中央環境審議会 水環境部会(第39回)議事録

議事次第

1.開会

2.議題

  • (1)環境基本計画の点検について(水環境保全に関する取組)
  • (2)その他

3.閉会

配付資料一覧

資料1 「水環境保全に関する取組」に係る報告(案)
資料2 環境基本計画の点検に係る今後のスケジュール
参考資料 「水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて」(報告案)に対する意見の募集(パブリックコメント)について

議事録

午後1時30分開会

【司会】 それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会第39回水環境部会を開会いたします。

 開催に先立ちまして、本日の出席委員数のご報告をいたします。

所属委員25名のうち、過半数15名の委員の先生方にご出席いただいておりますので、中央環境審議会令第7条第3項により準用いたします同条第1項の規定に基づき、定足数を満たしており、本部会は成立しておりますことをご報告いたします。

 また、本日の会議は中央環境審議会の運営方針に基づきまして、公開とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 次に、水・大気環境局の幹部に異動がございましたので、ご紹介させていただきます。まず、三好局長の後任で、水・大気環境局長の高橋でございます。また、本日、所用で欠席となっておりますが、近藤総務課長の後任としまして江口が総務課長として就任したことをご報告いたします。

 それでは、議事に入ります前に、水・大気環境局長の高橋よりご挨拶を申し上げます。よろしくお願いします。

【高橋水・大気環境局長】 改めまして水・大気環境局長の高橋でございます。7月31日付で着任をいたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 第39回水環境部会の開催に当たりまして、一言、ご挨拶を申し上げます。本日は本当にお忙しいところ、ご出席を賜りまして誠にありがとうございます。

 前回の部会では、環境基本計画の点検を議題といたしまして、水環境保全に関する取組について関係省庁の取組状況をヒアリングしていただき、さまざまなご意見を賜りました。本日は前回のご議論を踏まえまして、点検報告案についてご審議いただき、水環境部会としての取りまとめをしていただければと思っております。そのほか、最近の水環境行政に関する動きということで、各専門委員会におけます検討状況などをご報告させていただきたいと思います。

 私からも一言、ご報告をしたいと思います。昨年、水循環基本法が施行され、8月1日が「水の日」と定められております。ただ、8月1日が「水の日」だというのはまだなかなか国民には浸透していないため、官民が連携をして、水の日を契機に水循環の重要性を広く国民に向けて発信をしていきたいということで、ウォータープロジェクトという普及啓発活動を推進してございます。

 その一環で、今年8月1日と2日、千葉市のイオンモール幕張新都心におきまして、ウォーターデーフェスティバルというイベントを開催し、水循環の重要性などにつきましてPRをさせていただきました。私どもとしては、水環境に対する国民の関心を高めるということが大変重要かと思いますので、こういう活動も進めてまいりたいと思っております。

 本日は、皆様からさまざまなご意見を賜ることができればと思っておりますので、何とぞ、よろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。

【司会】 ありがとうございます。

 続きまして、本日の審議のためにお手元にお配りしております資料につきまして、議事の次第の下にあります配布資料一覧のとおりになっております。お手数ですが、資料を確認させていただければと思います。よろしいでしょうか。

 まず、議事次第がありまして次に委員名簿がございます。その次のページは配席図になっております。その次から資料となりまして、資料1、「水環境保全に関する取組」に係る報告(案)、A4の42ページになっております。続きまして資料2、環境基本計画の点検に係る今後のスケジュール、これがA4の1枚紙になっております。最後に、参考資料としまして「水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて」(報告案)に対する意見の募集(パブリックコメント)について、これがA4の2枚物になっております。

 以上でございます。もし、配布漏れ等がございましたらば、事務局のほうまでお申しつけください。

 それでは、議事に移りたいと思います。これよりの議事進行につきましては、岡田部会長にお願いいたします。岡田部会長、よろしくお願いいたします。

【岡田部会長】 かしこまりました。

 それでは、早速、第39回水環境部会の審議に入らせていただきます。

 まず、本日の議題1、「環境基本計画の点検について(水環境保全に関する取組)」についてでございます。先ほど高橋局長のご挨拶にございましたように、各省ヒアリングをもとにご審議いただき、その結果を水環境保全に関する取組について点検報告案として取りまとめたものがございます。これにつきまして事務局より全体の説明していただいた後、質疑に入りたいと思います。では、よろしくお願いいたします。

【二村水環境課長】 それでは、お手元の資料1、「水環境保全に関する取組」に係る報告(案)に基づきまして、この点検の概要をご紹介させていただきます。

 この資料につきましては、事前に委員の皆様方にはお送りさせていただいておりますので、ポイントを絞って紹介させていただきたいと思います。

 まず、全体構成は四角く囲ってあります重点点検項目のうち、「健全な水循環構築のための取組」が一つです。それから、23ページ以降に重点調査事項②として、「水環境改善のための取組」、そして、最後の41ページと42ページが「今後の課題」という、3部構成になっております。

 では、順番にポイントをご紹介させていただきたいと思います。

 まず、1ページ目、重点検討項目①の健全な水循環構築のための取組でございます。この構成につきましては、2年前の点検の報告書を作成しています。その構成を基本的に踏襲しております。したがって、二重の四角囲みにありますように、一つ目、流域に共通する施策の取組の状況、二つ目として森林の水源涵養、生物多様性を目的とする山間部での取組、次が農村部・都市郊外部での取組の状況、それから、最後に都市部での取組の状況ということで、四つの項目が書いてあります。

 次に基本的方向ですが、これは前回と同様でございますので説明は割愛させていただきます。また、現状と取組の状況として、今、どのような取組がなされているかということにつきまして、その必要性について言及しているところでございますが、これも前回と同様の内容になっておりますので、説明は割愛させていただきます。

 2ページ目、流域に共通する施策の取組の状況でございます。今回の資料から、ここは「現状」と「取組の状況」に分けさせていただいております。現状ということで、自治体における流域での環境保全上、健全な水循環の構築に関する計画の策定状況は、現在、まだ1割にとどまっている状況であることを、図表で示させていただいております。それから、取組状況としましては、基本計画に基づき、どのような取組を行っているかということが枠の下に書いてございます。

 3ページ目以降、前回の部会でご報告させていただきました各施策の内容に即したものにつきまして個別に記載がございます。例えば3ページ目の上ですと、下水処理水の再利用等による水循環系の健全化、これは国土交通省の施策でございます。二つ目が国土交通省の雨水貯留浸透施設の整備及び雨水利用の促進、それから、環境用水の導入、ダムの弾力的管理による流況改善という形で、各省の施策を書いてございます。この内容につきましては、前回のヒアリングのときにご報告させていただいた内容の要点を記載しております。

