中央環境審議会水環境部会 総量削減専門委員会(第1回) 議事録

日時

平成21年5月26日

場所

環境省水・大気環境局

1.開会

2.議題

(1) 第7次水質総量削減の在り方に関する諮問について
(平成21年2月26日付け諮問第256号)
(2) 水質総量削減の実施状況等について
(3) その他

3.閉会

配付資料一覧

資料1  総量削減専門委員会委員名簿
資料2  第7次水質総量削減の在り方について(諮問・付議)
資料3  総量削減専門委員会における検討の進め方について(案)
資料4  水質総量削減制度の概要
資料5  汚濁負荷量の状況
資料6  水質濃度の現状及び推移
資料7  環境基準の達成状況
資料8  障害の状況
資料9  閉鎖性海域中長期ビジョンの策定について
参考資料1  中央環境審議会水環境部会の専門委員会の設置について
参考資料2  中央環境審議会水環境部会及び専門委員会の運営方針について
参考資料3  中央環境審議会議事運営規則
参考資料4  中央環境審議会の運営方針について
参考資料5  第6次水質総量規制の在り方について(答申)(平成17年5月16日)(抄)

午後1時00分 開会

○木下室長補佐 本日はお忙しい中お集まりいただきましてまことにありがとうございます。
 時間になりましたので、第1回総量削減専門委員会を開会いたします。
 なお、本日の会議は、中央環境審議会の運営方針に基づき、公開とさせていただいております。
 それでは、第1回目の委員会でございますので、ご出席の委員の皆様をご紹介いたします。お手元にお配りしております資料の次第を1枚めくっていただきますと、資料1といたしまして、総量削減専門委員会の委員名簿がございますので、この順に事務局の方からお名前だけをご紹介させていただきます。
 最初に、臨時委員でございます。岡田光正臨時委員でございます。同じく臨時委員で細見正明委員でございます。続きまして、同じく臨時委員で松田治先生でございます。
 次に、専門委員の方々をご紹介させていただきます。河村清史委員でございます。木幡邦男委員でございます。清水俊明委員でございます。田中康男委員でございます。中田薫委員でございます。中村由行委員でございます。平沢泉委員でございます。古米弘明委員でございます。
 なお、細見委員と菅原委員につきましては、少しおくれるとのご連絡をいただいております。
 続きまして、事務局側の方もご紹介させていただきます。水環境課長の川﨑でございます。
 ただいま細見委員がいらっしゃいましたのでご紹介させていただきます。臨時委員の細見正明委員でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 事務局の紹介を続けさせていただきます。閉鎖性海域対策室長の尾川でございます。同じく閉鎖性海域対策室補佐の木下と申します。よろしくお願いいたします。同じく閉鎖性海域対策室の小川でございます。
 本日、水環境担当審議官の伊藤につきましては、急遽、国会対応が入りまして、その対応が終わり次第こちらへ参る予定となっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、委員長の紹介をさせていただきます。当専門委員会の委員長に関しましては、中央環境審議会運営規則第9条に基づきまして、中央環境審議会水環境部会の松尾水環境部会長によって、岡田臨時委員が本専門委員会の委員長として指名されておりますのでご報告申し上げます。
 それでは、岡田委員長からご挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○岡田委員長 今、ご紹介いただきましたように、当専門委員会の委員長を仰せつかりました広島大学の岡田でございます。私自身、総量規制は多分4次、5次、6次、7次、これで4回目になります。ずっと長いこと総量規制にはいろんな形で携わらせていただきました。5次で窒素、りんが入って、そこまではある意味で普通だったのですが、ご記憶の委員の方も大分皆様方いらっしゃるかもしれませんが、6次からはすべての海域が同じという仕組みから変りました。東京湾、伊勢湾、それから大阪湾についてはまだまだ改善する必要があると。ただ、大阪湾以外の瀬戸内海につきましては、現在の水質を維持することが適当であり、水質の目標について検討するということが出ております。それを受けまして、今環境省で別の委員会で新しい水質目標、今、原案として出ていますのは、溶存酸素、それから透明度というようなある意味でCOD等よりも市民にわかりやすい、直接我々が海をどう守りたいかというようなことが明確であるだろうと思う水質目標が議論されております。そういう意味におきまして、第6次の答申も受けて、今回の議論では新しい水質目標についてもいろいろ検討しながらご議論いただくということになるかと思います。そういう意味で、今までのように、ただ単に負荷を削減していくという単純なことではなくて、きちっと何のために海をどうきれいに、どこまできれいにしていくかというようなことを議論しなきゃいけないということになるかと思います。ぜひ活発なご議論というか、きちんと国民に、皆様方に説明できる議論をして、よい答申案をまとめさせていただければありがたいというふうに思います。
 よろしくご協力、ご指導のほどをお願いいたします。

○木下室長補佐 どうもありがとうございました。それでは、この後の議事進行につきましては岡田委員長の方によろしくお願いしたいと思います。

○岡田委員長 それでは、まず本日の配付資料の確認からお願いいたします。

○木下室長補佐 失礼いたします。まず1枚物で表紙になっております議事次第でございます。こちらの資料につきましては、下半分の配付資料ということで、一覧で載せております。確認してまいりたいと思います。まず一番初め、資料1といたしまして、総量削減専門委員会名簿、1枚物でございます。資料2といたしまして、第7次総量削減の在り方(諮問)、資料3といたしまして、1枚物でございます総量削減専門委員会における検討の進め方について(案)というものでございます。資料4でございます。ホチキスどめ、3枚物、水質総量削減制度の概要でございます。続きまして、資料5、これもホチキスどめで、汚濁負荷量の状況、続きまして資料6、水質汚濁の現状及び推移、これもホチキスどめでございます。資料7、環境基準の達成状況、これもホチキスどめでございます。資料8、障害の状況、ホチキスどめでございます。資料9、閉鎖性海域中長期ビジョンの策定について、これもホチキスどめでございます。
 参考資料につきましては、メインテーブルの方のみ配付となってございます。参考資料1、中央環境審議会水環境部会の専門委員会の設置について、1枚物。参考資料2、中央環境審議会水環境部会及び専門委員会の運営方針について、1枚物でございます。参考資料3、中央環境審議会議事運営規則、ホチキスどめ2枚物でございます。参考資料4、中央環境審議会の運営方針について、ホチキスどめの2枚物でございます。最後に参考資料5といたしまして、第6次水質総量規制の在り方について(答申)ホチキスどめでなっております。
 以上でございます。もし配付漏れ等ございましたら、事務局の方までお申しつけください。よろしくお願いいたします。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、議題1、第7次水質総量削減の在り方に関する諮問についてということで、事務局からご説明をお願いいたします。

○木下室長補佐 失礼いたします。ただいま菅原先生がご到着になりましたので、ご紹介させていただきたいと思います。専門委員の菅原和夫委員でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○菅原委員 よろしくお願いいたします。「すがはら」と読みます。

○木下室長補佐 それでは、議題の1といたしまして、第7次水質総量削減の在り方に関する諮問につきましてご説明させていただきたいと思います。
 まず資料の2をごらんいただけますでしょうか。資料の2でございますけれども、2月26日付諮問第256号、環水大水発第090226001号をもちまして、斉藤環境大臣から鈴木会長にあて諮問された内容でございます。内容を読み上げさせていただきます。
 第7次水質総量削減の在り方について(諮問)。環境基本法(平成5年法律第91号)第41条第2項第2号の規定に基づき、第7次水質総量削減の在り方について、貴審議会の意見を求める。
 諮問理由でございます。東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海においては、水質汚濁を防止し、当該海域の水質環境基準を確保するため、水質汚濁防止法及び瀬戸内海環境保全特別措置法の規定により環境大臣が策定した第6次総量削減基本方針に基づき、平成21年度を目標年度として、COD、窒素及びりんに係る汚濁負荷の総量削減に取り組んでいるところである。
 しかしながら、これら海域におけるCOD、窒素、りんの環境基準の達成率は十分な状況になく、赤潮、貧酸素水塊といった富栄養化に伴う問題が依然として発生している。
 このような状況に鑑み、これら海域における総合的な水質改善対策を一層推進するため、第7次総量削減の在り方について、貴審議会の意見を求めるものである。
 以上でございます。
 続きまして、裏面にまいります。
 同じく2月26日付で、中環審第495号をもちまして、鈴木会長から松尾部会長あて付議された内容でございます。
 第7次水質総量削減の在り方について(付議)。平成21年2月26日付け諮問第256号、環水大水発第090226001号をもって環境大臣より当審議会に対してなされた標記諮問については、中央環境審議会議事運営規則第5条の規定に基づき、水環境部会に付議する。
 以上でございます。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。よろしいですね。特にご質問はないかと思いますが、よろしければ次の議題に移りたいと思います。
 議題の2、水質総量削減の検討の進め方が先ですね。資料3の検討の進め方について、最初に事務局からご説明をお願いいたします。

