中央環境審議会水環境部会 環境基準健康項目専門委員会(第14回)議事録

日時

平成22年12月2日 


議事録

午後2時58分 開会

○富坂課長補佐 それでは、定刻より多少時間ございますけれども、本日ご出席予定の先生方、全員おそろいになりましたので、ただいまから第14回中央環境審議会水環境部会環境基準健康項目専門委員会を開会いたします。
 本日は、委員総数14名中11名のご出席が予定されており、ただいまのところ10名の出席をいただいております。岡田委員については遅れていらっしゃる予定でございます。既に専門委員会開催の定足数を満たしていることを報告いたします。
 続きまして、お手元の配付資料についてご確認いただきたいと思います。
 お手元、議事次第の下のほうに配付資料を列記させていただいております。資料については1から5まで、そのうち資料2につきましては議事録(案)ということで委員限りの配付とさせていただいております。また、参考資料につきましては参考資料1、それから参考資料2という形でお配りしております。不足等ございましたら、事務局までお申しつけください。
 それでは、これ以降の進行を須藤委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○須藤委員長 かしこまりました。
 それでは、一言ごあいさつを申し上げた後、議事進行をしていきたいと思います。
 本日は、大変委員の皆様にはご多用の中をお繰り合わせお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。また、本日も大変たくさんの傍聴の方においでいただきましたことをお礼申し上げておきたいと思います。
 本日は、後で資料を見ていただければわかりますように、環境基準項目の第3次報告案のまとめが主要な議題でございます。前回まで議論されましたことをまとめて報告案として最終的にはまとめ上げられればよろしいかなと思っておりますので、どうぞその方向でご協力をいただきたいと思います。
 それでは、早速議事に入りたいと思いますが、その前に資料2に前回議事録(案)が準備されております。本資料は委員の先生方にご確認いただいた後、事務局で修正し、再度各委員の先生方にお送りさせていただいた資料でございますので、この場で前回議事録としてよろしゅうございましょうか。特に異議がありますでしょうか。よろしゅうございますか。

(異議なし)

○須藤委員長 それでは、特に異議がございませんので、本議事録を前回議事録とさせていただきますので、事務局においては公表の手続をとっていただきたいと思います。
 それでは、議事を進めさせていただきます。
 議題の1でありますが、前回議論の整理についてでございます。具体的な議事に入るわけでありますが、初めに、前回専門委員会で各委員の方々からいただいた指摘について事務局からご説明を願います。資料3を使って、富坂補佐、どうぞ。

○富坂課長補佐 それでは、資料3に基づきまして、前回議論の整理についてご説明させていただきたいと思います。前回いただきましたご議論、ご意見につきまして、大きな項目ごとに分けて整理させていただいております。
 まず、基準項目等の見直し・追加に関する考え方ということでございまして、1番目のご意見でございます。岡田委員、平沢委員、広瀬委員、須藤委員からご意見がございましたけれども、どのような項目について議論をすべきかという基準値の見直しを開始するための判断基準というものを考えていくべきではないかという大方のご意見でございました。これにつきましては、検討の俎上に上げる条件につきまして、事務局のほうで現在整理させていただいておりますところでございますが、本年度別途検討委員会を設けております。こちらのほうで案についてご議論いただき、その後この健康項目専門委員会にお諮りさせていただきたいと、このように考えております。
 2番目のご意見でございます。中杉委員から水道ではほかの物質についても検討が進んでいるが、それらの物質についてこの専門委員会で議論を行うというご意見でございました。項目の見直し・追加に関する考え方の整理、それから、環境中の存在状況ですとか毒性情報等の知見の集積、これらの進捗状況を踏まえまして、適宜検討を進めることと考えております。大きくは1番で対応方針を示させていただきました案を次回、また議論させていただきたいと考えております。
 3番目のご意見でございます。水道水質基準に従うことにしていたが、環境基準というものについて独自の決め方というのがあってしかるべきではないか。あるいはすべてのデータがそろわないと基準を決められないという従来の方針を変えてもよいのではないかというご意見でございました。環境基準の設定につきまして、水道項目ということのほかに蓄積性の高い項目というものの考え方というのがございますけれども、水道水とは異なるばく露経路を設定して評価するための考え方でございますとか、あるいは基準を作成するために必要なデータについて今後整理してまいりたいと考えております。
 4番目のご意見でございます。今回カドミウム、PFOSについて唐突に検討が開始された印象があるが、自動的に検討を開始するような判断基準が必要ではないのか。あるいは新規のPOPs物資あるいは旧来からのPOPs物質の中に要監視項目にも要調査項目にもなっていない項目といったようなほかにも検討しなければならない項目が潜在的にあるのではないか、そういうご指摘でございました。1番と同じでございますけれども、案についてつくりました上で、この専門委員会にお諮りしたいと考えております。
 2ページ目でございます。引き続き5番目の意見でございますが、PFOSについての考え方ということで、ちょっと考え方の整理が必要なのではないかと。化審法の毒物に指定されたもののエッセンシャルユースが残っているということでございますが、これについて将来的に使われなくなるものというものの扱いをどうするのか、あるいは残留性というものをどう考えるかというご指摘でございました。現在の環境基準等に位置づけるための検討の一環としまして、使用の有無でございますとか、あるいは在庫の有無、環境中での残留といったようなものの情報を集めまして、その上で検討をしたいと、このように考えております。
 次に、環境基準項目等の検出状況についてでございます。
 1番目のご指摘でございます。検出状況の推移の確認のほかにPRTRデータの推移もあわせて示すべきではないかということでございます。これは後ほどカドミウムの資料のところでまたお示ししたいと思いますが、過年度のPRTRデータについて整理させていただいております。
 それから、2番目でございます。超過率がどの程度なら危険と判断するのか、目安となるものが必要であるということでございます。超過率につきましては、考え方につきまして引き続き別途検討した上で、この場でお諮りしたいと考えております。
 3点目でございます。PFOSの検出率が高いということは理解できたけれども、要調査項目の検出状況の出し方について、国民にわかりやすい方向で出すべきではないかということでございます。検出率というものにつきましては、これは分析法にもよりますので、存在状況ということでそのまま使える指標ではないということがございますので、この検出率というのがどのような意味合いを持っているのかということについて注釈を加えた上で、検出率という情報自体はオープンにするという方向性を考えております。また、項目(物質)ごとの存在状況について合理的に評価する方法ということをちょっと中長期的には考えていきたいということでございます。
 3点目に農薬でございます。農薬につきましては、この専門委員会でも引き続き検討するということで、前の答申でもいただいているところでございますけれども、1番目のご意見でございます。農薬については食品安全委員会の評価値が変わってきているが、農薬も特徴的な排出形態の化学物質として検討するのか、それとも個別に検討するのかということを考えるべきであるというご意見でございました。水道のほうでは総農薬方式という形で既に行われているところがございますが、こういった方式というのも参考にしながら、農薬につきましては、モニタリングに関して特徴的な化学物質であるという状況を踏まえまして、そのような整理で議論する可能性について検討し、その際に評価値、評価方法についても検討するということを考えてございます。
 2番目のご意見でございます。農薬につきまして、現在使用されている物質が200とか300と言われている中で、モニタリング項目が限られた項目というところの検出の有無を議論するのはナンセンスであると。あるいは全体的な使用量を見てシミュレーションモデルを活用するなど、実測以外の評価方法というものも採用すべきではないかというご意見でございました。こちらにつきまして、排出形態として特徴的な化学物質という形で、ほかの通常の物質と切り離して検討したいと考えております。その考え方に基づきまして、例えば出荷量等の背景情報を活用するということでございますとか、環境中多媒体モデル等の活用といったような方法で存在状況の評価方法というものはどのようなものが適切かという検討を進めてまいりたいと考えております。
 3ページ目でございます。カドミウムについてのご意見でございます。
 1番目のご意見、カドミウムの検討スピードが遅いということでございまして、早く結論を出す必要があると。こちらにつきましては、速やかに検討を進めまして結論をいただきましてから、それを実施に移してまいりたいと考えております。
 2番目でございます。カドミウムについて本年6月にJECFAにおいて25µg/kgの月当たりという評価を行ったサマリーが出ているということなので、情報収集しておくとよいというご意見でございました。これは後ほどカドミウムの資料の中で整理をさせていただいております。
 3番目でございます。カドミウムは水より食品から多く摂取されるが、肥料に含まれるものを含め、食品経由の扱いについて整理が必要であると。あるいは植物により吸収率が大きく変わるということがあるので、全体的なばく露情報の整理が必要であると。さらには飲料水の寄与というのは非常に小さいということで、飲料水の摂取に基づき、基準値を判断するのは説得力がないというご指摘でございました。こちらにつきましては、特に食品を経由したカドミウムの摂取というものにつきましては、水から土壌等を通じて作物に移行するカドミウムの量というものに関する情報が十分ではないということで、定量的に評価することが現時点では困難であるということがございます。こちらのほうの影響につきましては、データが蓄積された際に改めて検討することとし、当面は水道水質基準と同じ考え方に基づく基準値というものを設定する方針とさせていただきたいと考えております。
 4番目でございます。カドミウムの新たな基準値(案)を超えた地点の超過理由というものはどのようなものなのか。あるいはこの超過地点に関するPRTRの届出排出量といったものの情報がどのようなものになっているのか。また、カドミウムの情報についてリン鉱石からの排出といったような記述がございますけれども、これが本当に鉱石だけなのかということでございます。こちらにつきましては、またカドミウムのご説明の中でご説明したいと思いますけれども、個別の超過理由につきまして調査させていただいております。また、PRTR届出事業所の排出データについても整理させていただいております。
 5番目でございます。カドミウムの水質環境基準を変更しますと、土壌にも波及するということがあるのではないかというご指摘でございました。この際、森田委員のほうからアメリカの事例としまして基準が強化された場合において、以前の基準で修復された土地といったものはその当時の基準を満たしていればオーケーであるという情報をいただいております。こちらにつきましては、水質環境基準というものの議論とはちょっと別の観点でございますので、こちらは別の場での検討にゆだねたいと考えております。
 4ページ、PFOSについてのご意見でございます。
 1番目、アメリカミネソタ州のPFOSについての環境中の基準値について前回お示しさせていただきましたが、これについて低過ぎる印象であると。その設定根拠は何かというご意見でございました。こちらにつきましては、後ほどPFOSの資料の中でご説明したいと思います。蓄積性等の毒性データの情報源でございますとか、水質基準の算出方法について準備させていただきます。
 2点目でございます。PFOSの直鎖・分岐型の差について、汚染源を特定するのに重要な、有益な情報であると、こういった定義について明確にする必要があるというご指摘、あるいはPFOSの生物濃縮について炭素数が多くなると急激に上がってくると言われているということで、代替物質が出てきたときに注意が必要であるということでございます。こちらはPFOSの定義を明確にすることが必要と考えておりまして、後ほど資料にて説明したいと思います。
 3点目でございます。代替物質、有機フッ素系の代替物質の検出が増えているということがあるので、代替物質についても考慮いただきたい。あるいはPFOSの類似の化合物、炭素数が短いものにシフトしてきているということがあるので、パーフルオロカーボン酸としての検討をするほうがよいのかもしれないというご意見あるいはPFOSの前駆物質について考慮する必要があるのではないかというご意見でございました。2番のPFOSの定義にも関係しているとは思われますけれども、後ほど資料を示してご討議いただきたいと考えております。
 4点目、PFOSはエッセンシャルユースとしてどのぐらいの製造・輸入量が残るのかというご意見でございました。こちらにつきましては、過去の用途別の出荷量のデータというものを準備させていただいておりますので、その中で考察させていただいております。
 5点目でございます。PFOSの濃縮性はそこまで深くないが、水からの摂取の観点のみならず、魚からの摂取を考える必要があるというご指摘でございます。こちらは海外の先ほどのアメリカミネソタ州の基準値設定といったものもございますので、こういったものも参考にしながら、基準値設定の可能性について検討していただければと考えております。
 6点目でございます。PFOSの人への有害性・具体的な毒性がわかりにくいので再整理が必要である。あるいは毒性のエンドポイントをもっと丁寧に書いておいたほうがよいということでございます。今回、PFOSの検討に当たりまして、参考としました毒性情報等の文献、こちらの有害性データについて後ほどの資料の中で示させていただいております。また、基準値の検討に使う有害性データについてはNOAELあるいはそれから算出された値を示すのを基本としております。
 5ページでございます。
 7番目のご意見、PFOSの体内の半減期は動物と人とで大きく違い、それがTDI設定のキーとなっている。アメリカがそういった違いについて考慮した検討を行っておるというところであり、動向を見ておくとよいというご意見でございました。こちらにつきましては、その情報の収集に努めるとともに、TDI等の信頼性を検討する際に今、参考情報として扱っていただきたいと考えております。
 8番目でございます。PFOSの毒性評価について環境省から食品安全委員会に諮問してはどうかというご意見でございました。こちらは、食品安全基本法の中でこの食品安全委員会の安全性評価というものを行うことになってございますけれども、あくまで食品についての安全性を検討するということになっておりまして、公共用水域の水ですとか地下水といったものが食品に該当するかということになりますと、非常にちょっと判断が難しいということがございますので、水道課との調整も含めてこの辺りを考えていきたいと考えております。
 9番目の意見でございます。世界的に毒性がかたまっていない状況でどのような行政的な判断をすべきか、あるいはどのようにして情報を集めるつもりかというご意見でございました。海外の動向等も調べた上で、その調査結果を利用するということや、独自の毒性調査を実施する可能性についても含めて検討してまいりたいと、このように考えております。
 前回議論につきましては、以上のように整理させていただきました。

