中央環境審議会水環境部会(第16回)議事録

日時

平成18年7月6日

場所

環境省 水・大気環境局

開会

議題

(1)
水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について
(2)
その他

閉会

配付資料

資料1 中央環境審議会水環境部会委員名簿
資料2 中央環境審議会水環境部会(第15回)議事録(案)(委員限り)
資料3-1 「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について」の検討の経緯
資料3-2 総量規制専門委員会報告の概要について
資料3-3 「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について」(総量規制専門委員会報告)
資料3-4 「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について」(総量規制専門委員会報告案)に対する意見募集結果について

以下の資料は委員限り

参考資料1 水質総量規制制度の概要
参考資料2-1 水生生物の保全に係る水質環境基準の4水域に係る水域類型の指定について(北上川、多摩川、大和川、吉野川)
参考資料2-2 環境基本法に基づく環境基準の水域類型の指定及び水質汚濁防止法に基づく常時監視等の処理基準について
参考資料2-3 水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について(答申)の概要
参考資料3 快水浴場かいすいよくじょう百選」の選定結果について
参考資料4 水浴場の水質調査結果について
参考資料5 「湧水保全ポータルサイト」の開設について

議事

午後 2時02分 開会

【江口調査官】 それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会第16回水環境部会を開催させていただきます。
 本日は、部会員総数33名の委員の方々のうち、現在23名の先生方の御出席をいただいておりますので、定足数であります過半数を満たしております。
 なお、本日の会議は中央環境審議会運営方針に基づきまして公開とされております。
 始めに、前回の水環境部会、本年4月28日でございますが、それ以降の委員の御異動について御紹介いたします。
 臨時委員であられました黒澤正敬社団法人地域資源循環技術センター理事長が退任されまして、御後任として元杉昭男同センター専務理事が6月30日付で臨時委員に任命されました。
 次に事務局であります環境省の幹部を簡単に紹介をさせていただきます。
 坪香水環境担当審議官です。
 紀村水環境課長です。
 高橋閉鎖性海域対策室長です。
 藤塚地下水地盤環境室長です。
 申しおくれましたが、私、調査官の江口と申します。よろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入られる前に、坪香水環境担当審議官より一言御挨拶を申し上げます。

【坪香審議官】 第16回の中央環境審議会水環境部会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙の中、御出席を賜りましてまことにありがとうございます。
 本日でございますが、第6次総量規制のCOD、それから窒素、燐に係ります総量規制基準の設定方法についてでございます。総量規制につきましては、昭和54年以来、5次にわたりまして実施されております。5次の総量規制の目標年度が平成16年度でございまして、そのときに当審議会に第6次水質総量規制の在り方について諮問をさせていただきました。昨年の5月16日に本水環境部会で御審議をいただきました第6次水質総量規制の在り方についてという答申をいただいたわけでございます。
 それを踏まえまして、総量規制基準の設定方法についてということにつきまして、環境大臣から当審議会に諮問をさせていただいてございます。これを受けていただきまして、当審議会におきましては、総量規制専門委員会を設置されまして、その中で第6次水質総量規制のあり方についての答申を踏まえました全6回にわたる御審議をいただきました。その結果、今回その報告書を取りまとめていただいたというところでございます。
 委員長をお務めいただきました岡田先生始め、委員の先生方には熱心な御審議をいただきました。心からお礼を申し上げます。
 本日は、後ほど委員長の岡田先生の方から、総量規制専門委員会の報告について御報告いただきまして、御審議をいただくことになります。第6次の総量規制につきましては、この総量規制基準の設定という作業が非常に重要な意味を持っているものでございます。よろしく御審議のほど、お願いいたします。
 甚だ簡単でございますが、私からの挨拶とさせていただきます。
 本日はどうぞよろしくお願いいたします。

【江口調査官】 次に、お手元の配付資料を確認させていただきます。議事次第と書きました資料の下半分が一覧になってございます。
 資料1、中央環境審議会水環境部会委員名簿、これは議事次第の裏面にございます。資料2が中央環境審議会水環境部会(第15回)議事録(案)でございます。こちらにつきましては、委員の先生方限りとさせていただいております。資料3-1、「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について」の検討の経緯。資料3-2、総量規制専門委員会報告の概要について。資料3-3、「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について」(総量規制専門委員会報告)。なおこの資料につきましては、別表として1、2、3がついてございますけれども、大部にわたりますことと、先般、6月15日の総量規制専門委員会の資料そのものでございますので、こちらの方につきましても委員の先生方限りということにさせていただいております。資料3-4、「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について」(総量規制専門委員会報告案)に対する意見募集結果について。
 以下は、参考資料として委員の先生方限りとさせていただきます。こちらにつきましては、基本的に環境省のホームページ等で既に内容は公表済みであるということで、紙資源の節約等の観点から委員限りとさせていただいております。
 参考資料1、水質総量規制制度の概要。参考資料2-1、水生生物の保全に係る水質環境基準の4水域に係る水域類型の指定について(北上川、多摩川、大和川、吉野川)。参考資料2-2、環境基本法に基づく環境基準の水域類型の指定及び水質汚濁防止法に基づく常時監視等の処理基準について。参考資料2-3、水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について(答申)の概要。参考資料3、「快水浴場百選」の選定結果について。参考資料4、水浴場の水質調査結果について。参考資料5、「湧水保全ポータルサイト」の開設について。
 なお、以上のほかに、先生方のお手元には中央環境審議会議事運営規則、中央環境審議会の運営方針について、中央環境審議会水環境部会及び専門委員会の運営方針についてを配らせていただいております。
 資料につきましては以上でございます。万が一、資料の不足等ございましたら、事務局の方にお申しつけいただければ幸いです。
 それでは、これ以降の議事の進行につきましては、須藤部会長にお願いいたします。

