中央環境審議会 土壌農薬部会農薬小委員会(第65回)議事録

日時   

平成30年9月6日(金) 10:30~16:30

場所   

環境省 第1会議室

出席委員     

委員

白石 寛明(委員長)    

臨時委員  

赤松 美紀          

浅見 真理          

天野 昭子          

五箇 公一          

築地 邦晃

根岸 寛光

細見 正明

山本 廣基

専門委員  

浅野  哲

稲生 圭哉

内田又左衛門

後藤 千枝

山本 裕史

 (欠席は、佐藤臨時委員、田村臨時委員)

委員以外の出席者

環境省

  田中水・大気環境局長、上田大臣官房審議官、小笠原室長、羽子田補佐、服部補佐、福澤主査、秋山係員

オブザーバー

  農林水産省

独立行政法人農林水産消費安全技術センター

国立研究開発法人国立環境研究所

議題

 (1)農薬取締法施行令の改正(水質汚濁性農薬に係る指定の見直し等)について

 (2)農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令の改正について

 (3)農薬取締法の一部を改正する法律の施行に伴う農薬登録保留基準の設定に係る告示の改正について

 (4)生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定における藻類、水草の取扱いについて

 (5)生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定における鳥類の取扱いについて

 (6)水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について

 (7)水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について

 (8)その他

配付資料

資料1   水質汚濁性農薬の指定の変更及び使用の規制をすることができる地域の変更について(案)

資料2   農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令の改正について(案)

資料3   農薬取締法改正に伴う農薬登録保留基準の改正について

資料4   農薬登録保留基準の設定における藻類、水草の取扱いについて(案)

資料5   生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定における鳥類の取扱いについて(案)

資料6   諮問書(写)及び付議書(写)

資料7   水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料(案)

資料8   水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料(案)

資料9   水濁基準値案と水濁PECの関係及び基準値設定後の対応について

資料10   ゴルフ場で使用される農薬に係る平成29年度水質調査結果について

資料11   水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準値(案)に対する意見募集の実施結果について

資料12   水質汚濁に係る農薬登録保留基準値(案)に対する意見募集の実施結果について

参考資料1 農薬評価書アクリナトリン(食品安全委員会資料)

参考資料2 農薬評価書クロロタロニル(TPN)(食品安全委員会資料)

参考資料3 農薬評価書ジフルベンズロン(食品安全委員会資料)

参考資料4 農薬評価書フルバリネート(食品安全委員会資料)

参考資料5 農薬評価書プロベナゾール(食品安全委員会資料)

議事

【小笠原室長】 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第65回土壌農薬部会農薬小委員会を開催させていただきます。早朝よりお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 初めに、本日の委員の出席状況をご報告させていただきます。
 本日は、佐藤委員、田村委員よりご欠席、また五箇委員、細見委員、山本廣基委員、山本裕史委員より遅れるとの連絡をいただいております。本委員会開催に当たり、必要な定足数を満たしておりますことをご報告いたします。また、本日は、田中局長がご出席されており、また上田審議官も途中より出席されます。
 議事に先立ちまして、田中局長からご挨拶を申し上げます。

【田中局長】 おはようございます。水・大気環境局長の田中でございます。よろしくお願いします。
 委員の皆様方には日ごろより農薬を初めとする環境行政の推進にご指導、ご尽力を賜っております。厚く御礼を申し上げたいと思います。
 農薬小委員会ですけれども、農薬の登録基準の設定等に関する審議を行ってきていただいております。特に本年6月に農薬取締法の改正を踏まえまして、農薬の登録基準の設定についても既に精力的にご審議をいただいているということでございます。前回7月に開催しました農薬小委員会ですけれども、農薬登録基準の設定方法の検討の進め方についてもご審議をいただいて、方向性を示していただいたということでございます。
 本日ですけれども、生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定に関する新たな動植物として、具体的に水草と鳥類の取扱いについて、ご審議をいただくと承知をしております。さらに、改正された農薬取締役法の一部が本年12月に施行となります。それに伴いまして、施行令と省令、告示、各種の改正が必要となります。それから、施行令と省令の改正につきましては、環境省、農水省におきまして水質汚濁性農薬の指定の見直し、農薬の適正使用の確保に関する検討をしておりますので、そういった改正の方向につきましても、あわせてご審議をお願いしたいと考えております。
 本日はたくさんの重要な審議事項がございます。本当に大変長時間にわたる審議となりますけれども、委員の皆様方におかれましては専門的なお立場からご意見、ご指導を賜りますようお願い申し上げて、私の挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

【小笠原室長】 続きまして、本日の配付資料の確認をさせていただきます。

【福澤主査】 それでは、資料のご確認をお願いいたします。お手元に議事次第と配付資料一覧がございますので、そちらをご覧いただきながら、確認いただければと思います。
 資料は1から12まで、参考資料は1から5となっております。
 なお、傍聴者の方々につきましては、お近くの席に参考資料をファイルにつづったものをご用意しておりますので、そちらをご参照いただければと思います。
 タブレットの電源ですけれども、会議終了後にタブレットの中のデータを職員が消去いたしますので、切らずにそのまま、机の上に置いておいていただければと思います。
 委員の皆様方のお手元には、すみれ色のファイルにとじた資料と、白い冊子が置いてあります。ファイルのほうは、農薬小委員会におきます過去の審議で整理いたしました考え方をまとめたものでございます。また、白い冊子につきましては、農薬取締法の一部を改正する法律案関係資料ということで、法律の新旧対照条文などを掲載しているものでございます。本日の議論の中で適宜ご参照いただければと思います。なお、この2冊につきましては、会議が終わりましたら、こちらも当方のほうで処理いたしますので、机の上に残しておいていただきますよう、お願いいたします。

【小笠原室長】 それでは、議事に入らせていただきます。
 議事の進行は白石委員長にお願いいたします。

【白石委員長】 では、進行を務めさせていただきます。
 皆さん、おはようございます。本日はご多用のところご出席いただきまして、ありがとうございます。本日の農薬小委員会は、議事次第にございますように、主に七つの議題とその他に関する審議が予定されております。円滑かつ活発なご審議をお願いします。
 初めに、本日の会議と資料の公開の扱いについて、ご説明します。
 本日の農薬小委員会は、土壌農薬部会の運営方針の非公開とする理由には当たらないことから、公開とさせていただきます。また、資料につきましても公開とさせていただきます。
 次に、農薬小委員会の決議の取扱いについて、ご説明させていただきます。
 小委員会の設置についての土壌農薬部会決定では、農薬小委員会の決議は部会長の同意を得て、土壌農薬部会の決議とすることができることになっています。したがいまして、この農薬小委員会で決定いただきましたら、土壌農薬部会の岡田部会長の同意をいただいた上で、部会としての決定としていくことになります。
 それでは、議事次第に沿って、議事を進めたいと思います。
 まず初めに、議事の1番目、農薬取締法施行令の改正(水質汚濁性農薬に係る指定の見直し等)についてです。
 事務局より説明をお願いします。

【小笠原室長】 資料1をご覧ください。水質汚濁性農薬の指定の変更及び使用の規制をすることができる地域の変更についての案でございます。
 こちらの施行令につきましては、今回の法改正によりまして、文言等の変更もございますが、まず初めに、1番目にあります水質汚濁性農薬の指定の変更、これにつきましては、これからご説明させていただきますけれども、変更をする必要があると考えまして、ご意見をいただきたいと考えております。
 まず1番目ですが、水質汚濁性農薬の指定の変更、(1)現行制度でございます。
 こちらの制度でございますけれども、水田、畑地等で使用された農薬、こちらは分解されない限り、灌漑水や雨水に溶けまして、河川や地下水系に流入することとなります。分解されにくい性質の農薬でありますと、まとまって使用されることによりまして、地理的に農薬が使用されている地域で水の多くが流入する河川におきましては、当該農薬の濃度が高くなり、それによって水産動植物の被害が発生し、または公共用水域の水質の汚濁が生じて、その水の利用が原因となって人畜に被害を生ずることが想定されるというものでございます。
 このため、農薬取締法の第12条の2でございます、改正法では第26条になりますけれども、以下の要件を全て備える種類の農薬を水質汚濁性農薬として政令で指定するとされております。また、これにつきましては、都道府県知事におきましては、これらの使用を許可制にし、地域における農薬の使用総量を規制することができるよう、上乗せ規制が設けられているものでございます。
 初めに、その要件でございますけれども、①②がございまして、これら全てが該当する場合となります。
 ①が、当該種類の農薬が相当広範な地域においてまとまって使用されているか、または当該種類の農薬の普及の状況から見て、近くその状態に達する見込みが確実であること。
 ②が、当該種類の農薬が相当広範な地域においてまとまって使用されるときは、一定の気象条件、地理的条件その他の自然的条件のもとでは、その使用に伴うと認められる水産動植物の被害が発生し、かつ、その被害が著しいものとなるおそれがあるか、または、その使用に伴うと認められる公共用水域の水質の汚濁が生じ、かつ、その汚濁に係る水の利用が原因となって人畜に被害を生ずるおそれがあるかのいずれかであることとされております。
 下に表がございますけれども、現在、こちらの政令で指定されている水質汚濁性農薬は6種類ございます。左側の1号から5号まで、こちらは昭和46年に指定されたものでございますけれども、殺虫剤、除草剤が5剤ございますが、いずれも登録状況といたしましては既に失効されているものでございます。中には、2号、3号、4号につきましては販売禁止農薬とされていて、現在は使用できないものもございます。6号につきましては、現在登録があり、使用実態があるという状況のものでございます。
 欄下に、二つ目の米印でございますけれども、現在失効されている5剤ですが、いずれも水産動植物、特に魚類への影響ということで、魚への毒性が強いということで指定されているものでございます。また、6号につきましては、人畜への影響、環境基準の超過等ございますが、環境基準の中の人の健康項目、こちらを複数年にわたって超過していたということで、芝の除草剤として全国で広く使用されていましたが、当時、指定がされたものでございます。
 続きまして、2ページ目をお願いします。
 変更の内容でございますけれども、ご説明しました第2号から第4号の販売禁止農薬、こちらにつきましては指定の解除というものでございます。販売禁止農薬といいますのは、これらに記載がございますとおり、一つは残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約、いわゆるPOP’sとして、原則として製造、販売が禁止されている物質、または排出の削減が求められているダイオキシンを含有する発がん性物質でありまして、国内におきましても、現在、法に基づき販売禁止農薬として指定されているところでございます。これらの農薬につきましては、今後登録され、使用されることは想定されないことから、水質汚濁性農薬の指定を解除するということでございます。
 もう一つ、②登録失効農薬でございます。第1号と第5号の指定の解除でございます。
 これらの農薬につきましては、販売禁止農薬としての指定はございませんが、既に失効してから10年以上が経過しております。このため、仮に農薬使用者がこれらの農薬を保有し続けていたとしても、広範な地域においてまとまって使用されることは想定し難い、また再登録されたとしても急速に普及することは想定し難いということで、水質汚濁性農薬の指定を解除するというものでございます。
 続きまして、2点目が水質汚濁性農薬の使用の規制をすることができる地域の変更についてでございます。
 現行制度でございますけれども、都道府県知事が水質汚濁性農薬の使用を規制することができる地域についてということで、施行令の第3条において、枠囲みでございますが、こちらの①または②、これに流入する河川、これには用排水路を含みますけれども、その集水区域のうち、地形、それから①または②までの距離、その他の自然的条件及び当該農薬の使用状況等を勘案して、当該農薬の使用を規制することが相当と認められる地域と定められております。
 現行制度では、①が、当該農薬の使用に伴うと認められる水産動植物の被害が発生し、かつ、その被害が著しいものとなるおそれがある地域。②が、水域当該農薬の使用に伴うと認められる水質の汚濁が生じ、かつ、その汚濁に係る水の利用が原因となって人畜に被害を生ずるおそれがある公共用水域となっております。
 (2)変更の内容でございますけれども、今回、農薬取締法の一部を改正する法律、その第2条による改正後の法におきましては、農薬の動植物に対する影響評価の対象が、これまでの水産動植物から、水産動植物以外の動植物を含む生活環境動植物に拡大されたということがございます。
 3ページでございますが、水質汚濁性農薬につきましても、水産動植物から生活環境動植物に対する被害を生じさせないことを旨とする規定に改正されたところでございます。
 こちらの生活環境動植物といいますのは、陸域の動植物も含まれるため、これまでどおり、水産動植物のところを生活環境動植物に変えるだけでは済みませんので、「なお」書きのところにありますが、改正法の第26条におきましては、「公共用水域の水質の汚濁による生活環境動植物の被害」に、規制対象が限定されているわけでございます。
 このため、先ほど2ページの枠囲みの①②の関係でございますが、そちらの記載を変更いたしまして、当該農薬の使用に伴うと認められる水質の汚濁が生じ、①として、その汚濁による生活環境動植物の被害が発生し、かつ、その被害が著しいものとなるおそれがある公共用水域。②が、その汚濁に係る水の利用が原因となって人畜に被害を生ずるおそれがある公共用水域と変更したいというものでございます。こちらは法律の改正に伴いまして、水産動植物を生活環境動植物に変えるということで、このような表記に変えているところでございます。
 3番目、今後の予定でございますけれども、来週に予定されております農業資材審議会で意見聴取を行いまして、その後、パブリックコメントを経て政令を改正し、1番目は水質汚濁性農薬の指定の変更でございますけれども、そちらにつきましては、農薬取締法の一部を改正する法律の施行日、これは本年6月に公布されておりますが、その公布日から6月以内となっております。また、2の変更、こちらは水産動植物が生活環境動植物になりますが、そちらにつきましては、公布日から2年以内となっていますので、そのときに施行を行いたいと考えているところでございます。
 説明は以上です。

【白石委員長】 では、ただいまの説明に、ご質問、ご意見がございましたらお願いします。いかがでしょうか。
 2点あります。1号から5号まで、販売禁止農薬についても指定解除、登録失効農薬について指定解除する。6号のシマジンは残す。いかがでしょうか。
 はい、どうぞ。

【内田専門委員】 内容はこれで私もいいかなと思うのですけど、元々の農薬取締法の中に書かれている意味を確認させてほしい。使用に伴うと認められる水産動植物の被害が発生し、かつ、その被害が著しいものとなるおそれがあるか、または、その使用に伴うと認められる公共用水域の水質に汚濁が生じ、かつ、汚濁に係る水の利用が原因となって人畜に被害を生ずるおそれがあるかのいずれかと書かれています。
 水質汚濁に関する内容なので、あくまで人に対する影響で、人畜に対する影響と読むのがいいのか、それとも、例えば水産動植物とか、あるいは新しい生活環境生物に対する影響の場合、それは直接、動植物に対する影響を言うのか、それとも、それに関わる影響に伴って水が汚濁されて、その汚濁による水質の汚濁が原因になるのか。両方が考えられると思うのですね。どちらかなと思いながら、いつも読ませてもらっている。これはどちらなのですか。動植物に影響があれば、それはそれでもうだめだという意味なのですかね。

【小笠原室長】 こちらは、現行制度のところですと、水産動植物の被害が発生し、かつ、その被害が著しいものとなるおそれがある、その場合でも、これに該当するということになります。または、そちらは問題はなくとも、人畜に被害が生じるおそれがある場合には該当するということになりますので、どちらか一方ということになります。
 現在指定されている第1号から第5号につきましては、人畜への影響は見られないのですが、魚、魚類への影響があるということで指定され、また第6号につきましては、魚等の環境への影響には該当しないのですけれども、人健康項目の環境基準を超過していたということで、これに当てはまるということになった経緯がございます。

【白石委員長】ありがとうございました。
 他、ご質問、ご意見はございますか。よろしいですか。
 はい、どうぞ。

【浅見臨時委員】 ご説明ありがとうございました。
 環境基準のほうにはシマジンとかが入っていて、今、対策がとられるようになってきたということなのですけれども、今までもいろいろ審議の中でたくさんの農薬が出てきまして、それがPECを超えて検出されていたりとか、あと基準値といいますか、規制値を超えるような場合があったときには、どのように迅速に、どういう改善していくことができるのか。
 あと、この間も議論のときに、もともとのシェアよりも大分高いものが生じていたようなのですけれども、そういったものが出てきたときにどのように改善できるのかというのが、どの辺で読めるのか、教えていただけるとありがたいなと思いました。

【白石委員長】 新たな、追加みたいな話ですかね。あるいは、どのようなことが考えられるかという。

【浅見臨時委員】 はい。そこにはなかなか、まだ触れにくいのかなという感じもするのですけれども、今までのスキームの中では対応できなかったところというのを、この機会に、もし何かできることがあるのであれば考えていただけるとありがたいなと思います。

【白石委員長】 何かご回答ございますか。

【小笠原室長】 農薬につきましては、農薬登録基準を設定していただく際にリスク評価として、PEC、環境中予測濃度と比較していただいて、それが近接する場合にはモニタリング調査を行うという流れになっております。これまでモニタリング調査の結果、基準値を超える事例が実際にありました。その場合には、対応として、その農薬の使用方法等について、関係省庁、さらにはメーカーさん等と打ち合わせをして、その後、改善されているというのがこれまでの経過でございます。
 今後、モニタリング調査の結果、超過する事例があった場合には同様の措置を講じまして、それでもなお超過が見られる場合には、こちらの審議会等におきまして、新たに水質汚濁性農薬として指定するべきかどうか審議していただきたいというふうに考えております。

【白石委員長】 ありがとうございました。よろしいでしょうか。
 他、いかがでしょうか。
 それでは、1号から5号までですかね、指定解除するということでよろしいでしょうか。

(はい)

【白石委員長】 3ページ目の文章についてはいかがでしょうか。これでよろしいですか。法律に合わせて改定するということだと思いますので、よろしいでしょうか。
 どうぞ。

【後藤専門委員】 水域という言葉と公共用水域という言葉があるのですけど、これをちょっとご説明いただけるとありがたいです。

【小笠原室長】 現在は①のところで、「水産動植物の被害が発生し、かつ、その被害が著しいものとなるおそれがある水域」とありますが、枠の上を見ていただきますと、「以下の①または②に流入する河川の集水区域のうち」ということになっておりまして、この部分については新しい施行令でも変わりません。変わりますのは、これまでは水産動植物というところが、改正法の26条の水質汚濁性農薬に関係するところで、「公共用水域の水質の汚濁による生活環境動植物の被害」という表記になっておりますので、水域が具体的になっておりませんでしたので、公共用水域としたわけでございます。ここの文言で、水域を公共用水域に変えた場合におきましても、対象となる区域についての変更はないというふうに考えております。

【白石委員長】 よろしいでしょうか。ちょっとわかりにくい感じがしますが、内容は変わらないということで。

【小笠原室長】 内容は変わらないということでございます。

【白石委員長】 いかがでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見ないようですので、これは変更点がございませんので、事務局案どおり進めさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(はい)

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、次に、議事(2)農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令の改正についての審議に移ります。
 事務局から説明をお願いします。

