中央環境審議会 水環境部会 排水規制等専門委員会(第22回)議事録

1.日時

 平成28年7月25日(月)15:00 ~ 17:00

2.場所

 中央合同庁舎5号館22階 環境省第1会議室

 (東京都千代田区霞が関1-2-2)

3.議事

 1.開会

 2.議事

  (1)亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しについて

  (2)その他

 3.閉会

4.配布資料

  •  資料1 中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会委員名簿

     資料2 亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準について

     資料3 工業分野の暫定排水基準見直しに係る検討結果

     資料4 暫定排水基準の見直し(案)

     参考資料1 検討対象物質(亜鉛)に関する情報

     参考資料2 検討対象物質(カドミウム)に関する情報

5.議事録

午後3時00分 開会

【渡邊課長】 それでは、定刻となりましたので、まだ大塚先生はお見えになっておらず、古米先生はほかの御予定で少し遅れられるとお聞きしていますので、ただいまから第22回中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会を開会いたします。

 本日の司会は、先月6月21日付で水環境課長を拝命いたしました渡邊でございます。よろしくお願いいたします。

 本日は、総委員数11名中10名の御出席が予定されており、現在8名でございますが、もう2名遅れて御到着される予定でございます。では、開会に当たりまして、大臣官房審議官の早水より一言、御挨拶差し上げます。

【早水審議官】 水・大気局担当審議官の早水でございます。よろしくお願いいたします。

 専門委員会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。委員の皆様方におかれましては、大変暑い中、また御多忙の中お集まりいただきまして、ありがとうございます。また、日ごろより水環境行政の推進につきまして格別の御指導を賜っておりますこと、重ねて御礼を申し上げます。

 さて、本日の専門委員会でございますが、暫定排水基準の見直しについて御議論をお願いしたいと考えております。今回の検討項目のうち、まず亜鉛でございますが、これは平成15年11月に、我が国で初めて水生生物保全の観点から生活環境保全に関する環境基準として設定した項目であり、環境基準の維持・達成を図るため、平成18年12月に亜鉛含有量についての排水基準に関しまして、これまで設定されておりました値を強化をしたということでございます。その際に10業種に対しまして暫定排水基準を認めておりましたが、現在は3業種まで減少し、排水の改善に関する取り組みが進んできているということでございます。それから、もう一つの項目のカドミウムでございますが、平成23年10月の、人の健康保護に関する環境基準の見直しを受けまして、平成26年12月に排水基準を強化をした項目でございます。その際に4業種に対しまして暫定排水基準を設定しておりまして、今回そのうち本年11月末に適用期限を迎える2業種につきまして、初めて見直しを行うというものでございます。また後ほど詳しく御説明いたしますが、この度見直しを迎える合計5業種につきましては抱える課題もさまざまでありますので、環境省におきましては、排水濃度低減に向けて技術的な側面を含めまして検討を進めてきたところでございます。今日は業種ごとの取り組みの状況について御報告をさせていただいた上で、暫定排水基準値の見直し案につきまして御議論をお願いしたいと考えております。

 忌憚のない御意見を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

【渡邊課長】 本専門委員会につきましては、本年1月に委員の改選がございました。改選後に新たに御就任いただいた委員のうち、前回御欠席の委員の御紹介を差し上げたいと存じます。

 横浜国立大学先端科学高等研究院教授、藤江幸一委員でございます。

【藤江委員】 どうも藤江でございます。よろしくお願いします。

【渡邊課長】 続きまして、お手元の配布資料について御確認をくださいますようお願い申し上げます。まず、1枚目の議事次第、次の座席表に続きまして、資料1として本委員会の委員名簿でございます。資料2として亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準についてでございます。資料3として工業分野の暫定排水基準見直しに係る検討結果でございます。資料4として暫定排水基準の見直し(案)についてでございます。参考資料1として検討対象物質(亜鉛)に関する情報でございます。最後に参考資料2として検討対象物質(カドミウム)に関する情報でございます。御確認のほどよろしくお願い申し上げます。不足等ございましたら、随時事務局までお申しつけくださいますよう、お願い申し上げます。先生方、よろしいでしょうか。

 それでは、カメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきます。

 なお、以下の議事進行につきましては細見委員長にお願い申し上げます。

【細見委員長】 本日は御多忙の中、委員の皆様、御出席いただきまして、どうもありがとうございます。本日の専門委員会では、先ほど早水審議官から言われましたように、今年12月10日に適用期限を迎える亜鉛含有量の見直し、それから11月30日に適用期限を迎えるカドミウム及びその化合物についての暫定排水の基準の見直しについて御議論するということになっております。委員の皆様におかれましては、活発な御議論をよろしくお願いします。

 それでは、議事の1番目ですが、亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水の見直しについて議論に入りたいと思います。

