中央環境審議会水環境部会(第24回)議事録

開会

議題

  1. (1)報告事項
    • ・水環境戦略タスクフォース報告について
    • ・日中水質汚染対策協力分散型排水処理モデル事業の実施状況について
  2. (2)水生生物に係る水質環境基準等について
  3. (3)地下水汚染について

閉会

配布資料

資料1 中央環境審議会水環境部会委員名簿(平成22年8月25日現在)
資料2-1 水生生物の保全に係る水質環境基準の項目追加等について(諮問・付議)
資料2-2 水生生物の保全に係る水質環境基準の項目追加等に係る検討内容について
資料2-3 水生生物の保全に係る水質環境基準の設定について(答申 ※前回答申別添本文まで)
資料2-4 水質汚濁に係る環境基準について
資料2-5 水質汚濁に係る環境基準の水域類型指定・告示
資料2-6 中央環境審議会水環境部会の専門委員会の設置について(案)
資料3-1 地下水汚染の効果的な未然防止対策の在り方について(諮問・付議)
資料3-2 地下水汚染事例の汚染原因行為等の実態について
資料3-3 中央環境審議会水環境部会の小委員会の設置について(案)
資料4-1 水環境戦略タスクフォース報告
資料4-2 水環境戦略タスクフォース報告(概要)
資料5 日中水質汚染対策協力分散型排水処理モデル事業の実施状況について
参考資料 中央環境審議会関係法令等

議事

午後2時05分 開会

【須藤課長補佐】 それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会第24回水環境部会を開催したいと思います。
 開催に先立ちまして、本日の出席委員のご報告をいたします。
 所属委員35名のうち、過半数の18名の委員にご出席いただいておりますので、中央環境審議会令第7条第3項により準用する同条第1項の規定に基づき定足数を満たしており、本部会は成立しておりますことをご報告いたします。
 また、本日の会議は中央環境審議会の運営方針に基づき公開とさせていただきます。
 また次に、前回、6月14日に部会を開催いたしましたが、その後、委員の交代がございましたのでご紹介させていただきます。
 お二方おりますが、本日いずれもご欠席ではございますが、6月25日付で社団法人日本鉄鋼連盟環境・エネルギー政策委員会副委員長の西崎宏委員が退任されまして、同委員会委員の西村博文様が委員となられました。また、5月9日付で退任されました善通寺市長の宮下裕委員の後任といたしまして、8月2日付で全国市長会廃棄物処理対策特別委員長で北海道北広島市の上野正三市長が新たに委員となられております。
 続きまして、事務局側にも前回の部会開催以降に異動がございましたのでご紹介させていただきます。
 水環境担当審議官の関でございます。

【関審議官】 よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 続きまして、総務課長の石飛でございます。

【石飛課長】 よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 続きまして、水環境課長の吉田でございます。

【吉田課長】 よろしくお願いいたします。

【須藤課長補佐】 続きまして、土壌環境課長の柴垣でございます。

【柴垣課長】 よろしくお願いします。

【須藤課長補佐】 続きまして、地下水・地盤環境室長の宇仁菅でございます。

【宇仁菅室長】 よろしくお願いします。

【須藤課長補佐】 ここで議事に入らせていただく前に、本日は鈴木会長にご出席いただいておりますので、一言ごあいさつをいただきたいと思います。
 鈴木会長、よろしくお願いします。

【鈴木会長】 大変お暑い中をお集まりいただきましてありがとうございます。水環境部会ということで、常時、日常的ないわばハウスキーピングと言ったらよろしいのでしょうか、いろいろな問題に対する対応であり、あるいは基準の問題の見直しであり、いろいろな多様なテーマがございますが、やはりそれと同時に水環境というものがこれからの持続可能な社会においてどういう役割を果たしていくのか。それが自然共生であり、あるいは物質循環であり、あるいは温暖化の問題等々とどういうふうに絡んで今後どういう姿であるべきかと。問題解決型からビジョン誘導というのでしょうか、ビジョンに向かって進んでいく、こういう時代に環境行政も進んでいかなくてはいけないと思います。そういう意味で、この水環境部会でも新しい問題がいろいろ出てくるかと思いますが、また若い方々の力も開発をしながらぜひご議論をいただき、将来やはり国民に一番近いところにある環境省の行政をいわば後押しさせていただく、あるいはともにいろいろと考えていくと、こういうところが中央環境審議会の重要なところと思いますので、ぜひよろしくご審議のほどをお願い申し上げたいと思います。
 簡単ですが、ごあいさつとします。

【須藤課長補佐】 続きまして、水環境担当審議官の関よりごあいさつを申し上げます。

【関審議官】 水環境担当審議官、関でございます。本日はお忙しい中ご出席いただきまして大変ありがとうございます。
 また、委員の皆様方には、日ごろから水環境保全に対しましてご支援、ご助言いただいております。大変ありがとうございます。
 連日猛暑が続いておりまして、これだけ暑いと、私ども一人一人、正常な水、豊かな水環境の貴重さというのを肌身に感じている日々でございまして、それを思うにつけましても、私ども水環境を担当しております部署といたしましては、水質・水量・水生生物・水辺等を総合的にとらえまして、豊かな水環境をより一層進めていくということが重要であるというふうに身に感じておる次第でございます。
 本日は、8月12日に環境大臣のほうから、今日ご出席いただいております中央環境審議会の会長に対して諮問があり、本部会に付議をされました2つの事項、1つは水生生物の保全に係る水質環境基準の項目追加、さらにもう一つは地下水汚染の効果的な未然防止の対策の在り方、この2点につきましてご審議を開始していただくということをご予定しております。
 また、あわせまして、この7月に中間取りまとめを行いました水環境戦略タスクフォース報告、さらに日中環境汚染対策協力分野で分散型排水処理モデル事業というのを進めておりますけれども、この実施状況につきましてもご報告させていただきたいと思っております。よろしくご審議のほどお願いいたします。
 以上でございます。

【須藤課長補佐】 次に、本日、審議のためにお手元にお配りしている資料につきましては、議事次第の下にあります資料一覧のとおりとなっております。もし配付漏れ等がございましたら事務局までお申しつけください。
 それでは、議事に移りたいと思います。これよりの議事進行につきましては松尾部会長にお願いしたいと思います。
 どうぞよろしくお願いします。

【松尾部会長】 皆さん、改めまして暑い中ありがとうございます。ひとつよろしくご協力いただいて審議を円滑に進め、させていただきたいと思います。
 それでは、早速ですが、議題のほうに入らせていただきたいと思います。
 お手元の議事次第に従いまして、少し従来とは違いますが、最初に報告事項をしていただいて、その後、審議していただく議題のほうへ入っていきたいというふうに考えるところであります。
 それでは、資料について、資料4と資料5に関する報告を事務局のほうからいただきたいと思います。よろしくお願いします。

