中央環境審議会水環境部会 総量規制専門委員会(第2回)議事録

日時

平成16年7月7日開催

場所

環境省水環境部

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    (1) 水質及び水質汚濁による障害の推移
    (2) 指定水域における水質汚濁のメカニズム

    (3)

    水質予測シミュレーションについて
    (4) その他
  3. 閉会

配付資料

1. 総量規制専門委員会委員名簿
2-1. 指定水域における水質の推移
2-2. 東京湾の過去の水質
2-3. 東京湾、伊勢湾及び大阪湾における貧酸素水塊の発生状況
2-4. 東京湾における底生生物の生息状況
2-5. 赤潮及び青潮の発生件数の推移
3. 水質汚濁メカニズムの検討について
3-1. 指定水域のCOD濃度の寄与度について
3-2. 底泥からの窒素、燐の溶出について
3-3. 干潟における水質浄化機能
3-4. 漁業による海域からの窒素及び燐の回収
4. 水質予測シミュレーションについて(参考資料)

   

総量規制専門委員会委員名簿

委員長  岡田 光正  広島大学大学院工学研究科長・工学部長
専門委員  河村 清史  埼玉県環境科学国際センター研究所長
   木幡 邦男  (独)国立環境研究所流域圏環境管理研究プロジェクト
     海域環境管理研究チーム総合研究官
   齋藤 雅典   (独)農業環境技術研究所化学環境部長
   高橋 正宏  国土交通省国土技術政策総合研究所下水道研究部長
   中村 由行  (独)港湾空港技術研究所海洋・水工部沿岸生態研究室長
   平沢  泉  早稲田大学理工学部応用化学科教授
   細見 正明  東京農工大学工学部化学システム工学科教授
   松田  治  広島大学名誉教授
   宮崎  章  (独)産業技術総合研究所つくば西事業所管理監
     産学官連携コーディネータ

議事録

午後1時30分開会

○坂川閉鎖性海域対策室長 それでは定刻となりましたので、ただいまから第2回総量規制専門委員会を開催いたします。
 本日は、お忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。まず最初に、事務局に人事異動がございましたのでご紹介させていただきます。
 水環境部長の甲村でございます。

○甲村水環境部長 水環境部長の甲村でございます。よろしくお願いいたします。新聞でもちょこっと出ていたわけですけれども、小泉総理が各省庁たこつぼになってはいけないということで、課長クラス以上1割を目安に交流しろというようなことで国土交通省からこちらの方の環境省の方にまいりました。
 もともと水関係につきましては第3回世界水フォーラム以来、関係省庁緊密に連携をとりながらやっておりまして、あえて交流する必要もないかなとは思う部分があるわけでございますけれども。従来、私どちらかというと治水だとかあるいは水資源開発の方をやっておりましたので、また環境面についても勉強していきたいと思いますので、よろしくご指導方お願いいたします。

○坂川閉鎖性海域対策室長 それから、水環境管理課長の太田でございます。

○太田水環境管理課長 太田でございます。よろしくお願いします。

○坂川閉鎖性海域対策室長 それでは最初に、資料の確認をさせていただきます。本日の資料は議事次第が1枚ございまして、その下の方に配布資料一覧が書かれております。ここにありますように、まず資料1が委員名簿でございます。資料2-1が横長の大きな紙になっておりますけれども、「指定水域における水質の推移」、資料2-2が「東京湾の過去の水質」、2-3が「東京湾、伊勢湾及び大阪湾における貧酸素水塊の発生状況」、2-4が「東京湾における底生生物の生息状況」、2-5が「赤潮及び青潮の発生件数の推移」。
 資料3が「水質汚濁メカニズムの検討について」、3-1が「指定水域のCOD濃度の寄与度について」、3-2が「底泥からの窒素、燐の溶出について」、3-3が「干潟における水質浄化機能」、3-4が「漁業による海域からの窒素及び燐の回収」、資料4が「水質予測シミュレーションについて」、本日の資料は以上でございます。
 それでは、岡田委員長に議事の進行をお願いいたします。

○岡田委員長 それでは始めたいと思います。本日は、お暑いところをお集まりいただきましてありがとうございました。今日は環境省の指示によりまして、できる限り軽装でということになっておりますので、多くの委員の先生方ノーネクタイということでやっていますので、傍聴の方々ももしよろしければ軽装ということで結構でございます。
 それでは、早速始めたいと思います。最初に議題の1、「水質及び水質汚濁による障害の推移について」ということで事務局よりご説明をお願いいたします。

○秋山室長補佐 閉鎖性海域対策室の秋山といいます。よろしくお願いします。座って説明させていただきます。
 私の方は資料2について説明させていただきたいと思います。資料2-1をごらんください。
これは指定水域における水質の推移ということで過去のデータを整理しまして、濃度の分布をコンターで表してみました。集計した資料としましては環境省が行っております広域総合水質調査のデータを使っております。調査自体は1978年から実施しておりますが、調査地点が現在と異なったりしておりますので、比較できる1982年からデータを使っております。単年ですと変動が大きいですので3年間平均で比較をしております。
 1ページをごらんください。これが東京湾のCODを比較したものです。凡例をつけておりますが、薄い青が濃度が低い方、赤い方が濃度が高い方です。一目瞭然だと思いますが、非常に濃度が改善されてきているということです。東京湾の、ちょっと色がわかりにくいのですが、一番北の端の方であるとか北西にあるところ、ちょっとここは赤でも一番濃い赤になっているのですが、ちょっとコピーの具合が悪くてわかりにくいのですが、そういうところもきれいに消えてきていると。若干赤潮による影響が残って出ますけれども、基本的には非常に改善がされているということです。ただし環境基準の達成率は上がっていないという状況です。
 2ページをごらんください。これは窒素の状況です。これも同じように赤い方が濃度が高くて、緑がいいという報告なのですが、先ほどのCODほどはっきりとはしませんが、1個1個よく見ていきますと全般的に赤が減って、青なり緑が増えていくということで、これも全般的に改善はされているという状況がわかると思います。
 3ページをごらんください。これは燐の状況です。これも窒素と同じようなことがいえまして、全般的に改善がされていると。CODほどはっきりしないけれども全般的に改善がみられていると。そういうことがあると思います。
 4ページですが、これが透明度の状況です。これを見ていただきますと真ん中あたりに緑がふえておりますので、基本的にはよくなっているということがわかると思うのですが、若干透明度、数字が小さい方が悪いわけですが、数字が悪いところが奥の方にふえているという状況です。
 5ページ、これは低層のDOの状況です。低層のDOが問題になりますのが、夏場ですので、これは夏場のみのデータです。ですから各季節の分のうち、夏場だけを集計したものです。これについては後ほどもっと詳しいデータを紹介させていただきますので、説明はこれぐらいにさせていただきたいと思います。東京湾については以上のように低層のDOを除きまして基本的には改善傾向が明らかにみられていると、そういうことがわかると思います。
 6ページをごらんください。これが伊勢湾の状況です。伊勢湾の場合、東京湾ほどはっきりとした傾向が見えません。三河湾の方を見ますと改善の傾向がみられると思うんですが、伊勢湾の奥の方については全体的に悪化している傾向になります。で、湾口の方については色はあまり変わらないのですが、数字を一つひとつ見ますと若干改善がされているという状況です。
 資料の7ページが窒素の状況です。これは見ていきますと、全体的に奥の方はよくなっているのですが、一つひとつ数字を見ていきますと全体的に悪化しているという状況です。
 8ページへいきまして、これが燐の状況です。燐については全体的に改善がされているという状況です。ただし、奥の方で一部数字が悪化しているという状況です。透明度ですが、全体としては改善されていますが、一部奥の方で悪化している地域があるという状況です。
 最後に低層のDOの状況ですが、これも絵では改善されているように見えますけれども、これも別の資料で詳しく説明させていただきたいと思います。
 11ページからがちょっと大きいのですが、瀬戸内海の状況です。絵が大きくて非常にわかりずらいのですが、大阪湾とあと播磨灘については改善の傾向がはっきりみられるというふうに思います。ただし、瀬戸内海の中央部あたりでは若干色が濃くなっているということがわかると思います。それと豊後水道あたりなんですが、色としてはあまり変わっていないのですが、1つ1つの数字を見ていきますと、若干悪化している傾向にあるということがわかります。
 12ページにいきまして、これは窒素ですが、播磨灘あたりでは緑色がふえておりますので、悪化しているという状況です。それとCODと同じように瀬戸内海の中央部でも薄い青が消えて青色が濃くなっておりますので、このあたりも悪化しているという状況です。豊後水道あたりにつきましては、色としては変わっていないのですが、1つ1つの数字を見ていきますと、これは全体としてはよくなっているのではないかなというふうに思います。
 13ページにいきまして、これが燐ですが、これも窒素と同じような傾向でして、播磨灘あたりの燐が最近悪化の傾向にあります。豊後水道あたりは色は変わっていませんけれども、水質としては最近若干は改善傾向にあるという傾向が見られます。透明度ですが、透明度につきましては全体としては改善がされていると。ただし、湾の奥などで一部悪化しているところがあるという、そういう状況です。
 15ページ、最後にいきましてこれが低層のDOですが、赤い方がDOが多くていい方ですから基本的には昔も今もあまり変わっていないという、そういう状況です。以上がCODとDOの位置の説明です。
 続きまして、資料2-2に入ります。前回、第1回の委員会で過去の水質、各水域の水質を説明したのですが、昭和53年以降のデータで説明しております。今回は、さらに昔にさかのぼりまして以前がどうだったのかを見てみました。水質汚濁防止法施行前に各県の水産試験場のデータがありますので、それと水質汚濁防止法に基づく常時監視の測定点、それが近い点をピックアップしまして、そのピックアップした点についてのみ比較をしてみました。
 1ページのこの地図の中で黒い点が水質汚濁防止法の常時監視の地点で、それと同じ近い地点ということで白マルも水産試験場で行っている地点、これを同じ地点とみなしましてピックアップをしております。
 2ページにそれのグラフが出ております。これでいきますと、昭和40年ぐらいまでは数字が低かったのですが、それから水質悪化の傾向に入りまして1975年、昭和50年ぐらいがピークとなっております。それから改善の傾向にあるのですが、最近は横ばいにあると、そういう状況になっております。改善はされていますけれども、まだ1965年ぐらいのレベルには遠いという状況です。これが資料の2-2の説明です。
 次に資料2-3です。先ほど資料2-1で低層のDOの状況についてはさらに説明をすると申し上げたのですが、それがこの資料です。資料2-3の1ページをごらんいただきたいと思います。東京湾につきましては千葉県の水産研究センターが貧酸素水塊情報をインターネットで公開しております。水産試験場のデータあるいは関係機関のデータを合せまして、それを逐次公開しております。ですから地点数が日によって変わっております。使えるデータは何でも使うという感じで集計しておりますので、日によって地点数が変わっております。それと色なんですが、ここの色は赤い方が酸素が豊富で、青い方が酸素が少ないということを表しております。青潮の原因になりますので青い方を酸素が少ない方とみなしております。それと単位なのですが、下の方に書いておりますけれども mg/L ではなく、 ml/L になっております。若干注意が必要だと思います。それと字が小さくて恐縮なんですが、順番としましては左上から横にいきます。その次が2段目の左端にいきまして右にいくと。最後下の段にいって、左から右にいくと。横横に進んでいくふうに見ていただければと思います。
 平成15年度の状況なんですが、最初に貧酸素水塊が発見されたのが4月28日で2段目の左端です。東京湾の中央あたりに青い色が見えると思います。最後に貧酸素水塊が消えたのが2ページの一番右下の12月3日です。これが貧酸素水塊が観測されなくなった日になります。その左側の11月5日までは貧酸素水塊が東京湾で発生していたと。その貧酸素水塊が場所を変え、濃度を変え移動していったという状況です。これは平面なんですが、断面でみたのが3ページになります。
 3ページの左下のところに断面をとった調査地点の図を載せておりますが、最初に貧酸素水塊が発生した4月28日なんですが、これはその図で一番右上になります。ちょっとわかりずらいのですが、左から3分の1ぐらいの一番低層のところに若干青い色が見えるのかなと思います。断面とっているのと発生している場所が若干ずれているのだと思いますが、4月28日は一番右端になります。最大となったのが9月8日です。下から2段目の右から2つ目のところがそうです。青い色がふえているというのがわかると思います。これを経時的な変化をみましたのが3ページの右下の図4です。鉛直断面の貧酸素水塊の面積比率を表しております。比率として赤い色が昨年のですが、63%を占めたときがあります。ただし、それが継続する時間としては例年よりは短かったと、そういう状況でした。これが東京湾の昨年度の貧酸素水塊の状況です。
 続きまして4ページです。過去の分についてはそれほど整理されたものはないのですが、1980年、昭和55年のデータがありましたので紹介させていただきたいと思います。これは80年の7月、8月、9月、10月のものですが、ここの単位は mg/L です。これでいきますと、7月に千葉県側のところで1 mg/L の貧酸素水塊が発生しております。8月以降についてはそれほど明確な貧酸素水塊は発見はされておりません。ただ、2 ppmぐらいのものが隅の方に小さく見つかっていると、そういう状況です。ただ、当然、貧酸素水塊は気象状況によって変わりますし、測定日によってはかなり違いますので、昭和55年はたまたまそうなったのではないかなというふうに考えております。
 続きまして、次に伊勢湾の状況ですが、資料の5ページをごらんいただきたいと思います。これは底層だけではなしに表層あるいは10mも併せて載せております。昨年度の最初が6月9日から始まっているデータです。右端を見ていただきますと、6月9日の時点で湾の中央部に貧酸素水塊が発生しております。6月から6ページの10月までずっと貧酸素水塊が継続しているというそういう状況です。ただし、当然のことながら表層については酸素が十分あるということでした。
 続きまして、伊勢湾の過去のデータですが、これはかなり古いデータがございまして7ページにいきますが、昭和42年からのデータがありました。左上ですが、42年の6月13日から15日、ここから始まっておりますが、大体2カ月おきに整理をしております。7ページの左上ですと、これは単位が ml/L ですが、6月時点で湾の中央部に2 ml/L になっております。8月では0.5程度になっていると。10月もそれが継続して12月にはかなり改善されてきているという、そういう状況です。年が明けて43年2月にはまったく消えていると。で、5月に3 ml/L 程度までに落ちてきたと。で、6月には、左下ですが、1 ml/L に落ち込んだと。そういう状況がずっと繰り返されております。
 続きまして9ページですが、これは大阪湾の状況です。ここは単位が mg/L ではなしに飽和度(%)で表しております。9ページが平成14年の状況ですが、これは順番が横でなしに縦に見ていくのですが、左上から左下に縦に見ていくわけですが、6月3日あたりで酸素飽和度が8%ぐらいの状況が表れて、6月17日で20%を切ると。一番上の真ん中にいきまして、7月1日でも同じような状況で7月18日でこれは芦屋あたりですか、10%以下の地域が現われたと、そういう状況になっております。
 10ページが昭和50年、1975年の状況です。これは順番が縦でなく横に見ていくわけですが、6月21日に30%の水域が現れると。2段目にいきまして7月4日に10%以下の水域が現れて、7月12日に10%以下の水域が現れるということで、それがずっと継続しているという状況です。8月には若干改善されますけれども、また9月には貧酸素水塊が発生しているということです。
 伊勢湾につきましては愛知県の水産試験場がデータを集計してそれを使ってシミュレーションモデルをつくっております。平成7年度のデータを使って作成したものです。先ほど説明しましたように貧酸素水塊がかなり移動しますので、その状況がムービーになっておりますので非常によくわかると思います。
(パワーポイント)