【小笠原室長】 それでは、資料2をお願いいたします。農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令の改正についての案でございます。
 1番目に経緯がございます。
 農薬取締法では、農薬の登録制度を設けることによりまして、効果があり、人の健康や環境に対して安全と認められたものだけを農薬として登録し、製造、販売、使用できるようにするとともに、農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令、こちらは農林水産省、環境省、両省による省令でございます、これによりまして、農薬の安全かつ適正な使用を確保しているところでございます。農薬取締法の一部を改正する法律によりまして、法の改正に伴い、本省令を以下の方向で改正したいというものでございます。
 若干補足しますと、今回の法改正によりまして、改正法の第28条、そちらのほうで農薬の使用についてでございますけれども、農薬による被害の防止のための知識の普及や情報の提供、さらに安全かつ適正な使用に関しまして、これまで農水大臣、それから都道府県知事となっておりましたが、新たに環境大臣も加わりまして、助言指導等に努めると明記されたところでございます。こうしたことも受けまして、今回、省令の中身について、安全面で充実させたというところでございます。
 初めに、2、改正のポイントでございます。また後ほどご説明しますが、項目だけ、少し確認させていただきます。
 改正のポイントといたしまして、(1)第1条でございますが、農薬使用者の責務。(2)では第2条第2項で表示事項の遵守。(3)では第4条で、航空機の関係。それから(4)では第5条で、ゴルフ場の関係。2ページ目でございますが、(5)では第6条で、住宅地等の関係。それから、(6)では第7条で、水田の関係。それから最後、(7)では第8条で、被覆を要する農薬の関係でございます。
 3ページをご覧ください。現在の省令でございます。
 本日はまだ新たな新旧対照表につきましては内容の審査中でございまして、ご提示することができないものですので、現在の省令をご説明し、それから、どういった内容で改正するかということについて、ご審議いただければと考えております。
 3ページの、まず第1条、農薬の使用者の責務でございます。こちらは、「農薬を使用する者は、農薬の使用に関し、次に掲げる責務を有する」というものでございます。具体的には、第1号では、「農作物等に害を及ぼさないようにすること」。第2号では、「人畜に危険を及ぼさないようにすること」。ちょっと飛びまして、第5号では、「水産動植物の被害が発生し、かつ、その被害が著しいものとならないようにすること」。これらについては、使用者の責務として定めているところでございます。
 続きまして、第2条、表示事項の順守でございます。「農薬使用者は、食用及び飼料の用に供される農作物等(以下「食用農作物等」という。)に農薬を使用するときは、次に掲げる基準を遵守しなければならない」ということで、第1号では、「適用農作物等の範囲に含まれない食用農作物等に当該農薬を使用しないこと」。第2号で、「算出される量を超えて当該農薬を使用しないこと」。第3号では、「最低限度を下回る希釈倍数で当該農薬を使用しないこと」など、ございます。
 続きまして、4ページ目でございます。
 こちらは第2条の第2項でございますけれども、農薬使用者は、「最終有効年月を過ぎた農薬を使用しないよう努めなければならない」、努力義務が課されております。
 続きまして、第3条、くん蒸による農薬の使用でございますが、3行目に、「農薬使用計画書を農林水産大臣に提出しなければならない」。第4条、航空機を用いた農薬の使用でございます。航空機、これは航空法で規定されているものでございますが、具体的には有人ヘリコプターでございます。これを用いて農薬を使用しようとするときは、農薬使用計画書を農林水産大臣に提出しなければならないというものです。
 第5条のゴルフ場における農薬の使用におきましては、こちらも農薬使用計画書を農林水産大臣に提出しなければならないというものです。
 続きまして、5ページ目。第6条の住宅地等における農薬の使用でございます。こちらは「住宅の用に供する土地及びこれに近接する土地において農薬を使用するときは、農薬が飛散することを防止するために必要な措置を講じるよう努めなければならない」。
 第7条が水田における農薬の使用でございまして、水田においては別表、後ろにつけてありますが、「別表第一に掲げる農薬を使用するとき」、全部で67種類ございます、そのときには「農薬が流出することを防止するために必要な措置を講じるよう努めなければならない」。
 第8条が被覆を要する農薬の使用ですが、「別表第二に掲げる農薬」、具体的にはクロルピクリン、臭化メチルの2剤がございます。この農薬を使用するときは、「揮散することを防止するために必要な措置を講じるよう努めなければならない」。
 最後、第9条が帳簿の記載でございます。農薬使用者は、「帳簿に記載するよう努めなければならない」ということで、使用した年月日、場所、農作物等、農薬の種類または名称、使用量または希釈倍数ということが定められております。
 1ページにお戻りください。
 現在の省令はこのような規定でございましたが、改正の内容といたしまして、(1)の第1条の農薬使用者の責務の関係でございますけれども、こちらにつきましては法律の用語と平仄を合わせるための改正を行うというものでございます。
 具体的に、例でございますけれども、第5号のところの「水産動植物の被害が発生し、かつ、その被害が著しいものとならないようにする」というところでございますが、水産動植物は、今後は生活環境動植物と改めるというものでございます。
 (2)表示事項の遵守でございますが、これにつきましては、これまでは食用または餌用の農薬について順守義務が課されておりまして、他の農薬につきましては最終有効年月日を過ぎたら使用しないよう努めるということでございましたけれども、新たに芝、樹木等の非食用農作物に農薬を使用するときも、農薬の表示事項、具体的には適用範囲でありますとか使用方法、使用上の注意、これらに従って安全かつ適正に使用することを努力義務として明記するというものです。
 (3)航空機による農薬使用計画書の提出対象の拡大ということで、これまでは航空機では有人ヘリコプターのみを対象としておりますけれども、今後は無人航空機、具体的には無人ヘリコプターやドローン等も対象にするというものでございます。
 (4)ゴルフ場における農薬流出防止のための措置でございますが、これにつきましては、これまで省令上は明記されておりませんでしたけれども、従前から環境省におきましても技術的助言を行っておりましたけれども、今回、法律上も環境大臣が助言等に努めると改正されておりますので、農薬使用計画書におきましても、そのために必要となる情報ということで、農林水産大臣に加えて、環境大臣にも使用計画書の提出を求めるというものでございます。
 2ページ目でございますけれども、加えまして、ゴルフ場におきましても、ゴルフ場外への農薬の流出防止措置について、努力義務として明記するというところが加わっております。
 (5)住宅地等の定義の明確化でございまして、飛散防止措置を講ずるべき住宅地等について、住宅地の他、学校や保育所、病院、公園等、これらが含まれることをより明確化するという改正でございます。
 (6)水田における農薬使用時の止水の実施。流出防止措置を講じるということでございますが、これまでは別表のほうで掲げられている農薬が対象となっていましたけれども、従前から全ての農薬について、そのような指導を行ってきたことから、対象となる農薬を個別に規定せずに、それらについて、すべからく措置を講じるということに改正するというものでございます。
 最後の(7)が、被覆を要する農薬の見直しでございますけれども、これまで臭化メチルとクロルピクリンの2剤がありましたが、そのうち臭化メチルにつきましては、既にオゾン層保護に関するモントリオール議定書に基づきまして、2012年におきまして、臭化メチルの土壌くん蒸用途が全廃されているという状況でございます。現在は、検疫用途のみの使用方法となっていることから、こちらの対象から臭化メチルを削除するというものでございます。
 最後、3番目といたしまして、今後の予定でございますが、来週の農業資材審議会への意見聴取をいたしまして、その後、厚生労働大臣への意見聴取もすることとしております。その後、こちら、農水省、環境省との両省による省令でございますので、両省におきましてパブリックコメントを経まして本省令を改正し、改正法施行日につきましては、公布6月以内。ただし、(1)生活環境動植物の表記があるところにつきましては公布日から2年以内ということで、施行したいと考えております。また、(3)は航空機に関しての使用計画書の提出、それから(4)はゴルフ場の使用計画書の提出についてでございますけれども、これにつきましては31年4月1日から適用したいと考えているところでございます。
 以上でございます。

【白石委員長】 ただいまの説明について、ご質問、ご意見など、ございますでしょうか。いかがでしょう。改正のポイントが七つございます。1番目は特に問題ない。
 はい、どうぞ。

【浅見臨時委員】 基本的な質問になってしまうかもしれないので申し訳ないのですけれども、2番のところで芝とか樹木に関しても努力義務、表示事項に従って使用することの努力義務というのがあるのですが、これは今まで河川敷ですとか公園とかで農薬をまかれるときの基準といいますか、それがなかなか守られにくくて指導が大変というような話を伺っていたのですけれども、それが努力義務としてちゃんと表示されたというような理解でよろしいのでしょうか。森林等も含めて、厳しくなるというような理解でよろしいのでしょうか。

【小笠原室長】 これまでは第1条の責務ということで指導してまいりまして、食用以外の部分につきましては、今回、第2条のところの第2項でもって、農薬を使う場合、全ての作物に対して努力義務を課して、表示事項に従って行うように明確にしたということでございます。

【白石委員長】 はい、どうぞ。

【天野臨時委員】 今の点で補足で伺いたいのですけれども、努力義務ということは罰則はかからないというふうに理解しておりますが、今現在、遵守事項となっているものは、これに違反すると食品衛生法の残留基準等を超えるおそれがあるということで、罰則がかかるような遵守義務になっていると理解しているのですが、今回、こちらの非食用作物、芝、樹木というものについては、濃度あるいは使用量を超えた場合に、登録保留基準について超えるようなおそれがあるのではないかというふうに私は思うのですけれども、それでも努力義務の明記まででよろしいと思われますか。
 それから、特に芝、それから樹木等というものは公園ですとか、そういった公共機関でよく使われるようなものですし、農業生産者ではない農薬使用者の方が、特に防除業者等、大がかりな防除にかかってくる部分ではないかなというふうに感じておりますが、そういうことも含めて努力義務程度の明記でよろしいと、環境省のほうでは考えておられますか。
 この二つが質問です。

【白石委員長】 今の質問に関連して追加のご質問ございますか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、今のことについて、お願いします。

【小笠原室長】 現在、罰則が科せられているのは食用、もしくは、その後、家畜を通じて人への影響がある餌用ということに限られまして、具体的には3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金というものが科せられております。これは直罰でして、違反すると即罰則という内容でございます。
 今回、芝であったり樹木等につきまして、そういった直罰も課せられるかどうかということは検討したのですけれども、なかなか難しいというところがございます。違反したかどうかというところの確認が難しいということもございます。それから、量刑ですとか、違反の程度というところもございます。何よりも、これまで県の方、また関係する方々で適正な農薬の使用について指導してきているわけでございまして、一定の効果を上げているというふうに環境省では考えております。ただ、指導するに当たりましては、これまで責務のところでしかなく、食用しか遵守義務の規定がないということで、より指導するためにも具体的に明記してもらいたいという要望もありまして、今回、努力義務でございますけれども、改善したというところでございます。

【白石委員長】 ありがとうございます。
 検討されたけれども、直罰にするには難しいということですが、よろしいですか。明記することによって指導しやすくすると。これまでも指導は効果があっただろうという判断だということでございます。よろしいですか。
 はい、どうぞ。

【内田専門委員】 二つあるのですけど、一つは水田における農薬使用時の止水の実施。一応67剤とおっしゃっていましたけど、67剤を撤廃して、全てにするということだと思います。
 ラベルに、必要なものは7日間の止水と書かれていると思うのですけど、これから全部の農薬のラベルにかないといけないようになるのかどうかで、ラベルの改訂とかが起こり得る。本当に必要なものであれば、私はそうすべきだなとは思うのですけど、67剤が本当に7日間の止水が必要なものかどうかというのは、議論されてしっかりと決められたものであるかなと思っているのですけども、その辺、一挙に全てにするのは本当にそれでいいのかなというのが一つ目です。
 もう一つは、もう少し全体的なことなのですけども、農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令というのを読ませてもらうと、農薬使用者、例えば農業場面であれば農家が、使用に関する全責任を負うような法律ですよね。従って、新しい取締法の第27条では、農薬使用者は指導を受ける努力を、あるいは努めるようにするというのが明記されていますよね。だから、それこそ一番大事な、私は遵守すべきというか、努力義務になるのと違うかなと思うのです。だから、本当に間違いのない農薬使用をするところでは、やっぱり指導を仰ぐことをもう少し強く書かれないといけないと思うのに、この法律の案の中では、ここの一部分に書かれているだけですよね。それがもう一つです。
 附帯決議の中でも、安全かつ適正な使用の徹底を図るとか、あるいはその際に使用者と近隣住民の被害がないようにするために、知事または大臣は使用者に十分な指導及び助言を行うことが書いてありますよね。だから、どうするのかという感じがするわけです。環境大臣がどうされるのかと期待します。新たに加わったゴルフ場とか樹木なんかの遵守事項に対して、今までにも、そういう指導体制がしっかり、例えば緑の安全管理士とか、ああいう方々が、活躍しているのです。改正法第28条でも農薬の農耕での使用の場合には普及指導員とか、あるいは防除指導員とかというのが、ちゃんと書かれていて、あるいは都道府県知事が定める、だから住宅地通知等に書いてもらっているような、あれぐらいの徹底した指導の体制というのが大事になるのと違うかなという気がしております。
 その辺はどうお考えなのかなということを、ちょっとお聞きしたいです。

【白石委員長】 ありがございます。
 では、回答ございましたら。

【小笠原室長】 初めに、2ページ目の(6)にあります水田の関係でございますけれども、こちらについて、どのように表記するかということにつきましては、こちらの関係は農水省の方で検討されておりますので、農水省へご意見についてはお伝えしたいと考えております。
 また、今後の、特に環境省でございますので、芝であったり樹木であったり、それら、公園とか、そうしたところの農薬を適正に使っていただくための指導について、今回の法律で環境大臣もそれに努めるということが明記されておりますので、これから具体的にどういったことを環境省としてやるべきかということについて検討し、行動に移していきたいというふうに考えます。

【内田専門委員】 ぜひそのようにお願いします。私は現場の指導者等の要請で指導とかに行ったりするのですけど、やっぱり指導体制が一番大事かなという気が、最近しているものですからお願いします。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。あまり議論になっていませんが。
 7番目、臭化メチルについても対象から削除するということですが。
 他、いかがでしょう。

(発言なし)

【白石委員長】 他にご意見がないようですので、特に修正意見はございませんので、この方向で省令改正を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、議事(3)改正法の施行に伴う農薬登録基準の設定に係る告示の改正についての審議に移ります。
 では、説明をお願いします。

【羽子田補佐】 それでは、お手元の資料3をご覧ください。こちらが農薬取締法改正に伴う農薬登録保留基準の改正についてでございます。
 改正の趣旨ですが、法改正によりまして、農薬取締法第3条第1項第4号から第7号までが別紙1のとおり改正されております。
 1ページおめくりいただきますと、下の2ページというところから、法律の新旧対照表をつけてございます。
 先生方に毎回、小委のほうで基準値などを審議していただいていますけれども、そちらの根拠法が、下の現行というところにございまして、第3条の第4号から第7号につきまして、環境大臣が基準を定め、例えば水産動植物であれば第6号、水濁であれば7号の基準に基づいてご審議をいただいているというところでございます。
 現行を見ますと、例えば第4号のところ、こちらは作物残留に係る規定です。現行は、線が引いてございますが、「その使用に係る農作物等の汚染が生じ、かつ、その汚染に係る農作物等の利用が原因となって人畜に被害を生ずる」というふうに書かれておりまして、汚染という、概念的な表現になっています。それを、上の改正後のほうでございますけれども、こちらを見ていただきますと、条ずれも発生しておりますが、第4条の6号に対応しておりますけれども、これまでの、漠然と書かれていたものについて、登録の拒否の要件になりますので、可能な限り具体的に規定すべきであるということで、変更がなされています。具体的には、詳しい用語の説明などの規定も加わりましたけれども、残留の程度から見て、農作物または飼料の用に供して生産される畜産物の利用が原因となって人に被害を生ずるおそれがあるときというふうに、規定が変わっております。
 7号も同じように家畜経由の農薬による人への被害というものが具体的に明記されたところでございます。
 このような改正がなされております。また、8号、9号につきましては、条ずれが発生しているというところでございます。
 このような改正に伴いまして、いわゆる農薬登録保留基準と呼んでおります、「農薬取締法第3条第1項第4号から第7号までに掲げる場合に該当するかどうかの基準を定める等の件」という告示がございますけれども、こちらにつきまして、技術的な改正を行うというものです。
 2の改正の概要の部分ですが、今、私のご説明いたしました法律の改正に伴って、別紙のほうに具体的にどのように基準を改正するかということが書かれております。今回の法律改正自体が、現行の農薬登録保留基準の登録保留の条件を踏まえて記載されておりまして、既に基準のほうが先行して対応しているというところです。こちらの基準は平成29年4月13日に改正しておりますけれども、28年度に先生方にもご審議いただきました、飼料作物による人畜への被害などにつきましても、既に、直接、農産物を食べた場合と、飼料を通じて残留した家畜を食べた場合のリスクについて、既に基準の中で対応しておりますので、表現ぶりは技術的に変更したところでございますけれども、登録するかしないかの判断基準につきましては、具体的には全く変更を生じない改正でございます。
 1ページにお戻りいただきまして、2の改正の概要の2番でございますけれども、冒頭に申し上げました条ずれが発生していることに対する変更と、古い法律でございましたので、表現がいろいろ、「あつて」のような用語がございましたけれども、その辺りが全て改正されておりますので、同じような改正をしたというところでございます。
 3番の今後の予定でございますが、この後、来週の農業資材審議会へ意見聴取した上、作物残留、土壌残留につきましては、厚生労働大臣、食品安全委員会への意見聴取が法律で定められておりますので、意見聴取の手続を経た後に、告示を改正して、改正法施行の日、12月には施行するという、そのような計画をしております。
 以上でございます。

【白石委員長】 では、ただいまの説明について、ご質問、ご意見がありましたらお願いします。
 よろしいでしょうか、技術的な改正性ということですので、内容的には変更がない。

(発言なし)

【白石委員長】 特段ご意見はないようですので、この方向で進んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、議事(4)に移ります。農薬登録基準の設定における藻類、水草の取扱いについてです。
 事務局より説明をお願いします。

【服部補佐】 資料4、農薬登録基準の設定における藻類、水草の取扱いについて、(案)のほうをご覧願います。
 こちらにつきましては、本年2月から、水産動植物登録保留基準設定検討会において、ご審議いただいてきた内容になります。
 まず、1の経緯ですけれども、現在、農薬登録基準の設定において、藻類試験ではムレミカヅキモが感受性が高い種として知られてきたことから、不確実係数は1として、急性影響濃度を求めています。しかし、平成28年3月に開催された農薬小委員会におきまして、農薬の種類によっては、他の試験種の感受性のほうが高い場合も存在することから、藻類の感受性差について、引き続き検討を行うこととされました。このため、平成28年度、29年度と、感受性差の知見の収集や、欧米の評価方法の整理などを行ってきました。
 また、本年6月の農薬取締法の改正によりまして、評価対象がこれまでの水産動植物から生活環境動植物に拡大されました。この際の国会の附帯決議においては、生活環境動植物のリスク評価手法を早急に確立すること、また農薬メーカーの負担への配慮が求められています。
 水草につきましては、これまでの水産動植物ですと対象に入ってこなかったのですけれども、ここで言う生活環境動植物に該当することになります。
 続いて、2のこれまでに得られた新たな知見についてですが、まず(1)としまして、除草剤の作用機構分類による藻類等の感受性の種間差についてですが、調査を行った結果、作用機構分類によっては、ムレミカヅキモに比べて、他の種のほうが感受性が顕著に高くなることが明らかになりました。結果の概要のほうを次のページの表1、元になったデータを資料の後ろのほうに、A3横長の紙で別紙1として整理しています。
 ページをおめくりいただいて、2ページの表1ですけれども、アセト乳酸合成酵素阻害についてはウキクサ、プロトポルフィリノーゲン酸化酵素阻害についてはイカダモ、白化についてはナビクラが、ムレミカヅキモに比べて感受性が顕著に高いということがわかっています。
 ここで、顕著に高いというのは、具体的には米印の2のところに記載しているのですけれども、3倍以上高い場合としております。
 続いて、3ページ目に移りまして、(2)として、欧米における藻類等の評価手法をまとめています。
 欧州におきましては、除草剤、植物成長調整剤については、ウキクサ及び藻類の試験を義務付けており、不確実係数については、Tier1ではEC50を不確実係数10で除した値、Tier2では試験種が8種未満の場合はEC50の幾何平均値を不確実係数10で除した値、試験種が8種以上の場合はSSD、種の感受性分布の解析によるHC5、5%の種が影響を受ける濃度を不確実係数3で除した値で、毒性の評価が行われています。また、米国においては、除草剤及び殺菌剤に対して、ウキクサ及び藻類の試験が義務付けられていまして、EC50の最小値を用いて、不確実係数は1とした値で毒性の評価が行われています。
 表2のほうに、概要の詳しいところを表示しています。
 続いて、4ページ目ですけれども、(3)水域環境における水草の位置付けについてです。
 昨年度の調査業務では、水草は魚類、甲殻類の産卵場、餌資源及び生息場として利用されていることを、文献調査で確認しております。また、同業務で行った実態調査において、水産動植物に対する水草の生態学的有用性を支持する結果が得られています。こちらにつきましては、5月の本委員会で報告させていただきました。
 以上が、これまでの知見になります。
 続いて、3、試験生物種の追加案についてになります。
 先ほどご説明させていただいたとおり、ムレミカヅキモが最も感受性の高い種とは必ずしも言えないことから、現行の基準種設定の仕組みは改善する必要があるものと考えております。
 まず、(1)試験生物種の追加についてですけれども、新たに試験生物種として追加する場合には、試験方法が確立しており、現行の試験生物種であるムレミカヅキモよりも高い感受性を有する場合があることを確認することが必要ではないかと考えられます。このため、追加する試験生物種としましては、OECDテストガイドラインに推奨種として掲載され、これまでの環境省の調査で農薬の種類ごとの感受性差がある程度判明している水草のウキクサ、珪藻のナビクラ、シアノバクテリアのアナベナとシネココッカスを対象とすることが適当ではないかと考えております。
 5ページのほうに、試験生物種の案の特徴などをまとめていまして、現行の試験生物種であるムレミカヅキモ、イカダモの2種、あと追加を検討している生物種としてナビクラ、シネココッカス、アナベナ、ウキクサの4種、合わせて6種類の特徴といったところをまとめております。
 次のページに移りまして、(2)試験を義務付ける試験生物種についてですけれども、現行の基準値設定では、先ほど申し上げましたとおり、藻類のムレミカヅキモのEC50に対して不確実係数1を適用していますけれども、ムレミカヅキモが今どの程度、他の試験生物種に比べて保守的な水準になっているかの確認をしました。
 ムレミカヅキモと他の藻類等一次生産者のEC50を調べた111のデータ、別紙1のほうに詳細を載せていますけれども、こちらを用いまして、それぞれの除草剤によるムレミカヅキモのEC50を、他の一次生産者のEC50で除した値を横軸にして、ヒストグラムに表したものが図1、6ページの下の図1になります。横軸の値が大きいほど、ムレミカヅキモに比べて、他の藻類等一次生産者のほうが感受性が高いということを、この図は示しています。
 この結果ですけれども、ムレミカヅキモの感受性のほうが高いことを示すデータというのが、図1の1以下の一番左端の高く伸びている部分になるのですけれども、こちらが全体の約3分の2で、残りの約3分の1は、他の試験生物種の感受性のほうが高いことが確認されました。この差が10倍を上回ったデータのうち、約半数の4データはウキクサのもので、これは他の試験生物種と比較して高い割合となりました。
 以上の結果から、ムレミカヅキモと比較して、ウキクサの感受性が高い場合が比較的高い割合で存在し、その場合の感受性差は10倍以上や100倍以上になる場合もあるので、ムレミカヅキモの試験において不確実係数の適用のみで基準値の設定を行うことは現実的ではないと考えられますので、除草剤及び植物成長調整剤については、現行のムレミカヅキモに加えてウキクサの試験成績の提出を義務付けることが適当ではないかと考えております。
 続いて、7ページ目、(3)不確実係数の設定についてになります。
 全ての農薬に対する基準値設定において、可能なものは既存のデータが活用できるように、ムレミカヅキモを試験生物種として引き続き義務付けるとともに、種の感受性差を考慮して、不確実係数を10とすることが適当ではないかと考えております。また、除草剤及び植物成長調整剤においては、ウキクサを試験生物種として追加で義務付けるとともに、同じく不確実係数を10とすることが適当ではないかと考えられます。
 一方、現行の魚類及び甲殻類等に対する影響評価での不確実係数について、現行の考え方で、試験生物種が1~2種の場合は不確実係数10、3種の場合は4、4種の場合は3となっていますので、この現行の考え方に沿って不確実係数を設定することが適当ではないかと考えられます。
 一方、欧州のほうでは不確実係数は10ですけれども、複数の試験生物種による毒性値がある場合には、最小値ではなく幾何平均値を用いています。また、米国では全ての試験データの中の最小値を用いていますが、不確実係数は1としています。こういったことを考慮しまして、6種類の全てで試験を行った場合には、その中の最小値を用いて不確実係数を1とすることが適当ではないかと考えております。
 こちらの設定案が妥当であるかどうかの試算を行っていまして、6種類の試験生物種からムレミカヅキモとウキクサの2種を必須とする2~6種の試験対象種の組み合わせを数えると、全てで16通りになるのですけれども、この16通りについて、それぞれのEC50の最小値と、四角の枠の中のところに示している二つの濃度との比を試算しました。
 四角の枠の中に示していますが、①として、文献値が存在したOECD藻類試験生物種及びウキクサのEC50の最小値。②として、文献値が存在したOECD藻類試験生物種及びウキクサの計5~6種のEC50が対数正規分布することを仮定したときの5パーセンタイル値、HC5この二つと比較しました。
 それぞれ算出される各濃度の比が必要となってくる不確実係数と考えられますので、試験対象種が同じものについて集計して、さらに平均値を出していった結果、算術平均値と中央値については、概ね不確実係数の案を下回っていることが確認されました。
 ページ8の点線の枠のところに参考として、具体例を詳しく記載しています。
 最後に、(4)環境中予測濃度、PECの算定についてになります。
 現行の毒性試験におけるばく露期間は、ミジンコで2日間、藻類で3日間、魚類で4日間となっていまして、これらの各試験生物種の毒性値を不確実係数で除した値の中で最小のものを基準値案として、2~4日間のPECの最大値が基準値案を超えていないかを確認しています。
 一方、新たにウキクサの試験を追加した場合、試験期間が7日間と長くなりますので、7日間PECの算定値はやや小さくなると推測されます。このため、事務局のほうで現行のPECTier1、第1段階のPECなのですけれども、PECTier1算定方法を基に、大規模降雨時の河川の増水期間を最大4日間までと仮定して、2日間、3日間、4日間及び7日間のPECTier1について試算を行いました。
 こちらは別紙3のほうに詳しい試験結果と、別紙4のほうはウキクサのPECの算定方法の考え方を示していますけれども、その結果としまして、8ページ目の下のほうに書いていますけれども、登録時に基準値との比較対象とする場合が多い水田PECTier1については、大きな差が見られず、また、非水田PECTierlについても、ウキクサを他の藻類等と分けて評価し、基準値を別に設定することが必要となるほどの顕著な差は見られませんでした。
 このため、ウキクサの感受性が最も高い場合での基準値案と比較するPECTier1については、これまでの藻類の評価と同様に、2~7日間のPECTier1の最大値と比較することが適当ではないかと考えております。
 一方、ウキクサが基準値のキーデータ、最小値となって比較する相手となってくる場合に、より実環境に近い精緻なPECTier2を算定するには、評価期間は毒性試験のばく露期間と同じ、7日間とすることが適当ではないかと考えられますけれども、この場合、他の試験生物種においても2~4日間のPECTier2が当該試験生物種の急性影響濃度を超過することがないことを確認することが必要になります。
 最後、10ページ目にまとめていますけれども、以上のことを踏まえまして、藻類、水草を用いた基準値設定の方法の案ですけれども、まず(1)藻類等急性影響濃度の算定方法についてです。
 全農薬において、藻類等試験は、ムレミカヅキモを必須とし、加えて除草剤及び植物成長調整剤についてはウキクサも必須とする。全農薬において、任意で追加試験を行うことができるものとし、対象は、水草のウキクサ、緑藻のイカダモ、珪藻のナビクラ並びにシアノバクテリアのアナベナ及びシネココッカスとする。それらの試験のEC50のうち最小となる数値を不確実係数で除した値を藻類等影響濃度とする。不確実係数は、試験生物種が1~2種の場合は10、3種の場合は4、4~5種の場合は3とし、6種全てで行う場合は1とする。毒性試験は、OECDテストガイドライン201及び221に準拠して行う。
 続いて、(2)環境中予測濃度、PEC算定における評価期間についてです。魚類、甲殻類等、藻類等の急性影響濃度のうち、最小値を水域動植物の基準値案とし、評価期間2日間、3日間、4日間及び7日間のPECTier1のうち、最大値を水域動植物のPECTier1として、基準値案を超えていないことを確認する。基準値案のキー生物種がウキクサになる場合、PECTier2を算定する場合は、他の試験生物種において2~4日間のPECTier2が当該試験生物種の急性影響濃度を超過することがないことを確認し、7日間のPECTier2を用いる。
 最後、今後の予定ですけれども、新たな藻類、水草を用いた基準値の設定方法の適用開始時期は、新規に登録を受けようとする農薬については、改正法の公布日から2年以内の施行から、また、既登録農薬については、改正法により導入される再評価時からとし、必要な農薬取締法テストガイドラインの改正は平成31年4月までに行いたいと考えております。
 資料の説明については以上になります。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、説明について、ご質問、ご意見をお願いいたします。いかがでしょうか。幾つかポイントがあると思いますけれども。
 はい、どうぞ。

