中央環境審議会 水環境部会(第42回) 議事録

中央環境審議会 水環境部会(第42回)

議事次第

1.開会

2.議題

(1)水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について

(2)亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しについて

(3)総量規制基準専門委員会の廃止について

(4)報告事項

①第8次水質総量削減に係る総量規制基準のC値の範囲の一部改正(告示)及び総量削減基本方針の策定について

②底層溶存酸素量及び沿岸透明度の評価方法等について

(5)その他

3.閉会

配布資料一覧

資料1 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について(第8次報告)
資料1別紙 燧灘北西部、広島湾西部、響灘及び周防灘における類型指定に必要な情報の整理について
資料2-1 亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準について
資料2-2 亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し案について
資料3 総量規制基準専門委員会の廃止について(案)
資料4-1 第8次水質総量削減に係る総量規制基準のC値の範囲の一部改正について
資料4-2 化学的酸素要求量(COD)、窒素含有量及びりん含有量に係る総量削減基本方針について
資料5 底層溶存酸素量及び沿岸透明度の評価方法等について
参考資料1-1 「水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について(第8次報告)(案)」に対する意見の募集(パブリックコメント)の結果について
参考資料1-2 水生生物の保全に係る水質環境基準の水域類型の指定について(諮問)
参考資料2 「亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し案について」に対する意見の募集(パブリックコメント)の結果について

議事録

午後3時30分開会

【久米補佐】 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会第42回水環境部会を開催いたします。

 開会に先立ちまして、本日の出席委員の御報告をいたします。

 所属委員25名のうち20名の委員の先生方に御出席いただいており、過半数の定足数を満たしておりますので、本部会は成立しておりますことを御報告いたします。

 また、本日の会議は中央環境審議会の運営方針に基づきまして、公開とさせていただきます。

 それでは、水・大気環境局長の高橋より御挨拶を申し上げます。

【高橋水・大気環境局長】 皆様、こんにちは。水・大気環境局長の高橋でございます。

 今日、第42回水環境部会の開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。

 本日は御多忙の中、多くの委員の皆様方に御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。また、日ごろからさまざまなお立場から水環境行政の推進につきまして御指導、御鞭撻を賜っておりますことをまたこの場をかりて厚く御礼を申し上げます。

 前回の部会は今年の5月でございましたけれども、その際に水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法につきまして御審議をいただき、中央環境審議会から答申をいただきました。これを踏まえて、9月5日に総量規制基準のC値の範囲を一部改正いたしますとともに、9月30日には総量削減基本方針を策定いたしました。

 本日の議題の一つに、総量規制基準専門委員会の廃止がございますけれども、第8次水質総量削減のあり方を御審議いただいたその前の専門委員会のときから、本部会におきましても、総量規制につきまして長期にわたる御審議を賜ってまいりました。厚く御礼を申し上げます。

 また、前回の部会では、ほう素、ふっ素及び硝酸性窒素等につきまして、水質汚濁防止法に基づく暫定排水基準の見直しについても御審議をいただいたところでございます。こちらにつきましては、御審議の結果を踏まえて、省令を改正いたしまして、7月1日から施行をしているところでございまして、これにつきましても、改めて御礼を申し上げます。

 本日の議題でございますけれども、水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定、亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しなどにつきまして御審議をいただく予定でございますので、忌憚のない御意見を賜れればと思います。

 それから、私、ちょっと途中で所用がございまして退席させていただきます。大変失礼いたしますけれども、改めて本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。

【久米補佐】 次に、前回、5月25日の第41回部会後、事務局に人事異動がございましたので、御紹介させていただきます。

 水環境課長の渡邊でございます。

【渡邊水環境課長】 水環境課長を拝命しております渡邊でございます。よろしくお願い申し上げます。

【久米補佐】 本日の審議のためにお手元のほうにお配りしている資料につきまして、議事次第の裏側になっておりますが、配付資料一覧となっております。これに沿いまして確認させていただきます。

  { 一覧に沿って資料確認 }

 もし配付漏れ等ございましたら、事務局にお申しつけください。

 なお、カメラ撮影につきましては、ここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、議事に移りたいと思います。これからの議事進行につきましては、岡田部会長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

【岡田部会長】 かしこまりました。

 それでは、ただいまから第42回水環境部会の議事に入りたいと思います。

 本日の議題は、審議事項といたしまして、最初に『水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について』、2番目に『亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しについて』、3番目が『総量規制基準専門委員会の廃止について』の3件でございます。このほか、報告事項が2件ございます。

 まず、最初に議題1、『水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について』でございます。

 水生生物保全環境基準類型指定専門委員会の須藤専門委員長にいらしていただいておりますので、須藤専門委員長から全般的な御説明をお願いいたします。

【須藤専門委員長】 かしこまりました。

 それでは、資料1と、資料1の別紙を、中心には資料1を御覧いただければと存じます。

 私、先ほど御紹介いただきました水生生物保全環境基準類型指定専門委員会のお世話役を務めさせていただいております。水生生物の保全に関する環境基準の水域類型の指定等に関する専門的事項について検討、調査するのが本委員会の仕事になっております。

 それでは、順番に説明をしていきたいと思います。

 水生生物の保全に係る水質環境基準については、御承知のとおり、全亜鉛、ノニルフェノール、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、以下LASと申し上げます。その3項目が設定されております。これまでその類型指定については、平成16年8月諮問の「水生生物の保全に係る水質環境基準の水域類型の指定について」に関して、第7次答申までが取りまとめられており、国が類型指定を行うこととされている47水域のうち、現在43水域の類型指定が完了しております。このうち海域については、10海域のうち6海域が指定されているところです。

 今般、未指定の海域のうち3水域の類型指定について調査を進めるため、平成28年3月より専門委員会を再開いたしました。その後、平成28年8月10日の第31回専門委員会において取りまとめられた報告案についてパブリックコメントの手続が行われ、今般、第8次報告として取りまとめましたので、これについて報告をいたします。先ほど申し上げました資料1がその報告でございます。