○繁本室長補佐 右側の画面をごらんいただきますとDOが2.8以下の水塊がどのように発生しているかといったことがよくわかるようになっています。左側の画面は、その全体のDOなどを表しております。
 今、9月の画面に入りました。9月になりますと、もう伊勢湾の奥全体でかなり大規模な貧酸素水塊が発生している状況です。
 10月に今入りました。
 このムービーは実際に水産試験場が観測したデータを使って再現しているものでありまして、愛知の水産試験場の鈴木先生にいただいたものですが、鈴木先生によりますと、伊勢湾の方ではかなり観測結果をシミュレーションの計算で再現することができていると。一方、三河湾については観測結果よりも計算の方が貧酸素水塊の発生が小さくなっているというふうにおっしゃっていました。発生状況が6月12月まで連続的に再現されていますので、どういった状況になっているかということがおわかりになるかと思います。

○秋山室長補佐 そうしましたらすみません、途中ですが資料2-4に入りたいと思います。資料2-4は東京湾における底生生物の生息状況を表したものです。これは広域総合水質調査のデータを使っております。上の左側が昨年度の夏季の状況、右側が冬季、2月の状況です。数字の左側が個体数、右側、分母側が種類数になっております。東京湾の真ん中ですと種類数、個体数ともゼロになってしまっているという状況です。
 そのときのDOを見てみますと、下側ですが、当然のことながら中央部では濃度が非常に低い状況になっています。冬季ですが、DOは当然回復しているのですが、生物数は湾の中央部では低いまま、ゼロではないですが低い状態になっているということです。
 続きまして2ページにいきまして図3ですが、これ平成元年の状況です。これも同じように元年の8月ですと湾の中央部では生物の個体数がゼロということになっております。さらにさかのぼりまして昭和58年を2ページの下側に載せておりますが、網かけをしているところの種類数がゼロ、無生物の領域です。春も秋も冬も生物がゼロの水域が見られると、当然夏場はその水域が大きいという状況です。ですから平成15年度とほぼ同じ状況というふうに思われます。
 続きまして資料の2-5ですが、瀬戸内海の赤潮と青潮の状況です。前回、昭和53年以降のデータを出したのですが、さらにさかのぼってみました。すみません、前回48年以降を出しておりますが、さらに古いデータを探しまして出しております。やはり昭和53年ぐらいがピークになって、それから発生件数が減っていますが、最近は横ばいという状況です。
 下側が東京湾の青潮の発生件数です。前回、昭和54年以降のデータを出しておりますが、さらに古いデータがありましたので載せております。この場合、本当に発生したらどうだというのが昔の状況ですとわからないこともあるのですが、データとしては昭和45年に大規模な発生がみられているという状況です。最近は大体横ばい状況が続いているということです。
 資料2につきましては以上です。

○岡田委員長 はい、どうもありがとうございました。それでは今までの水質の推移に関するところ、それから貧酸素水塊並びに底生生物と赤潮、青潮の発生件数等の情報がご紹介されましたけれども、何かご質問、ご意見等ございましたらお願いいたします。

○松田委員 松田でございますけれども、資料の2-1で水質の変化が80年代の当初と2000年から2003年の間でどのように変化したかわかりやすく表示されているんですけれども、この委員会の議論では、やはり負荷との関係で論議しておりますので、その間に負荷の方がどのように変わったかというのが同時にわかるように示していただけないかなと思うんです。
 例えば瀬戸内海の場合、窒素の削減状況と燐の削減状況かなり違っていますので、この燐の分と窒素の分と同じようには見れないと思うんですね。ですから、できれば何かこの間の変化、すなわち始めの3年間とあとの3年間で負荷がどのように変わったかということも同時にわかるようにご検討していただければと思うんですが。

○岡田委員長 はい、ありがとうございました。では、事務局の方から。

○坂川閉鎖性海域対策室長 負荷量の推移は前回もお示ししましたけれども、確かにこういった図と合せて見た方がもっとわかりやすいと思いますので、そういう作業をちょっとこれからやりたいと思います。

○岡田委員長 どういうふうにするかはなかなかむずかしいかもしれませんが。

○松田委員 数値でもいいんじゃないかなと思うんですけれどもね。

○岡田委員長 そうですね、数値でやりますか。ちょっとこれ考えて工夫してください。いろんなやり方あると思いますから。ありがとうございました。
 はい、どうぞ。

○河村委員 埼玉県の河村ですけれども。先ほどのご質問とちょっと近いかもしれませんけれども、資料2-2の裏側の水質で先ほどのご説明で1965年、これでいうと68年ぐらいでもいいでしょうけれども、それから70年の初期に急激に上がっておりますよね。ですから、これも何かそれなりに今理由はおわかりなんでしょうが、特にこれも負荷と絡むんじゃないかと思うんですけれども。

○坂川閉鎖性海域対策室長 なかなか理由は定量的にはちょっとむずかしいんですけれども、やはり一般的には昭和40年代ぐらいにかなり汚濁負荷量が増えて、東京湾の水質汚濁も進んだ時代でありますので、そういったことがこのデータから裏付けられたのではないかというふうに考えております。 また1970年代から法律でもって水質汚濁対策、排水規制が始まりました。1979年から総量規制が始まっておりますから、そういうものの効果がだんだん出てきているのかなと。つまり水質汚濁が進むところを進まないようにして、その上で若干改善してきているのではないかというふうに考えております。

○河村委員 40年代の前半ですよね、上がり始めというのは。そういう意味では経済成長みたいなことが表れるというふうに判断してよろしいでしょうね。

○坂川閉鎖性海域対策室長 おそらくそういうことではないかと。経済成長と、あとおそらく人口もこのあたりで増えていると思いますので、いろいろな汚濁負荷がこの時期に増えたのだろうというふうに想像しております。

○岡田委員長 よろしいですか。

○河村委員 はい。

○岡田委員長 じゃ、これももし可能だったら負荷量と先ほどの松田先生のご指摘と同じように、ありますかね。探してみてください。全体とは申し上げにくいところありますから。ありがとうございました。ほかにございますでしょうか。
 はい、どうぞ。

