農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会及び 中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会第10回合同会合   議事録

日時

平成20年11月21日(金)14:00~17:16

場所

三田共用会議所第四特別会議室

出席委員

安藤 正典、上路 雅子、亀若 誠、白石 寛明、竹内 妙子、中杉 修身、中村 幸二、根岸 寛光、細見 正明、牧野 孝宏、矢野 洋子、山本 廣基、渡部 徳子

(欠席は、井上隆信委員、井上 達委員、国見 裕久委員、五箇 公一委員、佐藤 洋委員、中野 璋代委員、花井 正博委員、真柄 泰基委員、若林 明子委員)

委員以外の出席者

環境省
伊藤水環境担当審議官、大友農薬環境管理室長、木下室長補佐
農水省
朝倉農産安全管理課長、鈴木農薬対策室長、小畠課長補佐

議題

(1)
特定防除資材(特定農薬)として指定された天敵に関する特区申請について
(2)
食品由来の資材の扱いについて
(3)
特定防除資材(特定農薬)の指定に向けた具体的な資材の検討について
[1]
ヒノキ葉
[2]
ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液
[3]
電解次亜塩素酸水
[4]
木酢液
(4)
その他

配付資料

資料1 農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会及び中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会合同会合名簿
資料2 特定防除資材として指定された天敵に関する特区申請について
資料3 食品由来の資材の扱いについて
資料4 特定防除資材(特定農薬)の指定に向けた具体的な資材の検討について
資料4-1 ヒノキ葉の概要(委員限り)ヒノキ葉(資料)
資料4-2 ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液の概要(委員限り)ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液(資料)
資料4-3 電解次亜塩素酸水に関する規格について
資料4-4 木酢液の検討状況について
木酢液小核試験(資料)
参考資料1 農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会及び中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会合同会合(第9回)議事概要
参考資料2 農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会及び中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会合同会合(第9回)議事録
参考資料3 特定防除資材(特定農薬)指定のための評価に関する指針等
参考資料3-1 特定防除資材(特定農薬)指定のための評価に関する指針(平成16年3月通知版)
参考資料3-2 特定防除資材の指定に関する資料を提出する際の資料概要の様式及び記入例について(平成16年5月通知版)
参考資料3-3 特定防除資材(特定農薬)指定のための評価に関する指針(平成18年3月了承版)
参考資料3-4  特定防除資材の指定に関する資料を提出する際の資料概要の様式及び記入例について(平成18年3月了承版)
参考資料4 特定防除資材(特定農薬)に関する関係法令等
参考資料5 意見・情報募集結果を踏まえた資材の区分整理

議事

【農薬環境管理室長】 ただいまから農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会及び中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会第10回合同会合を開催させていただきます。
 委員の皆様におかれましては、お忙しい中ご出席いただきありがとうございます。
 この合同会合では農林水産省と環境省が交代で事務局を務めておりますが、今回の事務局を務めます環境省農薬環境管理室長の大友です。よろしくお願いいたします。
 委員の皆様のご出席の状況を報告させていただきます。お手元の資料を1枚めくっていただいたところに、資料1の合同会合委員名簿があるかと存じます。本日の委員の出欠ですが、井上隆信委員、井上達委員、国見委員、五箇委員、佐藤委員、中野委員、花井委員、眞柄委員及び若林委員よりご欠席との連絡を、また細見委員より到着がおくれるとのご連絡を事前にいただいております。したがいまして、農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会につきましては、総勢7名のうち5名に出席いただいております。また、中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会については、委員、臨時委員、総数13名のうち7名のご出席をいただいておりまして、小委員会の開催要件を満たしておりますことをご報告いたします。
 続きまして、環境省の水担当、伊藤審議官の方から、ごあいさつがございます。

【伊藤審議官】 環境省の水環境担当審議官の伊藤でございます。本日は、委員の皆様方におかれましては、ご多用中にもかかわらず本合同委員会にお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。本日は環境省が事務局ということで、私の方から一言、申し述べさせていただきたいと思います。
 本日の合同会議では、大きく三つの議事をお願いしたいと考えております。まず、特定防除資材として指定された天敵に関する特区申請についてでございます。第二に、食品由来の資材についての取り扱いについてでございます。そして、三つ目としまして、特定防除資材の指定に向けた具体的な資材の検討についてでございます。この個別資材の検討では、新規の資材としてヒノキ葉、ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液を、また継続審議となっているものとして電解次亜塩素酸水及び木酢液についてご審議をいただきたいというふうに思います。委員の皆様におかれましては、忌憚のないご意見を賜りたく、よろしくお願いいたします。
 最後になりましたが、農薬を取り巻く行政課題、多々ございます。私ども環境省、そして農林水産省、十分連携いたしまして施策の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。引き続きご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

【農薬環境管理室長補佐】 それでは、議事に入ります前に資料の確認をお願いいたします。
 議事次第と書いた紙の裏が配付資料一覧となってございます。
 資料1に、先ほどもお話がありました両委員会合同会合名簿、資料2として特定防除資材として指定された天敵に関する特区申請について、資料3として食品由来の資材の扱いについて、資料4として特定防除資材(特定農薬)の指定に向けた具体的な資材の検討についての中に、資料4-1、ヒノキ葉の概要、資料4-2、ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液の概要、資料4-3、電解次亜塩素酸水に関する規格について、資料4-4、木酢液の検討状況について。この資料4-1と4-2につきましては、概要以外に委員に限って詳細資料の大きな冊子がついているかと思います。
 資料はそこまでで、参考資料として1から5までございます。参考資料1が前回、第9回の議事概要、参考資料の2が第9回の議事録。参考資料3として、3-1から3-4までございます。3-1は特定防除資材(特定農薬)指定のための評価に関する指針(平成16年3月通知版)、同じく特定防除資材の指定に関する資料を提出する際の資料概要の様式及び記入例について(平成16年5月通知版)、これが参考資料の3-2です。参考資料3-3として、同じく指針の平成18年3月了承版、一部修正されたものです。参考資料3-4は、同じく資料概要の様式及び記入例についての平成18年3月了承版です。参考資料4としまして、特定防除資材(特定農薬)に関する関係法令等。参考資料5といたしまして、意見、情報募集結果を踏まえた資材の区分整理。
 以上でございますが、もし不足している資料もしくは落丁がございましたら、事務局までお申しいただければと思います。
 それでは、本日、マイクは各委員1人に1台配置してございますので、発言の際にはスイッチをオンにしていただいて発言が終了したらオフにしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【農薬環境管理室長】 本日は大変広い会場で、顔が遠くにしか見えないのですが、マイクをオンにしていただかないと、なかなか、聞こえないと思いますので、その辺、ご協力をよろしくお願いします。
 それでは、本合同会合は、中央環境審議会と農業資材審議会が交代で座長を担当することとしております。今回は事務局と同様、中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会において委員長をお願いしております森田委員に本日の座長をお願いしたいと思います。それでは、森田委員よろしくお願いいたします。

【森田座長】 本日は、ご多忙中のところ、ご参加いただきましてありがとうございました。
 まず、議題に入ります前に、公開、非公開の確認をさせていただきたいと思います。本日予定されています審議につきましては、公開することにより特定の者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある場合には、それには該当しないというふうに判断いたしまして公開とさせていただきたいと思います。ただし、一部の個別資材に関する詳細な情報、委員の先生方のお手元の分厚い資料と思われますが、それに関する詳細については企業秘密に当たる部分が含まれ、特定の者に不当な不利益をもたらすおそれがあることから非公開とさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【森田座長】 それでは、まず、これからの議事に先立ちまして、農業資材審議会農薬分科会特定農薬小委員会及び中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会の第9回の合同会合の議事概要、これは参考資料の1及び議事録、参考資料2がございます、これにつきましてでございますが、これらにつきましては、前回の会合終了後、個別に皆様にご確認をいただき、既に公表済みでございます。本日ございますのは、ご参考までに配付をさせていただいております。
 これから議題に入りたいと思います。議事の1番目、特定防除資材(特定農薬)として指定された天敵に関する特区申請についてであります。
 それでは、議事1の特定農薬について指定された天敵に関する特区申請についての審議に、これから入りたいと思います。本件につきましては、前回の会合におきまして、高知大学が行った土着天敵の増殖に関する特区申請について、事務局が特区申請者の当該天敵の増殖・配布方法についての確認を行い、都道府県の外に増殖した天敵が流出しない等の方法を確認した上で、特区ではなく全国で認める方針である旨、報告されていたかと思います。
 それでは、まず事務局から、資料2の特定防除資材として指定された天敵に関する特区申請について、ご説明をお願いいたします。

【農薬環境管理室長補佐】 それでは、資料2を用いまして、特定防除資材(特定農薬)として指定された天敵に関する特区申請に係る対応について、ご説明申し上げます。
 今、座長からご紹介がありましたとおり、前回、9月2日の第9回の会合におきまして、特区申請があったこと、また都道府県外に配布・使用されないことを確認された上で全国的に認めたいという旨までご紹介したところであります。その後の経緯、また今後の方針についてご説明いたします。
 資料では1として、これまでの経緯として、ただいまも述べましたとおり高知大学から提案されたこと、また県外への流出防止を確認して全国的に認める旨、回答したというところであります。その後、高知大学及び高知県に実際に出張いたしましてその状況を調べ、また他の都道府県において同様な計画があるかどうかというところを問い合わせ、まとめた状況が以下にございます。
 まず、高知大学の提案者及びその関係者からの聞き取り情報をもとに簡単な図をつくりましたので、次1枚めくっていただいて、別紙1で説明したいと思います。
 本件、特区の申請主体は高知大学でございましたが、高知大学関係者に伺ったところ、高知県も相当関与されているということがわかりましたので、その全体像がわかるような図としてございます。この図は、高知県の地図の上に状況を書き込んでございます。天敵の動き、赤い矢印に虫のイラストがあるかと思いますが、それが天敵の動き、その他の関係、協力関係等については青い矢印で、また、その実施主体のボディーが都道府県であるところは、ちょっとカラーコピーの色がよくおわかりではないかもしれませんが、青くしてあるところが県の組織であります。
 まず、虫の流れに沿ってご説明したいと思います。図では左側、県の西部の方から矢印が出ていますが、実質には西部、東部は関係なく、県内からまず土着の天敵を採取いたします。現在、既に高知大学または県の農業技術センターで、その増殖方法について研究がなされております。その研究の過程で、今回、増殖・配布が可能であると、そして特区として申請されたということでございます。もちろん県農業技術センターまたは高知大学と書いていますが、この2者は非常に協力関係が成り立っております。もちろん、その協力関係には高知県からの指導もされております。
 そこから先は、構想というふうにご理解いただければよろしいかと思います。実際、今、配布しているわけではなくて、もし今回の申請が通ったならば、こういうふうに配布したいという関係者の構想を聞き取ったもの。よって、「想定していました」とか「そのように考えています」という記述になっております。
 その右に向かって天敵が流れていく形になっています。天敵とその技術を、ある増殖・配布主体に譲渡します。関係者はNPO法人を立ち上げて、そちらが増殖・配布の主体になるという構想を立てております。仮にNPO法人といたしまして、NPO法人は県内の会員と規約を結びまして、県外に持ち出さないこと、また、その会員が他者に再譲渡しないことなどを規約して会員関係を結び、その会費収入を実費として増殖・配布する。もちろん、これは予備的な増殖で、会員みずからがその種を使ってさらに増殖して現場で使います。その現場は会員のほ場、すなわち高知県内のほ場で使うということを構想しております。この構想には、地元のJAや市町村が協力をいたします。それ全体を高知県の農業振興部が指導したり、また実際の使用場面に当たっては監視したりということによって、都道府県外、高知県外に出ないようにしたいというのが高知県及び高知大学の構想でございます。
 また、1ページに戻っていただきまして、2 全国の実態調査と書いてございます。これは、高知県のみならず他の都道府県においても同様の計画があるかもしれないということで、別紙2、一番最後のページです。土着天敵の増殖等に係る調査、記入様式、このような様式を全国の都道府県に配付いたしまして、実際、どういう計画がありますかということを聞き取りしたものであります。その概要については、1ページ目の下の方に書いてございます。47都道府県から回答がございまして、そのうちの5県から情報がございました。鹿児島県で一つ、千葉県で二つ、鹿児島、千葉、宮崎がほぼ同じようなカブリダニ科、また高知県では先ほどご説明しました内容で、最も実用に近いと考えられているクロヒョウタンカスミカメ等というふうに記載してございます。この程度の計画もしくは構想があるということでございます。次のページに行きまして、さらにハナカメムシ科で鹿児島県、ハレヤヒメテントウで静岡県、ベダリアテントウムシで静岡県というふうな構想がございました。
 このような状況を受けまして、最初にご説明したとおり、他の都道府県に出ないような状況を見きわめて増殖をオーケーします、その方法として何らかの通知を発出したいというふうに考えてございます。その際、まだ通知文案はできているわけではありませんが、骨子として3ポツの内容を骨子とすることを都道府県等に通知したいというふうに考えてございます。通知のポイントにとして、(1)から(5)の内容としてはいかがかという提案でございます。
 まず、(1)といたしまして、増殖した土着天敵を譲渡する者は都道府県に届け出る。2としまして、届け出を受けた都道府県は、増殖した天敵を譲渡する者及び譲渡先について指導・監視する。(3)といたしまして、増殖した土着天敵を譲渡する者は、譲渡先の所在地が県内であることを確認するとともに、他県において使用されないこと及び他者に再譲渡されないことを確認する。(4)といたしまして、増殖した土着天敵を譲渡する者は、譲渡先の使用場所、増殖の規模を考慮した上で土着天敵を配布し、土着天敵の譲渡先及びその量を記録する。(5)として、土着天敵を増殖する者は、その旨を記録すると。すべてにおいて、増殖した土着天敵が都道府県外に出ないことを担保するための仕組みとして、この(1)から(5)のポイントを指導するための通知を出していきたいというふうなものが今回のご提案でございます。
 その下に参考として書いてありますのは、現在の特定農薬のうち天敵に関する部分の告示の抜粋でございます。
 ご説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

【森田座長】 ただいま、ご説明をいただきました。今、ご説明いただきました中でご質問あるいはご意見はございませんでしょうか。

【中杉委員】 天敵生物の動きについて、私、素人ですので、こんなことを言うとそんなことはないよと言われるのかもしれませんけど、ある県の中で使う、人間が持ち出さなくても当然生物ですから、県境で使えば隣の県に入っていってしまう可能性があるだろうと。そこで、土着生物として採取してやるというようなことを考えていくと、日本全国へ行く可能性があるのではないか。そんなことは実際には余りないと思いますけど、想定としては考え得るのだろうと。そんなことはないのだろうか。余り心配し過ぎかとも思いますけれども、そういうことは、どういうふうに考えていくのでしょうか。この通達の中だと、必ずしも、そこが読めてこないものですから。