【内田専門委員】 ご説明ありがとうございました。
 二つあるのですけど、一つは、6ページの2行目に、「ムレミカヅキモがどの程度他の試験生物種に比べて保守的な水準」と書かれているのを、私は耳的にはちょっと変に思ったのです。現状は、これが一番いい指標として使っていたわけですから、ここで保守的な水準という言葉は、使わないようなほうがいいような気がする。これまでの委員の方々も、しっかりそういう形で検討されてきて、今現状は一番これがいいものだというふうにされているのだから。現状ではベストぐらいの表現でいいと思うのです。
 それでもう一つですけれども、いろいろ藻種とか、あるいは試験種によって感受性差があるということは、データを見せてもらって、非常によくわかるのですけども、結構これは作用機構に、あるいは作用機構分類にディペンデントですよね。だから、そういったことも配慮するようなことは今後検討されないかなということと、また、水草の感受性は非常に差が大きくて、水草のほうが感受性が高い中に、H、Iというのがありますよね、グルホシネートとかアシュラム。これはもともとみんな感受性が、どちらかというと結構低いというか、濃度が高いものの中での比較ですよね。だからちょっと意味が違うような気がする。
 この2点なのですが。

【白石委員長】 では、事務局から何か。

【服部補佐】 ご質問ありがとうございます。
 まず、1番目の保守的な水準というところの記載の仕方は、次回までに表現方法を工夫して修正したいと思います。
 確かに作用機構分類によって、どれぐらい感受性差があるかというところが違うというのは、別紙1をご覧いただけるとわかるのですけれども、作用機構分類によっては、こちらの別紙1は色が、オレンジ色とかがついているところは感受性が高い、差が大きいというところになるのですけれども、物によっては下のほうだと、そんなに色がついていないところも、あるにはあるのですけれども、制度としてどこまで細かく分けていくかというところになるのかなと思いまして、作用機構分類などによって、さらに水草とかを、義務付けるものとかを分けるとなると、かなり複雑になってくるかとは思うのですけれども。

【内田専門委員】 そうですね。複雑になることは、承知の上で質問しているのです。
 他の試験種はどちらかというと単細胞ですが、水草というのは一つの植物体になりますからね。作用点が、他にはないものがあるはずなので、おのずと知れるところも結構あるのと違うのかなという気がします。ただ、作用機構に倣っては結構効かなかったりとかするような可能性もありますので、そういったことも念頭に入れておくべきかなということで、質問させてもらったので。
 複雑になるのは、おっしゃるとおりだと、私も思います。

【白石委員長】 今の除草剤全体について、植物成長剤ですか、この二つについて全部、比率にするということになっていますけど、作用機作を見て変えていったらどうかというご指摘ですよね。現状そこまでできるかどうかという問題だと思いますけど、今後の課題ということでよろしいですかね。あるいは一回決めてしまったら、これが続くことになりますので、いかがでしょう。
 ネオニコチノイドみたいなのは、あれですよね、ある特定のものについて設定している。
 検討会のほうで、何か議論はありましたかね。

【五箇臨時委員】 基本的には、これまで藻類でしか試験しなかったゆえに、全然ひっかからない除草剤も出てくるからというのもあるからこそ、維管束植物としてのウキクサというものを入れるべきではないかというところから議論が始まる中で、やっぱりムレミカヅキモというものがこれまで試験植物種としてあるのだけど、そのステータスそのものも一応、確たるものとして確認も必要になってくるという両方から、多様性を見つつも試験生物種としての優越性というものも担保しつつという中で、作用機構分類は、ある程度データがたまってくればできると思いますけど、今、委員長からもご指摘があったネオニコチノイドと一言で言っても、あれは結局は剤によっては感受性にばらつきもありますし、同じ作用点とはいえ、構造式が変わってしまうと全然感受性が変わってしまうということもありますので、なかなかそういった形で、作用機構分類だけで試験植物種を選定するというふうなところまでは、残念ながらまだ、言ってみれば構造活性相関といったようなところまでデータがそろっていない以上は、漏れを防ぐためには、ある程度拾っていくような形のシステムをつくっておくほうが大事じゃないかなというふうには考えております。
 そういった流れの中で、検討会では、このシステムで行くというふうな結論を出しているということになります。

【白石委員長】 ありがとうございます。
 現状では全て作用機作がわかっているわけでもなくてということもあり、全体を見たほうがいいのではないかということですが。一応、除草剤と植物成長でしたか、植物成長調整剤についてはウキクサも必須にするということ。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 次に、追加する試験生物種、これはOECDのガイドラインに載っている生物ということですよね。ウキクサと201と221ですか、二つの試験法を採用する。これはよろしいでしょうか。
 少し議論になると思うのが、不確実係数ですけれども、これまでの例を踏襲しているということと、6種全て行う場合には1とする。1というのは、今まで1でしたけど。この辺はいかがでしょう。よろしいですか。特にご意見はないですか。
 魚類、甲殻類と若干違いますけど、あれは4種類以上の場合でしたか。4種類以上の場合は3ということで、全てやったら1ということはないですけど、この場合には1とするということでよろしいですか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、PECの算定ですけど、いかがでしょうか。
 これも試験期間、評価期間でPECを算定して一番高いものを選ぶという。基本的には2日間になるか。ただ、ウキクサだけですかね、ウキクサが2となる場合には、Tier2において7日間の値を算出して、それと比べるということですけど、どうでしょう。
 はい、どうぞ。

【稲生専門委員】 8ページのところで、書き方だけの問題なのですけれども、(4)PECの算定についてというところで、別紙3、4の、事務局で現行のPECTier1算定方法をもとに試算を行ったというところの中で、大規模降雨時の河川の増水継続期間を最大4日までと書いてあるのですが、これは当然、非水田のPECの話なのですけれども、これについては別途、PECのワーキンググループ等で、この考え方が妥当かというのを現状検討しているという最中なので、ここを詳しく書けば非水田ではこうだということなのですけれども、特にまだ、きちっと固まったわけではないので、試算ということであれば、こういうことも削除しておいたほうが誤解がないかなと思いますので。とりあえず何か試算してみて、別紙3、4のような状況があって、これについて、考え方としてはTier1では最大になるPECでやって、Tier2では試験期間に合わせる、ウキクサになったら、他の種でも超えないということを確認するというのが多分、現状での共通の認識事項だと思いますので、書き方だけの問題ということで、ご理解いただければというふうに思っております。

【白石委員長】 ありがとうございます。他、いかがでしょう。
 今、Tier2は試験期間に合わせるのでしたか。Tier2のPECというのは合わせてやっているのか。同じことなのですか、今までと。

【稲生専門委員】 現状では現行に合わせてということなので、現行でもTier1PECに関しては最大になる期間のPECを出していて、Tier2になったら、それぞれ試験期間に合わせてというような形になっていると思うのですけれども。

【白石委員長】 現行と同じということですかね。ウキクサは特に書かなくてもいいのか。現行は。

【服部補佐】 現行でPECと比較するときは、今2~4日間の最大値で、大体2日間をとっている。Tier2の場合も。

【稲生専門委員】 恐らく非水田の場合はそうだと思うのですけれども、水田の場合だと止水期間とか、いろんな絡みで、どのパターンが最大になるかというのは計算してみないとわからないというところもあるので、その辺りも含めて今検討していて、要は最大というのがどういう意味の最大なのかというところもちょっとあわせて検討しているという状況だと思いますので。恐らくこの書き方だと非常に誤解がある。Tier1だと最大になるということでよろしいかと思うのですけども、Tier2の場合になると結構複雑で、ワーキングの中でも、まだちゃんとコンセンサスが得られてないというところもあるので、Tier2に関しては、まだ検討中であるというような形にしておいてもらったほうが、現状では誤解がないかなというふうには思っております。

【白石委員長】 ありがとうございます。
 今、検討会のほうで検討中のところもあるということですが、方向としてはこういう形ですね。大体よろしいでしょうか。他に、ご意見はございますでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見がないようでしたら、幾つか文章上の問題があるみたいですが、方針としてはこれで進めていただきたいというふうに思います。
 資料4につきましては、修文する必要はございますか。このままでいいですか。

【小笠原室長】 本日ご指摘いただいた点につきましては、次回、PECの専門家による検討を踏まえまして、修正したものを次回またお出ししたいと考えます。

【白石委員長】 では、これはこれとして、次回に検討結果を加えたものを提出いただくということにさせてください。
 それでは、これで午前中に予定されていた議事は終了しますが、よろしいでしょうか、ここで休憩に入って。ちょっと早いのですが。ここで休憩に入りたいと思いますが、どうしましょうか、休憩時間は。

【小笠原室長】 当初1時半ごろを目途に再開という予定でしたけれども、午前中が早く終わりましたので、1時20分ごろを目途に、10分ほど早めまして、お集まり次第、始めさせていただきたいと思います。

【白石委員長】 わかりました。
 他の委員は大丈夫ですね、早めても。

【小笠原室長】 若干早めることがあるということはお伝えしておりますので。

【白石委員長】 1時20分再開ということで、よろしくお願いいたします。
 では、休憩に入ります。よろしくお願いします。

【小笠原室長】 事務局から1点ご連絡させていただきます。
 休憩中につきましては、この会議室は施錠いたしません。ですので、お荷物等は席に置いていただいて結構ですけれども、貴重品につきましては各人で管理していただきますようにお願いいたします。
 また、庁舎内の食堂につきましては26階、それから地下1階にございます。
 また、休憩中につきましては、一旦、庁舎をもし出られる場合におきましては、委員の方それからオブザーバーの方は通行証を1階、または地下1階の受付で一旦ご返却いただきまして、再入館の際には午前中の会議に参加して、午後も参加する旨を受付でお伝えいただくことで通行証が再度渡されます。
 また、傍聴の方につきましては、庁舎を出られる場合には一旦通行証を返却していただきまして、再入館の際にはお手持ちの傍聴券、こちらを提示していただくと、再度通行証を受け取ることができますので、傍聴券は忘れずにお持ちください。午後の議事が再開されますのは、1時20分を目途ということでございます。その10分ぐらいまえには再度受付、傍聴の方には受付を行いますので、その際に傍聴券の回収をさせていただきます。
 もしご不明な点がございましたら、事務局のほうにお尋ねください。
 それでは、午前中ありがとうございました。

(休憩)

【白石委員長】 では、時間になりましたので再開いたします。
 次の議題は、5番目で、農薬登録基準の設定における鳥類の取扱いについてでございます。
 事務局から説明をお願いします。

【羽子田補佐】 それでは、資料5に基づきまして、ご説明させていただきます。少々長い説明になるかと思いますけれども、ご了承ください。生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定における鳥類の取扱いでございます。
 前回の農薬小委員会で、今後、生活環境動植物の評価を行うに当たっては、海外でも行われているもの、あるいは国際的なガイドラインが整備されているもの、我が国での知見がある程度集積しているものから検討していくというような方針をお認めいただいたかと思います。今回は初の陸域の生物になりますけれども、鳥類につきましては諸外国でも行われており、かつ、環境省のほうで既にリスク評価のためのマニュアルを出しているというところもございまして、先行して検討させていただいているところでございます。
 資料の1ページ目から、ご説明いたします。
 1の農薬の鳥類に対するリスク評価の基本的な考え方でございますけれども、鳥類、陸域の生物でございまして、ばく露経路が多様というのが特徴的でございます。農薬の鳥類への影響については摂餌、餌を介したばく露、飲み水によるばく露、粒剤などを誤飲してしまうばく露、それから農薬使用時の直接の接触ばく露、大気中に拡散した農薬の吸入ばく露など、あらゆるばく露経路が考えられるところでございます。また、餌経由のばく露におきましては、施用した農薬が残留した餌そのものを鳥類が直接摂取すること以外に、食物連鎖による生物濃縮についても考慮しなければならないと考えられております。しかしながら、これらのばく露経路について、全ての影響を特定して評価することは極めて困難でございまして、欧米においても、このうち、リスクが大きいと考えられるばく露経路として、餌経由を共通の評価対象としているところでございます。
 環境省では、我が国における鳥類に対する農薬のリスク評価・管埋を行う指針として、平成25年5月に、鳥類の農薬リスク評価・管理手法マニュアル、以下、鳥類マニュアルと申し上げますが、これを策定しておりまして、農薬メーカーさんに自主的なリスク評価・管理に活用いただいているというところでございます。
 まず、マニュアルを用いて、現行のマニュアルがどのような評価体系になっているかというものをご説明させていただきたいと思います。
 後ろの35ページから、別添参考資料というのが現行の鳥類マニュアルでございます。そのものをおつけしておりますけれども、その中の44ページをご覧ください。44ページの図1、その次の図2を用いて、ご説明させていただきます。
 まず、鳥類マニュアルでは、ばく露経路といたしましては餌ですとか飲み水としての摂取を想定いたしまして、急性毒性の評価をしています。ばく露経路としては、我が国の環境に応じて、比較的リスクが高いと思われるところを選んでやるという方式をとっておりまして、穀類として水稲、それから果実、種子、これは芽が出たところの種子でございますけれども、種子。それから昆虫、加えて水田が多いという日本の環境を勘案して、田面水を飲み水とするという、そのばく露、五つのばく露経路を考慮しております。
 短期の経口ばく露を評価対象としておりまして、それぞれのばく露経路について、一日にそれだけを摂取したという仮定を置いてございます。その上で農薬にばく露された餌が含まれる割合を設定した上で、残留農薬濃度を、試験などから数字を置きまして、それを摂餌量との掛け算で、体重当たりの一日農薬ばく露量を推定して、ばく露評価を行っています。
 毒性評価のほうですけれども、これは農林水産省のほうで農薬登録時に、水産動植物は環境省のほうで評価などを行っておりますけれども、それ以外に有用生物に対する毒性試験ということで、鳥類の強制経口投与試験、急性の経口毒性試験と同じですけれども、こちらのデータを求めております。これを活用しながら評価を行うということになっております。
 こちらの半数致死量に体重補正、指標種に合わせた体重補正をした上で、ばく露評価と毒性評価を行い、そのばく露量が毒性評価と比べてトリガーが10、ばく露比が10にならないものについてはリスクがあるということで、高次の評価、二次評価を行ったり、リスク管理措置をとるということになってございます。
 45ページにステップを書いてございますけれども、ばく露経路がたくさんあるというところもあり、全ての農薬の使用について個別に評価を行うのは非常に手間がかかるということで、最大の農薬の残留が想定される農薬の使用方法について、初期評価段階ではいろいろな実験結果などをもとに設定をしたRUDという単位当たりの残留濃度率、ショートカット値を設定しています。それに、それぞれの経口のばく露量を摂餌量や飲水量を掛けた上でばく露量を出した上で、毒性評価値と比較をしてリスク判定をしていくということになっています。
 初期評価でTER、トリガーが10を満たせなかったものについては二次評価ということで、さらにばく露量を精緻化をするということになっています。二次評価の段階では実際の実測の作物残留の試験結果ですとか土壌残留の試験結果などを使うということになっています。
 これでもトリガー値を下回る場合には、マニュアルでございますのでリスク管理措置を検討して使い方の工夫をしていくとか、あるいは防鳥ネットですとか現場での使用について注意を払うというような、そのような仕組みになってございます。
 それから、49ページを少しおめくりいただきますと、今のばく露量というものがどのように定められたかというものが簡単に一覧表になってございます。シナリオごとに摂餌量または飲水量というものが個別に設定をされてございます。水稲、果実、種子、昆虫、田面水でございます。こちらの数字につきましては、基本的に生物は生息環境に依存するというところもございますので、我が国でとられた実測データをもとに設定をしているところでございます。
 摂餌量は、水稲と果実、昆虫につきましてもそのデータを使っています。種子につきましては、大体水稲と含水量が同じということで、水稲の値を引用するということになってございます。田面水につきましても実測値を使っているというところでございます。
 それからBの欄の評価対象農薬にばく露されたものの占める割合というところが一つの課題になってくるかと思いますけれども、現行は、急性毒性では鳥が1日そこで餌を食べるということも想定した上で、水稲、果実、種子、田面水につきましては100%汚染をされたもののみを摂取するという、そのような計算方法をとっております。
 ただ、昆虫につきましては、例えば水稲や果実でしたらその農薬を使用した農地にしかおりませんけれども、昆虫につきましてはいろんな場所に比較的広く分布するということもございますので、摂餌面積に占める農地の割合というものを設定をして、実際の値を出しているというところでございます。
 その次のCの欄が残留農薬濃度をどのように設定をしたかというところでございますけれども、こちらのほうは、例えば水稲につきましても実際の残留農薬濃度の実測をしてRUDという残留農薬率というものを設定をした上で計算をしています。散布量に単位散布量当たりの残留濃度、こちらがRUDというところですけれども、これにさらに複数回、施用をする場合には複数回の散布係数を掛けた上でワーストケース、安全側に見積もって初期評価を行っています。大体、どのばく露経路についても同じような考え方で、ばく露量を出しております。
 農薬ばく露量は今までのA、B、Cの掛け算ということで、これを指標種の体重当たりの摂取量への換算をした上でリスク評価に用いるという、そのような構成になってございます。
 では、1ページ目にお戻りいただきまして、1の(1)の最終のパラでございますけれども、鳥類マニュアルにつきましては、検討した当時、ここの先生方にもご参加いただいてはおりましたけれども、欧米の評価方法をかなり研究をした上で設計してございまして、それに我が国の地理的条件や農業事情を勘案して、先ほど申し上げたような餌経由としては水稲、果実、種子、昆虫、また飲水として田面のばく露経路についてリスク評価方法を示しているところです。
 別添1の5ページ目から、先生方には事前に送らせていただきましたけれども、欧米との比較というものを簡単に表にしてございます。見比べていただきますと大体おわかるりいただけるかと思いますけれども、大体の設計は同じです。餌での摂取を想定した上で、それぞれのシナリオごとに摂餌量と残留農薬濃度を掛けた上でばく露量を出すという設計になっています。
 我が国におきましてはスズメ大の鳥類を指標種として設定をしておりますが、米国においては小型、中型、大型の仮想鳥類を置いています。EUにおきましては、さらに細かくそれぞれの作物ごとにグルーピングした上で、これは小型の種子食の鳥類を指標種としよう、雑食性のものを指標種としようなどについて、別表の1、11ページのほうに書いてございますけれども、このようなもっと細かい評価を行っているというところでございます。
 急性毒性値、毒性評価などについては用いる試験は同じでございます。試験種につきましては1ページおめくりいただきまして6ページで、試験種につきましては特に限定はされていないというところですけれども、標準的な試験種としましてはウズラですとかマガモが使われているというところでございます。