○平沢委員 同じような質問になってしまうかと存じますけれども、東京湾についてはCODが改善の傾向があると。伊勢湾、瀬戸内については微妙だというようなご発言があったのですけれども、その辺の地域性と性質の関係とCOD削減効果との関係です。当初から問題になっているようにCODがあまり変わっていないというところの要因が地域性とも関連していえるといいなというのが提案です。
 それから同じく東京湾についてCODが改善されたと。ところが先ほどの底生生物を見ると必ずしも改善されていない。その辺どういうふうに考えればいいのかというのが非常に理解しにくいところがあるので、もし説明してくれたらありがたいのですけれども。

○坂川閉鎖性海域対策室長 まず1点目なんですが、次の議題のところでご説明したいと思っていますが、やはり東京湾とそれから伊勢湾なり瀬戸内海を比べますと、この陸域負荷が与える影響の度合いというものが少し違っているんじゃないかというふうに思っていまして、そういう意味で東京湾の場合には陸域負荷の影響が非常に大きい。そこで汚濁負荷を削減すると水質の改善にも表れやすいということなのではないだろうかと。その他の海域、伊勢湾、瀬戸内海はその辺が少し表れにくい構造になっているんじゃないかというふうに考えています。
 それから2点目の生物に関しましては、残念ながらこの生物の生息状況というものがあまり以前は詳しく調べられていないということもありまして、また現在もそんなに詳しく調べられているわけではないものですから、データがあまり十分にないのでなかなか比較するのはむずかしいかなというふうに思っています。ひよっとしたら、ある程度改善があるのかもしれませんが、そこまでなかなかデータとして把握できないという状況でございまして、今日ご説明できるのは、現在もまた20年ぐらい前もいずれも特に夏場、生物があまりいない状況、そういう海域があったということぐらいではないかと思っています。

○岡田委員長 ありがとうございました。ほかにございますか。
  はい、どうぞ。

○木幡委員 大変きれいにデータをまとめられたと思うんですが、この今対象にしている海域だけではなくて、もう少し広く見てその沿岸とかあるいは外洋で同じようなトレンドがあるのでしょうか。と申しますのは、先ほどの2-1を見せていただいて、内容は一番奥の汚濁の一番ひどいところは少し改善したように見えるんですけれども、湾口の方ではそれほど改善していないというふうに見えます。あるいは逆に少し悪くなっているかもしれない。
 そうすると、そことつながったもう少し外側の海が長期的にみてどんなふうになっているのかな。場合によると今問題にしている内湾の汚濁が実は知らないうちに外側まで広がっているのではないか。そういうふうにちょっと危惧するものですから、もしできたらそういった、実は私も調べたんですけれども、なかなかないんですが、もしできたら、もう少しそういうところのデータをちょっと探していただけるといいなと思います。例えば日本近海調査とか何かほかの部局でやられているようなものもあるんじゃないかと思います。
 それからあと、先ほど話題になりました生物ですけれども、環境を見るのだと確かに底生生物とかそういうのは非常に大事でいいと思うのですが、別の言い方をすると、例えば水産の方で何か変化があったかどうか。そういった資料はないんでしょうか。この2点をちょっとお願いいたします。

○秋山室長補佐 まず1点目なんですが、前回の第5次のときの専門委員会の資料で汚濁濃度に対する寄与度を出しているんですけれども、そのときのバックグラウンドを当時は0.83 mg/L CODですね、設定しております。それは先ほど先生ご指摘いただいた調査結果のデータを使っているわけですけれども、日本近海海洋汚染実態調査報告書ですね。このデータを使っているわけですが、今回はバックグラウンドを0.97に設定しております。最近のデータでは0.83から0.97に若干、日本近海のデータが悪化しているという状況が見られております。
 あと漁獲の変化なんですけれども、資料の3-4で「漁業による海域からの窒素及び燐の回収」というところでいろんな水産統計をあたってみたのですが、今現在、それの詳しい解析までのことはできていない状況です。要するに魚種の変化と環境との関係については解析はまだできておりません。

○岡田委員長 よろしいですか。もう少しできたらしましょうか。魚種の変化。魚種の変化は整理してあったんでしたっけ。

○秋山室長補佐 今日は用意しておりませんけれども、それについてはデータがあることはありますので、それの解析まではしていませんけれども、データとしては出せます。

○岡田委員長 どうしましょう。

○木幡委員 できる限り。

○岡田委員長 有明なんかずいぶんていねいにありますよね。同じようにあるかどうかは別にしてね。では、できる限りで。

○秋山室長補佐 できますので、はい。

○岡田委員長 ありがとうございました。ほかにございますでしょうか。
 はい、どうぞ。

○齋藤委員 農業環境技術研究所の齋藤でございますけれども。最初の松田先生のご質問と非常に関係するのですけれども、先ほどの瀬戸内のというか播磨灘で水質悪化傾向があるとかですね、前回いただいた資料では瀬戸内全体での発生負荷という形で合計で表されているので、あれを地域別に表すとかですね。それから主要河川の水質調査のデータもあるかと思うんですけれども、そうした流入する主要河川の水質から見たときにこういった現象をどの程度、先ほどの室長の陸域負荷との関係で説明できるものが何か、最初の松田先生のご質問をサポートする資料について、そういった解析も付けていただければありがたいかなと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。これよろしいですね。では、お願いいたします。
 ほかにございますでしょうか。では、よろしければ次の議題に。今いろいろご指摘あった点は可能な限り事務局で整理していただきますようにお願いいたします。
 それでは、次の議題「水質汚濁のメカニズムについて」というところにいきたいと思います。それでは事務局からご説明をお願いいたします。