【須藤部会長】 かしこまりました。それでは進行役を務めさせていただきます。
 委員の先生方におかれましては、大変御多用の中をお繰り合わせ御出席いただきまして、まことにどうもありがとうございます。また、環境省の事務局の皆様、関係省庁の皆様、それから本日も大変多くの傍聴の皆様にもおいでいただきました。心からお礼を申し上げます。
 それでは本日の議事次第でございますが、先ほど御紹介いただきましたように、本日はその他まで含めて2題ございますが、主要な議題は、水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法についてということで、その他として報告事項がございますので、全部で2題でございます。
 早速、それでは議事に入らせていただきますが、その前に本来この議事を始める前に、前回の第15回水環境部会の議事録案がお手元に資料2として配付してございます。どうぞ御覧になってください。これは、前回出席されました先生方に確認をいただいたものでございますので、水環境部会及び専門委員会の運営方針についての2(1)に基づき、御了承いただいたものとして、前回会合の議事録とさせていただきたいと思っておりますので、よろしゅうございましょうか。
〔「異議なし」の声あり〕

【須藤部会長】 ありがとうございます。それでは特に御異議がございませんので、前回の議事録とさせていただき、事務局にて公開の手続を進めてください。
 それでは、本題に入らせていただきます。本日は水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及び燐含有量の総量規制基準の設定方法について、水環境部会として御審議をいただき、本部会としての答申案を取りまとめたいと考えております。本件は、先ほど審議官からお話がございましたように、これまで岡田先生を委員長とする総量規制専門委員会において、御検討いただいてまいりました。初めに、本件の検討のための水質総量規制の背景について、また本件についての経緯をここに改めて確認をいただきたいと思いますので、最初に事務局から御説明をいただきたいと思います。
 それでは、高橋室長お願いいたします。