 4ページ目でございます。環境基本計画に生活排水系、取排水系統の検討を行うことが書いてあり、これにつきましては汚水処理施設整備の推進、連携ということで、関係する農水、国交、環境の各施策の記載が5ページ目にあります。

 また、5ページ目の地下水に関する事項と、流域全体の適切な管理方策が記載されています。これにつきましては、環境省の地下水浸透規制による地下水汚染の未然防止対策の推進、それから、6ページ目に地下水流域における硝酸性窒素等対策の推進を記載させていただいております。

 7ページ目につきましては、水辺地の保全再生、新たな微生物指標などに着目した環境基準の目標、生物を用いた排水管理手法の検討でございます。これにつきましても生物多様性国家戦略の推進や、生物多様性上、重要な湿地の保全の推進等を書いてございます。また、「自然環境調査等の実施により、さらなる湿地に関する科学的データを蓄積し、その結果に基づいて湿地の保全の推進を図る必要がある。」につきましては、前回、委員からご指摘をいただき記載を修正いたしました。

 引き続きまして、多自然川づくりの推進、新規環境基準項目の検討、これにつきましても8ページ目の一番下の4行でございますが、本部会で、前回以降、環境基準の策定状況について記載していただきたいというご指摘を頂き、25年度以降、アンモニア、カドミウム等についての検討を行っていること、43水域における類型指定を行ったことを記載してございます。

 9ページ目以降が環境基準の状況でございます。10ページ目に、気候変動に伴う生態系の影響、その適応策、災害に対応する水利用システムの構築といったものに対し、気候変動による水質等への影響解明、水循環への影響評価・適応策検討ということが環境省の施策を記載しており、11ページ目に水道水質事故への対応を記載してございます。

 11ページ目の6につきましては環境教育、調査研究を進めるということで、全国水生生物調査、国交省、環境施策の記載でございます。調査結果のデータベース整備が課題となっており、今後、調査結果について適切に整備、解析することが必要であることを前回、委員にご指摘をいただき、内容を追記させていただいております。12ページ目以降、水辺のすこやかさ指標等、環境に関連する施策を記載させていただいております。

 14ページ目は山間部での取組の状況につきましては、水環境の保全に資する多様な公益的機能を維持、向上させるよう継続して取り組んでいるという現状でございまして、同じく環境基本計画に書いてある四角囲みの内容につきまして15ページ目以降に各省の施策がございます。例えば治山事業としての農水省の活動、森林整備事業、それから、16ページ目に多様な主体による森林づくり活動の促進といった農林水産省の政策を記載させていただいております。

 次に、農村部及び都市郊外部での取組の状況でございます。各省の施策につきまして交付金による支援など、継続して取り組んでいる状況でございます。また、16ページの下から雨水貯留施設、17ページ目に治山事業、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律、持続的な農業生産方式の導入の促進等、主に農林水産省の施策が記載されております。

 18ページ目、農水省の施策の耕作放棄地対策の推進の最後の3行、「再生利用が困難な荒廃農地については、農業委員会による非農地判断を経た上で林地化するなど、農外の利用に供されている。」の記載について、今後は引き続き農地の耕作放棄地の発生防止及び解消に努めていくことを前回、委員からご指摘をいただき、記載させていただいております。それから、多面的機能支払交付金の推進、19ページの多自然川づくりの推進、地盤沈下対策の推進、20ページ目の湧水の保全・復活対策でございます。

 次に、都市部での取組の状況ということで、補助事業や交付金による設備導入の推進を進めていることを現状として記載させていただいております。また、取組の状況ということで21ページ目以降、都市公園の整備、緑地保全等の推進といった事業、雨水の関係、下水処理、多自然川づくりの推進、地中熱利用の促進という環境省の施策、下水熱利用の促進、地盤沈下対策の推進、などの関係省庁の施策について、前回の説明に基づき、そのポイントを記載させていただいております。

 引き続きまして23ページ目、水環境改善のための取組でございます。一つ目は湖沼における取組、それから、二つ目が閉鎖性海域における水質改善等の取組、三つ目として海洋汚染の防止を図るための取組、それから、国際協力・連携推進と、この四つの項目について先ほどと同様に現状及び各施策の状況をここに記載させていただいております。

 23ページ目の下から湖沼に関する取組でございまして、湖沼における汚濁負荷量の削減、下水の高度処理、自然浄化機能の活用など、地域の特性を踏まえた対策を進めているという現状でございます。また、取組の状況としましては、環境省の湖沼の水質における関係者間の連携ということで、「湖沼に流入する汚濁負荷量の削減を目指し、土地利用調整会議の利用を図る等、関係者の連携を図りつつ、湖沼の保全、富栄養化防止のための取組を進める。」の記載につきましては、平成25年の前回点検で出た課題ということで指摘いただいた内容を、書かせていただき、その後、具体的な取組を記載させていただいております。それから、農林水産省の水質保全対策事業、25ページ目に国交省の下水の高度処理等による水環境の保全など、湖沼に関する施策のポイントを記載させていただいております。

 25ページ目の下の環境省の施策「湖沼水質汚濁メカニズムの解明と湖沼水質保全対策の効果的な手法の整理」につきましては、「望ましい湖沼水環境実現に向け、効果的な施策の組み合わせについて検討していく」と、これまでやってきた施策をどのように組み合わせれば、より湖沼に対する効果的な対策がとれるかということで書いてございますが、非常に重要な点でございますので、後ほどご紹介させていただきます今後の課題にも記載させていただいております。それから、自然浄化機能を活用した有効な水質保全対策の推進、健全な内水面生態系復元等推進事業、27ページ目の環境技術実証事業といった内容が湖沼に関する施策として記載させていただいております。

 続きまして、閉鎖性海域における取組ということで、現状につきましては、総量削減のあり方の検討、それから、暫定排水基準の見直し、水産環境整備などの施策を行っているということでございます。実際の取組状況につきましては28ページ目でございます。例えば海の再生等閉鎖性水域における総合的な取組の推進、国交省、環境省の施策、それから、第8次水質総量削減の在り方の検討ということで第8次水質総量削減の在り方、これにつきましては前回の点検の場でも重要であるということで指摘をいただいているポイントでございます。また、次の海域の窒素、燐に係る暫定排水基準の見直し、モニタリングの実施、29ページ目の瀬戸内海環境保全基本計画の変更、有明海・八代海等の再生、30ページ目の国交省、農水省の閉鎖性海域に関する施策をこちらに列挙させていただいています。

