中央環境審議会 水環境部会 排水規制等専門委員会(第23回)議事録

1.日時

 平成29年5月26日(金) 15:00 ~ 17:00

2.場所

 環境省第1 会議室(22階)

3.議事

1 開 会

2 議 事

(1)カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しについて

(2)水生生物保全環境基準が設定された項目(ノニルフェノール及びLAS)に係る排水対策について

(3)その他

3 閉 会

4.配布資料

    • 資料1 中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会委員名簿

      資料2 カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準について

      資料3 カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し(案)

      資料4 水生生物保全環境基準が設定された項目(ノニルフェノール及びLAS)に係る排 水対策に関する検討について

      資料5 水生生物保全環境基準が設定された項目(ノニルフェノール及びLAS)に係る排 水対策について(案)

      資料6 ノニルフェノール及びLASに関する参考資料

      参考資料1 カドミウムに関する物質情報

5.議事録

午後2時58分 開会

【渡邊課長】 定刻より若干早うございますけれども、委員の先生方お揃いでございますので、ただいまから第23回中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会を開会いたします。

 本日は、委員総数11名全員御出席いただいております。

 司会を務めさせていただきます、水環境課長の渡邊でございます。よろしくお願い申し上げます。

 開会に当たりまして、大臣官房審議官の早水より一言御挨拶を差し上げます。

【早水審議官】 よろしくお願いします、大臣官房審議官の早水でございます。

 委員会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。

 まず、委員の皆様方におかれましては大変お忙しい中、またこの蒸し暑い中お集まりいただきまして、ありがとうございます。私もこの挨拶が終わったら上着を脱ぎますので、クールビズですので、どうぞ上着をとっていただければと思います。

 平素から水環境行政の推進につきまして格段の御指導を賜りまして、ありがとうございます。重ねてお礼を申し上げます。

 まず、この専門委員会でございますが、この度、委員の改選がございまして、新たに2名の方に御就任いただいております。後ほど御紹介させていただきますけれども、この場をお借りしてまずお礼を申し上げるとともに、専門的な見地から忌憚のない御意見をお願いしたいと思います。

 さて、本日の議題でございますけれども、2つございまして、1つはカドミウムに係る暫定排水基準の見直し、もう一つが水生生物保全環境基準が設定された項目、具体的にはノニルフェノールとLASに関する排水対策について御議論をいただきたいと考えております。このうちカドミウムの暫定排水基準につきましては、昨年4月、前回のこの委員会でも御議論いただいたところですけれども、暫定排水基準が設定されているものは今、4業種ありまして、今年11月末に3業種が適用期限を迎えるということで、この暫定排水基準の見直しを行うものでございます。

 もう一つの方ですが、ノニルフェノールとLASにつきましてはそれぞれ平成24年と25年に水生生物保全環境基準が設定されまして、その後、公共用水域における各項目の検出状況等を踏まえながら、環境省において必要な排水対策等について検討を進めてきたところでございます。今日は関連するさまざまな調査の結果とともにこうした検討状況を御説明いたしまして、各項目について必要な排水対策等について御議論いただきたいと考えております。

 忌憚のない御意見を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

【渡邊課長】 ただいま早水からの御挨拶でも言及いたしましたが、本委員会につきましては、この度、委員の改選がございました。最初に、退任された委員と新たに御就任いただいた2名の委員の御紹介をさせていただきます。

 まず、退任されました委員ですが、原美由紀委員、矢後正幸委員の2名でございます。

 次に、新たに御就任いただいた委員の御紹介をさせていただきます。

 まず最初に、国立研究開発法人産業技術総合研究所環境管理研究部門環境微生物研究グループ客員研究員の辰巳委員でございます。

【辰巳委員】 辰巳です。よろしくお願いいたします。

【渡邊課長】 次に、公益財団法人東京都環境公社東京都環境科学研究所所長の中村委員でございます。

【中村委員】 中村でございます。よろしくどうぞお願いいたします。

【渡邊課長】 引き続きまして、お手元の配布資料について御確認いただければと存じます。

 お手元の資料をご覧ください。

 まず1枚目、議事次第。おめくりいただきまして、座席表に続きまして資料1「中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会委員名簿」でございます。次に、資料2「カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準について」でございます。次に、資料3「カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し(案)」でございます。次に、資料4「水生生物保全環境基準が設定された項目(ノニルフェノール及びLAS)に係る排水対策に関する検討について」でございます。次に、資料5「水生生物保全環境基準が設定された項目(ノニルフェノール及びLAS)に係る排水対策について(案)」でございます。次が、資料6「ノニルフェノール及びLASに関する参考資料」でございます。その次に、参考資料1「カドミウムに関する物質情報」でございます。

 資料は以上でございますが、過不足等ございますでしょうか。何かございましたら随時、事務局までお申しつけいただければと思います。

 それでは、カメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

 以下の進行でございますが、細見委員長、よろしくお願い申し上げます。

【細見委員長】 本日は御多忙の中、また蒸し暑い中、委員の皆様には御出席いただきましてどうもありがとうございます。

 本日の専門委員会では、先ほど早水審議官から言われましたように、今年11月30日に適用期限を迎えるカドミウム及びその化合物についての暫定排水基準の見直し案について御議論をお願いしたい。もう一つは、水生生物保全環境基準が設定されました項目(ノニルフェノール及びLAS)についてですが、この排水対策について御議論をいただきたいと考えております。

 委員の皆様におかれましては、活発な御議論をよろしくお願いいたします。

 それでは、早速ですが議題の1番目、カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しについて議論に入りたいと思います。

 まず、本日の議論の背景、趣旨あるいは検討対象等につきまして、事務局から御説明を伺った後で質疑に入りたいと思います。

 どうぞよろしくお願いいたします。

【甲斐主査】 それでは、事務局から資料2に沿って御説明させていただきます。

 環境省水・環境課の甲斐と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 まず、お手元の資料2におきましては、昨年度の本委員会でも御議論いただいた方々もいらっしゃいますので御承知のこともあろうかと存じますが、カドミウムの暫定排水基準の見直しを行う背景等についてまとめさせていただいております。

 見直しの案等につきましては資料3以降で整理してございますので、まずは背景等だけ御説明させていただきます。

 資料2の1.にございますけれども、カドミウムに関しましては、まず平成23年に人健康の観点からの環境基準項目の見直しが行われまして、基準値の強化が行われたところでございます。その後、その環境基準の見直しを踏まえまして排水基準のほうも見直しが行われました。これが平成26年12月でございました。その際に水質汚濁防止法の一般排水基準を設定してございますが、これを直ちに設定することが難しいと認められた業種が当時4つございまして、その際、2年または3年の適用期限を設けて暫定排水基準を設定したところでございます。

 このうち2業種については期限が2年間とされておりましたので、昨年の本委員会での御審議も踏まえまして、期間の延長をそれぞれ行いました。具体的には、金属鉱業に対しては3年間、平成31年まで、もう一業種の溶融めっき業につきましては1年間の延長を行った状況にございます。結果としまして、これから初めて見直しを行う、当初3年間の暫定基準が適用された2業種と溶融めっき業をあわせた3業種について、本日、見直しについて御議論いただきたいと考えてございます。

 資料2の1ページの②に整理した表がございますので、そちらをご覧いただければと思います。

 こういった状況の中で私ども環境省におきましては、2ページにございますけれども、こういった見直しの対象業種につきましては暫定的に緩やかな基準値を認めている状況でございますので、基準値について、各事業場の排水の実態ですとか関連する排水処理技術の開発動向などをしっかり把握しながら見直しを行っております。これはカドミウムに限らず、暫定排水基準全般についてのことでございます。

 今回のカドミウムの暫定排水基準の見直しにつきましては、特に専門家の方々から構成される排水対策促進のための技術検討会、工業分野検討会と呼んでおりますけれども、そちらのほうで専門家の方々にも御議論をいただきまして、検討を進めてまいりました。そちらの結果を資料3で御説明したいと考えております。

