中央環境審議会 水環境部会 排水規制等専門委員会(第18回) 議事録

1.日時

平成26年7月16日(水) 10:00〜12:00

2.場所

中央合同庁舎5号館 22階 第1会議室

3.出席者

(委員)

細見 正明(委員長)、大塚 直、中杉 修身

(臨時委員)

浅見 真理、古米 弘明

(専門委員)

柿沼 潤一、西村 修、平沢 泉、森田昌敏、矢後 正幸、山下 洋正

(環境省)

早水環境担当審議官、大村水環境課長、根木水環境課長補佐、吉村水環境課長補佐、袖野地下水・地盤環境室室長補佐、重森水環境課係長、大河原地下水・地盤環境室係員

4.議題

  1. 水質汚濁防止法に基づく排出水の排出、地下浸透水の浸透等の規制に係る項目の許容限度等の見直しについて(報告案)
  2. 今後の予定
  3. その他

5.配付資料

  • 資料1 中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会委員名簿
  • 資料2 中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会(第17 回)議事録案
  • 資料3 「水質汚濁防止法に基づく排出水の排出、地下浸透水の浸透等の規制に係る項目の許容限度等の見直しについて(報告案)」
  • 資料4 「水質汚濁防止法に基づく排出水の排出、地下浸透水の浸透等の規制に係る項目の許容限度等の見直しについて(報告案)」に対するパブリックコメントの実施結果とその対応について(案)
  • 資料5 検討スケジュール(案)
  • 参考資料1 検討予定物質に関する情報(トリクロロエチレン)

6.議事録

午前10時00分 開会

【大村課長】 皆さんおはようございます。

 定刻でございますので、ただいまから第18回中央環境審議会水環境部会の排水規制等専門委員会を開催させていただきます。

 私、7月から水環境課長をしております大村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日、委員総数11名のうち11名全員にご出席いただけると伺っております。中杉先生が少し遅れておられますけれども、既に定足数を満たしているということで、始めさせていただいております。

 議事に先立ちまして、早水大臣官房審議官よりご挨拶を申し上げます。

【早水審議官】 おはようございます。

 7月8日付けで水・大気環境局担当の審議官を拝命いたしました早水と申します。よろしくお願いいたします。

 私、水環境行政は以前、総量規制あるいは環境基準を担当しておりましたが、かなり久しぶりの復帰となりますので、ぜひいろいろご指導いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 では本日、第18回専門委員会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。

 委員の皆様方におかれましては、この暑い中、またお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。また、日ごろより水環境行政の推進につきまして格別のご指導を賜っておりますことを重ねてお礼申し上げます。

 本日の議題となっておりますカドミウムの排水基準等の見直しにつきましては、平成23年に環境基準が見直されたことを受けまして、昨年8月に環境大臣から中央環境審議会会長に、この排水基準等の見直しについて諮問いたしたところでございますけれども、この委員会でご審議を賜ってまいりまして、本日でヒアリングも含めて6回目の委員会となります。

 前回の委員会において本委員会の報告書(案)をおまとめいただいたわけですけれども、それにつきまして5月30日から1カ月間、パブリックコメントを実施してまいりました。その手続きが終了したということで、本日はその結果についてご報告させていただき、委員会報告の最終的な取りまとめについてご審議を賜りたいと考えております。よろしくお願いいたします。

 また、もしお時間があるようでしたら、実は次回の水環境部会でトリクロロエチレンの排水基準等の見直しの諮問を予定しておりますので、この物質につきまして、事前でありますけれども、若干ご紹介させていただければと考えております。

 本日は委員の皆様の忌憚ないご意見を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

【大村課長】 続きまして、お手元の資料を確認させていただきます。

 議事次第に資料の一覧がございますので、ご確認いただければと思います。

 資料1が委員の名簿でございます。資料2は前回、第17回委員会の議事録案でございます。資料3が報告書案、これはパブリックコメントにかけたものでございます。資料4がパブリックコメントの実施結果とその対応についての案ということで、事務局のほうでまとめさせていただいたものでございます。資料5が検討スケジュール(案)、最後に参考資料1として、トリクロロエチレンに関する情報をまとめたものでございます。

 過不足等があれば事務局にお申しつけいただければと思っております。

 カメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、報道の方はよろしくお願いします。

 それでは、以下の進行につきましては細見委員長にお願いします。どうぞよろしくお願いいたします。

【細見委員長】 委員の皆様におかれましては、本日はご多忙の中ご出席いただきまして、どうもありがとうございます。

 本日は、先ほどありましたように5月30日から6月30日まで実施されましたパブリックコメントの結果を踏まえて、この専門委員会としての報告を取りまとめたいと思います。委員の皆様におかれましては引き続き活発なご議論をお願いしたいと思います。

 本日予定されている議題に入る前に、前回の議事録の確認ですが、お手元に、資料2として議事録案をお配りしております。この資料は各委員にご確認いただいた後、事務局として修正したものでございますので、この場で前回議事録としたいと思いますが、よろしゅうございますか。

(異議なし)

【細見委員長】 それでは、この議事録を前回の議事録とさせていただきますので、事務局におかれましては公開の手続きをよろしくお願いいたします。

 では、本日の議題に移ります。

 議題(1)「水質汚濁防止法に基づく排出水の排出、地下浸透水の浸透等の規制に係る項目の許容限度等の見直しについて(報告案)」に対するパブリックコメントの実施結果とその対応について。

 まず事務局からご説明を願った後、ご議論をお願いしたいと思います。

【吉村課長補佐】 吉村でございます。

 前回、第17回でご審議いただきました報告案につきまして、パブリックコメントをかけましたので、その報告案の概要についてご説明いたします。

 第17回で報告案についてご審議いただき、何点かご指摘をいただきました。その修正をいたしまして、最終的に委員長にご確認いただいてからパブリックコメントにかけさせていただきました。

 本日、資料3としておつけしたものがパブリックコメントにかけたものでございます。

 第17回の委員会から修正した点について、主なものをご説明させていただきますと、3ページの3.暫定排水基準のところで、下から7~8行目辺り、暫定排水基準の適用期間を「その他の業種については3年間」ということで対象業種が明確ではなかったものを、「非鉄金属第1次製錬・精製業及び非鉄金属第2次製錬・精製業(亜鉛に係るものに限る)については3年間とする」と、業種をきっちり明記させていただいております。