○須藤委員長 どうも富坂補佐、簡潔にご説明いただきまして、ありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明につきまして何かご意見、ご質問ございますでしょうか。
 大体まだ後で出てくる部分がありますので、その部分は後でご説明いただきますが、一応項目について一つ一つ取り上げて簡潔にご説明いただきました。よろしいでしょうか。
 それでは、後ほど出てくる部分は後ほど出てくる部分で、またそこでご質問いただくということで、前回の議論はこれで一応整理いただいたということにさせていただきます。
 それでは、議題の2に移ります。
 水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の見直しについて、これが冒頭に申し上げました第3次の報告(案)に予定しているものでございます。これにつきまして、事務局より資料を使ってご説明いただきたいと思います。同じく富坂補佐から資料4についてご説明ください。

○富坂課長補佐 資料4の説明をさせていただきたいと思います。
 水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の見直しについて、第3次報告の案でございます。今回の第3次報告につきましては、カドミウムの環境基準値の見直しについて取りまとめをさせていただいております。
 1枚めくっていただきまして、目次でございます。構成につきましては、平成16年の第1次答申あるいは昨年の第2次報告といったところと同じ構成にしてございます。はじめに、それから検討事項等、検討結果、測定方法、おわりにという形で整理をしております。
 まず、1ページ目でございます。
 はじめにということで、これまでの経緯、それからカドミウムに関する検討の動向ということについて整理をさせていただいております。環境基準につきまして、環境基本法に基づく水質汚濁に係る環境基準ということで、公共用水域の水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準、健康保護に係る水質環境基準という形で、報告の中で提示させていただいております。いわゆる公共用水域の健康項目ということでございます。こちらについて現在27項目設定されていると。また、地下水の水質汚濁に関する環境基準としまして、28項目が定められているということでございます。要望としまして、公共用水域の水質環境基準、それから地下水の環境基準を合わせまして水質環境基準健康項目という言葉で定義させていただいております。
 またとしまして、要監視項目につきまして公共用水域26項目、地下水において24項目定められているということでございます。この要監視項目につきましては、検出状況等により水質環境基準健康項目への移行等を検討することとされているということでございます。
 平成11年の中央環境審議会答申におきまして、この水質環境基準健康項目、それから要監視項目全般につきまして、今後とも新たな科学的知見に基づいて、必要な追加・削除等見直し作業を継続的に行っていくべきとされたということでございます。その後ということでカドミウムについての状況を整理させていただいております。FAO/WHO合同食品規格委員会において、平成18年7月に精米を初めとする食品群に対する基準が設定され、国内では食品安全委員会において、平成20年7月にカドミウムの耐容週間摂取量、TWIが設定された。このような状況を踏まえ、食品衛生法に基づくカドミウムの規格基準が見直され、平成21年1月に公布されたほか、環境基本法に基づく土壌の汚染に係る環境基準のうち、農用地の土壌に係るカドミウム基準が見直され、平成22年6月に公布された。また、水道法に基づく水質基準についてもカドミウムの基準値が見直され、平成22年4月に公布されたところである。今回は新たな毒性情報が明らかとなったカドミウムに関する基準値の見直しについて検討し、報告を取りまとめてございます。
 2ページ、2.の検討事項でございます。
 1番の検討事項としまして、先ほど申しましたカドミウムにつきまして、検討結果等を踏まえた水質環境基準健康項目の基準値の見直しを行ったということにしております。
 (2)検討に当たっての基本的考え方ということでございます。ここの基本的考え方につきましては、平成16年の第1次答申、また、平成21年度第2次答申、こちらの考え方を基本としております。特に大きく変更しているところはございませんが、改めてご説明をさせていただきたいと思います。
 1)水質環境基準健康項目及び要監視項目の選定の考え方、[1]基本的考え方。水質環境基準健康項目については、「水環境の汚染を通じ人の健康に影響を及ぼすおそれがあり、水質汚濁に関する施策を総合的にかつ有効適切に講ずる必要があると認められる物質」を選定する。また、要監視項目については、「人の健康の保護に関連する物質ではあるが、公共用水域等における検出状況等からみて、直ちに環境基準とせず、引き続き知見の集積に努めるべきもの」として、モニタリング等の対象とすべき物質を選定しております。
 選定のポイントとしまして、検討対象項目について、毒性情報等の知見に基づき得られる人の健康の保護の観点からの基準値及び指針値を勘案し、我が国における水環境中での検出状況、生産・使用等の実態等を踏まえ、各項目の取り扱いを判断することとする。特に検出状況等については、検出率及び検出濃度のほか、物質特性、自然的要因、海水等の検出要因について考慮して水質環境基準健康項目等に位置づけるべきか否かを判断するとしております。これは第1次答申及び第2次答申の考え方をそのまま踏襲してございます。
 2)水質環境基準健康項目基準値及び要監視項目指針値の設定の考え方でございます。
 基準値及び指針値は、我が国やWHO等の国際機関において検討され、集約された科学的知見、関連する各種基準の設定状況を基に設定する。この場合、直接飲用による影響については、WHO等が飲料水の水質ガイドライン設定に当たって広く採用している方法を基に、他のばく露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても健康に影響が生じない水準をもとに安全性を十分考慮する。特に幼少期において特定の化学物質に対するリスクが大きいと判断できる場合には、幼児の飲料水消費量に基づいて基準値及び指針値を設定する。また、水質汚濁に由来する食品経由の影響についても、現時点で得られる魚介類への濃縮性に関する知見を考慮して設定するとしてございます。こちらについても第1次答申及び第2次答申と変更してございません。
 3)環境基準の適用等に当たっての基本的考え方でございます。
 健康保護に係る水質環境基準及び地下水環境基準については、広く有害物質の環境汚染の防止に資することを念頭に置くことが望ましいと考えられること、また、地下水と公共用水域は一体として一つの水循環系を構成していることから、河川、湖沼、海域、地下水を問わずすべての水域に同じ基準を適用することを基本とするとしております。こちらにつきまして、前回第2次答申におきましては、地下水中で分解、生成されますトランス-1,2-ジクロロエチレン、塩化ビニルモノマーといったようなものについて考え方をお示ししておりましたが、今回カドミウムに当たっては原則の考え方を記述させていただいております。
 4)自然的原因による水質汚濁の取り扱いでございます。
 基準値自体は自然的原因の場合と人為的原因の場合とで異なる性格のものではないことから、自然的原因により水質環境基準健康項目が公共用水域等において検出される地点においても一律に適用することが適当である。なお、公共用水域等において明らかに自然的原因により基準値を超えて検出されたと判断される場合には、測定結果の評価及び対策の検討に当たってこのことを十分考慮する必要があるということであります。これは第1次答申、第2次答申と変更ございません。
 4ページでございます。検討結果でございます。
 カドミウムにつきまして、まず水道水質基準、それから土壌環境基準(農用地)の部分の改定等を踏まえた検討を行っております。
 食品安全委員会より平成20年7月に示されました耐容週間摂取量、こちらが7µg/kg体重/週というものでございます。こちらは疫学調査、動物実験による知見のうち、一般環境における長期低濃度ばく露を重視しているということでございます。日本国内におけるカドミウム摂取量が腎近位尿細管機能に及ぼす影響を調べた疫学調査結果、2件ございますけれども、これを主たる根拠としているということでございます。
 水道水の水質環境基準の改定、平成22年4月でございますけれども、この食品安全委員会の結果を受けまして、水質基準値を0.003mg/Lに強化しております。また、食品規格の基準につきまして食品衛生法に基づきますが、こちらは0.4mg/kgを超えるカドミウムを含む米の販売等の禁止という措置としているというところでございます。土壌の汚染に係る環境基準につきましては、米1kgにつき0.4mg以下であるという形で平成22年6月に公布しております。
 カドミウムの水道水質基準の健康項目につきまして、これらの状況から従来の基準値でございます0.01mg/Lを0.003mg/Lに見直すことが適当であると結論しております。また、変更する基準値に基づいた場合においても、公共用水域等の検出状況から見て、従来どおり水質環境基準健康項目とすることが適当であるとしております。
 検出状況でございます。
 平成16年以降、概ね5カ年以上のデータということで整理させていただいております。この中で新たな基準値0.003mg/Lを超える事例というものにつきまして、毎年見られるという状況でございます。平成16年度から平成20年度にかけまして、延べ31地点超過の事例が確認されております。また、地下水につきましては、都道府県の地下水測定計画に基づきます結果でございますとか、あるいは自治体独自の調査結果というものを精査しまして、平成16年から平成20年度までの5カ年間で延べ11地点、地点の重複を除けば9地点で超過しているということでございました。
 基準値につきましてでございます。
 カドミウム汚染地域の住民と非汚染地域の住民を対象とした疫学調査結果から、14.4µg/kg体重/週以下のカドミウム摂取量は人の健康に悪影響を及ぼさない摂取量であり、また、別の疫学調査結果から7µg/kg体重/週程度のカドミウムばく露を受けた住民に非汚染地域の住民と比較して過剰な近位尿細管機能障害が認められなかった、そのような調査結果を受けまして、カドミウムの耐容週間摂取量は総合的に判断して7µg/kg体重/週とすることが食品安全委員会で結果として出されております。これに基づきますと、耐容一日摂取量は1µg/kg体重/日ということになります。今回、通常の算出方法でございます水の寄与率を10%、人の体重50kg、1日の飲料水量を2リットルということで考えまして、基準値は0.003mg/Lということとなります。