 それでは、まずこの議題に関しまして、背景、趣旨、あるいは検討対象について、事務局から説明をお願いします。どうぞよろしくお願いいたします。

【事務局】 それでは、資料2に沿いまして御説明をさせていただきます。まず本日の議題としましては、亜鉛含有量とカドミウム及びその化合物の2つの規制項目についての暫定排水基準について御議論をいただきたいと考えております。亜鉛含有量につきましては、平成18年12月に亜鉛含有量、以降、「亜鉛」と申し上げますけれども、排水基準について5mg/Lから2mg/Lに強化というものが行われ、この際に一般排水基準を直ちに達成することが困難であると認められた10業種に対して、暫定排水基準を適用しました。その後、5年ごと、具体的には平成23年12月に1回目の見直しが行われまして、この際に10業種に適用されていたものが3業種に減らされました。現行で暫定排水基準の適用を受ける具体的な業種は金属鉱業、電気めっき業及び下水道業となります。これらに対しては平成28年12月10日までを適用期限として、暫定排水基準が設定されております。カドミウム及びその化合物につきましては、人の健康の保護に関する環境基準が、平成23年10月に強化されまして、それを受けまして、平成26年12月に水質汚濁防止法における排水基準が0.1mg/Lから0.03mg/Lに強化されました。その際にこの一般排水基準を直ちに達成することが困難であると認められた業種に対して2年または3年の期限を設けて、暫定排水基準の設定が行われたところです。本日はこのうち適用期限が2年とされた2業種、具体的には金属鉱業及び溶融めっき業(ただし、溶融亜鉛めっきを行うものに限る)の業種につきまして、今年の11月末が適用期限となっておりますので、今回初めて暫定排水基準の見直しを行うものでございます。ただいま御説明差し上げた内容を一覧にしたものが2ページ目にございます。①及び②のところに、各規制項目の一般排水基準、あるいはこれまでの暫定排水基準の適用業種の変遷について整理をしております。それから、本日は詳細な説明は割愛させていただきますが、亜鉛及びカドミウムのそれぞれが排水規制の対象となっているという背景につきましては、参考資料1及び参考資料2でそれぞれ規制対象項目についての詳細を整理しておりますので、お時間があるときにご覧いただければと思います。続きまして、2ページ目のこれまでの検討状況でございますけれども、これら2つの規制項目についての暫定排水基準に関しまして、直ちに一般排水基準への移行が困難な業界については、暫定排水基準を時限つきで認めているという状況でございます。その基準値につきましては、これは暫定排水基準全般について言えることですが、各事業場、あるいは各業種における排水の排出実態、排水処理技術の開発動向等の実態を的確に把握しながら、検証、見直しをこれまでから行っていただいるところでございます。特に亜鉛及びカドミウムに関しましては、これまで各業種において一般排水基準の達成に向けた取り組みについて技術的な助言などをいただくということで、それから具体的な見直しの内容ということを検討いただくということで、専門家の方々から構成される「排水対策促進のための技術検討会」(工業分野検討会)というものを、環境省の請負先検討会という形で設置をいたしまして、昨年度まで検討を行ってまいりました。こちらの結果につきましては後ほど資料3という形で御説明させていただきたいと思います。最後に、本検討を受けた今後の見直しに関するスケジュールでございますけれども、本日、この後、暫定排水基準の見直し(案)について御議論をいただいた後は、パブリックコメントの手続によりまして、その見直し(案)についての意見募集を行いまして、その結果を踏まえまして、中央環境審議会水環境部会で御議論をいただきたいと考えてございます。その後、その部会におきまして御審議いただいた結果を踏まえて、環境省において必要な省令の改正等を行うといったことを考えておりまして、具体的なスケジュールといたしましては、8月から9月にかけてパブリックコメントの手続ですとか、本日の御議論、あるいはそのパブリックコメントの結果を踏まえまして、必要に応じて排水等規制専門委員会につきましては改めて開催しようと考えております。その後のスケジュールにつきましては記載のとおりでございまして、12月1日、あるいは12月11日に、現行の暫定排水基準の見直しを行う省令を施行する予定でございます。

【細見委員長】 どうもありがとうございました。それでは、先ほどの御説明につきまして、御意見、御質問があればよろしくお願いしたいと思います。

 よろしいでしょうか。

 それでは、次に亜鉛及びカドミウムについて、各業種の具体的な取組状況等を報告していただきますので、その後に、再度御議論願えればと思います。続いて、各業種の取り組み状況と暫定排水基準見直し案について、事務局より御説明をお願いしたいと思います。

【甲斐主査】 それでは、お手元の資料3に沿いまして、これまでの検討の状況の御報告をさせていただきます。工業分野の暫定排水基準見直しに係る検討結果という資料でございますけれども、「工業分野」とさせていただいておりますのは、今回の亜鉛及びカドミウムの暫定排水基準の見直しの検討対象に、下水道業の亜鉛が対象になっておりますので、それを除いた、延べ4業種、金属鉱業は亜鉛、カドミウムとも対象となっておりますので、計3業種につきまして見直しを検討してきたということで、工業分野としてございます。

 検討の経緯といたしましては、既に申し上げたとおり、昨年度に2回、有識者の先生方にお集まりをいただき、各業界における排水実態把握、暫定排水基準の見直しの案、今後の各業種における排水濃度低減方策について御議論をいただきました。次に2ポツ目の暫定排水基準の設定状況についてですが、2段落目に亜鉛に関する暫定排水基準の設定の背景を簡単に記載しております。亜鉛を主に扱う業種の特殊性ということで、原材料として亜鉛を大量に使っているような業種の場合、使用量を減らすのが難しく、かつ代替品を使うということが簡単ではないといったこと。これらの業種から出てくる亜鉛を含む排水の処理が難しいということで、具体的には、例えば中和処理後に凝集沈殿をさせる処理方法が一般的に行われていますが、その際に大量にスラッジが廃棄物として発生する等、処理が難しい場合がございます。また、工場排水の原水濃度が事業場によっては高い等がございまして、平成23年度の見直しにおきましては、金属鉱業と電気めっき業については、引き続き、一般排水基準への対応が困難と認めらたというところでございます。