 今回の報告は、国が類型指定すべき、前からお話ししていますように47水域ございますが、そのうちの燧灘北西部、それから、広島湾西部、響灘及び周防灘の3海域の類型指定についてでございます。類型指定の基本的な考え方につきましては、平成18年の第1次答申から平成26年の第7次答申までに示された考え方を基本としております。まず、海域の魚介類の生息状況に関する情報を整理し、地形や水質等の情報を考え合わせて検討を行うことといたしました。

 資料1、4ページの図1を御覧ください。

 具体的な類型指定の検討結果でございますが、燧灘北西部については、まず、全域が水生生物の生育する水域に相当すると考えられるとし、そのうち主要な産卵場・生育場である芸予諸島周辺の浅場は特に保全が必要であることから、海域生物特A類型にすることが適当であるとし、そのほかの水域については、海域生物A類型とすることが適当といたしました。

 なお、上の凡例の記載のとおり、海域生物A類型は水色、海域生物特A類型は濃い青色で示してございます。また、黄色い四角等で図示されております海域生物特A類型内の港湾または漁港につきましては、これまでの海域と同様に防波堤等で囲まれた水域を海域生物A類型として指定することにしております。

 次に、7ページの図2を御覧ください。

 広島湾西部についても、まず全域が水生生物の生育する水域に相当すると考えられるとし、そのうち主要な産卵場・生育場である広島湾西岸の浅場、それから、島嶼部周辺の浅場を海域生物特A類型とし、そのほかの水域については、海域生物A類型とすることが適当としております。

 次に、10ページの図3を御覧ください。

 響灘及び周防灘についても、まず、全域が水生生物の生育する水域に相当すると考えられるとし、そのうち主要な産卵場・生育場である沿岸部及び沖合の浅場を海域生物特A類型とし、そのほかの水域については、海域生物A類型とすることが適当としております。

 また、環境基準に設定されている全亜鉛、ノニルフェノール、LASの3項目について、年平均値で評価することを勘案しますと、今回の3海域につきましては、ただいま申し上げた類型における基準値を超過する状況になかったため、いずれも達成期間については直ちに達成するとすることが適当であるといたしました。

 委員会の報告につきましては、今の第8次報告で示したとおりでございますが、今回の報告により、国が類型指定する47水域のうち、河川・湖沼37水域、海域9水域、合計46水域について検討することができました。残る水域である有明海につきましても、既に検討を行っておりまして、水環境部会においてなるべく早い時期に報告をさせていただきたいと考えております。

 私の説明は以上でございます。

【渡邊水環境課長】 それでは、引き続きまして、事務局から詳細な説明をさせていただきます。

 ただいま須藤専門委員長から概略を御説明申し上げたところでございますけれども、水生生物保全環境基準の類型指定は、海域につきましては、生物Aと生物特Aの2つの類型があり、生物Aは水生生物の生育する水域、生物特Aはその生物Aの水域のうち水生生物の産卵場または幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域として生物Aよりも厳しい基準値が設定される水域ということになります。

 では、お手元の第8次報告、資料1を御覧ください。

 まず、1ページ目であります。

 「はじめに」では、平成15年の水生生物保全環境基準の設定から第7次答申までの経過等について記載してございます。

 その下の2、第8次報告における類型指定のあり方の検討についてでは、第1次答申から第7次答申に示された基本的考え方を踏まえ、今回の3海域について、水域類型の指定の整理を行ったということを記載しております。

 次のページを御覧ください。

 2ページからは、まず、燧灘北西部について記載してあります。

 ①は海域全般の水生生物の生育状況及び水域のCOD、全窒素、全りんの類型指定状況について記載してあります。

 その下の②特別域については、まずは保護水面等の状況について整理しています。燧灘北西部には、水産資源保護法による保護水面として生野島の西側に指定水域が存在しております。こうした、法令等により産卵場または幼稚仔の生育場として保護が図られている場所については、平成20年6月にいただきました第2次答申で示された基本的な考え方の中で、特に保全が必要な水域として特A類型に設定するとされており、この指定水域も特A類型としております。このほか法令等による指定がなくても、産卵場または幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域については特A類型に指定すべきであるため、後ほど御説明申し上げますけれども、地形や水質等の状況、主要魚介類の生態特性を踏まえてそのような水域を整理しております。

 具体的には、その下の2ページから3ページにかけて地形等の状況、水質の状況、産卵場等の状況にそれぞれ記載のとおり必要な情報を整理し、3ページの半ばにこれらの情報をもとに産卵場・生育場として好適な場所と考えられる水域が、主要な産卵場・生育場に記載されております。

 次に、資料1別紙を御覧ください。

 根拠となる水深、藻場、干潟の存在状況等の図面、主要魚介類の生態特性といった詳細な内容を記載してございます。時間もございますので、主な図面についてのみ紹介させていただきます。

 資料1別紙の14ページを御覧ください。

 この14ページが保護水面の場所を示した図です。赤丸のところの中に保護水面があります。

 1ページ戻っていただいた13ページには図面が底質の分布状況を示しております。

 それから、15ページには主要な干潟の分布状況を示しており、島嶼部等に点在しています。

 それから、次の16ページが主要な藻場の分布状況。25ページに主な浅場の分布状況として、基本的に水深30メートルより浅い水域を浅場として整理し、水深30メートルのラインを赤く記載しております。

 以上が地形、水質等の整理になります。

 それから、27ページには、瀬戸内海に生育する主な魚介類を列挙いたしまして、その中から周年定住種ですとか漁獲量上位種、また、産卵場・生育場が藻場、干潟等特定域に該当するかといった、それら全てに該当するものを主要魚介類として選定しております。燧灘北西部では、⑥選定の結果欄に二重丸印がついているマコガレイからサザエまでの9種が選定されております。

 その次の28から29ページには、選定された主要魚介類の生態特性が整理されております。この生態特性と先ほど御説明申し上げました地形、水質等の整理結果を重ね合わせて、各主要魚介類の産卵場または生育場として好適と思われる水域を絞り込んだものが30ページから始まる図になります。

