中央環境審議会水環境部会 水生生物保全環境基準類型指定専門委員会(第17回) 議事録

日時

平成21年12月2日開催

場所

環境省 水・大気環境局 水環境課

議事

午後2時59分 開会

○富坂課長補佐 定刻まで若干時間がございますけれども、本日ご出席の委員の方、全員お揃いでございますので、ただいまから中央環境審議会水環境部会、第17回水生生物保全環境基準類型指定専門委員会を開会いたします。
 本日は、委員9名中5名の出席をいただいております。過半数を超えておりますので、定足数を満たしていることをご報告させていただきます。
 議事に先立ちまして、水環境課長の森北よりご挨拶を申し上げます。

○森北課長 環境省水環境課長の森北でございます。
 本日は委員の皆様には大変お忙しい中、この水生生物保全環境基準類型指定専門委員会にご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
 また、日頃から、委員の皆様方には私どもの水環境行政の推進に当たりまして多大なご指導を賜っております。心から御礼を申し上げます。
 水生生物保全の環境基準につきましては、平成15年11月に告示がなされております。その後、委員の皆様方にご尽力を賜りまして、基本的な類型指定の考え方、そして具体的な類型指定、こういったものにつきましてご審議をいただいてまいりました。お陰様で第1次答申が、平成18年になされ、その後、昨年6月に、第2次答申、そして今年7月には相模川水系を始めとした第3次答申をいただきました。一昨日、11月30日でございますけれども、第3次答申について告示をさせていただきました。
 国において類型指定をする水域、全体で47水域あるわけでございます。第3次答申までの告示によりまして、28の水域で類型指定が終わったわけですが、残り河川で10水域、海域で9水域、合わせまして19水域の類型指定をする必要があるということでございます。これらにつきまして、今後、順次水域の類型指定に努めてまいりたいと考えておりますので、委員の皆様方のご指導をよろしくお願い申し上げたいと思っております。
 本日は、前回、今年5月にいただきましたご意見を踏まえまして、新たな対象水域となります阿武隈川水系等の10河川につきまして、それぞれの河川の状況、さらにはその河川と関係する湖、7つございます。いずれもダム貯水池でございますけれども、それらについてご審議をしていただくことにしております。どうか忌憚のないご意見と、ご指導を賜りますことをお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。
 本日はどうぞよろしくお願いいたします。

○富坂課長補佐 続きまして、お手元の配付資料についてご確認をお願いします。
 議事次第にございますように、まず資料1、委員名簿でございます。資料2、前回議事録でございます。資料3「これまでの経過と今後のスケジュール等について」でございます。それから資料4-1から4-3までが今回の検討対象水域に係る情報を整理したものでございます。資料4-1はクリップ止めにしてあるもの、それから資料4-2、4-3と数枚のものでございます。また、これとは別に、資料4-1から4-3の参考資料としまして、委員の先生方ににはA3のものでお配りしております。
 不足等ございましたら、随時事務局までお申しつけください。
 それでは、これ以降の進行は須藤委員長にお願いいたします。よろしくお願いします。

○須藤委員長 それでは、議事進行に努めさせていただきたいと思います。
 ただいま課長からお話ございましたように、47水域が我々が類型指定をやらなくてはいけない水域でございまして、残すところ19水域でございます。そして、その中で河川は10、その中には所々湖沼等が含まれていますが、とにかく10の河川と、あとは海域が残っているということでございます。
 本日は、主として河川の部分について事務局からご説明をいただきます。こういう問題は、大体後になるほど難しいものが残るようでございますから、いろいろご意見をいただかないとうまくまとまらないかと案じているところでございます。
 本日は夕方の時間になりましたがお繰り合わせ、ご出席いただきましたことを感謝申し上げるとともに、本日も大勢の皆さんに傍聴いただいていることをお礼申し上げておきたいと思います。
 それでは、まず前回議事録を確認させていただきたいと思います。
 前回は第16回になりますが、第3次報告をまとめて提出したところでございます。前回議事録は資料2として準備されておりますが、本資料は、委員の先生方にご確認いただいた後、事務局で修正させていただきまして、再度各委員の先生方に送付させていただいたものでございます。これを前回議事録としてよろしゅうございましょうか。見ていただいているから、よろしいですね。
 それでは、異議がないということで、これを前回の議事録としたいと思います。
 どうぞ事務局のほうで公開の手続をとってくださるようお願いいたします。
 それでは本題でございますが、先ほど課長からもお話がございましたけれども、一応議題として、これまでの経過と今後のスケジュール等についてであります。
 本委員会から提出した第3次報告を受けまして、先ほどお話ししましたように幾つかの動きがあったところでございます。まず、この経過や前回までの到達点に関して、資料3を用いて事務局から説明を受けまして、今後のスケジュールを含めて検討することがよろしいかと存じます。
 それでは、資料3について事務局からご説明ください。

○富坂課長補佐 資料3「これまでの経過と今後のスケジュール等について」でございます。すみません、「(案)」はとってください。
 これまで水生生物の環境基準につきまして、類型指定の検討を第3次答申までいただいたところでございます。
 国があてはめを行う水域としましては、環境基本法に基づきます政令において47水域が定められております。このうち平成18年4月に4水域について、平成20年6月に13水域について、そして今年7月に11水域について答申をいただいたところでございます。今回は、残る淡水域10水域についてご検討いただきたいと思っておりまして、その後、海域の残る9水域についてご検討をお願いしたいと考えておるところでございます。
 裏のページをご覧ください。
 国が類型あてはめを行う水域としまして、淡水域37水域、海域10水域について定めてございます。指定年月、それから答申というところで、答申につきましては第1次から第3次でいただいたもの、それから指定年月について、これは環境省告示という形で定められた日時でございます。前回専門委員会でご報告いただきました第3次答申につきましては、先日─平成21年11月30日に告示が行われて、類型あてはめが終了したという形になっております。
 今回の検討水域としましては、淡水域で残る10水域のうち○がついているものでございますけれども、阿武隈川、那珂川、阿賀野川、信濃川、紀ノ川、江の川、小瀬川、山国川、筑後川、宝満川の10水域でございます。
 表に戻っていただきまして、現在、考えている今後のスケジュールでございますけれども、今回及び次回は、検討対象水域の状況について事務局から提示させていただきました情報についてご議論いただき、第19回以降で第4次報告案の取りまとめといった形で進めてまいりたいと考えております。
 よろしくお願いいたします。

○須藤委員長 当面のスケジュールでございますが、いかがでございましょう。
 よろしくないと言われても困りますから、これでいきたいと思います。よろしゅうございますか。
 それでは、資料2のとおりにこれから進めていくということで、お認めいただきたいと思います。
 それでは、10水域について進めていきたいと思いますが、前半と後半と分けたほうが審議がしやすいかなと思いますので、最初に5水域をやっていただいて、続いて残り5水域ですか、後半をやるということでお願いしたいと思います。そして、前半は前半で議論、後半は後半で議論して、時間があれば総合的に両方の議論という形で進めていきたいと思います。
 資料4にそれがまとめてあると事前に伺っておりますが、内容は、多分、阿武隈川から紀ノ川ぐらいまでだろうと思いますが、事務局から説明をお願いします。