【高橋室長】 では、私の方から岡田先生の御報告の前に、制度の概要あるいはこれまでの経緯につきまして、簡単に御報告申し上げます。
 資料はパワーポイントを使いますけれども、委員の先生方には御参考までに、参考資料1ということで同じものを印刷物で配付しておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 水質総量規制制度につきましては、昭和54年から5年ごとに目標を設定いたしまして、これまで5次にわたりまして実施をしてまいりました。対象水域はここにございますように、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海ということでございます。項目としては、COD化学的酸素要求量につきましては、第1次当初から実施しておりますけれども、窒素含有量、燐含有量については、第5次、前回から新たに導入をされております。
 簡単な仕組みでございますけれども、まず国が環境大臣がこの対象水域ごとに削減目標量、あるいは目標年度というような大枠を決めまして、それに基づきまして関係の都府県が総量削減計画というものを策定いたします。ここに入ってまいります施策については、非常に広範なものが入ってございまして、下水道・浄化槽等の事業の実施、それから今日御議論いただきます総量規制基準による事業場等からの排水の総量の規制、それから小規模な事業場とか、いわゆる面源、一般家庭等についての削減指導というようなものが含まれてまいります。
 汚濁発生源も非常に多岐にわたっているわけでございまして、いわゆる生活系、産業系、それからその他系といたしまして、畜産・農業あるいは山林等の土地、あるいは養殖というようないわゆる面源負荷、こういうものが入ってまいります。
 本日、御議論いただきますいわゆる総量規制基準が適用されますのは、下水道でありますとか、一定規模以上の浄化槽、あるいは一定規模以上の工場、事業場、畜舎、そういうものが対象になってまいります。
 これまでの成果といいましょうか、負荷の削減の動向でございますけれども、各水域ごと、項目ごとに示してございます。CODにつきましてはこれにございますように、おおむね5割程度、制度当初からは削減がされてございます。窒素につきましては若干削減率が低いんですけれども、15%から30%程度削減がされてきております。それから燐につきましても、これにございますように約4割から5割程度削減が進んできているということでございます。
 この総量規制基準がどういうふうに適用されているかということを簡単に御紹介いたしますけれども、いわゆる水質汚濁防止法に基づく排水規制というのは、一番環境に出る出口のところの排出水に排水基準が適用されるわけでございますけれども、この総量規制につきましては、そこではなくてといいましょうか、その排水になる前にいわゆる間接冷却水というような形できれいな水で希釈されるような場合がございます。そういう場合には、その希釈される前の段階での処理後のものを対象とすると、これを特定排出水ということで、これに総量規制基準が適用されるということになります。
 総量規制基準、どういう規制が具体的にかかっているかということでございますけれども、大きく2つございまして、1つは汚濁負荷量の測定記録義務と、各事業場は自主的にこの測定をして記録をしていただくということになっております。これに違反しますと、罰則がかかるということになっております。もう一つは、後ほど説明いたします総量規制基準、負荷量の基準そのものの遵守義務ということで、これは直罰ではなくて、改善命令に違反した場合に罰則がかかると、そういう仕組みになっております。
 その総量規制基準というものの決め方でございますけれども、非常に簡略な式でいいますとこういうことになりまして、いわゆるLという総量規制基準、1日何kgというものは、排水の濃度と水量を掛けたものになるわけでございます。この濃度について今回御審議いただきますけれども、環境大臣が業種ごとに―200以上の業種に分かれておりますけれども、業種ごとにこの濃度の範囲を上限、下限を決めるということになっております。それに基づきまして、実際の工場が存在する都府県の方でこの範囲の中でその地域の実情に合った値を選んでいただくと、設定をしていただくということで最終的にこのCの基準が決まるということでございます。実際には、各事業場が排水量というのを届けておられますので、その届出排水量と掛け合わせたものが、その工場の総量規制基準になるという仕組みになっております。
 少し細かく御説明いたしますと、CODについては、実際の式はこういう式になっておりまして、ちょっと複雑でございますけれども、これは節目ごとに新しい設備は徐々に厳しい基準をかけるということを段階的にやってきたものですから、ここにございますように、昭和55年までのもの、それから55年から平成3年までのもの、それから平成3年以降のものということで、段階的に水量を分けまして、異なった数字―新しくなるほど厳しいものになっておりますけれども、そういう形で期間ごとにわけたC値というものを実際には決める必要がございます。窒素、燐については、これは先ほど申しましたように第5次からということで平成14年10月から適用されておりますので、その適用前と後で2種類のC値というものが今運用されているということでございます。
 昨年の5月に当部会で御審議をいただきまして、答申をいただいたこの第6次水質総量規制のあり方というものが今回の基準の設定方法のベースになっておりますけれども、その概要、結論を簡単に御紹介させていただきたいと思います。
 まず、第6次水質総量規制の目標年度については、平成21年度を目標年度にするということになっております。具体的なその対策のあり方でございますけれども、今回の答申は第5次までと大きく違いますのは、水域ごとにその目標を分けたということでございまして、具体的には東京湾、伊勢湾、大阪湾につきましてはここにございますように、まだ環境基準の達成率が低い、それから大規模な貧酸素水塊、海の底に酸素がないような状態、生物が住めないような状態が引き続き発生しているということで、これらの水域についてはさらなる水環境の改善が必要であるという評価をいただいております。したがいまして、この対策としてこの総量規制基準によるさらなる負荷の削減を初めとして、小規模事業場対策あるいはい農業・養殖対策、合流式下水道対策、あるいは干潟の再生・保全、底質環境の改善等の対策がうたわれているということでございます。
 それからそれに対しまして、大阪湾以外の瀬戸内海につきましては、この状況がこれにございますように、CODの環境基準については全般的には達成率がまだ十分ではないんですけれども、A類型は十分でないんですが、類型別に見ますと、B、C類型においてはもう既に高い数字になる。また東京湾、伊勢湾、大阪湾等に比べますとこの西側の瀬戸内海については、CODレベルはかなり低い。それから貧酸素水塊についても、ごく一部で発生しているにとどまっていると。それから窒素、燐については、環境基準をほぼ達成をしているということで良好な状態にあるということでございます。
 こういうことを踏まえまして、大阪湾を除く瀬戸内海につきましては、現状の対策を基本的に維持するということでございまして、下水道等の生活排水対策は当然推進いたしますけれども、いわゆる事業場からの排水規制、こういうものについては基本的に継続的に実施をしていくということでございます。また干潟の再生・保全等は当然東京湾等と同様に、重要な課題として指摘をされております。
 以上が結論でございますけれども、もう一つ、今回の答申ではこの第6次水質総量規制を実施するとともに、それにあわせましていろいろと検討すべき課題について御提言をいただいております。ここにございますように、目標とすべき水質の検討ということで、海域の環境の変化、新たな化学的な知見を踏まえてその目標とすべき水質、その評価方法について検討を行う必要があるということでございます。具体的に御指摘がありましたのは、例えばいわゆるCOD、化学的酸素要求量として評価されているものの物質の中身がだんだん難分解性の酸素を消費しにくいようなものに割合がふえているんではないかと、そういう水質海域環境の変化、そういうものを踏まえた検討が必要であるということでございます。
 それからさまざまな水質汚濁メカニズム、ここにございますように陸域からの負荷、内部生産、あるいは外海の水からむしろ濃度の高いものが入ってきているんではないかとか、埋め立て等に伴う沿岸の地形の改変の影響、こういうものの知見をさらに充実させまして、水環境改善のためのより効果的な対策のあり方というものについて、幅広く検討を行う必要があるという御指摘もいただいております。それに加えまして、いわゆる普及・啓発、情報発信というようなものについても指摘をいただいております。
 これらの課題につきまして、提言を受けております。私どもとしても関係省庁とも連携をとりながらこれらの課題について6次規制の実施とあわせて検討してまいりたいというふうに考えております。
 甚だ雑駁でございますけれども、以上が背景の説明でございますけれども、それに加えまして、資料3-1をちょっと御覧いただきたいと思いますけれども、今回の岡田先生から御報告いただく専門委員会報告に至る経緯でございますけれども、まとめたものがございますが、昨年の5月16日に当部会の答申、あり方答申をいただいたと、そこを出発点といたしまして、ここにございますように都合6回、総量規制専門委員会を開催いただきまして、汚濁負荷の実態を踏まえて、その総量規制基準の設定の考え方等について議論いただいて、ことしの6月15日に第15回総量専門委員会で取りまとめいただいております。その間、下半分でございますけれども、ことしの3月末には中央環境審議会の瀬戸内海部会にもこの検討の経過を報告しております。それからことしの4月末から5月末にかけては、パブリックコメントを募集いたしまして御意見をいただき、その内容をこの専門委員会報告にも反映をしているということでございます。
 以上でございます。

【須藤部会長】 どうも高橋室長、簡潔に御説明いただきましてありがとうございました。
 続いて総量規制専門委員会委員長として御報告をお取りまとめいただきました岡田委員長から説明をお願いいたします。本日、お諮りする答申案は、この専門委員会報告をできればそのまま答申とさせていただきたいと考えております。
 それでは岡田委員長、どうぞお願いいたします。