 それから4.おわりにの上から5行目ですけれども、暫定排水基準を設定することとした業種について「速やかに一律排水基準に対応することができるようにする必要があり」としておりましたけれども、一律排水基準というのは暫定排水基準、一般排水基準を両方含む言葉ですので、ここは「水質汚濁防止法第3条第1項に基づく排水基準」と修正させていただきました。

 それから、後ろの別紙になりますが、9ページから10ページにかけて、平成24年度の公共用水域のPRTRのデータが既に公表されておりますので、その分をつけ足す形に修正させていただいております。

 それから12ページ、公共用水域地下水の検出状況につきましても、既に平成24年度は公表されておりましたので、表5、表6の一番下の行になりますけれども、追加させていただきまして、平成19年度の分は削除して、直近5年間ということで修正してパブリックコメントにかけさせていただきました。

 検出状況がどうかというご意見がありましたのでご覧いただきますと、表5右から3列目になりますけれども、公共用水域での基準値超過地点数としては、平成23年度は5地点、平成24年度は7地点ということで、それほど変わらない結果になっております。ただし、その右の基準値の10%超過地点数は、平成23年度の58地点から平成24年度の103地点ということで、10%超過地点数としては増えております。

 一方、表6の地下水ですけれども、こちらの基準値超過地点数は平成23年度が2地点、平成24年度はゼロとなってございます。10%超過地点数については8地点から14地点と、こちらは増えているという結果になってございます。

 以上の点、それからその場で先生にご指摘いただいた修正も反映しまして、5月30日からパブリックコメントにかけさせていただきました。その結果につきましては、地下水に係るご意見が主でしたので、袖野のほうからご説明させていただきます。

【袖野室長補佐】 地下水室の袖野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 資料4に、パブリックコメントの実施結果とその対応について掲載させていただいております。

 意見の提出状況でございますが、地方自治体所属の方1名様よりご意見いただいております。

 意見の対象となった箇所でございますが、4.おわりにという一番最後の箇所でございまして、地下浸透基準の今後の課題とさせていただいているところについてのご意見をいただきました。

 そのご意見の概要と対応案でございますが、別紙として添付いたしております。

 ご意見は2点いただいておりまして、1点目は、構造基準等は地下浸透基準を担保するために導入された補完的な制度である、この構造基準等が導入されたために地下浸透基準の妥当性について検証が必要というロジック、これが問題ではないかというご意見。2点目は「地下浸透基準が地下水環境基準の10分の1に設定されている」という前提で議論しているが、これは誤りであるというご意見で、報告案での議論の背景に対するご意見かと認識しております。

 もしかすると少し誤解があるかもしれないなというご意見でございましたので、対応案といたしましては、まず1点目のご意見に対しましては、構造基準の制度が導入されたことだけではございませんので、地下浸透基準のあり方の今後の課題につきましては、こちらの専門委員会でご指摘いただいた点でございますけれども、「地下における有害物質の挙動は物質によって大きく異なる可能性があること、測定分析技術は常に進歩していること等から、今後、従来の地下浸透基準の設定方法の妥当性について検証が必要である」という報告案の記述そのものに下線をつけ加える形で、構造基準の制度が導入されたこと以外の、今後、見直しが必要とした経緯を強調する形でお示ししてはどうかと考えております。

 2点目の、地下水環境基準の10分の1に設定されているのが誤りであるという点につきましては、当然10分の1以外の数値もございまして、それを第14回の専門委員会の資料でもお示ししているところでございますので、この点にも触れつつ、報告案で「実質的には、多くの有害物質について、その分析法の定量下限値を考慮しつつ、地下水環境基準の10分の1に設定されている」と記載しておりますので、ここも10分の1ではないものについても考慮しているという点を強調するために、下線を引いた形でお示ししてはどうかと考えております。

 このため、報告案への対応につきましては、委員会報告は原案のとおりさせていただくことでいかがでしょうか、と事務局としては考えております。

【細見委員長】 パブリックコメントとしては1通、意見としては2つございました。その意見に対する対応は、この別紙にあるとおりということで、専門委員会としてこの見解、この対応でよろしいかどうか、これから議論させていただきたいと思います。

 いかがでしょうか。

 最初のご意見は、観点がちょっと違うのかもしれないので、報告案にあるとおりの文章を採用していこうという、そういう答え方ではどうかという事務局の配慮かなと思いますが、いかがでしょうか。

【中杉委員】 ご指摘の、構造基準等が導入されたために妥当性云々の話ではないというのは、そのとおりだと思うんですね。地下浸透基準というのは排水を注入するという話であって、構造基準というのは事故的な話で、漏れてくるものを積極的に入れるという話ではないので、丸きり違うものを対象にしている。そういう意味では文章的に変える必要はないのかと思いますけれども、このまま読むと「踏まえ」と書いてあるのが、一つの理由として捉えられると少し違うかもしれないので、ご指摘のとおりかなと思います。

 基本的には、構造基準ができたから地下浸透基準を見直しましょうという議論はこの委員会でもしていないので、この文章がちょっと誤解を与えたとしたら、適切に直す必要があるかもしれないなという感じがいたします。

【細見委員長】 「ご提示の経緯を踏まえた上で、」というのがよくないということですか。

【中杉委員】 いえ、3ページの下で「あったことも踏まえ、」と書いてあると、「踏まえ」だから、こういうことも一般情報としてはあるよねということでいいんだと思いますけれども、「あったことから」とは書いていないので、それも一つの周辺情報としてちゃんと踏まえて議論しなければいけないということは、それはそのとおりだろうと思いますけれども、この「ことも踏まえ」を「あったことから」と認識されてしまうと、ちょっと違うかなという感じがして、ご指摘のとおりかなと思いました。

 この文章だったら、そういう解釈であると言えばそれで構わないと思いますけれども、ちょっと気になったので、どうでしょうかということで、あえて修正する必要はないかもしれないなと思いながら申し上げています。