○鈴木係員 それでは、検討対象水域の概況につきまして、資料4-1から4-3、また参考資料を使用してご説明させていただきます。
 資料の構成ですが、資料4-1には水域の概況、水質の状況、水温の状況、水域の構造等、魚介類の生息状況等についてまとめております。資料4-2には、これまで生物AとBの検討をするに当たりましてポイントとなっておりました河川の勾配急変点を、資料4-3には、発電ダム等が検討対象水域本川の水温や水量に与える影響についてまとめております。参考資料には、資料4-1から4-3の概略図をまとめております。
 先ほど須藤委員長からご説明がありましたように、今回の検討対象水域は10河川ございまして、水域の数が多いので、前半と後半に分けて5河川ずつご説明させていただきます。
 それでは、阿武隈川から紀の川までの5水域について、まずご説明させていただきます。
 まず、阿武隈川についてご説明させていただきます。
 資料4-1の3ページをご覧くださいませ。
 阿武隈川は、西白河郡西郷村、旭岳に発しまして、福島県を北流した後、宮城県を通り太平洋に注ぐ、幹川流路239キロメートルの河川でございます。
 こちらの図の左上の表をご覧くださいませ。
 既存の生活環境項目の類型指定状況ですが、阿武隈川は上流から、上流、中流(1)、中流(2)、下流の4つに区分されておりまして、上流からA・B・B・A類型となっております。
 水質について、5ページの上の図をご覧くださいませ。BOD75%値を記載しております。
 基準値の所に線を引いております。×、△、◇、□の順に新しいデータでございまして、それぞれ5年間の平均値を示しております。BOD75%値は近年、すべての環境基準点におきまして環境基準を満たしております。
 さらに、6ページの下の図をご覧くださいませ。こちらには、亜鉛について示しております。
 亜鉛についても、すべての環境基準点で水生生物の環境基準でございます0.03ミリグラム/リットルを満たしております。
 続きまして水温ですけれども、水温についてはこちらのほうが見やすいので、参考資料の図1.1をご覧くださいませ。先生方にはA3判で配らせていただいておりますカラーの資料でございます。
 真ん中辺りに、水色と緑色にて水温を示しております。平均水温は、上流では13度程度、中流(1)の阿久津橋で15度程度でございまして、下流でも平均水温は変化せず、ずっと15度程度を維持しております。
 水域の構造ですが、水域の構造は、水温の3段下に記載させていただいております。上流より高田橋までは石・礫・砂が主体、そこから信夫ダムまでは岩盤や石が主体、そこから丸森橋までは石や礫が主体、その下流は砂が主体となっております。
 河川構造物につきましては、水温の上に示させていただいております。上流より、蓬莱ダム、信夫ダム、阿武隈大堰がございます。蓬莱ダムと信夫ダムについては、魚道がございません。
 続きまして、魚介類の生息状況につきまして、資料が飛び飛びになりまして大変恐縮なのですが、資料4-1、14ページをご覧くださいませ。
 こちらは「河川水辺の国勢調査」の結果でございまして、図の中の青色の箇所は、冷水性の魚介類が発生された所を示しております。具体的には、上流から大正橋下流まで、ヤマメ、ニッコウイワナ、ニジマス、サケが確認されております。
 またページが飛び恐縮ですが、18ページをご覧くださいませ。こちらには、ヒアリング情報をまとめております。
 福島県の[2]ですけれども、イワナ・ヤマメ類の生息状況といたしまして、福島県の原町市立博物館によりますと、イワナやヤマメなどの在来個体はほとんどなく、現存するものは放流のものであり、西郷村より上流に生息している、また、阿武隈川漁協によりますと、福島県下の全川がヤマメの生息できる範囲であるということです。また、宮城県の亘理漁協によると、サケ、サクラマスは遡上期に河口から羽出庭橋まで分布しているということです。
 また、温水性の魚介類としては、上流域を除くほぼ全域に確認されているという状況でございます。
 これらの情報につきましては、すみません、また資料が飛ぶんですけれども、参考資料にまとめさせていただいておりますので、ご確認いただきたいと思います。
 図1.1の真ん中辺りです。
 まず、この参考資料の凡例ですが、●が「河川水辺の国勢調査」などにより確認した情報でございます。▲が、学識者や水産試験場等のヒアリング情報となっております。また、△が漁協等からのヒアリング情報でございます。
 これをご覧いただきますと、冷水性の魚種は河川全域で情報が得られております。また、温水性の魚種も、河川全域で確認情報やヒアリング情報が得られております。
 河川の環境が大きく変わるため、これまでの類型指定のポイントとなっておりました勾配急変点につきましては、資料4-2にもまとめておりますが、ここでは参考資料の図1.2を使ってご説明させていただきます。
 阿武隈川は、狭窄部を境に緩流と急流が交互にございまして、阿武隈渓谷や阿武隈峡といった狭窄部におきまして、突如、勾配が急になっております。勾配急変点は、河口からおよそ50キロメートル、85キロメートル、105キロメートル付近にございます。そこでの勾配は、およそ400分の1から75分の1程度となっております。
 続いて、発電ダム等が河川の水温や水量に与える影響につきましては、1ページめくっていただきました図1.3を使ってご説明させていただきます。
 蓬莱ダム、信夫ダムのある区間の前後の河川の水温を比較いたしますと、最高、平均及び最低水温に若干の低下が見られます。両ダムは表層から取水しており、取水された発電用水は数百メートルから数キロメートルで本川へ放流されておりますことから、この水温低下には支川流入水の影響もあると考えられます。
 また、流量ですが、下流においても一定の流量が確保される範囲内において水利用が行われておりまして、瀬切れの情報はございませんでした。
 以上が阿武隈川の説明でございます。
 続きまして、那珂川についてご説明させていただきます。
 資料4-1の21ページをご覧ください。
 那珂川は、福島県と栃木県の境界に位置する那須岳に発しまして、栃木県を南東に流れ、茨城県を通った後、太平洋に注ぐ、幹川流路150キロメートルの河川です。
 右上の表をご覧ください。
 既存の生活環境項目の類型指定状況でございますが、那珂川は上流から、深山ダム貯水池、那珂川(1)、那珂川(2)、那珂川(3)の4つに区分されております。
 また、上から湖沼AA・AA・A・A類型となっております。
 水質につきまして、24ページの上をご覧くださいませ。
 BODの75%値は、近年、すべての環境基準点で環境基準を満たしております。
 また、25ページの下の図をご覧ください。
 亜鉛につきましても、水生生物の環境基準でございます0.03ミリグラム/リットルを満たしております。
 続いて水温につきましては、参考資料の図2.1をご覧ください。
 参考資料図2.1の真ん中辺りに、緑色と水色で水温を示しております。
 平均水温は、上流では11度から13度程度、中流(2)、新那珂橋で15度程度でございまして、下流でも平均水温は変化せず、15度程度でございます。
 水域の構造は水温の下に記載させていただいておりますが、上流より、深山ダムを除きまして三川又頭首工手前までは石や礫が主体、深山ダムでは砂が主体となっております。また、三川又頭首工から小場江頭首工までは礫や砂が主体、その下流は砂や泥が主体となっております。
 河川構造物につきましては、水温の上に記載しております。上流より、深山ダム、板室ダム、三川又頭首工、掘抜堰、境堰、向田堰、小場江頭首工がございます。深山ダムと板室ダムについては、魚道がございません。
 続きまして、魚介類の生息状況でございますが、資料4-1の33ページをご覧ください。
 冷水性の魚介類は、ヤマメが晩翠橋、黒羽橋で、サケが河口の海門橋で確認されております。
 また、ヒアリング情報につきましては、36ページをご覧ください。
 [2]のイワナ・ヤマメ類の生息状況として、栃木県水産試験場によると、概ねイワナは晩翠橋から上流域、ヤマメは那珂橋から上流域に生息しているということです。また、那珂川北部漁協によりますと、イワナ、ヤマメは恒明橋から上流域、アユは恒明橋から昭和橋の範囲の本流に生息しているということです。
 また、温水性の魚介類としては、上流域を除くほぼ全域に確認されているという状況でございます。
 これらの情報につきましては、また参考資料にまとめておりますので、ご確認いただきたいと思います。
 図2.1をご覧ください。
 こちらを見ますと、冷水性の魚種は黒羽橋より上流で確認されております。また、海門橋においてサケが確認されております。また、温水性の魚種は上流を除く河川全域で確認されており、全域でヒアリング情報が得られております。
 続きまして勾配急変点について、1枚めくっていただいた参考資料の図2.2をご覧ください。
 那珂川は、下流から上流にかけて緩やかに勾配が増し、河口から30キロメートル付近から徐々に河床面が上がっております。勾配が変わる点は、強いて挙げると河口から30キロメートル付近で、勾配は770分の1程度となっております。
 1枚めくっていただきまして、発電ダム等が河川の水温や水量に与える影響についてでございますが、深山ダムと、そのダム下流の河川の水温を比較いたしますと、最高、平均及び最低水温の低下が見られております。深山ダムにおいては選択取水を行っておりまして、取水された発電用水は数キロメートルで放流されておりますことから、水温の低下には支川流入水の影響もあると考えられます。
 また、板室ダムのあります区間の前後の河川の水温を比較いたしますと、平均及び最低水温の低下が見られますが、板室ダムも表層から取水しておりまして、取水された発電用水は数キロメートルで本川へ放流されておりますことから、水温低下には支川流入水の影響もあると考えられます。
 また、各ダムの下流では、水が枯れてしまう瀬切れは生じておりません。
 以上が那珂川の説明でございます。
 続きまして、阿賀野川についてご説明させていただきます。
 資料4-1の40ページをご覧ください。
 阿賀野川は、福島県と栃木県の県境に位置します荒海山に発しまして、福島県と北流し、新潟県を北西に通った後、日本海に注ぐ、幹川流路約210キロメートルの河川でございます。福島県では「阿賀川」と呼ばれております。
 こちらの上の表をご覧ください。
 既存の生活環境項目の類型指定状況ですが、阿賀野川は、上流から阿賀野川(1)、阿賀野川(2)、阿賀野川(3)、阿賀野川(4)となっておりまして、すべてA類型となっております。
 水質につきましては、43ページの上の図をご覧ください。
 BOD75%値は、近年、すべての環境基準点で環境基準を満たしております。
 また、44ページの下の図をご覧ください。
 亜鉛についても、すべての環境基準点で水生生物の環境基準でございます0.03ミリグラム/リットルを満たしております。
