中央環境審議会水環境部会 陸域環境基準専門委員会(第5回)議事録

日時

平成15年2月21日開催

議事次第

 
  1. 開会  
  2.  
  3. 議事
    (1) 検討対象河川水域の概況と将来水質について
    (2) 検討対象湖沼水域の概況と将来水質について
    (3) 「水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の水域類型の指定の見直しについて」(委員会報告案)
    (4) その他
     
  4. 閉会

 

配布資料

 資料-1  委員会名簿
 資料-2  第4回議事録案
 資料-3  検討対象河川水域の概況と将来水質
 資料-4-1  人工湖沼の湖沼類型指定について
 資料-4-2-1  人工湖沼における利用目的の適応性に関する課題について
 資料-4-2-2  検討対象湖沼の概況と将来水質について
 資料-5  専門委員会報告案
 参考資料-1  湖沼類型指定に関する基礎データ
 参考資料-2  環境基準一覧
 参考資料-3  河川湖沼に係る水域類型指定の状況
 

議事録

 午前10時00分開会

【開会】

【環境省挨拶】

○吉田水環境部長 皆様方、大変御多用のところ御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 私、1月10日に水環境部長に就任いたしました吉田でございます。初めてお目にかかる先生も若干おられますが、昔からお世話になって御指導をいただいてまいりました先生もおられます。いずれにいたしましても、この機会に改めてよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 先生方におかれましては、陸域の環境基準の専門委員会、御熱心な御討議を今まで重ねていただいてまいりまして、環境基準は常に科学的な知見に基づいて必要な見直しを行おうという趣旨もございますし、それから特に水の環境基準の場合には、生活環境項目につきましては、その水域水域の利用の形態が変わり、あるいは水質浄化の努力というものもまた環境基準の設定に反映されていかなければいけないという考え方もございますので、私ども平成9年からこうした環境基準の見直しについて、先生方を煩わせて作業をしていただいてまいったわけでございます。
 本日は若干の河川と、それから人工湖沼について、包括的な見直しのためのスキームもこれから御紹介申し上げ、御審議をいただくことになっております。前回は昨年の11月に第4回目の会議を開かせていただきましたが、できますれば、本日のこの会議で今、懸案になっております一つのグループの案件について、答えをお出しいただければありがたいと考えております。何とぞよろしくお願いをいたします。

【資料確認】

【第4回陸域専門委員会議事録の確認】

○松尾委員長 どうも皆さん、朝早くから御苦労さまです。ひとつよろしくお願いします。
 吉田部長とは、それこそ非常に難しいいろんな排水基準を決めるときにもいろいろやらせていただきましたけれども、そういう意味ではもう大ベテランが戻ってこられたということで非常に心強く思いましたので、ひとつ今後ともよろしく御活躍いただきたいと思います。
 それでは、早速ですが議事に入らせていただきたいと思います。
 議事次第に従っていきたいと思いますが、まず最初に議事録の確認ということで、資料2を見ていただきたいと思いますが、これは特に御説明いただく必要はないのでしょうか。

○森田補佐 一度、御確認いただいて修正しておりますので、問題はないと思いますが。

○松尾委員長 改めて見てみると、何だかちょっとおかしいなと、自分のところですけれども、このように残っていくのであれば、刺激的な言葉使いもあるのかなと、気をつけなければいけないような気がしてきますが、一応、一度はお目通しをいただいているということでありますが、もし、きょうのこの会議の終わりまでに、さらに何かお気づきの点があれば、申していただきたいということでございます。
 ということで議事録案はよろしいでしょうかね。
 では、今日終わった後で公開したいということですので、よろしく御協力いただきたいと思います。

【議題1】

○松尾委員長 次に、本日の議題に入りますが、最初の議題が、検討対象河川水域の概況と将来水質についてということであります。
 この件は前回のときにもかなり議論させていただいていまして、時間の配分からいえば、なるべく簡単にというか、結論を確認するようなことでいかせていただきたいと思いますが、よろしく御協力いただきたいと思います。
 それでは、事務局の方から御説明いただけますか。

○森田補佐 それでは、資料の3を御説明いたします。
 この資料につきましては、前回提出させていただいたものと、基本的にほぼ内容は同じでございますが、若干コンパクトにした以外に、少し変わっている点がございますので、そのあたりを中心に御説明いたします。
 まず、1ページから神流川(3)の説明がございますが、これについては全く内容は変わってございません。結論から申し上げますと、8ページにありますように、神流川の将来水質の変化、前回と同じものですけれども、A類型で将来とも満足するであろうというものでございますのでA類型とさせていただきたいということでございます。
 それから、9ページから信濃川の下流でございますけれども、これにつきましても、基本的に変わったところはございません。
 18ページに将来水質を載せておりますけれども、これもA類型を満足するということで、A類型に上げさせていただきたいということでございます。
 それから、19ページから淀川の下流でございます。これについては予測結果等は変わっていませんが、前回、若干御指摘がございましたので、資料を補強いたしましたので御説明させていただきます。
 30ページに予測のデータがございまして、それで前回、最近の水質の傾向が必ずしも横ばい、あるいは改善には見えないのではないかなという御指摘をいただいております。そのあたり、次のページ、31ページの方に参考図ということで挿入した図をもちまして少し御説明いたします。
 上の方の参考図-1でございますけれども、これは淀川の下流は、今回対象としております下流の淀川下流(2)の堰の上流側が淀川下流(1)という水域になっておりまして、この図でいきますと、枚方大橋、鳥飼大橋、赤川鉄橋、このような常時観測地点が設けられております。それから、今回対象にしております淀川の下流の(2)の方は、黒く塗りつぶしております伝法大橋でございます。
 伝法大橋では95年以降の傾向からして、確かに悪化傾向にあるようにも見えます。しかし、この水域には特に新たな汚濁負荷の流入がございませんが、上流域の方の3ポイントの方は改善傾向で推移しているということです。それで、こういった現象のことなのですが、前回も少し口頭で御説明しましたが、淀川下流(2)というのは感潮域でございまして、その影響が大きく出ております。そのあたりを参考図2に載せておりますけれども、太線で示しておりますのが塩素イオン濃度、右のスケールで表示していますが、海水に近いような濃度まであがることがあります。
 そこに伝法大橋の月別の濃度変化、それから上流の方の赤川鉄橋の月別の変化、それから淀川の河口部分のCODの濃度を示していますが、これを見ると、感潮域の影響により測定値にばらつきがございまして、そのばらつきの度合いによって、かなり値が変動してしまうと、その結果参考図1の方にございますように、見かけ上、最近の傾向が右上がりに見えるのではないかということでございます。
 具体的には、夏場、海水の方の水質が悪くなったときに、塩素イオン濃度が高まりますと、それによりましてBODの方も高まってくるとような状況でございます。逆に、例えばこの6月、7月あたりのデータを見ていただきますと、非常に塩素イオン濃度が低くなっておりまして、そういうときの水質は伝法大橋と赤川鉄橋、同じになっているということで、海水の影響があるということではないかと考えております。
 30ページの数字が間違っており、3)の将来水質のところの、将来のBODの年間平均値が 1.0と書いておりますが、この表にございますように75%値で 2.9の誤りでございます。
 それから、前回、綾瀬川の下流について、今回の見直しは保留すると御提案しましたが、水質が改善傾向になっていることなどから、それでよいのかという御指摘がありました。そこで綾瀬川下流について御説明したいと思います。
 綾瀬川下流につきましては、御承知のとおり、埼玉県にございまして、近年、急激な人口の増加による生活排水の影響などから、全国でもワーストワンと呼ばれるような水質汚濁の進んだ河川であったということですが、それ以降、国土交通省あるいは関係自治体等でいろいろな取り組みがなされるようになりまして、現在、随分水質が改善されているということでございます。
 次のページに、33ページの表ですけれども、内匠橋における濃度の変化を書いておりますが、確かに急激に改善されてきております。
 それで、綾瀬川下流の水質汚濁の特徴ですが、この川は非常に個性的な川でございまして、1つは水源というものを特に持っていない川であるということが挙げられます。したがいまして、川の水量自体が、いわゆるかんがい期には、かなり農業用水の排水が流れ込んできておりまして、水量もそこそこあり、そこそこの水質になっているのですけれども、非かんがい期には、流入する水は、事業所等の排水、それから生活排水だけになり水量も低下いたしまして、またBOD濃度も上がってくると、そんな傾向がございます。
 さらに、下流域は感潮域ですが、海水の影響を強く受けておりまして、どちらかというと希釈されて海水の影響が強いときの方が濃度が低いと、そういった特徴がございます。
 それと、その下に漁業権の設定状況が書かれておりますけれども、実際に漁業はほとんどなされていないと聞いておりますけれども、漁業権という意味では、埼玉県から漁業権が協同組合に与えらております。
 それから、水質保全対策でございますけれども、その下の表にまとめておりますように、綾瀬川清流ルネッサンス21ということで、目標値を掲げられておりまして、この場合、本流でおおむね環境基準達成となっております。この目標は現在のBODで既に達成しているということでございます。
 それから34ページに対策の具体的な内容と、その実績をまとめております。
 対策の中で一番重要なのが負荷の削減対策ということで、その中で一番効果を発揮しておりますのが、一番上の下水道の整備の推進と接続率の向上ということでございます。流域は東京と埼玉県に分かれますけれども、東京の方はもとより下水道の水準が非常に高くございまして、埼玉の方で整備率が上がってきているということでございます。
 それから、その下に直接浄化とか、河川内対策として、しゅんせつであるとか、それから施設を挙げておりますけれども、河川水の直接浄化施設をつくりまして、そこで水処理をしているということでございます。
 それに加えまして、浄化用水の導入ということで、元荒川処理センターからの処理水の還元ほか、幾つか挙げられております。その中で下に米印で注釈を入れておりますけれども、ことしの8月ぐらいに導水の開始を予定しておりますが、荒川導水というのがございまして、荒川から綾瀬川の本流に約1.17立方メートル/s、同様に綾瀬川の支流の方にも導水が計画されております。
 今後の見通しということなのですけれども、さらにこのルネッサンス21の計画を、第2期の計画を策定していこうという検討がされておりまして、下水道の水洗化率を82%とするなどの負荷の削減対策を中心として検討中でございます。
 このあたりを加味し、なおかつ今後開始されます荒川導水の状況等を見ますと、例えばその平成22年あたりには、例えばC類型の環境基準のあたりまでにはいきそうな感じはいたしております。ただ、いろいろと作業してみましたが、対策の内容が極めて込み入って多岐にわたっておりますので、そのあたり、特に導水の効果等々を見きわめた上で改めて見直しをかけていきたいと考えております。
 以上です。