【吉田課長】 水環境課長の吉田でございます。
 それでは、私のほうから報告案件2件、説明をさせていただきます。
 資料4-1と資料4-2をまずご用意いただきたいと思います。
 水環境戦略タスクフォース報告ということでありまして、これは前回の水環境部会で途中経過のお話をさせていただいておりますが、大谷大臣政務官のほうでまとめられまして、7月13日に環境大臣に報告をしたものがこのお手元の資料で、ホームページにも掲載をしております。
 資料4-1の表紙を繰っていただきますと「はじめに」というふうになっております。大谷政務官ご自身の体験、水への思いを記載しておりまして、今から25年前にネパールのカトマンズの知人宅に滞在されていたことがあり、そのときに、夕方、村外れの水源までバケツを持って水くみに行くといったような苦労をされたこと、日本に帰国後、簡単に水が手に入るということで、それに対する感動と感謝のご経験、世界には水に苦労している人が多いにも関わらず、日本人はあまりそういったことに関心が高くないと、しかしながら世界の水問題というのは決して他人事ではないのですから、我々日本人は水の大切さを認識する必要があるといったような点を指摘されてございます。
 2ページ目に経過がございます。今年の1月にスタートし、これも先ほど申し上げました大谷大臣政務官からの指示でございまして、水をテーマに、より広い視点から環境省としてできることを考えたいといったようなことで、概ね月に1度有識者の方々からヒアリングを行い、6月にはパネルディスカッション等によるシンポジウムを実施しております。これはヒアリングをお願いいたしました有識者の方々5名の参加を得て行ったものでございます。
 こうしたヒアリングあるいは議論を踏まえまして課題を整理し、環境省として取り組むべきことを戦略としてまとめたものがこの3ページ以降ということになるわけですが、中身につきましては、もう一つの資料4-2のほうに簡単にまとめておりますので、こちらで説明をさせていただきたいと存じます。
 資料4-2の上段のほうは今申し上げた「はじめに」の中身が書いてありまして、下段の部分ですが、「水を取り巻く世界の現状」ということで、ここでは国連ミレニアムの開発目標、これがなかなか厳しいといった話、あるいは人口増加や気候変動の影響の懸念、こういったことが書いてございます。
 一方、我が国の現状ということでは、かつての水質汚濁は改善されたもののまだまだ不十分な点、あるいはその下にありますように、身近な水環境で人と水が触れ合う機会がなくなってきているといったこと、右のほうにまいりまして、大量のバーチャルウオーター、これは海外からの輸入に依存しているといった日本の現状、こういった課題を書いてございまして、これらの課題の中で環境省として取り組むべき事柄が裏面になります。「今後の水環境戦略」ということで、3つの柱で整理をさせていただいております。
 まず1つ目が、「水環境に恵まれた社会の構築」ということで、身近な水環境の保全・再生、具体的には、川で遊ぶ子どもたちを増やしていくことの大切さでありますとか、あるいは生物多様性に重要な役割を果たす水田等の保全、ほかにも地域の望ましい湖沼の創出や貴重な地下水・土壌の保全、さらには気候変動に伴う水環境の変化への対応、こういったことで水環境に恵まれた社会を構築していこうといったような事柄です。
 大きな2点目といたしましては「水環境面における国際貢献」ということで、深刻化いたしております水環境問題、とりわけアジア・アフリカへの貢献が大事であるといったこと、また、水環境分野の海外ビジネス展開といったようなことで、具体的には原水の浄水から汚水処理というようにパッケージ化して、トータルシステムとして水環境ビジネスの展開施策、これを検討していきたいというふうに考えておるところでございます。
 それから、3点目が下の欄になりますが、「水環境戦略を推進する基盤づくり」ということで4点掲げてございまして、モニタリング・情報共有、人材育成、また技術開発や技術普及、さらには環境教育・普及啓発といったようなことで、今後の水環境戦略を進めていくに当たって、こういう基盤づくりを着実に進めていく必要があるということでございます。
 これら3つの柱を進めていくに当たりまして、真ん中に青い楕円で示しておりますように、環境省だけでなく、関係省庁、地方自治体、住民、企業、NPO等、そういった皆様方との連携、協力、協働によりまして、これらの水環境の戦略を進めていきたいということでまとめております。
 最後に、また資料4-1のほうに戻っていただきまして、9ページですが、「おわりに」というところを少しご紹介させていただきます。
 9ページの「6.おわりに」の3行目の後ろからですけれども、今後はこの戦略に基づきまして着実に施策を展開していくということにより、我が国の水環境の保全を図るとともに、世界の水問題の解決に貢献し、国際社会における我が国のプレゼンスの向上につなげていきたい。また、政府の新成長戦略、この中にも、環境・エネルギー大国戦略あるいはアジア経済戦略、これが位置づけられておりまして、その中で水というのが大きな柱の一つになってございます。
 下ですけれども、人間にとって必要不可欠な水の分野に関する国内外の問題解決に積極的に取り組んでいきたいということで結ばせていただいております。
 以上が戦略タスクフォースの報告です。
 続きまして、資料5でございます。
 これは日中水質汚染対策協力分散型排水処理モデル事業の実施状況についてということで、今のタスクフォースの中でも取り上げておりました国際貢献、この施策の一つでありまして、現在の状況について簡単にご報告いたします。
 経緯にありますように、2008年5月に日中の環境大臣間で覚書を締結されておりまして、それによる中国の農村地域での水環境改善対策の普及に向けたモデル事業ということで、排水処理施設を建設しようということでございます。下の地図にありますように、中国国内で6地域を予定しておりまして、2008年度に着手しましたオレンジの2地域、4施設につきましては、昨年夏に完成をいたしておりまして、1年間運転管理あるいはモニタリングを行いまして、今般、中国側に引き渡しを終えたところであります。残り4地域につきましても年度内に施設を完成させまして、モニタリング後に順次引き渡していくという予定です。
 裏面です。引き渡した施設の状況ですが、上段の写真は、江蘇省の泰州市と重慶市の分ですが、上の部分が地下に施設が設置をされておるものでして、この引き渡し式のときに、私どもの局長が現地のほうへ行きまして、中国側の担当局長と意見交換をしております。その下の5というところに4点示しておりますが、その2点目を見ていただきますと、このモデル施設に対しまして中国各地から視察が相次いでいるということ、中国側の自己資金によりまして同様の排水処理事業が進捗しているということ、また今年に策定されます5カ年計画でこの分散型排水処理施設の建設促進が位置づけられる見通しであると、こういったことから本モデル事業の成果が着実に表れているといったようなことを確認しております。
 さらに、4点目としまして、中国側のほうから、窒素・燐の水質総量削減に関する新たな協力プロジェクトの実施、これに関しまして大きな期待が表明されていると、こういったことで、こうした国際貢献にも今後とも力を入れていきたいと考えております。
 以上、簡単ですが、報告案件2件でございます。

【松尾部会長】 ありがとうございました。
 それでは、皆様、何かご意見はございましょうか。

【鈴木会長】 国際的な展開を図るというのは非常に重要なところで、これは以前からいろいろなところで言われておりましたし、特に水については政権交代前にいろいろな動きがあったようにも理解しております。このタスクフォースの報告というのは、多分ここに書かれていることは、水の専門の方々もいわば当たり前と言うと変ですが、よくご承知のことで、これをどう具体化するのか、特に環境省の中でどういう形で、環境省以外の省庁とも連携をとらなければいけないと思いますが、環境省がどういうリーダーシップをとって、具体的にどういう形で進めていくのか、これが非常に重要だろうと思いますし、その辺をどこでこれは検討いただくことになるのか。なかなか大変だろうと思いますが、せっかくこういうある意味では出発点ができましたので、積極的に進めていただければと思います。

【松尾部会長】 ほかには何かございますか。
 どうぞ、薗田先生。

【薗田委員】 クレアンの薗田です。
 企業のCSRを進めている観点から、本当にいろいろな企業が、今、水環境、水の戦略ということをグローバルにやり始めているんですけれども、その背景には、例えばカーボンディスクロージャープロジェクトという、投資家が企業に対してどれだけカーボンに関わるリスクとチャンスがあるのかというふうなことを聞いてくる、そういった取組なども進んでいるのですけれども、同じように今、ウオーターディスクロージャープロジェクトというものも始まりまして、世界中の投資家がグローバル企業に対してそういったアンケートを送ったりとか、あるいは実際に水に関わるリスクとチャンスをグローバルにきちんと考えていってほしいというふうな試みを始めているということも聞きましたので、日本の企業もある意味グローバルにこういったことを考えていかなければいけない中で、環境省がこういった水環境戦略タスクフォースをつくられて、それを牽引していくというのは非常にすばらしいというふうに思いましたし、10年先、20年先ぐらいのまたそのビジョンも大きく掲げながら、どういうことをやっていくのかということをぜひ具体的にしていただければなというふうに思いました。どうもありがとうございます。

