中央環境審議会土壌農薬部会(第29回)議事録

1.日時

平成24年12月14日(金)10:00~12:02

2.場所

環境省第1会議室

3.出席委員

部会長 中杉 修身 臨時委員 染  英昭
委員 浅野 直人 西崎  宏
相澤 好治 平松サナエ
大塚  直 藤井 絢子
岡田 光正 細見 正明
臨時委員 上路 雅子 松本  聰
太田 信介 山本 廣基
梶原 泰裕 吉田  緑
五箇 公一 和気 洋子
佐藤 泉 専門委員 眞鍋 隆
佐藤 雄也 碓氷 辰男

(欠席は、稲垣臨時委員、岡崎臨時委員、岸井臨時委員、佐藤(福)臨時委員、白石臨時委員、平田臨時委員、眞柄臨時委員、森田臨時委員、渡部臨時委員)

4.委員以外の出席者

環境省

加藤水・大気環境局総務課長、牧谷放射性物質汚染担当参事官、西嶋農薬環境管理室長、宇仁菅地下水・地盤環境室長、根木土壌環境課課長補佐、紺野土壌環境課課長補佐、伊澤農薬環境管理室室長補佐

5.議題

  1. (1) 小委員会及び専門委員会の廃止について
  2. (2) 報告事項
    1.     [1]最近の土壌環境行政について
    2.     [2]最近の農薬環境行政について
    3.     [3]放射性物質の除染の状況について
    4.     [4]地下水汚染の未然防止対策について
  3. (3) その他

6.配付資料

資料1 中央環境審議会土壌農薬部会委員名簿
資料2 土壌制度小委員会、農用地土壌小委員会及び農用地土壌環境基準等専門委員会の廃止について
資料3 土壌汚染対策法に係る施行状況の概要について
資料4 農用地土壌汚染対策の取り組み状況について
資料5 最近の農薬環境行政について
資料6 除染・中間貯蔵施設の取組について
資料7 水質汚濁防止法の一部を改正する法律について
参考資料1 環境基本法の改正を踏まえた放射性物質の適用除外規定に係る環境法令の整備について
参考資料2 資料6「除染・中間貯蔵施設の取組について」に係る参考資料

7.議事

(西嶋農薬環境管理室長)
 それでは、若干遅れておられる先生もいらっしゃるようですけれども、定刻となりましたので、ただいまから第29回の中央環境審議会土壌農薬部会を開催させていただきます。
 まず、本日の委員のご出欠の状況でございますけれども、委員総数29名のうち、今日20名の先生方にご出席いただくという予定にいたしております。したがいまして、中央環境審議会令の第7条第3項により準用する同条の第1項の規定に基づきまして、定足数を満たしており、本部会は成立しておりますことを、まずご報告を申し上げます。
 また、本日の会議は、中央環境審議会の運営方針に基づき、公開とさせていただきます。
 引き続きまして、前回の開催以降、所属の先生方の交代がございましたので、ご紹介させていただきます。
 佐藤洋先生、それから井上先生、河内先生、関田先生、高橋先生がご退任をされまして、相澤先生、梶原先生、西崎先生、吉田先生に、新たにご就任いただいておりますことをご報告申し上げます。
 それでは、議事に先立ちまして、環境省水・大気環境局総務課長の加藤課長より、一言ご挨拶申し上げます。

(加藤総務課長)
 環境省の水・大気局の総務課長の加藤でございます。本日は大変お忙しい中、お集まりをいただきまして、ありがとうございます。本来ですと、局長の小林からご挨拶申し上げるところですが、ちょっと東日本大震災の復興の関係で、急遽出張が入りまして、私のほうからご挨拶申し上げます。
 この土壌農薬部会につきましては、昨年の3月以来の開催ということでございます。この間、土壌の関係では平成22年4月より施行されました改正土壌汚染対策法、この施行規則について前回ご審議をいただきまして、その結果、昨年7月に改正・施行したところでございます。これを踏まえまして、法律の施行状況とか運用に当たっての課題を整理し、必要な事項について各ガイドラインの改定・公表を昨年度、そして今年度と行ってきてございます。改正土壌汚染対策法の適切な執行に、引き続き努めてまいりたいと思っております。
 農薬につきましては、農薬小委員会が8回開催されております。農薬登録保留基準につきまして、精力的にご審議をいただきました。その結果、水産動植物の被害防止に係る基準については48の農薬、それから水質汚濁に係る基準については89の農薬、これらについて新たに基準が設定されてございます。
 また、福島の復興再生の基盤となります除染についてでございますけれども、放射性物質汚染対処特措法、これが昨年の8月に施行されまして、今年の1月には完全施行されているということでございます。現在この特措法に基づきまして国、地方公共団体がそれぞれ除染を進めてございます。
 本日は、こういった状況についてご報告を申し上げます。また小委員会、それから専門委員会の廃止については、ご審議をお願いしたいというふうに考えてございます。ぜひ本日は活発なご議論いただきますようにお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

(西嶋農薬環境管理室長)
 それでは、議事に入ります前に、配付資料のご確認いただければと思っております。議事次第の下のほうに配付資料を書いてございまして、資料が、資料1から資料7までございます。それと、資料6の除染・中間貯蔵施設の取組の資料の次に、A3で市町村除染地域における除染実施状況というのを、つけさせていただいております。資料は七つでございます。それから参考資料が、参考資料1と参考資料2、参考資料2については資料6の参考資料ということで、ちょっと分厚うございますので、クリップ止めをしてございます。
 以上でございます。もし不足等がございましたら、審議の途中でも結構でございますので、事務局にお申しつけいただければと思っております。
 それでは、中杉部会長に議事進行をよろしくお願い申し上げます。

(中杉部会長)
 おはようございます。本日は皆さんご多用中のところ、ご出席いただきましてありがとうございます。
 土壌農薬部会、先ほど事務局からご案内がありましたように、昨年の3月に開かれてから、もう1年半以上経過して、その間開かれなかったこと、大変申し訳ございません。ご存じのように事務局が仕事に忙殺されておりまして、そういう次第になりました。本日の部会では、審議事項が一つ、委員会の廃止についてが、審議事項でございます。そのほか土壌農薬関連の行政についての報告をしていただくということになってございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
 さて、最初に本日の資料及び議事録の取り扱いについて、ご説明しておきたいと思います。
 土壌農薬部会の運営方針では、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある資料や、公開することにより特定の者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある資料などは、部会長の判断に基づき、非公開とすることとされています。本日配付しました資料は、いずれもこれに該当しないことから、公開とさせていただきたいと思います。
 また、今回の議事録につきましても、事務局で調整後、発言委員にご確認をいただいた上で、後日公開させていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(異議なし)

(中杉部会長)
 それでは、そのようにさせていただきます。
 それでは、早速議事に入りたいと思います。議題の1が小委員会及び専門委員会の廃止についてでございます。
 それでは、事務局から資料2の説明、よろしくお願いいたします。

(加藤総務課長)
 それでは、お手元の資料、資料2に基づいて、今回ご決定をお願いしたい件について、ご説明を申し上げます。
 まず、資料2で経緯のところをご説明したいので、恐縮ですが先に資料2の5ページをご覧いただければと思います。右肩に資料2-参考資料と書いてあるページでございます。この参考資料は、先月11月19日に第18回の中央環境審議会総会で、鈴木会長のほうからの報告ということで、ご提言があったものでございます。かいつまんでご説明を申し上げたいと思います。
最初に、1のところの背景でございますけれども、中央環境審議会は、平成5年の環境基本法の施行に伴いまして設置をされたと。平成13年にはまた改組がされまして、新たな中央環境審議会が発足をしてございます。現在15の部会で審議を行ってございます。環境基本法施行から20年弱、新たな審議会が発足して10年余りが経過しておりまして、いろいろと取り巻く環境も変化してきておりますので、本年4月の第17回の総会で、今後の審議会の運営のあり方について、ご議論をいただいたところでございます。
その際に出ました論点というのが2でございますけれども、まず(1)といたしまして、部会の議論の活性化。所属委員数の多い部会がどうしても深い議論ができないということで、そこのところをどうかしてはどうかという点。それから(2)部会間の議論の調整、これは複数の部会に関係するような議題を、どの部会で議論するかということ。それから一方の部会長が、なかなか関連する他の部会における議論の進捗状況がわからないと議論が進めにくいというようなことでございます。
次、6ページ目にいっていただきまして、(3)小委員会、専門委員会の整理見直し。小委員会には定型的な判定や審査を行うもの、それから環境政策の提案を行うものとございますけれども、こういった役割分担をどうするのか。また、過去に設置されて長く開催されていないものがございまして、こういったものを廃止としてはどうかというようなことでございます。
こういった問題意識でご提言ということが3に書いてございます。まず(1)として部会の統合でございますけれども、そこにありますように、廃棄物・リサイクル部会と循環型社会計画部会を統合する。それから、環境保健部会と石綿健康被害判定部会を統合する。水環境部会と瀬戸内海部会を統合する。さらに21世紀環境立国戦略特別部会を廃止すると、こういう形で部会を整理統合することにしてございます。
(2)は機動的な審議ということでございまして、二つ以上の部会の所掌に係る議案を審議する場合は、会長が適当な一の部会を指定して審議ができるようにする。
(3)は議論の活性化ということで、部会の所属委員をできるだけ抑制をしよう。
(4)部会間の連携の促進でございまして、関わりの深い部会間の議論の進捗を共有するということで、一方の部会の部会長、あるいは主要な委員が他の部会にも所属できるというふうにする。
そして(5)これは本日ご審議をいただきたい点に関わりますけれども、小委員会、専門委員会の整理見直しということでございます。一定期間開催実績のない小委員会、専門委員会は原則廃止、具体的には現在で2年以上開催実績のない小委員会、専門委員会については、次回の各部会において廃止の手続きをするというふうに決まってございます。
最後(6)総会における議論の活性化ということで、社会経済の変化に応じまして、総会における議論を活性化しようと。審議会として大所高所からの考え方をとりまとめる。あわせまして必要に応じて機動的に少人数の委員による非公式な議論の場を設ける、こういう形で決まってございます。
今回、この土壌農薬部会では、次の8ページ目をご覧いただきますと、小委員会、専門委員会があわせて四つございますが、それぞれの開催の状況をまとめてございます。まず土壌制度小委員会につきましては、直近の開催が22年1月でございます。農用地土壌小委員会は22年3月、農薬小委員会は24年、今年の10月でございます。農用地土壌環境基準等専門委員会、これが21年12月ということになってございますので、先ほどの2年開催がないという基準に当てはめますと、土壌制度小委員会、農用地土壌小委員会、そして農用地土壌環境基準等専門委員会、これは廃止をさせていただきたいということでございます。
それで、まず小委員会につきましては、この部会のほうの決定で決まってございまして、具体的には3ページをご覧いただければと思います。3ページに新旧対照表がつけてございますけれども、右側が現在の設置に関する文書、左側が今回改正をお願いしたいと思っている文書でございますけれども、この右側をご覧いただきますと、中央環境審議会の議事運営規則に基づきまして、土壌農薬部会に置く小委員会について次のとおり定めるとしまして、まず1として、土壌制度小委員会、農用地土壌小委員会及び農薬小委員会を置くとなってございますが、ここの中から土壌制度小委員会と農用地土壌小委員会を削除したいと思ってございます。
第2項、第3項がそれに伴いまして消えますので、あと4項以降が繰り上がってくる。あと5項、6項でも小委員会の名前が削除されるということでございます。
行ったり来たりで恐縮でございますが、1ページ目をご覧いただきますと、今回のご決定をいただきたいことのまず第1番が、今ご説明を申し上げました小委員会の設置についての改定でございます。1(1)~(5)までのように改定をお願いして、この土壌農薬部会の決定の中におきまして、土壌制度小委員会と農用地土壌小委員会の名前を消すということでございます。
それから、土壌農薬部会の専門委員会につきましては、21年11月30日付の決定がございます。これにつきましては、4ページ目をご覧いただきたいと思いますけれども。4ページ目に21年11月30日付の土壌農薬部会の決定という文書がございまして、ここで、この土壌農薬部会、農用地土壌環境基準等専門委員会を置くということが決定をされてございます。これは文書ごと廃止をしていただきたいということでございます。
以上でございます。よろしくお願いいたします。