 続いて、水温につきましては、参考資料の図3.1をご覧ください。
 真ん中辺りに水色で水温を示しております。
 阿賀野川につきましては、上流から下流まで平均水温がすべて13度程度となっております。
 水域の構造は水温の下に記載しておりますが、上流より、大川ダムを除き宮古橋手前までは石が主体、大川ダムではシルトが主体となっております。宮古橋から山科地先までは礫が主体、その下流、豊栄市高森までは砂や礫が主体、河口は砂が主体となっております。
 河川構造物については、水温の上に記載しております。
 上流より、大川ダム、馬越頭首工、富川頭首工、新郷ダム、山郷ダム、上野尻ダム、豊実ダム、鹿瀬ダム、揚川ダム、阿賀野川頭首工、渡橋床固、沢海第二床固、沢海第一床固がございます。大川ダムについては、魚道がございません。
 続きまして魚介類の生息状況ですが、資料4-1の52ページをご確認ください。
 冷水性の魚介類は、ヤマメやサクラマスなどが上流から豊栄市高森までに確認されております。
 ヒアリング情報につきましては、55ページをご覧ください。
 イワナ・ヤマメ類の生息状況といたしまして、福島県内水産試験場によりますと、ヤマメは大川ダムよりも上流に生息し、新潟大学によりますと、イワナは早出川から上流、ヤマメは阿賀野川頭首工から上流に生息しているということでございます。
 また、温水性の魚介類につきましては、コイやフナなどがほぼ全域に確認されているという状況でございます。
 これらの情報につきましては、また参考資料にまとめておりますので、ご確認いただきたいと思います。
 参考資料図3.1をご覧ください。
 こちらを見ますと、冷水性の魚種は豊栄市高森におきまして確認されており、また、早出川上流においてヒアリング情報があるという状況です。また、温水性の魚種は、河川全域で確認情報、ヒアリング情報が得られております。
 続いて、勾配急変点につきまして、1枚めくっていただいた参考資料図3.2をご覧ください。
 阿賀野川は間の区間が県の管理区間ということもございまして、勾配のデータが不足しているんですけれども、現在あるデータから見ますと、下流から上流にかけて徐々に勾配が増しまして、日橋川合流点付近から徐々に河床面が上がっております。この付近の勾配は、300分の1程度となっております。
 また、発電ダム等が河川の水温や水量に与える影響につきまして、1枚めくっていただきました図3.3をご覧ください。
 大川ダムと大川ダム下流の河川の水温を比較いたしますと、最高・平均水温の低下が見られます。大川ダムにおいては選択取水を行っておりまして、取水された発電用水は数十メートルで本川へ放流されておりますことから、水温低下には支川流入水の影響もあると考えられます。
 それ以外のダムにおいては、いずれも表層からの取水であり、最高水温に若干の低下が見られる箇所もございますが、最高、平均及び最低水温に大幅な低下は見られておりません。
 また、ダムの下流では、水が枯れてしまう瀬切れは生じておりません。
 以上が阿賀野川の説明でございます。
 続きまして、信濃川についてご説明させていただきます。
 資料4-1、58ページをご覧ください。
 信濃川は、長野県、山梨県、埼玉県の境界に位置します甲武信ヶ岳に発しまして、長野県、新潟県を北に流れました後、日本海に注ぐ、日本一の幹川流路367キロメートルの河川です。
 上の表をご覧ください。
 既存の生活環境項目の類型指定状況でございますが、信濃川は、上流から上流(1)、上流(2)、上流(3)、中流、下流となっておりまして、類型は、AA・A・A・A・Aとなっております。
 水質につきまして、60ページをご覧ください。
 BOD75%値は、過去に基準値を超えている年もございましたが、近年、すべての環境基準点におきまして環境基準を満たしております。
 また、61ページの下の図をご覧ください。
 亜鉛についても、すべての環境基準点で、水生生物の環境基準でございます0.03ミリグラム/リットルを満たしております。
 続いて、水温につきましては参考資料の図4.1をご覧ください。
 真ん中辺りに水色で水温を示しております。
 平均水温は、上流から下流まであまり変化をせず、概ね13度程度となっております。
 水域の構造ですが、上流より昭和橋までは石や礫が主体、その下流の長野県と新潟県の県境までは礫が主体、その下、上片貝手前までは石が主体、その下、大河津洗堰までは礫が主体、そこから下流は砂が主体となっております。
 河川構造物につきましては、上流より西浦ダム、塩川発電所取水堰、上田農水頭首工、埴科頭首工、西大滝ダム、宮中取水ダム、妙見堰、大河津洗堰、蒲原大堰、大島頭首工、信濃川水門がございます。これらすべてに魚道が設置されております。
 続きまして、魚介類の生息状況ですが、資料4-1の69ページをご覧ください。
 冷水性の魚介類は、上流よりニッコウイワナが昭和橋で、サケが栄橋から洗堰下流で確認されております。
 また、ヒアリング情報について、72ページをご覧ください。
 イワナ・ヤマメ類の生息情報といたしまして、長野県水産試験場によると、長野県下では全域で冷水性の魚介類が見られておりまして、また、長野県水産試験場と南佐久漁協によりますと、佐久から上流にヤマメが生息しているということでございます。また、新潟県の水産試験場によりますと、ヤマメ、イワナは魚野川との合流点より上流の本川に生息している、ネットワーク新潟によりますと、本川に下るイワナがいる、魚沼漁協によりますと、長野・新潟県境から長岡市内までイワナ、ヤマメが生息しているということです。
 これらの情報については、また参考資料にまとめておりますので、ご確認いただきたいと思います。
 参考資料の図4.1をご覧ください。
 これを見ますと、冷水性の魚種は馬越島より上流で確認されておりまして、存在しているという情報がございます。また、洗堰下流におきましてサケが確認されております。また、温水性の魚種は、上流を除く河川全域で確認されておりまして、全域でヒアリング情報が得られております。
 続いて、1枚めくっていただきまして、勾配急変点についてご説明させていただきます。
 図4.2をご覧ください。
 信濃川は下流から緩やかに勾配が増しまして、河口から80から140キロメートル付近におきまして勾配が増す箇所がございます。また、140キロメートル付近より上流になりますと1度勾配は緩やかになりますが、佐久盆地を越えますと再び急勾配となります。勾配急変点は、河口よりおよそ80・140・240キロメートル付近となっております。
 また、発電ダム等が河川の水温や水量に与える影響につきまして、参考資料図4.3をご覧ください。
 西浦ダム、西大滝ダム、宮中取水ダムにおきましては、大幅な水温低下は見られておりません。また、西大滝ダムの前後の河川の水温を比較いたしますと、最低水温に若干の低下が見られておりますが、こちらも支川流入水の影響もあると考えられます。
 それ以外のダムにおきましては、いずれも表層からの取水でございまして、大幅な水温低下は見られておりません。
 宮中取水ダム下流では、宮中取水ダムの取水によりまして水量が少なくなったことがございましたが、そのときも瀬切れは生じませんでした。平成21年3月より宮中取水ダムの取水は停止しておりますため、現在は、流量は回復しております。
 以上が信濃川の説明でございます。
 続きまして、紀の川についてご説明させていただきます。
 資料4-1、77ページをご覧ください。
 紀の川は、奈良県と三重県の境界付近に位置します大台ヶ原に発しまして、奈良県、和歌山県を西に流れ、紀伊水道に注ぎます、幹川流路136キロメートルの河川でございます。
 左側にあります表をご覧ください。
 既存の生活環境項目の類型指定状況でございますが、紀の川は、上流から紀の川(1)、紀の川(2)と2つに区分されておりまして、上流からAA・A類型となっております。
 水質については、79ページの上の図をご覧ください。
 BOD75%値は、すべての環境基準点で環境基準を満たしております。
 また、80ページの下の図をご覧ください。
 亜鉛についても、すべての環境基準点で水生生物の環境基準値であります0.03ミリグラム/リットルを満たしております。
 続いて水温につきましては、参考資料の図5.1をご覧ください。
 緑色と桃色で示させていただいております。
 平均水温は、御蔵橋までは15度程度、それより下流は15度より高温となっており、恋野橋で16度程度、河口の紀ノ川大橋で18度程度となっております。
 水域の構造は、水温の下に記載させていただいておりますが、上流より竹房橋までは石や礫が主体、それより下流は礫や砂が主体となっております。
 河川構造物については、水温の上に記載しております。上流より、大迫ダム、大滝ダム、大川橋の堰、小田井堰、藤崎井堰、岩出井堰、岩出橋の堰、新六ヶ井堰、紀ノ川大堰がございます。大迫ダムと大滝ダムにつきましては、魚道がございません。
 続きまして魚介類の生息ですが、資料4-1、88ページをご覧ください。
 こちらは、冷水性の魚介類は確認されておりません。
 また、ヒアリング情報につきまして、92ページをご覧ください。
 和歌山県立自然博物館、五條市漁協によりますと、イワナ、ヤマメ類は大滝ダム上流付近に生息しているとのことです。
 また、温水性の魚介類としては、全域に生息しているという状況でございます。
 これらの情報については、参考資料の図5.1にまとめておりますので、ご覧くださいませ。
 これを見ますと、冷水性の魚種につきましては確認されておらず、大滝ダム上流付近に生息しているとのヒアリング情報があるのみとなっております。また、温水性の魚種は、上流を除く河川全域で確認されております。
 続きまして勾配急変点について、1枚めくっていただいた図5.2をご覧ください。
 紀の川は、下流から上流にかけまして緩やかに勾配が増し、堰付近で河床高が大きく上がる地点はございますが、区間平均で見ると大きな差はなく、勾配が大きく急変する点は見られておりません。
 また、発電ダム等が河川の水温や水量に与える影響につきまして、1枚めくっていただいた図5.3をご覧ください。
 大迫ダムと下流の河川の水温を比較いたしますと、最高、平均及び最低水温に若干の低下が見られております。大迫ダムにおいては表層取水を行っておりまして、取水された発電用水は数十メートルで本川に放流されていること、大滝ダムは現在、水を溜めておらず、水は放流されていることから、水温の低下には支川流入水の影響もあると考えられます。
 平成13年に岩出井堰におきまして農業用水を主体した結果、瀬切れが生じたことがございましたが、それ以後は、どこの場所でも瀬切れは生じておりません。
 以上が紀の川の説明でございます。
 以上で前半5河川の説明が終了いたしました。ここで1度先生方のご意見をお伺いしたいと思います。