○尾川室長 それでは、ご説明させていただきます。
 この専門委員会でございますけれども、先ほどの付議を受けまして、2月26日の水環境部会におきまして設置されたものでございまして、この専門委員会では水質総量削減に関する専門的事項を調査するということでございます。今回の7次の総量削減でございますが、現行の第6次の水質総量削減の目標年度が今年度、平成21年度でございますので、何とか事務局といたしましては、21年度が終る前に可及的速やかに在り方についてご答申をいただきたいという希望を持っておりますし、また専門委員会からはこの在り方に関するご報告をまとめていただきたい、かように希望しているところでございます。
 前回、第6次につきましても、最終的に在り方の答申ということでいただきまして、今回本日の資料の参考資料の5にもお付けしてございますけれども、この資料の3は、前回の答申をもとにいたしまして、専門委員会報告にまとめていきたい事項についてここに整理したものでございます。資料3をごらんいただきますと、まず、本日は水質総量削減の実施状況ということ、それから指定水域における水環境の状況という、要はこれまでの5次までの成果、そして6次は今進捗中でございますけれども、関係機関によりまして行われております水質総量削減によりましてどれぐらい負荷量が削減されているのか、それによって水環境がどれぐらいよくなっているのか、あるいはよくなっていないのかということについてご確認をいただくというのが本日の会議で用意した資料でございます。第2回目以降でございますけれども、まず(1)にございますけれども、メカニズム、この指定水域の水質汚濁に影響を与える要因、負荷量の削減がどのように改善につながっていっているのかということについて、それでミスタイプがございまして、(2)と(3)が同じものがダブってございます。その次が、前回も各機関にお願いしたんでございますが、汚濁負荷削減対策ですとか、海域の干潟、藻場の造成といったような水質浄化機能の向上対策、あるいはしゅんせつ、覆砂等の底質の改善対策といったようなこれらの対策の実施状況につきまして実施機関等からヒアリングをお願いしたいと考えてございます。
 また、(4)と書いてございますが、先ほど委員長からもお話がございました別途環境省の検討会で検討を行ってございます底層の溶存酸素あるいは透明度といった新たな水質目標について検討してございます。これは前回第6次の答申で宿題をいただいた事項でもあるわけでございますけれども、この新たな目標について、この専門委員会にもご報告を申し上げ、またご審議をしていただいて、7次の水質総量削減においてどのような目標を設定すべきかということもご議論をお願いしたいと思ってございます。
 また、(5)でございますけれども、第6次のときには、東京湾についてシミュレーションモデルを用いて将来予測をいたしましたけれども、現在東京湾のみならず、伊勢湾、瀬戸内海についてシミュレーションモデルを構築しつつあるところでございます。このモデルを使いまして、では将来各機関の行おうとしている削減対策等が実施された場合、どれぐらいの改善効果が得られるかどうかということについても、シミュレーションモデルを回してお見せをすることによって、予測についてもごらんいただきたいと思っております。
 そして、(6)と書いてございますが、在り方についてということで、では、それぞれの対策、今後21年度が過ぎた後、第7次としてどのようなことに気をつけて対策を実施すべきかどうかということについておまとめいただきまして、私どもはこれを受けて基本方針など定めていく、このような所存でございます。
 以上が、私どもが用意いたしました本専門委員会におけます検討の進め方(案)でございます。
 以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。議題の水質総量削減の実施状況について、詳細なご説明をいただく前に、今後この委員会でどういうふうに検討を進めていくかという概略の方針案をご説明いただきました。ただ、これ以外のことは議論しないというわけでは当然ありませんで、こんな形で方針をある程度定めながら、あとは状況もしくは委員の先生方のご指摘等に応じて順次これを変えながら、もしくは追加しながら議論していくということでお示しいただきました。何かご質問ございますでしょうか。
 今日の第1回であれを入れろと急に言われても、多分困ることはあるでしょうけれども、第2回目以降、今日言わなかったからといって、次に決してこれ以外は認めないという意味ではございませんので、何かお気づきの点がございましたら、早目にご注意、ご意見いただければありがたいと思いますが、今のところよろしいですね。多分いろいろ資料を見せていただいてからいろんなご意見が出るかと思いますので、今の時点ではこの概略の方針をご了解いただいたということで進めさせていただきたいと思いますが、よろしいですか。
 ありがとうございます。
 それでは、続きまして、水質総量削減の制度について、ここは具体的な内容でございますが、事務局からご説明をお願いいたします。

○木下室長補佐 失礼いたします。水質総量削減制度の概要ということで、資料4をごらんいただきたいと思います。
 最初に、この制度の仕組みについて簡単にご説明させていただきます。
 この水質総量削減制度は、人口、産業が集中して汚濁が著しい広域的な閉鎖性海域について、水質環境基準を確保することを目的として汚濁負荷を削減しようとする制度で、昭和53年にできたものでございます。
 1枚めくっていただきまして、2ページ目の図4-1をごらんください。水質総量削減の指定水域につきましては、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、指定項目といたしましては、化学的酸素要求量(COD)、窒素、りんとなってございます。
 総量削減制度におきましては、環境大臣が指定水域ごとに総量削減基本方針というものを定めております。ここには、目標年度、発生源、都道府県の削減目標量、削減に関する基本的な事項を定めることとなっております。そして、この総量削減基本方針に基づきまして関係都府県の方が総量削減計画を定める、そういう仕組みになってございます。
 その総量削減量を達成するための方途、いわゆる対策というものにつきましては、下の四角にありますように、大きく分けて3つございます。
 まず最初が、下水道の整備などの生活排水対策を進めること、それから一定規模以上の工場、事業場からの排水に対して総量規制基準を適用していくということ、それから3つ目といたしまして、小規模事業場、畜産、農業に対する削減指導等といったものを総合的に進めて、汚濁負荷量を削減していこうという制度でございます。
 指定地域の概要につきましてご説明させていただきます。
 3ページの図4-2、日本地図の下半分みたいなところをごらんください。
 現在、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、この3つの海域が総量削減の対象となっております。これらの海域を先ほども説明しました指定水域と呼んでおります。この指定水域に関係する地域を指定地域と呼んでおりまして、この指定水域に関係する20都府県の集水域が指定地域として指定されているところでございます。
 続きまして、4ページ目の表4-1をごらんください。
 先ほど説明いたしました総量削減の対象となっております指定地域の面積でございますが、国土の約19%を占めてございます。それにもかかわらず、そこに居住しております国民の数は我が国全体の国民の半分以上を超しておりますし、製造業の出荷額も全国の半分を超しております。つまり、人口においても、あるいは産業の集積度においても我が国の過半数のウエートを占める地域が総量削減の対象であるということでございます。
 続きまして、5ページをごらんください。
 制度の沿革についてご説明いたします。汚濁負荷の削減を図る項目が指定項目と呼ばれているわけでございますけれども、この指定項目につきまして表4-2の方をごらんいただきたいと思います。当初、第1次の総量削減のときにはCODのみが指定項目となっておりましたが、1次から4次の間はCODが指定項目となっております。平成16年を目標年度といたしました第5次からは、窒素、りんが新たに指定項目として追加をされております。
 一方で、指定水域に入ってまいります栄養塩類の植物プランクトンの増殖による水質が悪化する富栄養化現象に対しましては、この水質総量削減の項目になるまでに東京湾、伊勢湾におきましては、富栄養化対策指導指針というものによって削減に取り組んでおりましたし、瀬戸内海におきましては、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく指定物質削減指導方針により、指定物質の削減指導が実施されておりました。
 しかしながら、環境基準の達成率は満足できる状況にはないということと、赤潮、貧酸素水塊といった富栄養化現象の環境保全上の問題が発生する状況が続いていたということで、りん、窒素が追加されたという状況でございます。
 続きまして、6ページ、最後のページでございますが、削減目標量と実績、表4-3の方をごらんください。これまで総量削減の基本方針に基づき定められました削減目標量に対し、実際に目標年度における発生負荷量がどのくらいであったかということをご説明させていただきたいと思います。
 削減目標量の定め方といたしましては、人口、産業の動向、排水処理技術の水準、下水道の整備の見通しなどを勘案して、実施可能な限度において定めるということで定めております。CODにつきましては、第1次から第5次まで、総量削減は昭和59年度、平成元年度、平成6年度、平成11年度、平成16年度を目標年度として今まで実施されてきており、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海の3海域の削減目標量と目標年度における発生負荷量の実績というものは、こちらの表の中に書いておりますように、すべて目標を達成しております。りんと窒素につきましては指定項目として追加されましたのが第5次からでございますので、1期分しかここには記載できませんが、3海域とも総量ですべて目標を達成しているという状況でございます。
 以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。それでは、ただいまのご説明に関しまして、何かご質問等ございますでしょうか。第1回でございますので、どうぞご遠慮なく。