【岡田委員】 専門委員会の委員長を仰せつかりました岡田でございます。このパワーポイントで概要につきまして御報告をさせていただきます。
 まず、総量規制専門委員会で今回何を検討したかというのをここにまとめました。要は総量規制基準の設定方法、これが目的でございます。その中でここにございます3つの検討を行いました。1つは、総量規制基準の算式、式をどうするか。それから2つ目は、業種別のその区分、環境大臣が定める5次までございました232の業種等の区分をどうするか。それから3番目に、これが実質上一番重要なことになりますC値の範囲をどうやって決めるか。この3つが検討の範囲でございます。
 最初に、総量規制基準設定方法を定めるに当たって、考慮すべき事項ということをもう一度整理したいと思います。今回、今までと違うのは東京湾、伊勢湾、大阪湾というこの3つの湾と、それから大阪湾を除く瀬戸内海、これを分けたと。これは先ほど高橋室長の方から御報告ございましたように、この総量規制のあり方のところで2つに分けるということを考えましたので、ここでもそのような考えに従いました。それから2番目に考慮すべき事項、これは指定地域内事業場における排出の実態をきちんと勘案すると、こういうことでございます。上の方にございますように、総量削減基本方針の削減目標量は、実施可能な限度において定めると、こういうことが決まっております。それからあと一つ、そのために指定地域事業場の実態、それから排水処理技術がどこまで進んでいるか、そういう水準も勘案することは必要であるということを考慮いたしました。
 特に、今回初めての窒素、燐に関する見直しでございます。そこでこの窒素、燐の特徴ということを十分に勘案しようといたしました。例えば、窒素、燐を含有する原材料等の使用量、この差が排出実態の差になる。それから特に無機体窒素のような場合、有機物がない場合は処理が極めて困難であると。それから生物処理、これが多く行われているわけですけれども、BOD、窒素、燐の比率が生物にとって都合のいい比率であることが重要です。したがいまして、例えば窒素、燐がBODに比べて少ない場合は、窒素、燐化合物を添加して処理しなければいけないというこういう特殊事情を持っていると。これが特色でございます。
 あと一つ、総量規制基準を決めるに当たって、今回Cnoすなわち窒素に関する基準と、Cpo、燐に関する基準は強化が必要であるというふうに判断いたしました。その理由はQno、上の式に書いてございますが、これは既設、それからこれが新設になりますが、新設と既設を比べますと水量では圧倒的にこの既設の方が多いことによります。したがいまして、新設の方のこちらだけ強化しても負荷削減は困難であろうということで、ゼロの方、既設の方も強化が必要であろうと考えました。
 それでは具体的な結論の方に移ります。まず最初にしなければいけないことは、第5次総量規制基準の算式を見直すべきかどうか検討するとこういうことになります。この内容につきましては、先ほど高橋室長がお話しされましたので繰り返しませんが、ここではまず式の最初からいじるよりも、C値の範囲の見直しを行った上でこれを変更することが必要かどうかと、こういう手順で検討を行いました。ニワトリが先か卵が先かみたいな話でございまして、どっちか先に定めないと議論ができないということで、これは第1次の仮定としてまずこれを踏襲するというところから議論を始めております。
 次に議論したことが業種の区分でございます。結論から申し上げますと、第5次の232を第6次では215に統合いたしました。一番重要なことは、例えばここにございますような生糸製造業など、指定地域内事業場が存在しないもの、これは統合してもいいだろうということで、数を減らしております。
 それから今度はまず最初に、東京湾等におけるC値の検討について御報告いたします。繰り返しになりますが、今回は東京湾とそれから大阪湾を除く瀬戸内海は別に扱うということになっていますので、東京湾等から始めます。
 東京湾等のは、5次にわたる総量規制の実施によって一定の汚濁負荷削減効果があったということで、これを下げることはいいと、重要であるということで、Cc値の範囲の上限を中心に検討いたしました。最初にやったことはここにございますように、第5次の都府県のCc値、これが最大値までは切り下げていいだろうと。環境省で範囲を決めますが、最終的にその範囲の中から都府県が選びます。その最大値までは切り下げても問題ないだろうということでやりました。それから平成16年度の実績を踏まえまして、負荷量最大日濃度の最大値レベルまではこれは切り下げられるだろうと、こういうふうにいたしました。
 それと、この2番目になりますが、負荷量最大日の濃度と年平均濃度の比が大きい、すなわち日々の負荷変動が大きいとこれは必ずしもいい状況ではないということで、年平均濃度の最大値の2倍くらいまで切り下げることによって、安定した操業をお願いすると、こういうことを考えました。当然のことながら、個別事業場の実態は考慮するということを行っております。
 それからその次が窒素、燐でございます。御承知のように窒素、燐の総量規制基準は第5次から入りましたので、今回が初めての見直しになります。初めてである第5次のときはある意味ではC値を決めるに当たって十分なデータが必ずしもないという状況でした。しかしながら今回は、実際に基準が適用されておりますので、たくさんのデータがあるということで、それに基づいてC値の範囲を全面的に検討いたしました。ということで、最初にまず第5次の都府県のC値の最大値まではもう切り下げるということを行いました。
 それから平成16年度の実績を―やっとデータがたくさんございますので、実績を見ました。それをもとに、例えば既設については上限は負荷量最大日濃度の85%、下限は負荷量最大日濃度の中央値としました。総量規制はいつもその基準を守っていなければいけないということになりますので、最大値に規制がかかります。そういう意味でこれをまずとりました。それに対して、今度は新設の方、Cni、Cpiにつきましては、上限を年平均濃度の85%、下限を年平均濃度の中央値とこういうふうに致しました。これは後で図で御覧に入れます。それから当然のことながら個別事業場の実態を考慮すると。例えば窒素、燐の排水の濃度というのは原料によって変わってくるということから、原材料の使用実態、それから栄養塩の添加の管理レベルについてもチェックをいたしました。
