中央環境審議会水環境部会 総量規制専門委員会(第15回)議事録

日時

平成18年6月15日(木)

場所

環境省水・大気環境局

議事次第

  1. 開会
  2. 議題
    (1)水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について
    (2)その他
  3. 閉会

配付資料一覧

資料1 「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について」(総量規制専門委員会報告案)に対する意見募集結果について
資料2 「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について」(総量規制専門委員会報告案)(案)
参考 総量規制基準改定による汚濁負荷削減の見込み
別紙1 CODについての総量規制基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲(案)
別紙2 窒素についての総量規制基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲(案)
別紙3 りんについての総量規制基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲(案)

総量規制専門委員会委員名簿

委員長 岡田 光正 広島大学理事・副学長
専門委員 河村 清史 埼玉県環境科学国際センター研究長
木幡 邦男 (独)国立環境研究所水土壌圏環境研究領域長
齋藤 雅典 (独)農業環境技術研究所研究コーディネータ
酒井 憲司 (独)土木研究所技術推進部総括研究監
諏訪 裕一 (独)産業技術総合研究所環境管理技術研究部門
融合浄化研究グループ主任研究員
中村 由行 (独)港湾空港技術研究所海洋・水工部沿岸環境領域長
平沢 泉 早稲田大学理工学術院応用化学専攻教授
細見 正明 東京農工大学大学院共生科学技術研究部教授
松田 治 広島大学名誉教授

議事録

午前10時00分開会

○高橋閉鎖性海域対策室長 大変お待たせいたしました。定刻になりましたので、ただいまから第15回総量規制専門委員会を開催させていただきます。
 本日は、中村先生と松田先生から所用によりご欠席という連絡をいただいております。8名の先生方にご出席をいただいております。
 会議に先立ちまして、水環境担当坪香審議官より一言ご挨拶を申し上げます。

○坪香水環境担当審議官 中央環境審議会の水環境部会の総量規制専門委員会、本日第15回ということでございますが、開催されるに当たりましてご挨拶申し上げます。
 本日は、非常にご多忙の中ご出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
 第6次の総量規制基準の設定につきましては、平成16年4月から、第6次の総量規制の在り方についての審議を含めますと今回15回ということで、非常に長期にわたりまして委員の先生方にはご熱心なご議論をいただきました。まことにありがとうございます。
 その答申をいただきました第6次総量規制基準の設定につきましては、総量規制基準、全海域一律ではなくて、各地域ごとの特性を踏まえて、東京湾、伊勢湾、大阪湾と、大阪湾を除く瀬戸内海と、設定方法を変えて検討をいただいているところでございます。もう一つは、第5次の水質総量規制の指定項目に追加されております窒素とりんにつきまして、今回初めて見直しということで、詳細なご検討をいただいているところでございます。この2点につきまして本委員会でご検討をいただいているところでございますが、その結果、非常に大きな成果をいただいております。本日その件につきまして、実施に向けた検討の集大成ということで活発なご議論をお願いいたします。本日、取りまとめをしていただければ、できるだけ早期に水環境部会を開催させていただきまして、答申をいただければと思っております。
 以上、簡単でございますが、よろしくお願いいたします。

○高橋閉鎖性海域対策室長 それでは、最初に資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、それから資料1、パブリックコメントの結果についてでございます。資料2といたしまして専門委員会報告(案)でございます。それに別表として3つ、COD、窒素、りんについてのC値の表がついております。最後に、参考といたしまして「総量規制基準改定による汚濁負荷削減の見込み」という資料をつけております。
 以上でございます。もし不備がございましたら、ご連絡をいただければと思います。
 それでは、今後の進行につきましては、岡田委員長によろしくお願い申し上げます。

○岡田委員長 おはようございます。お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 それでは、早速、本日の議事に入りたいと思います。
 前回の14回の委員会におきましては、第6次水質総量規制基準の設定方法についてということで、総量規制専門委員会報告(案)についてご議論いただきました。各委員の先生方からご意見をいただいたわけですけれども、その結果を踏まえまして、事務局と私の方で報告(案)を修正いたしました。それに基づきまして4月28日から5月29日までパブリックコメントを募集させていただきました。本日、事務局から示される報告(案)というものは、前回の専門委員会での議論、それから、当然のことながら、パブリックコメントのご意見を踏まえまして修正されたものということになります。
 したがいまして、まず、本日はパブリックコメントの募集の結果、それら意見に対する専門委員会としての見解(案)について事務局の方でまとめていただいておりますので、その説明をお願いしたいと思います。それから、あわせて報告(案)についても修正されているところがございますので、そのご説明をお願いいたします。