○河村委員 最後の表の目標と実績というところなんですけども、目標は削減量の目標値ですか。これだと、実績の方が少ないわけですよね。ちょっとその辺の意味合いが。

○尾川室長 ご説明いたします。
 削減目標量というのは、これは法律上の用語でございまして、ここの数字は先ほどの指定地域の中での発生負荷量といいます公共用水域に排出された段階でのCOD、窒素、りんの発生負荷量、トン/日の単位でございますけれども、これを指定地域で全部集計したものでございます。一番左上で申しますと、東京湾の総量削減基本方針をつくったときには、昭和59年の目標年度において生活系、産業系、その他系合わせて1日660トンまで削減するという方針だったわけでございますけれども、これは59年度を過ぎまして、59年度の実績で見ますと、その合計量が413トンであったということでございますので、かなりこれも大幅に660という目標に対して、660でいいとわけじゃないんですが、より上回る対策が実施されたということでございます。

○河村委員 そうすると、目標が実績より高かった方が達成したということで。

○尾川室長 はい、そうです。

○河村委員 わかりました。すみません。

○岡田委員長 あまりないことですから、ぱっと見て理解しにくいかもしれませんね。他にご質問ございますか。
 じゃ、よろしければ、次のご説明を伺いたいと思います。続けて今度は、汚濁負荷量の状況について、資料5をお願いいたします。

○木下室長補佐 失礼いたします。続きまして、資料5、汚濁負荷量の状況につきましてご説明させていただきます。
 まず2ページ目の図5-1をごらんください。指定地域における汚濁負荷量の推移、先ほどの説明でもございましたけれども、汚濁負荷量が東京湾、伊勢湾、瀬戸内海の3海域において、COD、窒素、りん、その3つにつきましてどのような推移をしてきたかということでのグラフでございます。CODの負荷量でございますけれども、制度開始当初の各湾の54年度のCODの負荷量と比較いたしまして、平成16年度におけるCOD負荷量は東京湾で56%減、伊勢湾で39%減、瀬戸内海で45%の削減となっております。
 窒素負荷量につきましては、指定項目に追加されました平成11年の負荷量と比較して、平成16年度は東京湾で18%の削減、伊勢湾で10%の削減、瀬戸内海で20%の削減となっております。こちらの方では昭和54年からグラフが出ておりますが、実際に法律上の指定項目となりましたのは平成11年からでございます。りんの負荷量につきましても平成11年度のりん負荷量と比較いたしまして、平成16年度におけるりん負荷量は東京湾で27%の削減、伊勢湾で約29%の削減、瀬戸内海で約24%の削減となってございます。
 先ほど申しましたように、窒素が指定項目に追加される以前の窒素負荷量の推計の結果と比較いたしましたところ、昭和54年当時の推計値と比較しますと、東京湾で43%、伊勢湾で31%、瀬戸内海で29%削減されたこととなってございます。また、同じくりんにつきましても、推計値であります昭和54年のりん負荷量と比較いたしますと、東京湾で63%、伊勢湾で56%、瀬戸内海で51%削減されたこととなってございます。
 続きまして、発生源別の内訳について説明させていただきます。4ページの図5-2、円グラフ3つ掲げたものにつきましてごらんください。5-2は東京湾でございますが、東京湾における平成16年度のCOD、窒素、りんの発生源別の内訳を円グラフであらわしたものがこの図5-2でございます。東京湾のCODにつきましては、生活系が68%を占め、続きまして産業系が約20%、その他系が約12%という形で、生活系の割合が高いのが特徴となってございます。生活系の内訳につきましては、下水が約37%と最も多く、次いで雑排水、産業系の内訳といたしましては、産業系の指定地域内事業場が最も多く7%、その他系の内訳は土地系が多く、約10%となってございます。
 窒素につきましては、CODと同様、生活系の割合が高いのが特徴でございまして、生活系で約65%、その他系で20%、産業系が15%と占めております。りんにつきましても、COD、窒素と同様に生活系の割合が高いというのが特徴でございまして、生活系で68%を占めております。続いて、その他系の方で21%、産業系が12%となってございます。
 次のページでございます。表5-1でございますが、このCOD負荷量の割合が、昭和54年のスタート時から平成16年にかけて、どのように量が変化し、その内訳で負荷量の比率がどう変化したかというものをあらわしてございます。この経年変化を見ていただきますと、当然負荷量の方は随時削減されてきておるんですけれども、この負荷量が全体の何%を占めるかという比率につきましては、生活系の比率はほぼ横ばい、産業系が微減、その他系は微増ということで、あまり大きく占める割合は変らないというのが東京湾でございます。
 続きまして、7ページの図5-3をごらんください。同じグラフでございますが、これは伊勢湾でございます。伊勢湾のCODにつきましては、生活系が53%を占めてございます。続いて産業系が36%、その他系が12%を占めており、比較的生活系の割合が高いというのが特徴でございます。生活系の内訳につきましては、雑排水が32%と最も多く、産業系の内訳といたしましては、指定地域内事業場が21%と最も多くなってございます。窒素でございますが、生活系が41%を占め、続いてその他系が39%、産業系が20%を占めてございます。りんにつきましては、生活系が47%、産業系が28%、その他系が約26%を占めております。
 この伊勢湾の経年変化につきましては、次ページの表5-2の方で同じようにあらわしておりますが、伊勢湾におきましては、生活系の比率が増加傾向にある。産業系の比率は減少傾向、その他の割合は横ばいというふうになってございます。
 続きまして、瀬戸内海の大阪湾にまいりたいと思いますので、11ページをごらんください。
 瀬戸内海の中にあります大阪湾につきましては、大阪湾のみを考えて切り出したものがこれでございます。大阪湾のCODにつきましては、生活系が71%と高い値を占めておりまして、産業系が23%、その他系が7%、生活系の割合が非常に高いのが特徴でございます。窒素につきましても同様で、生活系が58%を占めており、続いてその他系が26%、産業系が15%となってございます。りんにつきましても同様で、生活系が約60%を占め、続いて産業系が21%、その他系が19%を占め、生活系の割合が非常に高いというのが特徴でございます。
 1枚めくっていただきまして、12ページでございます。図5-5、大阪湾を除く瀬戸内海の状況でございます。大阪湾を除く瀬戸内海のCODは、産業系が51%を占め、続いて生活系が38%、その他系が約11%ということで、産業系が高いというのが特徴でございます。生活系の内訳といたしましては、雑排水が25%ということで、非常に雑排水が多いというのもまた特徴でございます。窒素につきましても、その他系の割合が高いのが特徴でございます。窒素の生活系の割合が約25%、産業系が約27%、その他系が約48%となってございます。りんにつきましては、その他系が約39%を占めておりまして、生活系が約34%、産業系が約27%を占め、その他系が高いというのが瀬戸内海の特徴でございます。
 続きまして、表5-3でございます。この表5-3で、これは大阪湾も入ってございます、瀬戸内海全体の負荷量の推移でございますが、負荷量そのものは順次削減されておりますが、負荷量の比率といたしましては、生活系の比率がやや微増です。産業系、その他系は横ばい及び微減ぐらいというふうになってございます。
 続きまして、指定地域内事業場におけるCOD発生負荷量等の推移についてご説明したいと思います。
 14ページの表5-4、ちょっと字が細かくて見えにくくて申しわけございませんが、よろしくお願いしたいと思います。東京湾のことについて記載しております。東京湾につきましては、下水処理場の普及率が非常に高く、下水処理場は生活排水対策の実施、産業系事業場の取り込み効果により、負荷量や1事業場当りの負荷量は経年的に増加をしておりますが、高度処理等の削減努力により、平均水質は減少をしております。また、下水処理場の平均水質は、他の指定地域内事業場等と比較しましても、また他湾の下水処理場と比較しても低くなってございます。生活系の指定地域内事業場は、いずれの施設においてもおおむね、負荷量、1事業場当たりの負荷量、平均水質とも減少の傾向を示しております。産業系の指定地域内事業場は、いずれの業種においてもおおむね、負荷量、1事業場当たりの負荷量、平均水質とも減少傾向を示しております。
 続きまして、15ページの表5-5、伊勢湾でございます。
 伊勢湾におきましては、下水処理場は普及率の向上に伴い負荷量は増加傾向にあります。しかし、1事業場当たりの負荷量ですと、平均水質は高度処理化等の努力によって、経年的に大きく減少をしております。生活系の処理のうち、合併処理浄化槽は下水処理場と類似した推移を見せて、単独処理浄化槽は、負荷量、1事業場当たりの負荷量、平均水質とも増減を繰り返し、ほぼ横ばいでございます。し尿処理場は減少傾向というふうになってございます。産業系の指定地域内事業場は、いずれの業種においてもおおむね、負荷量、1事業場当たりの負荷量、平均水質とも減少しております。
 続きまして、瀬戸内海につきまして、表5-6、16ページでございます。瀬戸内海におきましては、下水処理場の普及率が向上し、負荷量、1事業場当たりの負荷量、平均水質とも減少傾向にございます。生活系の処理施設のうち、合併処理浄化槽の平均水質はほぼ横ばいとなってございますが、負荷量、1事業場当たりの負荷量は減少傾向にあり、合併処理浄化槽は増減を繰り返しながらほぼ横ばいというふうになってございます。産業系の指定地域内事業場は、いずれの業種においてもおおむね、負荷量、1事業場当たりの負荷量、平均水質とも減少しております。
 以上でご説明を終らせていただきます。