○松尾委員長 ありがとうございました。
 いかがでしょうか。ちょっと私がこういう質問をするのはおかしいけれども、最終的な何というか、今回の河川についての類型の見直しの、何を何になるかというその結論というか、それはどこを見たらいいですか。

○森田補佐 後ほど議題にございますけれども。

○松尾委員長 それを今、川についてはどういうふうになるのだったかというのを、まとめていただいた方が、どれは後に残すのかという議論がしやすいと思いますので、ちょっとそれを見ていただけますか。

○森田補佐 それでは、資料5の方を見ていただきたいのですが、これが今回の報告の案ということでございますけれども、その1ページに河川の方をまとめておりまして、利根川水系の神流川、信濃川水系の信濃川下流につきましては、現在、それぞれB類型のところを河川Aに上げるということでございます。
 それから、淀川の下流につきましては、現在、DのところをCに上げるということでございます。
 それで、綾瀬川につきましては、次期以降に見直していきたいということで、後ろの方に3ページ以降になりますけれども、最後の5ページのところに、今回、見直さないといいますか、報告の中に具体的に書いていない河川流域の扱いについてまとめさせていただいておりまして、河川のところでは(1)にこの綾瀬川について、こういった理由でさらに検討して見直していくという方針を書かせていただいております。
 以上です。

○松尾委員長 わかりました。そういうような全体状況でありまして、今そのうちの御紹介があったのが、淀川水系の下流の(2)という水域にかかわるところが、さっきちょっと見かけ上はBODが経年的に上がってきているにもかかわらず、ランクをDからCに格上げしようと、こういう原案になっていまして、そこはさっき御説明いただいたように、どうも海側からの影響の方が大きくてということになってきたということで。では、Cに上げても大丈夫だろうと、こういう判断であるという御説明があったところだと思います。
 それも含めて、今御説明いただいたところですね、御意見いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○京才専門委員 前回、欠席していて、今ごろ申し上げるのもあれでございますが、前回の議事録を見させていただいても、増島先生の方から綾瀬川について御意見が出されているようですが、私もこの綾瀬川の件については、国土交通省の方とか、いろいろな状況や、どうしてこういうことなのかということをお伺いしたのですが、結論から申し上げますと、先ほど御説明されたように、清流ルネッサンスIIの策定が現在行われておりまして、そこの目標値が恐らくBOD5mg/Lで決まりそうだということでございます。加えて御説明にございましたその中には、今年から始まる環境用水というか、希釈用水ですか、荒川からの導入ということも組まれており、総合的な施策にされているということがあって、環境基準が低いまま、そういう新しい計画が、E類型を目標とする計画になるということは、行政的にも合わないのではないかというような強い御意見がございまして、河川局あるいは河川管理者、あるいは埼玉県を含めて、非常に今回の決定の方向に残念がっていらっしゃるということで、私もそういう計画を立てるのであれば、やはり環境基準と合わせた方がと思うのですが、前回、欠席しておりますので何とも申し上げられませんが、ぜひ早い時期にこの見直しの方をしていただければと思っております。

○松尾委員長 それは増島先生も前回言われておったところなので……。
 どうぞ。

○増島専門委員 私も全く同感でございまして、前回そういうことで御意見を申し上げたんですけれども、結局、今のお話にありましたように、非かんがい期が問題なんですね、それでかんがい期は、あそこは見沼代用水路東べり、これは利根川の利根導水路のそばで一緒に取水しているんですが、これが非かんがい期はほとんど取水量がとまってしまう、非常に少なくなってきますからそこが問題が1つあります。しかし、利根川の流量は実は今では手賀沼の水質にまで影響することになってしまいましたので、なかなか難しいかと思うのですが、荒川からの導水ということが実現すれば、これはかなり可能性があるわけです。それを促進する意味でもちょっと基準の見直しというのが必要かなという気がしておりました。

○松尾委員長 どうでしょうね、いろいろ御検討になったと思うのだけれども、その辺の強い地元のというか、対策をたてる側の了承があると思うのですよね。

○森田補佐 前回の委員会の前、あるいはそれ以降につきましても、地元の方、関係者の方々の御意見はお聞きいたしまして、それで前回も少し申し上げましたけれども、いろんな意見が実はあるように思います。確かに平成22~23年ぐらいには達成できそうな気はいたしておりますので、今後さらに積極的に導水の効果等を見させていただきまして、早いうちに見直していきたいと考えております。

○京才専門委員 そういうことで、ぜひお願いしたいと思うのですが、いろんな御意見、確かにあろうかと思いますが、その清流ルネッサンスIIというのは、地元も含めて合意を得る方向で進められていると思うのですよね。ですから、いろんな御意見があろうかと思うのですが、その意見が1つ集約された計画というのが、清流ルネッサンスIIでまとまっていくと、そこが5という目標を立てているということは、やはり合意の結果だとみなしてもいいんではないかなと私は思っております。

○松尾委員長 ですから、その環境基準の見直しの何というのか、プロセスを今まではよくなってきているから、まだ大丈夫でしょうといって、さらに対策が進むからよくなって、守れそうだからランクアップをしましょうと。今度は、今の綾瀬川の例は、地元で非常に積極的に改善計画があるから、前もって基準の方を少しよくしておきましょうかと、こういうゴールを先に設定しましょうかと、こういう話ですよね。だから、その辺のいわゆる見直しの何というかな、基準というか、見直しのプロセスというのか、それを少し柔軟に使われると、環境基準の見直しをもとにして、逆に積極的な改善対策を地元がとれるようにするとか、それをエンカレッジするとか、そういう何か2つの基準のあてはめの方法というのか、それをちょっと今後、工夫されるといいんではないかというふうに今改めて思いますけれどもね。

○森田補佐 実はルネッサンスのこの計画の見直しは今進行形でございまして、時点時点で我々の方も情報収集しているのですけれども、再度もう一度、地元の状況、そのほかを確認させていただきます。その上で地元一丸となってやっていくということであれば、来週、水部会ということで日が迫っておりますけれども、検討させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○牧専門委員 この綾瀬川のルネッサンスというのは非常に結構な方針と思います。今回の浄化計画の中に河川の直接浄化も計画に入っていますが、全体でみますとほとんど他人任せの感じがします。このような意見をこの席で言っていいかどうかわかりませんが、農業用水と言えども使った以上、やはりある程度きれいにして出すべきと思います。例えば工場は相当努力して工場排水を浄化しているわけです。同じ産業で、農業のみが使用した水の浄化を考えないのはおかしいのではないでしょうか。農業の場合、食糧増産ということでタブーになっているのかもしれませんが、そろそろ農業用水浄化を真剣に、考えてもいい時期ではないでしょうか。もし綾瀬川ルネッサンスに、農業用水浄化も加えたらどうかなと今感じました。
 以上です。