○坂川閉鎖性海域対策室長 それでは、まず資料3をごらんいただきたいと思います。この資料3の裏のページに前回もお出しした資料から1ページ分だけ切り出してきたものでありますが、ちょうど5年前の第5次総量規制を検討した際の資料として東京湾、伊勢湾、瀬戸内海におけるCOD濃度、その内訳としてバックグラウンドと内部生産と陸域負荷、それから溶出、こういうふうに分けることができるのではないかと、5年前にこういう検討をしましたと。こういうことでご紹介をしたものでございます。この際には内部生産の割合がかなり高いということから、これを抑えるために窒素、燐についても削減しなければならないと。当時こういう議論があったわけでございます。
 そこで今回はこの資料をもとに、またこの資料の関係でいろいろ作業をしてみたわけでありますが、また1ページに戻っていただきまして、(1)から(4)のような作業をしました。まず最初に、このCOD濃度の寄与度について5年前と同じような作業をしました。その際、用いるデータを新しいものにしたということと、それから前回、底泥から溶出についてもう少し多いのではないかとか、もう少し詳しく調べてみるべきではないかというご意見もありましたので、そのようなことを検討しました。それから溶出だけではなくて沈降についても検討が必要ではないかというそういうご意見もありましたので、その辺を検討してみました。
 (2)が窒素、燐についても底泥からの溶出と沈降についてデータを確認したということであります。また、(3)において干潟における水質浄化機能、これがどの程度あって、それが以前と今とでどう変わってきているのかということの試算も行ないました。それから前回のご指摘で漁獲によりまして海域から窒素と燐が回収されているのではないか、これも把握しておく必要があるというご意見もありましたので、そのような作業をやってみたわけでございます。順次ご説明をしていきます。
 まず最初、資料の3-1でございますが、これはCOD濃度の寄与度についてもう一度新しいデータを使ってやってみましたということでありまして、2ページをちょっとごらんいただきたいと思います。2ページに2つ図がありまして、まず上の方からご説明をいたします。これは公共用水域水質測定結果、各都府県が行っております調査の結果をもとにして同じような作業をしてみたものでございますが、バックグラウンドが0.97となっておりまして、先ほどちょっとご説明をいたしましたけれども、前回5年前のときはこの0.97のところを0.83としていたわけであります。これは日本近海海洋汚染実態調査の結果を用いておりますが、日本近海の太平洋側の大体岸から200kmぐらい離れたところ、そこの平均的な濃度を使っておりますが、これが少し高くなっていたということであります。そして内部生産については前回と同じようにΔCOD法でもって割合を推定したということであります。
 そこでこのような結果になっているわけでありますが、それとともに今回下の図も併せて、図2も示しているわけでありますが、これは何が違うかといいますと、図2は元となっているデータが広域総合水質調査という環境省がこの総量規制の海域でもって調査をしているデータ、これで表したものでございます。この違いは前回もご説明いたしましたけれども、上の公共用水域水質測定結果の方が測定点が比較的沿岸部に多いというものでございまして、陸域からの影響を受けやすい地点が多くなっています。
 それに対して下の図の広域総合水質調査は、この水域の中にまんべんなくできるだけ均等になるように測定点を配置いたしまして、それでみているというものであります。ですから、若干傾向が違っておりまして、下の図の方は少し白い部分、つまり陸域COD負荷の影響と思われる割合が少なくなっているということであります。それから先ほどのところでもちょっとご説明しましたが、これをごらんいただきますと、東京湾がやはりこの白い部分、陸域負荷の割合が一番高くて、この図2で申し上げますと29%になっている。それが伊勢湾ですと20%、瀬戸内海全体ですと11%、上の図1の方でも20%ぐらいということで、そこが東京湾、伊勢湾、瀬戸内海で少し事情が違っているところではないだろうかというふうに考えているところであります。
 それから次に3ページにまいりますが、底泥からのCODの溶出量をどう取り扱うかということであります。5年前のときには全体のCOD濃度の中からバックグラウンドと内部生産を差し引きまして残りを陸域のCODの負荷と溶出というふうに考えたわけです。そして溶出量と陸域COD負荷の比が約1対9であったということから、一番右側の白い部分をさらに2つに分けたと。こういうふうになっているわけでありますが、そこでこのときに溶出量を求めた元となった調査報告書を見てみましたところ、同時に沈降量も測定していたということがわかりました。図2に示しますように実際に海の中では沈降があって、おそらく海底からまた巻き上げがあり、またさらに溶出もありというこういうような構造になっていると思いますけれども、ここでいうところの沈降と溶出について測定結果があったということでございます。そして上の帯グラフのような図をつくったときには、沈降は考慮されておらずに溶出だけが考えられていたということでありました。
 そこで4ページにその溶出と沈降の量をグラフに表したものを示しておりますけれども、単位は同じでありますが、縦軸の数字がだいぶ桁が違っておりまして、そこが注意が必要なんでありますけれども、沈降の方が溶出よりもかなり多いということがわかっていたわけであります。このようなことから考えますと、本来、底泥と水質との関係でいいますと、沈降とか巻き上げとか溶出、これらを全体的にとらえなければいけないというふうに考えられるわけでありまして、また底泥から溶出する有機物というのはその元をたどりますと、もともと陸域から流入した有機物または内部生産による有機物、そういったものがいったん沈降いたしまして、その後に溶出をしてくるものだろうと。こういうふうに考えますと、前回5年前に作業したように内部生産をいったん差し引いて、その上で陸域CODの中をまた溶出に分けるという作業は必ずしも適切ではなかったのではないだろうかというふうに考えております。
 そこで今回、2ページのグラフは、底泥からの溶出というものを含めなかったわけであります。ただ、底泥からの溶出というのはありますので、これについてはいったん水中から沈殿して除去されたものが、また時間遅れで水中に戻ってくるという現象であるというふうに考えられますので、そういう意味で汚濁負荷を削減してもすぐには水質が改善されない理由の1つになっているのではないだろうかと。そういう意味で非常に重要ではないかというふうに考えているところでございます。
 それから次に資料の3-2にまいりますが、これは窒素と燐についての溶出、それから沈降についての調査結果を整理したものでございます。いくつか調査が行われておりまして、それぞれご説明をいたしますけれども。まず1番が東京湾における窒素、燐の溶出に関する調査の概要でございまして、東京湾の中5地点で調査を行っています。調査時期が平成8年から9年にかけまして合計8回行っているというものであります。
 そして2ページに溶出の調査の方法を書いておりますが、このときは2つの方法でもって数字を出しています。1つが室内実験法とよばれるものでございまして、図2にありますような装置を使いまして、こういう形で現場から取ってきた底泥を入れまして、その上に現場の水を入れて、水温とDOを現場と同じような状況に保ちながら時間とともに窒素、燐の濃度がどう変わっていくかと。こういうような実験をして溶出を求めております。これが室内実験法と呼んでいるものであります。
 それから[2]番目の数理モデル法でありますが、これは底泥の比較的浅いところの間隙水に含まれる窒素、燐の濃度。それから海の底から1mぐらい上のところの水の中に含まれる窒素、燐の濃度。その濃度勾配を調べまして、それと合わせて Li&Gregory により示された拡散係数、そういう計算式を用いまして溶出速度を計算しています。この2つの方法でもって溶出を測定するということを行っております。
 その調査結果を3ページに示しておりますが、5地点の最小最大と平均値を求めておりますけれども、これをごらんいただきますと、やはり測定時期によってだいぶ違います。同じ時期でもかなり幅はありますけれども、季節によってもかなり違うというようなことでありまして、やはり夏場に多くて冬は比較的溶出は少ない。燐の方はもっとそれがクリアだと思いますけれども、夏場に多くて冬は少ないというようなそういう傾向がみられたわけであります。
 そしてこのような調査結果をもとにしまして、東京湾における溶出量を当時試算をしたわけでありまして、4ページであります。調査を行った月と行わなかった月があるわけですが、調査を行わなかった月に関しては、公共用水域水質測定結果による水温でありますとかDOの年間変動を参考にいたしまして、前後いずれかの月のデータをそのまま使ったり、または前後の月のデータの平均値を使いました。
 そして調査を行った5地点に対応するように東京湾を5つの区域に区分いたしまして、それぞれの面積を乗じて計算をしたというようなやり方であります。その結果、表3に示すように少し幅をもって計算結果が出ておりますけれども、これをエイヤと平均をいたしますと、窒素が38トン/日、燐が7トン/日ということであります。これを平成6年度の陸域負荷量と比較すると、窒素の場合には溶出が1で陸域負荷量は9、1対9。燐の場合には2対8というようなことで5年前に検討がされていたということであります。もちろん、これは年間平均的なものでありますので、例えば夏場だけみるともっと多いでしょうし、冬場だけみると溶出はもっと少ないということになるかと思っております。
 それから5ページは伊勢湾と大阪湾においても窒素、燐の溶出に関する同様な調査が行われております。ただ、東京湾のように何回も測定されたわけではございませんで、年間2回だけというところがちょっと違っているところでございますけれども、その調査結果を整理してみました。それが6ページでございます。表4に窒素、表5に燐を示しておりますが、いずれの湾においても夏場と冬場にそれぞれ行っているということでございます。そしてこの溶出量をみますと、東京湾と比較いたしますと東京湾と同じぐらいか少し少ないレベルという、大体そのぐらいの溶出速度になっております。
 次に8ページにまいりますが、8ページは先ほどCODの溶出と沈降に関する調査結果をご説明いたしましたけれども、それと同じ調査の中で窒素、燐についても測定をしております。その結果が9ページでございますが、窒素についてが表6でありまして、溶出に比べると沈降速度が高い。CODのように桁が大きく違うということはないわけでありますが、溶出に比べますと沈降が数倍の大きさになっているということであります。また燐についても同様であったということであります。
 10ページは、またこれは別の調査でございまして東京湾において沈降速度のみ測ったものというものがございました。この調査結果を一番下の表8に示しておりますけれども、先ほどの9ページの調査結果とあまり違わないような沈降速度になっております。
 そして11ページには今までご説明してまいりました東京湾における窒素、燐の溶出速度と沈降速度の平均的なものを表にまとめたものであります。調査によって調査地点も違いますし、また季節、調査の時期も違いますので直接比較するのはなかなかむずかしいと思いますけれども、大体この程度でございまして、調査によってそんなに大きく違うわけではないわけでありますが、溶出に比べると沈降の方が多いくらいかなというような感触をもっているところでございます。こういう形で窒素、燐についても溶出と沈降が調べられておりまして、先ほどの溶出のところについては前回5年前に陸域負荷に対する割合を算定したときに用いられたものでございます。

○秋山室長補佐 それでは続きまして資料の3-3について説明させていただきたいと思います。前回の委員会でご指摘のあった干潟における水質浄化機能について簡単な試算を行ってみました。
 3-3の1ページの(1)番のところですけれども、方法としましては、まず原単位を設定してそれに干潟の面積を掛けて浄化機能を出すと、そういう計算をしております。原単位なんですが、ここで考慮しました浄化機能というのは、CODについては生物の代謝によるものとしてカウントしました。窒素については脱窒によるものでしております。ですから、漁獲などによる生物の系外への移動、これは考慮はしておりません。したがって燐については系外への持ち出しがない限りは浄化されませんので、燐についてはここではカウントをしておりません。CODについては130から500 mgCOD/m2/dで、平均は315。窒素については最初はゼロ、脱窒はないというものから最大で150 mg/N/m2/d、平均が75と設定しております。
 設定の根拠なんですが、2ページをごらんください。いくつか文献を探したのですが、大体この6つぐらいの文献を使って算出しております。当然浄化機能というのは干潟によってかなり違いますので数字もかなり差があるわけですが、それと文献によっては浄化機能として生物の系外への持ち出しを考慮しているものもありますので、非常に困ったわけですが、一応CODにつきましては文献の浄化能としましては、最初が132、132といいますのは4番の文献の備考欄ですね。ここはエネルギー消費と有機物生産を分けてCODを出しておりましたけれども、このエネルギー消費のみの132から最大で749でした。生物の系外への移動を含むものでは198から749でしたので、大体4のデータから3分の2がエネルギー消費というふうに考えまして、按分しましてエネルギー消費分だけとしては130から500の範囲で平均が315ということで設定しております。
 窒素につきましては、浄化能は0.044、ほとんどないというものから222というものでした。浄化能で生物の浄化を含むというものがはっきりしないものもあるのですけれども、3番のデータで概ね7割が脱窒で残りが二枚貝漁獲とか鳥の底生生物採餌、そういったものというデータがありましたので、これから按分して窒素についてはゼロから150、平均75と設定しております。
 1ページに戻りまして、もう1つは干潟の面積なのですが、(3)番なんですけれども、干潟の面積として、干潟の場合は土地ではないのでなかなかはっきりとした数字がないのですが、一応ここでは以下のような文献のデータを使っております。これで見ていきますと、CODにつきまして東京湾で見てみますと、現在ですと1,000 haというデータがあります。これが1,000ではなく1,600というデータもあるのですが、一応参考とした資料で1,000となっておりますので1,000で計算しておりますけれども、括弧内に平成11年度の発生負荷量、それとの比率を書いております。分母はいずれも明治であっても1945年であっても平成11年での発生負荷量で比較をしております。比率で見ていきますと、明治後期で平均ですと17.3ぐらいだったものが、1983年ですと1.3%ぐらいまでに落ち込んでいるという状況です。窒素につきましては明治時代ですと4%ぐらい、現在は0.3%ぐらい、もうほとんど誤差範囲になってしまっているという状況です。
 伊勢湾の場合ですと、1955年ですとCODで7%ぐらいだったものが、現在では2.6%ぐらいです。窒素につきましては、1955年は2.6%だったものが現在は0.9%、これも誤差範囲になってしまっているということでした。瀬戸内海につきましては、CODですと平均で7.1%、現在は5.5%。窒素については1.9%、今は1.5%と、そういう状況です。考慮しますのは当然干潟のみですので、藻場などの浅海域はまったく考慮はしておりません。ですから、この計算というのは実際の浄化機能を過小評価している可能性があります。ですから、干潟などにおける水質浄化機能というのは指定水域の水質改善に一定の寄与はしているということがいえると思います。あるいは寄与していたというふうに思われます。
 続きまして資料の3-4です。これも前回ご指摘のあった漁業による窒素、燐の回収です。計算方法なんですが、ページ番号を打っていないので恐縮なんですが、裏側をごらんいただきたいと思います。上の方の表の下に算出根拠を出しております。まず漁獲量なんですが、データとしましては水産庁の方で集計をしているデータを使っております。ただ、水域や範囲が東京湾、伊勢湾、瀬戸内海それぞれ水質汚濁防止法でいう東京湾、伊勢湾、瀬戸内海と若干異なっております。
 例えば東京湾のところを見ていただきますと、[1]番の千葉県のところですが、東京湾地区というふうになっておりまして、富津市というふうになっておりますけれども、当然、水質汚濁防止法の東京湾はさらに外側までありますので、その辺がきっちり抜けております。瀬戸内海ですと響灘などが抜けているという状況です。ですから、概ね漁業でいう方の東京湾、伊勢湾、瀬戸内海というのは水質汚濁防止法よりも概ね小さくとらえているということになっております。ただし、これは注の2番に書いておりますけれども、漁獲量の統計値は属人統計ですので、当然船がこの水域外に出て獲るものが若干含まれている可能性があります。それが大きめにとられている方の要因になります。水域で見れば少なめにとられているのですが、漁に出る範囲が広がっているので、その分が多めにとられている可能性があります。
 もう1つは、窒素、燐の含有率なんですが、裏側の下から3分の1のところなんですが、漁業による窒素、燐の回収量ということで含有率を、海面漁業については魚体中の窒素を3%、燐を0.74%と設定しました。窒素については3%というのは、これの6.25倍がタンパク質になりますので。燐については一般的にいわれている栄養の成分からいきますと、高めにとっております。栄養成分でいきますと燐が0.2%ぐらいなんですが、こちらの場合は通常は食さない骨であるとか頭の部分とか内蔵も全部含んでおりますので、高めになっているものと思われます。文献データでは0.74%というふうになっておりました。
 それと東京湾、伊勢湾についてはのりなどが少ないのですが、瀬戸内海はのりとかきの養殖が非常に多いので、それも考慮しております。のりについては千葉県のデータから窒素を6.98、燐を0.65としています。かきは文献データから窒素1.76、燐を0.21%に設定をして計算をしております。それと先ほど説明を省略しましたが、漁獲量のうち養殖漁業ですが、これは基本的には考慮しておりません。ただし、瀬戸内海ののりとかきのみ考慮したということにしております。
 資料3-4の表に戻りまして計算結果を載せております。総量規制の目標年度あるいは基準年度である昭和54年、59年、元年、6年、11年、それぞれ分けて集計をしております。東京湾で見ていきますと、昭和54年当時は窒素で0.78、現在が0.68、約1%弱という状況です。燐につきましては発生負荷量に対して2~3%という状況です。伊勢湾ですが、回収率でいきますと2%台から4%台、燐につきましては若干多くて、多いときで10%ぐらい、少ないときで6%ぐらいという状況です。瀬戸内海なんですが、海面の漁業とのり養殖、かき養殖を分けております。合計値を資料裏側に載せておりまして、瀬戸内海の場合、窒素ですと以前一番高いころで7.6%、現在は5%弱という状況です。燐については非常に数字が大きくて15%から多いときで22%ぐらいだったということです。こういったことからしますと、漁業による窒素、燐の回収というのが、特に瀬戸内海については大きな影響を及ぼしているのではないかということがいえると思います。
 ページ番号を打っていませんが、2枚目が各水域の窒素、燐の回収率の推移です。一番上側に瀬戸内海がきて、真ん中に伊勢湾、一番下が東京湾というふうになっております。
 以上です。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。それでは今までの部分で何かご質問等ございましたらお願いいたします。