 こういった図をベースに、40ページからの水産庁作成の漁場分布図、49ページからの環境省で実施した魚卵及び幼稚仔の現地調査結果に周辺水域との連続性等を加味して、先ほどの類型指定が取りまとめられたという経緯の詳細でございます。

 資料1にお戻りください。

 資料1の3ページに戻りまして、③水域類型の指定について、が結論の部分になります。先ほど須藤委員長から御説明いただきましたとおり、燧灘北西部では、全域が水生生物の生育する水域に相当すると考えられる。このうち芸予諸島周辺の浅場は主要な産卵場・生育場であり、特に保全が必要であることから、海域生物特A類型として指定することが適当である。また、残りの水域は海域生物A類型とすることが適当であるとしております。

 芸予諸島周辺の浅場というのは、4ページの図1に記載のほぼ全域に当たる濃い青色の水域になります。

 それから、3ページにありますように、水質の状況から判断いたしますと、燧灘北西部につきましては、当該各水域の全亜鉛の濃度については、近年の公共用水域水質測定結果では年平均値で環境基準値以下であること、それから、ノニルフェノール及びLASの濃度については、平成26年度に実施した水質調査結果では当該海域で環境基準を超過している地点がないということから、達成期間については直ちに達成とすることが適当であるとなってございます。

 次に、5ページ以降が広島湾西部になります。記載項目等は燧灘北西部と同様ですので、適宜割愛しながら御説明申し上げます。

 ②の特別域について、5ページの下半分になりますけれども、ここに記載のとおり、南部の小柱島と柱島の間に水産資源保護法に基づく保護水面があります。

 地形等の状況、水質の状況、産卵場等の状況について、燧灘北西部と同様に必要な情報を整理した結果、次の6ページを御覧ください。6ページの③にありますように、広島湾西部では、全域が水生生物の生育する水域に相当すると考えられ、このうち広島湾西岸の浅場及び島嶼部周辺の浅場は主要な産卵場または生育場であり、特に保全が必要であることから、海域生物特A類型として選定することが適当であると。また、その他の水域は海域生物A類型とすることが適当であると整理してございます。

 達成期間につきましても、広島湾西部の状況を踏まえますと、直ちに達成とすることが適当であるというふうに記載させていただいています。

 その先、8ページからが同様に響灘及び周防灘になります。

 こちらにつきましては、8ページの②、保護水面の状況といたしましては、水産保護法に基づく保護水面と大分県の漁業調整規則に基づく保護水面が指定されています。

 こちらでも同様の整理を行いまして、当該水域の類型指定につきましては、9ページ、③に記載のとおり、響灘及び周防灘では、全域が水生生物の生育する水域に相当すると考えられる。このうち沿岸部及び沖合の浅場は主要な産卵場または生育場であり、特に保全が必要であることから、海域生物特A類型として選定することが適当である。また、その他の水域は海域生物A類型とすることが適当であるとしております。

 この海域につきましても、全亜鉛、ノニルフェノール、LASの水質調査結果等を踏まえまして、達成期間につきましては、直ちに達成とすることが適当であるというふうに記載させていただいています。

 簡単ではございますが、資料1及び資料1別紙につきましては、以上のとおりでございます。

【岡田部会長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明に関しまして御質問、御意見等がございましたらお願いいたします。御質問等がある方は、一応名札を立てていただければありがたいと思います。

 では、福島委員からどうぞ。

【福島委員】 どうもありがとうございます。

 御提案の結果に異論はないのですが、ちょっとわからないことがあるので教えていただきたく思います。

 浅場というのを基本的に30メートルというようなことで御説明があったのですが、7ページとか10ページの図を見させていただくと、それより浅いところでも特AではなくてAに判定されているところがあるというふうに思うのですが、その浅場の定義とそのあたりの指定の仕方を御説明いただければと思いまして、質問いたしました。

【渡邊水環境課長】 今、浅場との関係でお話しがございましたが、浅場であるかどうかということは地形上の整理のひとつであり、類型指定は、それらの地形状況等に加えて、産卵場ですとか生育にとって重要な場所であるかとか、生態特性も含めた情報をいろいろ重ね合わせた結果を類型指定にしてあるということになります。

【須藤専門委員長】 それと、周囲との連続性を考慮すると、急にジグザグに表すというわけにもいかないので、ある程度ゆるやかな曲線で考えると、今のように水深30メートルでまとめるというわけにもいかなかったわけでございます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。ほかに御質問、御意見ございますでしょうか。

 はい、中田委員どうぞ。

【中田委員】 今回、広島湾西部について類型指定がされて、これに全く異論はないんですが、広島湾の東部というのも別に海域として指定されているのかどうか、そことの連続性みたいなものをどういうふうに配慮しておられるのか、そこをお聞きしたいです。

【須藤専門委員長】 全ての類型指定を国がやるわけではなくて、そのほかの水域については県が、瀬戸内海全域を国と県に分けて指定しています。今の御質問は広島湾の東部ですか、そこは広島県がやるので、国の今の類型指定の結果を見て連続性のあるような、あまり急に変化しないようなことを考えて、指定されるだろうと理解をしていただいたほうがよろしいかと思います。

【岡田部会長】 よろしいですか。ほかにございませんでしょうか。

 今の話ですと、これを踏まえて広島県はこれからですかね。

【須藤専門委員長】 これからだと思います。もちろんこれは結果が出ないとできません。

【岡田部会長】 はい、かしこまりました。

 ほかにございますか。

 特段御意見がないようでしたら、ただいま御報告いただきました『水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定』に係る専門委員会報告につきまして、報告のとおり水環境部会として了承し、水環境部会の報告として中央環境審議会会長に報告させていただきたいというふうに思いますが、いかがでございましょうか。

  { 異議なし }

 ありがとうございます。

 それでは、本日御審議いただいた報告の取り扱いでございますが、御了承いただきましたとおり、これを水環境部会の決議として中央環境審議会の浅野会長へ報告させていただきます。その上で、会長の御同意が得られましたら、中央環境審議会議事運営規則第6条第1項の規定に基づきまして、審議会の決議としていただき、大臣への答申の手続をとらせていただくようにしたいと思います。どうもありがとうございました。