【細見委員長】 報告案の3ページ、4.おわりにの一番最後の行で「踏まえ、」というのが……

【中杉委員】 多分、文章を直す必要はないのかなと思いますけれども、ご意見に対する対応というところで、その「踏まえ」というのはご指摘のような趣旨ではなくて、一般的な情報としてそういうことも変わってきているということを、「だから変えるという話ではなくて、そういうものも背景情報としてちゃんと踏まえて議論しなければいけないということです」というご説明をしたほうがよろしいのかなと思います。資料4をそうすると丁寧になるかなという感じがいたします。

【袖野室長補佐】 わかりました。

 ご指摘を踏まえまして、パブリックコメントの意見の回答案を、こういった背景情報も踏まえた上で議論する必要があるという観点での「踏まえ」だということで、もう少し丁寧に説明する形で修正させていただければと思います。

【細見委員長】 それでよろしいでしょうか。

 そうすると、別紙の最初の2行をもう少し丁寧に書かれるということで、実際の報告案にあるような、この下線部に書いてあること自体はそのままでいくということでよろしいでしょうか。

 その他にご意見ございますでしょうか。

【浅見委員】 2点目のほうですけれども、この文章を本文のほうで改めて見させていただきますと、今設定されているものが、ほとんど全部のものが地下水環境基準の10分の1に設定されていると、これだけ読むと誤解なさる方がいらっしゃるというご指摘なのかなと思いました。

 実質的には定量下限値そのものがなっているものとか、10分の1ではないものがいろいろあるという事実がこの文章でわかるかどうかというご指摘なのかなと思いますので、もし正確にするなら「設定されているものが多い」とか、そういったことになるのかもしれないなと思いました。

 この「多くの有害物質について、」が「その分析法の定量下限値を考慮しつつ、」だけにくっついていて「、」で切れてしまって、「地下水環境基準の1/10に設定されている。」だけを読んだ方がいらっしゃるということなのかなと思うので、日本語上、「、」の位置の誤解かなと思うんですけれども。そう言われて改めて見ると、そう思われた方もいらっしゃるのかなと思うので。それはいいよということであれば、いいのかなと思うんですが。

【細見委員長】 その前の文章に「全ての項目が地下水環境基準の1/10に設定されている状況で無いことは認識しており、」という、気持ちはわかるんだけれども、この下線部だけを読んでしまうと最後の「1/10に設定されている」につながって見られかねないということでしょうか。

【中杉委員】 「、」のつけ方を考えても、「多くの有害物質について」の後の「、」がなければ、それは「その分析法の定量下限値を考慮しつつ、」が多くの物質についてであると誤解されるだろうけれども、こういう文章であれば特段問題ないと思います。

【細見委員長】 この「、」を除くということですか。

【中杉委員】 いや、この「、」がついていれば問題ないだろうと。

【袖野室長補佐】 それでは、浅見委員のご指摘を踏まえまして、例えば順番を引っくり返して「実質的には、その分析法の定量下限値を考慮しつつ、多くの有害物質について地下水環境基準の1/10に設定されている。」ではいかがでしょうか。

【細見委員長】 どうでしょうか。

【浅見委員】 そのほうがわかりやすいのではないかなと。「その」か「それらの」か、その辺は考えていただいてもいいかもしれませんけれども。「その分析法」が多くの物質の定量下限値を受けてだと思うので、細かいことで申し訳ありません。

【細見委員長】 では、もう一度言っていただければ。

【浅見委員】 「それらの分析法の定量下限値を考慮しつつ、多くの物質について地下水環境基準の1/10に設定されている」という感じのほうがいいのかなと思いますが、すみません、わかりませんか。

【大塚委員】 文章の問題になっているので。

 事務局にお任せしたほうがいいかもしれませんが、分析法の前は何もつけずに、「分析法の定量下限値」と書けばいいのではないかと思います。

【袖野室長補佐】 それでは確認させていただきますが、「実質的には、分析法の定量下限値を考慮しつつ、多くの有害物質について地下水環境基準の1/10に設定されている」という形で修正させていただきたいと思います。ありがとうございます。

【細見委員長】 このことについてはこの場でも随分議論しましたので。ただ、最後の文章の、このご意見をいただいた方にもできるだけ誤解のないようにという意味で、我々も、修正させていただくということで対応させていただきたいと思います。

 他にございますか。

【袖野室長補佐】 念のための確認でございますが、報告案とこちらの別紙のほうも当然修正させていただいて、回答させていただきたいと思います。

【細見委員長】 2番目のほうですね。

【袖野室長補佐】 はい。

【細見委員長】 特にご意見がなければ、ただいまいただきましたご意見と、2番目の意見に関しましては報告案を修正することと、この対応についても、先ほど文章を変えていただきましたけれども、そのようにしていただきたいと思います。

【森田委員】 すみません、ちょっと。

 この種の文章はもともと少し複雑に書かれていて、単純化することによってちょっと意味が違うケースもあるんですね。そういう意味で、もともとの文章はいろいろな意味で練られて書かれていたんだけれども、単純化するのであればもっとシンプルにして、例えば、この「本報告案では、「実質的には、多くの有害物質について、その分析法の定量下限値を考慮しつつ、……」となっているんですが、実はここには「実質的には」という言葉と「多くの有害物質について」地下水環境基準の1/10に設定されているというのがつながっていて、その中に「分析法の定量下限値を考慮しつつ、」というのを入れて、すごく複雑な表現にしてあったんですね。

 もしこれを単純化するとしたら、「実質的には、」とか「その分析法の定量下限値を考慮しつつ」というこの文章はもっと前に来て、本当はこれを抜かして考えると「実質的には、多くの有害物質について地下水環境基準の1/10に設定されている」というのがメインストリームの文章としてあって、そこにこれが入ったためにやや複雑になっているという構造なんですね。

 したがって、もし直すとしたら「その分析法の定量下限値を考慮しつつ、」を一番上に上げて、実質的には、多くの有害物質について地下水環境基準の1/10に設定されている」という文章が多分、本来の意味からは一番正しいかなと。「実質的には、」を入れた後「その分析法の定量下限値を考慮しつつ、」というのは、ここに「実質的には」がかかってしまっているのはあまり美しくはないかなと。