【農薬環境管理室長】 環境省ですけれども、確かに離した天敵が他県に自然環境を介して飛んでいくというのは、確率的にゼロと断言することは多分できないと思うのですけれども、我々の事業の中で天敵が、離した際にどれぐらい遠くに飛んでいくかというのを毎年少ない箇所数ですが、調査しているのですけれども、基本的には、そんなに遠く飛んでいくというデータは、今のところほとんど確認されていなくて、やはり放飼したハウスの近辺にとどまっているのではないかと。離した天敵は、外国から輸入した登録天敵なんかがあるわけですけれども、それを放した周りのハウスから、ずっと調べていくと、やはり、すぐ近くにはいるけれども遠くのところではほぼ発見されないという結果が出ていますので、それほど心配されないのではないかと思っております。

【中杉委員】 いや、そんなに遠くへ飛ぶと私も思っていないのですが、県の境というのは、高知県だと回りは山ですから、そんなに動かないかもしれないけれどという。ある程度、そういうところに注意して、使う場所も少し考えるということがあり得るのではないかなと。これは、条件というところまで行き着く話ではないのかもしれませんけど、そこまでは心配ないのでしょうか。今、室長のお話だと、ハウスのそばだったらという話になるかと思いますが。

【牧野委員】 先ほどの話と関連するのですけれども、この項目の中にモニタリングというのが、どこかに入っていましたでしょうか。もし入っていなければ、モニタリングによって増殖の程度を把握しておくとよいと思います。もう一つは、バイオタイプの違いによるDNAの違いですね、この辺のところをモニタリングの調査項目に入れることができれば大変結構と思います。これは、今後の課題として、生物多様性の方でもやっていらっしゃるようです。バイオタイプの識別可能なプローブを探していただいて、調査指標に入れ込んでいくような形をとれば遺伝的変化の状況がわかると思われます。それで、もし危ないと思ったら、ストップできるというようなことが可能ではないでしょうか。

【亀若委員】 この図なのですが、この図が非常がよくできておりましてというか、ここからは想定というお話がありましたけれども、こういう想定ができていれば、かなり有効に今の問題、働くのかなという気がするのです。ところが文章でいきますと、そこら辺が必ずしも十分に入っていないのかなと。つまり、2ページの3の土着天敵の増殖を認める際の条件(案)の各項目を、もう少し、例えば規約の問題であるとか会員という一つの大きな歯どめ、こういった事柄が具体的な条項の中に入ると、かなり明確にこういったほかに行かないということの担保ができるという気がするのですけれども、この文章だけで見ると、必ずしもそこが明確ではないなという気がするのです。ただ、今、では、どういう文章を入れればいいかと言われても、なかなかいい文章はないのですが。「規約を設けるなど」とか、何かそういう例示を入れるなり何なりして、もうちょっとはっきりさせた方がいいのかなと。
 言わんとするところは、この図が非常にいいといいますか、具体的に、ああ、こういうことをやれば、会員制でなければいけないのだから、これは、ほかの県の人たちが会員になるということは、まずシャットアウトされるとか。しかも、会費を納めなきゃならないとか。それから、規約がちゃんと主体の中に、これは、増殖した土着天敵を譲渡する者というところがNPO法人を前提にしていますよね、そこがそういう規約を持つとか。これのもう一つ下の規定の段階かもしれないのですけれども、ちょっと、そんな感じを受けたので、申し上げておきたいと思います。

【矢野委員】 関連して。ただいまの条件、私も、(2)とか(3)で、例えば指導・監視のところは、図では使用場面の監視というご説明がありましたけど、やはり具体的に、どういうふうに監視していくのだろうかとか、それから確認の場合も、そういう手立てはどういうふうになっているのだろうかということが、今回の条件の項目としては、これでいいかなとは思いますが、さらに具体的な部分が担保される部分が新たに設けられるのか、その辺をちょっとご説明いただければと思います。

【農薬環境管理室長】 天敵の増殖の確認につきましては、さまざまなケース・バイ・ケースではないかなと思っております。増殖方法がどうなっているのかとか、増殖時期がどうなって配布時期がどうなっているのかとか、さまざまな条件があると思いますので、一律に年に2回、入って調査しなさいとか、そういう規定の仕方には多分ならないと思います。各県の方に届け出があった時点で、我々とも相談しながら具体的な監視なりをするような方策を考えていきたいと思います。
 それから、亀若委員のおっしゃった点につきましては、今後、通知を出す上で検討させていただきたいと思います。
 それから、牧野委員がおっしゃいました、ゲノムのタイプというか遺伝子型の違いという知見が今、どこまであるのかというのは、なかなか私どもも把握しておりませんので、ホタルみたいに光る点滅の度合いを見て、すぐわかるというのであれば別なのですけれども、非常に小さな虫ですので、その辺のプローブがあるのかないのかも含め、今後の課題にさせていただきたいと思います。

【森田座長】 今後の課題とおっしゃってはいますが、果たして、そこまでやる必要があるかどうかということも若干あるかもしれませんね。このあたりは、どんなふうにお考えになりますか。つまり、まず、遺伝子がどんなふうに移ったかなんていうのは、相当、それを監視する、ないしは監視しないまでも情報を把握するのには、それなりに費用もかかりますし、その費用のメカニズムがないと実行できないという状況になるかもしれません。このあたり、ちょっと事務局の方から、お考えがあればお願いします。

【農薬環境管理室長】 確かに、遺伝子型を調べて西日本タイプだとか東日本タイプだとか、それを仕分ける自体、相当な金額がかかると思っています。その辺、どこまでできるか、私どももまだそこまで検討しておりませんので、今、生態系の関係で多様性の試験・研究が各省庁でも大分、今年からやっておりますけれども、来年以降、進んでいくと思っていますので、知見を集積して、できることがあれば取り組みたいと思っております。

【根岸委員】 かなり厳しい意見が多いと思うのですが、私が考えるには、基本的に天敵というのは宿主の生物がいなければ増えないだろうと。この中で見ていくと、ダニとかあるいは場合によったらアザミウマあたりは、事によるとたくさん増える可能性はあると思いますけれども、カメムシなどを天敵としてたくさん増やすという行為は極めて難しいと思うのです。そんなに、やたら増えるものではないと。これが増えていって、外にもし出たとしても、では、それの宿主が果たしてどのくらい外にいるのかということを考えた場合には、それほど心配するようなレベルには達しないのではないかと、私は想像の範囲なのですけれども、専門は必ずしも昆虫のお話ではありませんが、そのように思いますので、それほどきつい縛りをつけなくても大丈夫ではないのかなというふうに思います。

【牧野委員】 DNAの話をしたので、その辺が議論となったのだと思うのですけれども、放飼した数がどのくらいになっているかということで一応、把握しておくというのは必要なんじゃないかと思うのです。これは普通どこでもやっていることです。DNAプローブによる識別はともかくとして、ポピュレーションだけでも把握しておいていただくというのはどうですかね。

【農薬環境管理室長】 3の(4)で譲渡先の使用場所、これは県境に近いかという話だと思うのですけど、使用場所や増殖の規模を考慮した上で土着天敵を配布しということで、ここで、そういう注意事項は書いてあるわけですけれども、その記録を都道府県がきちんと把握するという形にすることは非常に安易にできる話なので、その辺は配慮していきたいと思います。

【上路委員】 かなり細かい研究レベルまで入っていっているというのが、今のお話だと思います。天敵とか昆虫のそれぞれの特性とかで、実際にいろいろな指導・監視をする上でどんなことが必要なのかというのは、県でどういう形で動かすのかということを具体的にやるためにもう少し小さなグループで。昆虫の専門の先生がいらっしゃっていないものですから、何となくぐるぐる回っちゃうような気がするのです。だから、国見先生あるいは五箇先生とか、昆虫の専門の先生方に実際に具体的な問題点とか、そういうのを出していただき、どうしたらいいのかというようなことを環境省を中心にご検討いただいた方がよろしいんじゃないかというふうに思います。何となく想像の上で話し合っているような気もするので、よろしくお願いします。

【森田座長】 ほかに、いかがでしょうか。
 今、上路先生のおっしゃったのは、今の案では、まだ足りないと。2ページに書いてありますが、増殖を認める際の条件の案では、まだ相当不十分であるという、そういう認識でしょうか。

【上路委員】 私は、この図に書いてありますとおり、かなり限定されたところで使われていますし、同じ県の中の人が使うというように限定されていますから、それでいいと思うのですけれども、今、論議の中でいろいろな心配が上がってきたようなので、それを、きちんと問題点を解決して、だれでもが安心して使えるようにするためには、もう少し詳しいことを加えた方がいいのかなと思います。ただ、全体としては、私は、これでいいと思っています。

【森田座長】 ほかに、先生方ご意見はございませんか。

【竹内委員】 私も、必ずしも専門ではないのですけれども、そもそも土着天敵の話なので、もともと、そこにいるものですので、そんなに過剰に心配する必要はないのかなというふうに思います。それと、県として、やる側として考えてみましても、かなりしっかりした体制というか、縛りがきつくて、やるとしても結構大変かなというふうにも思っています。何か、ちょっと心配し過ぎじゃないかなというような気がしました。

【森田座長】 ほかに、いかがでしょうか。

(なし)

【森田座長】 それでは、どういたしましょうか。今、若干の微修正の意見、それから少しポピュレーションをモニタリングするようなメカニズムがあった方がいいのではないかという、ご意見が主なご意見として付加されたような感じがいたしますので、とりあえず事務局案の形に、さらに若干の付加的なディテールを少しつけ加えるような方向で進めていくということでよろしいでしょうか。
 事務局、何か追加のご意見はございますか。

【農薬環境管理室長】 そのとおり進めさせていただきます。

【森田座長】 それでは、今日出たご意見を一応、実行のレベルでは酌み上げて修正をしていただいた上で了承するということにしたいと思います。
 ここの部分につきましては、農林水産省及び環境省から天敵の増殖の扱いに関する通知の発出の準備というものをやっていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(了承)

【森田座長】 ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。議題の議事の2番目です。食品由来の資材の扱いについて。議事次第の2番目に食品由来の資材の扱いについてということで、事務局の方から資料の3などを使いまして、ご説明をお願いいたします。

【農薬対策室課長補佐】 それでは、資料の3に基づきまして私から説明をさせていただきます。今回お願いいたしますのは、食品由来の資材の取り扱いについてということでございます。
 まず1ページ目、これまでの経緯ということで、これは食品と限らず、特定防除資材の経緯ということで、簡単にお話しさせていただきます。
 まず、特定防除資材につきましては、既にご承知のとおり、平成14年の農薬取締法改正の際にできた制度でございまして、このときに使用者罰則もかかるというかなり厳しい規制が決まりました。そのときに、既に現場で使用されているようなもので安全なものまで規制していくということは過剰規制になるだろうということで、それを排除する目的で特定防除資材という制度ができたところでございます。
 平成14年の法改正の際に、特定防除資材の候補にはどういうものがあるだろうかということでパブリックコメントをかけまして、都道府県からいろいろな情報をいただいたところです。そのときに約740ほど資材があったところでございます。これらの中から、平成15年3月になりますけれども、農林水産省、環境省告示ということで、3つですけれども、先ほどお話のございました使用場所と同一の都道府県内で採取された天敵、それから食酢、重曹と、この3つが特定農薬として指定されているところでございます。
 一方、指定に至らなかった候補資材につきましては、その後も情報収集をしたり、また既にある情報から農薬登録が必要なものとか農薬でないもの(物理的防除であるもの)といったようなことで整理をしてきまして、平成19年の9月末までに475まで絞り込んでいるところです。
 しかしながら、これらにつきましても、まだ情報が十分に集まっていないということで保留のまま続けてきたわけですので、このままでは制度自体をうまく進めていくことができないというふうに考えまして、平成19年10月の第8回の合同会合で保留されております資材の整理方針につきましてご審議いただきまして、その整理方針に従いまして整理したもののパブリックコメントを実施したところでございます。そうしましたところ、この中でも食品とか複数の食品を単に混合した資材というものが現場で既に使われている、使用しているといったような情報が多く寄せられていたところでございます。
 そのような中で、これは、ちょっと特定防除資材とは異質なものなのですけれども、平成18年の12月になりますが、有機農業の推進に関する法律、これは議員立法になりますが、この法律が施行されまして、農林水産省といたしましても有機農業の振興に取り組んでいくということになったところでございます。この中では、化学農薬に依存しない農業を目指すといった農家の方々もおられまして、そのような中には食品を病害虫の防除に用いていると、実際に活用しているといったような事例も幾つか見られているようなところでございます。
 次のページに参りまして、そのような中で、原材料が食品である資材の取り扱いについて、今後、ご審議していただきたいというふうに思っております。
 保留資材の中にも既に食品なるものが幾つか上げられておりますけれども、第6回の合同会合の場で、薬効や安全性試験結果に基づいた審議で、実用的な効果や薬効がなく農薬に該当しない資材として取り扱うといったもので、緑茶(抽出液)、焼酎、牛乳、コーヒーといったようなものが実用的な薬効がなく農薬に該当しない資材ということで了承されたという経緯がございます。また、その審議の中で、食品をそのまま用いるものについては、原則として特定防除資材の候補から除外してもいいのではないかといったような意見が寄せられたところでございます。
 これを受けまして、第7回の合同会合では、農薬でないものとする食品等の取り扱いについてということでご審議をいただいて了承された経緯がございます。これにつきましては、3ページほどめくっていただきまして、この第7回の合同会合資料がございます。第7回の合同会合資料で食品のリストということで55食品が上げられておりますけれども、これらにつきましては、特定防除資材の候補資材から除外することが適当であるということで了承されたということになっております。
 すみません。ちょっとページを戻っていただいて、恐縮いたします。2ページ目の2の(2)以降に移らせていただきます。
 しかしながら、先ほども申しましたように、平成19年のパブリックコメントを経まして、今後、指定の可否を検討する資材ということで区分Aに残っているもの、これは参考資料としてお配りしておりますので、後ほど、ご覧になっていただけたらと思います。この区分Aというものは既に現場で使用されているもので、指針に沿った資料がそろった後には、指定の可否についてご審議していただく資材が入っているところでございます。その中に、既に食品に該当するものが幾つかあるというところでございます。
 もう一度、4ページめくっていただきまして、食品のリストというものをごらんになっていただきたいと思います。
 55の食品が並んでおりますけれども、この中で下線のついている部分、8のウイスキーとか10のオリーブ油、19の粉ミルクといった下線の引いてあるものが10あります。これらにつきましては、先ほども申しました区分のAという、今後、指定の可否についてご審議いただく資材にも上げられているような状況でございます。例えば、この中で19番の粉ミルクといいますと、アブラムシの防除ということでトマトとかキュウリに使用するとか、この中には入っていないのですが、例えばニンニクとかトウガラシということになりますと、忌避効果があるということで大根に使用されていたりとか、そのような情報があるところでございます。
 すみません。もう一度、戻っていただきまして、2ページになります。
 そのような状況でございますので、今度は(3)のところに戻りますけれども、農薬取締法の中では病害虫の防除に用いられる薬剤、これを農薬に該当するということで、これは目的法でございますので、病害虫防除に用いられるものは、食品でもそうですし合成されたものはもちろんですけれども、すべて農薬に該当するといったような形になっております。
 国内で農薬を製造・輸入する場合には、農林水産大臣の登録を受けなければ、製造・輸入してはならないというふうになっておりますけれども、この部分で、特定防除資材(特定農薬)につきましては、ただし書きで登録制度から外されている現状にございます。登録制度の中では当然、薬効の確認をするということが義務づけられまして、薬効が著しく劣る場合には登録を保留するという保留要件も定められているところでございますが、特定防除資材につきましては、その要件から外れているという法律上の仕組みになっているところでございます。
 それから、もう一つ、先ほど14年の法改正のお話をさせていただいたところですけれども、この中で使用者罰則というものができまして、これは、特定農薬または登録農薬以外は病害虫防除に使用してはならないと、そのような規定になっております。そうしますと、仮に食品が特定農薬に指定されていない、農薬登録されていないという場合において病害虫防除に用いた場合には、これは法律違反ということで取り締まっていかなくてはならないといったような状況になるということです。そもそも、この使用者罰則というのは、平成14年に、非常に残念なことですけれども、無登録農薬の使用というのがありまして食の安全を揺るがすような事件が起きましたので、そういう意味での使用者罰則ということで規制強化されたところでございますので、有機農業をやっている方を取り締まるといったような目的とは全然違うというふうに考えております。このような法の趣旨とか制度的に登録制度とは違う仕組みであるといったようなことを考えまして、農薬取締法で規定する特定農薬の指定に対しましては、必ずしも薬効があるということを必要としないと解することができるのではないかというふうに考えているところでございます。
 また、食品というものは、身近で販売されて、だれでも購入できるものでございますので、特定農薬として規制するとか、そういう話ではなくて、だれでも使うことができるといったようなものでもあるというふうに考えております。
 したがいまして、安全性が明らかであり生産現場で防除目的で使われているもの、これは食品を今回は対象としておりますけれども、そのようなものにつきましては、農業生産現場での使用実態と今、お話ししました特定防除資材の制度の設立趣旨から勘案いたしまして、薬効に係る資料、これは指定に当たりましてのことですけれども、薬効に係る資料の一部を省略して評価できると。ただし、懸念が指摘される場合には、当然、データなどを要求いたしまして評価をしていくといったような規定を設けて、今後、運用していただけたらと思っております。
 具体的な改正内容です。
 3番目の(1)、これは現行の指針に記載されているものでございまして、このページから5枚ほどめくりましたところに評価に関する指針というのがございます。ここのIVの特定防除資材の評価に必要な資料の1、資料の種類のところのただし書きの現行のものが2ページ目の3の(1)に書いてある内容でございまして、この部分を少し改正させていただけたらというふうに思っております。
 次のページに参りまして、2の改正点でございます。
 まず、薬効に関する資料につきましては、生産現場において十分な使用実態のあるものにつきましては、生産現場における使用実態情報、こういうものに使われております、何にどういう使い方をしていますといったような使用実態の情報をもって薬効に関する試験にかえることができるものとするということ。それから、[2]といたしまして、安全性に関する資料のうち人畜に対する安全性に関する資料、これにつきましては、これまでに広く食品に供されるものであって十分な食経験があるものについては、指針中の人畜に対する安全性に関する資料を省略することができるものとすると。この2点が、主な改正点です。
 5ページほどめくっていただきまして、先ほどのIVの特定防除資材の評価に必要な資料をごらんになっていただきたいと思います。下線の引いてあるような形に改正をして、今後の運用をしていただけたらというふうに思っております。
 よろしくご審議のほど、お願いいたします。