○秋山室長補佐 それでは、資料1と2をあわせてごらんいただきたいと思います。
 まず、資料1ですが、これが4月28日から5月29日までパブリックコメントを募集した結果でございます。意見提出件数は、8件、8名、8団体から提出いただいております。意見の内容としては12件となっております。
 まず、1ページのIの「総量規制基準の位置付け」のところです。これは報告書(案)、資料2の最初のところです。意見として、東京湾等と瀬戸内海で基準値を分けるとあるが、その根拠が明確ではない。東京湾等と瀬戸内海のCOD負荷量を比較したグラフなどを用いて、閉鎖海域での水質汚濁の現状を説明すべきという意見です。
 これにつきまして右の方に見解(案)が書いてありますけれども、ご指摘の内容については、「第6次水質総量規制の在り方について」でご審議いただいた中央環境審議会答申の内容に書かれておりますという見解にしたいと思っております。
 2ページをお願いいたします。IIとして「総量規制基準の適用」です。1番の「指定地域内事業場の対する法適用」ですが、これは報告(案)のどこということではないのですが、全般的なところで事業者の方から出ております。本事業者は、魚の残渣を原料として魚粉と魚油を生産しているわけですけれども、原料鮮度の変動によりまして排水の窒素含有量が左右されます。特に脱窒処理が不十分な場合に、CODが低いにもかかわらずBODが異常に高くなります。これはアンモニアが硝化される際に酸素を消費して、それがBOD成分になるということです。
 4行目ですが、DOを測定する場合に、アンモニアなどを含む試料水では、アンモニアが亜硝酸、硝酸に変化して、それに伴うDOの減少を防ぐために窒化ソーダが添加されるということを書いてあります。ここは若干誤解がありまして、DO測定の場合に、ウインクラーアジカナトリウム変法を使う、窒化ソーダを添加する方法を使うわけですが、それは亜硝酸がDOの消費とは別にそれがプラスの誤解を生むということで、アジカナトリウム(窒化ソーダ)を加えて、それを抑えるということをやっております。
 3つ目のパラグラフですが、BODの測定では5日、20度で保存されるというところも若干誤解があるのではないかと考えております。
 4つ目のパラグラフで、同じ有機物指標であるBODとCODのどちらが優先されるか明確にしていただきたい。BODが優先ならば、その測定値が持つ意味がない。CODはBODを補足する役割を持っているので、そのためにCODの測定が義務づけられているものと理解している。市は、BOD測定は普通のウインクラー法による測定を義務づけているので、公害対策を遵守している弊社としては矛盾を感じている。BOD測定法の正しい運用がなぜできないか、それがただされないならば、COD値を優先させるなどの措置ができないか、適用排水基準項目の持つ意味を明確にしてほしいということを言っております。
 BODとCOD、どちらを優先したらいいのか、その持つ意味をよく説明してほしいということです。
 この事業者につきまして政令市に確認したところ、実は、この企業の方は、このパブコメを出した後に、市の方に「こういうものを出しました」ということを説明に行ったそうです。
 見解(案)の方ですけれども、これは専門委員会としての見解になりますので、次のようにしております。BODは河川の水質保全の観点から、CODは海域・湖沼の水質保全の観点から、水質汚濁防止法に基づいて排水基準が設定されています。このため、海域・湖沼に直接排出する事業場にはCODの排水基準が、海域・湖沼以外の公共用水域に排出する事業場にはBODの排水基準が適用されます。また、後者、いわゆる海域・湖沼以外の公共用水域に排出する事業場につきましても、海域に面している都府県では、水質汚濁防止法第3条第3項の、いわゆる上乗せ条例によりまして、COD排水基準が適用されていることがあります。したがって、内陸県、京都であるとか、埼玉、奈良といったところは海に面しておりませんので、法理論上は、上乗せ排水基準としてのCODは困難であるということになります。それ以外の県では法理論上、排水が県内である海に流れますので、CODの排水基準が適用できるということがあります。
 また、総量規制は海域の水質保全のため、COD等について内陸府県を含めて規制対象にしています。したがって、COD、BODいずれも重要なものと考えております。
 3ページ目にまいります。これは専門委員会報告では、IVの総量規制基準設定方法の検討のところで、資料2の8ページあたりになります。瀬戸内海(大阪湾を除く。)についてのC値の範囲の検討方法について書いているわけですが、意見としては、ウのところですが、「ア、イにより最小となる値までCco値の範囲の上限を切り下げるが、切り下げた結果、現状のCco値の範囲の下限と同値、又は下限を下回る場合、下限も切り下げる」というところについてですが、これについて修文してほしいという意見です。「同値、又は下限を下回る場合、第5次総量規制の下限を維持し、その下限に10を加えたものを第5次総量規制の上限と比較して小さな値を新たな上限とする」という要望です。
 理由としては、3ページ、これは瀬戸内海について現状を維持するというところですが、1行目に「瀬戸内海(大阪湾を除く。)については、CODは現在の海域の水質を悪化しないこと、窒素及びりんは現在の海域の水質を維持することを目途として、現在の各種施策を継続して実施するとされた」ということですが、それにもかかわらず、上限、下限を切り下げるのは根拠のない規制強化ではないかという理由です。