(中杉部会長)
 ありがとうございました。それでは以上の説明についてご質問、ご意見等がある方はお願いをいたします。いかがでございましょうか。
基本的には2年間やらないものは廃止しようという、前からこういうのがあったようですが、今回厳格に適用していこうということで、二つの小委員会を廃止するのと、一つの専門委員会を廃止するというのが、土壌農薬部会の絡みでは、出てくるということでございます。
これは廃止したからといって、そのままなくなるわけではなくて、必要に応じて、またその時点で新たに設けるということで、これまでもそういう経緯でやられてきていますので。いかがでございましょうか。
もう一つは、事務局からご説明いただいたのだけれども、私のほうから少し追加で申し上げておくと、資料の6ページのところで、提言の(2)のところで機動的な審議というのがございまして、「二つ以上の部会に係る議案」というのは、これは二つ以上の部会の合同部会というのが設けられていて、土壌農薬部会も合同部会で関わって、一つ、水環境部会と一緒につくっているのがございます。これはバイオレメディエーションの小委員会というのがその下にございまして、それについての扱いというのは、まだ中央環境審議会で会長のほうから「どこでやりなさい」というお話が来ていないので、その分についてはそのまま生かされるということでございます。
これがまた土壌農薬部会でやりなさいということになると、そのバイオレメディエーション関連の審査の小委員会は、また設けることになるかと思います。今回はそのことについては触れないということになっております。よろしいでしょうか。

(なし)

(中杉部会長)
 特段ご意見ないようですので、事務局案どおりご承認いただいたということでよろしいでしょうか。

(異議なし)

(中杉部会長)
 それでは、異議がございませんので、そのように決定させていただきます。
次からは議題2の報告事項でございます。まず最初に最近の土壌環境行政についてでございます。それでは事務局のほうから資料の説明をお願いいたします。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
放射性物質汚染対策担当参事官をしております牧谷と申します。着席にて説明をさせていただきます。
資料3をお願いいたします。土壌汚染対策法に係る施行状況の概要でございます。まず土対法の施行状況でございますけれども、お開きいただきまして3ページ目からお願いいたします。まず土対法の概要でございますが、この中で下線を施した部分が平成21年の改正内容でございます。施行は平成22年4月1日でございます。
まず調査のところをご覧いただきますと、一定規模以上の土地の形質変更の際に土壌汚染のおそれがあると都道府県知事が認めたとき、第4条の調査の契機が追加されております。また、自主調査において土壌汚染が見つかるということが多いということも踏まえて、そういった場合、土地所有者等が都道府県知事に指定を申請できるという第14条が追加をされております。
それから、区域の指定のところでございますが、要措置区域ということで、第6条に追加されております。それから11条として形質変更時要届出区域という新しい内容でございますけれども、土壌汚染の摂取経路がないことをもって、健康被害のおそれがないような場合においては、汚染の上記の措置が不要な区域として指定をすることができるという、新たなものが設置をされております。
このほか、土壌の搬出に関する規制を導入したり、それからその他の欄でございますけれども、調査を行う指定調査機関の信頼性向上のために、国家試験などの導入をした等々の内容となっております。
次に、こういった改正を踏まえた最近の施行状況について説明を進めてまいります。4ページ目でありますけれども、まず土壌汚染調査の件数の推移でございます。
平成22年度の欄をご覧いただきますと、まず法第4条の調査が追加をされました。これに伴って平成22年度において1万815件の届出がありました。それから、調査の報告件数が平成21年度以前と比べてどうかということでありますけれども、平成21年度の欄をご覧いただきまして、法3条の欄の299件という数字がございました。これが平成22年度になりますと、法3条で204件、それから法4条の関係で226件、それから法14条の関係で89件、合計519件でございまして、299から519ということで、調査件数がかなり増加しているという状況となってございます。
次に、5ページ。これは区域指定数につきまして、調査契機別の状況を示しております。現在、全部で761件の区域指定数がございます。グラフにあります一番伸びているのが14条の関係でありまして、これが379件ございます。数字につきましては6ページの表がございますが、そこに全て書いてございます。次に多いのが4条関係の287、次に3条の266件ということになってございまして、このような調査契機別の区域数の推移となっております。
次に、7ページをお願いいたします。それでは、この区域、全部で761件あるわけですが、これを区域の種類別に見た場合の推移でございますけれども、形質変更時要届出区域が22年4月から24年11月現在まで783件、それから要措置区域が170件ということでございまして、このような推移となっております。
一方、8ページ目に表がございますけれども、今申し上げた数字、平成24年度の11月の一番下の計の欄の数字をご紹介いたしましたけれども、括弧内につきましては解除された件数でございます。要措置区域170件ありますが、86件が解除されているという状況でございます。
次に9ページをお願いいたします。汚染土壌処理業の許可件数の推移でございます。一番多いのが分別でございまして34件、次に埋立の31件、それから浄化処理の30件ということとなっております。このように許可件数についても増加しているという状況にございます。
次に11ページをお開きください。認定調査の実施状況でございまして、要措置区域内等の土地の土壌の一部を対象から外すための認定調査の状況でございます。22年度に認定された件数は5件、土量として1,700㎥余りという状況となっております。
次に12ページの技術管理者試験の実施状況でございます。指定調査機関の信頼性向上のために、国家試験による技術管理者試験制度というものを導入いたしまして、平成22年度、23年度と、これまで2回実施しております。ちなみに24年度につきましても、先週12月9日に実施をしたところでございます。
22、23年度の状況でございますけれども、受験申請者総数22年度が6,200名余り、23年度が4,100名余りとなっておりまして、合格者数が22年度1,055名、23年度381名という状況となっております。合格率が19%、10.8%という状況でございました。
次に13ページでございますが、平成23年7月の土対法の施行規則の改正をしたという経緯がございます。これは自然由来の汚染地域でありますとか、あるいは埋立地などにつきましての特例の設定をするという内容となっております。
14ページに具体的には書いてありますけれども、形質変更時要届出区域の中に、さらに自然由来特例区域、埋立地特例区域、埋立地管理区域と、こういったカテゴリーを設置いたしまして、一定の要件に該当するような区域につきまして、形質変更の施行方法について一部緩和をしたという内容となっております。
その状況でございますけれども、15ページでありますけれども、自然由来特例区域につきましては、30件の指定。埋立地特例区域につきましては6件、埋立地管理区域につきましては23件の指定が現在までにされております。
16ページ及び17ページにつきましては、やや内容が技術的にわたっておりますけれども、この施行方法の緩和の内容の一部でありますけれども、ちょっと戻りますが14ページの一番下の埋立地管理区域の施行方法におきまして、53条第2号の適用を除外するというかわりに、新しく第54号の告示を導入しておりますけれども、その内容を16ページ及び17ページで説明をしているということでございます。
53条の告示では鋼矢板をぐるっと回して、外部に地下水が出ないような、そういった大規模な工事を指定してあるわけでございますが、一定の埋立地管理区域におきましては、そこまでせずとも、ここに書いてあるような地下水を井戸水のくみ上げによってコントロールするといった簡便な方法によって代替できるという内容でございます。それが16、17ページということで、ポンチ絵で示しております。
次に、こういった昨年7月の告示の、またフォローアップといたしまして、ガイドラインの改定を進めております。今年の8月及び5月でございますけれども、土壌汚染の調査措置のガイドライン、それから運搬処理業のガイドライン、こういったものを作成・公表しているところでございます。その概要をご紹介いたします。19ページ及び20ページでございます。
まず、自然由来の有害物質が含まれる汚染土壌が盛土材として利用された場合でありますけれども、こういった場合であっても、一定の条件を満たせば自然由来特例調査であるとか、自然由来特例区域の対象になるというところを指定しております。具体的には、調査の測定点につきまして、より簡便な、より少ない測定のポイントでよいというようなことでございます。
それから、20ページの運搬処理のガイドラインでありますけれども、土壌汚染処理施設の処理状況を的確に把握するというために、定期的な報告をすることが望ましいというふうに記載をしております。また、二つ目にありますように、土壌汚染処理施設での排ガス中の水銀、PCBの濃度の参考値も規定をしております。
次に21ページをお願いいたします。今年度実施をしている業務の状況でございますけれども、やはり調査措置及び運搬処理、それぞれにつきまして、ガイドラインをさらに改定すべく検討を進めているという状況にございます。ちょっと詳細は時間の関係で割愛をいたします。
次に、その他の業務といたしまして、一つ目はまず東日本大震災における土壌汚染の実態調査でありますけれども、23ページをお願いいたします。
青森県から千葉県の津波地域におきまして、全部で253点の土壌を調査いたしました。この結果、78点におきまして溶出量基準又は含有量基準に不適合の地点が見つかっております。現在、有識者から指摘をされました人為的原因による土壌汚染の可能性がある地点につきまして、さらに平成24年度も追加調査を実施中ということでございます。
最後でありますが24ページ、23年度以降に発出をした通知をまとめてございます。
以上が、土壌汚染対策法の関係でございまして、続きまして資料4、農用地土壌汚染対策の関係について、続けてご説明を申し上げます。
資料4の1でありますけれども、カドミウムの基準強化が平成22年6月に施行されております。1ppmを0.4ppmに規制を強化するという内容でございますが、これを実施するために測定方法の関係で新たな分析方法の導入、それから精度管理指針の作成ということを行っております。今年の8月6日でございますけれども、このカドミウムの検定方法の省令一部改正ということを行って、誘導結合プラズマ発光分光分析法といったものの導入をしております。
それから(2)にありますように、検定方法に関するガイドライン作成・公表も同日付で行っております。外部精度管理、内部精度管理について解説をしてございます。
次のページをお開きいただきますと、農用地の土壌汚染防止法の施行状況につきましては、次のスライドの別紙というところをご覧いただきますと、上に農用地汚染防止対策法の概要、その下のスライドが進捗状況でございます。法の施行が昭和46年ということで、その後全国でいろいろな調査が行われておりまして、60年度までに現在対策地域のほとんどを指定しております。対策事業につきまして、ほぼ一定のペースで進捗をいたしまして、現時点で大半の指定地域で対策が完了したところでございます。
特に次のページにありますように、これは全国の分布を示しておりますが、神通川のところの事業につきましても、平成23年度で完了したという状況がございました。非常に長い期間、ここの汚染対策地域の対策が進められてきたわけでございますが、それが一定終了したということが、大きな成果であったと認識しております。
それでは戻りまして、2ページ目の3、ご覧いただきますと、農用地汚染対策に係る検討調査事業についてということで、現在進めております内容についてカドミウム、それから鉛、ヒ素について、それぞれ食品衛生関係での基準設定の動きがございますので、これに対応して土壌の側でも対応できるように、必要な調査等を実施しているということでございます。
それから、4の関係府省におきましても、農林水産省におきまして昨年の8月にカドミウムの対策として実施指針が公表されております。内容としましては農家の営農指導といった立場にある人を対象とした実施指針を出したという内容となってございます。
それでは駆け足でございますが、資料の説明は以上でございます。