 31ページ目、二つ目に里海の創生という環境省の施策がございます。これにつきましても前回の点検において、こういった活動が重要であるということの指摘を受けております。それを受けて最初の4行に、前回の指摘の内容を改めて記載させていただいております。次に環境技術実証事業、生物多様性保全回復施設設備交付金といった環境省の関係の施策を記載しております。

 続きまして、海洋汚染の防止のための施策は32ページ目からでございます。これにつきましては現状にありますように、国際的な協力・貢献など、あるいは海洋調査の現状把握といったことを進めているという記載がございます。具体的な施策につきましては、32ページの下水の高度処理等による水環境の保全に始まりまして、関係省庁の施策を書いてございます。その中で32ページ目の海洋環境モニタリングの記載で「近年、問題となっているマイクロプラスチック等、PCBや重金属以外の問題への対応が課題となっており、この実態調査を行い、生態系への影響など各種検討を行う必要がある」という記載につきましては前回の部会で、複数の委員の方からご指摘をいただきましたので、課題として記載させていただいているところでございます。

 それから、海洋汚染調査。廃棄物、いわゆるロンドン条約を通じた取組でございます。このロンドン条約につきまして、「今後は引き続き産業廃棄物の海洋投入処分量の削減に向け、努めて海洋汚染を防止していく」ということで、これも前回の点検のときに、こういう活動が必要であるということの指摘をいただいているところでございます。

 34ページ目、マルポール条約に基づく国内対応、それから、NOWPAPを通じた取組、いわゆるバラスト水規制条約に関する承認といった話、35ページ目の漂流・漂着・海底ごみに係る削減方策総合検討事業でございます。漂流・漂着・海底ごみに係る削減方策総合検討事業の4行目、「発生を根本から抑制していく視点が重要である」といったこと、また「回収・処理と発生の抑制を推進するといった事業」は、前回の点検でもこういった活動を行っていくべきであるということが指摘されるとともに次の海岸漂着物の円滑な処理につきまして、発生をまず抑え、出てきたものをちゃんと処理すると、この二つを連携してやっていくべきだということが、これも同様に前回、指摘を受けております。その指摘がわかるように、今回、この二つの事業で連携を図るべきだということを明記させていただいているところでございます。

 36ページ目、国際協力・連携の取組の推進ということで、いわゆる水ビジネスの展開支援、それから、技術協力、資金協力などを進めている現状でございます。取組の状況でございますけれども、ロンドン条約に基づいた取組、それから、NOWPAP、外務省のODAを通じた国際的な協力、37ページ目、農水省のアジアモンスーン地域連携水田・水環境評価検討事業、環境省のアジア水環境パートナーシップ事業、中国のアンモニア性窒素等総量削減協力事業の記載をさせていただいているところでございます。

 38ページ目に国交省の下水道分野の水ビジネス国際展開、それから、環境省のアジア水環境改善モデル事業と書いてございますけれども、これにつきましては水処理技術の海外展開を今後、図っていくべきだというのが前回の点検でも指摘を受けております。ご指摘を踏まえまして、水処理技術の海外展開も積極的に進めており、各事業の中にそれが読めるような形で記載させていただいているところでございます。

39ページ目、環境省の事業のし尿処理システムの国際普及の推進、コベネフィットの事業、国連大学への拠出金でございます。こういったものを国際協力として整理させていただいております。

 以上が前回のご説明に基づきまして、各施策を取組ごとに整理させていただいたものでございます。

 そして、41ページ目からこれまでの議論、それから、前回のご指摘を踏まえた今後の課題ということで整理させていただいています。

 一つ目につきましては、これも委員からのご指摘を踏まえて書いておりますけれども、水循環の健全性を評価するための指標、これに関しての調査研究を推進していく必要があるというご指摘でございます。

 二つ目が地下水につきまして、地下水の硝酸性窒素や亜硝酸性窒素につきまして、環境基準の超過率が非常に高いことから、これらへの対策のためにガイドラインの策定、それから、情報収集、検討を行っていく必要があるということでございます。

 三つ目としまして、水生生物を利用した評価、検討していく必要があるということでございます。その中でも「水生生物調査の結果を適切に整理、解析する」ということ、この必要性につきまして、前回、委員からご指摘があった点も記載させていただいているところでございます。

 四つ目、森林の整備や耕作放棄地対策、これも引き続き計画的に推進していくべきであるという課題、それから、湖沼につきましては湖沼の保全、富栄養化防止のための効果的な施策の組み合わせなど、湖沼を取り巻く課題を今後の課題として特記させていただいております。

 閉鎖性海域につきましては「水質の保全、生物多様性、生物生産性の確保から、総合的な水環境対策の検討を進める必要がある」という課題を記載させていただいています。

 海洋ごみにつきましては、発生の抑制対策、回収・処理事業との相乗効果を高めていく必要があること、引き続き全国的な状況把握に努めることが必要であることを記載させていただいています。また、最近、問題になっているマイクロプラスチックの汚染実態に関する調査研究を推進する必要があるということも、あわせて課題として上げさせていただいています。

 最後、国際協力、海外展開ということでございますが、これにつきましても地域に最も適する技術を適用して、水環境改善を図る必要があるということを記載させていただいていますが、前回、委員からご指摘がありましたけれども、いわゆる受け入れる側のアジア側のニーズというのは各国で違うということでございます。同じ技術をどこででも適用すればいいということではありませんので、各国に合った成果を出すという意味で、引き続き現地のニーズを把握した上で適切なものを出していくということを明記させていただいています。

 以上、資料1の概要を報告させていただきます。

【岡田部会長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまのご説明に関しましてご意見、ご質問等をいただきたいと思います。今、二村課長からお話がありましたように、本報告案は3部に分かれております。重点検討項目①、それから、23ページからの②、それから、最後のページの課題というふうになっております。したがいまして、全部やりますと混乱するといけないので、それぞれについてご意見、ご質問等をいただきたいと思います。最初に重点検討項目①、1ページ目から22ページまでの部分、これにつきましてご意見、ご質問等をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。では、高村委員から。

【高村委員】 ありがとうございます。

 まず、8ページ、生物多様性上、重要な湿地の保全の推進について書き込んでいただいてどうもありがとうございました。湿地は損失も著しいがその重要性は強く認識されるようになっていますが、1995年以降20年間、こういう調査がなされていないという状況にあります。それで、「さらなる湿地に関する科学的データ」を「全国の湿地に関する科学的データ」を蓄積しという少し強めの表現に変えていただければ非常にありがたく存じます。