 それでは、次に、議題2でございます。『亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しについて』でございます。事務局から御説明をお願いいたします。

【渡邊水環境課長】 それでは、資料2-1を御覧ください。

 亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しに関連してでございますけれども、まず、亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準について御説明申し上げます。

 まず、1、背景でございます。亜鉛含有量についてでございますけれども、全亜鉛につきましては、生活環境の保全に関する環境基準の項目として、水生生物保全の観点から平成15年11月5日に新たに基準値が導入されたことを踏まえて、平成18年12月11日から水質汚濁防止法に基づく亜鉛含有量、以下、亜鉛と申し上げますけれども、その排水基準を5mg/Lから2mg/Lに強化してございます。

 この際に、一般排水基準を直ちに達成することは困難と認められる10業種に対して暫定排水基準を設定いたしました。その後、5年ごとに見直しを実施して、一般排水基準への移行を順次進めているところであります。現在は、平成23年12月の見直しにより、3業種、金属鉱業、電気めっき業、それから、下水道業に対して平成28年12月10日を適用期限として暫定排水基準を設定しております。

 続いて、カドミウム及びその化合物でございます。1ページ目の下半分になります。

 人の健康保護に関する環境基準の項目であるカドミウムにつきましては、新たな知見もございましたので、平成23年10月に基準値が0.01mg/L以下から0.003mg/L以下に強化されました。これを踏まえて、平成26年12月1日からカドミウム及びその化合物、以下、カドミウムと申し上げますが、その排水基準を0.1mg/Lから0.03mg/Lに強化しております。

 その際に、一般排水基準を直ちに達成することが困難であると認められる業種が4業種ございまして、それに対して、これは業種ごとに違いますが、2年もしくは3年の期限を設けて、新たに暫定排水基準を設定いたしました。そのうちの2業種、金属鉱業及び溶融めっき業(溶融亜鉛めっきを行うものに限る)には平成28年11月30日を適用期限として暫定排水基準を設定しております。このため、カドミウムにつきましては、今般初めて暫定排水基準の見直しを行うというものでございます。

 1ページめくっていただきまして、2ページでございます。

 2番目、これまでの検討状況でありますけれども、亜鉛及びカドミウムにおける暫定排水基準につきましては、これらの基準が適用されている各業種の一般排水基準達成に向けた取組について技術的助言を得るとともに、基準値の見直しに向けた検討を行うために排水対策促進のための技術検討会、工業分野検討会を設置して検討を行いました。

 その検討の結果を踏まえて、平成28年7月25日に開催しました中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会(第22回)におきまして、暫定排水基準の見直し案について検討を行い、この後御説明申し上げる資料2-2のとおり見直し案を取りまとめ、その後、8月4日から9月2日までの間、パブリックコメントにより意見の募集を行いました。

 パブリックコメントの結果は参考資料2に示してございますけれども、1つの地方自治体から御意見がございまして、内容としては中小企業でも導入可能な排水処理技術の調査・研究、開発に努め、加えて、中小企業の実情を踏まえ、暫定排水基準の継続が望ましいというものでございます。

 なお、見直しに関する今後の予定についてですが、本日、この水環境部会で御審議いただきました後、承認いただけるようでしたらば、11月中旬に改正省令の公布、12月1日にカドミウムについての改正省令の施行、12月11日に亜鉛についての改正省令の施行という予定になってございます。

 では、次に資料2-2を御覧ください。亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し案について御説明します。

 まず、最初に工業分野の暫定排水基準の見直し案についてであります。

 亜鉛含有量につきましては、1ページ目の①の上のほうの四角にありますように、金属鉱業、それから、電気めっき業ともに現行と同じ5mg/Lで5年間引き続き暫定排水基準を設定するという案でございます。

 次に、カドミウム及びその化合物でございます。溶融めっき業につきましては、基準値は現行の0.1mg/Lとし、適用期間を1年間、平成29年11月30日まで延長するものとしてございます。これは業界において対策が進んできており、次の1年間で一般排水基準に移行することが可能になるという目処が立ってきたことによるものでございます。

 それから、金属鉱業については、基準値は従来と同様の0.08mg/Lでございますけれども、平成31年11月30日までの3年間、適用期間を延長するという案でございます。

 それから、②下水道業でございます。

 亜鉛含有量につきましては、金属鉱業または電気めっき業に属する特定事業場からの排水を受け入れている下水道業、そのうち直ちに一般排水基準に対応できない事業場に対して暫定排水基準が設定されております。現状のところ、暫定排水基準の適用を受ける各下水処理場につきましては、関連業種からの流入水量及び水質に変化がないということから、現行の暫定排水基準5mg/Lを維持することが適当と考えております。

 5ページ目からには各業種毎の取組状況及び見直し案の背景となる検討結果を記載してございます。最後に、11ページには、今後の対応として、今後、各業種における排水実態を継続して把握し、排水濃度の低減に向けた取組の進捗状況を中間年度等にフォローアップを行うことにより、状況を的確に把握して、自治体や関連業界とも連携して指導を進めるなど、排水濃度のさらなる低減等に向けた取組を進めて参りたいと考えてございます。

 資料2-1及び2-2につきましては、以上でございます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 ただいま御説明いただいた内容は、排水規制等専門委員会で御審議いただいております。専門委員会の細見専門委員長のほうから何か補足ございますでしょうか。

【細見委員】 事務局のほうから御説明のあったとおりでございますが、暫定基準から一般排水基準に移行させるというのは、もちろん事業者の方の努力もありますけれども、委員会等で技術的なコメントを含め、事業者側の意見と、また専門家の意見を交えながら、ここまでならやるべきではないかとかというのを議論して参りました。特に溶融めっき業に関しましては、委員会での指摘と事業者側の努力で、ほぼ1年以内に達成できるだろうという目安がついたということです。これは排水処理施設を増設していただいたものの1年間経過を見る必要があるというような前向きなものです。こういう努力をずっと続けていくというのが必要かと思います。

 以上でございます。

【岡田部会長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明に関しまして、御質問、御意見等がございましたらお願いいたします。