 そういう意味では、もとの文章のまま触らないほうがまだいいというところもある。

【細見委員長】 森田先生のご意見は、もし明確にしようとするなら「分析法の定量下限値を考慮しつつ、実質的には多くの有害物質について、地下水環境基準の1/10に設定されている」こういう並びで「実質的には、」を後に入れたほうがいいと。どうでしょうか。

【袖野室長補佐】 では、そのようにさせていただきたいと思います。

 もう一度、確認のために読ませていただきますが「分析法の定量下限値を考慮しつつ、実質的には、多くの有害物質について地下水環境基準の1/10に設定されている」という形での修正ということでよろしいでしょうか。

【細見委員長】 いいですか。

【森田委員】 修正しないというのもありますけれども。

【細見委員長】 提案者の浅見委員、どうでしょうか。

【浅見委員】 最後の事務局のご提案でいいかなと思います。ご指摘もいただいたところですので、誤解を少なくという意味で。

【細見委員長】 それでは、特にご意見がなければ、最後に提案されましたように「実質的には、」を「多くの有害物質について、」の前に入れるという形で。

 ご意見の趣旨は、恐らく「1/10に設定されている」ということを、我々に対する注意かなと思いますので、浅見委員と森田委員のご意見をまとめた形での最後の修文にさせていただければと思います。

 もう一回、確認していただけますか。

【袖野室長補佐】 「分析法の定量下限値を考慮しつつ、実質的には、多くの有害物質について地下水環境基準の1/10に設定されている」こういう修正でよろしいでしょうか。

【細見委員長】 ありがとうございます。

 したがいまして、資料3の報告案も今の文章にさせていただくということで修正したいと思いますが、よろしいでしょうか。

【中杉委員】 細かいところですけれども、PRTRとか環境測定データはデータの更新をしていて、図3のマテリアルフロー、JOGMECの値は前のままですよね。これも一番新しいものに直っているんですか。

【吉村課長補佐】 11ページのマテリアルフローのデータは、製造・輸入量、輸出量のデータが平成22年度のものしかなくて、それに合わせる形で他の……

【中杉委員】 これが一番新しいと解釈していいんですね。

【吉村課長補佐】 そうです。

【中杉委員】 それならば結構です。これだけが古いままになっているのかなと思ったもので、他は直していてここだけ直さないのはちょっと確認していただければと思ったんですが、確認していただいているなら結構です。

【吉村課長補佐】 はい、確認しております。

【細見委員長】 中杉委員のご質問の趣旨は、12ページで今回、平成24年度の最新のデータを入れたのと同じ意味で、11ページは最新のものになっているかということで、それに対しては確認済みだということです。11ページの図3のマテリアルフローも最新バージョンであるということで、この報告案はこのとおりにさせていただければと思います。

 他にご意見がなければ、先ほどいただきました意見を報告案に反映し、最後、確認は私のほうでさせていただいて、それを本専門委員会の報告とさせていただきたいと思いますが、それでよろしゅうございますか。

(異議なし)

【細見委員長】 ありがとうございます。

 それでは、議題(2)今後の予定でございますが、事務局からご説明をお願いいたします。

【吉村課長補佐】 ご説明いたします。

 資料5、1枚物の紙をご覧ください。

 検討スケジュール案の下から4段目が本日、第18回の専門委員会となりまして、ここで委員会の報告とりまとめ、後ほど委員長にご確認いただきまして、委員会報告とりまとめとさせていただきます。

 あと9月、中央環境審議会水環境部会が開催される予定でございまして、そこで委員長から、本日のとりまとめについて水環境部会にご報告をいただきたいと思っております。その水環境部会においてご報告内容についてご審議をいただいて、水環境部会から中央環境審議会への報告として取りまとめていただく予定でございます。

 下から2段目、答申をいただきました後は省令の改正に進んでいくわけですが、今のところ、10月の下旬から11月頭ぐらいを予定しております。

 施行につきましては、今回は基準を厳しくするということで、従来からも厳しくするときには周知期間を1カ月ほどとっておりますので、施行は公布の1カ月後を予定しております。こちらの省令の名前につきましては、まだ案の段階ですので確定したものではございません。

【細見委員長】 カドミウムの排水基準等の見直しにつきましては、本専門委員会報告として最終とりまとめを行いましたものを、9月11日に予定されております水環境部会へ私から報告させていただきたいと思います。

 あとは、先ほど言われましたように、省令の公布と施行という手続きが予定されております。

 それでは、これは特にご意見ないと思いますので、議題(3)その他に移ります。

 事務局からご説明をお願いします。

【吉村課長補佐】 それでは、参考資料1に基づきましてご説明させていただきます。

 検討予定物質に関する情報(トリクロロエチレン)でございます。

 トリクロロエチレンにつきましては、平成22年に新たな毒性評価値が食品安全委員会から示されまして、平成23年4月に水道水の水質基準が改定されております。それを受けまして、今年2月には中央環境審議会水環境部会の第17回環境基準健康項目専門委員会において、環境基準を0.03mg/Lから0.01mg/Lに改定するという内容の報告のとりまとめがなされております。これにつきましてはまだ審議会の答申はいただいていないのですけれども、これを受けまして、排水基準のほうも順次見直していきたいと考えておりますので、本日は少しフライング気味にはなるのですけれども、関連の情報をご説明したいと思います。

 まず、トリクロロエチレンの物性について、1ページの表にまとめてございます。

 ご存じかと思いますけれども、一応おさらいという意味でご説明させていただきますと、物理的な性状としましては、無色の液体で水より重いという特徴があります。臭気があり、不燃性であり、揮発性の物質でございます。

 下の各物性値の欄に水溶解度とありますが、1リットル当たり1.28gということで、水には溶けにくい性質を持っております。

 その下、分解性ですけれども、好気的な条件下では分解はしにくい、難分解となっています。また、嫌気的な条件下におきましては分解されるけれども、分解速度は遅いという報告がございます。