【森田座長】 今、資料3を軸にご説明をいただきました。
 それでは、今のご説明に対しまして、ご質問、ご意見をお願いいたします。

【矢野委員】 質問です。2の(4)のところでご説明のあった除外規定の追加ですが、いわゆる懸念が指摘された場合にデータを追加して評価するという除外規定は、これは、どこのところに追加されるのか教えていただければと思います。

【農薬対策課長補佐】 すみません。評価に関する指針のIV番、特定防除資材の評価に必要な資料の1の資料の種類のところの段落の一番下になりますけれども、「また、評価の過程において必要と認められる場合、さらに必要な資料を追加することできる」ということで、この部分でやっております。本文の方では「追加する」と書いてありますけれども、実際、この規定は現行の指針の中でも盛り込まれているものでございます。
 あと、もう一つ、補足説明になりますけれども、その上の例えば[1]のところですけれども、生産現場において十分な使用実態があるものということで、使用実態情報をもって(3)にかえることができるものとするということで、できる規定でございますので、これでなくちゃだめだというわけではありません。それと、先ほどご説明いたしました必要な資料を追加することができるということで、この部分で担保していきたいと思っております。

【牧野委員】 実際に、防除効果について問題にしないということになりますと、特定防除資材として販売をするときに、薬効をうたった販売というのができないということになりますね。しかし、実際に使用実態があるとして、薬効がが無くても、特定農薬として許可されたのだから、薬効があるかのごとく販売をすることになる可能性があると思うのですが、その辺はどういうふうなお考えでしょうか。

【農産安全管理課長】 先ほど小畠の方からの説明で十分説明がなかったかもしれないので、もう一度申し上げますと、全体の説明資料の2の原材料が食品である資材の取り扱いについてというのがあると思うのですが、これの(3)のところで、まず一つは、我々が通常概念と考えている農薬ではなく、農薬取締法上の農薬というのはどういうものかというのがご説明にあったと思います。その中では病害虫の防除に用いられる薬剤ということで、これは、すべて農薬に該当すます。これは、一つは、農薬取締法のそもそもの昭和23年の立法の趣旨が、不良な農薬を市場から排除するという目的、戦後の食糧増産期のときでしたので、当時、なかなか手に入りにくい農薬を農薬と称しする効果のない資材で農家がだまされるということを排除するためにできた法律ですので、効果があるなしではなく、防除に用いるというような意味で売っているものは、すべて農薬として取り締まることになっています。
 その際に防除効果があるものとして登録制度で登録したものは、正しく表示されて販売されれば取り締まりませんよというような仕組みで法律がスタートしたわけです。その後、先ほど申し上げたように、農薬取締法の改正があって、登録制度に入る手前のところで特定農薬を指定するという制度をつくりました。それは先ほど趣旨を説明したとおりですが、そういう経過から言うと、農薬取締法における特定農薬というのは、登録制度に入る手前に指定して登録農薬からはずしていますので、効果があるなしは問うていないというのが、まず制度としてございます。
 今、牧野委員の質問に、さらにお答えしますと、「さらに」のところの説明があるのですが、さらに一般的な食品については、身近に販売され、だれでも購入し防除目的で使用することが容易なものです。農薬取締法のそもそもの目的は、不良の農薬の市場からの排除ということがございます。そうしますと、通常、農薬登録されていないものは制度として売れないわけですから市場から排除可能なのですが、食品は特定農薬にしようがしまいが流通から排除することができません。つまり、普通に食品として売っています。それを有機農家がたまたま買ってきて、防除の目的で使用するというケースがございます。そういうケースを過剰規制しないというためにできたのが特定農薬制度ということを考えますと、食品そのものに効能を書くか書かないかということではなく、むしろ使用者が効能があるかどうかということをわかっていて使って、それが農薬取締法上、違法にならないようにしているのが特定農薬ということです。
 つまり、今、牧野委員がご説明したようなもの、効能があるということをうたって売るという、そういうものは、基本的には農薬登録制度の中で考えるべきものなのですけれども、今回の食品のようなケースになりますと、食品の流通そのものが農薬登録制度があろうがなかろうが存在するということを前提に考えているということでございます。

【森田座長】 牧野委員、これでよろしいでしょうか。

【牧野委員】 いえ、あまりよくわからない。

【根岸委員】 多分、やはり、こういう場合には個別にいろいろ考えていかないといけない話であって、一般に農薬、例えば牛乳を売るときに、この牛乳には病害防除効果がございますという、そういう売り方はまずないだろうと思うのです、一般的な考え方からすると。通常、食品として流通しているものに効能を書いて売るという行為は、多分ないだろうと思います。多分ないだろうけれども、もしかしたら出るかもしれない。そのときにはそのときで、それに対応するという話で、私は、ほとんど、99%ないだろうと思うのですけれども。
 そうではない、それ以外のもの、例えば食品として使わないようなものであって効能をうたって云々という話があったときには、それはそれでもって別に考えればいい話であって、食品に関してまで、そこら辺のところを余り細々とつついて制約を与えるというのは、ちょっとどうかなという気がいたします。自由に販売されているものですから、これに対してどうこうするということではなく、これはもうあくまでも使用者の、いい言葉じゃないかもしれないですけれども、自己責任というふうなレベルで考えるべき段階のものではないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。

【牧野委員】 中身としてはわかるのですけれども、これは、例えばお茶の場合、特別なお茶で、これは食材でもありますが、病害虫防除にも有効です。このようなうたい文句で、特定農薬がひとり歩きしますと、問題になる可能性があるという気がするのです。特に、高齢化が進んでおりますので、そういう点で若干心配になるのです。しかし、問題になった時に、考えていただければよいと思います。基本的には、普通の販売ですと余り問題ないと思います。

【中杉委員】 基本的には、そういう効能をうたって販売する場合は農薬として登録してもらうという話だと私は解釈しています。それでいいのではないかと。そういう表示をすること自体が間違いである、そういう表示をされたらそれは農薬の登録をしないと販売できない、そういうふうに解釈してはいけないのですか。

【農産安全管理課長】 特定農薬の場合に、指定が実際、まだ三つしかないので、今後、審議の中で実績を積み重ねていく必要があろうというのが、まず答えだろうと思います。今回、取り上げた食品に関して言うと、これは効能云々ということを言って流通そのものを取り締まるという、あるいは使用そのものを取り締まるということが基本的にふさわしくない資材であろうということを考えると、今回の食品に関しては、この考え方でやってはどうかということでございます。
 したがいまして、今後、またいろいろな資材を審議して指定の実績が出てきますので、これらについて個々にご検討いただきまして、我々として、どういうふうに特定農薬制度を持っていくかということを形づくっていければいいのではないかと思っております。

【中杉委員】 基本的には、特定農薬というのは、使用者、農業に従事している方が使うときに、自分が信じて使っているもの、これを農薬でないから使って捕まる、それが問題だということから始まったわけです。そうすると、販売するところは一応ちゃんと農薬取締法でやっていきましょうよ、という前提で動いていると私は解釈しているのです。そうであれば、食品として売っていても、農薬としての効能はあるという意味でうたっていれば、それは農薬として販売している、そういう目的でも販売しているというふうに解釈すべきではないでしょうか。その辺のところ、これからの議論だというお話かもしれませんけれど。

【農産安全管理課長】 おっしゃるとおりです。例えば、デンプンなどは、既にデンプンに界面活性剤をまぜたものがデンプン水和剤として農薬登録を取得し売っております。農薬登録制度は製剤主義でございますので、たとえ主成分が食品のデンプンであろうが、そういうデンプン水和剤というのは登録制度のもとで動いているということでございます。ただし、デンプン水和剤があるからデンプンそのものを農薬だから流通させてはいけないということは、これはあり得ないので、たまたま食品として販売されているデンプンを農家が農薬として使うというケースも当然あり得ます。そういうケースは特定農薬制度の中で位置づけていくのだろうと、こういう考え方ではないかなと思っております。

【牧野委員】 わかりました。了解です。

【森田座長】 よろしいですか。

【牧野委員】 ええ、結構です。

【森田座長】 ここのところは、特定農薬という名前はついているけれど、その名前がついているということは、農薬としてのというか、薬効を評価したものではないという認識なのですが、それでよろしいでしょうか。

【牧野委員】 私は最初から出ているものですから、無処理に比して50%以上の防除効果ということが一度規定されました。しかし、使用実態があって農家が使っていているものは、それなりに効果があることを認識して利用していることも、また事実だと思うのです。要するに変な売り方をされない限り問題ないと思います。先ほど申しましたとおり問題が出たときに検討していただくということで、よいのではと思います。

【森田座長】 よろしいですか。

【牧野委員】 はい、結構です。

【森田座長】 ほかの先生方、いかがでしょうか。

【亀若委員】 また文章的な話なのですけど、ご説明をいただいた資料の3の2枚目の(4)、つまり2の(4)なのですが、したがって云々のところから入っている文章です。生産現場で防除目的に使われているもの(食品等)、「等」の問題なのです。これは、例示的にはわかるのですが、その後の方になってくると食品に該当するという。「等」がありますと、概念的には、そこの幅が広がってしまうおそれがあるのです。ここは、むしろ文章上、明確に「等」を外すなり、あるいは入れるなら、そこら辺をはっきりさせておいていただきたいなと思います。
 私は、議論として、食品については、今、整理をされようとしている考え方でいいのではないかなと思うのです。というのは、18年3月了承版という参考資料3-3の2ページの4、特定防除資材の評価に必要な資料をよく読んでいくと、結局広く食品に供されるものの云々というのでいろいろなことを書いておりますが、(3)の薬効に関する資料は、これは必要になってくるというふうに理解できるのです。それを、今回はっきりと、そうではないというふうに、ここの文章を変えていくという、そういうことだろうと思いますので、それはそれでいいと思うのです。
 ただ、今、私が指摘しました「等」の問題というのは、条文として出てくるわけではないのですが、概念として何か迷っているというか、はっきりしないなと思ったものですから、ちょっと、そこを確認させていただきたいのです。

【農薬対策室課長補佐】 今の「食品等」というところなのですけれども、確かに、「等」というと何でも入ってしまうというのはご指摘のとおりだと思います。ただ、私どもの方で想定しているものは、指針の資料の2枚目の1の資料の種類のところに食品として供されているものと、また、その並びで広く食品に供されているものの抽出物というようなことで、例えば緑茶ですと、その抽出物というのも普通にお茶で飲むということで、これはもう食品と言っていいのかもしれないのですけれども、例えばコーヒーですと、コーヒーも、そうですかね。そういうことで、いわゆる抽出物みたいなものもイメージして「等」というのを言っておりますので、幅広いという意味ではなくて、限りなく食品に近いものを今のところ想定しております。ただ、通知に盛り込む場合には、そのあたりもちゃんと誤解のないようにしていきたいと思っています。

【亀若委員】 わかりました。そこら辺の、私のように文章的にきちんと見ていくと、そういう誤解というか、解釈上、広げて物事を考えてしまうおそれがあるものですから、ちょっと指摘させていただいたのです。