(中杉部会長)
 ありがとうございました。それでは、以上の説明についてご質問、ご意見などのある方はお願いをいたします。いかがでございましょうか。それでは大塚委員から。

(大塚委員)
 簡単なことの確認で恐縮ですけれども、資料3のほうのスライドの5ですが、あと6も関係しますけれども。4条を契機としたものと14条を契機としたものと、4条・14条両方あわせたものとございますが、4条・14条あわせたものというのは、これは土地の形質変更のときをきっかけにして自主申請に転換したようなものでしょうか。整理がどういうふうになっているか教えていただければと思います。

(中杉部会長)
 では、事務局から。

(根木土壌環境課課長補佐)
 4条・14条と書いてありますのは、もともとは4条の関係で区域にされるというところでありますが、例えば工事の施工を円滑にするために14条で隣の区域もあわせて指定しようというケースが一定程度ございます。そういったものについてはここの整理では4条・14条と、区域としては一体だけれども、4条の部分と14条の部分があるというような区域でございます。

(中杉部会長)
 よろしいでしょうか。

(大塚委員)
 はい。

(中杉部会長)
 では浅野先生。

(浅野委員)
 農用地の土壌汚染については、前から気になっていたことが米で基準を決めていることでした。そして、それ以外の作物は大丈夫かという話がたびたび出ているわけですが、今年調査を実施されたということは大変よろしいことではないかと思います。
 その結果がどうなったのかということについても、やっぱりしかるべき時期にきちんと公表される必要があると思いますし、何よりも気になるのは食品の基準が動いたら、慌ててそれに追いかけてこっち側がまた環境基準についてこれを追加・修正するということの繰り返しは、どこかで断ち切らないといけないんじゃないかと思うんです。
そうでないと、食品の基準が決まるたびに、こっちの環境基準がまた加わるということになっていく。こういうことを際限なく繰り返していくというようなことはとても変なことでありますので。やっぱり、土壌の環境基準というものは、本来、どうあるべきなのかということをきちっと考えてやっていかないといけない。今までは暫定的に米、何kg当たりで、それで土壌の基準というようなことですが、こんな形での土壌の基準というのは本来は考えにくいことをやっているわけです。経過から言ってしようがなかったんだけども、もういいかげんに卒業していかないとおかしくなるんじゃないかと思いますので、これにはさらに注意して、研究を続ける必要があると思います。

(中杉部会長)
 またこの調査結果について、土壌農薬部会でもご紹介いただければと思いますけども、実際にはこれをやることによって、それこそ食品のほうにもこの情報を伝えて、向こうで直してもらうというような、お互いにどっちがどうという話ではない形に持っていったほうがいいんだろうというふうに思いますけども。他いかがでしょうか。
 では藤井委員、どうぞ。

(藤井臨時委員)
 資料3の24ページ、東日本大震災による土壌汚染のところで伺います。調査目的の中に、現状把握と同時に「人の健康に関わる被害を防止すること」というふうにあります。それで今78地点で不適合が見つかったということで、さらに調査地点を追加調査するというふうにありますが、この調査目的の、人の健康に関わる被害を防止するという、これは並行して調査と同時にそちらの側面についてはどのようになさっているか、その辺りのことを伺いたいと思います。

(中杉部会長)
 では、事務局から。

(紺野土壌環境課課長補佐)
 まず、人の健康の被害の防止なんですが、調査の結果、土壌で溶出量基準を超過したものが見つかった場合は、周辺の飲用井戸を調べて周辺の地下水が飲用されていないことを確認するのと、あと含有量基準を超過していた場合は、その土地に人が立ち入らない状態になっていることを確認しております。
 次に、現在行っている追加調査なんですが、ちょっと津波由来かどうかはわからないんですが、自然由来とも思われるレベルを超えた汚染が見つかったところが3カ所ほどありましたので、その場所については詳しい原因調査をしているところです。
 以上です。

(中杉部会長)
 実際にはこういう津波、震災由来で新たに汚染が起こったかどうかということを、まず考えようということが一つで、あとのほうについてはもうそれぞれ自治体にお伝えして、対策をやるというのは多分自治体のほうでそれぞれ今みたいなことをやられて、国が直接立入禁止だとか、そういうことをやっているわけではないというふうに理解をしておりますけれども。
 今、3カ所ほど、津波かどうかというのは怪しいという、多分、津波由来ではないんではないかというようなことも含めて、検討をしております。
 それでは、佐藤委員。

(佐藤(雄)臨時委員)
 ちょっと教えていただきたいんですけれども、改正土壌汚染対策法の目的の一つに、何でもかんでも掘削除去ではなくて、汚染経路の遮断という方法が大切だということがあったと思うんですが、今回ご報告いただいたのは、そこら辺はどんなふうに読み取ったらいいのか、どの図が一番わかりやすいのか、お願いします。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 ちょっと今日、お出しをしている資料の中にはございませんので、恐縮ですが口頭で数字を申し上げたいと思います。
 形質変更時要届出区域及び要措置区域における対策の実施内容につきまして、掘削除去件数について申し上げますと、平成22年度では133件でございました。全体で164件ということで、81%が掘削除去ということでございます。
 その以前の状況を見ますと、例えば平成18年度から見ますと、掘削除去の件数が53、19年度35、20年度31、21年度42件、件数は大体30件から50件程度で推移をしておりまして、そのうち掘削除去の割合でいいますと、大体70~80%ぐらいということであります。
 すなわち22年度におきましても、掘削除去の割合というのは、今のところあまり大きな変化はないという状況でございました。この辺りにつきまして、22年度の施行でございますので、まだ十分周知がされていないのかもしれないと思っておりますけれども、引き続き23年度以降の施行状況を見まして、必要な対応を考えてまいりたいと思います。

(中杉部会長)
 実体的には、地方自治体の条例の中で、形質変更時、直接被害がなくても生活環境の保全という観点から条例の中で措置を求めているところが幾つもありますので、そういうところも含めて考えると、なかなか自然由来と考えられていて。もう一つは、土地の売買のときに、要するに買うほうから求められるとせざるを得ないという状況ですので、なかなか難しい問題だろうと思いますけれども。よろしいですか。

(佐藤(雄)臨時委員)
 はい。

(中杉部会長)
 では、松本委員どうぞ。

(松本臨時委員)
 資料3の11ページの認定調査の実施状況でございますが、対象から外すという、こういうことはもちろん結構なことでございますが、この宮崎と熊本で今、非常に土量が多いという、その経緯が、もし差し支えなければ、ご説明お願いしたいと思います。

(根木土壌環境課長補佐)
 この認定調査につきましては、要措置区域などに指定された土地であっても、一部の土壌については、その基準を超えていないような正常な土壌があると。こういったものについては、その物質をきちっと測定して、それで基準を超えていなければ普通の土壌として運び出していいというような制度でございまして、まさに22年度の法改正から始まっておりまして。
 22年度はここに記載のとおり、それを認定調査として実際に基準を適合した、基準を超えなかったというものですが、全国で5件であったということでありまして、宮崎と熊本の例が必ずしも土量が非常に多いということではないと思っております。
 また、23年度の認定調査が何件だったかというのは、これから統計調査も出ますし、また認定調査の実態を今年度請負調査の中でもしっかりと把握してまいりたいというふうに考えております。

(中杉部会長)
 まだ少ないということですね。実際には、これからどんどん増えてくるんだろうと思いますけれども。
 では染委員、どうぞ。

(染臨時委員)
 資料4のほうでお伺いするんですが。昨年、米に関するカドミウムの基準が変わって、より厳しくなったということなんですが、それに対する対策ということで、この2番というところを見ますと、実施状況ということで、カドミウムの調査、これは畑作物のみに絞ってやっているように思える書きぶりになっておりますし、農水省の調査も、これはカドミウムの濃度低減対策の検討ということをやっておるというふうに書いてあるのですが。
 そうなりますと過去6,000ha以上もカドミウムの汚染地域があって、そういう地域において1.0から0.4に変わったときに、例えば周辺地域等では場合によったらカドミウム汚染米が出るおそれがあるようなところもあるんじゃないかと思うんですが、そのような調査についてはどうなっているのか。このフロー図で言う常時監視、この辺の体制がどうなっているのかというのを教えていただきたいと思うんですが。

(中杉部会長)
 事務局のほうから。

(紺野土壌環境課課長補佐)
 まず常時監視につきましては、カドミウムの基準改正後、平成22年度と23年度と行っておりまして、全部で23年度ですと1,200地点ぐらいはかって、そのうち40地点ぐらい0.4ppm以上が検出されております。対策につきましては、もともと客土をすると1.0も下回りますけれども、0.4も下回る、恐らく基準が0.4になるということは、もう想定しておいて、客土をしておりますので、対策を行ったところについては0.4も下回るようなことになっております。
 また、湛水管理等で0.4も下回るような準備を、政令が改正する前から行っておりますので、基準が下がったときに超過する米が突然増えたということはなくて、そのまま新しい基準で運用されているという状況にあります。

(中杉部会長)
 これは基準としては厳しくなったんですが、実際には対策面では厳しくなるのを見込んだ形の対応をいろいろされていたんで、特に湛水管理で徹底しており、今度は基準が厳しくなったから対象汚染地域がどっと増えるんじゃないかというようなことを想定したんですが、ほとんど増えなかった。

