中央環境審議会 土壌農薬部会 農薬小委員会(第36回) 議事録

日時

平成25年9月25日(水)13:30~15:10

場所

中央合同庁舎5号館 環境省第1会議室

出席委員

(欠席は、染臨時委員、田村臨時委員、吉田臨時委員、細見専門委員)

委員以外の出席者

環境省農薬環境管理室

更田室長、渡邉室長補佐、林室長補佐、岡係長、黒岩主査

オブザーバー

  • 農林水産省消費・安全局農産安全管理課農薬対策室
  • (独)国立環境研究所
  • (独)農林水産消費安全技術センター

議題

  1. (1)水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について
  2. (2)水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について
  3. (3)その他

配付資料

議事

【更田室長】 定刻となりましたので、ただいまから土壌農薬部会農薬小委員会第36回を開催させていただきます。
 委員の先生方の出席状況ですけれども、本日は、染臨時委員、田村臨時委員、吉田臨時委員、細見専門委員よりご欠席とのご連絡をいただいております。また、浅見臨時委員からは、若干遅れるというご連絡をいただいております。
 委員・臨時委員総数11名のうち、現在7名、浅見委員が来られますと8名の出席となり、小委員会開催の要件を満たしておりますことを、まずご報告いたします。

【林室長補佐】 それでは、続きまして本日の配付資料につきましてご確認をいただきたいと思います。お手元に配付資料一覧が議事次第の下についておりますので、そちらと照らし合わせてご覧いただければと思います。
 まず、資料につきましては1~9まで、参考資料といたしましては1~3までございます。参考資料3につきましては、農林水産省より提供いただいた資料でして、公表前の段階でございますので、委員限りの配付とさせていただいております。
 また、委員の皆様方のお手元には、別途ピンク色のファイルにとじた資料が置いてあるかと思います。こちらにつきましては、検討会におきます過去の審議で定めました考え方等を取りまとめたものでございまして、ピンクファイルと呼んでおります。過去の整理などを振り返る際に、ご参考にしていただきたいと思います。
 なお、こちらの資料につきましては、適宜最新の資料に差しかえをさせていただいて、毎回、委員の先生方のお手元に配付をさせていただいておりますので、お持ち帰りになられずに、会議が終わりましたら、そのまま残しておいていただければと思います。

【更田室長】 それでは、議事に入らせていただきます。白石委員長に議事進行をよろしくお願いします。

【白石委員長】 本日は、皆様、ご多用のところご出席いただきまして誠にありがとうございます。
 本日の農薬小委員会は、ただいまご紹介があった議事次第にございますように、三つの議題に関する審議が予定されております。慎重かつ活発なご審議をお願いいたします。
 まず、本日の議事の審議の公開についてでございます。
 土壌農薬部会の運営方針では、審議中の答申、非公開を前提に収集したデータが記載されている資料など、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある資料や、公開することにより特定な者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある資料などは、委員長の判断に基づき、非公開とするとされております。
 今回の農薬小委員会では、申請者から提出された農薬の毒性試験報告書等、企業秘密に当たる資料を使用しないことから、非公開の理由に当たらないため、今回の農薬小委員会については公開とさせていただきます。
 さて、議事に先立ち、前回7月24日に開催した第35回小委員会の議事要旨及び議事録をご確認いただきます。事務局より説明をお願いいたします。

【林室長補佐】 まず議事要旨についてですけれども、中央環境審議会土壌農薬部会の運営方針では、議事要旨につきましては、委員長に了解をいただければ公開できることとなっております。
 そして、本日の参考資料1の内容で、既に環境省ホームページで公開をしておりますので、ご報告いたします。
 続きまして、議事録につきましては、事前にメールで各委員の先生方に確認をいただきまして、本日資料1として配付をいたしましております。
 以上です。

【白石委員長】 議事要旨の確認あるいは議事録の確認、よろしいでしょうか。特にご意見がなければ、案のとおりとさせていただきたいと思います。

(異議なし)

【白石委員長】 では、案のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 それでは議事に入りますけれども、初めに農薬小委員会の決議の取り扱いについてのご説明をさせていただきます。
 「中央環境審議会土壌農薬部会の小委員会の設置について」の土壌農薬部会決定により、農薬小委員会の決議は、部会長の同意を得て、土壌農薬部会の決議とされることとされております。したがいまして、この農薬小委員会後には、農薬登録保留基準の設定のための土壌農薬部会は招集せず、土壌農薬部会の中杉部会長の了解をいただいて部会の結論とさせていただきます。
 それでは、議事次第に沿って議事を進めたいと思います。
 農薬取締法第3条第2項の規定に基づき、環境大臣が定める基準の設定についての件ですが、平成25年9月6日付で環境大臣から諮問があり、同日付で土壌農薬部会に付議されております。
 事務局から諮問書を紹介してください。

【岡係長】 それでは、資料2をご覧ください。こちらが諮問書、付議書となっておりまして、2種類ございます。水産基準、水濁基準の設定についてが、1ページから4ページ目、特定農薬につきましてが5ページ以降となっております。
 5ページ以降の特定農薬の関係につきましては、特定農薬のご審議の際にご説明させていただきますので、まず水産基準、水濁基準の設置についてのところをご説明させていただければと思います。
 それでは、資料2の2ページ目ですが、こちらは別紙1となっております。こちらが告示第3号で環境大臣が定めます基準ということで、水産基準をご審議いただく農薬となってございます。5農薬ありまして、こちらは全て本日ご審議していただきたいと考えております。
 続きまして、3ページ目ですが、別紙2となっておりまして、こちらが告示第4号で環境大臣が定める基準ということで、水濁基準をご審議していただく農薬となってございます。二つ挙げられておりますが、本日は、その下方のフルルプリミドールにつきましてご審議していただきたいと考えてございます。
 続きまして4ページ目が、中央環境審議会会長から土壌農薬部会部会長に宛てられた付議書となってございます。こちらも諮問日の同日の平成25年9月6日付となってございます。
 説明は以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。本日は、別紙1の5剤と別紙2の1剤をご審議いただくということでございます。
 それでは、議事1、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準としての環境大臣の定める基準の設定についての審議に入ります。
 この件につきましては、本農薬小委員会に先立ち、水産動植物登録保留基準設定検討会において、基準値の設定の根拠となる農薬登録申請者から提出された試験結果や公表文献情報について精査を行うとともに、これらのデータに適用する不確実係数等を設定し、基準値案を作成していただいております。
 事務局からご説明をお願いいたします。

【岡係長】 それでは、資料3をご覧ください。資料3が水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準値(案)に関する資料でございます。
 本資料は、水産動植物登録保留基準設定検討会におきまして一度ご審議いただいているものでございまして、説明に当たりましては、作用機構等と総合評価を重点的にご説明させていただきます。その後、水産検討会でどのような指摘、審議が行われたかを簡単にご説明させていただければと思います。
 それでは、資料3の1ページ目、DCIPについてご説明させていただきます。
 まず、DCIPですが、物質概要としましては、記載されているとおりでございます。
 作用機構等ですが、DCIPは、有機ハロゲン系の殺線虫剤でありまして、その作用機構は線虫の角皮より体内に浸透した後、線虫体内の酵素の塩基性求核中心部と結合することにより生ずる酵素阻害であると考えられております。
 本邦での初回登録は1965年でございます。
 製剤は粒剤、乳剤、くん蒸剤が、適用作物は果樹、野菜、いも、豆、花き等がございます。
 原体の国内生産量及び各種物性につきましては、記載のとおりとなってございます。
 それでは、2ページ目からの水産動植物への毒性について説明させていただきます。
 こちらの農薬につきましては、コイ、オオミジンコ、緑藻を用いた毒性試験が実施されておりまして、それぞれの試験結果及び試験の条件につきましては、2ページ目の表1から4ページ目の表3に記載されているとおりでございます。
 それでは、5ページ目、水産動植物被害予測濃度でございます。すみません、IIIのところ、「水産動植物被害」の後、「環境中」と入っておりますが、この「環境中」の削除をお願いいたします。
 それでは、水産動植物被害予測濃度について説明させていただきます。
 こちらの農薬は、非水田条件で使用される農薬でございまして、表4に記載されております使用方法及びパラメーターを用いまして、PECを算出いたしました。
 その結果ですが、非水田PECTire1としまして、0.36㎍/Lと算出されております。この結果から、水産PECとしまして0.36㎍/Lとなりました。
 続きまして、6ページ目、総合評価でございます。まず、各生物種のLC50、EC50ですが、まず魚類につきましては、コイの急性毒性試験結果から96hL50が65,100㎍/L超と算出されました。
 続きまして、甲殻類ですが、オオミジンコの急性遊泳阻害試験結果より、48hEC50が31,900㎍/Lと算出されました。
 続きまして、藻類ですが、藻類生長阻害試験結果より、72hErC50が51,300㎍/Lと算出されました。
 これらの結果から、急性影響濃度を算出いたしまして、最小となります甲殻類急性影響濃度から登録保留基準値案としまして、3,100㎍/Lをご提案させていただきます。
 リスク評価ですが、水産PECが0.36㎍/Lでございましたので、登録保留基準値案の3,100㎍/Lを下回っていることを確認しております。
 こちらの農薬につきましては、2013年8月9日の第2回水産検討会でご審議していただいております。
 その審議の際に、こちらの農薬は、構造中に不斉炭素があるため、異性体が考えられるということで、その異性体比を確認する旨、ご指摘がございました。
 試験に使用されたDCIPの原体と、実際に農薬の製造に用いられるDCIPの原体とで、異性体比が違うと毒性値も異なる可能性があるので、その異性体比を確認する旨のご指摘です。
 その結果ですが、異性体比が大きく変わらないことが確認されましたので、この値で了としていただいております。
 説明としては以上です。よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。DCIPでございますけれども、ただいまのご説明に、ご質問、ご意見等ございましたらお願いいたします。
 ちなみに、不斉炭素というのは、酸素原子の隣のCH、CHは二つございますけれども、この炭素が不斉炭素になっております。そして、異性体があるのではないかということで、検討会のほうで検討なされたということですけれども、五箇委員のほうで何かコメント等ございませんでしょうか。