毒性値の処理の方法につきましては、日本の場合はEUに倣って複数生物種の場合には幾何平均を用いる、同一種による複数データがある場合にも幾何平均を用いるというような処理の方法をしてございます。
 ばく露経路はそれぞれの国の状況を勘案して設定をしているというところでございます。摂餌量につきましては、我が国のものは実測量を使っています。米国、EUにつきましては同化率ですとかを加味しながら出しているというところでございます。
 農薬の残留濃度につきましては、やはり各国ともそれぞれの農薬の使用に依存するところがありますので、試験での実測データをもとに設定をしているというところです。90%タイル値をとって設定をされたりしているところでございます。
 我が国の田面水の場合は、下から2番目のポツにございますけれども、深さ5cmの田面水に完全に混合して均一に分散をするということで単位散布量から算出をしているところでございます。
 ばく露量につきましては、各国同じ考え方です。
 それからリスク評価をどうしているかというところでございますけれども、我が国はばく露比が10を満たすということを設定しております。EUにつきましても同じ値を設定しています。米国につきましては、絶滅危惧種にリスクありというような、ステップごとに数値が設定されていますけれども、比が小さいもので2から、大きいもので10ということで、リスクありと判定されるものがあるというところでございます。それぞれの国におきまして、このトリガー値の妥当性については検証をされているというところでございます。
 それでは、1ページにお戻りいただきまして、(2)のところでございます。今後、農薬取締法に基づいて鳥類のリスク評価をどういうふうに行っていくかというところでございますけれども、ご承知のように、この生活環境動植物に係る評価というのは公布後2年以内に施行されるというところでございますので、遅くとも平成32年の6月までには施行されるというところでございます。このため、評価対象生物に関するリスク評価法を早急に確立しなければならないということと、メーカーさんに農薬登録申請時に必要な試験成績を周知する必要があるというところでございます。
 このため、既に農薬メーカーさんがこの鳥類マニュアルを活用してリスク評価・管理を行っている実績があるということ、それからこのマニュアル自体、パブリックコメントなども踏まえて設定されており、そういうような事情を勘案しまして鳥類マニュアルをベースとして評価方法を検討するということが適当ではないかと考えております。
 一方、鳥類マニュアルにつきましては、課題とされているところが記載されております。また、農薬メーカーさんが評価を実際に行ってみて課題となっている点があることから、これらの点について短期的に解決できるものについては当初から解決をした形で導入をする、中長期的な視点から見直さなければならないところについては、引き続き検討を進めていくという方法を導入してはどうかと考えております。
 1ページおめくりいただきまして、2ページ目です。鳥類のリスク評価法の検討状況です。5月の農薬小委においてもご報告をさせていただきましたけれども、鳥類マニュアルの課題の抽出というものを昨年度の請負業務の中で実施しています。この鳥類マニュアルの検討時の検討委員の先生方や実際にお使いいただいているメーカーさんに、アンケートですとかヒアリングを行った上で、課題を以下の表1のとおりに整理をしております。
 これにつきまして、今年度の事業の中で鳥類や農業、リスク評価の専門家の先生方、詳しくは別添2のページ12に先生方の名簿を記載させていただきましたけれども、このような先生方によりまして、予備的な専門的な検討を実施しているところでございます。これまで今年度2回検討いたしまして、10月にもう一度、今日のご議論を踏まえた上で検討を予定しているところでございます。
 これまでの検討状況は表1のとおりです。冒頭、ご説明をした現行の鳥類マニュアルの評価法を少し思い出していただきながらお聞きいただければと思いますけれども、まず毒性評価のほうでございます。①でございますけれども、強制経口投与試験方法の整理でございます。現行の農薬取締法テストガイドラインに基づきまして試験成績というのは提出されておりますけれども、こちらにつきましては強制経口投与試験の試験方法というものが具体的に記載をされていません。EPAの少し古いバージョンのドラフトというものが、このようなものがありますというふうに紹介をされているところでございまして、今後、正式にリスク評価を行うに当たっては、テストガイドラインを指定する必要があると考えております。
 こちらにつきまして、現在のメーカーさんの試験の保有状況ですとか欧米のリスク評価における試験成績の採用状況、テストガイドライン間の差異などを勘案しつつ検討をしているところです。その結果、OECDテストガイドライン223(鳥類急性経口毒性試験)を採用することは妥当ということになってございます。
 ただし、鳥類の試験につきましては、最近はガイドラインがなるべく供試鳥を少なくするというステップ・バイ・ステップの試験方法になっておりまして、最初は限度試験から入っていくということになっています。かつてのガイドラインのほうが半数致死量としては、正確な値が出ているというところも、先生方のご意見でいただいているところでございますので、OECDの2016年のガイドラインが一番新しいものですが、現行のガイドラインとともに採用できるガイドラインにつきましては評価法の中で明示をしていきたいというふうに考えております。
 また新たに実施する試験、現行はGLPを求めておりませんけれども、今後、新たに実施していく試験についてはGLP試験を求めていく方向で試験機関の状況などを確認しているところでございます。
 なお、こちらにつきまして、水産も同じですけれども、かつてやった試験が全部使えないというわけではなくて、きちんと試験が成立しているものにつきましては活用していくという、そういう方針で検討を進めております。
 次に②でございますけれども、混餌投与試験の扱いの整理です。農水の昔のガイドラインが混餌投与試験を出すということになっていたということもあり、現行の登録農薬の中では混餌試験しか提出がないものというものが幾つか存在します。これについて、この試験成績をもとにLD50に換算をして基準値の設定や同じようなリスク評価が行えるかという点については、専門の先生方にもご検討いただいて、妥当かどうかをご検討いただいているところでございます。
 ただ、混餌投与試験しかなく、混餌投与試験で毒性が出ていないようなものについて、その試験成績がないからといって経口投与試験を求めることが、いろいろな観点から妥当かというところにつきましてもご検討をいただいているところでございます。
 続きまして、2のばく露評価に関する課題でございます。鳥類の摂餌量の検証というものを課題としていただいておりました。一つは農薬メーカーさんが実際に評価をして課題となったところでございますけれども、種子の単一食、その種子ばかりを一日の摂餌量を満たすまで食べるというようなシナリオでございますが、摂餌量が著しく過剰になっていると考えられるものがあるということです。
 それは具体的に言うと、非常に粒の小さな野菜の種子でございますけれども、もともと野菜の種子というのはあまり食害が見られないというような実際の現場の情報もございまして、リスク評価に小さい種子まで導入するかというのを今、検討していただいてございます。
 実際に食害が見られない中でも、コマツナぐらいまではたまに食害があるということでございます。コマツナよりも細かい点のような種というのはたくさんあり、それを鳥が一日で全部ついばんで食べるというようなことはさすがに過剰ではないかということと、そういう中で評価をすると、この評価によってトリガー値を満たさないものがたくさん出てきてしまいますので、粒の大きさでボーダーを引く必要があるのではないかということで、コマツナの大きさを参考としてグラム200粒以上あるような小さな種については評価対象外とすることを検討をしてございます。
 それから、果実単一食でございますけれども、これは果実の摂餌量を体重の3分の2としているのは過剰なのではないかというふうな投げかけがございましたけれども、海外の摂餌量データなどを比較いたしましても、決して過剰ではないということは確認されておりますので、引き続き鳥類マニュアルを踏襲することを検討しております。
 それから2番目でございますけれども、鳥類が摂餌する時点での農薬残留濃度の検討です。果実単一食のばく露評価においては、初期評価では、散布直後の残留濃度は安全側に立って推計をするということをしており、実際の作物残留試験から半減期を掛けて逆算をして、散布直後の残留量を推計しておりますけれども、実際に鳥が食べるものは、人間が食べるものと同じような状態になってからという専門の先生方のご意見がございまして、二次評価において摂餌量を精緻化していく際には、収穫時の作物残留試験そのものを使うということを検討してございます。
 それから③のリスク評価で普及率を見込むべきかの検討でございます。こちらにつきましては、本日、先生方からもいろいろとご意見をいただきたいポイントではございます。急性毒性の評価におきましては、個体、一羽の鳥の単位で考えますと特定の場所で一日の摂餌量を満足するまで食べるというのはあり得るということでございます。
 一方、個体群の保全というものを考える際には、個体群がどのぐらいの広がりを持っていて、その中で農薬がどういうふうに使われているのかを勘案した上で普及率が設定できるかを検討する必要がありますが、個体群をどのぐらいのサイズにするかというところの知見がないというところでございまして、現時点では普及率を設定できないかというような話で進んでおりますけれども、そうなりますと、全ての個体が同じ条件で100%全ての汚染された餌を食べているというようなシナリオになっていますので、このあたりについて先生方のご意見をいただきたいと考えております。
 慢性毒性というのが後ほど出てまいりますけれども、現行、急性毒性の評価しか取り入れられておりませんが、今後は慢性毒性の評価も検討していかないといけないということになってございまして、その際には必ず摂餌行動圏ですとか繁殖のサイズですとか、そういうものの把握が必要となってまいりますので、調査をしていきたいと考えております。
 そのときに得られた知見をもとに、その段階で普及率を見込むかということを考えておりますけれども、そうしますと最初の導入時期の評価が一番厳しいものになってしまいますので、このあたりについてのご意見をいただければと思っております。
 それから4番目、他の食性、他のシナリオで抜けているものはないかというところですけれども、鳥については魚食性というものが、もう一つ考えられるかと思います。魚食性の鳥類の評価を導入するかにつきましては、河川に生息する魚類につきましては現行の水産基準、魚類の生物濃縮係数、鳥類の半数致死量を勘案するとリスク評価の必要性は低いということは確認してございます。
 一方で、陸域の生物の場合、必ず議論になるかと思いますけれども、水田中、ほ場中のものをどう考えるかということでございますけれども、水田中の魚類をとって食べるということは大きな鳥などではあり得る話ですが、水産基準では水田内を評価地点としていないということで、水田内の保全レベルが明らかではないということでございますので、評価への導入は困難であって、魚食については鳥類のリスク評価対象外とすることを検討しています。
 次に、最後のリスク評価のところでございますけれども、トリガー値を原則10としていることの妥当性ですが、先ほど一覧表でご説明しましたように、欧米、それから我が国でのケーススタディーをもとにトリガー値を原則10とすることの妥当性確認をしてございます。我が国の10につきましては、種間差、鳥の毒性値の幾何平均と一番感受性の高いものの毒性値との差が平均で5倍程度であるということから、それも含んだ形でトリガー値が設定をされているというところで妥当ではないかと考えております。
 それから、高次評価における精緻化のオプションでございます。鳥類マニュアルは諸外国で言いますと初期評価、Tier1までしか実際に評価に盛り込んでいないというところでございますけれども、海外において評価ガイダンスで記載のある高次評価の精緻化オプションのうち、鳥類マニュアルにおいて取り入れられていないものがあるのではないかということで検討いたしました。
 その中で考えられるものが指標種を変更するということ、それから忌避行動について検討するという、この2点でございます。しかしながら、今、22グラムの小型鳥類、スズメサイズの鳥類で一番安全側に立って評価をしているところを、精緻化をしていく段階で、果実では、果実を食べるような鳥を指標種にしてはどうかということになりますと、高次評価で指標種を変更するということは、評価の途中で毒性値が変わってしまうということになってしまいまして、現行制度のように農薬登録基準値を設定する場合には運用は困難となること、それからも感受性の高い小型鳥類を指標種としているマニュアルでございますので、コンセプト自体を1から見直す必要があるということが課題として挙げられてございます。
 忌避行動につきましても、いろいろ知見などはあるようでございますけれども、具体的にはばらつきが大きくてばく露評価に見込む手法が海外でも具体的に確立をされていないことから、リスク評価の中に係数化して盛り込んでいくのは難しいのではないかというふうなご意見で、現時点でこれらの手法をさらに追加するということは行わないということにしてございます。
 ただ、農薬におきましては忌避効果、鳥類の忌避をするための農薬というものがございまして、それについてリスク評価をする必要があるのかどうかにつきましては、引き続き検討会のほうにもお諮りをした上で検討してまいりたいと考えております。
 それから1ページおめくりいただきまして、粒剤の誤飲です。現行のマニュアルの中でも実際にスズメを用いた実測の試験をしましたけれども、データが得られなかったということで、リスク評価には取り入れておりません。こちらにつきましてはその後知見は集積されていないということで、引き続きリスク評価の対象外とすることを検討しております。
 それから5番でございますけれども、我が国における慢性毒性のリスク評価法の検討です。海外においては必ず急性と慢性をセットでリスク評価を行っています。日本においてはまだ取り入れられていないというところでございますけれども、このような評価の実施状況ですとか要件ですとかをしっかりと調査した上で我が国における慢性毒性、特に鳥でございますので、高次の捕食者というところもございますので、慢性毒性のリスク評価のあり方について中長期的に検討を着手してまいりたいと考えております。
 それから6番目、その他でございますが、ばく露量に関するデータなどは、かなり限定された試験成績から設定をされているところがございますので、引き続き情報収集に努めるということ、それから実環境中での今、水産基準ですとか水濁基準の場合には、河川のモニタリングをしてリスク管理をしているところですけれども、基準値設定後のモニタリングというものをどう考えるかというところにつきましては、まだご意見はいただいていないところで、今後検討してまいりたいと考えております。
 以上を踏まえまして、鳥類のリスク評価方法の骨子は、後ほど別添3でご紹介をしたいと思います。
 今後の予定でございますが、本日の農薬小委員会でのご指摘を踏まえて、10月に予備的検討を行った上でリスク評価法としてかため、次回の農薬小委員会でリスク評価方法案の最終案を提示できるようにしてまいりたいというふうに考えております。
 それでは、13ページ目から簡単に骨子をご説明をいたします。農薬登録制度におけるリスク評価方法でございますけれども、「はじめに」のところは冒頭、私がお話ししたような検討の経緯を書いてございます。
 第1章でございますが、リスク評価の考え方、評価の目的として、農薬の使用によって個体群としての鳥類の生息に被害が発生し、かつその被害が著しいものとなるおそれがないかを評価することにより、環境への影響がより少ない農薬を確認して登録をすることといたします。
 評価対象生物につきましては、スズメ、あるいはスズメと同じ小型鳥類を指標種としてございます。その理由といたしましては、スズメは全国的にほぼ分布しているという一般的な鳥種であること、それから実際に農作物の被害を発生させているほうでもございまして、ばく露機会が多いということ、それから小型鳥類は中型、大型に比べまして体重当たりのばく露量が大きいことから、一番安全側に立った評価ができるということで、簡便な方法として小型鳥類を採用をしてございます。
 3番目の評価対象とする毒性とばく露経路はご説明したように、急性毒性ということと、水稲、果樹、種子、昆虫、田面水のシナリオごとに、汚染された餌だけを一日摂取をするというシナリオで考えていくということが書いてございます。
 第2章のほうですが、評価方法の枠組みでございます。こちらのほう、後ろの3章からに詳しく書いてございますので、3章のほうを用いて説明をさせていただきたいと思います。3章でございますが、まず鳥類基準値をどのように設定をするかということですが、テストガイドラインに基づいて実施された試験で得られた半数致死量を指標種の体重で補正をする。試験はマガモなどで行われていますので、それを小型鳥類に換算する際には感受性が高く出るようなスケーリングファクターというものがアメリカでも用いられておりまして、それを用いて指標種の体重に補正をしています。
 他にも採用可能なガイドラインは記載をいたします。
 今後、実施される試験にあってはGLPとすることを検討していきます。
 同一種、複数種のデータの取り扱いにつきましては、同一種の中で幾何平均をとった上で、さらに複数種の幾何平均をとってLD50を算出するということにしたいと思います。
 体重補正の方法などについても詳しく記載の上、不確実係数につきましては原則、トリガー値を10としているというところでございますので、水産基準値ですとか水濁基準値と同じような基準値を個別農薬に設定をするということであれば、LD50を10で割った値を基準として設定をするというところになります。
 それから16ページの第4章のばく露量の算定のところでございますけれども、こちらも先ほどご説明をしたところを踏襲して、作物(水稲、果実、種子)については評価対象農薬に100%ばく露されているということ、昆虫については摂餌エリアを設定をして、その中で昆虫を均等に摂餌をするということとし、農地割合を掛けて算出をするということにしてございます。
 摂餌量、飲水量などについては、実測に基づくデータから設定をしてございます。
 農薬の単位散布量につきまして、どのようなものを評価するかといいますと、水田、非水田のそれぞれについて、評価対象となる農薬の中で、想定される適用の中で散布量が最大となる値を使用するということでございます。
 残留農薬濃度につきましては、いろいろと条件について付着量ですとか残留性は異なりますけれども、初期評価では単位散布量または単位使用量当たりの残留濃度というRUDを一律で設定をいたします。
 二次評価にいきましたら、実際の実測のデータなどを用いるというところでございます。そちらにつきましては表の1のほうに具体的に先ほどご説明した少しリバイスをしたものを書いてございます。特に今回、課題となるところを見直したものが二次評価の中で書いてございまして、果実の単一食につきましては二次評価で収穫時の作物残留試験成績から設定をするということにマニュアル時から改定をしてございます。
 続きまして、18ページには、表の2のほうに複数回散布する場合の散布係数が書いてございます。こちらにつきましてはEFSAのガイダンスで用いている7日間の間隔でまく場合の係数をワーストケースとして用いてございます。
 二次評価で用いる残留農薬濃度の具体的な推計方法として、①から書いてございますけれども、水稲単一食の場合には実測データを使いますので、複数散布係数は考慮せずに実際の作物残留試験における値を半減期で散布時の値に戻すというような作業をしていただいて、水稲の残留濃度を出すということになります。
 ②の果実のほうは、実際の収穫時を食べるということで、収穫時の作物残留試験データを用いるということにしてございます。
 種子の単一食につきましては、このような残留データ、試験成績の提出を求めておりませんので、ここの値を精緻化する場合には、実際にメーカーさんのほうで実験をした値をもってリスク評価に用いることができるということになってございます。
 4番の昆虫単一食ですけれども、昆虫のRUD、残留農薬濃度というのは、実際の実測のデータをもとに検証をして設定をされておりますけれども、なかなか測定自体が難しいものでございまして、いろいろ相関を調べていきますと、土壌残留試験の成績と近似しているというところがございまして、土壌残留試験の成績を用いて昆虫の残留農薬濃度として設定をしているところです。このため、二次評価におきましても実際の評価対象農薬の土壌残留試験成績を用いるということにしてございます。
 ただ、昨年の農薬登録保留基準の改正の際に、土壌残留試験の試験方法というものを見直しておりまして、もともとは作物ありの状態で試験をしていたものを、新しい試験方法ですと裸地で行うというような仕組みになってございます。このマニュアルを検討した際には以前の試験方法で検証してございますので、新しい試験方法によるデータの場合には、幾らかの係数を掛けるなどの調整が必要ではないかというふうに考えております。
 田面水につきまして、二次評価は水質汚濁性試験成績を用いるというところでございます。
 2でございますけれども、鳥類のばく露量の算定から除外、評価の除外するものを書いていますけれども、以下のとおりと考えております。
 全ての算定から除外する農薬につきましては、いずれの適用作物、使用方法においても鳥類が当該農薬にばく露するおそれがないもの。封入された状態ですとか樹幹注入ですとか、あるいは施設内で使うもの。
 それから摂餌を介した経口ばく露が低いものといたしましては、ほ場処理などに使う土壌くん蒸剤。
 ②で特定の餌タイプごとに算定から除外する農薬といたしまして、まずアでございますけれども、水稲に係る算定を不要とするものは、水稲に適用がないもの、出穂後の適用がないもの、これは水稲の実ってきたときをリスク評価対象にしておりますので、出穂後の適用がないものですや可食部へ残留が想定されないもの。
 それからイで、果実に係る算定を不要とする適用でございますけれども、果樹への適用がないもの、収穫時から21日よりも前に農薬の使用を終わってしまうようなものについては農薬の残留の可能性が低いということで、算定から外すということにしてございます。
 ウでございますけれども、種子に係る算定を不要とするものは種子処理に使用されないもの、稲の浸種前ですとか浸種時に使用されるものは外すということでございます。
 最後に、小さい種子、これは新たに追加した項目でございますけれども、グラム200粒以上の小さい種子につきましては、対象から外すということを考えております。
 エにつきましては、昆虫に係る算定を不要とするものは、剤型から昆虫が直接ばく露するおそれが少ない剤型、粒剤ですとかそのようなもの、スポット処理するようなものは評価から外すということを考えています。
 田面水につきましては、水田で使用されないもの、農薬が水田において入水15日以前及び収穫後の水田水が存在しない状態で使用される場合もリスク評価の対象外といたします。
 5章でございますけれども、リスク評価です。鳥類予測ばく露量が鳥類の基準値、LD50の10分の1を超えてしまう場合には、今度の法改正で保留というものはなくなりまして、登録を拒否するということになります。
 第6章でございますが、今後の課題ですが、摂餌量、農薬濃度に関するさらなる実証、データの積み上げ、それから鳥類の摂餌行動圏を踏まえたばく露評価の精緻化で、先ほどの普及率のところと関係いたしますけれども、精緻化していくべきではないかということ、それから慢性毒性、特に繁殖の毒性試験、こちらに係る評価手法を早急に検討をしていくということにしてございます。
 参考資料ですけれども、参考資料の5だけ見ていただければと思います。参考資料の5が31ページからになりますけれども、ばく露評価の対象外とする種子の大きさの設定の根拠でございます。32ページに、鳥類マニュアルでも書いてございますけれども、鳥類による農作物の被害実態ということで書かれてございまして、一番下の野菜のところには、スズメによるホウレンソウ、コマツナ、大根などの播種された種子や出芽した苗が加害されることもあるということですが、一般的には野菜種子の食害は少ないということになっています。
 33ページにホクレンのホームページからとったものですが、種の大きさと播種面積というデータをご参考までに載せております。コマツナまでは食害があるということで、31ページにお戻りいただきまして、下のほう、ホクレンさんのホームページではコマツナの大きさがなかったものですから、別途検討し、大体コマツナで134から217粒/gということでございますので、切りのいいところで200粒ということで設定をさせていただいたところでございます。
 済みません、長くなりました。以上でございます。