(紺野土壌環境課長補佐)
 そうですね。基準改正後に新たに指定されたところは、まだありません。これからさらに調査を続けて、必要なところは指定して対策していきたいと考えております。

(中杉部会長)
 それでは大塚委員。

(大塚委員)
 ちょっとさっき私が質問した点について、追加で恐縮ですが、まず資料3のほうの5ページとか4ページとか6ページの辺りですけど、指定区域が増えていることは、法律の対象区域を増やすというのが、今回の改正の大きな目的の一つでしたので、大変よかったと思っています。それで、特に14条の指定区域が増えたのは、最初からそういう意図があったと思いますけれども、一応よかったということになるんじゃないかと思っています。
 一つちょっとお伺いしておきたいのは、要措置区域と形質変更時要届出区域には、これ今回の改正前に指定されていた区域は全てどちらかに振り分けられたという整理でよろしいわけですね。この改正後の指定件数というふうに6ページに書いてあるので、改正前はどうなったのかというのは、一応お伺いしておきたいので、教えていただければと思います。

(根木土壌環境課課長補佐)
 ご指摘のとおりでして、改正前から指定されているものも引き続き指定されているという整理でございます。ですので、改正後にまた指定されたものもありますが、例えば6ページの左下に現在の区域指定件数とございますが、こちらが761件と、これは改正前から指定されたものも含めということでございます。

(中杉部会長)
 これは改正前のものについては、どっちであるかを判別して、登録し直しているということですよね。

(根木土壌環境課長補佐)
 はい。

(中杉部会長)
 いかがでしょうか。

(大塚委員)
 そうすると、調査のほうは、これは区域指定は761で、しかし8ページのほうを見ると、全部足すとそれでも761なんですね。これは変わらないということなんですね。わかりました。
 振り分けをすると、どこかのところで数がばっとたくさん出てくるのかなと思うんですけど、そういうことはない。

(浅野委員)
 名前を変えただけだもの、あり得ないです。

(大塚委員)
 そうですか。

(中杉部会長)
 念のために確認しますけど、解除をしたというのは内数ですよね。要するに解除したところに差し引いているわけじゃないですよね。

(根木土壌環境課課長補佐)
 はい。

(中杉部会長)
では、上路先生どうぞ。

(上路臨時委員)
 先ほどご説明があったかもしれませんけども、資料4のほうの農用地土壌のカドミウムの関係ですけれども、今どちらかというと米を中心にした調査、あるいはそれに対する対策というものがとられているというふうに思います。
 国際的に見まして、どんどん畑作物に関する基準が決まってきますと、米よりもっときつい基準が定められるように思います。そうしますと、当然、作物への吸収特性ということもあるかもしれませんけれども、そこの研究がどこまで進んだのか、畑作物に対する土壌汚染、これに対する対策はどのような対応をされるのか、あるいはしているのかということを、ご説明願えればと思います。

(中杉部会長)
 現時点でという話は特段。

(浅野委員)
 さっき私が質問をしたというか、意見を述べたのはそのためです。前にこれを検討する小委員会や専門委員会で議論したときにも、この問題点を感じていたわけです。
 ただ、今のところ、食品のほうが何も動いていないので、こちらから動くこともないだろうがというような話であったわけですけれども、それは土壌の環境基準を考えるというときに、本当にそれでいいのかという疑問は残っているわけです。ですから、ちゃんときちっとしたデータをまずは把握して、どうすればいいかという方針をこちらとしても考えなきゃいけないというのが私のさっきの意見です。
 ただ、現在のところは私が理解している限りでは、データがちゃんとそろっているのは米である。それから非常に日本国民としては摂取の頻度が高いので、その点については、まず重点的に考えなきゃいけないだろうという議論でありました。
 それから、小麦についてはもうちょっと吸収の程度が高いようだというような話も聞きましたけれども、恐らくそのときに、公式の場で議論したわけじゃないのですが、日本国民で国産小麦を365日常食するような方はまずいらっしゃらないだろうから、そういう意味ではばく露という点から見て、それほどの危険性を考えることはないので、当面は慌ててやらなくてもいいのではないかというような議論をした覚えがあります。

(上路臨時委員)
 ありがとうございます。

(中杉部会長)
 この基準を決めるのに疫学調査をやっていて、食事の調査を、いろんなものから入るということも含めて、一応米をこのぐらいに抑えておけば大丈夫だろうというふうな考え方で、今のところ出されているというふうに解釈しています。ただ、そうは言いながら、ほかのものについてもちゃんと調べて、それが確かにそうだということを確認する必要があるということで、こういう調査を始められているというふうに私は理解していますので。
 直ちに入っていないから問題だというふうには、必ずしも認識をしていない。だけど確認をしなきゃいけないんだろうというふうなことが、今問題になっているんではないかと。

(上路臨時委員)
 わかりました。

(中杉部会長)
 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

(なし)

(中杉部会長)
 それでは、ほかにご意見がないようでしたら、質疑は以上とさせていただきます。
 続きまして、最近の農薬環境行政についてでございます。事務局からご説明をお願いいたします。

(西嶋農薬環境管理室長)
 農薬環境管理室の西嶋でございます。座らせてご説明させていただきます。
 資料5をご覧いただければと思います。最近の農薬環境行政ということで、農薬小委員会でいろいろご議論いただいているところも含めて、ご報告させていただきます。
 まず1ページ目、農薬登録保留基準でございます。農薬登録保留基準、四つございまして、土壌残留、それから作物残留、それからここにございます(1)(2)の四つございまして、この中で個別の農薬ごとに基準を設定するという形で(1)、(2)の基準を順次、設定いただいております。
(1)の水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準の設定でございますけども、農薬小委を前回の部会以降、8回ほど開催させていただきまして、個別農薬ごとに基準値を審議いただいております。新たに48農薬、合計で今180農薬について基準値を設定しております。新規の農薬については審議を早め、既登録の農薬についても極力早期に設定するという形で進めさせていただいております。
それから、新たに65農薬について基準値設定不要という形で、毒性から見て、いわゆる食品由来については基準値の設定は要らないだろうとか、あと水系、河川等に流れることが極めて少ないため基準の設定が要らないだろうという農薬を新たに65農薬、設定不要という形でさせていただいております。
それから、(2)水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定に向けた取組ということで、河川経由で人の健康それから河川の水を経由して、また、魚等で人への影響が出ないようにということで、基準値の設定させていただいております。
こちらにつきましては、食品安全委員会で定められたADIに基づいて設定をしておりまして、実際に食用でないものについては食品安全委員会で審議されませんので、環境省で非食用一日摂取許容量を設定をし、新たに89農薬について基準値のほうの設定をいたしております。
以上が基準値の設定の部分でございます。
 (3)水稲用除草剤に係る水産動植物のリスク管理措置の実施という形で書かせていただいておりますけども、農薬についてリスク評価を行い基準値を設定した後、個別に水系への影響を確認する必要があるだろうということで、農薬小委員会でいろいろご指摘をいただいておりまして、個別の基準値設定に当たっても、実際に環境中の予測濃度が基準値と近いようなものについては、個別に過去行われたようなモニタリングの調査結果も含めて、検証するようにというご指摘ございまして、こちらに書いてございます水稲用、水田で使われております除草剤のプレチラクロールについて、既存のモニタリング、水道で調べられている水道統計で水産基準値を超えるような事例が見られましたことから、23年10月に局長名で通知を出して、水質のモニタリングの実施と、それと踏まえたリスク管理措置の実施という形でやらせていただいております。
具体的な通知の中身は、13ページにつけております。一部のデータが基準値案を超えているということで、全体で個別の農薬の使用状況と、あとモニタリングのデータを加味して、必要であれば農薬の情報を収集し、モニタリングを行って、それをモニタリングの結果に基づいて必要な措置を講じるという形で通知を出させていただいております。
並行して、農林水産省でも使用基準の遵守でありますとか、そういったところの徹底を指導いただくような形にしておりまして、農林水産省と連携しながら、対策を取り進めております。
 続きまして、2ページ目でございます。特定防除資材(特定農薬)に関する取組ということで、農薬取締法に基づいて、人の健康や水産生物へ影響が物質の特性から見て安全であろうというものについては、特定農薬という形で指定するような仕組みになってございまして、現在食品用の酢でありますとか、重曹でありますとか、あと、その地域に土着しているような天敵でありますとか、その三つについて特定農薬という形で指定がされております。
これについて、個別に新たに特定農薬にできるような資材がないかということをご審議いただいておりまして、農林水産省の農業資材審議会の農薬分科特定農薬小委員会と、それから中環審の農薬小委員会の中に特定農薬分科会を置いておりまして、合同会議で審査をいたしております。2回審議をいたしておりまして、その結果エチレン、これはジャガイモ等の芽止めに使うものでございますけれども、いわゆるエチレンガスとして気体として倉庫等で使われているものでございます。それと、電解次亜塩素酸水、これは施設栽培で使われる、現状でも医療等において消毒で使われているものでございますけれども、それについて特定農薬として、いわゆる水生生物への影響、それから人への影響というものに問題ないだろうということで議論は進められておりまして、今食品安全委員会に諮問を行う手続進めさせていただいております。
 それから、続きまして3番目、農薬の大気経由による影響ということで。大気につきましては農薬登録保留基準等ございませんけれども、従前いわゆるヘリコプターでありますとか、セスナでありますとか、そういった航空機で散布される農薬につきまして、平成9年に航空防除による大気経由の影響評価というのを実施されておりまして、10農薬について指針値を設定いたしております。
 最近はラジコンヘリ、無人ヘリが非常に普及しておりまして、水稲の夏場の防除に、大体半分ぐらいの面積で、この無人ヘリで散布された農薬が使われておりまして、無人ヘリコプターによって散布される農薬について、人のいわゆる呼吸の経気経由の影響、それから飛沫のミスト、経皮への影響について、毒性の評価をしつつ、個別のモニタリング等も行い、実際のばく露の状況も把握をし、毒性評価、ばく露評価を踏まえてリスク評価を行い、必要であればリスクの管理措置、リスクを低減する措置を検討するような議論を進めております。
 現状、吸入毒性の評価、それから農薬の飛散についてはモニタリングデータも踏まえたシミュレーションモデルの検討を行っておりまして、それらの結果を踏まえてリスクの評価を行っていくような取組をしてまいりたいというふうに思っております。
 それから4番目、鳥類の農薬リスクの評価・管理手法の暫定マニュアルということで、水生生物について農薬登録保留基準等ございますけども、陸域の生態系については現状でございません。これにつきまして、これまで環境省で調査してまいりまして、陸域の生態系の中で一番高次の生態系でもあり、農薬の対象にならない標的外の生物ということで、鳥を対象に、鳥の中でもスズメを対象にいたしまして、農薬のリスク評価なり管理手法の暫定のマニュアルというのを作成させていただいております。
スズメが農薬のばく露をするような状況なのかを調査し、実際の農薬の散布の状況も加味をしながら、農薬の毒性それから実際の鳥へのばく露を評価する手法、それから実際に一定のリスクがあった場合に、どういったことをやるべきかというような形のものをマニュアルとして取りまとめておりまして。今年の5月に公表させていただいて、現在農薬製造者に農薬のリスク評価をしていただいて、その結果について必要であればリスク管理もしていただいくことにしておりまして、その結果を今年度中に公表していただくような形で取り進めております。
 続きまして、3ページ目でございます。その他の取組といたしまして、公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアルでございます。住宅地周辺で農薬をまく場合の注意事項等、これは農林水産省と環境省の両名の局長で住宅地通知というものを出しておりますけども、それをより具体的に現場の段階で実施していただくために、マニュアルという形で策定いたしております。
 個別にどういったようなことを注意して、病害虫の管理をしないといけないかとか、実際に農薬をまくときに、どういったことをしていただくかというようなところの、個別具体的な事例も含めてマニュアルとして作成いたしました。平成22年5月に作成をいたしまして、関係の自治体や農薬散布を行う事業者の方は非常に多うございますので、2万5,000部刷りまして、全市町村、それから関係の植木の業者でありますとか、農薬の防除の事業者でありますとか、そういったところに配布いたしまして、説明会等を実施をいたしております。
 それから、あわせまして、このマニュアルの普及をさらに促進するという意味で、マニュアルに基づいて適正に農薬を使用されているような事例を、優良事例という形で現在集めておりまして、マニュアルに基づいた適切な防除が行われているような事例を、環境省のホームページに掲載するような形にして、さらにマニュアルの普及徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。
 それから、その次、ゴルフ場の使用農薬の暫定指導指針ということで、平成22年9月に新たにゴルフ場の農薬、対象の農薬を追加いたしました。追加した指針に基づきまして、調査をさせていただきました。直近では平成23年度の調査結果を24年、今年の9月に公表させていただいております。
 平成15年以降、ゴルフ場の排水口においてこの指針値を超えるような事例というのは出ておりません。平成22年度に、ゴルフ場の中の池で1検体基準値を超過しているということで、それについても引き続きゴルフ場の排水での調査を実施していただくなり、対応していただくなりということを検討で実施をしていただいております。
 以上雑駁でございますけれども、ご説明させていただきました。