 特段よろしいですか。

 細見専門委員長、本当にお疲れさまでした。特段御意見がないようでございますので、ただいまの『亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し』につきましては、今御説明いただいた資料2-2のとおりでよろしいでしょうか。

  { 異議なし }

 ありがとうございます。

 それでは、次に、議題3に移りたいと思います。『総量規制基準専門委員会の廃止について』事務局から御説明をお願いいたします。

【根木閉鎖性海域対策室長】 閉鎖性海域対策室、根木でございます。

 資料3を御覧ください。

 水質に係る総量規制基準の設定方法につきましては、冒頭、局長の高橋から挨拶の中で申し上げましたとおり、今年の5月にこの部会で答申の報告について了承をいただきました。そして、9月に総量規制基準のC値の範囲を一部改正する告示を出しています。また、これを踏まえて環境大臣が法律に基づきまして、総量削減基本方針を9月30日に策定したところです。この総量削減の基準専門委員会につきましては、このような総量規制基準に関する専門的な事項を調査するということを予定どおり実施していただきましたので、従来どおり、この総量規制の基準専門委員会の廃止ということでいかがかということであります。この紙のとおりであります。

 別紙のとおり、昨年の12月、第8次水質総量削減の在り方について答申をまとめていただきまして、これを受けてC値の範囲についてどうするかということで、昨年12月にこの総量規制基準専門委員会が設置されたところであります。これについて予定の審議をしていただきましたので、今回、廃止をするということでいかがかということであります。この見え消しのとおりでありまして、取り消し線の入っているところを削除するということでいかがかということでございます。

 以上です。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 ただいま御説明ございましたように、『総量規制基準専門委員会の廃止について』水環境部会として御了解いただいたということでよろしいでしょうか。

  { 異議なし }

 ありがとうございます。

 それでは、本日の3つの審議結果を踏まえた今後の予定について事務局から御説明をお願いいたします。

【渡邊水環境課長】 まず、本日は、『水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について』、第8次報告を取りまとめていただきまして、誠にありがとうございます。この後、中央環境審議会より答申をいただきましたら、これを受けて告示の改正を行う予定であります。

 それから、2点目の『亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しについて』は、見直し案につきまして御了承いただきまして、誠にありがとうございます。これに基づきまして、現在の暫定排水基準の適用期限が切れる前、概ね11月中旬を目途に考えてございますが、省令の改正を行ってまいる予定でございます。

 それから、総量規制基準に関する今後の予定につきましては、次の報告事項で御説明差し上げます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 水生生物保全環境基準類型指定専門委員会の須藤専門委員長、それから、排水規制等専門委員会の細見専門委員長、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

 それでは、これからは議題4の報告事項に移らせていただきます。

 最初に、報告事項①、ただいまございました『第8次水質総量削減に係る総量規制基準のC値の範囲の一部改正及び総量削減基本方針の策定について』事務局から御説明をお願いいたします。

【根木閉鎖性海域対策室長】 それでは、資料4-1と資料4-2を続けて説明いたします。

 まず、資料4-1を御覧ください。少し先ほど説明の中にも触れましたが、今年の9月に第8次水質総量削減に係る総量規制基準のC値の範囲の一部改正の告示を出しているところであります。この御報告をさせていただきます。

 趣旨でございますが、冒頭恐縮なんですが、少し言葉が抜けておりまして、訂正をお願いしたいんですけれども、東京湾、伊勢湾及び大阪湾の後に大阪湾を含む瀬戸内海という言葉が抜けておりました。大変失礼しました。訂正をお願いいたします。

 東京湾、伊勢湾及び大阪湾を含む瀬戸内海でCOD、そして、窒素、りんを対象として昭和54年以来、7次にわたる水質総量削減を実施してきました。環境大臣は、水質汚濁防止法の規定に基づきまして、総量削減基本方針を定めることとされています。そして、都道府県知事は、総量削減基本方針を踏まえて、総量削減計画を定めるというスキームになっております。COD、窒素、りんにつきまして、その都道府県知事は総量規制基準を定めることと法律上されております。この総量規制基準につきましては、環境大臣が定める範囲の中から定める決まりになっておりまして、環境大臣がいわゆるC値の範囲というものを定めるということになっておりますので、これまで御審議いただいた第8次水質総量削減の在り方、そして、その総量規制基準の方向性を踏まえまして、告示の一部改正を9月に行ったということでございます。

 改正の概要についてでありますが、いわゆるC値というものが業種区分、事業の種類ごと、業種区分というのが200以上設定されており、このうち、第8次水質総量削減の在り方の検討やその後の総量規制基準の検討を踏まえて、この表のとおり、CODにつきましては、東京湾、伊勢湾、大阪湾のC値の幅のうち15の業種区分、窒素につきましては、東京湾、伊勢湾のC値の幅のうち76の業種区分、りんにつきましては、東京湾、伊勢湾の指定水域のC値の幅のうち72業種区分について見直しを行いました。大阪湾を除く瀬戸内海については、今回C値の幅の見直しは行わなかったということでございます。

 おめくりいただきまして、経過措置ということで、告示は公布の日から適用するということでございます。

 次の経過措置は、新設の施設については公布の日から規制が適用されますが、既設の施設については、この目標年度、平成31年度を目標年度としておりますが、目標年度からその新しいC値が適用されるということでございます。

 今後の予定でございますが、平成29年6月を目途に関係の都府県知事が第8次の総量削減計画を策定する予定になっております。併せて、関係の都府県知事がC値について具体的に総量規制基準を設定するということも予定されております。

 その後ろに逆とじで具体的な告示をつけておりますが、この説明は割愛をさせていただきます。

 続きまして、資料4-2を御覧ください。

 9月30日付で第8次の総量削減の基本方針を環境大臣が策定しておりますので、これについて簡潔に御説明をいたします。

 趣旨のところは今説明したとおりでありますので割愛をいたしまして、この第8次総量削減基本方針については、2番のところを御覧いただければと思いますが、目標年度は平成31年度になっております。その削減の基本的な方向性につきましては、東京湾、伊勢湾は今後も水環境の改善を進めることとしております。大阪湾は、窒素、りんの環境基準が近年100%達成しておりますので、この達成率を勘案しつつ、特に有機汚濁解消の観点から水環境の改善を進めることとしております。そして、その大阪湾を除く瀬戸内海については、その基準を厳しくするようなことは必要ないのではないかという基本的な方向性がありまして、これに基づきまして、具体的な削減目標量を設定したということであります。

