中央環境審議会水環境部会(第26回)議事録

開会

議題

  1. (1)水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法について
  2. (2)その他報告事項
  • 平成23年度予算(案)の概要について

閉会

配布資料

資料1 中央環境審議会水環境部会委員名簿(平成23年1月17日現在)
資料2 第25回水環境部会議事録<委員限り>
資料3-1 第7次水質総量削減に係る検討の経緯
資料3-2 「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法について」(総量規制基準専門委員会報告)の概要
資料3-3 「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法について」(総量規制基準専門委員会報告)
資料3-4 「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法について」(総量規制基準専門委員会報告案)に対する意見募集結果について
資料3-5 閉鎖性海域における関連施策について
資料4 平成23年度予算(案)の概要(水・大気環境局)
資料5 平成23年度環境省予算(案)主要新規事項等の概要(水環境関係)
参考資料 中央環境審議会関係法令等

議事

午前10時31分 開会

【須藤課長補佐】 皆様、おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会第26回水環境部会を開催いたします。
 開催に先立ちまして、本日の出席委員のご報告をいたします。所属委員35名のうち過半数の22名の委員にご出席していただいておりますので、中央環境審議会令第7条第3項により、準用する同条第1項の規定に基づき定足数を満たしており、本部会は成立しておりますことをご報告いたします。
 また、本日の会議は中央環境審議会の運営方針に基づき公開とさせていただきます。
 次に、前回12月10日の部会より所属委員の改選がございました関係で所属委員の交代がありましたので、ご紹介させていただきます。
 まず、ご退任された委員を順に紹介させていただきます。松尾友矩前部会長、上野正三委員、佐藤洋委員、安中徳二委員、池田駿介委員、石原一郎委員、鈴木英夫委員、中野璋代委員、西村博文委員、柳下正治委員の10名の委員がご退任されております。
 また、新たに水環境部会の部会長、委員となられた委員を順にご紹介させていただきます。
 部会長になられました放送大学教授の岡田光正委員です。

【岡田部会長】 岡田でございます。よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 続きまして、財団法人下水道新技術推進機構理事長の石川忠男委員です。

【石川委員】 石川でございます。よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 東京海洋大学名誉教授の兼廣春之委員です。

【兼廣委員】 兼廣でございます。よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 独立行政法人国立環境研究所環境リスク研究センター長の白石寛明委員です。

【白石委員】 白石でございます。よろしくお願いします。

【須藤課長補佐】 社団法人日本鉄鋼連盟環境・エネルギー政策委員会委員長の関田貴司委員です。

【関田委員】 関田でございます。よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 財団法人リバーフロント整備センター理事長の竹村公太郎委員です。

【竹村委員】 竹村でございます。よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 全国地域婦人団体連絡協議会理事の平松サナエ委員です。

【平松委員】 平松でございます。よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 筑波大学大学院生命環境科学研究科教授の福島武彦委員です。

【福島委員】 福島でございます。よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 本日はご欠席ですが、前愛知県副知事の稲垣隆司委員、東京大学大学院工学系研究科付属水環境制御研究センター教授の古米弘明委員が水環境部会の委員になられております。
 また本日は、本日の議事にございます総量規制基準に関しまして、水環境部会の委員に指名されております広島大学名誉教授の松田治委員にもご出席いただいております。

【松田委員】 松田でございます。よろしくお願いします。

【須藤課長補佐】 ここで水・大気環境局長の鷺坂よりごあいさつを申し上げます。

【鷺坂局長】 おはようございます。水・大気環境局長の鷺坂でございます。
 第26回の水環境部会の開催に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げたいと思います。
 本日は、委員の皆様方本当にお忙しい中、また天候が若干不順の寒い中ご出席いただきまして、厚くお礼を申し上げます。また、皆様方には日ごろより水環境行政の推進につきまして、さまざまご指導あるいはご協力賜っておりますことをこの場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。
 1月6日に中央環境審議会の委員が改選されたわけでございますけれども、本日は、その後の初めての水環境部会ということでございまして、先ほど司会のほうからもご紹介がありましたが、新たに9名の委員の皆様にご就任をいただいているところでございます。水環境部会でございますが、本日の議題となります水質に係る総量規制基準の設定方法以外にも、現在、水生生物の保全に係る水質環境基準の項目の問題、あるいは水質汚濁防止法に基づく事故時の措置、これは昨年公害防止の効果的なあり方ということで大気汚染防止法、水質汚濁防止法の一部改正をさせていただいたわけでございますが、そのうち特に水質汚濁防止法の関係につきましての今後の施行に向けた検討ということでございます。それから、小委員会を設置して現在ご審議をいただいておりますが、地下水汚染の効果的な未然防止方策等々、非常に多岐の項目が引き続きご議論されているところでございまして、何とぞよろしくご審議をいただければと考えております。
 本日の議題でございますが、先ほど少し触れましたが、水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法ということでございまして、今般その報告案を出させていただくわけでございますので、ご審議をいただければと思っております。それから、昨年末に決定されました予算案についてもご紹介をさせていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、水環境行政、まだまださまざまな部門でいろいろ課題が残っております。中央環境審議会に至る前のさまざまな検討会でいろいろ議論されていることもございまして、そういった検討会の議論の中身につきましても順を追ってこの水環境部会等にもご報告させていただきたい、このように考えているところでございます。環境政策の中でも特に水環境行政は、また新たな展開ということも必要であろうかと、このように考えているところでございますので、委員の皆様には今後ともより一層のご指導、ご助言を賜りますことをお願い申し上げまして、私からの冒頭のごあいさつにさせていただきたいと思います。どうか今日はよろしくお願いしたいと思います。

【須藤課長補佐】 次に、本日の審議のためにお手元にお配りしている資料につきましては、資料一覧のとおりとなってございます。なお、委員の皆様には資料2といたしまして、前回12月10日に行われました部会の会議録をお配りしております。この会議録については既に当該部会出席委員の調整をさせていただいたものとなります。もし配付漏れ等ございましたら、事務局までお申しつけください。
 それでは、議事に移りたいと思います。これよりの議事進行につきましては岡田部会長にお願いいたします。よろしくお願いします。

