中央環境審議会 土壌農薬部会農薬小委員会(第67回)議事録

日時    

平成30年11月9日(金) 13:30~16:10

場所   

環境省 第2・3会議室

出席委員

委員

白石 寛明(委員長)

臨時委員  

赤松 美紀     

浅見 真理    

佐藤  洋     

田村 洋子

築地 邦晃     

根岸 寛光

細見 正明

専門委員  

稲生 圭哉     

内田又左衞門

後藤 千枝

 (欠席は、天野臨時委員、五箇臨時委員、山本廣基臨時委員、浅野専門委員、山本裕史専門委員)

委員以外の出席者

環境省

  田中水・大気環境局長、上田大臣官房審議官、庄子総務課長
  小笠原室長、羽子田室長補佐、服部室長補佐、福澤主査、秋山係員

オブザーバー

  農林水産省
  独立行政法人農林水産消費安全技術センター
  国立研究開発法人国立環境研究所

議題

 (1)生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定について(とりまとめ)

 (2)水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について

 (3)その他

配付資料

資料1   生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定について(第一次とりまとめ)(案)

資料1-2  参考資料

資料2   諮問書(写)及び付議書(写)

資料3   水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料(案)

資料4   水濁基準値案と水濁PECの関係及び基準値設定後の対応について

資料5   水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準値(案)に対する意見募集の実施結果について

資料6   水質汚濁に係る農薬登録保留基準値(案)に対する意見募集の実施結果について

参考資料1 農薬評価書 クロロタロニル(TPN)(食品安全委員会資料)

参考資料2 農薬評価書 シクロピリモレート(食品安全委員会資料)

参考資料3 農薬評価書 ジベレリン(食品安全委員会資料)

参考資料4 農薬評価書 テトラニリプロール(食品安全委員会資料)

参考資料5 農薬評価書 テブフェンピラド(食品安全委員会資料)

参考資料6 農薬評価書 フルピリミン(食品安全委員会資料)

議事

【小笠原室長】 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第67回土壌農薬部会農薬小委員会を開催させていただきます。
 初めに、本日の委員の出欠状況をご報告させていただきます。
 本日は、天野委員、五箇委員、山本廣基委員、浅野委員、山本裕史委員よりご欠席、また、浅見委員より遅れるとのご連絡をいただいておりますが、本委員会開催の定足数を満たしておりますことをご報告いたします。
 また、本日は田中局長、上田審議官、庄子総務課長が出席しております。
 議事に先立ちまして、田中局長からご挨拶を申し上げます。

【田中局長】 水・大気環境局長の田中でございます。
 委員の皆様方には、日ごろより農薬を初めとする環境行政の推進にご指導とご尽力を賜っております。この場をおかりいたしまして、厚く御礼を申し上げたいと思います。
 農薬小委員会でございますけれども、農薬の登録基準の設定等に関する審議とともに、本年の農薬取締法の改正に伴いまして、農薬登録基準の見直しにつきましても、精力的にご審議をいただいているところでございます。
 この農薬取締法に関しましては、9月の農薬小委員会におきまして、水質汚濁性農薬に係る指定の見直し、農薬使用者が遵守すべき基準を定める省令の改正、そして法改正の施行に伴う第一弾目の基本告示の改正についてご審議をいただきました。
 その後、農業資材審議会等の意見聴取を経まして、現在、農林水産省と共同でパブリックコメントの募集を行い、12月1日の施行に向けて手続を進めているところでございます。
 また、環境大臣からの諮問事項でございます生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定につきましては、本委員会におきまして、7月に農薬登録基準の設定方法の検討の進め方についての方針をお示しいただき、9月には新たな動植物として具体的に水草と鳥類の取扱いについてご審議をいただき、さらに今週火曜日、11月6日には、それぞれについての取りまとめをしていただいたというところでございます。
 タイトなスケジュールでご審議いただいていることに、改めて感謝を申し上げます。
 本日ですが、生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定について、これまでの審議を踏まえまして、現段階における第一次とりまとめということで、ご議論をお願いしたいと考えております。
 委員の皆様におかれましては、専門的なお立場から、ご意見、ご指導を賜りますようお願い申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

【小笠原室長】 続きまして、本日の配付資料を確認させていただきます。

【羽子田室長補佐】 それでは、お手元の資料の確認をお願いいたします。
 お手元に議事次第と配付資料一覧がございますので、ご覧いただければと思います。資料は1から6まで、参考資料も1から6までとなっております。
 本日は、タブレットがメンテナンスの関係でご用意できませんでしたので、参考資料は紙媒体でご用意をしております。
 なお、傍聴者の皆様方につきましては、お近くの席に参考資料のつづりをご用意しておりますので、適宜、そちらをご参照ください。
 委員の皆様方のお手元には、すみれ色のファイルにとじた資料が置いてあります。こちらは農薬小委員会におけます過去の審議で整理しました考え方などをまとめたものです。適宜、ご参照いただきたいと考えております。なお、こちらは随時差し替えておりますので、会議が終わりましたら、机の上にそのまま残しておいていただきますようお願いいたします。

【小笠原室長】 それでは、議事に入らせていただきます。
 議事の進行は白石委員長にお願いいたします。

【白石委員長】 それでは、議事を進めさせていただきます。
 本日は、皆様、ご多用のところご出席いただきまして、ありがとうございます。
 本日の農薬小委員会は、議事次第にございますように、主に二つの議題とその他に関する審議が予定されています。円滑かつ活発なご審議をお願いします。
 初めに、本日の会議と資料の公開の扱いについてご説明します。
 本日の農薬小委員会は、土壌農薬部会の運営方針の非公開とする理由には当たらないことから、公開とさせていただきます。また、資料につきましても公開とさせていただきます。
 次に、農薬小委員会の決議の取り扱いについてご説明させていただきます。
 小委員会の設置についての土壌農薬部会決定では、農薬小委員会の決議は、部会長の同意を得て土壌農薬部会の決議とすることができることになっています。
 したがいまして、この農薬小委員会で決定いただきましたら、土壌農薬部会の岡田部会長の同意をいただいた上で、部会としての決定としていくことになります。
 では、議事次第に沿って議事を進めたいと思います。
 議事の1番目からです。生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定について(とりまとめ)の審議に入ります。
 事務局から資料の説明をお願いします。