 その他(要監視項目のあり方について)ということでございます。
 要監視項目については、位置づけについて検討すべきであるという従来からの考え方を述べさせていただいております。以上としまして、水質環境基準の検討項目に係る検討結果を下の表に示しております。現行の基準値0.01から新たな基準値0.003mg/L以下とするとしております。また、基準値の評価方法としましては、従来どおり年間平均値とするとしております。
 続きまして、6ページでございます。
 測定方法ということでございます。今回、基準値が小さくなるということによりまして、カドミウム、従来の測定方法につきまして、そのような分析精度が出るかということについて精査しましたところ、以下の表2に示すような形、すなわち現在のJIS規格の中で規格55の中で4つの分析方法を示されておりますが、そのうちフレーム原子吸光法につきましては、ちょっと下限値の評価の程度が難しいということがございますので、それを除く3つの測定方法というものについて今回位置づけを考えていくということでございます。また、準備操作としまして、JIS規格に定める方法によるほか、後ほどご説明します付表に掲げる方法としまして、前処理方法について示させていただいておるところでございます。
 おわりにとしまして、今回見直しについてこのような結論を得たところであります。今後、本報告に続いて、引き続き環境基準健康項目の設定に向けた検討を行うことという結論としています。
 1枚はねていただきまして、別紙1として検討対象項目の検出状況ということで整理させていただいております。
 別紙1をめくっていただきまして、1ページ目でございます。
 カドミウムの検出状況ということでございまして、公共用水域及び地下水について過年度10カ年分のデータについて改めて精査させていただいております。測定地点数、カドミウムにつきましては全国的に公共用水域4,500地点程度、地下水についても3,000地点程度はかっておりますが、右から3つ目の欄でございます。基準値(案)0.003mg/Lを超過する地点数ということにつきまして、大体毎年5から10地点程度超過が見られるということでございます。また、基準値(案)の10%値、すなわち0.0003mg/Lを超える地点数ということで申しますと、全国的に33地点から75地点というような形で、10%値の基準値超過が見られているということでございます。地下水につきましても、それぞれ基準値(案)としまして毎年1から3地点、10%基準値の超過地点としまして4から39の地点が見られるということでございます。
 評価値の超過地点の状況ということで、2ページにお示しをしております。
 すみません、ちょっと米印の消し忘れがございましたので、公共用水域、それから地下水につきましての表の中で超過原因について整理してございます。いずれも廃止鉱山を原因とするもの、あるいは河床からの湧水といったようなものが原因と考えられるというものが多く見られております。一部に近隣の製錬場等の存在が原因として考えられるのではないかということ、あるいは測定値の報告誤りというような事例というのもちょっと確認されておりました。すみません、こちらについては最終的には消させていただく予定でございます。地下水につきましても、こちらは鉱山由来からのものでございますとか、あるいは原因について不明であるといったような状況も見られるということでございました。
 続きまして、1枚めくっていただきまして別紙2としまして、環境基準項目等の設定根拠ということで、毎回報告を行うに当たりまして、こういった物質の情報についてまとめさせていただいているところでございます。物質情報ということで、カドミウムについての物性情報を整理してございます。このうち前回指摘にございました環境中での挙動ということでございまして、リン鉱石から生産される化学肥料及び汚泥肥料に含まれる不純物として土壌に拡散されるようになっております。注1ということで、公定規格においての有害物質の最大量といったようなものも勘案しまして、最大値の値として肥料に基づくカドミウムの散布といったようなものは最大で年間7トン程度であるというような推計がされるのかなということを考えております。
 続きまして、2ページに国内需給の概要ということで整理をさせていただいております。
 年間で国内での使用量、見掛値ということで値として出されておりますのが6,000トンから、19年度では年々下がってきておりまして2,600トン程度、また、使用量の報告値ということでは年間2,000トン前後というような値でございます。用途としましては、電池に使われるものがほとんどであるということでございます。また、輸出に回されるものも平成14年の35トンから年々増えまして、平成19年では880トン程度というような状況が確認されております。
 2.現行基準等ということで、国内基準値につきましては報告案の本文でもご説明させていただきましたが、水道水質基準あるいは土壌環境基準、食品規格、こういったものの基準値が改定されてございます。
 諸外国の基準値ということで、WHO、アメリカ、EUのそれぞれの水質ガイドラインであったり基準値というのが示されております。
 めくっていただきまして、3ページ目でございます。
 PRTR制度による全国の業種別届出排出量と平成18年から3カ年間分のデータの整理をさせていただいております。最も公共用水域への排出量が大きかったのが非鉄金属製造業、こちらのほうが全体の8割を占めている状況でございます。そのほか金属鉱業、電池機械器具製造業といったようなところの排出が見られるというところでございます。
 指針値の導出方法につきましては本文で述べましたので、それをサマリーとして示したものでございます。
 続きまして、別紙3としましてカドミウムの測定方法でございます。
 こちら、カドミウムの測定方法の準備操作というもので、今回JIS規格に加えまして提案させていただくものでございます。こちらにつきまして、この操作を行うことによって50倍の濃縮ができるというような形で整理をさせていただいております。
 報告(案)の説明につきましては以上でございます。

○須藤委員長 どうも富坂補佐、ご説明ありがとうございました。
 それでは、要点はこれまでの第3次報告(案)として今までのカドミウムの環境基準値を0.01mg/Lから0.003 mg/Lに強化するというのが要点でございます。それぞれの詳しい知見についてはこの文章にあるとおりでございます。これは本日の最も重要な課題でございますので、一応先生方から時間もありますので、ひととおりご意見をいつものように伺いたいと思います。今日は真柄先生のほうからお願いいたします。

○真柄委員 幾つか確認をしたいと思います。環境基準ですので、水道の水質基準と違う観点から見る必要があるのではないかと、そういう立場で伺います。
 まず1つは、食安委のほうは先ほどご説明があったように食品、特に米からのカドミウムの摂取量を前提にPTWIを出していらっしゃいますが、今回このPTWIを適用してこの環境基準値を出したときにスモーカー、たばこを吸っている人のカドミウムのばく露量が影響を受けるようになるのかどうかということが1つです。
 それから、環境基準が決められますと、廃棄物だとか残渣だとか、そちらのほうに影響してくると、ホタテなど食品加工のほうから出てくる廃棄物の規制基準がどのような影響を受けるかという見込みをもし考えておられればお出しいただきたいと思います。
 それから、もう一つは試験法に関することですが、今のこの提示された試験法ですと、溶解性のカドミウムだけではなくて、一部懸濁性のカドミウムも測定するようになるのではないだろうかというふうに思われますので、そこのチェックはこの基準が厳しくなりますので、どうなるかというこれも見込みです。
 それからもう一つは、たしかJECFAは今年だったと思いますが、PTWIからPTMIの数値に変えたというふうに私は聞いておりますが、それの影響があるのか、ないのかということが1つですね。それから、食品の場合は先ほどホタテなどの二枚貝のことでお尋ねしましたが、二枚貝を摂取しますと、1日当たりでは確実に超えてしまって週間摂取量なり月間摂取量のほうに、しかもカドミは体内残留が長いので、長くとっても大丈夫だということにしていますけれども、水の場合に、水道のほうは1日に換算しましたけれども、環境基準の場合に一番最初のご質問をしたことと関連させて、自動的に7で割ってしまうということについて、それでいいよという、できれば専門家から考えをお聞かせいただければと思います。
 以上です。

○須藤委員長 どうもありがとうございました。それぞれの今の特に最後のその先生方のところに例えば長谷川委員とか測定ですとほかの委員とか幾つか何人かいらっしゃいますので、事務局は事務局として後でお答えいただきますが、順番に一応伺っておきますので、メモをとっておいてください。
 それでは、平沢委員、どうぞ。

○平沢委員 よくご趣旨はわかりました。年平均値という数値を使って、平均的に飲むということなのでいいんですけれども、具体的にばらつきがどのくらいあるのかなというか、その地域であるところで平均は0.003 mg/Lだけれども、すごく高いところと、あるいは季節的に集中しているのかどうかとか、そういうのがもしあれば教えてください。

○須藤委員長 このさっきの測定値の変遷ですね。濃度変化ですね。わかりました。

○平沢委員 それから、すみません私、ちょっと計算が間違っているかもしれませんが、3ページの計算なんですけれども、これ合っているんでしょうか。1kg体重/週当たり、週だったら14リットル飲むということですよね、これ。それに0.003掛けて、これ7になるんですかね。50kg当たり7になるんでしょうか。7以下というか。それとも吸収率とか何かあるのかな。

○須藤委員長 それは入っていないよね。もう一回そこは後で説明してください。

○平沢委員 すみません、以上でございます。

○須藤委員長 そこは今説明していただこうかな、大事なところだから。今の同一根拠のところです。

○平沢委員 何かがないと7にならないので。

○須藤委員長 今の数字のところだけは。

○平沢委員 単純なこの計算だと出ないんですけれども。

○須藤委員長 さっき説明したでしょう、そこの部分は?

