中央環境審議会水環境部会生活環境項目環境基準専門委員会委員(第2回)議事録

午後3時30分 開会

○岡島係長 定刻となりましたので、第2回中央環境審議会水環境部会生活環境項目環境基準専門委員会を開会いたします。
 委員の皆様には、ご多忙中にもかかわらずご参集賜り誠にありがとうございます。
 本日、委員総数11名中8名の出席が予定されており、田中委員が来ておりませんので、今7名のご出席をいただいております。
 それでは、議事に先立ちまして、環境省、平岡審議官から挨拶申し上げます。

○平岡審議官 平岡でございます。本日は、年度末、ご多忙のところ、委員の皆様方にはお集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。
 また水環境行政もいろいろ課題を抱えております中で、格別のご指導をいただいておりますことに、改めてお礼を申し上げたいと思います。
 本日は、生活環境項目の環境基準についての議論ということで、議題としては二つあるわけですが、特に一つ目のほうで、関係者へのヒアリングということをさせていただくということで、本日は水環境に関する望ましい基準というのはどういうものなのかといったようなことについて、いろいろなお立場の方からご意見を賜りたいということで、関係する代表分野の方をお招きさせていただいております。本当に大変お忙しい中ご出席をいただいておりますことに感謝を申し上げたいと思います。どうもありがとうございます。
 二つ目としましては、下層DOや透明度に関する議論に関わるデータの知見の集積というものをしっかりやっていきたいということで、事務局のほうで資料を用意させていただいております。この辺りが本日の議論ということになりますが、ぜひ専門的見地から幅広いご意見をいただけますようにお願いを申し上げまして、挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○岡島係長 それでは、お手元の配付資料についてご確認をいただきたいと思います。
 議事次第をご覧ください。議事次第にございます資料1~5を用意しております。資料3につきましては、資料3-1と資料3-2をつけております。また、参考資料として1~3ということで準備しております。
 不足等ございましたら、随時事務局までお申しつけください。
 それでは、以下の進行は岡田委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○岡田委員長 かしこまりました。
 年度末のお忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございました。また、今日はヒアリングということで、関係する皆様方に、お忙しいところをご出席いただいたことを深く感謝申し上げます。よろしくお願いいたします。
 それでは、早速議事に入りたいと思います。
 その前に、資料2として前回の議事録案が準備されております。本資料は、委員の各先生方にご確認いただいた後、事務局で修正しました。再度、各委員の先生方に送付させていただいている資料でございますので、この場で、前回議事録というふうにしたいと思います。何かご意見等ございますでしょうか。
 よろしいですね。
 ありがとうございました。それでは、本議事録を前回議事録といたします。事務局においては、公開の手続をよろしくお願いいたします。
 それでは、具体的な議事に入りたいと思います。議事(1)、本日は、関係者への聞き取りについてということになっております。事務局から、ご説明をお願いいたします。

○根木課長補佐 それでは、資料3をご覧ください。
 本日は、関係者からヒアリングさせていただくということで、下層DO又は透明度が高くなること又は低くなることによって直接影響を受けると思われる代表分野の方3名にお越しをいただいております。
 本日お越しいただいた方の分野のほかの分野の方でも、関係する分野の方がいらっしゃると思います。今回は代表の分野の方3名にご説明いただくということでございます。
 お一人目で千葉県環境生活部の矢沢様、お二人目で兵庫県の漁業協同組合連合会の山田様、3人目の方として公益社団法人日本トライアスロン連合の中山様にお越しいただいているところでございます。
 ヒアリングの進め方でございますが、お一方ずつ説明を15分間、質疑を概ね15分間ということで、お越しいただいた方にそれぞれご説明をいただきまして、その後に、委員の皆様方から関連の質問などをしていただいて、ご説明者にご回答などをいただくというようなことで、お一人、概ね30分間程度で、全体として概ね90分間程度を考えております。
 ヒアリングの内容につきましては、まずは下層DOとか透明度が大きくなる又は小さくなることにより、今日お越しいただいた分野の方が受ける影響は何かと。また、(2)としまして、下層DO又は透明度についてどのような環境基準が望ましいかと。下層DO又は透明度の環境基準の設定により、どのような効果を期待するか。または、どのようなことを懸念されるか、留意すべきか、ということでお願いをしております。
 それで、お願いするときには、必ずしもこの全てを網羅的に説明くださいということではなくて、関係の深い部分を説明いただく、もしくはそこを中心的に説明いただくということでも結構ですということでお願いをしておるところでございます。
 以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 では、よろしいですね。じゃあ、早速始めたいと思います。
 それでは最初に、千葉県の環境生活部の矢沢様からお願いしたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

○千葉県環境生活部 千葉県では、閉鎖性水域としまして、東京湾、それから湖沼として印旛沼、手賀沼を抱えてございます。東京湾と印旛沼、手賀沼を分けてご説明をさせていただきたいと思います。
 お手元の資料の資料3-1、千葉県の資料でございますが、ご覧ください。
 第1回、12月に開催されました専門委員会の資料は拝見させていただきました。その中で、東京湾については、下層のDOの状況が紹介をされておりましたけれども、ここではぜひ青潮の話をさせていただきたいと考えております。
 1ページ目でございます。近年の青潮発生状況と被害の概況ということで、平成19年度から本年度までの状況を示してございます。年2回から、多いときで6回ぐらいの青潮の発生を確認されておりまして、漁業被害が生じる年もございます。湾の出口のほうに向けて風が吹きますと、東京湾では北東に風になるわけでございますが、表層水が沖合に押されて、下層の貧酸素水塊が上昇してくると言われております。
 東京湾の北東部が千葉県のちょうど千葉市から浦安市に当たる部分になりまして、風上側になるわけですけども、その千葉市から浦安市にかけて青潮が発生することが多いということでございます。
 下にコメントとして漁業被害があったときの状況を示させていただいております。時期としては、躍層が形成されます5月~11月にかけて発生をしております。漁業被害のあった年度を見ていただきますと、青潮が1週間程度継続しますと、三番瀬、これは船橋、市川の沖合の浅瀬の部分になるんですが、そこでアサリの被害が発生しております。
 2ページ目をちょっとご覧いただけますでしょうか。これは、東京湾内の主な干潟を示してございます。千葉県ですと、一番奥の三番瀬、先ほど被害が出るといったところですが、一番奥に三番瀬というのがございます。それからは盤洲干潟と富津干潟というのが、三つ、東京湾の富津岬上の部分、内湾部分にございます。ここに書いてございますように、魚類の産卵場ですとか、アサリ、バカガイの生育場ですとか、貴重な干潟になっております。ここに書いてございませんけども、いずれの干潟でもノリの養殖が行われております。
 下層DOの影響ということになりますが、下層DOの改善、いい方向に動くということについては、漁業被害軽減の観点からは望ましいことと考えてございます。
 説明を飛ばしてしまいましたが、1ページ目の下に、東京湾の漁業ということで、千葉県の農林水産統計年報で、東京湾と、内房というのは富津岬より南の部分になりますが、あと、外房と、九十九里から銚子にかけてということで、漁獲量の数字を示してございます。東京湾は、まだまだ千葉県にとっては重要な漁場であるというふうに考えてございます。
 それから、3ページ目以降をちょっとご覧いただけますでしょうか。千葉県の環境研究センターというところがあるんですが、そこで作成したものでございます。過去31年間の透明度と底層DOの経年変化ということで示してございますので、参考にしていただければと思います。
 一つ、3ページ目の上のほうの(1)透明度のところに書いてございますが、透明度については、ほぼ全地点で透明度が上昇しているということがあります。具体的には、4ページ目に、その透明度の経年変化を載せてございます。
 ここには書いてございませんが、東京湾の水質の状況をご紹介させていただきますが、環境基準の達成状況ということで言いますと、CODにつきましては、C類型は達成をしてございます。A類型、B類型では未達成の状況。水質的には内湾、富津岬より奥の部分になりますが、昭和50年代のころは、3.5~4.0mg/Lだったんですが、平成21年には2.6ということで、低下傾向にございました。ただ、その後、22、23、24と、ちょっと上昇傾向が見られておりまして、平成24年度には3.4mg/Lに平均でなってございます。
 それから、窒素、燐についての達成状況ですけども、一部の窒素を除きまして、達成をしている状況でございます。
 4ページが透明度の経年変化、5ページが下層DOの、これは年度最低値と夏季平均値になっていますが、その経年変化を示してございます。
 下層DOのほうは、見ていただきますと、特に7月~9月の平均値、ちょっと小さくて申し訳ありませんが、青で描いた部分が7月~9月平均値、赤が年度最低値になるわけですが、特に黄色い部分ですとか、青い部分、湾の奥のほうになりますが、利用は低い状況になってございます。
 それから、6ページが、透明度についても資料が載っていましたが、年平均値の推移だったので、ちょっと季節的にどうなのかなということで、これは平成24年度の例でございますが、月別の変化というものを、湾の奥と湾の中央と、それから富津岬より南側ということで、参考までに整理したものでございます。
 続きまして、印旛沼・手賀沼についてご説明をさせてください。7ページでございます。
 第1回資料では諏訪湖と琵琶湖の例が載っていましたが、いずれも深い湖でございますが、印旛沼、手賀沼、これは指定湖沼でございますけれども、諸元をちょっと載せてございます。水深を見ていただきますと、平均で、印旛沼が1.7m、手賀沼が0.86ということで、非常に浅い沼でございます。
 水質の状況を、7ページには印旛沼が書いて、載せてございますけども、環境基準点は、上水道の取水口下というところになります。北印旛沼中央というのが北側にあるんですが、上水道取水口下を通った水が、北印旛沼中央を通って、最終的には利根川に流れるという、直列の関係になってございます。
 水質的には、CODは、過去最高が昭和59年に、年平均値で13mg/Lとありますが、その後改善傾向にあって、一時、8程度まで下がってきましたけども、最近また少し上昇傾向で、24年度は11mg/L、上水道取水口下ですが、なってございます。窒素、燐についても、数字を申し上げますと、24年度が、窒素が2.6mg、環境基準が0.4でございます。全燐が0.16で、基準が0.03という状況の湖沼でございます。
 8ページが、上が手賀沼の水質になります。手賀沼は、過去最高が昭和54年の28mgというのがございます。その後、対策の効果で改善してございますが、特に平成12年から、北千葉導水路という事業が開始されました。利根川から浄化用水を手賀沼に落とすということで、毎秒最大10tでございますが、季節によって量が変わりますが、最大で10tということで、それ以降水質が下がりまして、現状では10前後、平成24年ですと9.6という数字になってございます。
 窒素については、平成24年度が2.3で、基準が1.0でございます。全燐については、24年度が0.18で、基準が0.1ということで、窒素、燐についても、CODもそうですけども、環境基準が達成されていない状況にございます。
 印旛沼、手賀沼ともCODのうち約5割が溶解性COD、逆に言えば、残り5割が二次生産の分という状況で、プランクトンの影響を大きく受けている湖沼でございます。
 8ページの下に、じゃあDOはどうかということで載せてございます。上層と書いてあるのは表層の部分になりますが、下層というのは下から50cmということですが、これは平成24年度の月別のものを載せてございます。浅いということで上下の差がないということと、プランクトンが多いということで、DOについては十分な濃度を保っているといいますか、高い状況でございます。
 次の9ページのほうで、透明度と透視度の経年変化というのを少し表にしてございます。印旛沼ですと、季節によってですが、0.2~1.0で、年平均で言いますと、0.5m程度。手賀沼は、年平均でいいますと、0.4m程度ということになってございます。
 それから、10ページをご覧ください。これは手賀沼の例でございますが、沈水植物についてでございます。真ん中辺に種類数というのが、グラフがございますが、昭和30年代の半ばぐらいから、沈水植物の種類の種数が減少しております。昭和48年以降、沈水植物が見られない状況となっております。水質のほうを測定したのが昭和40年代の、47年ぐらいからですので、その前の水質の状況が正確にはわからないんですけども、昔の手賀沼は透き通って、底が見えて、泳いだというふうに言われておりますので、水質はかなりよかったんだろうなということと、それから10ページ目の上から4行目、5行目に、「モク採り」という言葉が載ってございますけども、水生植物をとって畑の肥料にしていたということで、水草が定期的に農地の肥料に使われておりまして、適正な物質循環といいますか、が行われていたのではないかと思われます。
 昭和40年代以降、流域の都市化の進展による流入負荷の増大、化学肥料の普及などもありまして、水質が悪くなる。水質が悪くなると水生植物が減っていくと。そうすると、沼の浄化機能が衰えていって、さらに水質悪化が加速化される。結果的には、沈水植物が絶滅という、そういう悪循環になって、現在に至っていると考えられます。
 透明度の改善ということに関しますと、沈水植物が復活の可能性がある。ひいては、水質の改善が期待できるのではないかと考えております。
 ちょっとまとめますが、下層DOなり透明度の環境基準について、ペーパーはないんですが、いずれの項目も、今までの生活環境項目、CODですとか窒素、燐ということから比べると、一般の方にもなじみやすい項目で、イメージがわかりやすいということでありますので、水環境に対する関心の高まりというのは期待できるかなと。そうしますと、浄化に対する啓発効果というのも出てきて、いい方向に動くのかなというふうに考えています。
 また、二つの項目とも、それがよくなるということは、水質の改善の方向に動くものであろうと考えております。
 具体的に、じゃあ類型を幾つに区分して、どうするのかとか、あとは、具体的に基準をどうするのかということについては、二つの観点があるのかなと思っております。一つは、身近でなじみやすいという、これは環境省さんの諮問の中にも出ておりましたけども、そういう側面と、それから、生活環境項目である以上、利水なり、保全対象なりというのを考えなきゃいけないと思いますので、対象とする、例えば水生生物であれば、その保全という二つの観点があるんであろうなと。水生生物ということになりますと、既に亜鉛とかノニルフェノールが類型指定がされております。新たに水生生物として追加がされる項目が、この類型指定が、今までの類型指定と錯綜するようなことになりますと、行政的に、行政側からいうと、非常に評価・公表が煩雑になるねと。それから、また一般の方にも、その水域の水環境としての総合的にどうなんだというところがまた非常にわかりにくくなるような懸念があるような気がしております。
 それから、環境基準の設定ということになりますと、これは行政の施策目標になってまいります。当然、基準を設定した以上、達成してなければ、達成のための施策が必要になってきます。今回の下層DOですとか透明度は、閉鎖性水域にとってみれば、やはり富栄養化が大きく関連している項目だと考えております。下層DOなり透明度を改善するということになれば、その富栄養化のメカニズム、定量的なメカニズムというんでしょうか、どこをどうすれば、どのぐらい数字がよくなるんですかという、そういうものの解明がぜひ必要なのかなというふうに考えてございます。
 以上でございます。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまのご意見に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。