【小笠原室長】 資料1と資料1-2をご用意ください。資料1は、本年7月10日の環境大臣の諮問を受けまして、生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定について、これまで農薬小委員会においてご審議をいただいてきた内容を整理したものでございます。
 前回の小委員会では、藻類、水草等の取り扱いと鳥類の取り扱いについて、個別に取りまとめていただきましたが、本日の小委員会では、生活環境動植物についての取りまとめについてご審議をいただきます。
 資料の表紙にもございますとおり、前回の小委員会でもご指摘をいただきましたが、今回の取りまとめをもって生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定についての審議を終えるわけではないことを明確にするため、本資料では、これまでの知見による現段階での取りまとめであるとして、第一次とりまとめとさせていただいております。今後、さらに必要な調査・検討を進めまして、新たな知見の集積により、次の審議が可能となった段階で、速やかに第二次以降の取りまとめに向けたご審議をお願いしたいと考えております。
 それでは、第一次とりまとめの内容についてご説明をさせていただきます。
 表紙の目次をご覧ください。第1が経緯、第2が農薬の生態影響評価に係るこれまでの取組、第3が生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定方法、第4が生活環境動植物に係る農薬登録基準の内容、そして、第5が今後の課題として構成しています。
 前回の小委員会でまとめていただきました藻類、水草など、それと鳥類の取り扱いについては、目次の第3の2、評価対象動植物ごとの農薬登録基準の設定方法のところで、それらの要点を整理していますが、いずれも今後の基準設定の運用において重要となりますので、最後に別紙1、別紙2として添付をし、これらを含め、第一次とりまとめとしております。
 内容ですけれども、第1の経緯から第3の1の生活環境動植物に係る評価対象動植物の選定の(1)基本的考え方、ここまでは本年7月18日に開催されました農薬小委員会でご審議をいただき、ご了承いただきましたところでございます。その内容をもとに整理をしておりまして、7月18日の農薬小委員会の資料につきましては、既にお手元のすみれ色のファイルの最初のページの方につづらせていただいておりますので、適宜、ご参照ください。
 その次に、(1)基本的考え方を踏まえまして、これまで具体的にご審議をいただきました陸域と水域の生活環境動植物について整理をしています。
 第3の1の(2)評価対象動植物については、当面のものとして整理をし、第3の2、評価対象動植物ごとの農薬登録基準の設定方法のところでは、別紙1、別紙2を踏まえまして、水域と陸域のそれぞれの生活環境動植物における農薬登録基準の設定方法の要点を整理しています。
 第4の生活環境動植物に係る農薬登録基準の内容では、技術的な事項になりますが、具体的に生活環境動植物をどのように基本告示、親告示と呼ぶこともありますけれども、この中に記載する場合に、また基本告示を受けて個々の農薬ごとに大臣が定める基準について、記載方法について整理をしているものでございます。
 そして、第5の最後の今後の課題ですが、これまでの審議を踏まえまして、現段階ではさらに科学的な知見の集積や検討が必要であり、引き続き検討を要するとされた事項について整理をしています。
 以上が第一次とりまとめの大まかな内容になります。
 続きまして、本文の内容の説明に移る前に、前回の小委員会でご審議いただきました藻類、水草、そして鳥類の取り扱いについて、そちらの方での審議で資料の修正をしておりますので、資料の11ページ以降になりますけれども、別紙1、別紙2の方を先にご説明させていただきます。
 資料の11ページの別紙1をお願いいたします。
 こちら、別紙1、生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定における藻類、水草等の取り扱いについてでございます。
 前回の小委員会では内容の詳細をご説明させていただいておりますので、これまで重点的にご審議をいただいたところと、ご指摘を踏まえ、今回、修正を行ったところを中心にご説明をさせていただきます。
 1番目、経緯でございます。水産動植物の基準の設定における種の感受性差の取扱いについて、これまで藻類試験におきましては、推奨試験種の緑藻のムレミカズキモ、これは感受性が高い種として知られていましたが、農薬の種類によっては、ほかの試験生物種の感受性の方が高い場合も相当程度存在することが示唆されたということがございまして、検討が進められてまいりました。
 2の新たな知見でございます。(1)除草剤の作用機構分類による藻類等の感受性の種間差でございます。次の12ページの表1にございますが、作用機構分類のB、E、F2の除草剤では、ムレミカヅキモに比べ、コウキクサ、イカダモ、フナガタケイソウでそれぞれ感受性が顕著に高かったということがわかりました。
 13ページの(2)欧米における藻類等の評価手法でございます。我が国における現行の藻類に対する評価では、全ての農薬に対して1種類の藻類試験、原則、ムレミカヅキモを義務付けた上で不確実係数1を用いております。他方、欧州におきましては、除草剤、植物成長調整剤については、コウキクサ及び藻類の試験データを用い、半数影響濃度でありますEC50、これを不確実係数10で除した値が用いられ、米国におきましては、除草剤及び殺菌剤について、コウキクサ、藻類等の試験データを用い、不確実係数は1とした値で、一方でEC50は最小値を用いるということで、毒性の評価が行われております。
 14ページ目ですけども、水域環境における水草の位置付けといたしまして、これまでの文献調査におきまして、水草は、魚類、甲殻類等の産卵場、餌資源及び生息場として利用されていることを確認したと。また、実態調査におきましても、水産動植物に対する水草の生態学的有用性を支持する結果が得られたということがあります。
 3、藻類、水草等の取扱いについての検討でございます。ムレミカヅキモに対しまして、不確実係数1を適用して基準値を設定する現行の仕組みは改善する必要がある。選択を可能とする試験生物種及び義務付けを行う試験生物種の選定を進める必要があるということです。
 (1)が試験生物種の追加についてでございます。最後のパラグラフにありますが、OECDテストガイドラインに推奨種として掲載され、農薬の種類ごと感受性差がある程度判明している水草のコウキクサ、珪藻のフナガタケイソウ並びにシアノバクテリアのアナベナ及びシネココッカスを対象とすることが適当としております。
 次の15ページの表3、こちらは試験生物種の特徴等を整理したものでございます。注書きにありますとおり、左側の試験生物種、こちらにつきましては、OECDテストガイドラインの201、それから221に記載されている試験生物種に対する本資料における名称ということでございます。前回の小委員会で、次の列の学名のところ、種名と表記しておりましたが、これは学名のほうが正しいということで、学名に修正をし、また、ムレミカヅキモのところで、Raphidocelisの下に括弧してPseudokirchneriellaとありますが、この括弧のところで以前は旧名と書いておりましたが、これにつきましては、注釈の2といたしまして、現在のOECDテストガイドライン201に記載されている学名ということに修正をしております。同様に、アナベナのところも括弧書きがありますが、これは現在のOECDテストガイドライン201に記載されている学名でございます。
 続きまして、16ページ目です。試験を義務づける試験生物種についてということで、こちらの方でも最後のパラグラフで、ムレミカヅキモと比較してコウキクサの感受性が高い場合が比較的高い割合で存在すると。感受性差は10倍以上やlOO倍以上になる場合もあるため、除草剤及び植物成長調整剤については、現行のムレミカヅキモに加えてコウキクサの試験成績の提出を義務づけることが適当と整理しております。
 17ページ目の(3)不確実係数の設定についてでございます。
 こちらは改正法によりまして、水域における農薬の影響評価の対象が、水産動植物としての藻類から、それ以外の一次生産者を含む生活環境動植物に拡大されたことによりまして、全ての農薬に対する基準値設定において、既存のデータが活用できるようムレミカヅキモを試験生物種として引き続き義務づけるとともに、一次生産者における種の感受性差を考慮して不確実係数を10とすることが適当としております。除草剤及び植物成長調整剤においては、コウキクサを試験生物種として追加で義務づける、また、不確実係数を10とすることが適当であるとしております。
 一方、水産動植物の魚類、甲殻類等に対する影響評価での不確実係数については、「試験生物種数に応じて、統計上の推定信頼区間の変動を利用して定める」としており、この現行の考え方に沿って、試験生物種が1~2種の場合は10、3種の場合は4、4種の場合は3とすることが適当であるとしております。
 また、欧州では不確実係数を10としておりますが、幾何平均値を用い、米国では全ての試験データの中の最小値を用いておりますが、不確実係数を1としていること、そしてシアノバクテリアのシネココッカス、アナベナにつきましては、ほかの試験生物種に比べて感受性が総じて低いことを考慮しますと、ムレミカヅキモ、イカダモ、フナガタケイソウ、コウキクサの4種、それからシアノバクテリアの2種のうちのいずれか1種を合わせた5種で試験を行う場合は、不確実係数を1とすることが適当と整理をしております。
 前回の検討会で、こちらの5種を使った不確実係数の表現が文章だけではわかりにくいということでございましたので、表4を設けております。こちら、チェックが入っているところが試験データが得られたことを意味しておりまして、ムレミカヅキモ、イカダモ、フナガタケイソウ、コウキクサ、こちらの4種類のほか、シアノバクテリアのうちシネココッカスもしくはアナベナ、どちらか一つ行って、計5種類行っている場合には、不確実係数は1としております。一方で、シアノバクテリアは二つとも行いますけども、緑藻、珪藻、水草、これら4種のうち一つでも行っていない場合には、全部で5種類になっておりますが、不確実係数は3のままという整理にしております。
 続きまして、18ページでございます。環境中予測濃度(PEC)の算定についてでございます。
 ここで、現行の毒性試験におけるばく露期間、ミジンコでは2日間、緑藻では、藻類では3日間、魚類では4日間として、これら試験生物種の毒性値を不確実係数で除した値の中で最小のものを基準値(案)として、2~4日間の環境中予測濃度(PEC)の最大値が基準値(案)を超えていないかを確認しております。新たにコウキクサ試験を追加した場合には、試験期間が7日と長くなるため、7日間のPECの算定方法を設定することが必要としております。
 以下、①、②、③と分けてございますけれども、①は7日間PECの算定方法を明記しております。特に非水田の場合ですが、増水流量の期間が最大4日間として、残りの3日間は平水流量として算定するという整理。
 二つ目が第1段階のPECでございますけれども、こちらのほうでは、最後のパラグラフのところで、PECTier1につきましても、これまでの藻類の評価と同様に、2~7日間のPECの最大値と比較することが適当という整理でございます。
 ③番目が第2段階のPECでございますが、コウキクサの毒性値が基準値(案)の設定根拠となり、より実環境に近い精緻なPECTier2を算定する場合には、評価期間は毒性試験のばく露期間と同じ7日間とすることが適当であると。その際は、ほかの試験生物種においても2~4日間のPECTier2の最大値が当該試験生物種の急性影響濃度を超過することがないことを確認する必要があるとして整理をしております。
 最後、19ページでございますけれども、4の農薬登録基準の設定における藻類、水草等の取扱いについてでございます。
 ここまでの整理を踏まえまして、一つ目が藻類等急性影響濃度の算定方法でございます。ここで、全ての農薬につきましては、緑藻のムレミカヅキモを必須とし、加えて除草剤及び植物成長調整剤につきましては水草のコウキクサも必須とする、二つ目が、全ての農薬において任意で追加試験を行うこともできる、三つ目が、それらの試験のEC50のうち最小となる数値を不確実係数で除した値を藻類等急性影響濃度とする、四つ目が、不確実係数は以下のとおりとするということ、それから、五つ目が、毒性試験はOECDテストガイドライン201及び221に準拠して行うという整理でございます。
 (2)が環境中予測濃度(PEC)の算定方法でございます。コウキクサを試験対象とする場合の7日間PECの算定は、現行の水産PECの算定方法を踏襲することを基本とし、非水田の地表流出の場合におけるPECの算定では、増水流量を最大4日間までとして、残りの3日間は平水流量を設定して算定をする。二つ目が、急性影響濃度のうち最小値を水域動植物の基準値(案)として、PECが基準値(案)を超えていないことを確認するということ。そして、ただし、基準値(案)の設定根拠となる試験生物種、これは前回「キー生物種」という用語を用いておりましたが、適切ではないということで、「設定根拠となる試験生物種」に修正をしておりますが、以下、同様のところもございます。コウキクサでPECTier2を算定する場合については、ほかの試験生物種における2~4日間のPECTier2の最大値が当該試験生物種の急性影響濃度を超過することがないことを確認し、7日間のPECTier2を用いるとしております。
 以上が別紙1の藻類、水草等の扱いについてでございます。
 続きまして、20ページからが鳥類の取り扱いについてになります。
 こちらにつきましても、前回の小委員会で内容の詳細はご説明をさせていただいておりますので、これまで重点的にご審議をいただいたところと、ご指摘を踏まえ、今回修正を行ったところをご説明させていただきます。
 20ページ目の1の経緯のところ、なぜ鳥類を扱うに至ったかというところを記載しております。前回からの修正はいため、説明は省かせていただきます。
 21ページ目、2の鳥類の被害防止に係るリスク評価の考え方でございます。
 こちらの(2)の評価対象とする鳥類の考え方でございますが、以下の理由から、仮想の小型鳥類種を評価対象(仮想指標種)とするということでございます。こちらの中で、供試鳥につきましては、どういう種類で、どういった大きさであるかどうかといったご指摘がございましたので、少し書き加えております。一つ目が、そのままでございますが、スズメ、メジロ、カワラヒワ等の小型鳥類は、我が国のほぼ全域に分布し、餌や飲み水を通じ、農薬にばく露する機会が生じやすい。二つ目、こちら、修正をしておりますが、毒性試験の供試鳥としては、コリンウズラ、マガモ等が用いられるが、小型鳥類は、中大型鳥類と比べて体重当たりのエネルギー摂取量及び飲水量が大きくなることが知られており、体重当たりの摂餌量及びばく露量もこれと同様の傾向になると考えられると修正をしております。「また」以降、体重当たりの毒性値についても、小型鳥類のほうが低くなる、つまり感受性が高い傾向にあるというのは、そのままでございます。
 (3)が評価対象とする毒性とばく露経路の考え方でございまして、こちらの方、農薬の使用に伴う鳥類へのばく露として、摂餌、飲水等による経口ばく露、農薬使用時による接触ばく露、それから大気中に拡散した農薬を吸入することによる吸入ばく露、こういったいろいろなばく露の経路があるわけでございますが、22ページ目になりますが、全ての影響を特定して評価することは極めて困難であるため、欧米においては、リスクが最も大きいと考えられる餌経由を共通の評価対象としております。我が国におきましては、海外のような農薬使用に伴う大規模な野生鳥類の死亡事例の報告はありませんが、死亡した鳥類の体内から農薬と同じ成分の物質が検出され、農薬が影響している可能性が考えられる事例が一部で見られることから、急性毒性による被害を評価対象とするとして整理をしております。前回は、こちら、農薬と鳥類の死亡との関係を示す明確な知見がないことから、本文中の記載が適当ではないところがあるとの指摘がございましたので、一部修正をさせていただいております。以下、前回と同様でございます。
 (4)評価方法の枠組みでございます。こちらにつきましては、前回同様ですので説明を省かせていただきます。
 3の鳥類基準値の設定について、それから4の鳥類予測ばく露量の算定についての前半部分の説明を省かせていただきまして、前回から変わっております26ページをお願いいたします。
 26ページの(3)評価対象農薬にばく露された餌等の割合及び摂餌量等ということでございます。こちらの方で、表1、次のページになりますが、示しておりますが、現実のほ場群では、水田と非水田が混在をし、同一の種類の農薬が一斉に全面使用されるケースは想定されないこと、水産動植物の被害に係る評価では、環境中予測濃度の算定において農薬の普及率を水田使用農薬で10%、非水田使用農薬で5%としているということで、鳥類の被害に係る評価においても、この普及率を踏襲することは適当であると整理をしております。
 そこで、27ページの表でございますけれども、こちら表頭のところに、二列目の欄でございますが、評価対象農薬にばく露された餌等の割合というところでございますけれども、これだけでは普及率との関係がわかりにくいということで、注書き等で補足をするようにというご指摘がありましたので、注1といたしまして、評価対象農薬にばく露された餌等の割合は、当該農薬の普及率として水田使用農薬で10%、非水田使用農薬で5%を乗じた値ということを注書きさせていただいております。
 ほか、(4)以降は特に修正等はございません。
 31ページの5、鳥類の被害防止に係るリスク評価のところでございます。
 (1)のリスク評価の方法で、鳥類の被害防止に係るリスク評価は、鳥類予測ばく露量と鳥類基準値との比較により行う。図2に示しております。初期評価では、ばく露の可能性のある全てのシナリオについてそれぞれ評価する。二次評価は、鳥類予測ばく露量が鳥類基準値を超過したシナリオについて実施するということで、ちょっと本文中、言葉足らずのところがありましたけれども、図2にありますとおり、二次評価におきましては、作物残留試験等を用い、鳥類予測ばく露量を精緻化して実施するというものでございます。二次評価におきまして、超過する場合には、当該農薬については鳥類への著しい被害のおそれがあるとするということでございます。
 (2)鳥類の被害防止に係るリスク評価の対象から除外する農薬ということで、こちら、前回の資料では、ここに括弧して(原体)という記載をさせていただいておりました。以下、各項目での農薬の後ろに原体としておりましたけれども、ここのところで、原体という記載を特にする必要はないというご指摘がありましたので、原体という記載は削除させていただいております。以下、33ページの3)まで、同様の修正をしております。
 最後に、6の今後の課題のところでございます。本リスク評価の方法は、鳥類マニュアルをベースとして、見直しを行う点と中長期的に検討を行う点を明らかにしつつ、取りまとめたものでございます。中長期的な検討を行うこととされた点は以下のとおりということで、3点ございます。
 (1)につきましては、ばく露評価で用いた摂餌量、特に果実及び農薬残留濃度、特に昆虫に関する知見の集積ということで、果樹単一食の摂餌量は、特定の供試鳥による結果をもとに算定された値であることから知見の拡充が求められるということ。それから、昆虫の残留農薬濃度と土壌の残留農薬濃度との関係性について、さらなる検証が必要であるということがございます。
 (2)の鳥類への農薬のばく露量を確認するためのモニタリング方法の確立でございます。こちらでは、鳥類への評価対象農薬のばく露量を直接的にモニタリングすることは困難であり、自然環境中に生息する鳥類を捕獲してその濃度を測定することは、捕獲した個体にその種を代表させることが困難であることや、野生鳥獣保護の観点からも、方法としては適当ではないということがございます。このため、鳥類予測ばく露量を算定する諸条件が適当であるかを検証するためのモニタリング調査方法等について、検討が必要であると整理がされております。
 最後のページです。(3)慢性毒性(特に繁殖毒性)による被害防止に係る評価手法の検討でございます。長期の反復ばく露による慢性毒性についても検討を行う必要がある。欧米では既に、農薬の登録に際し、繁殖毒性等に係るリスク評価が実施されており、我が国においても、鳥類の高次消費者という生態学的位置づけも勘案し、我が国における農薬の使用実態を踏まえつつ、検討が必要であるとされています。