○平沢委員 すみません、私、聞いていなかったのかもしれません。

○須藤委員長 いやいや、そのとおりに今説明しました。そうしたら、もう一回そこの部分だけ説明して下さい。

○平沢委員 すみません、ごめんなさい。申し訳ないです。

○富坂課長補佐 今のご意見につきまして、人の体重も考慮する必要がございまして、体重が重い人ほどそれだけとる部分が多いということでございますので……。

○平沢委員 50キロを標準にしているんですよね。

○富坂課長補佐 そうです、はい。

○平沢委員 それで、この7と出るんですかね。7µをクリアするというか。要するに1日14リットル……

○長谷川委員 ちょっとよろしいですか。

○須藤委員長 どうぞ。

○長谷川委員 多分アロケーションを書いていないので。

○平沢委員 そうですよね。だから、それがよくわからなかったんです。

○長谷川委員 それで形になると思います。

○平沢委員 わかりました。

○須藤委員長 配分でしょう。

○富坂課長補佐 アロケーション10%というふうに……

○須藤委員長 そこは話したよね。

○平沢委員 すみません、僕聞いていなかったので。でも、例えばこれ一般の人が見たときに何でなるんだろうとわからないですよね。アロケーションとか書いてくれないとわからない。

○須藤委員長 一応文章は、そうはなっていない。

○平沢委員 すみません。

○須藤委員長 いいですか。一応は書いてあるんです。

○平沢委員 ごめんなさい。寄与率があると、ここにも寄与率と書いてくれればよくわかりますが、すみません、ごめんなさい。うっかりしていました。

○須藤委員長 では、了解していただけたのでよろしいですか。

○平沢委員 わかります。

○須藤委員長 先生はそこだけでいいんですか。

○平沢委員 そうです。

○須藤委員長 では、長谷川委員、どうぞ。先ほどの真柄先生のご質問の中で、もし先生からご専門の立場で教えていただけることもございましたら、一緒にあわせてお願いします。

○長谷川委員 ちょっとすみません、ちょっとそれ難しくてわからないんです。
 ちょっと私、食品安全委員会も少し関係していまして、実はこの中で毒性のところ、安全性に関するところの記載の仕方が多分食品安全委員会もこうなっていて、責任の一端は私にもあります。ですが、ここの部分、要するにここに「近位尿細管機能に及ぼす影響を」というふうに書いてありますが、多分これでは言葉がいかにも足らなくて、多分一般の方に近位尿細管はどこだというところがちょっときついので、一応そこには腎近位尿細管の機能あるいは機能障害というふうに全体で3カ所ほどあります。食品安全委員会はそうなっていたかもしれないんですが。

○須藤委員長 腎機能障害ですね。

○長谷川委員 ちょっと言葉のほうで及ぼす影響というところと両方ありますので、そこはちょっと言葉を調整していただきたいんですが、腎臓の腎という言葉をつけていただきたいと思います。
 それから、実は食品安全委員会のカドミウムの最終版をちょっと見ていて、ヨーロッパのEFSAのほうで実は非常に厳しい基準といいますか、提案が出ております。この中に私は入れる必要は、実はないとは思うんですが、一応事務局としてはそういう情報もあり、それを食品安全委員会ではどういうふうな取り扱いをして、また戻して、また7µg/kg/日になったのかという部分の一応概略を把握しておられるかもしれませんが、把握していただきたいなと思います。
 以上です。

○須藤委員長 どうもありがとうございます。それから、真柄先生の部分は、ではまた部分で議論があればいたしませんか。

○富坂課長補佐 とりあえず今お答えして。

○須藤委員長 いいですか。

○富坂課長補佐 特に最近の情報としてJECFAのほう、暫定耐容年間摂取量の情報が出されているという情報については、こちらのほうでも確認させていただいておりますけれども、環境基準の設定の際に暫定毒性評価の値をどのように扱うかというところにつきましては、一応そういう暫定情報については基準値としては扱わないという整理でちょっと扱わせていただいている。カドミウムにつきまして、今回設定根拠としておりますµg/kg体重/日というその情報につきまして、平成16年の第1次答申のときにこの情報については入っておったんですけれども、ただ、この時点ではまだ暫定値であったということがございますので、その値を採用しなかったといったような経緯がございます。ですので、今回の情報につきましても、また毒性情報の確度というものが上がってまいりましたら、その段階で検討していくのかなと、このように考えております。

○須藤委員長 ありがとうございます。では、中杉委員、どうぞ。

○中杉委員 環境基準健康項目の設定の考え方というのをそもそもどうするかという議論は別にあるかと思うんですが、今の段階では従前のものにのっとってやるという形になると、食品かどうかという話が当然あるんですけれども、こういうふうになるのかなというふうに私は理解をしています。
 ただ、ほかの水質健康項目については食品からの摂取量というのはかなり余裕があるものが多くて、例えばホウ素なんかも飲料水のほうに大分取り分を多くしているというような経緯があります。カドミウムについては、実はダイオキシンと同じように全部調べると、そもそもぎりぎりいっぱいだよという状況にあるというのはひとつほかと違うところなので、ここをどういうふうにするかという話が一つの要点としてあります。
 ダイオキシンの場合は、基準を決めるときには、全国平均的に高いレベルの魚を全部みんなが食べ続けるとTDIを超えてしまうという整理の中で、その平均的な食事をすれば問題はありませんよということで基準を設定しています。場合によっては、ここにもそういうふうなことを書き込む必要があるのかもしれません。
 それからもう一つ大きなポイントは、先ほどのご説明もあったように、ほとんどの基準超過の原因は自然由来あるいは旧廃止鉱山です。旧廃止鉱山というのは非常に微妙で、自然由来なのか人為なのかというのが非常に微妙なところです。ほかの大気のほうもそんなことがこのごろ出始めているんですが、そもそももともと我々が住んでいるところの環境の状況を見ていくと、場所によっては健康に影響を及ぼすおそれがあるところは存在していると、ここら辺のところはもう少しメッセージを出していいんじゃないかというふうに思っています。だからといって、これは水道のほうで、あるいは食品が問題であればそれを抑えるというふうな形で人の健康は管理をしていくということになって、直ちに健康に影響があるというわけではございませんけれども、そういう状況であるということを少し説明する必要があるんじゃないだろうかというふうに思います。

○須藤委員長 どうもありがとうございました。それでは、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 細かいことだけになります。別紙1のカドミの検出状況の表ですけれども、1ページ目で検出下限値の最大値で0.01mg/Lという数値が見えていますが、そういうデータについては今回どういうような扱いをされて2ページの表をつくられたのかというのを教えていただければと思います。
 それと、もう一点別紙2の2ページ目、健康基準等の表の国内基準等のところですけれども、土壌環境基準(農用地)の日付は平成22年6月ではないでしょうか。

○須藤委員長 そこが間違っているんですね。ありがとうございました。では、1点目は後でまたいただくと。
 ありますか。篠原委員、ではどうぞ。

○篠原委員 カドミの環境基準がかなり厳しくなれば、現場では分析のほうでかなり混乱するんではないかと思います。といいますのは、多分SSにかなりカドミが付着しているので、SSの高いところではどうするかという話ですね。そのまま分解してしまうのかどうかするのか問題です。それともう一つは溶媒抽出ですね。溶媒抽出で濃縮してフレームでやるという方法もあります。高感度の分析機を持っていないところはそれでやると思うので、そのときにはSSについてはどうするかという話、そこのところを少し決めていないと過剰に出てしまったり、出なかったりというばらつきが出てくるんじゃないかということでちょっと心配しています。

○須藤委員長 どうもありがとうございます。では、佐々木委員、どうぞ。

○佐々木委員 私の方も同じでございまして、環境基準改定の背景はよくわかりましたし、ここにご提示いただいた分析法で分析できるということも了解できております。ただ、各自治体で技術継承が非常に難しい中で、ここまでの低濃度を測っていくということはなかなか厳しい状況にございます。精度管理の重要性というのもあわせて発信していっていただきませんと難しいと思います。また今、篠原先生からも先ほど真柄先生のほうからもお話しございましたように、サンプリングのときにこれ位の低濃度になりますと、ちょっとSSを多く入れてしまうような不注意といいますか、そこら辺の配慮一つで基準値超過というようなことも起こってきますので、その辺の注意喚起なども環境省から各自治体への発信のときにご提示いただければというふうに思っております。

○須藤委員長 そうしますと、先ほどの測定値の紹介をいただきましたよね。これはもちろん篠原委員や佐々木委員がはかったわけじゃないんだけれども、常識的に考えると、SS分についている部分が入っていると考えたほうがいいんですよね。多分そういうほうがいいですよね。わかりました。そうですよね。では、ありがとうございます。そういうことで、では岡田委員、続けてどうぞ。