○松尾委員長 恐らく農業用水自体は、水質的にはよくて、多分この環境基準のレベルからいうと、それがなくなることが問題だということなのではないかと思うのですよね。ですから、そのことをどう、それはルネッサンスの方のお考えだから、それはお任せすればいい、ここでのちょっと議論から外しておいた方がいいんではないかなと私は今直感的に思いますけれどもね。
 それから、この直接浄化について言うと、何で原水がこんなに予想よりもきれいになっているのかなというか、この辺は逆に言うと、こっちの方がこんなにもともと川に入ってくる水がそんなに悪いわけがないのに、下水のままみたいな水質を想定した浄化の計画というのも、ちょっとオーバーだなと思うようなところもありますけれども、それはこの際、余りここで議論することではないと思うんですが、そうすると事務局の方としては、もしかしたらここの皆さんの合意が得られるだろうということを前提にして、ランクアップすることももう少し具体的に検討してみて、あと1週間の間でできるならば、その前倒しでやってしまおうかと、こういう腹だということですか。

○尾川総括 前回もお話をしておりますけれども、なるべくここはCにしたいという思いでずっとやっておったのでございます。地元が急速にまとまりつつございますので、まだ1週間ございます。いま一度確認させていただいて、なるべくそうする方向でという、したがいまして、きょうの結論といたしまして、まとまればCに変更をすると。そうでなければ、やむを得ないので、なるべく早い時期に見直しを行うという、そういう2つのパターンでやっていただきたいと思っております。

○松尾委員長 それは私は賛成なんですが、ある意味で方針の変換というか、要するに下がってきているから変えますというんじゃなくて、今度はある目標値を設定することも、その見直しの根拠にし得るという、かなり大きな意味での転換というか、そういうことをあえてやるということになるかと思いますが、地元に非常にはっきりした計画があっていくようであれば、それを先取りしてランクアップも考慮する範囲に入れるという、その方針をちょっとここで確認させていただければ、今そこでいけるのではないかと思いますけれども、どうでしょうか、それは。

○池田臨時委員 前にも申し上げたと思うのですが、これまでは後追い方式で状況はよくなったからランクアップするという方法だったと思うのですね。やはり科学的、あるいは実際的にどのような施策をして、その改善をしていくかということの分析を通じて、水質のランクアップをするというのが、やはり基本的な方向だろうと思うのですね。そういう意味で、この清流ルネッサンスIIが今度策定中であるということで、その中でやはり単なる目標ではなくて、どのような方法を具体的にとるかということを精査して、それでもし可能であればランクアップをするという方向の方がよろしいんじゃないかと思います。余りいわゆる情緒的に流れない方がいいのではないだろうかと思います。

○松尾委員長 そのとおりです。

○土屋臨時委員 私も楽にクリアできるからそれを達成というのではなくて、クリアできる論理的な根拠があるならば、やはりハードルは高く設定するべきじゃないかというという気がします。

○松尾委員長 よろしいでしょうか。

○沖野専門委員 私も同じ意見です。余り達成率ばかり気にしていると、安全の方になりますけれども、やはり何か動きがあるときには目標値として設定した方が、地元の人たちはやりがいがあるわけですよね。そういうものを後押しするためにも、少し厳しいハードルを、ただし本当にできるかどうかというのをきちっとしておかないといけないとは思いますけれども。

○松尾委員長 わかりました。そういう意味では、情緒的に厳しければ、すればするほどいいということは決してないけれども、基本的にそういう地元の方にしっかりしたのがあって、それを環境省側も大丈夫そうだと思えば、専門委員会に諮っていただくということが前提でしょうけれども、そこで合意が得られれば、前倒し的に見直しも行うという、そういう意味ではかなり画期的な変更が1つ加わったということになるように思いますけれども、じゃ、そういうことで最終的にはちょっと事務局と私の方で、この綾瀬川の案件については、ちょっと検討させていただきますけれども、それでもしうまくいきそうであれば、28日ですか。

○森田補佐 ちょうど1週間です。

○松尾委員長 ちょうど1週間後の部会の方には出させていただこうと思います。その節は臨時委員の先生方は、ひとつよろしくバックアップをしていただきたいと思いますが、そういうことで、じゃ、よろしいでしょうかね。
 淀川の件はよろしいですか、ちょっと図だけ見ていると、先ほどの過去の実績というのが、解析の結果としては、どうも海の方からの影響の方が問題だと。しかし、そういうと今度は毎回ここでBODをはかっていると、やはり上がっているかもしれなくはないから。

○小倉専門委員 12年度までなんですけれども、14年度はまず出ていないのですね。13年度、だから海側からの影響で多分、窒素、りんによってプランクトンの生育が。夏ですので、その影響で多分高くなっていると思うのですが、そうすると海側といいますか、流入小河川等の、あるいは窒素、りん対策ということにも関係してくるので、類型自体はいいと思うのですけれども、全体の総合的な少し考え、対策というものを同時に考えていく必要があるのかなという気がするのですけれども。

○森田補佐 そちらの方は大阪湾全体としてのりん、窒素の規制強化がございますから、海水の方もきれいになりつつありますし、そうなってきますと、こういった現象というのも改善されていくと考えております。

○松尾委員長 よろしいでしょうか。
 それでは、すみませんが、河川の件については、かなり新しい方向を見据えながらでありますが、綾瀬川については、ちょっとまた検討させていただくと。しかし、もしできればやるという方向で進めたいと。
 それから、その他の3河川水域については、この原案のとおりで見直しを答申するということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。
 非常におもしろいというか、楽しい結論が出ましたので、ありがとうございました。

【議題2】 

○松尾委員長 それでは、懸案でありました湖沼に。ダム湖沼を湖沼の水域としてランクを決めるという、懸案の問題なのですが、そちらの方に入らせていただきたいと思います。
 それでは、御説明ください。

