関につきましては、52ページですが、附則の10条で、この法律の施行の際、現に今の法律で指定を受けているものは、施行日に新法3条1項の指定を受けたものとみなすということになっております。他方、改正後どういうことをするのかということで、33条というのがございまして、現在も省令に基づいて技術を管理する者ということは言ってはおるんですけれど、そこを現場監督的に取り出して、33条、技術管理者の設置ということが義務になっております。これは選任をしないと指定の取消しということになっておりますので、ここら辺を踏まえながら、適切な経過措置を設けることも課題になるのではないかと思っております。
附帯決議の方、後を見ますと、「施行のための準備を的確かつ早急に行うこと」というものがございまして、これは実は質疑の大半というか、かなりの時間で豊洲の問題についての質問がありまして、東京都が今いろいろ対策を講じておるんですが、それがこの改正法が施行されたらどうなるのだということを聞かれまして、この法律が施行された後、東京都が今まで出ておりますような考え方に沿って対策を講じていけば、まずは4条の対象、または14条に基づいて自主的に申請をしてきて、要届出区域か要措置区域かのどちらかになるであろう。その後、東京都の方では、市場を建設するまでに地下水の環境基準も達成するということにしておりますので、地下水の環境基準を達成した後、2年間、モニタリングをして環境基準超過が発見されなければ解除するということ、現行でもそうなっておりますので、市場が開設されるまでには区域からも解除されることになるだろうと答えております。
その関係もあるので、6カ月で施行しろとかといった意見もあったりしたんですけれど、衆議院での改正で参考の最後にありますように、「平成22年4月1日までの間において政令で定める日」とされております。なお、修正案の骨子の一番目にありますように、原案にあった措置実施区域というのは、措置を実施する区域なのか、した区域なのかわからないという意見がありまして、要措置区域となっております。これにあわせる形で形質変更届出区域が形質変更時要届出区域ということで、10字の区域の名前になっておりますが、両方「要」が入ってわかりやすくなったということでございます。
ほかに法制定時からあった課題でもあるんですが、未然防止対策ですとか、揮発によるリスクですとか、生活環境や生態系への影響という課題についてもいろいろ質問がございましたので、それが5番目の附帯決議になっております。さらに、資産除去債務というのが来年の4月1日から始まるようですので、これについても検討をするようにというのが入っております。大まかにいいましてこのような改正を経て、現在のような形で全会一致で可決成立しております。

(松本委員長)
 ありがとうございました。それではただいまのご説明に対しまして、これより質疑応答の時間に入りたいと思います。どなたからでも結構です。コメントあるいはご質問ありましたらお願いいたします。よろしいですか。ございませんか。

(なし)

(松本委員長)
 それでは、ないようでございますので、次に進みたいと思います。
 議題の2でございます。議題の2は、施行に向けて今後の作業の進め方についてでございます。法律の施行に向けての政令・省令の整備に関しまして、今後のスケジュールなどについて事務局から説明をお願いいたします。