 また、3ページ、これは多分2ページだと思うのですが、環境大臣が定めた第5次総量規制の下限値を事業者が遵守してきたことによって実現している瀬戸内海(大阪湾を除く。)の現状を全く考慮に入れず、いたずらに下限値を下げるというのは、在り方答申の趣旨を無視したもので絶対認めるわけにはいかないという理由です。
 見解(案)としては、瀬戸内海(大阪湾を除く。)のC値の範囲につきましては、16年度実績の負荷量の最大日濃度の最大値が現状のC値の上限を大きく下回っている場合、個別に検討しております。したがって、いたずらに上限値、下限値の切り下げを行ったものではありません。また、CODは現在の水質が悪化しないこと、窒素及びりんは現在の海域の水質を維持することを目途として検討しましたという見解にしております。
 資料1の4ページにまいります。VIの都府県が総量規制基準を定める際の留意事項に関する件ですが、資料2の11ページになります。ここは都府県が総量規制基準を設定する際の東京湾などについてのものです。意見として、第1パラグラフ及び第2パラグラフで窒素及びりん及びCODに関して汚濁負荷量削減の取り組みと難易度、費用対効果、除去率の季節変動等にも配慮すべきであると記述しているが、指定地域内事業場を総括して判断すること以外に、それぞれの事業場の実態も十分に把握していただくよう都府県に通知していただきたい。
 理由としては、このような取り組み、難易度、費用対効果などにつきましては、事業場によって事情が異なる。個々の指定地域内事業場の実態を十分に把握しなければ、特定の事業場に対して過剰な規制となる場合があると考えられるということです。
 見解(案)ですが、事業場への通知というのは専門委員会としてはできる話ではありませんので、専門委員会の見解(案)としては、個々の実態把握につきましては、都府県が指定地域内事業場全体、あるいは業種等区分別の実態以外に必要に応じて個別に指定地域内事業場の実態を把握することを意図していますということにとしております。当然、最終的に総量規制基準設定方法が告示された場合に、その運用については環境省から各都府県に通知をするわけですが、このような内容を踏まえて通知したいと考えております。
 4ページの2の瀬戸内海(大阪湾を除く。)についてですが、これも同じ方からいただいております。意見としては、自治体による上乗せ規制の見直しについては、指定地域内事業場の実態を十分把握した上で実施すべきで、拙速な見直しが実施されないよう環境省より十分な周知徹底を実施していただきたいということが出ております。
 理由としては、在り方答申で触れられているように、大阪湾以外の瀬戸内海では現在の海域の水質悪化を防ぐことを目標にしています。今回のC値範囲の見直しも悪化防止の観点から直近の平成15年度単年度の実績値をもとに設定されたものであり、操業変動、水環境の変動を考慮すれば比較的短時間のデータによって導出されたものと考えられます。そのため、上乗せ規制を見直す場合に、平成16年のデータのみで実施すると過剰な規制となる場合も予想される。上乗せ規制値の見直しの際には、現状を維持することが目的であることを十分意識して、拙速な見直しを避けるよう、環境省より十分な周知徹底をお願いするという理由になっております。
 見解(案)ですが、周知徹底については専門委員会ではできないので、専門委員会としての見解としましては、この「上乗せ規制」が都府県による総量規制基準の設定を指しているのであれば、指摘の内容は妥当だと考えるということにしています。なお、瀬戸内海の関係自治体が総量規制基準を設定する際に、在り方答申の内容を踏まえることを明確に示す観点から、実は若干修文しております。資料2の12ページの「2 瀬戸内海(大阪湾を除く。)について」の箇所ですが、前述のように、在り方答申では、CODは現在の海域の水質が悪化しないこと、窒素及びりんは現在の海域の水質を維持することを目途とし、現在の各種施策を継続して実施することとされた。今回の総量規制基準の設定方法の見直しも、前回の委員会では「悪化防止」となっておりましたけれども、それを修正して「これら」としております。「悪化防止」ですと、窒素、りんの現状維持という観点と若干異なりますので、それについて「これら」としております。要するに、CODについては水質の悪化防止、窒素、りんについては海域の現状維持ということを指すようにしております。
 資料1の5ページをお願いしたいと思います。これも瀬戸内海(大阪湾を除く。)についてのご意見です。abcdeとありまして、その次のパラグラフの一番最後で「これはいったん納得できる」ということで、今回の報告(案)については基本的にはご理解をいただいていると考えております。