○高橋委員 前回ちょっと休みましたので初めてなんですけれども、基本的な質問で恐縮なんですけれども、資料3-1の参考資料の1のところにバックグラウンド、内部生産、それから陸域CODという図があって、前回そのCODの溶出はこのように計算したということで、この図の求め方としてここに書いてあるようにバックグラウンドを求めて内部生産を求めて、残りは陸域CODだとするということのようですけれども、この陸域CODというのは発生するCODの負荷と対応しているんですか。

○坂川閉鎖性海域対策室長 計算上、直接的にリンクしているものではないです。計算の仕方は今おっしゃったように平均濃度からバックグラウンドと内部生産によるものと思われるものを差し引いて、残りを陸域CODというふうに考えたということでありますから、陸域のCOD負荷の量はそれはそれで把握していますが、それとこことの数字の間に直接的に計算でリンクがあるわけではないです。

○高橋委員 そうすると、陸域CODの負荷削減効果がどれだけですというのは、どこで評価しているのですか。

○坂川閉鎖性海域対策室長 ですから、東京湾の場合、今ごらんいただいている3ページのこの図1でいきますと、東京湾の平均的なCODが3.1であったと。そのほかのバックグラウンドと内部生産を引いた残りの部分が陸域CODだと。5年前にそういうふうに考えたわけですね。底泥からの溶出も若干含まれますが。ですから、この28%が陸域CODの負荷であると。ですからここが増えれば水質は濃度が高くなるし、減れば水質濃度は改善されていくと。ただ、仮に陸域COD負荷がゼロになったとしてもCOD濃度がゼロになるわけではなくて、バックグラウンドは残りますし、それから内部生産も窒素、燐の濃度がもし変わらなければその分残ると。こういうふうに考えたのだろうと思います。

○岡田委員長 いいですか。

○高橋委員 あとでまたゆっくり聞きたいと思います。

○中村委員 港湾空港技術研究所の中村です。今、高橋委員からご質問がありましたので。ちょっと私も同じところが少しひっかかるところがありまして、こういうふうに考えたらどうかなということをちょっと考えているんですが、やはり今ある濃度だけからバックグラウンドを引いて内部生産を引いてということをすると、もうこれ以上議論ができないのですが、非常に単純なモデルでいいので、例えば湾の中を一つ完全混合の形のボックスだと考えて、入ってくるものとそれから水の中の生産と底泥とのやりとり、さらには外海とのやりとりというのをモデル化すれば、今のこの議論というのはもう少しはっきりしてくるのだろうと思いますし、当然、陸域からの負荷というのをコントリビューションがどれぐらいあって、それを引いた効果がどうなのかというのも非常にシンプルな経緯ではあるんだけれども、ある程度推定できるのではないかなと。定量化できる方法はやろうと思えばあるだろうと思います。
 関連していいますと、差し引きで陸域からの負荷というふうにされていますけれども、当然底泥とのやりとりのおつりみたいなところはここの中に入り込んでいるわけですので、そういうもの込みの量だというふうに理解する必要があるし、それから最近、特に溶存態のCODの寄与というのがだんだん増えてきているのではないかというふうな議論が、このあとで出てくるかもしれませんけれども、そういうふうな議論をするときには必要があれば懸濁態のCODと、それから溶けている溶存態のCODと、またさらに分けて今のような作業をすればもう少し溶出だけの寄与というのが、例えば溶存態はすごく効いてくるけれども、トータルにはあまり効いてこないかくるかというふうな、そういうふうなところまで議論が進められるかなと思います。
 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございました。

○宮崎委員 産業技術総合研究所の宮崎ですが、資料の3-2のところで、4ページですね。例えば東京湾における溶出量の試算ということで、陸域の負荷と底泥からの溶出量の比などが当時計算されていたわけですけれども、第5次の総量規制で窒素、燐の規制も入ってきているので、例えばこの第6次の総量規制で、例えば前回と同じような溶出量の試算を行おうとすると、そのあたりの5次の規制の効果といいますか、それもやっぱりある程度考慮に入れないといけないのではないかなと思うんですけれども、そのあたりのところはいかがでしょうか。

○坂川閉鎖性海域対策室長 5次のときから今ご説明ありましたように、窒素、燐の総量規制も行ってきておりまして、窒素と燐についても全体量を削減していくということで今取り組んでいるところでございます。そこでその負荷量がどのくらい削減されたのか。平成16年度においてどのくらい削減されるのかという、まだ16年度終わっていませんのである程度見込みにはなりますけれども、そういった数字もできるだけ早く算定して、それもまた踏まえてご議論をいただければというふうに思っております。ただ、一応予定といいましょうか、5年前につくった基本方針の中においては窒素、燐とも大幅に削減するということはなかなかむずかしくて、これは生活排水でいえば例えば下水道の整備であるとか、そういうところがやはり一定の限界がありますし、また産業界においても急に削減するというのはむずかしいという事情もありますから、可能な範囲で削減していくということになっておりますので、その結果として窒素、燐ともせいぜい1割ぐらいの削減ということが、5年前には見込まれていたということになっております。それが実際、どの程度削減されたのかというところの数字もできるだけ早く出した上で、またご検討いただければというふうに思っています。

○岡田委員長 はい、どうぞ。

○平沢委員 高橋委員と中村委員と同じ部分で、陸水の試算を実際の陸水のCODとの関連を示してほしいというのが1つです。それからあと、底泥からのCODの溶出量の取扱いなんですが、やはりこの法律の目指すところというのは赤潮削減というのが一つのキーワードです。そうすると、赤潮が起きる地域というのはかなり地域性があって、そこでの課題ということでいいますと、先ほど陸水の総量の負荷からいえば少ないと。計算上はそうですけれども、その地域で見れば先ほど燐の溶出量も非常に高く、夏場というところで見ればその一時期において非常に高濃度の燐が出てくる。それから有機物負荷も若干ある。しかも燐が生産を一時的にふやして赤潮になるということでいえば、負荷が少ないから無視するのではなくて、やっぱりその地域の燐の一時的な負荷とかそういう影響でどういうふうに赤潮が起こるのか。そういうところをきちっとやはり解明しないと、本質的な対策になっていかないのではないかなということで、これがそうなのかもしれないですけれども、地域性という観点からいうと、ちょっとこれでいいのかなという危惧がありました。
 それから漁業からの窒素、燐の回収というのは、私が前に質問した意図はそういうこともあったのでしょうけれども、養殖でして、養殖における課題をやっぱり改善するということで考えますと、養殖において確かに魚が窒素と燐を回収する面もあります。むしろ、餌ですね。餌を撒く。私この前テレビで見たらすごい量をまいていたので、それが例えば夏場だったらどうなるんだろうと。それからあと、糞ですね。排出物、そういうところの養殖地域でのいわゆるCODの発現というかその辺もやっぱり気にされないと、なかなか陸水負荷されてもどうのこうのというふうにいえないんじゃないのかな。そういう感じになってくると思います。

○岡田委員長 はい、どうぞ。

○坂川閉鎖性海域対策室長 まず、養殖の取扱いですけれども、今回は海から陸へ窒素、燐を取り上げる漁獲ということに着目して計算をいたしましたが、一方でおっしゃるように負荷も、養殖による餌の負荷というのもございますので、これは窒素、燐の発生負荷量の中に含めて現在算定しております。ですから、またこの専門委員会の中で、では、対策をどうやっていくのかということまでご議論いただくことになると思いますが、その段階では負荷の割合が実際どうなっているのかというところも、また合せましてご提示したいというふうに思っております。
 それからあと、中村委員の方から簡易なモデルでというふうなご指摘もありました。その点については、それはどういう方法が可能なのかちょっと教えていただければと思いますが、次の議題のところで水質シミュレーションについてのご説明もしたいと思っております。ですから、その中でできることもかなりあるんじゃないかと思いますが、それに加えてやる必要があるかどうかですね。またそれは検討させていただきたいと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。ほかにご質問等ございますか。
 では、よろしければ今シミュレーションの話も若干出てまいりましたので、水質シミュレーションモデルにつきまして事務局からご説明をお願いするということで、次に進めたいと思います。
 では、お願いいたします。