 10ページですけれども、前回も気候変動に関わる琵琶湖と池田湖の例を聞かせていただいたんですが、研究者として納得がいく結果でないと。このての調査研究は、研究者が最新の科学的手法を持って取り組んでいくべき課題ですし、今後、長期的にやっていかないといけない課題だと思います。

13ページに「環境研究・環境技術開発の推進」という項目がありますが、そこで積極的に取り上げて研究をすることを考えていただければありがたいと思います。同じく、13ページの環境技術開発の推進ですが、統合的な視野で環境も考えていくことが必要ということで新しく項目立てをしてくださったと思うんですが、2段落目の事例を見てみますと、従来の水環境保全のテーマが主に上がっていて、生態系とか、生物多様性の課題というのが具体的に上がっていない。そっちは生物のほうでやってくださいという課題なのかもしれませんが、今後、どちらの分野からでも採択ができるように、評価委員会で工夫していただければなというふうに思います。

 17ページですが、農林水産省の施策をたくさん書いていただいています。湖沼の富栄養化は農業のやり方や考え方に密接にかかわってくる問題です。霞ヶ浦の事例として聞いた話ですと、家畜排せつ物の管理適正化をするために堆肥にして、堆肥を流域にまくために点源が面源になって管理しずらくなった、というようなこともあります。ですから、ここの17ページに書いてあります農林水産省の家畜排せつ物から持続的な農業生産、それから、支払推進、普及・定着、次のページの有機農業の推進までを含めて、流域の健全な水循環を個別に評価するのではなく、流域を一体として農業政策をどうするかを考えていただけるようにしていただければありがたいと思います。

 18ページの耕作放棄地対策の推進ですが、今後、増える耕作放棄地がこれからどういう土地利用になっていくのかあまりよくわかっていないように思います。それは、そこにおられる方がどういうふうにするかということもありますし、あと、谷津なんかですと放っておくとヨシ原になって、良い湿地になるような場合もあります。ですから、一概に耕作放棄地をなるべく耕作放棄しないようにということじゃなくて、適切な土地利用になるように、様々な面から御検討いただければありがたいと思います。

 以上です。

【岡田部会長】 今の点はおっしゃるとおり書き直すというか、強烈に書くということをおっしゃっていると思うんですが、事務局、今、何かコメントされることはございますか。

【二村水環境課長】 ご指摘ありがとうございます。今、委員からいただきましたコメントにつきましては、この報告書をまとめるに当たって検討させていただきたいと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 では、藤井委員、どうぞ。

【藤井委員】 1点だけ確認させてください。2年前の環境基本計画の点検のところになかった状況として、水循環基本法ができて基本計画がスタートする。先ほど局長からもお話がありました。それで、5ページの3の流域を通じての地下水のところで伺いたいんですが、前回のところに比較ができていないので教えていただきたいということです。四角の囲いの中の4行目のところ、「地下水については共有資源としての性格にも留意し、地下水流域の観点に立って検討を行う。」これだけを読んでは何を書いているのかよくわからないんですが、水循環法ができた後、フォローアップ委員会の中では地下水保全法という法案をつくりましたが、それが通っていない状況で、その中では地下水は私水ではなくて公水と言い切っています。ここでいう共有資源としての性格にも留意し、地下水流域の観点に立って検討を行うというのはどういう検討なのか、流量なのか、何のか、質については、汚染については書き込んであるんですが、そこのところのこの表現のところだけ教えていただけたらと思います。少し言葉の書き込みが不足しているのではないかと。

【岡田部会長】 では、事務局から。

【二村水環境課長】 ご指摘ありがとうございます。今、委員からご指摘いただきました部分は、現在の環境基本計画の本文であり、環境基本計画を作成した段階で地下水について、ここにあるような考え方で対策、検討を行っていくべきであるというご指摘をいただいているところでございます。重要なポイントは、地下水は土地に属するものではなく共有的な視点があるので、その場所だけじゃなく、利用者の広い視点からいろんな水質管理、利用も含めた検討、施策を打っていくべきだということを記載されておりまして、そういった意味では、若干、今の議論よりも先行して基本計画にこの内容が書いてあるということでございます。

【岡田部会長】 よろしいですか。

 では、太田委員、どうぞ。

【太田委員】 2ページですけれども、この報告書に述べられた点検の結果自体は部会からのメッセージという意味でもあると思います。そういう意味で、一番最初の現状のところ、イの一番のところが少し気になったものですから、事務局のお考えと、それから、今後の方針を少しお話しさせていただきたいと思います。

 3行目のところに策定済み、策定作業中を合わせて1割程度しか計画がつくられていないということです。それに対して後の2行を見ますと、今後、策定が進むことが期待されると、こうあるわけですが、表を見ますと当面は策定の予定がないというのが8割超になっています。多分、その必要性がないからつくらないということも結構あると思うんですが、このままでは誤解を与えかねません。

 たぶん、分母を非常に大きくとり過ぎている結果だと思いますので、もう少し国民向けにはこういうところでは当然、つくられていますよというふうに、肯定的に捉えられるような、そういう表現に直したほうがいいんじゃないかと思います。もう一つの方法としては、客観的にこういうところではつくられていますというのが区分が難しいとすれば、別の方法としてはアンケートで必要性を感じられていますかというようなことを例えば問い合わせるとか、そういう現状分析をしないと、この委員会は何を点検しておるんだと、こういう話になると非常に怖いものですから、ここのところはイの一番で大事だと思いますので、少しご検討いただければというふうに思います。【岡田部会長】 ありがとうございます。

 事務局として、今、コメントをどうぞ。

【二村水環境課長】 確かにここは事実関係を書いているのですが、委員のご指摘どおり、深掘りといいますか、上にあるところも踏まえた表現ぶりを検討させていただきたいと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 大塚委員、どうぞ。

【大塚委員】 遅れてきて申し訳ありません。

 11ページのところで、追加が必要かどうかということを申し上げておきたいんですけれども、水道水質事故への対応ということですが、もとは利根川のHMTの事故がもとになっていると思いますので、ここは水質のところなので水質のことだけ書いておられるということだと思うんですけれども、もとは廃棄物に関して排出業者が処理業者に対して、どういう物質が入っているかについての特定をして、情報を提供していなかったことが結構関係しているので、WDSのガイドラインも強化されましたが、なお、排出業者の委託基準の中に物質を特定して情報を提供するというところは入っていなくて、次回の排出法とかの改正でぜひ検討していただきたいところですので、廃棄物との関係の話も何か入れておいていただくとありがたいということです。若干、そのときに関与させていただきましたので申し上げておきます。