○須藤委員長 大変要領よくご説明いただきまして、ありがとうございました。
 ただいま阿武隈川、那珂川、阿賀野川、信濃川、紀の川の5河川をご説明いただいたわけでございます。大変膨大な資料でございまして、すべてこの場でというわけにもいきかねるかもしれませんが、お気づきの点がございましたらどうぞ。
 もう一回審議はいたしますけれども、今日は大体ご理解をいただきたいと思っておりますので、何か問題なり、あるいはわかりにくかった点があったら再度、鈴木さんに説明いただきますので、どうぞご遠慮なく。

○土屋委員 阿賀野川に、床固というんですか、他にはあまりないものが幾つかあったんですが、特有な何か特性があるんでしょうか。

○鈴木係員 床固というのは、河床が洗い流されるのを防いで河川の勾配を安定させるために、河川を横断して設けている施設でございます。

○富坂課長補佐 阿賀野川の床固の設置理由については、また後ほど調べて、次回ご報告したいと思いますけれども、この設置場所自体は、阿賀野川自体が山地を通ってきておりまして、最後に新潟平野に出る川なんですが、その山地と平野部の境目辺りに設置されているものですので、もしかしたら、そのようなところが理由になっているかもしれません。また次回にご報告させていただきます。

○須藤委員長 では、次回までの宿題とさせていただきます。

○花里委員 例えば阿武隈川ですけれども、かなり上のほうにならないと水温が15度以下にならないんですね。そこで、魚のことなんですが、例えばコイとかフナが最上流部にいますよね。上のほうは、礫だとかそういったものが多い所でコイがいるということなんですが、この辺の魚は、もうほとんど放流されているからこういう分布になっているのでしょうか。

○須藤委員長 そもそもの生息域かどうかということをご質問ですね。

○花里委員 そうですね。

○須藤委員長 どうでしょうか、高橋先生、もしおわかりでしたら。山地渓流ではないんだけれども、上のほうにまでコイやフナが生息するのですか。

○高橋委員 どのような川なのか、川の様子が……

○須藤委員長 阿武隈川ですから、ご承知かもしれませんが福島のずっと上流なので、礫だとかそういう所なんですね、本来。ですが、あそこは非常に不思議な河川で、上のほうはきれいなんだけれども中流ですごく汚れて、福島市ですか、そこを通るので汚れてしまって、それで宮城県に入って、そして宮城県でまたきれいになる。環境基準もそのように当てはめられているんですね。AA、A、B、Aだったかな。

○富坂課長補佐 A、B、B、Aです。

○須藤委員長 ですから多分、花里委員からすると、生息の場を考えたら、コイがそんなにたくさんいるような場所ではないのではないですかというご質問ですよね。

○花里委員 そうですね、一般的には割と下流の、泥がたまりやすいような所にいますけれども、この場合、途中にかなり勾配の厳しい所もあるんですけれども、そこまでコイが遡って行くのかと。

○須藤委員長 上のほうで放流していればそこにいる、そういうご質問ですね。

○花里委員 そうです。

○鈴木係員 資料4-1の18ページをご覧くださいませ。
 下のほうに「魚介類等資源の保全」という欄があるんですけれども、こちらで確認させていただいておりますヒアリング情報といたしましては、アユ、イワナ、ヤマメ、ウナギ、ワカサギについての放流の情報はあるんですけれども、コイについてはまだ情報が得られておりませんので、こちらについては精査させていただきたいと考えております。

○須藤委員長 花里委員のほうが詳しいかもしれないけれども、ああいう所であまりコイの放流はしないんじゃないんですかね。

○花里委員 漁協等がするのではなくて、場合によっては個人的にというのもあるのかなと思うんですけどね。ちょっと不思議に思ったものですから。

○須藤委員長 では、ちょっと確認してください。結局、これを分けるときに困るといえば困りますよね。かなり上流にまで存在していると、どこで区切って冷水域とするか。水温が低いからということもあるのかもしれないけれども。

○花里委員 何となくイメージとして、渓流っぽいところにコイがいるというのはすごく不思議に思います。

○須藤委員長 私もそう思うんですが、でもまあ、そのすぐ下が結構汚れているから、コイがあの辺にいてね、それが上がるということもあり得るのかな……。阿武隈川というのは、今、言うように中流がすごく汚れてしまって、過去はもっとすごく汚れていたんですよ。泡が立つほど汚れていたんですよ、福島市内では。それが影響して、逃げて上流へ行っていることもないとは言えないですよね。
 それは県や市町村に確認してもらいましょう。

○高橋委員 前にも申し上げたことがあるんですけれども、例えば亜鉛の分布のグラフですけれども、実際の値と測定下限値が同じシンボルで書かれているので、ちょっとグラフとしては気になるんですね。かなり量が少ないのと、測定下限値を下回る場合に、例えば0.01測定下限値の場合ですと、どの地点でも0.01と横並びになっているグラフがどこかにありましたね。
 何かね、これは測定の下限値だという……

○須藤委員長 下限値なのか、測定した結果なのか、それがわかるようにという意味ですね。

○高橋委員 それがわかるようにしておいたほうがいいような気がするんですよね。後からもうちょっと精度の高い測定をしたときに、これでは改善されたのか、前の測定の精度が悪くてそれとは比較できないデータなのかがわからないですよね。

○須藤委員長 もともとオリジナルのものは、そうなっていますよね。

○高橋委員 地図の中で、流程に沿ってデータが書き込んであるほうは、その違いがわかるように書かれているんですね。

○須藤委員長 だから、さっきのグラフのところですね。

○高橋委員 ええ、グラフにすると、ちょっと。

○須藤委員長 ではそこは、実際の測定値なのか下限値以下なのかわかるように。0.01でいいんですけれども、それは生物に影響するものではないからどちらにしてもいいんでしょうけれども、確かに後で困りますよね。というのは、もう少し詳しいデータで評価するときに。

○富坂課長補佐 グラフのかき方について、そもそも定量下限値以下みたいなものを載せていいのかとか、ちょっと悩ましいところはあるんですけれども、整理した上で、資料としては……、はい。

○須藤委員長 高橋先生のご要望は、その違いがわかるようにだけしておいてくれれば、印の仕方だっていいのではないですか。そういう意味だと思います。

○土屋委員 今のことに関連して、例えば61ページの亜鉛のグラフと80ページのグラフ、ご説明を聞いていて何か変だなという感じがしたのは、やはり物差しの違いがあるんですよね。普通だと、環境基準が0.03ですから、どちらかというと80ページのようにかいてあると非常にわかりやすいように思います。61ページは全部0.01の所に横並びになっているものですから。

○須藤委員長 確かにそうですよね。間隔のとり方が、うんと高いものがあれば61ページのでもいいんだけれども、みんな大体それぐらいだったら、80ページのやり方のほうが見やすいと思いますので、それも取り入れてください。どうしても修正しなくてはいけないわけではないんだけれども、可能であればそうしておいてください。

○藤井委員 例えば、参考資料の図2.1、那珂川なんですが、生物Aの生息状況が最下流にぽつんと1つ載っていますね。これは恐らくサケ……

○須藤委員長 サケですか。サケだったら上へ行くからね。

○藤井委員 サケそのものは、生物Aの対象とするのかどうかは。

○須藤委員長 それは、そうなっています。Aですよね。

○藤井委員 回遊するものも全部入れるんですか。

○須藤委員長 入れています。Aで入れています。先生からご質問があったら、どうぞしてください。

○藤井委員 先ほどの上流のコイの話とも関係するんですけれども、両方が生息することが確認された場合には、より厳しいほう、生物Aとするのか、その辺りはどうなっているんだろうかということ。

○須藤委員長 ただ、最下流の所でね、上からずっとA、Aで来て、Bがあって、最後だけAなんて、これはちょっと変ですから……

○藤井委員 そうなんですよね。

○須藤委員長 少しいても、多分そこは続けてBでいくだろうと思います。私が答える問題ではないけれども、多分それは連続性をもたせた方がよいです。

○藤井委員 これは多分、産卵に遡上している途中でたまたま通った、あるいは海におりるときにたまたま通っているということを含めて生息域なのか。あるいはここで産卵しているというのであれば、また扱いが違ってくるとは思うんですが。