 今後の予定といたしましては、3.でございますけれども、本日の御議論の結果を踏まえまして、見直しの案について御了承がいただける場合には、できるだけ早い段階でパブリックコメントの手続をしたいと思ってございます。その結果を踏まえて、必要な場合には専門委員会でもう一度御議論をいただきたいと思ってございまして、その後は水環境部会において改めて御審議をいただくことを考えてございます。

 その後、環境省において御審議いただいた内容を踏まえた必要な省令の改正を行いまして、適用期限内に公布、施行するという流れで考えてございます。

【細見委員長】 今回のカドミウムとその化合物に係る暫定排水基準見直しの背景とか今までの検討経緯について、資料に基づいて御説明がございました。何か御質疑等ございますでしょうか。

 それでは、次の実際の内容見直し案、資料3の中でも全体を含めてカドミウムについては御議論いただきたいと思いますので、資料3の説明を事務局からお願いいたします。

【甲斐主査】 それでは、引き続きまして資料3に沿って御説明いたします。

 資料3に暫定排水基準の見直し案が書かれてございますけれども、1ページは、先ほど既に御説明させていただいた内容を少々コンパクトに整理したものでございます。

 1ページの下に現在の暫定排水基準の値などが書かれてございまして、そちらだけ簡単に御紹介いたしますと、今回、見直しの対象になっておりますのが非鉄金属第1次製錬業と2次製錬業、溶融めっき業の3つでございます。

 これらの3業種につきまして、排水濃度の実態を把握いたしました結果を2ページ以降に整理してございます。

 ページをおめくりいただきまして、3.排水濃度の実態をご覧いただければと思います。

 溶融めっき業については昨年度も見直しを行ったところでございますので、そちらの内容と一部重なっているところもございますが、今回初めて見直しの対象とする業種につきましては、平成26年度からどういった状況になっているのかを初めて御報告するところでございまして、表2にその結果が整理されてございます。

 結論といたしましては、今回初めて見直しを行う2業種につきましては、平成27年度あるいは28年度の途中から一般排水基準を既に守れる状態になっていたことがわかりました。それから、昨年度の見直しで1年期限延長することになりました溶融めっき業につきましては、こちら1年刻みのデータになっておりませんので少々わかりにくくなってございますが、そちらについてはこれ以降の内容で御説明させていただきます。

 具体的な各業種の取り組みを3ページの4.以降に記載しておりますので、そちらについて御説明いたします。

 まず、1つ目の業種であります非鉄金属第1次製錬業に関しましては、暫定排水基準を平成26年当初に設定した当時は4事業場、名前で言いますとAからCとEという事業場が、一般排水基準の値0.03mg/Lに適合するのが困難だと認められました。

 その後、各事業場においてどういった取組をしていただいたかということでございますが、A事業場につきましては一律基準を守るのが難しい原因がpH関係のコントロールだということを突き止めていただきまして、その管理強化を行ったところ、平成27年以降は一貫して一般排水基準に適合している状況にございます。

 B事業場につきましても、原因等は異なっておりますが、排水処理の方法の改善、具体的には沈殿槽の辺りの滞留時間を長くするとかそういった改善に努力をされて、こちらも平成27年から継続して一般排水基準に適合しています。

 C事業場につきましては、実は業種の変更がございまして、そもそもカドミウムを含む排水を流さなり、暫定排水基準の対象でなくなりました。

 最後のE事業場につきましては、こちらも一般排水基準を守ることが難しい原因を突き止めていただき、沈降したスラッジの中からカドミウム等が再溶出するといったことがあったのを、B事業場さんと少し近いですが、シックナーの更新をしていただいて、こちらの事業場におきましても平成27年以降、一般排水基準を達成している状況でございます。

 以上をまとめますと、4つの事業場さんとも既に一般排水基準に適合されているので、今回の暫定排水基準の適用期限が切れる今年12月1月以降は、一般排水基準の中での規制を守っていただくということでどうかと考えてございます。

 続きまして4ページの(2)非鉄金属第2次製錬業になります。

 こちらは対象が1事業場だけございましたけれども、こちらの事業場におきましても先ほどのAからEまでの事業場さんと同様に、超過の原因等かなりいろいろな調査をしていただいた結果、水硫化ソーダを加えたりしてカドミウムを除くといった技術を新たに導入していただいたりしまして、その結果として平成28年に入ってからずっと一般排水基準を達成されている状況にございます。このため、こちらの業種も、先ほどと同じように、今回の適用期限が切れた後は一般排水基準を守っていただくということでどうかと思ってございます。

 最後に、昨年度の見直しでも議論の対象となりました溶融めっき業につきましては、昨年度の見直しの時点で一般排水基準を達成できていなかった事業場が1つだけありました。F事業場と呼んでおり、こちらの状況でございますが、実は昨年6月ぐらいに処理装置の増設をしていただいて、処理の安定性を見ていく必要があったという状況がございまして、やむを得ず1年限り暫定基準を延長した状況です。その後はしっかりフォローアップをしたところ、当初の期待どおりの処理性能が発揮されておりまして、一般排水基準にずっと適合されている状況でございます。

 以上のような状況でございましたので、溶融めっき業につきましても適用期限後は一般排水基準への移行が可能ではないかと考えてございます。

 最後に、これらをまとめますと、カドミウムの暫定排水基準全体の見直し後の案としましては、5ページにございますが、今回の見直し対象の3業種は、いずれも今年12月からは一般排水基準に移行していただけるのではないかと思ってございます。

【細見委員長】 カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し案について御説明いただきました。

 結果的には5ページにありますような案を提案されてございますけれども、何か御質疑ございましたらよろしくお願いいたします。

【浅見委員】 御説明ありがとうございました。どの事業場さんも非常に真摯に取り組んでいただきまして、いい結果になったのかなとありがたく思っております。

 今回、表2に「超過事業場数」「事業場数」とありまして、先ほどの御説明でちょっとわかり切らなかったんですけれども、こちらにあります事業場数は全事業場という理解でよろしいでしょうか。それともこれは工業協会の会員の事業場数で、この他にもデータが集まらなかったところがあるということになりますでしょうか。

【甲斐主査】 表2でございますけれども、事業場数は、この製錬業に関する業界団体さんの全数という趣旨でございまして、他には特段該当する方はいらっしゃらないという理解でいます。

 溶融めっき業につきましては99事業場が業界団体に入っておられるということで、データが集まった事業場はそれより5件ほど少ないということですが、基本的にはカバーされているのかなと考えてございます。

【浅見委員】 業界団体に入っている事業場だけでカバーされていて、これで全部OKと言ってしまってよいのでしょうか。結構ぎりぎりなので、これで暫定を外してしまって業界団体に入っていない対象業種の事業場は大丈夫でしょうかということです。

【甲斐主査】 把握している限り、基本的には他にはいらっしゃらないと思ってございますが、仮に他にいらっしゃるとしますと、パブリックコメント等の手続以外ではなかなかわからない場合もあるかと思いますので、そういった中でしっかり把握をして、御意見を求めてまとめていきたいと思ってございます。

【細見委員長】 日本鉱業協会のほうは100%の事業場をカバーしている。しかし、溶融めっき業では数業者の答えがなかったということもあって、その数業者は大丈夫なのかということについては、今回、見直し案をパブリックコメントにかけて、そのときの内容で次のステップに移ると考えていいですか。

【甲斐主査】 おっしゃるとおりでございまして、具体的には水濁法の運用における業種の区分を地方自治体でどう取り扱っておられるかというところとも関連するかと思いますが、今回の見直し案をしっかり地方自治体とも共有いたしまして、万一にも漏れがないような格好になっているかとか、そういった形でしっかり関係者の方に情報をお届けするといったことはしてまいりたいと思ってございます。

【細見委員長】 よろしいでしょうか。他に御意見ございますか。

【辰巳委員】 いずれも一般排水基準をクリアしているということですけれども、この実際の処理というのは、pHを調整する水酸化物沈殿法だけで大体クリアできていると理解してよろしいんでしょうか。というのは、最大値は一般排水基準にかなり近い値が出ているんですけれども、pH調整だけだと非常に心配なところがあるのではないかという気がするんですけれども、通常カドミウム処理というのは重金属の捕集剤等を使うんですけれども、この場合、使わずにクリアできているのかどうかだけ確認させていただきたいんですけれども。