 「しかし」以下を読みますと、C値が切り下げられることによって、県が採用するC値が不必要に引き下げられる懸念を感じる。例えば、次のように上下限の比率を保って採用するC値を切り下げることが考ええられる。5次では、C値の幅が55-130であった場合、その中間の95を県が採用していた。6次では、C値の幅が55-100に上限が切り下がっておりますので、そうすると、その間をとって県が67をとるのではないかということを懸念しております。これは意図する結果ではないはずですけれども、結果的にそうなってしまいかねない。C値(下限、上限)の見直し切り下げによって、不必要に県が採用するC値を引き下げることがないよう、注意を明記していただきたい。もし、C値の見直しがこのような例を期待するのであれば、基本的な方向づけと異なるので、C値は5次の値を据え置くべきであるという意見と理由です。
 見解(案)としては、先ほどのものと基本的に同じですが、在り方答申に示された「CODは現在の海域の水質を悪化しないこと、窒素及びりんは現在の海域の水質を維持することを目途とする」ということを踏まえて実施することが必要と考えております。例示のようなC値の切り下げを意図したものではないということを専門委員会として見解を出したいと考えております。
 先ほど修文した箇所を説明しましたけれども、ここでも改めて修文した内容を書いております。
 続きまして、資料1の6ページをお願いします。これも全般的な話ですが、1番として、昭和54年から5期、25年にわたり総量規制を運用してきたが、指定水域における水質濃度が十分改善されていないことに対して、今回総量規制基準の設定方法について抜本的な見直しを求められたと理解している。今回の設定方法は、従来の設定方法より優れていることを具体的に明記すべきであるという意見です。
 見解(案)としては、1次から5次の総量規制基準の設定方法の検討も、各時点における指定水域の状況、指定地域内事業場の実態を踏まえて行われたものですけれども、今回の検討に際しましては、窒素、りんについて第5次までより詳細な実績データ、平成16年度から全面適用されておりましたので、詳細な実績データがありましたので、特に窒素及びりんについて結果的に大きな見直しになったものと考えております、という見解にしました。
 2番目の意見ですが、今回の設定方法では、今後5年間でどの程度改善されるであるかの試算数値などを明記すべきではないかという意見です。
 見解(案)としましては、水質総量規制は、総量規制基準による規制のみならず、下水道や浄化槽等の整備の推進、小規模事業場や農業等に対しての汚濁負荷量削減指導等により、総合的かつ計画的に汚濁負荷量を削減し、指定水域の水質を保全するものです。したがって、第6次水質総量規制の目標年度である21年度における削減目標については、各種施策を勘案して、環境大臣が定める総量削減基本方針において示されます。また、濃度に関しましては、「第6次水質総量規制の在り方について」(平成17年5月中央環境審議会答申)の中で、東京湾を対象とした水質予測シミュレーションにおいて、汚濁負荷量を削減することにより水質改善の方向性が示されているとしました。
 3番目の意見ですが、例えば、「おわりに」などを設け、以下のような内容を書いてはどうかというご意見をいただいております。これにつきましては、在り方答申の中に基本的には示されております。その実施が重要であるという見解(案)にしております。
 資料1の7ページです。これはC値の内容に関するものです。対象となるのは別表1、CODに関するものです。別表1の27ページの一番下のところです。し尿浄化槽の処理対象人員が500人以下201人以上、いわゆる指定地域特定施設に関するものです。意見ですが、本計画をもとに試算すると、222 し尿浄化槽、201人~500人のCcj下限の切り下げにより、当工場全体のCOD排出基準値の削減幅は現行と比較して約2%程度厳しい総量規制基準となる。当工場の生産活動に障害を及ぼす可能性があるため、本計画の導入を見送られたいという意見です。
 このCcj、平成3年7月1日以降設置のものですが、見解(案)としては、浄化槽の構造基準第2のCOD:60mg/L、第3のCOD:45mg/L、第6の構造のCOD:30mg/L、またはこれらと同等以上の性能を有するもののいずれかと考えられます。第6の構造及びこれらと同等以上の性能を有する浄化槽が設置されていることがありますので、今回、構造基準をもう一度見直しまして下限を30mg/Lとしたものです。都府県が、都府県内に設置されている浄化槽の実態を踏まえてCcj値を設定することが必要と考えるという見解にしております。
 資料1の8ページをお願いしたいと思います。これは120 プラスチック製造業(備考:窒素又はその化合物を原料又は乳化剤として使用するものにあっては)及び146 化学工業(102の項から前項に掲げるものを除く。)の分です。これは後ほどパワーポイントで説明いたします。
 当工場は、熱硬化性樹脂製造工場で、かつ、アミノ樹脂製造工程があり、メラミン樹脂も製造している、国内でも数少ない特異かつ歴史があり、社会的に供給責任を果たす必要がある製造拠点である。なお、アミノ樹脂、メラミン樹脂製造時に高濃度の窒素含有廃液が発生する。現行対応できる方策として、高濃度窒素廃液を社外委託しており、これは企業責任を果たすために継続するが、さらなる規制強化は中低濃度の廃液の社外委託が必要となり、製品供給責任を継続しがたい状況となることが予想される。本報告案のCn値の範囲内での109 石油化学系基礎製品製造業の備考、115 脂肪族中間物製造業の備考、122 有機化学工業製品製造業(その他)の備考を配慮して、工程バラツキ等も配慮して、現総量規制基準値で運営できるようお願いする。ほかの業種の備考を参考にして、C値を見直してほしいというご意見です。