【白石委員長】 では、ただいまの説明に、ご質問、ご意見、お願いいたします。
 検討会のほうで検討されていることの途中経過もご報告いただきました。いかがでしょうか。特に事務局からは3ページ目のですかね、リスク評価で普及率を見込むべきかどうかの検討ということですけども、それについてご意見を伺いたいということです。いかがでしょう。どうぞ。

【内田専門委員】 シナリオに基づいてこのような評価を考えられていると思うのですが、今でも既にいろいろ農薬メーカーさんのほうでは、これを使ってある程度のことをやられていると思うのです。でも現実に鳥類、今、その辺で飛んでいる鳥類の中に、どのぐらい農薬があるかというのは、今の分析能力をもってすれば結構判りますよね。だから、そのシナリオの適否というか、善し悪しというか、そういうものがある程度見られるのではないかなと私は思うのです。
 だから、二、三ではちょっと足りないと思うのですけども、まあまあの数で徹底分析をされて、一斉分析でも、そのオーダーが、ppmにあるのか、あるいはサブppmになるのかぐらいの目安はある程度つく可能性ってあるような気がするのですね。
 これ登録拒否みたいな形で、この判断をされる中で、そのシナリオの善し悪しというのかな、そういったものは、どこかで見る必要があるのではないかなと私、個人的には思うのです。その辺、皆さん方、委員の方の意見を聞かせていただければなと思う。

【羽子田補佐】 先生のご指摘は、実際に飛んでいる鳥を分析すればというところかと思いますが、野生の鳥をとって分析するというのは、困難なところがございますので。

【内田専門委員】 だけどね、日本の人の健康とか、あるいは登録のところにかかわるものだから、そういう環境保全というのと、それとそういう分析のためのサンプリングというのは結構、区別してもいいのではないかなと私は思うのですは。やはりそれは、どういう形でシナリオをつくるか、あるいは意義づけをするかだと思う。何でもかんでも飛んでいる鳥が大事だということはないと思うのですね。ぶつかって死んでいる鳥もいっぱいいると思うのですよ。だから、そういうものも利用できるのではないと。

【白石委員長】 相当難しいと思いますけどね。代謝も考えなきゃいけないし、相当難しいと思います。

【内田専門委員】 もちろんそうかもしれません。たけど、レベルはね。

【白石委員長】 そういうことができないので、何とか単一食、食べるみたいな過程でTier1は設定されていると思うのですけど、野鳥になったら多分、安全側は過ぎるところがあるのではないかなと、意見はあるとは思うのですけどね。それを検証するのはとても難しいですね。

【内田専門委員】 あんまり安全側で登録拒否みたいなことが、実際どうなのかなという気がしたのです。

【白石委員長】 多分、ご意見を伺いたいと言われたのは、普及率を見込むか見込まないかですね。個体群をどのように考えるかということで、その辺でちょっとご意見がある方がいたらお願いしたいのですが。鳥の個体群をどの程度に考えるのか。例えばスズメの行動範囲って数百メートルらしくて、ほとんどそこで餌をとっているらしいのですけども、ただそれを個体群とみなすのか、もう少し広い範囲を見るのかということについて、何かご意見ございますか。五箇委員どうですか。

【五箇臨時委員】 鳥の専門家がいないと、こういう話ってなかなか進められないと思うのですね。我々検討会のほうも、水産動植物ということで水生生物メーンで議論しているところがあって、実際、鳥類も並行して進められているということで説明を受けたのですけど、生物生態学として鳥の保全というのも考えなきゃいけないのはわかるのですけど、例えば試験対象種というか保全対象種としてスズメを選んでいますけど、これ史前帰化種ですよね。要は、言ってみれば人間が縄文の時代ぐらいから大陸から連れてきたという外来種に過ぎなくて、それを守ってどうするというような議論まで本当はさかのぼらなきゃいけないかもしれないし。あとスズメそのものは今、物すごく減っていますよね。それは結局は里山という生活様式がなくなってくる中で、すみかを失っていってというところもすごく大きくて、結局、そういったものを対象として農薬をリスク評価するということが、本当に自然に照らし合わせていいことか正しいことかどうか、保全的なことなのかどうかっていう議論も、実はこれを渡されたとき、一番最初にそれを感じてしまったところで。
 今、議論されている個体群、これは正直、鳥の個体群分析ってまだまだ全然進んでいなくて、正確には遺伝子分析したりして、いわゆる近縁度から集団単位というのはどの辺まであるのかといったのを評価しなくてはならないのだけど、そういった評価も最近になって始まったところで、スズメに至ってはそういうデータはまずないと思います。だから、そういった部分ではなかなかないデータの中で、想定しながらいろいろつくっていかなきゃならないというのは、かなりきついところなのだなというふうには思います。

【白石委員長】 ありがとうございます。
 水産も個体群のほうですよね。保全みたいな形ですので、例えばメダカなりダフニアを使っていますけど、あれの行動範囲って相当狭いですよね。

【五箇臨時委員】 一つ、結局、ああいう水生生物の小動物ということで、ユニットは非常に狭くて小さいだろうということ、だから、そこが潰れちゃうと、そこがゼロになるだろうという想定のもとでやられているということですね。ただ、鳥の場合、どれだけの飛翔距離というもの、要は集団というレベルで、どれぐらい交流して、どれぐらい維持されているかというところのデータは、少なくとも僕の中にはないので、この場でなかなか回答するのは難しいかなと思います。

【白石委員長】 ということで、今の検討段階だと、普及率を設定できないということになっているのですけど。

【五箇臨時委員】 できないです。

【白石委員長】 どうでしょうか。どうぞ。

【稲生専門委員】 先ほどの内田委員のコメントにありましたように、どうやってこのシナリオの妥当性を評価するかというところで、シナリオ自体は妥当かなと思うのですけど、例えば使っているファクターとかの精度はどうかというところで、今後検討を進められるという、それは構わないと思うのですけれども、結局、今の水産の場合は、基本的には3種の生物種に対する毒性値とばく露濃度を比較してということで、個体か個体群かは別として、その生き物への影響を見るのではなくて、ばく露濃度を見て、それで管理しているという状況。
 要は生物の影響を見るよりか、ばく露経路が水ということなので、水の濃度を測ればある程度管理できるだろうというところで進められている。それは非常に管理の手法としてはやりやすいのかなと思うのですけども、今回の鳥の場合は陸域で、どういうばく露経路かよくわからないところで、それぞれに一つのばく露経路を精査していっても、結局本当にそれが正しいばく露量なのかというところはわからないので、ある程度、エリア内で対象としている生き物がどれぐらい摂取しているかというのを調べないと、やっぱりバリデーションできないだろうという、そういうところがあると思うので。結局、最終的に、ばく露量のほうが多くなったら登録保留になるのですけれども、今の水産もやっぱり基準値を超えそうだったらモニタリングということで、それが本当に起こっていることかという検証を進めてからということになっているので、結局、そこの部分がないと、いきなりこの評価でバツだってなってしまうと、ちょっときつ過ぎるのかなという印象はすごく受けます。
 だから、例えば超えるとなった場合、どこを精査すれば、下がっていくという言い方をすると変ですけれども、実際のばく露量に近づくかというところは示しておかないと、きついのではないかなというふうに私も感じました。

【白石委員長】 まだモニタリングについては検討も上がっていないみたいですけども、いかがですか。難しいとは思います。どうぞ。

【浅見臨時委員】 余り詳しくなくて、教えていただきたいのですけれども、魚類とかは水槽に農薬を入れて飼って、何匹入れたのかがわかって、その中の何匹が死んだかというのを数をとって調査をされていると思うのですけど、すみません、今回のがどういう形で、すごく基本的な質問で申し訳ないのですけども、何羽の鳥をどこで飼って、どういう閉鎖空間でコントロールするかとかというのがよくわからなくて、どのぐらいの空間というのは多分、これは閉鎖していないところでされるのだと思うのですけど、そこでその単一の餌とやったときの誤差がどのぐらいなのかというのも全然わからないのと、あと何パーセントとかという調査を今後されるのかどうかによっても、全然普及率とシェアとの関係というのも導き出せるかどうかというのがわからないと思うのですが、どのように試験をされるのかというのも先に教えていただきますでしょうか。

【羽子田補佐】 試験方法でございますけれども、資料の供試鳥は主にウズラですとかマガモなどを用いた上で、カプセル投与をしますけれども、そのときの試験環境につきましては、管理された試験環境が望ましく、15度から27度で、一羽当たりの飼育スペースが、ウズラでしたら1,000平方センチメートル以上というふうに決まっています。ゼブラフィンチでしたら500平方センチメートル以上ということで、かなりスペースを限定された中で飼った上で、ワンショットの経口投与試験をしています。
 ステップ・バイ・ステップの試験法ですので、最初の限度試験は5羽ですとか10羽ですとか、そのようなものから行い、0羽死亡のときには限度量以上というふうにLD50を判定する。1羽死亡した場合には次の段階に進む、2羽から4羽死亡した場合には次のステージに進むということで、逐次法の形で、試験種の数を少しずつ多くしながらLD50を設定をしていくということでございますけれども、飼っている環境は先ほど申し上げたようなケージのスペース、ケージの中で一羽当たりの飼育スペースに基づいてやるということになっております。

【浅見臨時委員】 そういう試験結果を今回のこのシナリオに基づいて、スズメに適用していくという理解でよろしいのですか。そこが妥当かどうかというのは、やっぱりその試験環境と、スズメが食べているものとの関係とかというのが、どのぐらい調査されているのかによってわかるものかなと思うのですけれども。ちょっと今の段階で、どのぐらいの精度があるものなのかというのがよく理解できていなくて。

【白石委員長】 毒性値についてですか。

【浅見臨時委員】 補正値を決めるとか、そういう議論ができるような精度のことなのかどうかが、ちょっとわからない。

【白石委員長】 試験ガイドラインが統一されていて、いわゆるバリデーションされているものでしょうから。

【山本(廣)臨時委員】 毒性評価はされていると思いますよ。ばく露評価の問題ですよね、何をどれだけ食べているかというのは。

【白石委員長】 そっちの話ですか。

【山本(廣)臨時委員】 いや、どっちの話かわかりません。

【浅見臨時委員】 多分、それを全部ファクターで含んで最後の評価のところに関係してくるのだと思うのですけど、内田先生がおっしゃっていたように、実際の今起こっていることと、どういうふうに関係しているのかというのが見えていないので、どのぐらいそれが本当に精度があるのかというのは現段階ではわからなかったのですけれども、でも、こういう試験でこのシナリオで評価をしていくと、かなり実際のことにある程度適用できるようなものになるのではないかという理解なのかなと思いました。

【羽子田補佐】 実際の摂餌を考慮したものの試験法といたしましては、先ほどもご紹介したような混餌投与試験、餌にまぜて投与する試験というものがありますけれども、こちらのほう、試験がばらつくといいますか、非常に難しい試験で、データの妥当性についてもちょっと解釈が難しいというところがあり、また最近では、鳥類の脊椎動物の保護の観点から、なるべくやらないという、そういうふうに運用されているところもございます。経口よりも混餌投与試験をして毒性が強くなるようなことが想定される場合にはやるけれども、基本はやらないということになっていますので、今、実際の餌を摂取したことを加味した試験というものは採用していないという状況でございます。

【内田専門委員】 ばく露評価のところで、農薬メーカーさんとか、これまで実際このマニュアルで蓄えてこられて、そういうところで意見とか、あるいは印象とか、あるいはばく露評価の妥当性とか、どういうような意見がありましたか。

【羽子田補佐】 メーカーさんにお話を聞いて一番課題となっていたところが種子のところです。種子は明らかに過剰だというお話がありました。実際にリスク評価をした結果、トリガーが、とても10とかのオーダーではおさまらないようなものがあるということになってございましたので、今回、見直しをしたというところでございます。
 それ以外は、先生方のほうから果実の摂餌量が多少多いのではないかというようなご意見があって、検証をしたというところでございますけれども、それ以外のばく露経路などにつきましては、今のところはご意見はいただいておりませんけれども、やはり普及率というような摂食機会というものが、今の設計ですと全ての鳥が同じように全ての農薬に汚染された餌に接触しまうという前提で評価をしてしまっているところになってございますので、そこについてはご意見はあるところかと思います。
 農産物の被害との関係で、水稲や果実に被害が生じないように対策をとられるという、そういうところも踏まえますと、過剰なのではないかというご意見もいただいております。

【白石委員長】 その点いかがですか。

【内田専門委員】 ありがとうございます。
 それは、正確なデータとかは一切なしに、印象で答えられているのですかね。

【羽子田補佐】 メーカーさんの種子の話は、実際に超えたもの、代表的なメーカーさんにお聞きしたところではございますが、実際のリスク評価をして、クリアできなかったものについて何かあるかというところでディスカッションをして、今のような論点が出てきたというところでございます。

【内田専門委員】 聞きたかったので、それが机上のことなのか、それとも実際、どこでも実験とかできないのですから、それはあくまで机上の上の話なのですね。

【羽子田補佐】 そうですね。机上の、今のリスク評価法を適用した場合にはそういうことになって、非常に細かい種子でしたらまいた種を10アールぐらい全部一日でついばんでしまうようなそういう評価になっていますよという、そういうご指摘でした。そういう被害というのは発生していないし、そんな鳥いないでしょうという。

【稲生専門委員】 結局、今、普及率で100%ということで、特に区別してやらないということなのですけども、結局この評価で、トリガー10に入らなかったというところに関しては普及率を勘案して、例えば全国的に平均すると普及率が5%とか10%というものに関して100%ということで、保留にするというのはなかなか厳しいかなというところもありますし、水稲と畑というのでもかなり状況が違うと思いますので、とりあえず机上の評価のときには、このシナリオでいいのかもしれないですけども、10以内に入った場合にそのあたりの実態というところをある程度考慮して、そのシナリオが妥当であるかというところをちょっと検討してみるというステップが必要になってくるのかなと。それが水産で言うモニタリングをしてというところに当たる話になってくるかなと、ちょっと内田委員とかいろんな方からの話を聞いていて感じました。

【山本(廣)臨時委員】 同じような話なのですけど、私は、普及率はやっぱり設定したほうがいいのではないかなと思うのですよね。そこの田んぼで、その薬がまかれた稲を全部食ってしまうということですよね、これは。だけど、今の水産だって評価地点というのは、環境基準点みたいなところで、あちこちから流れてきたものがまざった水の中に住んでいる生物ということで、毒性評価しているわけですよね。
 だけど、ある田んぼから出てきて、出てきたところの水では、評価しようとしている薬ばっかり出てきているわけですよ。そういう意味でいくと、そこのところが普及率100%でまた計算するのではないかというような話になってくるのでないでしょうかね。
 そういう意味では、あるところでは、ちょっと具合の悪いスズメも出るかもしれないけども、トータルとして見たときに、もっともっと広い面積の水田地帯というところで見たときには、やっぱりそれはその全体で、どのぐらいのスズメの具合が悪くなるかという話ですから、私は普及率、今の水産ともそんなに大きな齟齬がないような気がするのですけどもね。

【白石委員長】 先生、そのときにどのぐらいの広さを想定されますか。

【山本(廣)臨時委員】 そういうことはまた考える必要があるのかもしれないですけどね。100%、水産と同じようなモデルというわけじゃ、ばく露シナリオにはならないと思うのですけども。
 ただ、おなかいっぱいになるまで同じものばっかり食べる鳥も中にはいるかもしれないけど、鳥全体として見たときにどうかというふうなことを考えると、やっぱり普及率というのはないといけないような気がしますけどもね。
 今、稲生委員が言われたみたいに、これでやってみて、ある程度、クリティカルなところに来たときに普及率を考えるという話も何かちょっと妙でしょう。考えるのだったら初めから普及率を考えておけばいいということだと思うのですけどね。

【白石委員長】 昆虫食はいろんなところから餌をとるというようなシナリオになっていますよね。これはどのぐらいの広さを想定しているのですかね。イメージの絵しかないのでわからないのですけども。

【羽子田補佐】 広さに対する記載はなくて、割合だけの記載になっていて、日本の標準的な、日本全体の森林割合と、農地の配置をもとに割合で設定をされているというところになります。森林65%というのは日本の配置になっています。

【白石委員長】 そんなものも参考になるのですかね。そうすると、広過ぎますかね。
 他の先生方、いかがでしょうか。どうぞ。

【浅見臨時委員】 先ほどの魚類等との整合で考えると、普及率って30%というのを使って、水濁の場合には30%だった、10でしたか。この間が逆に大きいのが30だったのですね。すみません、10だとちょっと少ないのかもしれないのですけど、今の議論から行きますと、水稲だけに使われるような農薬だったら水稲だけかもしれないし、果実だけで使われるような農薬だったら果実だけかもしれないし、種子のためだけに使われる農薬であれば種子だけのために使われるものとかという考え方はできないでしょうか。多分、水濁のときに10%と決めたのも、そんなにすごく何かに基づいて決められたのかどうか、ちょっとわからないのですが、ある程度の普及率を考えて決められたのかなと思いますので、それとのある程度の整合があってもいいのかなと思いました。

【白石委員長】 具体的に水産とか水濁の普及率の算定というのは、どのようになさったのですか。

【羽子田補佐】 正確には覚えておりませんけれども、当時、販売して何年かまでの農薬についての普及率をたしかデータでとって設定をしたと思います。

【白石委員長】 他にいかがですか。普及率を見たほうがよろしいだろうという意見が多いのですが。五箇委員は余り見込めないという。

【五箇臨時委員】 鳥は、要は水産とはまた別個のコンセプトで考えていて、個体群がどうのというような議論を入れているから、なかなか決められないのではないかという話になって、水産の場合も、結局は流域のモデル自体も平均値でしか決まっていないことですし、その中で、要は全国平均したら普及率で全国の個体群の何%ぐらいが影響を受けるだろうかというような観点でやっているので、ぶっちゃけ地域個体群が絶滅しても他の個体群が生きていてくれればいいという概念なのですよ、結果的には。
 だから、鳥の場合もそういうコンセプトでやるならありだと思いますし、逆に言うと、そのときの代表となる生物というのは、本当に試験生物として使えるというところが前提になってくる。今の水産だって別に結局、オオミジンコというのは甲殻類の代表にしているわけであって、別にオオミジンコを守ろうとしているわけじゃないし、オオミジンコ自体、外来種で守っちゃいけないやつなのですけども、そういったことも考えると、あくまでも鳥として使えるものをどう代表種として使うかというような観点で、毒性試験はそういった形でとれるだろうし、あとはばく露という部分はあくまでも全国平均値として普及率というものをパラメータとしているというのは本当に水産の考え方と変わらないだろう。
 ただ、僕ら自身はこの鳥の検討会には出ているわけじゃないので、ぱっと見ると、いろいろ別の形での議論がすごく進んでいるような気がするのですね。個体群って概念を言い出してしまうのだったら、水産はまたそっちにフィードバックしなきゃいけなくなってくるし、その辺はちょっと、むしろ水産という部分の先行した法律の中で、鳥というものをどう位置づけるかというのは考えなきゃいけないし、先ほどから議論があるように、僕もそもそも、なぜ鳥をやる必要があるのかと、鳥に実際の被害が出ているという、要はそういう実証というか、せめて噂でもあればいいんですけど、今、そういったのは余り聞いたこともない中で、なぜわざわざ鳥をするのか。
 いざ、これは他の法律にするときに、鳥獣法の観点からすごいやっぱり反対意見も出てくると思うのですね。先ほど言ったように、鳥の実態データを調べようって、鳥を捕獲すること自体が相当難しいですし、それは技術的な問題というよりも、いわゆる法律的な動物愛護という部分で恐らくいろんな抵触する部分が出てくるだろうしというのを考えたときに、実態調査自体はもうほぼかなり難しいだろうというところがある中で、それと同時に農薬によって鳥が影響を受けているという実証はどこまでされているのかということで、正直なところ、なぜ鳥の試験を無駄に命を犠牲にするような試験をしなくちゃならないのかということは、当然出てくるような意見ではあろうと思います。過去と違って今はそういう時代になってしまっているから、そういう時代と照らし合わせて、総合的に鳥をやる意味というのをどうきちんと定義づけるかというところから議論を始めないと、やり方以前の話じゃないかというふうに僕は思います。

【白石委員長】 この点に関してどうですか。

【羽子田補佐】 マニュアルの検討の際には、鳥類でいろいろモニタリングのデータがございますけれども、その中で昔の剤ですけれども、残留性の高い農薬については、いまだに農薬の検出がされる例があるということ、それから陸域の生態系の中で高次であるということ、そのようなものを勘案した上で、鳥類についてリスク評価が独自に行えるように措置をして、マニュアルをまとめたというふうに記載がございます。
 引き続きこの点につきましては、現状、どうなっているかというものも踏まえて検討会のほうでも話をさせていただきたいと思います。

【白石委員長】 被害がないからいいのではないかという、そういう話じゃなくて、リスクの未然防止という観点が入っていると思うのですけども、法改正の目的も陸域の生態を守るということで、農薬の安全性を強化するという面から改正されたと思われますので、実際に被害が起こってからでは遅いということで、少し未然防止の観点も入っているのかなというふうに思います。
 鳥類マニュアルでも、もともとそうですよね。実際の影響はないけれども、管理していきましょうという、そういったニュアンスで書かれていると思うのですけど。

【羽子田補佐】 そうですね。現時点で著しい目に見えるような事態にはなっていないけれども、そういう過去の例ですとか現実に影響されているというところも勘案すると、今、あるデータの中を最大限活用するとし、リスク評価に取り入れてはどうかという、そのような記載がございます。

【白石委員長】 その他、いかがでしょうか。時間が余りないのですけど、検討してくださいみたいなものがあればお願いしたいのですけども。

【後藤専門委員】 海外の場合に、仮想した鳥類ということで記載がされていて、それに類似したものがどんなものがあるかというのは表の中に書いてあったりするのですけれども、日本の案の場合には、スズメの名前を特別出してしまって、農作物をよく加害するということで農薬に触れる機会が多い鳥の代表、みたいな書き方になっているのですけれども、海外の場合には、なぜわざわざ仮想という表現を用いているのかというところもあると思うので、その辺と、それからスズメを事例として出す妥当性みたいなものというのも、実際このシステムをどう使うかというところと関連してくるとは思うのですけれども、ちょっとその辺を整理していただく必要もあるのかなと思います。

【羽子田補佐】 現在の見え方が、スズメを守りたいみたいに見えてしまう点もあるというところでしょうか。

【後藤専門委員】 そういう受け取られ方をしかねないような感じもありますし、どう考えていったらいいかというところだとは思うのですけれども、仮想というものをとらない、逆に仮想で押し通してもよかったのではないか、というところもちょっと感じたので、意見を述べさせていただきました。