【岡田部会長】 1月14日の中央環境審議会の総会におきまして、鈴木基之先生が会長に再任されました。その中央審議会会長より水環境部会の部会長ということで指名されました岡田でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入る前に、まず中央環境審議会令の第6条第5項により準用する第4条第3項に基づきまして、部会長に事故があるときは部会長があらかじめ指名する委員がその職務を代理するということになっております。私のほうからあらかじめ部会長代理を指名させていただくことになっております。私といたしましては、残念ながら本日欠席ではございますが、浅野直人先生に部会長代理をお願いしたいと考えております。いかがでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、浅野先生にお願いするということで進めさせていただきたいと思います。
 次に、今、事務局からもお話がございましたが、前回の部会が昨年の12月10日に開催されております。その議事録、今皆様方のお手元にお配りしてあるかと思います。当日ご出席の委員の皆様方には既に確認をいただいておりますので、今後速やかに公開させていただくということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。それでは、公開の手続を進めるようにお願いいたします。
 では、まず本日の最初の議題でございます。水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法についてということになっております。この案件は、平成22年5月18日付で環境大臣より諮問がなされ、同日付で当部会に付議されたものでございます。これを総量規制基準専門委員会において検討してきたものでございます。本日はこの委員会報告についてご審議いただき、本部会の答申案としてお取りまとめいただければというふうに考えております。この委員会報告でございますが、たまたまこの専門委員会の委員長を私が務めさせていただきました。したがいまして、私のほうからその検討の経緯等をご説明させていただき、その後、事務局からその具体的内容について説明をお願いいたしまして、ご審議いただくという形をとらせていただきたいというふうに思います。
 まず、お手元の資料3-1をご覧ください。
 これが第7次水質総量削減に係る検討の経緯をまとめたものでございます。平成21年2月26日に環境大臣から中央環境審議会会長に対して、第7次になりますが、水質総量削減の在り方について諮問をいただきました。それが当水環境部会に付議されるということになりました。同じく2月26日に中央環境審議会の水環境部会が開催され、その後、総量削減専門委員会で検討を続けてまいりました。その結果が平成22年3月31日、中央環境審議会水環境部会におきまして、中央環境審議会会長から環境大臣に対して、これは第7次水質総量削減の在り方という形で答申されました。この在り方を受けまして、平成22年5月18日、環境大臣から再び中央環境審議会会長に対して、本日の議題でございます水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法について諮問をいただき、すぐ水環境部会に付議されました。これを受けて、3月31日の中央環境審議会水環境部会で設置されました総量規制基準専門委員会で検討されることとなりました。その後、6月24日、9月24日、11月2日ということでずっとこの総量規制基準専門委員会で審議を続けさせていただきました。11月25日に第4回の総量規制基準専門委員会を開催いたしまして、報告案として取りまとめました。通常のように報告案をもとにパブリックコメントの手続を行いまして、パブリックコメントの中でさまざまなご意見をいただきました。その結果を受けまして、12月24日に第5回総量規制基準専門委員会を開きまして、パブリックコメントの結果も受けたものとして報告書を取りまとめさせていただきました。というのが経緯でございます。その結果に基づいて、本日ご審議いただくということになっております。
 その具体的内容でございますけれども、お手元の資料3-2から3-4までにまとめられてございます。この内容につきまして、では事務局のほうからご説明をお願いいたします。