【松尾部会長】 よろしいでしょうか。どうぞ、岸さん。

【岸委員】 すばらしい報告だと思います。それで、まず関係者の連携、先ほど会長もおっしゃいましたけれども、いろいろな省庁が連携をとり協力し合ってやっていかなくてはいけない。図に描くと非常に簡単ですが、それはものすごく大変なことだと思います。私は20年以上前から、とにかく横の連携を、横の連携をということは聞きながら、なかなかそれは難しい、実現していないようなところもあると思います。だから、ぜひ絵に描いたもちにならないようにお願いしたいと思います。

【松尾部会長】 よろしいですか。
 私は2つお願いしたいのですが、グローバル戦略、特に国際戦略というときに、最も水の分野が遅れているのは水質の指標の設定の仕方にあると考えています。国際的に通用する水質指標で争えるようにしてほしいと。大気のほうは、自動車の排ガスの規制も国際基準で規制をしようとしているんです、今ね。私は、ぜひ水の分野、環境省がとにかく国際化と言うのであれば、まずそこを国際化してほしいというのが最大のお願いであります。
 それから、もう一つ、中国のほうですが、なぜ地下に中国でここの場所でしなければいけないのか。日本を見に来て、大きな下水処理場へ行くと地下に処理場を造っている、それで中国でもやろうとしているのか。これも何か少し過剰設計のような気がするし、分散型にしておいて、窒素・燐もとるということになると、これはもう排出口をたくさん分散しておいて、そこから窒素・燐までそれぞれとりましょうというのは、私は若干自己矛盾ではないかというふうにも思うのです。ある意味で戦略的な全体計画の中で考えてもらわないとまずくて、地下にして、分散型ということは何か矛盾する要素を感じるのですが、これは少し言うだけにさせてもらいますけれども、感想としてはそういうことも思うところであります。
 報告を受けて感想を何人かが述べたということで、ここは終わらせていただきたいと思います。
 次の議事のほうへ入らせていただきたいと思います。また時間がもし後で残れば、またいろいろな意味でのご自由なご発言をいただきたいと思います。
 それでは、次の議事のほうに入らせていただきたいと思いますが、水生生物に係る水質環境基準等についてということで、こちらのほうの説明をよろしくお願いいたします。

【吉田課長】 水環境課長の吉田です。私のほうから説明をさせていただきます。
 まず、資料2-1をご覧いただきたいと存じます。
 これは8月12日付の環境大臣から鈴木会長あての諮問文です。ざっと読み上げさせていただきます。
 水生生物の保全に係る水質環境基準の項目追加等について(諮問)。
 下記の理由により、「水質汚濁に係る環境基準について」別表2、これは生活環境の保全に関する環境基準でございます。このうち、水生生物の保全に係る環境基準の項目追加等について、貴審議会の意見を求めます。
 その設問理由ですが、水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準のうち、水生生物の保全に係る環境基準、これにつきましては、平成15年11月の環境省告示で設定されておりまして、現在、亜鉛1項目について定められているという状況です。
 この設定の根拠となりました平成15年9月の答申において、環境基準項目、要監視項目並びにその基準値、指針値につきましては、今後とも新たな科学的な知見等に基づいて必要な追加、見直し作業を継続的に行っていくべきというふうにされております。
 こうしたことから、環境省では、亜鉛に続く水生生物保全環境基準項目、この設定に向けまして検討を行ってまいりました。今般、ノニルフェノール等数物質等におきまして、環境中濃度あるいは水生生物に影響を及ぼすレベルについての知見の集積、こういったものが整いつつあります。またあわせて、現在までの水生生物保全環境基準の設定の在り方、これにつきましても検討を行っているところであります。
 本諮問は、こうした観点から、水生生物保全環境基準の項目追加等について、貴審議会の意見を求めるものでございます。
 裏面に、鈴木会長から、同じく8月12日付ですが、松尾部会長あての付議がなされた内容となっております。その下から2行目にありますように、標記諮問につきましては、中央環境審議会議事運営規則第5条の規定に基づき、水環境部会に付議するといった内容でございます。
 続きまして、資料2-2をご覧いただきたいと存じます。
 水生生物の保全に係る水質環境基準の項目追加等に係る検討内容についてということでありまして大きく2点ございます。
 まず1点目が検討対象物質ということで、これは先ほどもありましたように、平成15年に水生生物の保全に係る環境基準項目、それから要監視項目ということで、下の1)に示しておりますように、環境基準項目としては亜鉛1項目、要監視項目としてはクロロホルム、フェノール、それからホルムアルデヒドが定められております。これに加えまして、2)のほうですが、今年度までにある程度の評価情報がそろう物質ということで、5のノニルフェノール、それからアニリン、2,4-ジクロロフェノール、このほかにも数物質について検討中でして、これらの物質につきましてご審議をお願いしたいというふうに考えておるところでございます。
 次に、2点目です。水生生物保全環境基準の設定の在り方についてということですが、ここでは、これまでに開催されました審議会等でいただいたご指摘やご意見を整理しております。全体で大きく3つありまして、1つは優先的に検討する物質ということで、新たなPRTRデータ等を用いた再スクリーニングの必要性についてご指摘をいただいております。
 2つ目は、環境基準値の導出等についてということで、毒性試験の適切な実施や海生生物のテストガイドラインの整備の必要性、また、基準値案の信頼性を高めるための慢性毒性データの集積、さらに環境物質影響検証のためのフィールド調査、この結果をどう取り扱うのか、あるいはその対応をどうするのかといった点。
 3点目としましては、水域類型指定の考え方ということで、汽水域についてその取り扱いをどうするのか。また、アユ、サケといったような生息範囲の広い魚介類、これについての取り扱いをどう考えるのか、こういったような事柄についてご指摘をいただいておりまして、環境省といたしましても、これまでのご指摘を踏まえまして検討を進めてきておるという状況で、今回、環境基準設定の在り方ということに関しましてご審議をお願いしたいということであります。
 2ページには、参考までに水生生物の保全環境基準設定までの流れということで、いわゆる検討フローですが、以前にもお出しをさせていただいているものです。
 それから、3ページには、これも参考ですが、平成15年以降の環境省内での主な検討の状況ということでして、最近の検討内容だけご紹介をさせていただきますと、4ページの真ん中辺りに平成21年度、昨年度の調査内容、検討内容を書いております。大きく2点ありまして、1点目は化学物質に関する毒性等の諸情報の整備・検討ということで、化学物質の有害性、ここにはノニルフェノール、アニリン、2,4-ジクロロフェノールあるいはLAS、こういったものの有害性の評価についての検討、さらには、水生生物保全に係る水質目標値の検討、こういったものを行っております。
 2点目としましては、水生生物を対象とする毒性試験法の検討、さらにはそのガイドラインの作成といったような検討を進めておるところでして、この検討につきましては、今年度、平成22年度も継続して進める予定としております。
 以上が資料2-2に関してでありまして、以下、資料2-3から5までは、参考的な資料となっています。
 まず、資料2-3は、平成15年の水生生物の保全に係る水質環境基準、この設定をした際の答申の一部抜粋したものです。
 次に資料2-4は水質汚濁に係る環境基準についての告示の本文でして、それとあわせて別表2が水生生物保全環境基準に係る指標と値ということです。
 さらに資料2-5は水生生物の保全環境基準の類型指定ということで、平成21年度以降に告示した内容を示しておりまして、国が指定を行うべき水域というのが全部で47ありますが、これまでに38の水域におきまして指定を行ってきている、という状況です。
 資料2-1から2-5まで、以上でございます。