(笠井土壌環境課長)
 資料2-4が政省令事項の全体を書き出したものになっております。ちょっと細かくなり過ぎていけませんので、資料2-1の目次を見ていただきますと、1章と2章、3章、そこら辺が土壌汚染状況調査。今回一定規模以上の土地の形質変更の際の調査を加えましたし、自主申請も14条で入れました。区域の指定等ということで要措置区域と形質変更時要届出区域、二つの区域に分けるということになっておりまして、ここら辺が一つの塊かと思われます。要措置区域と要届出区域、これをどう分けるのかという基準も大事な基準になってくるわけなんですが、ここのところは現在の仕組みにおきましても、措置命令が発せられる場合と何も発せられない場合とございまして、その基準がそのまま使えるのかなというようなことは思っております。そういうこともございますので、附則では4条で現行の指定区域というのは新法施行後は形質変更時要届出区域とみなすということになっております。
 また、土壌汚染調査につきましては、12月の小委員会で河内委員の方から、進んで規制に服するので履歴等の形で簡易な調査というのもあってもいいのではないか。というご指摘もございました。それも検討課題になるのかと思いますし、そういうことで考えれば現在の3条ですとか新5条の調査においても、そういう調査をどう位置づけるのかということが課題になってくるかと思われます。
 4章が、今回の改正で新たに入れました汚染土壌の搬出に関する規則ということになりまして、まずは16条で指定調査機関の新しい仕事になるわけですけれど、義務ではないのですが、16条1項の括弧の中に「指定調査機関が環境省令で定める方法により調査した結果、特定有害物質による汚染状態が第6条第1項第1号の環境省令で定める基準に適合すると都道府県知事が認めたものを除く」とあります。つまり届出を要しない場合の基準というのが一つございます。それ以降この届出の時の届出事項等がございまして、次に17条で運搬に関する基準、18条で委託の基準、19条で措置命令、20条で管理票ということが出てきております。この管理票の方は搬出をする者と運搬者と処理する者、三者で構成される形になっておりますので、現在、今いわゆる中間処理というような形で行われているものを、どう位置づけるかというところも課題になるのではないかと思われます。
 22条からが汚染土壌の処理業でございまして、現状では廃棄物の埋立処分場に持っていくとか、都道府県知事が認可をしております浄化施設、現在も10施設ほどあるようなんですが、それに持っていくとか、指定区域外ではございますが、汚染土壌で一番多い3分の2ぐらい行っているのはセメント工場となっておりますので、それらに関する基準をつくることのが、大きな課題になるかと思われます。
 次が指定調査機関。調査・対策等と汚染土壌の搬出に関する規制と、指定調査機関、この三つぐらいが大きな話になるかと思います。指定調査機関につきましては33条で技術管理者を置くという新しい規定と、あと附則の10条で一応みなしますという規定があって、その間の折り合いをどうつけていただくか、更に技術能力を管理向上させるために、どういうような対応をしていくかというところが課題になると思われます。
それで、資料3でございますが、部会も入れますとほとんど毎月お集まりいただきまして申しわけないんですけれど、10月の下旬のところに処理業の許可の申請受付開始というのがございます。これは附則で決まっておりまして、公布の日から6カ月以内に申請の受付を始めなければいけないことになっておりまして、遅くとも10月23日からは受付を開始しなければいけないということになっております。そこからさかのぼっていきますと、10月の上旬ぐらいには政省令を公布して、施行通知も発出しなければいけないとなります。パブコメが1カ月で、法制局も含めて、条文化の検討等で2カ月ぐらいかかりますので、そうしますと7月の終わりぐらいには、小委員会での考え方というのをまとめていただいて、これを答申としていただきたいなと思っております。
答申としていただければ、その考え方を政省令の概要というような形で環境省としてパブリックコメントを実施するということになると思います。1回でというわけにもいかないので、6月の下旬から7月の上旬にかけて、次回第11回の土壌制度小委員会を開催させていただいて、その場で素案を提案して議論いただき、7月の下旬には答申にしていただきたいという、ちょっと窮屈なスケジュールでございますが、もう後ろからさかのぼっていくと、これくらいやらないと施行ができないのではないかということで提案をさせていただきます。

(松本委員長)
 ありがとうございました。それでは、ただいまのご説明に対して質疑応答の時間に入ります。どうぞよろしくお願いします。 
 鈴木委員、どうぞ。

(鈴木臨時委員)
 まず現時点で最善の法体系に仕上げていただいたということに対しまして、関係者のご努力に深い敬意と感謝を捧げたいと思います。
この法律に魂を入れて、生きた法律にしていく、そのためには政省令というのはかなり重要なファクターになると思います。もうたびたび申し上げていることで恐縮ですが、これに関して3点ほど申し上げたいと思います。まず1点は、法律の趣旨を踏まえながらも企業の経済活動、あるいは国民の経済的負担を必要以上に阻害するか、過重な負担になるようなことがないように、科学的で合理的、効果的な手続あるいは判断基準というのが策定されることをご期待申し上げたいと思います。
河内委員もたびたびおっしゃっていますけれども、過去の自主調査は非常に努力をしてやってきておりますので、そういう成果が十分に生かされるような規定、政省令の確立を目指していただきたいと思います。法律の制度というのは性善説に立って奨励的な規定にするのか、あるいは性悪説に立って取締り的な規定にするのか、条文の対象とする事項によってそれぞれいろいろあると思いますけれども、ぜひ自主調査努力といったようなものに対しては、あくまでもその当事者が自発的、積極的に取り組めるような、奨励的、あるいはやる気を起こさせる、そういうものにしていただきたいし、そのためには当事者が納得するということが非常に大事でありますので、科学的知見等から見て納得し得る制度にしていただきたいと思います。一律にリジットに決めてしまって、そこで弾力的措置がとれなくなる、そのためにむだが生じるということのないように、ぜひお願いしたいというのが1点であります。
 2点目が、今ご説明がありましたように、法の施行日が4月1日までということですから、非常に時間が限られているということではありますが、ぜひ産業界の現場の意見も十分に聞いていただいて、納得の行く制度設計になるようにご配慮をお願いをしたいと思います。
 3番目に、十分な時間を持って広く産業界、国民各位に対して普及啓蒙をすることが大事だと思いますので、これについてもぜひご配慮をいただきたいと思います。みんなで納得して、積極的に取り組もうじゃないかというムードをぜひつくり上げていただきたいと思います。
 以上でございます。