○福島委員 よろしいでしょうか。

○岡田委員長 どうぞ。

○福島委員 どうも発表をありがとうございました。
 私、湖のことをやっているので、湖のことでちょっとお伺いしたいと思います。8ページのところで、DOの月別変化をお示しいただいて、この年に関しては、印旛沼も手賀沼もかなりDOがあるということですが、ほかの年、あるいは、基準点以外のところではどうなっているのかなというのがちょっと気になっています。それで、魚のへい死等は、DOが原因でそういうことが起こった例は最近ないのかどうかというのが1点目です。
 2点目は、水生生物の話を後でしていただいて、手賀沼の例を出していただきましたが、透明度等を見ると、印旛沼も手賀沼も同じぐらいの数字で、手賀沼に関してはどういう状況なのかをお教えいただけますでしょうか。

○千葉県環境生活部 8ページの平成24年度の印旛沼、手賀沼のDOの状況のグラフでございますが、今手元にデータはないんですけども、他の年についても大きな変化はないという認識でございます。他の地点、そんな大きな湖ではないんで、ほかに3地点ほど測定をしてございますが、そこも同じような状況と考えていただいて結構だと思います。
 魚のへい死というお話が出ましたけども、酸欠で死ぬということは、昔からないです。ただ、手賀沼が非常に広かった、28mgとかいう時代には、アオコが大量に発生しまして、えらが詰まって死ぬというようなことは昔はございました。
 それから、印旛沼の水草の関係がちょっと資料が、いい資料がなかったので載せなかったんですが、やはり種類数は減ってきております。今ちょっと手元に資料を持ってきてなかったんですが、絶滅というわけではないんですが、年度ごとに確認された藻類、水草の丸がついたのがありまして、その丸がだんだん年度を追うごとに減ってきているという、そういうまとめた資料がございます。

○岡田委員長 よろしいですか。
 ありがとうございました。ほかにございますか。
 どうぞ。

○鈴木委員 少し教えていただきたいことが。
 最初の東京湾の青潮と、それから漁業被害の概況のご説明があったんですけれども、この青潮の発生場所について、私は東京湾のことはよくわかりませんが、例えば伊勢湾とか三河湾ですと、過去の土砂を採取した深掘り跡ですとか、航路、泊地のようなしゅんせつ箇所、防波堤等の港湾施設によってある程度閉鎖化されているような場所、こういった場所が極度に貧酸素化をし、それが強風等で湧昇をして、周辺の浅場とか干潟にかぶって、そこで漁業被害を起こすと、こういう図式なんですけれども、この東京湾の場合の青潮、これを見ますと、例えば22年度にへい死率88%で、アサリが5,000t弱へい死ということですが、これ、金額に直しますと、12億とか13億とか、膨大な額になるわけですが、仮にそういった場所に底層のDOの基準を適用するということになった場合に、その対策として、どういうことが考えられるかということなんですが、今、東京湾は窒素、燐、CODとか、そういう貧酸素化原因物質を削減することが対策ということになっていますが、そういう地形的な深掘りですとか、閉鎖化とか、そういう場合にどういう対策を講じればいいかということも、今後大切な問題になってくると思うし、現実に深掘り跡については、埋め戻すといったようなことが近年、あちらこちらでやられつつあるわけですけども、その辺について、どんなふうに今お考えなのか、ちょっと補足的にご説明願えればと思うんですけども。

○千葉県環境生活部 東京湾で青潮が発生するときに、先ほど、航路なりというお話がありましたけども、一報が入ってくるのは、例として、航路がまず青くなっているよと、そういうようなこともございます。ですから、やはり深いところの貧酸素水塊、無酸素水塊といいますか、そういうものがまず上がってくるというようなことが順番としてあるのかなというふうに考えています。その航路なり、あとはしゅんせつした深掘りも東京湾にございます。千葉県のほうでは、漁場改善事業という名前だったと思いますが、航路は定期的に、泊地もそうですが、しゅんせつしなきゃいけませんので、その土砂を深掘り、昔、埋め立てするときにとったところに埋め戻すような、全体の量からいくと、年間でいえば大した量ではないんですが、そういう事業を行っております。
 最後に地形の影響――海の場合は地形の影響なんですが、今、環境行政側でいえば、入ってくる汚濁負荷量、COD、MPを減らしましょうということで、総量規制ですとか、排水規制ですとかという、下水の整備を含めてやっておりますけども、果たしてそれだけで、先ほど東京湾のDOの5ページ辺りに数字を載せていますけど、場所によってはほぼゼロに近いようなところがございますので、果たして、その流入規制だけでこの改善が図られていくのかということを考えますと、土木的なものも場合によっては――ただ、それは、やっぱりこうやれば、こういう効果があるというようなことの科学的なある程度の裏づけがないと、やみくもにというわけにはいかないと思いますが、必要な場面も出てくるのかなと考えています。

○岡田委員長 どうぞ。

○鈴木委員 あと、漁業被害なんですけれども、確かに非常に大きな漁業被害で、私もちょっとびっくりしたんですが、せっかく漁業者の方々が努力されて資源保護対策をやっても、一度の青潮で5,000tといった壊滅的な打撃を受けてしまう。これは大変深刻な問題だと思うんですね。よく資料を見ますと、漁業被害が出ている年と、出ていない年があるわけですけども、これはどういうことなのかという質問なんです。ひょっとして、一度、最初の大規模な青潮が出たときに、大打撃を受けて、生物そのものが、もうそこにいなくなり、次にまた出たときには、要は、へい死する対象の生き物が、もうそこには非常に少ないから、見かけ上、漁業被害としては表れないと、こういうことなのか、それとも、出る場所によって、そこの生き物がほかに逃避してしまって、死亡ということは確認されなかったのか、そこら辺の事情は東京湾はどういうふうになっているのか、もし教えていただければと思います。

○千葉県環境生活部 じゃあ、わかる範囲で、推測も入るかもしれませんが。三番瀬が一番奥の干潟で、アサリをとっています。稚貝をまいて育てるんですが、そういう意味では、いなくなったから、2回目の青潮で被害がないということではなくて、やはりこれを見ますと、発生期間が2日間とか、短い場合には、浅瀬ですので、上からの酸素の供給のほうがあって助かっているのかなと。ただ、1週間とか10日続きますと、アサリは移動性はありませんので、やられてしまうと。そんなことじゃないのかなと思っています。

○鈴木委員 継続時間ということですね。

○千葉県環境生活部 はい。

○鈴木委員 ああ、そうですか。ありがとうございました。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 では、どうぞ。

○田中委員 どうも、ご説明ありがとうございます。ちょっと違った視点でお聞きしたいんですけども、先ほど、手賀沼、印旛沼で、水生植物の復元の話もあったんですけど、同時に、昔、泳げていたんだけど、今、多分まだ泳げない状況ですよね。ただ、先ほどから言われるように、わかりやすい指標の中で、多くのエリアでは、泳ぎたいとかいうニーズがあって、そういう視点で、いろんな地域の人たちが求めているところがあると思うんですけど、例えば、先ほど印旛沼、手賀沼、これ、透視度、透明度がまだあまり十分じゃないですよね。これをどうしたいとか、どれぐらいきれいにしていきたいとかという、そういう、よりもっと身近な視点からの何か求めているゴールみたいのはあるんですか。