 一番下の環境中での挙動ですけれども、上から4行目、環境水中に排出された場合、容易には生分解されず、主に大気への揮散により水中から除去されると推定されております。

 それから下から2行目、土壌に排出された場合、水より重く、粘性が低いため、地下深く浸透し地質を広域にわたって汚染するという特徴がございます。

 2ページに移っていただきまして1行目、土壌・地下水中の嫌気条件下での還元脱塩反応により、テトラクロロエチレンからのトリクロロエチレン生成、あるいはトリクロロエチレンから図にありますように1,2-ジクロロエチレンあるいは1,1-ジクロロエチレン、それからその先の塩化ビニルモノマー、エチレン等への分解といった過程がございます。

 図の下、(2)人の健康影響につきましては、トリクロロエチレン暴露により神経、肝臓、腎臓に対する有害影響が引き起こされるという報告がございます。

 Ⅱ.用途、排出量等でございます。

 (1)主な用途としましては、従来、医療のドライクリーニング用、金属機械部品の脱脂洗浄剤、医薬品、香料、ゴム、塗料、樹脂等の溶剤として使用されてきました。現在は、3ページの表1にありますように、主には代替フロンガスの合成原料、それから機械部品や電子部品の脱脂洗浄剤として多く使用されております。工業用溶剤としましては油脂、樹脂、ゴムを溶解したり、あるいは染料や塗料を製造するときの溶剤などに使用されております。また、わずかではありますけれども、試薬として用いられることもございます。

 3ページの(2)製造・輸入量ですけれども、生産量、輸出量は減少傾向にあります。こちらは平成22年までのデータが最新ですけれども、平成22年時点で減少傾向にあるというデータが出ております。

 表2を図示したものが図1でございます。

 4ページの(3)公共用水域等への排出量等ですけれども、こちらはPRTRのデータで整理しております。PRTR制度による届出排出量では、平成24年度、表3の一番下の行になりますけれども、公共用水域への排出量が年間2,764kg、約2.8tであるのに対しまして、大気への排出量は年間3,078tと桁が違っておりまして、大気への排出量が多くなっております。

 5ページの表4で公共用水域への排出につきまして業種別に見ていきますと、下水道業が2,229kgと一番多いのですが、こちらを除いて考えますと、その次にはパルプ・紙・紙加工品製造業が172kgで最も多く、その次に化学工業 115kg、あとは一般廃棄物処理業、産業廃棄物処分業、それから表の真ん中辺り、非鉄金属製造業と金属製品製造業でそれぞれ数十kgの排出がございます。

 4ページの図2にPRTRのデータに基づいて経年変化をお示ししておりますが、ほぼ横ばいという状況になっております。平成24年度で少し上がっておりますけれども、こちらは下水道業が平成23年度が1,848kgだったものが平成24年度は2,229kgと、ここで400kgほど増えておりますので、そういったことも影響して、最後の年だけ少し上がっているように見えますけれども、近年は概ね横ばいといった状況になってございます。

 今、申し上げたようなデータを、6ページの図3にマテリアルフローとして整理させていただいております。

 公共用水域に出るのは、一番右側に細い矢印が3本並んでいる真ん中のところで、2t。単位は「t」になっております。PRTRのデータでは平成22年度は2,056kgになっておりますので、年間2tになります。こちらは先ほどもご指摘ありましたけれども、注1.に書いてありますように、化学工業統計年報、貿易統計が平成22年度までしか入手できておりませんので、それに合わせた形で整理させていただいております。

 Ⅲ.公共用水域及び地下水における検出状況です。

 公共用水域等における水質測定計画に基づく測定結果によりますと、公共用水域につきまして、まだ案ですけれども、基準値0.01mg/Lの超過事例は3例ございまして、こちらは7ページの表5に整理しておりますけれども、平成15年度、16年度、24年度にそれぞれ1地点ずつ超過しております。

 地下水につきましては表6ですけれども、こちらは毎年度ございまして、平成15年度から24年度までの10年間で延べ176地点が超過している状況でございます。

 注で書いておりますけれども、地下水のデータソースは、概況調査を対象としたものということで整理しております。

 8ページ、Ⅳ.排水中からの除去技術ですが、こちらは「公害防止の技術と法規」の2014年版から抜粋させていただいております。除去技術としては主に4つ挙げられておりまして、まず、揮散法。有機塩素系化合物は一般には難溶で低沸点のため、曝気すれば揮散して排水から分離できるということで、汚染地下水の処理にも適用されております。揮散させた有機塩素系化合物がそのままだと大気に排出されるため、別途排ガス処理、吸着法だとか酸化分解法などが必要となっております。

 2つ目、活性炭吸着法です。こちらは排水から有機塩素系化合物をごく微量まで除去できる方法として有効ですけれども、排水中に共存する他の有機化合物によっても吸着量が低下するため、活性炭交換時期の見極めが重要となってきます。

 3点目、酸化分解法。有機塩素系化合物は、適切な酸化条件下では二酸化炭素と塩化物イオンに分解されます。過マンガン酸塩溶液中で分解されることが確認されており、二酸化チタンなどの触媒を用いる方法もございます。

 4点目、生物分解法です。一部の細菌には有機塩素系化合物の分解能力を持つものがございますけれども、3行目に書いてありますように、通常の活性汚泥処理法の生物反応槽中では他のフロック形成菌が優勢で、メタン資化細菌などは共生しにくい環境であるため、微生物による有機塩素系化合物の分解は起こりにくいと考えられております。

 Ⅴ.排水における検出状況でございます。

 こちらは都道府県の立入検査件数、トリクロロエチレンの検出状況を整理したものでございまして、平成22年度に自治体が行った事業所への立入検査結果を整理したものでございます。

 調査件数全体としては2,737件でして、排水中からトリクロロエチレンが検出されたのは176件、6.4%でございました。

 その検出状況につきまして、9ページの表8、10ページの図4で業種別に整理しております。トリクロロエチレンの排出状況は、濃度分布ですけれども、「排水量の大小に関わらず、概ね0.1mg/L以下に集中している」と文章では書いております。こちらは10ページの図4をご覧いただきたいと思います。