(中杉部会長)
 ありがとうございました。それでは以上の説明について、ご質問、ご意見等のある方はお願いをいたします。いかがでございましょう。
 それでは、浅野先生から。

(浅野委員)
 ゴルフ場の農薬の調査が行われていますが、やはり法的な根拠に基づいて強制的にやるわけでもないという面もあって、自治体によるばらつきがものすごく目立つようです。かなりゴルフ場の数が多いと思われる県が意外と少ないというようなこともあります。
 ただ、単年度では調査件数が少ないように見えてもローリングで順繰りに回って調べておられるというような自治体もあるのでしょうから、その辺の実態がもっとわかるといいなと思います。これだけ見ると、いかにもさぼってみたいに見えるんですけど、人もお金もないんだから、毎年同じところに行くわけにいきませんからというようなところもありそうですが、その辺りの状況について情報がありますか。

(西嶋農薬環境管理室長)
 ご指摘ありがとうございました。先生のご指摘のとおりに今、各県で何年かに一遍、例えば3年に一度とか5年に一度でゴルフ場を回って、数年間で全ゴルフ場を回るという形で実際に調査なりをされているというところが多うございます。特にゴルフ場が多いようなところについては、綿密に回るような形で調査をされております。
 ちょっと今日は単年度の調査報告しかしておりませんけども、そういったことも含めて取りまとめたものを、また次回の部会でご紹介させていただければと思います。

(中杉部会長)
 大塚先生。

(大塚委員)
 資料5の2ページの4のところで、鳥類の陸域生態系に関する農薬リスクの評価の話が出ていますが、ミツバチが結構、新聞報道もされていましたけれども、減った理由として農薬が原因ではないかということがあって、特定の農薬も考えられているようですが、その点については何か取組をなさっているかについて、お伺いしたいと思います。
 それからもう1点ですけども、別添の5の通知が出ていますが、これで14ページのところの2のところで「都道府県下において実態把握をして」ということが書いてありますけれども、この水質モニタリングは、これは法律の根拠は何かあるでしょうか。そこもちょっと教えていただけるとありがたい。

(中杉部会長)
 藤井委員は関連ではないですか。

(藤井臨時委員)
 私も鳥類です。いいですか。

(中杉部会長)
 では、関連だったら一緒にご質問いただいて。

(藤井臨時委員)
 ダイレクトに関連というふうになるかわかりませんが、資料5の2ページの鳥類の農薬リスクと、それから別添9、23ページの両方でちょっと伺いたいと思います。
 別添9の3のところにマニュアルの趣旨のところに、農薬の適性云々で鳥類が死亡したと推定される事例は確認されないため云々というふうにあります。そこの中で、この調査の中でこれスズメというふうに対象は決めているようですが、地域とか経年変化でスズメの個体数の変化なども並行して調査なさっているでしょうか。どのような形でやっているか。印象だけではいけないので、先ほどのミツバチではありませんが、印象でスズメ、ミツバチというのが大変減少しているというお話の中で、個体数の変化などと、どういうふうに関連性で調査なさっているか、伺いたいと思います。

(中杉部会長)
 では、事務局から。

(西嶋農薬環境管理室長)
 まず、プレチラクロールの除草剤の関係のところでございますけれども、こちらにつきましてはモニタリング、法律的な根拠はございません。各県にやっていただいているところもございますし、あと環境省で委託調査としこういった水質モニタリングを実施していただくような予算がございまして、それに基づいてこのプレチラクロールについて、実際に調査をさせていただいております。

(大塚委員)
 私が気にしたのは、調査件数が最近自治体にお願いするときにちょっと減っているので、心配をしてお伺いしただけなんですけれども、だから法律の根拠はないということ。

(西嶋農薬環境管理室長)
 はい、そうです。

(大塚委員)
 そうですか。ちゃんと調査していただければ大変いいなと思いますが。

(中杉部会長)
 この辺のところは農薬小委員会の中でリスク評価をしたときに、少し懸念があるものについては、調査してくださいということを委員会から環境省にお願いをして、調査をしていただいている経緯がございます。

(西嶋農薬環境管理室長)
 それから後段のミツバチの件でございますけれども、まだミツバチの減少について、そもそもミツバチは減少しているのかというようなところも含めて、いろいろ調査をされております。
 ミツバチについて、例えばアメリカが減っているというようなことについては、そもそも中国から輸入されて、アメリカの養蜂業自身が成り立たなくなって減ったとか、いろんな事実関係もございまして、そこがまだはっきりわからないところがございます。減っているであろうという要因の中で、農薬も一つございますし、あとウイルスでありますとか、ダニでありますとか、そもそもミツバチを働かさせ過ぎて、ミツバチもストレスがあるらしくて、ストレスじゃないかとか、いろんな説があって、まだはっきりと定まったものがございません。国内では、ミツバチは家畜でございますので、農林水産省でミツバチ、農薬も含めて、減少について原因は調べられてございます。
続いて、鳥についてですが、鳥を選ばせていただいたというのは、生態系の中で非常に高位のところに属するということで選ばさせていただいていました。その中でもスズメを選ばさせていただいたのは、実際に農薬の使用を考えたときに、水田で非常に量的に多いものがございますので、水田、いわゆる農村地帯で多い鳥ということで、スズメを指標種ということで対象で選んでいます。
個別の毒性の試験のほうはスズメではなくて、例えば、幾つか実験動物がございますので、それで毒性試験をしておりますけれども、農薬のばく露を考えたときにスズメを対象として、指標種として選んでおります。
スズメの量的なところはどうだ、いわゆる現状でもスズメが減少しているというのではないかと指摘もされておりまして、岩手医科大学の先生が調べられているようなものもございます。スズメも農薬が原因じゃないかという話も言われる方もいらっしゃいますし、そもそもスズメが住めなくなった、昔の家は非常に空いている空間があって巣がつくれたのですが、最近では巣自身もつくれないとかが原因とも言われております。
環境省でも自然環境局で、定期的には調査していないと思いますけども、スズメが減少しているということではなくて、農薬のばく露が一番多いと想定されるのがスズメだろうということで、それを対象に農薬のリスク評価、必要であれば管理措置をやってくれという形でマニュアルのほうをつくらせていただいたということでございます。

(中杉部会長)
 とりあえずスズメをやられているというふうに理解していいですよね。指標として。

(西嶋農薬環境管理室長)
 はい。

(中杉部会長)
スズメが全体の鳥類の代表であるかどうかというのは、また別な話なので。

(西嶋農薬環境管理室長)
 それはもちろん。

(中杉部会長)
とりあえずスズメから始めたというふうなことだと理解をしていただければと思いますけれども。事件的な話ではムクドリが大量死したとか、いろんな事例が、あれは通常農薬の使用という話では多分ないんだろうと思いますけども、そういうものも含めて考えていかなきゃいけないのかもしれません。

(西嶋農薬環境管理室長)
 実際に鳥の事故とかあるのですけども、原因として一番多いのは、いわゆる毒餌といいますか、餌にまぜて鳥に意図的に農薬を食べさせるというのが結構、多く出ております。こちらに書いているように、実際に農薬を通常の例えば病害虫を管理するためにまかれるような事例で鳥が死んだような事例は確認をされないということを、マニュアルにも書かせていただいております。

(中杉部会長)
 それでは佐藤委員、どうぞ。

(佐藤(泉)臨時委員)
 農薬の大気経由による影響評価について伺います。別添の7ですけれども、これを拝見しますと、一つは住宅地の使用実態の多い農薬、多分これはガーデニングとか家庭菜園を想定されていると思いますが、これはもう評価が終了したと理解してよろしいでしょうか。
 また、空中散布の形態変化に伴う評価、これは現在進行中というふうに理解してよろしいでしょうか。
 それから、これを総合して何らかの結論、ガイドラインなり指針が出てくるというご予定なのか、別々に出てくるのか、それともそれはいつごろのことなのかということをちょっとご予定を伺いたいと思います。

(西嶋農薬環境管理室長)
 すみません。ちょっと資料が不親切で申し訳ございません。19ページの別添7ですけれども、左側の住宅地のほうについては、これをモデルに吸入毒性試験、それから実際のモニタリング調査もして、先ほどご説明申し上げた公園・街路樹と病害虫・雑草管理マニュアルの中で、5農薬について立入禁止区域を設定するとか、立入禁止時間を設定するとか、そういった形でこれを利用して、もうマニュアルという形で既に出させていただいております。
 それから平成22年以降、いわゆるラジコンヘリ、無人ヘリで散布される農薬についてよく使われているような農薬、それから毒性の高いと思われるような農薬について、これネズミに対する動物実験でございますけれども、毒性試験をしております。また、個別のばく露については全て調べられるわけではないので、一定のモニタリングをした結果も踏まえてシミュレーションモデルを行いまして、一番ばく露の条件が高かろうというような条件の中で、毒性と比較してどうだということをリスク評価するというよう形で進めてまいりたいと思っております。