○岡田委員 もういろいろご意見が出たことと同じになるかもしれませんが、これで基準ができて、今のところ超過しているのがほとんど旧廃止鉱山と。これで実際に多くの方がたくさんはかって、しかも分析が大変だということで、これから本当にその環境がよくなるようなことが起きるだろうかというところが心配になります。でも、これはこれでいいんですが、特に今お二人の先生から出たように、負担が大きくなるということを考えると、ちょっとこれとは別の話、ちょっと違うんですが、環境基準項目の追加並びに削除という言葉が最初の答申にあるんですが、今回の答申案で、今回はいいんですが、削除すべきかどうかというのを検討したのかしないのかと。今回ではなく次です。せめてそういうことを少しずつこれから考えていかないと、負担が増えるばかりでだんだん大変になると。特に地環研は今いろいろ大変ですので、その辺のところもこれから少し考えていただければありがたいというふうにこれを見て思いました。
 以上です。これは次の話だと思いますけれども。

○須藤委員長 いえいえ、大変重要な指摘だと思います。
 大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 基本的に真柄委員がおっしゃったことと私もちょっと似たようなことを考えているんですけれども、2つほどちょっと申し上げておきたいと思いますが、1つはこの別紙2の2ページの2の(2)のところで、諸外国の基準等で飲料水の基準は挙がっているんですけれども、諸外国の環境基準は挙がっていないんですよね。カドミウムの環境基準が諸外国でどうなっているかちょっと私も覚えていないのであまり言えないんですけれども、今回このWHOの改定がもともとから始まっているんですけれども、食品に関する基準がそれに影響を受けるのは当然なんですけれども、この後、この水質でこれでやっちゃうと、この後土壌に行って廃棄物に行くわけですよね。さっきのご質問にもあってお答えはいただいているんですけれども、そっちで考えろと言われても、多分水質で変えたら土壌は変えざるを得ないんですよ、普通の考え方からすると地下水で直接に摂食しているものですから。だから、どこかでとめるんだったら水質でとめるほうが多分論理的だと僕は思っているところもあるんですけれども、ただ、ちょっと化学的なことがいろいろあるので、あまり私が何かここで強いことを申し上げるつもりはないんですけれども、最初に真柄先生がおっしゃったように、水道水質基準まで変わったところまではいいとしても、その後環境基準に関して、最初はそこから数字を出したことは別にいいと思っているんですけれども、今回変えなくちゃいけないのかというのは、もう一度考えてもいいのかなというふうにちょっと個人的には思いますけれども、私はただ社会科学のほうの人間ですので、ちょっと私の印象としてはそういうのがあるということだけちょっと申し上げておきます。

○須藤委員長 どうもありがとうございます。では、内山委員、どうぞ。

○内山委員 大体皆さんがおっしゃったことなんですが、細かいところなんですけれども、先ほどちょっと問題になりました近位尿細管の機能障害のところなんですが、これは食品安全委員会の表現がどうなっていたかはっきり記憶にないんですが、この「過剰な」という表現はあまり毒性評価の表現には見られない、過剰な機能障害を起こしていないということはちょっと意味がわからないのです。この4ページの基準値の説明のところのイのところに、下から4行目のところに過剰な近位尿細管機能障害が認められなかったという表現なんですが、これが食品安全委員会の報告からのそのままの引き写しなのか、あるいは、多少簡略に書かれた部分なのかちょっと記憶があいまいなんですけれども。過剰な障害が認められないというのはちょっと意味が通じないので、少しここをもとに戻っていただいて、有意な変化が認められなかったのか、対象に比べて。機能障害と言うんですから、これ多分タンパク量で見ていると思うんですが、いわゆる器質的なものではなくて機能性なものなので、その「過剰な」と表現したのかどうか、確認をお願いしたいと思います。

○長谷川委員 一応データそのものは尿中のβ2-マイクログロブリンの検出というのが基準になって、それは要するに近位尿細管での再吸収が低下したために尿中に出てきてしまうというその部分で、この近位尿細管の機能、障害というのは言い過ぎかなと。機能低下というぐらいがいいかなとか、それから、この「過剰な」というのはちょっと英語的にはexcessiveとかいろいろ使っていまして、それでこういう感じになっているのかなというふうに思います。

○内山委員 もう一回事務局のほうで確認していただいて、食品安全委員会がそうなっているのであればやむを得ないと思うんですが、もしそれを何か丸めて書いておられるんだったら、普通のリスクの毒性評価とかリスク評価ではあまり使わない表現なので、ちょっと確認していただきたいと思います。
 それからもう一つは、別紙2のところで設定根拠のところですね。先ほど平沢委員のご指摘があったように、3ページの指針値の導出方法等というのは、これはむしろ本文より詳しくないとコミュニケーションをする人とかが、実際の0.003mg/Lがどうやって設定されたんですかと聞かれたときに、もう少し詳しいこの設定根拠等の文言を見てわかるようにしていただきたい。寄与率10%が抜けているのは先ほどご指摘があったとおりなんですが、水の寄与率10%といっても、我々はわかりますけれども、一般の方が水の寄与率10%は何だろうと。食品からとるものを全体の量として、水からとる分は全体の10%に割り当てますという少し何かコミュニケーションをされる方がわかるような、それから丸めるときに切り捨てているんだと思うんですが、そこら辺のところをもうちょっと別紙では詳しく書いていただきたいというふうに思いました。
 それから、2ページの表2の国内基準のところは単純なミスプリだと思うんですが、水道水質基準0.1mg/Lより変更というのは0.01mg/Lより変更と。
 以上です。

○須藤委員長 ありがとうございます。字句の間違い等については、それはもうすぐに訂正をいたしますが、では富坂補佐、そちらでお答えしなくちゃいけない問題も幾つかあったと思いますので、それを先にお答えいただいて、またもう少し先生方からご意見をいただこうと思います。お願いします。

○富坂課長補佐 まず、真柄委員のほうからご質問がありました食品の摂取量との関係ということにつきまして、なかなか環境のほうでものを言うのも難しい部分もあるのかなというふうに思ってはおるんですけれども、今は食品安全委員会のほうでTWIを絡めてその値をもとに食品衛生法であったり水道法であったり、食品ということでカテゴライズされる部分の対策をとりましょうという枠組みになっているということがございます。
 環境基準であったり地下水につきましても、そのちょっと枠組みの中に入っていない、食品というカテゴリーに入っていないという部分がありますので、そういう意味で環境のほうから食品に対してどうこうというところを言うというのも、ちょっとまだ知見が足りない部分があるのかなと。生物濃縮ですとかそういったところがあって、今後の課題にさせていただければというふうに考えております。
 それから、平沢委員のほうから年平均値のばらつきについてちょっとご指摘がございました。今ちょっと手元で整理できているものということでいきますと、資料の中の別紙1の超過地点数の年間推移ということでございまして、こちらのほうで年間平均値ということで見ますと、そこまで大きなばらつきというのはちょっと見られないのかなと。特にカドミウムなどの有害物質系につきまして、年間予想測定数というのが少なくなっているというところもございますので、ちょっとまたお時間をいただきまして、その辺りのばらつきがどの程度あるのかというのは、ちょっと参考資料ということで次回お出しさせていただければと思います。
 それから、幾つか中杉委員からの自然由来、旧廃止鉱山に関してどういうような影響を及ぼすのかというメッセージのお話で、あるいはリスクコミュニケーションということで、どこまで情報を出すかということにつきまして、今回ちょっと報告案につきまして、従来のフォーマットでちょっと整理させていただいたというところがございますけれども、ちょっとどこまで書くべきかというところについて事務局のほうで整理させていただければと思います。ただ、ちょっと自然由来につきまして、こういう状況ですよというインフォメーションまでなのかなと。これをどうするかというところの扱いについては、またちょっと別途検討させていただければと思います。

○須藤委員長 よろしいですか、大体そんなところで。どうぞ。

○戸川課長補佐 分析方法のことですけれども、先生方おっしゃるとおり、確かに酸分解しているので、SSも測定値に含まれます。あと手間がかかって負担が増えるということですが、今回の前処理方法は、水生生物保全環境基準項目の全亜鉛で既に用いられている方法なので、手法として技術的にそれほど難しくなるとは思わないんですが、基準値は低くなるので、おっしゃるとおり精度管理等々の問題はあるかとは思っております。

○須藤委員長 ありがとうございます。それでは、そのほかどうぞ。では、長谷川委員。

○長谷川委員 先ほどどなたかの先生から質問があったと思うんですが、ここの諸外国の基準値のところに環境基準というものが記載されていないと思うんですが、日本は基本的に水道水と同じようにしていると。では、ヨーロッパとかアメリカなんかでの環境基準、水環境の基準はどういうふうにしているのか情報がございましたら教えていただきたいなと思います。

○須藤委員長 この健康項目ではどうされているんですか。知っている人はどうぞ。

○中杉委員 多分、各国でそれぞれ事情が違って、日本の環境基準と合ったものではないと。アメリカの場合はまさにゴールだということで、発がん物質がゼロだというふうなことを言っていますし、だから、そういう意味で単純に持ってきて比較してしまうと、かえって混乱を招くのかなという感じがします。同じ性格のものを抜き出せるかどうかというところで工夫しないと、それぞれの中身の説明をしてから掲載しないと、また要らぬ議論を呼びそうな感じはします。

○須藤委員長 ほかの先生方は何か。どうぞ。

○中杉委員 先ほど大塚委員のお話で、環境基準を設定しなくてもいいのではないかというお話ですけれども、例えば環境基準はそもそも何なんだということの議論が一つあると思うんですが、例えば地下水にこれを適用するわけですね。地下水はこれ以上のものを飲んではいけませんよという意味合いの数字なんですよね。これが下げられないと、それは飲んでもよろしいという話になってしまう。水道は水道のほうで供給しますけれども、地下水はそのまま飲みますから、そういう意味ではあとどうするか、排水規制をするとか、土壌の環境基準の話になってくると議論はあると思いますが、実際にはそこら辺をどう考えるか。土壌の場合も地下水の環境基準を守るためにどうするのかという対応で考えている。公共用水域排水の場合は、公共用水域の環境基準を守るためにはどうするのか、ここら辺のところも排水規制の委員会で少し考え方を出さなきゃいけないねということで言っていますので、将来的な課題だろうと思いますけれども、やはり環境基準は環境基準だろうと、こういうふうな状況です。
 それから、私先ほど申しましたメッセージとして出していただければいいので、どうこうするという話ではないと思うんです。日本の環境というのは何も人為的な汚染がないと一般国民の人が安全だと思われている。必ずしもそうではないんだよ、どこでも安全というわけではないんだということを知ってもらう必要があると思います。
 それから測定方法のところですけれども、これはダイオキシンが同じ状況で、ダイオキシンがもう基準を超えてもあまり心配要らないというとこれは語弊があるんですが、それはSSを拾っているんだなという解釈です。これは例えばフィルターでろ過しようとすると、今土壌の基準の場合のフィルターは0.45µmで、廃棄物が1µmです。これは0.45µmにした理由は測定の誤差をなくすために0.45µmにした。だから、そこら辺の本当はもしそういうふうにするんだとすると、実際に我々が飲むときにどのくらいの粒子まで飲むかというふうなことの議論を本来はしないといけないと。そこら辺はどうするかという議論は当然将来的にはあり得るんだろうと思います。