【室石室長】 閉鎖性海域対策室長の室石でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、本来資料3-3の専門委員会報告によってご説明をいたすべきところでございますが、今回は資料3-2ということで概要をつくりましたので、そちらに基づきまして要点について説明をさせていただきます。
 先ほどご説明いただきましたように、昨年3月の在り方答申で第7次水質総量削減の方向性というものをいただいておりました。これを受けまして、水質総量削減制度の中の総量規制の部分について議論をしてきたものでございます。今回、初めての委員の方もいらっしゃいますので、水質総量削減制度についてまずご説明をいたしたいと思います。
 資料3-2の7ページをご覧ください。
 この上のほうにありますように、水質総量削減制度といいますのは、濃度規制のみでは環境基準の確保が困難と認められる水域において、当該水域に流入する汚濁負荷の総量を削減するという制度でございます。現在環境大臣により指定されているこの制度の適用水域は、下の図にありますように東京湾、伊勢湾、それから瀬戸内海というふうになっております。このページのちょうど真ん中辺りに非常に濃い太い枠に囲まれているところがございますが、そこにありますように、対象となる事業場というのは排水量が1日50立方メートル以上ということで、小規模なものは対象になっていないということになっております。それから、ここで負荷という言い方を使ったりしておりますけれども、この枠の2つ目のポツにありますように、排水濃度に排水量を掛け算したものを負荷というふうに呼んでおりまして、それぞれの海域に流れ込んでくるこの負荷というものを減らさなければいけないということですが、実質的に各事業場で負荷というものを連続的に把握するというのは、この係数が2つございますのでなかなか困難というのがありますので、実際には濃度を見ながら危ないというときは負荷を確認するといったような運用がなされております。そうしたわけで、この濃度というのが総量規制でも重要になってきておりまして、この濃度の基準についてはC値というふうに呼んでおりますが、国が上限と下限を定めまして都府県知事がその範囲内で具体的に適用する規制値を定めるというふうになっております。
 ページをめくっていただいて、8ページ目をご覧ください。
 実際にはここにある式、ちょっと係数がごちゃごちゃしていて見にくいですが、この式でそれぞれの負荷量が計算されます。ここでCとかQの添え字としてiであるとかjとか、これはオーではなくてゼロ(o)なんですが、oが使われているのがおわかりかと思います。これについてはその下の表1にありますように、例えばCODについては昭和55年7月より前の排出水についてはoの添え字のものが、昭和55年7月から平成3年7月までの排出水についてはiの添え字のものが、それ以降についてはjの添え字のものが適用されるというふうにお読みいただければというふうに思います。窒素やりんについては、この時期の区分というのが2種類になっております。この時期区分ということはまだ出てきますので、ご留意ください。例えば同一工場の中で複数系統の排水があって、それぞれ設置時期が違うというような場合は、その上にある式のように、この時期区分にそれぞれ該当するものを適用したものを足し算して適用されるというようなことになります。
 ここで、1ページ目にお戻りください。
 まず、1番の総量規制基準の設定方法を定めるに当たって考慮すべき事項でございますが、在り方答申におきまして、既に記述されていた内容と中身としては同じものですが、東京湾等と大阪湾を除く瀬戸内海に分けまして、破線の中にありますように、東京湾・伊勢湾・大阪湾については今後も水環境改善を進める必要がある。負荷量はかなりの削減が図られてきており、こうした実績を踏まえて処理技術動向を考慮しつつ、現状より悪化させない等の趣旨からこれまでの取組を継続すると。大阪湾を除く瀬戸内海については、現在の水質が悪化しないよう生活排水対策を進めるとともに、従来の工場・事業場の排水対策等、各種施策を継続して実施するということが考慮すべき事項とされております。
 次いで、2番の総量規制基準の設定方法に関する検討事項です。ここでは検討事項という言い方からおわかりいただけますように、今回検討した事項だけを示しておりますので、その検討の結果については3番でご説明しますので、ここでは項目だけというふうにお思いください。
 まず、2の[1]時期区分ですが、これは先ほど申し上げました総量規制基準の制度の仕組みから来るものでございます。その時期区分の適用をそれぞれoとかiとかjというものだというふうに先ほど説明いたしました。その添え字があるC値が適用される。つまりCODであればC値が3種類現在あるわけですが、昭和のそういう古い時代に対して適用されているもの、時期が新しいものについてはより厳しい、古いものに比べれば、oに比べればiとかjがより厳しいC値が適用されているというような区分になっているんですけれども、この時期区分についても今回専門委員会で検討したということです。
 それから、次に[2]の業種の区分をどうするかですが、現在215の業種区分をしているその業種の区分の変更の必要性あるいは名称を変更することについて検討いたしました。
 それから、[3]C値の範囲ですが、当然これが一番重要ですけれども、上の考慮すべき事項で述べておりました処理技術動向等を考慮するために、表1の考え方によりまして業種区分の抽出を行いました。考え方は表1にありますように、例えばC値の範囲が過去の6次にわたる制度の中で強化されていなかった業種であるとか、あるいは時期区分のC値のoとi、jの設定の差が非常に大きな業種であるとか、そういった関係から抽出をまず行うという作業をしました。この辺りについては後ほど一連のC値の見直しの進め方としてまとめてまた説明をいたします。
 ページをめくっていただきまして、2ページ目をご覧ください。
 3番で第7次の総量規制基準の設定方法です。まず、東京湾等についてですが、時期区分については何通りか対応方針というのを検討いたしましたけれども、時期区分そのものは今回変更しないということといたしました。ただし、CODの一番古い時期区分に対応するC0に当たるものについては、現在の排水の実態や処理技術動向等を考慮した上で幾つかの業種区分についてCi、Cjと同値となるように今回見直しております。
 なお、このように同値となるように今後も順次見直していくということを検討していくこと、それから、施設更新した場合にあっても旧施設に適用されていた時期区分が引き続き適用されているという現在の取り扱いについて今後検討していくということが適当だという結論をいただいております。
 それから、[2]の業種等の区分については、区分については215について基本的には変更しないということといたしました。ただし、暫定排水基準の見直しを踏まえまして、総面積が50平方メートル以上の豚房施設というものを新しく備考欄に設けました。また、名称については標準産業分類における名称変更というものを踏まえまして、形式的な変更を行うことといたしました。
 それから、[3]C値の範囲ですが、これについては11ページをご覧ください。
 11ページで今回の一連の見直し作業について説明をしております。まず、対象となる指定地域内の事業場、これ約1万2,000ございますけれども、この1万2,000の事業場について水量や水質に関するさまざまな情報について収集、整理をいたしました。また、215の業種区分のこれまでの規制の設定状況などを整理いたしまして、見直し検討業種区分の抽出というのをまず行いました。具体的にはC値の範囲が強化されていないとか、時期区分でC値の設定の差が大きいとか、都府県の定めるC値が国の定めるC値の上限よりも小さいという業種などについて、まず業種の抽出を行ったという作業をしています。こうして抽出された候補となる業種について、先ほどの1万2,000の事業場データを用いましてC値の見直し案というのを設定していっております。