○千葉県環境生活部 先ほどは透明度については水生植物の観点でちょっとお話をさせていただきました。手賀沼は、昔は泳いだけど、今、泳ぎたいという人はあまりいないと思うんですが、ただ、今日もトライアスロンの方が来ていますが、トライアスロン大会はやってはいるんです。だから、泳いでいる方はいらっしゃいます。そういう意味でいうと、どうせ泳ぐんなら底が見えたほうがいいなということはございます。
 ただ、そういう観点で、親水的な観点から、じゃあ何mがいいのかなというところの具体的な数字は持ち合わせてはいないんですが、もともと浅いところですので、底が見えるまで見えればよろしいかなと思います。

○田中委員 東京湾についてはどうですか。東京湾の海っぺらの、ずっと海水浴場が、多分千葉県側だと、ちょっと南に下がったらあると思うんですけど。

○千葉県環境生活部 私どもが一番気にして、気を使っているのは、富津岬より北側になります。実は、海水浴場は、その富津岬の南側に多ございます。南のほうは比較的水質がきれいですし、透明度もありますので、また、富津岬より北側というのは、あまり親水、要するに水に親しめる場所というのが、実はあまりないんです。工場群がずっと占めちゃっていまして、一部三番瀬の近くに海浜公園ですとか、千葉市も人工海浜があるんですが、そういうところがありますけども、ほとんど親水的な機能がなくなってしまって、残念ながらですが、というような状況と認識しています。

○岡田委員長 ほかにございますか。
 どうぞ。

○西村委員 大変貴重な情報をありがとうございました。透明度に関してちょっとお伺いしたいんですが、東京湾全地点、ほぼ全地点で透明度が上昇しているという結果が示されておりますけれども、その効果として、何か、例えば生物、生態系なりへの影響として、例えば海草が増えているとか、あるいは、そういうことと関係なく、評判的なものでも結構なんですが、これまでのところで何かございましたら教えていただきたいと思います。

○千葉県環境生活部 申し訳ございませんけども、透明度がよくなったことが、どういういい影響をもたらしているかというのは、実はよくわかりません。というのは、海藻類がどうなっているかというところもそんなに、例えばそういうものの漁獲量が増えたとかということもありませんし、先ほどちょっとお話ししました、水にふれ合う地点も少ないということで、具体的な効果というのはちょっとよくわかっていないです。
 ただ、水質を評価するときに、CODじゃなくて、透明度も上がってきているということは、何かいい方向に動いてきたんだよねという、それは行政側の勝手な思い込みかもしれませんけど、そういう一つの励みといいますか、にはなっているということでございます。

○岡田委員長 よろしいですか。
 ほかにございますか。
 どうぞ。

○樽谷委員 東京湾の青潮の発生状況と漁業の現状のところについて、1点お教えいただきたいんですが、1ページ目の資料を拝見しますと、青潮の発生状況や被害の状況と、千葉県の漁業の、特に東京湾の部分の動向というのが必ずしも一致していないように見えるんですが、これだけの青潮で被害が起こっている以上に漁業に深刻な状況を及ぼしている要因があったという理解でよろしいんでしょうか。

○千葉県環境生活部 下の表で、年によって、東京湾、非常にばらついた数字が出ております。例えば外房とか、ほかのところは大体安定していると思うんですが、東京湾が、私も、こんなになんでばらつくんだと、申し訳ございません、よくわかりません。青潮の被害というので減ったという年もあるでしょうし、それ以外、水温の関係で、東京湾に魚が入ってくる、もしくは、入ってこないとか、そういう気象といいますか、海の海象の条件で、今年は豊漁だとか、今年は不漁だとか、そういうのもあるのかなというふうに思っています。詳しい、このそれぞれの年がなんでこうなったかというところまではちょっと、申し訳ありませんが、承知してございません。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 ちょっと確認させていただきたいんですが、5ページの溶存酸素のデータが、赤い線で、年度最低値というのが示されていると思うんですが、これはどういう測定、12回の中の最低値なのか、もう少したくさんはかっているのかということ、どういうデータなのかということと、それから、ここでゼロになっているところがいっぱいあるんですが、これは窪地とか、そういう特殊なところではないですね。ちょっとそこだけ確認させてください。

○千葉県環境生活部 これは、例えば5ページの表ですが、東京湾1とか、東京湾2とかあって、これは定点でございます。同じ場所でございます。ゼロになっているところは、その年の最低値としてゼロがあったということでございます。
 あと、何でしたっけ。ごめんなさい。

○岡田委員長 12回はかる。

○千葉県環境生活部 測定回数は、内湾は月2回出ていますので、黄色い部分は月2回出ています。それから、青も月2回。年24回のデータの中の最低値ということになります。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 ほかによろしい――じゃあ、最後にどうぞ。

○鈴村委員 岡田先生の質問で、一つ含まれていなかったと思いますが、深掘り跡はこの議論に含まれているでしょうか。

○千葉県環境生活部 含まれてございません。

○鈴村委員 前回もコメントさせていただきましたが、深掘り跡というのは非常にイレギュラーな存在です。そこで発生する青潮というのは、これは貧酸素ではなくて、酸素がマイナス、つまり海水中の酸素がなくなって、さらに硫化水素発生し、それが海水にまで出てきて始めて生じる極端なものです。貧酸素のみで何か被害が出ている例はありますか。

○千葉県環境生活部 顕在化はしていないと思います。ただ――ただというのは、想像をするに、その貧酸素になったおかげで、例えば卵稚仔の成長なり、餌生物なりということで、魚が減るとかというのはあるのかもしれませんが、青潮のように貝がみんな死んじゃったとか、そういう顕在化した被害というのは見られていない――顕在化していないんではないかと思います。

○岡田委員長 よろしいですか。
 ありがとうございました。時間が若干オーバーしていますので、以上にさせていただきたいと思います。本当にどうもお忙しいところをありがとうございました。
 それでは、続きまして、兵庫県漁業協同組合連合会の山田様からお願いしたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