○岡田委員長 ありがとうございました。それでは、ただいまの資料5のご説明に関しまして、ご質問もしくはご意見等がございましたらお願いいたします。

○古米委員 細かい数値の確認です。例えば4ページの図5-2の東京湾の汚濁負荷量の内訳の平成16年度の円グラフと5ページ目にある表5-1の東京湾のCODの負荷量の一覧表がございますけれども、それは基本的に対応しなくてはいけないですね。そうすると、生活系の68.2のCODは一番右を見ると69と書いてあるので、何かどこかでずれているのかなと思います。重要な資料だと思うので確認をいただければと思います。

○岡田委員長 よろしいですね。多分小数点の細かいところが上がったり下がったりで変わっている可能性もあるかもしれませんが。

○木下室長補佐 承知いたしました。確認させていただきます。

○岡田委員長 確認していただければ結構ですから。ここで議論するようなことではないと思うので、古米先生もそういうおつもりではないと思いますから、よろしくお願いします。
 他にございますでしょうか。どうぞ。

○田中委員 最初なので、ちょっと基本的なことを教えていただきたいんですが、土地系という区分があると思うんですけれども、この土地系の中身としては、農地、市街地が主なものだと思うんですけど、特にそういう区別なく、十把一からげで扱われていると考えてよろしいでしょうか。

○尾川室長 まずこの負荷量でございますけれども、指定地域内事業場に関しましては実測値でございます。事業場ごとの濃度と水量の積分値でもって把握をしてございますけれども、それ以外の負荷についてはいずれも推計値でございます。ご質問の土地については、大体面積当たりの原単位を使いまして、面積に乗じる方法が通常でございます。その通常と申し上げておりますのは、これは各都府県さんに調査票をお流しておる関係で、県によって若干その計算方法は違うようにも聞いてございますけれども、大体原単位掛ける面積と聞いてございます。
 土地についてでございますが、土地の区分として市街地と農地と山地、農地については田畑を分けてございますけれども、これもちょっと県によっては多少変わっていると聞いてございます。したがいまして、ちょっと事業場の負荷量の推移とその土地系に関しては計算方法も違いますので、直ちに比較できるものではございませんけれども、おおむねの目安としてこのような傾向にあるというふうにお考えいただければと思います。

○田中委員 じゃ、内訳は数値としてはあるわけですね、農地系と。ありがとうございました。

○岡田委員長 ありがとうございました。他にございますか。どうぞ、清水先生。

○清水委員 ちょっとお教えいただきたいんですが、2ページのところ、図5-1ですけれども、経年的な変化をお示しいただいたんですが、それこそ直接かかっていない時期なんですけれども、窒素の関係、他のところは経年的に大体減少傾向なんですが、窒素がかなり増減をしているんですけれども、このあたりどういう状況があったのか、もし把握されていればお教えいただければと思うんですけれども。

○尾川室長 これも文章にも書いておるんですけれども、それぞれこの総量削減が始まる前に、これも法律に基づきます指針等によりまして削減が行われております。したがいまして、実測値がないところもあるんですけれども、この制度が始まるに当りまして、各県さんに推計をお願いしまして、それぞれ昭和54年度はどれぐらいかというその推計値がございましたので、それを足し合わせております。したがって、参考というふうに書いてございますけれども、このような結果であったろうということを後になってから昔を推計した数字でございます。グラフが点線になっておるのがそういう意味でございます。

○岡田委員長 他にございますか。どうぞ。

○古米委員 先ほどご質問があったその他系は、この資料の18ページの一番最後のその他のところに、農地だとか山林、市街地の面源ということで、原単位掛ける面積ということで説明をいただいたと思うんです。原単位自身は流総の指針であるとか、あるいは県だとかがそれぞれ原単位をお持ちですが、この期間の中で原単位が年次ごとに変わって計算されているのではなくて、基本的に統一感を持って言っているのか、そうではなくて、その時点で一番正しいと考えられているもので計算して積み上げてくるんでしょうか。過去の経緯、ちょっと確認させてください。

○尾川室長 今、手元に資料がないのですが、私が見た記憶で申し上げますと、この原単位自体は各県さんで決めておられます。全県一律で決めているところもあれば、その流域ごとに変えているところもございます。今のご質問の経年に伴ってどうかということについても、見直しを行っているところもありますし、見直しを行っている県あるいは見直しを行っている用途もございますし、一律でやっているところもあるというまちまちの状況でございます。どのような考え方で原単位を見直しているかということについては、現時点では私ども情報を持っておりません。

○岡田委員長 他にございますか。
 私の方から。14ページ、15、16ページに、表の5-4から表があるんですが、例えば下水処理人口の推移みたいなデータがあった方が本当はわかりやすいような気がするんですね。それから各産業も、1事業場当たり、これも一つの見方だと思うんですが、例えば生産額がどう変わったかとか、データありますかね。下水処理場はありますよね、多分。下水処理場なんか一見増えているように見えますが、これは取り込み量が多分増えているんであって、1個1個の処理場はすごく多分よくなっていると思うんですが、あるデータだけで結構です。わざわざ集めるまでも現時点ではないと思いますので、必要になったらまたお願いするかもしれませんが、わかるものはお願いします。
 他にございますか。よろしいですか。どうぞ。

○田中委員 すみません。細かいことなんですけど、18ページの(3)のその他負荷量の算定方法で、下水道(畜産系)と下水道(その他系)となっているんですけど、下水道の畜産系というのはどういう意味合いなのか、ちょっと教えていただければと思います。

○尾川室長 下水道につきましては、処理場ごとにまず負荷量を求めるようにしておりますけれども、下水道は生活系だけではなくて、産業系や畜産系からも受け入れているところがございます。下水道の方へお願いをいたしまして、その下水処理場トータルとして何kg/日というもののうち割合の何%が生活系であり、畜産系であり、産業系であるかという按分値を出していただいて、それをくし刺しで集計をするということです。つまり、実測値を持っているんですが、生活系、産業系、その他系に分ける上で按分をかけているということでございます。

○岡田委員長 よろしいですか。ありがとうございました。他にございますか。
 特段なければ、今のところで、負荷の削減の状況をご説明いただきました。その結果として、今度は指定水域の水質がどうなっているかという状況について事務局からご説明をお願いします。関連する資料6、7、8、水質の現状、環境基準の達成状況、それから障害の状況、これをまとめてご説明をお願いいたします。