【農薬対策室課長補佐】 ありがとうございました。

【山本委員】 私も、これでやむを得ないと思うのですが、ただ、食品であって十分な食経験があるものは、それは、その食品をそのままフレッシュなときに食べて安全なのであって、葉っぱの上に牛乳をかけて、しばらく日光にさらされて、タンパクが変質し、あるいは、それにいろいろな虫がやってきてと、あるいは病原菌がやってきてというようなことの農産物を食べるわけですよね。それが安全かどうかという話ですから、十分な食経験がある食品は安全だなんていうことはフレッシュなときに食べて初めて言えることであって、ということがあると思うのです。ですから、今まで安全性の試験をやってきたというのは、残留農薬がどの程度のレベルかということについて安全性の試験をやってきたのであって、原材料についての安全性試験じゃないわけです。
 そういうことから考えると少し矛盾があるかなというような感じがするのですけど、それでは、どこまで試験するのかというような話になってきて、これはとんでもない。もともとの特定農薬の趣旨から言えば非常に難しい話になってしまうので、そこまで言いませんけれども、何となく議論が、食べてきたものが安全だというのは、これは全然違う話かなというふうには思いますけれど。

【上路委員】 今の山本先生がおっしゃるのは、ごもっともな話だと思います。それで、食品のリストというのが載っていますけれども、これを実際に今後、特定資材に指定していくときに、やはり、どういう使い方で、どういうことに気をつけて使ってくださいとか、あるいは今みたいな心配があるものについては、使用方法なり、水の薄め方とか、あるいは何日以上おいてはいけないよとか、そんなこともきちんと注意をつけて出していくということが必要なのであって、必ずしも食品が安全ということは非常に怖いというふうに思います。
 それと、ついでながら、資料3の2ページの2の(3)のところの「特定農薬は、その指定に際して薬効を必ずしも要件とする必要性はないと解釈される」、このとおりなのですけれども、これは、あくまでも食品の場合だけですよね。ほかの特定資材、それについては薬効を要求するのですよね。薬効を評価すると。そういうふうに、ちょっと読みにくいなという感じがしました。

【農産安全管理課長】 今、食品に関して、必ずしも安全ではないという指摘がありました。おっしゃるとおり、食品、牛乳などは、だからこそ食品衛生法で冷蔵の基準とかが決まっているわけですから。当然、特定農薬に指定したからといって食品衛生法が免れるなんていうことはないわけで、今言ったような変質した牛乳が食中毒になる程度かかっているようなものは、そもそも食品衛生法の第6条で不衛生な食品で陳列してはいけないとなっているわけなので。

【山本委員】 私が言ったのはそういう意味じゃなくて、まともな牛乳をまいたって、葉っぱの上で変質するということを言っているのです。

【農産安全管理課長】 その使い方によって、まさに変質した牛乳がべったり、例えばトマトの上についていて、それを食べると食中毒を起こしますよと、こういうようなことは当然、特定農薬の制度の中で想定しているわけでもないですし、特定農薬制度の中で牛乳を指定したからといって、そういう状態のものが食衛法上の規制を免除されるわけではなくて、これは農薬取締法の中で農薬登録制度を経ないで農家が使用できますよということを、あくまで、この制度は規定しているだけであって、他の法制における規制は当然受けるわけです。したがいまして、当然、我々、指定する段階に当たっては、今、上路委員が言ったような、有機農家が実際、どういう使用をしているかというのはきちんとと調査をして、こういう使用が想定されているものですから十分注意してくださいねというようなことはきちんと通知の中に盛り込んで、今、ご心配になっているようなことがないようにした上で指定していくということになろうかと思っております。

【山本委員】 特定農薬に関して、今の上路委員、それから朝倉課長が言われた話で、通知なり指定なりしていくということが可能なのですか。用法・用量なんかを全然設定できないのが、基本的に特定農薬じゃなかったのですかね。

【農産安全管理課長】 もう一度確認しますと、特定農薬を指定する際に、今までも、例えば、天敵であれば都道府県の枠内で動く天敵という意味で、ある程度、何でもいいよということではなくて、それぞれ限定してきています。ですから、指定に当たっての限定も当然、あり得ます。したがって、食品全部、何でもいいよということではなくて、例えば、指定に当たってリストをつくっていくというのもありますし、当然、その後の施行通知で、天敵であれば増殖はだめというようなことを今までもやってきている実例がございます。それと同様に、農家が誤解のないように、使用する際にはこういう注意は当然、有機農家に今までやっているので、注意してやってくださいねということはきちんとやらないといかんだろうと思っていると、そういう意味のことでございます。

【山本委員】 わかりました。

【森田座長】 ほかに、いかがでしょうか。ご意見、ございませんでしょうか。

(なし)

【森田座長】 では、とりあえず幾つかの意見が出ましたから、まず確認をしておきたいと思うのですが、特定農薬と特定防除資材といったものについては、必ずしも有効性を証明しているというものではないと。これが、まず第1です。
 第2は、「食品等」という言葉で少しあいまいな言葉にもなっている。ここのところはすごく結構難しくて、日本語の食品というのは相当広い意味を持ってしまって、例えば、これが英語ですと「food」と「foodstuffs」というふうに分かれているのです。だから、食材と食品という概念が完全に独立して存在しているのですが、日本語では食材も食品みたいな扱われ方をしていますので、かなりあいまいではあると。それから、亀若先生の少しおっしゃってきた部分は、それでは「食品等」という中で食品もどきみたいなものまでどんどん拡張解釈されて、ちょっと心配じゃないかという、そういうご意見があったかと思います。ここのところは、少し事務局でもう一度整理していただいて、「等」というのを残すか残さないかということを含めて、決めていただきたいと思うのですが。
 それから、山本先生からのご意見があったのは、前のドライミルクなんかのときにもちょっとございましたけれども、つまり食品だけど、実態的な有効性が、環境中で腐敗をして、それが有効性を示しているということだってあるのではないかと。それは、この仕組みの中でどういうふうに安全性を担保しておるのかという、そういうご指摘だったと思うのですが、それについては、環境のところについては[4]のところには少しあると。それから、それを振りかけた食品の安全性については食の安全のところで仕組み的には担保されるということで、特定農薬から、そこの概念を少し外しているのではないかというのが事務局のご説明ではあったのですが、それは、山本先生、よろしいでしょうか。

【山本委員】 食品衛生法の方の規格のいろいろな検査等で、そういったことも排除できる仕組みにあると、危ないものについては、そういうことであれば、よろしいんじゃないかというふうに思いますけれども。

【森田座長】 これは、ほかの先生方、よろしいでしょうか。

(了承)

【森田座長】 大体、先生方のいろいろなご意見は、盛り込まれたかなという感じがいたしますが、ほかに何かご意見はございますか。

(なし)

【森田座長】 それでは、若干、いただきました意見を含めまして、原則としては事務局の案のとおり了承することにして、事務局はパブリックコメント等、改正に必要な手続に入っていただくということにしたいと思います。微修正が若干あったかもしれませんが、それは、ある程度、事務局にお任せするということで、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【森田座長】 ありがとうございました。
 それでは、一応、時間はほぼ予定どおり進行しているのですが、ここでちょっと休憩を10分ほどとりたいと思いますので、よろしくお願いします。15時25分ぐらいにスタートしたいと思います。

休憩 15時17分
再開 15時25分

【森田座長】 それでは、再開したいと思います。
 次は議事の3番目、特定防除資材(特定農薬)の指定に向けた具体的な資材の検討についてであります。今回、初めて審議の対象となる資材が二つあります。ヒノキの葉、それからシーダーの蒸留抽出液ということになりますが、まず最初に資料4-1に書いてありますヒノキ葉の概要について、事務局の方からご説明をお願いいたします。

【農薬対策室課長補佐】 それでは、私の方から、資料の4-1に沿いまして説明をさせていただきます。
 今回、ヒノキ葉ということで、指定に向けてのお話がございました。評価指針に沿った資料が大体そろいましたので、今回、この場でご審議をしていただけたらというふうに思っております。
 資料の下の方にページが打ってございますので、それに沿ってやっていきます。
 まず、1ページ目ですけれども、今回、指定の可否をお願いします資材、ヒノキ葉粉末となっております。これはヒノキの葉100%ということでございまして、製造方法ですけれども、ヒノキの葉っぱ、細い枝も若干含むということですけれども、ヒノキの葉をチッパーシュレッダーで粉砕した後、乾燥して、さらに、それを粉砕機で細かくして粉末状にしたものと。葉っぱや小さな枝を細かく砕いて粉末状にしたものであるということで、そういう意味で、製品の規格といたしましてはヒノキの葉100%というふうになっております。このような性質のものでございますので、具体的に細かな、いわゆる有効成分みたいなものとか、そういうものの特定というのは、ピペリトールのほか特に特定されていないというふうにしております。使い方ですけれども、農作物といたしましては、播種または定植した後に土壌の表面に粉末を散布するということで、一年性雑草の発生を抑えるということで使うものでございます。
 次のページ、2ページ目に行きまして、薬効に関する資料でございます。詳細な資料につきましては、お手元のファイルの方にもございますので、もしよろしければ、そちらの方もごらんになりながらお願いしたいと思います。
 薬効に関する試験といたしましては、5種類やっております。パンジー、チューリップ、はつかだいこん、移殖水稲、緑地管理ということでございまして、いずれも土壌の表面に散布するというような使い方でございます。例えば、一番上のパンジーですけれども、使用量として4段階ございます。資料を見ますと、1,600g/m2やりますと、地面の上に厚さ5mm以上たまるぐらいの量だというふうに書いてございました。効果といたしましては、400gでホソアオゲイトウに効果があるといった一方で800gでは不十分だといった内容、また1,600gでメヒシバやほかの雑草にも効果があるといったような考察がなされておりました。
 以下、効果が認められるというふうに書いてあるところでは、例えば、はつかだいこんですと、800gでスベリヒユに効果があったとか2,000gでもメヒシバには効果が不十分だとか、そのようなコメントが来ているところでございます。いずれも土壌の表面に散布する、もしくは軽く表面を混和するような使い方というふうになっております。
 次のページに行きまして、安全性に関する資料の概要に移ります。
 まず、薬害に関しましてですが、播種後処理を行ったはつかだいこんに対して1,000g/m2以上で苗立ち数の減少が認められたといったようなことがございますが、定植苗に対しては薬害は認められなかったというふうになっております。
 続きまして、急性経口毒性に移らせていただきます。検体といたしましては、ヒノキ葉粉末を用いましてSPFのラットを用いております。一群6匹で14日間観察ということで、粉末化した被験物質、ヒノキ葉粉末を1%のTween80水溶液に懸濁し投与液を調製して経口投与したということでございます。投与した後、14日間観察いたしまして、臨床症状の観察、また組織の肉眼的病理検査を行ったということです。
 次のページに移りまして、投与量2,000mg/kgで死亡した動物は見られず、また臨床症状も認められなかったということです。また、剖検所見では主要な組織器官に特記すべき変化は認められなかったということから、毒性症状は認められなかったというふうに結ばれております。
 続きまして、変異原性試験に移ります。これにつきましては、データの提出はございませんでした。コメントといたしまして、物理的に試験の実施ができなかったということ、また、文献検索を行った結果、該当文献はなかったというふうになっております。
 続きまして、90日間の反復経口投与毒性試験に移ります。これにつきましても、データの提出はございませんでした。コメントといたしまして、物理的に試験を実施することができないといったようなこと、また、人間は刺身の飾り葉としてヒノキを利用しているから安全性は高いと考えられるといったようなこと、また、ヒノキの枝葉が大量に堆積している林の付近では住民や動物等に問題が発生しているという報告がないといったようなところでございます。
 続きまして、5ページに移らせていただきます。
 暴露評価に係る試験といたしまして、急性経皮毒性試験でございます。SPFのラットを用いまして、一群雌雄5匹を用いております。検体はヒノキ葉粉末ということで、これは背中の中央部の毛を刈りまして、その上を脱イオン水で湿らせた後、被験物質、ヒノキ葉粉末をのせて影響を見たものです。観察期間は14日間となっております。その間、臨床症状の観察、また組織の肉眼的病理検査を行っております。
 6ページに移りまして、投与量2,000mg/kgで死亡動物は認められず、また臨床症状も認められないということから、毒性症状は認められなかったというふうに結んでおります。
 続きまして、皮膚刺激性試験でございます。SPFのウサギを用いた試験でございまして、一群雌3匹ということで、被験物質としてヒノキ葉粉末を用いております。皮膚に被験物質を直接投与して、その上に脱イオン水で湿らせてガーゼパッチを当てたということで、72時間観察をした結果でございます。
 7ページに移りまして、結果といたしまして、投与量0.5gで皮膚刺激性変化は認められず、また、臨床変化でも特に問題は認められなかったということになっております。
 続きまして、皮膚感作性試験でございます。モルモットを用いた試験でございまして、雌5匹を用いております。被験物質といたしましてヒノキ葉粉末を使いまして、脱イオン水で調製した25%被験物質液をパッチに滴下して、その影響を見ております。惹起した後、その影響を見ているという試験でございます。
 その結果、8ページになりますが、投与量0.2mgで感作による皮膚反応、また皮膚の反応強度、臨床症状も認められなかったというふうになっております。
 次に、9ページに移りまして、眼刺激性試験でございます。SPFウサギを用いて一群雌3匹で行っております。被験物質として、ヒノキ葉粉末を使っております。粉末化した被験物質を、直接、眼に投与しております。結果ですが、投与量0.1gで、A群では軽度の変化、A群というのは投与後、洗眼を行わなかった群です、そちらの方では軽度の刺激があったということで、軽い角膜混濁があった。また、結膜の発赤があったということです。ただ、いずれも72時間までには消失しているといったような結果です。また、B群、投与した後、30秒後に洗眼した群につきましては、洗眼の効果ありということになっております。
 次に、作物残留及び環境残留に関する試験ということで、これにつきましては特にデータの提出はございませんでした。物理的に試験ができなかったこと、また、文献検索を行いましたが、該当する文献はなかったというふうになっております。
 次に10ページに移りまして、対象資材に含まれる物質の構造活性ということで、これにつきましては、活性に関する文献はなかったというふうになっております。
 続きまして、11ページに移りまして、水産動植物に対する安全性ということで、まず魚類急性毒性試験でございます。コイを用いまして一群10匹、被験物質としてヒノキ葉粉末を使っております。半止水式で、水温23±℃というような管理で行われております。用量設定を5段階、9.94mgから60mg/Lまで5段階でやりまして、被験物質としてヒノキ葉粉末を直接、試験水に入れて毒性を見ております。結果は、表に書いてあるとおりということになります。
 次に、ミジンコ類急性遊泳阻害試験になります。オオミジンコを用いまして、一群20頭、止水式で20±1℃の水温管理で行っております。被験物質としてヒノキ葉粉末を用いまして、試験水に直接添加してやっております。20mgから320mgまで5段階、用量設定をして行っております。試験の結果は、資料に書いてある表のとおりでございます。
 次に、藻類の生長阻害試験になります。最後のページ、12ページになりますけれども、供試生物といたしまして記載されております藻類を用いまして、旋回振とうで23±2℃の培養温度で行っております。被験物質としてヒノキ葉粉末を用いまして、やはり試験水に直接投与しております。5段階の用量設定で行っておりまして、結果は表のとおりというふうになっております。
 以上、資料の概要を説明させていただきました。ご審議、よろしくお願いいたします。