○兵庫県漁業協同組合連合会 ただいまご紹介いただきました、兵庫県漁連の山田でございます。本日、こういった委員会に出席させていただき、また、意見等を述べさせていただく機会を与えていただきましたことに対しまして、厚く御礼を申し上げます。
 我々、海を生活の糧として今までずっと長年海を見てきている中で、非常に海のことについては、データ的には、なかなか我々素人なんで、そういったことは申し上げられませんけれども、本日、私が言おうとしていることは、皆さんの書類の中に、3-2というところで私の言いたいことを書いていただいておりますので、これを後で見ていただければいいかと思っております。
 まず、我々漁業者と申すのは、やはり海の生活の糧とし、また、海の防人として国民に安全・安心な魚を供給するのをモットーとして、ずっと今まで海を、本当に生活の場としてやってきております。そういった中で、皆さんご存じのように、昭和34年に熊本のイタイイタイ病ですかね、水俣の。それから、新潟県で、40年、これも水銀による汚染が発生しております。そうした中で、我々漁業者がいち早く、昭和40年の9月に、汚水対策ということで全国漁業協議会を設立して、そして42年には、汚水対策全国漁民大会を開催し、あるいはまた、45年には、公害撲滅漁民決起大会。そして46年2月にも、兵庫県漁民漁連汚水公害対策委員会、あるいは公害撲滅兵庫県大会等、我々が自ら海を守る、また、とった魚を消費者に買ってもらうわけですけども、それが水俣とか新潟県のような形で消費者に、公害病といいますか、病気をもたらすということは、我々が逆に加害者になってしまうということで、そういった運動に真剣に取り組んでまいったわけでございます。
 そうした中で、せっかく47年に環境保全特別措置法をつくっていただき、また、そういったものが臨時では困るということで、恒久的な法律を53年につくっていただきました。そして、平成13年の第5次総量規制の中で、燐、窒素も規制されたということで、その後、ノリ養殖、あるいは一般の資源の漁業においても、だんだん育ちが悪い、ノリの色落ちがあるということで、その点を我々も非常に危惧しておったわけでございます。
 そうした中で、皆さんにお配りしておりますように、我々は、瀬戸内海10県の漁連連絡会をつくりまして、瀬戸内海再生に向けて運動をさせていただいております。また、23年7月20日には、江田五月環境大臣から、瀬戸内海における今後の目指すべき将来増と環境保全、再生のあり方についてということで、諮問を受けまして、そして、ここにおられる先生も、多分これに携わっていただいたと思いますけれども、24年10月には、中央環境審議会から環境大臣に答申を出していただいたということで、我々もまさにそれが前向きにどんどん進んでいくのかなという気持ちでおりましたけれども、本日こうして参加させてもらうことに当たり、今さらなぜ下層DO、あるいは透明度かなという思いで参っております。
 と申しますのも、透明度、これは透明度がよくなればよくなるほどプランクトンが減っていくというのが、事実でございまして、特に瀬戸内海は皆様ご存じのように、世界でも有数な漁獲量を誇っておりました。そうした中で、赤潮という問題もありましたので、どんどん規制が厳しくなってきました。
 しかし、赤潮は、幾ら削減をやっても、それ以上は減らない。私が思うのには、閉鎖海域と言われるものは、もともとなかったんですけれども、二十七、八年ごろから、企業の誘致のために、どんどん埋め立てを進めていった。まさにそれが閉鎖海域となってしまったわけです。今も大阪湾、湾奥部では、先ほども話が出ておりましたように、深掘り、これが大阪の北港から堺にかけて17カ所あります。平成15年に大阪湾再生推進会議での話しでは、埋め戻す、しゅんせつした残土で埋め戻すと言われながらも、一切手を着けないで現在に至っております。
 こうしたことが、先ほどの話にあったように、貧酸素、あるいは青潮の発生、これは、私の経験上、昭和三十七、八年ぐらいから、そういった現象が出ております。ただし、青潮が発生しても、魚というのはちゃんと逃げて、港から出ていきますので、漁業者は、逆に、その青潮を察知して、そして港の外で待っていて操業する。そうすれば、四、五日は大量で潤っていくというのが漁業者の考え方で、青潮が悪いとかいいとかというのでなくて、青潮によって、何時間か非常に漁ができるという、逆に言えば楽しみであったわけですけども、現在はこういった深掘りが非常に悪い影響を与えている。埋め立てがどんどんどんどん進むことによって、人工島ができなおさら水の、海水の回流といいますか、動きが完全に止まってしまったということで、特に大阪湾の湾奥は、今でも透明度等が低いということを言われております。
 ただ、私が、考えていただきたいのは、確かに大阪湾の湾奥は水が停滞しておりますので、幾ら負荷削減をやっても、なかなかきれいにならないと思っています。恐らくきれいにするためには、淀川を止めてしまわないと、なかなかきれいにならない。なぜかといいますと、雨の降る都度、濁った水が大量に流れてくるわけでございまして、そういったものを考えますと、幾ら負荷削減やっても意味のないことだと思っていますし、負荷削減ばかりやられますと、本当に栄養塩のない大阪湾、播磨灘ができてしまって、そこでは何万人、あるいはその漁港、地域、村を含めますと、何十万という人が生活をしておるわけでございまして、ただ単に、透明度がどうのとか、DOがどうとかということだけでは解決しないんじゃないかと思っております。
 確かに、海がきれいで、そして豊かな海を、我々も目指しております。それが本来の姿だと思っています。私も子どものころから海を眺めて育ってきておりますけれども、私の子ども時分の海を今考えてみますと、当時は本当に白砂青松といって、白い砂浜に松があるのが海の姿だったんですけども、そういった形がどんどんなくなってきている。
 今までは、山から川、川から海へと土砂が流れ込んできて、干潟をつくり、浅場をつくりしておったんですけども、現在、ダム、河口堰によって、土砂の海への流入がなくなってくることによって、干潟、浅場が全然なくなってしまった。そして、今は、埋め立ての直立護岸から海をのぞいても、十四、五mの深さのところしか海が見えてこないという現状の中で、どこまで透明度を保てるのか。私らも一般の方といつもお話しするのですが、きれいな海のイメージはどんな海ですかと聞くと、やはり太平洋に浮かぶ島々、あるいは沖縄のあのサンゴ礁のきれいな海を想像されるわけです。瀬戸内海も、昔はそういった白砂青松と言われる時代には、本当にきれいな海がずっと続いておったわけですけども、果たしてその時代、今から60年ぐらい前に、10mの水深で海底が見えておったかというと、決して見えてなかったです。それはなぜかといいますと、やはり豊かなプランクトンが存在していたので、見えてなかった。なぜそう言えるかといいますと、昭和20年代はエンジンつきの船がほとんどなく、櫓をこいで操業していたというような時代があります。そして、のぞき窓を見ながら魚をついていた漁もしている人がおりましたが、ほとんどそういった方は、3m、4mの水深しか操業できなかった。それ以上深くなれば、魚が見えなかったのであります。
 今ではこの大阪湾、あるいは播磨灘においても、10m、15mの透明度のあるところが、至るところで発生しております。これがいいことなのかといえば、我々漁業を営む者にとっては、決していいことでない。先ほども言いましたけども、沖縄の海は非常にきれいですけども、そうしたら、沖縄のサンゴ礁の周囲で魚とれていますか。そうじゃないんですね。結構時間をかけて、沖縄の漁業者も沖へ出ていって魚をとっている。それから、若い人たちに聞きますと、特にハワイの海がいいと言いますけども、私もハワイへ何度か行っていますけど、真珠湾に戦艦が沈んでおります。あの記念館の上から戦艦を見ても、一切見えません。煙突しか見えません。これは現に透明度がないということなんですね。ただ見るだけで、きれいな海だと言うのは、やはり人間の目の錯覚だと思っております。
 だから、その目の錯覚を現実にするのであれば、覆砂をやって遠浅をつくって、そして白い砂浜を敷きつめれば、太陽の光がその砂場に差し込み、そして白ですから反射する。そうすると、本当にきれいな海に見えます。だから、海がきれいに見えるかそうでないかは透明度だけで決まるわけでないと思っています。今、大阪湾、瀬戸内海は完全にダムや河口堰で止められているので、砂というのはほとんど流れてこなくて、雨がたくさん降りますと、山土の濁ったものが流れてくる。それが停滞、底へ沈殿して、ほとんどが粘土層の海底になりつつあります。これでは、幾ら負荷削減をやったって、私は透明度の改善は不可能やと思っていますし、台風が来れば、あるいは大きな風が吹けば、海底からそういった泥が巻き上げてくる。常にそういった状況の中で、今後どうしたら瀬戸内海を美しく、宝の海に持っていけるのか。これは、ただ単に海はきれいとか、あるいは貧酸素水塊をなくすとかということでなくて、今現実に何ができるのかということを、皆さんに考えていただきたい。
 と申しますのも、いつも話題に出ます大阪湾の湾奥部、ここのたまった水をどうして外へ流していけるのか。どうしたら水の循環をできるのか、そういったことを考えていかなければならないし、また、鈴木先生が言われたように、深掘りだけでなくて、大きな船を着けるために航路を随分深く掘っています。そういったところが、今言われるように赤潮の発生源、あるいは貧酸素水塊の中で青潮が発生するということが見受けられます。それも、大阪湾の湾奥部だけであって、播磨灘ではそういったことはなく、青潮の被害というのは一切ありません。それは、やはり大阪湾というのは、あれだけの埋め立てによって水の流れが完全に停滞してしまっているというのが、透明度が悪く貧酸素水塊や青潮が発生する大きな原因やと思っております。
 わたしは、見た目の海のきれいさは透明度だけでは決まらない、透明度が良いことが漁業にとって必ずしも良いことではない。大阪湾奥の透明度が悪く、貧酸素水塊や青潮が発生するのは埋め立てによる海水の停滞が大きな原因であり、負荷削減をしても良くならないという問題提起をしました。
下層DOについて、私はいつも思っておるんですけれども、本当に浅場とか干潟があって、そこに二枚貝がたくさんすんでいる、そういった昔の海の状況に戻せば、こういった下層DOなんてまず心配しなくてもいけるんじゃないかと思っています。そういったことを一切考えずに、ただ、下層DOがどうのこうのということじゃなくて、どうすればよくなるのか。昔の海というのは、人間が手を加えなくても、自然のままの状態が一番よかった。だけども、やはり日本の近代化を進めていく中で、海に土地を求めてきた。そして企業を誘致してきた。そこで温排水を垂れ流して公害問題が出てきたということで、本当に我々は、原点に戻る気持ちがなければ、幾ら透明度が云々とか、下層DOがどうのこうの言ったところで、それはもうかけ声ばかりで、負荷規制すればするほど、そこで漁業を営む漁業者にとっては、大きなマイナスだと思っていますし、そうすることによって漁業者の生活圏まで奪われてしまうということを、大変私は危惧していますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまのご意見に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。
 どうぞ。

○西村委員 大変貴重なご意見をありがとうございました。透明度との関連で、少しアマモ場のことをお伺いしたいんですが、このパンフレットの2ページ目ぐらいですか、岡山県のビジネス誌に非常に広大なアマモ場の写真があって、すばらしいなと思って見ておりますが、岡山県さんは、特に漁業の関係者の方々も、先頭にというか、先導的に、このアマモ場を大切にする活動をされているというようなお話も伺ったんですが、漁業者から見て、このアマモ場と漁業生産ということの関係については、今、どういうふうに捉えられているんでしょうか。

○兵庫県漁業協同組合連合会 瀬戸内海でも、藻場というのは非常に少なくなってきています。最近では至るところで、皆さんも耳にしていると思うんですけれども、磯焼け現象、これは大阪湾でも完全に磯焼け現象になっております。大阪湾の西のほう、明石海峡に近い須磨、垂水、この辺のところでも、以前は天然のワカメとか、いろんな海草類が豊富にあったのが、今はもう全然なくなりつつあります。これも、我々は原因はわからないですけども、やはり一つには栄養塩不足かなという気持ちでおりますけれども、本当に最近では、海草類だけじゃなくて、ムラサキイガイ、こういったものもどんどん減りつつありますし、本来、ムラサキイガイとか海藻類が生えておりますと、そこに小さな虫、あるいはゴカイ等がたくさんおるんですけども、そういったイガイとか海藻類がやっぱり岸壁からなくなってきますと、ゴカイ類までなくなってきたということで、以前は底びき網なんかやっていましても、大変なゴカイの量が網にひっかかってくるということを漁業者から聞いておりましたけど、最近では非常に少なくなってきたということを言っております。
 そういうことで、本当に我々も一日も早く昔の姿に戻したいということで、私どもの兵庫県では、川に堆積した砂を、来年度から海へ持っていくこと。あるいは、河口の砂を、新舞子といって、赤穂の近くなんですけども、そこへ砂を持っていって、新しく砂場づくりを計画して、進めております。
 この雑誌、「瀬戸内海は宝の海だった」にあるように、我々も、兵庫県知事も、そういったことに非常に関心を持っており、県も自ら動いております。これも実は三河湾が浅場づくりといいますか、そうすることによってアサリがものすごい勢いで回復して、アサリをとって漁業を営んでいる方が大変多い。そしてまた、これだけ油が高騰している中で、ほとんど油の要らない漁業というのは、これからますます考えていかなきゃいけない、見直していかなきゃいけないと思っております。私たちも、そういったことでは、堆積する川の土砂等を、今まで産業廃棄物扱いで山等に持っていってほかしておったものを、できるだけ海へ返すことを知事に申し上げて、来年、27年度からそういった計画を10年間かけてやっていくということも聞かせていただいております。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 ほかに。どうぞ。

○鈴木委員 山田会長大変いろいろ貴重なご意見を伺いまして、ありがとうございました。
 今、この提示された資料を読ませていただいて、大変明確にご意見が述べられておるわけですけども、一言で、これを私なりに整理すると、こういうことでいいのかということで、ちょっとお伺いします。下層のDOと透明度というものの基準化にとって、それを負荷削減でもってその基準を達成するという前提ならば、その基準そのものは必要ないと、こういうご意見なのか、それとも、下層DOとか透明度の基準が仮につくったとして、それを達成するための手順として、今、山田会長さんが言われたように、例えば干潟とか浅場とか、そういうものを保全するなり造成するなり、今いろいろ言われた川からの土砂を積極的に海に持ってきて、少しでも昔の海に戻すと。そういうことによって、生物の力で、例えば透明度なり下層DOを少しでも改善するということであれば、基準化というものもそれなりに評価できるという考え方なのか、そこら辺のニュアンスはちょっとこの中からは読み取れないんですが、会長さんの端的なご意見としては、どうなのかということを……。
○兵庫県漁業協同組合連合会 それはやはり自然の力をかりるべきだと思っています。ただ、基準で規制していっても、結果的には何年かかってもよくならないと私は思っていますし、そうすることによって漁業者の生活まで奪ってしまうというのは大変危険なところがあるので、それより、やはり非常に難しいことですけれども、できるだけ自然に戻すということが大事で、自然に戻すことによって二枚貝が大量にとれるようになれば、二枚貝そのものが浄化作用がものすごく強いので、そういう自然の力を必要としていかないと、ただ単に規制でがんじがらめにしていくというのは、私は考えられないと思っています。