 具体的には例えばこの[1]のC値の範囲が強化されていないという業種、そこに小さいグラフが[1]のところにありますけれども、C0についてずっと同じ値が第1次からとられてきたという例ですが、そういう業種もいくつかありますので、そういったものについて平成21年度の実績の最大水質が国の定めるC0の上限値未満、つまりちゃんと守れているというような場合に最大水質までC0の上限値を引き下げるという当初案というのを作成いたしました。[2]とか[3]はそれぞれについても表に書かれておりますようなやり方で見直しの当初案というのを作成しております。その後、一番下のブロックにありますように、その妥当性を検討すると。引き下げの妥当性について初期の見直し案に対してさまざまな実態を勘案いたしまして、最終的な専門委員会としてのC値案を決定するという作業を行っております。
 この結果、ちょっと飛ばしてきておりますけれども、3ページ目から6ページ目までちょっと非常に字の小さな細かい表が載っておりますが、この3ページ目から6ページにかけて掲載いたしております別添の表のように見直しをすることが適当であるということを専門委員会でいただいております。この3ページ目を例にして、ちょっと表の見方をご説明いたします。CODについてになっておりますが、左から整理番号、それから業種その他の区分名、それから第6次における、つまり従前のC値の値、それから太枠で囲まれているところが今回第7次に対してのC値の提案している値、この色は何色と言うんでしょうか、赤というのか茶色というのか、エビ色と言うんですかね、こういう色になっている部分が今回変更をしたという箇所でございまして、例えば一番上、整理番号5番の肉製品製造業ですね。ここは名称を部分肉・冷凍肉製造業又は肉加工品製造業というふうに名称変更、これは標準産業分類に沿って名称変更をしたということですが、それから例えばその下の9番、寒天製造業については色が変わっているところというのはC値の幅のところになっておりますように、6次においては例えば
 Cc0というのが下限80、上限120だったところを下限55、上限65といったように今回見直すという案を提案しております。以下同じでございます。
 それでは、2ページ目にお戻りください。その左のページですね。その真ん中の(2)大阪湾を除く瀬戸内海のところでございます。[1]と[2]の扱いは先ほどご説明いたしました東京湾等と同様でございますが、[3]のC値の範囲につきましては、在り方答申の文面を踏まえまして、意味を踏まえまして第6次のままとして変更しないということが適当との結論が得られております。ただし、専門委員会の作業過程におきましては、この大阪湾を除く瀬戸内海についても東京湾等と同様のC値の見直し作業はいたしまして、その上で、検討を加えた上での結論として見直さないということが適当だということがあったということを申し添えます。
 次に、4番の都府県が総量規制基準を定める際の留意事項です。冒頭で説明いたしましたように、今回のC値の見直し案を環境省が採用した後、都府県知事がその範囲内で適用すべきC値を定めるという制度でございますが、その際の都府県知事の留意事項でございます。まず、東京湾等ですが、今回の見直しが在り方答申での考え方に基づき、現状よりも水質を悪化させないなどの趣旨で行うものであることを十分留意する必要があるということを書いております。また、事業場側の取組、費用対効果などといったことへの配慮も必要である。また、水量の削減も重要ですが、再生利用などを図った場合は濃度が逆に増加するようなこともあることにも配慮すべきだといったような技術的な配慮の部分も必要だというふうにしております。
 それから、(2)の大阪湾を除く瀬戸内海ですが、今回在り方答申を踏まえ、C値の範囲変更をしないとしたことを十分都府県知事は留意する必要があるというふうに書いております。
 続きまして、資料3-4、横の表ですが、これをご覧ください。
 専門委員会報告案についてパブコメを第4回から第5回の専門委員会の間に行いました結果でございます。意見提出数としては20通、意見を分類した数としては49件いただきました。この資料自体は当然第5回の専門委員会で議論したものでございます。この中から主なものを説明いたします。まず、表の見方ですが、表の一番左側に通し番号があります。真ん中が意見の概要で、一番右に専門委員会としての見解を書かせていただいております。
 まず、1番でございますが、ご意見というのは魚が減少してノリ等がとれなくなった瀬戸内海の水質が果たして良好と言えるのかと。むしろN・Pの添加すらも必要ではないかというものです。これに対しては、在り方答申における記述を引用しているところであるということと、環境省のほうでも富栄養化が解消された閉鎖性海域における栄養塩管理のあり方等について検討しているというお答えといたしております。
 続いて、下のページで4ページをご覧ください。
 下のページ、4ページで通し番号の4番あるいは5番に当たるところですが、国が現状の設定値を変更する必要はないというご意見です。これに対しては、在り方答申におきまして、東京湾等についてはさらに水環境の改善を進める必要があるとされたところであり、現状非悪化等の観点から見直し案を作成したとしております。
 それから、5ページをご覧ください。
 通し番号9番ですが、C0をCiやCj─先ほどの時期区分の話ですね─と同値で見直すことは不要であるというご意見です。対しまして、長年にわたる技術の進展によって汚濁負荷発生の少ない製造方法や処理方法が登場してきており、適切な設定が行われるようということでC0の見直しを行いましたというふうにしております。
 それから、7ページをご覧ください。
 11番からこの後の14番まで同趣旨のご意見になっておりますが、自治体が独自に上乗せ等の勝手な強化をしないようにとのご意見です。これに対しては、C値の設定というのはそもそも国が定めるC値の範囲内で行われるということ。それから、今回の見直しの趣旨については留意事項として記載しておりまして、今後環境省が各都府県に対し、その留意事項を周知していくものと考えますというふうにしております。
 次に、9ページをご覧ください。
 16番ですが、瀬戸内海ではC値の引き上げがむしろ必要ではないかとのご意見です。これに対しては、大阪湾を除く瀬戸内海については在り方答申を受けて、各種施策を継続していくということで、C値については第6次のままといたしましたが、環境省が現在富栄養化の解消された閉鎖性海域における栄養塩管理のあり方について検討していると聞いているというふうにしております。
 それから、11ページをご覧ください。
 21番ですが、2つの業種についてもっと実態を考慮してほしいというご意見をいただきました。これに対しては、当該業種について事業者から工程別の詳細なデータ提供を受けまして、これまでの改善経緯も聴取し、改めて検討した結果、本来的に負荷の高い硝酸酸洗工程を有すること、現状でも基準遵守のために製造を制限しなければならない日もあるという実態であることなどをうかがいまして、そういったことを踏まえてC値を今回はこの2つの業種については見直さないということとしたとしております。
 12ページですが、22番ですけれども、総量規制制度は役割を終了したのではないか。それから、新たな体制づくりをすべきではないかとのご意見です。対応欄のほうですが、総量削減の効果を的確に把握・分析し、5年後の見直しに向けてご意見も参考にさせていただきたいというふうにしております。
 説明については以上でございます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明に対しまして、ご質問もしくはご意見がございましたらお願いいたします。
 では、どうぞ、眞柄委員。