○小川係員 よろしくお願いします。まず、資料6の水質濃度の現状及び推移からですけれども、まずこれは環境省が昭和54年度から指定水域で実施しております広域総合水質調査、これは年4回行っているものですが、この結果を用いて各水域における水質濃度の現状及び推移を示したものです。
 まず、図6-1なんですけれども、これは各海域における上層のCOD濃度の海域平均値について、総量削減の第1次から第6次の各目標年度までの期間平均値の推移を示しております。濃度レベルとしては、東京湾、三河湾が最も高く、続いて大阪湾、三河湾を除いた伊勢湾、大阪湾を除いた瀬戸内海の順に低くなっていきます。濃度の推移としては、東京湾、大阪湾においては低下傾向が見られると思いますが、三河湾を除く伊勢湾は横ばいで推移しており、大阪湾を除く瀬戸内海ではわずかに上昇傾向が見られます。
 次に、2ページ目、図6-2から図6-4になりますけれども、これは東京湾、伊勢湾、瀬戸内海における上層のCOD濃度の総量削減開始当時3年間と最近3年間の平均値のコンター図になります。まず、図6-2の東京湾についてですが、東京湾の湾奥部においてCOD濃度の低下が見られると思います。次に、図6-3の伊勢湾についてですけれども、伊勢湾の湾奥部ではCOD濃度が上昇しているかと思いますが、三河湾の渥美半島側の湾奥部では低下しています。図6-4、瀬戸内海については、制度開始当初、高い濃度レベルにあった大阪湾と播磨灘では、最近についてはCOD濃度が低下してきています。
 次に、窒素になりますけれども、その次のページ、図6-5になりますけれども、これは各海域における上層の窒素の海域平均濃度の推移になります。濃度レベルとしては東京湾が最も高く、続いて大阪湾、三河湾、伊勢湾、瀬戸内海の順となっています。海域平均濃度の推移としては、東京湾、大阪湾においては低下傾向が見られ、その他の海域ではほぼ横ばいに推移しております。
 それから、コンター図になりますが、図6-6から6-8、これはCODと同じく、各海域における上層の窒素濃度の総量削減開始当初3年間と最近3年間の平均値の分布になります。まず、図6-6の東京湾については、特に赤、オレンジ色になっています顕著な汚濁区域にご注目いただきますと、東京湾奥部と千葉県の東京湾湾央部における窒素濃度の低下が見られるかと思います。図6-7の伊勢湾については、高濃度であったこの伊勢湾湾奥部と三河湾の窒素濃度が低下しているのがわかるかと思います。図6-8の瀬戸内海については全体として大きな変化はありませんが、大阪湾と周防灘の西部では窒素濃度が低下しているかと思います。
 次に、りんになりますが、次のページ、図6-9になります。これは各海域における上層の平均りん濃度の推移ですが、海域平均のレベルとしては東京湾が最も高く、続いて三河湾、大阪湾、伊勢湾、瀬戸内海の順となっています。推移としては、東京湾、大阪湾においては低下傾向が見られ、三河湾を除いた伊勢湾と大阪湾を除いた瀬戸内海では横ばいに推移しています。次に、図6-10から12がコンター図になりますが、図6-10の東京湾についてはりん濃度が0.1mg/Lを超えていた湾奥部において顕著な汚濁区域の減少が見られます。次に、図6-11、伊勢湾については、伊勢湾湾奥部でりん濃度がやや上昇しているものの、高濃度にあった三河湾の方では低下しています。図6-12、瀬戸内海については、大阪湾でりん濃度が低下し、その他の湾灘ではほとんど変化はないかと思います。
 次に、底層DOですけれども、図6-13が、今度は夏場、夏における海域別の底層DO濃度の推移ですが、濃度レベルとしては瀬戸内海が最も高く、続いて大阪湾、三河湾、伊勢湾、東京湾の順となっています。
 図6-14から16はコンター図になりますが、まず6-14の東京湾については、湾央部において底層DO濃度が低く、この底層DOの低い部分が神奈川県側にちょっと拡大していっているのがわかるかと思います。図6-15の伊勢湾についてですけれども、伊勢湾湾央部で底層DOの低い部分が拡大していますが、三河湾の方ではやや改善しています。図6-16の瀬戸内海についてですけれども、大阪湾は依然として貧酸素傾向が見られますが、その他広島湾では底層DO濃度がやや低下しているものの、その他の湾灘ではおおむね良好となっています。
 次に、透明度になりますけれども、図6-17、これも夏場における海域別の透明度の推移ですが、透明度レベルとしましては、瀬戸内海が最も高く、続いて大阪湾、伊勢湾、三河湾、東京湾の順となっています。透明度の推移としては、期間によりやや変動が見られるものの、大阪湾に改善傾向が見られるかと思います。図6-18から20、これがコンター図になりますけれども、ちょっと注意していただきたいのは、こちらは夏場、夏季の平均ではなく、年度平均になります。まず、図6-18の東京湾については、東京都及び神奈川の沿岸部で透明度がやや低下していますが、千葉県の沿岸部では上昇していることがわかります。図6-19の伊勢湾についてはほとんど変化がないことがわかるかと思います。図6-20、瀬戸内海も伊勢湾と同じくほとんど変化は見られません。
 資料6としては以上になります。
 続いて、資料7にいかせていただきます。環境基準の達成状況になります。1枚めくっていただいて、まず最近の状況として、表7-1をごらんください。東京湾においてはA類型について達成率が0%ですが、B類型については達成率が37.5%、C類型では100%が達成しています。結果として東京湾全体としては達成率が63.2%となっています。伊勢湾についても、A類型が0%、B類型が50%、C類型が100%で、湾全体としては56.3%になっています。以下、大阪湾、瀬戸内海、ごらんいただければと思います。
 次に、図7-1の海域別の達成状況の推移になりますが、先ほど説明した資料6の図6-1で、東京湾と大阪湾においてはCOD濃度が低下傾向にあると説明いたしました。このCOD濃度の環境基準達成の考え方としては、各水域にある環境基準点、この環境基準点、1地点の場合も複数の場合もあるんですが、その水域にあるすべての環境基準点が環境基準を達成しなければ達成水域とならないことから、このCOD濃度の低下が結果的に環境基準達成率の改善には結びついていないことがわかるかと思います。
 次に、窒素、りんになりますけれども、めくっていただいて、表7-2をごらんいただきたいと思います。
 平成19年度の窒素及びりんの環境基準達成率は、海域別に見ると、東京湾では66.7%、伊勢湾では57.1%、大阪湾では66.7%、瀬戸内海では96.5%となっています。その他の数値も見ていただければと思います。
 図7-2ですけれども、海域別の達成状況の推移ですが、どの海域においても改善傾向が見られるかと思います。
 続きまして、資料8の方にいかせていただきますが、障害の状況になります。まず、図8-1になりますけれども、各海域における赤潮発生件数の推移になります。東京湾においては年間50件前後で横ばいに推移していますが、伊勢湾については、昭和54年の159件から平成5年には50件程度にまで減少しましたが、近年は横ばいで推移しています。瀬戸内海については、昭和50年前後には年間200から300件程度の赤潮が発生していましたが、昭和62年前後まで減少し続け、近年においては年間100件程度で横ばいに推移しています。
 次に、図8-2になりますが、瀬戸内海における赤潮発生に伴う漁業被害の状況になります。漁業被害の主なものは、瀬戸内海で盛んに行われております養殖について、その養殖魚類のへい死がこの被害の主なものになりますけれども、昭和50年前後には15件から30件程度の被害がありましたが、赤潮発生件数の減少に伴い、昭和62年前後まで減少し続け、近年では年間10件程度で横ばいに推移しています。
 次に、貧酸素水塊ですけれども、貧酸素水塊の状況として、夏場の各水域における底層DO分布の推移を示します。まず、図8-3、これは平成20年の東京湾における底層DOの分布になりますけれども、DO濃度の高い方が赤色になっていて、DO濃度の低い方が青になっています。6月の初めから11月の初めにかけて、貧酸素水塊が発生しているのがわかるかと思います。
 次に、図8-4になりますけれども、これが平成20年の伊勢湾における底層DOの分布になります。湾口部と木曽川、揖斐川、つまり伊勢湾の奥の河口部付近でDO濃度が高く、湾奥部で低くなっているのがわかるかと思います。そして、東京湾と同じく6月の初めから11月の初めにかけて貧酸素水塊が発生していることがわかるかと思います。
 次に、図8-5になりますけれども、これが平成19年の大阪湾における底層DOの分布になります。オレンジ色の部分が酸素飽和度40%以下、赤の部分が酸素飽和度10%以下を示しています。6月の初めから9月の終わりにかけて貧酸素水塊が発生していることがわかるかと思います。
 次に、青潮になりますけれども、貧酸素水塊が気象条件等により沿岸部に上ってきますと、青潮となって漁業被害が発生することがあります。この図8-6は東京湾と三河湾におけるこの青潮の発生状況になりますけれども、まず東京湾については、昭和57年前後に10件程度発生していましたが、減少し続け、近年はほぼ5件以下で推移しています。三河湾については、昭和60年前後に20件程度発生していましたが、近年は10件以下で推移しています。
 以上で説明は終わりになります。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。それでは、ただいまの資料の6、7、8につきまして、ご質問、それからご意見等がございましたらお願いいたします。

○平沢委員 資料8の6ページの図の8-5で、他のはDOで書いてあるんですけれども、これは酸素飽和度が40%以下とかと、こういうパーセント表示しているんですけれども、これは何で同じでやらないんでしょうか。すみません。変な質問で申しわけありません。飽和で10ppmぐらいですので、40だったら4ppmかなとも思うんですけど、何でこれ表示が違うのかなというのがちょっと気になった。

○尾川室長 原典でございまして、水産の方々は絶対値ではなくて、パーセンテージを使う方もいらっしゃるようでございますが、私どもは環境基準も絶対値でやっております。水温が変わった場合にパーセントの方が生物の影響との相関が大きいのではないかというお考えなんではないかとは思います。

○平沢委員 ありがとうございました。

○岡田委員長 よろしいですか。どうぞ、古米先生。

○古米委員 2つ確認したい点があります。資料8の方の底層DOは明確に底から1メートルということで書いてありますけれども、広域総合も底から1メートルということで測定されているのかどうかの確認が1点目、2つ目は、資料8の方で赤潮だとか青潮だとかというデータがありますが、改めて、何をもってして赤潮だと、何をもってして青潮だというのはどのように決定しているのかなというのを今改めて思いましたので、もし定義があるようでしたらお教えください。