 以上が今後の課題として整理をされ、前回取りまとめられたところでございます。
 それでは、表紙にお戻りください。本文の1ページから10ページまで、順に内容のご説明をさせていただきます。なお、本文中の参考1から参考8と記されているところは、別冊の参考資料、資料1-2になりますけれども、そちらに該当しますので、適宜、ご参照いただければと思います。
 まず、第1の経緯でございます。1ページ目、平成30年6月15日に農薬取締法の一部を改正する法律が公布され、影響評価の対象が、従来の水産動植物から、陸域を含む生活環境動植物に拡大をされました。このため、これまでの水産動植物に係る農薬登録保留基準にかわり、生活環境動植物に係る農薬登録基準を定める必要がございます。
 第2といたしまして、農薬の生態影響評価に係るこれまでの取組。
 1、我が国における取組。
 (1)水産動植物に対する農薬の影響評価の取組。概要だけご説明しますと、農薬登録の際に実施する生態影響評価については、これまで以下のとおり導入、検討を進めてまいりました。
 1)魚毒性による評価の導入です。昭和38年の農薬取締法の改正によりまして、農薬登録審査において水産動植物に対する影響評価を行うことが盛り込まれ、魚毒性の強い農薬を規制しました。
 2)が生態リスクによる評価の導入です。平成17年から、魚類のほか、甲殻類等と藻類を評価対象に追加し、評価において毒性値とともに環境中での農薬のばく露量を考慮し、水田のほか、畑や果樹園等で使用される農薬を評価対象に追加をし、個々の農薬の毒性値と環境中の予測濃度とを比較して、環境中予測濃度(PEC)、これが毒性値を超える場合には、登録を保留する制度に変更いたしました。
 3)がユスリカ幼虫試験の導入です。ネオニコチノイド系農薬などの殺虫剤では、甲殻類等の種によって感受性の差が大きいことが判明をしました。このため、平成28年度から、これらの殺虫剤については、感受性の高い水生昆虫であるユスリカ幼虫を用いる毒性試験の提出を求め、平成30年度からは、全ての新規登録を申請する殺虫剤を対象にユスリカ幼虫試験を義務付け、登録保留基準値の見直し、設定を進めてまいりました。さらに、前回の小委員会で決定していただきましたが、平成33年度からは、再評価制度が新たに導入されることから、再評価の対象となる全ての殺虫剤についてユスリカ幼虫試験の提出を義務付けるとしたところでございます。
 (2)が水産動植物以外の動植物に対する農薬の影響評価に関する知見の集積でございます。
 1)が陸域の関係です。平成10年2月に「農薬生態影響評価検討会」を設置し、農薬の生態影響評価のあり方について、陸域を含めた技術的な検討を行いました。この検討報告等を踏まえまして、平成20年度からはリスク評価技術を開発するための検討を始め、平成25年5月には「鳥類の農薬リスク評価・管理手法マニュアル」(鳥類マニュアル)を作成・公表し、農薬メーカーにおける自主的な活用を促してまいりました。
 2)は、ネオニコチノイド系農薬等の陸域における生態影響評価に関する検討でございます。近年、欧米等ではミツバチの減少が問題となり、規制の動きがある中で、我が国においても農薬により野生のハチやトンボが減少しているのではないかという声があることから、農薬の野生のハチとトンボに対する影響に関する調査研究を進めております。平成29年ll月には、少し長いタイトル名ですが、検討会報告書が取りまとめられ、検討会の提言といたしまして、「野生ハナバチ類に対するリスク評価手法について、農林水産省が実施するセイヨウミツバチに対するリスク評価との関係を整理し、国際標準との調和にも留意しつつ検討を進める」とされ、調査検討を進めているところでございます。
 3)が農薬の水域における生態影響評価に関する検討です。水域における生態影響評価につきましては、一次生産者では藻類に対する影響評価を行い、緑藻のムレミカヅキモを用いてまいりました。農薬の種類によっては、ほかの種類の藻類や維管束植物である水草の感受性の方が高い場合も相当程度あることが示唆されたため、環境省では、さらに知見を収集し、水草の生息実態の調査もいたしました。その結果、除草剤では、藻類に比べ水草に高い感受性を示すものがあることが判明し、また、水草は、魚類、甲殻類等の産卵場、餌資源及び生息場として利用されていることも確認をいたしました。
 (3)が、農林水産省におけるリスク管理でございます。農林水産省では、農薬登録申請時に、水産動植物への影響に関する試験以外にも、鳥類、ミツバチ等の有用生物に対する急性影響試験成績の提出を求めております。これによりまして、毒性が強い農薬に対しましては、製品のラベルに注意事項を記載し、安全な取り扱いを求めているところでございます。
 4ページ目でございますが、海外における取組といたしまして、(1)が欧米の取組です。欧州においては欧州食品安全機関(EFSA)が、非標的生物種、生物多様性、生態系に受け入れがたい影響を生じさせないことを目的といたしまして、陸域では鳥類やハチ類など、また、水域では魚類、無脊椎動物であります甲殻類等、そして藻類、水草の毒性試験成績を要求し、ばく露量との比較によりリスク評価を行っております。一方、米国におきましては、米国環境保護庁(EPA)が、環境への不合理な悪影響を生じさせないことを目的といたしまして、陸域では鳥類、花粉媒介昆虫でありますミツバチ等、それから、水域では魚類、無脊椎動物(甲殻類等)、そして藻類、水草の毒性試験成績を要求し、ばく露量との比較によりリスク評価を行っているところでございます。
(2)のOECDの取組ですが、OECDでは、農薬を含む化学物質の評価のための試験成績の作成手順、いわゆるテストガイドラインの国際的な標準化に取り組んでいるところでございます。国際的な試験データの受け入れの促進でありますとか、不必要な動物実験の回避等に貢献しているところでございます。また、生態影響に関するテストガイドラインといたしましては、本年のll月1日現在におきましては、47種類のテストガイドラインが策定されております。
 第3が生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定方法。
 1が生活環境動植物に係る評価対象動植物の選定でございまして、(1)が、その基本的考え方でございます。そこでは、農薬登録基準を設定するためには、評価対象動植物を選定するとともに、必要な試験方法等を明らかにする必要がある。我が国における評価手法に関する知見の集積状況や海外における評価の状況等を踏まえるとともに、改正法に係る国会の附帯決議におきまして、「リスク評価手法の早急な確立」、また「農薬メーカーの負担への配慮」が指摘されていることから、これらを考慮する必要があると整理しております。
 このため、既に毒性試験方法が確立され、国内外での既存の試験データの活用が期待できるものといたしまして、次のページになりますけれども、諸外国で既に評価に取り入れられているもの、我が国において、これまで農薬登録申請時に毒性試験成績が提出されているもの、このうち、国際的な標準との調和を図る観点から、試験方法がOECD等の公的なテストガイドラインとして確立されているものの中から優先的な評価対象動植物を選定するという考え方が整理されました。また、リスク評価を行う上で導入が望ましいと考えられる評価対象動植物や毒性試験方法の調査検討に時間を要するものは分けて、引き続き必要な検討を進めることとすると整理しております。他方、評価対象動植物に関するばく露評価及びリスク評価の方法については、諸外国の評価方法を参考にしつつ、我が国における自然条件や農薬の使用実態等を踏まえ、検討を進めると整理されているところでございます。
 以上のここまでが、7月の農薬小委員会でご了承された事項をもとに整理をしているところでございます。
 (2)以降が、その基本的な考え方、それから水産動植物に係る農薬登録保留基準の設定方法を踏まえまして、当面、以下の動植物を対象として、それぞれの農薬登録基準を設定することが適当としているところでございます。
 一つ目が、水域の生活環境動植物ですが、魚類、甲殻類等、藻類、これを評価対象とするほか、一次生産者としては、水草についても、諸外国で既にリスク評価に取り入れられており、試験方法がOECDテストガイドラインとして確立されていることから、これを新たに評価対象動植物に加え、これらをまとめて「水域の生活環境動植物」としてリスク評価を行い、農薬登録基準を設定する。
 二つ目が、陸域の生活環境動植物です。こちらでは鳥類について、農薬の残留した餌等を通じたばく露により被害が生じるリスクが想定されることから、諸外国では既にリスク評価に取り入れられ、我が国でも、これまで農林水産省において、農薬の経口投与試験データ等の提出が求められてきた。また、環境省におきましては、「鳥類マニュアル」としてリスク評価の方法に係る知見の集積があり、農薬メーカーによる自主的なリスク評価も行われていることから、まずは、これを評価対象動植物としてリスク評価を行い、農薬登録基準を設定すると整理しております。他方、植物の授粉に重要な役割を果たす花粉媒介昆虫であるハチ類についてですが、欧米等におきましては、農薬による被害のおそれがあるとして、リスク評価、規制が行われ、我が国におきましても、農林水産省におきまして、養蜂用ミツバチに対する農薬の急性毒性試験データの提出を求めており、さらに、新たなリスク評価の導入についても検討が進められているところであります。こうした中で、我が国における野生のハチ類についても、最近の調査研究によりまして、農薬の影響を示唆する知見が得られていることから、今後、養蜂用ミツバチに対するリスク評価との整合にも留意しつつ、野生のハチ類に対するリスク評価の方法についても検討を進め、必要に応じ、評価対象動植物に加えると整理しております。
 2といたしまして、評価対象動植物ごとの農薬登録基準の設定方法でございます。
 (1)が水域の生活環境動植物で、水域のリスク評価は、基本的には現行の水産動植物のリスク評価方法を踏襲するとともに、藻類、水草等については、別紙1、前回取りまとめていただきましたが、「生活環境動植物の農薬登録基準の設定における藻類、水草等の取扱い」、これを踏まえることとし、以下の方法により農薬登録基準の設定を行うことが適当であるとしております。具体的には、①から⑦がございます。①番目が、毒性試験方法は、OECDテストガイドラインに準拠する。②が、毒性評価において急性影響濃度は、魚類、甲殻類等、藻類等の三つに分けてそれぞれ算出する。その際、種類間での感受性差を考慮して、試験種数に応じた不確実係数を適用して評価する。③試験生物種としては、全ての農薬について、魚類のコイまたはヒメダカ、甲殻類等のオオミジンコ、藻類等のムレミカヅキモを必須とするほか、殺虫剤については、甲殻類等のユスリカ幼虫、除草剤及び植物成長調整剤については、水草のコウキクサも必須とする。④が、環境中予測濃度を算出する地点は、現行の水産動植物に対するリスク評価に用いる環境中予測濃度の算定方法を踏襲する。⑤が、環境中予測濃度の算定に当たっては、農薬の使用条件、剤型、物理化学的特性を可能な限り反映するとともに、毒性試験に要する評価期間を勘案する。⑥のリスク評価は、②の急性影響濃度の最小値を農薬登録基準値とし、この基準値と④の環境中予測濃度を比較して判断する。環境中予測濃度の算定は、試験及び評価コストの効率化を図るため段階制、いわゆるTier制を採用する。⑦リスク評価の結果、環境中予測濃度が農薬登録基準値を超える場合には、水域の生活環境動植物への著しい被害のおそれがあるとする。というものです。
 (2)が陸域の生活環境動植物です。陸域の生活環境動植物は、動植物によって環境中での農薬のばく露量が異なることから、評価の対象となる動植物ごとにリスク評価を行うことが適当であります。その中で、まずは鳥類について、(別紙2)「生活環境動植物の農薬登録基準の設定における鳥類の取扱いについて」を踏まえることとし、以下の方法により農薬登録基準の設定を行うことが適当としております。①が、小型鳥類を評価対象(仮想指標種)とする。②が、急性毒性試験は、OECDテストガイドライン223に準拠する。③が、毒性評価における急性影響摂取量は、毒性試験で得られた結果をもとに算出する。その際、烏種の感受性差を勘案した不確実係数を適用して評価する。④が、鳥類へのばく露経路のうち、我が国の農薬の使用実態を勘案し、リスクが最も大きいと考えられる餌及び飲水経由の急性影響について評価する。⑤が、鳥類予測ばく露量は、穀類(水稲)、そして果実、種子、昆虫及び田面水のいずれかのみを1日に摂餌または飲水すると仮定して算出する。⑥が、リスク評価は、③の急性影響摂取量を鳥類の農薬登録基準値とし、この基準値と⑤の鳥類予測ばく露量を比較して判断する。ばく露経路が多いことから、簡易に評価できるよう、農薬の種類によらず、あらかじめ一律に各餌等への農薬の残留濃度、鳥類の摂餌量等を設定し、投下量のみからばく露量を算出できる予測式を用いた初期評価を行う段階制を採用する。⑦が、リスク評価の結果、鳥類予測ばく露量が烏類の農薬登録基準値を超える場合には、陸域の生活環境動植物、ここでは鳥類への著しい被害のおそれがあるとする、として、整理しております。
 第4が、生活環境動植物に係る農薬登録基準の内容でございます。
 生活環境動植物に係る農薬登録基準は以下のように考えることが適当であるということで、(1)が、いわゆる親告示とも呼ばれていますけれども、昭和46年農林省告示第346号の「基本告示」でございます。こちらの第3号と備考のところの関係です。生活環境動植物に係る農薬登録基準は、水域と陸域とでばく露経路が異なることから、それぞれを分けて、以下のように設定することとし、水域においては、これまでの水産動植物に係る農薬登録保留基準を基本的に踏襲することが適当であるということで、ここで参考資料の方の参考7、資料1-2の23ページになりますが、そちらをご覧ください。
 23ページ、関係告示ということで、こちらが現在の告示になります。技術的な話になりますが、こちらを参照しながらご覧いただければと思います。
 7ページの下の枠の中でございますが、まず、水域の生活環境動植物です。現在の告示とどこが違ってくるかといいますと、基本的には、水域ですので、現在の水産動植物と同様の整理としております。中身といたしましては、「水産動植物」という表現が「水域の生活環境動植物」という表現に、また、「水産動植物被害予測濃度」という表現を「水域環境中予測濃度」という表現に変えているというところが、唯一変わっているところでございます。
 続きまして、8ページ目、備考でございます。現在も備考はございますが、これはPEC(予測濃度)を求める際に用います考え方のモデルでございますが、こちらの方につきましても、現在の水産動植物の際のPECの算定と同じ考え方でのモデルとなっております。これまでと違うところは、「水域環境中予測濃度」という表現に、これまでの「水産動植物被害予測濃度」という表現から変えているというところでして、ほかはこれまでと同じでございます。イとロとございますけれども、当該地点より上流の流域面積が概ね100平方キロメートルであるということ、それから、農地の面積が水田にあっては概ね100ヘクタール、畑地等にあっては概ね750ヘクタールというところについても、これまでと同様でございます。
 それから、生活環境動植物ということになりますので、陸域の生活環境動植物が、その下の枠の中でございます。こちらは水域と陸域との違いということになりますが、特に、少し読み上げますと、「申請書の記載に従い当該農薬を使用することにより、当該農薬が飛散し、若しくは農作物等に残留した場合に、陸域の生活環境動植物の被害の観点から予測されるほ場周辺に生息又は生育する当該動植物がばく露する当該種類の農薬の成分量が、当該種類の農薬の毒性に関する試験成績に基づき環境大臣が動植物ごとに定める基準に適合しない場合は、当該農薬の使用に伴うと認められる陸域の生活環境動植物の被害が発生し、かつ、その被害が著しいものとなるおそれがある場合に該当するものとする」ということでございます。
 水産の場合と違いまして、農作物等に残留した場合という考え方が加わっていることと、それから、ほ場周辺に生息または生育する当該動植物というところが変わっているところでございます。ほかに、水域と違いまして、陸域の方につきましては、動植物ごとに定める基準という言い方をしております。
 以上が基本告示でございます。
 (2)は基本告示の第3号に規定する「環境大臣の定める基準」の関係になります。新たに設ける水域及び陸域の生活環境動植物の被害防止に係る農薬登録基準(基準値)に当たりますが、これにつきまして、水域におきましては、これまでの水産動植物の農薬登録保留基準(基準値)を基本的に踏襲して設定するとともに、陸域におきましては、動植物ごとにリスク評価方法が異なることから、動植物ごとに設定することとして、それぞれ以下のように設定することが適当であると整理をしております。
 水域におきましては、枠の中にありますとおり、基本告示第3号の環境大臣が定める基準は、次の表の農薬の成分の欄に掲げる農薬の成分の水域環境中予測濃度が、同表の基準値の欄に定める濃度を超えないこととするということで、ここで「水域環境中予測濃度」という表現、これまでの「水産動植物被害予測濃度」という表現に変わって用いられるところが違います。
 9ページ目が、陸域の生活環境動植物(鳥類)でございますが、基本告示第3号の環境大臣が定める基準は、次の表の農薬の成分の欄に掲げる農薬の成分の鳥類予測ばく露量が、同表の基準値の欄に定める値を超えないこととするということで、こちらでは鳥類についての基準となりますので、「鳥類予測ばく露量」という表現が用いられております。
 この枠の中の(注)で、「なお」としておりますが、鳥類以外の動植物を評価対象動植物に導入する場合には、別途、農薬登録基準(基準値)を設定するということで、ほかの陸域の動植物を用いる際には、また別の基準(基準値)を設定するということでございます。
 そして、最後になりますけれども、第5、今後の課題ということで、(1)から(3)がございます。
 (1)は野生のハチ類の導入についてでございまして、欧州では、ミツバチへのリスクを再評価を行い、また、一部で規制を行っております。米国におきましても同様でして、花粉媒介者に対する再評価を行い、それが終了するまでは一部規制も行っている状況でございます。農林水産省におきましては、養蜂用のミツバチに対するリスク評価を農薬登録制度に導入しようとし、現在、リスク評価の方法を検討しているところでございます。農薬の使用時における巣箱の移動等の管理ができない野生のハチ類に対する影響も懸念する声がございます。このため、我が国の農薬の使用方法の下で、農薬が野生のハチ類に被害を及ぼすおそれがあるかどうかを評価する方法についても、養蜂用ミツバチにおけるリスク評価方法との整合に留意しつつ、早急に確立し、陸域の生活環境動植物として評価対象に加えられるかどうか検討を行う必要があるというのが一つ目でございます。
 (2)が、長期ばく露による影響評価の導入についてでございます。第5次環境基本計画におきましても、水産動植物以外の生物を対象としたリスク評価手法を確立とありますが、あわせて新たに長期ばく露による影響を対象としたリスク評価手法を確立し、農薬登録制度における生態影響評価の改善を図るとされています。さきの鳥類の取り扱いに関する取りまとめにおきまして、今後の課題として、慢性毒性、特に繁殖毒性による被害防止に係ります評価手法の検討が必要とされましたが、こちらの本文におきましても、最後の3行のところになりますが、農薬が長く環境中に残留することや、繰り返し使用されることによる動植物への慢性影響も考えられることから、農薬の長期ばく露による影響の観点からのリスク評価の必要性や方法について検討を行う必要があるとして、今後の課題として明記をしております。
 (3)でございますが、その他の評価対象動植物の選定についてでございます。今回、新たな評価対象動植物として、これまでの科学的知見に基づき、水草と鳥類を加えることが適当であると整理しております。今後は、(1)に述べました野生のハチ類に関する検討を進めるとともに、その他の動植物に対する環境中での農薬の影響についても、諸外国における評価の状況、我が国における農薬の使用実態等を踏まえつつ、知見の集積を進めることが必要であるとして整理をしているところでございます。
 以上が、これまでのご審議をもとに、現段階における第一次とりまとめとして整理をしたものとなります。
 説明は以上となります。よろしくお願いします。