【五箇臨時委員】 検討会のほうで今ご指摘がありましたように、異性体比が試験ごとに、あるいは製造ごとに変動すると、毒性値が変わるおそれがあるのではないかということで、メーカーのほうに説明を求めました。そのデータによりますと、異性体比は変動しないということがもう確認されておりますので、特段、異性体そのものが影響するということはないと確認しております。

【白石委員長】 ありがとうございます。ほか、いかがでしょうか。
 ミジンコ類急性毒性試験のみ、結果から毒性値が得られております。
 水産PECのほうはいかがですか。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見ございませんようでしたら、総合評価について、もう一度ご確認をお願いいたします。魚類、甲殻類、藻類のうち、甲殻類の急性影響濃度をもとに、登録保留基準値として3,100㎍/Lとされております。リスク評価は、そこに書いたとおりで、水産PEC0.36㎍/Lで登録保留基準値案を下回っているということでございます。
 ご意見等ございませんようでしたら、これは案のとおりとさせていただきます。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、案のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次に進みます。アトラジンをお願いいたします。

【林室長補佐】 それでは、資料3の7ページから、アトラジンにつきましてご説明させていただきます。
 まず、物質概要は表に記載のとおりです。
 作用機構等ですが、アトラジンは、トリアジン系除草剤であり、その作用機構は光合成での電子伝達系の阻害でございます。
 本邦での初回登録は1965年でございます。
 製剤は水和剤が、適用作物は雑穀、野菜、飼料作物、芝がございます。
 原体の輸入量及び各種物性につきましては記載のとおりです。
 続きまして、8ページ、水産動植物への毒性でございます。
 本剤は、コイ、ニジマス、オオミジンコ、ヨコエビ、緑藻を用いた試験が8ページから11ページの表1から表5に記載の試験条件のとおり実施されておりまして、結果もその表に記載のとおりでございます。
 続きまして、12ページの水産動植物被害予測濃度でございます。
 本剤は、非水田使用農薬でございますので、表6に記載の使用方法及びパラメーターを用いて計算いたしましたところ、0.0036㎍/Lと算出されております。この結果より、水産PECとしまして0.0036㎍/Lとなっております。
 続きまして、13ページの総合評価でございます。各生物種のLC50、EC50につきましては、まず魚類につきましては、コイ急性毒性試験より96hL50が19,000㎍/L、続きまして魚類のニジマス急性毒性試験より96hL50が5,350㎍/L、甲殻類につきましては、オオミジンコ急性遊泳阻害試験より48hEC50が29,000㎍/L超、甲殻類のヨコエビ科急性毒性試験より96hL50が14,700㎍/L、藻類につきましては、緑藻生長阻害試験より72hErC50が150㎍/Lと算出されております。これらから、急性影響濃度を算出いたしまして、最小の藻類急性影響濃度より登録保留基準値案を150㎍/Lと提案させていただきます。
 リスク評価でございます。水産PECが0.0036㎍/Lであり、登録保留基準値案150㎍/Lを下回っていることを確認してございます。
 本剤も、8月9日に開かれました平成25年度水産動植物登録保留基準設定検討会第2回でご審議をいただきまして、魚類急性毒性試験の濃度につきましてご審議をいただきました。18,000~10,000の濃度区では沈殿が見られまして、その影響についての考察が不十分であるとのご指摘を賜りまして、申請者に再提出を依頼いたしました結果、中層より採水することを基本操作としているということと、溶解をしていなかったとしましても、分散をしていたという旨、説明がございました。
 説明は以上でございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまの説明にご審議お願いいたします。
 五箇委員、いかがですか。水産検討会で何かコメントがありましたらお願いいたします。

【五箇臨時委員】 今、事務局から説明があったのですが、コイの急性毒性試験のほうで18,000㎍/Lより上の濃度区のほうで沈殿物が認められたという記載があったので、そういった条件で毒性試験をするということが正しいLC50を出せるかということが議論されました。こちらもメーカーのほうから回答をいただいておりまして、基本的には、実測濃度は全て設定濃度と近似の値をとっているということと、試験溶液を採水する際には、溶液の低層とか側面を避けて、沈殿物が混合しないように、中層より採水しているということで、沈殿物の影響そのものは今回の試験には大きく影響しないだろうということと、基本的に濃度、それぞれ設定濃度に対して実測濃度が非常に近似であるということから、きちんとLC50が求められていますので、この件に関しては問題なかったというふうに判断しております。

【白石委員長】 ありがとうございます。割と安定な剤で、加水分解性もなく、設定濃度にほぼ近い測定値が得られているということで、沈殿物が何だったかよくわからないのですけれども、この数値は信頼におけるであろうという結論に至ったと思います。そのほか、ご質問等いかがでしょうか。
 特にないようでしたら、PECのほうはいかがでございましょうか。特に問題ございませんか。

(発言なし)

【白石委員長】 それでは、基準値案、総合評価をご覧ください。藻類急性影響濃度の150㎍/Lをもとに、登録保留基準値案がつくられております。リスク評価ですが、水産PECは0.0036㎍/Lであり、これを下回っているということで、ご意見等ございましたらお願いします。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいようでしたら、この案のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次のジフェノコナゾールをお願いいたします。