 これは1つの例でございます。肉製品製造業の検討例を示します。横軸に排水の水質濃度をとっています。mg/Lで、一番左が10で右の方は120以上になっています。それからこちらの縦軸が系統別の排出数ですから、どのくらいの数の事業場がここの下の濃度に対応する排水を流しているかということになります。当然のことながら、この低いところにピークがありまして、ずっとこういうふうに減ってきますから、これをもとに積算のカーブをとると、こういうことになります。ここのグレーのものが負荷量最大濃度ごとの排出ですから、こういう積算カーブになります。それに対して年平均濃度といたしますと当然低くなって、こういう形のカーブになりました。このカーブを見て、これが既設になりますが、負荷量最大日濃度の85%、要するにここから先は普通ではないというか、比較的高濃度の排水を流しているところですから、この辺のところを規制基準にしてはいかがでしょうかというのが上限値でございます。それに対して下限値は中央値、まあまあ普通のところが十分満たせるようなところを下限値にしていいだろうと、こういう判断をいたしております。これに対して新設、平均濃度ですから、当然厳しくなりますが、同じように85%値をとってこれを新設の上限、それから中央値を新設の下限とこういうふうにしております。すなわち、新設は厳しくなると。同時に安定した操業を行っていただいて、年平均濃度、このレベルの排水が常に出るということをお願いすると、こういうことになるかと思います。
 それから、次がこういうことを踏まえまして、具体的な数値はどうしたかというと、既設の上限値、先ほどのグラフから見ますと、85%値は54.8になります。ただ、第5次における都道府県が設定したCnoの最大値が50ということでございました。したがって、実績よりもこの50の方が低いわけですから、54.8というこの数字が出たにもかかわらず低い方の50を採用しております。
 今度は下限値については、24.3という数字になりますが、切り上げて切りのいい25、それから新設の上限値、これは21.7になるわけですが、切り上げて25と、こういうふうにいたしました。では下限はどうするかということですが、下限は先ほどのグラフからすると12.5という数値になります。しかしながら、第5次における下限が10という値でございました。したがって、12.5ではなく、10という値を下限にとっております。
 それから今までが東京湾、伊勢湾、それから大阪湾等のものでございますが、大阪湾を除く瀬戸内海はどうするかということになります。瀬戸内海は先ほど話がございましたように、悪化防止を図ると。要するに一定の汚濁負荷削減効果があったということで、悪化防止を図りたいということで上限を中心に検討いたしました。同じように、最大値まで切り下げるということ、それから、本来は瀬戸内海は変えないということになるわけですけれども、負荷量最大日濃度の最大値が現行C値の上限を大きく下回っています。このまま続けますと、今の最大濃度よりも現行C値まで上げるということが可能になりますので、悪化防止という観点から切り下げるということをいたしております。
 それから窒素、燐、これも同じような形になります。要するにここも海域における窒素、燐の水質の維持を図るということでございますから、同じように悪化防止という観点から値を採用させていただきました。
 それから、あと下水道とそれから浄化槽につきましては、ここにございますように、下水道法の改正に伴って、経済的手法の活用、すなわちある種の排出権取引というわけではないですが、ある下水処理場が別の処理場の負荷削減分を引き受けるというようなことがございます。その適用を妨げないような形で下水道のC値の基準を決めております。それから浄化槽につきましては、構造基準があります。その浄化槽法の改正に基づいて、そのC値というのを放流水質のBOD20に対応する30ということにしております。
 それから、ではここまで検討した結果、算式はどうするかということでございますが、基本的にはここにございますように、結果的にC値の範囲の大きな見直しは行わないということと、現在の算式が定着しているということで、そのままでいいだろうという結論を出しました。窒素、燐につきましても、C値自身でもう既に大きな見直しを行っていると、それから下限が実際には11というのをとっておりますが、かなり低くなるものがあるということで、さらに厳しい基準を適用する必要性はないだろうということで、現状維持ということになっています。時期区分につきましても当然のことながら現状のままということを採用いたしました。
 結果としてどういうふうになったかというところがここにまとめてございます。業種区分が変わったことと、C値の範囲、ここにございますように、まず東京湾、伊勢湾、大阪湾ですが、かなりの業種において上限を切り下げるということを行っております。それに対して瀬戸内海は、当然こちらの方の海域に比べまして上限の切り下げはかなり少なくなっています。とは申しましても、事実上、数字を下げているというのは悪化防止という観点からこういうことになっております。ですからこれがイコールそのまま規制が厳しくなるというふうには考えておりません。
 最後に、今回の答申で重要なことが1つございます。ここに都府県が総量規制基準を定める際の留意事項というのが書いております。パブリックコメントをいただいたところ、環境省が上限、下限を決めた後、都府県が必要以上に厳しく、実態を見ないでC値を決める傾向があるということで、それは非常に困るという御意見をいただきました。そういうことを踏まえまして、まず最初に答申の最後に出ているわけですが、指定地域内の事業場の実態をぜひ把握してから都府県で総量規制基準を定めていただきたいという留意事項をつけ加えさせていただきました。例えば窒素、燐の場合、若干繰り返しになりますが、その窒素、燐をどうやってその工場で使っているかとか、それから汚濁負荷削減の取り組みがどこまで来ているか、排水処理がしやすいかどうか、場合によっては窒素、燐を添加するとかさまざまなことを行っていますので、ただ単に処理方式と濃度だけで見ないで、事業者の負荷削減の取り組み状況、これをきちっと見てくださいと、こういうことを書きました。
 CODにつきましても、5次にわたって総量規制が実施されてきておりますので、同じような配慮をきちんとしてくださいということを書かせていただいております。
 今度は瀬戸内海の方についての留意事項でございます。何よりまずCOD、現在の海域の水質が悪化しない、同じように窒素、燐も現在の海域の水質を維持すると、これが書いてあります。その在り方答申の内容をきちんと御理解いただいてお決めくださいということを書かせていただきまして、今回の答申案をまとめさせていただいております。
 以上でございます。