○須藤委員長 では、どうぞ。

○篠原委員 いいですか。そこまで言ってしまうと話が混乱してしまうんですけれども、うちでも今、メダカを使って金属の実験をやっているんですけれども、SSにくっついたものが幾らあっても毒性は出てこないんですね。だから、今の話になると、今のこの基準はどこで何を基準にしてやっているのかというのがわからなくなってしまうのですね、SSの問題で言うと。だから、これはSSについて配慮しないで、よいしょとやるしかありません。基本的に。ろ過してすると、ろ過の仕方で値が全然変わってくるんです。ばく露実験ではフミン質がたくさんあると、毒性は発現しないし、カルシウムなどあると、イオンチャンネルが一緒だから、毒性が出てこないとかいうようなことがあります。実験は亜鉛でやっているんですが、やっぱりカルシウムがある場合はほとんど毒性を示しません。やっぱりそういうことがあって、SSの問題は行政的な考え方で、SSも全部はかってやるというようなことをやらないと、いろいろな情報が入ってくると、分析するほうは大変ですよ、本当言って。だから、もう一般の金属でやっている分析法をそのままここで適用してくれと。SSのことはあまり考えないということでいいじゃないかと思います。

○須藤委員長 くんできた水をそのままということですね。

○篠原委員 そうです。今実際にみんなやっているんですね。そうですね、ちょっと。

○須藤委員長 どうぞ。

○佐々木委員 しばらく前までは自治体にいた者としては、いつ採水すべきか、大雨が降った後、水が安定するまでにまた雨が降ったりとか、非常に苦労をしたりしております。これもそういうことがあると超えることもあるけれども、本来こういう趣旨なんだということを正確にお伝えいただくことが必要かと思っています。ダイオキシンなどでも底質がたった20ピコグラム-TEQ/グラムであっても、底質が巻き上がる箇所がありまして、そこは何の汚染がなくとも2ピコグラム-TEQ/Lの環境基準を常に超えるという場所がありました。原因を私どもで探ったところ、SSであったというような事例でした。自治体は技術継承、人材育成に、苦労しておりますので、環境省からきちんと採水を含めた精度管理の重要性をご説明いただきたいと思います。

○須藤委員長 ありがとうございます。
 SSの問題は年間これ12回測定するから、1回とか2回とかそういうことがあったとしても常に同じ状況にはないので、その12回の測定値の中からどういうふうに評価するかということをやってもいいわけですよね。それから、予算が少なくなってくると隔月になるとか、いろいろ自治体の人も苦労していますので、SSが多いときはこのままやめようとか、そういうこともありますよね。ということで、確かにおっしゃるとおりでございますが、この段階でSSの問題をどう処理するかということはあまり触れないほうがほかの環境基準の測定にも影響しますので、ここの場合は第3次報告でございますので、どこかまで行った後、ゆっくり切りがないし、それから、何をどういう項目を挙げるかというのは別途検討会をやるんですよね。これからどういうふうに健康項目を。どうぞ、先生。

○真柄委員 今のことと全く同じことなんですけれども、食品安全委員会はPTWIで出しているんですよね。しかも、疫学のデータで食品安全委員会が答申を出されているので、今回カドミの環境基準を変えるに際して、食品安全委員会のせっかく情報がありましたけれども、そういうのを考えると、先ほどお話があったように、環境基準12回の平均でやっているから、たまたま1日に換算したらこの数値になるとか何かそういうふうな、いや、僕はそれが科学的に正しいかどうかは専門家の内山先生とか長谷川先生に評価していただいたほうがいいと思うんですが、やはり普通の実験のように毎日与えて、エンドポイントが出てきてどうかというデータを使うのと、カドミのように特に日本人はほかの国に比べればカドミの摂取量が多いところですよね。だから、まさにそういう環境の中で日本のカドミをどう考えるか、どういう毒性評価を使ったか。そして、それに対して環境基準というか環境調査をどういう考え方で、ほかの化学物質と違うというようなやり方も書き方もあると思うんです。
 ですから、今はこの答申で結構ですが、先ほどからお話になっているように、都道府県の関係者に当然のことながら伝達するチャンスがあると思いますので、そこら辺りは行政官がおやりになるとちょっと恣意的になるので、座長の範囲でやっぱり専門家の方もそういうところに出てご説明をしていただくと、スムーズにきちっと環境基準の今回の修正した趣旨が伝わると思いますので、工夫をされることを望みます。

○須藤委員長 どうも真柄委員に何か最後まとめていただいたような気もいたしますので、座長は真柄委員のまとめに従って、それらの方向を取り入れたいと思いますが、しかし、そうは言っても先ほどの腎の機能障害の問題、食品安全委員会の表現ぶりとか、幾つかもちろん誤字もございますので、再度そこは修正をいただいて、内容的には最終的にちょっと大塚委員だけが若干違ったけれども、それは大塚委員……

○真柄委員 きついですよ。

○須藤委員長 きついので、そこをどうするかをまたこれは議論が必要ですよね。

○大塚委員 でも、さっき中杉委員におっしゃっていただきましたから、いいです。

○須藤委員長 いいですか。そうですか。

○大塚委員 アメリカの環境基準ぐらいはちょっと載せていただくとありがたいかなと思いますけれども、泳げるぐらいのことは考えています。

○須藤委員長 そういうことですね。ということで、もちろん今日は地下水の方もいらっしゃるし、廃棄物の方はいらっしゃらないけれども、そこはそこでまたどう対応されるか問題は残ります。ただ一義的にそのまま今までどおりというふうにはいきかねる部分もあるかもしれない。地下水の場合は、これは同じでないと私は具合が悪いと思いますけれども、そのほかの分野、土壌と廃棄物については、もう一度そこはこれを取り入れていく段階でどう評価したらいいかは、これは審議官に後で考えていただくということで、とりあえずはまとめにさせていただいて、最終的な字句の修正等はやっていただいた上で、まとめについては委員長である私にお任せをいただいて、そして、次にもう一度これはパブリックコメントにそれをかけるんですね。それは、では一応ここでまとめさせていただいて、一応ご承認いただいたとさせていただきます。ありがとうございました。
 ということで、どういうふうに次を進めるかをやってください。いいですか、それで。どうぞ。

○富坂課長補佐 今後の進め方でございますけれども、今、委員長のお話にございましたように、本日の議論を踏まえまして必要な修正を加えさせていただいた上、ちょっと委員長とご相談の上、案として確定させた上でパブリックコメントの手続をさせていただきたいと考えております。また、その結果を受けまして、次の検討会でご議論いただきたいと、このように考えております。

○須藤委員長 再度この問題についてもう一回議論させていただくということですね。ありがとうございました。
 それでは、そのような処置をとらせていただき、大分時間も経過いたしましたので、もう一つ議題がございます。PFOSの整理をさらにしていただいておりますので、それについて説明ください。では、どうぞ。