【松尾部会長】 ありがとうございます。
 水生生物に係る水質環境基準の項目の追加あるいはその設定の在り方というようなことについての検討を始めたいと、こういう趣旨でございます。少し後ろのほうが省略された形になっておりましたけれども、これは水生生物に関わる基準の現状についての資料ということだと思います。主として資料2-2のこういう検討内容についてどうだろうかと、こういうことになると思いますので、もしご意見があればよろしくお願いしたいと思います。
 中杉先生。

【中杉委員】 少し確認をさせていただきます。
 資料2-3で、従前、水質環境基準を設定したときの考え方が整理してあります。そのときに水質保全目標値を一応定めたものが幾つかありまして、今回、再検討の対象になっているアニリンと2,4-ジクロロフェノールは、水質保全目標値というものを一応定めて、そのときの環境の測定結果と比べて10分の1を超えるものがほとんどないから、要監視もしなくてよろしいという整理をしたように思います。今回改めて検討をするというのは、どの部分が変わってくるのでしょうか。環境調査データがたくさん出たからもう一回見直すということなのか、水質保全目標値をさらに考え直すというか、新しいデータを含めて考え直すということなのかということが1つ。
 それからもう一つは、ノニルフェノールについてですけれども、これは新しい物質なのですが、ノニルフェノールということになりますと、前駆物質としてのノニルフェノールエトキシレートとの絡みが非常に大きな問題になってくると思います。これは実質は環境基準値としてはノニルフェノールに設定しておいて、管理のところでノニルフェノールエトキシレートが出てくるのかもしれませんけれども、そこら辺をどういうふうに整理するかということを考えておかないと、混乱を招くかなと思います。そこら辺のところのお考えをお聞かせ願えればと思います。

【松尾部会長】 いかがでしょうか。

【富坂課長補佐】 まず最初のご指摘でございました、前回、要監視項目として整理しました3物質ございます。今回、検討、諮問するまでに当たりまして、毒性情報についていろいろしっかり調べるべきであるという指摘をいただいております。したがいまして、毒性情報、文献情報あるいは環境省自らが調査を行った毒性情報等を含めまして、あるいはそれらの毒性情報がどれぐらい信頼性があるものなのかといったような情報の評価といったことを改めて行っております。
 前回、要監視項目として挙げられた項目につきましても、そのような評価を改めて行って、また情報がそろうという段階で、またご議論いただくのかなということで考えております。
 後段のノニルフェノールの環境中での存在状況でございますけれども、まず毒性情報についてはノニルフェノールで整理をさせていただいているところでございますけれども、環境中どのように評価するかということにつきましては、またこの後ご審議いただくことになりますけれども、専門委員会が設置されましたら、そちらのほうでまたご議論いただければということで考えております。

【松尾部会長】 いいですか。どうぞ。

【中杉委員】 後段の話はそれで結構だと思いますけれども、前段の話は、水質保全目標値というのを一応いろいろな形で文献値を含めて精査をして、一応数字を決めたというふうに思うのですね。これは、要監視項目も、それから基準項目についても同じような形で、それに基づいて議論をしているわけですよね。今回、そのときに要監視項目にならなかったものについて改めてやるというのはどういう意味なのかというのが1つわからないのと、もう一つ、新しい情報を加えていきますと、人間の場合は人間1種類なのですけれども、生物の場合いろいろな生物の知見の結果が出てくる。今の考え方というのは大体一番低いところに基準を設定するような形にいってきますので必ず低くなっていく。新たな生物の知見があれば、必ずどんどん低くなっていくという傾向が出てきます。そこら辺のところの考え方を少しうまく整理しておかないと、際限なくなってしまうおそれがある。少しそういう懸念がありますのでご検討いただければと思います。

【松尾部会長】 その点は、2番目のところの毒性試験の適切な実施及び海生生物のテストガイドラインの整備ということで、このテストガイドラインも含めて恐らく検討しようというふうに項目としては挙がっているのかなというふうに思うのですけれども、その辺を含めて今のご質問にどう答えられますか。

【吉田課長】 ご意見ありがとうございます。今、部会長のほうからもお話がございましたように、環境基準の設定の在り方、こちらについてもあわせてご議論をお願いできればというふうに考えておりますので、この中でも整理ができてくるのではないかと思います。

【松尾部会長】 ほかには。どうぞ。

【小山委員】 今年度、ノニルフェノールについて検討されるということですけれども、資料2-3で影響評価の点で、要はノニルフェノールについては、環境ホルモン作用というのですかね、そこがかなり問題になってくると思うのですが、資料2-3ではそれを問題にするのかどうかというのが必ずしも明確になっていないのですが、そこはどのようなお考えなのでしょうか。

【松尾部会長】 いかがですか。

【富坂課長補佐】 資料2-3につきましては、前回答申いただきましたときの資料でございまして、このときにはノニルフェノールは対象にはなっていなかったのですけれども、その後の毒性情報あるいは専門家の判断において、有害性について評価したほうがいいという物質を挙げていただいた中で、ノニルフェノールについてしっかり毒性を評価すべであると。また、情報を整理しましたところ、今回、環境基準の検討をすべき項目として諮問の中で入れさせていただいたというものでございます。

【小山委員】 つまり、ノニルフェノールについて環境ホルモンとしての作用を影響評価項目として入れることもあると考えてよろしいのですか。

【富坂課長補佐】 毒性情報としてどのような影響が起こるかと。通常は、死亡であったり、何らかの行動異常が起こるということをもって、水生生物に対する影響があるというような判断をするわけでございますけれども、ではどこまでの水生生物に対する影響というのを見るのかといったその考え方、在り方についても専門委員会で議論を整理していただければと考えております。

【松尾部会長】 よろしいですか。
 それでは、真柄先生。

【眞柄委員】 今のことと関連するのですが、2のほうで、基準値の導出等とか毒性データをどう見るかとかといろいろ書いてあるので、そこで議論されるのだろうとは思いますが、やはり今のエストロジェニックのようなことを見ていくと、前の検討の15年の答申からはみ出てくる部分がかなりあると思うのです。ですから、検討されるのは結構だと思いますが、そこのところをきちんと議論してやっていただきたいと思います。
 それと関連して、農薬の関係についても水質汚濁性の農薬ということで評価をしているわけです。また、化学物質の審査のほうでも当然のことながら生物関係の影響も見ているわけで、ここでいわゆる水質環境基準という形で水生生物を保全するために見ようという、ある種の基準値を決めようというわけですが、ほかの農薬なり化学物質とまさに同じような作業を、類似の作業をやっているわけですので、それらのデータあるいはそれらの情報をいかにして1つのものして組み上げるかということは環境行政全体としてかなり重要な問題ですので、この際、この作業を行う上で、最初の入り口のところも少し議論をしていただきたいというふうに思います。
 それから、これは少し疑問なのですが、一番最後に、アユ、サケ等の生息範囲の広い魚介類の扱いというふうに掲げられておりますが、現在の環境基準の範囲の中で、例えばサケに関して言えば、産卵場、繁殖場という特定の場を設定しているので、サケ等の生息範囲の広い魚介類という、ここで議論をしようとしているのは、ハッチング、要するに繁殖・産卵場の保全の問題だけではなくて、そこへ到達するまでの過程、あるいは稚魚になって、サケ・マスで言えば春になって海へ出ていく、その過程の質を評価しようとしているのかどうか、そこのところを少しもし今の段階でお答えしていただければありがたいと思います。