(松本委員長)
 ありがとうございました。ただいま鈴木臨時委員の方からは、三つの要望というものが出されたわけでございます。そのほかどうぞ。大塚委員、どうぞ。

(大塚委員)
 大変いいものになったというふうに思っておりますが、ちょっと適当かどうかわかりませんが、若干細かいことを1点、先ほどのご説明について、伺いたいところがございますので、すみません。
調査について河内委員がおっしゃったというふうに言われたその履歴について、何かわかっている場合に簡易な調査でいいということについて政令で定めるという話ですが、その話と14条の自主調査の結果指定の申請をするというときにも、それと似たような配慮はしたんだと思うんですけども、関係はどういうふうに整理することが考えられ得るかって、これから決めるんでしょうけど、ちょっと先ほどの説明との関係で、ご説明いただけますでしょうか。

(松本委員長)
 それでは、よろしくお願いします。

(笠井土壌環境課長)
 まず大塚委員のご質問に対しましては、14条の方では一応土壌状況調査とみなすと、足りないところを補った上で土壌状況調査とみなすということになっておりますので、結局のところ、どういうものを土壌汚染状況調査とするかという議論をしていただかなければいけないのではないかと思います。もともと特例区域ということで議論をしてきたんですが、もっと広く自主的に申請すればということになったので、その中で考えようというところから来ている議論ではありますけれど、土壌汚染状況調査ということで、要するに周りの安全は確保されて、搬出をする場合だけ注意をすればいいんだということが、どの程度の履歴等があれば証明できるかというような議論になるのではないかと思っています。

(松本委員長)
 いかがでしょうか、どうぞ。

(大塚委員)
 ちょっと続けて申しわけないですが、14条の条文だけを見ると、特例区域のような話は必ずしも出てきていないような感じもあって、やっぱり調査は4項とかも含めて調査をするという、何らかの明確な調査をするということを結果的に要求しているような感じがあって、それとの関係で特例区域の話は実は14条の中で読めるかどうかとか、あるいは先ほどの3条とか5条の方で行くのかというあたりが、実は気になってはいるんですけれども、今のお答えとの関係でちょっとお伺いしておきたいんですが、いかがでしょうか。

(松本委員長)
 それでは、再度どうぞ。

(笠井土壌環境課長)
 ちょっと質問の趣旨がよくわからないところもあるんですけれど、たしかこの条文の説明をしたときも、そもそも特例区域は自分から言ってきて、それで規制を付すればいいんだということでしたので、14条でいろいろ議論をしていったらだんだん特例区域よりも広がってというか、特例区域も入ってというか、とにかく申請があって規制を付すると、そういうフレームができております。その14条の中で土壌汚染状況調査という概念がございますので、この土壌汚染状況調査がどういうものかというのは、現行の3条、現行の4条、新5条にも響いてきますし、今度の新4条の中ではまさに土壌汚染状況調査ということで、ある意味でのある程度の履歴に基づいて調べるという概念が入ってくるわけですから、その履歴に基づいて考えるということを現行の3条、現行の4条でも同じように考えなければいけないのではないかなということを申し上げたわけです。