【岡係長】 それでは、資料3の14ページ目からのジフェノコナゾールについてご説明させていただきます。
 まず、ジフェノコナゾールですが、物質の概要としましては記載されているとおりでございます。
 作用機構等につきましては、ジフェノコナゾールは、トリアゾール系の殺菌剤でございまして、その作用機構は菌類の細胞膜成分であるエルゴステロール生合成を阻害するものと考えられております。
 本邦での初回登録は1993年でございます。
 製剤は水和剤、水溶剤、乳剤、液剤が、適用作物は果樹、野菜、花き、樹木、芝等がございます。
 原体の輸入量及び各種物性につきましては、記載のとおりでございます。
 それでは、15ページ目以降の水産動植物への毒性についてご説明させていただきます。
 こちらのジフェノコナゾールにつきましては、コイ、オオミジンコ、緑藻を用いた試験が実施されておりまして、それぞれの試験条件及び試験結果につきましては、15ページ目の表1から17ページ目の表3に記載されているとおりでございます。
 それでは、18ページ目、水産動植物被害予測濃度でございます。こちらの農薬も非水田条件で使用されるものでございまして、表4に示されております使用方法及びパラメーターからPECを計算いたしまして、非水田PECTire1としまして0.0055㎍/Lと算出されております。この結果から、水産PECとしまして0.0055㎍/Lとなってございます。
 それでは、19ページ目、総合評価でございます。各生物種のLC50、EC50ですが、まず、魚類につきましては、コイの急性毒性試験結果から96hL50が1,900㎍/L、甲殻類につきましては、オオミジンコの急性遊泳阻害試験から48hEC50が750㎍/L、藻類につきましては、緑藻を用いての生長阻害試験結果から72hErC50が1,100㎍/Lとなってございます。
 これらの結果から、急性影響濃度を算出いたしまして、最小の甲殻類急性影響濃度から登録保留基準値案としまして、75㎍/Lとご提案させていただきます。
 リスク評価ですが、水産PECが0.0055㎍/Lですので、登録保留基準値案の75㎍/Lを下回っていることを確認しております。
 こちらの農薬につきましても、平成25年度の第2回水産検討会でご審議いただきまして、その際、甲殻類の試験についてご審議いただきました。16ページ目のところですが、こちらは出されている試験としまして、ミジンコを用いた急性毒性試験ということで、普通ですと遊泳阻害についての試験なのですけれども、それ以上の死亡を判定しております急性毒性試験が実施されておりました。遊泳阻害につきましてもカウントされておりましたので、遊泳阻害に関する影響濃度ということで、EC50が計算はされていたのですが、実際出されていたものについては、死亡をもとに算出されている可能性があるということで、申請者に確認しました。その結果、遊泳阻害に関するもので、新しい試験結果を示されておりまして、この結果で了ということでご審議していただきました。
 説明は以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございます。ただいまのご説明にご質問、基準値案についてのご意見等をお願いいたします。
 これも全て溶解度以下で試験されておりますが、五箇委員、何か。

【五箇臨時委員】 今、事務局からご説明がありましたミジンコの試験成績について、その計算方法が死亡個体のみでやっているのではないかということで、確認するようにということでした。こちらも申請者のほうからデータをいただきまして、再計算していただきました。計算方法が間違っていたということで、遊泳阻害数も込みで再計算しました結果、そのEC50として、このデータで問題ないということになっております。確認済みでございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。ほかにご意見等ございますでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいですか。そうしたら、PECのほうで特に問題ございませんか。

(なし)

【白石委員長】 ありがとうございます。では、総合評価に移ります。基準値案は、甲殻類の急性影響濃度をもとに登録保留基準値75㎍/Lに設定されます。水産PECが0.0055㎍/Lということで、これを下回っているということが確認されております。いかがでしょうか。
 よろしければ、案のとおりとさせていただきます。

(異議なし)

【白石委員長】 どうもありがとうございました。
 では、次のシフルフェナミドをお願いいたします。

【林室長補佐】 それでは続きまして、資料3の20ページからご説明させていただきます。シフルフェナミドでございます。
 物質概要は表に記載のとおりです。
 作用機構等でございますが、シフルフェナミドは、酸アミド系の殺菌剤であり、その作用機構は明らかではないが、胞子発芽や菌糸伸長に及ぼす影響は既存剤と形態的に異なること等から、新規の作用機構と考えられております。
 本邦での初回登録は2002年でございます。
 製剤は水和剤、くん煙剤が、適用作物は麦、果樹、野菜、花き、樹木等がございます。
 原体の国内生産量及び各種物性は記載のとおりです。
 続きまして、21ページ、水産動植物への毒性でございます。
 本剤は、コイ、オオミジンコ、緑藻を用いた試験が実施されておりまして、各試験の条件及び結果は、21ページから22ページの表1から表3のとおりです。
 続きまして、23ページ、水産動植物被害予測濃度でございます。本剤は非水田使用農薬でございますので、表4に記載の使用方法及びパラメーターを用いて算出いたしましたところ、0.0028㎍/Lと算出されてございます。この結果より、水産PECが0.0028㎍/Lとなってございます。
 続きまして、24ページの総合評価でございます。各生物種のLC50、EC50は以下のとおりでございまして、まず、魚類につきましては、コイ急性毒性試験より96hL50が1,090㎍/L超、甲殻類につきましては、オオミジンコ急性遊泳阻害試験より48hEC50が1,650㎍/L超、藻類につきましては、緑藻生長阻害試験より72hErC50が1,220㎍/L超と算出されております。これから急性影響濃度を算出いたしまして、そのうち最小の魚類急性影響濃度によりまして、登録保留基準値案を100㎍/Lとさせていただきます。
 リスク評価でございます。水産PECが0.0028㎍/Lでございまして、登録保留基準値案100㎍/Lを下回っていることを確認しております。
 続きまして、検討経緯でございますけれども、本剤も同じく8月9日に開催の第2回水産検討会でご審議を賜りまして、この剤につきましては、21ページの各種物性のところを少しご覧いただきたいのですけれども、水溶解度が520㎍/Lということで小さく、難水溶性でございます。毒性値が、この水溶解度以上と考えられるということで、試験自体は助剤を用いて、水溶解度以上で実施をされているのですけれども、毒性値がこの最高濃度区よりもいずれも大きいということで、本来の毒性値は水溶解度520㎍/L超という表現が化学的に正しいのではないか、といったご意見を賜ったわけなのですけれども、ガイドラインでは、水溶解度以上の試験が認められているということもあり、案のとおりで良いと考えられるということで、ご了承を最終的にいただいたものでございます。
 以上でございます。ご審議よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。では、ただいまのシフルフェナミドにつきまして、ご質問、基準値案についてのご意見等をお願いいたします。
 ほかに何か補足ございますか。

【五箇臨時委員】 こちらも事務局から説明があったように、濃度設定が水溶解度を完全に超えた形で設定されておりまして、これだけ違う設定をされてしまうと、溶けないのは当然で、実測濃度がかなり解離してしまうのですが、いずれも魚類、甲殻類、藻類に対して影響がないというデータですので、リスク評価自体には大きく影響しないだろうということもあり、今回はこのデータを了承して、登録保留基準値を算出しているということで了承しております。

【白石委員長】 ありがとうございました。水溶解度が、事務局からご説明がありましたように、520㎍/Lあるいは800㎍/Lということで、低温のほうが若干溶けるようで、そういったものであるということですけれども、試験は実測濃度を見ていただくと、大体その溶解度近辺に集束しているということで、試験としては成立しているのではないかということでございます。

【中杉委員】 これは登録保留基準の値自体は10倍の安全率を見ているので、水溶解度を下回っているのですけれども、これが超えてしまっていても、そのまま登録保留基準としていましたか。そういう例があったか。要は、実際の環境中で、そのような状態がなかなか起こりにくい、界面活性作用のあるものがたくさん出てくれば起こり得るのだろうけれども、あまり淡々とそういうふうにしても構わないとは思いますけれども。

【林室長補佐】 水産基準値案がこれまで設定されたものの中で、半数影響濃度が水溶解度を超過しているものは55農薬ございました。そのうち水溶解度を超過した半数影響濃度をもとに基準値案なり、基準値、もう既につくられたものも含みますけれども、設定しておりますのは、8農薬ございました。

【中杉委員】 化審法だと、今のところ水溶解限度で超えなければという判断をしてしまうので、少し、実際にはそれでも構わないと思いますけれども。

【白石委員長】 ありがとうございました。水産検討会でも多分同じ議論がされたと思いますけれども、試験法自体が超えて試験をするということを認めておりますし、これまでもそういった例で設定しておりますので、この案で行きましょうという、水産検討会ではそういう結果になっています。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 ほかにございませんでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、水産PECもよろしいですね。
 では、総合評価で、これは毒性影響を認められていないのですけれども、最小の魚類の値をもとに登録保留基準値100㎍/Lとすると。これは水溶解度以下ではございますが、そういう値にするということでございます。
 リスク評価は、水産PECが0.0082㎍/Lであり、登録保留基準値を下回っているということでございます。
 ほかにご意見ないようでしたらば、これで基準値案とさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次に移ります。フルオルイミドをお願いいたします。