【森田座長】 ただいま、ヒノキ葉の説明をいただきました。
 それでは、各委員の先生方から、これにつきまして、質問あるいはご意見をいただきたいと思います。

【上路委員】 これは、当然のことながら、防除価ということを念頭に入れて、50%以上の効果があるということが条件になる材と考えてよろしいのですね。

【森田座長】 よろしいでしょうか。

【上路委員】 まず、そこのところの確認をお願いしたいと思います。

【農薬対策室課長補佐】 指針に沿った形ということになるかと思いますけれども、データ自体、いわゆる公的試験機関で行ったとか、そういうような縛りのあるものでもないということと、あと、もう一つは、この場合、雑草の効果というところなのですけれども、ヒノキの葉自体のものなのか、薬効試験の中にも書いてあるのですけれども、光が遮られたために出てこなかったのかとか、そのあたり、どう評価していいのかなというところが悩んでいるところでございます。

【上路委員】 もう一つ。除草剤の適用性というのは、こういう書き方をよくやるので、わかりにくいのですけれども、適用雑草名についても、このデータを見ますと、非常に限られた雑草に対して、それも、かなりの量を使用しないと効果がないというようなことになっていますので、もう少しデータが、効果のところがわかるような書き方をしていただけると。ただ単に効果が認められるだけでは、ちょっと評価がしにくいと思います。

【森田座長】 ありがとうございました。 ほかに、先生方。

【中杉委員】 まず最初に、特定防除資材(特定農薬)ということで既に現場で使用されているものについて過剰な規制を云々の話がありますけれども、これの現場での使用状況というのはどんな状況なのですか。

【農薬対策室課長補佐】 この資材につきましては資料の1ページに書いてございます。普及状況というふうに書いておりますけれども、今のところ未販売で実績がないということで、いわゆる現場サイドでの使用ということではないです。

【中杉委員】 そうしたときに、特定防除資材というのは何なのだという、この制度自体がだんだん、よくわからなくなってきているのです。これが、特定防除資材に当たるかどうか。最初、特定防除資材を設けたときの、この制度の中でやらなきゃいけないという理由は何なのだろうか。そこのところの説明がちゃんとないと、この審議はまず始まらないのではないかというふうに思います。

【農産安全管理課長】 いや、おっしゃるとおりだと思います。食品も前々回から議論いただいて、改めて再チャレンジのような形で出てきています。特に、有機農業推進法などを施行して、その後のアンケートなどから実際に現場で上がってきたということで、一度審議をしたものでももう一度そもそも論に立ち返って見直して、今回ご審議いただいたということでございます。したがって、この手の資材についても、ようやく我々、40ぐらいに資材を絞り込んできたわけですので、もう一度、制度の趣旨に立ち返ってご審議頂きたく思います。これまで5年間、いろいろ議論はしてきたとはいえ、制度の趣旨に立ち返って議論していただいた上で、個々のケースでいろいろご議論いただき、その上で、今後の特定防除資材の指定のルールと言ったら変ですけれども、考え方を整理していく必要があろうということです。
 考え方を整理した後でやるべきではないか、というのもごもっともなのですが、これまでの経過もあるので、何か具体のものがないと考え方が整理しにくいだろうということがあって、こういう場を通じてぜひ委員の方々にご議論いただきながら制度を形づくっていければと思っております。そもそもは、先ほど食品で説明したとおりの趣旨ででき上がっている制度であると、これは間違いない事実でございます。

【中杉委員】 逆に言うと、申請者の方が、どうして特定防除資材のところに申請してこられたのかという話があるのだと思うのです。そこを、まずお聞きしないと、それがどういう意味を持っているかということも判断できない。言われたことを、それでは「はい、そのとおりです」というふうに、ここで納得するという話では必ずしもないですけれども、どういう意味でここに申請されたのか。確かに、本当に農薬の試験をやるとすると非常にたくさんの試験をやらなければいけないので、こちらの方は、それほど過剰な規制はやらないようにしましょうということですから、そういう理由はあるかと思いますけれども、それなりに根拠がないと、みんなこちらへ来てしまうんじゃないかという、そういう心配がありますので。

【森田座長】 はい、お願いします。

【農産安全管理課長】 一般的に化学合成農薬ですと、中杉委員のおっしゃるとおり、相当膨大な試験がないと登録されないというのも事実なのですが、一方で先ほどご紹介しましたデンプン水和剤のようなものが登録農薬としてあるのも事実でございます。その辺は、通常化学合成された農薬の登録が大変だというイメージが強うございますが、実際のところ、登録されている農薬をよく見ると、例えば食用油なども登録農薬でちゃんと効果を表示して売っておりますので、決して登録制度がすべての農薬に対してハードルが高いということではないということは、まず、ご理解いただきたいと思います。
 その上でどうして特定農薬に来たのかというのは、よく聞いていないようなので、その辺は宿題として、また聞いた上で次回ご紹介するということにしたいと思います。

【森田座長】 ほかの先生方は、いかがでしょうか。

【中杉委員】 具体的な中身のところで、試験をされる中で、水に溶けないからできないというのが結構たくさんあるのですが、ものによっては水に溶けなくても微粉末にして試験をしているものもありますし、別のあるものについては水に溶けないからしないという部分があるので、ちょっと全体のバランスがおかしいのかなというふうに思います。
 例えば、急性経口毒性試験のところなんかは、投与方法としてTween80の1%水溶液に懸濁して投与液を調整して経口投与したと。90日間の反復毒性試験のところでは、これは粉末だからやらないと。もう少し後ろに行きますと微粉末にして投与して試験をしたというようなことがあるので、全体として、ではこのものは何なのだろうか。ほかの化学物質でも、水に溶けないもので幾らでも試験をやっているわけです。分散剤なんかを使って。いろいろな成分がありますから、もし、それが覆っているのではなくて、実際に何かが溶け出してきいているはずなので、その成分が溶け出して微量でも問題が出てくるということがあるわけです。ですからそういう形にしないと、変異原性試験にしても90日間反復毒性試験にしても、実際には見ていないのだろうと。
 それから文献検索は、何について文献検索されたのだろうか。有効成分として出されている、一つ上げられていますけど、これについて文献検索されたのか、それともヒノキとして文献検索されたのか、その辺もはっきりしない。そういう意味では、全体として、これだけではよくわからないというのが私の感想でございます。

【森田座長】 あとは、白石先生、このLC50の値が数値化されているのですが、これについて何か先生のご感想はございませんか。

【白石委員】 これは、粉末が溶けない懸濁状態でやっている試験で、その懸濁状態の重さをはかっているということだと思うのですけれども、そういう意味で、水に溶けたものが何か効いているだろうという気はしますから、そういう意味では、活性成分があるのかなという印象は受けます。魚毒性あたりは、何かあるのかなという印象は受けますけれども実態はわかりません。

【森田座長】 要するに葉っぱにしては結構強そうに見えますよね、この数字だけを見ると。それについてはどういうふうに評価されておりますか。

【中杉委員】 化審法の監視化学物質、今の制度で言うと96時間LC50が10を下回ると監視化学物質になります。それより上ですけれどもそんなに高い値ではない。だから試験の方法がこれでいいのかどうかということも含めてそんなに安全だとは言い切れないのではないかというような感じがいたしますけれども。感想だけです。

【山本委員】 2つ、3つあるのですけれども、1つは、このヒノキの葉は何ヒノキなのでしょうかね。これ、日本ヒノキなのでしょうかね。ここに有効成分ピペリトールという、これは抗菌作用があったヒノキチオールというようなやつだと思うのですけれども、台湾ヒノキでは結構昔から見られているのだけれども、日本ヒノキにはないと言われていて、最近、分析精度が上がって、やっぱりあるのだと。非常に微量だけれどもと。こういう話ですから、物によってはもっと強い活性があったり、あるいは逆に薬効がなかったりというような振れが出てくるのではないかなと。ヒノキの種類によってはですね、そういうことが一つあります。
 それからあとは、少し話題になっておりました水産動植物の関係で、今、中杉先生が10を上回っているのでという話だったのですが、最後のシュードキルクネリラ、これのデータでも12.5mg/Lなのです。そうしますと、先ほど、冒頭説明があった1m2に1kgぐらいまくというような話になってきますと、リスク評価でいくと、かなりの量になるわけです。ハザード評価ではまあまあいいということであっても、暴露量の問題が出てくると、さっきの魚も含めてですけれども、そこらはどうなるのかなというところがあるのではないかという感じがちょっといたします。
 それと、もう一つは、除草効果よりも殺菌効果が恐らく強い物質ではないかということから見ますと、これだけの大量のものを土壌の上にずっとまいておくということになると、これは今のリスク評価の仕組みの中に入っていませんが、土壌微生物に対する影響というのは相当あるのではないかなと。環境サイドから言えば、そのような感じがいたします。

【森田座長】 ヒノキ林の下には、こんなのがいっぱい落ちていてということではあるのだけれど、実際に、これを例えば水田に適用すると、心配なことがないわけではないという、そんな形になりますでしょうか。

【山本委員】 水田ももちろんそうですけれども、畑地でも斜面のようなところの畑だと水系に結構行くのではないかなという感じはいたします。量が量ですから。

【森田座長】 ほかに先生方から、何かご意見はございますか。

(なし)

【森田座長】 それでは、現在の段階では、この物質についてもう少し情報を集めておいた方がよいかなというふうに向かっておりますが、よろしいでしょうか。いろいろな先生から、こういう情報も要るんじゃないかという意見が少しございました。

【根岸委員】 残留、その他、いろいろあると思うのですけれども、この後に何かものをつくった場合に、何か影響があるのではないのかなと。除草をうたっているわけですから影響がないわけは多分ないだろうと思うのですけれども、これだけのものを入れた場合に、いろいろな形で害が出るんじゃないかという気がするので、後作物への影響というのをやはりちょっと考える必要があるのではないかなという気がします。

【森田座長】 改めて根岸先生からも一つ追加されましたが、もう少しとるべき情報というものをとってもらってから、次のステップに進んではどうかという方向にあります。ちょうどいろいろなことが発言されましたので、少し整理し切れていないところがあるのですが。中杉先生がおっしゃったのは、毒性的な試験にしても、ある場合にはあるし、別の場合にはないというので、少しばらばらし過ぎているのではないかというところから始まり、それから環境への影響のところは、リスクアセスメントは、大量にまくということも含めて、ある程度の概略的なものを少し考えておく必要があると。今日の委員会では、全部そこまでは計算しきれないという状況にありますので、それについてはお願いをすると同時に、それから、最後に根岸先生が、山本先生も少しおっしゃっていたのかもしれませんが、実際に使われた後の影響、後作物への影響とかですね。その辺のところも本当は必要ではないかという、そういう議論がありましたので、事務局の方で、もう一度整理していただいて、必要な情報を集めていただくようにお願いできますでしょうか。

【農薬対策室課長補佐】 はい、わかりました。
 今後事務局で整理して、また必要な資料を整えていきたいと思います。この中で土壌微生物への影響だとか後作の話ということになりますと、例えばどういうふうなデータなり資料があったらいいのかというところでは、お話をいただいた委員の方々にご相談させていただきたいと思いますので、そのときはよろしくお願いいたします。

【森田座長】 それでは、ご発言された先生方、ご面倒でございますが、いろいろ相談に乗ってください。

【中杉委員】 私が一番最初に申し上げた話が1つ、残っていますので。これは、これについてではなくて、次のレッド・シーダーも同じだろうと思いますので、そこら辺のところを同じような形で整理をしていただいて、ちょっと事務局の方で資料を何か用意していただけませんか。議論できるような。今日は、ばらばらになってしまうので、議論はできないと思いますから。私が問題点として指摘させていただいた特定農薬として審査する対象というのは何なのだろうと、もう一回改めて共通理解を持っておいた方がいいように思いますので。

【森田座長】 そこにもう一回戻ってしまいますと、次のテーマに進めなくなってしまっているのですが。そこだけは、ちょっと整理しておいたら。

【中杉委員】 いや、これは今回、どういうふうな形で出されたのかということを情報として欲しいというふうに、私申し上げましたので、次のあれについても同じような質問をさせていただきそこら辺の情報を整理していただきたい。

【森田座長】 それではもう一回、その次、ウェスタン・レッド・シーダーの蒸留抽出液というのが出てきますので、そこでまた中杉先生から、議論をいただくことにして、したがって2番目の、このものについてのご説明をお願いいたします。