 こちら少しわかりにくいのでご説明させていただきますと、上の軸が立ち入りした事業所の件数になっております。これは棒グラフの件数で見ていただければと思います。業種別に整理しておりまして、下の軸は立ち入りの結果、検出されたときの濃度になっております。検出されたところだけの平均値をとったものが○になります。その○の数字は、下の軸で濃度を見ていただければと思います。

 先ほど文章で紹介しましたけれども、検出された場合には、ほとんど0.1mg/L以下のところに集中しているということで、○の位置をご確認いただきますと、0.1を超えているのは電子部品・デバイス・電子回路製造業と学校教育、印刷・同関連業の3業種だけで、それ以外については0.1以下になっている状況でございます。

 トリクロロエチレンの検出が見られた176件、検出されたのは176件ですけれども、そのうち現行の排水基準の0.3mg/Lを超過しているのは2件です。この2業種がどこかというと、9ページに戻っていただきまして表8で整理しております。濃度ランク別に件数をカウントしておりますけれども、「0.3超過」と書いてある列を見ていただきますと、真ん中少し上に2452の 金属プレス製品製造業、こちらで1件、それから下の方で2899、その他の電子部品・デバイス・電子回路製造業の1件、この2件が現在の排水基準0.3を超過しているということでございます。

 仮に新しい排水基準が環境基準値である0.01の10倍となった場合の超過件数は、「0.1超過」の欄を見ていただくと17件になっておりますので、この17件と2件を合わせて、平成22年の状況では19件が排水基準オーバーになるという状況でございます。そのときに一番オーバーの事例が多かったのは電気めっき業で、8件となっております。19件というのは、全体2,737件の0.69%になります。

 11ページに移っていただきまして、トリクロロエチレンに係る上乗せ排水基準の設定状況を自治体アンケートで調べております。

 上乗せ排水基準につきましては、表9にある3つの自治体、大阪府、熊本県、福島県で設定されておりまして、いずれも0.03mg/Lということで、現在の環境基準値と同じ値になってございます。ただし、福島県につきましては、適用している水域は今のところないということでございます。

 表10は、上乗せ排水基準と一律排水基準の超過状況。先ほど現行2件超過していると申し上げましたけれども、アンケートの結果から、上乗せ排水基準の超過については2件あることがわかっております。

 12ページ、検定方法について、1,2番目に環境基準、3番目に排水基準、4番目に特定地下浸透水における有害物質の検出、5番目に浄化基準の検定方法について、別個に規定されておりますので、それぞれお示ししております。

 排水基準の3つ目、5.3.2のところ、FIDの検出器を用いたパージ・トラップ-ガスクロマトグラフ法が他と違っておりますが、それ以外はすべて共通の分析方法になっております。

 簡単ではございますけれども、私からの説明は以上でございます。

【細見委員長】 環境基準の見直しが行われておりますトリクロロエチレンについて、参考資料1のご説明をいただきました。今後、本専門委員会においてもトリクロロエチレンについて審議を予定しておりますというお知らせと、情報の提供でございます。

 この参考資料1にあります情報以外で今後、議論していく際に必要と思われる情報があれば、ご指摘いただければと思いますけれども、いかがでしょうか。

【中杉委員】 トリクロロエチレンは食品安全委員会、その前はWHOで基準値の見直し、有害性の評価ということで、どんどん評価が変わっている状況にあって、今、IARCで発がんランクが1になりましたので、ここで「発症リスクが上昇することが示唆されている」というのは、示唆ではない段階に入ってきているということが1つ。

 もう一つは、水だけではなくて大気のほうも少し、吸入の職業暴露では新しい情報が出てきているところがあるので、水質環境基準はもう決まってしまっているけれども、排水基準を考えるときに、少し考慮しなければいけない。処理方法で曝気をしてやるということになると排気の話になって、今は大気の値はああいう状態ですけれども、それが厳しくなる可能性がないわけではない。

 そのような情報を少し、このヒト健康というのは産総研の詳細リスク評価ですから2008年なので、もう大分古くなっていると考えたほうがいいと思います。これは集めるのはなかなか大変ですけれども、少なくともIARCの発がんランクの評価書が新しく出ているはずですので、それは少し情報を整理しておいていただいたほうがよろしいのかなと思います。

 それから質問なんですけれども、下水道は多分、例によって出し方が、不検出のデータをどう扱うかというところで大分変わってきてしまって、こんな多くなっているんだろうと思いますが、ちょっとわからないのは、パルプ・紙・紙加工品製造業が2番目に排出量が高いというのがなかなか理解できないんですね。大気が全くなくて水だけで、パルプ・紙・紙加工品でなぜなのか、どういうところからなのか個別に確認していただいたほうがよろしいのかなと。これだと多分、この業種は対象にしなければいけない、ここはどういう状況なんだという話になってくると思うので、PRTRデータの確認と、立入検査等のときにはどうだったのかといったところを少し見ていただく必要があるのかなと思います。

 もう一つ気になったのは、9ページの表を見ると、クリーニング業でトリクロロエチレンが0.1を超えるところが出てきている。クリーニングは普通トリクロロエチレンは使わずテトラクロロエチレンを使うので、なぜトリクロロエチレンが超えているのかなと。これは多分、不純物として入っているとは考えにくいと思うんですが、使用段階で1つ塩素がとれてしまったものが出てきているのかもしれないなという感じがいたします。そこら辺のところを少し考えていかなければいけないのかなと。

 この業種もなぜ高かったのかを少し、超えているところについては情報の聞き取りをしてもらったほうが議論する上でよろしいのかなという感じがいたしますので、よろしくお願いいたします。

 処理方法は、基本的には実質的に使えるのは揮散と活性炭吸着ぐらいだろうと思うんですよね、排水については。生物分解はまず無理だろうし、酸化分解も、非常に高濃度であれば別だけれども通常の排水の処理にはほとんど使えないだろうということで、そこら辺のところももう少し、実質的にトリクロロエチレンについて何が使われているか、どのようにやられているかも調べていただく必要があるのかなと思います。