○鈴木係員 それでは、PFOSに関して追加情報といたしまして、資料5を用いてご説明させていただきます。資料5をお手元にご用意くださいませ。
 こちらの資料でございますが、8ページまでは第13回の、前回の健康項目専門委員会の資料の再掲でございまして、追記している部分につきましては、網かけで記載させていただいております。主に参考文献について追記させていただいております。
 こちらの8ページまで簡単におさらいさせていただきますと、まず、PFOSの有害性等のデータでございますが、1ページの真ん中辺りにも記載させていただいております。PFOSの耐容1日摂取量につきましては、国内やWHOで設定された値はないものの、NOAELのデータに基づきまして、暫定的な値ではございますが、英国COT等にて設定されたものがあるという状況でございました。こちらについては、4ページに記載させていただいております。4ページの表2-3に記載させていただいておりまして、例えばCOTにおきましては0.3µg/kg体重/日というような値となっております。
 そして4ページの下でございますが、PFOSの水環境中での存在状況等ということでございますが、PFOSにつきましては、平成22年4月に化審法の第1種特定化学物質に指定された物質ではございますが、不可欠用途がある物質でございました。平成20年度時点では国内出荷6.2トンの9割程度が化審法の不可欠用途に該当していると考えられますため、今後も年間数トン程度の規模で国内出荷が継続する可能性がある物質というふうになっております。
 6ページ、7ページにつきましては、PFOSの各媒体中での存在状況や検出状況について記載させていただいているものでございまして、8ページにつきましては、諸外国の基準策定状況を記載させていただいたものでございます。諸外国ではアメリカやドイツ、英国におきまして飲料水の基準が設定されておりまして、また、環境中の基準といたしましては、米国ミネソタ州において設定されたものがございました。こちらについては後ほど詳しくご説明させていただきます。
 そして、9ページですけれども、前回は委員限りの参考資料ということで出させていただいておりました廃棄物の処理に関する技術的留意事項についてでございます。こちらは平成22年9月に公表されましたので、掲載させていただきました。
 それでは、10ページより追加させていただいた内容について具体的にご説明させていただきます。
 まず、前回、広瀬委員等よりご指摘いただいておりました体内での半減期の差を考慮した基準値設定の例でございます。PFOSの体内での半減期は、生物種によって著しく異なっております。この半減期の差は、例えばU.S.EPAや、OECDやカナダ環境庁においても考慮されているものでございまして、10ページに記載させていただいております。OECDの文献によりますと、ラットの血清で7.5日、カニクイザルの血清で200日、人の血清で、平均で8.67年というように大きな差があるものとなっております。
 10ページ下でございますが、カナダ環境庁の文献におきましても、魚で15日、人で数年と、かなり半減期の差が大きなものとなっております。この半減期の差を考慮した基準といたしまして、U.S.EPAによる暫定影響勧告値というものがございましたので、次にこちらについてご説明させていただきます。
 11ページの上に式を書かせていただいておりますが、このU.S.EPAによる暫定影響勧告値につきましては、分母に不確実係数×外挿係数×水の飲用量、分子にNOAEL×体重×相対寄与率で算出しているものでございます。この式にございますEF、外挿係数でございますが、この外挿係数は11ページの下にございますが、半減期を用いて算出することができる値となっておりまして、例えばU.S.EPAですと、人の半減期とサルの半減期である1,971日と150日を用いまして13.14という値で算出しているものでございます。この値を入れますと、このU.S.EPAによる暫定影響勧告値といたしましては0.2µg/Lという値が算出されております。
 続きまして、12ページでございますが、こちらは前回、岡田先生よりミネソタ州の基準について詳しくというふうにご指摘をいただいておりまして、また、中杉先生より魚の摂取を考慮した基準値についてということでご指摘いただいておりましたのでミネソタ州における魚の摂取を考慮した基準値設定の例について記載させていただいたものでございます。
 アメリカのミネソタ州におきましては、ミシシッピ川の一部とキャルホーン湖の水質につきまして、飲用と魚の摂食を考慮した基準値と魚の摂食のみを考慮した基準値というものを定めているところでございます。この飲用と魚の摂食を考慮した基準値dfCCと呼んでおりますが、こちらは13ページの上にある式で算出しているものでございまして、分母に1日当たりの飲用量+魚類1日当たり摂食量×生物蓄積係数、分子にRfD×成人体重×ばく露比というもので算出しております。
 また、魚の摂食のみを考慮した基準値といたしまして、fCCというものを使っているのですが、こちらは13ページの真ん中下辺りでございますが、分母に偶発的水分摂取量+魚類1日当たり摂食量×生物蓄積係数、分子にRfD×成人基準体重×ばく露比というもので算出しているものでございます。飲用と魚の摂食を考慮した基準値をこちらの式に基づいて算出したところ、13ページの真ん中より少し上辺りにあるのですが、湖沼におきまして12ng/L、河川におきまして6ng/Lという値になりました。また、飲用については考慮せず、魚の蓄積性についてのみ考慮した式で計算いたしましたところ、こちらも値は湖沼で12ng/L、河川で6ng/Lという値になっておりまして、その差は非常に小さいものというふうになっております。
 この算出に使いましたBAFやRfDにつきましては、14ページに詳細を記載させていただいております。BAFは水中のPFOS濃度分の魚中のPFOS濃度でございますが、魚といたしましてはブルーギルやホワイトバス等を使った結果を用いております。RfDにつきましては、本資料の一番後ろにつけております別添において詳しく記載させていただいておりますので、また後ほどご参照いただければと考えております。
 続きまして、佐々木先生、広瀬先生よりご指摘いただきました代替物質等についてご説明させていただきたいと思います。
 15ページでございますが、4.PFOS関連物質といたしまして記載させていただいております。表4-1はカナダ環境庁におけるPFOS関連物質の分類例でございます。物質名だけではございますが、記載させていただいております。
 続きまして、16ページ、17ページ、18ページ、19ページにはPFOSの前駆物質について名前を記載させていただいております。こちら、技術情報協会より持ってまいりました名前でございます。
 20ページでございます。すみません、参考資料2の1枚目もご覧いただきたいのですけれども、こちらにPFOSの構造式を記載させていただいております。PFOSにつきましては、CとFが並んだものがくっついているものでございますが、このCとFがつながっている部分のことをパーフルオロアルキル基というふうに呼んでいるんですけれども、このパーフルオロアルキル基が短い物質につきましては、物質自体に生態蓄積性がなく、さらに化学構造から見て、万一環境に出て劣化しても生態蓄積性が高い物質に変質する可能性が考えられないため、このような物質がPFOSの代替物質として各国で提案されている状況でございます。具体的な物質につきましては、20ページの表4-3に記載させていただいております。
 以上が先生方よりご指摘いただいておりました件に関する追加情報でございまして、21ページからはPFOSの評価値の検討についてということで記載させていただいております。今回は生物種間の体内の半減期の差を考慮したU.S.EPAの飲料水に関する暫定勧告値であります0.2µg/L及び米国ミネソタ州の魚の摂食による影響を加味した環境中の基準を参考にして算出した指針値を仮に指針値として採用した場合、国内における検出率がどの程度になるかというものの算出したものを記載させていただいております。
 表5-2でございますが、例えばU.S.EPAの飲料水に関する暫定健康勧告であります0.2µg/Lを基準としたところ、測定地点数は361地点、そのうち超過地点数は4地点となりまして、超過率は1%程度という現状でございます。また、ミネソタ州の環境中の基準値を使いましたところ、河川におけます基準であります0.006µg/Lを採用いたしますと、測定地点数296地点に対しまして超過地点数が121地点、超過率41%という結果になっております。なお、この測定データにつきましては、本資料の6ページ、7ページに記載させていただいております公共用水域等のデータを使って算出したものでございます。
 続きまして、仮にPFOSを要監視項目にする場合、指針値がどのようになるかということも検討していく必要があるかと思います。そこで、これまでの要監視項目の指針値についてまとめさせていただきました。22ページでございます。
 要監視項目は平成5年3月に初めて25項目が設定されたものでございまして、当初は25項目すべてに指針値が設定されておりました。しかしながら、その後我が国やWHO等の国際機関において検討され、集約された科学的知見や関連する各種基準の設定状況を踏まえまして、指針値を削除したり見直した項目がございます。これまでの指針値の削除や見直しの状況や理由につきましてご説明させていただきます。
 23ページをご覧いただきたいのですけれども、23ページの表6-2に要監視項目に係る指針値の削除の理由ということでまとめさせていただいております。これまで指針値を削除した項目は3物質ございまして、クロルニトロフェン、ニッケル、アンチモンでございます。クロルニトロフェンにつきましては、当初は農薬取締法における登録の際の評価値である1日許容摂取量に基づいて指針値が設定されていたんですけれども、平成6年3月7日に厚生省に設置されている残留農薬安全性評価委員会におきまして、胆のうがん発生との因果関係の有無が明らかとなるまでの間は、1日許容摂取量を設定しないことが妥当と考えられる旨の結果が取りまとめられまして、これを受けまして、環境省におきましても、CNPの指針値についてその数値を削除することというふうにしております。
 ニッケルにつきましては、Ambroseらによるラットの2年間慢性毒性試験結果をもとにTDIを算出していたんですけれども、こちらは定量的評価を確定するには十分な試験ではないというふうに結論づけられたことと、また、WHOにおきまして、TDIが暫定的な値というふうに評価されましたことを踏まえまして、毒性についての定量的評価を確定するのに十分な試験情報がない状況で指針値を示すと、不確定な毒性評価をもとに環境中の存在状況について適切とは言えない評価を誘導する可能性があるということで、平成11年2月に指針値が削除されております。
 アンチモンにつきましても、当初、Schroederらによるラットの生涯試験をもとにTDIが設定されていたんですけれども、これは定量的評価を確定するには十分な試験ではないとのことで、こちらのTDIが暫定的な値となりました。また、こちらもニッケルと同様に毒性についての定量的評価を確定するのに十分な試験ではない状況で指針値を示すと、不確定な毒性評価をもとに環境中の存在状況について適切とは言えない評価を誘導する可能性があるということで、指針値が削除されております。ただ、アンチモンにつきましては、一度平成11年に指針値を削除したんですけれども、再度平成16年におきまして新たな毒性試験の結果が得られたことから指針値を再設定しております。
 そのほか指針値を削除はしていないのですけれども、見直した項目もございます。表6-3に記載させていただいておりますクロロタロニル、ジクロルボス、フェノブカルブ、p-ジクロロベンゼンにつきましては、新たな毒性情報が得られたため、指針値の見直しを行っております。
 この要監視項目の指針値の設定の考え方につきまして、答申に記載されている内容を24ページにまとめさせていただいております。平成5年当時の答申におきましては、環境基準項目の基準値は我が国、米国及び国際機関において検討され、集約された科学的知見に関連する各種基準の設定状況等をもとに検討したというふうに記載がございました。また、平成11年2月の答申には、我が国や国際機関において検討された科学的知見に関連する各種基準の設定状況等をもとに検討したというふうに記載がございました。また、平成16年と21年の答申におきましては、我が国やWHO等の国際機関において検討され、集約された科学的知見、関連する各種基準の設定状況をもとに設定するというふうにしております。
 現在、PFOSにつきましては、一番最初にもご説明させていただきましたとおり、耐容1日摂取量につきまして、国内やWHOで設定された値はない状況でございます。ただ、暫定的な値として他国で設定されたデータがあるという状況でございます。このような状況で指針値をどう扱っていくのかについて検討していければというふうに考えております。
 以上でございます。

○須藤委員長 どうも鈴木さん、ご説明ありがとうございました。
 それでは、前回に引き続いてPFOSの議論をさせていただきますが、先生方からいろいろご意見をいただいて、こういうことを調べろというようなことも含めまして、新たな情報として追加をいただきました。どうぞどこからでも。
 岡田先生は質問があったんだよね。いいですか、ミネソタ州のものは。

○岡田委員 よくわかりました。

○須藤委員長 よくわかりました。

○岡田委員 10キロも魚を食べるんですね。

○須藤委員長 ほかの先生はいいですか。真柄先生、いいですか、これは。PFOSはいいですか。

○篠原委員 私のほうからいいですか。

○須藤委員長 はい、どうぞ、篠原先生。

○篠原委員 私、前回までちょっと欠席していたものですから、PFOS関係のほうで少し情報を提供したいと思います。
 3年ほど前から下水処理場の放流水に発泡現象が起こるということで、今年私の研究室のほうに原因究明の依頼があって、その解析をずっとやっていたのですが、最近ようやくその原因物質がPFOS類であることが分かりました。PFOSより炭素が多い10個以上のPFOS類が同定されました。先ほど小さい方の分子のPFOS類が問題だということがありましたけれど、8個より大きなものは実際につくられているのか、そういうものが直接使われているのか、あるいはそれらの前駆物質が下水の中で分解して、出てきたのかというちょっとそこら辺はまだわかりません。さらに調査しなければと思っていますが、こういう炭素数の多いものについてはどういうふうに対応するのか、少しご意見を伺いたい。