○岡田委員長 あるはずですので、どうぞ。

○小川係員 まず、広域総合水質調査の底層の考え方ですけれども、基本的に底上1メートルで測定していますが、そこまで届かないところとか、例外も中にはあります。

○尾川室長 赤潮の定義でございますけれども、これは実は各県さんで別々に基準を決めております。多いのは、細胞数で決めていたり、あと、つまり単純な藻類の増加というのは漁業被害をもたらすわけではございませんので、シャトネラですとか有害な藻類が一定数以上だとか、そのように赤潮の判定基準は県によって変わっております。今回の資料につきましては、したがいまして、特に赤潮の基準は統一せずに、そこの県で赤潮だというふうに報告されている件数を単純に足し合わせたものでございます。青潮についても同様でございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。どうぞ。

○田中委員 底層DOの件なんですけれども、資料6の11ページの東京湾ですと、湾の奥の方で比較的酸素濃度が高くなっているという、夏季平均ということですけれども、高いんですけれども、資料8の4ページ、これを見ると夏場、奥の方ほど低い、溶存酸素が低いというような傾向にとれるんですけれども、ここら辺の整合性というか、どう考えたらいいのかちょっと教えていただけたらと思うんですけれども。

○尾川室長 ご説明申し上げます。
 まず、資料の6の広域総合のデータなんですけれども、1回限りのデータでございまして、広域総合調査自体が年4回やっておりまして、そのうちの夏場を使っております。夏場の通常、大潮の日の日平均というのを原則にとってございます。片や、資料8でございますけれども、これは1週間ごとぐらいのデータを使ってございますけれども、これをごらんいただきますと、貧酸素水塊が発達したり、あるいは縮小したり、移動したりというダイナミックな絵が見えてくるかと思います。したがいまして、資料6にございますようなどうしても1回限りのデータですとちょっとあまり傾向が見えない。つまり、たまたま測った時期が貧酸素水塊のところですとぐっと低くなりますし、そうでないということもあろうかと思います。ただ、資料6はCODなどとの並びで一応ごらんいただこうと思いまして資料はつくったんですけれども、事務局としてあまりきれいな傾向が出ていないなというふうには感じているところでございます。また後ほどご説明させていただきますけれども、底層DOについてはまた別途の検討会で検討を進めてございまして、こういう実データの評価の扱いについてもこちらの方で勉強してございます。なるべく早くこの専門委員会にも、他の水質項目と比べて非常に日間でも大きく変動する溶存酸素でございますので、どのように考えていったらいいのか、しっかりした案をつくりましてご提示を差し上げたいと思ってございます。

○岡田委員長 じゃ、木幡先生、どうぞ。

○木幡委員 今のご質問に関連してですけれども、資料6の方、それから資料8ですか、極端に違う奥の部分って、多分水深が浅いところだと思うんですね。三番瀬のようなところで水深が2メートルぐらいしかないところでは、底層DOといってもその性質が全然違いますから、その辺も含めてご検討いただきたいなと思います。
 それから、資料8の方で、どこまでが浅い方で、実測で、どこから先が計算上、コンターを書くために計算しているという部分があるかもしれないので、その辺もちょっと確認していただきたいと思います。

○岡田委員長 ご注意ありがとうございました。じゃ、これは事務局で再度ご検討をお願いいたします。
 他にございますか。どうぞ、細見先生。

○細見委員 資料8で障害の状況というのがあって、赤潮、青潮、貧酸素水塊ということですが、これは非常に難しいと思うんですけれども、やっぱり貧酸素水塊が存在しているというのはよくわかるわけですが、そのことが漁業被害とどう関係するのかとか、あるいは本当難しいと口で言うのは簡単ですけど、赤潮と、少なくとも養殖業は一つの隔離された区域なので、魚が死んだかどうかとか病気がどうだったかとかというのは、すぐ被害の程度としては把握できると思うんですけれども、その他一般の瀬戸内海等で行われている漁獲量とか、あるいは単なる総量だけじゃなくて、ある種の種が例えば変わっていくとか、少しそういう障害の状況というのが、このDOが一番重いとは思うんですけれども、これが将来、DOがこれだけ貧酸素水塊になると漁業に対してどうこう、こうこうだというような、そこのステップが私は岡田先生初め研究されていくんだろうと思いますけれども、今後重要な障害の状況をより理解していただくためには必要なのではないかというふうに、このデータとは別にこれは要望でございます。

○岡田委員長 よろしいですね。仰るとおりだと思います。
 ついでに何かつまらないことを聞いて申しわけないですが、図8-6の青潮の図というのはずっといつも東京湾と三河湾なのは何か理由があるんですか。時々ふと不思議に思って、何で大阪湾とか他のところはないんだろうと。あったら。

○尾川室長 即答できませんので、また次回。

○岡田委員長 いえいえ、結構です。あったら、その方がスマートだと思いますので。どうぞ。

○中田委員 赤潮ということで出ているんですけれども、多分漁業被害とかそういうことを考えると、どういう種類が増えているのかというのが非常に重要になってきますし、それが栄養塩とか、あとは流れの状況と非常に関係してきます。だから、そういうのも今後皆さんと一緒に解析していければと思います。

○岡田委員長 よろしくお願いします。中田先生、データをお持ちでしたら、またよろしくお願いいたします。どうぞ。

○平沢委員 すみません。今の関連で同じような質問をちょっとしたいと思ったんですけども、赤潮と青潮のところで、瀬戸内海って非常に広い水域で何件と出ているんです。それはすごく地域性があるのか。瀬戸内のこの辺でよく起こっているのかとか、何かそういうことがいろんなデータとリンクしているかどうかというので、そういうデータがあるとありがたいなと思ったんですけれども。

○岡田委員長 多分今までのところは委員の皆様方同じような発言だと思いますので、やはりその被害の状況、それから場所、その他いろいろ視点があるかと思いますので、これは事務局にお任せということでよろしいかと思いますので、できる限りのデータで、可能な限りのところで整理していただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 他にございますでしょうか。松田先生、どうぞ。

○松田委員 ただいまの平沢先生の関連ですが、例えばこの8-2の瀬戸内海における赤潮漁業被害は、多分海域か府県別の元データがあると思いますので、第6次のときに既に瀬戸内海は一括じゃなくて大阪湾とそれ以外になっているので、その程度は分けていただいた方がわかりやすいかなと思います。

○岡田委員長 もっともなご指摘だと思います。多分可能ですよね。じゃ、よろしくお願いいたします。
 他にご質問というか、ご要望が多かったんですが、ございますか。
 それでは、また後に戻っていただいても結構でございますが、とりあえず次の資料、その他という分類になるかもしれませんが、資料9の中長期ビジョンの策定について、事務局からご紹介、ご説明をいただければと思います。

○尾川室長 それでは、資料9をごらんください。
 先ほどから何度も、別の検討会、別の検討会と申しておりましたけど、これでございます。資料の9は閉鎖性海域中長期ビジョンの策定でございます。ポンチ絵に描いてございますように、前回の答申のときに、目標とすべき水質を検討すべき、そしてまた効果的な対策を検討すべきという宿題をいただいておりました。これを受けまして、環境省では関係省庁にもお声をおかけしまして、平成18年度に今後の閉鎖性海域対策に関する懇談会というものを設置いたしまして、論点整理の資料を19年3月にまとめさせていただいております。これをさらにまた発展させる形で、平成19年度から21年度、今年度でございますけれども、3年間の計画で中長期ビジョンを策定しているところでございます。中身は書いてございますが、要はシナリオをつくっていこうと。その中で目標をまず決め、達成するための対策についても考えていこう。下に書いてございますが、その負荷量の削減に関しましては最適化をしていこう。当然、陸域での負荷量削減以外の対策についても推進をしていこうということでございます。おめくりいただきまして、体制でございますけれども、これも懇談会を設置してございまして、岡田委員長に座長をお願いをしているところでございます。現在の検討状況でございますけれども、まず目標設定につきましては、先ほど触れました論点整理において、底層DOと透明度を状態指標の候補とすべきではないかということで結論が出ておりますので、それを発展させる形でそれぞれ目標を決めようとしてございます。底層DOに関しましては、現時点でございますが、3種類決めてみてはどうかと。通常のお魚あるいは貝類の生存生息のための目標値、そしてまた稚魚、仔魚といったようなより脆弱な個体に対する、個体を意識したその再生産の場を確保するための目標、そして港湾の中ですとか、今ひどい状態にある無生物域を解消するための目標値、このような3種類の目標を考えたらどうかということで検討してございます。
 また透明度は、もちろん水の中の透き通った加減でございますので、一つは藻場などを意識しまして、海草藻類の生育に必要なその光量を確保するためにどれぐらいの透明度があったらいいのかということ、それから親水利用、海水浴ですとかダイビングですとか、あるいはヨットもあるかもしれませんが、見た目、国民の皆さんが見た感じでどういう透明度にしたらいいか、このようなことを検討しているところでございます。
 3ページは、これも絵でごらんいただけば、先ほども少し触れましたが、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、それぞれモデルをつくろうということで、現在東京湾が先に進んでございまして、モデルの計算条件等々書いてございますけれども、短期、長期のその再現計算を行いまして、流動・水質ともおおむね再現できているんではないかということを今のところ作業を進めております。4ページにその再現性の確認状況についてお示しをしているところでございます。現在、瀬戸内海、伊勢湾について、さらにまたその精度の確保のための作業を進めてございまして、近々お見せできるような形で再現が確認されたモデルというものをご提示できるのではないかと考えてございます。
 5ページが、モデルを使い、目標を設定したものをどのように活用してシナリオをつくっていくかということでございますけれども、これは作業フローを書いてございますが、まず仮のシナリオという将来の絵姿を決めまして、最終的には、一番下に書いてございますが、平成46年という16年度から30年後の姿を見て、それまで計算機を回し、どれぐらいその負荷量を削減なり、あるいは浄化能力を向上させれば、底層DO、透明度も含めた目標の達成が可能かどうかということを回してみようと、そのための対策を組み合わせていこうということでございます。
 最後の紙に今後の予定と書いてございます。今年度が最終年度でございます。こちらで専門委員会の報告をいただきたい時期と重なっているわけでございますけれども、これまでの検討を進めまして、その仕上げをし、目標も設定し、先ほどから申し上げておりますモデルも動かして、皆様にもわかりやすい姿で、これから中長期の将来に向かって、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海でどのような対策を総合的に進めていったらいいのかということを取りまとめたいということで考えてございます。この専門委員会にも随時またご報告もいたしますし、またこの懇談会での成果も活用させていただいて、こちらの在り方の検討にもつなげてまいりたいと、かように考えてございます。
 以上でございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明に関しましてご質問等ございますでしょうか。どうぞ。