【白石委員長】 どうも、取りまとめ、ご苦労さまでした。
 前回のご指摘の修正も含めて、ご説明がありましたけども、ただいまの説明につきまして、ご質問、ご意見をお願いします。全般的なところからいきますかね。
 はい、どうぞ。

【内田専門委員】 大変、ご苦労さまでございました。
 まず、前回分のところですけども、前回の資料の修正の箇所で、例えば17ページの表4、試験生物種が5種の場合の不確実係数というのは、これはよくまとめていただいたので非常にわかりやすくなりました。私も何かわかりにくくて妙な質問を前回はさせてもらったのですけど、非常によいです。
 ただ、水草ですけども、水草は、除草剤もしくはPGRの場合には必須でありますよね。だから、そういうこともちょっと脚注に入れておいたほうが、この表として、全体で一目で理解できるかなと思うので。だから、水草のところは、アスタリスクか何か入れて、この種については、空欄は、除草剤とPGRではないのですよというのを入れておいたほうが、自明の表として見られる、これしか見ない人もおられると思うので、わかりやすくなると思います。
 あと、ちょっと最初のほうの説明に、一挙に説明いただいたので、頭の中がなかなか整理できないのですけども、本日の一次とりまとめの3ページのところですが、野生ハナバチ、もしくはリスク評価手順のことにつきまして、昨年の11月でしたっけ、取りまとめがあって、ご説明がありました。この場でも確か5月15日に一度簡単に説明いただいていると思う。そのときに、今日はおられない天野委員と私のほうから若干意見として、わかりにくい、今度検討するには、こういうふうにしたほうがいいよみたいなことを申し上げたのですけども、それらについてもぜひ確認しておいてほしいと思う。ここの野生ハナバチのところで、たしか実際、花粉等で見つかるのは1ppb以下であった表があったと思うのですけども、実際、毒性等を見られているところでは、2ppmぐらいが下限値で毒性評価されていたようなのですけど、そういったこともある中で、やっぱりステップバイステップに押さえるべきところは押さえないと、後で確認するときに、使えないデータの全体像になっているような気がしたのでとする意見があったと思うので、確認しておいていただければありがたいなと思いました。
 あと、もう一つは8ページです。水域につきましては、過去の経緯もあって、非常にわかりやすかったと思うのですけども、陸域については、ここでも若干意見の交換があったと思うのですが、これは初めてin the fieldというか、in fieldの残留について、作物残留についての残留量、残留する農薬の陸域動物への影響等を見る、だからフィールド内のことになりますよね。これは多分、普及率とか、そういうもので、ある程度は相殺されて、評価としては、そんなにおかしな評価にならないかと思うのですけど、考え方として、非常に大きなこれは変更があると思う。ほ場内のものについての評価をするわけですから、いかに飛んでこようとも、ある程度の犠牲はやむを得ないとするのか、それとも、いや、それは絶対ノーにするというか、考え方は整理しておかないといけないと思えるし、例えばモニタリングとして生息密度等を別途モニタリングされたりすると、それはそれでいいような気がする。これまでの水域はあくまで公共水域という文言で整理されていたと思うのですよね。今度は、初めてフィールド内の、散布直後で例えば残留した量も非常に高い濃度になる可能性もありますから、そういったものも一つの評価対象になる可能性があるような気がするので、その辺の考え方が大事になるはずです。ですから、皆さんの意見を聞かせてほしいなという気がします。もちろん事務局のほうのご意見もお願いできればと思うのですけど。

【白川委員長】 じゃあ、事務局から。

【小笠原室長】 大きく3点、ご指摘をいただきました。
 最初は、17ページ目のところの試験生物種、藻類、水草のところでございますけれども、例えばコウキクサについては、一部必須とされているところがあったりしますので、この表を見て、すぐにそれらもわかるように、少し工夫をさせていただきたいと思います。
 2点目が、3ページのところで、野生バチについて、別途、環境省で調査・研究を行っている事柄につきまして、こちらの小委員会でも、途中段階でのご報告とさせていただきました。それらの内容につきましては、まだ、野生バチについて具体的な検討を別途しているところであり、そうしたデータも用いながら、今後、ご審議いただきたいと考えております。
 それから、3点目が、陸域の関係で、8ページ目でございますけれども、陸域の生活環境動植物のところで、ほ場内を意味します農作物等に残留した場合云々というところがございますが、これにつきましては、陸域ということで、特に鳥類についてご審議をいただきましたが、鳥類につきましては、この資料の中の20ページ、別紙2ということでつけております。また、参考資料の(参考3)にもありますが、こちらの20ページを見ていただきますと、経緯の中で、これまで環境省におきまして、農薬登録制度における生態影響を評価するシステムを整備するために、平成10年になりますが、農薬生態影響評価検討会、こちらを設定いたしまして、そこで、ほ場内というものは、なかなか評価対象とするのは困難であると。ただし、本文の7行目辺りにありますが、(中略)の以降ですけども、「農地に生息又は農地を利用している鳥類や、その餌となる生物が農薬によって汚染される場合には例外的に対象に含めて考える」とされていたわけでございます。それ以降も、この考え方というものは踏襲されておりまして、平成25年に取りまとめられました鳥類マニュアルにおきましても、果実に残留する濃度であったり、また、穀物、水稲に残留する農薬、こういったものを、摂餌を通じて鳥が摂取するという考え方でございますので、陸域につきましては、水域と違いまして、こうしたフィールド内になりますけども、餌を通じてばく露するという考え方も検討してまいりたいというふうに考えております。

【白石委員長】 ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。表については、もう少し手を加えるということでございます。
 3ページ目につきましては、これは文章の変更を求めているわけではなくて、全体に出てきたデータに関するコメントだと思いますので、コメントとして伺っておきたいというふうに思います。今後の検討に生かしていただければと思います。
 それから、8ページ目の考え方については、これまでの考え方を踏襲しているということでよろしいでしょうか。ご理解いただけますでしょうか。
 よろしいようでしたら、ほかはいかがでしょうか。いかがでしょう。
 どうぞ。