 下の表を御覧いただきますと、縦が東京湾、伊勢湾、瀬戸内海となっておりまして、例えば東京湾のCODを見ていただくと、表の左側に削減目標量、すなわち平成31年度における量となります。これが155トン/日です。155トン/日よりも少なくするという目標を設定したということであります。平成26年度における量が163トン/日ですので、ここから8トン/日以上減らす目標を設定したということでございます。

 ちなみに、その横に第7次の削減目標量、これの目標年度は平成26年度でございますが、これも参考までに記載をしております。数字の細かい説明は割愛させていただきます。以下のような目標量を設定した基本方針を策定したということでございます。

 また、その表の下の(3)を御覧いただきますと、今回御議論いただく中で御意見いただいたところで充実させたところが陸域からの汚濁負荷量の削減対策に加えて、沿岸域の対策というところについて充実を図っております。藻場、干潟の保全・再生・創出、底質改善対策、窪地対策、そして、環境配慮型構造物の採用、こういった内容を第8次水質総量削減の在り方の議論の中で盛り込んでいただきまして、これを基本方針にも反映させたということでございます。これによって、総合的に水環境の改善を図る基本方針になってございます。

 今後の予定は先ほどの説明とかぶっておりますので、割愛させていただきます。

 別添で具体的な東京湾、伊勢湾、そして、瀬戸内海の基本方針を掲載しておりますが、説明は割愛をさせていただきます。

 以上です。

【岡田部会長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの御報告に関しまして、御質問等がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。

 では、細見委員どうぞ。

【細見委員】 ちょっと勉強というか、今回、第8次についていろいろ議論して決められたと思いますが、現時点は第7次が施行されているんでしょうか。要は第7次のときは多分目標をいつからいつまでというのがあって、今の8次の間にちょっとブランクというか、ちゃんと5カ年計画でいつもやっているにもかかわらず、実施期間と目標達成期間との間でちょっとずつずれているのではないかと思うんですが、その間はどういう政令か、省令とかにより対応するのでしょうか。例えば亜鉛とかカドミウムの場合ですと、今回暫定基準が切れるので、例えば11月30日で切れるので、12月1日から次をやらないといけないというふうに切れ目なくやるような仕組みでやってきているんですが、総量削減の場合は、これはどういうところで、要はこのすき間をどのように定義したり規制をしたりするのかということについてちょっと教えていただきたいと思います。

【根木閉鎖性海域対策室長】 総量規制基準につきましては、実際に環境省の告示でC値の幅までは示しておりますが、その先の具体的な幅の中でどの値をとるかというところについては、これからでございます。来年の6月を目途に関係都府県知事が定める予定であり、それまでは従来のC値が適用されると、このようなことになっております。

 そういう意味では、第7次の目標年度が平成26年度ということで、既に過ぎているというところはありますが、規制としては先ほど申し上げたようなことになっておるということでございます。

【細見委員】 どこかに書いてありますかね。例えば水質汚濁防止法のほうに規定してあるのか、省令に規定していますか。

【根木閉鎖性海域対策室長】 告示のほうにその関係の記載があるということでございます。

【岡田部会長】 ありがとうございます。ほかにございますか。

 福島委員どうぞ。

【福島委員】 質問なのですが、資料4-2の表を見させていただくと、瀬戸内海の中で窒素、りん等は平成26年に比べて削減目標量は増えておりますね。あとのほうで、12ページとか13ページのところで各県ごとに増えている県があります。これは、現状はある負荷量なのに、それを増やすような計画になっているということで、具体的にはどのような方法でこのような増加を図るのか、何かそういう御計画があるのかどうかです。

【根木閉鎖性海域対策室長】 この総量削減の仕組みにつきましては、例えば1ページの瀬戸内海のところで、削減目標量はございますが、この数字にしましょうというよりも、この数字より小さい数字にしましょうというのがこの仕組みでございます。基本的なあり方でもいただいた方向性は大阪湾を除く瀬戸内海を強化する必要はないのではないかという方向でありまして、この数字につきましては、例えば瀬戸内海の窒素のところが26年度より、この合計の数字は少し大きな数字になっておりますが、厳しくする必要はないのではないかという方向性に合った内容ということで整理されたものであります。

 この削減目標量を目標年度で超えると、目標を守れなかったということになりますので、あまりぴったりに必ず合わせなければ基本的な方向性に合っていないということではないということで整理されたものであります。この390と402というのは、増やすということではなくて、基本的に同じような数字で維持していくと、そのような考え方で整理されたものであります。

【岡田部会長】 よろしいですか。

 ありがとうございました。ほかにございますか。

 よろしければ、次の報告事項、『底層溶存酸素量及び沿岸透明度の評価方法等について』事務局から御説明をお願いいたします。

【渡邊水環境課長】 それでは、資料5を御覧ください。

 資料5、底層溶存酸素量及び沿岸透明度の評価方法等についてでございます。この資料は昨年12月の答申を受けて、本年3月に生活環境項目環境基準に追加した底層溶存酸素量、それから、地域環境目標として設定しました沿岸透明度の今後の運用に向けた評価方法等について、この9月9日に生活環境項目環境基準専門委員会において御審議いただいた結果について御報告申し上げるものでございます。

 まず、1ページ目を御覧ください。底層溶存酸素量についてでございます。

 底層溶存酸素量につきましては、基準値は24時間の低溶存酸素耐性試験に基づいて、水生生物の95%以上の個体群の生存が可能な溶存酸素量から導き出したものでございます。このため1日以内という一時的に日間平均値が目標値を下回っても保全対象種の生息・再生産に大きな影響を生じる可能性は低いだろう、一方、日間平均値が目標値を下回った日が2日以上継続的に続いた場合には、底層溶存酸素量の低下が保全対象種の生息・再生産に影響を与え続けるため、影響が大きくなると考えたものでございます。