【松尾部会長】 いかがですか。

【富坂課長補佐】 最後のアユ・サケの評価のあり方について、まず現行の整理では、サケについては冷水性の魚種という扱いで類型指定の作業を行う中でも整理をさせていただいております。一方で、アユにつきましては、非常に広範囲で生息しているというような状況がございまして、そういった評価については現況難しいということをご議論の中でいただいております。これら特に広範囲に移動する魚につきまして、では毒性評価あるいは類型指定も含めましてどのような整理がふさわしいのかということをこの諮問に至る前にも指摘をいただいておりますので、今回そこの考え方についてご議論をいただければと、このように考えております。

【眞柄委員】 すみません、今の最後のところですが、私は魚の専門家じゃないので間違っているかもしれませんが、アユの場合は、海から遡上して成魚になる間、餌になるのは藻のたぐいで動植物ではないですね。それから、サケは一度淡水域に入ってしまいますと捕食しなくて、とにかく上がっていって、産卵場で産卵して終わり。水環境保全の淡水域のことを考えれば、要するに産卵場で生んだ卵がふ化して、それが海に戻るというところが一番重要な話であって、前の亜鉛や何かの場合ですと、餌を対象にしているわけですよね。アユの場合、では要するに珪藻のたぐいを対象にするかということまで議論をしようとされるのか、あるいは水温だけで、水温が高かったら上がれないという話なのか、あるいは溶存酸素の問題なのか、そこの議論が前の答申のときには、とりあえず答申がなされていましたけれども、その答申の段階、そして環境基準を決めるときもいろいろ議論があったと思うのですね。その議論は今私が申し上げたようなことが議論として残っているわけで、多分むしろ3よりも2のところのほうが重要だと思いますので、そこを重点的にご議論して、ある意味では新しい決め方について検討していただきたいと思います。
 以上です。

【松尾部会長】
 須藤先生。

【須藤委員】 今お話の出ている類型指定と、それから前の環境基準の、亜鉛を決めたときの委員長をいたしておりましたので、先生方の今の、特に眞柄先生の後半の議論については私も非常に関心の深い部分でございまして、特に、今、眞柄先生がおっしゃったように、幼稚仔がどこで成長する、それから産卵がどこで起こるかと、それがわかるならば特Aという環境基準を決めなくてはいけなくなっているのですが、今までの環境基準の設定の中で特Aというのは決められにくいのです。それは、委員の先生によっては、この海、特に東京湾なんかでしたらどこもみんな産卵するのだよ、幼稚仔も育つのだよといったら全部特Aになるのではないのかと、こういうこともありまして、今の眞柄先生は、川であるならばずっと下流まで特Aになるのでないか、こういうことになるわけですね。
 そういう状況の中で、しかし限定的に特Aを決めていいかどうかということについては一つ議論のあるところでございまして、今まで決めてこなかったときの理由は、確かに卵を産むところはあるし、ここは保護したほうがよさそうだなと思うところはあるのだけれども、限定的にそこを特Aにしていいかどうかについてはもう少し知見がまとまるまで待とうと、また、もしも新たな知見が出てきたら改めて「特」にしましょう、こんな議論をしてきておりますので、今回もしこういうことが議論されるならば、もう少し今のような幼稚仔の問題について、特に「特」をどうするかというような問題、それから広域な生息域の問題、それからアユについては、先生方によっては、上流と下流の中間ぐらいのところに生息するのだから、中流域の環境基準を入れたほうがいいのではないかとか、そんな議論もございまして、勉強はしているのですが、アユの問題については日本特有の生き物で、象徴になる生き物なので、もう少し議論を深めて、先生方にデータが提供できるような議論を検討会などではしていきたいと、こういうふうに思っております。
 以上です。

【松尾部会長】 中杉先生。

【中杉委員】 基準値の導出の考え方についての議論があるということなので、もう一つだけお願いしておきます。
 化学物質、有害物質の環境中での水の中での挙動というものを少し配慮していただく必要があるのかなと思っています。例えば揮発性物質の水生生物の毒性値というのは、揮発しない形で、クローズドボトルという封じ込めた形で試験をやって、無理に試験値を出しているようなところがあります。実際には揮発性の物質は排水溝の近くでは高濃度になっても、少し流れると揮発してしまって薄くなってしまうということがあります。先ほどのノニルフェノールエトキシレートとノニルフェノールとの関係は分解をしてしまうということなのですが、実際にそういう意味では環境中でどうなのか、どういうふうに暴露されるのだろうかということを少し考えていただければというふうに思います。化管法の対象物質を選定する際に、生態影響、これは水生生物への影響ですから、それの観点から項目を選んだことがあるのですが、ただ揮発性の高いものについては対象から除外しようという整理をしています。そこら辺のところは、少しそこまで環境中での挙動、実態を考えてどういうふうにしたらいいかということを議論していただければというふうに思っております。

【松尾部会長】 わかりました。
 今回の検討内容というのは、ある意味では非常に幅広い内容を持っていると思うのですね。物質についても数物質検討中ということでありますから、ここに例示されているもの以外にも出てくる可能性がある。それはPRTR等で非常に最近急に使われ始めたとか、いろいろな意味での再スクリーニングと、これは非常に重要になるのだろうと思いますが、そういう意味では優先的に検討すべき物質そのものについても検討してもらう。それから、基準値の導出法等についても、どういうテストガイドラインを整備すべきかということまで遡ってやろうということですので、少し時間もかかるかもしれないし、今ここで議論されたことが非常に重要なポイントに多分なるだろうと、そのぐらい幅広い検討事項を抱えた検討委員会に多分なるだろうというふうに想像されるわけであります。
 あと、どなたかご発言はございますか。ないようであれば、会長から水環境部会のほうに検討するよう諮問が来ておるわけでありまして、この水環境部会としてはそれを受けたいというふうに思います。それについてはよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 そうしますと、それをどう検討するかということになるわけでありますが、従来もそうでありますが、専門委員会というのを設置して、それに対して、今ここでご議論のあったようなことは、当然、事務局を通じて検討項目として伝えられるという趣旨になると思いますけれども、そこでの検討をお願いしたいというふうに考えております。
 その排水規制等の専門委員会でありますけれども、幾つか既にあるのですが、それに新しい検討委員会を加えるということになりますが、その関係について資料2-6に設置についての案というのが示されております。これについて事務局のほうからご説明いただきたいと思います。

【吉田課長】 水環境課長吉田ですが、資料2-6につきまして説明をさせていただきます。
 中央環境審議会水環境部会の専門委員会の設置についての案ということです。
 各部会は必要に応じて専門委員会を置くことができるというようにされております。この水環境部会におきましても、これまでに、資料にあります(1)から(5)までの5つの専門委員会が設置をされております。その上で、先ほど説明をさせていただきました水生生物の保全に係る水質環境基準の項目追加等についてということになるわけですが、この諮問内容につきましては、専門的な事項を調査いただくために、新たに(6)として書いておりますが、水生生物保全環境基準専門委員会、これの設置をお願いしたいということであります。その調査・審議内容については、7.のところに記載をさせていただいております。
 次に、その専門委員会の委員につきましては、一番下の8.のところですが、「部会長が指名する」というふうになっておりまして、後日、部会長より指名をしていただく予定にしております。
 さらにもう一点、5.のところですが、先般、水質汚濁防止法の改正によりまして、汚水の流出事故が生じた場合に、事業者に対しまして応急措置の実施でありますとか、あるいは地方自治体への届け出を義務づけます事故時の措置という範囲を拡大することが決まっております。その際の事故時の措置の対象となります物質リストの作成、これを排水規制等の専門委員会で検討することが適当というふうに考えておりまして、事故時の措置につきましてこちらに追記をさせていただいております。
 以上、水生生物保全環境基準専門委員会の設置、それと排水規制等専門委員会でこの事故時の措置についても調査いただくという2点につきまして提案をさせていただきます。