【細見臨時委員】 今回、第一次とりまとめという表現で、現時点で集まっている、我々が知り得る情報をもとに、知見ごとに登録基準の設定についてまとめていただいて、課題は第5のところで指摘していただいています。
 私は、この間、火曜日でしたか、そのときも申し上げましたように、これをもとに、今後、野生のミチバチも含めていろいろ長期ばく露、慢性毒性について知見が集まっていく、あるいは諸外国でかなり進展があるといったような情報について、事務局のほうでレビューしていただいて、この小委員会かどこかに定期的に、毎年1回か、それを報告していただいて、今、現時点はこういう情報なので、さらにもうちょっと蓄積しましょうとか、これだけ情報が集まったので次のステップに入りたいというようなことを、この小委でやるのか、どこでその辺の検討をされるのか、そこだけちょっと説明をお願いしたいと思います。

【小笠原室長】 農薬の登録制度に関することでございますので、今回、鳥、それから水域の生物について取りまとめていただきましたけれども、新たにハチ、また、その他の動植物につきましても、審議をしていただくのは、こちらの農薬小委員会でご審議をいただきたいと考えています。今現在、例えばハチにつきましても、専門家による別途検討会の方で知見の集積等を行っておりますので、それがある程度まとまってきましたら、こちらの小委員会で、引き続き今回のようなご審議をお願いしたいと考えています。

【白石委員長】 ほか、いかがでしょう。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、まだ若干時間がございますので、1ページ目からご確認いただきたいと思いますけども、1ページ目から3ページ目までですか、一部追加がありますけれども、全体、もう既に審議していただいた文章がそのままということでよろしいでしょうか。
 例えば2ページ目のユスリカのところの最後の行が新たに追加されていますが、これは全体を決定したということで、ここで書いてよろしいのですね。

【小笠原室長】 はい。今回、まとめさせていただきました。

【白石委員長】 それから、3ページ目の3から追加になっていますけども、ざっと読んでいただいて、いかがでしょうか。
 はい、どうぞ。

【内田専門委員】 2ページ目の真ん中ぐらいですけど、ここの、環境省は、平成10年2月、検討会を設置し、陸域を含めた技術的な検討を「行った」とするのではなくて、「開始した」ぐらいがいいのではないかなと思う。ここで全部行ったわけではないので。

【白石委員長】 そうですね。そのようなほうがいいような感じがします。ここも追加されている文章になります。
 事務局、よろしいでしょうか。検討を「開始した」。

【小笠原室長】 はい、そのように修正させていただきます。

【白石委員長】 それでは、あともずっと既にご審議いただいているところで、5ページ目ですかね、5ページ目からの「また」以降ですか、「また、リスク評価を」云々、これが追加になっていますけど、よろしいでしょうか。これ以降、追加ですが。「優先的に進めるものとは分け、引き続き必要な」、時間を要するものはハチのことを、慢性影響のことを言っていると思うのですけど、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 あと水草、鳥類、花粉媒介のハチについて書かれていますけど、水草については農薬登録保留基準を設定する、鳥類についても農薬登録保留基準を設定する。ハチについては、「必要に応じ、評価対象動植物に加える」という形になっていますが、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 2番目のところでは、いかがでしょうか。結論としましては、殺虫剤については甲殻類等のユスリカ幼虫試験、それから、除草剤と植物成長調整剤については水草のコウキクサを必須とするということ。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 ⑦番目が、「著しい被害のおそれ」の定義になっていますが、「リスク評価の結果、環境中予測濃度が農薬登録基準を超える場合には、水域の生活環境動植物への著しい被害のおそれがあるとする」となっています。よろしいでしょうか。いいですか。
 はい、どうぞ。

【小笠原室長】 この⑦番目でありますけど、リスク評価結果の環境中予測濃度、こちらは水域のことでありましたので、「水域環境中予測濃度」ということでお願いします。

【白石委員長】 用語ですね。「水域環境中予測濃度」。(1)の⑦のところの一番最後から2行目のところですね。
 (2)のほうはいかがでしょうか。これも66回で十分議論していただいたのですけども、「鳥類予測ばく露量」ですね、こちらは。ばく露量になりますけど。⑦がリスク評価の結果、鳥類予測ばく露量が烏類の農薬登録、鳥類の農薬登録基準値っていうのでしたっけ。農薬登録基準値が幾つかあるから、これは難しいですね。前には農薬登録。水域のとか書いていないのですけど。これは陸域の生活環境動植物(鳥類)の農薬登録基準値ですかね。言葉が……。

【小笠原室長】 最終的には、8ページから9ページにかけましてありますとおり、「陸域の生活環境動植物で(鳥類)」というような表現を用いさせていただきたいと考えます。

【白石座長】 そうですね。そちらのほうに直したほうがいいかもしれないですね。ばく露量がその基準値を超えるときは著しい被害、鳥類への著しいですかね。鳥類への著しい被害のおそれがあるとするということ。
 ほかいかがでしょう。ないようでしたら、4番目をご確認ください。これは法の告示上の、行政上の修文ですが。先ほど陸域の生活環境動植物についてはコメントいただきましたが、考え方は変わっていないのだということ、ご回答であったということです。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 じゃあ、第5、今後の課題のところでお願いします。ハチの部分、よろしいですか。農水のほうで、ミツバチに対するリスク評価が作成されているようなので、それと整合を見ながら決めると、決めていきたいということであります。必要性があれば、先ほどありましたように、ハチも加えるということ。

(異議なし)

【白石委員長】 特にご意見ないようですので、この案のとおりとさせていただきます。
 長期ばく露による影響評価の導入について確認したいのですけど、いかがでしょうか。これは鳥類では特に繁殖影響みたいな言葉が出てきています。ここには出てきていないのですけど、それはあえて除いたのですか。

【小笠原室長】 長期ばく露の関係ですと、陸域の鳥の関係もありますが、ほかにも、水域の中でも同様にありますので、全体に通じるようにしました。

【白石委員長】 全体に関わる事項として整理されたということ。よろしいでしょうか。陸域、水域含めて、長期ばく露による影響評価については課題であるということに整理されています。
 最後、(3)ですが、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 あと、前回66回、ご指摘があったものが別紙で整理・修正されていますけども、その辺の修正の点で、何か見逃しあるいは追加がございましたらお願いしたいと思います。
 はい、どうぞ。

【小笠原室長】 31ページ目になりますが、鳥の関係の別紙2に当たります31ページに図2がございます。こちらの方では、二次評価のところで詳しく書かれておりますけども、本文中、先ほど口頭では申し上げましたが、(1)のリスク評価方法、こちらの4行目の「二次評価は」ということで、「初期評価において鳥類予測ばく露量が鳥類基準値を超過したシナリオについて」、その後ですが、「実施する」の前に、「作物残留試験等を用い、鳥類予測ばく露量を精緻化して実施する」という文言を加えさせていただきたいと思います。

【白石委員長】 若干、もう少し詳しく文言を追加したいと。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 ほか、別紙関係で何かございますでしょうか。
 はい、どうぞ。

【赤松臨時委員】 細かいところなのですけども、11ページの3行目ぐらいですかね、推奨試験種の後が、これは旧名になっていますので、できれば新名にしたほうがいいかなと思いました。

【白石委員長】 どうしましょうかね。どうせなら、ムレミカヅキモにしちゃってもいいかなという気がしますけど。学名、これ自体。

【小笠原室長】 引用部分でありますので、脚注を設けるなりして、工夫したいと思います。

【白石委員長】 ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。
 若干、字句の修正等が入りましたけども、基本的に問題なしということで、字句の修正を加えた上で、第一次とりまとめとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(意見なし)

【白石委員長】 それでは、若干の修正が入りましたけど、本質的にはあまり影響がないところですので、特段、この場でご意見ないようでしたらば……。
 はい、どうぞ。

【細見臨時委員】 31ページの「鳥類基準値」という表現でいいのでしたかね。ちょっといろんな表現の仕方があって。

【白石委員長】 どこかで統一してもらったほうがいいと思いますね。

【細見臨時委員】 31ページのところで、全てばく露量と鳥類基準値を比較していますけれども、この「鳥類基準値」というのが、今までちょっと別の表現……

【白石委員長】 表現方法が、どこでしたっけ。第4のところの基本告示に書かれている、7ページ。書いていないな。「鳥類基準値」って書いていないでしょう。「陸域の生活環境動植物(鳥類)に対する基準値」ですか。何かわからない。「に関わる基準値」。

【小笠原室長】 表現を検討しまして、全体の統一を図りたいと思います。

【白石委員長】 統一したほうがいいような気がしますので、ちょっと知恵を絞られていないかもしれませんが、いい名称をつけていただければと思いますけど。
 ほかはいかがでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、基本的に、この案のとおり進めていただきたいと思います。ご承認いただいたということにさせていただきます。ありがとうございました。
 以上で、生活環境動植物に係る農薬登録保留基準の設定について(とりまとめ)の審議を終了します。
 事務局より、本件に関する今後の予定について説明をお願いします。

【小笠原室長】 本日取りまとめていただきました生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定につきましては、今後、パブリックコメントによる意見募集を行いまして、その結果を踏まえ、次回の農薬小委員会でご審議をいただき、その後、土壌農薬部会でご了承いただいた上で、第一次答申をいただく予定としております。その後、農業資材審議会の意見を伺った上で、3月に必要な告示の改正手続を行いたいと考えております。

【白石委員長】 ただいまの今後の予定につきまして、何かご質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、よろしいようでしたら、ここで休憩を入れたいと思います。10分ほど休憩を入れたいと思いますので。中途半端ですので、10分からでいいですか。
 では、15時10分から再開ということにさせてください。ありがとうございました。

(休憩)

【白石委員長】 それでは、皆様おそろいになりましたので、再開したいと思います。
 では、まず初めに、事務局から諮問書をご紹介してください。

【福澤主査】 それでは、資料2をご覧ください。農薬取締法第3条第2項の規定に基づき環境大臣が定める基準の設定についての諮問でございます。

 こちらは、ちょっとページをめくっていただいて、6ページ目からご説明させていただきます。

 こちらは今年の8月に諮問をさせていただいたものでございまして、8ページ目の別紙2の2番目、クロロタロニルまたはTPN、こちらが今回ご審議いただく剤になります。
 こちら、9ページ目のとおり、こちらは8月に土壌農薬部会に付議されております。
 ページをおめくりいただいて、10ページ目、こちらは今年の10月末に諮問をさせていただいた諮問文でございます。
 12ページの別紙2にございますシクロピリモレート、ジベレリン、テトラニリプロール、テブフェンピラド、フルピリミン、こちらの5剤について、今回、ご審議いただく剤になっております。
 最後、14ページ目、今年の10月末に土壌農薬部会に付議が行われております。
 説明は以上です。

【白石委員長】 それでは、議事の2番目、水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定についての審議に入ります。
 事務局から説明をお願いします。