 これを踏まえた評価方法につきましては、1ページの(1)にありますように、日間平均値の年間における評価方法について、連続測定を実施する場合とそうでない場合に分けて評価することにしております。

 連続測定を実施する場合には、目標値を継続的に下回るといったような底層溶存酸素量の変動状況を把握することが可能ですので、目標値を下回る日間平均値の観測結果が2日以上続いたら非達成、そうでなければ達成と評価します。連続測定を実施しない場合は、測定結果が目標値を下回っていたときは、底層溶存酸素量の低下が継続的に続くものかどうかがわかりませんので、たとえ1日であっても継続的に底層溶存酸素量が目標値を下回り保全対象種の生息・再生産に影響を及ぼす可能性があると考え、非達成というふうに評価するとしております。

 複数の環境基準点を持つ水域における底層溶存酸素量の達成評価につきましては、底層溶存酸素量の一時的かつ部分的な低下が生じたとしても、その水域全体の個体群維持に問題が生ずる可能性は低いと考えられますので、その水域における保全対象種の個体群の維持を目的とする場合、今後、類型当てはめを行った対象水域の全ての測定地点で、全ての期間で基準値に適合しなくても目的は達成できるだろうと考えています。

 このため、4ページの表1にお示ししたように、類型指定により区分した水域ごとに達成または非達成の評価を行わないで、水域内の全ての測定地点のうち目標値に適合している測定地点の割合で評価することとしています。

 底層溶存酸素量の達成期間の取り扱いにつきましては、個体群の維持が可能な最低限度の水域割合、時間的割合、保全対象種、対象水域の特性によって異なるので、国が一律に求めるということは困難でございます。このため、達成率や達成期間等に関する目標の設定については、類型区分された水域ごとに検討することが適当と考えています。その際、水質汚濁の状況とか水質改善計画等、対象水域ごとに適切な改善手法を検討することが必要と考えております。

 底層溶存酸素量の測定地点の設定方法については、類型区分された水域を代表する地点を測定地点として設定する、それとともに、貧酸素水塊の発生状況等を踏まえて、水生生物の保全・再生を図る範囲を適切に評価できる地点についても設定することが考えられ、既存の測定地点の活用も検討することとしてございます。

 6ページから沿岸透明度についてであります。

 沿岸透明度につきましては、答申において年間平均値により評価を行うことが適当と記載されてございますが、水域によっては、月によって測定回数が異なる場合もあることから、そうした場合には、同じ月の測定結果を平均して月平均値を算出した上で、その月平均値を平均して年平均値を算出することが適当と考えております。

 沿岸透明度の達成評価の方法については、6~7ページに想定される考え方を記載してありますが、水域ごとに適切な評価方法を設定することが必要と考えています。 沿岸透明度の測定地点の設定につきましても、水生植物の保全・再生の観点、どういった種を対象に保全・再生するか、あるいは親水利用の場の保全の観点から、それらの対象水域又はその近傍に設定し、目標値より深い水深の箇所に測定地点を設定することを基本に考えています。

 この資料に記載の事項につきましては、底層溶存酸素量については、今後通知等に反映し、沿岸透明度については、国として目標設定に関する考え方や手順を手引書等として検討して取りまとめ、その中に反映することを考えています。

 以上です。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御報告に関しまして、御質問等ございますでしょうか。

 はい、大塚委員どうぞ。

【大塚委員】 すみません、質問を2つさせていただきたいんですけれども、最初に底層溶存酸素量に関しては、先ほど3ページのところでお話しいただいたように、目標値に適合している測定地点数の割合で評価するということですが、この環境基準の測定地点自体は減ってはいないでしょうか。この地点が変わると、いろんな影響があると思いますので、環境基準に関しては減っていないのかもしれないと思っていますが、確認させてください。

 それから、沿岸透明度のほうですが、これは今お話しいただいたように、地域環境目標なので、環境省のほうで目標値を定めるわけでないというのはわかりましたが、具体的には各地域できめていくものなんでしょうか。それに関して環境省は何か、先ほど手引をつくるという話はありましたけれども、それ以外のことを何かなさるおつもりはあるのかどうかということをお伺いしたいと思います。

 以上です。

【渡邊水環境課長】 まず、1点目の測定点ですが、底層溶存酸素量については今後、海域、湖沼について各水域を順々に類型指定してまいりますが、その際、現地の状況を見ながら、類型指定により区分した各水域の状況がわかるような適切な点を測定地点として設定すべきと考えております。

 その際、既存の環境基準点を使う場合もありますし、それから、必要があればさらに環境基準点を設定することも考えられますので、底層溶存酸素量について各自治体できちんと設定いただくことになると考えております。

【大塚委員】 よろしいですか。これは国が設定されるわけじゃないですよね。それから、私が気にしているのは、2005年の三位一体改革のときから特に要監視項目に関しては、測定数がどんどん減ってきたということがあるので、ちょっと心配しているということなんですけれども。

【渡邊水環境課長】 実際に要監視項目をどの程度の頻度で測るかは、自治体の判断等となりますけれども、環境基準点そのものについては大幅に減ったとは考えていません。また、特に底層溶存酸素量については、適切に評価するために必要となれば、増やしていただくことも考えております。

 沿岸透明度は、地域の目標ですが、国としても先ほどの手引を作成できるような検討を今進めております。それに基づいて実際に取り組んでいただけるようにと考えています。

【岡田部会長】 よろしいですか。

 では、中田委員どうぞ。

【中田委員】 底層の溶存酸素量の評価で少し細かいところになりますけれども、御存じのように、底層の溶存酸素量は海底から非常に急速に値が変化することが多いわけですけれども、この別添を拝見しますと、海底または湖底直上で測定することが望ましいが、それが難しい場合は海底または湖底から1メートル以内の底層とするとなっているんですよね。それで、時間の変動の問題はいろいろ議論しておられるんですが、この測定する深さの違いで数値が変わってくる可能性の取り扱いについて何か議論しておられるかどうかをお伺いしたい。