【羽子田補佐】 5ページを見ていただきますと、各国の比較の表がございますけれども、日本におきましてもスズメ、またはスズメと同程度の体重の小型の仮想鳥類ということで、スズメの実測データなどをもとに設定をしておりますけれども、コンセプトとしては、スズメ大のサイズの仮想鳥類ということになってございます。ちょっと私の説明の仕方が足りなかったのかもしれません。
 ただし、EUにおきましては、高次の評価になると、個別のばく露が一番懸念をされるものを取り出して評価をするという仕組みになっております。11ページにございますように、作物の生育ステージで、代表種としてこのようなものがあるというふうには設定をされています。
 日本の場合でも、日本にはスズメのようなものは一般的におり、小さいほうが一番感受性が高くなる傾向があるので、そういう両方の意味から、スズメ大の小型鳥類ということをコンセプトにしています。ここでスズメというふうに表現し続けるところが、もう小型鳥類でいいのではないかというご指摘かと思いますので。

【後藤専門委員】 13ページの下のほうの文章を読むと、スズメのところと今のご説明とはちょっと違った受け取られ方をするような表現になっているのではないかなという気がしますので、そのあたりをちょっと整理をしていただけるといいのかなと思います。

【羽子田補佐】 引き続き、ご指摘の点については検討をしていきたいと思います。

【白石委員長】 他、いかがでしょう。

【内田専門委員】 やっぱり仮想としているのは私も今お聞きして思ったのですけど、ばく露のシナリオが明確に特定できないから仮想にしているのと違うかなと思うのですね。だから、日本も仮想を中心にそういうシナリオで、この仮想の鳥はこういう食性だというような形で評価して、それはあくまで一つの指標なのです。そういう形の取り扱いを海外はしていると違うかなと思います。

【白石委員長】 これは、単一食という全く仮想の鳥を仮定しているのですよね。高次評価のときに、もう少し考えなきゃいけないということだというご意見がありましたけれども。
 いかがでしょう。EUも米国も、最後は個別の鳥になるのですかね。

【羽子田補佐】 米国はたしかこのままだったと思います。

【白石委員長】 指標生物みたいなものは、また個別にやるということなのですかね。

【羽子田補佐】 そうですね、その高次の評価がエキスパートジャッジのようなところで、日本では、基準値を設定をするというのが環境省の役割になっていますけれども、海外の場合には高次評価になるとケース・バイ・ケースで審査、オーケーとするかしないかというところまでを含めての評価になっていますので、高次評価をどう見込んでいるのかというのはマニュアル化して、具体的に係数化されていない部分が非常に多いところでございます。

【白石委員長】 基準値は今の毒性から来るのですよね。リスク評価を確認するところで、いろいろ問題が起こってくるのではなかろうかということですね。

【羽子田補佐】 そうですね。エンドポイントのとり方は、基本的に海外もLD50からそれぞれとっていますけれども、ばく露をどう考えるかですとか、実際の場面をどう想定するかというところで、専門家のジャッジのもとに審査という行為になるかと思いますけれども。

【白石委員長】 他、いかがでしょう。2点、普及率を初めから見込んだほうがいいというご意見、Tier2で見込んだらいいという二つのご意見がありましたので、他いかがですか。どうぞ。

【築地臨時委員】 18ページ一番下の種子単一食のところで、大豆の残留濃度調査の仕方が、出芽時外皮なしということになっていますけれども、例えば大豆播種したときに、ドバト、キジバトあたりがすぐ食べてしまうということが現実にはありますので、その辺、ちょっと過小評価にならないかどうか、検討というか、話は出なかったでしょうか。

【羽子田補佐】 実際にこのマニュアルをつくった際には、出芽したときのやわらかいところを食べる傾向があるということで、このような残留濃度の計測をしているということになってございます。今年の検討会では、そこまでの議論はしていないということです。

【白石委員長】 どうですか。見込んだほうがよろしいですか。相当濃度が変わってきます。

【山本(廣)臨時委員】 いや、外皮は要らないでしょう。種まくときに外皮をとって、ただの種をまくのだから。さやのことでしょう、外皮って。

【白石委員長】 いやいや、さやじゃないです。豆のことじゃないですか。

【築地臨時委員】 豆そのものです。

【白石委員長】 豆粒を種子処理してまくという。

【築地臨時委員】 発芽していると外皮はもうないけれども、発芽の前であると、そのまま食べてしまいます。

【山本(廣)臨時委員】 この外皮ってそういうことなの。さやのことじゃなくて。 出芽時か、これは。

【白石委員長】 草ですよね、草の状態を食べるということが設定の。種を食べる。だから、種子食と書いてあるけども、どっちかというと草食みたいな感じの評価になっているという。

【山本(廣)臨時委員】 そうそう、もうほとんど出る前に食べるのもあるわね、当然。RUDも種子食はえらい小さな値が設定されている。

【白石委員長】 スズメはないですね。そういうことですかね。

【山本(廣)臨時委員】 出芽時というのは、どういう意味かよくわからない。この出芽時外皮なしというのは、どういう状態のことを言っているのですか。種子処理をしてまきますよね。すぐハトが飛んでくるよね、すぐというか。だけど、今の話だと、子葉が展開しつつある途中のことを言っているの、出芽時というのは。

【羽子田補佐】 そうですね。

【山本(廣)臨時委員】 だから、豆のまんま食べる鳥もいるだろうし、子葉が展開したところら辺を目立つから、豆のままは土の中に入っているからなかなか目立たないけども、出芽した子葉がちょっと出かかったところが目印になるから食べに来るでしょうね。というようなことかなと思うので、だから、種子処理したそのものの。

【築地臨時委員】 多くはそうですけども、実際には露出しているようなところを見つけて、そこから被害が広がるというのは現場ではあります。

【白石委員長】 26ページにRUDがありますけど、水稲が一番高くて、果実、種子食はかなり小さな値。

【羽子田補佐】 32ページに鳥類による農作物の被害実態というのがございまして、こちらのデータでは、豆類につきましては子葉が摂食される場合がある。いわゆる草を食べる草食の鳥類に対するリスクになるかと思いますけれども、そういうものを観察されていますので、同じような条件で種子の残留濃度を設定しているというところでございます。

【天野臨時委員】 今のお話を聞いていると、確かに現地で実際に播種をしたときには、豆でも麦でも紛衣をしたものをそのままついばんで食べられてしまうという被害は確かにあるのですけれども、それは覆土がきちっとしていない、露出しているものという前提になってしまう。となると、それは作業している側の問題であって、ここでばく露をちゃんとするのであると、そういう高いリスク、そちら側の評価をここでばく露量として入れるのは、ちょっと逆にハンデが高過ぎるというか、おかしいと思うのです。
 避けられない作業の延長上に、芽切ってきていわゆる子葉が展開してきたものをついばむというのは、確かに被害として起こってくるので、やっぱりそこは評価するのだったら、そこからの濃度でないとちょっと高くなり過ぎるような気がします。

【白石委員長】 ありがとうございます。避けられるリスクであろうということですね。よろしいですか。
 では、このままでということで。
 他、いかがでしょう。よろしいですか。
 宿題としては、普及率の点とTier2での登録拒否に至るところの評価の方法みたいなところですかね。Tier2のところだと思いますけど。少し課題ということで。

【羽子田補佐】 いただきましたご指摘を踏まえて、次回の検討会のほうでさらに詰めさせていただいて、次回の農薬小委で、またご報告をさせていただきたいと思います。

【白石委員長】 ありがとうございました。よろしいでしょうか、他。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしければ、最後にまた時間があればお伺いしますが、議事を進めたいと思います。どうぞ。

【山本(廣)臨時委員】 4ページの最後のその他に、これは先ほど稲生委員からもあった、これはできないと思うのですけど、できないというかモニタリングの話ですけども。危なそうだねと思ったら、どうリスク管理するのかということで、今、水産のほうでは当然モニタリングをやったりしてやっているわけですよね。具体的にモニタリングの方法については今後検討と書いてあるのだけど、もし、この時点で、こんな方法があるのではないかという、私もアイデア、全然ないのですけども、委員がもし、こんなことしたらある程度できるのではないかみたいなことがあったら、聞いておかれたほうがいいのではないでしょうかね。
 モニタリングができなかったらリスクマネジメントとかいうことにならないですよね。登録拒否するかしないかで終わっちゃうんでね。どういうふうにしたら登録できるのかというところら辺のことの実証ができなくなったら。

【白石委員長】 難しいですね。いかがでしょうか。鳥のほうから見るというのはないですかね。全国レベルの鳥の調査みたいなのがあれば、それを活用するとか。そう簡単ではない気がしますが。

【五箇臨時委員】 結局、なぜ鳥をやるかって、さっき言ったのですけど、もともと分類学的に言うと鳥と哺乳類という温血動物というくくりの中で、代謝機能や云々という割と近似しているところもあるのですよね、脊椎動物として。今、水産というのは明らかに陸域とは全く違った水生生物の中で、しかも魚類と甲殻類と藻類という全く分類的には違ったものを見るということで、多様性もそれだけ担保している上に、生態系というシステムをそれである程度見られるようにするという、一応大義名分はあるのですよ。鳥をやるというからには、あくまで生物学者として疑問なのは、鳥の毒性学というのはどの程度進んでいて、どれだけ特異的なのかということですね。哺乳類毒性と何がどれだけ違うのか。ありていに言うと、哺乳類なら大丈夫なものなら鳥もほとんど大丈夫なんじゃないかという。そういった中で、なぜわざわざ鳥だけ一生懸命基準値まで設定しなきゃいけないのかということですよね。
 逆説に言うと、鳥が食ってやばいものは人間が食べてもやばいのではないのかという、今までの毒物という観点からすると、そういったイメージは僕自身は強いのですよ。今、未然の防止というからには、それだったら外挿も可能なんじゃないかという気はするのですよね。一体それだけのデータの相関関係とか、そういったものはどれぐらいとられているか。逆に言うと鳥の毒性学ってどこまで進んでいるのかということですよね。
 何度も繰り返すように、ここに鳥の専門家がいないのでどうしようもないので、その辺のところを、まずバックグラウンドとして知らない限り、何のためにやるかというのは、非常に無駄が多いような気がしてしまう。業界にとっても、こちらにとっても何かいいことがあるのかということですね。
 余りに想定されるリスクというのが架空にすぎないのであれば、やる必要はないのではないかということになりますし、かつては非常にやばい有機リンやカーバメートというのは、人間が舐めても危なそうなものは鳥が食べれば当然、危ないというのはいっぱいありました。だけど、今の農薬はそうなのかということも考えて、未然の防止、未然の防止という形で、規制ばっかりが先に走って無駄な行為で、結果的には、だけど先ほどご指摘あったように、モニタリングすらできないのだったら、何のための基準値なのかということになりますよね。そこのところのバックグラウンド、鳥は特異性があるのかって、そこすらわからないまま、鳥の生態がどうのって、鳥学者もいない中で議論していても僕はしようがないと思いますから。
 次回、これを議論するからには、そういった鳥の毒性学なり、あるいは鳥の生態がよくわかる先生を入れて議論しないことには先には進まないと思います。

【浅野専門委員】 今、五箇先生が言われたのは、全くそのとおりに感じていたのですけども、鳥自体の毒性の特徴からまず研究しなきゃいけなくなっちゃいますよね。やっぱり哺乳類の蓄積された毒性のそれを外挿していくというのが一番適切だと思いますし、あとモニタリングに関しては、鳥から見るのではなくて、鳥の餌のほうからモニタリングできないのですか。種子にしても、それがどれだけ鳥が摂食するかというのを外挿していって、どれだけばく露するのかという推計しかできないと思うのですね。鳥を捕獲して濃度を見るというわけにはなかなかいかないと思いますので、今できるとしたらそれかなって感じています。以上です。

【山本(廣)臨時委員】 今の言われたとおりだと思うのですけども、鳥のほうをモニタリングする必要はないと思うのだけども、ばく露量のモニタリングですよね、結局。そうすると、種子であったり立毛中の種であったり、田面水だというようなことなのだけども、それは個別にはできるけども、どの範囲のものをサンプルとしてとってくるのかというところ辺が、このモニタリングのしんどいところだと思うのですよね。
 今の環境基準点みたいなところで、水をとってきて測ってきて、基準に対してどうかというモニタリングは比較的容易だけど、なかなか均一になっていないような、それからどの面積の部分を、行動範囲が当然、広いわけですから、どの範囲のものをモニタリングするのか。モニタリングというのは、ばく露量のほうのモニタリングということであるから、それをどんな手法でやるのかということだと思いますね。鳥を捕まえてきても、あんまり意味はないのかなともちろん思いますけどね。

【羽子田補佐】 今のご指摘の点も含めて、毒性の観点から外挿ができないかという点につきましても、検討会のほうで投げかけてみたいと思っております。

【白石委員長】 では、本日のご意見を踏まえて検討を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 どうぞ。

【細見臨時委員】 今の事務局の答え方だったら、よくわからないので、五箇さんの言われるように、何かこう本当に、ちょっと途中からで申し訳ない。平成30年の鳥類に対する影響評価の検討会においても、これは白石先生も関わっているので、鳥類のいろいろな毒性学に関しての人というのは、いらっしゃったのですか。北大の人ですかね。和田先生ですか。はっきり言って、我々素人的なところで今議論しているので、鳥の専門家から見て、どういう意見があったのかというのは、ちょっと知りたいところです。

【羽子田補佐】 また委員長ともご相談をして、専門の先生をお呼びできるかどうかも検討してまいりたいと思います。

【白石委員長】 では、活発なご意見ありがとうございました。
 次の議題に移ります。議事の6番、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について、及び7番、水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について、に移ります。事務局から説明してください。

【福澤主査】 まず、諮問書のご説明をさせていただきます。資料6をご覧ください。
 こちらが1ページ目、2月に環境大臣から諮問された諮問書でございます。
 2ページ目の一番上、別紙1のカルタップ、こちらが水産で、今回ご検討いただく剤でございます。
 次に、4ページ目の3番目、別紙2のタウフルバリネート又はフルバリネート、こちらが水質汚濁のほうでご審議いただくものの一つでございます。
 5ページ目が、今の諮問書の土壌農薬部会への付議書でございます。
 次に6ページ目からが、今年の8月に諮問された諮問書でございまして、8ページ目、別紙2のアクリナトリン、クロロタロニル又はTPN、ジフルベンズロン、プロペナゾールが、今回、水質汚濁のほうでご審議いただく剤で際でございます。
 9ページ目が、今の諮問書の土壌農薬部会への付議書でございます。
 説明は以上です。

【白石委員長】 では、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として、環境大臣が定める基準の設定についての審議です。
 この件につきましては、農薬小委員会に先立ち、水産動植物登録保留基準設定検討会において、基準設定の根拠となる農薬登録申請者から提出された試験結果や、公表文献情報について精査を行うとともに、これらのデータに適用する確率係数等を設定し、基準値案を設定していただいております。事務局から説明お願いします。

【秋山係員】 では、資料7をご覧ください。こちらの水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準値案に関する資料でございます。
 本日は、カルタップ1剤について、審議をお願い致します。
 本資料は、水産動植物登録保留基準設定検討会において、ご審議いただいておりますので、検討会でどのようなご指導、審議が行われたかについても簡単に説明させていただきます。
 では、カルタップの説明に入ります。
 物質概要は、表に記載されているとおりです。作用機構については、カルタップはネライストキシン系殺虫剤であり、その作用機構は、昆虫の中枢神経系におけるニコチン性アセチルコリン受容体チャネルのアンタゴニストであると考えられております。
 各種物性等は、記載のとおりとなっております。
 本邦での初回登録は、1967年でありまして、製剤は、粉剤、粒剤、水和剤及び水溶剤が、適用農作物等には、稲、麦、雑穀、果樹、野菜、いも、飼料作物、花き等がございます。
 原体の輸入量については、こちらに記載されているとおりとなっております。
 各種物性については、こちらの表に記載されているとおりでありまして、カルタップの特徴としましては、水中で速やかにネライストキシンに加水分解いたします。したがって、土壌吸着係数や、オクタノール/水分配係数のように、物性によっては、測定不能ということになっております。
 続いて毒性試験についてですが、先ほど口頭でご説明しましたとおり、カルタップは速やかに環境中でネライストキシンに分解されるため、毒性の本体は、代謝物のネライストキシンであると考えられます。提出されている試験成績についても、ネライストキシンを分析し、分子量からカルタップに換算することで、カルタップの毒性値ということで算出してございます。
 では、各水産動植物への毒性について説明いたします。
 まず魚類についてですが、魚類急性毒性試験では、コイによって試験が実施されておりまして、96hLC50は、550μg/Lということになっております。
 続いて、甲殻類ですが、まず、オオミジンコについてですが、こちら48hEC50が65μg/Lということになっております。
 続いて4ページに移りまして、甲殻類では、先ほどのオオミジンコ以外に文献データとしまして、ヨコエビとヌカエビの試験が提出されております。
 まず、ヨコエビについてですが、こちら96hLC50は、64μg/Lということになっております。
 続いてヌカエビですが、こちら96hLC50は、86μg/Lということになっております。
 続いて、1ページめくっていただいて、藻類です。ムレミカヅキモで試験が実施されておりまして、72hErC50が、9,500μg/Lということになっております。
 続いて、7ページに移りまして、水産PECです。カルタップは、水田、非水田に適用がございますので、両方でPECを算出してございます。
 まず、水田使用第2段階ということで算出しております。こちらはもともと土壌吸着係数をネライストキシンの値を用いて計算していたのですが、水産検討会で審議した際に、水産PECの算出に、代謝物の土壌吸着係数を使うことは妥当ではないということで判断されましたので、今回は土壌吸着係数を考慮しない場合、すなわちゼロということで計算しております。結果は、PECTier2で0.99μg/Lということになっております。
 続いて、8ページに移りまして、非水田です。こちら果樹適用で、第1段階で0.055μg/Lということになっております。
 (1)と(2)水田と非水田、それぞれ算出したPECより、最も大きい方の水産PECは、水田適用第2段階における0.99μg/Lということになっております。
 続いて9ページに移りまして、総合評価です。文献データから得られたヨコエビの毒性値、こちら64μg/Lを、甲殻類では3種の生物試験が実施されておりますので、不確実係数の4で除した16μg/Lを登録保留基準値案ということで提案させていただきます。
 リスク評価についてですが、水産PECは0.99μg/Lでありましたので、登録保留基準値の16μg/Lを超えていないということで確認しております。
 説明は以上になります。

【白石委員長】 では、カルタップにつきまして、基準値案へのご意見、あるいはご質問等ございましたら、お願いします。

【内田専門委員】 まず1点、7ページかな、このPECの算出、水田のほうですけれど、土壌吸着係数は、代謝物はいかなる場合でも考慮しないのですか。この代謝物は、先ほどの説明にもありましたように、どちらかというと活性成分ですよね、この農薬の。いかに代謝物であっても、活性本体みたいな形だと思うので、その場合でも、そうなのかなという気がするのです。

【秋山係員】 活性本体は確かに代謝物のネライストキシンであるのですけれども、今回、こちらのPECについて、親化合物のカルタップということで算出しておりますので、そちらの算出に代謝物の物化性を用いるということは妥当ではないということで判断しまして、今回はゼロということで再計算したところです。

【内田専門委員】 先ほど来、試験の中では、代謝物も含めた濃度だとおっしゃいますけれど、この濃度もそうなのですか。

【秋山係員】 この濃度というのは、水質汚濁性試験の結果でしょうか。ちょっと確認します。

【稲生専門委員】 事務局、戸惑っているので。水産検討会のときにもかなり議論されていて、カルタップは水中でも、あっという間にネライストキシンに変わってしまうということなので、ネライストキシンしか測れない、測っていないと。ただ、評価は親でするということなので、ネライストキシンの分析値を親として、ここに濃度として並べているので、あくまでも親としてのPECを算出しないといけないと。そういうときに、ネライストキシンとして測った吸着係数を用いることは、それは妥当性を欠いているのではないかと。ネライストキシンで基準値を評価するのだったら、ここは吸着係数を考慮してもいいのだけれども、過去にも、そういう関係のもので、ベンフラカルブが、カルボフランになる時のPECもTier2でやっていたのですけれども、その場合も同様に測れていないので、土壌吸着係数を考慮しないという前例があったので、その前例に従ってやりましょうという結論に、水産検討会では達したということになります。

【白石委員長】 より安全側にはなっていますね。係数ゼロにしているので。

【秋山係員】 あと、先ほどの質問に対する回答なのですけれども、水質汚濁性試験成績についても、ネライストキシンのほうを分析しまして、そちらをカルタップに換算するということで記載してありますので、こちらもカルタップの濃度ということです。

【白石委員長】 他、いかがですか。

【細見臨時委員】 参考として、これはTier1でやると幾らになるのか、ちょっと教えていただけますか。

【秋山係員】 少々お待ちください。
 土壌吸着係数を考慮した場合の第2段階のPECですが、最高で、茎葉散布3日間で0.58μg/Lということになっております。

【細見臨時委員】 Tier1です。

【秋山係員】 Tier1ですか。ちょっと確認しますので、後ほど回答ということでもよろしいですか。

【白石委員長】 10倍に近かったとか、そういうことだったと思います。

【山本(裕)専門委員】 いいですか。もしかしたら、水産登録保留基準の会議でも言ったかもしれないのですけれど、これ基本的には親化合物がすぐ分解して、ネライストキシンという物質に変わって、それが活性があるということなのですけど、そうであれば、参考資料でもいいので、化学構造とか、物性とか、そのあたりの情報を、多分もとの資料にはあると思うのですけれども、あったほうが、皆さんにとって理解しやすいのではないかなというふうに思ったのですけれども、そのあたりはご検討いただけないのでしたっけ。

【白石委員長】 同じことなのですけど、これは同じ代謝産物になる農薬が幾つかあって、それの評価は、まだできない状態にあるということなのですね。

【秋山係員】 そうですね。他の例えば、ベンスルタップとかについては、代謝物の扱いについて、ちょっとまだ検討の余地があるということで、今回、小委のほうに上げておりません。そちらの代謝物のほうに、ベンスルタップについて審議する際には、ちょっと代謝物の扱いとかも複雑になってきますので、その際には参考資料として、代謝物の扱いについて。