【福澤主査】 資料3をご覧ください。水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料でございます。
 今回、ご審議いただくのは先ほどご説明した6剤でございまして、うち3剤が新規、3剤が既登録となっております。また、いずれも既に水産動植物の基準のほうにつきまして、農薬小委員会で一度ご審議いただいたものでございます。
 まず、一つ目のクロロタロニルについてご説明させていただきます。
 こちら、9月の小委員会のときに、こちらでお諮りしたのですけれども、一部、先生方のご指摘を受けまして、継続審議とさせていただいたものでございます。なので、前回ご説明した部分については、多少簡単にご説明させていただこうと思います。
 まず、評価物質の概要ですけども、物質概要はページ1の表に記載のとおりでございます。
 作用機構等ですが、クロロタロニルは、クロロニトリル類の殺菌剤であり、多作用点接触活性による多作用点阻害であると考えられております。初回登録は1965年、製剤は粉剤、水和剤、エアゾル剤、くん煙剤、適用農作物等は稲、麦、果樹、野菜、芋、豆、花き、樹木、芝等でございます。原体の国内生産及び輸入量は、記載のとおりでございます。
 ページをおめくりいただきまして、2ページ目、各種物性等は、こちらの表に記載しているとおりでございます。
 安全性評価でございますけれども、食品安全委員会でADIが設定されておりまして、0.018mg/kg体重/日となってございます。
 3ページ目、水濁PECでございますけれども、先ほどの適用の中で水田適用と非水田適用がございまして、その中で最もPECが高くなる使用法について算出しております。水田PECにつきましては、3ページ目の表に記載してある稲(育苗箱)の使用につきまして算出しておりまして、ページをおめくりいただいて4ページ目、非水田での適用につきましては、芝の適用に基づくパラメーターによって水濁PECを算出しております。算出結果は4ページ目下にありますとおり、水田、非水田をあわせまして0.0059mg/Lとなっております。
 総合評価ですけれども、登録保留基準値の案は0.047mg/Lで、リスク評価として水濁PECは0.0059mg/Lでございまして、登録保留基準値の案0.047mg/Lを超えていないことを確認しております。
 ページをおめくりいただきまして、6ページ目でございます。前回、ご指摘いただいた点なのですけれども、食品安全委員会の評価の中で、農薬としてのクロロタロニル以外に代謝物につきましても個別にADIが設定されていると。こちらは、食品中での残留が10%以上ということで、または毒性のプロファイルが異なるということで設定されているものでございまして、こちらについての取り扱いについて、前回、ご指摘いただいたのですけれども、その場でちょっとご回答できなかったので、今回、継続審議として、こちらの資料を追加させていただいたものでございます。
 まず、こちらの代謝物の名称ですけれども、2,5,6トリクロロ-4-ヒドロキシイソフタロニトリルでございます。物質概要は、そちらの表に記載させていただいたとおりでございます。こちらの代謝物ですけれども、クロロタロニルの代謝物であり、クロロタロニルより最小の無毒性量が低く、毒性プロファイルが異なることから、食品安全委員会の食品健康影響評価におきまして、クロロタロニルとともに畜産物中のばく露評価対象物質として設定されております。なお、農産物中のばく露評価対象物質はクロロタロニルのみとなっております。
 安全性評価につきましては、ADIは0.0083mg/kg体重/日となっております。こちらは、各試験で認められた毒性所見と、あと用量の差といったところを総合的に評価されておりまして、0.83mg/kg体重/日が無毒性量として妥当として判断されておりまして、こちらに安全係数100を除して設定されているものでございます。
 続きまして、水濁PECでございます。こちら、どれぐらいの量がクロロタロニルに代謝されるといったはっきりしたデータがございませんでしたので、全てが代謝物に変化したと仮定した場合の値を算出しております。こちらはクロロタロニルとこの代謝物の分子量の比で換算しておりまして、0.0055mg/Lがこちらの代謝物のPECとして算出させていただいております。
 4番目の評価ですけれども、こちらの代謝物のADIを水濁基準値の算出式に代入いたしますと0.022mg/Lとなります。こちらの値を上の水濁PECと比較いたしまして、水濁PECはこの値を超えていないということになっておりますので、特段、毒性に問題はないかというふうに考えております。
 また、資料4のほうをご覧ください。クロロタロニル及びこの代謝物について、基準値とPECが近接しているということで、こちら、基準値設定後の対応についての資料を用意させていただいております。こちら、クロロタロニルにつきましても、前回、稲生先生のほうからご指摘がありまして、こちら、水田のほうのPECが水質汚濁性試験が提出されていないということでPECの算出ができないということで、非水田のみを算出して水田のPECTier1との合算で計算させていただきました。その結果は下の2.にありますとおり0.00478mg/Lとなりまして、基準値案の0.047mg/Lの10分の1をわずかに超えているというところでございまして、このものに関して、そこまでモニタリングをする必要があるのかといったようなご指摘をいただきました。
 こちら、さらに試験成績のほうも精査させていただきまして、水質汚濁性試験についても本当に持っていないのかというところをご指摘いただいたのですけれども、そちらもメーカーに問い合わせたところ、結局なかったということでしたけれども。提出されている土壌残留試験の成績を見ましたところ、水田のほ場内では速やかに分解されているということで、試験後9日から20日までに施用前にベースライン値を分析しているのですけれども、それの値と同水準まで減衰しているということでございますので、実際に水田から流出する濃度というのは水田PECのTier1を大きく下回るというふうに考えられるということなので、クロロタロニルの水質モニタリング調査を直ちに行う必要はないと考えるということで、こちらの資料を変更させていただいております。
 また、2ページ目のほうをご覧ください。クロロタロニルの代謝分解物のほうの説明資料でございます。こちら、先ほど申しましたとおり、水濁基準値の算出式に代入して算出した値、こちらは農薬とは異なりますので農薬登録の保留基準値ではないのでちょっと「評価値」というふうに書かせていただいておりますけれども、この評価値が0.022で、クロロタロニルが全てこの分解物になったと仮定した場合のPECTier1は0.002mg/Lということで、近接しているというふうに判断させていただいております。
 こちら、通常ですと水濁PECのTier2を算出して比較ということになるのですけれども、こちらは代謝物であるために、水質汚濁性試験であるとか、そういった試験成績が提出されておりませんで、それで、その扱いをどうするかというところをちょっと検討させていただいたものでございます。
 まずは、分解物の環境中の動態につきまして、食品安全委員会でも評価されております試験成績について、こちらのほうに記載させていただいております。具体的な試験成績については、この資料の後ろにもつけさせていただいております。土壌中の運命試験なのですけれども、まず①であります4種の土壌を用いた好気的土壌中運命試験におきまして、分解物は最大で31.9%TARとなっております。②で、砂質土壌を用いた好気的土壌中運命試験におきましては、こちらは分解物は22.3%認められております。3番目の試験、2種の土壌を用いた好気的及び好気的湛水土壌中運命試験におきましては、分解物は処理後12日後に処理量の2~7%に達しているということでございます。4番目、3種の土壌を用いた好気的及び好気的/嫌気的湛水土壌中運命試験におきましては、分解物は好気的条件では5.5%~21.7%、好気的/嫌気的条件では4.8~17.9%認められているということでございます。
 次に、水中運命試験でございますけれども、加水分解試験におきましては、pHが5~7と低い状態ではほとんど分解は認められなかった一方、pH9の状態におきましては89日後に分解物が21.7%検出されているということでございます。また、蒸留水を用いた水中光分解試験におきましては、118時間照射後に分解物は8.4%認められているということでございます。最後、自然水を用いた水中光分解試験におきましては、照射24時間後に分解物が最大で3.7%認められている。また、暗所対照区におきましては、ほとんど分解がされておりませんで、24時間後で分解物が1.8%ということでございます。
 次に、モニタリングにおける分解物の取り扱いでございますけれども、先ほど申しましたとおり、PECのTier2については必要な試験成績が提出されていないということで算出できないということでございますが、先ほど申しました環境中の動態の試験におきますと、土壌中、水中のいずれの試験におきましても、その試験の終了時点で分解物はTPNの分解物全体の40%未満となっております。この40%というのは、クロロタロニルの水濁PECTier1の40%として計算した場合、0.0022mgとなりまして、これは、この分解物の評価値の10分の1に相当するということになりまして、これよりも低くなるであろうというふうに考えられるということでございます。
 また、水濁の基準値、水濁PECの評価の期間というのは1年間というふうになっておりまして、一連の先ほどの環境中の試験成績も1年未満のところで試験成績が出ておりますので、実際に1年間、試験を継続したとすると、さらに分解物の量は少なくなるというふうに考えられます。このため、こちらの分解物につきましても、PECTier2自体は算出はできないですけれども、環境動態の試験を参考にいたしますと、環境中の濃度は評価値とは近接しなくなるというふうに予測されるというふうに考えております。このため、TPNですけれども、モニタリング調査をもし行うことになったとしても、代謝物の調査は行わないとするということが妥当ではないかと考えております。
 説明は以上でございます。

【白石委員長】 前回、既に毒性は紹介されているのですけど、何か補足、追加がございましたらお願いします。

【佐藤臨時委員】 前回に説明しているところなので、それほど必要ないと思いますけれども、おさらいしますと、毒性のプロファイルは、腎臓毒性、近位尿細管の空砲変性や過形成病変が起こってきます。また、齧歯類において前胃という食道と同じ粘膜でできている部分なのですが、同部位の炎症や上皮過形成が起こってきます。長期ばく露になりますと発がんに至るということがわかっていますが、遺伝毒性あるいは生殖毒性はないのでADIが設定されています。
 それから、代謝物Ⅰについては、毒性のプロファイルが異なっていまして、親化合物とは違い血液毒性と肝毒性が出てきます。ただ、変異原性や発がん性はないということでADIが設定されているということです。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、ただいまの基準値案、あるいは代謝物に関する説明につきまして、ご質問、ご意見、ございましたらお願いします。よろしいでしょうか。前回、TPNはモニタリング対象としないということにしていましたけれども、代謝物についても、しないということで。
 どうぞ。

【稲生専門委員】 基準値に近接しているからモニタリングをするかどうかという観点で、もう一回、事務局のほうにご検討いただいて資料4をつくっていただいたということなのですけれども。基本的には、これでいいかなとは思うのですが、1ページの2の基準値設定後の対応のところで、先ほど水田ほ場内で土壌残留試験成績からは速やかに分解ということで、括弧内で残留レベルがすぐに散布前と同じになるということなのですけれども。ちょっと、これ、わかりにくいと思うので、単純に、土壌中での分解半減期が1日ということを書いていただいて、あと水田PECTier1という考え方が、散布されたものが分解もせずに全量が川に行くという、そういう極端な前提のもとに計算されているので、それから見れば、もう桁違いに減るよということがわかるので。確かに、散布前後のレベルがこうだったというところもあるのですけれども、要は分解が速いということで、そういう知見が明らかであるので、PECTier1の値よりかは確実に下がるだろうという、そういう印象をちょっと持てるような感じで修文いただいたほうがわかりやすいのかなというふうに思いました。
 それで、代謝物のほうなのですけれども、基本的には、私はこれでいいかなとは思っているのですが、一つ、ちょっとお聞きしたいのは、代謝物がTPNの分解代謝物としては明らかになっているのですけど、それ以外に何か、ほかの農薬なり一般化学物質なりで使われていてとか、分解したりしてこの物質になるのかという、そういう知見がなければ、このTPN由来からはそれほど出てこないだろうというふうには思うのですけど、ちょっと、そこの部分が気になったというところがあるので、そこを確認いただけたほうがいいかなとは思います。
 それで、同じ資料4の3ページのところで先ほどご説明いただいたように、試験終了時には分解物は40%未満であるということなのですけれども、試験終了時で一番長いときが何日だから年間に直すともっと減っているよという印象を、最後の3ページの「一方」のところから、もうちょっと詳しく書いていただければ、40%というのは結構ワーストな考え方の値ですよという、そういうニュアンスが出ると思うので、ちょっと、そこも書き方を工夫いただければということで。
 基本的にはいいのですけれども、ちょっと、この代謝物というのがほかにできる可能性があるのかどうかというのを、もしわかれば教えていただければと思います。

【福澤主査】 今、3点、ご指摘いただきました、1点目のクロロタロニル自体の分解に関する半減期の記載だとかというところと、あと3点目の分解物のほうの試験、最後のところの40%未満というところについて、試験の最大の日数であるとかというところを書いてわかりやすくということでしたので、そこは修文させていただこうと思います。
 2点目の、ほかに何かからこちらの代謝物に分解するものがあるのかというお話なのですけれども、一応、事前にもちょっとご指摘いただいて文献の検索などをさせていただいたのですけれども、特に、ほかの農薬からの分解ということで報告されているようなものはないということでございました。
 また、こちらのクロロタロニルなのですけど、クロロニトリル類(フタロニトリル類)ということで分類されているのですけれども、同じ分類に入っているものがなくて、この構造に基づく分類がほかにないということもありますので、また、分解物についてもクロロタロニルがすごく単純な分解をするということもございますので、恐らく、ほかに同様な分解物を生成するような農薬はないのではないかというふうに考えているところです。
 また、そのような知見があれば、食品安全委員会のほうでも、複数のものからできるものに関しては、それ単独での分解物の評価書という形で、共通代謝物の評価書ということで作成していることになっているかと思いますので、食品安全委員会のほうでも、そのような認識なのではないかなと考えているところです。

【白石委員長】 では、もう少しわかりやすくしていただくということでよろしいですか。
 どうぞ。

【細見臨時委員】 資料4というのは、もちろん公表されるのですよね。やっぱり、ここの1ページの文章だけを読むと、クロロタロニルは全然問題ないというように読み取れる。でも、よく次のページを見ると代謝分解物Ⅰについて細かくいろいろ記述されているので、基準設定後の対応のところで、1ページの文章だけだと代謝産物についての言及が一言もないので、ちょっと僕は変な誤解を逆に与えるのではないかというふうに思います。したがって、僕は、ここのところで代謝産物、1日か、簡単に加水分解されて代謝産物ができると。できたものについては、こうこうこういう理由であるからこうだというふうに、ちょっと、そこに、この1ページにちゃんと書いていただきたいなというふうに。