○岡田委員長 よろしいですか。
 ありがとうございました。

○兵庫県漁業協同組合連合会 どうもありがとうございました。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして、公益社団法人日本トライアスロン連合の中山様からお願いいたします。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 皆さん、今日は、こういうそうそうたる方々の場にお招きいただきまして、しゃべる機会ということで、ありがとうございます。40年前に私が入りたかった大学の先生方がいらっしゃる前で、環境に関わる話をすることは、大変光栄でございます。
 まず、このお話を伺ったときに、どういう図式が私どもにあるだろうかと。水が透明であるというのは、今の漁業のプランクトンの話を除けば、一般的には、やはり快適なすばらしいものであろうと。ただ、日ごろ私どもはそれを意識しておりませんので、環境省がその基準、あるいはその理由を明確にしていけば、私ども国民に広く、水をきれいにしていくんだ、こういう基準、そうしますと日常的にそれを意識し始めるであろうと。そうしますと、日ごろから見なれた水をもう少しきれいに、イコール、透明度を増すことができたら、どれだけいいだろうかというふうに思う。まず、この人間の本能的な部分を刺激するに非常にいい基準設定ではなかろうかと、まず、こういうふうに考えたところでございます。
 そういう中で、今、私どもがおります霞が関の辺り、昔はどうだったんだろうかと。ため池の辺りから赤坂、この辺まで全部、水の中だったそうです。用水用の池であったと。広重がその辺りの絵を描いて、町民もその辺りで水の風景を存分に楽しんでいたと。その汚染度が高まって、江戸の人口が増えたということですが、仕方なくまちの規模が大きくなったんで、埋め立ててしまったと。これを逆説的に、仮にその江戸時代に非常に透明なきれいな水を守ろうと、その当時の透明度基準というものをもし設定していたら、そのままきれいな水が残って、この辺り一帯というのは相変わらず水辺であったかもしれないと。やはりそういうふうに行政のリーダーたる方々が水をきれいにしようと、ちょっと逆説的な話ですが、効果があるに違いないというふうに考えるわけでございます。
 トライアスロン競技につきましては、北から南まで、年間約250以上の大会が開催されておりまして、ほぼ47都道府県、数大会ずつ開催されております。北海道のほうでは洞爺湖で昔からトライアスロンが開催されておるんですが、2年前から、いわゆるアイアンマンという距離の長い競技を開催しております。この透明度が一般データで見ますと10m~13mであると。もっと深いところは、本当に底まで何十m、何百mに近いところまで見える。競技者というのは、きれいであればもちろんいいんですが、あんまりにも深いと、よりどころがなくて、逆に不安であるということは聞きますが、濁っているよりはいいわけでございまして、大変いい環境が洞爺湖にあるわけでございます。
 南のほうは石垣島、今年は1年間お休みなんですが、宮古島でありますとか、各地で開催しておりまして、感覚的には宮古島のほうがちょっと水はきれいかなと。いろいろ聞いてみますと、宮古島には川がないと。石垣には川がございます。だから、そこから時として流れ出るものが透明度を若干変えていると。ただ、それは若干の差でありまして、泳ぐにはもう本当にいいパラダイスであると。このように、塩分を含んだ水、それから塩分のない水、両方でトライアスロンを楽しんでいて、本当に選手たちは幸せだなというふうに感じております。
 ここで、横浜の大会が毎回5月に開催されるんですが、環境省の公園をいただいております。ありがとうございます。ここは、当初、山下公園の前で、山下公園というのは関東大震災で出たがれきを全部集めてできた公園だそうです。このそばで泳ぐというのはとんでもないというような声が当初ございましたが、場所的には非常によく、主要道路が多く、また、並木道も夏場でございますと非常にいい環境で、主催側としましては、当然IF(国際競技団体)を呼びまして、ここの場所だったらオーケーがすぐ出るだろうと。地元でもダイバークラブ、そういった方々が水底を掃除したり、あるいは選手自身が前日にごみ拾いをすると。そうすると、それが報道されて、市民の方々が自分たちもあそこをきれいにしようじゃないかという連動した動きになってきまして、もともと思われるほど汚い水じゃなくて、たまに赤潮が出たり、そういうことはありますが、もう少し整備すれば、ゆくゆくはトライアスロンが開催されることによって、あそこが横浜市民の遊泳の場になったらいいなと。これは最初は夢物語のように捉えていたことですが、だんだんと真実味を帯びてまいりまして、やはりトライアスロン、現実に選手たち、あるいは若年層の選手たちも泳いでいるのを見ると、そういう気になってくる。今の先ほどの冒頭の話ではありませんが、環境省がそういったことを、透明度をテーマに取り上げているというのは、トライアスロン界を挙げて、誰も反対のない、大賛成のアイデアであるというふうに考えるところでございます。
 また、この横浜の大会は世界トライアスロンシリーズと。世界の主要都市でのみ、年間7大会開催されている大会ですが、去年、ISO国際基準の20121というものを取得いたしました。これは収支的に健全であると。また、社会的責任、そこでイベントを開催する社会的責任が十分に全うされているという評価、それから環境保全、この三つが主要な理由だそうです。これを取得して、さらに、これは日本のスポーツイベントでも非常にまれなことで、過去ではマドリードでやった同類の大会で同じような資格が取得された程度で、大変すばらしいものだと。日本オリンピック委員会のほうからもそういった話をしてくれというようなことがございました。
 いろいろな場所でトライアスロンの競技が行われているんですが、非常におもしろい話としまして、愛知県の蒲郡市にあります蒲郡競艇場で、ここでは世界選手権、アジア選手権も開催したんですが、ちょうど400mぐらいの水域がありまして、泳ぐのにちょうどいいと。当初、水は必ずしも透明ではないんですが、生活廃棄物が流れ込んでいるわけではなくて、海と若干つながっているんですが、十二分に泳げるであろうと。モーターボートの油分がたまに浮いていますが、そういったものは掃除すれば、遊泳ではありません、競泳でございますので、十分に大丈夫であるということで、何年も何年も続けてまいりまして、今はその近くの浜辺に移っているんですが、競技場の競艇場のほうもお金がたくさんあるんでしょうか、トライアスロン、ここまで全国から参加してくれるんだから、それじゃあ、少しきれいにしてやろうじゃないかということで、いわゆる水を攪拌する装置を四隅につけたところ、瞬く間にきれいになった、透明度が本当に下まで見えるように。ああ、いいな、これでやっときれいな――それまでも泳ぐには困らない部分だったんですが――透明度が増してきた。そこで、予期せぬことが起こりまして、太陽の光が水底まで届いたので藻が生え出してしまった。そうしますと、競艇の、もうこれ、公益ギャンブルですから、スクリューに、万が一、藻が絡んだら大変なことになる。仕方なくそれを撤去しまして――撤去したか、止めたか、どちらかによって――またもとの濁りみのある水に戻したという話がございます。そうしますと、水というのは、やはり動かせばどんどんきれいになっていくんだなということがわかりまして、東京のお台場でオリンピックが開催されますが、ここも、ある意味では、たまったような形の水でございますので、動かしていったらきれいになるであろうと。いろんな考えが出てまいります。
 もう一つ、特徴のあるものは長良川で、もうこれは既に20年以上、大会を下流の河口堰の手前でございます。ご存じのように、長良川の上流に行きますと、鵜飼の、非常にきれいな水が流れておりまして、それがだんだん下がってくると、なんであそこまで濁ってしまうんだろうなと思うわけでございますけど、長良川は透明度はそんなに高いわけじゃない。足元、立ったとき、足先がなかなか見えづらいぐらいですが、いわゆる生活排水とか、そういったもので汚れているわけじゃなくて、周辺の田んぼとか、そういった土類が水にまざり込んで濁っているというような形の水でございます。河口堰ができる前、反対運動がいろいろありましたが、河口堰ができるまでは海水がそこまで押し寄せてきて、その合間を縫って競技をしていたんですが、今は河口堰で止まっておりますので、いつでも競技ができると。私どもにとっては非常にいい環境になって、そこにすんでいたものがいろいろなくなった、あるいはアユが上流しづらく、いろいろございます。ただ、競技にとっては水質もそれで大幅に落ちたわけではなく、長良川のその下流、上流よりも下流のほうというのは、周辺にまだ水生植物が非常に多くおりまして、アシであるとか、そういったものがありますので、そういったものもかなり浄化を助けているんではないかと。私ども、子どものころというのは、クーラーとか快適な環境がないから、川で泳ぐというものが一般的で、私がよく泳いだ50年前でしょうか、川と大差ないレベルにあるなというふうに感じております。
 国内ばかりじゃなく、世界的には、例えばフランスのセーヌ川で泳いだり、ニューヨークのハドソン川でもトライアスロンとして競技をしております。こういう競技をやりますと、先ほど手賀沼の話が出ましたが、トライアスロンでは、通常、ほかもそうなんですけど、一般の遊泳海水浴場で泳ぐ場合と、通常は禁止されているけど、競泳であるという前提のもとに、あるいは、そこに救護設備、その他を十二分に配することによりまして、特別許可でやっているのが通常でございます。手賀沼も、あんまり藻がついたり嫌だなと言いながらも、今年も8月に開催するわけでございますので、この機会に、今年はちょっと見に行ってみようかなというふうに思う部分もございます。
 時間も15分ということで、もうすぐ時間ですよね。
 東京湾の話がかなり出ましたが、東京湾で、私ども、正確に把握しているのは9大会、トライアスロンは9大会やっております。厳密に横浜の山下公園の沖合が東京湾なのか、あの辺も東京湾として当然数えまして、お台場で3大会やって、いずれも十二分な水は競泳においては保たれておりまして、ここでオリンピックをやるに当たって、特に9月の決定前にいろんなメディアから、あんな汚いところで泳がせていいのかと。ロンドンのタイムが発信した新聞報道が日本でも大きく取り上げられまして、あそこに大学の教授が潜って、そうしたら、その夜、もう下痢と吐き気で大変な思いだったと。あそこの場所というのは、もし調査で潜るとしたら届け出が必要です。大学の先生ですから当然届け出を、そういうデータはございません。もしそういうひどい状況になったら、当然報道がされているだろうと。ここまで不安定なニュースを出すのかと。ちょうどその前に、ロンドンではサーペンタイン湖という、あそこの公園がございまして、ロンドン市内のそこで泳いだんですが、その水が日本選手がインタビューを受けて、みんながいるインタビューのときは、いや、十分これで泳げますということで回答したものが、そのインタビューが終わった後、記者の方というのも、なかなかいい記事よりもマイナスの記事のほうがお好きなようでございまして、立ってから、インタビューを終わってから、やっぱりどぶのにおいするでしょうと言うと、やっぱり選手も、うん、ちょっとしましたと。それが大きな文字で伝えられた。多分その仕返しかな、タイムがその仕返しをしたのかなというふうに思うぐらいでございました。
 私どもは、トライアスロンというものが、水泳、いろんな角度から見ますと、人間というのは海から生まれ、水を6割、7割、体に持って、親水、水に親しむという意味では、本能的な部分で水に引かれているんだと。水に浸ることによって健康になるというのは、いろんな角度から証明されております。自然というものも、今、人間が少し汚くしてしまったのかなと。これを自然というのは回復力、人間にもあるように、免疫力、回復力というものがあると思いますが、これをやはり環境省が推薦した透明基準、どういう基準か、やはりあまり厳しくして、5mぐらい透明じゃないとトライアスロンはやってはいけませんよと、万が一、規則をつくられたら大変だなというふうに思うところですが、そこまでは行かないだろうと。一般的には水に立ったとき、足先が見えるぐらいまでだったらいいなというふうに聞いております。そういうことで、私どもは、透明度が、水が増す、イコール、まち全体あるいは大都市が透明な水を求めて、人々がそれに注意払っていったらどんなにいいだろうかと。
 私、昔、イタリアのローマに3年しばらく住んでおったんですが、町々に噴水が随所になる。その噴水を手ですくって飲める。よく聞くと、昔、馬がその水を飲んだんだと。今でも人間が飲める。こういうまちが、東京オリンピックというものも機会に、また、トライアスロンをあっちこっちでできないところでやることによって、これだけ選手が全国から来て一生懸命泳いでいるんだから、少しきれいにしてやろうじゃないか、環境省の透明度基準というのもあるし、こういう機運が日本全国に芽生えていきましたら、日本の自然環境あるいは社会環境、さらによくなるだろうというふうに期待しております。
 以上です。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、ご質問等がございましたら、お願いいたします。
 じゃあ、どうぞ。