【五箇臨時委員】 山本委員がおっしゃったのは、あくまで構造式を見て判断できることもたくさんあるから、あったほうがいいという、それだけの話。それをもって基準値をどうこうじゃなくて。

【山本(廣)臨時委員】 ネライストキシンのデータを見せてほしいと。

【五箇臨時委員】 そうそう。あと構造式もあったほうがいいのだろうと。それは検討会でさんざん、ないと言葉づらだけで、化合物名だけを言っていても、なかなかこういった場では、代謝物が何たるかというのを見えるようにしたほうがいいだろうというご意見なのですよ。

【秋山係員】 わかりました。

【白石委員長】 口頭で言ったら、SがHになるだけですね。Sのところが切れて、Hになると。

【赤松臨時委員】 今のご意見、全く私も同じ意見だったのですけれど、それからもう一つ、作用機構で、ニコチン性アセチルコリン受容体チャネルの、と書いてあるのですけれど、何となくこの言い方が気持ちが悪くて、どう書いたらいいかというと、例えば、4イオンチャネル型のニコチン性アセチルコリン受容体とか何か、ニコチン性アセチルコリン受容体チャネルのような言い方は、あまりしないと思いますので。

【白石委員長】 ここを修正、抄録に書いてあるようでよかったかなと、私は思いました。

【秋山係員】 わかりました。こちらも修正しまして、後ほど連絡をいたします。

【白石委員長】 ちなみに、ネライストキシン自体の物性のお話が出ましたけれども、分解性とか、そういったものはわかりますか。

【秋山係員】 ネライストキシンの分解性ですか。

【白石委員長】 人体にどの程度安定で、環境中に存在し得るものかというのは、情報はございますか。

【内田専門委員】 ネライストキシンは、水溶解度が45,600ぐらいです。それとlogPowは-2以下で、水中半減期が14日から17日ぐらい。これはPESTICIDE MANUALに載っている。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 他、ご意見、ご質問ございましたら、お願いします。よろしいですか。
 それでは、カルタップにつきましては、修正意見は特にないようですので、総合評価でご確認いただきたいと思いますが、登録保留基準値を16μg/Lとするということで、水産PECはこれを超えていないということでよろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、若干の作用機構のところの修正をお願いして、事務局案どおりとさせていただきます。よろしくお願いします。

【秋山係員】 わかりました。

【白石委員長】 それでは、ここで10分ほど休憩を入れたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。

 25分開始ということで、お願いいたします。

(休憩)

【白石委員長】 時間がまいりましたので、再開したいと思いますが、よろしいでしょうか。
 では、議事の7番目の水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣が定める基準の設定についての審議に入ります。
 事務局から、資料の説明をお願いします。

【福澤主査】 資料8をご覧ください。
 水質汚濁に係る農薬登録保留基準に関する資料でございます。今回は、表紙に記載の五つの既登録の農薬について、ご審議いただきます。なお、全て食品安全委員会でADIが設定されたものでございます。
 それでは、一つ目のアクリナトリンから説明させていただきます。1ページ目をご覧ください。物質概要はそちらの表に記載のとおりでございます。
 作用機構等ですが、アクリナトリンはピレスロイド系殺虫剤であり、作用機構は、神経膜のナトリウムチャンネルに作用して、神経伝達を阻害し致死させるものである、というものでございます。
 初回登録は1995年、製剤は水和剤が、適用農作物等は果樹、野菜、花きがございます。
 原体の輸入量は、そちらに記載させていただいたとおりでございます。
 ページをおめくりいただきまして、各種物性は、そちらの表に記載のとおりでございます。
 安全性評価ですけれども、ADIは0.016mg/kg 体重/日となっております。
 こちらは食品安全委員会で今年の2月27日付で設置されたものでございまして、各試験で得られた無毒性量のうち最小値1.61mg/kg 体重/日を安全係数100で除して設定されたものでございます。
 3ページ目、水質汚濁予測濃度、水濁PECでございます。
 製剤の種類及び適用農作物等は先ほどご説明したとおりでございまして、このうち全て非水田の適用でございましたので、非水田のPEC第1段階が一番高くなる果樹の適用に関する使用方法で、下の表に記載しているパラメータを用いて算出いたしました結果、ページの一番下にございますけれども、0.000013mg/Lが水濁PECとして算出されております。
 4ページ目、総合評価でございます。先ほどのADI、0.016 mg/kg 体重/日を水濁登録保留基準値の算出式に代入いたしまして、登録保留基準値の案は、0.042mg/Lとなっております。
 最後、リスク評価ですけれども、ページの下のほう、水濁PECは0.000013mg/Lでございまして、登録保留基準値の案、0.042mg/Lを超えていないことを確認しております。
 説明は以上になります。

【白石委員長】 では、ただいまのアクリナトリンにつきまして、ご質問、基準値案についてのご意見、お願いいたします。いかがでしょうか。毒性について、お願いします。

【浅野専門委員】 毒性の概略なのですけれども、アクリナトリン、LD50は5,000mg/kg以上という、急性毒性的には安全な剤です。
 反復投与で認められている主な症状というのが体重の増加抑制と摂餌量の減少、それから皮膚で痂皮形成、これはかさぶたですけれども、それと脱毛が認められております。これはちょっと詳細なメカニズム試験をやった結果、皮膚の有棘細胞層の萎縮ですとか、それから、皮膚の扁平上皮層に滲出性の変化が認められて、浮腫性の変化が認められて、掻痒感によるひっかきで傷ができた、そういう病変になってきます。
 繁殖能に対する影響、催奇形性及び遺伝毒性は認められておりません。一連の試験の結果、ラットを用いた、2年間慢性毒性試験発がん性併合試験で得られた無毒性量1.61mg/kg 体重/日をこれをもとにして、ADIが設定されています。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 今のご説明に加えて、質問、ご意見等ございましたら、お願いいたします。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 ご意見ないようでしたら、4ページ目の総合評価でご確認いただきたいと思いますけれども、ADIを元に、登録保留基準値を0.04mg/Lとすること。それから、水濁PECはこれを超えていないということでよろしいでしょうか。

(はい)

【白石委員長】 では、本剤につきましては、案どおりとさせていただきます。
 次、お願いします。

【服部補佐】 5ページ目のクロロタロニルについて、説明をさせていただきます。
 物質概要は、記載のとおりとなっていまして、作用機構ですけれども、クロロタロニルは、クロロニトリル類の殺菌剤で、その作用機構は、多作用点接触活性による多作用点阻害であると考えられています。
 本邦での初回登録は1965年です。
 製剤は、粉剤、水和剤、エアゾル剤、くん煙剤が、適用農作物等は、稲、麦、果樹、野菜、いも、豆、花き、樹木、芝等があります。
 原体の国内生産量は記載のとおりとなっています。
 続いて、ページおめくりいただきまして、6ページ目、各種物性等についても、こちらの表のとおりとなっています。
 安全性評価ですけれども、1日摂取許容量ADIは、0.018mg/kg 体重/日となっていまして、こちらは食品安全委員会が、本年3月27日付で設定したもので、この値は各試験で得られた無毒性量のうち最小値1.86mg/kg 体重/日を安全係数100で除して設定されたものになります。
 続いて、7ページ目、水濁PECについてですけれども、製剤の種類及び適用農作物等は、先ほどご説明したとおりで、水田と非水田の適用がありますので、それぞれ水田使用時と非水田使用時の水濁PECを算出しています。
 まず、水田使用時のPECですけれども、PECが最も高くなる表に記載されている使用方法について、第1段階のPECを算出しました。
 次、8ページ目に移りまして、また、非水田使用時の水濁PECにつきましても、PECが最も高くなるこちらの表に記載されている使用方法について、第1段階のPECを算出しています。その結果、8ページ目の一番下のところに記載していますように、PECの合計値は0.0059mg/Lとなりました。
 最後、9ページ目、総合評価についてですけども、登録保留基準値の案としましては、先ほどのADI、0.018を元に登録保留基準値の算定式により計算しまして0.047mg/Lとなります。
 リスク評価ですけれども、水濁PECは、0.0059mg/Lであり、登録保留基準値0.047mg/Lを超えていないことを確認したと書かせていただいていまして、こちら水濁PECは、基準値案の10分の1となっていますので、今後の対応について、資料9のほうで説明させていただきます。
 資料9、水濁基準値案と水濁PECの関係についてになりますけれども、クロロタロニルについて、※3のところで、非水田のPECTier2について、事務局で算出しまして、水田のPECTier2、こちらについて、※の2のところにありますけれども、こちら水質汚濁性試験成績は提出されていないので、未算出ということで、水田PECTier1と非水田PECTier2の合計値を計算したところ、やはり水濁基準値案の10分の1以上ということになります。
 今後の対応として、最後の一番下のところに書かせていただいていますけれども、他の優先すべき農薬での実施状況、出荷量、普及率等を踏まえつつ、水質モニタリング調査の実施について、検討することとしたいと、このように考えております。
 説明については、以上になります。

【白石委員長】 では、毒性の観点から、ご説明お願いします。

【浅野専門委員】 本剤も、急性毒性は非常に弱い化合物です。
 反復投与で認められる変化というのが、腎臓、これが近位尿細管の上皮の過形成とか、それから、前胃ですね。粘膜上皮過形成、角化亢進、これが主に認められています。ラットとマウスの発がん性試験で、この前胃とそれから腎臓の尿細管の腺腫、腺がん、こういったものが認められていま。このメカニズムとしましては、遺伝毒性がない化合物ですので、慢性的な障害が、細胞障害が増殖につながったものとして、閾値のある変化として解釈しております。
 この試験で認められた最小のNOAELというのが、マウスを用いました発がん性試験、1.86、これを根拠にしまして、ADIが設定されています。ただし、これは代謝物Ⅰという、幾つかあるうちのⅠというものが、10%TRRを超えて認められていて、それに対しても毒性試験が行われているのですね。これでちょっとプロファイルが異なっていまして、貧血、肝臓の細胞、肝細胞AC、これは犬なのですけれども、認められています。あと共通のものとしては、腎臓の尿細管の変性というのが認められています。
 こちらのほうの最終的に設定されたADIが、食品安全委員会では、0.0083mg/kg 体重/日、こういうふうに設定しているのですけれども、この数値は採用しなくてよろしいのでしょうか。事務局のほうで、ご回答お願いしたいと思います。

【白石委員長】 ありがとうございます。では、事務局から。

【細見臨時委員】 0.0083ですか。

【浅野専門委員】 はい。そうですね、半分以下の数字です。かけ離れていないのですけれども、こちらのほうが少ない、小さい数字で、ちょっと気になったので、確認をお願いします。

【細見臨時委員】 浅野先生の言われた値というのは、今年の3月の時点のものでしょうか。それよりもっと前のものでしょうか。

【浅野専門委員】 今回、事務局で配付されたものですので、最終決定のものだと思います。そうですよね。今回送ってもらったのは最終のやつですね。

【福澤主査】 お送りさせていただいている食品安全委員会の資料としては、最新のものでお送りさせていただいております。
 水中光分解での結果ですと、代謝産物のほうが10%TRRは超えているということですけれども。

【白石委員長】 食品安全委員会は別々に設定されているわけですね、一緒ではなくて。

【浅野専門委員】 設定しています。

【白石委員長】 親は親で、これでいいのではないかと思います。代謝産物をどう扱うか。

【浅野専門委員】 食品安全委員会は、通常10%に代謝物がいかない場合は設定しないのですけれども、今回は10%を超えている。植物のほうでも超えている。認められる代謝物ですので、それで若干プロファイルも違っているということで、二つの化合物に対してADIを設定しています。

【福澤主査】 申し訳ありません。ちょっと今ご回答ができないので、本剤については、一旦代謝物の点について整理させていただいてから、もう一度こちらの審議をさせていただくことにいたします。一旦、取り下げさせていただきたいと思います。

【白石委員長】 代謝物の扱いについて、整理した上で、もう一度審議にかけるということでございます。
 ありがとうございました。

【山本(廣)臨時委員】 ついでにちょっと理由を、あれば聞かせていただきたいのですけれども。水質汚濁性試験のデータが提出されていないということなのだけど、水田利用、水稲利用ということであれば必要かなと。提出しなくてもいいというような、何かそういうルールがあるのかね。どういう場合に提出しなくてもいいのですかね。

【福澤主査】 水質汚濁性試験については、水濁PECの算出の根拠となる試験ということで提出されるものですけれども、水濁PECTier2の算出をするときに必要とされるものでございまして、もともとの基準値とPECの関係といたしましてはTier1でPECの基準値を超えなければ、Tier2を算出する必要はないということになっておりますので、Tier1でクリアしているのであれば、特段、制度上は提出する必要がないという形になっていたかと思います。

【山本(廣)臨時委員】 これだけのことだったですかね。もっと昔から水濁は。

【稲生専門委員】 これは農水省さんにちゃんと説明してもらうほうがいいと思うのですが、農水省のテストガイドラインでは、先ほど鳥類のほうで出てきたように、入水15日よりも前に使うものに関しては、水田適用とカウントしないと。だから、その試験は要らないというふうになっているのですが、今回の場合は、これは苗箱で播種後14日までとなっているのですけれど、これは入水15日前かというと微妙なところなので、そこが明確になっていないので、恐らくPECを計算することになったのですけれども、必要か、必要じゃないかというのは、多分農水省の判断なので、ガイドライン上は、恐らく入水15日よりも短い期間で使う場合は水田適用なので、PECで算出するときも、Tier2だったら要るという形にはなると思うので、今回の場合は、ないので、水田PECTier2は計算していないという理解だと思います。

【山本(廣)臨時委員】 いや、ありませんと言われたら、そうですかと、そういうことを聞いているのですが。基本的に、これ、さっきの15日前云々かんぬんというのは、例えば、パラコードとか、ああいうものでざっとまいて、それから荒起こしをしてどうだこうだというような話のときには除外するのだけれども、苗箱処理で、その箱に入っているのを切り取って植えるというようなことであれば、それから14日ということがあったけれども、そこのところは、FAMICさんはどういうように考えて、これ、なくてもいいのですか、実際に。私は、なぜないケースがあるのかなという疑問が一つと。
 もう一つは、リスク管理のために、今後、モニタリング調査の実施について検討すると書いてあるのだけれども、恐らくTier2を計算したら全然大丈夫だということになったら、これはモニタリングの対象にする必要は全然ないのだろうと思うのです。だから、こういうリスク管理措置も改めてとる必要がないのかなということから、その2点から、FAMICさんに聞いたほうがいいのかね。こういうことでいいのですかということです。

【FAMIC】 FAMICです。
 先生、ご指摘のとおり、試験、評価する上で、このパッケージで大丈夫であろうというところで、我々は判断して、持ってきたという状況ではあるのですけれど、もちろん専門の先生方のご意見として、やはりこれはデータとして必要なのではないかということであれば、再検討して、対応したいと思います。

【山本(廣)臨時委員】 この水濁試験は、このPECの評価のためだけに、今そうかもしれないけれども、もともと水産物動植物云々とか、それからこの水濁もそうだけれども、もっと前からあったですよね。リスク管理する前からなかったですかね。水濁の場合は、昔からあったのか。 そうだね。
 わかりました。わかりましたというか、そうすると、いろいろ計算してみたら、水濁試験のデータを提出しなくてもよいというケースがあるということなのですね。

【FAMIC】 はい。

【細見臨時委員】 僕もよくわかりませんが、田植えする前に、箱の中にぱらぱらっとまくやつですよね。そういうのは、もともとTier1のところには、最初そういうのは想定なかったのではないですか。

【山本(廣)臨時委員】 いえ、それはありましたね、昔から。想定内というか。

【細見臨時委員】 いや、実験する方法は。

【山本(廣)臨時委員】 途中で変わっていますけれども、実際にまいたやつを植えるのですよね。という場合と、それが均一にいった場合のという、考え方が途中で変わっていますけれど。

【細見臨時委員】 苗箱の扱いってなかなか。どういう扱い。

【山本(廣)臨時委員】 それは稲生委員が話しされたほうがいいかと思うけれど。もともとは苗箱にまいたものを切り取って、植えて、それで田面水なり、浸透水を測っていたのだけれど、途中で変わって、苗箱にまく量が全量入ったとして計算すると、そんなことがあったのだよね。そこはちょっと正確に。

【稲生専門委員】 細見先生からのご質問は、恐らくPECの算定のときに、Tier1のときに苗箱のところをどう考えるかというお話だったと思うので、水質汚濁性試験の話ではないという理解で説明いたしますと、水濁PECのTier1の場合は、使用量が全て川に行ったという前提でやるので、苗箱だろうと、何だろうと、全量が川に出るという試算でやるということなので、あまりここは使用方法とかに関連しないということになります。それでTier2からは実際に水質汚濁性試験の結果を使って、実際に、より現実的なPECを判定するという。要は年間で評価するので、Tier1ではどんな農薬でも全量が出たということで、それで大丈夫だったら大丈夫だろうというような考え方でPECがつくられていると思いますので。この場合、水質汚濁性試験が必要かどうかというところの判断というのは、我々がするのではなくて、恐らく申請者側なり、検査する側がどうとるかということだと思いますので、このままいけば、ちょっとADIの関係もあるので、どうなるかわからないのですけれども、このままいけば、モリタリングの対象になるという結論になるので、必然的に税金を使って、環境省さんがモニタリングをするというような流れになると。
 一方で、水質汚濁性試験をメーカーさんが出してきて、PECTier2がもっと低くなれば、モニタリングをする必要はないということで、税金は使わなくていいというようなことになるかもしれないですが、ちょっと余計な話をしてしまったのですけども、それは我々が判断する話ではないのかなというふうには考えています。

【白石委員長】 よろしいですか。大丈夫ですね。
 では、代謝物の整理を含めて、この件はペンディングとさせていただきます。
 では、次のジフルベンズロンについて、お願いします。

【福澤主査】 10ページ目をご覧ください。
 ジフルベンズロンでございます。物質概要はそちらの表に記載しているとおりでございます。
 作用機構等ですが、ジフルベンズロンはベンゾイルフェニル尿素系の殺虫剤であり、作用機構は幼虫の脱皮時に急速に活発化する表皮のキチン質合成機能を阻害することにより殺虫効果を示すと考えられております。
 初回登録は1981年。
 製剤は水和剤が、適用農作物等は果樹、野菜、きのこ、樹木等がございます。
 原体の輸入量はそちらに記載しているとおりでございます。
 11ページ目、各種物性等はそちらに記載させていただいたとおりでございます。
 安全性評価ですが、ADIは0.02mg/kg 体重/日となっております。こちら食品安全委員会で設定されたものでございまして、各試験で得られた無毒性量のうち最小値2mg/kg 体重/日を安全係数100で除して設定されたものでございます。
 12ページ、水濁PECでございます。製剤の種類及び適用農作物等は先ほどご説明したとおりでございまして、全て非水田での使用でございますので、非水田使用時のPECで最も高くなるきのこでの使用方法を下の表にあるパラメータをもとに算出いたしまして、ページの下のほう、水濁PECの算出結果は0.00021mg/Lとなっております。
 13ページ、総合評価でございますが、ADI、0.02 mg/kg 体重/日を登録保留基準値の算出式に代入いたしまして、登録保留基準値の案は0.5mg/Lとなっております。
 リスク評価でございますが、水濁PECは0.00021mg/Lでございまして、登録保留基準値は0.05mg/Lを超えないことを確認しております。
 説明は以上でございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、毒性について、追加のコメントお願いいたします。

【浅野専門委員】 ジフルベンズロン、これも非常に急性毒性の低い化合物でして、8,100mg/kg 体重を投与しても死亡例は出ていません。反復投与では、溶血性貧血が主に認められた変化です。さらにメトヘモグロビンが増加していますので、この辺が赤血球の変化として認められています。それ以外、発がん性、繁殖能に対する影響、催奇形性、遺伝毒性、こういったものは認められておりません。
 今回のADIの設定の根拠はイヌの慢性毒性試験、これで2mg/kg 体重、これがNOAELとしておりましたので、それを根拠に0.02mg/kg、これがADIとされています。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、基準値案につきまして、ご意見、ご質問ございましたら、お願いします。
 よろしいでしょうか。

【内田専門委員】 10ページのところですけれど、一つは適用農作物、果樹、野菜、きのこ、樹木等と書くのですけれど、樹木等は別な意味があるので、きのこと樹木をひっくり返した方がいい。樹木等というのは裸地のことなので。
 それと作用機構ですけれども、脱皮時に、急速に活性化する表皮のキチン質合成機能の阻害と結構幅広に書かれているのですけれども、キチン合成の阻害でいいと思うのですが、この辺ちょっと確認してほしいなと思います。

【白石委員長】 ありがとうございました。事務局、修正のほう、お願いします。

【福澤主査】 樹木、きのこ等ですか。

【内田専門委員】 本当は、これは樹木類のことだと思うので、だから樹木等としないほうがいいと思うので、樹木、きのこ等と入れ換えたほうが誤解がない表現です。

【福澤主査】 そちら10ページと、あと12ページの上の水濁PECのところも同じように変更させていただきます。
 あと作用機構等の記載については、こちらの記載は食品安全委員会の評価書とそろえさせていただいたものなのですけれども、申請資料のほうを見ますと、キチン合成阻害剤というふうに申請者も言っておりますので、キチン合成阻害ということで修正させていただこうと思います。

【白石委員長】 よろしくお願いします。
 よろしいでしょうか。

(はい)

【白石委員長】 ここは若干の修正を加えた上で、事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次、お願いします。

【服部補佐】 14ページのタウフルバリネートについて、説明させていただきます。
 物質概要は、表に記載のとおりとなります。
 作用機構等ですけれども、タウフルバリネートは、ピレスロイド系殺虫剤であり、その作用機構は、中枢及び末梢神経系にγ-アミノ酪酸の拮抗剤として作用し、神経伝達を阻害することであると考えられています。
 本邦での初回登録は1987年です。
 製剤は、水和剤、乳剤、くん煙剤が、適用作物等は果樹、野菜、いも、樹木、花き等があります。
 原体の輸入量については記載のとおりとなっています。
 続いて、15ページにいきまして、各種物性等は、こちらの表のとおりとなっています。
 安全評価ですけれども、ADIは0.005mg/kg 体重/日となっています。こちら食品安全委員会が平成25年9月30日付で設定したものになります。この値は、各試験で得られた無毒性量のうち最小値0.5mg/kg 体重/日を安全係数100で除して設定されたものになります。
 続いてページをおめくりいただいて、16ページ、水濁PECについてですけれども、製剤の種類及び適用農作物等は先ほどご説明したとおりで、水田の適用はありませんので、非水田使用時の水濁PECについて、PECが最も高くなる表に記載されている使用方法について、第1段階のPECを算出しました。その結果なのですけれども、こちらのページの一番下のところに記載していますけれども、0.000028mg/Lとなりました。
 最後、17ページ、総合評価ですけれども、水質汚濁に係る登録保留基準値の案としましては、先ほどのADI、0.005をもとに登録保留基準値の算定式により計算し、0.01mg/Lとなります。
 最後、リスク評価ですが、水濁PECは0.000028mg/Lであり、登録保留基準値0.01mg/Lを超えていないことを確認しております。
 説明は以上になります。