【松尾部会長】 ありがとうございました。
 いかがでございましょうか。何かご意見ございましょうか。
 特になければ、それではここで言う(6)ですね、水生生物保全環境基準専門委員会を立ち上げるということをお認めいただいたということにしたいと思います。

【鈴木会長】 専門委員会を設置していただいて、またこの諮問に対して対応をいただくということが決まった後で申し上げようと思うことなのですが、現在のやり方としては、環境基本法に基づいて環境基準を設定し、環境基準がいわば行政の達成目標になるということから、それに対応して水濁法その他が個別法として準備されるわけですが、水生生物の場合はやはりなかなか難しい。これまでのように環境基準として特定の水質基準を設定する、そしてそれに対応していろいろな対策を考えるということが果たして適切なのかどうかという問題も、多分、若干面倒な問題としてあるのではないかと思うのですね。ですから、水生生物を保全する、これは非常に重要なことなのですが、それに対する対応の仕方として一体どういう方法があり得るべきか。例えば、対象水域の流域全体として、河川であれば流域の利用そのものをどういうふうに管理をしていくのかというような問題を考える上で、今までのように環境基準で類型当てはめ、それに対する排水基準みたいな話でよいのかどうかとか、その辺もぜひ含めて水環境部会で、あるいは今度の専門委員会でも少し議論をしていただいてもいいのかなと、そんな感じを持ちながら伺っておりました。ぜひよろしくお願いいたします。

【松尾部会長】 これは諮問事項に書いてあった内容を超えた会長の要請という特別な意味を持つ中身というふうに思いますので、専門委員会でももちろんですが、私はこれは今言われたような意味で重要な新しい概念を含むものになりそうな感じがあるので、私は、専門委員会のほうで結論が出ましたと言われて報告してもらうのではなくて、進行状況を時々この水環境部会のほうへぜひ報告していただいて、幅広い意見を吸収できるようにしておいていただくのがいいのではないかなというふうに思いますので、これは部会長からのお願いということで、従来よりは幅広くいろいろな意見を注視しながら進めるということをお考えいただけたらばいいのではないかと思うところであります。あわせて、そういうことを少し議事録に残させていただいて、鈴木先生の要請ももちろんですが、考えさせていただければありがたいと思います。よろしいでしょうか。
 それでは、新しい専門委員会の設置を認めていただいたということでございますが、あわせて排水規制等の専門委員会におかれましては、事故時の措置についても追加的にお願いするということになります。その専門委員会に関わる委員の方がここにおられましたらどうぞよろしくお願いしたいと思います。
 それで、この専門委員会のメンバーにつきましては、中央環境審議会議事運営規則の第9条第2項で、部会長から指名させていただくということになっております。そういう意味では、私のほうから後日指名させていただきまして、その結果については次回の部会でまた改めてご紹介するようにさせていただければありがたいと思います。よろしいでしょうか。では、この件はそういうことで進めさせていただきたいと思います。
 それでは、次の議題に入りたいと思います。
 次の議題は、地下水汚染の効果的な未然防止対策の在り方についてでございます。
 事務局からのご説明をお願いしたいと思います。

【宇仁菅室長】 地下水・地盤環境室の宇仁菅でございます。座って説明させていただきます。
 資料の3-1をご覧いただければと思いますが、地下水汚染の効果的な未然防止対策の在り方について(諮問)でございます。
 諮問理由でございますが、これまで地下水汚染対策につきましては、平成元年に水濁法の一部を改正しまして、地下浸透規制や地下水質の常時監視等に関する規定が整備されております。また、平成8年には、汚染された地下水に係る浄化措置命令等に関する規定が整備されるなど、地下水質の保全を推進してきております。
 しかしながら、近年におきましても、工場・事業場が原因と推定される有害物質による地下水汚染事例が毎年継続的に確認されております。これらの地下水汚染事例の汚染原因を調査したところ、地下浸透規制等に関する規定が整備された平成元年度以降も汚染水の地下浸透の事例が見られることが明らかとなっております。この点については後ほど別の資料で補足説明させていただきます。
 また、国会の附帯決議におきましても、今後も着実に対応を進めることといったようなことが決められております。
 本諮問は、このような状況を踏まえまして、地下水汚染の効果的な未然防止対策の在り方について、審議会の意見を求めるものであるということでございます。
 裏面をご覧いただきたいのですが、これは会長から水環境部会長への付議の文書でございます。
 続きまして、先ほど補足説明すると言いましたが、資料3-2をご覧いただきたいと思いますが、タイトルが「地下水汚染事例の汚染原因行為等の実態について」というものでございます。
 1番ですが、地下水汚染の現状についてですが、先ほど申しましたように、汚染事例が毎年継続的に確認されております。
 2番には現在の対策の現状を書いておりますが、水質汚濁防止法による規制がございます。有害物質を含む特定地下浸透水というものを定義しておりますが、意図的、非意図的にかかわらず、これの地下浸透を禁止しております。特定地下浸透水というのは、下に書いておりますが、水濁法に定める有害物質、26ありますが、これを製造、使用、処理する特定施設、これも水濁法に規定があります特定施設ですが、こういった施設に係る汚水を含む水ということでございます。該当する事業場が全国で1万4,272あります。こういった特定地下浸透水を意図的に地下に浸透させる場合には、事前の届出義務と、水質の測定義務を課しておりますが、ただこういった届出事業場については現在まで9事業場というような数にとどまっております。
 3番にまいりますが、工場・事業場が原因と推定される汚染事例の実態ということでございます。
 20年度までに確認された汚染事例のうち、工場・事業場が汚染原因と推定された事例が全部で1,234ございまして、それらについて地方公共団体を通してアンケート調査を実施した結果でございます。
 (1)番ですが、上で出てまいります届出対象の9事業場については、これらが原因と推定される地下水汚染は確認されておりません。したがって、汚染事例はすべて届け出事業場以外の事例ということになります。
 (2)番にまいりますが、汚染原因行為等の終了時期、いつまで原因となる行為が続いたかということを調べております。これは、対象が先ほど1,234と申しましたが、そのうちさらに施設が特定でき、どういう原因で汚染行為が行われたかというようなことまで特定できた件数が626件ございました。それらについていつまで原因行為が続いたかということを調べた結果でございまして、その結果、水濁法改正により規制制度が導入された平成元年度以降も汚染原因となった行為や事象があると認められております。
 めくっていただいて次のページの図1の汚染原因行為等の終了時期という図ですが、元年度以降も継続して行為等が行われた件数が252件、40%になりますが、これだけあったということでございます。元年度より前が128件、21%、いずれかがわからないというのが246件、39%でございます。
 続きまして、(3)番にまいりますが、今申し上げました原因行為等の終了時期が元年度以降の252件につきましてさらに詳しく調べております。まず、施設の種別といいますか、水濁法の規制対象である特定施設に該当するかどうかというのを調べた結果でございますが、特定施設に該当する施設が61%、153件ございました。特定指定以外の施設が83件で33%ございました。
 続きまして、(4)番にまいりますが、今度はその原因行為等の内容について少し詳しく調べておりまして、(3)と同じく元年度以降も続きました252件につきまして原因行為等の内容を調査した結果、施設・設備の構造に係るものが51%ございました。施設・設備の劣化ですとか、床の亀裂からの浸透ですとか、排水溝の亀裂からの浸透といったものが含まれますが、こういったものが51%、それから作業工程に係るものが41%ございまして、作業工程中の漏えい・飛散、それから注入、入れかえ作業中の漏えい・飛散といったものが含まれますが、そういったものが41%あったということでございます。
 次のページには細かくその内訳が示されております。
 こういった状況を踏まえまして4番にまいりますが、未然防止の充実へ向け検討が必要と考えられる事項として私どもなりに考えたものでございますが、現在、規制対象となっていない施設が原因とされる汚染が生じていることから、地下浸透規制の対象施設を検討していただく必要があるのではないかというのが1点目。
 2点目は、単に地下浸透そのものを規制する現行法では、地下水汚染の未然防止の実効性が上がっていないと考えられますので、床面等の構造、施設の点検、取扱作業の適正化に係る措置を検討していただく必要があるのではないかと考えているところでございます。
 以上でございますが、こういった地下水汚染の未然防止対策の在り方、あるいはこういった調査結果につきましては、別途、水・大気環境局に設置しております今後の水環境保全に関する検討会でこれまで議論をしていただいた経緯がありまして、検討会での議論も踏まえて、こういった今後の検討の方向性について検討した次第でございます。
 以上でございます。