【甲斐主査】 基本的には記載させていただいているとおりでございますけれども、こちらの事業場につきましては、基本的には常時濃度が高いということではなくて、時々オペレーションに異常があったときにpHとの関係でちょっとカドミウム濃度が高くなることがあったと伺っておりまして、その管理の部分を改善していただいたと伺っております。

 他に何もされていないということではなくて、各事業場さん、今回ヒアリング等をさせていただいた中でかなり御努力いただいているかなと思っておりますけれども、この事業場では他の処理設備の改善等もされていると伺っております。

 ただ、これまでの一律基準超過のこれまでの要因がpH関係であったということで、そちらについて主に御紹介させていただいたところです。

【細見委員長】 よろしいでしょうか。平沢先生、何かございますでしょうか。

【平沢委員】 そのとおりです。

 金属捕集剤を使っていなかったんですね、たしか。通常のレベルは非常に低い値で推移していて、pH調整にちょっといい加減なところがあって、それでオーバーしたというのがあったと思うので、それをきちっとやればかなり低いレベルで出せると工業分野検討会で判断いたしました。

【細見委員長】 3年間の適用期限の中でほぼ毎年ですか、フォローアップをしていますので、その過程で各事業場が原因究明に対してどういう努力をされてきたのかという報告のもとで、pHだとかシックナーの改善だとかで大体対応はとれることが確認されたということで、一般排水基準のほうに移行してはどうかという案でございます。

 特に特別な金属捕集剤を使わなくてもできるということで、もともとの排水濃度が低いこともあって、合理的な結果かなという気もします。

 他に何か御意見ございますでしょうか。

 文言等も含めて、何か御意見あればお願いしたいと思いますが。

【古米委員】 非常に細かいことなので発言を控えておりましたが、今、文言と言われたので。

 2ページの表3、非鉄金属第1次製錬の平成27年度の最大値として0.029という値が書いてあります。3ページのA・B・C・E事業場の平成26年12月以降の値で最大値が0.023と0.026と0.028と書いてあるので、0.029は0.028なのかなと。それか0.028が0.029なのかなと。つまらないことで失礼いたしました。

【甲斐主査】 御指摘いただき、ありがとうございました。

 確認の上で訂正させていただきます。0.029か0.028のいずれかのはずでございます。

【細見委員長】 これはどうしましょうか。数値のもとのデータを確認していただいて、そこは一任していただくということでよろしいでしょうか。

【古米委員】 結構です。

【細見委員長】 御指摘いただきまして、ありがとうございます。

 他にございますでしょうか。

 それでは、資料3について特段の御意見がないということでありましたら、先ほど古米委員の御指摘にありました表3の値と3ページの数値については、もとのデータを確認して、ここはこの取りまとめをさせていただきます私に一任していただくということでよろしいでしょうか。その上で、御了解いただいたとしてまとめてもよろしいでしょうか。

(異議なし)

【細見委員長】 どうもありがとうございます。

 それでは、そのようにさせていただきたいと思います。

 この件について、今後の予定について事務局から御説明をお願いしたいと思います。

【甲斐主査】 先ほど資料2で既に御説明させていただいたところですが、改めて御説明申し上げます。

 本日は見直し案につきまして御承認をいただきまして、ありがとうございました。予定でございますけれども、資料2の2ページにございますとおり、本日おまとめをいただいた見直し案について速やかにパブリックコメントの手続をかけることとしたいと思っています。

 その結果を踏まえて、こちらの委員会を開催して改めて御議論いただいたほうがよろしいかというところにつきましては委員長と御相談をさせていただきつつ判断してまいりたいと思います。先ほどの自治体等への周知等も含めまして、そのようにさせていただければと考えてございます。

 その後、最終的な取りまとめ案につきましては水環境部会で御議論いただいた上で、省令改正の手続を環境省において進めてまいりたいと思ってございます。

【細見委員長】 先ほど浅見委員から御指摘ございましたように、パブリックコメント等を踏まえて、それから自治体にもこの件について情報を提供して、一般排水基準への移行について確実に問題がないかを確認した上で進めてまいりたいと思います。その後、水環境部会でお諮りして、省令の改正へと進められるということでございます。

 そういう今後の流れで、特に何か質問はございませんでしょうか。

 なければ、そのように進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 議事の2番目でございますが、水生生物保全環境基準が設定されておりますノニルフェノール、LASに係る排水対策に関しまして、本日の議論の背景、趣旨、検討対象について事務局からまず御説明をお願いしたいと思います。

【甲斐主査】 お手元の資料4に沿って、本件の検討の背景とこれまでの状況につきまして、御説明させていただきます。

 まず、資料4の1.背景でございますけれども、最初に審議官からも簡単に御説明申し上げたとおり、我が国には水生生物保全環境基準というものがございますけれども、そちらは平成15年に初めて全亜鉛という項目について設定されております。その後、排水対策、排水規制という関係で申し上げますと、平成15年の水生生物保全環境基準の設定を踏まえまして、平成18年に全亜鉛の環境基準の維持・達成を図るためということで、水質汚濁防止法に基づく一律排水基準の強化が行われました。こちら「強化」と書いてございますが、亜鉛に関してはそれ以前から、生活環境項目の1つとして長年5mg/Lという排水基準がございましたけれども、水生生物保全環境基準という新たな考え方で環境基準が設定されましたので、それを受けて、排水基準がその後2mg/Lと強化されたということがございまして、それで「強化」と書いてございます。

 その後の水生生物保全環境基準をめぐっての動向でございますが、平成24年3月に中央環境審議会から「水生生物の保全に係る水質環境基準の項目追加等について」、以後「一次答申」と申し上げますが、こちらをいただきまして、それを受けて、環境基準の一つの項目としてノニルフェノールを追加してございます。こちら用途等は後で御説明いたしますが、基本的には界面活性剤となってございます。

 それから同じ年、平成24年12月には二次答申もいただきまして、こちらの答申を受けまして、平成25年3月に直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、以降「LAS」と申し上げますが、これも環境基準として追加されてございます。こちらも詳細は後で御説明申し上げる予定でおりますが、界面活性剤の一種でございます。

 これらの答申におきましては、もちろん環境基準の設定に関する答申をいただいたわけでございますけれども、その基準の設定の結果、現況の公共用水域において環境基準の維持・達成を図るための措置が必要な場合には、水濁法に基づく排水基準の設定等の対策を適切に講じていくことが必要、そういう御提言をいただいておりまして、特にノニルフェノールに関しましては一次答申で、ノニルフェノールエトキシレートという関連物質があるんですけれども、そちらの分解によって生成するものもあるということで、それを考慮して検討すべきとされたところでございます。

 こういった状況を踏まえまして、環境省では平成23年度から、専門家の方々等から構成される排水規制等検討会を開催してまいりまして、これらの物質についての環境基準の超過状況ですとかその場合の原因等を踏まえまして、各項目の環境基準の維持・達成を図るために必要な環境管理施策のあり方などについて検討を進めてきたところでございます。

 その際、一律排水基準の設定の必要性につきましては、中央環境審議会水部会から過去にいただいております「許容限度を設定するという考え方に基づくべき」ということを踏まえて検討を行ってきたところでございます。そちらの詳細につきましては、この後の資料で御説明申し上げる予定でおります。

 本件に関する今後の予定でございますけれども、本日あるいはその後、必要に応じて開催する本審議会、本専門委員会において御議論いただいた後で、水環境部会で御議論をお願いしたいと考えてございます。その後は、水環境部会での御審議の結果を関係省庁、地方自治体等の関係者に周知していくことと、それを踏まえて各方面に取組の推進をお願いしていくことを考えてございます。

【細見委員長】 参考1等はよろしいですか。

【甲斐主査】 以降《参考1》等をつけてございますが、こちらは第一次答申、第二次答申の主な関連部分になってございまして、ポイントは御説明申し上げたとおりでございます。

