農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会及び中央環境審議会 土壌農薬部会農薬小委員会特定農薬分科会合同会合(第11回) 議事概要

日時

平成22年10月5日(火)13:00~16:16

場所

農林水産省第2特別会議室

出席者(敬称略)

委員:井上 達、上路雅子、白石寛明、竹内妙子、中杉修身、眞柄泰基、牧野孝宏、山本廣基

会議の概要

(1) 特定防除資材(特定農薬)の指定に係る今後の進め方について

 今後引き続き検討対象とする35資材について、評価に必要な資料が整い次第、次回以降の合同会合において審議していくとの報告があった。

(2) 特定防除資材(特定農薬)の指定に向けた具体的な資材の検討について

[1] 焼酎
 焼酎については、第6回合同会合において審議した結果、提供された薬効試験では、十分な効果が確認できなかったことから審議を打ち切ることとされた。その後、昨年7月の特定防除資材に関する評価指針の改正により、食品等のうち、生産現場において防除目的での使用実態があれば、それに係る資料を薬効に係る資料とすることができることとされた。
 焼酎の全国各地における使用実態に関する情報が得られたので、今回、改めて審議することとし、焼酎について事務局から説明がなされた。
 審議の結果、指定の対象とするのは、酒税法に定める「焼酎」であって飲用として販売されているものであることを前提に、特定農薬として指定しても良いとの結論となった。このため、今後、事務的に準備を進め、食品安全委員会に諮問することとされた。
[2] 電解次亜塩素酸水
 事務局から、継続審議となっている電解次亜塩素酸水について、これまでの合同会合における指摘事項に対する検討状況について説明がなされた。審議の結果、委員から以下の事項について指摘があり、更なる検討が必要との結論に達したことから、継続審議となった。
  • 電解次亜塩素酸水を同一ほ場に長期間散布した場合にダイオキシン類の生成及び土壌蓄積する可能性について、今回の提出資料において調査した土壌の土性、有機炭素含量、pHを確認する必要がある。
  • 可能であれば、今回提出した資料の調査ほ場とは土性が異なる土壌において、長期間散布した場合のダイオキシン類の蓄積の可能性について、検討する必要がある。
  • 指定対象とする電解次亜塩素酸水について、生成装置の性能や使用基準を検討し、製造業者が作成する使用者マニュアル等に反映する必要がある。
[3] 木酢液
 事務局から、継続審議となっている木酢液について、今後検討を行う木酢液の製造条件について提案し、審議の結果、安全性評価にあたって、以下の事項に留意するよう指摘があった。
  • 高濃度のホルムアルデヒドが検出されたサンプルについて、今回関係団体から提出された考察は推測の域を出ておらず、高濃度になった原因が用いた原料に由来することは証明されていない。そのため、実際にベイツガの廃材などを用いて木酢液を製造し、高濃度のホルムアルデヒドが検出されるかどうか確認が必要である。
  • ホルムアルデヒドの毒性については、既知の情報が相当あるので、食品安全の観点から、まず木酢液を散布した場合の農作物へのホルムアルデヒド残留試験(環境運命を明らかにした上で)を実施し、その試験結果を考慮して毒性試験を実施すべきである。また、作業者安全の観点から、使用者に対するホルムアルデヒドの暴露について検証する必要がある。
[4] ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液(高温高圧水蒸気蒸留)
 事務局から、継続審議となっているウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液について、これまでの合同会合における指摘事項に対する検討状況について説明がなされた。その結果、委員から以下の事項について指摘があり、更なる検討が必要との結論に達したことから、継続審議となった。
  • 薬効・安全性評価の実施の前提条件として、指定対象とするウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液の製造方法を整理し、含有される成分量の範囲を確定する必要がある。
  • 本資材は販売を目的としていることから、薬効があり、かつ薬害が出ない濃度のデータをとる必要がある。既存データは、原液と50倍希釈を用いたものであるが、例えば10倍、20倍、30倍希釈などの試験をして検討する必要がある。
  • 北アメリカの先住インディアンが古くから食用、薬用として服用していたとのことであるが、具体的な状況が分かる資料が必要である。
  • 食品安全の観点から、とりあえず28日間のラットを用いた反復経口投与毒性試験を行い、その結果と毒性の程度を考慮して、さらに、90日間反復投与毒性試験の実施の必要性を検討すべきである。
  • 本資材の海外における登録や安全性評価の状況を確認する必要がある。

(以上)

農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会及び中央環境審議会 土壌農薬部会農薬小委員会特定農薬分科会合同会合(第11回)における指摘事項

1 電解次亜塩素酸水

  • 電解次亜塩素酸水を同一ほ場に長期間散布した場合にダイオキシン類の生成及び土壌蓄積する可能性について、今回の提出資料において調査した土壌の土性、有機炭素含量、pHを確認する必要がある。
  • 可能であれば、今回提出した資料の調査ほ場とは土性が異なる土壌において、長期間散布した場合のダイオキシン類の蓄積の可能性について、検討する必要がある。
  • 指定対象とする電解次亜塩素酸水について、生成装置の性能や使用基準を検討し、製造業者が作成する使用者マニュアル等に反映する必要がある。

2 木酢液

  • 高濃度のホルムアルデヒドが検出されたサンプルについて、今回関係団体から提出された考察は推測の域を出ておらず、高濃度になった原因が用いた原料に由来することは証明されていない。そのため、実際にベイツガの廃材などを用いて木酢液を製造し、高濃度のホルムアルデヒドが検出されるかどうか確認が必要である。
  • ホルムアルデヒドの毒性については、既知の情報が相当あるので、食品安全の観点から、まず木酢液を散布した場合の農作物へのホルムアルデヒド残留試験(環境運命を明らかにした上で)を実施し、その試験結果を考慮して毒性試験を実施すべきである。また、作業者安全の観点から、使用者に対するホルムアルデヒドの暴露について検証する必要がある。

3 ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液(高温高圧水蒸気蒸留)

  • 薬効・安全性評価の実施の前提条件として、指定対象とするウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液の製造方法を整理し、含有される成分量の範囲を確定する必要がある。
  • 本資材は販売を目的としていることから、薬効があり、かつ薬害が出ない濃度のデータをとる必要がある。既存データは、原液と50倍希釈を用いたものであるが、例えば10倍、20倍、30倍希釈などの試験をして検討する必要がある。
  • 北アメリカの先住インディアンが古くから食用、薬用として服用していたとのことであるが、具体的な状況が分かる資料が必要である。
  • 食品安全の観点から、とりあえず28日間のラットを用いた反復経口投与毒性試験を行い、その結果と毒性の程度を考慮して、さらに、90日間反復投与毒性試験の実施の必要性を検討すべきである。
  • 本資材の海外における登録や安全性評価の状況を確認する必要がある。
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