【眞柄委員】 一般論で結構ですが、先ほど硝酸の酸洗い工程を持っているところのC値は現状と同じというご説明であったのですが、処理技術を検討するときにCODとNとPについての処理技術だけを検討されたのか、それ以外の例えば化学物質等については今の水濁法の枠組みでもN・P、COD以外の暫定がかかっている業種がたくさんあるわけですが、そういう業種について現時暫定にかかっている項目についても処理技術の進歩をあわせてご検討になられたかどうかお伺いします。

【室石室長】 特にN・Pについての暫定がかかっているような業種もございまして、例えば畜産などですけれども、そういったものについて技術的な検討をいたしております。

【岡田部会長】 よろしいですか。ほかのものについてはやっていません。

【眞柄委員】 ほかの例えば畜産について検討されたわけですよね。それ以外に例えばBODに対してどういう処理技術の進歩がN・P以外にあったかどうかということは同時に検討の対象にされたかと。それはどうしてかというと、NなりPだけで見ていたときに、その当該業種の排水の処理技術の進歩を促すというか促進するという効果がないので、もしそういうことをやっておられればその排水全体の処理技術をトータルの意味で向上させることにもなるので、そういうことをご検討されたかどうかということをお伺いしたいということです。

【室石室長】 失礼いたしました。それについては委員会のほうでは検討いたしておりません。

【岡田部会長】 ありがとうございました。ほかにございますか。

【長屋委員】 全漁連の長屋でございます。答申案についての問題提起ではございませんが、このパブリックコメントの最初のページにございますように、瀬戸内海の漁業関係、特にノリの色落ちの問題でございます。近年大きな問題になってきているところでございます。私どもはやはりこれは環境省へのお願いということになるとは思いますけれども、貧栄養の状況についてのご認識をいただきまして、これについての状況の把握なり、また対応についてぜひ今後ご検討、また対応いただきたい、こういうお願いをさせていただきたいと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございます。パブコメへの回答にも書きましたように、今検討しているところでございますので、またまとまった過程でご意見をさらにいただければありがたいと思います。
 ほかにございますでしょうか。どうぞ。

【関田委員】 日本鉄鋼連盟の関田でございます。この度、第7次の水質総量規制の国の基準が決定されたわけですけれども、ご検討いただきました専門委員会、岡田委員長をはじめ委員の皆様、慎重なるご検討をいただきありがとうございました。今回の総量規制基準の検討は昨年3月の第7次水質総量削減の在り方報告の中で対策の在り方として示された汚染負荷削減対策に関わるものでありますけれども、対策の在り方の中にはもう一つ、干潟、藻場の保全・再生、それから底質環境の改善等として海域環境の修復健全化を推進する必要性についても提言されております。これらの施策の着実な推進についても度々申し上げておるのですけれども、改めてお願いをしておきたいと思います。また、この総量規制制度もいよいよ7次に及ぶわけですけれども、いろいろな制度上の課題も浮き彫りになっておりまして、見直しの必要性も議論されているところだと思いますので、ぜひとも5年後にはより合理的かつ効果的な制度に見直していただきたいと思います。くれぐれも機械的に第8次といった単純継続に陥らないようにお願いをいたしたいと思っております。
 以上でございます。

【岡田部会長】 ありがとうございます。今後の在り方に関するエールと受け止めて頑張っていきたいと思います。
 ほかにございますか。どうぞ。

【岸委員】 資料3-2の2ページに業種等の区分のところで畜産農業に総面積が50平方メートル以上というところがありますが、この50平方メートル以上の豚房施設というのはどういうところから来ているのでしょうか。

【岡田部会長】 事務局からお願いします。

【室石室長】 暫定の排水基準のほうで使っている規模の部分ですが、そのほかにも今回排水量50立方メートル以上ということで総量削減の制度全体がなっている中で、例えば浄化槽などについてはそこに5,000人であるとか501人とか、その業種において切りやすい切り方でやっている部分もありますので、豚房についてはそういう意味で排水量ではなくてそういう規模ですね、面積規模で切り出しをしたということだと思っております。なぜ50に決まったかというのは、存じてはおらないのですが、その業種においてわかりやすいものだと思います。

【岸委員】 この50平方メートル以上の豚房というのはたくさんあるのですか。

【室石室長】 それほど多くはないというふうに、数としてはですね、聞いております。

【岸委員】 今回これが入れられたということはすごい進歩かなとも思いますけれども、それ以下の小規模な豚房についても、集まると大きくなると思いますので、そういうことも十分にご検討いただきたいと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。ほかにございますか。
 よろしければ取りまとめをさせていただきたいと思います。今たくさんの貴重なご意見、それからご意見というよりも特に今後の在り方に関するご注意もいただいたかと思います。ただ、ただいまの報告につきまして修正を要するというレベルではないと思いますので、今報告させていただいたものを水環境部会の答申案という形にさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。それでは、今回の報告を部会の決議とし、中央環境審議会議事運営規則第6条第1項の規定に基づきまして、会長のご同意をいただいた上で審議会の決議としていただき、大臣への答申の手続をとらせていただきたいというふうに思います。どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまご説明の中で総量規制基準の設定方法についての答申案のご確認をいただきましたが、先ほどパブリックコメントの中でも、それからいただいたご意見の中でも総量規制以外の取組についても重要であるというご意見をいただきました。このような内容については今までの水環境部会、それから事務局においても十分に認識しているところでございますので、関連する資料も用意していただいているようでございます。そういう意味で閉鎖性海域の関連施策についても事務局からご紹介いただければというふうに思います。

【室石室長】 それでは、閉鎖性海域における関連施策につきまして、資料3-5に沿ってご説明をいたします。
 3-5の最初のところ、四角で囲まれておりますタイトルにありますように、まず海域の物質循環健全化計画策定事業についてご説明をいたします。
 2番の背景にありますように、先ほどから何度も出てきましたが、在り方答申をいただいておりました。それにおきまして、[1]から[4]にあるようなご指摘があったということに基づいて始めた事業でございます。2番の最後の段落にありますように、適切な規制を維持しながら海域のさまざまな状況に応じまして、海域・陸域一体となった栄養塩の円滑な管理を達成するための管理方策を明らかにしていくというものでございます。
 3番の事業概要ですが、1ページおめくりいただいて、2ページ目の図1の上にある検討のイメージをご覧ください。
 まず、モデル海域を選定いたしまして、その海域の物質収支モデルの構築など当該海域についての科学的な解析を行った上で、栄養塩類の管理方策を検討し、具体的な行動計画を策定していくということを目指そうというもので、この行動計画を海域ヘルシープランというふうに俗称しております。
 3ページの図2にありますように、本事業はモデル海域ごとのワーキンググループと統括検討委員会からなる実施体制をとっておりまして、各海域でのヘルシープランの策定と統括委員会におけるヘルシープラン策定要領をまとめていくということを目的としておるところです。表1に作業計画のイメージがありますが、22年度、今年度から3年間かけて行う予定ということで、まだ何か結論が出たとかそういう段階では全然来ておりませんけれども、開始されたというところでございます。
 4ページをご覧ください。
 モデル海域について3つ選んだということでございまして、1つは気仙沼湾、それから三河湾、3つ目が播磨灘北東部ということであります。それぞれにおけるヘルシープランの具体的内容などはまだまだ見えてきておりませんが、例えば気仙沼湾ですが、当該海域ではカキの養殖が行われているんですが、底生魚介類の漁獲の減少とか貧酸素水塊の発生などの問題があって、湾奥部の底質悪化機構の解明であるとか物質循環の健全化を基本方針といたしまして、その養殖場所から発生、堆積した有機物等の移動状況を特に解明していくというのを当面目指しております。あるいは播磨灘のほうではノリの色落ちなど懸念されている事象に対して、解明を目指す事項というのを、そういうのを考慮しながら決めているということでありまして、それぞれの地域ごとに異なるさまざまな事情に沿って検討が進められているというものでございます。先ほどのパブコメなどでもいろいろご指摘があったような話がこの栄養塩管理といったようなもので少しでも解明されていくのではないかというふうに考えております。
 次に、5ページ目をご覧ください。
 窒素、りんの全国閉鎖性海域一斉点検という事業ですが、これは来年度の重点の一つとなっている事業でございます。先ほどまで説明しておりました指定海域における総量規制に加えまして、全国88の閉鎖性海域について、富栄養化を防止するために窒素やりんの排水規制が行われているということです。こうした規制について適切なものとなっているかを改めて検討することと、特に平成25年9月に期限を迎えることになっている窒素、りんの暫定排水基準に係る検討を実施するというものを内容といたしております。平成23年度、初年度はスクリーニングと位置づけておりますが、従来閉鎖性海域というものの定義として、閉鎖度という指標によって規制をかけるかどうかを原則決めてきておりますが、今回はスクリーニングということですので、現在規制のかかっていない閉鎖度から言うと条件に当てはまらないような海域もある程度含めて今回の調査を実施いたしたいというふうに考えております。
 次に、7ページ目をご覧ください。
 里海創生の取組についてでございます。人間と海の共生を推進して、人間の手で適切に管理がなされる。この中には人間が立ち入らないあるいは一切触れないといったようなそういうふうにするための管理も含まれるというふうに考えておりますけれども、そうしたことで豊かな生態系が保たれるあるいは生産性が高くなる、そういった里海の創生を推進するというものでございまして、平成20年度から地域における里海づくりの支援をいたしてきております。また、今年度中に里海づくりマニュアルというものを策定する予定にしております。[3]にありますように、現在環境省のほうで里海ネットというのを公開いたしまして、先進事例の紹介などを行っております。また、昨年の名古屋のCOP10ではサイドイベントとして里海についての事例発表を行いましたし、さらに昨年12月には金沢において国際里海ワークショップを国連大学と共催で開催するというような取組をして情報発信に努めておるところでございます。
 以上です。