【細見委員長】 水生生物保全環境基準が設定されたノニルフェノール、LASについて、これまでの検討状況の概略を御説明いただきました。

 背景とか環境基準項目の設定の根拠だとかは参考1・2・3に書いてあるということでございます。

 何か御質疑ございますでしょうか。

【大塚委員】 関わらせていただいているのに質問させていただいて申し訳ないんですけれども、確認だけ。

 今回、「~を踏まえて」というところのもとでシビルミニマムという考え方が出ているんですが、これは水生生物保全の環境基準であることが理由の一部になっているのか、一律の排水基準だからだということなのか、そこの理由のところを御説明いただけますでしょうか。

【甲斐主査】 御説明が不足しておりまして、申し訳ございません。

 5ページの参考3でございますけれども、平成16年の水環境部会でいただいた決定の関係する部分を本日、抜粋させていただいておりますが、大塚委員から御指摘いただきました点につきましては、中段より少し下の「また、」から始まるところかと思います。

 こちらの「シビルミニマムに基づくべき」という一律排水基準に関する考え方は、水生生物保全環境基準に限ったことではございませんでして、基本的には生活環境項目全般についてのこれまでにあった考え方でございます。

 ですので今回、水生生物保全環境基準に関する議論だからといって他の生活環境項目と特別違う考え方を使っているわけではございませんで、長年の積み重ねがある考え方を使っているということでございます。

【細見委員長】 最低限の許容濃度を設定するというのがシビルミニマムということでしょうか。

【甲斐主査】 こちらの平成16年の決定は、水生生物保全環境基準が平成15年に初めて設定されて、それを踏まえての全亜鉛に係る環境管理政策のあり方を検討していく中で、従来からあった生活環境項目の中で新しい水生生物保全環境基準についてどういう考え方で検討していくかという議論の中から出てきたものではないかと思います。

【細見委員長】 では、これも踏まえて、資料5にありますように水生生物保全環境基準が設定された項目に係る排水対策案ということで、資料5の御説明をお願いします。

【甲斐主査】 それでは、資料5に沿って御説明申し上げます。

 まず、表紙で作成者を「環境省水・大気環境局水環境課」としてございますけれども、その理由といたしましては、こちらの検討について、環境大臣から中央環境審議会に諮問等を差し上げている状況に今のところなっていないところでございます。一方で、先ほど御紹介いたしました第一次答申、第二次答申におきまして、環境省に対して中央環境審議会からノニルフェノール及びLASについて必要な環境管理政策を検討するようにという課題をいただいておりますので、それを受けて水環境課として、こういった形の対策といいますか、対応案があるのではないかということでまとめたものでございます。

 ただ、当然のことながら、例えば全亜鉛に関する排水規制の強化を行った際の答申などで、当然発生源の把握ですとか環境基準の超過状況ですとか、そういった検討に際して必要なポイントがあるわけでございますが、それらは押さえた上で、情報の整理しております。

 まず1枚おめくりいただきまして、2物質ございまして少々長くなっておりますので、目次をつけさせていただいております。

 最初に背景でございますが、これは先ほど申し上げた内容が書かれておりますので、割愛させていただきます。

 Ⅱ.は、ノニルフェノール及びその関連物質であるノニルフェノールエトキシレートについて、主要な用途・発生源等、あるいは各国における環境基準に関わるような設定の状況ですとか公共用水域における環境基準の超過状況、それから各物質の排出実態、こういったことをまとめてございまして、基本的にはLASについても同様の整理としてございます。そして最後に、9ページ以降で各項目について必要と考えられる当面の対策を整理してございます。

 それでは2ページから、ノニルフェノール及びノニルフェノールエトキシレートについて御説明を申し上げます。

 最初に、ノニルフェノールとそのエトキシレートという2つの検討対象がございますけれども、それぞれの物質の用途、発生源等について整理してございます。

 まず、ノニルフェノールでございますが、こちらは年間の生産量が概ね6,000t、これぐらいのオーダーでございまして、主には工業用の界面活性剤として使われているノニルフェノールエトキシレートの原料となるものでございます。他にはインクの原料等にも使われていますが、こういった工業用の用途が8割程度となってございます。

 どういった業種で使われているかということでございますが、PRTR届出情報等を見る限り、実は公共用水域に出している事業場自体があまりないようでございますが、把握されている範囲ですと化学工業で2事業場、プラスチック製品製造業で1事業場、こういう工業関係の業種がございました。

 他に関係する動向といたしましては、ノニルフェノールという物質は、内分泌系への生態影響が懸念される物質として20年近く前から関係業界団体で関心を持って対策を進めている物質でだということで、できるだけ使用量を削減して代替物質に転換していくというようなことをされていらっしゃる状況でございました。

 工業以外の用途はあまりないと想定されてございます。

 ノニルフェノールを原料として製造されたりしますノニルフェノールエトキシレートの主要用途、発生源でございますが、こちらは総体的な流通の量としてはノニルフェノールより少し少なくなりますが、3,000~4,000tぐらいでございました。PRTRデータを使いまして公共用水域にノニルフェノールエトキシレートを排出している事業場を調べますと、こちらは比較的数がありまして、平成27年度は36ほどございました。内訳としては機械・金属工業、農薬・肥料・飼料工業とか繊維工業といった分野があるんですが、例えば、こちらは発生量が多い順に書いてありますが、20%、十数%ずつということで、他にも10%程度の排出量を占めるような業種がいくつか続いてございまして、幅広い分野にわたって使われているところでございます。

 なお、家庭用としては、一部の化粧品とか肥料等に使われているという情報がございます。その量でございますが、生活系の発生源といたしましてはすぐ下の(1)にございますけれども、得られた推計値を見ますと、4~5%程度が家庭由来ではなかろうかと言われております。

 それから、事業系の排出源もございますが、こちらも排出量自体は減少傾向になってございます。それぞれの業種においてどういった形で使われているかが以降、書いてございますが、使用量、排出量が多いような業種で申し上げますと、機械・金属工業では金属表面の腐食を避けるための界面活性剤等として使われているということで、工場で洗浄等をするとこの物質が公共用水域に出るといったことが想定されます。

 農薬等の製造関係で申し上げますと、当然製造されていますので、この物質が製造工程に由来して排出される可能性があるということでございます。

 繊維工業等の場合ですと、洗浄剤等で界面活性剤として使われているということで、その洗浄液が公共用水域に出ていったり、もちろん処理後も含めてですね。そういったことが想定されるということでございます。

 なお、水質汚濁防止法の体系の外の部分になりますが、非特定の汚染源、面的な汚染源となりますと、一部の農薬等に展着剤として入っているということで、それで若干出ていく場合があるのかなと想定されています。

 関係する基準の設定状況でございますが、既に御紹介申し上げたように我が国では環境基準が設定されておりまして、濃度の値の幅といたしましては0.6μg/Lから2μg/Lの範囲になってございます。これは類型によって異なっております。

 それ以外の関係する基準は、把握されている限り、国内では特段ないようでございます。

 海外でも、環境基準のような水質目標値が公共用水域を対象に設定されている国があったんですが、排水規制まで実施している国は確認されておりません。

 3ページの一番下、4.水質汚濁の状況についてでございますが、こちらが第一次答申等でいただいている環境基準の維持・達成を図るために必要な措置と非常に関係するポイントになります。

 まず、環境基準の設定以前の状況といたしましては、平成17年度からその後5年間に2,800地点程度について調べたところ、65地点ほどで生物特Aの目標値を超える状況がありまして、そういった結果を踏まえて、ノニルフェノールが水生生物保全環境基準に設定されたところでございます。ただ、その後、水質汚濁防止法に基づくいわゆる常時監視がより広く全国的に毎年行われるようになって、そのデータを見ていきますと、平成25年度から合計3,000水域近くを自治体のほうで調べていただいたところですと環境基準を超過する水域はないという結果になってございます。

 こういった状況にございますけれども、どういったところから排出されているのかをもう少し丁寧に見る必要もあるかということで、排出の実態についても以降のとおり調べてございます。

 まず、ノニルフェノールにつきましては環境省で平成28年度までに、先ほど御紹介したPRTRデータ等に基づきまして、一部の事業所において排水実態の抜き取り調査を行いましたところ、基本的にはしっかり処理されておりまして、下流の河川においても環境基準値を超えるような濃度が出ているようなケースは、こちらではございませんでした。