 それから、カドミウムにつきましては平成26年度からということで、比較的新しい暫定排水基準になりますけれども、こちらのうち2業種が本日の御議論の対象となります。残り2業種につきましては、本日は御議論いただきませんが、非鉄金属第1次精錬、同じく第2次精錬がございます。これらは来年度の御議論の対象となり、本日は金属鉱業と溶融めっき業の2業種となります。これらを整理をさせていただきますと、2ページの上段の表1のとおりでございまして、具体的な暫定排水基準値としましては、金属鉱業では、亜鉛については一般排水基準が2mg/Lのところを5mg/L、カドミウムにつきましては一般排水基準が0.03mg/Lのところ0.08mg/Lになっております。

 亜鉛の暫定排水基準のみが適用される電気めっき業につきましては金属鉱業と同じ5mg/Lでございまして、カドミウムのみが適用とされている溶融めっき業は、0.1mg/Lでございます。

 それぞれの排水濃度の実態を整理した表が2ページ目にございます。亜鉛に係るものを一般排水基準を達成していない事業場の数の推移について、亜鉛に係るものを表2、カドミウムに係るものを表4としております。 また、表2及び表3が亜鉛の暫定排水基準が適用されている各業種に関するデータ、表4及び表5がカドミウムに関するものとなっております。まず、表2と表3についてですが、表2の亜鉛の暫定排水基準が設定されている3業種における一般排水基準の超過事業場数の状況ですが、金属鉱業におきましては事業場の数というのが全体の母数としては115ございますけれども、一般排水基準を超過しているというのは4事業場ということで、これはしばらく変わっていないという状況でございます。各事業場における取り組みにつきましては後ほど御説明させていただきます。電気めっき業につきましては、公共用水域に排水する場合と下水道に流している場合と分けて記載していますが、合計しますと、平成27年時点で100事業場が一般排水基準を超過しております。ただし、全体の事業場の数自体が約1,400と他業種に比べて多く、かつ平成23年以降、徐々に超過数は減少傾向でございます。表3では具体的な排水中の亜鉛含有濃度について整理をしております。金属鉱業におきましては、平成23年から27年の5年間で、一般排水基準を超過している4事業場の平均値は全体的な傾向として、まだ一般排水基準の値2mg/Lを超えている状況でございますが、一方で最大値は、5mg/Lという暫定排水基準をクリアしている。ただ、時折3.9mg/Lといったような相対的に高い値が出ている状況でございます。電気めっき業につきましては、こちらもクリアしている年も一部ございますが、平均値としましては2mg/Lと一般排水基準の値を超えているというようなことが大半でございまして、最大値は、5mg/Lという暫定排水基準を超えるケースがまだございます。徐々に5mg/L台の後半から前半に低下してきているという傾向はあるものの、まだ高い状態でございます。以上が亜鉛についての全体的な関係業界の取り組みの状況でございます。

 続きまして、表4と表5のカドミウムに関してですが、カドミウムにつきましては対象となる暫定排水基準が設定されている業種の中で、一般排水基準の値を超過している事業場の数はごく一部でございます。溶融めっき業は約100事業場のうち2事業場が超過しているというところでございまして、金属鉱業は1事業場になっております。具体的な一般排水基準の超過の状況といたしましては、表5にございますけれども、一般排水基準の0.03mg/Lを最大値では、クリアに至っていないという状況でございます。以上が概略となります。