【福澤主査】 そもそもの水質汚濁の基準値の話ですけれど、こちらは農薬について設定するということになっておりますので、基準値とPECの対応という資料という意味ではあまり代謝物のことを具体的に書くのは難しいかなと思います。ただ、代謝物があるのだということと、それについてちゃんと検討しているのだということがわかるように、何かしら後ろのほうに代謝物については参考のほうに記載しているというようなことを一言、書き加えさせていただこうと思います。

【細見臨時委員】 そのくらいは必要だと思います。とにかく、1ページのこのままの文章だとクロロタロニルは問題ないという表現になってしまうので、少し、やっぱり代謝産物もあるけれども、十分、代謝産物のことも考えた上でこうしたということがわかればいいと思います。

【福澤主査】 参考のほうで、代謝産物については評価をちゃんとしているということがわかるような記載を追加させていただければと思います。

【白石委員長】 では、事務局のほうで文章を考えていただきたいと思います。後で委員か、あるいは座長一任でもいいですけど、見させていただきたいと思います。
 ほか、いかがでしょう。どうぞ。

【築地臨時委員】 3ページの表の記載で使用方法のところ、時期が書かれていますけれども、実際の使い方で①の粉剤の方は土壌混和、それから②は水和剤、これは灌注だと思いますので、記載した方が良いかと思います。

【福澤主査】 ちょっと確認させていただいて、正しいのに修正させていただきます。

【築地臨時委員】 修正というか、施用方法を書いておいた方が良いかなということです。

【福澤主査】 わかりました。

【白石委員長】 では、表のほう、もう少し具体的な施用方法を書くと。使用方法ですね。お願いします。
 ほか、いかがですか。
 前回の保留になった部分で、代謝物に対して検討を加えたということでございます。若干の修正ということで、基本的には事務局案どおりでよろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、5ページ目の総合評価は、前回、確認しましたけれども、事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次、お願いします。

【服部室長補佐】 8ページ目、シクロピリモレートについて説明させていただきます。
 物質概要は1に記載しているとおりになります。作用機構等ですけれども、新規骨格を有する除草剤であり、薬剤吸収後に展開する雑草の新葉に黄化もしくは白化症状を引き起こし、その後、ネクロシスを進め枯死させるものです。本邦では未登録です。製剤は粒剤が、適用農作物等は稲として登録申請がされています。各種物性等は、表に記載のとおりとなっています。
 安全性評価ですけれども、ADIは0.063mg/kg体重/日となっています。こちらは、食品安全委員会が本年8月28日付で設定したものになります。この値は、各知見で得られた無毒性量のうち最小値6.37mg/kg体重/日を安全係数100で除して設定されています。
 ページをめくっていただいて、水濁PECについてですけれども、製剤の種類及び適用農作物等は先ほど説明したとおりとなりまして、適用農作物等は稲になりますので、水田使用時においてPECが最も高くなる、こちらの表に記載されている使用方法について第1段階のPECを算出しております。
 申し訳ありませんが、1カ所、誤字がありますので修正させていただきたいのですけれども、使用方法のところが「灌水散布」となってしまっているのですけれども、正しくは「湛水散布」になります。「灌水散布」のところ、正しくは「湛水散布」になります。申し訳ありません。修正をお願いいたします。
 こちらの水濁PECの算出結果ですけれども、一番下のところに記載していますが、0.0093mg/Lとなっています。
 総合評価ですけれども、登録保留基準値の案としましては、先ほどのADI、0.063をもとに登録保留基準値の算出式により計算し、0.16mg/Lとなります。最後、リスク評価ですが、水濁PECは0.0093mg/Lであり、登録保留基準値0.16mg/Lを超えていないことを確認しております。
 説明は以上になります。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、シクロピリモレートにつきまして、まず、毒性の知見からお願いいたします。

【佐藤臨時委員】 こちら、種々の動物を使った毒性試験が実施されていまして、毒性のプロファイルとしては体重増加抑制や肝細胞肥大、それから甲状腺の濾胞上皮の肥大が認められています。あとは、ラットで腎症というのが自然発生するのですけれども、それの発生頻度が高くなる。また、犬の小脳で空砲変性がみられています。
 発がん性試験では、長期ばく露しますとラットで肝細胞、それから甲状腺の濾胞上皮の腫瘍が増えてきます。マウスでは肝細胞の腫瘍が増えてくるのですけれども、こちらは、この薬物の持っている薬物分解酵素誘導がありまして、その酵素誘導に伴う肝細胞肥大から腫瘍化に至ります。また、同時に、酵素誘導で甲状腺ホルモンを分解する酵素も一緒に誘導しますので、甲状腺のホルモンが低下して、フィードバックがかかり甲状腺に腫瘍が起こるという機序がわかっております。これは、人では起こらない機序であることもわかっております。以上のキャラクターで、遺伝子毒性は認められませんのでADIが設定されたということです。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、本剤に関しまして、ご意見、ご質問、ありましたらお願いします。よろしいでしょうか。新規の除草剤ということでございます。物性、毒性、PECのほうもよろしいでしょうか。特段、ご意見がないようでしたら、11ページの。
 どうぞ。

【根岸臨時委員】 割と作用機作がさらっと書かれている感じがするのですが。何で白くなっちゃうのかなとか、そういう話は載っていないわけです。

【白石委員長】 もしも、わかって書いていいなら、記載するのですかね。いかがですか。

【福澤主査】 申請者から提出された資料によりますと、今、詳細な作用機構を明らかにするための研究を実施中ということですので、この程度しか書けないという状況であるということです。

【白石委員長】 どうぞ。

【内田専門委員】 食品安全委員会の評価書は、白化剤、しかもカロチノイド生合成云々という記述がありますよね。メカニズム的に、そのほうが妥当かなと思ったりするのです。

【白石委員長】 ありがとうございます。食品安全委員会のほうで、もう少し具体的な作用がわかっているのでしたら、それを引用してもいいのかもしれませんね。

【福澤主査】 食品安全委員会の資料のほうの評価書の7ページの開発の経緯のところに記載されている「雑草の」から「カロチノイド生合成系に関与し、作用を示すと考えられている」というところで、記載をそろえさせていただくという形でよろしいでしょうか。

【白石委員長】 何ページでしたっけ。7ページにあるのでしたっけ。ちょっと申請者とも確認していただいて。

【福澤主査】 そうですね。申請者とも確認させていただいて、修正させていただきたいと思います。

【白石委員長】 これで問題なければ、ここに載せるということで。では、よろしくお願いします。
 ほか、いかがでしょう。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、ちょっと確認の上、必要であれば、修正できれば修正するということでお願いしたいと思います。11ページの総合評価をご確認いただきたいと思いますが、登録保留基準値は0.16mg/Lとする、水濁PECは超えてないということで、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、基準値は認めていただいたとさせていただきます。
 次、お願いします。

【福澤主査】 では、12ページ、ご覧ください。ジベレリンの資料でございます。

まず、物質概要ですが、こちらジベレリンとされるものの原体の中には、ジベレリンA3、A1、A4、A7と、こちらの四つの成分が含まれているということでございます。それぞれの物質概要については、12ページと13ページの記載の表のとおりでございます。こちらは四つの成分が含まれるのですけれども、以下の理由から登録保留基準値につきましては①のジベレリンA3として設定するということにさせていただきたいと考えております。こちらは、水産の基準値のときと同じ判断でございます。
 まず、1点目としては、ジベレリン原体の中にある各有効成分の重量パーセント濃度の規格値はジベレリンA3が85%となっておりまして、こちらが主成分で、残りはA1が5%未満、A4、A7が0.5%未満となっているということです。2点目に、ジベレリンA1の活性はA3の3分の1程度、A4、A7はA3の6分の1程度の活性であるということでございます。こちらは、後ほどご説明いたしますけれども、食品安全委員会の評価でも同様の判断で、A3が評価の対象となっているということでございます。
 作用機構等ですけれども、ジベレリンは植物ホルモンの一種で、ジバン環を有する植物成長調整剤でございます。作用機構は、オーキシンの生合成やタンパク質合成等を活性化し、細胞の伸長及び分化の促進、単為結果の誘導、種子や葉の休眠打破等の作用を示すということでございます。初回登録は1964年、製剤は水溶剤、液剤及び塗布剤、適用の作物等は果樹、野菜、いも、花き、樹木がございます。原体の国内生産量及び輸入量は、そちらに記載させていただいたとおりでございます。各種物性等、こちらは評価対象であるジベレリンA3の値で、14ページの表に記載させていただいたとおりでございます。
 安全性評価ですけれども、食品安全委員会でADIが0.11mg/kg体重/日とされておりまして、こちらは各試験で得られた無毒性量のうち最小値112mg/kg体重/日を安全係数1,000で除して設定されているものでございます。なお、食品安全委員会の評価におきましては、ジベレリンと表した場合にはジベレリン原体中の主たる有効成分であるジベレリンA3を指すということになっておりまして、今回の水濁の評価と同じ扱いとなっております。
 次に、15ページの水濁PECでございます。適用農作物等の中から水濁PECの根拠となるものを示しております。水田適用の作物としては、花きのうち水田での栽培が行われているカラーの使用方法に基づいて算出しております。
 次に、16ページ、非水田の水濁PECにつきましては、果樹での使用についてのパラメーターをもとに算出しております。算出結果は、16ページの下にございますとおり、水田、非水田をあわせまして0.0020mg/Lとなっております。
 17ページ、総合評価でございますけれども、登録保留基準値の案はADIをもとに算出いたしまして0.29mg/Lとなっております。リスク評価は、ページの一番下のほうでございますけれども、水濁PECは0.0020mg/Lでございまして、登録保留基準値の案0.29mg/Lを超えていないということを確認しております。
 説明は以上でございます。

【白石委員長】 では、ジベレリンにつきまして、まず、毒性の件からお願いします。

【佐藤臨時委員】 ジベレリンですけれども、A3を中心に毒性試験が実施されています。ただ、こちらの毒性試験は限定的な動物種で実施されております。齧歯類が主に使われております。毒性試験で出てきたプロファイルですけれども、体重増加抑制、消化器の症状として軟便が出ます。また、肝臓の性質が変わってしまった肝細胞変異病巣というのがあるのですけれども、それの発生が増えてきております。催奇形性と遺伝毒性は認められておりません。2年間の発がん生実験では、肝臓の変異巣が腫瘍に至っていますけれども遺伝毒性によるものではなくて、ギャップジャンクションというコネキシン32というものが減って、それで増殖活性が上がっているというふうに考察されております。
 ADI、通常ですとセーフティーファクター100ですけれども、これは1,000になっています。というのは、種差が10、個体差が10で、試験の不足があるので、もう10掛けて1,000でADIを算定しております。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、ジベレリンの基準値につきまして、ご質問、ご意見、ございましたらお願いします。ジベレリンA3で評価を食品安全委員会もやっていて、ここでもそうしたいということでございます。よろしいでしょうか。水濁PECは全体ですね。水濁PECは3.1%、ジベレリン全部を指していると。

【福澤主査】 特にジベレリンに換算はしていません。

【白石委員長】 していないですね。安全側ですけれども、よろしいですか、これで。
 どうぞ。

【稲生専門委員】 私も今のところはちょっと確認したかったのですけど、安全側に立っているということであれば問題ないかなと。
 それで、先ほど花き、カラーを水田使用ということで計算されているのですが、私も、これ、全然知見がなかったので検索をかけてみたのですけど、どういう状況で、産地でつくられているかというのがよくわからなかったので。何かハウスぐらいの大きさのところに湛水してつくられているみたいな、そういう印象だったのですけれども。これを水田使用というふうに、要は湛水しているからという理解で計算されたということでよろしいのですかね。私も栽培のほうが全くわからないので、ちょっとお聞きするのですけれども。

【福澤主査】 実態として水田、畑地もあるのですけれども、水田でもカラーを栽培されているということと、あと、FAMICのほうで、こういった、どちらになるのか判断が困るというようなものに関して企業のほうから問い合わせされているということで、こちらについては水田ということに分類するということでFAMICさんのほうから判断が出されているということですので、水田適用ということで今回、算出させていただきました。

【稲生専門委員】 水田PECだと、先ほども言いましたけれども、かなりワースト、全量が川に出るということで計算されるので、それで計算しても全然、毒性値と比較しても問題ないということであるので、これはこれでいいかなというふうに考えます。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 ほか、いかがでしょうか。内田委員、どうぞ。

【内田専門委員】 同じ意味で、花きのカラーが畑状態の栽培と、そういう湿地での栽培と2種類あるのですよね。これは、カラーと書いてあるけれども、あくまで湿地状態の栽培ですという限定つきのカラーですということを言いたかったということですね。それを書かれておいたほうがいいような気がします。カラーだけだと、わからないですよね。