【須藤部会長】 岡田委員長、どうも大変複雑多岐にわたるその総量規制の内容、特にC値の上限、下限の設定の考え方、それから具体的なC値を御説明をいただきましてどうもありがとうございました。
 それでは、御質問いただく前に、岡田先生から今のようにいただいたわけですが、高橋室長からさらに補足がございます。それでは高橋室長から補足事項とパブリックコメントの結果についての御説明いただきます。

【高橋室長】 すみません、もう基本的なことは、既に岡田先生すべてポイントを押さえていただきましたので、お配りしている専門委員会報告、その方の構成をちょっと簡単に御説明したいと思います。資料3-3が専門委員会報告でございまして、今の岡田先生の御説明でございます。
 まず最初に委員名簿がございまして、その後、目次でございますけれども、1ページ目から最初の3ページほどは現状の現行制度、その中での総量規制基準の位置づけと、それから規制の基準の適用関係、そういうものについて御説明した部分でございます。4ページから今岡田先生から御報告のありました今回の設定方法についての中身になってございまして、まず最初が基本的な考え方、東京湾と瀬戸内海の区分、あるいは窒素、燐の排出実態を踏まえる必要があるというようなことは書いてございます。
 5ページ目から具体的なその総量規制基準の設定方法の検討に入りまして、特に6ページ目から東京湾のCODから始まりまして、各水域ごとの今御説明がありましたC値の上限、下限の見直しのやり方について書いた部分がございます。7ページが東京湾等の窒素、燐、16年度の実績を踏まえて85%中央値等で検討したというところが書いてございます。
 それから8ページ目からは大阪湾を除く瀬戸内海のC値の検討の中身ということで、COD、窒素、燐について書いてございます。それから9ページに入りまして先ほど御説明ありました下水道、浄化槽の考え方、それから10ページからが一応結論ということで、算式、時期区分については皆現行を踏襲するということ、それからC値の範囲については別表―後ほど御説明しますが、別表3のとおりとすると。それから11ページからは瀬戸内海、大阪湾を除くについての同様の算式、時期区分、C値の範囲について書いてございます。それから11ページは最後にございましたように、これから都府県が総量規制基準を定める際の留意事項ということで、今の先生の御説明のあった内容が書いてございます。その別刷りで別表1、2、3とございますけれども、これが実際のC値でございまして、非常に大部でございますけれども、ずっと上から業種ごとになっておりまして、ちょっと網かけになっているのが今の5次のC値の上限、下限でございます。その右側が第6次におけるC値の幅ということで、これは今回東京湾、伊勢湾、大阪湾と、それから瀬戸内海を分けましたので、欄が2つ、倍にふえているということでございます。
 以上が報告の体裁でございまして、あとパブリックコメントの概要をちょっと簡単に御紹介したいと思いますけれども、資料3-4でございますけれども、この専門委員会報告案に対する意見募集結果についてというものでございます。これは6月15日の専門委員会報告の取りまとめに当たりまして、専門委員会としてのこの意見に対する見解というものをまとめていただいたものでございます。
 意見の提出件数としては8件、総意見数は12件でございますけれども、主なものを御紹介いたしますと、3ページ目にございますけれども、これは瀬戸内海、大阪湾を除くについては、上限値、下限値を切り下げるのは規制強化ではないかということでございますけれども、これは先ほど御説明ございましたけれども、今回の瀬戸内海、大阪湾を除くについてのC値の範囲の見直しについては、あくまでも濃度の最大値は現行のC値の上限を大きく下回っている場合について、悪化防止という観点から見直したものであって、実質的な規制強化というものではございませんということが書いてございます。
 それから4ページ目、5ページ目、似たような意見でございますけれども、これも先ほど岡田先生の御説明にもありましたが、今後自治体が実際のC値を決める際に、不用意な強化にならないように、そういう懸念があるというような御指摘でございますけれども、これについてはこの報告の中で若干修文をいたしまして、特に瀬戸内海については現状の水質の悪化防止、あるいは窒素、燐については現状C値を維持するということで、各種施策を継続して実施するということが明確にわかるように、若干修文をしております。
 それから一番最後のページでございますけれども、この上段の意見でございますが、これはちょっと細かい話でございますけれども、プラスチック製造業について特定の事業場の方から今回の見直しをしますと、今まで対策をやっているにもかかわらず、非常に業として継続が難しいような状況になるということの御指摘がありました。これについては個別にヒアリングをさせていただいた上で、十分精査をした上で、この業種の区分あるいはC値について専門委員会報告案の段階から若干の見直しをして、専門委員会報告としております。
 以上がパブリックコメントの概要でございます。以上でございます。

【須藤部会長】 どうも失礼いたしました。
 それでは、最初の高橋室長の概要、それから岡田委員長としての報告案の御説明、それからただいまの高橋室長の報告についての補足説明とパブリックコメント、すべてにつきまして一括して委員の先生方からの御質問なり御意見を伺おうと思います。
 それではどうぞお願いいたします。

【田中委員】 総量規制の考え方そのものはこれで結構だと思いますけれども、1つ伺いたいのは、このC値の範囲を決定するに当たって、平成16年度の実績データを用いている。ところが平成16年度というのは異常気象年でありまして、夏は猛暑、それから秋は台風が近年になく上陸した年です。そういうときには濃度に異常値が出ることが考えられると。ですから、これを検討する段階で、例えばCODでしたら過年度分のデータとの突き合わせが行われているのかどうか。それから窒素、燐については、過年度のデータはないわけですから、17年度の速報値を参考にして、16年度の値が平年値であったのかどうか、その辺の検討がされたのかどうか、伺いたいと思います。