(松本委員長)
 よろしゅうございますか。どうぞそのほかお願いします。それでは市川委員、どうぞ。

(市川専門委員)
 中小企業の立場から一言申し上げたいと思います。
既に報告書の中でも、中小企業者に対する支援ということがうたわれているところでございますが、自主的な調査をしたような場合に、仮に汚染が見つかったという場合に、どのような措置が要求され、どの程度資金が要るかと。あるいはその資金、かかった費用についてどのような支援が国の方からなされるのかというあたりについては、ぜひ今後の検討ということになると思います。予算要求の手続もございますので、直ちにというわけには行かないということは理解をいたしておりますが、中小企業者に対する支援、なかんずくどういう場合にどの程度の国の支援が得られるのかというのが、環境対策要員のいないような小規模な中小企業者にもわかりやすい形でもって示されるということが必要だというふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
 それから2点目は、国民の正しい理解ということが必要であるというふうに、これもまたこれまで当小委員会におきましても指摘をさせていただいているところでございますが、リスクに応じた対策ということで、必ずしも掘削除去のような費用のかかる対策でなくてもいいんだと、環境省の方からもそういう趣旨のご説明をいただいておりますが、これについての国民の正しい理解というものは必要だというふうに考えておりますので、ぜひそうした考え方の普及啓発ということに引き続き努めていただければというふうに考えております。
 それから3点目は、若干その省令改正ということにかかわってくるわけでございますが、形質変更時要届出区域に指定されたような場合にあっても、先ほど鈴木委員からもご指摘ございましたんですが、日常の経済的活動がこれによって大幅に制限されるというようなことは、ぜひ避けていただきたいというふうに考えておりまして、条文でいいますと12条の第1号のところで通常の管理行為とか軽易な行為、その他の行為であって環境省令で定めるものについては除外をすると、こういうことで、既に現行の省令においてもある程度の小さな面積、浅いようなものについては除外をされておりますが、現行の省令で示しているところで日常の経済活動が阻害されないのかどうか、その点について若干不安視する向きもございまして、この先ほどの資料の2-4では、ここのところは検討事項として挙がっていないんですけれども、そうした現行の省令についても、もう少し幅広く検討していただいた方がいいのかなという感じを持っております。よろしくお願いをいたします。

(松本委員長)
 ありがとうございました。市川専門委員の方からは中小企業の立場に立って、この法改正が適切に、しかも負担のかからないような、そういう正しい認識というのを国民に植えつけてほしいという、強いご要望がございました。ただいまの市川委員からのご発言に対して、事務局から何かございますか。

(笠井土壌環境課長)
 まず不必要な対策をやらなければいけないような場合は、かなり少なくなるんじゃないかということを思っております。その上でどういう場合にどの程度のことが必要になってくるのかというのは、インセンティブ的なものも含めてどういうことができるかというのは、予算要求に向けてまた考えていかなければいけない課題だと思っておりますので、ご相談させていただきたいと思います。
 国民の正しい理解というところは、まさにこの届出区域というのができるというところが一つの売りでして、制度を変えることで分からせるというのが、今回の改正の一つの柱だと思っております。
12条のことを言われましたけれど、別に経済活動を制約しないために決めているわけではなくて、ここはリスクが少ないものは除こうと、そういう考え方でやっておりますので、リスクのあるものはある、ないものはないと、そういう考え方で見直す必要があるかどうかということを見るのかなと思っております。

(松本委員長)
 それでは鈴木委員、どうぞ。

(鈴木臨時委員)
 今のご議論で確認だけなんですが、資料の2-4というのはあくまでも見込み事項であって、これ以外にもあり得るかもしれないと解釈してよろしゅうございますね。これだけしかやらないということじゃない。

(笠井土壌環境課長)
 すみません。まさにご指摘のとおりでございまして、これ以外にも3条の中で今大塚委員のご質問でも答えておりましたように、土壌汚染状況調査の中身をどうするかとか、関連していろいろやることは出てきますけれども、書き出したら切りがなかったので、資料2-4は今回の改正で出てきたものだけを羅列してみたということでございます。すみませんでした。

(鈴木臨時委員)
 ありがとうございました。

(松本委員長)
 よろしゅうございますか。どうぞ、そのほかお願いいたします。ございませんか。

(なし)