○森田補佐 検討対象の湖沼があと三十幾つも残っておりまして、その中で前回、こちらの方から課題を提案させていただいたのですけれども、大きく分けて2点ございまして、そもそも河川と扱われるか、湖沼と扱われるかという問題、それともう1点が、湖沼と扱うならば、いろいろ利用目的の適応性の判断をどのようにしていくかという問題でございます。その前者につきまして、資料の4-1、人工湖沼の類型指定についてで、いろいろ河川性、湖沼性について勉強いたしましたので、御説明をいたします。
 少し長い資料になっておりますので、かいつまんで申し上げますが、まず1ページのところの表1でございます。ここで現在の環境基準における区分を改めて載せています。環境基準の場合は、まず海域と河川、この2つに大きく分けまして、さらに河川の中を(1)の河川、これは湖沼を除くという定義です。それと(2)湖沼、湖沼につきましては、天然湖沼及び貯水量 1,000万立方メートル以上の人工湖と、こういう定義になっております。現在扱っております人工湖については、貯水量1,000万立方メートル以上のものということで、これに該当する水域をどうしていこうかということでございます。
 それから、2ページにまいりまして、表2というのがございますけれども、現在のところ 1,000万立方メートル以上の人工湖における水域類型の指定状況ということで、この総数の方は、自治体のアンケートの単純集計結果をまとめたもので、必ずしもこれですべて合っているとは限らないのですけれども、おおむねこういうな状況になっているということでございます。
 合計いたしまして、422ほど全国に 1,000万立方メートル以上の人工湖というものがございまして、そのうちの湖沼類型に指定されているものが74、それから河川類型になっているものが 252、それから未指定といいますか、河川自体が指定されていない水域にあるものが96とこのようなことになっております。
 それから、(3)で水濁法によるりん・窒素規制の対象の湖沼ということでございますけれども、水濁法の方では、りん・窒素の排水規制をするに当たりまして、3ページの方の四角で書いております形で対象の水域を考えております。
 この場合、りんが水の滞留時間が4日以上である湖沼を対象としておりまして、さらに窒素につきましては、そのうちのここに書いてある要件を満たすものを対象にしています。
 したがって、その結果として、その下の表3でございますけれども、合計 1,200の水域が、りん・窒素の排水規制の対象になっておりまして、その内訳は、その上に書いている数字になっております。
 その後、河川と湖沼の相違ということにつきまして、いろんな観点から書かせていただいております。これについて簡単に説明します。
 4ページに定義を書いておりますけれども、それからあと成立の要因、それから構造的側面、構造的側面については、直感的にはよくわかるのですけれども、なかなかデータとしては表現しいくい点がございまして、5ページの方に水深のみを紹介させていただいております。
 天然湖の場合、やはり結構沼がございまして、水深の浅いものが多いのですけれども、人工湖の場合、浅いものもございますが、大体平均水深で申し上げて10から20、20から30、そのあたりのものが非常に多いということになっております。
 それから、その下に水理学的な側面ということで、前回、御指摘いただきましたように、やはり成層の形成というのが湖沼であるということの一つの大きな特徴といいますか、いわゆる十分条件であると考えられます。湖沼のタイプを成層型で書かせていただいております。
 その次に、流速ということなんですけれども、当然、流れているものは川で、とまっているものが湖沼というようなことになろうかと思いますが、6ページの方に、これは少し古い文献なんですけれども、津田先生の本に引用されていたものですが、こちらの方に流速cm/sという値がございまして、それに対して水域の例、例えば全く流出しないような湖でしたら、流速ゼロとか、それと一番下の方、 300以上ですといわゆる大洪水のとき、もしくは滝とか、そういうことで流速によって湖沼から河川へといいますか、流況を分類して、右側の方にその生物学的、もしくは水理学的な性質がまとめられています。大変わかりやすいので、御紹介させていただきました。
 それから、7ページの上なのですけれども、いろいろ人工湖、ダム湖につきましては、その関係の方々の中で流れ湖、あるいはとまり湖といいますか、流れダム、とまりダム、そういった考え方がございます。それについて、高橋先生の河川工学からの引用でございますけれども、数式1ということで、いわゆる年間水の回転数はπ1でございますけれども、20以上のもの、このようなものは典型的な流れ湖であろうと。それから10以下であるもの、これは典型的なとまりダムであろうということになっております。
 それから、その下に滞留日数、滞留時間というのがございます。これは今申し上げた回転率の単なる逆数ですけれども、先ほどのりん・窒素の規制では4日ということですが、これについては、前回もいろいろと御意見ございまして、例えばプランクトンの増殖で見るんだったら14日ぐらいかなという御意見もいただきましたけれども、我々調べた範囲では、例えばOECDのレポートの1つに、3日から4日以下の湖沼では富栄養化は生じないとか、それから一般的には14日前後であろうとか、そういった記述を拾うことができました。
 8ページ、上の方でございますけれども、先ほどの水深の評価内容に、全国の自治体から調査をいたしました結果を集計いたしまして、滞留時間を調べるとどうなるのかなということで表を書いております。これでいきましたら、人工湖の場合、4日以下で18、1日以下で1とございますけれども、これらの自治体の方でわからなかったという回答が結構ございまして、御紹介いたしましすように、より細かいデータを探して分析しますと、少し変わった状況になってきます。
 それから、水質の面につきましては、表の9のような物理学的なプロセス、もしくは生物学的なプロセスが一般的に言われておりまして、9ページにございますけれども、こういった物質の変換過程に伴って河川あるいは湖沼の水質というものが変化するといいますか、変化していくのではないかと考えられます。
 その下の方に、有機汚濁と書いてありますけれども、BODあるいはCODの議論がございまして、重要なポイントの1つとして、現在、河川ではBOD5でやっていますけれども、この5日間というものも目安にすべき数字ではないかなと考えております。
 それから10ページの方に、よく河川工学等のテキストに載っております富栄養化に関する指標を挙げさせていただいております。
 11ページから、ではどのように考えるかということを書いております。検討の考え方ということで、河川と湖沼ということなのですけれども、明らかに湖沼とみなさずに、河川と扱っても大丈夫であろうという水域を拾い出す指標というものを検討しております。
 それで、12ページに先ほど来申し上げておりましたようなことをまとめてみまして、いわゆる河川性が非常に強いだろうという水域、それから湖沼性が強いであろうという水域に分けております。上から4つ目の流速のところで見ていただきましたら、先ほどの表から3センチ以上の流速がありますと、いわゆる緩やかに流れる小川ぐらいになり、これは河川だなと。あるいは1以下になりますと、明らかに湖だなというのがございます。あるいは回転率では20か10、あるいは滞留時間では4日あるいは14日、こういった数字が上がってきますけれども、その中間の部分のどこがどうなのだろうかということを考えてみました。
 それで、その次の13ページの方に、先ほど申し上げたさまざまな資料の中から関連性のありそうなものといたしまして、滞留時間、それから平均速度、それから成層の形成、それからあと、現象面としては水質面の状況ということで整理いたしております。ここに書いておりますのは40湖沼ございまして、いわゆる国指定水域内の湖沼のデータでございます。それから滞留時間の長い順番で並べておりまして、平均の流速が、これは測定結果はございませんので、湖沼の形状をかまぼこ型に近似して推計をいたしました、その結果でございます。
 この表では、成層の形成のところは、数字を入れていないところは十分なデータがなかったので記載していないということです。クロロフィルaにつきましても、データが得られなかったところは書いてございません。利水障害につきましては、自治体のアンケート等であがったものを書かせていただいております。
 ざっと見ましたところ、下から3分の1ぐらいにございます四十四田ダムというもので滞留時間が 9.2日、平均流速が1.54、成層が見られるということ、クロロフィルaは3ぐらいでそう悪くはない。その下に丸山ダムというのがございまして、このあたりになると成層を形成されず、流速は3を超え、滞留時間が4日以下になってくる。このあたりを図で示しましたのが、後ろの方の参考資料に図-2というのを載せております。これは先ほどのデータをプロットいたしました。両対数で示しておりますが、かなり滞留時間と流速の間にいい相関があるというのですか、流速の方を推計しておりますので、その諸元の一部が滞留時間と共通しているものがあるので、当然相当良くなってくるということはあるのですけれども、大体流速が3メートル、滞留時間が4日というのが、実際のところは4日でとりますと流速はもう少し早くなってまいりますが、大体対応しているということで、これから外れているような湖沼は見当たらないということになっております。
 13ページに戻っていただきまして、そのほかの水質等のデータにつきましては、参考資料の方にいろいろまとめておりますけれども、滞留時間を4日ということで考えますと、流速の3cmというものを十分クリアいたしますし、それから4日以下のところでは、利水障害が、例外的に天ヶ瀬ダムのような上流湖沼ダムからの持ち越しといった場合以外は報告されていないというようなことも含めまして、湖沼のあてはめにおいて、滞留時間4日、このあたりが一つの線として考えることができるのではないかと結論づけております。
 14ページの注釈の下のところ、「4水域の平均流速はいずれも3m」と書いてありますけれども3cmが正でございます。申しわけございません。
 以下、いろいろ資料をつけておりますけれども、参考に滞留時間の考え方を御紹介申し上げます。
 15ページのところですけれども、これは実はりん・窒素の規制を行うときの考え方ですが、人工湖沼の場合は、いわゆる湖沼容積というものを貯水量と考えまして、ここに書いていますような考え方でもって、すなわち有効貯水量か、あるいは総貯水量から堆砂量を差し引いたもの、これを用いまして算定しております。
 また、揚水を行っている特殊なダムがございますので、それについては2の方の扱いとなっています。
 以上です。

○松尾委員長 ありがとうございました。
 かなり、かつてないぐらいに精密に河川と湖沼の区分けを、非常に重要な資料をつくってくれたと思うのですが、検討してくださった上で、最後の結論は最終的な滞留時間の4日というので分けたらどうかという、こういうような結論なのでありますが、いかがでしょうか。それぞれ専門家がおられるから、それぞれの立場から御意見をいただきたいと思います。

○土屋臨時委員 前回、議論になったところが非常にクリアに解析されているというふうに思います。結局 1,000万立方メートル以上の人工湖は、定義上からいうと湖沼になってしまうわけですね。それを湖沼として扱うことが妥当かどうかという議論ですから、当然、河川性の強いものは外すということで考えれば、非常にこの資料というのは有効ではないかと思います。

○松尾委員長 ほかに。

○池田臨時委員 全体的に整合性が通っていて結構ではないかなと思います。

○沖野専門委員 4日の線でいいと思うのですが、ダムの場合には動物プランクトンによる調節がきかないわけですから、一般の天然の湖沼に比べると短くしておいた方がいいかと思います。

○小倉専門委員 貴重なまとめでおもしろかったです。

○松尾委員長 ほかにはどうでしょうか。
 これは教科書なんかにも使えますね。

○牧専門委員 沖野専門委員の意見ははっきりしていていいと思います。

○松尾委員長 そうですね、これだけはっきりいろんなデータを組み合わせてもらって、これは非常に労作だと思いますね。

○増島専門委員 ただ、人工湖の場合は、非常に形状が複雑で、湾の部分が多いですから、必ずしもこのとおりにはならないかもしれないのですけれども、それを言っていたらきりがありませんから、4日というのは適当な線ではないかと思います。

○松尾委員長 それの出し方のところで総貯水量か有効貯水量かとか、揚水を行っているダムとか、洪水調節用のダムが結構時期によって大きく量が変わってくる、水位が変わる可能性があるわけで、その辺の計算方法というのは、ちょっと工夫が要るのかなと思うのですけれども、そこはどうでしょうね、この原案で、これは何でしたっけ、どこか既にあるのでしたっけ、こういう計算の仕方というのは。

○森田補佐 りん・窒素の方の対象湖沼を選ぶのにこれでやっておりますので、リンクした制度ですから、同じやり方でやらせていただきたいと思うのですが。

○松尾委員長 よろしいでしょうか。

○京才専門委員 非常にしっかりまとめられて、それで大賛成なのですけれども、今の13ページを見させていただきますと、例えば今のページでいくと、例ですが、天ヶ瀬ダムは外れるわけですよね。現実にこの問題が起きているということもここでは書いてございますので、そういうことの取り扱いを今後どうしていくのかということで、原則は4日でスタートしても、問題があるところを今後どう取り扱っていくのかというのも、機械的に外さないようにしておいた方がよろしいのかなと思います。