(中杉部会長)
 農薬については、大気環境課のほうでは有害大気汚染物質としては一応入れていない。農薬について吸入のばく露というのは農薬管理室のほうで対応していくということになります。実際には住宅地が農地にどんどん郊外では入っていくので、隣の農地で、畑でまくというような話も当然出てくる。そこら辺懸念されるところもあるので、こういうことを1回していただくということが重要だろうというふうに思います。安心という意味で。
 では相澤委員、どうぞ。

(相澤委員)
 ありがとうございます。臨床環境医学会というのがございまして、そこで群馬の医療機関からかなり頻繁に、化学物質過敏症と農薬の空中散布との関係があるという演題が出ているんですけれども、これについて環境省で今まで調査をしたとか、あるいは、これからそういった調査をするという予定があるかどうかということを、伺いたいと思います。

(西嶋農薬環境管理室長)
 化学物質過敏症については、私よりも部会長の方がよくご存じだと思いますが、環境保健部でいろいろとこれまでも調査されております。
 それから、化学物質過敏症の方に対する配慮ということで、先ほど申し上げた公園・街路樹の病害虫・雑草管理マニュアルの中では、いわゆる農薬を散布する場合は周辺にそういった化学物質過敏症の方がいらっしゃる場合には、事前に相談をしてくださいというような形で、いわゆるリスク管理の一環として、事前にお話をするというような形の措置を講ずるように、今位置づけております。
 先ほど申し上げました、無人ヘリの大気経由による調査、いわゆるリスク評価なりリスク管理の中でも、通常の大気経由でのばく露ということで、化学物質過敏症に限定したような調査は行えませんが、こちらについてもリスク管理措置を検討する際には、そういった化学物質過敏症の方に対する配慮を求めるようなところを、何か措置するような形で検討する必要があるんではないかなというふうに事務局では考えております。

(中杉部会長)
 環境保健部で、化学物質過敏症と化学物質の関連について検討されておられるんで、そちらでどういう結論が出るか、いきなり農薬の規制がどうのというところまで結びつけるだけの知見が、まだ出ていないんじゃないかなというふうに思いますけども。この辺のところは非常に難しい問題で、先生もご存じのように難しい問題だと思いますので。
 よろしいでしょうか。

(なし)

(中杉部会長)
その他にご意見がないようでしたら、以上で質疑は終わらせていただきます。
続きまして、放射性物質の除染の状況についてでございます。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 それでは、資料6及び冒頭申し上げましたように、A4横長の資料、これも資料6の一部でございます。それでは説明をさせていただきます。
 資料をお開きいただきまして、2ページ目になりますが、これまでの経緯ということで、昨年3月11日の東日本大震災発災以降の取組について、時系列で並べて書いてございます。3ページ目でございますけれども、ご案内のような汚染状況、福島第一原発から汚染が北西方向に延びまして、それがだんだん風の影響で南のほうに下っていくような汚染状況が見られております。
 こういったことを踏まえまして、昨年8月でございますけれども、4ページ目にまいりますけれども、放射性物質汚染対処特別措置法が定められたわけでございまして、これに基づき現在除染等の措置が進められております。
まずこの特措法の概要でございますけれども、特措法におきましては、除染の措置を進めるに当たりまして、大きく除染特別地域といいまして、国が直轄で除染を進める地域と、それから市町村が主に除染を進める汚染状況重点調査地域というものに分けて進めるということとしておりまして、この4ページ目の絵にありますように、こちらは国の直轄で進める事業の進め方について書いてございます。現在、環境大臣による地域指定が11市町村に対して行われておりまして、この11市町村において現在除染実施計画の策定、及びその計画に基づく除染の実施ということが進められている状況にございます。
 5ページ目をお願いいたします。こちらは主に市町村が中心となって除染を進める、汚染状況重点調査地域と呼ばれるものでありまして、毎時0.23マイクロシーベルト以上の地域を含む市町村を指定をするということとしておりまして、現在8県、104の市町村において、地域指定がなされております。この地域指定がなされますと、市町村等によります汚染状況の詳細な調査、測定が行われ、これに基づき実施計画が策定をされるという状況にございます。この計画に基づいて市町村が除染を進める。これに対して国は技術的及び財政的な支援を行う、このような仕組みになってございます。
 6ページ目にまいりまして、より具体的に除染の進め方がどうなっているかということでございます。これは除染特別地域、国の直轄事業で進めている除染工程の標準的な流れとご理解いただければと思います。
 まず、土地の関係人の把握ということでございますが、基本的に国の直轄地域は避難をしておるということでありまして、当該地に人が住んでいないものでありますから、この除染を進めるに当たっての土地の関係人の把握をするという、かなり膨大な作業がございます。
 こういった作業を経て、現地調査をその後、行うわけでありますが、その調査についての住民説明会等を行いまして、了解を得た上で次の環境モニタリングでありますとか、建物の状況調査、地震で損壊を受けている建物も多うございますので、除染で壊れたのかどうかということで、あとで問題とならないように現況をきっちりと把握をするということが重要となってまいります。これを経て、除染方法が決定をされ、除染作業に入っていく。その後モニタリングをするということでございます。
 この間、土地の関係人におきまして、下のほうにございますように、建物への立入の了解でありますとか、除染方法の確認、それから除染の同意ということが法律上も必要となってまいりますので、こういった丁寧な同意プロセスを経て除染を行い、その結果についても報告をするということを想定しております。
 次に7ページをお願いいたします。国の直轄地域の除染の進め方でございますが、これは今年の1月にロードマップを公表いたしまして、大きな進め方について方針を出しております。これによりますと、この地域内を線量によりまして三つの地域に区分をしております。まず年間の線量が50mSv超の地域につきましては、かなり高濃度ということでございますので、まずは除染モデル実証事業というものを実施いたしまして、技術開発でありますとか、あるいは作業員の安全確保の調査等進めてまいります。その結果を踏まえて、対応の方向性を検討することとしております。
 次に20~50mSvの地域につきましては、平成25年度内を目途にいたしまして、住居等や農用地における空間線量を年間20mSv以下になるということを目指して除染を進めてまいります。20mSv以下の地域につきましては、長期的に追加被曝線量が年間1mSv以下となることを目指して除染を進めてまいります。
 さらに平成26年度以降につきましては、やはり長期的目標として年間1mSv以下となることを目指しまして、まず2年間の除染の結果を点検評価して、その対応策を検討し、必要に応じ計画の見直しを含めて適切な措置を講ずると、このような大きなフレームを定めたところでございます。
 これに基づきまして現在どのような状況かということが8ページ目でありますけれども、書いてございます。一番上の田村市から双葉町まで11市町村ございまして、左の欄、先行除染(拠点の除染)とございますが、これは面的な除染をする以前に、拠点的な除染をいたします。例えば役場でありますとか、消防署、警察署といったインフラ、あるいは上下水道といったライフラインの関係も含めて、まずは拠点的な除染を行い、それに立って面的な除染に進んでいくという流れとなっております。この先行除染につきましては、双葉町を除いて既に実施済み及び実施中でございます。
 次に、本格除染の欄をご覧いただきますと、まず事前準備が、例えば権利者の特定等いろいろございますけれども、これは双葉町を除きまして一通り実施しております。除染計画でございますけれども、現時点において八つの市町村におきまして計画策定済みでございます。
 計画策定が済み、かつ一番右の欄の仮置場の調整が整いましたところから、具体の除染作業について発注をし、除染を進めてまいります。その状況でございますけれども、現在六つの市町村におきまして除染作業を実施中並びに除染作業の準備的な作業を実施という状況でございます。仮置場につきましては、六つの市町村については確保済み、あるいは一部確保済みでございますが、現時点でまだ地元調整中ということで、仮置場の確保ができていない市町村もございます。このような状況でございます。
 次に9ページでございますが、これは非直轄地域、汚染状況重点調査地域の104市町村の進捗状況でございますけれども、104のうち真ん中ほどに協議済市町村という欄がありまして、88の市町村におきまして既にこの法定の計画の策定を終えております。次の欄に全部で7市町村につきましては、現在協議中でございます。
 ただし、この汚染対処特別措置法に先立って、昨年の8月の末に原子力災害対策本部におきまして緊急実施基本方針というものが定められております。福島県の欄をご覧いただきたいのですけれども、この緊急実施基本方針に基づいて計画を実施している市町村もございまして、福島県におきましては郡山等の四つの市町村につきましては、緊急実施基本方針に基づく計画を策定しておりますので、実質的にはこの4市町村も含めて、既に計画策定並びに除染が進んでいるという状況にございます。こういったものを合わせますと、現在一番上の3行目にありますように、94の市町村におきまして何らかの計画はできているという状況にございます。
 ちなみに、一番右欄に調整中とございます。ここは汚染状況重点調査地域の指定を受けて、詳細な調査を実施しておりますけれども、その調査結果が余りその濃度が高くないといった理由で、次の計画策定には進まずに、現在検討中というところでございまして、中には計画を策定せずに、指定解除の方向に進むという市町村もあると考えております。
 このような状況でありますが、もうちょっとそこの辺の状況を10ページでありますが、少し細かく書いてございます。これは今年の8月末時点におきまして、具体の除染の実施進捗状況をまとめております。これは岩手県から千葉県の7県についてでございまして、A3の大きな表がこれは福島県の状況でございます。基本的には、内容は同じでございますけれども。10ページ目のほうでご覧をいただきますと、合計欄、一番下の欄をご覧いただきますと、縦に学校、保育園、それから公園、スポーツ施設等と並んでございます。
 合計欄で[1][2][3]、予定数それから発注数、発注割合、実績数というふうにございます。予定数と申しますのは、現時点において予定されている施設数でございまして、この予定数はあくまで現時点でのものでございまして、今後この予定数がまた増加していくということは十分に考えられる、そういう数字でございます。
 学校、保育園の欄で見てみますと、予定数で1,562、合計でございまして、[2]の発注数は1,311、実績数は1,073で69%というふうになってございます。また、この69%が現時点での実績割合ということでございますが、学校、保育園で69%、それから次の右の欄、公園・スポーツ施設で38%、一つ欄を飛んでいただきまして、その他の公共施設で73%という状況にございます。すなわち、こういった学校、公園、あるいは公共民有施設等につきましては、現時点で大体7割程度まで進捗はしてきているということでございます。
 一方、住宅のところを見ていただきますと、実施割合が18%ということでございますので、こちらにつきましては、まだ進捗が十分でないという状況が表れているかと思います。なお、これ県別にまとめてございますが、ホームページ上では市町村別の数字も公表しております。
 先ほどのA3の横表でございますが、これは福島県内の状況でございます。傾向としては大体、今申し上げたような傾向と類似していると思っております。すなわち公共施設などにつきましては、一定進捗を見ているが、今後住宅などいよいよ難しいところに、この除染の作業の重点が移りつつあるということ。さらに水田、畑地といった農地関係でありますとか、あるいは森林につきましてはまだ着手が十分ではない、今後の課題というところで今、状況がそういったことになっているというふうに理解しております。
 それでは、11ページをお願いいたします。除染推進パッケージについてということで、このように除染を進めているわけでありますが、除染の進捗が遅いというご指摘が強くございます。こういったことを踏まえて、10月7日に野田総理が現地視察に行った際に、除染を推進するための施策パッケージをまとめるようにというご指示がありまして、これを踏まえて10月23日に下にありますような全部で10の政策パッケージを取りまとめて、今、実施中という段階にございます。
 かいつまんで申しますと、この10のうち左のほう、六つありますけれども、除染の加速化に向けた対策といたしまして、例えば福島環境再生事務所、これは今年の1月に発足をしておりますが、現在300名ほどの体制で現地の業務に当たっているわけですけれども、ここへの権限移譲等でございます。
 除染の判断基準などを明確化すること等によりまして、現地の除染作業を迅速に判断できるようにするということでございます。それから、その右の欄にいっていただきますと、人材の確保ということで、民間委託を拡充するでありますとか、より広域的に全国規模で除染の作業員を確保する方策について書かれております。
 また、その左下のほうにいきまして、関係府省間の連携強化といったことも述べられております。次に右のほうでありますけれども、不安解消に向けた取組といたしまして、沢水などを利用する場合が一部にございますので、モニタリング体制を構築するでありますとか、あるいは情報発信やリスクコミュニケーションを強化していくと、このような内容となっております。
 これらの10の政策パッケージにつきましては、順次実施中でございまして、状況についても逐次公表しているという状況にございます。
 次に12ページ、中間貯蔵施設でございます。中間貯蔵施設と申しますのは、福島県におきましては、より高濃度の土壌でありますとか廃棄物が出てくるということで、国が最終処分までの間の中間的な貯蔵をするための施設を設置するということとしております。この施設の設置に向けた動きでありますけれども、昨年の10月にロードマップを出しまして、青い四角で囲ってあるような内容についてお示しをいたしました。すなわち国が主体となるということ、それからこの搬入開始時期を3年程度とするということ、それから福島県内を対象とするということ、それから貯蔵後30年以内に県外で最終処分を完了するということ、このような内容となっております。
 現在、現地の双葉郡内での施設設置に向けて、ご説明を続けているという状況にございます。一番下の24年11月におきましては、まず当該地での調査を行うことにつきまして、受け入れの表明があった状況にございます。
 次の別添1でございますけれども、調査の候補地として全部で丸で囲ってある12の候補地を想定しております。双葉、大熊、楢葉町、この三つの町の12のポイントを調査候補地ということでご説明をしているところでございます。
 最後のページ、別添2というものでございますが、福島県内で、どこで発生した土壌等を、どこのまちに運び入れるかということで、それぞれの三つのまちとの対応を書いてございます。
 説明は以上でございます。