【白石委員長】 では毒性について、コメントをお願いします。

【浅野専門委員】 フルバリネートの急性毒性についてですけども、ちょっと溶媒で死亡が認められる動物は変わってきますけども、ラット、マウスとも200前後から1,500ぐらい、先ほどの剤と比べると、ちょっと毒性が高くなっています。
 反復投与で認められている変化というのが体重の増加抑制、それから貧血、さらに皮膚の痂皮形成、脱毛等が認められています。
 この剤は皮膚にかなり集まりやすい、皮膚にかなり高濃度に分布するという傾向が見られています。その掻痒感から動物自らが皮膚を傷つけた。これが毒性所見にあらわれています。本剤のADIの設定に関しましては、ラットを2年間、慢性毒性、発がん性併合試験の結果から得られています。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 毒性のコメントを含めまして、基準値について、ご意見、ご質問がございましたら、お願いします。

【内田専門委員】 これは合成ピレスロイドなので、ソディウムチャネルのほうの作用機構がメーンだと思うのですよね。どちらかというとGABAじゃないと思うので、その辺確認してほしい。

【赤松臨時委員】 まさに、それは食品安全委員会の評価書には、ナトリウムチャンネルとGABAと両方書いてあるのです。多分それのほうが正しいのかなと思っているのですけれど。

【内田専門委員】 メーンはナトリウムチャンネル。

【赤松臨時委員会】 だと思います。ピレスロイドですので。

【福澤主査】 こちらの評価書の記載は、平成25年に水産動植物の基準値のを設定した際の評価書と同じにそろえさせていただいたのですけれども、最新の国際的な評価を見ましても、ナトリウムチャンネルのほうの、国際分類のほうもそれが作用機構だとされていますので、食品安全委員会の記載にそろえさせていただこうかと思います。
 食品安全委員会の評価書の記載ですと、「作用機構は神経膜のナトリウムチャンネルの開放時間を延長またはGABA受容体にγ-アミノ酪酸の拮抗剤として作用し、神経伝達を抑制する」となっておりますので、こちらとそろえさせていただければと思うのですけど、いかがでしょうか。

【内田専門委員】 結構です。またはで間違いではないと思う。
 15ページの水溶解度、これはlogPowが4.26ぐらいなので、水溶解度は多分10-3じゃないかなと思うので。

【白石委員長】 確認の上、修正をお願いします。
 他いかがでしょう。

(発言なし)

【白石委員長】 他にないようでしたら、総合評価をご確認いただきたいと思います。登録保留基準値、0.01mg/Lとすると。水濁は、PECはこれを超えていないということでよろしいでしょうか。

(はい)

【白石委員長】 これも若干の修正を加えた上で、事務局案どおりとさせていただきます。
 では、続きまして、プロベナゾール、お願いします。

【福澤主査】 18ページをご覧ください。プロベナゾールでございます。物質概要は18ページの表に記載しているとおりでございます。
 作用機構等ですが、プロベナゾールはベンゾイソチアゾリン系殺菌剤であり、その作用機構は植物体の病害抵抗性反応を誘導することにより病害に対する防除効果を発揮すると考えられています。
 初回登録は1974年、製剤は粒剤、粉粒剤、水和剤等が。適用農作物等は稲及び野菜がございます。
 原体の輸入量は、そちらに記載のとおりでございます。
 19ページ、各種物性は、そちらの表に記載させていただいているとおりでございます。
 安全性評価ですけれども、ADIは0.01mg/kg 体重/日となっております。こちら食品安全委員会で設定されたものでございまして、各試験での無毒性量の最小値1mg/kg 体重/日を安全係数100で除して設定されたものでございます。
 20ページ、水濁PECでございます。製剤の種類及び適用農作物等は先ほどご説明したとおりでございまして、水田及び非水田での適用がございますので、両方のPECを算出させていただいております。
 水田使用につきましては、20ページの表に記載しているパラメータをもとに、第2段階のPECを算出しております。
 また21ページ、非水田のPECにつきましては、そちらに記載の野菜のパラメータを用いまして、第1段階のPECを算出しております。
 算出結果につきましては、21ページの下にございますとおり、0.00067mg/Lとなっております。
 22ページ、総合評価でございます。ADIは0.01mg/kg 体重/日となっておりまして、こちらを登録保留基準値の算出式に代入いたしまして、登録保留基準値の案は、0.02mg/Lとなっております。
 リスク評価でございますけれども、水濁PECは0.00067mg/Lでございまして、登録保留基準値の0.02mg/Lを超えていないことを確認しております。
 説明は以上でございます。

【白石委員長】 では、毒性について、コメントお願いします。

【浅野専門委員】 本剤も、LD50は2,000mg/kg 体重を超えております。比較的急性毒性は弱い化合物です。反復毒性では、高い用量で、肝臓の重量の増加ですとか、肝細胞の空胞化、こういった肝臓の変化と、それから貧血が認められています。発がん性、繁殖能に対する影響ですとか、遺伝毒性、さらには催奇形性は認められておりません。イヌを用いた1年間慢性毒性試験の結果からADIが設定されています。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 ではご質問、ご意見、お願いします。

【細見臨時委員】 20ページの表で、水質汚濁性試験成績とあって、先ほどもちょっと議論をやりましたけれども、この結果を見ると、1日、初日、0日目は、0.0588で、1日目が物すごく高く、オーダーが10倍高くなって、3日目はまた逆に2オーダー、3オーダー下がるというのは、何かこう0日目と1日目が間違っているとか、そういうことはないのでしょうか。

【山本(廣)臨時委員】 粒剤だから。だんだん溶けてくる。だから1日目が高いというのは妥当じゃないですか。

【内田専門委員】 最初は沈んでいる粒剤中の成分が、溶け出してくる。

【細見臨時委員】 粒剤というのは、こういうことはよくあるということでしょうか。今まで余りちゃんとよく見てなかったかもしれないのですが。

【山本(廣)臨時委員】 大体こういう挙動しますよ。

【内田専門委員】 よくある。

【山本(廣)臨時委員】 よくあるというか、大体こうですよ。

【細見臨時委員】 2日間で2オーダー下がるわけですか、すごい分解性が速いということですか。

【山本(廣)臨時委員】 いや、この中で土に吸着する。

【細見臨時委員】 こういうときに、どういうふうに引っ張るのですかね。引くというのか。これはパラメータを求めるのですよね、これで。

【福澤主査】 パラメータを求めるといいますか、その試験の成績を。

【細見臨時委員】 使うという形ですか。

【福澤主査】 そうですね。その濃度と、実際の水田の中にある水量等を掛けて、どれだけ流出するのかということを、この値と、あとその間の補完値を算出して、それを用いてTier1でやっているざっくりした算出よりも、より現実に近いものを算出していくというものでございます。

【細見臨時委員】 これ、何日分、使うのでしたか。

【稲生専門委員】 今、細見先生のご質問は、14日以降の減衰を見るときに、要は、水質汚濁性試験の減衰傾向から半減期を求めると。そのときに、0日よりも1日が最高濃度で、その後、急激に下がっているという場合は、どういうふうな形で半減期を求めたのかというのがご質問の意図だと思うのですけれども。

【福澤主査】 半減期につきましては、この水質汚濁性試験の期間の全体での半減期といいますか、その上下の部分は特に考慮せずに、直線的に、直線といいますか、全体的な半減期という形で。

【細見臨時委員】 半減期だから、対数で打てば直線になるはずだよね。

【山本(廣)臨時委員】 普通は一次反応だからね。

【細見臨時委員】 一次反応として考えているので。

【稲生専門委員】 細見先生がご指摘されたように、本当でしたら、この場合、全ての点を使って半減期を求めるというのは、ちょっと理論的にどうだろうという話なのですが、この傾向からいくと、実際に最高濃度を迎えてから半減期を求めた場合と、最初から求めた場合では、多分全部使ったほうが半減期が長くなるので、安全側に立っているといえば立っているから、これでいいかなとは思うのですが、何となく、グラフを書いて科学的に減衰傾向を眺めるということから見ると、ちょっと異質かなというところはあると思うので、そのあたり、今後求めるときのルールを決めないといけないかなと。今は多分全部使ってやれということになっているので、仕方がないのかなとは思っているのですが、私もそれはずっと気になっていて、粒剤だと特にこういう傾向があるので、やはり最高濃度に達してから、少なくとも直線近似させるほうが科学的かなとは思っていますので、ちょっとご検討いただければと思います。

【内田専門委員】 これは加水分解とか、水中光分解を見ていると非常に速いのですよね。分析されているのは、アリル基が外れたような代謝物も含めて分析されているのですか、水中濃度。

【白石委員長】 わかりますか。

【福澤主査】 これは水質汚濁性試験については親化合物のみでの値で、それとはまた別に代謝物が測られていますけれども、ここで用いているのは親化合物のみの値になっています。

【白石委員長】 だけだそうです。両方あったら安全側なのですけど。
 他質問ございますか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にないようでしたら、最後のページ、22ページをご確認ください。
 登録保留基準、一応0.02mg/Lとすると。水濁PECはこれを超えていないということでございます。よろしいでしょうか。

(はい)

【白石委員長】 では、これは事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 以上で水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定に関する審議を終わります。
 事務局より、本件に関する今後の予定について、説明お願いします。

【福澤主査】 本日、ご了解いただきました農薬の登録保留基準値につきましては、行政手続法の規定に基づきまして、今後パブリックコメントを1カ月ほど実施させていただきます。その結果、もし何か修正等まとめ意見等が寄せられた場合につきましては、委員長に再度、こちらの小委員会で審議を行うかどうかをご相談して、ご判断いただくことにいたしたいと思います。
 再審議の必要がない場合につきましては、部会長の同意を得まして、中央環境審議会会長に部会決定として報告を行い、さらに会長の同意が得られれば、中央環境審議会決定として環境大臣に答申いただくこととなります。そして答申の後に、基準値を告示させていただくことになります。
 なお、先ほどご指摘いただきましたクロロタロニルにつきましては、次回以降のところで、代謝物についてまた整理の上、審議いただくこととさせていただきます。

【白石委員長】 では、次に、議事8、その他に移ります。
 案件は2件とのことですが、事務局で説明お願いいたします。

【羽子田補佐】 それでは、資料10に基づきまして、ゴルフ場で使用される農薬に係る平成29年度の水質調査結果について、ご説明をさせていただきます。
 環境省では、ゴルフ場における農薬使用の適正化を推進し、水質汚濁の防止を図る観点から、平成2年に、ゴルフ場の排出水の農薬濃度に係る上限としての水濁指針値を定め、暫定指針としてお示ししていたところでございますけれども、平成29年3月に、生態系保全の観点から、水産動植物被害の防止のための指針値も新たに定め、「ゴルフ場で使用される農薬による水質汚濁の防止及び水産動植物被害の防止に係る指導指針」を策定して、都道府県に通知をしたところでございます。
 また、環境省では、平成2年度から、地方自治体等が実施したゴルフ場の排出水などの水質調査結果を取りまとめておりまして、平成29年度につきましても、調査結果が取りまとまりました。
 昨年でも、既に指導指針が出ておりましたので、参考までに水産指針値との比較というものもしたところでございますけれども、今年度につきましては、1年間この指針を運用した上で、水質調査についてまとめたというところでございます。
 2のところでございますが、平成29年の水質調査の結果の概要でございますけれども、新しい指導指針では、地方自治体自らがやったデータだけではなくて、ゴルフ場などが自らゴルフ場の排出水のモニタリングなどをやっているデータがございますので、それらの情報を全国的に集約をして、知見をまた還元していこうという趣旨のもとに、そのようなゴルフ場のデータなどもご提供くださいということでお願いしているところでございます。それを踏まえまして、都道府県数、一時は二十幾つという年もありましたけれども、29年度については46都道府県のほうからご報告をいただいたというところでございます。
 調査対象となったゴルフ場は、約1,500近くとなっておりまして、全国のゴルフ場が2,200ほどありますので、かなりのカバーをしているというところでございます。
 3番目の調査対象の農薬数は174農薬、総検体数は38,927ということで、昨年度より1万程度増えているというところでございます。これを水濁指針値を超過しているものはございませんでしたけれども、水産指針値を超過している検体が3検体見られました。
 具体的には、おめくりをいただきまして、別表2のほうで見ていただきますと、番号の66番、ダイアジノンが1検体、それから、101番のピロキサスルホンのほうで2検体、水産指針値を超過したというものがございました。
 また、この表のことでございますけれども、昨年度のご報告の際に、水産指針値、水濁指針値を超えたものが確認されていなかったものが全て超過ゼロというふうに書いてございましたけれども、これについて、定量限界はどうなのだというご指摘がございまして、定量限界が指針値を上回っているものについては、明確にゼロというふうな表記は妥当ではないのではないかというご指摘もございましたので、今年は、それぞれの指針値の定量限界が指針値を上回っているものについては括弧書きをさせていただいております。水濁でも2件ほどはございますが、水産のほうが、やはり新しい指針を定めたというところもございまして、485検体ほどは定量下限のほうが確保されていなかったというデータがございます。こちらについては、超過しているかどうかの有無は判断はできないという、そういう報告になってございます。
 1ページにお戻りいただきまして、3の調査結果に対する対応でございますが、実際に、排水口の調査の結果、水産指針値を超過している事例が見られているということ。また、分析において定量下限が指針値を上回っており、指針値超過の有無が不明な事例が見られていたことから、全ての都道府県に対し、ゴルフ場関係者への新指導指針の周知、水産の指針値が加わっていますよという周知は、まだ不十分なところもあるかと思いますので、改めて周知を図り、農薬の使用においても一層の注意を促していただくとともに、分析の際にはご注意いただくということを今後求めてまいりたいと思います。
 以上でございます。

【白石委員長】 では、ただいまの報告につきまして、ご質問ございましたらお願いします。
 よろしいですか。

【内田専門委員】 検出限界で、この水産の指針値に満足できないという都道府県が結構たくさんありますよね。それはおっしゃったように、周知の部分もあると思うのですけれども、もう一つは、分析、技術的にというのはないのですか。

【羽子田補佐】 分析法につきましては、メーカーさんのご協力も得て、今、ホームページのほうで主要なものにつきましては公表しております。そのときには、水産の指針値をきちんと測れる測定法であるかについては、確認をしていただいているところでございます。
 なお、今回、定量限界の問題があるものの中で、三つの農薬については、環境省のホームページのほうで分析法を公開していないものがございますので、こちらについて、二つは、最近、基準値が設定をされたという剤で、まだ分析法について公表していないというものもございますけれども、以前からあったもので定量限界が確保されていないものにつきましても、あわせて、メーカーさんのほうに、分析法の提供などをお願いしてまいりたいと思います。

【白石委員長】 他はいかがでしょうか。よろしいですか。

【内田専門委員】 あと、印象として、この超過検体数の中に括弧つきでも485件というのは、注記を読めば、これは検出限界が足りないのですよというのはわかるのですけれども、この表がひとり歩きすると、非常に印象が悪いみたいな感じになるので、何かちょっと工夫していただければ、ありがたいなと思う。

【白石委員長】 アイデアがあれば。ただ検体数のところは難しいですね。水濁と水産もあるし。

【羽子田補佐】 私どもといたしましては、昨年度のこの場で、事実を誤って伝えることはよくないということで、今回、このような記載の工夫をしてみたのですけれども、他にいい表現があるかどうかをちょっと検討してみたいとは思いますが、なかなかアイデアが今日までに浮かんでおらず、申し訳ございません。

【細見臨時委員】 提案していただいたらどうでしょうか。
 それはそれとして、この表で、総検体数があって、排水口での検体数があると。ということは、ゴルフ場ですから、他にいっぱい池があって、測っている例が多分多いということですよね、幾つか。
 質問は、確かに排水口というのは、多分ゴルフ場で一つなのか、二つなのか、よくわかりませんが、場所によって違うかもしれませんが、それ以外のところで超えたものがあるのかないのか、それはわかるのでしょうか。それはなぜかというと、ちょっと注意すべき薬剤というか、そういうものがあるのかないのかというのを、他のゴルフ場で、実際に検出された経営者とか管理者にとってみれば、こういう農薬というのは多少気をつけないといけないというか、注意すべきだというのはよくわかると思いますので、せっかくここまで出しているのだから、そういうゴルフ場の管理において役に立つ方法も、情報提供も必要なのではないかと思います。

【羽子田補佐】 今回の指針値自体が、排水口での指針値ということで、他のところで調査したものでは、比較は行っていないというところがございますけれども、中には、超過が見られている例も、あったように思いますので、この情報をプレスリリースに入れることは、情報がひとり歩きして、誤った情報になってしまうために差し控えたいと思いますけれども、ゴルフ場の関係者の皆様には、そういうような部分も含めて、情報提供をしてまいりたいと思います。

【山本(廣)臨時委員】 今のと一緒なのですけれども、まさに今、補佐が言われたように、排水口のところの濃度を問題にしているのであって、他の調整池や何かで測ったような数字を指針値と比較しても全然意味がないので。だから総検体数というのが要るのですかね、まずこのカラムに。ということが一つと。
 それと、先ほどの括弧つきの水産基準値が定量限界よりも低いというような話も、これも指針値超過検体数のカラムの中にあるので、ちょっと変な誤解を招く可能性があるので、これはカラムを別にして、指針値よりも定量限界が高かったものというような、そういうはっきりわかるようなカラムにしたらいかがでしょうかという提案です。

【羽子田補佐】 後者の表現の仕方ですね、検討してまいりたいと思います。
 総検体数の欄が必要かどうかというところは、議論の分かれるところかもしれませんが、現場でこれだけ取り組まれているという情報でもありますので、必要性も含めて内部で検討して、公表の際にはどちらにするか、決めてまいりたいと思います。

【浅見臨時委員】 先ほどからの括弧の中なのですけれども、これは測定法上の問題で、定量下限がちゃんと確保できていない測定があるという話になりますので、やはりセルを分けていただいて、この数が多いところは、もうちょっと分析法のほうをまず頑張って、実態を把握していこうというふうに見ていただいたらいいのかなと思います。
 あと私どものところで、この表とはちょっと違うかもしれないですけれども、PECと比較してみると、やはり実際となかなか違うということがありまして、今回、ゴルフ場なので、性質が違うというのは当然なのですけれども、やはり環境中の濃度で、基準値ではなくて、予想された濃度と大分違うというのは実態としてありますので、そういったものも解析をしていただけるとありがたいなというふうに思います。公表するのとはちょっと性質が違うかもしれないのですけれども、実態としてはそういうのと比べていただくと、今まで想定しているものというのが確かかどうかという検証になるかなと思います。

【羽子田補佐】 ご指摘を踏まえて、多角的な観点からデータの活用、上手に使ってまいりたいと思います。ありがとうございます。

【白石委員長】 他にいかがでしょうか。
 では、表現方法、活用方法については、よろしくご検討をお願いします。
 では、次に移ってよろしいでしょうか。
 最後の案件になりますけれども、事務局、説明お願いいたします。

【福澤主査】 資料11と12をご覧ください。
 こちらは今年の5月に開催した、前々回の農薬小委員会で審議されました、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準の(案)と、水質汚濁に係る農薬登録保留基準値(案)についての意見募集した結果でございます。
 こちらの農薬小委員会の審議で、申請者への確認などが必要なご意見などをいただきまして、そちら、申請者に確認いただいた後、委員の皆様にもご連絡をしてからのパブリックコメントとなっておりまして、4月から8月にかけて、意見を募集させていただいております。いずれも基準値(案)の見直しを求めるご意見はございませんでしたので、白石委員長にご報告いたしまして、基準値設定の手続を進めつつ、今回の委員会で報告させていただくことといたしました。
 なお、当該基準値を定める環境防止の告示につきまして、今後、省内での手続をいたしまして、パブリックコメントの意見募集結果につきましても、告示日と同日づけで、電子政府の窓口で公開する予定としております。

【白石委員長】 では、ただいまの説明について、ご質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 それではパブリックコメントの結果につきましては、これで公表することとします。
 本日の審議はこれで一とおり終了しましたので、その他、本日の審議全体につきまして、何かご意見、ご質問があればお願いします。よろしいでしょうか。

(はい)

【白石委員長】 特にご意見等なければ、事務局に進行をお返しします。

【小笠原室長】 白石委員長、ありがとうございました。
 先ほど、カルタップのTier1のところにつきましては、やはり現時点で計算した数字がないとのことでしたので、後日、メールでお送りしたいと思います。
 本日は、委員の皆様方におかれましては、大変長時間にわたりご審議をいただきまして、ありがとうございます。
 次回の小委員会につきましては、通常の農薬登録基準の設定のための審議の他、生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定についても議論をいただきたいと考えているところでございます。既に追加の日時につきましては調整をさせていただき、ご連絡をさせていただきましたけれども、第66回につきましては、予定どおり11月6日の火曜日、こちらは午後からということ、そして追加といたしまして、第67回、すぐでございますけれども、同じ週の11月9日金曜日の午後に予定をしております。また近くなりましたら、ご案内を差し上げますので、ご出席をお願いいたします。
 本日は、政省令、それから告示の見直しにつきましては、委員の皆様方から方向につきまして、ご了承いただいたところでございます。
 また、水草、鳥類につきましては、さまざまな視点でご意見をいただきました。これらにつきましては、それぞれ別途、専門家によります検討会においてご検討をいただいた上で、次回の11月6日、9日の小委員会で、さらにご審議をしていただきたいと考えているところございます。

 その他、宿題としていただいた点につきましても、事務局のほうで調整をし、また必要な部分につきましては、委員長と相談をさせていただいた上で、進めさせていただきたいと考えております。

 それでは、以上をもちまして、大変長時間になりましたけれども、本日の農薬小委員会を終了させていただきます。誠にありがとうございました。

ページ先頭へ