 それから、既存の処理設備でどのぐらいノニルフェノールが排水で処理されるのかを調べましたところ、こちらの段落の最後にございますとおり、平均で97%程度処理されるということで、基本的には、しっかり処理されていれば除去される物質であることがわかってきてございます。

 同様の調査をノニルフェノールエトキシレートについても行っております。こちらは環境基準値がないので評価の仕方がちょっと難しいところではございますが、ポイントといたしましては、一般環境にノニルフェノールエトキシレートが出る以前の排水処理の段階におきまして、こちらもしっかり処理していただければ90%、場合によっては100%程度処理されることがわかりました。

 それから第一次答申におきましては、ノニルフェノールエトキシレートという物質からノニルフェノールに、ある種、製造工程とは反対に一般環境中で戻って、それが環境基準値の達成状況に影響するのではないか、そういうことがありましたので、どういった変換をされるのか室内で一般環境を再現して試験も行ってございます。こちらの結果といたしましては、もともと既存の知見等で、数%ノニルフェノールエトキシレートからノニルフェノールに変換されたものが濃度に影響するのではないかという情報があったんですが、さらに私ども環境省の事業でも検証してみたところ、そういったデータと整合するような結果が得られたということでございます。

 これは少し難しいところがございますけれども、例えば、もともとのノニルフェノールの量が100あって、それが数%しか変換されないという意味では必ずしもございませんけれども、物質の量のフローがある中で変換されていって、それが著しく高く一般環境中でずっととどまっている状態は、底質に各物質が吸着されたりということもありまして、環境基準を超えるようにずっと残り続けることはない、そういうことがわかったということでございます。

 それから、一般環境ではなくて排水処理の過程でノニルフェノールエトキシレートがノニルフェノールになってしまうようなケースがないかも確認したんですが、こちらは原因が必ずもしもわかっていないところもあるんですけれども、15箇所のうち1事業場だけ、ちょっと特異的なケースだとは思いますが、排水処理をした後のほうがノニルフェノールの濃度が上がるというケースがございました。

 最後に排水処理の関係で申し上げますと、国土交通省のほうでノニルフェノール及びそのエトキシレートの挙動について調査されておりまして、下水処理場のほうで生物処理をされることで、こちらは先ほどまでの工場等における排水処理と同様に、90%台後半のような除去率がレートとして示されてございます。環境省においても同じような調査結果が他に出てございます。

 以上がノニルフェノールとそのエトキシレートについての内容となってございます。

 続けて、LASについても御説明させていただきます。

 LASも界面活性剤でございますけれども、生産量としては4万7,000トンということで、ノニルフェノールよりはちょっと多い状態になっております。主な用途はかなり違っておりまして、ノニルフェノールは工業用がメインですが、LASは8割以上が家庭用の洗剤等に使われているということで、工業用の場合でも、業務用洗濯の洗剤等に使われていることがわかってございます。

 発生源は、今、申し上げたとおりでございますが、PRTRデータを活用してもう少し定量的に見ると、家庭由来の公共用水行きへの排出が全体の約6割という推計量も出ております。

 ちなみに、環境基準がLASについて設定された以降、急激に減っているわけではございませんけれども、平成25年以降は若干減少の傾向にあります。これは10年以上前から減少傾向にはあったようでございます。

 それから、事業場系の排水については、先ほど申し上げた洗濯等で出てくる場合があるのかなということと、非特定的な汚染源といたしましては、例えば道路の上で洗車などしたら出てくるということがあるかなというところでございます。

 環境基準等は設定されているとおりでございますが、値の範囲といたしましては、類型によりますが、一番厳しい海の類型特Aで6μg/L、一番緩やかな河川・湖沼のB類型ですと50μg/Lとなってございます。

 諸外国では、LASについて特に水質目標や排水規制はされていないということでございます。

 ポイントとなります水質汚濁の状況とその原因でございますが、LASに関しましてもノニルフェノールと同様の調査が環境基準設定時に行われまして、当時の段階ですと目標値を超える地点があったということで、環境基準が設定されております。ただ、その後、常時監視が水濁法に基づきましてより大規模に行われるようになってきまして、データがこちらも2,000地点以上ということで出てきましたところでは、環境基準を超えている水域が平成26年は3水域、超過率は0.4%、平成27年度も3水域で超過率は0.3%となっておりました。なお、平成25年度は超過がございませんでして、こちらの3水域のうち1水域が続けて超過している状況でございます。

 ノニルフェノールと異なりまして、環境基準の超過があった地点がLASについてはございましたので、その原因の調査を昨年度の環境省の事業で行ってございます。地方自治体の方にも御協力をいただいて調べたところでは、どうも工場、事業場があるような水域ではない。いずれの水域も割と住宅が多いようなところでございまして、もちろん断定することは簡単ではないんですが、いろいろな状況を見ますと、事業場によらない生活排水等による基準超過であると考えられたところです。

 排出の実態のほうは、今、超過の原因が事業場ではないと見られると申し上げたところではありますが、環境基準の地点周辺以外でも排出しているところがないかという観点で調べたものでございます。基本的にはノニルフェノールと同様の調査を行っておりますが、そもそもLASの場合、製造業由来の排出がかなり少うございまして、そのうちの5事業場程度を昨年度、調べたところでは、1カ所だけ特異的に排水濃度が高い事業場があったんですが、こちらの事業場では対策を、具体的には下水道につなぐなどで解決される予定があることがわかりまして、他に調べた4事業場では、記載しておりますが、2mg/L程度の排出量がございました。ただ、その下流での環境基準の超過はありませんでした。

 製造業以外の業種からの排出量が多いというのは、既に申し上げたとおりでございますが、具体的には下水道などが多くなってございます。

 それから、生活系の排出がLASの場合無視できないといいますか、かなり多いということで、どういった要因で排出されているのかを平成27年度に調べております。具体的には、生活雑排水が処理されないで出ていく傾向があるような単独し尿浄化槽が残存する地域、2地域と、処理がしっかりされる2地域でLAS濃度の測定を、時間帯等をいろいろ変えて調査をいたしましたところ、単独し尿浄化槽が残っている地域だけでLASの環境基準を超える地点といいますか、より正確には、そういう測定データが出るケースがあったということでございます。一方で、処理がしっかり整備されている地域では、2地域ですが、そういうケースはなかったという結果が出ております。

 最後に、9ページの5.LASの排水処理技術についてですけれども、こちらは38事業場でどれぐらい処理されているのかというデータをとりまして、基本的にはノニルフェノールと同様に、9割以上の除去率が実現できていることがわかりました。こちらもノニルフェノールと同様に、場合によっては100%とれているケースもあるようです。

 最後、「また、」以降は今、申し上げたような浄化槽の整備状況に関することを改めて書いてございますけれども、他に浄化槽の処理に関しましては日本界面活性剤工業会の報告で、合併浄化槽であれば100%に近い処理がされるということでございまして、事業場だけでなく生活排水の場合であっても、基本的にしっかり処理設備を導入して管理していただいていれば、除去されて処理される物質である、そういう情報が得られてございます。

 こういった状況を踏まえまして、9ページの下でございますが、先ほども御議論いただきましたシビルミニマムという考え方に基づきまして、各項目について当面こういった対策をすることが妥当ではないかということを書かせていただいております。

 10ページにノニルフェノールについて書いてございますけれども、こちらの物質につきましては、御紹介申し上げたように、そもそも環境基準設定後、環境基準の超過が1地点もなかった状況でございまして、これはノニルフェノールエトキシレートというノニルフェノールに変換される物質が要因となる場合も含めてでございます。したがいまして、第一次答申におきましては、環境基準の維持・達成を図るための措置が必要な場合には、そのために必要な管理施策を適切に講じていくことが必要としてございましたので、環境基準が現行で達成されておりますので、私どもとしては、水質汚濁防止法で改めて一律排水規制をかける必要性はあまりないのかなと、今のところは考えてございます。

 ただ、当然著しい水質の悪化を認めないように、常時監視は引き続き行われるべきと考えてございますし、その状況に応じて検討することが、やはり今後も必要かなと思ってございます。

 それから、ノニルフェノールについてはこれまで関係する業界団体さんや企業さんで使用量の削減等をされていらっしゃいますので、そちらは引き続き推進していただけるように、それはお願いしてまいりたいと思ってございます。