○田中委員 どうもありがとうございました。
 先ほどのタイムの記事は私も見ましたけれども、あのときはトライアスロンの協会で国際スタンダードがあって、大腸菌だったか、それが何か規制を守っていないというようなことが書いてあったんですけども、教えていただきたいのは、そういう透視度、透明度とか、そういうものについて何か基準があるのか。あるいは、ないとしても、限界は先ほど言われたようなレベルだと思うんですけども、実態的にその競技をやるときに折り返してきますよね。そうすると、あまり見えないと、やっぱりぶつかったりして危ないですよね。何かそういう、実態的にこれぐらいやっぱりないといけないというようなものは何かあるんですか。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 透明度についてよりも、むしろ、一般遊泳上の大腸菌の量でありますとか、そういったものが、いわゆる国際大会をやるときには、IF(国際競技団体)のほうに事前に、2回、何回、いついつ調べろという基準にのっとって調べて、提出しているというのが現状でございます。また、遊泳の場所であれば、その地元の調査データを確認して開催を調整していると。顔を出して泳いでいますので、水の透明度が悪くてもぶつかったりはしないんですね。ただ、よくテレビ放映を大々的にやりますと、水中からカメラを向けた非常にダイナミックな映像というのは、撮れるところは、やはり沖縄の海か、北海道のきれいな湖ですね。

○田中委員 そうすると、直接競技そのものはあまり関係ないということですね。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 ええ。選手の快適度というのは、やはり透明なほうが快適なんですが、直接は関係ございません。

○田中委員 先ほど言われた、あまり厳しくしてもらって規制するのは困るけども、ただ、最初に言われたように、透明度がやっぱり高いほど、理想としてはやっぱり魅力的になって、水辺としては当然いいんだろうと。そういうご意見だと考えていいんですね。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 そのとおりでございます。トライアスロン選手というのは、いわゆるプロとはなかなか呼ばないんですけど、トップレベル、エリートレベルと、いわゆる楽しんでいこうというエンジョイ派、エイジグループの二つがありまして、トップレベルは、もうとにかく賞金であるとか、ステータス、あるいは、次、オリンピックに出るポイントを稼ぐために、透明がどうであろうと、それを言わないで、自分がポイントを取れるところをじっくり世界中を回っているわけです。一方で、エイジグループの方々は、ハワイのあそこで泳ぎたいな、やっぱりきれいな、競技をしながらも自然環境の中に自分をさらして楽しんでいると、こういった傾向がございますので、やはり透明度というのは欲しいですね。

○田中委員 ちょっともう1点だけ、先ほど言われた、もしお台場をランキングするとすれば、今まで経験された中のどの辺の位置づけですか。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 透明度という観点ですか。

○田中委員 快適、全て含めて、あるいは特に透明度という視点から見て。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 議事録が詳細なものがつくられて、公開されるということでございますので、非常にデリケートな答えになると思うんですけど、実は、私ども、今回、資料にと思っていたんですけど、やや的外れになる部分もあるんで出さなかったんですけど、ホームページ上に「東京港お台場水質Q&A」というものを出しておりまして、これはいろんなところからあまりにも質問が多いので、例えば東京都で、東京湾内でどれぐらい大会が開催されていますか。これは9大会。東京水質にはさまざまな意見があるが、選手たちはどう思っているか。これは、結局、トライアスロン選手というのは、水がきれいだけど、いわゆる自転車コースになったとき、自転車コースがあまりにも貧弱であるとか、やはり自転車、水泳、両方が両立したものというのはなかなか難しいんです。しかも、大都市のほうが空港から3時間かかるよりもいいわけでございまして、そうすると、選手たちは、水は、水質はちょっと落ちるけど、東京港でやるんだったらすぐ行けるし、自分の中で損得勘定、バランスをとりながら参加しているわけで、どんなところでも、これは強制して参加するわけじゃございませんので、水質につきましてはどういうふうに思っているのかと。これも、ああいう場所というのは、雨が降った、これはもう10何年前なんですけど、大雨が降ったとき、大腸菌がものすごく増えたというニュースも書かれたことがございます。私どもは、それが本当に急激にそういう状況になったらどうするかといいますと、例えば状況によったら、ウエットスーツを着用して防御してくださいということと、もう一つは、水泳を短くしましょうと、あるいは水泳をキャンセルしましょうと、自転車とランニングだけでやりましょうと、こういう対策を講じております。
 ですから、今言ったように、お台場の水質は、日本あるいは世界で何番目かというと、やはり上のほうには来ません。ただ、その後の自転車、あのど真ん中の絶好の場所でやることに、水質がやや劣っても、十分にトライアスロンとしていいなと。また、あそこでは日本選手権もやっておりますので、昔はワールドカップもやったことあります。必要に応じて、あそこではアクアスロンという、泳ぎとランニングだけの競技もやっているんですが、これは一般の方々から、ああいうところで日本選手権で、これはNHKでテレビは後でやりますんで、ああいう同じところでやりたいと。何回も申し上げますが、競技の競泳でございますので、子どもが遊泳でやるものじゃないという大前提もございます。その後、おなかを壊した選手はいますかとかという質問も受けるんですが、これまではご自分で対応した方がいるかもしれませんが、正式な報告はございません。

○岡田委員長 よろしいですか。ありがとうございます。
 どうぞ。

○福島委員 貴重な話、どうもありがとうございました。
 競艇場の話をご紹介になったときに、水をまざらせたら下から水草が生えるという話をされて、競艇ができなくなったことを紹介されましたが、トライアスロンでも、水草がいっぱい生えてきてしまうとできなくなってしまうのかどうか。というのは、今回、環境基準をつくる目標としては、親水性もあるんですが、水草も生えるような、そういう環境にということもございまして、その辺のことを教えていただければ。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 わかりました。仙台の宮城県の浜辺で、今も、震災後やっているんですけど、やっぱり岩礁が多いのか、藻というんですか、ああいうものが結構出ている。結局、人間はどれぐらいの水深があれば泳げるかというと、60cmあれば泳げるわけです。手の範囲ですね、もちろん人によって違うんですけど。そうしますと、その海藻なんかが60cmあるいは30cmぐらいまで水面に出てきているところをどうしてもコース設定をしなければならないというときは、その部分を刈り取るということをしております。ただ、それ、もう本当に全部刈り取る必要はないわけでございまして、ですから、それも、もうそういう自然のところはできるだけ壊さないように、避けたりということはやっております。ですから、お台場をきれいにするには、やはりあそこ、最高で10mぐらいの水深がありますので、そういった海藻を5mぐらいまで伸ばしてほしいなというふうには思います。大賛成です、海藻は。

○岡田委員長 よろしいですね。ほかにございますか。
 どうぞ。

○鈴村委員 先ほど、例えば環境省の方で5mという基準が設置された場合に、そのせいで大会が開催できなくなってしまったら困るとの説明がありましたが、現実的に環境省で決められた基準によりトライアスロンの大会を縛ってしまうということはありえますか。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 今言われました、5mと言われますと、洞爺湖で10mですから、摩周湖だと20mぐらい透明らしいですけど、できなくなるところというのは結構ありますよね。もし万が一、強制的な……。

○鈴村委員 基準による強制というものがあり得るのですかという質問なんですが、環境省の方で決めた基準が、トライアスロン協会の競技の実施を縛ってしまうことはあり得ますか。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 ですから、ここの質問の「下層DOまたは透明度の環境基準の設定に関し、どのようなことが懸念されるか、また、留意すべきか」という部分に当たると思うんですけど、やはり5m以上透明でなければいけないと、仮に基準をつくられるというのは困りますよね、現実に。通常であれば、海水浴も、そしたら、一般の海水浴もできなくなるんじゃないでしょうかね。ですから、プランクトンとか、そういったことを考えた場合、やはり通常、立ったとき、足先が見えるというようなことを考えれば1mぐらいという、ただ、基準と法的な罰則を伴ったものなのかというのは、今後、環境省の方々、どういうふうに考えられるのかというのは、ここに附帯条件が必ずついていると思います。先ほどのプランクトンの話も当然ありますし、私も実家、女房の実家が三宅島、大島なものですから、よく夏に行くんですけど、きれいなんですけど、意外と透明度は濃い海でないんですよね。ですから、そういう附帯条件、透明はこうあってほしい。だけど、こういう状況はこうである。一番大事なのは、やはり生活排水がない水でございますので、その辺りをむしろもっと社会生活の部分から掘り下げたほうが、全体としては解決にはなると思います。

○岡田委員長 よろしいですか。
 ちょっと直接DOとは関係ないんですが、先ほど、国際機関(IF)に大腸菌なんかを届けると言いましたよね。あれは大腸菌なんですか、大腸菌群ですか、どっちですか。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 これも大腸菌群だと思います。ちょっと私も、その辺り、細かくわからないんですけど、私どものホームページ上では、これが基準ですというのは全部掲載しております。

○岡田委員長 わかりました。じゃあ、確認させていただきます。

○公益社団法人日本トライアスロン連合 お願いします。

○岡田委員長 ほかにございますでしょうか。
 よろしければ、どうもありがとうございました。
 一応、今、3名の方にヒアリングさせていただきました。何か委員の先生方でぜひにということがあれば、まだいらっしゃいますので。
 よろしいですね。
 それでは、本日、ご説明いただきました、矢沢様、山田様、中山様、本当にありがとうございました。お忙しいところを出てきていただきまして、深く感謝申し上げます。
 今回のヒアリングさせていただいたご意見等の内容につきましては、今後、次回以降の審議において参考にさせていただければと思います。本当にありがとうございました。
 それでは、次の議事に移りたいと思います。
 議事の(2)下層溶存酸素及び透明度の環境基準の検討について、事務局からご説明をお願いいたします。