○須藤委員長 そうですよね。産卵となると、今度はもっと下げなければいけませんからね。

○鈴木係員 こちらについても、実際どのような魚が生息していたのかという情報をすべて精査させていただきまして、また検討させていただきたいと考えております。

○須藤委員長 今はとにかくサケが記載されているというだけなので、それが優先で、Bとの混在の程度がどれだけとか、それはわからないわけですね。印がついているだけですから。なので、ちょっと調べてもらいましょう。今のサケと、花里委員のコイと、一番上と一番下流で非常に矛盾するというか、今までのやり方ではちょっとね、どこで切っていいかわからないわけですから、それは両方もう一回精査してもらいましょう。それでよろしいですか。
 他にありますか。
 それでは、今日はいっぱいありますので、残りの5河川のご説明をお願いします。

○鈴木係員 続きまして、江の川についてご説明させていただきます。
 資料4-1、95ページをご覧ください。
 江の川は、広島県山県郡の阿佐山に発しまして、広島県を南東、北東に流れた後、島根県を北、東に流れまして日本海に注ぎます、幹川流路194キロメートルの河川です。
 上の表をご覧ください。
 既存の生活環境項目の類型指定状況でございますが、江の川は、全水域で1つの類型となっておりまして、A類型となっております。
 水質につきましては、97ページの上をご覧ください。
 BOD75%値は、近年、すべての環境基準点で環境基準を満たしております。
 また、98ページの下の図をご覧ください。
 亜鉛についても、すべての環境基準点におきまして環境基準値を満たしております。
 続いて、水温につきましては、参考資料の図6.1をご覧ください。
 桃色、緑色、水色で水温を示させていただいております。
 平均水温は、上流の壬生では13度程度、土師ダムから三国橋までは15度程度でございまして、都賀以降の下流は16度程度となっております。
 水域の構造ですが、尾関山までは砂や礫が主体、尾関山から浜原ダムまでは岩、石が主体、浜原ダムから川平までは砂、礫が主体、それより下流は砂、泥が主体となっております。
 河川構造物につきましては、水温の上に記載しておりますので、ご確認ください。
 上流より、土師ダム、入り江床止工、常友堰、高樋堰、江の川取水堰、浜原ダムがございます。土師ダムについては、魚道がございません。
 続きまして、魚介類の生息状況ですが、資料4-1の106ページをご覧ください。
 冷水性の魚介類は、アマゴとカジカが大朝町で確認されております。
 また、ヒアリング情報につきましては、110ページをご覧ください。
 ヤマメの生息状況といたしまして、可愛川漁協によりますと、ヤマメ類は、本流では藤原から上流に生息しているとのことです。
 これらの情報を併せましたものが参考資料にございます。
 参考資料の図6.1をご覧ください。
 これを見ますと、冷水性の魚種は大朝町にて確認されており、千代田町藤原で冷水魚種がいるとの情報がございます。また、温水性の魚種につきましては、概ね河川全域で確認情報、ヒアリング情報が得られております。
 続いて、勾配急変点につきまして、参考資料の図6.2をご覧ください。
 浜原ダムにおきますデータは不明でございますが、他の区間においては、堰付近で河床高が大きく上がる地点はございますが、区間平均で見ると大きな差はなく、勾配が大きく変化する点は見られませんでした。
 また、発電ダム等が河川の水温や水量に与える影響につきまして、参考資料の図6.3をご覧ください。
 土師ダムと、その下流の河川を比較いたしますと、最高、平均及び最低水温に低下が見られますが、土師ダムの上下の河川を比較いたしますと、大きな水温変化は見られておりません。なお、土師ダムは選択取水を行っております。浜原ダムにおきましては、表層からの取水でございます。
 また、各ダムの下流では、水が枯れてしまう瀬切れは生じておりませんでした。
 以上が江の川の説明でございます。
 続きまして、小瀬川についてご説明させていただきます。
 資料4-1、113ページをご覧ください。
 小瀬川は、広島県廿日市市の飯山に発しまして、広島県を流れました後、広島県と山口県の県境付近を南東に流れまして瀬戸内海に注ぐ、幹川流路59キロメートルの河川でございます。
 上の表をご覧ください。
 既存の生活環境項目の類型指定状況ですが、小瀬川は上流から、小瀬川(1)、小瀬川(2)、小瀬川(3)となっておりまして、類型は、上流よりAA・A・B類型となっております。
 水質については、115ページの上をご覧ください。
 BOD75%値は、近年、すべての環境基準点において環境基準を満たしております。
 また、116ページの下の図をご覧ください。
 亜鉛につきましても、すべての環境基準点で水生生物の環境基準を満たしております。
 続きまして、水温については、参考資料の図7.1をご覧ください。
 桃色、緑色、水色で水温を示しております。
 平均水温は、上流の市野川合流点では13度程度、小瀬川(1)の一番下、小川津で16度程度でございまして、それより下流は16度程度となっております。
 水域の構造ですが、弥栄ダムまでは砂、礫、石が主体、それより下流は砂、礫が主体となっております。
 河川構造物につきましては、水温の上に記載しております。
 上流より、小瀬川ダム、弥栄ダム、堰堤がございます。皆魚道はございません。
 続いて、魚介類の生息状況ですが、資料4-1の123ページをご覧ください。
 冷水性の魚介類は、アマゴとニジマスが、上流から弥栄ダム貯水池にかけて確認されております。
 また、ヒアリング情報につきましては、127ページをご覧ください。
 山口県水産研究センターの情報といたしまして、アマゴ、サツキマス類は中市堰から弥栄ダム直下まで生息しているとのことでございます。
 これらの情報について、図7.1にまとめておりますので、ご確認ください。
 これを見ますと、冷水性の魚種は弥栄ダムより上流で確認情報、ヒアリング情報がございます。また、温水性の魚種は、概ね河川全域で確認情報、ヒアリング情報が得られております。
 続きまして、勾配急変点について、参考資料の図7.2をご確認ください。
 小瀬川は、下流から上流にかけて緩やかに勾配が増しまして、弥栄ダム付近におきまして河床面が上がっております。勾配が変わる地点の勾配は、150分の1程度となっております。
 また、発電ダム等が河川の水温や水量たに与える影響につきまして、図7.3をご覧ください。
 弥栄ダムと弥栄ダム下流の河川の水温を比較いたしますと、最高、平均及び最低水温に若干の低下が見られますが、大きな低下は見られておりません。弥栄ダムは選択取水を行っておりまして、取水された発電用水は数百メートルで本川へ放流されております。
 小瀬川ダムにおきまして最高水温の低下が見られておりますが、平均及び最低水温の低下は見られておりません。また、小瀬川ダムにおいても選択取水が行われておりまして、取水された発電用水は数十メートルで本川へ放流されておりますことから、支川流入水の影響もあると考えられます。
 また、各ダムの下流で、水が枯れてしまう瀬切れは生じておりません。
 以上が小瀬川の説明でございます。
 続きまして、山国川についてご説明させていただきます。
 資料4-1の130ページをご覧ください。
 山国川は、福岡県田川郡英彦山に発しまして、大分県を南東、北東に流れまして福岡県を北竜して周防灘に注ぎます、幹川流路56キロメートルの河川でございます。
 上の表をご覧ください。
 既存の生活環境項目の類型指定状況ですが、山国川は上流から、山国川(1)、山国川(2)となっておりまして、上流よりAA・A類型となっております。
 水質について、132ページの上をご覧ください。
 BOD75%値は、近年、すべての環境基準点におきまして環境基準を満たしております。
 また、133ページの下の図をご覧ください。
 全亜鉛につきましても、すべての環境基準点におきまして環境基準を満たしております。
 続いて、水温につきましては、参考資料の図8.1をご覧ください。
 桃色、緑色、水色で示しております。
 平均水温は、上流の釼ノ木橋では13度程度、少し下流の柿坂で15.5度程度、柿坂以後はずっと15度以上となっておりまして、河口付近の小祝では18度となっております。
 水域の構造ですが、恒久橋上流堰までは砂礫、石、岩が主体、それより下流、山国橋までは砂、礫が主体、そこから河口にかけては砂、泥が主体となっております。
 河川構造物につきましては、水温の上に記載させていただいております。
 上流より、口ノ林堰、平田堰、多志田堰、上曽木堰、荒瀬堰、蕨尾井堰、大井手堰、恒久橋上流堰、平成大堰、下宮永堰がございます。荒瀬堰、大井手堰、恒久橋上流堰、平成大堰以外は、魚道はございません。
 続きまして、魚介類の生息状況ですが、資料4-1の141ページをご覧ください。
 こちらを見ますと、冷水性の魚介類は確認されていないことがわかります。
 また、ヒアリング情報につきまして、144ページをご覧ください。
 山国川漁協によりますと、イワナ、アマゴ類は大曲橋付近より上流川に生息しているとのことです。
 これらの情報につきまして、参考資料の図8.1にまとめておりますので、ご確認いただきたいと思います。
 これを見ますと、冷水性の魚種は、大曲橋より上流川でヒアリング情報がございます。また、温水性の魚種は、概ね河川全域で確認情報、ヒアリング情報が得られております。
 続きまして、勾配急変点について、1枚めくっていただいた図8.2をご覧ください。
 山国川は、下流から上流にかけて徐々に勾配が増しておりまして、河口から10キロメートル付近において河床面が上がっております。勾配急変点の勾配は、200分の1程度となっております。
 また、発電ダム等が河川の水温や水量に与える影響につきまして、1枚めくっていただいた図8.3をご覧ください。
 山国川には、堰はございますが、発電ダムはございません。
 また、各ダムの下流で、水が枯れてしまう瀬切れが生じているという情報は入っておりません。
 以上が山国川のご説明でございます。
 続きまして、筑後川水系の筑後川と宝満川について、こちらは2河川併せてご説明させていただきます。
 資料4-1、147ページをご覧ください。
 筑後川は、熊本県阿蘇郡瀬の本高原に発しまして、大分県を北に、福岡県を西に流れまして、福岡県と佐賀県の県境付近を南西に流れた後、有明海に注ぎます、幹川流路143キロメートルの河川です。
 また、宝満川は、福岡県筑紫野市山林に発しまして、南に流れました後、福岡県の久留米市におきまして筑後川に合流する1級河川でございます。
 右の表をご覧ください。
 既存の生活環境項目の類型指定状況ですが、筑後川は上流から、筑後川(1)、筑後川(2)、筑後川(3)となっております。また、宝満川は上流から、宝満川(1)、宝満川(2)となっております。
 それぞれの類型ですけれども、筑後川はAA、A、B、また、宝満川についてはA、Bとなっております。
 水質につきまして、150ページをご覧ください。
 まず、筑後川のBOD75%値は、すべての環境基準点におきまして環境基準を満たしております。
 また、宝満川についても、過去に基準を超えている年はございましたが、近年は環境基準を満たしております。
 また、153ページをご覧ください。
 亜鉛についても、筑後川、宝満川ともに、すべての環境基準点におきまして環境基準を満たしております。
 続いて、まず筑後川の水温といたしまして、参考資料の図9.1をご覧ください。
 真ん中に桃色と緑色で示させていただいております。
 平均水温は、上流の簗瀬では15度程度、少し下流の袖木で16度程度、袖木以後は16度以上となっておりまして、河口付近の若津では18度程度となっております。
 水域の構造ですが、三隈大橋までは岩、石が主体、それより下流、筑後大堰までは砂、礫が主体、それより下流におきましては泥、砂が主体となっております。
 河川構造物につきましては、上流より、松原ダム堰堤、大山川ダム、手先用水堰、小島井堰、島内堰、三隈堰、夜明ダム、大石堰、山田堰、恵利堰、小森野床固、筑後大堰、坂口床固がございます。松原ダム、小島井堰、夜明ダム、山田堰、坂口床固については、魚道はございません。
 続きまして、宝満川の水温といたしまして、3枚めくっていただいた図10.1をご覧ください。
 桃色で水温を示させていただいております。
 平均水温は、常に15度以上ございます。宝満川(1)の岩本橋で17度、河口の下野堰で18度となっております。
 水域の構造ですが、大石までは砂、礫が主体、それより下流から河口にかけましては砂、泥が主体となっております。
 河川構造物につきましては、水温の上に記載しております。
 上流より、大板井堰、稲吉堰、端間堰、西福童堰、上西井堰、下野堰がございます。端間堰以外は、魚道はございません。
 続いて、魚介類の生息状況ですが、資料4-1の163ページをご覧ください。
 冷水性の魚介類といたしましては、筑後川上流の簗瀬におきましてニジマスが確認されております。
 また、ヒアリング情報につきましては、168、169ページをご覧ください。
 小国町漁協によりますと、イワナ、ヤマメ類は宇土橋付近から上流に生息しているとのことです。
 これらの情報につきまして、参考資料の図9.1をご覧ください。
 筑後川におきましては、冷水性の魚種は筑後川の簗瀬より上で確認情報とヒアリング情報が得られておりますが、それ以外については得られておりません。また、温水性の魚種につきましては、すべての流域におきまして、確認情報とヒアリング情報が得られております。
 続いて、図10.1をご確認いただきたいのですが、宝満川におきましては、冷水性の魚介類の確認情報やヒアリング情報はございません。温水性の魚介類につきましては、すべての流域におきまして確認情報とヒアリング情報がございます。
 続いて、勾配急変点につきまして、図9.2をご覧ください。
 筑後川は、下流から上流にかけまして徐々に勾配が増し、河口から65キロメートル付近において河床面が上がっております。勾配は、200分の1程度でございます。
 続きまして、図10.2をご覧ください。
 宝満川につきましては、勾配のデータが不足しているのですが、現在のデータからは、勾配の急変点は確認できておりません。
 また、発電ダム等が河川の水温や水量に与える影響につきまして、まず、筑後川について、図9.3をご覧ください。
 松原ダムとその下流の河川の水温を比較いたしますと、最高、平均及び最低水温に低下が見られますが、松原ダムの上下の河川を比較いたしますと、大きな水温変化は見られておりません。なお、松原ダムは、選択取水を行っております。
 また、夜明ダムにおきましては表層からの取水でございまして、水温の低下は見られておりません。
 宝満川については、図10.3をご覧ください。
 宝満川については、発電ダムはございません。
 筑後川、宝満川ともに、各ダムの下流で水が枯れてしまう瀬切れの情報は入っておりません。
 以上が筑後川と宝満川の説明でございます。
 以上ですべての川の説明を終わります。