 見解(案)を読みますと、当事業場の届出は工程水の業種等区分が全量146 化学工業(102の項から前項までに掲げるものを除く。)になっていました。合成樹脂の製造部分については、120 プラスチック製造業(備考:窒素又はその化合物を原料又は乳化剤として使用するものにあっては)が適当ですので、再検討を行って、当該業種のCnoの上限を70mg/Lとしましたということです。
 これはちょっとわかりにくいのでスクリーンで説明いたします。この工場の工程というのは、まず、プラスチックの合成を行いまして、それをそのまま出荷するというライン([1])と、ここから一部をプラスチックの成形加工して、それを出荷する([2])という2つがあります。汚水を発生するのは、基本的には[1]の方です。大体売上げでいきますと、製造品出荷額ですと[1]の方が圧倒的に多い、約7割、8割合ぐらいを占めておるという工場です。
 従来、この工場は、[2]に注目しまして、業種等区分を146 化学工業のその他のものにしていたわけですが、この事業場というのは、対外的にはプラスチックの製品製造業で知られている会社ですけれども、複数工場があるわけですが、この工場だけ見ますと、[2]が主ではないかと考えております。そうしますと、当該工場の業種区分の見直しが必要ではないかと考えました。そうしますと、化学工業その他の今回のC値案、これは東京湾等ですが、Cnoが15-55、Cniが10-20となっていましたが、単純に見直しますと、Cnoが20-60、Cniが10-35に見直しされることになります。それを、業種区分が変わりますので、基準のC値の範囲の考え方に沿って再計算をしますと、中央値であるとか、85%値で変わってくるものがありました。そうしますと、結果的に、赤字のところですが、16年度最大で評価したCnoの上限が60から70に上がるということになります。
 まずこういう検討を行いまして、その上で事業場の実態をさらに確認した上で、70で可能であろうという結論になっております。もちろん今後、自治体と事業者の間でさらに詳細な内容の詰めが行われると思いますけれども、とりあえず70であれば現状で何とかなるという結論をいただいております。
 そのため、今回C値の案の中で、窒素について、この120 プラスチック製造業のCnoの上限のみ、前回の委員会の案、パブコメ案の60から70に見直しをしました。
 資料1の8ページの一番最後になります。これは無機化学工業製品製造業ですが、意見として、本総量規制基準設定案をもとに試算すると、当工場全体の総量規制基準値が現行と比較して22%も下がることとなり、窒素を含む原料を扱う工程の生産活動に支障が生じる可能性があるため、本計画の導入を見送られたいということです。
 これにつきましては、別表2の10ページをごらんいただきたいと思います。上から3つ目の業種、108 無機化学工業製品製造業(105の項から前項までに掲げるものを除く。)とありまして、ここで第5次の範囲が50-160だったものが、東京湾、瀬戸内海も20-50に切り下げております。ここのことをおっしゃっているわけですが、これにつきましては、下から4つ目、108項の備考(7)として新たに備考を設けてあります。この備考は「窒素又はその化合物を含有する原料を使用する工程にあっては」ということで、窒素を含む原料などを扱うものについては、従来と同じ、Cnoについては50-160、これを東京湾等、瀬戸内海両方について適用しています。したがって、今回意見を言われた事業者の方ですが、窒素を含む原料を扱う工程と書かれておりますので、明らかに範囲については従来と同じことになると考えております。見解としても、「従来のCn値の範囲を維持する」ということでまとめております。
 以上が資料1、パブコメの結果とそれに対する見解(案)です。
 続きまして、それ以外で、資料2の報告(案)で修正した箇所の主なところをご説明いたします。
 資料2の3ページの2 総量規制基準値の算出方法のところです。ここは幾つかのところ単位が漏れておりましたので、単位をそれぞれ記入しております。
 3ページの一番下ですが、「CODは現在の海域の水質が悪化しないこと」、このあたりも文言を統一するようにしております。
 続きまして、6ページの1つ目の囲みの「式」のところですが、「平成16年度における」と書いてありますが、ここの表現を前回の専門委員会の意見を踏まえて修正しております。
 続きまして、10ページの1の(1)の[1]の算式の下から4行目の「このため」というところですが、この文章は、現状の式を維持するという意味がよくわからないというご意見をいただきましたので、「このため」以下4行を追加しております。
 11ページの1の(1)の3行目、ここでは「総量規制基準」と直しておりますけれども、前回の委員会では「C値の範囲」となっておりました。C値の範囲だけが基準ではありませんので、ここでは「総量規制基準」という文言に統一させていただきました。
 これがパブコメに対する対応以外で変更した箇所です。
 以上です。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明に関しましてご質問、ご意見等ございましたら、お願いいたします。