【細見委員長】 いろいろとご指摘ありがとうございました。

 特にIARCのデータは、環境基準を議論されるときにそのデータは使われていたんですかね。ランク1になったという。

【中杉委員】 つい最近なので、水道のところでやられるときもランク1のところは把握しておられないのではないか。そのように評価したということは把握しておられない。多分、有害性の中ではそのもとになったものが入っているのかもしれないと思いますけれども、今大気のほうで少し懸念しているのは、水とはまた違った有害性ということで、議論しなければいけないかどうかを検討しようと考えているところです。

 そういう意味では、非常に新しい情報が出てきている。

【細見委員長】 そうですね。経口か呼吸かといったことはあるんですかね。

【中杉委員】 もちろんあるけれども、発がん等の場合だと、部位によりますけれども、体内に入ってからという形で考えたほうがいいのかもしれませんね。そこら辺のところも見極めないといけない。

【森田委員】 トリクロロエチレンは水の規制の行政と大気の規制の行政が根本的に違っていて、大気のほうは従前から職業暴露というか、職業的に暴露する人の健康にどういう影響が出るかをベースにやってこられた。したがって、トリクロロエチレンはヒトへの発がん性のある物質としては扱わないという形で基準値を決められてきたんですね。

 一方、WHOは、水道のほうは発がん物質としての扱いでやられてきたので、同じ環境行政の中でも今まで随分と違う毒性のベースで議論してきた。それは、こういった決め方のディテールのところでなかなか統合するのは難しいというのが一般的にはあるんだろうと思うんですが、それは本当はどこかで統合していただいたほうがいい。

 第2は、ヒトへの発がん性ありと判断されたからといって、基準値がそれに連動した形で動くわけでもない。例えば、その代表がダイオキシンですが、ダイオキシンはクラス1です。したがって、ヒトに対する発がん性はあるということでやっていますが、実際はダイオキシンのリスクについては発がん性を考慮しないで、別の尺度で評価して基準値ができ上がっているというのもありますので、実は問題は相当複雑ではあるんです。複雑ではあるんですが、世界全体がどう動いているかということを踏まえて考えなければいけないということが1つあります。

 もう一つ、例えば排水基準を0.3から0.1に切り上げたときに、このぐらいの非常に薄い濃度の水処理には一体何が適当かという話になってくると、多分、活性炭吸着は苦手なんだろうと思うんです。だから、この非常に薄い領域はある程度エアレーションに頼るか何か、オゾンを吹き込んでというのはあまり得意ではないと思うんですが、そういう意味では選択肢はそんなに広くなくて、一番安い除去方法を考えなければいけない。

 それから、ここの表現の中では大気中に出してはいけないような書き方がしてあります。水の処理法としてはですね。それはイエス・アンド・ノーで、「イエス」というのは比較的濃い濃度で含まれている場合は、外へ出してしまって外気に相当負荷がかかってくるのはよくないという話になります。しかし一方で、非常に低濃度の処理をするときは、大気へ出すものが実質的にはそれほど大きな負荷を与えない可能性があるので、そういう選択肢は十分あるかなという感じがしますので、ある程度柔軟性を持って書いておいたほうがやりやすいかなという感じがします。

【中杉委員】 森田委員のおっしゃるとおりなんですけれども、発がん性と言ったときに、要するにダイオキシンのように閾値があるかないか。同じ発がんでも閾値があるかないかで決まってくるので、閾値がないという判断になるとドドッと下がってくることになるわけです。

 大気のほうも、従前は職業暴露のデータを使っていて、そこでは発がんへの影響は、確定的な疫学調査がなかった。ですけれども、どうもそれがありそうだと。IARCの1も、私、詳しく見ていませんが、多分職業暴露のほうから1という判断をしている。そうすると、今度は大気の今の指針値が厳しくなる可能性がある。そうなると揮散の方法が現実的な方法だろうと私も思いますけれども、そのときに「排ガスより」というのがどのぐらいのレベルになってどうだという議論が出てくるだろうと思いますので。

 多分、大気のほうでそういう議論を始めて「こうしましょう」というのは少し先になるだろう。時間がかかると思います、これから議論をしなければいけないので。ただ、全く無関係には過ごせない状況になるのではないかということで、そこら辺も少し見ていかなければいけないのではないかという意味で申し上げました。

 現状の大気の基準でいくと、曝気をやって排ガスを放出しても、地下水汚染の浄化等でも実質的に敷地境界では基準値を上回ることはないということですが、実際にそれが下がってくるとそういう状況にいかないので、従前とはちょっと状況が違ってきたということで申し上げています。

【細見委員長】 本日は参考資料として、恐らく次回以降議論することになると思われるトリクロロエチレンについて、もちろん従来から環境基準項目に上がっていたわけで、基準が0.03から0.01となってきているので、それに対応して排水基準を議論するときに、やはり大気のことも少し念頭に置きながら考えておかないといけないのではないかというお二人の先生のご意見と、それから、9ページの0.1を超えている業種、これはやはり一つのターゲットというか、考慮すべき点だろうと思いますので、この辺の情報をもうちょっと具体的に調べておいていただければと思います。

 大学も1つ挙がっておりますので、我々も心してやらないと。

【矢後委員】 今の9ページの電気めっき業の濃度0.3以下というところ、かなり件数が多くなっているんですけれども、他の業種から比べると、電気めっき業の数が突出しているように見えます。これは確実に使っているからこういう数値が出ているんだろうと思いますが、やはりこれは抜本的に、改正になるとこの辺がかなり厳しい業種の中に入ってくると思います。

 大気も含めてこのPRTRの数値を見ていると、やはり使用量とかなり相関性があると見てよろしいんでしょうか。やはりこの業種に関してはかなり考慮しなくてはいけない、対策しなくてはいけないと思います。

【細見委員長】 大気への排出量と、多分実際にたくさん使用していると思われるので、排水に対してもそういうところは注意すべきだというご意見だと思います。PRTRのデータについても排出水の濃度のデータについても、次回以降、多いところ、あるいは超えているところについて少し情報を調べていただければと思います。よろしくお願いいたします。