○繁本室長補佐 閉鎖性海域対策室の繁本でございます。座ったまま説明をさせていただきます。私の方からは資料4について説明をさせていただきます。
 資料4につきましては、「水質予測シミュレーションについて」ということでございまして、全体の構成は二部構成になっております。まずはじめには、第5次総量規制のあり方を検討したときに、どれぐらい負荷を減らせばどれぐらい水がきれいになるのだろうといったことについてシミュレーションを一回行っております。この概要について説明をさせていただきます。後半部分につきましては、今回新たなシミュレーションをやろうと思っておりますが、そのシミュレーションが昔やったシミュレーションとどう違うのかといったことについて説明をする予定でございます。
 それでは1ページをごらんください。ここには前回シミュレーション結果の概要が書いてあります。ここでは東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海を対象に、平成11年度の負荷量を基準としてどれぐらい負荷を下げれば水質がどう変わるのかということをケーススタディしました。ケースはCOD、窒素、燐をそれぞれ減らした場合にどれぐらい水質濃度が改善するか。またはCODと窒素、燐を合せて減らした場合に、どれぐらい水質濃度が改善するか。また、窒素、燐だけを減らした場合、水質濃度はどう改善するかと。こういったケースをやっております。
 ここでわかったことはCOD、全窒素、全燐、それぞれについてやはり流入負荷を減らせば水質はきれいになるということです。さらにわかったことはCODと全窒素、全燐を合せて合せ技で減らせば水質濃度の改善効果がもっと上がるんだと。そういったことがわかっております。その結果として平成11年度の基準値、発生負荷量の基準値の50%をさらに削減すれば環境基準は概ね達成されるだろうというような試算になっております。
 その結果が2ページ、3ページ、4ページ、5ページに示しております。2ページにはCOD、窒素、燐を10%、30%、50%減らした場合に環境基準の達成率がどのように変わるかということでございますが、上段がCOD、下段が全窒素、全燐でございます。一番右の列をごらんいただきますと、CODと窒素、燐を50%削減したときの環境基準の達成率が東京湾、伊勢湾、瀬戸内海についてごらんになっていただけます。ごらんになっていただきますと、東京湾についてはCOD90%、伊勢湾88%、瀬戸内海98%ほぼ達成という数字が得られております。全窒素、全燐につきましてはそれぞれ50%を削減した場合に、東京湾では83%、伊勢湾では71%、瀬戸内海では92%の環境基準の達成率が見込めるという結果になっております。
 3ページに移っていただきまして、ここでは実際に東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、3、4、5ページに濃度がどういうふうに変わるのかといったことを示しております。上に示しておりますのが11年度の現況再現結果でございます。その下にはCODだけを50%削減したケースを左側、合せ技がその下段の右側に示しておりますが、やはり負荷を削減すれば水はきれいになるんだというような結果が示されております。4ページ、5ページにつきましては伊勢湾と瀬戸内海についての結果ですが、同様の結果が得られております。
 それでは飛びまして6ページの方に移りたいと思います。ここでは今回やろうと思っております「新たな水質予測シミュレーションの概要」について説明をさせていただきます。5年前に一度シミュレーションをやっているわけですが、これまでの5年間にシミュレーション技術そのものがいろいろ進歩しております。こういった進歩を踏まえて今回もう一回どれぐらいの負荷を下げれば、どれぐらいの改善が見込めるのかといったシミュレーションをやりたいと考えております。(1)以下ですね、前回と今回のシミュレーションはどこが違うのだろうかといったことを説明しております。
 まず最初ですが、メッシュサイズを前回よりも小さくしております。前回は水平方向に1,000m×1,000mの格子メッシュでシミュレーションを行いました。今回新たなモデルでは大阪湾の場合、同じ格子メッシュですが、メッシュサイズを250m×250mにしておりまして、かなり小さくしております。東京湾につきましては、200m×200mから1,000m×1,000m、水深に応じてメッシュのサイズを変えるといった可変メッシュを用いております。ここでやろうとしていることは、可変メッシュでやろうとしていることは、浅いところは水の中で起きていることがより複雑で時間的にもダイナミックに変化しますので、より詳細な再現が必要でありましょうと。だから小さなメッシュになっております。より深いところは、湾口などの深いところは水の中の動きが浅いところに比べると大ざっぱですから、より大きなメッシュでも、同じ計算時間、ΔTで再現できるだろうということになっております。
 鉛直方向につきましては、前回流動では10層、水質では5層となっていましたが、今回、双方連続10層モデルでやる予定です。これによってより細かな地形の影響ですとか汚濁負荷の流入状況ですね。水質流入について反映させることができるということでございます。
 次ですが、[2]の年間非定常計算ですが、前回のモデルでは実は夏場しか計算しておりませんでした。しかも定常の計算法になっております。今回は1年を通して非定常の計算を行う予定です。これによりまして先ほどのお話に出ましたが、夏場に汚濁負荷がいっぱい入ったとき、水質がどうなるんだろうかとかあるいは上のメッシュを小さくしたこともありますし、地域的に局所的にどうなんだろうかといったことがより詳しく再現できると。降雨時の汚濁負荷とそこにありますが、そういったものが再現できるようになっております。
 3番目ですが、底泥からの、先ほども議論ありましたが、前回のモデルでは窒素、燐についてモデル上、一定のスピードで底泥から湧き上がってくるというようなモデルになっておりました。今回は一定のスピードで底泥から湧き上がってくるという前提条件とするのではなくて、底泥を例えば水温ですとか溶存酸素ですとかあるいは上から降ってくる有機物の沈降量に応じて、下から湧いてくるものとして計算します。ここが大きな違いになっております。詳細については参考資料を添付しております。
 次ですが、[4]の浅海域の浄化能力の算定ということですが、今回の専門委員会では自然の浄化能力を取り込んだ総合的な水環境改善対策というものが求められておりますので、今回、水質計算にこれを取り入れたいと考えております。
 7ページでございますが、ここでは「流入負荷量の算定モデルの向上」ということについて説明をさせていただきます。[1]から[4]のようにモデルそのものが非常に進歩して精緻なものになってきておりますので、それに合せてやっぱりモデルに与える負荷についても、より詳細に区分していく必要があるだろうというのが基本的な考え方です。
 8ページの上の方に図が示しておりまして、流入負荷の算定モデルという図があるので、ちょっと見にくくて申しわけないんですが、これとちょっと合せて説明したいと思います。ここでは陸域から発生する負荷量をABCDの4つにまず分けております。Aというのが8ページの図でいいますと、主要河川を経由して海に入って来る負荷でございます。ここに入ってくる負荷は点源もありますし、面源もありますし、後に出てきます合流式下水道からの越流とか、いろんなものがここに入ってくるわけですが、主要河川から海に入る負荷についてはこれで一括して整理します。
 次、Bでございますが、海域に直接負荷を排出する場、点源ですね。ここでは点源を扱っております。日排水量400トン以上の事業所につきましては、例えば連続測定が義務付けられたりもしておりますので、そういったデータを使って日単位の負荷量を、モデルに与える予定です。前回のモデルでは月単位の負荷を与えておりました。
 次、Cでございますが、今のAとB以外で図でいいますと黄色のエリアですね。黄色のエリアから主要河川以外の河川を通じて海に負荷を排出するものについて区分しております。ここについては点源もありますし、面源もあります。点源につきましてはBと同じように日単位の排出量のデータがあるところについては、日単位の負荷として整理をしております。それ以外については月単位で整理します。面源単位につきましては年間を通じて一定の流入負荷としております。
 次に陸域から発生の負荷量、最後Dでございますが、合流式下水道起源の雨天時負荷ということで整理しております。これについては前回モデルでは切り分けて算定をしておりませんでした。どういった整理をしていたかというと、川から入ってくる面源負荷と一緒になっていたという理解をしております。今回は国土交通省の方でやられております合流式下水道改善対策に関する調査という調査報告書をもとに、合流式下水道から越流する負荷を日単位で整理して、今回このモデルに与えようと考えております。
 以上が陸域から発生する負荷量でございますが、続きましてEの大気からの負荷量です。ここにつきましては、前回計算に入れておりませんでしたが、今回は酸性雨実態調査の結果をもとに、海面に直接降り注ぐ晴れの日と雨の日のそれぞれの負荷について入力しております。ちなみに陸域に降る雨については、これは主要河川なり中小河川を通じて海に入りますので、ここには入ってきません。先ほどのAとかCとかに入ってくる負荷になります。
 最後のFの底泥からの溶出でございますが、ここについては先ほど説明したとおりでございます。
 8ページに移りたいと思います。こういった進歩したシミュレーションモデルを使って、我々は何をしようかということが(2)に書いておりますが、ここでは2つほどケースを考えております。まずは先ほどから申し上げていますとおり、汚濁負荷量をどれぐらい削減すれば、どれぐらい水がきれいになるんだろうという見込みをつけるために、Case1としてさらなる汚濁負荷量の削減による水質改善効果についてやりたいと思います。Case2としましては、それプラス、ここでは干潟再生となっておりますが、浅海域の浄化能力をオンした形で水質計算をやればどれぐらい改善効果が上がるのかといったことをCase2でやろうと考えております。
 以上のケーススタディをもとにどういった結果をまとめようかというところが(3)に示されております。まず1つは何度も申し上げて恐縮ですが、汚濁負荷量の削減による水質改善効果がまずくると。次は貧酸素水塊の発生を抑制する効果、あるいは降雨時の汚濁負荷が水環境に及ぼす影響についてとりまとめたいと。今回、非定常の毎日毎日の水質予測計算をしますし、負荷についてもそれに合う形で整理しておりますので、またそのモデルでDOについても再現するものですから、例えば雨が降った日にどっと海域に負荷が入ることによって、有機物の沈降がどれぐらいふえて、結果として貧酸素水塊がどれぐらい発生するのかといったことが再現されるのです。そういった結果を見て、貧酸素水塊の発生を抑制する効果というものをまとめていきたいと。同様に降雨時の負荷の削減効果、こういったものも見ていきたいと考えています。
 最後4ポツ目ですが、これは先ほど議論にありました水質汚濁メカニズムに関係するところですが、モデルを計算する結果、どれぐらい陸域から負荷が入って、どれぐらい中で分解してあるいは沈降して、あるいは溶出してきてあるいはまた外洋から入ってきてというような物質収支がとれるわけですから、そういったものを踏まえてより詳細な水質汚濁メカニズムに関する議論の材料を計算の結果、整理していきたいと思っております。
 9ページ以降には参考としまして東京湾の水深図、10ページには先ほど説明しました東京湾の可変メッシュについて示しております。10ページをごらんいただきますと東京湾の浅い部分、湾奥についてはメッシュが小さくなっておりますが、湾口の水深の深いところはメッシュがより大きくなっているというのがよくおわかりになられるかと思います。11ページに大阪湾の水深図、12ページにつきましては、今回用いる大阪湾の格子メッシュの図を示しております。ここは250m×250mでございます。
 13ページには先ほど説明しました底泥フラックスモデルについての詳細な説明資料がございますが、このモデルの18ページをごらんになっていただきたいのですけれども、もともとこの底泥からの溶出モデルについては、環境省が平成7年から行ってきました底泥からの溶出に関する実態調査、データをすべて用いて国立環境研究所が開発したものであります。
 19ページに実際に室内実験から得られた溶出量と、このモデルを使って得られた計算値の縦と横の軸をとって並べた結果があります。平成7年度から今の環境省がやってきた室内実験の結果と新たに開発されたモデルの結果はよく合うということが、ページ19と20ページに示されております。 21ページ以降には参考2として「水質予測シミュレーションの基本モデルの構造について」示しております。ここは5次の水質総量規制で行った水質予測モデルと変らない三次元流動モデルの話と、あと生態系モデルの話を書いております。ここは前回と変らないので説明は省略させていただきたいと思います。
 以上です。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。それでは今ご説明のありましたシミュレーションモデルにつきまして、ご意見、ご質問、ご注文があるかもしれませんので、お願いいたします。