(中杉部会長)
 どうもありがとうございました。それでは以上の説明についてご質問、ご意見などがある方はお願いいたします。いかがでございましょう。
 では、松本先生。

(松本臨時委員)
 10ページとそれからそれに付随した福島県の同様な実施状況のA3のものでございます。ご説明にもありましたように、森林等の進捗状況が非常に今悪いわけでございまして、私ども福島県のその他の地域に入っておりましても、森林に接したところでは、なかなか線量が下がっていかないんです。
 この原因で一番考えられるのは、現在の森林が汚染の第二次的な存在になっているのじゃないか。発生源の第二次的な存在になっているんじゃないかと非常に懸念しているわけですが、今の進捗状況だと、この状況は当面変わらないと。そういうことで難しいでしょうけれども、森林の特に住居に接した周辺部分、この除染対策というか、除染を進めていただくだけで相当影響は軽減されるんじゃないかなと思うんですが。
 そこら辺、森林についてあまりにも進捗状況が停滞しているという状況も含めて、ご説明をお願いしたいと思います。

(中杉部会長)
 それではお願いします。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 ご指摘のように、今のところ除染はまず公園・スポーツ施設、子どももいるということで学校、公園、公共施設、それから住居という順番で進んでおりまして、どうしても森林につきまして、少し遅れているという状況があると思っております。
 それで、森林の除染についてはかなり技術的に確かに難しいところがございます。一つにはかなり面積が広大でありまして、当面2カ年間、24年、25年度は住居回りの隣縁から20メートル程度を目安に実施していく予定ではございますけれども、それでも面積は相当に広大でございまして、そういった意味でかなり難しいというところがあるものですから、なかなか進まないという状況があるかと思っております。
 ただ、福島県の場合は森林面積7割ということで、非常に広うございます。それから住民の方もかなり林業を初め、いろんな意味で山との関わりの中で生活をしておられるという状況もあるというふうに考えておりまして、実は環境回復検討会という有識者の検討会におきまして、今年の9月に森林除染のあり方についての取りまとめを行っているわけですけれども。
 こういった状況も踏まえて、一つには住居回りの森林の除染を、まずは進めるということにしておりますけれども、一方、なかなか森林の放射性物質の問題は知見が十分ではないということがあるものですから、まず24、25年度住宅回りをやると同時に、調査研究も同時並行に進めなくちゃいけないということでありまして、これらの両方の取組を今進めているという状況にございます。
 森林の問題につきましては、かなりたくさんの廃棄物、あるいは土壌が出てくるということも含めまして、かなり難しい問題となっておりますけれども、環境省といたしましては非常に重要な問題であると考えておりますので、県、市町村とも連携をしながら進めていきたいというふうに考えております。

(中杉部会長)
 よろしいでしょうか。

(松本臨時委員)
 もちろん、今の説明でわかるわけですけれども、25年度、来年度、やっぱり森林にもう少し重点を置いた除染の展開というのはお考えにあるのかどうか。ちょっとご説明。難しければ結構ですけれども。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 決して森林を重要でないと言っているわけではないんでありますけれども、どうしても全体面積が広い中で、つまり住居もあり、道路もありという中で、やはり人口の多いところ、それから子どもの生活空間というところが、より高いプライオリティがあるという中で、できるだけ森林も進めていきたいとは考えておりますけれども、どうしても学校、公園あるいは住居といったところがまずあるかなと、このように考えております。

(松本臨時委員)
 調査に入らなくても結構ですので、森林が、先ほど申しましたように二次汚染の元凶になっているかどうかぐらいは調査していただきたいと思います。影響がなければ相当、住民に対する説得力はあると思うんで。そこら辺のやっぱり、黒白はつけていただきたいと思うんですが。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 ちょっと説明が漏れておりましたが、再汚染といいますが、森林を発生源とする汚染の問題、これは非常に地元の心配も多いわけでございまして、既に幾つかの調査研究が出されております。

(松本臨時委員)
 沢水ですね。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
沢水などを伝って、どのぐらい森林外に出ていくかということにつきまして、この1年ほど結構、調査研究の結果が出始めております。それによりますと、例えば国立環境研究所が行った調査結果によりますと、森林に降り注いだセシウムのうち、森林外に水を伝って出た割合が0.3%ということでございまして、意外にかなりの程度、森林の中にあると。水を伝って森林外に流れて出てくる量というのが0.3%という数字がございます。
同様の調査結果も幾つか出ておりまして、いずれも1%程度以下という数字が出始めておりますので、水を伝って森林外に出る割合というのは、そのぐらいではないかと考えております。ただ、化学的知見、まだ十分ではないので、引き続きその辺の調査研究については進めていきたいというふうに考えております。

(松本臨時委員)
 ぜひお願いします。

(中杉部会長)
 環境回復検討会の議論の中では、森林にあるものを除染することによって、かえって森林の中にあるものを出してしまうのはまずいのではないかという議論がありまして、どう扱うかというのはかなり慎重にやらなきゃいけないということで、先ほどの調査もしなきゃいけないという結論になったかと思いますけど。
 では大塚委員、どうぞ。

(大塚委員)
 除染につきましては、環境省が一手に引き受けられて大変ご苦労なさっているので、敬意を表したいと思います。2点ちょっと質問させていただきたいんですけども、資料6のところで、現地調査等について住民説明会というのがございますが、先ほどもお話しいただいたように、避難していらっしゃる方が多いので、なかなか大変だと思うんですが、これは実際に住民がそこにあまりいらっしゃらない場合は何か工夫されていることはあるかというのを一つお伺いしたい点です。
 それからもう1点ですけども、スライド8ですが、双葉町はまだ始まっていないということですけども、これは濃度が高いからなのか、あるいは役場が埼玉にまだあるんだと思うんですけれども、移っていらっしゃるんだと思うんですけども、そのせいなのか、理由を教えていただければと思います。

(太田臨時委員)
 関連して質問していいですか。

(中杉部会長)
 どうぞ。

(太田臨時委員)
 11ページと8ページの資料の関連性を少し確認をしたいと思います。総理が行かれたのは、もう既に対策が始まっているところなんです。今の大塚委員のお話にありましたように、全くマルがついていないところ、あるいは最初の段階ではマルがついているけれども、地元調整となっています。この地元調整における課題をどのように認識されているのか、また、この総理の対応、指示、結果として推進パッケージをつくられているんですけど、それとどうリンクしているのか、本当に抜けがないかということを含めてご説明いただけたらと思います。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 まず、大塚委員の一つ目のご質問でありますが、地元説明でありますけれども、基本的には住民の一人一人の同意をいただくということでございますので、できる限りにおいて同意をいただく際には現地まで来ていただきます。日時を決めて、その当該の家まで来ていただいて、こちらも出向いて状況を説明し、モニタリング結果などを説明して同意をいただくと。かなり丁寧な説明プロセスをとっております。
 それから、推進パッケージと進捗状況との関わりでありますけれども、やはり地元からは除染の進みが遅いという強い声がございます。先ほど直轄地域、それから市町村のエリアにおける状況をご説明しましたが、現時点で計画の策定というのはかなりの程度進んだと思っているんですが、実際の除染の作業ということになると、学校、公園等は一定進んだけれども、住居などはまだまだという状況にございます。
 これ原因はいろいろあるんだと思います。仮置場の問題など、一つの大きな要因ではないかと思いますが、具体の除染の措置自体がまだ住民に十分見えるほど進んでいないという状況にあるということが、その声の指摘の背景にあるのかなと思っております。
 そういった除染の進みが、住民の方から見て遅いということでございますので、パッケージでいろいろな対策を進めたいと考えているところでございます。

(中杉部会長)
 双葉町が、なぜかという。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 ごめんなさい。それからもう一つ双葉町でございますが、双葉町は線量が濃いわけございますが、むしろ双葉町として、まだ除染そのものについて有効性でありますとかにつきまして、十分ご理解をいただけていない状況にありまして、なかなか我々のご説明を十分にさせていただく機会がまだ十分に持てていないという状況にございます。