○松尾委員長 いや、ですから、そこは河川として扱うということですから、要するにBODの水質基準……

○京才専門委員 NPの基準はつけられないのですよね。そうすると1種類にというのがなかなかとれないのではと。

○松尾委員長 NPとの関係はどうなりますか。

○森田補佐 規制はかかってございません。

○松尾委員長 今でもかかっていないのね。

○森田補佐 はい、天ヶ瀬ダムにつきましては、いろんなところでこの現象が議論されていまして、例えばただいま、我々もデータを調べてみたんですけれども、流入河川水のクロロフィル濃度、あるいはCODの濃度と同時に測定しています天ヶ瀬ダムの濃度変化が全く一致するとか、それから琵琶湖のプランクトンの組成と天ヶ瀬ダムのものとが全く一致するとか、植物性プランクトンがいわゆる流下藻類として上流から流れてくるものが、その後2日間たまって流れていくわけです。天ヶ瀬ダムでの利水障害は淀川水系全体の異臭味の問題の1つで、たまたま取水された水域が 天ヶ瀬ダムであったということだと思います。

○松尾委員長 ですから、今の議論は、要するに湖沼とするか河川とするかの区分けをやりましょうということで、基準については、その利水目的との関係で決まってきますから、もしも天ヶ瀬やなんか水道の水源か何か通っていれば、そっちの方の制約がまたかかってくるというようなことになると思うのですが、一応、それは川の水質として扱うと、こういうような格好になるのではないかと思うのですけれども、そういう理解でいいですか。ですから、2つきょう御議論いただきたいのは、この今の湖沼と河川を分ける基準を、こういう考え方に基づいてやっていいかということと、あとはそれぞれの個別の湖沼の水質のランクを決めるときに、どういう利水目的をその湖沼にかけたらいいかというのがまた次の議論になるわけなのですが、それでは、この4日という線で分けるというのでよろしいですか。
 ありがとうございました。じゃ、これも大変な労作だと思います。これだけあれば非常に今後の教科書は大分改善されるのではないかと思います。
 それではそれを受けて、個別の湖沼となるダムについてのランクの決め方にかかわるところですが、ひとつよろしく御説明願います。

○森田補佐 そうしましたら、資料4-2-1のところに、考え方をまとめさせていただきまして、資料4-2-2の方に個別湖沼について記述しております。さらに参考資料の方にその基礎資料を載せております。
 まず資料4-2-1ですけれども、前回課題として挙げさせていただいたものについて、ここで一応の考え方を書かせていただいているということでございまして、まず、下流の河川水域で上水道の取水がなされている場合ですが、これにつきましても非常に近いところであれば、やはり湖沼の影響は強いだろうということもございますし、はるかかなたであれば、余り影響はないんじゃないかなというようなことなんですけれども、対応といたしましては、その下に文章で書いておりますように、流下過程でさまざまな影響があるわけで、はるか下流まで湖沼の水質ということで考えるというのは、非常に無理があるのではないだろうかということで、したがってのところに書いておりますが、取水地点における水質保全を図る上でダム貯水池の水質が密接不可分の関係にある場合、下流の利水についても貯水池の利水目的に含めて判断していけばどか、ということを考えております。
 ちょっと抽象的な表現になっておりますけれども、その下に理由を書いておりまして、その一番下のところになお書きですが、密接不可分の関係にあるかどうかの目安ということで、これは松尾委員長とも議論いたしましたけれども、例えば取水地点とダムの流域面積の比率で考えてみるというようなこと、それからもう1点が取水地点がダム貯水池に隣接する河川水域内である、ですからもともと同一の河川水域として扱われていたもののようなケース、あるいは例えば具体的にそこの湖水が原因で、下の浄水場で異臭味の問題が発生しているような具体的な因果関係、そのあたり全体を勘案いたしまして決めたらどうかなということでございます。
 続きまして、水産の利用についてです。これは漁業権というのが決められておりまして、これはその河川の漁業権設定エリアのところについて、その一定の漁業権対象魚種が設定されておりまして、その中に湖沼が含まれているということに結果的になるのですけれども、これについては具体的な湖沼における水産等の実態をヒアリングいたしまして、その中で決めていったらどうかなという御提案です。
 それから、自然環境保全ですけれども、自然環境保全、自然探索等ということですけれども、これはAA類型のI類型という最上位の類型にあてはめております。自然探索の例といたしまして、国立公園の特別区とありますが、これはちょっと間違えまして、正確に申し上げますと自然公園法に基づく特別保護地区でございます。そういったものが典型的な例に挙げることができると思います。
 現実にそういったところにある、あるいは一般的にも最上流域の湖沼の場合であってもCODが1を下回っているものはほとんど見当たりませんので、極めて達成不可能なことになってしまうのではないかということでございます。対応としまして対策を講じる余地があるのであれば、それをした上で対策を達成可能な最高ランクの類型としたらどうかということでございます。
 それから最後に、利水目的の適応性から判断される類型、ですからほとんど利水が無いようなダムでしたら、環境保全ということで、C-V類型ということになってしまうのですけれども、現実にはそれがA-IIあたりの水質であるという場合でございますが、そういう場合は、当然、現実の水質が悪化することを許容する方向ではあてはめないということで、現状水質に相当する類型をあてはめていくというな考え方でございます。
 引き続きまして、そういう考え方に基づいて次の資料4-2ですけれども、こちらの方に今回の検討対象湖沼の中で、先ほど申し上げました滞留時間が4日以上の湖沼につきまして整理いたしております。
 まず1ページからでございますけれども、数が非常にたくさんございますので、全部御説明できませんので、典型的な例のところを御説明いたします。
 まず1ページのところに、四十四田ダムというのがございます。北上川にございまして、利水の状況で書いておりますように、ここは特に利水等はございません。それから水産につきましても、北上川自体の鉱山の廃鉱の影響があり、pHの問題がございまして、水産の対象にはなっておりません。
 そういう湖沼なのですが、このところに利水目的の適応性と環境基準にあてはめと書いておりますけれども、利水の状況からいいますと、先ほど申し上げたようにC-V類型、環境保全の一番下のランクになっておりますが、現状の水質はもっとそれより良好であるということで、A類型の湖沼IIIとし、現状水質を維持していくということでございます。
 それから、その次に右のページが矢木沢ダムの奥利根湖でございますけれども、ここにつきましては、上の方にデータをまとめておりますが、利水目的の適応性と環境基準のあてはめのところで、ここはそのほかの水利がありますので湖沼AII類型に該当いたします。それから群馬用水による取水が直近の上水の取水としてございますけれども、これについては、流域面積比で見ますと具体的には10倍以上ぐらいの数字になるのですが、そういうことがあって湖水の影響は軽微だろうということで、この利水目的を判断する対象に入れなかったということです。それでいきますと、現在の水質等も踏まえまして湖沼AII類型となるのではないかということでございます。
 それから、違った例で見ますと、6ページのところに草木ダム貯水池を上げております。ここにつきましては、利水目的の方ですけれども、ワカサギそのほかの釣りがございまして、湖沼A類型というのがございますが、ここについては、下流の方で桐生市他の上水道に使われておりまして、異臭味の問題が発生しております。そういったことから、湖沼のりん・窒素についてはIII類型ではないだろうかということで、湖沼のA、湖沼のIIIという類型を考えております。
 それから、8ページの、二瀬ダムの貯水池、秩父湖でございますけれども、ここは自然公園に該当してくるところでございます。先ほど申し上げましたように、利水の適応性、5番のところですけれども、利水の状況からは最上位の類型であることが望ましいだろうということですが、現実の水質はAのIII類型相当ということになっております。
 対策をどうするかということなのですけれども、上流域の人口が 500人程度で、しかも減少の傾向にございまして、土地系のCODの負荷が99.8%ございますので、通常の汚染源対策の余地が極めて限られているということもございますので、将来予測いたしましても、おおむね現状レベルで推移するということでございます。そういうことで少なくとも現在の水質を守っていく必要があるだろうということで、AIII類型を考えております。
 それから、それ以外の例で申し上げますと、14ページのところでございますけれども、松原ダム貯水池でございます。これは筑後川にございます。この場合の考え方なのですけれども、ここは下流の方で日田市の上水道の使用がございまして、流域面積を計算しますと 2.3倍程度ということで、湖沼水の影響を無視はできないのではないかと考えられます。もう一点、ここの上水道で利水障害は生じていないのですけれども、貯水池におきまして淡水赤潮がほとんど毎年、秋口以降に発生しているというような状況で、湖沼側ではフェンスを張る等の対策をしています。これらを勘案して、利水目的からはAのIII類型が妥当ではないかと考えられております。
 一方、現在の水質の状況なのですけれども、ここの場合は、N/P比が20以下になっておりまして、窒素の方も対象と考えていきたいわけですが、窒素の方の水質が若干悪くて湖沼IV類型相当ということでございます。
 それ以下に書いてありますように、この流域の対策ということで、上流域に1万少しぐらいの人口がございまして、その地域について、全域ではございませんけれども、下水道整備が計画されております。おおむね流域人口の半分ぐらいが下水に取り組まれているというようなことですけれども、窒素の負荷量で申し上げますと、やはり土地系が8割以上ございまして、残りの大半が畜産系となりますが、全体で計算いたしましたら、生活系の負荷は将来下がっておりますけれども、トータルでは 0.5%しか下がらないということで、おおむね現状よりほんのわずかよくなる程度ということになっております。ということで、この予測結果から0.46という暫定目標をたてて、かなり時間はかかるでしょうが段階的に達成に持っていくという考え方でございます。
 一応、典型的な例ということで御紹介いたしましたけれども、ほかのところも先ほど一枚紙で御説明いたしましたような考え方で整理いたしております。
 以上です。