 この後、少し詳細につきまして、4ページ目以降で各業種について御説明させていただきたいと思います。金属鉱業、それから電気めっき業、最後に溶融めっき業という順番で、各関係業界、あるいは一般排水基準を超過している暫定排水基準の適用対象事業場の関連する取り組みの概要について整理をさせていただいております。少々、分量が多いところもあり恐縮でございますけれども、まず金属鉱業でございますが、亜鉛とカドミウムと両方対象となっております。亜鉛については、4事業場が一般排水基準をクリアできておりませんが、最初の段落に書かせていただいたとおり、AからD事業場とも、山間部にある事業場ということでもあり、電力が及んでいないので重力で中和処理をしていたりといったところですとか、処理自体の設備維持もそれなりの労力がかかるといったような状況がもともとございまして、平成18年当時は16事業場が一般排水基準を超過していたという状況でありましたが、これまで関係業界並びに各事業場の取り組みの結果といたしまして、4事業場まで対象事業場が減ってきてたというところでございます。具体的に各4つの事業場でどういった取り組みを実施しているかということについてですけれども、基本的には排水処理の方法を改善されたり、電化を進められるといったことをされております。A事業場につきましてはこういった取り組みを進めていっていただいており、今後、排水処理設備の増設を行うことで、平成30年12月までに一般排水基準へ移行可能な対応をする予定ということでございます。次に、B事業場は直近5年間で亜鉛のピーク濃度が一番高い事業場です。ピークの濃度は平成24年3月に確認されており、その後、pH調整の安定化等の取り組みを進めていただき、今後は受電要請を行うことで排水処理を安定化させることにより、今年度中に一般排水基準を達成できると伺っております。次に、C事業場ですが、亜鉛だけでなくカドミウムについても暫定排水基準の適用をうけておりますが、こちらも電力がなく、重力滴下式の中和処理を現在行っています。こうした場合、例えば雨が降って処理対象排水量が増えると中和が追いつかず水質が悪化する傾向にあると伺っており、直近の5年間の亜鉛の最大濃度は、3.7mg/Lでございまして、今後は中和の方法の改善に引続き取組むことにより、平成33年末までに一般排水基準を達成をできるという見込みと聞いております。最後にD事業場でございますけれども、こちらも達成の目処といたしましてはC事業場と同様に最も長くなっております。しかし、相対的に設備の違いがございまして、直近5年間での最大濃度は2.3mg/Lであり、鉱山周辺等からの浸透水の流入により、流量が増えると対応が難しくなるようです。こうした場合においても対応ができるように改善をされていくということで、平成33年というのを目標にして取り組んでいただいているというところでございます。5ページ目の上から3行目、暫定排水基準値(案)というところでございますが、金属鉱業のうち亜鉛に係る暫定排水基準値につきましては、これまで説明しました状況を踏まえまして、直近の5年間で最大濃度が3.9mg/Lのところがあったということ、それから、御紹介したC事業場及びD事業場については取り組みをこれまでも進めていただいておりますが、平成33年末までは時間がかかりそうだというところでございまして、現行の暫定排水基準の5mg/Lの5年間延長はやむを得ないのではないかと考えております。しかしながら、5年間ただ延ばすということですと、実際の取組みの進捗が、なかなか把握できませんので、途中の年度での取組み状況のフォローアップをさせていただくということが、必要というふうに考えております。続きまして金属鉱業のカドミウムに関する暫定排水基準の達成状況、あるいは一般排水基準の超過事業場の最近の取り組み状況でございますが、こちらは金属鉱業のうち一般排水基準を達成していない事業場は1カ所でございまして、こちらは先ほど亜鉛の方でも出てきましたC事業場でございまして、現在達成に向け、取組まれているところです。こちらの施設は御紹介いたしましたとおり、電力が来ていない等の状況がございまして、カドミウムの排水濃度は暫定排水基準の0.08mg/Lに対して、直近の2年間では0.058mg/Lが最大値になっております。ポイントといたしましては、排水処理施設が亜鉛のものと共通の設備になりますので、この施設を導入することにより、平成33年末までに一般排水基準への対応が可能になる見込みと聞いております。2)の暫定排水基準値(案)でございますが、亜鉛と異なり、カドミウムにつきましては人の健康保護の観点から定められている項目であり、有害物質については過去5年間の暫定排水基準を適用したというようなケースは認めておらず、通常3年間でございますので、本件につきましても3年間とするのが適切ではないかと考えております。その過程でC事業場の対策の状況はフォローアップする必要があると考えてございます。 金属鉱業については以上でございます。

 続きまして、電気めっき業となります。電気めっき業につきましては、現在のところ、一般排水基準を達成していない事業場はちょうど100事業場ございまして、他の業種に比べると少々数が多いという状況でございます。そうした中、全体的な傾向としましては、平成18年には、一般排水基準超過事業場が200あったことに比べまして、半分になってきているというところで、こちらは業界団体における普及啓発活動、あるいは当然各事業場の取組みということで、一般排水基準を達成する事業場というものは増えてきております。ただ、こちら、電気めっきの場合、どの段階からも亜鉛が出てくるというようなところもございまして、なかなか全事業場で業界全体として一般排水基準を達成するというところには至っていないという現状がございます。これまで関係業界において、普及啓発として、講習会を開催されたり、各事業場においては工程中の薬品の切りかえ、使用濃度の低減等の取り組みをされていて、取り組みとしては進んでいるのかなとは思っております。こちらの電気めっき業につきましては暫定排水基準(案)というところでございますが、直近5年間の状況といたしましては、排水中の亜鉛の最大濃度ピーク値は5.8mg/Lということで、残念ながら基準の5を超過しているケースがあったということで、まずはこれを全ての事業場で達成を確実にいただけるようにというところで、現行の5という値を維持していきつつ、排水濃度が高い事業場に対しては引き続き改善指導等を進めていくということが必要ではないかと考えてございます。最後に3番目の溶融めっき業でございますけれども、こちらは対象がカドミウムというふうになってございまして、こちらにつきましては過去5年間、溶融めっき業で一般排水基準を達成されていないというのは最新の状況といたしましては2事業場ということになってございまして、直近2年間の最大のカドミウム濃度が検出されたケースですと、Fと呼んでおります事業場で0.09mg/Lと、一般排水基準の0.03mg/Lを超過しているところがございました。こちらの事業場におきましては、直近の測定結果といたしまして「0.061mg/L(平成28年6月)」と書かせていただいておりますけれども、これまで既存の設備の範囲内での改善というのを取り組まれてきたということなんですが、なかなか改善の見通しが立たないということで、先月に排水処理施設の増設を行われたということでございまして、そちらの導入の効果を確認しながら、来年の11月末までには一般排水基準を達成していく見込みとされているということです。こちらは本日間に合わずに書き込めておらず、大変恐縮でございますが、今年6月の処理設備の増設以降のカドミウム濃度の状況につきまして聞き取りを行いましたところ、増設後は現在のところ、一般排水基準も達成できる水準になっているというところでございます。ただ、それが安定して推移していくのかどうかということは引き続きデータをとられるというふうに伺っております。最後になりますが、もう一つG事業場というところが、過去5年間の中ではカドミウムの一般排水基準を超過しているケースがございましたけれども、こちらの事業場につきましては、既に凝集剤の変更などの排水処理プロセスの改善をされていまして、一般排水基準を達成されているという状況にございます。このほかには、実は0.1mg/Lという現在の暫定排水基準の値を設定する際の根拠になりましたE事業場というところが5年前の段階であったんですけれども、こちらの事業場さんにつきましては既に平成26年1月のころから排水改善されて、一般排水基準を達成されているという状況にございますので、基本的に溶融めっき業におきましては最近の測定データの状況を申し上げたF事業場の1カ所の状況で今後の対応が変わってくるのかなというふうに考えてございます。6ページの下から3行目となりますけれども、こちらの溶融めっき業のほうの暫定排水基準の見直しの案といたしましては、直近の測定結果でF事業場のほうが一般排水基準を超過しているというのが6月時点ではございまして、それに対して新設を設備でされまして、対策の効果を見極めるということが現状では必要かなというふうに思っておりまして、現行の暫定排水基準を1年間限定で維持するということが必要ではないかなと思っています。ただ、現状の伺っているデータの範囲内から申し上げますと、1年でできるという見通しで御説明いただいております。最後に、全体的な今後の対応でございますけれども、各業種におかれましてはこういった形で暫定排水基準への対応、あるいは一般排水基準への移行ということについて対応してきていただいているというところでございますが、特に金属鉱業のところで申し上げたとおり、適用期限の中間年度に亜鉛なんかは5年ということで長いというところでございまして、そういったところでフォローアップを行うということで、的確に状況を把握するということが今後必要ではなかろうかということ。それから、当然のことといたしまして、自治体ですとか関係業界の方と連携して排水濃度が高い事業場には指導を進めていくといったようなことで、排水濃度のさらなる低減に向けた取り組みを進めていくことが今後の3年間ないし5年間、ものによっては1年間となりますが、そういったことが必要ではなかろうかと考えてございます。8ページ目以降におきましては、御説明差し上げた3業種の各事業場、あるいは業界団体さんの具体的な取り組みの詳細を書かせていただいておりますが、こちらについては説明を割愛をさせていただきます。説明は以上でございます。