(松本委員長)
 今後の検討に大変有意義なコメントをたくさんちょうだいいたしました。ありがとうございました。私からも事務局の作業、先ほどのスケジュールによりますと、5月の中旬から6月いっぱいにかけて素案づくりに入るわけでございますが、この事務局の作業に対しまして、各委員のご協力をお願いしたい。よろしくお願いいたします。
そこで、委員長からの提案でございますが、三つの大きな検討事項がございます。すなわち汚染土壌の運搬処理、それから調査・対策の実施、そしてもう一つが指定調査機関の指定と、こういう三つの大きな検討課題がございます。そこで、この検討を先導的に引っ張って行っていただく委員があった方が、委員にお願いした方がよろしいかと思いまして、汚染土壌の運搬処理については細見委員、調査・対策の実施については中杉委員、指定調査機関の指定については大塚委員を中心に、事務局での検討に加わっていただき、次回の小委員会では、その成果を各委員から小委員会にご報告していただいて、小委員会での議論をよりスムーズに、効率的にする形で行いたいと思いますが、この私の提案に対し、いかがでございましょうか。よろしゅうございますか。

(異議なし)

(松本委員長)
 ありがとうございます。それでは、ご承諾いただきましたので、そのような形で進めさせていただきたいと思います。詳細につきましては事務局に指示いたしますので、各委員から検討に際しましてこうしてほしいということがあれば、なるべく早目に事務局にご意見を提出していただきたい、こういうふうに思います。
 それでは、この件に関しましてご意見ございませんでしょうか。

(なし)

(松本委員長)
 特にございませんようですので、事務局から次回の開催日程などについてお願いいたします。どうぞ。

(伊藤土壌環境担当審議官)
 すみません、開催日程に入る前に一言申し上げたいと思います。今日はいろいろご意見賜りましてありがとうございました。特に今回の法律は、鈴木委員からのお話もございましたですけれども、指定の自主申請という、まさに環境行政としては始まって以来の新しい枠組みもつくっていただいたということでございます。これをきちっと運用、本当にいい格好で運用していくことが非常に重要だというふうに考えております。ぜひいろいろ先生方のお知恵も拝借をしたいというふうに考えております。また、合理的な対策を進めるということですが、その大前提としては当然のことながら国民の健康を保護すると、これは法律の大目的でございますので、その上でそのリスクにおいてどのような合理的な対応があり得るのかということについて、十分先生方のお知恵をかりながら、検討を進めていきたいと、思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

(松本委員長)
 それでは、課長、お願いします。

(笠井土壌環境課長)
 それでは、次回6月の下旬または7月の上旬にということで、次次回は7月の下旬ということでいろいろ日程を聞いておりますので、まずここは早目に決めたいと思っております。個別にお伺いすることになろうかと思いますけれど、小委員会委員の先生方のご意見も伺いながら、また現場の意見もなるべく我々の方で努力して聞いていって、案のたたき台をお示しできるようにしたいと思います。詳細につきましては委員長のご指示を受けながら進めさせていただきたいと思います。非常に限られた時間の中で、かなりご無理をお願いしていて申しわけございませんが、よろしくお願いいたします。

(松本委員長)
 それでは本日の会議、一応議題は終了いたしますが、全体を通しまして何かコメント、ご意見ございましたら、この際承っておきたいと思います。どうぞ。

(なし)

(松本委員長)
 ございませんか。それでは最後に、本日の資料の取り扱いについて説明しておきたいと思います。
土壌農薬部会の運営方針では、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある資料や、公開することにより、特定の者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある資料などは、小委員長の判断に基づきまして非公開とすることとされております。本日配付いたしました資料は、いずれもこれに該当しないことから、公開といたします。また、今回の資料につきましては、事務局で調製後、発言委員等への確認をお願いいたしますので、その節はご訂正等、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、進行を事務局にお返しします。

(笠井土壌環境課長)
 それでは、委員の皆様におかれましては、お忙しい中大変ありがとうございました。引き続き政省令の準備作業を精力的に進めていきますので、ご指導のほどをよろしくお願いいたします。
 以上をもちまして、第10回の小委員会を閉会とさせていただきます。ありがとうございました。

(松本委員長)
 どうもありがとうございました。

(了)


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