 以上です。

【岡田部会長】 ありがとうございます。

 今のはよろしいですね。

【二村水環境課長】 検討させていただきます。

【岡田部会長】 では、そのように検討していただきたいと思います。

 ほかに。福島委員、どうぞ。

【福島委員】 ありがとうございます。2点ほどございます。

 1点目は書き方のことなのですが、現状と取組状況のところとか、現状のところに今後への期待のようなものが書かれている。例えば1ページ目の下から4行目のところで、流域協議会等を通じてというような話とか、2ページ目の現状というところの5行の文の下から2行のところです、今後は地域の実績に合わせた流域水循環協議会の設立や流域水循環計画策定が進むことが期待されるというような、この現状のところに将来のことを書いたような箇所と、現状のところに将来のことを書いていない部分がございまして、どちらかに統一したほうがいいと。ここにはなるべく書かないほうが私としてはよくて、一番最後の今後の課題のところに整理して、まとめられたほうがわかりやすいかなという印象を持ちました。それが1点です。

 それから、2点目は高村委員の3番目のご指摘だったかと思いますが、流域での農業の話です。同様のことが6ページのところにある地下水流域における硝酸性窒素等対策の推進ということで、ここには環境省が行っている施策がまとめられています。実際に改善するためには先ほどご指摘のあったように、農水省のいろんな事業を組み合わせて実際にやっていかないと、現実には改善が望めないということなんじゃないかと思います。ですので、この辺は環境省だけの仕事というふうに考えないで農水の仕事と合わせて書く方がよいと思います。今回、現状はこうだということでも結構なのですが、今後の課題というところで整理する部分が出てまいりましたら、その辺、農水省と環境省で合わせて共同でこういうことを行っていくというようなことを将来の目標にしてはと考えます。そうしないと、実質的な改善につながらないかなというふうに思いました。

 以上です。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 今の点はよろしいですか。おっしゃるとおりだと思いますので、では、よろしくお願いいたしました。

 古米委員、どうぞ。

【古米委員】 私のほうから2点、申し上げたいと思います。

 1点目は、環境基本法のもとで基本計画をつくるという趣旨の中に、国と県と地方自治体と事業者、そして国民が、それぞれ関わりながら目標を達成するんだということがうたわれています。それを踏まえて今回の案を見ると、目立ってしまうのはそれぞれの施策として何とかの推進という記載のあとに括弧書きがあって、国土交通省、環境省というように各省庁ごとの事業が実施されていることが示されています。幾つかの事業の中にはその中で地方自治体と連携しているとか、住民に対する啓発をやっているという一文が入っている事業はありますけれども、多くの場合は国がやっていますよという感じを受け取られるような形での整理がなされているようです。いかにいろいろな主体が関わっているのかと、それによって前に進んできているよと、あるいは連携が不足しているのであれば、不足していますよというのが本来の評価ではないのかなというのが1点目です。

 2点目は、今の意見にも関わりますけれども、特に重点項目の検討項目①の場合は少ないんですけれども、後半にいけばいくほど、前掲何ページを見てくださいねというような整理がなされています。一つの施策あるいは事業が幾つかの重点項目のa)からd)に関わっていますので、致し方ないとは思います。そうだとしても、一番最初に出たところでその施策や事業が本当に重要なものを書いているかというと、そうではないようです。前掲と書かれているところで当該事業が非常に意味を持っている場合があるので、ぜひ、各事業があって、どういった重点項目のそれぞれのa)からd)に関してどんな事業が関わっていて、どう深く貢献しているんだというようなマトリックス表みたいなものつくるとよいのではと思いました。今回つくることで、体系立ててやっているというメッセージにもなりますし、どこが重要なのかもわかります。すぐには難しいのかもわかりませんけれども、そういった事業間の関連づけをしないと、後ろのほうにいけばいくほど前掲というのが多くなって、点検報告書として読みにくいのではないかなというのが2点目の指摘です。

 以上です。

【岡田部会長】 では、事務局からどうぞ。

【二村水環境課長】 ご指摘ありがとうございます。2点、いただいた件につきまして、かなり難しいご指摘もあるかとも思いますが、どのような形で、どこまでお答えできるか、事務局で検討させていただきたいと思います。

【岡田部会長】 ご指摘の趣旨はもちろん通じたと思いますので、ただ、今、課長がお答えになったようにすぐにデータが集まるかでありますが、古米委員のご指摘の点を踏まえてできる限り、努力するということでよろしいですね。ありがとうございました。

 ほかにございますでしょうか。

 それでは、とりあえず、次に進ませていただきます。続きまして②になります重点調査事項、23ページから40ページの部分で、ご質問、ご意見等をいただきたいと思います。では、ちょうど山室委員のほうから。

【山室委員】 湖沼のところで教えていただきたいんですけれども、24ページの取組状況10番のところの最後のパラグラフですが、浄化の機能及び生物多様性の保全及び回復の観点から、湖沼においては湖辺の植生や水生生物の保全等、湖辺環境の保全を図るというふうに書かれています。これに対応する各施策としましては、恐らく26ページの下から2番目にある自然浄化機能を活用した有効な水質保全対策の推進、これを受けて書かれたものと思います。湖沼自然浄化活用の手引きなどを私が拝見させていただきましたところ、植生を保全するだけではなくて、適切な維持管理の徹底ということが明記されております。

 すなわち、例えばヨシなどを植えっ放しではヨシごみになってしまうことですとか、琵琶湖などでは沈水植物が復活したんですけれども、適切に刈ることを初期に怠ったために今では毎年、2億円を使ってとっているんですが、昨年はとうとう史上最大の繁藻量になってしまったと。これにより貧酸素が発生し、漁業被害も出ているというふうに聞いております。ですので、手引きのほうでは徹底した管理というのが書いてあるんですが、徹底した管理という趣旨がこちらの24ページの10番のところには書いていないように思われます。ぜひ、そういう趣旨があるように書いていただきたいと思います。