【細見委員長】 どうもありがとうございました。

 工業分野の暫定排水基準見直しに係る検討結果について、資料3の説明をいただきました。

 ただいまの説明につきまして御意見とか、あるいは御質問があればよろしくお願いしたいと思います。

【珠坪委員】 表3、「亜鉛の暫定排水基準適用業種における一般排水基準超過事業場の排水濃度推移」についてですが、電気めっき業は100程度の事業場で対象になっているということで、最大値が5.2mg/Lとありますが、暫定排水基準の5mg/Lを超過する事業場数は100のうちどの程度かわかりますでしょうか。

【細見委員長】 具体的なデータはありますか。

【甲斐主査】 手元にあると思いますので、少々お時間をいただいて、後ほど御回答させていただきたきたいと存じます。

【細見委員長】 趣旨はこの最大値が基準値になるので、どのぐらいの事業場がこの値なのかということを知りたいんだと思います。現在、調べていただいていますので、そのほかに御質問だとか御意見があれば、お願いしたいと思います。 

【藤江委員】 亜鉛のところで質問なのですが、金属鉱業に関して4事業場がまだ達成できていないということで、これらの対応のために暫定基準の延長ということが必要だというご提案かと思いますけれども、これは以前にも暫定基準を延長していて、その後、多分フォローアップされたので、今日御説明いただいたような情報が出てきたんだろうと思うんですね。その対応の状況から考えて、有効な対応が期待できるのかどうか。逆に言うと、結果も好ましくないし、結果的に事業場としては必ずしも有効と思えないようなことに、それなりの手間暇をかけてしまう可能性もないことはないのかなと思います。その辺、延長をこれからしていって改善される見通しについてどんなふうに判断されているのか、もし情報がありましたら教えていただければと思います。

【細見委員長】 事務局でお答えありますか。

【甲斐主査】 おっしゃるとおりの対応をこれまでしてまいりましたが、金属鉱業の4事業場につきましては鉱山であり、電気の設備がない等の状況がありまして、対策にもそれなりに時間がかかるという状況です。今後、電化を進められるですとか、これまで手動でやることでなかなかその安定的な排水処理が難しかったところを、安定的にピーク濃度の一般排水基準に対応できるような方向にされていくということで、本日の委員会ではちょっと公表できない情報ございまして、全ての情報をお示しできておりませんが、こちらで伺っている情報からいたしますと、こういった取り組みを進めていただくことで、排水の改善というのにつながっていくのかなと思っています。ただ、御指摘のうち、これを進めていくことで本当にしっかり改善がされるのかということは、しっかりフォローアップが必要かなと思っておりますので、5年間の年度の途中というところで状況を、各事業場の方がおっしゃっていただいたとおりに進んでいるのかというところを確認したいと思っております。

【藤江委員】 ありがとうございます。

【細見委員長】 はい、どうぞ。

【柳田課長補佐】 先ほどの珠坪委員からの御質問でございますけれども、100事業場のうち、5mg/Lを超えている事業場については整理ができていないんですけれども、4mg/Lを超えている事業場につきましては39事業場でございます。 

【細見委員長】 事業場数が減少してきているのかはわかりますでしょうか。

【柳田課長補佐】 すみません、そういった形での整理はできておりません。

【細見委員長】 後日で結構ですので、最大値を示す事業場が減っているのか否かについて整理をお願いします。

【柳田課長補佐】そのような観点でもう一度整理したいと思います。

【原委員】 もう一つお伺いしたいんですけれども、電気めっき業の最大値、先ほど4mg/Lを超えているところが39施設あるというようなお話でしたが、これを下水道につながっているものとつながっていないものを分けて集計することはできるんですか。