(中杉部会長)
 はい、どうぞ。

(太田臨時委員)
 今のお話ですと、除染をすること自体に理解を得ないとできないという認識でよろしいんですか。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 むしろ、除染というより仮置場です。除染をしたものを置いておく仮置場の設置が進まないというのが、一つあるかと思います。
 それから、この除染のパッケージと少し書いてありますが、現地でいろんな要望が出てまいります。市町村などからこういうことをやりたい、ああいうことをやりたいと出てまいりますが、そこに再生事務所、並びに環境省として十分迅速に対応できていないことが、遅れの一つの原因ではないかという指摘もありますから、そこは基準を明確化するなどによりまして、できるだけ迅速な対応が可能な仕組みをとっていこうと、このようなことでございます。

(太田臨時委員)
 関連質問ですけれども、地元調整中とあるものが、例えば浪江は11月、大分遅れましたけれども一応計画がつくられたのですね。調整されている中身自体がいろんな要因があるんでしょうけども、例えば中間貯蔵施設が決まらないと、その計画ができないのであれば、そのほかのところはできているとか、その中自体にまた幾つか段階があろうかと思うんですけれども、かなりもう煮詰まっているという認識でよろしいんでしょうか。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 まず計画のほうから申し上げますと、11のうち8つができました。しかし、まだ地元調整中というところが大熊、富岡でございます。ここは、むしろ除染がというよりは、この区域の賠償の問題でありますとか、それから警戒区域の見直しの作業が進んでおります。これは賠償と非常にリンクしております。この辺りの交渉がきちんとしないと除染の話にはなかなか応じてもらえないという状況がございまして、この辺りについては遅れているという状況がございます。
 それから、仮置場が進まないという原因の一つに、確かに中間貯蔵施設がまだはっきりしなくてということもございますし、それからやはり、自分の住居の近くにそういった仮置場ができることについての懸念というものもあるというふうに考えております。

(太田臨時委員)
 大変ご苦労だと思いますけれども、現地のほうと連携しながらよろしくお願いいたします。

(中杉部会長)
 では、藤井委員。

(藤井臨時委員)
 この除染について当該地域の方たちに意思を確認しながら、除染の方法を進めていくというお話がありましたが、当該地域に住民たちが戻る、戻らないという、そういう意思のところなんかも並行してヒアリングしていらっしゃるでしょうか。
 つまり、除染は終わったけれども人が戻らないという、大変なことが起きる可能性も当該、幾つかのところは出てくるのではないかという気もしていて、ぜひ戻る意思、先ほどの賠償の問題とかいろんな要素が絡み合っているので、これが整えば戻るということもあると思うんですが、現時点で、そのようなこともヒアリングしているかどうか、伺いたいです。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 住民が戻る、戻らないは色々な要素があると思います。除染によって空間線量が下がるかどうかもありましょうし、あるいは戻ってからの仕事の問題であるとか、インフラがどうであるとか、教育の問題であるとかいろいろございますから、我々の除染同意の中で戻る、戻らないという意思確認はしてはございません。むしろ、その辺りは原子力災害本部におきまして、そういった意思確認もアンケート調査などをしながら現在把握をしているという状況でございます。
 当然、賠償でありますとか、線引き、区域見直しの中ではそういった住民のご要望を踏まえて、当該市町村と交渉しているわけではございますけれども、除染のパーツといたしましては、直接住民が戻る、戻らないというよりは、その地域全体を除染しないと線量が下がらないということでございますので、極力全員の同意をいただいて、予定された面積、地域は全部除染したいというふうに考えて、戻る、戻らないに関わらず、そのように思っております。

(中杉部会長)
 それでは、大分時間が迫っていますが、簡潔に五箇委員。

(五箇臨時委員)
 除染作業そのものは、とりあえず人の生活の安心・安全が優先される事業だと思いますので。ただ、ちょっと一応専門が生態学なものですから、先ほども指摘がありましたように森林部がほとんど除染が進まないというか、なかなか進められない状況にあっては、こういった放射性物質そのものによる生態系影響といった部分、こういった部分、この事業そのものでやることがどうかは別として、そういった問題についても環境省の管轄である以上は人とそれを囲む環境、そういった生態系そのものに対して、こういった汚染というものがどういう影響を及ぼしているかというのを化学的に定量的に見ておく必要が、将来的には先ほど言ったように人が戻る、戻らないという部分にも関与してくるんじゃないかと思われるんです。
そういう部分については、何か対策なり対応なりする予定はあるのか。というのも、結局、つい先般も某大学のほうから非常に怪しげな論文が出まして、チョウチョの斑紋とか形態に異常が出ているとか、実際のところ、あれ、科学的にはちょっと信憑性に乏しいというのが、後からわかってきているところで、そういった非常にデマゴゴスといっては言い過ぎなんですが、科学的に信頼性のあるデータというものをきちんと精査してそろえるとか、そういった対応もしておかないと、要は無意味に不安をあおるケースも出てくるであろうし、逆に見落とすリスクもあるかもしれないというところもあって、その部分をどういうふうにカバーしていくかというところについて、何かお考えがあればよろしくお願いいたします。

(中杉部会長)
 多分、除染チームが答えられる話ではないと思いますので、環境省全体としてそこら辺をどうご指摘がある、これはほかでも、中央環境審議会でもご指摘がありますので、検討していただいていると思いますけれども、よろしくお願いしますということで。多分、牧谷さんのほうで答えられる話ではないだろうと思いますので、そういうことでよろしいですか。

(浅野委員)
 自然で少しやっている、その話は。

(牧谷放射性物質汚染担当参事官)
 自然環境局で一部そういった取組も始まっているところでございますけれども、あとは林野庁におきまして木ですね、森林そのものについての調査研究が進められているというふうに認識しておりますが、ご指摘も踏まえて検討させていただきます。

(中杉部会長)
 それでは、相澤委員を最後にさせていただきます。

(相澤委員)
 今のご意見と同じようなことなんですけれども、人については厚労省でモニタリングをしていますし、環境省では環境の調査をやっておられて、それから動物についても農水省でたしか始まるようでございますので、そういったデータをリンケージして、統合的に評価するということをぜひお願いしたい。今やっておられるなら結構ですけれども、ぜひお願いしたいと思います。

(中杉部会長)
 ありがとうございました。まだご意見、ご質問あるかと思いますけれども、時間が大分心配になってきましたので、この議題につきましては以上にさせていただきます。
 最後にもう一つ、これは直接、土壌農薬部会の仕事ではございませんけれども、土壌汚染に絡む話として地下水汚染の未然防止対策について、新たな動きがありましたのでご説明をいただこうと思います。よろしくお願いします。

(宇仁菅地下水・地盤環境室長)
 地下水・地盤環境室長の宇仁菅でございます。座って説明をさせていただきます。
 資料7を使いまして、簡単に説明をさせていただきます。
 まず背景としまして、平成元年から有害物質の地下浸透を、水質汚濁防止法、水濁法ですけれども、これに基づいて禁止をしておりますが、その後も地下水汚染事例が毎年継続的に確認されております。詳しく調べましたところ、その下に書いてありますが、生産設備等の老朽化ですとか、あるいは作業ミス等による漏えいが原因の大半だったということで、意図的に汚染物質を漏えいさせているのではなくて、非意図的に生じているということが判明いたしました。
 具体的にはその真ん中辺りに絵がありますが、つなぎ目が劣化したりとか、移しかえ作業による漏えい、こういったものが床面の亀裂から地下に浸透したという事例が多かったということでございます。
 そういった実態を踏まえまして、その下の改正内容ですか、そういう汚染を未然に防止するためにはどういった措置が必要かということを検討いたしまして、大きく3点ございますが、一つ目が対象施設の拡大ということでございます。貯蔵するのみの施設につきましても、届出をしたり、構造等の基準を遵守していただくということにしております。
 (2)で、逆になりましたが、構造等に関する基準の遵守義務というのがございまして、有害物質を使用したり、あるいは(1)の貯蔵のみを行う施設につきまして、基準を遵守することを義務づけております。(3)としまして定期的に点検するという義務を創設したところでございます。
 こういったことで非意図的な漏えいですとか、床面からの地下浸透を防止することにしております。一番上に書いてありますが、水濁法の改正法が昨年平成23年の6月に公布されまして、今年の6月1日から施行されているところでございます。
 以上、簡単ですけれども、説明を終わります。

(中杉部会長)
 関連する、地下水汚染を防止するということは、土壌汚染を防止することと同じですので、こういうふうなことでご紹介をいただきました。よろしいでしょうか。

(なし)

(中杉部会長)
 それでは、以上でございます。議題の2まで終わりました。議題の3、その他でございますけれども、私のほうから簡単に説明させていただきます。
 参考資料1を見ていただきますと、これも中環審の総会で決められたことなんですが、環境基本法について放射性物質の適用除外が削除されました。ほかの個別法についてどうするかということを、いろいろそこで議論をいたしまして、関連する法律の一つとして土壌汚染対策法につきましては裏面の(2)の[2]というところで、土壌汚染対策法がございます。
 土壌汚染について今、除染の話として特措法の中でいろいろやっておりまして、その特措法の改正がもう間もなく、3年後に改正をすると。その時期にあわせて土壌汚染対策法をどうするかということを議論するということで、土壌汚染対策法については、とりあえず放射性物質の除外規定は除かないという扱いにさせていただいたということでございます。よろしいでしょうか、ご報告までですが。

(異議なし)

(中杉部会長)
 それでは最後のほう、大分急いでしまいましたけれども、ほかに何かございますでしょうか。

(細見臨時委員)
 一つだけ。今回の審議会での専門委員会とか小委員会の廃止等で議論させていただきました。その中で部会も統廃合されていますけれども、除染に関わるような部会というのは、先ほど中杉先生がおっしゃられたような内容も含めて、例えば環境回復検討会とかございますけれども、何か新たにそういうまとまった部会というのは、お考えみたいなのはあるんでしょうか。

(加藤総務課長)
 今現在、部会という形で議論するということを決めているわけではございませんが、大変重要な問題ですので、中央環境審議会の中でも、どういう形で議論させていただいたらいいか、また会長も含めましてご相談をさせていただいて、進めてまいりたいと思っております。

(中杉部会長)
 放射性物質汚染について、どこがどう扱うかということもまだ決まっていないということで、そこら辺とあわせて整理をされるんだろうというふうに思いますが。
 いかがでしょうか、よろしいでしょうか。

(なし)

(中杉部会長)
 それでは、他に特にないようでしたら、本日の審議については以上となります。
 進行を事務局にお返しします。

(西嶋農薬環境管理室長)
 委員の先生方におかれましては、お忙しい中ご出席いただきましてありがとうございました。
 以上をもちまして、第29回の土壌農薬部会を閉会させていただきます。ありがとうございました。

(了)

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