【岡田部会長】 ありがとうございました。ただいまのご説明につきましてご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。

【太田委員】 最初にご説明いただいた海域の物質循環健全化計画策定事業ですが、非常にいい取組をされていると思います。3つの地域が選定されておりますけれども、これに関して2つ質問をさせていただきます。1つ目の質問は、これは手挙げ方式だというように読ませていただいたのですけれども、具体名はなくても結構ですけれども、どんなところから手が上がり、どういう絞り込みがされたかという点です。2つめは、それを裏返すと、おそらく他の海域のモデルにするよう絞り込みをされたのだと思いますので、その3つの海域に特色的などういうモデルにしていこうという意図があるのか、という辺りを少しお聞かせいただければと思います。

【室石室長】 海域の選定に当たりましては、昨年度、事業の始まる前に選定委員会を立ち上げまして、手挙げをした数はこれの倍以上だったと思いますが、あるんですけれども、その選定委員会の中では生態系の安定度というものと、それから水質といったようなものを軸にいたしまして、全国の閉鎖性海域をまず分類分けすると。実はこういう作業を既に行っておるというような、そういう論文といいますか発表ものもあったりしたので、そういったものも参考にしながらその海域をある種分類分けをして、その分類分けされたところに1つずつ入るようなというような感じで選んでいくということで、選定委員会においてそういったような選定方式をご説明いたして、その中で3海域を選んでいただいたという経過でございます。

【岡田部会長】 よろしいですか。どうぞ、長屋委員。

【長屋委員】 このような事業を実施いただくことは、非常に私どもはありがたいと思っているところでございますが、この海域の選定の中で瀬戸内海のほうからの意見が出ておりまして、先ほどのノリの色落ちの現象というのはやはりこれが関係してきていると思いますが、この色落ちの現象というのは西に行けば行くほど大きくなってまいります。この中で、瀬戸内海の中で一番言えば大阪湾に近い東のほうの播磨灘を選定されたということの問題についていろいろ意見が出ておりまして、もう少し西のほうについても比較検証していただきたいと、こういうふうな意見が出ておりますので、ぜひご検討いただければと思います。

【岡田部会長】 事務局、何かありますか。

【室石室長】 一応手挙げであったということなので、そういう制約と、あとは少し予算的な面もございますが、引き続きなるべく多種類な属性を持った海域を選びたいと思っておりますので、検討いたしたいと思います。

【岡田部会長】 ありがとうございました。ほかにございますか。
 それでは、ほかにないようでしたら、引き続き関連する報告事項に移らせていただきたいと思います。
 平成23年度の予算(案)についての報告ということでございます。では、事務局からお願いいたします。