○河村委員 一応、東京湾の方はある程度もうシミュレーションモデルができているということで、先ほどの資料8にDOの変化というのが平成20年度でありますよね、例えばこれをある程度再現させてみた結果というのはあるんですか。

○尾川室長 今はございませんけれども、現場でのこのような貧酸素水塊の観測状況がそのモデルでどれぐらい再現できるかというのはお示しすることができるんじゃないかと思っております。

○河村委員 それをぜひともやっていただいて、比較対照させていただければと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。他にございますか。どうぞ、細見先生。

○細見委員 せっかくこのシミュレーションというのは、非常に労力とお金がかかって、多くの人を一つの論議するもとになるデータだと思っていますので、もう少しこの計算された結果が、流動とか水質、底質でこうこうこうで一致したという単純にそれだけではなくて、例えば東京湾では堆積速度だとか、ある種のフラックスというのが測られているはずなんですね。そういうものがこの計算で、例えば沈降速度だとか溶出速度とかが、この計算結果と今実測されたレベルとかと比較していただいて、単に状態変数を比較するだけじゃなくて、ある種のフラックスという概念で評価していただいて、それでもかなり精度が高ければ、より信頼度のあるシミュレーションモデルではないかと。今、河村先生仰いましたけれども、DOの刻々とした変化とともに、そういうシミュレーションの結果を単に、多分いろいろおやりになっているとは思うんですけれども、そういう解析結果があると、それをもとにして対策についてよりよい議論が、その踏み台というか、そのもとになる道具ができ上がるんじゃないかと思いますので、ぜひこの辺はもし何か、途中でも結構かと思いますので、そういう結果というか、途中経過がこの委員会かもしくは、もちろんビジョンの岡田先生の委員会でもやられると思うんですが、こちらの方にもちょっと参考に出していただいて議論させていただければと思います。

○岡田委員長 よろしいですよね。そのとおりですということしかお答えは。

○尾川室長 先ほど私が言い残したような気がするんですけど、予測にしか使わないように聞こえてしまったら申しわけないなと思いましたが、これまでも、また、先ほどからのご説明でも、負荷量がこんなに何割も下がっているのに、どうしてその水質がそんなによくならないのと。いろいろ中で内部生産がある。専門家の先生方はそれなりのストーリーというのを築けるかもしれませんけれども、一般の方々にとって非常にわかりにくい部分だと思います。そのようなこれまでの私たちが進めてきた対策についてのメカニズムをご説明するですとか、そういうことにも使えると思います。現在モデルの構築段階でございますので、そういうことをご説明いたしましたけれども、構築したモデルをぜひ使っていきたいと思っておりますし、このような条件で計算してみたらというお話をいただけると、先ほどの河村先生のご発言もまさにその一環だと思いますので使わせていただきたいと思います。その前提条件として、委員会でまず再現を確認していただく。つまり、このモデルが妥当かどうかということを確認していただくという会ももちろん設けさせていただきます。その上で、じゃ、このモデルだったらこういう条件をということをぜひご意見をいただいて計算機を回したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○岡田委員長 どうぞ。

○中田委員 シミュレーションモデルについて教えてください。
 湾内の状況って外の状況に随分影響を受けると思うんですけれども、外の状況は外のモデルとネスティングするような形で与えているのかどうなのかということを教えていただけますか。

○尾川室長 資料9の3ページのポンチ絵しかございませんが、東京湾でございますと、湾口部のこの計算境界というところがございます。ここには実測値、実はどこの湾でも問題なのが、この湾口部の測定結果があまり密ではないということなんですけれども、ここはトライアンドエラーをしたり、あるいは現在の測定結果の外挿等で境界条件を決めて、全体が合うようにモデルをフィッティングをしているということでございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。他にございますか。

○平沢委員 ビジョンに関係してよろしいでしょうか。ビジョンは偉い先生方がおやりになっているので間違いないと思うんですけれども、やはり在り方を答申ということですので、ぜひここの委員の皆様方でも何か新しい水質目標というか、考え方があればぜひご発言していただけたらと。自分自身は今ちょっとノーアイデアで申しわけないんですけど、それもいいかどうかということをぜひ検討していただけたらなと思います。

○岡田委員長 この内容のもう少し詳しいご説明は後で出てきますよね。そのときにもう一度ご議論いただければというふうに思います。
 他にございますか。どうぞ。

○古米委員 今回新しく底層DOだとか透明度というものが新しい目標になるということで、資料の6、7、8のところで、広域総合でも透明度のデータがあり、どの状況にあるかというのが出てきています。資料の8の方では底層DOの情報が各県で測られているようなデータが広域総合以外でも提供されています。その県レベルで透明度を、特に沿岸部を集中して測っているというようなことがあれば、そういった資料の8の中に入っていた方が良いのではと。底層DOについては比較的詳しく載っておりますが、そういう可能性は透明度ではないんでしょうか。

○尾川室長 次回までに整理をさせていただきたいと思っております。

○岡田委員長 他に。どうぞ、菅原先生。

○菅原委員 ちょっと思いつきで申し訳ないんですけれども、将来予測なんですが、30年先とかの場合に、例えば人口推計みたいなものを変数にするような考えというのはないんでしょうか。つまり、人の生活がすごく影響があるわけですよね。生活排水に対する施策もいろいろやることがあるんでしょうけど、聞くところによれば、日本の人口がどんどん減っていくと言われています。この指定海域の周りの人口推計があるかどうかは知りませんけれども、我々のところでは、例えば食料生産予測とかそういうのをやる場合には、人口推計がベースになって、将来の人口をどの程度食わせるか、どのぐらいの自給率でもって食わせるか、それに対して肥料を投入するとこれは環境負荷になるわけですけれども、そういったような考え方をしないでもないんですね。

○尾川室長 少しビジョンの方に入ってしまって恐縮なんですけれども、遠い将来を見通すときに、人口ですとか、あるいはこの水の関係でしたら水温だとか、気温あるいは降水量といったようないろんな条件が影響してまいります。これはどのような計算条件を置くかということは懇談会で検討しておりますので、予測値を出すときにはこのような前提でということは明らかにした上でしようと思っています。人口に関しましては人口問題研究所の中位の推計をベースに、都道府県別にもございますので、それを用いますけれども、あと、例えば下水道の処理区域内をどうするかとか、ここはいろいろな仮定なり設定を置いて計算することになります。

○岡田委員長 ありがとうございました。他にございますか。
 よろしければ、ちょっと気になるというか、例えば11ページのDOの分布のところが、今までどうなっていたかちょっと明確に記憶していないんですが、DOが高いのが赤くなっていますよね。これ、今までどっちだったかなと思って。赤いのが低かったのかどうか、どっち、覚えている。

○古米委員 透明度はうまく色使いが……。

○岡田委員長 これはだから感覚的にどう見るかの話ですから、ご確認いただけませんでしょうか。すみません。細かいことですが、やはり公開したときに直観でどう受けるか。私の直観が正しいのかどうかというのはわからないので、もう一度ご検討ください。
 他にございますか。全体を通じて、今の資料9ということだけではなくて、本日は資料の4からずっと、水質総量削減制度の概要から全体を通じてご説明やご紹介いただきました。そういう意味におきまして、全部ご紹介していただいた後、また何かご質問、ご意見等がございましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。どの資料でも結構です。