 LASについては常時監視が行われた数千のうち延べ6水域で超過があり、超過率が0.34%という状況でございまして、かつ超過の要因として工場、事業場が主な発生源となるケースは確認されておりません。

 そういった状況がありますのと、あと、LASについては先ほど御紹介いたしましたように、既存の処理設備で基本的には除去されていると考えられます。そういったこともありますので、若干の環境基準の超過地点はありますが、生活排水由来と考えられるということもございまして、こちらも一律排水基準を新たに設定するまでの必要性は、今のところ低いのかなと考えてございます。

 ただ、こちらも生活排水対策が重要だという一つの結果を示唆するようなデータも出ておりますので、今回のデータ等を地方自治体さんとか関係する省庁さんとしっかり共有いたしまして、それぞれできる取組を行っていただけるようにお願いしてまいりたいと考えているところでございます。

 少々長くなって恐縮でございますが、以上でございます。

【細見委員長】 水生生物保全環境基準が設定されておりますノニルフェノールとLASにの排水対策について、発生源、それから環境中での検出状況、それから外国の基準等もいろいろ検討していただいて、ノニルフェノール、LASについても、一律排水基準の設定をする必要は今のところはないのではないかという案でございます。

ノニルフェノールとノニルフェノールエトキシレートについて御議論いただいた後、LASについて議論したいと思います。

 資料6はどうされますか。

【甲斐主査】 資料6は、資料5で御説明差し上げたことのバックデータがまとめられてございまして、例えばそれぞれの物質のPRTR届出データの経年推移ですとか業界団体でこういう取組がされているとか、最後のほうで御紹介いたしました合併浄化槽と単独浄化槽両方ある地域とそうでない地域の排水データの違いとか、そういうデータを整理してございますが、大部になりますので、今後、御質問をいただく中で適宜御説明申し上げたいと思います。

【細見委員長】 今、御説明がありましたように、資料5の根拠となるもとのデータは資料6にございますので、今の説明で何か御質問がございましたら、資料6も参考にしながら御説明があるということです。

 まず、ノニルフェノールとノニルフェノールエトキシレートについて。どうぞ御質問いただければと思いますが、いかがでしょうか。

【大塚委員】 結論には全然異存はないですが、4ページの5の(1)の最後のところに出てきて後ろのほうでもお書きになっています、既存の排水処理設備によって除去されるかどうかに関しての調査対象が6つしかないのですが、これは今後また追加的な検討をされるおつもりなんでしょうか。ちょっとその辺を教えていただけますでしょうか。

【甲斐主査】 こちらの元データが資料6の21ページからになるんですけれども、調査は平成23年度は29事業場、平成24年度に5事業場で平成28年度に2つ行っております。ただ、ノニルフェノールについてのデータが出なかったところもございますので、実際にはそれより少なくなるんですけれども、実際には6よりは多くできてございます。この点は、事実関係を適切に反映したものとなるよう訂正させていただきます。

【細見委員長】 今後こういう調査をするのかということに関しては、どうですか。

【甲斐主査】 ある程度の数できているかなと思ってございますので、今の時点では、事務局のほうでは追加的に調査していくことは考えておりません。

【細見委員長】 ノニルフェノール、ノニルフェノールエトキシレートの事業場からの排出実態については幾つか調査がございますと。この事業場の数については少し修正させていただいて、お手元の資料6の21ページからの参考7でございますけれども、環境省としてはかなり調査をしたという認識だと思いますが、見つけられたところはこういう調査をしました、その結果、問題ないだろうというか、十分除去され得るという結果でございますが、いかがでしょうか。

【大塚委員】 数を訂正していただきましたので。

【細見委員長】 他にございますでしょうか。

【古米委員】 考え方として、ノニルフェノールの平成25年、26年、27年では基準点においては検出されなかったという調査結果のデータに対して、4ページに記載されているようにノニルフェノールの除去率は高いのだけれども、排水濃度としては0.679μg/Lから1,157μg/L。そうすると、排水が受水域で10倍に薄まるという発想に立っても100μg/Lを超える可能性はあるという数値ですよね、1,157μg/Lという数値は。排出後どれだけ希釈されるかという議論もあって、基準点においては達成されているモニタリング結果が出ているんですけれども、排水濃度としての1,157μg/Lがちょっと気になります。

 それから、ノニルフェノールエトキシレートについては、下流の河川等における濃度が0.0202mg/Lから2.36mg/Lの範囲であった報告があります。また、後半で出てくるノニルフェノールエトキシレートからノニルフェノールへの変換されるパーセントが数%となるとの記載もあります。両者を考えると、河川水中のノニルフェノールがそれなりの濃度になります。mg/Lに対して数%なのでかなり高い濃度になるというように読むことも可能です。実際に観測している基準点においては満足できているけれども、基準点のない河川についてはまあいいのかなという立場の論理をとっていいのかなと。

 逆に言うと、高いノニルフェノールエトキシレート濃度とその変換率の両方の数値が記載されていることをどう理解すればよいのか、やはりもう少ししっかり返還後のノニルフェノール濃度を調べて評価するという立場をとるのかどうか。基準点がないところはあまり重きを置かなくていいのか、実際上、環境基準点はないとしても、排出されるところからある程度下流のところで基準濃度以下になっていることを確認することは必要はないのかなと、私自身は、ちょっと気になりました。

【甲斐主査】 基準点がないところ以外で大丈夫なのかという点につきましては、検討の過程でも専門家の先生方からも御指摘いただきまして、それを踏まえた調査といたしましては、PRTRで比較的排出量が多いところとして出ているところがわかりますので、その中の事業場を選んで、そこの排水とその下流で、環境基準点かどうかに関わらず調査をしてございます。

 ノニルフェノールとそのエトキシレートにつきましては、少々記載がわかりづらくて申し訳ございませんけれども、資料5の4ページの5.排出の実態についてのそれぞれの項目の最初に書いてございまして、平成28年度に、ノニルフェノールについてはPRTRデータで把握できた事業場が3つしかございませんでしたので、そのうち1事業場を選んで排水中の濃度を調べまして、環境基準の達成状況も、環境基準点ではないですけれども、調べてございまして、それで検証したという状況でございます。

 ノニルフェノールエトキシレートについても基本的には同じような考え方なんですけれども、こちら1事業場という数字でよいのかは先ほどのところと関係するところだとは思いますが、1事業場で同様の調査をしています。ただ、環境基準点においてノニルフェノールエトキシレートが発生元になってノニルフェノールの濃度が常時高くなるようなケースはなかったがゆえに、こういう環境基準の達成状況になっているのかなという理解でおります。

【古米委員】 ノニルフェノールのほうは実際上、下流で測られたということで、そちらはこの記述があることによって担保されている気がしますけれども、エトキシレートのほうは、その調べたところの下流の河川の濃度が2.3mg/Lですよね。そうすると、それが下流に流れる過程で反応して数%ノニルフェノールに変換し得るんだという記載が後であると、変換率1%として0.01を掛けたとしても20μg/Lぐらいのノニルフェノール濃度になるわけです。そうするとどうなのかなという点がまた気になるところではございます。

【細見委員長】 このときに、ノニルフェノールエトキシレートだけではなくてノニルフェノールのデータがあって、それが低ければ1つクリアできるかなと思うんですが、そのときどうでしたかね。このデータは資料6にありますか。

【甲斐主査】 下流部のデータということですよね。

 下流部のデータに関しましては資料6には記載してございませんでして、調査当時の資料で確認いたしましたところ、ノニルフェノールも測定はしておりまして、平均のノニルフェノール濃度という形でございますが、こちらの事業場の下流の2地点で測ってございます。1つ目の地点の濃度が0.0151mg/L、もう一カ所が0.0257mg/Lというノニルフェノールの値が検出されてございます。1つ目の0.015という値は、排水口から6m、すぐ下のところで測ったものでございまして、0.0257という値は500mほど下流に行った地点の結果でございます。