【渡邊水環境課長】 先生御指摘のように、確かに実際に一番底から測ると、いろいろ変化はしますが、結局、基準としては答申と公定法で考えた底に近い範囲のところでやっていただくことを考えております。もちろんその際、詳しい研究の知見を踏まえて、考慮すべきことはあるかもしれませんが、公定法のもとでの測定としては、この範囲と考えております。

【中田委員】 基本的には、できるだけ安全側に立って類型区分された水域ごとに検討していくという方針のようですので、細かいところですけれども、深さによってかなり値が変化する可能性があるということも踏まえて検討していただければと思います。

【岡田部会長】 深さによって変わるということは、委員会の審議でも御指摘のように大分議論させていただきました。本来ですと、底泥の直上で測るのが理想ですが、それを現実に測ろうとすると、船がちょっと揺れたりして、御承知のように底泥をまき上げたりすると、何を測っているかわからなくなるということで、今回はこういう1メートル以内というような値にさせていただきました。現実の問題ということで、ある意味で適正でない部分があることは、もうこれはやむを得ないということで覚悟しております。

 ほかにございますでしょうか。

 はい、須藤専門委員長どうぞ。

【須藤専門委員長】 今日の私の守備範囲ではないんですが、沿岸透明度は地域の一つの指標で、その目標値等は地域にお任せをされると、こういうことですよね。地域というのは、県とか。

【渡邊水環境課長】 はい、地域の目標です。

【須藤専門委員長】 目標ですよね。私も幾つかの県の環境審議会の会長をやったり、地域の何とか委員会の会長をやったりしているんですが、地域に任せられたら、地域の中でいろいろデータを見ながらその目標値をつくるということは可能なんですけれども、やはり今までこういう指標がなかったので、環境省から離れて地域で目標をつくりなさいというのは、大変難しいと考えているんです。それなので、何かガイドラインだとかそういうものをお示しくださることをよろしくお願いしておかないと、あまりにも高い目標になっちゃったり低い目標になっちゃったりする可能性があるので、ちょっとそこを心配しております。

【渡邊水環境課長】 ただ今のご指摘については、ガイドライン、手引を作成すべく現在検討しております。このため、代表的な水域で実際に検討しながら手引をつくり、無理のない、また使いやすい手引にできればと思っております。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 はい、高村委員どうぞ。

【高村委員】 俯瞰的に全国的の湖を見る一つの評価の方法としては、これでいいと思いますが、基準値を達成できない湖沼について、それをどう改善していくかは、湖の構造ですとか湖の特質ですとか、個々の湖の特性を重視して改善手法を個別に、いろんな専門家の方が関わって個別にやっていくことが必要になってくると思いますが、環境省はどのような形で関わっていくのかについて、お聞きしたいんですが。

【渡邊水環境課長】 今日御報告申し上げた、底層溶存酸素量の基準の設定、評価方法、そして今後の類型指定の検討と並行して、今、環境省でも水質の改善対策の検討事業を進めております。全国の全ての湖沼についてとはまいりませんが、幾つか代表的な湖沼、何タイプかについて改善対策等を検討して、自治体に、私どもの検討の結果を参考にどのタイプの湖沼に近いのかなというのを見ていただきながら、個々の湖沼の水質改善の検討に役立つものもお示しできればと考えています。

【岡田部会長】 よろしいですか。

 はい、早水審議官どうぞ。

【早水大臣官房審議官】 ちょっと補足させていただきます。今日最初の御質問にあった環境基準の類型指定のところもそうなんですけれども、水質汚濁防止法あるいは環境基準の関係は、国が行うところと地方に任せているところがあり、例えば水域の類型指定でも分けておりまして、総量規制については、伊勢湾は三河湾とともに国が定めて行っていますけれども、環境基準の類型指定は、例えば伊勢湾側は国が定めるけれども、三河湾側は全部周りが愛知県ですので、愛知県が定めると、こういった形になっております。

 湖沼につきましても、国が環境基準を定める湖沼もありますが、多くの湖沼は自治体のほうで通常は環境基準を定めるということになっておりますので、この底層溶存酸素量もそんな形になると思います。

 ただ、その中でやはり今回かなり地域の状況が違うということもありますので、答申の中でも、各地域の実情に応じて、いろんな関係者の方々とも相談をしながら対策を検討していったほうがいいという形で書かれております。ただ、そうは言っても地方にお任せしてしまうだけだと進まないということもありますので、我々国の方である程度最初にお示しできるものは示していく。それからまた、沿岸透明度につきましても、これは特に地方できめる地域環境目標というような形にしたということもありますので、国がガイドラインを示して、地方でそれを踏まえて検討していただくという形になろうかと思います。

 今の湖沼の点につきましては、特に湖沼法に基づく計画は各自治体でつくっていただくということもありますので、従前から例えばですけれども、野尻湖のように、目標として透明度を既に使っている自治体もあります。そういったことで、国のほうで全体のガイダンスといいますか、そういったものをお示ししつつ、地域でよく考えて目標を作っていただくという形で、うまく国と地方とが分担・協力して目標の設定なりその後の対策を進めていけるようになればいいなと考えているところでございます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。よろしいですか。

 ほかにございますでしょうか。

 それでは、特段なければ、その他でございますが、事務局から何かございますでしょうか。よろしいですか。

 それでは、全体を通じて何か御指摘、御質問等がございましたら承りたいと思いますが、特段よろしいでしょうか。

 ありがとうございました。

 ないようでしたら、以上をもちまして、水環境部会を閉会させていただきます。事務局にお返しいたしますので、連絡事項等がございましたらお願いいたします。

【久米補佐】 ありがとうございました。

 本日はお忙しい中、御審議いただきまして、ありがとうございました。議事録につきましては、事務局で取りまとめました上、委員の皆様に御確認いただいた後にホームページで公表する予定としておりますので、よろしくお願いいたします。

 また、お手元の資料につきまして、郵送の御希望がある場合には、議事次第の頭のところにお名前を書いていただければ、事務局のほうから郵送させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、これをもちまして、本日の部会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。

午後4時55分閉会

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