【農薬対策室課長補佐】 それでは、私の方から資料の4-2に沿って説明させていただきます。
 資料の下の方にページがございますので、参考にしていただけたらと思います。
 今回、資材として出てきておりますのが、ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液というものでございます。内容は、カナダ産のウェスタン・レッド・シーダーというもの、オガ屑だとか端材を使ったものでございまして、製造方法といたしましては、オガ屑から高温高圧水蒸気蒸留によって抽出されたもの、これを蒸留抽出液というふうにしております。抽出条件によりまして抽出液の成分比や濃度が調整可能だと。いろいろなものが出てくるということで、目的に応じた抽出液が得られるということで、今回、特定防除資材として出ているものにつきましては、その上にあります規格のものが対象となるということです。オイル濃度では800から2,500ppm、7員環総量が430から700ppmといったようなものが規格だということになります。目的に応じた抽出液ということになりますと、こういう病害虫防除のほかには化粧品だとか入浴剤だとか、そういうものにも使用されているものというふうになっております。
 次のページに移りまして使い方でございますが、土壌改良とかカビ病対策とか、そういうものに使えるということで、このものにつきましては、既に土壌改良剤的な使い方をしていると。そのような中で、土壌の性質をよくする、また静菌効果とか、そういうものが認められているということでございます。原液または希釈液を土壌に散布したり土壌に潅水したり、また植物体に葉面散布したりするような使い方でございます。
 このもの、資材の起源というところで、カナダの原住民は古くからこのものを使っていたというような記載がございます。
 続きまして、次のページ、3ページになります。薬効に関する資料でございます。
 まず、シャーレ内で行った試験とほ場試験の二つに分かれております。シャーレ内で行いました阻止円を用いた試験では、20倍の希釈液では4種類の病菌、データにつきましてはお手元のファイルの中にありますけれども、トマト黒点根腐病菌やミツバ根腐病菌、ハクサイ軟腐病菌など4種類の菌に対して、それから10倍希釈液ではバラ根腐病菌の菌糸の成育を完全に阻止したというようなデータがございます。また、ほ場試験につきましては、ホウレンソウや芝、ハクサイ、バラなどを用いてやっております。結果につきましては、アザミウマとかコナジラミに対しまして強い忌避効果が認められたといったような一方で、コナガやヨトウムシには効果が低いといったような内容、またコガネムシの幼虫の発生において差異が認められたといったようなものがございます。
 続きまして、次のページ、安全性に関する資料の概要でございます。
 薬害につきまして、これは先ほども申しましたけれども、抽出条件によりまして成分がいろいろ出てくるということがございまして、先ほどお話ししました規格よりも高濃度の抽出液を葉面散布しますと葉の黄化や薬斑を生じるおそれがあるといったようなことから、植物に処理する際には規格に合った抽出液を使用することが必要であるとしております。
 続きまして人畜に対する安全性ということで、まず急性経口毒性試験でございます。ラットを用いまして、一群雌雄各5匹、被験物質といたしましてウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液を用いております。被験物質をそのまま経口投与いたしまして、14日間観察しております。結果でございますが、投与量といたしまして5,000mg/kgを用いております。死亡例は認められなかったと、また、症状発現は認められなかったということから、無毒性量は雌雄とも5,000mg/kgを上回るというふうにしております。
 続きまして、変異原性試験でございます。Amesらの方法によって、変異原性を検定したとしております。被験物質はウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液と、オイル濃度で1,000ppmというものでございます。本試験につきましては、5,000μgを最高とし、5用量で行っております。結果といたしましては、いずれの菌株においても溶媒対照と比較して2倍以上の復帰変異コロニー数を増加させることはなく、用量依存的に増加することもなかったとしております。本被験物質につきましては、陰性というふうにしております。
 続きまして8ページに行きまして、90日間反復経口投与毒性試験です。これにつきましてはデータの提出ではなく文献が来ております。原料であるウェスタン・レッド・シーダーにつきましては、北アメリカ先住インディアンが古くから食用、薬用として服用してきているということで、長期間服用しても問題がないものと判断し、90日間反復経口投与試験を省略しております。
 資料の1から4までございまして、これにつきましては、お手元のファイルの中にも記載しております。幾つかご紹介いたしますと、資料の1につきましては食用としての利用といたしまして樹木の内皮、内側の皮を生または乾燥させて食用にしていると。また、樹木のヤニについてはチューインガムとして利用されているといったような記述がございます。また、薬用といたしましては、解熱作用や鎮痛作用を持っているというふうなことでございます。また、資料2につきましては、レッド・シーダーの抽出液は一般細菌に対し抗菌性を有していると。また、抗カビ性を有しているというようなことの記載がございました。
 続きまして9ページに移りまして、暴露評価に係る試験ということで五つの試験が提出されております。
 まず10ページに参りまして、皮膚感作性試験でございます。モルモットを用いまして、被験物質としてウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液、オイル濃度1,000ppmのものを用いております。医薬品の毒性試験法のガイドラインに沿って行っているということで、感作の回数を4回用いています。被験物質は、原液のまま使用しております。24、48、72時間後の皮膚の状況を観察しました。その結果、ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液あるいは0.1%DNCB溶液の塗布部位におきまして紅斑及び浮腫は認められなかったということから、ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液には皮膚感作性はないというふうに判断しております。
 続きまして、12ページに移りまして、皮膚一次刺激性試験でございます。ウサギを用いまして、雌3匹を用いてやっております。被験物質といたしましてウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液、オイル濃度1,000ppmを用いております。被験物質を原液のまま使用して、動物の背中皮膚に適用しております。Daraizeらの方法によって試験を行っております。その結果、健常部位では、いずれの個体にも皮膚反応は認められなかったと。また、損傷部位において、除去1時間後には3例中3例に、ごく軽度の紅斑が認められましたが、除去48時間後には完全に消失したといったようなことから、ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液は、健常部位では認められないような非常に弱い皮膚刺激性を有するものと判断するとしております。
 続きまして、皮膚貼付試験でございます。14ページになります。これは、成人を用いまして行っております。ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液、オイル濃度1,000ppmを被験物質といたしまして、上腕内側の皮膚に張りつけまして、その後の影響を見ております。肉眼判定及びレプリカ法による顕微鏡判定を行っております。その結果、肉眼判定では全員陰性であったと。しかしながら、顕微鏡判定の結果では若干影響が見られまして、準陰性というふうにしております。
 続きまして、16ページ、眼粘膜刺激性試験でございます。ウサギを用いまして、雌3匹に対して行っております。被験物質としましてウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液のオイル濃度1,000ppmを用いまして、原液をそのまま動物に投与しております。1、24、48、72時間後の影響を調べておりまして、その結果、洗眼区及び非洗眼区、いずれの動物につきましても角膜、紅彩及び結膜に刺激性は認められなかったと。また、角膜の損傷も認められなかったことから、眼粘膜刺激性はないものと判断するとしております。
 次に、18ページに移りまして、成分分析ということで出ております。この中で、被験物質としましてABCDとありますけれども、このうちAとB、オイル濃度1,000ppm、2,000ppm、この二つのものが特定防除資材としておりますウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液であるというふうにしております。
 以下、具体的に、成分分析の結果ということで出ております。
 20ページに移りまして、対象資材に含まれております物質の構造活性ということで、7員環成分、7員環以外の成分ということで、これらの成分が出ております。
 続きまして、22ページに移りまして、魚類急性毒性試験でございます。被験物質といたしましては、ウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出オイルというのを用いております。これは、精製油10%を含む乳化液のことを指すということでございます。
 23ページに移りまして、魚類急性毒性試験でございます。被験物質は、先ほど申しました精製油10%を含む乳化液といたしまして、ヒメダカを対象に行っております。一群10匹で、OECDテストガイドライン203に準拠して行われております。濃度といたしまして、100から1,000mg/Lの範囲で5濃度を用いて行っております。98時間でみておりまして、試験の結果、表のとおりというふうになっております。96時間後の半数致死濃度は、210mg/Lとしております。
 続きまして、24ページになります。ミジンコ急性遊泳阻害試験でございます。被験物質はウェスタン・レッド・シーダー蒸留抽出液、オイル濃度1,000ppmのものを用いております。オオミジンコを対象に行っております。48時間、試験を行っておりまして、OECDテストガイドラインに準拠して行われております。本試験は、100から1,000mg/Lの間で5濃度を設けてやっております。試験の結果は、表のとおりでございます。48時間後の50%遊泳阻害濃度は、1,000mg/Lを上回ると推定されるとしております。
 以上でございます。よろしくご審議、お願いいたします。

【森田座長】 ありがとうございました。
 それではご質問、ご意見をいただきたいと。中杉先生、最初に。

【中杉委員】 いや、さっきご説明があって、これは既に使われている実績があるという説明を受けたと思いますけれども。そこら辺のところの情報もあわせて整理をしていただくと、比較表というような形でですね、ありがたいなと思っています。

【農薬対策室課長補佐】 はい、わかりました。

【森田座長】 どうぞ、委員の先生方、ご質問、ご意見を言っていただきたいと思います。

【牧野委員】 3ページの薬効に関する資料なのですが、これは、先ほどの防除効果という視点では50%以上とか、そういうことが必要というふうに考えていいわけですね。その辺のところがはっきりしないと、検討できないのですが。考え方を変えたということであれば問題にならないのですが、今までの考えでいきますと、公的な機関においての2例以上が必要だということになっています。薬効の試験のところが、あまりよくわからないのです。試験データでは、菌の阻止濃度というのを試験結果に入れていますが、これは、防除試験ではないわけです。ただ単に、菌の生育が阻止されただけです。植物体に病原菌を接種して発病させ、それをどれほど抑制するかという試験をやって、初めて防除効果ということになるわけです。その試験は公的機関で2例ということですが、この中で見ますと長野県の例が1つだと思うのですが、ほかにはこれは民間の機関なんでしょうか。
 その中も見ますと、それほど効果が出ていないと思われます。それから先ほどの例で言いますと、50%以上という点も満たしていないということで、防除価についてももう少し検討していただくということが必要ではないかと思います。各国にいろいろな知見例があれば、その辺も参考になろうかと思います。防除価について、客観的な評価ができるように検討していただいたらどうかと思います。

【森田座長】 まず、防除価50%という議論は、牧野先生、ちょっと見解をお願いしていいですか。防除価50%かなんか、そういうお話が。

【農薬対策室課長補佐】 薬効につきましては、指針の改正、先ほどお話しいたしましたけれども、薬効の部分、食品については使用実態を薬効の資料にかえることができるということで、防除価50のところは特に書いてはございませんので、この資材につきましてもそれは適用されるというふうに思っております。
 今回、その辺が明確でないということで、今現在提出されている資料をまとめますとこのような形になりましたので、さらに薬効に関する資料等を整理していきたいと思っております。整理というか、ほかにあるかどうかですね。

【牧野委員】 そうですね。具体的に、何の病害、何の害虫に対する防除効果というふうな結果のところを明確に書いていただくというのが重要と思います。何を対象に試験をしたのかということを書いていただきたいと思います。
 それから防除効果も、これを見ますと単なる記述の部分が結構ありますので、その辺も数量的に把握できるように整理をしていていった方がいいんじゃないかと思います。

【森田座長】 この種のもの、食品の場合は使用実態を防除効果と読みかえるという話ですが、しかし、この資材については、それなりに防除効果が認められなきゃいけないという認識でよろしいでしょうか。

【農薬対策室課長補佐】 はい、そのように考えております。

【森田座長】 そうですね。その点で、防除効果の検証がまだ不十分であるという認識でしょうか。

【牧野委員】 そうですね。50%を超える例が2例以上というふうに書いてありますので、そういうデータが必要かと思いますが。

【森田座長】 でも、結構重い基準ですね、50%以上って。まあ、それはそれとして。

【牧野委員】 当初私は、農家が経済的側面から見て効果があるということであれば、50%以上でなくてもいいんじゃないかという話をしたことがあったのですが、やっぱり50%以上は必要なのだという意見が大勢で、結果としてはそうなりました。ただ、その辺も多少緩くしてもいいのではないかと思います。例えば、40%以上ぐらいでもいいのではないかとかということはあるかもしれません。

【森田座長】 はい、ありがとうございました。
 それでは、ほかの先生方からのご意見をいただきたいのですが。

【矢野委員】 今論議されている部分で、先ほど参考資料の3-3で防除資材指定のための評価に関する指針というのが参考で出されていましたけど、これに基づいて、今日のところで実際に出された資料についての評価を行うということだと思います。だとすれば、例えば参考資料3-3の3ページのところの2の(2)検討対象資材の薬効が確認される目安で、ここに2例以上の試験結果とか通常の防除価の50以上とか、いろいろありますが、こういったことを前提として、ここの委員会の場にむしろ出されるべきでは。そこはチェックをされて整理をされた上で、当然、評価にかけられるものととらえていますが、その辺の経緯はどうなっているのでしょうか。

【農薬対策室課長補佐】 詳しいところは、ちょっと確認させていただきたいと思います。ただ、この指針自体も幾つか改正しておりまして、この資材につきましては、かなり当初に依頼がありましたので、必ずしもすべて指針に沿った形ではない部分もあるかと思います。

【農産安全管理課長】 要するに、時の経過として、制度ができて5年以上たってきているわけです。まさに、これこそ特定農薬だと申請がされているのと同時に、この委員会での指針も検討が進んでいた関係もあって、指針の整備と申請の受け付けの関係が、必ずしも指針ができてから受け付けたとなっていないものもあるので、今、矢野委員が言ったようなケースは出てきていると思います。ですから、そういったケースの場合には、指針整備前のものなどで必ずしも現在の指針から見て合致しないものがあると思うのですが、前々回の議論では、この指針も原則だからという委員のご指摘もあったことも踏まえれば、まずは35に絞り込んだので指定の審議をしていただいて、まさに今現在の指針に照らして試験がいるよというご指摘をいただければ、その時点で必要なデータなどを整備していくというように進めたいと思います。申しわけないのですが、そういう時の経過をご考慮いただきたいな、ということでございます。

【森田座長】 ほかに、ご意見はございませんでしょうか。

【山本委員】 私も、中杉先生じゃないですけど、よくわからなくなってきたのですけれどもね。この抽出液をどんどん精製していって、ここに含まれている何でもいいのですけれども一つの物質にしたら、これは通常の登録の方にまわさないといけないのですか。単一の物質にしたら。もとが天然物だったら何でもいいということではないですよね、登録農薬だと。そうすると、ラフにやった方がいいということに、楽な安全性試験で済むということになりはしないかというような感じがするのです。いや、それでどう考えたらいいのかなということで、さっきからずっと私は考えていたのですけれども。

【農産安全管理課長】 これも5年間の経過の中でいろいろあったということなのだと思うのです。特定農薬が別に楽なわけではなくて、5年たって3つですから、決して楽ではないのだろうと思います。先ほど言いましたように、既に食品を主成分とする登録農薬も出てきております。普通の化学合成農薬を皆さん思い浮かべるので、楽ではないと思われますが、登録農薬は登録制度の中で非常にバラエティーに富んでいて、合成化学農薬のような安全性に関する試験の提出を要しないものも幾つもございます。ただ、この制度が始まって、応募があったと言うと変ですけれども、指定してくださいと来たものの積み重ねが、最初は700あって、ようやく35に絞り込んで見てみると、個別の資材について、これは登録制度において処理した方がいいんじゃないのかとかという、そういう議論が合同部会で始まっているという理解をしています。今後、こういう議論を通じてそういうルールというのでしょうか、考え方の整理もさせていただければなと思っております。

【中杉委員】 今の話でここで我々が考えてもなかなかわからないところがあるので、先ほど申し上げたような形で、申請をされているところが特定農薬と申請した理由ですね、どうして特定農薬として申請をしているのかというのをいろいろ言っていただいて、それを見ながらこれは妥当である、これは妥当でないという整理をしていくと、何となく決まってくるのかなというふうに、私は思います。今、ここで全部を考えてというわけにはいかないので、とりあえず今申請されているところにそれを尋ねていただいて。これから、特定農薬として新たに申請をされてこられるところには、そういうものをつけていただくというようなことにしたらいかがかなという意味で、先ほど申し上げたわけですけれども。

【森田座長】 今の中杉先生の、ちょっと私も、まだ、そこのところが詰め切らないのですが。つまり、申請された方がどういう意図で入れたかなんていうのは、それは特定農薬にふさわしいからここへ提案したと、それ以上のことはだれも答えられないような気もするのだけど。

【中杉委員】 いやだから、なぜ特定農薬としてふさわしいと思ったかという話ですね。農薬の登録制度があるので、そこに出せばいいではないですかという話です。本来その道はあるので、そこではなくて、こっちに出せると考えたのはなぜなのかという話です。

【森田座長】 いや、出せるかどうかは別として、それがふさわしいと思われたから出されたのだと思うのですよね。それ以上のことが何かあるかしら。

【中杉委員】 だから、どうしてふさわしいと思ったかという話は理由は当然あるはずだろうと思うのです。

【森田座長】 極めて自然由来だからじゃないの。

【中杉委員】 いや、自然由来という話は、変な話を言うと自然由来というといろいろなものがありますからね。

【森田座長】 いや、もちろん。だから、いろいろなものの一つですよ、これ。そういう意味では。

【中杉委員】 うん、だからそれでいいのかどうかと。特定農薬というのは自然由来を受けるのですかという話になると、それは、そうではないですよね、今の形では。自然由来だと思われたというのなら、それは自然由来だと思ったから出したのだと言っていただければいいわけで。