【岡係長】 それでは、25ページ目からのフルオルイミドについてご説明させていただきます。
 まず、物質概要ですが、記載のとおりとなってございます。
 作用機構等ですが、フルオルイミドは、マレイミド骨格を有する殺菌剤でございまして、その作用機構は胞子中のチオール系酵素等の阻害であると考えられております。
 本邦での初回登録は1976年でございます。
 製剤は水和剤が、適用作物は果樹等がございます。
 原体の国内生産量及び各種物性につきましては、記載のとおりでございます。
 それでは、26ページ目以降の水産動植物への毒性についてご説明させていただきます。
 こちらはコイ、オオミジンコ、緑藻を用いた試験が実施されておりまして、その試験条件及び試験結果につきましては、26ページ目の表1から27ページ目の表3に記載のとおりでございます。
 それでは、28ページ目、水産動植物被害予測濃度でございます。こちらの農薬も非水田使用条件で使われる農薬ということでして、表4に記載されております使用方法及びパラメーターよりPECを算出いたしましたところ、非水田PECTire1としまして0.055㎍/Lと算出されております。この結果から、水産PECとしまして0.055㎍/Lとなってございます。
 それでは、29ページ目、総合評価でございます。
 各生物種のLC50、EC50ですが、まず、魚類につきましては、コイの急性毒性試験結果から96hL50が4,480㎍/L、甲殻類につきましては、オオミジンコの急性遊泳阻害試験結果から48hEC50が3,230㎍/L、藻類につきましては、緑藻を用いての生長阻害試験結果から72hErC50が101,630㎍/L超と算出されてございます。これらの結果から、急性影響濃度を算出いたしまして、最小であります甲殻類急性影響濃度から登録保留基準値案としまして、320㎍/Lをご提案させていただきます。
 リスク評価ですが、水産PECが0.055㎍/Lでございましたので、登録保留基準値案の320㎍/Lを下回っていることを確認しております。
 こちらの農薬の検討経緯ですが、2013年2月15日の平成24年度第5回水産検討会と、2013年8月9日の平成25年度第2回水産検討会でご審議いただきました。
 こちらの農薬につきましては、水中での分解がとても速いということで、いつの時点での実測濃度をとるかということをご審議いただきました。こちらは親化合物の濃度以外に、分解物についても濃度測定がされておりまして、そちらのものと親化合物の濃度を足し合わせると、ほぼ添加量と等しくなるということと、その分解物についても、恐らく毒性があると考えられるということで、こちら試験結果全て、ばく露開始時の親化合物の濃度で毒性値を再計算するように指摘がありました。申請者からそれが出されて、その結果をもって了ということでご審議していただいたところでございます。
 説明は以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。では、ただいまの剤につきましてご質問、基準値案についてのご意見等をお願いいたします。
 25ページの物性で、半減期が非常に短いということでございます。五箇委員、何かありましたらお願いいたします。

【五箇臨時委員】 こちらは分解が速いと、以前からこういった分解物が出てしまう化合物に関しては、いろいろと議論が重ねられているところですが、今ご指摘いただいたように、加水分解と水中光分解が非常に速くて、実測濃度そのものは設定濃度から恐らく時間的にどんどん変化していくものと考えられます。今回は添加した濃度、ばく露開始時の濃度をもって、計算をするということで、検討会では結論を出しております。ただ、実際のところ、この化合物に関しては、分解物そのものの毒性というか、効力が実はよくわからないところもありますので、本当のところ、そういうデータがあれば、それも考慮してということになるかとは思います。今回に関しましては、分解物と親化合物を合算すれば、添加濃度と変わらないということもありましたので、添加時の濃度をもって登録保留基準値を計算するということで結論しております。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。ほか、ご意見等をお願いいたします。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいでしょうか。分解物込みの毒性値となっていますので、初期値から計算したらどうかということでございます。
 分解物のデータがあれば、それを考慮できるのですが、今の時点でできないということでございます。よろしいでしょうか。ばく露開始時の初期値をもって毒性値としていると。
 何かございますか、事務局。よろしいですか。
 では、なければ、水産PECについてはよろしいでしょうか。

(なし)

【白石委員長】 では、総合評価をご覧ください。これはオオミジンコ、甲殻類急性影響濃度をもとに登録保留基準値320㎍/Lとします。水産PECが0.055㎍/Lであり、これを下回っているということでございます。よろしいでしょうか。

【中杉委員】 この結論自体は全然問題ないと思いますけれども、さっきの話も含めて、これも同じような扱いなのですけれども、水産PECの算定のところは、分解だとか、水溶解度というのを考慮していない形だから、それで合っていると思うのですね。実際に環境濃度をはかるときに、どういう測定方法でやるかというのも問題になってきますけれども、実際にこれだけ開いていると、全く問題にならないと思いますけれども。比較的近くなってくると、環境測定データが、本当にこの水産PEC、登録保留基準を上回っているか、下回っているかを評価するときに、そうするとこれを考えておかなきゃいけないなという気になりました。今回の剤は、前の剤も含めて、ほとんど問題ないレベルほど離れているので問題ないと思いますけれども、ちょっとそこら辺がいやらしいなと。

【白石委員長】 これも加水分解が非常に速いので、環境モニタリングしても、この物質は出てこないであろうと。分解物が出てくることになると思うのですけれども、その辺をどう管理していくかという問題だと思います。

【五箇臨時委員】 ご指摘のとおり、分解するとなると、この登録保留基準値は、あくまでも親化合物での登録保留基準値になりますから、ご指摘のとおり、環境中ではかろうと思っても、既になくなっていて、ないですという話になってしまう。でも、そのかわりに分解物が浮遊しているという状況を考えますと、本質的には登録保留基準値もそういった分解物が少なくとも活性を持っているとわかっているものについては、親化合物プラス分解物での測定というものがどこかにシステムとしてできあがると、本当はいいのかなと思いますね。今の農薬は、非常にそういった意味で分解性の速いものもどんどん開発されていますから、そういった点も今後議論して、整理していく必要があると考えます。

【白石委員長】 事務局、何かございますか。よろしいですか。
 環境モニタリングを含めて、分解物について今後検討していただきたいということでございます。よろしくお願いします。
 ほか、ございませんか、全体を通じて。5剤に触れましたけれども、特に問題なしということで、事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 それでは、続きまして議事の2、水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定についての審議に入ります。
 事務局から資料の説明をお願いいたします。

【黒岩主査】 それでは、資料4をご覧ください。資料4は、水質汚濁に係る農薬登録保留基準値案に関する資料でございます。
 作用機構等と総合評価を重点的にご説明させていただきます。まず、その資料4を1枚めくっていただいて、1ページをご覧ください。フルルプリミドールについてご説明させていただきます。
 この剤の物質概要は、1ページの表のとおりでございます。
 作用機構等でございますけれども、フルルプリミドールは、ピリミジンメタノール骨格を有する植物成長調整剤でございまして、その作用機構は、ジベレリン生合成阻害により植物の節間伸長のみを抑制するものと考えられております。
 本邦での初回登録は1989年でございます。
 製剤は粒剤及び水和剤が、適用作物は芝、樹木等がございます。
 原体の輸入量は記載のとおりでございます。
 各種物性につきましては、2ページの表のとおりでございます。
 2ページの下段の安全性評価に参りまして、本剤は食用農作物に適用が申請されておらず、食品安全委員会による食品健康影響評価が行われておりませんので、非食用農作物専用農薬安全性評価検討会におきまして、非食用の農薬ADI案を設定しております。
 非食用農薬ADIにつきましては、フルルプリミドールの各種試験成績の評価結果に基づきまして、0.015mg/kg 体重/日と設定いたしました。
 この値は、イヌを用いた90日間の反復経口投与毒性試験における無毒性量1.5mg/kg 体重/日を安全係数100で除して設定されております。
 食用農作物専用農薬安全性評価の検討会の評価につきましては、資料4の5ページ以降、安全性評価資料をご覧ください。
 そのときの安全性評価のまとめにつきましては、46ページをご覧いただきまして、この総合評価に記載されておりますので、46ページの概要を説明させていただきます。
 このフルルプリミドールは、ラット及びサルを用いた動物体内運命試験の結果、経口投与及び経皮投与されたこの吸収は比較的緩やかでございまして、減衰速度は経皮投与のほうが非常にゆっくりという結果になりました。また、体内の吸収率ですけれども、経口吸収がメインで、経皮吸収性は低い結果となりました。組織への分布につきましては、肝臓と腎臓、そして脂肪組織に比較的多く分布いたしました。排泄につきましては、主な排泄経路は尿と糞でございまして、尿中のほうが比較的多く、そして吸収代謝を受けたフルルプリミドールは、胆汁を経由して糞中へ排泄されるという経路が考えられました。
 各種毒性試験の結果につきましては、47ページの表42に記載しております。
 毒性試験の結果では、フルルプリミドールの投与による影響は、ラット及びマウスでは、主に肝臓に、イヌでは副腎に認められました。
 発がん性と催奇形成及び遺伝毒性は認められませんでした。
 そして、繁殖への影響として、交尾率の低下及び性周期の変化がF1世代に、児動物の生存率の低下及び発育抑制がF1,F2世代に認められました。
 これら毒性試験の結果により得られた最小の毒性量が、先ほど申し上げたイヌの90日間の反復経口投与毒性試験の1.5mg/kg 体重/日でございまして、これから非食用農薬ADIが設定されました。
 説明は以上といたしまして、資料の3ページのほうに戻っていただきます。水質汚濁予測濃度でございます。
 本剤は非水田使用農薬でございますので、3ページの表に示します使用方法及びパラメーターを用いまして水濁PECを算出いたしましたところ、0.00018mg/Lと算定されております。
 続きまして、4ページの総合評価でございます。非食用農薬ADIは、0.015mg/kg 体重/日でございますので、その算出式により0.039mg/Lを登録保留基準値として提案させていただきます。
 本剤につきましては、水質に関する既存の基準値等はございません。
 また、リスク評価でございますが、水濁PECは0.00018mg/Lでございますので、登録保留基準値案0.039mg/Lを超えないことを確認しております。
 本剤につきましては以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。
では、ただいまのフルルプリミドールにつきまして、ご質問、基準値案についてのご意見等をお願いいたします。
 本剤につきましては、非食用ということで、非食用農作物専用農薬安全性評価案を検討会において検討なされ、非食用ADIが設定されております。何かコメント等ございましたらお願いいたします。