○松尾委員長 ありがとうございました。

○森田補佐 すみません、追加させていただきます。
 これまでのところが今回、何類型ということを決定させていただきたいという水域なのですけれども、15ページ以降にその他の湖沼について触れております。
 まず、15ページでございますけれども、渡良瀬遊水池というのがございまして、これはいわゆる唯一ダム湖ではない人工湖でございます。そういう意味で非常に特殊でして、今のところ滞留時間をどのように算定するかというようなことも含めまして、あるいは流域面積の概念をどうするかといった、一番基本的なことから詰めていかなければいけないところなんですけれども、具体的には、4のところに書いておりますように、御承知のとおり渡良瀬遊水池、谷中湖では、管理者そのほかの方々が、いろいろと直接浄化も含めまして対策を検討しながら進められておられるというようなことでございまして、そのあたりを踏まえながら、やはり典型的な湖沼であると考えておりますので、しかるべき時期に判断していく必要があるのではないかということですが、今回は類型というものを判断し切れなかったということでございます。
 それから、16ページ、17ページに、これは前回も御説明いたしましたとおり、相模湖、津久井湖を載せております。これについてもやはり数字から見ますと、河川ではなく、湖沼ということで類型を判断すべきだと考えております。これについては、関係の自治体の方で現在、対策について検討されておりますので、その結果を踏まえて見直していきたいということでございます。
 最後に、18ページのところに、大橋ダムと長沢ダムということがございまして、これについては、地元の電力会社のダムなのですけれども、いわゆるダム式発電をされているということで、滞留時間が割と長くなっております。上の大橋ダム、これは滞留時間が13.1日、長沢ダムの方、すみません、ちょっとデータが誤っているようです、確認いたします。これも滞留時間がかなり長くなっております。
 ということで、この2つのダムも先ほどの判定基準からいきますと湖沼に該当いたしますが、水質等のデータが全く整備されておりませんで、そのあたりを必要に応じて調査をさせていただいた上で類型等を判断していきたいと考えております。
 以上です。

○松尾委員長 ありがとうございました。
 いかがでしょうか。いろんな意味でまたこちらの方でもいろんな考え方が、整理が大分されてきたというふうに思いますが、その過程で、もう一遍御注意いただく必要があれば、いろいろ見ていただかなければいけないと。
 最初の件が資料4-2-1でしょうかね、ここで人工湖沼における利用目的の適用性に関する課題ということで、どういう利用目的をそれぞれの湖沼で、新しくできた認定する湖沼の利用目的としてするかという点も重要な指摘というか、考え方の整理になると思います。
 特に1の下流側での取水のことまでを考えて、それが湖沼の利水目的に入るという、これも従来余り考えてなかったのではないかと私は個人的に思っていますけれども、直接、湖から引いている場合は、それが利水目的、あるいはそこに魚がいれば、その魚のすむものによって類型を決めると。
 しかし、今度は下流側でも、その水を使うということに関して、その下流側からさかのぼって上流の湖沼の水質類型を決めようと、こういう考え方が入ってくるということになります。その程度については、なかなか定量的に言えないので、これは少しあいまいかもしれせんが、密接不可分の関係にある場合ということでこの具体的な考え方は事例を、いろんな形で見ていかないといけないと思うのですが、概念としては新しい要素がかなり入ってきたと思えるところだと思います。
 それから、水産の利用については、これは従来の問題と思いますが、ちょっとここで議論になったのは、養殖されて特に他水系から大量のイワナが放流されるとか、そういう場合にどうなのだというようなことは、ちょっと議論になっていましたが、その辺の考え方はどうなのでしたっけ。

○森田補佐 天然であるとか放流であるとかというのは考えておりませんで、それぞれの湖沼におけるレクリエーション的なものを含めた水産の実態から、主な魚種を選んでいると思います。ですから、たまたま何かが流れてきて釣れたという、ようなことは除きまして、一般的に、ここはワカサギ釣りのメッカであるとか、イワナがいるぞとか、そういったものから決めさせていただいております。

○松尾委員長 養殖、放流であってもいいわけですね。

○森田補佐 そのあたりも区別はなかなか難しいですし、放流されたものが定着して再生産されるということも結構あるようですので……

○松尾委員長 わかりました。現実にそこにいる主要な魚種で決めるということですね。

○森田補佐 はい。

○松尾委員長 そういうことであります。
 それからもう一つ、自然環境保全というのは、これは最もランクの高い類型が当てはまる用途であるのですが、実際の水質自体は上にはほとんど何もなくても、水質的に悪い状況があるものも多いと。そういうようなときに、この自然環境保全という枠をどのようににあてはめるべきかという問題でありますが、これは非悪化というか、現状、その自然環境保全の中で最高ランクのものをあてはめることもちょっと無理なケースが多いのではないかと、そういう趣旨だろうと思います。
 それから、そういう意味で、この4のところにあるような利水目的の適応性と判断されるべきよりも、現状の人工湖沼の水質が上位の類型に相当する水質である場合、それは大いにあり得るわけですが、その場合は、今のままの水質を保全するような方向でいきたいと。そういう原則で今回の見直しというか、あてはめの考え方を決めたいということのようでありますが、これについて、御意見いただければありがたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○土屋臨時委員 意見ではなくて質問なのですけれども、10ページの佐久間ダムのところで利水状況、現状水質から見てこの類型指定がちょっとほかのところはみんな割と合っているのですけれども違った数値になっています。これはどういうことなのでしょうか。

○松尾委員長 どういう趣旨ですか、もうちょっと具体的に。

○土屋臨時委員 具体的に言いますと、利水状況で水産で湖沼B-V類型となっておりますね。そして現状は湖沼A-IV類型になっていると思うのですよ。そして以上から湖沼A、湖沼III類型とするとなっているるので、何かしないとそうならないんじゃないかという気がしましてね。ほかのところは何となく合っているのですけれども。

○森田補佐 すみません、湖沼のIV類型相当です。

○松尾委員長 どっちがですか。(2)の……

○森田補佐 確認させていただきます。

○松尾委員長 では、そこを確認していただきたいと思います。細かいところを見ていただいて、ありがとうございます。

○土屋臨時委員 指摘をされると後で苦労しますから。

○松尾委員長 そうですね、そういう意味で間違いのないようにしないといけませんね。これは告示の段階ではよくよく注意していただかないといけませんが。どうでしょうか、もう一つ疑問は、発電だけのダムというのは、最後に残されたところだけなんですか。大橋ダムと長沢ダム、ほかの発電用のダムなのだけれども、今回、類型をあてはめるというのはないわけですね、ほかにはね。発電用のダムは抜いたという格好ですね。

○森田補佐 電力会社の専用ダムということではございませんけれども、ほかに特段の利水が無いという意味では、四十四田ダムも該当します。

○松尾委員長 四十四田ダムは発電もないのですか。

○森田補佐 発電はございます。

○松尾委員長 発電はある。

○森田補佐 あと治水とか、そういったことの目的ということだと思いますけれども。

○松尾委員長 そうですか。

○森田補佐 それから佐久間ダムの方ですけれども、下の方のIIIが間違いでございまして、IVということでございます。

○松尾委員長 一番後がIVですか。

○森田補佐 はい。

○松尾委員長 今、訂正は10ページの佐久間ダムの5のところの(3)の下ですね、「以上から、湖沼A類型・湖沼IV類型(全窒素を除く)とする」という、ローマ数字のIIIをローマ数字のIVに変えていただくということであります。

○小倉専門委員 (2)はそのままなのですか。

○松尾委員長 (2)は、ですから生きるわけですね。

○小倉専門委員 わかりました。

○松尾委員長 (3)のIV類型が相当なので、りんの方から決まるIVの類型、そういう意味では、この四十四田ダムですか、これは非常に新しいケースになると思いますが、このケースで現状の利水が環境保全だけになると、湖沼C類型、湖沼V類型に相当するということなのですが、現状の水質はもっとそれよりもいいので、湖沼AIII類型とするということで、この環境保全だけだと下がってしまうのですね。自然環境保全だと、これはまた一番ハイランクになるというのですが、ここでは現状の水質をもとにして、この比較的高い類型のあてはめをしようということになるわけです。これも非常に新しいケースではないかと思います。
 ですから、今後、この18、19という残されたダムについても、将来もう少しデータが整備されれば、このような考え方で適応は進むということだろうと思います。
 いかがでしょうか。その全般的な考え方ですね。