 参考といたしまして、27ページの閉鎖性海域の11番のところの一番下のほうには、「自然生態系と調和しつつ、栄養塩類の管理などを通じ、人の手を適切に加えることにより」というふうに明記されております。湖沼というのは閉鎖性海域と同じで極めて閉鎖的なところでありますから、人が適切に管理しないと閉鎖性海域よりもひどい状態に陥りやすいことがございます。ですので、同じ閉鎖性水域ということで、海域に書かれた管理という観点も明記していただいて、10番を直していただきたいと思いますし、それにつきましては、その前に当たります23ページの一番上のa)のところ、「湖沼における水質改善、湖辺の植生や水生生物の保全等、湖辺環境の保全」、この後に、「と管理に向けた取組の状況」というようにしていただいて、管理についてもちゃんと先ほどご紹介した自然の浄化機能というところでも、結論が出ているんだよということを明記していただくとよいのかなというふうに思います。まず、それが1点です。

 同じ湖沼でもう1点、よろしいでしょうか。24ページから27ページまでの事業というのは、恐らく湖沼の取組を紹介したと思うんですけれども、奇異に思われたのは26から27にある健全な内水面生態系復元等推進事業、農林水産省様の事業なんですが、カワウというのが全面に出ているのが奇異に感じまして、カワウが湖沼で非常に問題になっているのは恐らく琵琶湖ぐらいで、その後の記述のアユ、渓流魚、魚種ごとの好ましい産卵床とみると、恐らく河川の課題を持ってきちゃったのかなというふうに見えます。

 私が知るところでは、鳥が湖沼で漁業に被害を与えているとしたら、例えば宍道湖においてシジミをカモが食べるですとか、あと、それから、諏訪湖でカワイサでしたっけ、パンダガモ、本当の名前は忘れました、非常にかわいらしいカモがいるんですが、近年の鳥獣保護の観点から増えてしまっていて、漁獲資源を食べているということが湖沼では実際に問題になっているんですが、ここにはカワウしか出てきていないのは奇妙に思いましたので、ぜひ、本当に湖の事業なのかどうかというのを確認していただきたいと思います。

 以上です。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 では、事務局からお答えください。

【二村水環境課長】 ご指摘ありがとうございます。2点ご指摘いただいたかと思います。

 前段の四角囲みの表現は、現在の環境基本計画の文章をそのまま前提として記載しており、その前提に基づいて以降の各取組を書いておりますから、ご指摘の部分を今、書き直すということは困難です。いただいたご指摘につきましては、次回の環境協議会の検討、この枠囲みの中の議論をする際に、一つのご指摘ということで捉えさせていただきたいと思っております。

 それから、カワウのところでございますが、これにつきましては全てが湖沼ではない可能性もございますので、もう一度、農水省に確認いたしまして、必要であれば適切な表現に変えさせていただきたいというふうに思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 ほかに。どうぞ。

【早水大臣官房審議官】 最初のご指摘の点の四角の中は直せませんが、ご指摘の維持管理をちゃんとやらなければいけないということは多分、26ページには書けると思いますし、今後の課題には多分、書き足せると思いますので、管理に触れるように書き直す方向で検討したいと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。多分、それでご指摘のご趣旨は生かせると思いますのでよろしくお願いいたします。

 次は、高村委員、どうぞ。

【高村委員】 23ページ、山室委員と同じところですが、湖沼における水質改善、湖辺の植生や水生生物の保全等、湖辺環境の保全に向けた取組の状況ということで、政策がうまくいっているかどうかは水質でしか、今は測る指標がない。植生を守ったから水質がよくなるかというと、その場所にもよりますし、時間的な遅れとか、いろんな面で水質とは結びつかないところも出てきます。明らかに植生は生物多様性にとってはプラスになるものですし、これまで軽視して潰してきた経緯もあり、今はなくなりつつありますので、植生帯が保全されていっているのが直接わかるような、調査なり、モニタリングをして政策評価していただくようお願いします。

【岡田部会長】 事務局、いかがですか。先ほどと同じように例えば26ページのところがいいかわかりませんが、本文は直せませんので、先ほどの山室委員のご指摘と多分、同じようにどこかのところに記載していただくということをご検討いただけますかね、多分、それが。

【二村水環境課長】 ご指摘につきまして、どのような形で書けるのかどうかを含めて検討させていただきたいと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 山室委員、どうぞ。

【山室委員】 植生が生物多様性保全に本当にいいかどうかというところから、実はそうかなというところがございまして、例えば琵琶湖であれだけ水草、在来種が増えたんですけれども、在来の魚類が増えたかといったら、そうではないわけですよね。ですので、実は確かに植生自身が増えることって、植物の多様性は増えるかもしれないんですが、それによって本当に動物まで多様性が増えたかどうかというのは、まだ、実はきちんと検証されていない気がいたしますので、どこで書けるのかはわかりませんけれども、多様性保全をそれこそ総合的に見ていくという観点も、今後は必要かなというふうに私は思います。

 特に宍道湖では本来はなかったはずのヨシを植えることで、多様性が増えるというような事業も行われてしまったことがございますので、そういう点も本当は実は指摘したかったんですけれども、今、それはなかったのであえて言いませんでしたが、もしも多様性保全ということを言うのでしたら、本当に多様性は植生によって保全されるのかというところから、きちんと書いていただきたいなというふうに思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 これは事務局として整理してから、また、先生方にご確認いただくなり、次の機会にご意見をいただければというふうに思います。では、よろしくお願いいたします。

 ほかにございますか。

 よろしければ、最後の今後の課題のところ、41ページになります。ご意見、ご質問等がございましたらお願いいたします。

山室委員、どうぞ。

【山室委員】 41ページの湖沼の課題で、湖沼へ流入する汚濁負荷量について書いてあるんですけれども、対応する今までやってきた取組のところは、実は底質に蓄積された汚濁物質がかなり影響を与えるということが書いてあるんです。ですので、24ページの10番で書かれている内容と41ページの今後の課題を見比べると、底質の問題は改善されてしまったような疑問を生じてしまうんですけれども、そのあたりはどういう趣旨でこれを書かれたのでしょうか。

【岡田部会長】 では、これは事務局からお願いします。

【二村水環境課長】 今後の課題で書かせていただいていますこの部分の重要なポイントは「効果的施策を組み合わせる」というところで、これがこれまでの議論では十分なされてこなかったので、今後の課題として、特に留意をして進めていってほしいというご指摘でございます。したがって、今、委員からご指摘いただきました底質の改善は、引き続きやっていく必要があるもので、今後の課題は、今回の検討でわかった課題について記載しているということでございます。

【山室委員】 そうしますと、湖沼へ流入する汚濁負荷量の削減というふうに書いてしまうと、外部負荷だけに見えてしまうので、汚濁負荷量の後に(内部負荷も含む)とか、底質も含めているというふうに追記すると、それも含めた総合的な政策だというふうにして頂きたい。