【浅野専門委員】 毒性の内容につきましては、際ほど事務局のほうからご説明がありましたけれども、ちょっと補足させていただきます。
 この評価書から読み取った内容ですけれども、本剤の毒性の特徴としましては、ラットとマウス、これは主に肝臓で毒性が発現してまいります。イヌでは種差がありまして、副腎に毒性が認められてきます。ラット、マウスの肝臓での変化ですけれども、これはかなり長期間、2年間ですとか、18カ月、これを投与した場合に、肝臓の重量の増加ですとか、脂肪化、そういった変化が見られまして、これらは可逆性です。投薬をやめますともとに戻ってまいります。
 イヌのほうの副腎の毒性ですけれども、こちらは90日間の毒性試験、これで最初に設定された一番低用量まで、このときは2mg/kgです。この用量で副腎の皮質の脂肪化という変化が病理で認められております。ですから、ここで無毒性量がとれなかったわけで、また用量を下げて試験をやり直しております。この90日間反復経口投与毒性試験の追加試験におきまして、やはり高用量では副腎の皮質に脂肪化が同様に認められております。ACTH、(アドレノコルチコトロピンホルモン)で刺激したことによって、血漿のコルチゾール濃度が減少します。すなわち、腫瘍ですとか、そういった皮質が機能を亢進した場合には、このACTHの刺激で血漿コルチゾール濃度が上がってくるんですけれども、この場合ですと、脂肪化等が認められ、副腎皮質の機能は低下しております。特に束状帯、網状帯、コルチゾールをつくる部分での機能が低下しておりまして、これが毒性所見として表れてきます。この2回目の試験で、低用量に設定しました中で、無毒性量がとれまして、これが1.5mg/kg、これが今回のADIの設定根拠となっております。
 ほかには、これは種を超えて、全ての種で薬物代謝酵素の誘導があるのですけれども、この程度はそれほど大きくなくて、毒性として肝臓に表れることがないというところです。また、催奇形成は認められておりません。発がん性も認められていない。さらに遺伝毒性も今回は認められておりません。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまのご説明も含めまして、ご意見等をお願いいたします。

【中杉委員】 一つ教えていただきたいのですが、49ページのところで、イヌの結果で、一番下の1.5を採用したというのはわかったのですが、その上のほうにマウスの2年の発がん性試験で、EPAの場合が1.4をとっていますよね。今回の委員会のほうは真ん中のほうだろうと思いますけれど、委員会の見解としては、10.5というNOAELは採用しないという判断のように見えるのですけれども、それでよろしいのでしょうか。その上のマウスの二つの試験の結果が、EPAの判断と随分数字が違うような感じがするのですが。49ページのところですが。

【黒岩主査】 マウスの試験について、非食用の検討会でも検討されたのですけれども、吉田委員を含めて議論されたところ、そこで得られた毒性所見自体を委員の判断により、毒性所見としないという方針になりまして、最小用量1.4は省かれてと。

【中杉委員】 EPAでは採用したけれども、こちらの検討会では採用しなかったということですね。

【浅野専門委員】 ちょっとよろしいですか、今のところで確認も含めてなんですけれど、結局これは指標ではなくて、毒性所見として無毒性をとっていますよね。そのときに、変化としては肝臓の肥大とか、その辺をEPAのほうでは毒性としてとっているところを、この非食用の報告書を見ますと、腫瘍性の変化はない。それから、肝臓の変化というのが可逆性であって、さらに対応する血液検査とか、そういった所見も認められないということから、これを毒性としてとらなかったという経緯が読み取れます。

【白石委員長】 ありがとうございました。マウスの所見は毒性としてとらなかった。1.4はとらなかったというご説明だと思います。
 そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 ほかにご意見がないようでしたら、水濁PECのほうはこれでよろしいですか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、総合評価の4ページ目をご覧ください。水質汚濁に係る登録保留基準値として0.039mg/Lを設定するということでございます。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見ないようでしたらば、この案のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 以上で、水質汚濁に係る農薬登録保留基準値の設定についての審議を終了いたします。
 事務局から、今後の予定についてご説明をお願いいたします。

【黒岩主査】 本日ご了解いただきました農薬の登録保留基準値につきましては、行政手続法の規定に基づきまして、今後パブリックコメントを1カ月ほど実施します。その結果、もし何か修正等を求める意見が寄せられた場合につきましては、委員長に再度、農薬小委員会で審議を行うかどうかご相談して、ご判断いただくことにしたいと思います。再審議の必要がない場合には、部会長の同意を得て、中央環境審議会長に部会報告を行い、さらに会長の同意を得て、環境大臣に答申となります。そして、答申後、基準値を告示させていただきます。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。続きまして、議事のその他に移らせていただきます。
 議事のその他といたしまして、4案件ございます。少し多うございます。最初に、燐酸第二鉄について、水産動植物への毒性は極めて弱いと認められる農薬(案)について、事務局からご説明をお願いいたします。

【岡係長】 それでは、資料5をご覧ください。燐酸第二鉄について(水産動植物への毒性が極めて弱いと認められる農薬)についてご説明させていただきたいと思います。
 まず、こちらは燐酸第二鉄ですが、こちらは平成18年12月21日の中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会で一度ご審議をいただいているものでございます。その際は、経緯の1ページの目のところですが、非水田使用でナメクジ類等を防除するために、温室とかほ場に配置する農薬ということで登録申請されたときにご審議いただいたものです。経緯の6行目のところ、その審議の際に、水産動植物への毒性が極めて低い場合というのと、ばく露のおそれが極めて少ないと認められる場合に該当するということで、登録保留基準値の設定不要ということでご審議していただきました。
 今般、稲のスクミリンゴガイの防除につきまして、登録申請がなされましたので、もう一度ご審議していただきたいということでございます。
 こちらにつきましては、稲のスクミリンゴガイの防除のために、水田で使われるということです。ばく露のおそれが極めて少ないと認められる場合には、該当しなくなったと考えられますが、引き続き、水産動植物への毒性が極めて低い場合ということで、燐酸第二鉄はそちらには該当するということですので、引き続き水産動植物の登録保留基準につきましては、設定不要ということで整理していただきたいと考えてございます。
 説明は以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。使用方法が若干変わったということで、ばく露のおそれはないということではなくなったようでございますけれども、毒性が極めて弱いということで整理したいということでございます。
 ご意見等ございますか。よろしいでしょうか。

【五箇臨時委員】 既に検討会のほうは審議をしているのですが、あえて言うならば、これはスクミリンゴガイという、以前はジャンボタニシと呼ばれていた外来種防除に使うのですが、タニシに影響があるということは、軟体動物には影響があるということで、本当の意味での生態影響はないわけではないということです。将来的な課題として、3種の試験だけではちょっとカバーしきれない生態影響もありますよということは、少し考えておいていただければと思います。