【須藤部会長】 ありがとうございました。ただいまの田中委員の御質問でございます。16年度がもしかしたら異常気象による水質値が妥当ではないのではないかと。それでその前年度あるいは17年度、そういうものとの比較検討がなされているかどうかとこういうことでございます。
 ではこれはどちらですかね。高橋室長に。

【高橋室長】 今、委員の御指摘がございましたように、今回のC値の検討に当たっては、平成16年度の1年間のデータ、これだけでも相当膨大でございますけれども、これをもとに検討をいたしました。
 基本的にはそのデータから中央値、85%等を算定したのは窒素、燐、東京湾等の窒素、燐だけでございますけれども、そういうことでございます。特に過年度等の比較というのは、個別に全部やったわけではございません。1つは今回の16年度のデータを使った分析というのは、あくまでも目安を出すためでございますので、さっき御説明の中でちょっと申し上げましたけれども、実際には統計で出した上限、下限について各業界でも検討していただきまして、それで対応の難しいところがあれば個別に見直しをするという形で個別に問題のある部分については検討しておりますので、そういう形で例えばそういう異常なデータなので対応が難しいということについては、個別に見直しをさせていただいたということでございます。

【須藤部会長】 田中委員、よろしゅうございますか。どうぞ。

【田中委員】 御説明は結構ですけれども、やはりそういう年のデータを使って、C値の検討をしたと。これは第6次の総量規制で21年度まで続くわけですから、その辺のことに対してどういう配慮がなされたかということをどこかにきちっと書いておく必要があるのではないかと思いますけれども。

【須藤部会長】 では岡田委員長どうぞ。

【岡田委員】 これはあくまでも排水のデータでございますので、環境水ほど異常気象の影響は受けないだろうというふうに考えています。ただし、例えば非常な豪雨があって、変な水質が出るというようなことは、事務局の方でチェックしております。それとあと85%値というような値をとっていますので、本当に飛び出た異常値とかは削除されますので、それほど自然界データほど悪影響というか、影響は受けないだろうというふうに理解しております。

【須藤部会長】 多分、多少もしかしたら田中委員、誤解というか、されているかもしれませんが、確かに最近はいろいろ異常気象ですとか異常高温というのはあるんですが、自然界の場合で小さな水域ですと非常にその影響を受けやすいんですけれども、これ排水ですから多分温度とかそういうのはあるかもしれませんが、1年間を通していますので、それほどその問題が強く影響するとは考えられないだろうと思います。ということで一応この問題はそういう理解でよろしゅうございますか。
 当然、これからますます毎年多分異常気象なんだろうと思いますんで、私がこういうことを言ってはいけませんが、毎年異常気象でしょうから、それをどういうふうに考慮するかというのは大切だと思うんですが、恐らく、例えば今年なんかも多分異常気象でしょうし、そういう問題とこの水の問題というのは、総合的にもう少し違う場でも検討していく必要があろうかなとこういうふうに思います。
 それではほかの委員の先生どうぞお願いいたします。
 いかがでございましょうか。池田先生どうぞ。

【池田委員】 今85%という数字が出ましたが、85%という数値はおっしゃったんですが、どういう理由で85%になったのかというのをちょっと教えていただければ。

【須藤部会長】 これは岡田委員長に説明いただいた方がよろしいですね。
 お願いします。

【岡田委員】 なぜ85%か、なぜ90%ないかと言われると、明確な答えはできません。厳しくしようと思えば、もちろん70%も50%もとれるわけですけれども、今までも85%とか70%とか、幾つもの値をとっているんですが、今回は85%ぐらいで実施可能な範囲に近いだろうと、こういう発想でとらせていただきました。これ以上は無理ですね。

【須藤部会長】 どうぞ。

【池田委員】 それは実態とあわせて大体それぐらいということでよろしいんでしょうか。河川の方は多分75%ですね、そのあたりの整合性はよろしいんでしょうか。

【須藤部会長】 そうですね。

【岡田委員】 75%にするとかなり厳しくなり過ぎる面もあるかと思いまして、だから85という、非常にお答えしにくいんですが、どこかで決めないとこれは切りのないところでございます。本来ですと、例えば非常に厳しくやろうとすると、対象水域の環境基準が守れるかどうかというところからぎりぎりと持ってくる方法はあるんですが、我が国の総量規制制度はそういう仕組みになっておりませんので、こういう形で可能な範囲というふうに判断させていただきました。

【須藤部会長】 よろしゅうございましょうか。先生やっぱり75%の方がいいと。

【池田委員】 いえいえ、変更してほしいということを言っているんではありません。

【須藤部会長】 よろしいですか。ありがとうございます。
 それでは、鈴木委員どうぞ。

【鈴木委員】 総量規制そのものについて特に御意見を申し上げるわけではないんですけれども、排水以外の環境悪化の要因、つまり干潟の減少、海底地形の人工的な変形、蓄積された底質の影響、そうした問題について、事務局から知見を集積していきますというお話があったんで、大変心強く思います。総量規制も過去5次にわたってやってきまして、そろそろ排水以外の環境悪化に対する寄与度を確定し、とるべき政策の実現性、経済性、効率性、何をやるのが一番効率的に環境を改善できるかというそういうシステム全体の検討をそろそろ始めるべきではないかというふうに考えます。特に環境省さんで、これに関連する調査の推進、研究支援、政策立案等、何か計画がありましたらお聞かせいただきたいと思います。