【吉田課長】 水環境課長、吉田でございます。
 資料4をお願いいたします。平成23年度予算(案)の概要ということで、現在、まだ政府案の段階ですけれども、簡単に紹介をさせていただきます。この資料は環境省の水・大気環境局の予算でありまして、水分野だけでなくて大気、土壌、騒音関係なども含んだものとなっています。
 平成23年度予算案の額ですが、約71億4,500万円で、対前年度比較増減額というのが10億3,000万円の増となっております。前年度比116%ということですが、これは見かけ上でして、その下に少し小さい字で書いておりますが、昨年10月に組織改編ということで地球環境局から海洋環境の部門と越境大気汚染の部門が移管されておりますので、22年度予算、つまり分母のほうにはその部分が抜けておりますので、見かけ上10億円増えているという形になります。それを入れますと、つまり地球環境局時代の予算も入れますと、またその下に小さく書いてありますが、22年度予算が75億900万円になりますので、前年度比で言いますと約95.15%ということで約5%の削減となります。
 なお、数字はございませんが、水分野だけをご紹介させていただきますと、平成23年度の予算が約23億9,000万円となっておりまして、これは前年度に比べまして約1億3,000万円の増となっております。これは見かけ上ではなく増ではあるのですが、ロンドン条約の関係で不発弾の処理の予算がありまして、それは不発弾が見つかりますと予算が増えるというような形になっておりまして、これが22年度に比べて2億5,000万円ほど増えることになります。ですので、1億3,000万円増と申し上げましたが、不発弾の分を除きますと約1億2,000万円の減となりまして、23億のうちの1億2,000万円減ですから、やはり約5%の減ということで、水分野についても同様の状況になっております。
 次の2ページからが水・大気分野の重点的な項目ということで、そこにありますように四角の中、[1]から[5]、5つのテーマで重点的に事業を執行していこうと考えております。5ページ以降がその事項別の表であり、水・大気、土壌関係の細かな内容になってございます。
 続けて、その重点的な部分が、資料5にありますので、あわせてこちらもご報告をさせていただきます。
 資料5が平成23年度環境省予算の主要な新規事業等の概要ということで、水環境関係だけを抜粋したものであります。1ページ、2ページは窒素、りんの排水規制に係る全国閉鎖性海域一斉点検ということで、先ほど閉鎖性海域対策室のほうから説明のあったものと同じものですので、説明は省かせていただきます。
 3ページが湖沼流域水循環健全化事業です。
 ご承知いただいておりますように、湖沼の水質、なかなか改善が顕著でないということでありまして、その対策として、(1)に書いておりますように、自然浄化機能を活用して健全な水循環の構築の方策を検討しようというものであります。これは、ヨシ群落ですとか、あるいは内湖、こういったものに着目しまして、それらを活用した水質の保全対策について効果の分析を行いながら、その有効性を検討していこうというものです。具体的には各都道府県に公募を行いまして、それぞれの自治体で保全策を実施していただきます。その効果の測定分析を我がほうが行うというような形で進めていきたいと考えております。
 もう一つが汽水湖の汚濁メカニズムということで、汽水湖は淡水湖に比べまして塩分が入ってくるため、より複雑なメカニズムになっております。その汚濁のメカニズムについて検討する事業であります。
 次に、5ページ、6ページはこれ地下水関係です。この後担当室のほうから説明をさせていただきます。
 一旦飛ばしまして、7ページです。
 日中窒素・リン処理を含めた分散型排水処理モデル事業です。中国はご存じいただいていますように、いろいろ水質汚濁が問題になっております。今年度までの3年間で、農村部で分散型の排水処理の事業を実施してきており、これまでは有機汚濁が中心だったわけですが、来年度から、中国の第12次5カ年計画の中でもアンモニア性窒素が総量削減の対象物質になる見通しでして、合わせて各地の湖で富栄養化も激しいというようなこともありますので、そういう有機汚濁に加えまして、窒素、りんの除去も対象としたモデル事業を新たに実施していこうということです。来年度、これから具体的に中国側と協議をしていくことになろうかと思いますが、恐らく1カ所ぐらいで実施していくということになろうかと思っております。
 続きまして、9ページをお願いいたします。
 今度はアジアの水環境改善モデル事業です。これは前大谷環境大臣政務官の肝いりで始まりました水環境戦略タスクフォース、この報告の中でも水環境分野の海外展開が大きな柱の一つだと位置づけられたところであり、これを具体に展開していくための予算として、アジアをターゲットといたしまして、水環境にかかります水ビジネスモデル、フィージビリティスタディを実施するという内容です。具体的にどの国で実施をするかというのはこれから詰めていく予定です。
 簡単ですが、水環境関係は以上でございます。

【遠藤室長補佐】 それでは、地下水関係ということで、この資料の5ページ目と6ページ目をご覧いただきたいと思います。
 地下浸透の防止による地下水汚染対策推進費でございますが、現在水濁法におきまして有害物質の地下浸透が行われているわけですけれども、近年においても工場・事業場が原因と推定される地下水汚染事例が毎年継続的に確認されていると。こういったことが昨年8月に環境大臣から本中央環境審議会に対しまして、地下水汚染の効果的な未然防止対策のあり方についてということで諮問させていただきまして、現在、地下水汚染未然防止小委員会において審議中でございます。
 この審議結果等を踏まえまして、地下水汚染に関係する施設等の構造や点検管理等に関する調査検討を行いまして、新たな制度を適正に執行するための技術的手法に関する指針等の策定について検討するということでございまして、事業内容としましては、こういった技術的指針等を検討するために必要な情報を得るための各種調査の実施、それから、具体的な検討ということについて、これらにかかる費用について計上しているところでございます。
 以上でございます。

【森室長】 続きまして、海洋環境室の予算でございますが、お手元の資料の11ページをご覧いただきたいと思います。
 漂流・漂着・海底ごみに係る削減方策総合検討事業ということで、継続予算でございますが、昨年2億2,000万円から今年1億2,500万円と大分減らされてしまったわけでございます。しかしながら、事業の重要性としてはやはりあるということで認められております。それで、事業の内容につきましては、最後のページで図になっておりますが、2つの柱ということで、漂着ごみ対策総合検討事業、それから漂流・海底ごみ対策総合検討事業と2つに分けて実施をしているということでございます。そのうちの漂着ごみにつきましては、日本の海岸に漂着しているごみについて状況の把握、それから漂着するごみの原因の究明、それから漂着ごみだけでなくて日本から出ていくごみということで漂着ごみの国外流出対策事業と、この3つについて検討を行っているところでございます。
 それから、漂流・海底ごみにつきましては、漁業関係のヒアリングとか実態を踏まえた適切な対応の検討のための調査を行っているということでございます。
 以上でございます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。以上、平成23年度予算(案)についてご説明をいただきました。以上の内容につきましてご質問、ご意見等がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。

【小山委員】 少し海底ごみについて伺いたいのですが、漁業関係の人から聞いたことですが、底引きで網にごみがかかって、それを引き揚げたとき、自分で港に持って帰ったときにそのごみの処理が誰の費用で行われているのでしょうか。といいますのは、漁業者が自分の費用で行うとなると多分持って帰らないですね。ある意味、底引きをやることによって底にあるごみをきれいにしてくれているのですが、実際には持って帰らないということになれば何もなっていないということですけれども、そこをお伺いできないでしょうか。

【岡田部会長】 どうぞ。

【森室長】 海底ごみにつきましては、実際のところそういう処理の対策の事業というのはないのが現状でございまして、引き揚げられたものについては漁業者の方の責任で対応していただいているということになるかと思います。何とも非常につらいところなのでございますが、実態上そういうことになっております。

【岡田部会長】 どうぞ、小山先生。

【小山委員】 結局海底ごみの調査をしても、結局発生源も当然ながら絶つことは重要なのですが、なかなか分解しづらいようなごみが結構あると思うのですね。それを減らす方策というのも少し考えていかないと、改善に向かっていかないと思うのですけれども。