【柳田課長補佐】 これは分けておりまして、公共用水域に放流しているものが表2の16事業場中6事業場、下水道放流しているものにつきましては84事業場中33事業場でございます。

【原委員】 ありがとうございます。

【細見委員長】 今、藤江委員のほうからありましたように、金属鉱業、あるいは電気めっき業も含めてですけれども、適用期限が5年間と考えると、やはり毎年のフォローアップが非常に重要になるかと思いますので、ぜひ環境省のほうでもフォローアップに力を入れていただいて、できるだけ効率的に一般排水基準達成を目指して取り組んでいただこうというふうにお願いしたいと思います。ほかにございますでしょうか。はい、どうぞ。

【珠坪委員】 細かいところで申し訳ありません、文章の修正のお願いです。4ページ目の3段落目のB事業場の記載について、「今後は、受電要請を行い、中和・攪拌によるpH処理」と書いてありますが、「pH処理」は一般的な言葉ではないので、「中和・攪拌処理によるpHの安定化等」に修正していただければと思います。

【細見委員長】 事務局、よろしいでしょうか。「中和・攪拌処理によるpHの安定化等」に修正をお願いします。

【甲斐主査】 はい、御指摘のとおり修正させていただきます。

【細見委員長】 ありがとうございます。

 そのほかにございますでしょうか。

【西村委員】 金属鉱業の、4ページの一番下になりますが、D事業場について、ここの事業場はかなり難しい状況の中で処理をしなければいけないようで、特に近隣鉱山の浸透水の流入等、浸透水の流入が多いときに、直近5年間で一般排水基準超過は60回測定中2回と、回数的にはわずかで、しかしそれをオーバーしているときは降雨のときでしょうかね。近隣鉱山の浸透水の流入が多いというような非常に特殊な状況のように見受けられます。その何か流量的な問題が非常に大きいかもしれませんが、中和処理の安定化により一般排水基準を目指すというのはなかなか難しいところがあるのではないかというふうには推察させていただきます。つまり、ほかのA、B、C事業場に比べて、D事業場は特殊事情的なところがあるのかなと思うので、フォローアップに関しましても、少しここのところは丁寧にやっていただくのが必要かなというふうに思います。

【細見委員長】 西村委員の御指摘のとおり、D事業場は、自分のところの鉱山排水だけではなく、ため池のようなところがあり、そのため池に対してその近隣からの浸透水が入ってきて排水処理が難しくなるということで、収支をとるように助言する等、努力はしていただくことになっていると思います。複雑な土地の要件みたいなので、この中和処理が本当にちゃんと達成できるのかということです。

【平沢委員】 現状がよくわからないので、定量的によく把握をしてくださいということと、処理方法としては中和処理くらいしかないのかなということで、本当はフォローアップして、例えば浸透水を入れない等、画期的な対策をしたいところです。しかし、それは現状では無理そうですので、その現状をしっかり定量的に把握した上でフォローアップをしていくべきと思います。

【細見委員長】 その他、いかがでしょうか。御意見、あるいは御質問で結構ですが。

【西村委員】 3ページの表4に関連して、ちょっと御質問させていただきますが、「※4」で、「データの集まった94事業場中」というふうに書かれてあるので、多分4事業場分はデータが集まらなかったというような理解をしてよろしいのかと思うんですが、これはどういう事情があったのか教えていただければと思います。

【甲斐主査】 これにつきましては業界団体を通じてデータの提供を会員企業さんにお願いしているところですけれども、西村委員御指摘のとおり、4事業場からはデータの提出について協力が得られなかったというところでございます。

【細見委員長】 一般排水基準超過事業場の4事業場というわけではないですよね。数字が偶然一致しているので。

【柳田課長補佐】 単純に98分の94ということでございます。

【西村委員】 やはりデータがないことにはなかなかそこからの議論ができないので、何とか御協力いただくような形をとる必要があろうかなと思います。

【甲斐主査】 今の点に関連いたしまして、1点だけ補足をさせていただきますと、平成25年度に溶融めっき業界さんにお願いしたところでは、かなり低い回答率でした。その後、これだとなかなか実態がということで再度お願いをさせていただいたところ、そのときに比べると高い回収率が得られたということで、御努力はいただいたのかなと思います。御指摘のとおり、まだ100%には至っておりませんので、引き続き御協力を求めてまいりたいと思っております。

【細見委員長】 当初のヒアリングではかなり低い回収率だったので、それでは排水暫定に向けての努力が足りないのではないかというような御指摘があって、努力された結果、これだけ集まってきたということでございます。

 ほかにございますでしょうか。

 それでは、この工業分野の暫定排水基準見直しに係る検討結果の資料3でございますけれども、誤植等を修正いただくとともに、珠坪委員から指摘のあった4ページの文章を「中和・攪拌処理によるpHの安定化等」に修文させていただくということで、この原案をお認めいただけますでしょうか。 

【大塚委員】 全然大したことじゃなくて恐縮ですが、7ページの5のところで、先ほど細見先生からもお話がありましたけれども、暫定排水基準の適用期限の中間年度にフォローアップを行うということですが、(3)の溶融めっき業の場合はあと1年間の延長だから、これは中間はないということですね。あと、中間年度にフォローアップを行うというのは、他の業種等でもやっていらっしゃるのかというのを教えてください。