【白石委員長】 ありがとうございます。

【中杉委員】 燐酸第二鉄なので、水の中に入れば恐らく解離するわけですよね。実際に効くとしたらイオンの形でというような感じがするので、そうなると、鉄イオンというのは結構厄介で、リスク評価をしていくと、物によっては鉄を嫌う水生生物がいて、鉄イオンにやられてしまうということが起こり得るのですよね。そこら辺をどうするかというのは、一般の化学物質の審議でも非常に悩ましい問題なのですけれど、この剤自体はこれで結構だと思いますが、何かそこら辺、いやらしい問題が出てくるなと。通常、一般の環境中にたくさんあるもののところに、撒きその濃度を上げるということはどういうことになるのだろうか。農薬の指標の中では、そこまでは議論しないのだという整理で今のところはいいのだろうと思うのです。ちょっといやらしい問題が残っているということだけ申し上げておきます。

【白石委員長】 スクミリンゴガイの防除ということで、軟体動物、どのようなメカニズムで防除するか、おわかりですか。

【五箇臨時委員】 実はメカニズムについてはよくわかっていないのですけれど、ナメクジ、カタツムリといったものというのは、銅イオンとか鉄イオン、すごく嫌うのですね。忌避剤としてよく使われているのです。だから、多分これも同じような形で、今、中杉委員がおっしゃられたみたいに、遊離した鉄自体が、軟体動物の活動に対して悪影響を及ぼすのだろうというふうには予想はされます。

【白石委員長】 忌避の影響がある。

【五箇臨時委員】 忌避あるいは摂食阻害ですよね。

【白石委員長】 もともと鉄は天然にたくさんございますので、それに加えてプラスアルファすると、忌避の作用があると、そういうことなのですかね。
 今までの試験法の枠組等からすると、ここは水産動植物への影響が極めて少ないということで整理したいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。

【森田専門委員】 燐酸第二鉄というのは、水にほとんど溶けない化合物で、したがって、肥料として、燐肥としてこれを用いるというのは、あまり有利な方法ではないような物質なのですね。
 今回、水産動植物の毒性があるかもしれないという議論があって、それは軟体動物に対して影響が出るという可能性がある。しかし、そこのところが本当なのですかねというのがちょっと心配なのです。というか、議論そのものが間違った議論をしてないかということをちょっと心配している。なぜかというと、鉄というのは環境中にはたくさんありますから、その環境中の鉄に加えて、これが濃度をすごく本当に上げているかどうかはちょっとわからない。それからご存じのように、燐酸第二鉄というのは、実は、例えば水田の中で還元されて、そして鉄の二価と燐酸が遊離して、ある場合には燐肥としての効能も出すと、そういう物質なのだけれど、そのあたりの環境中の鉄の動態とか燐酸の動態といったものが一方の側にあり、燐酸第二鉄が非常に有害であるかもしれないという議論がどの程度正しい議論なのかなという、そこの部分が少し心配ではあると。でも、これは本当に効くのですかね。

【五箇臨時委員】 僕は試したことがないのでわからないですけれど、でも、このように申請されているということは効果があって、ぜひ使いたいということで登録申請してきているのだと思うのですよね。
 もともとナメクジとかカタツムリの駆除剤としても使用されているということなので、効くのは効くと思うのですが、おっしゃられたとおり、水に溶かすのかどうなのか。どういう使用適用するのかが、今手元にはそういった情報がないので、使用方法そのものにもよると思います。水の中に入れてしまうのか、畦畔に散布するのかといったところかなと。
 使用方法は一度チェックしてみたいとは思います。これも特定外来生物になりますので、防除が必要であるというのは確かですので、この辺の情報は仕入れておきます。

【岡係長】 こちらの使用方法ですけれども、4ページ目のところの水田使用というところに、今回申請されております使用方法を記載させていただいております。こちらは粒剤をそのまま散布するということです。

【五箇臨時委員】 粒剤として、水田の底面に散らせて、スクミリンゴガイは底生を徘徊する動物ですから、それで接触させて駆除するという方式をとっているのであろうと思われますね。

【白石委員長】 毒性については、少しわからないということで、忌避作用なのか、接触毒性なのかというのはちょっとわからないのですけれども。

【五箇臨時委員】 減るのは減るということで、逃げているのか、本当に死亡するのかというのは、見てみないとわからないですね。

【白石委員長】 ほかはいかがですか。軟体動物に毒性があるかもしれないという議論がございましたけれども、森田委員からのご指摘もあって、まだよくわからないだろうと。動態についても、詳しくこれから調べていく必要もあると思われますので、今後の課題ということにさせていただいて、ここの燐酸第二鉄につきましては、毒性が弱く設定不要の農薬、水産動植物への毒性が極めて弱い農薬として、引き続き認めるということでよろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 よろしいようですので、本剤は事務局案のとおりというふうにさせていただきます。ありがとうございました。
 続きまして、その他の2件目の水産動植物の被害防止及び水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定を不要とする農薬については、これもばく露のおそれが極めて少ないと認められる農薬(案)について、事務局からご説明をお願いいたします。

【林室長補佐】 それでは、資料6をご覧いただきたいと思います。
 今回、登録申請されております農薬のマシニッサルアでございますが、どのような農薬かと申しますと、記以下の表のところに書かせていただいておりますけれども、交尾阻害を目的といたしまして、この剤を封入したポリエチレンチューブを対象作物の枝に巻きつけ設置するという使用方法でございます。
 具体的には、写真等がございますので、ご覧いただきたいのですが、2ページをご覧ください。
 まず、このチューブの図ですけれども、図1ということで真ん中ほどにございます。このチューブ2本を両端に接合して用いるということでございます。図2には、果樹での使用例、図3では、野菜での使用例の写真がございます。
 これを踏まえまして、3ページ目の別紙2をご覧いただきたいのですが、これは以前の農薬小委でご了承をいただいたものでございますけれども、水産動植物の被害のおそれが極めて少ないと考えられる農薬の取り扱いについてということで、2.の具体的な運用の考え方の②の水系に流出するおそれが極めて少ないと認められる場合に該当する場合には、水産動植物の被害のおそれが極めて少ないと認められるとの結論が得られるものについては、登録保留基準値の設定を行う必要がない農薬として整理するということで定められているものでございます。
 裏面の4ページ目については、水濁の基準に関して、記載されているものでございます。これを踏まえまして、1ページ目ですが、本剤につきましては、水系に流出するおそれが極めて少ないと認められることから、水産動植物の被害防止及び水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定を行う必要がない農薬ということで整理をいただきたいと思います。
 説明は以上です。ご審議よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ただいまのご説明にご意見等をお願いします。これも既に何剤かあったと思いますけれども。
 よろしいでしょうか。使用方法から、この使用方法においては、水産動植物の被害防止及び水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定を不要とするというふうに整理したいということでございます。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見がないようですので、案のとおりといたします。どうもありがとうございました。

【更田室長】 先ほどの燐酸第二鉄の作用機構ですけれども、抄録を見ましたところ、燐酸第二鉄はナメクジの消化腺にあるカルシウム細胞の生理に影響を与えるといったことで、それが摂食阻害を引き起こして、ゆっくりと死亡させると。燐酸第二鉄は水に不溶なので、長期間安定であるというような記載がございます。ですから、食べて、それで摂食阻害を起こして死亡させるというメカニズムだそうでございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。

【森田専門委員】 実は、私が何を心配しているかは、あまり理解されなかったと思うのですが、実は、水の処理の技術として、水の中に含まれている燐酸を鉄の共沈で落とすという技術があるのです。そのとき、燐酸鉄ができるのですが、その産業廃棄物みたいなものをついでにまかれたら少しまずいのではないかという、そういうのが実は私のロジックの背景にあった。そのときに、燐酸第二鉄と、そこで使われる燐酸第二鉄の純度みたいなものをある程度規定しないで、どんどん投げ込まれるのは避けたほうがいいだろうと。そうすると、燐酸第二鉄の本当の薬効があり、その薬効を担保するための純度がこうだとか、そういうことを全く今考えないで、まずは燐酸第二鉄大丈夫ですよね、うん、確かに毒性も低いし、多分大丈夫だと思うのです。それはそうなのだけれど、そのまま産廃が流れ込むのは恐ろしいのではないかというのが、ちょっと背景にあって心配をしていた。これは少し行政のほうでお考えいただければいい話だと思いますけれども。

【白石委員長】 純度等はもう農薬としてきちんとされているというものだと思いますけれど。

【岡係長】 今回、水田で使用されるものというのは、4ページに記載させていただきましたとおり、燐酸第二鉄の濃度としては3%です。鉄としては0.87%のものが使われるという形で指定されております。