【細見委員長】 これは「mg/L」で間違いないですか。

【甲斐主査】 手元の資料では「mg/L」となってございます。

【細見委員長】 ノニルフェノールの環境基準値は類型ごとにちょっと違うと思いますけれども、μg/Lのオーダーと非常に低いレベルですので、仮に0.15mg/Lだと15μg/Lになるので、排水口から数mから500mの、たしか細い水路だったと思うんですけれども、水路といえばやはり公共用水域ですので、その濃度が例えば25μg/Lになると、これは基準点ではないけれども、排水の直下というか、そこではちょっと超えているのではないかという、そういうことですよね。

【古米委員】 その結果が公共用水域のものではなくて、まだ工場の中の水路なのかどうかによって、判断が違うでしょうけれども……

【細見委員長】 あれはたしか溝のようなものだったと思いますけれども。

【甲斐主査】 そうですね、水域としては類型は指定されてございませんで、場所としては水路だと聞いてございます。

【古米委員】 基準というのは水利用用途を意識したものですので、その水路には水利用用途はないという判断ですかね。

【細見委員長】 ノニルフェノールエトキシレートからノニルフェノールに環境中で、いろいろな実験をしていただきましたけれども、数%起こり得るとすると、古米委員から御指摘いただきましたように事業場の排水の濃度がmg/Lのオーダーですので、それが仮に数%変換されるとすると、今回ノニルフェノールが検出された値と近いですかね。

【古米委員】 その水路を出た後に10倍程度希釈されている状態だというような……

【渡邊課長】 これは現地の状況ですとか、今、先生からもありましたように水路があまり細いとそもそも10倍に希釈していない可能性もあるとか、その水路の位置づけとか、改めて検討を行ったときの資料を確認して御報告させていただくという形にして、この点は宿題ということにさせていただけますでしょうか。

【細見委員長】 その事業場の排水と排水口から5mとか500m離れたところでとっていただいたデータと、その状況をもう一回確認していただく。その上でどう考えるかは今後どういたしましょうか。

【早水審議官】 この委員会をもう一度開催するかどうかですね。

【渡邊課長】 細見先生と古米先生にまず御確認いただいて、委員の皆様にも、開催しなくても御確認いただいた結果をご覧いただいたりしながら、必要に応じて次回の委員会でも議論いただくということではいかがでしょうか。まず前回の検討調査業務のときの状況についてデータを確認して、御相談差し上げるようなところから始めてはと思います。

【細見委員長】 ノニルフェノールとノニルフェノールエトキシレートというのは今回、非常に難しいというか、環境基準が設定されておりますのはノニルフェノールだけですので、いろいろな調査もしていただいた一つの結果が、今のノニルフェノールエトキシレートを排出している事業者の排水口から測ったデータですね。それはちょっと確認させていただいて、この扱いをどうするかについてはそのデータを見た上で判断させていただければと思います。必要であればもう一度この委員会を開催させていただくということでよろしいでしょうか。

【渡邊課長】 別のテーマの関係で年度内にもう一回委員会をお願いする予定も考えてございますので、そこまでに改めて御議論いただくどうか判断いただければと思います。

 大変申し訳ございませんが、今、手元にある報告書でも、例えばお尋ねがあった事業場の排水の排出先の水域が「海域」と書いてある一方で、御紹介したデータは途中の水路で取っていますので、そういった水路の位置づけとか水量とか、例えば海に放流したら海で希釈されるとか、そういうのは若干状況が違いますので、その状況をどのように考えるべきかも含めて一旦情報を整理して、まずは委員長に御相談したいと思います。

【細見委員長】 その状況をもう一回確認させていただきたいということと、基本的には、環境基準の基準点においてノニルフェノール等について超過するところはない、まずそこは重要な点だと思いますが、一つ一つの事業場についていろいろ調べた状況について、もう一回確認したいと思います。

 その上で、必要であれば年度末にはもう一度この専門委員会の開催を予定されているということですので、それにこの議題を含めるかどうかについても、また皆さんにお知らせした上で検討することにしたいと思います。

【浅見委員】 今後また討議の機会があるかもしれないということで、お願いなんですけれども、この物質につきましては、かねてより社会的な問題もあったということで、皆さん結構関心を持っていて、ただ、将来的には使用量がすごく減るだろうという前提でいろいろ考えていたところかと思うんですけれども、今回、資料6の29ページで代替物質への転換といった記載を拝見いたしますと、むしろ1995年から2000年までに10倍ぐらい増えた用途があったりということもあって、これは外に情報が出ないのかもしれませんけれども、将来的にゼロになるという方向ではあまりなさそうな雰囲気になってきているような感じもしますので、使用の用途ですとか業界さんの動きとか、そういった情報も収集できればしていただいて、将来的に環境に出るものが減るということであればあまり急ぐ必要はないと思うんですけれども、もし増える可能性があるとか、もうちょっと非点源の排出があるのであれば観測点を増やすとか、そういったことも考えていただいたほうがいいのかなと思います。

【細見委員長】 29ページにある業界の動向もよく精査していくべきだろうという御指摘です。そのとおりだろうと思いますので、それも踏まえて次回というか、この専門委員会での一つの確認事項とさせていただきたいと思います。

 ノニルフェノール、ノニルフェノールエトキシレートについて、他に御指摘等ございますでしょうか。

【藤江委員】 浅見先生と同じような意見ですけれども、これに限らず、サプライチェーン側からもう少し見られないかなということです。

 今回も生産・流通・輸入量などというのはわかっていて、その販売先もわかっている、さらにはPRTRの状況もある、排水処理でどのぐらい除去できる可能性があるかもおおよそ把握できるかもしれない。そうすると、生産から流通、使用、排出の過程が結構追いかけられる可能性があるんだろうと思うんですね。そういうところを押さえておけば、今あったような議論がマイナーなのか、比較的起こり得ることなのかをある程度押さえることができるだろうと思います。

 そういう観点で、全体の流れがどんなものかを把握した上で、さっき浅見先生がおっしゃったようなことにも注目して、どういうところに着目しなければいけないかというところをやっていただくと、この重要性のアピールもできますし、また、逆にそれほどでもないよということが言えるかもしれないということで、そんな見方をお願いできればと思います。

【細見委員長】 資料6の15ページ、16ページには一応得られるデータをもとにしたフローがあるんですけれども、結構不明分というか、物質収支で言うと「その他」が多い。

【藤江委員】 産業ごとに追いかけていってどこでどう変化するかといったことがおよそわかれば、もっと見えてくると思うんですね。せっかくPRTRもあるわけですから。

【細見委員長】 産業ごとにというか、PRTRの事業所ごとには1度見たはずですよね。

【甲斐主査】 ノニルフェノールやそのエトキシレートについては見ておりますが、特にノニルフェノールについてはPRTRの届出情報が少ない等の状況がありますが、他の制度の中で把握された情報でもございますので、そちらのほうでまたどういった情報があるかとか、そういったことも確認したいと思います。

【藤江委員】 それをもっと見える化しておいていただくといいのかなと思います。そうすると今のような議論が、マイナーなことなのか、重要なことなのか容易に判断できると思います。

【細見委員長】 先ほどの1事業場の調べたところも、事業者がどういう内容でどうだったのかということも含めて事務局には調べていただきたいと思います。

【西村委員】 資料6の17ページ、参考5に諸外国及び日本の基準値の設定状況がございまして、1点コメントといいますか、できればということで言わせていただきますが、カナダの環境省で淡水及び海水に底質の基準値が設定されているんですね。これは多分、ノニルフェノールの特性からいけば底質に吸着して、そこから先が私ちょっとよくわからないんですけれども、底質を介在して生態影響が想定されるのでこういう基準を設定しているのではないかと推測いたしますが、できればこのような情報についても少し掘り下げておいていただくのがいいのかなと。排水の規制に関して直接的ではございませんけれども、せっかくですので、カナダのこの基準値がどういう論理性でできているのか、今わかれば、あるいは調べていただければと思います。

【細見委員長】 今、西村委員の御指摘のところは、例えば資料6の26ページを見ていただきますと、河川水と底質との相互作用の中でノニルフェノールエトキシレートがどうなるのかも、何カ年にわたって実験していただいている成果がここに書いてございますので、言われるとおり、ノニルフェノールエトキシレートは底質に吸着しやすいということもあって、そこも一応考慮した検討はさせていただいたと思われます。