【細見委員長】 事務局、どうぞ。

【甲斐主査】 まずカドミウムにつきましては御指摘のとおりでございまして、溶融めっき業については1年間延長という場合には、1年後にまた同じような確認報告ということになりますが、今回2業種、非鉄金属精錬のほうの1次と2次という、こちらの2業種につきまして、来年が適用の期限となりますので、こちらとあわせて溶融めっき業につきましてもフォローアップをする形になるのかなと考えております。

 それから、2つ目の御指摘でありますフォローアップがどのくらい行われているのかということでございますけれども、こちらは必ずしも行われていない場合というのもございます。その反省を踏まえまして、できるだけ早く一般排水基準に移行していただけるようにという観点もございまして、今回このようにしたいというふうに考えているところでございます。

【大塚委員】 ありがとうございます。

【細見委員長】 フォローアップしていくことで、業界の例えばこういう金属鉱業のD事業場では非常に難しい状況だというのを一応理解もできますし、次に設備を増設をしますというような努力も示していただいたりして、非常に効果的というふうに思います。ぜひ環境省を中心にやっていただければというふうに思います。

 この原案について、先ほど申し上げました若干の修文がございますが、それを認めていただいた上で、全体はいかがでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 それでは、お認めいただいたということで、ありがとうございます。

 それでは、次の議題ですが、先ほど議論しましたように、工業分野の暫定排水基準の見直しと、それから工業分野の排水を受け入れるために暫定排水基準の適用を受けるという下水道業に対する基準の見直しについて、お手元の資料4がございます。

 これについて、事務局のほうから御説明をお願いいたします。

【甲斐主査】 それでは、ここまでの御説明の内容と重なる部分もございますが、資料4に沿いまして暫定排水基準の見直し案について御説明させていただきます。

 先ほど御承認をいただきました見直しの方針に沿った見直し案について、こちらの資料4の1ページ目の通り、工業分野につきましては、まず亜鉛については金属鉱業、電気めっき業、2業種について、現行ですと平成23年12月から今年の12月まで、5年間で暫定排水基準値が5mg/Lとなっておりましたけれども、こちらにつきましては、中間年度のフォローアップをするということをしながら、平成33年12月まで延長ということにしたいというふうに考えてございます。それから、カドミウムにつきましては、こちら、溶融めっき業に関しましては、先ほど大塚委員から御指摘いただいたところで御回答させていただいたとおりでございますけれども、1年間ということになりますので、その際に本日の御議論にはありませんでしたけれども、来年度まで適用期限というふうになっている業種がほかに2つございますので、そちらとあわせて再度見直しというふうになるというふうに考えております。最後に、金属鉱業につきましては、こちらは3年間の延長ということで考えてございます。それから、下水道業に関しましては亜鉛についての暫定排水基準の適用を受けておりますけれども、その際、全ての下水道業というわけではございませんでして、ここまで御説明差し上げた金属鉱業または電気めっき業に属する特定事業場からの排水を受け入れている下水道業というところが暫定排水基準の設定の対象となっておりまして、こういった状況でございますので、基本的には下水処理場で何かその排水元をコントロールできるとか、そういった状況にございませんので、排出される側の業種さんと整合する対応が必要かなというふうに考えております。具体的には、亜鉛に関しては、金属鉱業、電気めっき業とも暫定排水基準値としては現状維持ということになりますので、対象となる下水道業のほうにつきましても現状維持ということが必要ではないかと考えてございます。ページを1つおめくりいただきまして、本日の御議論の対象とはしておりませんけれども、カドミウムに関しましては平成26年から3年間の適用期限で設定された暫定排水基準というものがございまして、非鉄金属製錬というのが業種としては2つに分かれてございますが、これらについて来年度に見直しが必要になってきます。

 最後、3ページ目にございますのは、見直し案の暫定排水基準を整理して一覧にしたものでございますが、説明は割愛させていただきます。以上でございます。

【細見委員長】  特にここで言うと、②の下水道業のところですね。金属鉱業、電気めっき業に属する特定事業場から排水を受け入れている下水道に関しては、暫定排水基準を現状のまま維持をするということでございます。

 何か御質問だとか、御意見ございましたら、よろしくお願いいたします。

【原委員】 考え方は理解しているんですけれども、現実にこの下水道業の適用を受けている排水の濃度、亜鉛の濃度はどのぐらいなんでしょうか。

【甲斐主査】 御質問につきましては、事前に国土交通省さんに伺いましたところ、御確認いただいた範囲では、2mg/Lを超えている下水道事業場は確認されていないと伺っております。既に御理解いただいているとは存じますが、下水処理場においては暫定排水基準適用の際に、出てくる排水に含まれる当該規制項目の濃度と量を掛けて全体で割るというようなことをして値を出すというところがございまして、受け入れる特定事業場の新設等の状況の変化があった場合に、対応がすぐにできないケース等が想定されますので、今回につきましては金属鉱業と電気めっき業にまず対応いただくということがないと、引き下げが難しいのではないかなと思っています。

【細見委員長】 山下委員、何か御発言ございますか。

【山下委員】 今、事務局より御説明いただいたとおりだと考えております。基本的に今下水道事業者は、例えば暫定排水基準が認められている特定事業場から排水を受ける分には拒むことができません。亜鉛については通常の下水処理では処理困難物質とされており、そのまま通過することを考えますと、特定事業場に対して暫定排水基準が適用されている業種につきましては、それが接続している下水処理場においても同様の暫定排水基準を適用いただくというのが基本的な考え方と考えております。