○平沢委員 非常にいいシミュレーションで5割削減したら技術的に達成するというような予測であったんですけれども、これはシミュレーションであって、あまり数字が一人歩きしてしまうと本当にそうなのというところがあるものですから、あくまで慎重に使ってほしいと。やっぱり私どももよくシミュレーションをやっていますけれども、シミュレーションは実際に起こったことを説明するのにはとりあえず向いていると。予測するのは非常に慎重に扱うべきだというふうに思います。
 私の希望としては、昭和51年ごろから今までに明らかに削減をしているわけでございますから、それをシミュレーションで本当にそれが、そのシミュレーションが妥当かどうかですね。過去のデータは実際のデータがあるわけですから、それを今までのシミュレーションである面で説明していただければ、それこそCODがなぜ下がらないのかとかそういうことも読み取れるだろうというふうに思いますので、ぜひ、それである程度妥当性が確かめられた上で予測をしていただきたい。
 細かい話は私もにわかに理解できない、よくあるやつだと思うんですけれども、結局どこが、一番簡単いえば先ほど中村先生がいわれた完全混合のモデルで入ってくる分と出てくる分でやれば、もっとわかりやすいイメージはあって全体の平均的な傾向はそれでもみえる。それはもうそんなすごいシミュレーションは要らないと思うので、それも併せてやっていただければなというふうに思います。
 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございました。昔の方はできますかね、そこそこにはやっているはずですけれどもね。先生がご指摘なのはずっと昔の話ですよね。

○平沢委員 そう、それからみると50%ぐらい削減しているから。それが水質に僕はあまり効いていないんじゃないかと思うので。同じようにできるような気はするんですけれども。

○岡田委員長 理屈は可能なはずです、もちろん。

○平沢委員 ええ、そうですね。

○繁本室長補佐 昔の水質濃度の改善について再現ということですが、要はどれぐらいデータが集められるかなんですね。現況再現で今我々が考えているのは、平成8年、11年とかそのあたりなんですけれども、それでもかなりデータを集めるのに苦労をしているのが正直なところなので、これが総量が始まった50年代とか、それよりも昔にさかのぼると、これはモデルそのものの現況作業はできないかもしれないんですけれども。

○平沢委員 逆にさかのぼって予測していくとかね。できないデータはあるかもしれないですけれども、ある範囲ではできるんじゃないかと思うんですよね。ただ、それが妥当かどうかという問題はあるかもしれないですけれども。本当はそこを説明したら本当のフェーズ的に読み取れるかと思うので、データもないからというのではなくて努力をしていただきたいと。

○繁本室長補佐 そうですね、了解いたしました。そこはこのモデルを開発しております渡辺先生に相談しつつ、検討していきたいと思います。

○岡田委員長 理屈はできるはずですけれども、データがなければ。でも、そこそこにあるはずですから、今、先生のご指摘はそんなに細かいところが合う、合わないとかそういうことではなくて、昔の負荷、要するに第5次、6次まで下げてきましたよね。その成果とそのシミュレーションがそこそこに合っているかどうかという……。

○平沢委員 それができればかなり説得力が。

○岡田委員長 はい、かなり説得力のあるということだと思いますが。お願いいたします。

○繁本室長補佐 はい、検討したいと思います。

○岡田委員長 ほかにございますでしょうか。

○河村委員 新しいシミュレーションに期待はしたいんですけれども、先ほどご説明ありました中の3ページのCODの予測、当時された予測ということなんですけれども、やっておられる時期が夏だけだということと、先ほどの資料2というのは年間だというようなこととか、いろいろ条件が違うと思うんですけれども。しかもその削減率とかも違うと思うんですけれども、削減することによって効果の表れる場所からいいますと、資料2では東京湾の北の方から下がってきているように見えます。これに対して、資料4の3ページの方でみると、千葉の方ですか、こちらの方はまだかなり汚濁が残っているようなというような形で、傾向的に必ずしも似ていないのかなと。実態とこのときのシミュレーションで表れて改善されるエリアといいますか、その辺のご検討は何かされておりますか。

○繁本室長補佐 平成11年度に行われたモデルでは削減率10、30、50として一律に千葉、神奈川、東京関係なくまんべんなく削減しているものですから。

○岡田委員長 地域性は出ないわけですね。

○繁本室長補佐 そうですね、おっしゃるとおりです。ですから、実際とこの計算結果がちょっとずれていることについてはそうだと思います。

○岡田委員長 よろしいですか。シミュレーションはどういう目的で使うかによりますので、要は50%という程度に負荷を下げなければ環境基準を達成することはむずかしいだろうという定性的な結論を出すのだったら、まあまあ今のものでも細かいことは言わなくていいと。総量規制50%下げろなんてことはなかなかできないところがあるのですが、その理念を示すという目的だったらそれほど細かいところにこだわらなくてもいいはずですから。
 ほかにございませんでしょうか。今度はちょっと私の方から。主要河川から海域に流入する負荷量はL-Q式でやるわけですよね。その河川に入っている事業所の負荷量のところは、これはどうなるんですか、今の状態で入っていますよね。

○繁本室長補佐 今の状態……。

○岡田委員長 今の状態、例えば河川に入っている事業所を何パーセント減らしたらという議論は直接にはやらずに全体として、例えば何パーセント減らしたらこうなるという程度の話ですよ。

○繁本室長補佐 Aの主要河川を経由する流入負荷については、L-Q式で毎日毎日出すわけですが、その中身ですね。

○岡田委員長 入っていますよね。

○繁本室長補佐 ここで出す流入負荷量とこの河川流域で発生する負荷量が同じものかという、まず、その検討が必要だと思うんですね。まずそれをやった上で削減するときには内訳も見つつやりたいと。

○岡田委員長 じゃ、連関とってあるわけですね。

○繁本室長補佐 そうですね。

○岡田委員長 はい、わかりました。結構です。
 先ほどご指摘のあったバックグラウンドとそれから内部生産の計算はこれで一応できますね。もう少し正確に。

○繁本室長補佐 はい。

○岡田委員長 それはせっかくのご指摘でできるはずですからお願いいたします。
 はい、どうぞ。

○中村委員 ちょっと聞き漏らしたかもしれませんが、今回新たなシミュレーションモデルで計算される対象の年は何年の年をされますか。

○繁本室長補佐 まず現況再現を考えているのが大阪湾では平成8年度を考えています。東京湾では平成11年度または平成12年度もしくは両方と。これは要はこのモデルがきちっと現象を再現できるか。その信頼性をベリフケーションするためのデータをたくさん集めないといけないんですね。そのデータが集まる年をできるだけ選びたいというふうに考えております。

○中村委員 なぜ、お聞きしたかというと、例えば去年を思い出していただければなんですけれども、去年はかなり冷夏でかなり特異な年だったのですが、選ばれた年が比較的、もちろんデータがあることは必要なんだけれども、気象条件をみてもその周辺で平均的な気象条件であるというのは必要なことだろうなと思いますので、それはご確認いただきたいと思います。
 それから境界条件というのはかなり汚濁負荷で大事だろうと思うのですが、特に最近の知見では川からあるいは陸から入ってくる負荷でも、雨天時にどれぐらい入ってくるか。特に合流式の場合には一度に入ってくるのはどれぐらいあるかというのは、かなり大きいそうだということが1つ。それから底泥からの溶出もたぶん酸素の条件で貧酸素になると急にドーンと出るということはある。
 それからここではちょっとあまり書いていないのですが、外海とのやりとりも必ずしも薄まるばっかりではなくて、深い方は結構栄養塩の濃度は高いですから場合によってはプラスが入ってくる、負荷の方にあるケースもある。それはかなり黒潮の接岸とか、やはり非定常的な現象としてドーンと入ってきたり、あまり入ってこなかったりということも起こるということで、それぞれやはり負荷がかなり非定常な現象として非常に大きくインパルス的に効いてくるというのはわかってきておりますので、検証の際にはそういう現象がどれぐらいうまく再現できているのかというのは十分注意する必要があるだろうなと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。これよろしいですね。

○繁本室長補佐 はい。

○岡田委員長 ご存じだと思いますけれども。

○繁本室長補佐 ええ、異常年につきましては、今回非定常でやりまして、雨の日の負荷というのを注目しておりますので、特に降雨ですね、すごく雨が多い年とか異常的に多い年なんかは外すようにチェックする予定です。
 あと2番目の境界条件につきましても、それは中村先生おっしゃるとおり負荷が急激にドーッと入るようなインパルスをまさにモデルで再現しようと思いますので、注意しつつ条件をそろえていきたいと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。ほかにございますか。
 シミュレーションモデルは詳しくやればきりないもので、いくらやっても欠点ゼロはないわけですから、最終的にどういう結論を出すかというところをよく把握しながらというか。多分この委員会でそれをご検討していただきながらシミュレーションのレベルを調整していくということが必要になると思うんですね。将来水質が○.○ppm(mg/L) になるかというシミュレーションをやることは必ずしも目的ではないと思いますので、ぜひその辺のところをそこそこにというか、いい加減にやっているのではないですからね。限界とそれから利用目的をうまく整合性をとらせてやるようにしてください。そうしないと際限なく大変になって、正確なデータが出たかと先ほどご指摘あったように、100パーセント信用できるというわけにいきませんので。ただ、定性的にはこれで十分だという合意が得られるレベルでいいかと思いますので。
 ほかにございませんでしょうか。 はい、どうぞ。

○細見委員 委員長いわれたとおりで、今回の新しいシミュレーションの目的が8ページの下に書いてあるのでしょうか。4点を明らかにしたいということですので、これはこの委員会でも一応合意をちゃんとしておかないと、計算される方は非常に努力されて一生懸命計算されるわけですが、本当に役立つ結果が得られるかどうかという点に関しては、本当に我々が知りたいのはこの4点なのかどうかという確認をぜひ、もう一度議論した方がいいのではないかと思いますけれども。

○岡田委員長 そうですね、それどうしましょうか。次回でいいですかね。少しものが出てから議論した方がいいかなという……。

○細見委員 一つはそれもありますけれども。

○岡田委員長 細見先生おっしゃるとおりだとは思うんですが、どうしましょうか。

○繁本室長補佐 そうですね、もう一度ご意見いただけるのであれば承りたいと。次の委員会でということでよろしいでしょうか。

○岡田委員長 間に合えばそれでよろしいです。例えばね、すごく厳密なシミュレーションをやろうとすると、平成11年度か12年度のデータで計算して現実に合う、多分合せますよね、当然ね。ですからそれからキャリブレーションしたに過ぎないのであって、本当にバリデーションしようと思えば、先ほど平沢先生おっしゃったように昔のデータで合う合わないということをやらなければいかんので、それはすごく大変になりますね。そこまで本当に必要かどうかはこのシミュレーションというか今回の計算では別な話だと思いますので、そこのところを間違わないように。多分、両先生のご指摘もその辺のところだと理解しているのですが、よろしいですか。