○池田臨時委員 最初の資料の4-2-1の1の上水道の取水がなされている湖沼の扱いというところですが、これは残流域を考えるということだろうと思いますが、大体どれぐらいの目安でお考えになるのか、あるいは場合によると、複数のダムの影響を受ける場合も多分あるだろうと思うのですね。そういう場合の考え方をどうすればいいのか。すぐには整理ができないと思うのですけれども。

○森田補佐 今回、考えるに当たって、ここに書いております流域面積比と、それから密接不可分の関係の隣接水域であるかどうかというようなこと、それから利水障害の問題等を考えていたわけなのですけれども、流域面積をいずれにするかというのは、いろんなケースが実はあろうかと思います。今回は大体面積比10ぐらいを目安に考えさせていただいたのですけれども、実際問題としては、その貯水地の取水側における重要性の問題であるとか、そのあたりも勘案されて都道府県等では決められることだと思いますので、そういうことも含めた上での判断だと思いまして、ここでは具体的な数値は書いてはおりません。

○松尾委員長 非常に具体的に出すと難しいところなんですけれどもね。ですから、やむを得ない表現かなと思うし、しかし下流側の取水を考えながら決めましょうというのは、非常に大きな進歩ではないかと思うし、この前事前の議論をしたとき2倍とか5倍とか10倍とかという、いろいろな数字が出てきたんだけれども、私が10倍と言ったのは、排水基準なんかも環境基準の10倍と、10分の1になればダムの方の責任も軽減されるのではないかというような、若干そのようにあいまいな部分もあるんですが、その10倍説をとれば、10分の1になるところまで考えれば、そのダム側のある種の責任は果たせているのではないかというような、そんなことも考えての10倍と申し上げているのですが、ちょっとそれが本当にそれでいいのか、何かそういう考え方というのがうまく表現できるのかということになると、ちょっとわからなくて……

○池田臨時委員 やはり今後データを積み重ねて……

○松尾委員長 そうですね、やはり考えれば考えるほど取水場所との関係というのはものすごく微妙なのだと思うのですよね。ですから、この密接不可分という、この表現は非常にあいまいだけれども、いろんなことを含んで考えなさいということを、あえて逆に言えば言っているというふうにも理解できますから、その場その場でいろいろ考えながらやるということはわかってもらえるんじゃないかと思うんですけれどもね。

○池田臨時委員 もう一点よろしいでしょうか。
 松原ダムのところなのですが、一番後の方に、土地系の割合が8割、多分これは私の理解では牧畜関係、特に牛の関係ではなかったかと思うのですが、そうしますと、この 0.5%にとどまるので時間がかかると、基準を達成していくのに時間がかかるとおっしゃったのですが、牧畜の傾向というのは、今どんな状況なのでしょうか。他の場所ではかなり牛等とか、かなり減ってきているという状況だろうと思うのですね。そのあたりどのように考えられるのか。

○森田補佐 参考資料の1-2という基礎データのその2というものにまとめておりまして、そこの44ページのところに、現況の推移と予測のフレーム、将来のフレームを書いております。熊本県側と大分県側にございまして、その下の方の松原ダムの集水域というところがございますけれども、その中に土地系と、あと畜産の負荷に分けて書いております。申し上げましたのは、土地系の方の負荷がこういったこと状況であるということですが、今、先生がおっしゃいましたのは、家畜系の状況ということなのですけれども、横ばいもしくは増加の方向となっています。

○池田臨時委員 そうですね、わかりました。

○松尾委員長 土地系というと、どういうものになるのですか、田畑ですか。

○森田補佐 右のページの方に以前にも議論がありましたので全体値を書いておりまして、土地系の場合はここに書いておりますような区分にいたしております。それから家畜系の場合は、その下に書いている区分ということで、実は正直なところ、この家畜による負荷はかなり高い割合です。

○池田専門委員 わかりました。どうもありがとうございました。

○松尾委員長 よろしいですか。

○小倉専門委員 相模湖と津久井湖ですけれども、これは現在、自治体で対策が検討を進められているということで、今回、除外をしてあるのですが、これは首都圏にあって、相模川水系ということで、周辺の市民活動が大変活発な流域だと思うのですね。そういう意味で、できるだけ早く、こういう対策、実際の基準等が進められるといいかなと思っていますので、その辺は適切な時期ということなのですけれども、何か見通しはあるのでしょうか、できたら早くやっていただくと……

○森田補佐 関係県の方が一番努力を要するのですけれども、調整させていただいております。おおむね2年ぐらいかなと思っておりますけれども、具体的な全体的な対策の計画をまとめて行こうということです。

○松尾委員長 いかがでしょうか。
 配られている資料で、参考資料の1-1、1-2、1-3、1-4までですね、各湖沼についての細かい詳細なデータがそこに入っているということですね。
 今後、土地系、さっき牧先生もちょっと言われたのだけれども、いわゆる土地系のこういう問題というか、畜産系のコントロールの問題というのは、だんだん大きくなってくるように思うのですけれども、その方向みたいなのは、どんな状況ですかね。なかなか答えにくいテーマかもしれませんけれどもね。

○森田補佐 お答えにはならないですけれども、いずれにしても、今回のダム全部、ほとんどが土地系負荷が九十何パーセント、あるいはもう99.8%というのを御紹介いたしましたけれども、そういうところが中心でございまして、とりわけこういったところの水質保全ということになれば、避けて通れないのではと思うのですけれども。

○松尾委員長 そうですね、自然環境保全の本当に上流にあるダム、湖、湖沼のダムなのだけれども、既に守れないと。この理由は何なのですか、やはり土地系なのですか。

○森田補佐 そういうことだと思います。やはり前回のどちらかの委員の方が御発言なさいましたけれども、やはりダム湖の場合、一旦せきとめますと、その工事等に伴うものを含めて、最初に多量に表土なりが流入していくというようなことがあって、やはり一旦は、そこそこCODというのは上がってしまうように思います。その後は横ばい、あるいは沈降の効果が大きく下がるものもあれば、あるいは徐々に自然富栄養化の道をたどるものもあるというようなことじゃなないかと思いますけれども。

○松尾委員長 わかりました。
 ほかには御意見ありましょうか。

○牧専門委員 嫌な意見かもしれませんが、今回のダムが河川から湖沼へ変更した基準を見ると、すべてA基準ですね。やむを得ないと思いますが、先ほどの綾瀬川の基準ではある程度希望的な浄化方針が入っていました。今回の湖沼指定の基準ではオーバーすることもないかわりに、当分の間ランクアップもない感じの環境基準になったような気がします。仕方がないと思うのですけれども、また、何か窒素でも燐でもいいですから、厳しいレベルがあった方がいいと思いますね。
 以上です。

○松尾委員長 それはみんなの気持ちと共通する部分があると思う、何か最後の答申の中にちょっとね、その、私が口頭で申し上げるというのもありますが、ぜひそれは伝えるようにさせていただきたいと思います。

○森田補佐 ただいまのことに関連いたしまして、御紹介する機会がございませんでしたので、参考資料の3ということでグラフを御説明します。これは前回、松尾委員長から、そういったこういう類型見直しをしているのだから、類型のランクアップの状況を含めて達成率を見ていった方がいいんではないかということで、河川、湖沼、それぞれまとめさせていただいております。
 表の河川の方は、すべての類型について、その順調に達成率が上がっていき、特に低いE類型あたりは、見直しの結果、上位の類型にシフトしていっていると、そういった状況が見られます。
 その裏側の湖沼の方が、今の御発言の実情のとおりだと思うのですけれども、見ていきますと、上の方のAA類型というのは、やはり達成率というのは下がっております。その下のA類型の方は何とか踏ん張っているという状況です。それからB類型につきましてはその右の方に書いたような状況になっておりまして、確かに河川に比べますと、非常に難しい状況にあるということは事実だと思います。