【森田座長】 それで、その次に、そういう答えが返ってきたら。

【中杉委員】 いや、その理由だけじゃ受けられないですねという話になる。と私は考えているということで、ここで議論していただければいい話です。

【森田座長】 中杉先生のおっしゃっていたのと山本先生のおっしゃっていたのは、少し違うんだと思うのです、趣旨が。

【山本委員】 もちろん趣旨は違うのですけれども、基本的にはそこだと思うのです。法律は、その原材料に照らし、人畜も諸々に安全なことが明らかであるものを特定農薬にすると書いてあるわけです。我々は、自然由来だからといって決して明らかということではないわけです。だから明らかであるということを証明するデータを出してくださいと、こんな話だと思うのです。そういう意味で、幾つかの物質が含まれているこの抽出液そのものであれば、何か自然から抽出したものだからというだけの話ではうまくいかないですよねと。どんどん精製していって、もっときれいにしたものであれば、通常の化学農薬と同じような登録のプロセスを経るわけですよね。だからどう考えるのかがよくわからないという。まさに、本当にわからないのです。どう考えたらいいのか。
 だからまず、ここに出てくる資材として、原材料に照らし明らかかどうかと。これは、本山先生たちが5年前に、これはよくわからないから保留にしようと、あるいはといったようなことの整理をしながら、今、40幾つ残ってきているわけですよね。これを順番にやっていきましょうと。だけど、まだ我々としては明らかだと言えないから、いろいろなデータを出してもらいましょう、ということで。とは言いながら、特定農薬の制定の趣旨から考えればそんながつがつやることはないじゃないかということがあって、少なくとも、この辺のデータは見たいねという話になってきているということです。そうすると、今、ここに出てきているものが本当に明らかなものだと委員会が一致して言えるだけのものは見せていただきたいなという、それだけの話ですけれどもね。

【森田座長】 ああ、そうですか。
 農薬の歴史をずっと振り返ってみても、例えば、ピレスロイドなんていうのは、もともと天然物から見つかり、それを化学合成を含めて改良したのが現在の形になっていると言えなくはない。そういう状況で、山本先生は天然物だからといって即座に安全なものとは言えない。そういうものと、特定農薬というこの仕組みの持っている意味とが、なかなかきれいに説明し切れないところが今残っていて、ケース・バイ・ケースでやるのかという状況に今のところあるのだろうと思うのですけれどもね。
 それでは、どうぞ、先生方、ほかにご意見を。

【中杉委員】 今の議論に絡んで言うと、次のあれに行ってしまいますが、電解液だとか木酢液の話は、こういうふうな規格ってつくりますよね。規格を特定農薬につくるといったときに、前回も議論になりましたけれども、その規格に合致しているかどうかを、どうやって、だれが、どう担保していくのかという話がありますよね。その部分は、多分、特定農薬だったら、ないわけです。そんな規格をつくらなきゃいけないようなものが特定農薬になっていいのだろうかというの、私もそこが疑問なのです。だからその辺をもう少し考え方を整理して。それでもいいのだというのが一つの整理なのですけれども、私もずっと考えてだんだんわからなくなって。
 一番最初は、農家の方が普通使っているものが、今まで使っていたものを使い続けたら、農薬取締法が変わって、それは禁止されて罰則がつく、そんなばかなことはないだろうということから始めたと思うのです。それが、作って販売するところまで、今話が広がってきているわけです。さらにその中でも食品なら、これは販売はないですけれども、だれが見ても大丈夫でしょうと。規格なんかをつくらなくても、ある意味では別な形で規格がつくられているから大丈夫でしょうという話なのですが、今度は、そうではなくて、こういうふうな規格でなければいけないといったときに、ではそれを、だれが、どうやって担保するかという話まで少し入ってくる。それをどうするのかというのがちょっとわからなくなってきて。
 私も本当に山本先生と同じでわからないのです。私はこうしろと言っているわけではないので。ここで整理しておかないと大変だろうと。今、幾つか出てきたのでそういう議論ができるのだろうというふうに思っているものですからさっき言ったようなことを申し上げたのですけれども。

【森田座長】 ほかに、先生方から、ご意見はございますか。
 この議論をずっと突き詰めていくと、この程度ならいいんじゃないのという、それぞれの先生方の主観による部分に、行ってしまうところもあって、もう少し客観的な指標を含めてどうやってやるかというもの。しかも、それも具体例を重ね上げないとなかなか進まないような気もいたしますが。とりあえずこのシーダーについて言えば、現在必要とされる情報の一部がまだ欠落しているようであるというのが先生方のご意見にそろってあるような気がします。今日ご発言いただいた先生方は、少なくともこんな情報は要るよというのをご指摘いただいて、あるいはご指導いただいて、そろえるという方向でよろしいでしょうか。

(異議なし)

【森田座長】 相当時間も押し迫ってまいりましたが、今日、特定資材指定のための評価にそのまま突き進めなくて、もう少しデータをいただいてという状況になってしまいました。根本的な部分で、まだ、少し消化しきれていないのかもしれませんですね。
 次の議題に進みたいと思います。次の議題は電解次亜塩素ソーダですね。これは、前回、継続審議になっていたものでありまして、これについて事務局の方からご説明をお願いします。

【農薬対策室課長補佐】 それでは、資料の4-3、電解次亜塩素酸水に関する規格について(案)について、資料に沿って説明させていただきます。
 この資材につきましては、第7回の合同会合のときに事務局の方から、社会通念上、一定の性質を持つと判断されない資材については定義的な規格を設けることはいかがでしょうかというような提案があって、了承されたところでございます。一般的に、先ほどのご議論でもございましたように、社会通念上、一定の性質を持たないということになりますと、要は成分が一定しないといったようなこと、安全性を確保するための試験の設計がうまくいかないといったようなこと、またラベル表示がないために使用者が常識の範囲内で使用したとしても何らかの影響が出てしまうことが懸念されるといったようなことがございますので、対象となるものを、どういうものであるのかということを規格で明確にした上で、今後、必要な試験なり資料の整備をしていけたらなというふうに考えております。
 したがいまして、電解次亜塩素酸水の規格ということでお話しさせていただきます。
 これにつきましては、電解次亜塩素酸水関係団体に確認いたしまして、次のような内容が考えられるということです。塩化カリウムまたは塩酸と飲用適の水を用いて生成された電解次亜塩素酸水であって、pHが6.5以下、有効塩素濃度10から60mg/kgのものと、このような規格のものを、今後、特定防除資材の候補として議論していくための電解次亜塩素酸水の規格ということで、ご意見を伺えたらというふうに思っております。よろしくお願いいたします。

【森田座長】 ありがとうございました。
 それでは、これにつきまして、ご意見をいただきたいと思います。

【中村委員】 次に出てくる木酢もそうなのですけれども、これは今までも議論にずっと出てきていますとおり、実際にユーザーが手にするのは、ここで言う木酢液でもないし次亜塩素酸水でもないわけです。あくまでも手にするのはハードであって、それをユーザーが使って、みずからつくり出してそれを使うということで、そういう意味では実際にそのものを手にするわけではないので、何らかの規格というのは当然必要で、先ほど中杉先生からありましたとおりそうなってくると、だれが、どこで、そのとおりのものができているかというのを当然チェックする必要があるのではないかなというふうには思っています。
 当然、そういう意味では、このような規格というのを提案していただくというのは非常にいいとは思うのですけれども、1点、質問があるのです。ここでpHを6.5というふうに規定しているのですけど、私、実際に電解水というのを消毒等に使った経験がありまして、いわゆる病院なんかで扱っているような手洗いの消毒とか、そういう面については6.5とか、その程度のものも使われているらしいのです。病害虫に対する効果という面ではもっとpHが低くないと安定した効果を示さないという経験があるのですけれども、確認されて6.5というものを出されているのか、その辺をちょっと質問させていただきたいと思うのですが。

【農薬対策室課長補佐】 今、中村先生の方からご指摘のあったところなのですけれども、今回、ここで規格として提案させていただく規格なのですが、次のページ、裏側を見ていただきますと、規格の内容ということで書いてございます。今回、事務局(案)としてお示ししているものなのですけれども、該当的には強酸性電解水と微酸性電解水と、この二つが中に含まれるような状況になっております。今までに電解水のご審議の中でお示しした薬効試験の中には入っていなかったのですけれども、そういうようなデータも提出されているようですので、次回、整理した上でお示しさせていただきたいと思います。

【森田座長】 それから、もう一つ。中村先生がおっしゃったことは、電解水のこういう水の方で記述するのはあるのだけど、むしろ装置の型式認証の方がよりちゃんとしているのではないかという議論がちょっとあったかと思うのですが、それについては、どういうふうにお考えになりますか。

【農薬対策室課長補佐】 資料に記載しております電解次亜塩素酸関係団体というふうに書いてありますが、こちらの方に確認いたしましたところ、加盟している会社の中で共通の規格をつくっておりまして、機械としてある一定のものしかできないということです。、操作すればできるんですけれど、ある一定の規格のものというのをつくって、それに合格したものを団体の認証みたいな形でやっているというふうに言っています。したがいまして、認証された機械であるならば、ある一定の品質のものが出てくるということになっております。

【中杉委員】 森田先生の型式認証という、私も、自動車なんかは型式認証ですから、自動車の排ガスは、そういう方向がいいのだろうと思うのですが、今、電解水の団体が認証している、これは、あくまでもグループですよね。あるグループですよね。だけど、この場合に、特定農薬であれば、それ以外のだれが使ってもいいはずなので、そういう形にしておくと、またおかしな話になりませんか。

【農産安全管理課長】 ちょっと企業に聞いてみないとはっきりは言えませんが、先ほどの天敵農薬の例を見ていただくとわかりますけれども、すべての天敵がいいとしているわけではなくて、あれの場合には規格として都道府県区域の中で採取されたものという一つの規格を設けた上で、その規格を担保する措置として増殖はだめよと通知しています。それをどうしようかと今、検討している段階なんだと思うのです。ですから、概念上は、ある特定の、今ここで提案したようなものの規格が電解水としてはあって、それを生成する装置という形では可能だと思います。では、それをどう担保するかという部分については、通知の中でどういう対応ができるのかというのは当然、検討が必要だろうと思います。

【中杉委員】 基本的には、農家の方、少し科学的な知識をお持ちの方が自分で電解装置を使って同じものをつくっても、このものがつくれればいいわけですよね。だから、それをどう担保するかというのは結構難しいなと思うのと、それからもっと細かい話を言うと、これ塩化カリウムである必要は全然ないわけですよね。塩化カリウムと塩素である必要は。例えば食品の方は食塩を使っている。食塩ではコストが高いから、多分、塩化カリウムなのだろうと思うのだけれども、これも何か定義的には変な話が。その辺、全体としてどうつくり込むかというのは難しい、しっかり考えないといけないなという感じを持ちました。やっぱり型式認証をするというと、型式認証がいいとは思うけれども、では農家の方が使うという話にはならないなと。その辺は特定農薬の本来の趣旨からいくとちょっと外れるなと。

【農産安全管理課長】 おっしゃるとおりだと思います。ただ、一方で、前回、安全性の試験などが相当、指針に従ってやられた試験にプラスアルファで問われていますので、そもそも何で規格を決めるのということを第7回の委員会で議論したように、やっぱり安全性の試験を求める以上、何らかの規格を提示して、その規格で安全性の試験をやってもらわないと先に進みません。まずは、安全性の試験をやる上でこの規格でいいかどうかということでご審議いただきまして、安全性をパスした上で、恐らく、中杉委員がおっしゃるように、それをどう担保するのという部分は当然出てくるだろうと思います。安全性の試験はまだかかると思いますので、できれば試験をつくる団体はここの団体でございますので、一度この規格でご了承いただいて、それで試験を実施した上で、その後問題がなくて指定ということであれば、その担保措置をどうするかという、そういう頭の整理が一番混乱なくいくのかなと考えていたところでございます。

【農薬対策室課長補佐】 すみません。1点、補足説明させていただきますと、確かに塩ということではどれでもいいのかもしれないのですけれども、以前、電解水のご審議の中で、臭素酸の観点のご指摘があったかと思います。塩化ナトリウムをもとにいたしますと臭素酸の発生が見られるということから、団体の方で検討いたしまして、今回、塩化カリウムというもので臭素酸の含量を抑えるような措置ということになっております。
 以上です。

【森田座長】 はい。それは、だから、不純な塩化ナトリウムを使うと臭素が入っているという話で。

【中杉委員】 食塩だといけないので、塩化ナトリウムだったらいいのだろうと思いますけれどもね。

【森田座長】 純度の問題ですよね。
 それから、中村先生から効くのはやはり酸性側じゃないかというご指摘が少しあったので、そうするとこの有効性とか何かということを含めて試験をやったときに、pHごとにデータをとってもらう必要がございますか。中村先生。

【中村委員】 私以外の方のいろいろやられた経験のある人の話を伺いますと、さっき強酸性水という話がありましたけれども、確かに強酸じゃないと効果が出ないという話で、pHも6.5というのはちょっと甘過ぎるのではないかなという印象があります。その辺の境目がどこかということはちょっとわからないのですけれども、もう少し低いところに持っていく方がいいのではないかなと思いますので、その辺はぜひ検証していただけたらなというふうに思います。

【森田座長】 結構難しい宿題が、どんどん残っているのですが。例えば、pH2なんてものがもしあったとして、これを1,000倍に薄めてもpH5ぐらいにしかなりません。いや、魚毒性なんかを調べると、結構効いてきそうですよね。だから、最後のでき上がった姿を想定しながら、試験をやらなくてはいけないと思うのですが、少し何か工夫がいるかもしれませんね。
 それで、規格(案)として、とりあえずこの方向でいいですか。それとも、この場でまとめ切れないのですが、今言ったpHをどうするのかという議論と塩化カリウム以外の塩と一定臭素を含まない塩というのは原理的に可能ではないかという議論と、そのあたりを含めて、ほかに先生方からございますか。とりあえず、試験に入っていただいて。

【竹内委員】 先ほど中村先生から、pHは低い方じゃなきゃ効かないのではないかというお話があったので。ちょっと現場でどうかというのはよくわからないのですけれども、抗菌活性だけ見ると、pHが中性域の電解水でもいいというデータもあるのです。ここで強酸性と微酸性で中性のところは除いているというのは、抗菌活性の方からいくと、どういうことなのかなというのがちょっと疑問だったのですけれども。

【森田座長】 いや、それなりに効くと思いますよね。かつてプールなんかにさらし粉を投げ込んでいましたが、それなんかはアルカリ性ですよね。塩素や次亜塩酸イオンなんかでも、効いているところはあるのですが。でもこれは業界団体が、こういうものであるというふうにご提示されているという状態であるかと思うのですけれども、アルカリ側も考えなさいというと。

【中村委員(?)】 効果があるのであれば、構わないのです。

【森田座長】 竹内先生、効果があるのであればよろしいですか、この形で。

【竹内委員】 現場の効果は見ていないのですけれども、抗菌活性試験では結構、塩素が30ppmぐらいでいいデータは出ています。

【森田座長】 したがって、弱酸性にこだわる必要はないと。中性よりでもいいと。

【竹内委員】 そうですね。効果があるのであれば、それでもいいのではないかというふうに思ったのですけれども。

【森田座長】 ただし、これで。

【竹内委員】 ちょっと、私がデータをもらったところはこの業界には入っていないということなので、この先どうなるかというのはちょっとわからないですけれども。

【森田座長】 でもこれ、電解でつくっていますから、基本的には微酸性側にいくのだと思うのです。だからそれを電解でつくらないで、例えばブリーチみたいな次亜塩酸ソーダからそれを希釈してつくるとアルカリ側なんですよ、きっと。