○須藤委員長 大変要領よくご説明いただき、ありがとうございました。
 後半の部は、今、ご説明がございました江の川、小瀬川、山国川、筑後川、宝満川の5河川でございます。筑後川と宝満川は一体としてご説明いただきました。
 後半5河川について、ご質問がございましたらどうぞ。

○花里委員 筑後川と宝満川、冷水域がないですね。やはりこれはかなり南にあるからだと思うんですけれども、そうすると、基本的には冷水性の魚はいないということなんですが、もともと冷水性の魚を環境基準で厳しいほうにしているのは、感受性が高いからなんですけれども、では、なぜ冷水性の魚が感受性が高いのかというと、低い温度に適応しているからではなくて、そういう寒い所は山のほうにあるから、もともとあまり汚染にさらされにくい環境であるということですよね。

○須藤委員長 そう思います。

○花里委員 そうなったとき、こういう南のほうの川になると上流域でも冷水域がないということは、言ってみれば冷水性の魚はいないんだけれども、でも、本来そこが汚染のない所だとすると、暖かい所ではあるけれども、そういう耐性を獲得していない魚が進化している可能性もあると思うんですね。
 ここを見ると、そんなに変わった魚はいないんですけれども、例えば沖縄に行ったりすると、もしかしたらそこに独自の生物がいて、それは冷水性ではない。だけれども、調べてみるとかなり感受性が高い。ですから、場合によっては、こういう暖かい所では今までのサケ、マスではなくて、独自にそういう情報をとらないといけないかもしれないなと思いました。
 少なくとも今、この中では、今までやってきた所にいないような魚はいませんから、いいとは思うんですけれども、今後、そういう例も出てくるのではないかとちょっと思ったんですよね。

○須藤委員長 多分それは、例えばもっと南の国に行ってしまったらこの理論は成り立たないでしょうし、先生おっしゃるとおりだと思います。
 私もかつて経験があるのは、沖縄に行って「水生生物の環境基準をこういうことでやりましょう」と、うちのこの資料を持っていってやったわけですよね。そうしたら沖縄の皆さんから言われてしまったのは「ここに挙がっている生物はいませんよ」と。それは当然そうでしょうということで、考え方としてお話ししてきたんですけれども、今、先生がおっしゃったように、これはどちらかといったら本州を基本につくっているものですよね。
 逆に言うと、例えば北海道だけ見たら下流に行ったって水温は低いし、でも汚れているから、今度は違う生物ということもあり得るでしょうから、私が答えるのは変ですけれども、そういうふうに私も思っています。
 今はいいでしょうけれども、沖縄には県際水域がないから環境省ではやらないけれども─沖縄は、沖縄県がやるわけですよね。そのときに、このやり方でいけるのかなというのは私も気にはなっていたんだけれども。鹿児島も同じでしょう。

○花里委員 そう、鹿児島といい、まだ南がありますから。そうすると、よりそういう感じが強くなってくるかなと思うんですけれども、その辺は、やはり。今後のことだと思いますが。

○富坂課長補佐 水生生物環境基準の考え方そのものに立ち入らないと、なかなかお答えがしにくいところなんでございますけれども、もともと環境基準の考え方として、まず、一律でやるのか、それとも類型を区切ってやるのかというところの判断があり、水生生物については類型の区分をするという判断をまず1つ行ったわけでございます。
 その類型指定の区分の考え方としては、そもそもそこに棲んでいる生物の保全を達成できるための基準でなければならない。ただ、生物として、結局、指標魚種というような形で幾つかの魚及びその餌生物を選定したわけでございまして、そこを外れてくると、この考え方をそのまま適用できるのかどうかというところについては、A類型、B類型ということではなしに、そこはまたちょっと考え方が必要になってくるんだろう。
 ただ、国のあてはめ水域ということになりますと、一番南が今回の筑後川あるいは山国川となりますので、その辺りについて、また情報等を集めて整理はしていきたいと考えております。
 もう一点は、類型指定を行う際に、魚あるいは餌生物の毒性試験評価を行っておりますので、そちらのほう、今までの基準値あるいは類型の考え方自体が変わるものではないとは考えておりますけれども、では、それにC類型をつくるのかとか、そういった話が出てくるのかなと。それが妥当なものかどうかについては、今この場でお答えするだけの知見は持ち合わせておりませんので、また、類型指定の考え方についてはこの専門委員会の場で整理すべきなのか、あるいはちょっと別の場が要るのかというところも含めて、整理させていただきたいと思います。