○松尾委員長 この水域数がふえていくのは、そのランクが上がっているものがふえたと、こういうふうに理解すればいいわけですか。

○森田補佐 河川の方は大半がランクアップ、一部新規指定がございます。湖沼の方は、今回のような河川からの見直しが中心になります。

○松尾委員長 河川の方で見ると、CとEがだんだん減る方、Dもそうかな、総数で水域数が減っているのはランクアップが進んだということを示しているということですね。

○森田補佐 そういうことです。

○京才専門委員 少し話がずれるかもしれませんが、この達成率について、前々から私思っていることがございまして、ちょっとお話させていただきたいと思うんですが、要はこの達成率というのは、自分で決めて自分で、対自然に対してはどうなっているかということを示しているわけで、ある意味で、もうちょっと本当の我が国の実態を示す、我が国の水質の実態を示す表現がないのかなということを前々から考えておりますが、例えば極めて単純な話、環境基準点で調べた水質の平均値が年々どう動いていったのかとか、A類型とかB類型とか類型とは別に平均値を出すのに、重量を加味するのか、負荷量を加味するのかとか、いろいろ問題があると思うのですが、一番簡単には単に平均値がどう変わっていったのかというような表現も、ある意味で環境基準にとらわれない、我が国の水質の実態を示すものとしていいのではないかなと思っていたのですが、ちょっとこの場で御発言するのはいいかどうかわからないのですけれども、そんなことを思っております。

○松尾委員長 それはいろいろ工夫をね……

○尾川総括 少し話がずれるかもしれませんけれども、私どもは政策評価というものに直面しておりまして、行政の施策の達成度を示すものとして、アウトカム目標を定めてやっていきましょうということがございます。今の環境基準というのは、まさにアウトカム目標としては非常に適切なものなのではないか、決めてやっていく、何年以内にやるとかということは非常によろしいんじゃないかと思いますが、先生おっしゃられているように、じゃ、一方で国民の方々に対して改善しているのかどうなのかを一言で言えと言ったときに、ちょっとわかりにくくなっている。ランクアップすると今度はまた達成率が下がってしまうとか、そういう問題がございますので、環境基準は環境基準として、また新たに何かわかりやすさというのでしょうか、見えるような形で何か情報発信できないかどうかということは、また今後の課題として真剣に考えていきたいと思っております。

○松尾委員長 では、私はそれをもっと地域ごとにやって、ある地域は一生懸命減って、何だろう、この水域数が減っているとか、ランクアップが進んだ地域と、ランクアップが全然進んでいない地域というようなのがわかると、それぞれのインセンティブが上がるようになると思うので、何か、どういう地域分けがいいかわからないけれども、何か少しそういうのも入れられたらいいと思うんですけれどもね。

○土屋臨時委員 今、京才さんが言っていたことで、自治体レベルでは、各河川ごとには水質がどう年々推移した、絶対数で示していまして、だからそういうふうなもの、国を政策レベルでやはり評価するというのがあってもいいのかもしれないですね。

○牧専門委員 水質浄化の発表をするときには、全ての基準を一括して発表せず、各ランク別に達成率何%と、基準ごとの達成率の発表をした方がおもしろいと思います。いつも平均で出てしまうので、達成率があまり進んでいないよう思われるのではないでしょうか。

○松尾委員長 この図はだからおもしろい。これはいいと思いますね。

○牧専門委員 これはいいと思いますね。

○松尾委員長 ぜひ、いろんな意味で、これから私はPRの必要な時期になりますので、せっかくやっている予算が、地方の方々も地元の方々も含めてですが、一生懸命川をきれいにしているのだけれども、何かそれが表に出てこないというか、それはもう少しうまく評価する方法があればいいことだと思います。

【議題3】

○松尾委員長 ちょっと話が横道にそれかけていますが、今回の最終的にはどれを見ればいいのでしょうか、資料5になるのですかね。それをちょっと最終的なまとめということで御説明いただいて、今の湖沼への区切りの問題と、それからランクの決め方の問題の結論をさせていただきたいと思いますが、それでは、資料5について御説明ください。

○森田補佐 それでは、資料5の説明をいたしますけれども、まず、先ほど来、議論がありましたことについて、一番最後の5ページの方のIIIのその他の国指定水域ということで、それ以外の水域という意味合いでまとめていますが、その2の人工湖のところの(2)のところに滞留時間4日未満の湖沼をまとめまして、これについては湖沼類型に見直しをする必要がないだろうという結論をこういう形で出しております。
 それ以外の湖沼のうち、先ほど説明いたしました渡良瀬川とか相模ダム、城山ダム、大橋ダム、長沢ダム、これが対策の検討であるとか、あるいはデータ整備に時間がかかるということでございますけれども、残る湖沼につきまして、すべて今回、見直しを行うということになります。
 河川につきましては、その1のところ、先ほどの綾瀬川、これについては場合によってはこの表現が全く変わってきてしまうことになります。それから相模側の下流、これは相模川水系のダムが2つ残っておりますし、県指定になりますけれども、宮ヶ瀬ダムという大きなダムがございますので、これらと整合を図って、同じ時期に、ですからおおむね2年後ぐらいということなのですが、セットで見直したいということですが、それ以外の水域については今回全部見直すということで、それが5の1ページからの内容でございます。
 1ページのところに、これは先ほど説明しましたけれども、この3河川についてランクアップさせていただくということです。
 それから、2ページから湖沼水域、それぞれございまして、先ほど御説明いたしましたランクで書かせていただいておりますが、一応すべて直ちに達成ということにしております。
 それから3ページの上の方に、先ほどございました松原ダムについては、全窒素について暫定目標を設定するということで、段階的に基準を達成していくという案になっております。その理由については、先ほどのペーパーで御説明したような内容を、大体この方向でこれまで書いているようなトーンで、それぞれまとめさせていただいております。これこれこういう理由で、このランクにするということと、達成期間をどうするかというふうなこと。
 それで、4ページのところの12の大迫ダム貯水池のところでございます。ここの文章の中の最後から2行目、「水質の状況から窒素は適用除外する」というのを外してください。窒素も適用いたします。ですから、「湖沼A類型・湖沼III類型」とする。

○松尾委員長 それではいいですか。
 それでは、このさっきのいろんな前提条件をいろいろ考えた上で、この資料5に示されるような3つの河川のランクアップと、それから14の、今まではダム湖ということで河川の類型であてはめてきたものを、湖沼の類型に当てはめる対象として決めて、それについての類型は新しく湖沼類型にあてはめる措置をとるということで、それぞれの説明については、膨大な資料もありますし、ここに今説明があった部分でありますが、これを一括して、今回やらなかったものについての説明は最後のページにあって、それを今御説明いただいたんですが、これを全部見通しまして、いかがでしょうか、何か御意見ございますか。個別のダムで、もし何かお気づきの点があれば。

○沖野専門委員 4ページの松原ダムの全窒素は0.46ではないですか。

○松尾委員長  0.046ではなくて、0.46。

○沖野専門委員 表の方も0.46。

○松尾委員長 それではよろしいですか、ほぼ事務局の原案を認めるという格好になると思いますが、よろしいでしょうかね。
 それでは、どうも事務局御苦労さまでした。いろんな、ある意味で膨大な資料と、かなり論理的な詰めをしっかりやってくれたのでいいと思います。
 しかし、ミスプリというのでしょうかね、今のような絶対的な基準のIIIとかIVとか、AとかBとかという、ここで間違えると、これは後で物すごく大きな影響が出そうですから、十分に注意していただくということでお願いをしたいと思います。
 ほぼ予定をこなしましたが、その他の委員会報告案、これが今のですね。
 それでは、資料5をもって部会へのこの小委員会の報告とするということでよろしいでしょうか。

○京才専門委員 綾瀬川の件は、きょうは除いてですね。

○松尾委員長 綾瀬川の件は、先ほどの御議論のとおり、もしも1週間の間に結論が出れば、前の方に入ると、河川の方はね。

○尾川総括 たくさん数字の間違い等もございましたので、本日の資料につきましては、修正分をわかるような形で先生方に再度送付させていただきます。そのときに綾瀬川の結論についても取り込んだ形で修正、送付させていただきます。よろしくお願いいたします。

○松尾委員長 よろしいでしょうか。
 その他でありますが、その他、何かありますか。

○企画課長 それでは、ちょっと部長が別の会議で外しておるものでございますので、私の方から一言御礼のごあいさつを述べさせていただきたいと思います。
 本件につきましては、たしか平成9年に中央環境審議会に諮問させていただきました。それ以来、長い間、熱心な御審議をいただきまして、本当にどうもありがとうございました。本日をもちまして一応審議が終了になります。心から委員の先生方に御礼を申し上げさせていただきたいと思います。
 何かと事務方の不行き届きで大事な数字、その他いろいろなミスがございまして、まことに申しわけございませんでした。その辺も含めまして、それから宿題になっております綾瀬川の件も含めまして、あと1週間のうちに、松尾委員長に御一任いただくという形で我々事務局側と松尾委員長とで調整をさせていただきまして、松尾先生から御確認いただきました上で、来週28日、1週間後の金曜日になりますけれども、水環境部会が開催されますので、松尾委員長の方から御報告をいただくという形で答申、告示という形でもっていかせていただきたいと思っております。
 御礼方々、何かとこれまでございました不行き届きにつきましておわびを申し上げさせていただきまして、私のごあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。

○松尾委員長 では、どうも本当に事務局、御苦労さまでした。
 それでは、少し時間前でありますが、これで本委員会は終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。

午前11時47分閉会

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