【白石委員長】 よろしいですか。

【森田専門委員】 非常に燐酸濃度の薄いものなのですよ。だから、ちょっとその辺が心配だと。心配しているのは、要するにある種の製剤としての安定性みたいなことを考えないような人たちが、どんどん持ち込むとよくないと。それは規定されているのは、燐酸の濃度が幾らで、鉄の濃度が幾ら。鉄の濃度が結構高いことを見ると、多分この剤というのは、例えば凝集沈殿で落としてきたような鉄の沈殿物、それをまこうという作戦ではないだろうかというふうに感じているということです。心配したのはそういうことです。

【白石委員長】 ありがとうございます。いろいろと懸念事項があると思いますけれど、ほかの成分というのはわかっているのですよね。鉄が数%で、ほかの剤をなす主要な成分とかというのは、ここでは公開できないのかもしれませんけれども、管理されていると思ってよろしいですね。

【岡係長】 燐酸第二鉄の原体としての成分組成というものと、あと、今回の3%粒剤というものの組成も示されてはおります。

【白石委員長】 ありがとうございました。メカニズム等については摂食阻害、摂食影響であるということですね。抑制であるということで。
 では、次の議題に進んでよろしいでしょうか。3番目の議題に移らせていただきます。
 特定農薬(特定防除資材)の指定について(案)についてでございます。
 農薬取締法第2条第1項の規定により農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬についての件については、平成25年9月6日付で環境大臣から諮問があり、同日付で土壌農薬部会に付議されております。
 事務局から諮問書の説明お願いします。

【岡係長】 それでは、資料2の5ページ目をお願いいたします。こちらが特定農薬につきましての諮問でございます。
 1ページめくっていただきまして、6ページ目、別紙となっておりまして、今回特定農薬として指定することについてご審議していただきたい3剤の記載がございます。
 まず、次亜塩素酸水(塩酸又は塩化カリウム水溶液を電気分解したものをいう。)というものと、エチレン、焼酎の3剤についてご審議していただきたいと考えております。
 そして7ページ目、こちらが、中央環境審議会の会長から土壌農薬部会の部会長に宛てられた付議書となってございます。こちらも諮問日と同日の平成25年9月6日付で出されております。
 説明は以上です。

【白石委員長】 それでは、特定農薬、特定防除資材の指定についての資料の説明を引き続きお願いいたします。

【渡邉室長補佐】 資料7をご覧ください。特定農薬の指定について(案)ということでご説明させていただきます。
 まず、ご審議いただく内容のご説明の前に、特定農薬について及び指定の流れについて簡単にご説明いたします。
 まず、1のところですが、特定農薬とは、農薬取締法において、薬効や安全性に係る評価の結果、人畜等に害を及ぼすおそれがないとして、農林水産大臣及び環境大臣が指定するものでございまして、その製造、販売、使用に当たって登録を要しないものでございます。これまでに特定農薬として、天敵、重曹及び食酢が指定されてございます。
 2番に移りまして、特定農薬指定の検討の経緯というところなのですけれども、平成14年の農薬取締法改正により導入された特定農薬の指定を検討するため、使用現場等から提供された情報等に基づきまして、農業資材審議会農薬分科会及び中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会合同会合、平成22年10月以降には資材審議会の特定農薬小委員会と中環審の特定農薬分科会の合同会合となってございます。これにおいて、候補資材の特定農薬への指定の可否について検討を行ってきたところでございます。
 4ページ目をご覧ください。特定農薬指定までの手続について、簡単にご説明いたしますと、まず、情報提供者から情報をもとに、農林水産省及び環境省において、特定農薬の安全性等に関する資料を収集いたします。資料がそろった段階で、先ほどご説明いたしました特定農薬の合同会合を開催しまして、指定の可否についてご検討いただいております。
 ご検討の結果、指定することとなりましたら、農林水産大臣及び環境大臣から食品安全委員会に対して、食品健康影響評価について諮問を実施いたします。これが諮問の①というところに当たります。
 これを受けまして、食安委で評価、パブコメを実施いたしまして、食品健康影響評価について問題がないということであれば、環境省から中央環境審議会に対して、諮問を実施いたします。諮問の②、中段辺りです。
 本農薬小委員会がこちらに当たるのですが、委員会でご審議いただき、指定することについて問題がないということであれば、パブコメを実施いたしまして、環境大臣に答申し、さらに農林水産大臣及び環境大臣から農業資材審議会に対して諮問の③を実施いたします。その結果、指定することとなれば、告示を改正して特定農薬に指定ということになります。
 1ページ目に戻っていただきまして、以上の流れを踏まえまして、今回の審議事項についてご説明いたします。
 先般、次亜塩素酸水(塩酸又は塩化カリウム水溶液を電気分解したものをいう。)、エチレン及び焼酎について、合同会合で特定農薬として指定してよいとの結論が得られました。
 6ページ目のところをご覧ください。このため、平成25年3月14日付で食品安全委員会へ当該3資材を特定農薬に指定することについて意見を求めてございます。
 10ページ目に移りまして、こちらのほうは電解次亜塩素酸水なのですけれども、食品安全委員会より平成25年8月26日付で、農薬として想定しうる使用方法に基づき、通常使用される限りにおいて、食品に残留することにより人の健康に悪影響を及ぼすおそれはないと考えられる旨の答申がございました。
 エチレン、焼酎についても同様の答申となってございまして、エチレンについては36ページ、焼酎については61ページにそれぞれございます。それぞれの答申書の後に、食安委からの評価書がついてございます。
 これを受けまして、これら3剤の特定農薬の指定ということで、環境大臣から中央環境審議会の会長に諮問がなされたところでございます。
 本委員会では、食安委からの評価結果を踏まえまして、本3剤の特定農薬の指定について、人畜及び水産動植物に対する安全性の観点からご審議をいただきたいと考えてございます。
 1ページ目に戻っていただきまして、3番のところなのですけれども、次亜塩素酸水、エチレン及び焼酎の人畜及び水産動植物に対する安全性についてということで、水産動植物への毒性ということで、2ページ目のところにございます。
 まず、次亜塩素酸水の水産動植物への毒性というところで、1番目のところでございます。魚類急性毒性試験で供試生物はコイということで、96hL50が6,800mg/Lとなってございます。
 続きまして、ミジンコ類急性遊泳阻害試験としまして、供試生物オオミジンコで48hEC50が1,900mg/Lとなってございます。
 その下は参考になってございます。3番のところの焼酎の水産動植物への毒性というところをご覧ください。魚類急性毒性試験として、供試生物はヒメダカで96hL50が1,000mg/L超となってございます。
 その下のミジンコ類急性遊泳阻害試験、供試生物がオオミジンコで、48hEC50が1,000mg/L超となってございます。
 これに対しまして、78ページ、79ページのところに移りまして、特定防除資材指定のための評価に関する指針がございまして、こちらの中のIVの3の(3)に水産動植物に対する安全性ということの②におきまして、検討対象資材の水産動植物に対する安全性が確認される目安として、原則としてコイ又はヒメダカに対する96時間の半数致死濃度が10mg/Lを超え、かつ、オオミジンコに対する48時間の半数遊泳阻害濃度が10mg/Lを超えることとなってございまして、次亜塩素酸及び焼酎については、安全性の条件を満たしていると考えられます。
 また、2番のエチレンにつきましては、常温で気体ということで、成分等が河川等の水系に流出するおそれがないということから、こちらは指針のIVの1の④で、検討を対象とする資材の特性からみて、当該資材の成分等が河川等の水系に流出するおそれがないと客観的に見られるものとして、水産動植物に対する安全性に関する資料というものを省略してございます。つまり、水産動植物による安全性の評価というものは、エチレンについては必要ないというふうになってございます。
 1ページ目に戻っていただきまして、以上の「特定防除資材(特定農薬)指定のための評価に関する指針」の評価目安と照らし合わせまして、安全性が確認されていると考えられますので、こちらのほうの3資剤が水産動植物への安全性は確保されると考えられます。
 また、人畜に関しましては、食品安全委員会から「農薬として想定しうる使用方法に基づき通常使用される限りにおいて、食品に残留することにより人の健康に悪影響を及ぼすおそれはないと考えられる」旨の答申が、先ほど申し上げましたとおりありましたので、安全性が確保されていると考えられます。
 4番のところに移らせていただきます。特定農薬の指定についてということで、これまでの合同会合での検討結果や食品安全委員会の食品健康影響評価結果を踏まえまして、次亜塩素酸水、エチレン及び焼酎を特定農薬として指定してさしつかえないと考えております。
 ほか、3ページのところの「参考」をご覧ください。
 食品安全委員会の特定農薬の評価書においては、次亜塩素酸水、エチレン、焼酎、3剤ともに「リスク管理機関において関連情報を収集し、標準的な使用方法について指針等を作成するべきと考えられる」ということでございますので、特定農薬として指定する際に、指定対象範囲等について通知により情報提供をすることとしてございます。
 次亜塩素酸水につきましては、特定農薬の合同会合において検討されておりまして、(1)のとおりとなってございます。
 以上、3剤の特定農薬の指定についてご検討をお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。では、ただいまのご説明にご質問、ご意見等をお願いいたします。
 既に合同会合で特定農薬として指定してよいという結論が得られていたため、食安委からの評価書もやってきたということでございます。あるいは、水産動植物への毒性も弱いであろうということになっておりますが、よろしいでしょうか。