○須藤委員長 恐らく地方自治体のほうでも同時に進んでいて、私も時に呼ばれたり、あるいはご相談にいらしたり、あるいは自分がそこの委員になっていたり委員長になっていたりするんですが、最南端とか最北端というのは、まだお手伝いしていないんですよね。この前、大分県はご相談にいらして、大分県はさっきの川があるんですけれども、大分県では、海のほうにちょっと悩ましい点があったように聞いていますが、川では今のような話はなかったんですね。
 しかし、恐らくおっしゃるとおり、沖縄、鹿児島あるいは北海道、そういうところになると、この指標生物の考え方がそのまま当てはまらない部分も多分あるのかなと思うので……。まだそういう県のところは仕上がっていませんよね。始めていますか。この間、ナントカ県とナントカ県が始めていますとか、ナントカ県とナントカ県が終わりましたというご報告がありましたよね。最北端、最南端ではまだ始めていませんか。この類型あてはめは。
 この前、実は私、大分県に行って、ちょっとお話をしてきたんですが、鹿児島だとか沖縄は、ちょっとまだご相談に応じてはおりません。

○花里委員 南のほうの場合は、もちろんA類型、B類型でいいんですけれども、指標生物を変えなければいけないのかもしれない。

○須藤委員長 そう思います。

○花里委員 そのときに、おおよその場所について「ここより南ではそういったことを考えなさい」というようにボーダーラインを引くのも1つかと思いますけれども。

○高橋委員 今のような話は前にもありましたよね。このA、Bで取り上げた魚は絶対的なものではないということで、それで私も納得して、例えばこういうものを国ではやっていますけれども、それは地方、地方の特性に合わせてやってくださいということになっていますという説明をいただいたと記憶しています。

○須藤委員長 と思いますよね。あの文章の中にそういうことが書いてありましたっけ。

○高橋委員 文章化されていたかどうかはわかりませんが、私は、その説明で胸をさすって。

○須藤委員長 ですから今度、ちょっとその辺のことを考慮して、多分、やり出したら今のようなご質問が県のほうからも来ると思うんですよね。指標生物が妥当ではないとか、さっきの沖縄の話ではないけれども、「そんなもの、いない」なんて言われてしまったりね。それは当然だと思いますので、それはそこでつくっていただいたほうがいいですよね。地域に応じて、これはあくまでも本州でやっている仕事の中心ですので、国がやっている47水域は、恐らくこれでいいでしょう、そういうことでよろしいですよね。この前も1度、先生からそういうご指摘をいただいたと私も思っています。

○花里委員 そうなったときに、やはり南のほうでは本州と随分違うような生き物がいるとなると、その生物の感受性を調べなければいけなくなってくると思うんですが、その場合、県に任せていいのかどうか。県にそれをやれるだけの力があるのかどうかということも出てくるのかなと。そういう問題があったときには、県に任せるのではなくて、ある程度、国が協力するようなことも考える必要が出てくるのかもしれないなと思ったんですけれども。

○富坂課長補佐 実際に都道府県で行っている類型指定の作業につきましては、まさにこの専門委員会での議論あるいは報告の内容を踏まえた上で、それぞれの判断を行っているのであろうと推測されますし、実際にそのような形で作業を行っていると聞いてはおります。
 ですので、そういった類型指定の考え方につきましては、また改めてこちらのほうで整理させていただいて、何かしらご議論いただく場が必要なのかなと考えております。
 一方で、類型指定の環境基準そのものにつきましては、既に冷水域、温水域という形で淡水域については2区分にするのが妥当であるという答申をいただいておりますし、それが環境基準という形になっておりますので、まずこれをベースとして議論をしていくのであろうと感じております。
 そちらのほうにつきましては、別途の毒性評価とか作業については行っておりますけれども、その中で今後、新しい知見が出てきたら、またその時点で検討していくことになるのではないかと考えております。
 現在、類型指定に当たってということになりますと、環境基準そのものについて見直すことまでは、特に考えてはおりません。

○須藤委員長 そうですよね。とりあえず今は類型指定ですから、今、決まっているものをあてはめていく、こういう作業で、さっきも申し上げたようにこれは私も時々関与するんですが、ここでの資料と我々の議事録を担当者の皆さんはちゃんと読んで、それを踏まえて各県ではやっておられる。ですから、今日の先生方「この生物はここにいない」とかそんな議論も、多分、担当者が「なるほど、なるほど」と読まれて、そして判断するということがあって、毒性評価をやってみようとは思わないと思うけれども、とにかく今は類型指定をしてくださいというのが各県へのお願いなので、新たな、何ですか、例えばABCで分けようとか、指標生物を分けようとか、それは次の段階のこと。水生生物の専門委員会はまだ残っていますし、検討会も幾つかございますし、そういうことで議論していかないといけないので、ここではあくまでも決まっているものでどう類型あてはめをするか、こういうことなので。
 ただ、今、おっしゃったようなことは、先生は別のほうの委員もやってくださっていますから、そちらでまとめていかないと、ここではとにかく今、与えられた47しっかりやって、それでこの資料を各県がご覧になって、自分のところの県内水域をやっていく上で役立たせていただこう、こういうことでよろしいですか。
 ですから、毒性評価ももちろん必要なんだけれども、こういう研究はもう無限に、それこそ生物も乖離がありますのでね。ですから、それはもう一つの検討会なり、何でしたっけ、こういうことをやるのがありましたよね。水生生物保全の検討会です。

○富坂課長補佐 まだ中環審のほうには出しておりませんので。

○須藤委員長 検討会のレベルでは、もうこういうこともやっていますので、それは何かしっかりしたものが出れば専門委員会をつくるなり、そういうふうになるわけですね。
 先生もご承知かもしれませんが、そもそもこのA、Bをつくるときも、A、Bではなくて、間に中流があるからそれを入れろとか、今でもまだ残ってるんですから、汽水域を入れろとか、たくさんのご意見をいただいているんですよね。だけれども、それをみんなやるほどのデータもないし、思い切って2つだけでいくのが妥当ではないかというのが結論だったわけですね。それで、多少無理はあるけれども2つに分けたんですね。
 ですから、そのうちもっとデータが揃ってくれば中流をやりましょうとか、一番下流の汽水域をやりましょうとか、こんな話も恐らく将来、出てくると思いますが、今はそれも含めて2つに分けている、こういうことです。
 よろしゅうございますか。他に何か。

○高橋委員 いわゆる温水性の魚類の分布なんですけれども、川の様子がいま一つわからないのですけれども、この図でかなり上流部と見られる所でも、周辺に農地があったり、山が本当に川のそばまで迫った山間渓流みたいな形態でなければ、流域に沿って狭いながらも農地があったりとか水田があったりしますと、いわゆる下流域に棲むようなフナとかそういうものがいても、それほど不思議ではない気がしますね。
 それから、魚種によっては相当上流に行くもの、ウナギとか、それからカワムツB型とか、コイ科の魚でも、カワムツのように何種かは相当上から下までいるものがあります。それからもう一つ、ハゼの仲間でヨシノボリと同定されているもの、ヨシノボリ類の中には上流域にだけいるヨシノボリというのもあるんですが、そこが詳しく同定されていないので、ちょっと……

○須藤委員長 違うかもしれないんですね。

○高橋委員 はい。そういう上流タイプのヨシノボリは、本当に山が迫った渓流にでもいるので、オレンジ色の所に書かれていますけれども、上流にも温水性のものがいるようにどうしても出てきているし、むしろ温水性の部分に着目するよりは、冷水性のものがいるかどうかというところが重要だと思います。
 ちょっと要領を得ない発言ですが。

○須藤委員長 いえいえ、大変よくわかりました。
 温水性は、全域に出ても不思議ではない。それは種類によっても、私などはウナギは下流にしかいないかな思うけれども、それはそういうこともあり得るということと、同じヨシノボリでも種というか、タイプですかね、それによっては上流に限っているものもいるということになると、見かけ上はヨシノボリだけれども、何ですか、温水性だということになってしまう。そういうことをご説明いただきました。これは大事なことだと思います。

○富坂課長補佐 先ほど花里委員からご指摘がありました阿武隈川の流域状況につきましても、やはりかなり上流部分まで水田地帯が広がっているような状況がございますので、どのような整理をしたらいいのか、ちょっとまだ方向性は出ないんですけれども、そちらの情報を整理したいと思います。
 それから、ヨシノボリ類をさらに種のレベルまで、どこまで細かく整理できるかはちょっとやってみないとわからない部分がございますけれども、できる限りの整理をさせていただきたいと思います。