【松尾部会長】 ありがとうございました。
 今、事務局から最後のところでコメントがありましたが、環境省に作られている今後の水環境保全に関する検討会というのがございまして、そのことについては何度かここでも、どういうことを検討しているということでご紹介があったわけでありますが、その委員長をやっておられる須藤先生が、今、地下水汚染の問題について、逆にその検討会ではどういうふうに議論されているかということを少しご紹介いただければ参考にさせていただけると思います。よろしくお願いします。

【須藤委員】 かしこまりました。それでは、ただいまの今後の水環境保全に関する検討会で進行役を務めています須藤から報告をさせていただきます。
 水環境問題を地域の汚染問題から地球的規模の問題に至るまで幅広い観点から検討する必要があることから、環境省の水・大気環境局長が設置された検討会でございまして、先ほどご紹介いただきましたように、私が進行役を務めているわけでございます。水環境分野の専門の先生方など、幅広い分野の委員で構成され、昨年の9月からこれまで7回の検討会を開催いたしました。毎回熱心にご議論いただいておりまして、現在、21課題について議論を進めておりますが、その重点的な項目がただいまの地下水汚染の問題でございます。
 昨年の12月に一度中間取りまとめを行いまして、もうご覧になっていただいていると思いますが、この中で地下水汚染については、汚染事例について、汚染原因、原因行為が行われた時期、原因施設の構造、管理上の問題点を解明し、効果的な未然防止の在り方を検討すべきであるということを受けまして、先ほどのような調査というのは環境省でやっていただいたわけでございます。
 先日の第7回になるわけですが、8月3日に検討会が行われまして、その調査結果をお聞きし、既に法制的にはかなり行き詰まっているというご発言もございました。至急、法改正の検討を行うべきではないかといった意見も出されました。これらの意見に対しまして、検討会ではなく、別途の検討の場をつくってきちっと議論することが望ましいという意見でございました。
 この地下水汚染の未然防止についてはこれまで検討会においても議論してきたわけでございますが、座長を務める私といたしましても、汚染の実態等に関する調査結果を詳細にお聞きしながら、また未然防止という観点に立って、汚染が継続して確認されている現状、先ほど室長からお話がございましたとおりでございますので、それを改善するためには何か抜本的な手を打つ必要があり、特に早急に法制度の改正を含むべきではなかろうかというふうに座長をしている私としても考えたわけでございます。
 ということで、今の在り方検討会の中での地下水問題の検討状況について報告をさせていただきました。
 以上でございます。

【松尾部会長】 ありがとうございました。
 それでは、事務局からの説明とあわせて皆さん方のご意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。あるいは、こういうことを注意して検討すべきであるという、そういう点もあわせてお願いできればありがたいと思います。いかがでしょうか。
 中杉さん。

【中杉委員】 この検討については何らかの形の対応をしていく必要があるだろうというふうに思いますので、検討を進めるのは結構だろうと思いますけれども、少しこれと外れた話になるかもしれませんけれども、今回の地下水の問題については、特定施設以外が一つ問題であるという議論になりました。先般、法改正をした事故時の措置についても、特定施設以外のところが問題だねという議論になりました。そこら辺のところが少し一回考え方を整理する必要があるのではないかと。排水規制はいまだ特定施設のやり方をしていますし、その考え方というのが今までの水質保全行政の中心だったと思うのですけれども、少しそういうのが崩れてきていると言うと少し言い過ぎですけれども、少しはみ出している部分が出てきている。そこら辺をどうするかということも、この委員会で議論する話ではないと思いますけれども、どこかで議論していただく必要があるのか。あるいは、環境省のほうで整理をしていただいてご説明いただければというふうに思います。

【松尾部会長】 いかがですか、今のような意見、指摘は。

【宇仁菅室長】 資料にもありますように、対象施設をどうするかということも非常に重要な検討課題かと思っておりますので、できましたら、この後説明いたしますけれども、小委員会の設置をご承認いただければ、その中で検討していただきたいと思います。

【松尾部会長】 それは何ですか、規制対象を増やそうということなのですか。それとも、特定施設にはしないけれども、何かある種の監視をしようと、その辺少しよく方向が見えない感じがするけれども。

【宇仁菅室長】 そういったことをもう少しご検討していただくというふうに考えておりまして、同じように特定施設とするのかどうかというのは、ちょっと私も今すぐには何とも言えないところでございます。

【松尾部会長】 わかりました。

【太田委員】 問題の所在を共有するための質問をさせていただきます。有害物質の使用特定事業場の数が1万4,000とかなり大きな数ですね。そのうち、9事業場が届出をしているとか、あるいは次の図1、図2、図3等にそれぞれの状況が説明してあるのですけれども、事業場の業態というのですかね、現実に規模の問題も含めてどういう分布状態、あるいは業態の種類というのでしょうか、そこら辺をもう少しご説明いただけるとありがたいのですけれども。

【松尾部会長】 いかがですか。業態というのは、規模ということですか。

【太田委員】 どういう事業を行っている所というか、どんな仕事をしているかということですね。

【松尾部会長】 業種。

【宇仁菅室長】 業態という答えになるかどうかわからないのですが、いずれにしても、まずは有害物質に該当するものを使用している事業場でございまして、業種という分類で申しますと、金属製品製造業ですとか輸送用機械機具製造業あるいは洗濯・理容・美容・浴場業ですか、そういったところを原因とする事例が確認されております。

【松尾部会長】 よろしいですか。
 では、石原先生。

【石原委員】 この資料の説明の中の、ページ数が打っていないのですが、原因施設等の種別のところなのですが、先ほど特定施設以外が多いと、こういうお話だったのですが、具体的に特定施設以外の施設とか、「施設以外」というのはどういうものなのか。多分、物質を使っておれば大抵特定施設になっていると思うのですが、土壌汚染の場合というのは何かちょっと過去が積み重なっているみたいな構造があるのですけれども、水だったら何でこんなに33%もあったり、施設でないのが6%もあるのか、少し事例等を含めてイメージを明確にする意味でお話しいただければありがたいのですが。

【松尾部会長】 少し中身を具体的に。関係することがあって、あまり今言えないということがあるのかもしれないけれども、許される範囲で。

【宇仁菅室長】 特定施設以外の33%と申しますのは、これは特定施設という水濁法の定義がございまして、これに該当していない施設がこの33%に含まれます。具体的には、例えば排水口を持っていない貯蔵しているだけの施設、有害物質を何らかの形で貯蔵しているだけの施設については、これは特定施設に該当しないんですけれども、そういったところが地下水汚染については発生源として確認されているということでございます。

【松尾部会長】 だから、水質汚濁防止法は、水を、排水を出さない施設は特定施設にならないということですね。だけど、それは貯留していると。そこがどこかつなぎ目が漏れると地下へ浸透していって汚染すると、こういう事例だと、そういう理解でよろしいですかね。

【宇仁菅室長】そうですね。あとは施設以外というのがございますが、これは件数は少ないんですが、施設ではないところでの作業でこぼしたといいますか、漏えいさせたというような事例が確認されております。そういったものは施設以外という分類にさせていただいております。
 以上です。