【竹内委員】 細かいところはよくわからないのですが、そういうものがありますよという話をちょっと聞いたものですから。

【森田座長】 したがって型式からいくと多分、こうなっていくのだけど、いろいろな塩素製剤のつくり方が存在するので、それによってはいろいろな組み合わせがあるかもしれません。とりあえずスタートするために、どこかから出発しなければいけないというところではあります。
 とりあえず業界団体の方がこれでやりたいという状態ではありますので、一旦この方向でスタートすると。ただしそれ以外の選択肢が本当はあるよということを頭に入れながら進むということでよろしいでしょうか。

(異議なし)

【森田座長】 ありがとうございます。
 それでは、引き続きまして、次の方に行きたいと思います。
 木酢液の検討状況です。ご説明をお願いします。

【農薬対策室課長補佐】 それでは、資料の4-4、木酢液の検討状況についてということで、資料に沿って私の方から説明させていただきます。
 まず、継続してご審議いただいている資材でございます。第6回の合同会合におきまして、変異原性試験の結果から陽性という結果が得られていることから、さらに安全性に関する試験を行うべきではないかというご指摘を受けているところでございます。また、木酢液につきましては、ホルムアルデヒドを含むということから安全性の議論は慎重にすべきだといったこと、また原材料や製法の違いにより成分のばらつきが生じるので、指定する場合の条件を事務局で整理するようなことといったようなご指摘を受けているところでございます。
 今回、第6回の合同会合のご指摘を受けまして、変異原を見るための試験の上位試験と位置づけられております小核試験の結果が提出されています。このもの自体は第9回の合同会合にもお示ししたデータなのですが、そのときにご議論いただけませんでしたので、今回、改めて提出するものでございます。
 資料の4ページをめくっていただきまして、お願いいたします。
 3種類の小核試験が提出されております。
 まず最初に、ベイツガ・スギ・ヒノキ木酢液を被験物質とした小核試験でございます。マウスを用いまして、検体を純水に溶解して三つの用量でやったものでございます。このベイツガ・スギ・ヒノキ木酢液につきましては、平成16年の変異原性試験の中で陽性反応が認められていたということで、今回、小核試験を行っております。小核試験に用いました木酢液につきましては、平成16年に製造したものを、そのまま置いておいて被験物質としているということでございます。平成16年の変異原性試験のとき、有害物質として含まれているということで、ホルムアルデヒドが3,000ppm、ベンツピレンにつきましては0.2ppb未満といったようなものでやって陽性反応が出たということでございます。小核試験につきまして、平成16年に製造されたものを、そのまま置いておいて2007年に行ったということで載っていまして、検体純度のところがバーというふうになっております。試験機関に成分を確認いたしましたところ、ホルムアルデヒドにつきましては650ppm、ベンツピレンにつきましては0.1ppb未満といった内容のものであったということです。これを被験物質として使いました結果、小核誘発性は陰性であったという結果が出てきております。
 続きまして、2枚めくっていただきまして、スギ木酢液に関する小核試験でございます。これにつきましても、平成16年の変異原性試験で原液を使った場合に陽性反応が出たということで、今回、小核試験を行ったものでございます。平成16年の変異原性試験で行った成分のものですけれども、ホルムアルデヒドが430ppm、ベンツピレンが0.1ppb未満といったようなものでございます。同じときに製造しました木酢液を用いまして、2007年に小核試験を行ったものでございます。この場合、また検体純度もバーということになっておりますけれども、試験機関に確認しましたところ、ホルムアルデヒドについては検出限界を2ppmといたしまして不検出、それからベンツピレンにつきましては0.1ppb未満といったような成分のものだったそうです。これを用いまして、マウスで行っております。検体を純水に溶解いたしまして、三つのドーズで行っております。その結果、やはり小核誘発性は陰性であったという結論になっております。
 次に、もう一つの試験でございまして、蒸留木酢液。これは、その前に使いましたスギ木酢液を蒸留したものということでございます。これを用いまして小核試験を行いました。成分といたしまして、ホルムアルデヒドが260ppm、ベンツピレン0.1ppb未満となっております。マウスを用いまして三つのドーズで、検体を純水に溶解して行っております。その結果、小核誘発性は陰性であったという結論が出ております。
 以上、小核試験の結果でございます。

【森田座長】 ありがとうございます。
 書いてありますように、少し変異原性があるということを含めてもう少し検討を引き続きお願いしていたというところが大きいかなという感じがいたします。それで特に変異原性の試験につきましては、やはりホルムアルデヒドについて、ご発言いただいたのが、ひょっとしたら、どなただったかな、安藤先生だったかな、この間ご発言いただいたのは。

【安藤委員】 ちょっと記憶にないのですが。

【森田座長】 ああ、そうですか。

【安藤委員】 この実験は、かなり物も置いておいて、実際のホルムアルデヒドの濃度が下がっていたものを使ったわけですね。それが、一つ、ちょっと疑問だなと思います。それと、小核試験は、前のがAmes系統だとすると、当然、小核試験は感度が悪くなるだろうから、出ないのは当然だろうなというふうに思います。それからもう一つは、小核試験というのはin vivoの実験ですので、ホルムアルデヒドを体に入れるということは、当然それで変わってしまいますから、ますます出ないだろうなと思います。ですからどうだという意見を言っているわけではなくて、陰性になる可能性は高いだろうなということであります。コメントになっていませんが。

【森田座長】 いえいえ。この変異原性試験につきましても、ホルムアルデヒドってAmesでほとんど出てこないんじゃないの。

【安藤委員】 私もそう思うのです。ホルムアルデヒドは、もう大昔から発がん性は十分いろいろなデータがあって、とは言いながら、これは食品の中にもあるし、いろいろなところにあると。空気中の中にもあるということで、致し方ない物質ということの取り扱いなのです。ですから、そこで変異原性を濃度が高いから問題ですけれども、むやみに強調しても全く支障がないものにはなりかねないと、そんな感じですが。

【森田座長】 ほかの先生方から、木酢液の方についてのご意見をいただきたいのですが。

【上路委員】 試験そのものについてはよくわからないのですけれども、生成の仕方、あるいは放置しておくと毒性が変わるとか変わらないとかということになりますと、非常に木酢液そのものの先ほど言っている規格というのですか、これをきちんとしておかないと毒性が変動する可能性があるということになるのだと思うのです。そうするとどういう形で規格統一をすべきなのか、あるいは製品はどういう形でその成分の検証をしていかなくてはいけないのかとか、あるいは木酢というのは、かなり大きなメーカーさんじゃなくて農家よりちょっと毛の生えたぐらいのところでも製造されているというふうに聞いていますので、そういうところまできちんと安全な木酢液を提供してもらうためにどうしたらいいのか、それをきちんと決めておかないと非常に混乱するのではないかなというふうに思います。ですから、製造方法の条件を明確化した上というふうに書いてありますけれども、これが第一条件ですけれども、その後にできたものをどういう形で安全性というものを担保しておくのかというところまで見ておく方法を決めておいてほしいと、そうすべきだと思います。

【森田座長】 ほかにご意見はございませんか。

【安藤委員】 また全然違うお話ですけれども、ホルムアルデヒドというのは結局、細胞のスライスというか、それを保存するために使う、つまり病院ではいっぱい使っているという代物でもありますので、それらとどう考え方を整理したらいいのかなということが私もちょっとわからないのですが。

【森田座長】 恐らく、難しいことの一つは、製品中のホルムアルデヒドにある種の数値目標みたいなのを入れ、そこにどういう数値を入れられるかと。例えば建材なんかはそれが入っていますけれども、それがどのぐらい入れられるかということ。そしてそれを非常に低いレベルにコントロールしようとすると、薬効そのものが消えてしまう可能性もありますよね。この辺、どうバランスをするのかというのは、何かぎりぎり考えるととても難しい仕事のような気もする。

【安藤委員】 全くぎりぎり考え過ぎると、これはよくないのです。

【森田座長】 ぎりぎり考えるとよくないという話になっちゃうよね。しかしそうは言いながら、例えば燻製なんていうのは、我々はこれに近いものを食べていますし、食品に近い部分もないわけではないと。そこにどういう折り合いをつけたらいいかという。本日お見えの先生方も、必ずしも経験が全部あるわけじゃないというところが少しつらいところかもしれません。
 ほかの先生方からございますか。ただ少し前進させておきたいのです。いつまでたっても「難しい、難しい」とばかり言っていると前へ進まないので、どういう条件ならば前へ進めることができるだろうかということをちょっとご提案いただきたいと思います。

【上路委員】 やはり、ここに事務局の方であらわしていただいた製造方法の条件の明確化、そうすることによってホルムアルデヒドがどの程度できるのかとか、そういうところを一つ調べていただくということ。それと、当然、そのときに、こういう条件でつくったものは薬効がどれぐらいなのかというデータを積み上げていただくということしかないような気がするのですけれども。

【森田座長】 ほかに。多分、相当難しいことをお願いすることに。

【山本委員】 前に進めないといけないとおっしゃったので黙っておこうかなと思っておったのですけれども。
 さっきの電解水もそうなのだけど、そうするとこれは指定するときにはいろいろな条件がついた、例えばホルムアルデヒドの濃度が幾ら以下の、こういった木酢液、という指定の仕方になるのですか。製造方法で規定して、そういった数値以下になるということがあれば、それでもいいのですけれどもね。確実になるなら。何か、単に木酢液という指定の仕方では具合が悪いですよね。
 そうすると色々条件のついたような形の木酢液となってきて、木酢液を指定したとして、木酢というのは農家も含めてあっちこっち山の中でいろいろたくさんつくっていますから。そうすると、そういったことの逆に今度はそういうふうでない木酢液があっちこっちで使われるというようなことについてのリスク管理というのですか。そんなことを言い出すと話がどんどん進まなくなるので言わないで黙っておこうと思っていたのですが、せっかくご指名でしたので。何かちょっと非常に難しいなという感じがしますね。大きなメーカーさんがつくられるものはある程度品質管理はできるんだろうと思うのですけれども。

【山本委員】 前に進めないといけないので。

【上路委員】 製造方法じゃないですか。

【山本委員】 製造方法?。

【森田座長】 本当に、山の中の住み分け。

【山本委員】 ええ、大きな問題がなければ使ってもらったらいいのだろうなというのが、もともとの特定農薬の話ですよね。

【森田座長】 その一方で、それなりに難しい。とにかく、ちょっとあいまいですけど、事務局からいただいた提案でもう少し詰めていただいて、それで審議を続けるということにしましょうか。

【亀若委員】 これ、前に議論したときに、こういった条件が、条件といいますか炉の排煙口における温度だとか、ここに記述されていますけれど、こういうことをやらせるためにこういう団体といいますか、先ほどのメーカーさんの団体よりはもっと小さいのだろうと思いますけど、そういうものを全体として組織をして、そういうことを守らせるというようなお話を聞いていたのです。私どもは、そういうことで、ある程度、規格的に製造ができる。それならまあいい。しかも今までいろいろなところで使われているという実態から見てこれは割と早くゴールへ駆け込めるのかなと実は思ったのです。
 そのときに最大の壁として立ちはだかったのが、国際ガン研究機関からのグループIIからAへの移行といいますか、上がっちゃったと。ああ、これはだめだ、と。というのは、あのときには成分も全部出ていまして、ホルムアルデヒドの濃度というのは相当高い数値が、たしか出ていた。我々が一番心配していたベンツピレンなんかは、ほとんどない。この基準というか、製造のやり方でね。だからいけるなと思ったのですが、このグループAに上がったことに伴って、非常に難しいかなという感じになってしまったのです。だから、私は、Aに上がったという国際的な問題のところ、こういう基準で制御できるホルムアルデヒドの含量と、それからここで言われている、なぜ上がったかということとの間がもう少し説明をしていただけると、何となく了解できるのかなという気がするのですけれどもね。

【森田座長】 ここのところは、もう少しリスクの定量性の議論と関係してくるのです。極端に言いますと、IARCのグループIにアルコールが入っています。さあ、どう考えますという話なのです。確かに、お酒を飲みすぎると最後は肝硬変になり肝がんになる確率は上がりますよね。だけどそれは、もう少し限定的で、冷静な議論をした方がいいかもしれない。ホルムアルデヒドについてどういうふうな議論ができるかというのは、少し詰めてみなければわからないですけれどもね。

【亀若委員】 それで、先ほどご説明いただいた小核試験のときに、なぜ、こういうデータをとるのに長く放置したものでやったのか、そこが非常に疑問なのです。むしろ、こういう基準で、しかも製造して販売されるという現場を考えたときに、こんなに長く置くということは、まず、あり得ない。そこは、やっぱり、きちんと、そういう実態に合ったようなところでのホルムアルデヒドについてのこういった試験データを出していただかないことには了解できないなという感じがいたしますが。

【森田座長】 ありがとうございました。
 もう大分時間が過ぎましたので、ここのところはある程度まとめてしまいたいのですが、製造方法を含めてもう少し詳細なところを製品規格にどういうふうに反映できるかということを詰めていただくというものと、現在の毒性試験ではホルムアルデヒドなんかが飛んでしまったようなサンプルで毒性試験にかかわってしまっているので、それ、改めてもう少しちゃんとした毒性試験にしてくださいという議論が今のところ出たということであります。
 したがいまして、引き続きこの木酢液、木酢液は早く合格させた方がいいという意見は多分あると思いますけれども、いずれにしてももうちょっと詰めないといけないという状況にありますので、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【森田座長】 ありがとうございました。
 それでは、もう少し詰めるということにいたしまして、本日の議題、これで大体終わりです。ちょっと進行が悪くて遅くなってしまいましたが、事務局。

【農産安全管理課長】 先ほど次亜塩素酸水の規格については、おおむねこの方向でということで、前回の合同会合で試験の実施について幾つかの点、ご指摘いただいていますので、先ほどの資材と同様、ご指摘いただいた先生から、試験の設計などについてご意見をご指導いただく機会を、メーカーが直接いただく機会などを設けていただくということで、ぜひお願いしたいと思います。

【森田座長】 では、各先生方、よろしくお願いいたします。
今日は、これで閉じてよろしいでしょうか。事務局の方、何かございますか。

【農薬環境管理室長補佐】 本日は長時間ありがとうございました。原則了解いただきました事項につきましては、通知の発出またはパブリックコメントの準備をいたします。またご指摘を受けました事項につきましては、適宜整理し対処してまいります。
 次回についてなのですが、また個別に調整させていただきまして通知いたします。よろしくお願いいたします。

【森田座長】 この資料は、置いていくということでよろしいでしょうか。

【農薬環境管理室長補佐】 結構でございます。

【森田座長】 それではこれで終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。

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