○酒井委員 パブリックコメントでも、特に今回C値の変更にあわせて都道府県が設定する際に、単に中間をとるような形で下げられるということについて懸念が表明されておりまして、私も同感なので、こういう懸念を払拭する意味で、環境省の方としてどういうような通知なり何なり出されるのか、そのあたりをお聞かせいただきたいと思います。

○高橋閉鎖性海域対策室長 今ご指摘の点は、各方面からもそういうご意見をいただいておりますので、私どもとしては、今後出します施行通知の中できちんと書いていきたいと思っております。具体的な文言については今日の時点ではございませんけれども、この報告(案)にもありますように、地域の事業場の実態、製造工程あるいはその処理の実態等を十分踏まえて設定するようにということで、機械的な設定がないように、趣旨を徹底していきたいと思っております。

○岡田委員長 ありがとうございます。
 私も地元でやっているのですが、自治体の環境審議会で、今の懸念のように中間値を決めたと。その話は多分環境省に来ると思うのですが、それはルール上は変更できないのですか。あらかじめきちんと言っておかないとどうしようもないのですか。「これはおかしいんじゃないの」、「こういうことは本当はやってほしくなかったんですけれども」と後で言えるのか言えないのか、その辺はどうなっていますでしょうか。ちょっと変な質問で恐縮ですか。