【岡田部会長】 ありがとうございました。よろしいですね。

 では、古米先生、どうぞ。

【古米委員】 今後の課題のところには、前半の第1、第2の重点項目の中で特筆すべきものを取り上げていると思います。将来を考えたときに気候変動に対する適応策を水環境面でどう扱うのかというのは、この報告書の中では二十何ページかに関連の記載がありました。そこに書かれている量は少ないけれども、重要な項目なので今後の課題の中に1項目として入れておくべきだろうと思います。ご検討いただければと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。事務局、よろしいですね、今のご指摘は。ありがとうございました。

 では、中田委員、どうぞ。

【中田委員】 今後の課題の下から2番目の閉鎖性海域に関することで、前の取組の27ページのあたりとも少し関連するんですけれども、課題として「水質の保全、生物多様性、生物生産性の確保等の観点から総合的な水環境改善対策の検討を進める必要がある。」これはそのとおりだと思うんですけれども、今、閉鎖性海域で起きていることを考えてみますと、陸からの流入負荷が減少して水質の環境が改善され、きれいな海になってきているんだけれども、なかなか、従前の豊かさが取り戻せないような状態があるということで、恐らくその一つの要因には生物の生息基盤といいますか、干潟とか藻場、湿地その他の環境がかなり減少して、あるいはダメージを受けてきているという状況があるんじゃないかと思うんです。

 ですから、そこら辺をどういうふうに総合的に取り込んで、水環境改善につないでいくかというところの戦略みたいなものをもう少し今後は考えていく必要があるのではないか。そのためにも現状の分析といいますか、現状の把握をしっかりしながら同時並行にいろんなことを進めていくというよりは、もう少し戦略を立てながら進めていくことが、これからは必要なんじゃないかというふうに感じております。今後、検討していただければありがたい。

【岡田部会長】 事務局、どうぞ。

【二村水環境課長】 ご指摘ありがとうございます。閉鎖性海域について置かれている状況は、水域によっても特徴があると思っておりますが、良好な水質を保全し、生物多様性、生産性を確保していくという方向性だと思っておりまして、今、いただいたご指摘も踏まえて進めていきたいと思っております。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 では、大塚委員、どうぞ。

【大塚委員】 41ページの一番最後のところですが、当たり前のことを言うだけで恐縮ですけれども、海洋ごみの漂着ごみの対策に関しては、国内からもちろん出ているんですけれども、海外からもたくさん来ているので、環境省は中国と韓国との間で環境関係の協力をされておられますので、ぜひ、その際にでも何かの要請をしていただけるとありがたいと思います。これは国内のことだけ書いてあるので、環境省としてはこれが中心だと思うんですけれども、外務省とかも含めて海外との関係でも、そういう要請をぜひしていただく必要があると思いますので、何かつけ加えていただけるとありがたいということです。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 事務局、どうぞ。

【坂本海洋環境室長】 ありがとうございます。既にご指摘のようなことは実行しておりますので、少し工夫させていただければと思います。

【岡田部会長】 太田委員、どうぞ。

【太田委員】 2点、申し上げたいと思います。

 まず、丸の四つ目の森林の整備や耕作放棄地対策のところですけれども、後の森林や農地の有する多面的機能云々の記述はそのとおりだと思うんですけれども、例示として森林の整備と耕作放棄地対策というのは若干、特に耕作放棄地のほうは特定のところに偏り過ぎているかなと思います。施策としては今、多面的機能法ができて農地全体に対する政策をやっているので、そういうものを例示したほうがむしろいい、あるいは加えてもいいんですけれども、そこの表現が少し矮小化された議論になっているのではないかという感じです。

 それから、全体として先ほどの古米委員のご指摘もありましたけれども、上から3行目に関係省庁連携というのは確かに書いてあるんですけれども、例えば今の多面的機能法でいいますと、霞が関があり、農政局があり、それから、県があり、市町村があり、集落がある。そこに非農家、農家の方がおられると、そういう関係性の中で活動が進められているので、そういう各ステークホルダーをうまく巻き込んでいくというか、全体でやっていくんだという意思を少し強調していただきたい。実際にも、そういう施策は随分あると思うんです。そういう施策をうまく活用して頑張っていくんだというメッセージが少しあってもいいのかなという印象です。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 事務局、どうぞ。

【早水大臣官房審議官】 ご指摘のとおりだと思います。41ページの3行目、連携が関係省庁だけになっていますが、自治体やNPOなど他の方々の協力など、多様な主体というところをほかでも言っていると思いますので、書き直したいと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 では、浅見委員、どうぞ。

【浅見委員】 ありがとうございます。

 先生方からご指摘がありましたように、いろいろ、連携を進めるというところは大切だと思うんですけれども、特に水源の保全ですとか、あと、水質と汚濁の保持というところが今後の課題で見えにくいところがあるように感じておりまして、最初のほうでの原水の良好度等もまだあまりよくないところが残っておりますし、汚水処理施設の整備推進が十分かというと、まだ、足りないところ、また、海岸で下水の処理が十分でないときに海岸の海水浴が十分できなくなってしまうようなところとか、そういった面で人への安全のことをかんがみた水質の保全というのでいくと、今後の課題でそういう点が若干少ないのではないかなと思いますので、ぜひ、入れていただければと思います。お願いいたします。

【岡田部会長】 今のご指摘はよろしいですね。おっしゃるとおりだと思いますので、事務局でご検討ください。ありがとうございました。

 では、高村委員、どうぞ。

【高村委員】 41ページの三つ目の丸ですが、少しマイナーな点で恐縮ですが、「その結果等も踏まえ、水環境の状況を生物で評価する手法について検討を行う必要がある」というのは、今までも生物を使って水質を評価してきたわけです。この委員会の文脈ですと、それは水質だけを評価してきたというような理解が主かもしれません。生物には水質以外の要因が影響します。ですので、「水環境の健全性を生物多様性という観点も含め、生物で評価する手法」とか、少し考え方を前進させるような書き振りに変えていただければと思います。よろしくお願いします。

【岡田部会長】 ありがとうございました。今の点もよろしいですね。

事務局、どうぞ。

【早水大臣官房審議官】 なかなか、難しい点もあるかと思いますが、生物で水質を評価したいというものもある一方で、確かに水質だけではなくいろんな水環境全体の評価も必要になってくると思いますので、書き方や、コンセプトを整理、検討し、ご相談させていただければと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 一通りお願いしましたが、では、全体を通じてまだ言い忘れたというか、さらなるご指摘、ご質問等がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。よろしいですか。