○根木課長補佐 それでは、資料4をご覧ください。
 前回、第1回を12月に開催したときの資料を参考資料でつけさせていただいておりますが、前回の資料でいきますと参考資料の2というものが、第1回で説明させていただきましたけれども、溶存酸素と水生生物の関係もしくは透明度と水生植物の関係について、第1回では例示的にご紹介をさせていただいたということでございます。今回、この資料4におきましては、現時点で収集できている、今申し上げたような文献、データについて、ある程度、網羅的に収集したものを説明したいと。また、加えて、評価の考え方についても、この資料でその案を述べさせていただいているというものでございます。
 まず、低溶存酸素濃度耐性試験ということでございます。
 貧酸素が魚介類等の水生生物に与える影響の多くは、貧酸素水塊の発生に伴うものであると。急性影響を考慮した下層DOの目標を設定すべきであると考えられるということでございます。DO濃度による魚介類等の水生生物の影響について、低溶存酸素の濃度の耐性試験により評価した値を活用することが考えられるということで書かせていただいています。具体例としましては、前回、第1回のときに、参考資料2の1ページ~4ページ目ぐらいに当たりまして、説明させていただいたようなものが具体例でございます。
 その際ということで、感受性の特に高い個体の生存までは考慮しないものとして、評価値は24時間の曝露時間における5%の水生生物、魚介類等の水生生物が致死する溶存酸素濃度(24hr-LC5)というふうに書いておりますが、これを活用することが考えられるのではないかということであります。
 その対象とする魚介類等の水生生物は、我が国の公共用水域(湖沼または海域)に生息する魚介類より、生活史のいずれかの段階で、その下層を利用する種というのを対象として、そういう文献を集めているということでございます。
 (2)で文献等の収集範囲でございますが、検討対象種を供試個体としまして、その耐性試験を実施した結果が記録されている文献等を収集しているということでございます。具体的には、その溶存酸素濃度と生存率の関係が数値で記載されているものを収集しているということであります。貧酸素化がしやすい夏季の水域の下層を想定しまして、水温条件が概ね20~25℃で実施された実験の文献を収集しているということでございます。
 文献等の精査の仕方でございますが、試験条件が、各種のテストガイドラインと、OECDのものですとか、そういうテストガイドラインに準拠しているということを一つの条件としてはどうかと。また、その試験方法や結果の妥当性について、専門家による確認を受けて精度が担保されているものを抽出するということで、作業をしたところでございます。
 具体のDOの耐性評価値の導出方法についてということでありますが、まず(4)の1)としまして、文献に24hr-LC5の値が導出されている文献があります。これについては、その値をそのままDO耐性の評価値としたということであります。
 おめくりいただきまして、2ページでございますが、文献の中には、24hr-LC50と、50%死亡したときのDOの濃度が書かれているようなものがございます。これについては、この値を用いて、24hr-LC5を算出するということをしてはどうかということであります。
 表1がありますが、アメリカのEPAの2000年に出されているクライテリアに載っている表でございます。この表には、そのアメリカの種でございますが、種別のLC50及びLC5がデータとして掲載されていると。正確に申し上げますと、この表に載っているのがGMAVということでありまして、ここに、今、抜粋しているものは属としての数字であります。この各属の数字でLC5/LC50の比が示されているということでございます。この比を魚類及び甲殻類、それぞれ幾何平均値を求めたということをしますと、甲殻類で1.49、魚類で1.31という、そういう比が出てくるということであります。この比を用いまして、日本の魚介種の文献データから出てくる24hr-LC50という値に、この1.49、また、1.31という比を使いまして、24hr-LC5を導出したというようなものもあるということであります。
 次に、3)でございますが、文献の中には1hr-LC50というものが載っているというものもございました。湖沼の種などにそういう文献が幾つかございまして、これについては、やはりEPA(2000)の中で、魚類とか甲殻類の試験を整理しておりまして、米国の種でございますが、時間が横軸になりまして、縦軸に濃度があるというような、グラフに例えばLC50について曲線をつくっているようなデータを持っているというものがございました。これを対数関数化、直線化した式がございますので、この式を用いてはどうかということであります。
 この米国EPAの魚類・甲殻類の種ごとの式を用いまして、その米国の魚類・甲殻類の1時間の影響濃度(1hr-LC50)と(24hr-LC50)のデータをプロットしたというものが、3ページのグラフでございます。そうすると、横軸が1hr-LC50、縦軸が24hr-LC50ということでございます。これについて直線回帰を行いまして、この回帰式を用いまして、日本の魚種の1hr-LC50の値をこの回帰式に当てはめますと、日本の魚種の24hr-LC50として算出できるのではないかというようなことで、記載をしております。
 それで、3ページの②になりますが、このようにして24hr-LC50で出したものについて、先ほど申し上げたものと同様に、24hr-LC5を算出するというようなことをやっているものもございます。
 以上、少し出発点のデータがどこからあるかということで、幾つかの方法で推定をしているということでございますが、まとめたものが4ページの表の2でございます。例えば対象種ということで、魚介種の名称が記載されているということでございます。LC50から、最後、LC5を出したものについては、LC50のところに何らかの数字が入っているということでございます。LC5を直接出したものについては、LC50のところに数字が入っていないというふうにご理解いただければというふうに思います。
 このようなデータが現時点で得られているということであります。
 さらに、その文献の中、いろいろ推定などしている部分ございますが、その推定の仕方について、5ページのところ、参考までに記載させていただいております。説明のほうは割愛をさせていただきます。
 次に、6ページをお開きください。6ページが、発育段階初期、いわゆる再生産段階のDO耐性評価値についてでございます。その魚介類の個体群が維持されるためには、生息域が確保されるのみならず、再生産も適切に行われる必要があるのではないかということであります。
 前回の第1回の専門委員会でも、基本的考え方として、同じようなことを参考資料の3で記載をさせていただいておりますが、卵ですとか、仔魚等の発育段階初期のほうが、やはり大人の魚とかに比べまして、貧酸素に対して影響を受けやすいということに留意する必要があるのではないかと。貧酸素耐性の評価は、ここを踏まえて行うことが適切でないかということであります。
 魚類につきましては、先ほどの4ページのもので、卵や仔魚等のDO耐性評価値というのは4ページのものに入っていないということでございます。これにつきまして、やはりU.S.EPAのデータを活用してはどうかということであります。これについても、前回の第1回の資料、参考資料2に同様のことを記載はさせていただいております。具体的には、この図2というのがありますけれども、そのU.S.EPAのほうで知見が得られている全魚類のうち、LC50が求められているデータを発育段階別に抽出したと。下の図のとおりですが、左の四角が卵や仔魚段階、いわゆる再生産段階と。右の四角が稚魚・未成魚・成魚ということで、いわゆる生育段階ということで、四角で二つに分けておりますが、これについて、仔魚のいわゆる再生産段階のLC50の最大値は2.8と。もしくは、成魚や未成魚のほうの最大値は2.1と。このLC50の最大値の差は0.7mg/Lであるということでございます。ここまでは前回の資料でも記載をさせていただいているところでございます。
 こちらにつきまして、これがLC50でありますので、2ページのところで説明をさせていただいたLC5とLC50の比というので、魚類については1.31というものが使えるのではないかということで説明申し上げましたが、この比を使うと、LC5で0.92mg/Lというふうな差の換算になるということであります。このため、その魚類の卵や仔魚等の発育段階初期(再生産の段階)のDO耐性評価値は、稚魚、未成魚・成魚の段階のDO耐性評価値に、1mg/Lを加えた値として推定してはどうかと考えられるというふうに記載しております。
 なお、甲殻類につきましては、4ページの表でも幾つかデータが掲載されているというふうに考えています。現在得られている甲殻類の稚エビとか稚ガニのDO耐性評価値は、幼生から成体にかけてのデータがあったりしますが、最も貧酸素耐性が小さい結果になっているのが、その稚エビ・稚ガニ段階というようなデータが得られております。このことから、稚エビ・稚ガニの段階を発育初期段階、言い換えると再生産の段階として扱うべきではないかということで記載させていただいております。
 次に、7ページをご覧ください。室内実験文献とは別に、現場観測文献というものについても、今、収集をしておるということであります。現場観測文献とは、現地調査に基づいて、魚介類の分布とDO濃度の関係を記載されているものということであります。2種類あるというふうに記載させていただいておりますが、大きく考え方が違うということではないというふうに考えております。①のものとしては、検討対象種の分布図と、その下層DOの分布図を重ね合わせて、それでDO濃度を下回ると魚介類の生息が確認できなくなるというようなところから、魚介類の生息の分布境界というものを論文、文献で出しているものというのが①のパターンとしてありまして、②も考え方は基本的に同じというふうに理解しておりますが、魚介種の出現頻度とDO濃度の関係から、その統計学的な手法を用いて、あるDO濃度、検討対象種の生息が確認できなくなるDO濃度を分布境界として出しているような文献があるということでございます。
 なお、現場観測文献から導出される値は、そのDO濃度において、魚介種がいるというような観測データがあるということを示すものでありますが、これより低いDO濃度において、生息・再生産できないことを必ずしも示しているものではないということに留意する必要があるのかなということで、記載させていただいております。
 表3が、具体的なその文献でございます。c)のものについては10種類の対象種がありますが、この10種類まとめて評価しているということでございまして、分布境界というところに数字が入っておりますが、これ以上のところに、この文献において、この魚介種が存在しているというようなことを示しておるものでございます。
 おめくりいただきまして、8ページからは透明度の文献関係について説明をさせていただきます。
 水生植物の保全の観点からの文献でございます。水生植物の生育に及ぼす影響につきましては、さまざまな要因ございますが、必要最低光量を確保するということは生育のために不可欠ではないかと。このため、分布下限水深ごとに必要最低光量を確保できる透明度の目標を設定することが考えられるということであります。沈水植物、そして海藻草類を対象として、文献を収集しているということであります。
 (2)でございますが、湖沼の沈水植物について、実水域で分布下限水深とその場、近傍を含みまして、透明度の関係を整理したということでございます。
 海域の海藻草類につきましては、実海域で対象種の分布下限において、水中光量が長期間に観測されて、その日積算光量の年間平均値が記載される文献がございますので、ここから必要最低光量を整理したということで整理をいたしました。
 まず、(3)として、湖沼のほうから少し説明をさせていただきますと、湖沼の沈水植物の生育に必要な透明度ということでございますが、検討対象種の分布下限水深、そして、沈水植物調査で実施された湖沼の年平均の透明度を整理したということでございます。具体的には、分布下限水深と同時に観測データが文献そのものに記載されているもの、または、その分布調査と同年に実施した、環境省が実施しております公共用水域の水質測定結果のデータを用いて透明度の年平均値を、そういうデータを使っているということでございます。一部は年間丸々を通してデータがないものもありますが、そこについては、そのようなことで、この文書にも注記させていただいておるということでございます。
 沈水植物については、多くの場合は複数種で混生して分布しているということを踏まえまして、湖沼の沈水植物については、種ごとではなくて、沈水植物でまとめて生育に必要な透明度と分布下限水深の関係を導出したということであります。それが具体的には図3ということでありまして、次の9ページのグラフを見ていただければというふうに思います。沈水植物の種類や、どこの湖沼のデータかということも、凡例的に記載させていただいているというようなことでございます。このようなデータが現時点で得られているということでございます。
 次に、(4)でございますが、海域のほうです。海藻草類の生育に必要な最低光量ということでございますが、実海域での最低光量は、海藻草類が多年生であるということがあり、最低、これは日積算光量の年間平均値を対象とすることでどうかということであります。検討対象種の生育に必要な最低光量をどうしたと。アマモ、アラメ、カジメのデータを収集しておるということでございます。
 具体的な文献につきましては、第1回の専門委員会におきまして、アマモの例を1例ご紹介させていただいております。それで、ここではその1例も含まれておりますが、このようなデータが収集できているということを表にして整理しております。表4がアマモの生育に必要な光量に関する文献ということで、10ページに示しておるということであります。
 11ページは、アラメの生育に必要な光量の文献でございます。表6、11ページの下のほうは、カジメの生育に必要な光量がわかる文献というようなことでございます。このようなことで、文献の収集を行ってきているということを、本日、お伝えさせていただければというふうに思います。
 また、透明度の環境基準につきましては、第1回の説明したものでも、二つの観点があるのではないかということで申し上げさせていただいたところでございます。一つが、今、データについても説明させていただいた水生植物の保全のために光合成を確保する観点で、もう一つが、今日も関連の関係者の方からのご説明もいただきましたが、親水利用の観点ということで、二つの観点があるんじゃないかということで、第1回でも説明させていただいています。透明度の親水利用の観点に関するデータは、本日は掲載しておりませんが、次回の専門委員会でお示しさせていただければというふうに考えております。
 おめくりいただきまして、12ページをご覧ください。
 第1回の専門委員会において、栄養塩、窒素、燐と、その基準の検討をするということの下層DO及び透明度の何か関係がわかるデータをということで、次回に用意しますということで、やりとりをさせていただいたところでございます。それについて、12ページからのものは、閉鎖性海域の中長期ビジョンと――22年3月に環境省から発表しているものでございますが――こちらを、本日、ご用意させていただきました。12ページは、東京湾についてでございますが、もうご覧のとおりでありますが、左上の図が平成18年~20年度の全窒素と。真ん中が全燐と。そして、上の右側が透明度というもので、これは備考のとおりでございますが、環境省の調査から実測値をもとに、あとはスムージングをして、コンター化しているものでございます。12ページの下が、これは18年度、19年度、20年度の――下層DOはやはり夏にということがありますので――こちらは8月の基本的に平均ではなくて、その一点のデータになりますが、時期としては一点のデータになりますが、三つの年によって少し違いはありますが、データを掲載させていただいております。
 13ページは、同じように、伊勢湾についてデータを並べさせていただいたものでございます。
 14ページからが、瀬戸内海についてデータを、14ページが全窒素、全燐、そして、15ページが下層DOと。そして、16ページが透明度ということで、データを並べさせていただいております。
 以上であります。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。
 どうぞ。