○秋山室長補佐 総量規制基準設定方法というのは法定受託事務ですので、今回、告示を受けた後の施行通知というのは、通常通知よりは深い意味を持っているものと考えております。ですから、岡田委員長おっしゃられたような、環境省として承認しがたいようなものがもし出てきたときにどうするのかということについては、今の段階では仮定の話ですので、なかなかお答えはしづらいのですが、あまりにも極端な場合があった場合は、やはり何らかの対応はする必要があるのではないかと考えております。

○高橋閉鎖性海域対策室長 それから、単に通知を出すだけではなくて、いろいろな機会、これまでもございましたけれども、担当者会議とか、あるいはブロックごとの打合せとか、そういうものをできるだけやりまして、直接趣旨を説明するということもやっていきたいと思っております。

○岡田委員長 わかりました。ぜひよろしくお願いいたします。
 ほかにございませんでしょうか。

○河村委員 今の議論に少し絡むかもしれませんけれども、資料2の11ページの一番下のパラグラフのところですが、何となく書かれた意味はわかるのですけれども、では、具体的に各都府県がこれをどういうふうに取り扱っていくのか。つまり片方でCODあるいは窒素、りんというのも定めていて、それなのにこういうことを勘案してというのは、どういうふうな勘案の仕方を具体にすればいいのかということがちょっと読み切れないような感じがするのです。

○秋山室長補佐 例えばBODの場合ですと、BODが低いのであれば生物処理は既に稼働している、工程管理をされている。また、生物処理による処理というのは限界に近い、そういう判断ができるのではないかと思います。一方、BODであるとか、SSが非常に高いということであれば、何らかの管理の不十分さがそこで出てくるのではないかと考えております。COD、窒素、りんを相互に見るというのは、COD、りんは低い、BODも低いと。そうすると、やはり特異的な窒素の工程なり原材料があるのではないか、そういう判断がデータからは推定できると、そういう意味合いです。

○河村委員 それは個別の事業場に対する判断みたいになるのですか。それとも結局都道府県が定める場合には、個別ではなしに業種みたいな形でやりますが、そのときにその辺のところがうまくリンクするのでしょうか。

○秋山室長補佐 ここの「なお」以下のところは、基本的には個別をある程度前提にしています。例えば工場数の多い業種ですと、ある程度全体的な話をしないといけないのですが、その中でデータの悪いところについての評価をする場合に、それが本当に努力した悪いデータなのか、あるいは努力が足らないのかを見る一つの目安としては、こういう相互の評価が必要になるのではないかと思っています。データがいいものについて、こういう評価をあまり頑張ってやる必要はないと思います。

○岡田委員長 よろしいですか。
 ほかにございますでしょうか。
 今までいろいろご議論いただいてきたことを踏まえたパブリックコメントですが、パブリックコメントの内容も、まさにこの委員会で懸念していたところを、さらにもっときちんとやれというパブリックコメントで、あとは、申しわけないのですが、若干誤解みたいなものあったという感じでございますので、委員の先生方から、もうよろしいでしょうか。
 それでは、このパブリックコメントに対する見解(案)につきましては、本委員会でご了解いただいたということにさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
 それでは、次に、この報告(案)を本専門委員会の報告としてよろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 それでは、これでご了解いただいたということでございますので、今後の手続に移らせていただきます。
 総量規制基準設定のためのこの専門委員会、本日も含めまして全6回開催させていただきました。また、その前、在り方の検討もあわせますと、平成16年4月から全15回と、こういう長期間にわたりました。委員の皆様方には大変ご活発なご議論、それからコメントをいただきまして本当にありがとうございます。本日は、その集大成ということで、「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について」という委員会報告を取りまとめることができました。これまでの委員の皆様方のご尽力に深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 また、パブリックコメントにつきましても、いろいろ有益なご意見をいただいたことを深く感謝申し上げます。
 この後でございますけれども、専門委員会報告を水環境部会に報告させていただきます。そこでご了承をいただきますと、環境大臣の諮問に対する答申ということになります。
 最終報告書につきましては、本日特段の修正がございませんので、このまま水環境部会に報告させていただきたいと思います。よろしいですね。
 ありがとうございました。
 それでは、事務局から今後のことも含めまして連絡事項等、お願いいたします。