○須藤委員長 水温はかなり違っていますよね。生物は今のようなこともあるけれども、水温はかなり違っているから─だから、勾配が違うんですかね、途中から勾配が違うので。県のやり方を見ていると、極めて水温に依存していますよね。生物のデータが少ないものだから、どうしても水温に依存している。
 それから今、高橋先生がおっしゃったように、少しでも冷水性の、イワナ、ヤマメですか、あるいはサケ、マスですか、そういうものがいると「まあ、こっちじゃないか」ということで大体やってしまう。
 それから、短い河川だったら、上から下まで水温があまり変わらなければ県の場合はBにしてしまうとかね、そんなのが非常に多いような気がしますので、恐らくうちのこのやり方を見て、それでやっているということで、今回も恐らくそうでしょうけれども、あと問題になるのが特Aとか特Bですね。
 あれは恐らく県ではやりにくくて、特別にそういう対象になる部分が見当たらないとか、そういうのが多い。当方も、川の場合今回どうなっているか、さっきのご説明ありましたっけ。ありませんでしたよね。前には幾つかあったんだけれども、今日のものにはないですよね。だから「特」というのをやるのが……。産卵とか稚魚とか、成長・成育の場ですよね、それを特別に決める。相当濃度を低く決めなくてはいけませんからね、そういう場所。川ではなかなかやりにくい。
 どうぞ、何か。

○藤井委員 先ほど少し述べましたけれども、サケを対象とするのであれば、河川で産卵しますので、それなりの特定は要ると思います。河川でも。

○須藤委員長 それはちょっと注意していただいたほうがいいですかね。
 それも最上流部まで行かないで途中で産卵する場合があるんですね。

○藤井委員 恐らく先ほどの那珂川とか、こういう最下流の海水が差してくるような所では、まず産卵はしないと思います。完全に淡水の所まで上がって。
 だから多分、河川によってそれなりの、地元の漁協なり何なりの人は押さえておられると思います。あるいはもう途中で人工的にとってしまうとか、そういったことも川によってはかなりやられていますので、自然産卵する川というのは、もしかしたら少ないのかもしれません。北海道などは多分やるとは思うんですが、本州の川では、ちょっとどうなんでしょうか、私も淡水のほうはよく知りませんが。

○須藤委員長 「特」がちょっと、今回はね、多分、悩まなくてはいけないほどではなさそうな気はするんですけれども、「特」についてはちょっと留意しないといけないかなとは思っていました。
 今のサケについては、さっきの那珂川だけちょっと注意して見てください。
 それから、漁協か何かに聞いてもらったほうがいいかな。今のようにある特定の場所に行ってしまって、そこでやっているというなら、それはそれで保護しなくてはいけませんでしょうから。

○鈴木係員 特別域の情報などにつきましては、こちらでまたヒアリングさせていただきまして、整理して、次回以降、ご説明させていただきます。

○須藤委員長 他に何かございますか、今の5川について。
 南のほうが多くて私もあまりよく知らない水域が多かったんですけれども、よろしいですか。
 今のような「特」のやつについては、もう一回見ていただくということであります。
 それでは、これで5河川やりましたので、前半の5河川も含めて、トータルとして何かご希望なりご要望なり、ご質問なりありましたらお願いいたします。

○藤井委員 そもそも論になるかもしれませんが、ここで亜鉛を考えながら類型したとして、この類型というのは今後、環境基準がつくられるすべての物質に対して、同じ類型が当てはまると考えてよろしいんですか。

○富坂課長補佐 そのような形で、保護すべき水生生物の生息の場という観点から、今後、亜鉛に続く物質についての毒性評価、あるいは環境基準の検討を行ってまいる予定でございますので、追加される物質についても、A類型、B類型という形で同じものが適用されることになると考えております。

○須藤委員長 ですから先生、非常に大事なのは、これは今、0.03、0.03でしょう。だから率直に言うと、どこでもいいやという点はあるんですけれども、実は違うんです。今度はもしかして1桁違うものが出てくるかもしれないんですね。なので、幾つか予定されている項目が三つ四つ出てくるでしょう。そうしたら、同じようにそこでA、Bに分けるんです。だから、項目は決めます、濃度も決めます、そうしたら類型はこれと同じものを使うんです。一応そういう予定です。

○藤井委員 お伺いしたかったのは、今後、何が出てくるかわかりませんけれども、特定の生物種、例えば甲殻類なら甲殻類に強く毒性が出てくるといったようなものが仮に出てきたとして、今の分け方でやるのか。例えば、南のほうだと温水性の生物としてエビなども入っていますけれども、そういったものに対して著しい毒性を示すような物質に対しても、同じ類型、この端から上流、下流というような形で分けるんですか。

○須藤委員長 今のところは、そうです。ただし、その毒性が、例えば今、先生がエビとおっしゃったんですけれども、ナントカエビがいたとして、毒性値をそのナントカエビで評価したデータが出て、それがすごくセンシティブ過ぎるのであれば、そこは考え直さないといけないんですけれども、毒性評価をするときには、一応海外の文献、日本の文献、あるいはちゃんとオーソライズされた毒性評価の値を使いますので、特別に甲殻類に、あるいはある藻類にセンシティブな物質であることがわかれば、恐らくそういうデータがありますよね。そういうデータで毒性評価をやって、それでやはりA、Bで分けます。
 ですから先生は、もし上のほうに甲殻類がいなくて下のほうにいて、それがすごくセンシティブだったとしたらということをおっしゃっているわけですね。これはちょっと、先生にそう言われてしまうと難しいな……。上のほうに甲殻類がいなくて、下に甲殻類がいて、それにセンシティブだったとして、それで毒性評価をやったとしたら……。そうしたら、同濃度にするでしょうね。同濃度って、今と同じ0.03。であるから、もしエビがいなくても、上も0.03、下も0.03、多分こんなふうになると思います。もし今の先生の甲殻類のお話を例にするならば。
 上のほうを極めて高い濃度にしておいて、下のほうは甲殻類がいるから1桁落としてというようなやり方は、多分、川の場合は馴染まないと思います。
 私が言い過ぎてしまうとあれですけれども、そんなふうに思います。

○富坂課長補佐 環境基準の設定の考え方については、平成15年にこの専門委員会の第1次報告、参考資料として冊子にしております中の4番ですが、こちらのほうに「目標値導出の手順等」ということで説明してございます。
 まず、基本としては、信頼できる知見の情報を使うこと、それから、指標生物についてのデータを使うこととでございまして、それらについて魚介類、餌生物に分類した上で、魚介類に慢性影響を生じないレベルとして算出されるレベル、あるいは餌生物が保全されるレベル、これらのうち小さいほうの数値を採用することになっております。
 このような形で特定評価自体の中で、どのようなものを保全するのか、あるいはその毒性情報がどこまで信用できるのかといったことを検討した上で、環境基準の値として最終的なものを決めるというプロセスになってまいりますので、感受性……、特別の種にセンシティブなのかどうかというところも含めて、こういった場で検討するということで考えております。

○須藤委員長 ですから、これは類型あてはめなんだけれども、類型あてはめに行く基準値をつくるときに、そこは議論させていただきます。
 今日は、もうできてしまっているものをやっているから、こうなってしまっているんだけれども、仮にという話をするならば、その目標値地のところで種の違いによるところというのは相当議論しておかないと、特に先生がおっしゃったエビにセンシティブなんていうことは、では、一応エビの評価書を使って出しましょうということをして、そこで今、私が申し上げたように、亜鉛も同じだったんですけれども、同じ値を使うということは当然起こると思います。
 他は、よろしいですか。
 今日は根本に返るような問題も出まして、いかにこれが難しいかということを物語っているわけですが、事務局のほうでさらに追加はよろしいですか。
 それでは、まだ5時ちょっと前ではありますが、これで一応10河川、ご質問はいろいろ出ましたけれども、それについては精査していただくということもありますし、あとは表現ぶりをちょっと変えていただくものもありますし、そういうものを修正していただいて、ぜひ次回までに事務局で準備をしていただきたいと思います。
 次回には、今の議論を踏まえて具体的なご議論、例えばAとBをどこで分けるとか、1本にするとか、そのような議論が10河川それぞれで出てくると思いますので、そのご議論をしていただきたいと思います。
 その他について、事務局から何かございますか。

○富坂課長補佐 次回の日程でございますけれども、改めて委員の皆様方のスケジュールを確認させていただいた上で決めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○須藤委員長 先生方、全体を通して特に何かございますか。よろしいですか。
 それでは、次回の日程については今後、調整していただくということでございます。
 今日も急にいらっしゃれなくなった先生がございましたが、専門委員会には定足数がございますので、1度出席のお返事をいただいたらぜひご出席いただかないと、9人ですから、今日は最低限の委員さんですよね。ですから、なるべく調整しますので、出られるときには皆さんよろしくお願いします。
 次回は大体いつごろですか。

○富坂課長補佐 年度内に行いたいと考えております。

○須藤委員長 ですから、2月、3月ということですかね。年度末ですから公務やら他のことと調整していただかなければいけませんが、わずか9人の専門委員会なので、会場に来て1人欠けてしまうと流会になってしまいますので、ぜひご配慮いただきたいということをお願いしておきます。
 なお、当委員会の運営方針として、議事録を作成して公表することになっております。後日、事務局から議事録案を各先生方にお送りいたしますので、ご発言内容についてご確認いただきますようお願い申し上げます。
 それでは、本日の議事はすべて終了いたしました。
 本日はどうもありがとうございました。

午後4時56分 閉会

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