 それでは、本日、今までたくさんのご意見をいただきましてありがとうございました。いただいたご意見に従って多分、今までの議論で先生方のご指摘は十分、事務局に伝わっておると思いますので、ご意見に従って修正するという作業をしていただきたいと思います。ただ、修整の過程で事務局が困ったということがありましたら、多分、個別にご連絡もしくはご相談させていただくことがあるかもしれませんので、その節はぜひよろしくご協力をいただきたいと思います。

 それを踏まえてまとまった案、修正案というものができます。その修正案につきましては、水環境部会の案として、まず、中央環境審議会総合政策部会に報告するという手順が必要になりますが、事務局、どうぞ。

【早水大臣官房審議官】 今日は今後の課題に関連することをご指摘いただいた点もありますので、今後の課題に記載すべきかどうか検討させて頂き、岡田先生とも相談させていただければと思います。

【岡田部会長】 ということで、修正させていただき、報告という手順に入りたいと思いますが、その修整等についてご相談した上でということで、私、事務局に一任させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。ありがとうございます。ということで、進めさせていただきたいと思いますので、よろしくご協力のほどをお願いいたします。

 それでは、環境基本計画の点検に係る今後のスケジュールについて、事務局からご説明をお願いいたします。

【柳田水環境課課長補佐】 資料2に基づいて今後のスケジュールについて説明させていただきます。本日、第3回点検報告(案)の審議ということでご議論いただきましてありがとうございました。今後、9月25日に総合政策部会が開催されます。その中で水環境保全に関する取組について、本日、いただいたご意見に対する修正させていただいた上で、水環境部会として岡田部会長より報告をしていただくことになります。そのほか、水環境部会以外の点検項目がございますので、総政部会で全体の点検報告書の審議をし、その後、パブリックコメントにかけ、11月にもう一度、総合政策部会でご議論いただいた後に、最終的に12月、年末を予定しておりますけれども、中央環境審議会から点検報告書を閣議報告することになります。

 簡単ですが、以上でございます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 ただいまのご説明に関しまして、ご質問、コメントはございますでしょうか。

 今、ご一任いただきたいと申し上げたのは、この後、パブリックコメントも含めて修正、それから、ご意見をいただく機会がたくさんございますので、その過程を通じてまだご意見もしくはご質問等がございましたら、ぜひ、事務局にお寄せいただいて、よいものにさせていただければ大変ありがたいと思いますので、引き続きご協力、ご指導のほどをお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。よろしいですね。

 それでは、次の議題、その他になりますが、事務局からお願いいたします。

【二村水環境課長】 前回の部会以降の中環審の動きについて簡単に説明をさせていただきたいと思います。

 まず、環境基準に関する専門委員会における状況についてご説明いたします。参考資料はパブコメ実施の説明資料でございます。生活環境項目環境基準専門委員会におきましては、水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて諮問を受けて底層溶存酸素量と沿岸透明度の目標設定に関する議論を行っております。

 その取りまとめられた報告案につきまして、8月4日から本日まで1カ月間、パブリックコメントの手続を行っております。今後、寄せられましたご意見を踏まえて、専門委員会の報告が最終的に取りまとめられることとなります。その上で必要な所要の修正をした上で、また、こちらの部会でもご議論いただくことになると思います。

 以上です。

【根木閉鎖性海域対策室長】 続きまして、総量削減専門委員会における検討状況について説明いたします。資料はございません。口頭で説明をさせていただきます。

 第8次の水質総量削減のあり方につきまして、昨年9月に環境大臣より中央環境審議会に諮問し、その後、専門委員会を8回にわたり、開催をしてきております。中身としましては、水質総量削減の実施状況や、指定水域における水環境の現状、藻場・干潟の機能、水質の将来予測など、多岐の項目についてご議論をいただいております。また、関係省庁、関係都府県、産業界、NPOの方からヒアリングをさせていただき、ご意見をいただきました。

 一昨日、8月31日に第8回の専門委員会において専門委員会の報告案、パブリックコメントに諮る案についてご審議をいただき幾つかご意見をいただいておりまして、今、そのご意見について委員長預かりということになり、委員長と事務局において必要な修正の検討をしているところでございます。修正してパブコメにできる案ができましたら、パブリックコメントに諮り、その後、専門委員会としてまとめていただいた後に、この水環境部会にてご審議をいただきたいと思っております。

 以上です。

【岡田部会長】 ありがとうございました。

 それでは、ただいまのご説明に関して、ご質問、コメント等はございますでしょうか。よろしいですね。

 先ほど、すみません、私は勘違いしたところがございまして、この後、実は今、いただいた環境基本計画の点検を総政部会等で議論した後、ここでもう一度、水環境部会があるかと勘違いして、実は先ほどの資料2を見ますとないので、誠に申し訳ないんですが、今、いただいたご意見を踏まえて修整したものをもう一度、委員の皆様方にメールでお送りして、ご確認いただくという、お手数ですけれども、その手順を踏ませていただきたいというふうに思います。総政部会が9月25日にございますので、その前くらいを目標にして、皆様方にお送りしてご確認いただくというふうにしたいと思いますので、いいですね、事務局。

【柳田水環境課課長補佐】 総政部会からはなるべく早目に点検報告書を提出するよう言われておりますので、事務局で早急に案をつくらせていただき、来週の早い時期には委員の皆様へ送らせていただければと考えております。委員の皆様に検討していただく時間はとりたいと思っておりますので、ぜひ、よろしくお願いいたします。

【岡田部会長】 ということでございまして、すみません、部会長の不手際で大変恐縮でございますが、よろしく今みたいな趣旨でご協力のほどをお願いしたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

 全体を通じてほかに何かご指摘等はございますでしょうか。よろしいですか。

 特段なければ、以上をもちまして第39回水環境部会を終了させていただきます。

 事務局にお返しいたしますので、連絡事項等がございましたらお願いいたします。

【司会】 ありがとうございました。

 本日は、お忙しい中、ご審議いただきましてありがとうございました。お手元の資料につきまして、郵送をご希望なされる場合は封筒にお名前をお書きいただければ、事務局のほうから郵送させていただきます。また、議事録につきましては事務局で案を作成しまして、先生方にご確認をいただいた後に、ホームページで公表する予定としております。お忙しいところ、ご面倒をおかけしますが、確認のほうをよろしくお願いいたします。

 これにて本日の部会を終了いたします。どうもありがとうございました。

【岡田部会長】 どうもありがとうございました。

午後2時48分閉会

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