○須藤委員長 調べたほうがいいですね。

○篠原委員 はい。どこか環境省さんの意見を聞きたいなと思って。

○須藤委員長 はい、どうぞ。今の質問と関連して。

○佐々木委員 今の質問と関連して……。

○須藤委員長 お答えもしていただけるんですか。

○佐々木委員 全国で共同研究しておりますと、大体蓄積性の少ない短い炭鎖のものに移行している傾向はあるのですが、一部地域はやはり長鎖の方の汚染も検出されております。

○須藤委員長 地域によって違うんですか。

○佐々木委員 そうですね。発生源が多分違うと思います。特にこのPFOSについて、本日PFOSの前駆体をいろいろお示しくださったように、利用されている方もご存じなく、最終形としてPFOSとなる事例もあると思います。引き続きそういった情報の収集に努めていただければというふうに思っております。

○須藤委員長 何か地域の特性はどういうふうな特徴があるんですか。もう少し先生がおわかりの情報を含めて説明して下さい。

○佐々木委員 製造している事業所周辺というのが高いというのは、それは当然ですけれども、全国で調査しておりますと、全く汚染源がわからないところでかなり高濃度が見えるというような地域もございます。それはフルオロテルマーアルコールから最終的にPFOSにいくとかいろんな経路が考えられて、私どもも共同研究しながら頭を悩ませている状況にはございます。発生源が現在のところ推定できないような場所からも汚染が見つかっていたり、地域によってPFOSとその類縁物質の組成比がかなり違っているというような情報は得られております。

○須藤委員長 かなりその辺の調査は進んでいるんですか、各自治体。

○佐々木委員 この全国28の自治体と国立環境研の共同研究は3年目になっております。その地域で継続して、水だけではなく大気ですとか、あとは昆虫のトンボに非常に高濃度に蓄積するものですからトンボの調査も行っています。

○須藤委員長 トンボですか。特異的なんですか。

○佐々木委員 ほかの昆虫をすべて調べているわけではないのですけれども、採取が比較的楽なものですから、全国調査だけではなく、世界各国からもトンボを集めてPFOS等の組成や、各地域の状況調査なども継続して行われております。

○篠原委員 ちょっといいですか。

○須藤委員長 はい、どうぞ。

○篠原委員 全国調査でかなりデータが出ておりますが、これ全部LC/MS/MSでやっているんですね。そうすると、LC/MS/MSでPFOSをターゲットにしてしまうと、分子の大きいものを見逃してしまうんです。だから、多分炭素が多いPFOSをターゲットにして調査をし直したら、かなり検出されるんじゃないかと私は思っています。うちの場合は、LC/MSのスキャニングでスペクトルを見て炭素数の多いPFOSだとわかったので、それがLC/MS/MSだったら多分検出していなかったでしょう。スキャニングが出てくるぐらいのレベルが出てきたものですから、びっくりしたところです。

○須藤委員長 わかりました。これは継続した調査がどうも必要のようですし。どうぞ、中杉先生。

○平沢委員 難しいですね。ちょっと調べて。

○中杉委員 測定データに関しては数多く存在する。環境省の要調査項目の調査結果だけしか見ていませんけれども、実はPFOSではなくてPFOAのリスク評価をやっていて、ばく露評価ということでデータを集めたんですが、山とあります、データが。もちろん発生源周辺はこれよりもはるかに高い濃度で、それが少しずつ発生源対策をやってきていることによって濃度が下がってきているという状況も自治体では把握しているところがあります。そういうものも少し集めて議論する必要がもし何かやるとすればあるんだろうというふうに思います。
 それから、ちょっと質問なんですけれども、ミネソタのケースでばく露比というのは割合ですよね。アロケーションというふうに見ていいわけですよね、ばく露比と書いてあるのは。Kという数字です。

○須藤委員長 鈴木さん、いいですね、そこは。

○中杉委員 13ページのところ。

○鈴木係員 はい。そのように考えておりますが、念のため調べまして、また次回までに。

○中杉委員 このばく露比が0.2というのは、普通は例えばダイオキシンの場合だったら0.9ですよね。魚を入れてばく露比0.2というのはかなり小さいんじゃないかなと。ダイオキシンは0.9、じゃないか、0.99か。1%だけ水で、あとは魚の摂食に配分しましたので、そこが変わると物すごくがさっと変わっちゃうんですね。これ0.2というのは何で使っているのかな。前のEPAの飲料水だけのところのアロケーションは0.2、20%なんですね。これは少し多過ぎるような感じもしますけれども、そこら辺が1つあるのと、それからやっぱり先ほどと同じような話で、ダイオキシンほど粒子に吸着するとは思いませんけれども、かなり粒子に吸着するものなので、測定方法としては、それこそ粒子を拾うか拾わないかで物すごく変わっちゃうんだろうなと。そういう意味では、底質は要調査項目ではやっていないんですか。何かそれのもう少しデータを集められたらよろしいのかなというふうに思います。

○須藤委員長 では、平沢委員、どうぞ。よろしいの、それで。もういいですか。
 では、どうぞ。

○佐々木委員 今の中杉先生のお話ですが、SSと分けて分析しますと、大体溶存態の方に存在しています。SSの方にあまりありません。有害性の方は素人ですけれども、このPFOSというのは従来のPOPsと違って、脂肪のところではなく肝臓と血液にあって、アメリカ人の魚の摂取の方法と、日本人は肝臓なども含めて食べるところが違うのではないかなと、そちらの分野としては素人で恐縮ですが、ちょっと考えたりもいたしました。

○須藤委員長 それもあり得るね。
 では、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 前駆物質について情報提供いただきまして、ありがとうございました。これで実際の事業場排水でどのくらい含まれているかというデータは得られにくいとは思うんですけれども、もし情報が得られるようであればお願いいたします。

○須藤委員長 事業排水ですね。

○鈴木委員 はい。それと、PFOAの話が中杉先生からありましたけれども、PFOSに比べてPFOAのほうが、下水処理場では濃度が増加しやすい状況でございます。もしPFOAも対象にされるのでしたら、また情報をいろいろお調べいただきたいと思っております。

○須藤委員長 ありがとうございます。ほかによろしいですか。
 今の段階で、では指針値はこうしましょうというような段階ではなさそうだから、もう少し情報をいろいろ集めていただいて、それこそ先ほどの地環研なんかも25カ所ぐらい辺りで共同研究をされているし、それから環境研も入れて全国の調査をやられているようなので、差し支えなければそういうデータを見ていただくとか、まだまだやらなくちゃいけないことが多そうなので、ただ、非常に重要なこれから検討していく項目であるということは何となくこれを見ていただいてもわかるわけなので、最終的には指針値を決められるようなデータを集めていくというような方向でよろしいですか。

○長谷川委員 ちょっと1つだけ。

○須藤委員長 はい、どうぞ。

○長谷川委員 指針値を決めるためにやはりヒューマンヘルスの値を決めなきゃいけないと思うんですが、その辺、この前、真柄先生からご提案がありましたけれども、どういう形で、どこでそれをやるかというところはやはり検討していっていただきたいと思います。

○須藤委員長 ありがとうございます。ということで宿題が多く出るかもしれないけれども、ちょっと荷の重い宿題なのかもしれないけれども、それは後でここでというよりも検討してください、事務局のほうで。ということで、まだこれは継続審議ということで、新たな情報が出てきたら追加をしていくということで、そして、あるところで何かその結論を出していくということで、情報の収集に努めるということにいたしましょうか。
 それでは、以上で大体今日の予定した議事は終了しましたが、真柄先生、どうぞ。

○真柄委員 23ページの表6-2ですが、クロルニトロフェンは確かにこういういきさつがあって平成6年に指針値を設定しないことにしたんですが、これ自体は失効していますよね。だから、失効したものを要するに要監視項目の中に残しておくか、残しておかないかということは今まで判断したことがないんです。

○須藤委員長 していないんですね。

○真柄委員 ですから、それもやっぱり検討のテーマにしていただいたほうがよろしいのではないかなと思います。

○須藤委員長 はい、どうぞ。

○中杉委員 今回のPFOSも前回申し上げましたように、エッセンシャルユースが原因になるので、どうするかということもあわせて議論をしておいたほうがいいと思いますね。先ほど佐々木委員が言われたように、底質に残留しないというお話だったので、そうなると排出をとめればきれいになるという話になりますが。

○須藤委員長 もうそれでおしまいだと。

○中杉委員 きれいになっていくだろうということに思われますので、そういうものを含めてどう考えるか。

○須藤委員長 そういうことですね。使われなくなったら、それでおしまいということでもいいんでしょうけれども、環境を汚染して蓄積している場合には、そうはいかないということにはなりますよね。
 はい、どうぞ。

○富坂課長補佐 カドミウムの議論のときに岡田委員からの環境基準のほうを削除というようなことについてどう考えるかという話がございましたけれども、今回のPFOSについて、そこをCNPも問題含めて、項目をどのように整理するかということについては重要な課題だと考えておりますので、先ほど前回の専門委員会でどのような項目について自動的に検討するかというようなこととあわせまして、どういうような項目について、では削除するということを含めまして、判断を加えなければいけないかということについてちょっと整理をさせていただければと考えております。

○須藤委員長 宿題が多くて申し訳ないですが、そうしてください。今の段階ではそう申し上げるしかないので、ではそういうことで、事務局で検討していただくということにさせていただきたいと思います。
 それでは、その他として何か議題はございますか。

○富坂課長補佐 先ほどカドミウムに関する第3次報告でも申し上げましたけれども、この後、委員長とご相談させていただきまして、できました案をパブリックコメントにさせていただきたいと考えております。次回はこのパブリックコメントの結果、それから対応についてご議論いただきたいと、このように考えております。その結果につきましては、最終的に委員会報告としてまとめていただきたいということでございます。

○須藤委員長 ありがとうございました。ということでございますが、そのほか事務局で何かありますか。

○富坂課長補佐 次回日程でございますけれども、パブリックコメントの手続を行いますので、その終了後スケジュールの確認をさせていただいて、日程をセットさせていただきたいと考えております。

○須藤委員長 どうもありがとうございました。ということで、全体としてよろしいですね。
 それでは、これで本日の議論を終了させていただきたいと思います。
 委員の皆様には大変熱心なご討論をいただき、ご協議いただきましたことをお礼申し上げたいと思います。
 本日は誠にありがとうございました。お疲れさまでございました。

午後4時55分 閉会

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