【浅見委員】 今、ご指摘があった9ページで、ここでおっしゃっている電気めっき業と5ページの電気業は近いように見えるんですが、分類が違うのか、それとも電気業─電気業というのは発電等のほうかなとも思うんですけれども……。そうしたら別のところに入っているんですかね。

 すみません、この区分けと違うところ、3000の電気機械器具製造業なのかもしれませんが、ここの一致がどうなのかということ。

 それから、水域に出ているものをどうやって測って、どうやって算出していらっしゃるのかがちょっとわからなくて、ひょっとしてゼロというところは「うちでは使っていない」と思って「入っていない」とか、ここの算出が甘いことが非常に多い印象がありますので、このデータをそのまま鵜呑みにしていいかどうかも含めて考えていかないといけないのかなと思います。

 下水道業は、前からもご指摘ありますけれども自然と数値が大きくなってしまって、図2など見るとほぼこれだけに出ているような、この数値しか反映されていないような感じがして、下水道の普及率が上がっていくとPRTR上どんどん上がってしまうというちょっと変な現象になるのかなと思うので、下水道を除くとか、何かもう少し簡単なものも併記して比べていったほうがいいのかなと思います。

 それから、すみません、ちょっと細かいところで10ページの一番上が水道業になっているんですけれども、これは下水道も含む水道業でしょうか。

【細見委員長】 どうでしょう。10ページの一番上の「水道業」というのは、下水道業……

【吉村課長補佐】 確認して次回お答えします。

【早水審議官】 すみません、私から。

 9ページの表を見ますと、このPRTRの排水規制のところが、まずコード番号が産業分類の番号とちょっとずれているところがあるようですので、9ページの産業分類の番号と5ページの業種コードはちょっとずれているという前提で申し上げると、5ページの電気業は発電のところになりまして、5ページの2800の金属製品製造業が9ページで言う24番の金属製品製造業に当たって、電気めっきなどを含むことになっているという整理かと思います。

 それで下を見ますと、36番のところに水道業がありまして─そうか、これは維持管理業だからちょっと違うんですね。ただ、これは下水道も入っているのではないかと思われますが、そこは調べる必要があるかと思います。

【細見委員長】 ここはちょっと調べさせていただきます。

【浅見委員】 ありがとうございます。よろしくお願いします。

 あと、最後に排水中の除去技術というのがあって、ここに今後いろいろなものを入れていくことになるのかなと思いますが、ジオキサンのときもそうだったんですけれども、もう水に入って薄くなってしまったものを取るという技術だけではなくて、なるべく回収を高めるとか、出る前のところで集めることをなるべく推進するというのは全体的にも必要なことではないかと思いますので、そういう面にもできるだけ注目していただければと思います。

【細見委員長】 たしかジオキサンのときもそうでしたので、工程の中で、できるだけ発生源に戻って考えるというのが、従来の単にエンド・オブ・パイプのところでコントロールするだけではなくて、もとのところまで議論できるように、特にヒアリング等のときにはそういう議論を常にしておりますし、それから平沢委員がやっておられる経産省のほうの排水処理技術についても、暫定について、個々の業種についてはもうギリギリ発生源にまで遡って議論して、大体その技術が、単に排水処理だけではなくてそういうところも考慮して多分議論しておりますので、それは大事な点だと思いますので、単に排水処理技術だけではないところを我々も考えていきたいと思います。

【中杉委員】 今のお話で、そこまで入るんだろうと思いますけれども、基本的には一番もとのトリクロロエチレンをどういう用途で使っているか、代替がどうなのか。トリクロロエチレンを洗浄用途で使っているものは代替が幾つもありますので、そういうところまで遡って議論をしなければいけないかもしれないという感じがいたします。

【細見委員長】 トリクロロエチレンについてはかなり議論が進んでしまった点もありますが、でも、非常に多くの業種で関与している物質ですし、地下水にとってもいろいろ問題のある物質ですので、この専門委員会の重要なマターだと思います。

 事務局におかれましては今、いただいた宿題を次回以降、集めていただくなり整理をお願いしたいと思います。

 最後にちょっと、浅見委員が言われたPRTRの計算の仕方をもう一回、特にパルプ等で本当にあり得るのかどうか、数値だけではなくて、どのようにして5ページのこういうものを計算されたのかというところまで調べていただければと思います。

 それでは、トリクロロエチレンにつきましては次回以降とさせていただいて、本日はカドミウムの報告案をとりまとめさせていただきました。どうもありがとうございます。

 事務局から何かございましたらお願いします。

【吉村課長補佐】 本日の議事録につきましては、また後日メールで送らせていただきますので、お忙しいところ申し訳ございませんけれども、ご確認をよろしくお願いいたします。

【大村課長】 それでは、第18回目の専門委員会の締め括りに当たりまして、私から一言お礼を申し上げたいと思います。

 委員の皆様におかれましてはカドミウムの排水基準等見直しに関しまして、昨年11月から本日を含めて6回にわたり非常に熱心にご審議を賜りまして、本日、報告のとりまとめに至りましたことについて、改めましてお礼を申し上げたいと思います。本当にどうもありがとうございました。

 本日とりまとめられました専門委員会の報告につきましては、議事の中でも話がありましたけれども、次回の水環境部会は9月11日を予定しておりますので、細見委員長からご報告をいただき、水環境部会、さらには中央環境審議会というステップを踏みまして、10月下旬ごろを目途に省令の改正、11月には施行といった予定をしているところでございます。大変進みまして、ありがたいと思っております。

 また、議事の中でもございましたけれども、本専門委員会におかれましては引き続きトリクロロエチレンの排水基準の見直しについてご審議をいただく予定でございます。本日いろいろ貴重なご示唆をいただきましたので、事務局のほうでまた資料の精査等いたしまして臨んでまいりたいと思います。

 具体的な日程につきましては、改めてまたご連絡を差し上げたいと思っております。

 委員の皆様方におかれましては今後も格別のご指導を賜りますようお願い申し上げまして、御礼の言葉とさせていただきます。

 熱心なご審議、ご協力、誠にどうもありがとうございました。

【細見委員長】 それでは、これで本日の議事を終了します。

 どうもありがとうございました。

午前11時18分 閉会

ページ先頭へ