【森田専門委員】 エチレンというのは、特定農薬というのは、どのような使い方をしているのでしょうか。

【更田室長】 ジャガイモとかの発芽を抑制するとか、そういった生理活性といいますか、植物成長調整剤的な使用方法になります。

【森田専門委員】 多分そうだと思うのですが、そこは非常に少量を使うので全く問題ないのだけれど、一般的にエチレンをまき散らされると、植物ホルモンなので、ほかの植物に影響を及ぼさないかという心配が若干ないことはないのだけれど、その心配はないということでいいですか。

【更田室長】 使用方法などの情報も提供していきたいと考えています。

【森田専門委員】 わかりました。

【白石委員長】 ほかはいかがでしょうか。ございませんでしょうか。
 標準的な使用方法については、また別途指導が入るということだと思いますけれども。
 では、この3剤を特定防除資材として指定すると。事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 諮問のあった3農薬を特定農薬と指定することにはさしつかえないという結論ですので、事務局より今後の予定について、ご説明をお願いいたします。

【岡係長】 それでは、本日は特定農薬として指定してさしつかえないとされました、こちら3資材につきましては、行政手続法の規定に基づきまして、こちらもパブリックコメントを1カ月ほど実施したいと考えております。
 その際、農林水産省と連名で行いまして、特定農薬として指定することの可否に加えまして、先ほどお話ししました使用方法等の周知事項についても、意見を聴取したいと考えております。こちらもその結果、寄せられた意見につきまして、白石委員長に再度、農薬小委員会で審議を行うかどうかご相談させていただきまして、ご判断いただきたいと考えております。
 再審議の必要がないということになりましたら、部会長の同意を得まして、中央環境審議会の会長に部会報告を行いまして、さらに会長の同意を得まして、環境大臣への答申ということを考えております。
 そして、その後、答申が得られましたら、先ほどの流れの説明でもありましたように、農林水産省及び環境省の両省から、農業資材審議会への諮問、答申の手続を経まして、特定農薬として指定する旨の告示の改正を行いたいと考えております。

【白石委員長】 ありがとうございました。
続きまして、その他の特定農薬の検討対象資材がまだございますので、それについての事務局よりご説明をお願いします。

【岡係長】 それでは、参考資料2をご覧ください。特定農薬の検討対象資材の使用実態の調査結果についてということでご説明させていただきます。
 まず、参考資料の6ページ目をご覧いただきたいのですが、こちらに35資材あります。こちらが特定農薬の指定の検討対象とする資材一覧でございます。こちらについて、今後特定農薬として指定するかどうかを検討するものとなってございます。
 今回、この35資材につきまして、使用実態について調査をしたというのが、こちらの参考資料2となってございます。
 それでは、1ページ目の1番のところですが、その調査の結果、使用が報告されたもののうち、農薬として使用されていると判断されたものについては、下に記載されております4資材、延べ5件です。詳細につきましては、2ページ目の表1に記載されております。
 続きましては、2番目としまして、使用の報告はされておりますが、農薬の使用とは判断されなかったものについてでございます。
 こちらにつきましては、5資材、延べ24件ありました。詳細につきましては、3ページ目、4ページ目の別表2に記載されているとおりでございます。
 そして最後、3番目としまして、使用の報告がなかったものが20資材ございました。こちらはこの調査結果という形ですので、これに基づきまして、特定農薬と指定するかどうかという判断を、先ほど説明ありましたように、特定農薬合同会合にて審議していきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。
ただいまのご報告に何かご質問等ございましたら、お願いいたします。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいですか。そうしたら続きまして、その他の4件目の水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準及び水質汚濁に係る農薬登録保留基準の改正案に対する意見募集の実施結果についてのご報告をお願いいたします。

【黒岩主査】 それでは、資料8と資料9をご覧ください。
 資料8につきましては、水産基準値(案)に対するパブリックコメントの結果、資料9につきましては、水濁基準値(案)に対するパブリックコメントの結果をお示ししております。本件につきましては、事前に白石委員長にご相談いたしまして、基準値案の再検討を要する意見ではないことから、基準値設定の手続を進めつつ、今回の委員会でご報告させていただくことといたしました。
 なお、当該基準値を定める環境省告示につきましては、現在省内での手続を進めているところでございまして、パブリックコメントの意見募集結果につきましても、当該告示日と同日付で環境省のホームページや電子政府窓口で公開することとしております。
 以上でございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。ご意見等ございますか。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、本日の審議は一通り終了いたしましたので、その他、本日の審議の全体につきまして、何かご意見、ご質問等ありましたらお願いいたします。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいでしょうか。特にご意見等がございませんようですので、最後に事務局より報告をお願いいたします。事務局に議事の進行をお返しいたします。

【更田室長】 どうもありがとうございました。それでは、事務局より報告事項が1点ございまして、農薬登録申請時に提出する資料の様式の変更につきまして説明をさせていただきます。

【岡係長】 それでは、参考資料3をご覧ください。こちらは冒頭でもご説明がありましたかと思いますが、農林水産省より提供いただいた資料でして、公表前ということですので、委員限りの配付とさせていただいております。
 こちら農薬の登録申請時に提出する資料の様式の変更ということで、現在、申請者から農薬抄録という形で提出していただいておりますが、その農薬抄録にかえまして、OECD ドシエ様式を導入するということでございます。
 現在、農薬の登録制度の国際調和の一環ということで、こちらOECD ドシエを採用するということでございます。そのOECD ドシエ様式というものですが、共通様式ということで示されておりまして、多くの国で採用されているものですので、こちらはその様式を採用することによって、農薬メーカーの労力軽減ということもありますし、ゆくゆくはより安全な農薬が、より少ない労力で迅速に登録されるという意味では、農業者、消費者にもメリットがあるという形で示されているものでございます。
 こちらOECD ドシエ様式が採用されることとなりましたら、改正の概要のところにありますとおり、農林水産省のほうから、その旨の通知が出されます。
 最後、施行時期のところの話ですが、急にきりかわるというものではなく、移行期間というものが設定されまして、その間につきましては、今までどおり農薬抄録で出されるものもありますし、OECD ドシエ様式で出されるというものもありますので、もし採用されるということになりましたら、今は、事前に農薬抄録という形で委員の先生方に送らせていただいているものが、この農薬に関しては農薬抄録で、この農薬に関してはOECD ドシエ様式でという形で、事前に送らせていただくことになりますので、ご了解をいただければと思います。
 OECD ドシエ様式につきまして、記載される内容につきましては、農薬抄録より少なくなるということはないということで聞いております。様式が変わるということが今回の内容ということになってございます。
 報告は以上です。

【更田室長】 ただいまの説明につきまして、何かご質問等ございますでしょうか。
 これは、近々農水省のパブコメする際の説明の資料でして、また、実際の様式なども入手できましたら、参考までに先生方のほうに送らせていただきたいと思っております。
 では、以上をもちまして、第36回農薬小委員会を終了させていただきます。先生方には大変熱心にご審議賜りましてありがとうございました。
 次回の第37回農薬小委員会は、11月5日の火曜日を予定しておりますので、出席のほうをよろしくお願いします。
 それから、特定農薬の合同会合は、11月1日に予定していますので、そちらに所属の先生方におかれましては、日にちがあかない中、続けてで大変ご負担をおかけしますけれども、そちらのほうの出席もよろしくお願いします。
 では、長時間のご審議ありがとうございました。以上をもって終了させていただきます。

 
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