○中村委員 全体なんですけれども、瀬戸内海といったときに、大阪湾を除く場合とトータルの含む場合、それから伊勢湾も同じように三河湾を除く場合と含む場合、それぞれ明記されているところもあれば、そうでないようなところもあって、どちらかなというふうなところが、少し統一がとれていないところがありますので、これは整理をされるときにきちんと区別できるように整理いただきないなと思います。

○岡田委員長 これ、どうしますか。やっぱり一応区別できるものは区別した上で、必要なければ後でマージするとか、そういうことにしますかね。じゃ、中村先生が仰ったようにできる限り区別する、そういうことですよね。よろしいですか。じゃ、そういうことで一応トライしてみてください。あまりに大変だったら結構です。

○尾川室長 1点、例えば負荷量のデータのところで、ちょっとすみません。資料の5の13ページというのが負荷量の推移を海域別・発生源別に見たところがございますけれども、この13ページが実は瀬戸内海一本になってございます。その前の円グラフは大阪湾とその他分けているにもかかわらず、ここは瀬戸内海になっているんですけれども、これは冒頭に委員長からご説明いただいたように、前回6次から大阪湾を分離したものですので、過去については推計して内訳をやりませんと、もう今となっては合計値しかないので中が分けられない。これは一つの例でございますけれども、実測ですと集計の仕方を変えればよいんですが、県合計だとかになってくると、ある程度の仮定が入ってくるかと思います。ただ、ご指摘はごもっともでございますので、水質のデータ、負荷量のデータ、負荷量の場合、流域だったり県だったり、赤潮も県だったり湾だったりするんですけれども、何とかわかりやすいように、なるべく最小単位で整理をするようにしたいと思います。

○岡田委員長 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 他にございますでしょうか。どうぞ。

○古米委員 一番最初に土地系ということでご質問が出てきて、過去、長い間で従来ノンポイント汚染源は土地系ということで一括表示をしてきたと。一方で、産業系の負荷量が下がってき、生活系も下水道も整備されて少しずつ下がってきている。窒素に関してはかなり土地系の寄与が目立つ状況になってきたと。そういった中、円グラフの中で40%に及ぶ土地系の負荷が図示される。じゃ山林なのか、農地なのか、市街地なのかということを、もうそろそろ知ってもいいかなというような気が私するんです。10%ぐらいだったら、それは分けても5%ぐらいかなという感じがあるんですが、土地系の割合が大きくなっているので、ちょっと表示について新しい段階に入ってもいいのではないかなと個人的には思っています。ぜひご検討ください。

○岡田委員長 ありがとうございました。仰るとおりだと思います。じゃ、これは可能な限り試みてください。
 他にございますか。どうぞ、松田先生。

○松田委員 資料9の中長期ビジョンについてちょっと教えていただきたいんです。
 1ページ目に全体の概要が書いてありますが、あの辺の課題という第6次の議論から出てきたところで、右の方にいわゆる負荷削減の他に、浅海の保全、再生などの推進というもう一つの方向性が出ていて、一番最後の出口の赤い一番下にも、負荷削減以外の対策と出ていて、このあたりが第7次の議論の中ではいろいろ出てくるのかなと思うんですが、このシミュレーションモデルの中では、この浅場や干潟をこういうふうに再生するとこうなるというような仕組みは入っているんでしょうか。あるいはどの程度計算できているか、教えていただければと思います。

○尾川室長 詳しくはまたモデルの詳細をご報告するときにご説明申し上げますけれども、浅場域における生物の増殖ですとか、それに伴う浄化能については、現在モデルの中には組み込まれております。したがって、例えば底層DOが回復することによって、その生物活性がよくなってといったような正のスパイラルというんでしょうか、いい流れということについても計算の上で反映させることは可能ですし、そのような対策が進むようにビジョンも、もちろんこの総量削減に関しても進めていきたいと思っております。

○岡田委員長 ありがとうございました。じゃ、河村先生、どうぞ。

○河村委員 ちょっと十分は記憶していないんですけれども、6次のときに、干潟といいますか、浅いエリアといいますか、その辺のところの機能というのはある程度評価しようというふうな話があったかと思うんですけれども、それに対する何か評価結果みたいなものは、今もしお持ちだったら少しご紹介いただければと思うんですけれども。

○尾川室長 前回のまず答申で、その干潟の保全再生、底質環境の改善ということでご指摘をいただいております。それを受けて、私どもがつくりました湾ごとの総量削減基本方針の中でも、非常に短い言葉ではございますけれども、そういう文言が入ってございます。さらにその後で、各都府県が総量削減の計画を定める際に、具体的なその事業を想定しながら各都府県さんが計画を決めるわけでございますけれども、そこに、具体の湾、灘のどこでどのような事業をやるかということが計画として入ってきているということでございます。現在の6次の総量削減の計画の中でどのような事業が盛り込まれていてという進捗状況につきましては、先ほどちょっと申し上げたヒアリングのところになるのか、対策の実施状況の会をまた別途設けまして、そこでご報告をさせていただきたいと思います。つまり、現在の6次の総量削減の中にも当然盛り込まれておりますし、その進捗状況についてはまたご報告をさせていただきます。

○岡田委員長 ありがとうございました。他にございますか。細見先生、どうぞ。

○細見委員 恐らく資料3で、今後の検討事項の中にあるんだろうと思うんですが、ヒアリングをされる際に、第6次もあったかもしれませんけれども、実際、担当されている都道府県の、国がこうこうこうだと言っておきながら、実際、各都道府県でまたその原単位も違うし、いろんな多分過去の経緯が恐らく違ってきていて、これだけ第7次まで進めていくと、その差というのか、歴史的に積み重なっている部分もあろうかと思うので、そういうできるだけ情報交換を密にやる上でも、我々委員としても都道府県の立場としてどうなのかとかというのは、多分各水域によっても違うでしょうし、その辺の酌み取るチャンスを一回、この資料3の進め方の中でどこかに入れていただければありがたいかなというふうに思いました。
 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございました。これはよろしいですね。ご検討ください。お願いします。他にございますか。よろしいですか。
 それでは、水環境担当の伊藤審議官が到着されましたので、ご挨拶をお願いいたします。

○伊藤審議官 水環境担当審議官の伊藤でございます。本日はちょっと国会に呼ばれていましておくれてしまいました。恐縮でございます。申しわけありませんでした。
 先生方におかれましては、この委員の役割をお引き受けいただき、また、本日はご多用中のところご出席いただきまして、まことにありがとうございます。
 ことしは旧水質二法ができて50周年ということでございます。また、この総量削減制度も30年目ということで、まだまだこの総量削減の指定区域もそうですし、それ以外もそうだと思うんですけれども、その水行政そのものを大きく転換し、展開していかなければならない時期に来ているんではないかなというふうに強く感じている次第であります。
 この専門委員会におきましては、この第7次の総量削減の在り方についての諮問についてご審議いただくということで、新たな目標をどういうふうに設定していくのか、あるいはその水質汚濁のメカニズムの解明をさらに進めて、効率的、効果的な対策をどういうふうに実施していくのか、こういったことも含めていろいろご議論をいただきたいというふうに思います。その際に、もちろん専門的な議論は当然でございますけれども、さらにどういった対策をどのような仕組みでやっていくのかといったことも含めて、幅広くご意見をちょうだいできればありがたいなというふうに思っております。私自身も何とかして新しい展開といいますか、何とかできないものだろうかというふうに考えておるところでございます。ぜひよろしくご審議のほどをお願いしたいと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 それでは、全体を通じて何かご意見ございますか。
 それでは、よろしければ、あと最後に事務局から今後の連絡事項等ございますでしょうか。

○木下室長補佐 3点ございます。
 まず、1点目でございますけれども、お手元に配付しております環境省の封筒の中に、今回の各委員、皆様方の辞令と本日の開催案内が入っております。事務手続がおくれたことを、まことに申しわけなく、大変おわび申し上げます。
 2点目でございます。本日の議事録につきまして、速記が取りまとまり次第、皆様方の方にお送りさせていただきますので、ご確認の方、よろしくお願いいたします。全員のご確認をいただいたものを環境省ウェブサイトにて公開させていただきます。
 また、次回の委員会につきましては、本日いただいた宿題へのお答えと指定水域の水質汚濁に与える要因等につきまして資料を準備し、ご意見をいただく予定としております。日程につきましては、また後日調整させていただきますので、その際はよろしくお願いいたします。
 以上、3点でございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。よろしいですね。よろしくご協力のほどお願いいたします。
 それでは、以上をもちまして第1回の総量削減専門委員会を閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

午後 午後2時45分 閉会

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