【福澤主査】 わかりました。適用作物、登録上はカラーとしか書いていないので、注釈という形で書かせていただこうかと思います。

【白石委員長】 では、よろしくお願いします。
 ほか、いかがでしょうか。

(意見なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、総合評価をご確認ください。登録保留基準値0.29mg/Lで、水濁PECは超えていないということで。ありがとうございました。
 では、次、お願いします。

【服部室長補佐】 18ページ、テトラニリプロールのほうを説明させていただきます。
 物質概要は、表に記載のとおりとなっております。作用機構等ですけれども、ジアミド系の殺虫剤であり、その作用機構は筋小胞体のリアノジン受容体に作用し、カルシウムイオンの放出による異常な筋収縮を引き起こすことで昆虫は行動を阻害され、死に至ると考えられています。本邦では未登録です。製剤は錠剤及び水和剤が、適用農作物等は稲、果樹、野菜、いも、豆、樹木、花き等として登録申請されています。各種物性等は、表に記載のとおりとなっています。
 安全性評価ですけれども、ADIは0.88mg/kg体重/日となっておりまして、こちらは食品安全委員会が本年9月4日付で設定したもので、この値は各試験で得られた無毒性量のうち最小値88.4mg/kg体重/日を安全係数100で除して設定されたものになります。
 ページをめくっていただいて、水濁PECについてですけれども、製剤の種類及び適用農作物等は先ほどご説明したとおりとなりまして、稲、果樹、野菜、いも、豆、樹木、花き等がございますので、水田使用時と非水田使用時の水濁PECを算出しています。まず、水田使用時のPECですけれども、PECが最も高くなる、こちらの表に記載されている使用方法について、第1段階のPECを算出しています。
 21ページのほうですが、非水田使用時の水濁PECについても、こちらの表に記載の使用方法で第1段階のPECを算出しておりまして、その結果が(3)の表になりますが、水田使用時と非水田使用時のPECの合計値は0.0030mg/Lとなりました。
 22ページ、総合評価についてですけれども、登録保留基準値の案としましては、先ほどのADI、0.88をもとに登録保留基準値の算出式により計算しまして、2.3mg/Lとなります。リスク評価ですが、水濁PECは0.0030mg/Lであり、登録保留基準値の案2.3mg/Lを超えていないことを確認しております。
 資料の説明については以上になります。

【白石委員長】 では、新規の殺虫剤ということですが、毒性の面からお願いします。

【佐藤臨時委員】 こちらも動物実験が行われておりまして、毒性のプロファイルとしては体重の増加抑制と雌の子宮、膣の扁平上皮化生、過形成(ハイパープレジア)が起こってきます。それから、加齢ラットで卵巣の黄体の減少が見られているのですけれども、in vivoでは、はっきりとわかっていないのですが、in vitroで細胞を使った実験でエストロジェンあるいはコルチゾールの分泌亢進が起こってきて、それに反応した変化と考察されております。繁殖能あるいは奇形性、または遺伝毒性は認められていませんので、ADIが設定されている次第です。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、基準値案について、ご質問、ご意見、ございましたらお願いします。よろしいでしょうか。PECのほうは大丈夫でしょうか。稲、育苗箱と非水田は樹木となっています。

(意見なし)

【白石委員長】 特に問題ないようですので、総合評価をご確認ください。登録保留基準値2.3mg/L、水濁PECは超えていないということであります。では、これは案どおりとさせていただきます。
 では、次、お願いします。

【福澤主査】 23ページをご覧ください。テブフェンピラドでございます。
 まず、物質の概要ですけれども、そちらの表に記載しているとおりでございます。作用機構等ですが、テブフェンピラドは、メチルピラゾール骨格を有する殺ダニ剤であり、ミトコンドリア電子伝達系の阻害により作用を示すと考えられております。本邦での初回登録は1993年、製剤は水和剤、乳剤及びくん煙剤が、適用農作物等は果樹、野菜、豆、樹木、花き等がございます。原体の国内生産量は、そちらに記載しているとおりでございます。
 24ページ、各種物性は、こちらの表に記載しているとおりでございます。
 安全性評価、食品安全委員会で設定されておりますADIは0.0082mg/kg体重/日となっております。こちらは、各試験で得られた無毒性量のうち最小値0.82mg/kg体重/日を安全係数100で除して設定されたものでございます。
 25ページ、水濁PECでございます。テブフェンピラドの適用農作物は非水田のもののみでございますので、その中で最もPECが高くなる樹木に関する使用方法、パラメーターによって算出しております。算出結果は、ページの下のほうにございますとおり、0.000026mg/Lとなってございます。
 26ページ、総合評価でございます。登録保留基準値の案はADI、0.0082mg/kg体重/日をもとに算出いたしまして、0.021mg/Lとなっております。最後、リスク評価ですけれども、水濁PECは0.000026mg/Lであり、登録保留基準値の案0.021mg/Lを超えていないということを確認しております。
 説明は以上になります。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、毒性の面からコメントがございましたら、お願いします。

【佐藤臨時委員】 こちらの毒性のプロファイルですけれども、やはり体重増加抑制がかかってくるのと肝臓の重量が増えてくるということがわかっています。発がん性試験では肝細胞腺腫の発生率が上がってくるのですけれども、これについては肝細胞の中のペルオキシゾームを増生させることで起こっているのだろうというふうに考察されております。催奇形性及び遺伝毒性はありませんので、ADIが設定されております。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、基準値につきまして、ご意見、ご質問、ありましたらお願いします。よろしいでしょうか。作用機構等、よろしいでしょうか。物性、PECは樹木ということでよろしいでしょうか。

(意見なし)

【白石委員長】 特段、ご意見がないようですので、総合評価をご確認いただきたいと思います。登録保留基準値は0.021mg/Lということで、水濁PECはこれを超えていないということです。では、テブフェンピラドにつきましても、事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次、お願いします。

【服部室長補佐】 27ページ、フルピリミンについて説明させていただきます。
 物質概要は、表に記載のとおりとなっています。作用機構等ですが、フルピリミンは殺虫剤であり、昆虫のニコチン性アセチルコリン受容体に作用することが明らかになっています。本邦では未登録です。製剤は粒剤及び水和剤が、適用農作物等は稲として登録申請されています。
 ページをおめくりいただいて28ページ、各種物性等ですけれども、表に記載のとおりとなっております。
 安全性評価ですけれども、ADIは0.011mg/kg体重/日となっていまして、こちらは食品安全委員会が本年7月24日付で設定したもので、この値は各試験で得られた無毒性量のうち最小値1.12mg/kg体重/日を安全係数100で除して設定されたものとなっています。
 29ページ、水濁PECについてですけれども、製剤の種類及び適用農作物等は先ほどご説明したとおりで、適用農作物等は稲ですので水田使用時のPECを算出しています。PECが最も高くなる表に記載されている使用方法について、第1段階のPECを算出しております。算出した結果ですけれども、一番下のところですが0.0067mg/Lとなっております。
 最後のページ、総合評価についてですが、登録保留基準値の案については、先ほど説明させていただいたADI、0.011をもとに登録保留基準値の算出式により計算しまして0.029mg/Lとなります。リスク評価ですが、水濁PECは0.0067mg/Lであり、登録保留基準値0.029mg/Lは超えていないことを確認しておりますが、こちらは水濁PECが基準値案の10分の1以上となっていますので、続いて資料4のほうをご覧いただければと思うのですけれども、水濁基準値案と水濁PECの関係及び基準値設定後の対応についてのところでフルピリミンについても書かせていただいていまして、一番最後のところ、「また」以下のところですけれども、フルピリミンについては、第1段階水濁PECが水産基準値案の10分の1以上であったため、第2段階水濁PECを算出しました。その結果、水濁PECは第2段階の表に記載しているとおり0.00048mg/Lとなりまして、水産基準値案の10分の1未満になることが確認できましたので、モニタリングの対象外としたいと考えております。
 フルピリミンについての説明は以上になります。

【白石委員長】 本剤も新規の殺虫剤ということになりますかね。毒性の面からお願いします。

【佐藤臨時委員】 こちらの毒性のプロファイルは、肝臓、小葉中心性の肝細胞肥大とか肝細胞壊死が起こってございます。また、甲状腺の濾胞上皮の肥大がおきますけれども、機序としては、甲状腺は薬物分解酵素CYPの誘導が起こって、反応していると考えられています。肝臓のほうは、薬物分解酵素、酵素誘導もある一方、先ほどと同じペルオキシゾームの増生が起こっていますので、こちらの反応であると考えられます。長期の発がん性試験を実施しますと、肝臓の腫瘍が出てくるということになります。ただ、遺伝毒性はありません。また、ラットを用いた2世代試験で産児数の減少が認められているということです。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、基準値案につきまして、ご意見、ご質問、ありましたらお願いします。いかがでしょうか。作用機作も、よろしいですか。やけに簡単に書かれていますが、よろしいですね。PECのほうも、よろしいでしょうか。

(意見なし)

【白石委員長】 特にご意見、ご質問、ないようでしたらば、総合評価をご確認いただきたいと思います。最後のページになります。登録保留基準値が0.029mg/Lで、水濁PECはTier2まで、超えていないのですが近接しているのでTier2を事務局で算出すると大分下がったということで、モニタリング対象外としたいということでございます。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 それでは、本件につきましては事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 以上で水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定についての審議を終了します。
 事務局より、本件に関する今後の予定について説明をお願いします。

【福澤主査】 本日、ご了解いただきました農薬の登録保留基準につきましては、行政手続法の規定に基づき、今後、パブリックコメントを1カ月ほど実施いたします。その結果、もし何か修正等を求める意見が寄せられた場合につきましては、委員長に再度、農薬小委員会で審議を行うかどうかご相談をして、ご判断をいただくことにしたいと考えております。また、再審議の必要がない場合につきましては、部会長の同意を得まして中央環境審議会会長に部会決定として報告を行い、さらに会長の同意が得られれば中央環境審議会決定として環境大臣に答申させていただくことになります。そして、その答申の後に基準値を告示させていただきます。

【白石委員長】 では、次に議事の3、その他に移ります。案件は1件とのことです。
 事務局より説明をお願いします。

【福澤主査】 資料5と6をご覧ください。こちらは、今年の7月に開催した第64回の農薬小委員会で審議されました水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準値の案と水質汚濁に係る農薬登録保留基準値案について、意見を募集した結果の資料でございます。いずれも基準値案の見直しを求めるご意見はありませんでしたので、白石委員長にご報告いたしまして、基準値設定の手続を進めつつ今回の委員会で報告させていただくことといたしました。なお、当該基準値を定める環境省告示につきましては、今後、省内手続をいたしまして、パブリックコメントの意見募集結果につきましても告示日と同日付で環境省ホームページや電子政府の窓口で公開することといたしております。
 説明は以上でございます。

【白石委員長】 では、今の説明につきまして、ご質問はございますか。

(意見なし)

【白石委員長】 それでは、パブリックコメントの結果につきましては、これで公表するということにします。
 それでは、本日の審議が一通り終了しましたので、そのほか、本日の審議全体につきまして、ご意見、ご質問、ございましたらお願いします。よろしいですか。

(意見なし)

【白石委員長】 特段、ご意見がないようですので、事務局にお返しします。

【小笠原室長】 白石委員長、ありがとうございました。また、委員の皆様方におかれましては、長時間のご審議ありがとうございました。
 本日、生活環境動植物に係る農薬登録保留基準の設定について、第一次取りまとめをまとめていただきました。幾つか修正点等、ご指摘いただきましたので、事務局で修正いたしまして委員長にご確認をさせていただいたものを委員の皆様方にお知らせするとともに、パブリックコメントの募集について手続を始めさせていただきたいと考えております。
 また、12月1日から農薬取締法の改正の一部が施行されます。それによりまして、本日、ご審議いただきました水質汚濁に係る農薬登録保留基準値案、そして水産動植物に係る農薬登録保留基準値案、こちらのほうが今度は保留基準ではなくなります。農薬登録基準値案の設定としてご審議いただくという形になりますが、手法につきましては同様でございますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 また、生活環境動植物につきましては、2020年からの施行になりますので、それまでに本日いただきました基準の設定についての第一次取りまとめを踏まえまして、さらに準備等を進めてまいりたいと考えております。
 次回の68回農薬小委員会は来年の1月16日(水)の午後を予定しております。近くになりましたら、またご案内を差し上げますので、ご出席をお願いします。
 以上をもちまして第67回土壌農薬部会農薬小委員会を終了させていただきます。本日はありがとうございました。

ページ先頭へ