 他にございますでしょうか。

 なければ、もう一つのLASについて御議論をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

【珠坪委員】 LASに関しては何カ所か基準値を超過している地点があるということで、多分資料6の参考17ですか、51ページに超過した地点の追跡調査の結果があると思うんですけれども、これを見ますとほとんどが地方の河川でして、ただ、全てが農村集落排水もしくは下水と浄化槽が混在した地域。こういう地域は日本の地方であればたくさんあると思うんですけれども、特にこの地点が超過した主たる原因みたいなものは、もう少し詳しい情報があるんでしょうか。

 例えば河川水量に対して流れ込む生活排水の量が比較的多いとか、接続率が、こういった生活排水の処理の普及率が明らかに低いとか、何かしらそういう情報はございますでしょうか。

【甲斐主査】 51ページの3水域は平成26年度に環境基準を超過した3地点になりますけれども、平成27年度も3水域超過しておりますが、その3つの水域も、基本的には都市部というよりこういった地域であることは確認してございます。

 特に1カ所、茨城県の地点が2年連続で超過しているんですけれども、こちらの地点につきましては、自治体さんにも確認いたしましたけれども、御指摘のとおり非常に水量が少ないといいますか、ほぼ用水路のような地点でして、もう両手を広げたら届くような幅の水路に膝よりもかなり少ない水量が流れているというようなところが環境基準点になっているということでございまして、非常に希釈率が低い。かつ生活排水そのまま来る、生活排水由来の水がメインの水域である、そういった情報はございます。

 また、どの川もあまり大きくないというところも共通してございます。ただ、合併槽と単独槽の普及状況割合まではちょっと、水域ごとに厳密に切り分けて見ることがなかなか難しゅうございまして、自治体ごとであればある程度データがあるんですが、水域別まではなかなか把握できておりませんが、定性的には、申し上げたようなところは確認してございます。

【珠坪委員】 ひょっとしたら基準点の設定の仕方等もあるかもしれないんですけれども、このような環境はかなりあるような気がしますので、もうちょっと情報が集められればよりよいかなと思います。

【甲斐主査】 もうちょっと内容をしっかり盛り込める内容にできるかどうか、自治体等と御相談したいと思います。

【細見委員長】 生活系からの排出自体が圧倒的に多いLASですので、こういう合併処理浄化槽とか集落排水処理の排水のウエートが高いというところは、起こり得るかもしれない。ただ、全国で調べていただいたところでは2カ所、3カ所で、2年続けてが2カ所でした。非常に限られたところとなります。

【甲斐主査】 2年続けては1地点でございます。平成26年度は群馬県、茨城県、愛知県の3地点ですが、平成27年度は、茨城県のこの同じ地点と愛知県の別の2地点ということはわかってございます。その立地の環境というところは、かなり似たようなところという状況でございます。

【細見委員長】 他にございますでしょうか。

【藤江委員】 LASを業務用の洗剤として使う場合に、洗車用としては使われていますか。洗車用の洗剤。さっき日光川が出ていたんですけれども、あそこは下水道整備途中で、田んぼの中を流れる川の周りに集落があって、途中をかなり幹線道路が横切っていて、その周りにガソリンスタンドとかその他諸々、洗車をするところ等があるような状況だと私、理解しておりまして、そうするといろいろな生活系あるいは洗浄排水等が流れ込んでくる可能性がある。

 もし業務用の中に洗車等々の洗剤が入っているのであれば、それも流れ込んでいるかもしれません。

【甲斐主査】 ありがとうございます。

 こちらにお出しした情報は、自治体さんにも御協力をいただいて御提示させていただいているものでございますけれども、今、いただいたようなお話は初めて伺いましたので、関係する自治体に伺ってみたいと思います。

【藤江委員】 いや、細かい話なので。ただ、そういう状況の所ですよという情報のつもりで申し上げました。

【細見委員長】 ありがとうございます。

 かなり限られたというか、浄化槽等の排水の割合が高いところとか、今、言われたように、ひょっとしたらそういう洗車排水というんでしょうか、そういうものが流れ込む余地があるところかもしれない。この辺についてはもうちょっと確認が必要ですが、なかなか区域ごとに、例えば接続率が何%といったことはなかなか実態は、自治体に問い合わせてもそこはよくわからなかったということだと思います。

【甲斐主査】 御指摘のとおりでございまして、自治体別のデータはあるんですけれども、河川等は当然自治体を横断して流れていたりということがございますので、流入地点周辺に本当にピンポイントで何%というところまで整理することがなかなか難しいとは伺っております。

 ですので、調べた地点の自治体全体のデータであればもちろん把握できるんですが、それですとその地点にどういう影響が及んだのかということとは少し違ったデータになってしまうかということで、これは整理できていない状況でございます。

【細見委員長】 そういう実態を踏まえて、今回、原案としては11ページの「なお、」以下で表現されているかと思うんですが、LASについてはこういう記載でどうでしょうかというのが本日の、LASについてはノニルフェノールとちょっと違う排出形態ですので、これを見ていただいて、御意見等さらにありましたらお願いしたいと思いますが。よろしいでしょうか。

 LASについてはちょっと細かい、愛知県の日光川とか確認すべき点はございますけれども、大筋この案をお認めいただくということでよろしいでしょうか。

(異議なし)

【細見委員長】 ありがとうございます。

 それでは、ノニルフェノール、ノニルフェノールエトキシレートに関しては、事業場の情報をもう一度確認してから、今後どうするかについてまた改めて御連絡申し上げることにさせていただきたいと思います。

 その他のことについて、全体を通して何か御意見等ございましたらお願いしたいと思いますが、いかがですか。

【浅見委員】 LASに関してですけれども、結論は理解いたしましたし事業場からの排出がほとんどないということで、しようがないかなということですけれども、海外でのLASの使用状況に関して、もしおわかりになれば教えていただきたいんですけれども。

【甲斐主査】 今、手持ちの情報がございませんので、関係する部署等にも確認するなどして、他にいただいた御指摘とあわせて御報告するようにしたいと思います。

【浅見委員】 趣旨としましては、海外でもう使うのをやめようと思っているようなものであれば、日本でどうやっていくかというところにも含めてという考え方もあるかもしれませんし、基準だけではなくてというところもあるかと思いますので、附帯情報として教えていただければと思いました。

【細見委員長】 他に、よろしいでしょうか。

 ノニルフェノール、ノニルフェノールエトキシレートについては宿題がございますけれども、いろいろな議論をしていく中でかなりこういう物質、LASも含めてですけれども、ちゃんと処理をすれば分解率が非常に高いということもありますので、それも含めて、今後、議論させていただければと思います。

 今日の議論を踏まえて、今後の予定について事務局から御説明願えますでしょうか。

【甲斐主査】 先ほど委員長に整理していただいたとおりでございますけれども、ノニルフェノールに関していただいた御指摘事項につきましては、事務局のほうで情報を整理いたしまして、委員長を含めました関係委員の皆様に内容をお送りいたしまして、その上で必要という御指摘をいただく場合には、委員会においてまた改めて御議論をいただきたいと考えてございます。

 他にも幾つか、事実関係の確認ですとか資料に追加で盛り込めないかという御指摘がございましたので、そちらについてもできるだけ早く整理いたしまして、御報告申し上げるようにしたいと思ってございます。

【細見委員長】 それでは、そのような方向で進めていただきたいと思います。

 本日の議題3としてその他がございますが、これについてはいかがですか。

【渡邊課長】 特にございません。

【細見委員長】 それでは、本日の議事についてはこれで終了とさせていただきます。

 事務局にお返しします。

【渡邊課長】 本日は委員の皆様には大変熱心な御議論をいただきまして、ありがとうございました。特にカドミウムの暫定排水基準につきましては、成案をいただきまして、誠にありがとうございました。

 本日の議事録案につきましては後日お送りいたしますので、御確認いただければと思ってございます。御確認いただいた上でホームページで公開させていただく予定でございます。

 ほぼ予定の時刻となりましたが、本日は誠にありがとうございました。

【細見委員長】 どうもありがとうございました。

午後5時00分 閉会

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