【細見委員長】 実際にはそのほかの排水が入ってくるので希釈され、実質的な濃度は2mg/Lよりは低いけれども、下水処理場側では亜鉛は除去することができないからということですね。

【山下委員】 はい。事務局より備考の2について御説明がございましたが、全ての下水処理場がこの暫定排水基準が適用されるわけではございません。接続されているものの中でこの濃度の計算をし、2mg/Lを超える可能性があるような計算結果が出る下水処理場ついてのみ、暫定排水基準が適用されるということになってございます。

【原委員】 全国でどのぐらいあるんですか。

【山下委員】 現状把握している限りは、下水処理場で実際に亜鉛について暫定排水基準を適用しているところはないと聞いております。つまり、この一定の条件に該当して、下水道事業者でその暫定排水基準の設定をしてくれということをお願いしなくてはいけないところはないと聞いております。

 ただし、それはそれぞれ接続されている特定事業場のその運転の状況ですとか、そういったものに左右されますので、この一定の条件に該当する場合は、下水道業においても暫定排水基準を設定できるという形にしておきませんと、下水道事業者が逆に困ってしまうということがございますので、あくまでも必要なときに暫定排水基準を適用してもらうという形になっています。

【細見委員長】 一定の条件ということのために担保しておくという意味で、実際はもっとそれより低い濃度で排水されているということでございます。

 ほかに、この下水道の関連について、いかがでしょうか。

 はい、どうぞ。

【古米委員】 今の一定の条件のところのシグマで計算されるCiというのは、暫定排水基準が適用されているところも含め、そのほかの亜鉛を出している全ての特定事業場に対して計算をする対象になっているということでしょうか。

 特定事業場の中でも、既に本来の排水基準を満足しているところはありますよね。だけど、この記載は金属鉱業、電気めっき業を対象としている。5mg/L以下のところや基準をすでに満足しているところもあって、それを合計して対象の特定事業場として定義し、そこの特定事業場から出てくる流量や平均水質のCiを求め、最終的に処理場の全体平均的な流量で割って、流入下水の亜鉛濃度が2mg/Lを超えるかどうかを検討している。この一定の条件の計算の考え方というのは、私が申し上げた内容なんでしょうか。

【甲斐主査】 おっしゃるとおりです。

【細見委員長】 下水道法上の全ての特定事業場ごとに排出される亜鉛の濃度をCiと考えるのか。多分それでいいのではないかと思うんです。

【山下委員】 単純に計算できる範囲で、全ての量で計算するというのは科学的にも一番妥当なのではないかと思います。

【細見委員長】 よほど偏った排水が入ってこない限りは、2mg/Lを超えることは普通はなかなか考えにくい。しかし、今後どうなるかわからないので、暫定排水基準を維持することは、ある種の担保だろうという意味でよろしいでしょうか。

【甲斐主査】 そのとおりだと考えております。

【細見委員長】下水道業にこの一定の条件というのを確認させていただきましたが、この内容を認めていただけますでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、この案を承認していただいたということでございます。

 全体を通じて何か御意見、ございますでしょうか。あるいは御質問でも結構ですが。

 なければ、今後の予定について事務局から御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【甲斐主査】 本日は御議論いただきまして、ありがとうございました。

 今後の予定につきましては、資料2の3ページ目にて御説明をさせていただいたところでございますけれども、本日の御議論を踏まえ、速やかにパブリックコメントの手続に入りたいと思ってございます。なお、その後、再度、本専門委員会で本件について御議論いただくかどうかというところにつきましては、パブリックコメントでいただく結果を踏まえて、細見委員長と御相談しつつ判断させていただきたいと思っております。その後、最終的な取りまとめ案という形でパブリックコメントを経てまとまりましたら、中央環境審議会の水環境部会で御議論いただいた上で、環境省において必要な省令の改正の手続を進めてまいりたいと考えてございます。以上でございます。

【細見委員長】 どうもありがとうございました。

 それでは今、事務局のほうから御説明がありましたように、本日お認めいただいた原案をパブリックコメントにかけていただいて、その結果によりもう一度この専門委員会を開催するかどうかについては、そのパブリックコメントの御意見等によるというふうにさせていただきたいと思います。それでは、議題2というところで、その他というのが用意してございますけれども、何か事務局のほうでございますでしょうか。

【柳田課長補佐】 1点、補足でございます。先ほど説明がありましたけれども、パブリックコメントをかける前に、本日いただいた御指摘を反映する修正は行った上で、他に事務局で形式的な修正を行った上でパブリックコメントの手続にかけたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

【細見委員長】 よろしゅうございますか。パブリックコメント前に、もう一度事務局のほうで資料の内容を形式的な範囲で点検した上で手続きを進めたいということでございます。よろしいでしょうか。それでは、議事についてはこれで終了したということで、事務局にお返ししたいと思います。よろしくお願いします。

【渡邊課長】 本日は委員の皆様には熱心に御議論いただきまして、誠にありがとうございました。本日の議事の議事録案でございますけれども、後日、事務局で作成の上、お手元にお送りいたします。その際、御確認をお願いできればと思います。御確認いただきました上で、速やかに当省ホームページでの公開を予定してございます。

 本日はお忙しい中、誠にありがとうございました。

午後4時19分 閉会

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