【森室長】 まさにそのとおりでございまして、ただ、海底ごみにつきましては、現状目に見えているわけではないので、実態がまだなかなか把握できていないと。その実態すら把握できていないという状況でございますので、そういったものを発生物とか発生源とか、そういったものを究明していくというところから始めなければいけないという認識でございます。

【岡田部会長】では、長屋委員。

【長屋委員】 関連して小山先生に仰っていただいたように、海底ごみの問題は非常に、年々深刻化をしてきております。今、国内から出た、例えば農業用のビニールシートや何かが本当に瀬戸内海にも海底をずっと敷き詰められた状況になっております。こういうことがやはり藻場であるとか、それから貝類の生息にも大きな影響を与えております。それを揚げれば産業廃棄物ですから、持ってきたらすべてその処分費は漁業者が出さなければならない。これは確かにもう潮がかかっているものですから、相当この処分にも費用がかかる。ですから、漁業者は本当に自前で今でも自分の海を守るために漁を休んで揚げている事例もございますけれども、一切そういうものに対する、地元の行政とのいろんな話し合いの中でやっているというところでございます。
 また、例えば海外からやってきた大きな流木、国内の山から出ていった流木の被害も大きい。これも最初は浮いていたものも全部沈みます。沈んだ後は海底を全部それが覆う、こういう実態も是非先生方にもご理解いただきたい。そういう中でもこういう予算が削減をされているということをやはり私どもとしては非常に大きく思っております。改善されているならまだともかく、さらに深刻化しているところであり、局長には予算の獲得をお願いしたいと思います。

【岡田部会長】 エールをいただきましたので、頑張っていただければと思います。
 岸委員、どうぞ。

【岸委員】 小山委員がおっしゃったこと、長屋委員のご意見にも共通するんですが、ぜひごみを減らすということを考えていただきたい。どこであったか、そのごみを燃やしてエネルギーに変えるというふうなことをどこかの自治体がやっていたと思いますけれども、そういう部分に補助していくとかいうことを環境省ではできないのでしょうか。たしかそれは発泡スチロールだけをより分けて燃料にしているみたいなことでした。

【森室長】 発泡スチロールであれば液化事業ということで、油にして、それで燃料等にするという事業、事業というかこれは廃棄物対策課のほうで予算を組んで、補助です。あと、グリーンニューディール基金とかでやっていただいているということでございます。

【岡田部会長】 ほかに。兼廣委員、どうぞ。

【兼廣委員】 兼廣と申します。
 私が答えるべきなのかどうかわからないのですが、漂流・漂着の委員会等に携わっておりますので。今ご質問の海底ごみとか海洋ごみの利用については、対馬とか沖縄で油化あるいはマテリアルリサイクルといったような事業化の可能性を検討したりしております。それから、海底ごみについては東京湾あるいは瀬戸内海の一部では底引き網の漁業者が引き揚げたごみについては、行政が買い取るという制度をつくり始めていますので、そういう方向に将来的には進んでいくのかなという気はいたします。

【岡田部会長】 ありがとうございました。では、中杉委員、どうぞ。

【中杉委員】 この直接予算のことに関する質問ではないのですけれども、先ほど閉鎖性のところで海がきれいになってくるという問題が生じて、それをどうするかという議論が出てきましたけれども、聞いただけの話なのですが、湖沼についても例えば諏訪湖なんかは少し水質が改善した。それによって逆に弊害が出始めているというようなことも聞いています。そういう意味では、現段階ではそのように顕在化していないのだろうと思いますけれども、少しそこら辺についても目配りをしていただければというふうに思っております。

【岡田部会長】 ありがとうございます。では、事務局からどうぞ。

【吉田課長】 ご意見ありがとうございます。そういうお話については私どもとしても耳に入ってきておるところです。現時点ではまだまだ湖沼については汚濁が厳しいということで削減のほうに重きを置いておりますけれども、そういうきれいになり過ぎると言うと少し表現が違うかもしれませんが、生態系も含めてこれから考えていくべきということで我々としても意識をしているところです。ありがとうございます。

【岡田部会長】 眞柄委員、どうぞ。

【眞柄委員】 今のことと関係して、湖沼の流域水循環健全化事業のことに関してでありますが、自然浄化機能を生かして対応しようというお考えはそれなりに理解をいたします。この調査の中でぜひあわせてご検討いただきたいのは、前の部会長の松尾先生からお話がありましたように、CODだけじゃなくてTOCなりCODCrなり国際的に日本のデータが活用できるようなことを念頭に置いて調査をしていただきたいと思います。中国の事業もそうですが、CODMnでやって生み出されてきた日本の技術、分散型の処理を中国へ持っていってもそれは何の役にも立たない、CODCrなりTOCで対応しなければ中国で日本のシステムが定着するということは非常に困難でありますので、そういうことも含めて湖沼の流域水循環健全化事業においても、少し調査の対象とする水質項目に配慮をしていただきたいと思います。
 以上です。

【岡田部会長】 どうぞ。

【吉田課長】 ご意見ありがとうございます。ご指摘いただいておりますように、また前部会長からも前回お話がありましたように、そのことについては、我々としてもこの中でもあわせて検討していきたいというふうに考えております。

【岡田部会長】 ありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。
 特段ないようでしたら、そろそろ閉会とさせていただきたいと思います。よろしいですか。
 それでは、最後に事務局から連絡事項等がございましたらお願いいたします。

【須藤課長補佐】 前回の部会開催以降に事務局にも異動がございましたので、ご紹介させていただきます。
 水・大気環境局総務課長の粕谷でございます。

【粕谷課長】 1月7日付で局の総務課長に就任いたしました粕谷でございます。今まで水道の仕事をしておりました。その関係で水環境の改善、大変いろいろ部会でご審議いただきまして、ありがとうございました。引き続きいろいろご指導賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

【須藤課長補佐】 あともう一点で、いつものお願いでございますが、本日の会議録につきまして、速記がまとまり次第委員の皆様にお送りさせていただきますので、ご確認方よろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。

【岡田部会長】 ありがとうございました。
 それでは、以上をもちまして中央環境審議会第26回水環境部会を閉会とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。

午前11時46分 閉会

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