【松尾部会長】 有害物を詰めかえたり積みかえたりするようなときにこぼしたりするというようなことですか。

【石原委員】 常時行っているのは積みかえ作業だということですかね。何か一回的な行為だと6%もある感じがしないですけれども。

【松尾部会長】 毎回そこでやっているのかわからないけれども、一遍汚染されると地下水ですから、大分たっても結構その影響は残りそうですね。

【石原委員】 事故的ではないんですね、そういうと。常習的な業務の一環として右から左に移しかえているという作業だということなのですかね。

【宇仁菅室長】 これは全体的な傾向ですが、突発的に起こったものか、あるいは継続的に起こったものかということも調べておりまして、継続的に行われたというケースがかなり多いということを確認しております。もちろん、突発的という例もございます。

【松尾部会長】 いいですか、今のお話は。

【石原委員】 いいです。ありがとうございました。

【鈴木会長】 もうこれは、今の環境大臣からの諮問については、そのまま小委員会設置ということでお進めいただくことになると思うのですが、ちょっとそれを越えまして、また申し訳ないんですが、やはり我が国の地下水というのは有限な資源であることはもうわかっておりますし、これは例えば農業からの硝酸イオンによる地下水汚染であったり、あるいは自然系の砒素の検出がされる部分があったり、いろいろなことがあり、また地下水くみ上げに関する規制があって、地下水が逆に増え過ぎてしまっているというような事例も幾つか出てきたりして、なかなか目に見えないものですから、よく私たちが理解できないところがある。しかしながら、日本の地下水全体をどういうふうに把握しているのかということになると必ずしも明確ではないんですね。温泉ということになると、何か環境省の自然局であったり、いろいろなことがあるようなんですが、流動そのものもよくわからないということもありますし、地下水の把握はどうも各自治体にある程度任されているようなところもあるらしい。非常によくわかりにくいので、環境省の地下水・地盤環境室というのがあるわけですから、日本全体としての地下水資源のきっちりとした把握を、これはすぐにはもちろんできるものではありませんが、どういうふうに進めていって、どういう形でどうしていけばいいのか、これはオール・ジャパンで考えなければいけないと思いますけれども、その辺の、旗振りまではいかなくても、そういう方向で検討をお願いするというようなことは、これは環境省の枠を超えますでしょうかね。そういうことになれば国土交通省も多分いろいろとご協力いただけるでしょうし、農水省ももちろん地下水は十分関連しているわけですし、いろいろなところが関わってくると思いますけれども、その辺はお考えいただくのは難しいですか。

【松尾部会長】 では、審議官から。

【関審議官】 私どもは、地下水は貴重な淡水資源であると、世界的にももちろん当然そうでありますので、そういうことで地下水の水質保全ということ、累次の水濁法の改正等で取り組んでまいりまして、法制的に言いますと、地下水というのは公水ではない、公物ではないということで、個人のものであるというふうに我が国ではされておりますので、これに対して量の面では地盤沈下の関係から2つの法律で、一定地域でくみ上げ規制をやっていると。質の面では水質汚濁防止法、環境基本法で環境基準というのをつくっていただきまして、未然防止と汚染された場合に誰がどういう義務でという浄化措置命令ということで、法制的には主に環境省が担当しております幾つかの法律で地下水というのが網がかかっているということで、河川水等では国土交通省が、河川管理者、公物管理という観点から中心的な役割を果たす場合が多いわけですけれども、地下水につきましては、比較的、環境省が中心になって制度を運用しているということもございますので、今回の検討の中で鈴木会長の壮大な検討はなかなか難しいと思いますけれども、大変重要な課題であるということで、私ども水環境保全の中でご指摘のような点も今後検討してまいりたいと考えております。

【松尾部会長】 ありがとうございます。
 柳下先生、いかがでしょうか。

【柳下委員】 具体的に諮問を受けて検討するということはどんどん進めていただきたいと思いますが、多分、水質汚濁防止法の中ではこれまで規制は全部行為規制ですね。多分、構造に関わる規制が入ってくるとするならば、初めてのチャレンジではないかと思います。ということから言えば、法律の観点からもかなりきちんとした検討がなされないと、法律改正はなかなか大変かなというふうに思います。何でそこまでやらなければいけないのかということについてきちんと議論をしてほしいと思います。地下水という閉じられた系については、ほかの環境系とは違うのだという独自性でいくのか。あるいはPRTR法等も含めて化学物質全般に関する管理を我が国としてどうするかという観点からのバランスだとか、大気系は一体どうなっているのかとか、水はどうなっているんだとか、そういう観点からの詰めも必要ではないのかと思います。多角的にきちんと議論して、いずれにしてもバランスのとれた、説明のつく、それから今までの水質汚濁防止法をもし変えるんだったら、画期的な新しい仕組みを入れるわけですから、それの理由がきちんとつくような、そういう検討をしていただいたほうがいいのではないかというふうに思います。

【松尾部会長】 わかりました。そういうご注意をいただいたということでありますが、この問題の扱い方につきましては、既に鈴木会長からある程度の方針が出ておりますけれども、小委員会をつくって、そこで検討していただくという構造をとりたいというふうに思います。そのことに関して、事務局から地下水汚染未然防止小委員会の設置についてということで少し簡単にご紹介いただきたいと思います。

【宇仁菅室長】 資料3-3をご覧いただきたいと思います。
 先ほど説明いただきました小委員会の設置についての案でございますが、中央環境審議会議事運営規則第8条第1項の規定に基づきまして、小委員会について次のとおり定めるということでございまして、水環境部会に地下水汚染未然防止小委員会を置く。この小委員会では、地下水汚染の効果的な未然防止対策の在り方について調査審議する。3番にまいりますが、小委員会の決議は、部会長の同意を得て、水環境部会の決議とすることができる。4番ですが、部会長は、小委員会に出席し、意見を述べることができるということでございます。
 以上でございます。

【松尾部会長】 ありがとうございます。
 この小委員会というのと専門委員会というのは少し違う構造になっているようでありますが、この問題については小委員会で検討させていただきたいと、こういう趣旨のようでございます。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それで、小委員会の委員長、メンバー等につきましては、この運営規則の8条第2項及び第3項に基づいて部会長が指名させていただくということになっておりますので、後日、関係の方にお願いを申し上げたいというふうに思います。しかし、非常に重要なことは、小委員会は部会長の同意を得て水部会の決議とすることができるというところでありまして、部会を省略して小委員会で決めるという話にもなりかねないのですが、私としては、ぜひ小委員会の結論が出ましたところで部会を開いていただいて部会の意見を聞く、そういう位置づけでこれはやっていただけたらいいのではないかというふうに思いますので、そのことは、そういう意味ではここで部会を開くということをお約束した上で小委員会にゆだねたいというふうに思います。よろしいでしょうか。
 では、そういうことで、部会長は意見を述べることができると書いてありますが、そういう機会をいただければ出ますけれども、私は、基本的には部会で最終的な意見は取りまとめさせていただきたいというふうに、そういうふうに諮っていただきたいというふうに考えるところであります。
 それでは、よろしいでしょうか。先ほど鈴木会長からも、かなり地下水問題は重要だということで、しっかりやるようにということだったと思いますが、あわせてよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、事務局からの連絡事項をお願いしたいと思います。

【須藤課長補佐】 いつものお願いでございますが、本日の会議録につきましては、速記がまとまり次第、委員の皆様にお送りさせていただきますので、またご確認方よろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。

【松尾部会長】 それでは、第24回の水環境部会を閉会とさせていただきたいと思います。皆さん、どうもありがとうございました。

午後3時35分 閉会

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