○細見委員 でも、平成11年を10年にして、12年でもう予測があえばそれも一つのベリフケーションというか。

○岡田委員長 今までのパラメーターとモデルであえばいいですね。

○岡田委員長 でも変えるでしょう。モデルの構造少し変わってくる。

○細見委員 だから11年度のパラメーターと12年のパラメーターを変えるようでは、これはちょっとまずいでしょうね。

○岡田委員長 そうです。

○細見委員 11年のパラメーターを使って12年度のデータが集まっている年の予測をして、そこで予測があえば多くの支持が得られると思いますけれどもね。そういうモデルでやっていただきたいと思います。

○岡田委員長 それももっと古いのであれば、もっと信頼性が高まりますね。

○細見委員 まあ、そうですね。

○平沢委員 昨年とかの大きかったときにやってほしいですね。ほとんど変わっていないので、そういう意味ではフィッティングは多分できると思うんですけれども。

○岡田委員長 ですから使い方の問題だと思います。

○平沢委員 そうですね、使い方。状況は変わると思うんですけれども。

○岡田委員長 まあ、やってみてください。シミュレーションですからやり直しはなんぼでもききますというと、あまり無責任なこというと事務局に申しわけないんですが。

○細見委員 7ページの「流入負荷量の算定のモデルの向上」なんですけれども、これに関しては大きなモデルが重なっていましてある程度できるので、これはできるだけ早いうちに何らかの、特にAのところなんかはかなり効いてくると予想されるわけですが、L-Q式にしても実はその水量もかなり幅のある水量の中でのL-Q式なのか、ある程度月1か、ちょっと私もよくわからないのは水質年表のデータが月1だったら限られたデータかもしれないですね。その中でのL-Q式だとある程度限界があるかもしれません。
 例えば霞ヶ浦の例でいいますと、月1で測ったときのL-Q式よりはかなり洪水の調査を含めたL-Q式にするとずいぶん違う。それをどこまで負荷量としてデータを、我々が入手できるのは水質年表の月1なんですかね。ちょっと私、知らなくて恐縮ですけれども、少なくとも入手できるデータしかもちろん使えないわけですけれども、いくつか負荷量に関しては何人かの先生方が洪水の調査だとかされていますので、それもちょっとやっぱり参考にしていただいて、このAの負荷量というのは、あるいはBもそうかもしれませんけれども、洪水の大きさによって我々が予測できる範囲というのは洪水でこの範囲だと。実際にはもっと大きい洪水もあるかもしれない、そこによって負荷量はかなり違ってくる可能性がありますので、ぜひ、ちょっとそこはモデルとは、モデルというか。

○岡田委員長 モデルを動かす前ですね。

○細見委員 前に議論していったらいいと思うんですけれども。

○繁本室長補佐 わかりました。負荷のそれぞれの計算結果がまとまって、それぞれどれぐらいの割合でしょうといったものがまとまった段階で、一度ここでそういうお話を。

○岡田委員長 そうですね。

○繁本室長補佐 はい、わかりました。そのときにL-Q式にどのように洪水の影響を。

○岡田委員長 特にどのくらいのばらつきがあるかということですね。

○繁本室長補佐 はい、了解いたしました。

○細見委員 それから1つだけ単純な質問で、これは木幡委員がやられたのかもしれませんが、底質のモデルが非常によく合っているということ。だれがやられたのかわかりませんが……。

○木幡委員 あっ、溶出のモデル。

○細見委員 溶出のモデルの検証というもの。

○木幡委員 これは合います。

○細見委員 このリプロのモデルの、沈降の部分を計算しても合うんですか、これ。この場合、もうほとんど初期値の濃度が決まってしまえば。

○木幡委員 これは現場ではなくてバッチの実験系のデータですから、それを再現しているので上層水のDOがきちんとわかりさえすればある程度、そのことからぐらつく要素はない。

○細見委員 前はほとんど拡散の計算ですよね。

○木幡委員 それに近いところはありますね。これでやっているモデル式の底泥と直上水値が拡散になると。

○細見委員 そうですね。このリプロのモデルということもちょっと勉強不足で、要は知りたかったのは、底泥中の濃度変化をちゃんと合うようなモデルが必要ですね。フラックスは確かに合せれば合せられるかもしれないですけれども。

○木幡委員 いや、溶出速度だけがモデル式として表現されていて、(有機物総)量はパラメータとして表されている。だから、関数として扱われているのは、温度と、それから直上水のDOじゃないですかね。有機物量はパラメータを使っていますけれども、底での有機物量が周りの濃度で変化するとかそういうことはあまり考えていないと思いますが、すみません、僕直接やっていないので。(計算を行った)渡辺委員がたまたま私の上司なので、話は聞いています。知っている範囲でしかお答えできませんけれども。

○細見委員 わかりました。

○岡田委員長 チェサピークのモデルは中の変化過程を扱ってしているんですよね、確かね。細見先生の方がよく知っていると思うけれども。

○木幡委員 ORPとか、還元層の厚さみたいなものがパラメーターとして取り扱われている。

○岡田委員長 そうですか。じゃ、中は扱っていないんですかね。

○木幡委員 直接はなかったと思いますけれども。

○岡田委員長 いや、そうしないと上からの沈降フラックスが最終的に溶出にどう反映されるかというモデルはできないはずですからね。

○木幡委員 きっとあるんでしょうね。

○岡田委員長 たぶんね。

○細見委員 ちょっとこの15ページの基本式を見ただけでは、ちょっとこの記号の意味がわからないところもあって。

○岡田委員長 ちょっと細かい議論に入っていますので。裏事情はわかっているつもりですけれども、研究そのものはかなり細かい部分ありますので。事務局は今の議論の意味はご承知だとは思いますが、ちょっと細か過ぎますのであとで確認してください。ほかにございますか。
それでは、今いくつかご注文、ご指摘等をいただいたわけですけれども、基本的には今、ご提案のような形でシミュレーションを進めていただく。それからバックになるデータというかL-Q式のようなものですね、その辺の状況も計算結果が出る前にできる限りご確認いただくということで進めていただければと思います。
 それから出てきた計算結果も何に使うかというところで多少フィードバックがむずかしい面がありますが、ここに今日書かれている目的を外さないようにということで、定性的な目的のはずですから、そこの範囲でシミュレーション結果をとりまとめていただくということで、次もしくは次以降になるんですか、専門委員会でご報告をお願いしたいと思います。ということでほかにございますでしょうか、よろしいですか。
 そうすると、本日の議事は以上になりますね。ということで、だいぶ時間早いのですが、全体を通じて何かございますでしょうか。はい、どうぞ。

○松田委員 この総量規制という方策に対する全体的な評価のことに関するコメントなんですけれども、先ほどシミュレーションのところで平沢先生の方から過去のデータを用いてシミュレーションして評価する。非常に重要な点だと思いますが、あともう1つ、非常にマクロ的といいますか力学的な観点から資料2の説明のところで、木幡先生の方から総量規制をしていない海域のデータのことでお話あったのですが、総量規制をしていない、すなわち非総量規制海域で、このちょうど資料2で説明した82~3年ごろと2000年ごろの水質や何かの違い等をずっと比べてみると、もちろん総量規制でなくてもいろんな対策していると思いますので、なかなかむずかしいかもしれませんけれども、総量規制をしたところではやっぱりだいぶ違ったというか、そういう統計的なというかマクロ的にみえるかもしれないなと思うんですけれども。ですから必ずしも事務局の仕事を増やすのは趣旨ではありませんけれども、そういうことも可能なのではないかなと。

○岡田委員長 なるほど。事務局、今、松田先生ご指摘のような視点で今までデータを整理したことはありましたっけ。私の記憶ではあまりないような感じがしますが。
 今、先生大変ご親切に事務局の仕事をいたずらに増やすものではないというコメントをいただいていますが、一応見ていただけますか。要するに必要以上無理な作業をせいということではないと思うんですね。ということで先生よろしいですね。

○松田委員 はい。

○岡田委員長 ありがとうございます。ほかにございませんでしょうか。はい、どうぞ。

○齋藤委員 これはお願いなんですけれども、もしできましたら数日前でもいいんですけれどもファイルをあらかじめPDFか何かで送っていただけると大変ありがたいと思います。この膨大な資料を当日ここで見てもなかなか咀嚼するのに時間がかかって、追いつけないことがあります。会議が終わってしばらくたってから、なるほどそうだったのかということもございますので。もしできれば、忙しいでしょうけれどもよろしくご検討ください。

○岡田委員長 そうですね。それは今、前よりは楽になりましたよね。郵送するのはなかなか事務局も大変だと思いますから、PDFで軽くすれば何とかなりますかね。では、これは「はい、わかりました」とはすぐに言えないかもしれませんから、お役人答弁などというと叱られますが、その方向でご検討ください。よろしいですか。
 それでは次回の専門委員会でございますが、既に事務局からご案内ございましたように8月26日ですね、木曜日、これは午後ですね。に開催することになっております。
 今日の議論を踏まえまして、次回からは、汚濁負荷をどうやって削減するかという対策について検討を開始することを予定しております。まずはその汚濁負荷の削減対策につきましては関係省庁、それから産業界等にヒアリングを行うことからはじめたいというふうに考えております。もちろん、水質汚濁のメカニズムについては本日のご指摘も踏まえまして、それからシミュレーションも踏まえましてシミュレーションの方向ですね。次回の専門委員会におきましてできる限り事務局から説明をしていただければと思います。水質シミュレーションも今後より新たな情報が得られる。得られなければシミュレーションをやってもしようがないわけですので、得られるようにしたいと思いますので、その結果を踏まえてもう一度本日のことを改めて議論させていただきたいというふうに考えております。そういう方向でよろしいでしょうか。
 それでは、あと事務局から何か連絡事項ございますでしょうか。

○坂川閉鎖性海域対策室長 次回については今、岡田委員長からご説明ありましたように、8月26日、木曜日の午後、時間としては本日と同じように1時半からということにしたいと思っております。場所につきましてはまた後日改めてご連絡をいたしますが、この建物の中かまたその近くにしたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 それから次々回以降につきましても、日程を早めに調整させていただきたいと思っておりますので、本日、日程調整表をお配りしてあります。もし可能でしたら今お書きいただきたいと思いますし、無理でしたらお帰りになってから記入していただいて、FAXで結構でございますので事務局の方にお送りいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。事務局からは以上でございます。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。ぜひ、今のうちに書いて置いていっていただければ手間も省けますし、早いからそういうふうにお願いいたします。
 それでは、以上をもちまして、だいぶ早いですけれども本日の専門委員会を終了させていただきます。どうもご熱心なご討議ありがとうございました。

午後3時35分 閉会

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