○古米委員 今の資料の2ページ目のところで、1hr-LC50から24hr-LC5を求めるというところの説明があったんですけれども、2段落目のところで、「この魚類・甲殻類の種ごとの式を用いて」における、この式というのは、1時間の影響濃度と24時間の影響濃度との関係が図1に示されていますが、その式ですね。そして、そこに示されているプロットは、魚の例か、甲殻類の例で、魚類と甲殻類について二つの式があるというように理解すればよろしいんでしょうか。

○根木課長補佐 そのとおりでございます。そのU.S.EPAにおいて、魚介の種ごとの30数種だったというふうに認識しておりますが、「TTD(time-to-death)曲線」というふうにこの文章に書かせていただいておりますが、例えばそのLC50について曲線がございまして、横軸が時間、1時間とか、24時間とか、時間になっていまして、その縦軸が濃度というような、これで、その式に1時間とか24時間を入れますと、50%死亡率のときの濃度がわかるというような、そういう式がU.S.EPAのものであります。これを対数関数化、直線化してというようなものが、式として30種類分のデータとして入手したということであります。この式を用いますと、その式の中に横軸というか、Xというか、1時間の値と24時間の値というのは、その式から出せるというところがありますので、その式を使ってこの点をプロットしたと。図1の点をプロットしたということでございます。

○古米委員 式としては、甲殻類と魚類について、図1に――この図1は魚類なのかなと思って見ていますけれども――図にはBと記載されていますが、他には図のAもあって、そちらは甲殻類かわかりませんけど、二つの式があると。1時間のデータがあれば、24hr-LC50が計算できるので、24hr-LC50がわかると、24hr-LC5は、先ほどの1.31倍だとか、1.49倍が使えるという論理で、2回の回帰結果から24hr-LC5を求めていると。
 今回の場合は、4ページにあるように、1時間の実験データは、上のほうにある魚しかないので、要は1hr-LC50のデータを使って、まずは24hr-LC50は、2.3とか、1.8とか、1.2とか、1.6を求めるのは、たまたま魚しかなかったから、この魚の式だけが説明してあって、もし甲殻類のデータがあれば、甲殻類のEPAのデータを使って、まずLC50を求めて、その次に1.49とか1.31を掛けて、一番右のEPAからの比から算出というのを出しているというのをまとめられているというように理解しましたけども、正しいですね。

○根木課長補佐 基本的にはおっしゃっているとおりであります。式というのが、魚類と甲殻類で二つの式というよりも、種ごとのその式があってというところがありますが、ですので、種ごとに1時間の値を入れると、24時間の値がその式から出てくるというところでありますが、それの関係を使いまして、この3ページの点のプロットを行っているというところがございます。その以外の部分は、今、ご説明いただいたところかと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 ほかにございますか。

○福島委員 非常に細かい話ですが、11ページの表6のカジメの生育に必要な光量という表がございます。この中の③ですが、この数字だけ非常に小さい日積算光量になっています。ほかの2地点に比べてですね。3番目のほうを見てみると、範囲が書いてあって、0.13~3.8、その中の最低をこの欄に持ってきているようなのですが、こういうやり方でいいのかどうか。範囲が決まっているもので、最小の光量を、要するに安全側の数字をここに入れてしまってよいのでしょうか。まずは、同一種で大きく異なる数字が出た場合の取り扱い方法、それが1点と、幾つか数字があったときに、最小値を利用するというのは、そういうルールがあったのかどうか。

○岡田委員長 事務局、どうぞ。
 確かにそうですね。

○根木課長補佐 ご指摘いただいたところを踏まえまして、検討させていただければと思います。

○岡田委員長 じゃあ、これはもう一度、検討してください。
 ほかにございますでしょうか。
 どうぞ。

○鈴木委員 些細なことですけど、2ページの、要はLC50に換算するためのEPAの表ですが、これ、「(一部改変)」という説明書きがあるんだけど、これについては何を改変したのか、この値そのものに何がしか意味合いを持たせるとすると、こういう表現というのは少し慎重に書いたほうがいいと思うんだけど、いかがですか。

○根木課長補佐 ご指摘ありがとうございます。今のご指摘を踏まえて、正確に書くようにしたいと思います。

○岡田委員長 いいですね。じゃあ、確認してください。

○根木課長補佐 何か数字を変えたということでなくて、ちょっと関係あるデータに絞って掲載したとか、そういう趣旨であります。それを誤解がないように記載したいと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。じゃあ、そうしてください。
 ほかにございますか。
 どうぞ。

○鈴村委員 透明度と光量の関係について、光量が完全な制限因子になっているということであれば、これでいいと思いますが、例えば水温だとか、地形だとか、栄養塩の入り方だとか、光量以外に生育限界の水深を決めている要因がいろいろある中で、結果的に光量のみを条件にしてしまうという考え方には疑問があります。

○根木課長補佐 ここでは、文献の概要だけ、引用文献はもちろん下に掲載しておりますが、文献を収集するに当たっては、基本的にその光量が制限因子になっているのでないかというふうに推定されるものをピックアップしているというところはございます。ここではちょっと概要だけ記載させていただきましたが、引用文献は書かせていただいたとおりでございます。

○鈴村委員 追加としては、実験的に、室内実験などにより光量のみを制限としたような文献があれば、より補強になると思いますが、その辺りはいかがですか。

○根木課長補佐 室内実験のデータも幾つか収集をさせていただいております。今日はそれについて掲載をしていないということであります。この水生生物の生育については、室内実験のものでは、何というんでしょうか、実際には最低光量ではなかなか育たないだろうということで、いろいろご意見をいただいたところがありまして、そういうデータも幾つか収集しておりますが、本日は、この室内実験のないものの文献を記載させていただいているということでございます。

○岡田委員長 よろしいですね。ありがとうございました。
 ほかにございますか。
 特段よろしければ、次の議題に移りたいと思います。
 その他ということになりますが、事務局から、じゃあ、ご説明をお願いいたします。

○根木課長補佐 資料5をご覧いただければと思います。今後のスケジュール(案)でございます。本日、3月14日で、第2回専門委員会でございますが、26年5月ごろに第3回の専門委員会ができないかということで書かせていただきました。ここでは、専門委員会報告の素案について、事務局から提示をさせていただいて、ご議論いただくということで、いかがかということであります。
 次に、6月ごろに第4回の専門委員会で、第3回の議論を受けて、報告の案についてご議論いただけないかということで、いかがかということであります。
 その後に、そこでまとまればという前提でございますが、7~8月にパブリックコメントをしまして、それを受けて、もう一度、専門委員会をやらせていただくと。8月ぐらいに水部会のほうに報告案を報告するということができないかというようなことで、スケジュール案を考えさせていただきました。
 以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 いかがでしょうか。何かご質問等はございますでしょうか。
 次回の5月のときに、具体的なその報告の素案が、今日のヒアリング、それから今までご報告いただいた資料に基づいて出てくると、こういうことですね。

○根木課長補佐 そのように努力したいというふうに考えております。

○岡田委員長 ということでございますが、5月からいよいよ具体的なものが出てまいりますので、委員の先生方にはぜひご出席をいただいて、重要な局面になりますので、ご議論いただければありがたいと思います。よろしいでしょうか。
 何か。どうぞ。

○鈴木委員 感想ということで理解していただければいいんですけども、今日、関係者の方々からいろいろご意見をいただいた。非常に新鮮に受け止めた部分と、意外な部分もあったんですけども、私は、こういった底層DOとか、透明度というのは、やっぱり海域の状況によって考え方や、捉え方がかなり違うんじゃないのかなという感じを持ちました。今日も、先ほど兵庫県漁連の山田会長さんが播磨灘の話をされて、基準化に対する非常に厳しい意見もあったかと思うんですけども、これは、やはり播磨灘という海域の特性を経験的にきちんと説明されたと思うんですね。例えば、じゃあ、同じ考え方が東京湾とか大阪湾とか、例えば伊勢・三河とか、今後、適用されるであろう海域でも、そういう意見が同じなのか、それとも、また別の意見、考え方があるのか、そういったところは、できれば直接、今日のようにヒアリングすると非常にいいかなと思いますけども、なかなかスケジュール的にも難しいということで、パブリックコメントというのがありますけれども、やはりパブリックコメントも、できるだけその海域ごとの特性に立った地域の特徴的なご意見が出るような工夫が望まれます。そういう工夫があると、今後の例えば海域の類型区分ですとか、測定や評価の仕方ですとか、それ以外にもいろいろあるとは思うんですけども、参考になるのではないかなと思います。感想ですけども、そんなようなことを感じました。

○根木課長補佐 ご指摘ありがとうございます。今日、まさに関係者からいただいたご説明なども踏まえて、まさに、これからさらに検討していくということだと思っています。ご指摘ありがとうございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 ほかによろしいですね。
 それでは、以上をもちまして、第2回の専門委員会を終了させていただきます。委員の皆様方、それから、もうヒアリングの方々はお帰りになりましたが、大変ご熱心にご討議いただき、ご協力いただきましたことを深く御礼申し上げます。どうもありがとうございました。

                                                                 

午後5時50分 閉会

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