○高橋閉鎖性海域対策室長 岡田先生のお話にもございましたように、これまで長期間、非常に精力的なご議論をいただきまして、まことにありがとうございました。
 事務局からの連絡事項、2点ございまして、今後の手続と参考資料のご説明をしたいと思います。
 まず、今後の手続でございますけれども、今岡田委員長からお話がございましたように、今回おまとめいただきました専門委員会報告につきましては、7月6日、木曜日に水環境部会を予定しております。そこで岡田委員長からご報告いただくということにさせていただきたいと思っております。そこでご了承いただきますれば中央環境審議会の答申になるということでございます。
 その後ですけれども、答申をいただきましたら、今度これを環境省告示という形でまとめる必要がございます。その際、行政手続法が改正になりまして、原則として、環境省が告示等を定めるときは、その告示のものをパブリックコメントにかけるということになっております。今回、それを補足するためにもっと早い段階で意見をいただくということで、この専門委員会としてパブコメをさせていただきましたけれども、一応改めて告示を出すという段階で形式を整えまして、再度パブリックコメントをしたいと考えております。
 手続としては以上でございます。
 続きまして、参考資料について若干ご説明をさせていただきたいと思います。

○秋山室長補佐 参考資料は、前回の専門委員会でご説明した資料の修正版でございます。前回の専門委員会で「総量規制基準改定による汚濁負荷削減の見込み」についてお出しして、それについてご意見をいただいております。それに基づきまして若干修正をしておりますので、内容を説明いたします。
 修正しましたのは、1の仮定した条件の(1)のC値です。自治体C値が次のケース1、ケース2のとおり改正されることを想定したということですが、現状の説明がないというご意見をいただきましたので、現状としては、「平成16年度において各指定地域内事業場が測定した汚濁負荷量(年平均値)の合計値」としました。それに対してケース1は「改正後のC値の範囲の上限まで自治体C値を切り下げ(既に上限未満になっているものはC値は現状維持)」ということです。ケース2は「改正後のC値の範囲の下限まで自治体のC値を切り下げる」ということにしております。
 (2)の特定排出水の濃度については前回と同じですが、平成16年度における各指定地域内事業場の特定排出水の濃度(年間平均)が、C値以下の場合は、当然これは改善する必要がないので、16年度年平均濃度のままとしました。C値を超過する場合は、C値まで年平均濃度が改善されるものとしました。
 前回は、2の試算結果と留意事項を分けていたのですが、今回はあわせて書いております。次ページ以降に試算結果を示しております。留意点は次のとおりです。
 試算は、指定地域内事業場について行っております。指定地域内事業場以外の負荷は計算に入れておりません。第6次総量規制の実施により、指定地域全体において、下水道整備などさまざまな対策を進めることで、全体的に汚濁負荷の削減が図られるものとしております。
 2番目ですが、東京湾、大阪湾では、指定地域内事業場に占める生活排水の割合が多くなっておりますので、製造業等の負荷の削減が目立たない結果になっています。
 ケース2については、全都府県がC値の範囲の下限が採用するという極端な条件を想定しております。
 最後ですが、総量削減基本方針は年平均負荷量で示しておりますので、ここでは年平均濃度で試算をしました。総量規制基準は毎日適用されますので、指定地域内事業場が常にC値の範囲で操業するとするならば、その年平均濃度はC値をさらに下回ることとなります。したがって、各ケースによる試算結果よりはさらに負荷が削減されることとなるということで、コメントをまとめております。
 以上です。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。
 今の資料に関しまして、何かご質問等ございますでしょうか。
 これは前回お示しいただいて、その改正版ということになります。
 これは前回と比べてものすごく変わったというところはないですよね。

○高橋閉鎖性海域対策室長 後ろのデータ自体は変わっておりません。誤解がないように前提条件をしっかり書いたということでございます。これでよろしければ前回の資料と差しかえて、これをホームページに掲載するということにさせていただきたいと思います。

○岡田委員長 わかりました。
 それでは、よろしいですね。
 どうもありがとうございました。
 あと、事務局から何かございますか。

○高橋閉鎖性海域対策室長 以上でございます。

○岡田委員長 それでは、以上をもちまして、本日の専門委員会を終了させていただきます。どうも長い間、ご審議ありがとうございました。

午前11時22分閉会

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