【須藤部会長】 ありがとうございます。大変貴重な御意見いただきまして、今日は総量規制なんですけれども、それは総合的にやらなくてはいけないということなんで、先ほど岡田先生からもそういう御説明いただいているんですね。将来方向に対してどういう展望を持っているかということでよろしいですかね。そうしたら審議官がよろしいですか、これはそれとも室長でよろしいですか、どうぞ。

【高橋室長】 今の御指摘でございますけれども、先ほど説明の中でも若干触れましたけれども、特に昨年の答申で指摘された課題も踏まえまして、既に今年度からも若干環境省の予算の中でも、その水質目標の検討のため、あるいは干潟・藻場の効果とか、あるいは外海の影響とかそういういろいろな御指摘の要因についての調査も開始しております。またさらに今後関係省庁とも連携いたしまして、総合的な閉鎖性海域対策のあり方というようなものを中長期的な視点も含めて検討をしてまいりたいというふうに思っております。

【須藤部会長】 ということで、これは総量規制の今日はお話で、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海ということなんですが、また別の委員会では有明海、八代海の方で、大体相互的に今のようなことでは水環境を改善、再生していこうということで、具体的に今のような水質だけの問題ではなくて、藻場とか干潟とか地形とか、そういうことを目指して進めておりますので、日本の要するに内湾、内海、沿岸ですか、その問題についてもう少し総合的に少しずつ進みつつある部分もありますので、その辺もまた今の鈴木委員の御意見を御参考に、取り入れていっていければと考えます。
 それではほかにどうぞ。よろしゅうございましょうか。
 宮原委員どうぞお願いします。

【宮原委員】 今のお話に関連しますが、私機会あるごとに瀬戸内海のノリの話をさせていただいていますけれども、昨年から今年の冬にかけては、ユーカンピアという植物プランクトンが発生して、ノリの色落ちがかなりひどかったわけです。そういった問題も今の関連として対策をお願いをしたいと思います。
 もう一点、ここの中でも出ていました下水道の関係ですが、下水道処理の最終処理に塩素を使っている処理場もかなりあるというふうに聞いているわけですけれども、これまたノリの成育に影響もありますので、そういった水域では塩素から紫外線殺菌に切り替えるという所がかなり出てきておりますので、下水道の処理問題もこの今の関連の中で対応をお願いしたいと思います。

【須藤部会長】 ありがとうございます。赤潮、プランクトンのいろいろな動態のことについては、多分お調べもいただいていると思うんですね、赤潮等というのをね。ユーカンピアの話とか。

【岡田委員】 ここで個別にはやっていないですね。

【須藤部会長】 わかりました。それではこれは総合的に高橋室長の方から、両方、赤潮、プランクトンの話と、それから紫外線殺菌といった消毒の話ですね、お願いします。

【高橋室長】 今のような御指摘も今後の検討に反映していきたいと思いますけれども、ちなみに下水処理の塩素につきましては、過去に専門委員会で若干意見交換をしていただいたことがございますけれども、そのときの御意見としては、下水処理水の塩素によって、生物に影響を与える可能性もありますけれども、それは下水処理水が非常に河川に大量に排出されるというような場合でありまして、海域では一般的にはかなり希釈されるので、それほど影響はないんではないかと。ただ海域であっても下水処理水の影響を懸念されるような地域では、既に紫外線処理を行っている事例もあるというような御指摘がございました。

【須藤部会長】 今の、特に塩素消毒の問題はいろいろなところで、そういうお話も私自身も伺っていますので、確実にそういうことはあるのかどうかということと、現在どういうふうに進行しているのか。例えば漁業集落からの排水の場合なんかですと、塩素消毒から紫外線消毒になっているところもございますよね。ですので、それでどう効果があったかなんていうのは、データをやっぱり確実につかんでいった方がいいかなと、こういうふうに思っております。
 ほかよろしゅうございましょうか。
 それではどうぞ、大久保委員お願いいたします。

【大久保委員】 すみません。11ページの下から12ページの頭にかけての趣旨なんですけれども、なお書きのところで、COD、窒素、燐を相互に評価するとともに、というところはわかるんですが、その後のBODその他についても評価しなさいということの意味なんですが、BODに関しましては先ほど窒素、燐を添加することがあるのでというそこの部分とのかかわりかなと思ったんですが、その後SSその他の排水基準項目、物質の排出状況についても評価することが適当であると。これはどういうふうに評価しなさいということがその趣旨でございましょうか。

【須藤部会長】 ありがとうございます。
 それでは高橋室長、どうぞお願いします。

【秋山室長補佐】 閉鎖性海域対策室の秋山と申します。今御指摘のあった資料3-3の11ページの下の、各物質項目の総合評価のことですけれども、まずBODの排出基準がかかっている場合に、そのBODを見ることによって、さらに生物処理が可能であるかどうかの判断ができると思われます。つまりBODが非常に低くてCODが高い場合は、もう生物処理が非常に困難であろうと。逆にBODが高いんであれば、さらに生物処理ができるであろうという判断ができると思われます。
 また、それ以外、排水基準項目の御指摘でございますけれども、例えば凝集処理を行っているような場合に、単に燐だけが処理されるわけでなしに、当然重金属類も処理される場合もございます。例えばメッキ業などで、燐が高い場合に重金属項目も比較的高いのであれば、これは排水処理が不十分ではないかという判断ができると思われます。逆に、重金属の濃度が低いんであれば、これは凝集処理そのものがうまくいっているという判断がデータからはできるんではないかなというふうに考えております。
 大体、こういうことを想定してこの一文を事務局で入れさせていただきました。

【須藤部会長】 大久保委員、それで納得していただけましたでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、もう一人、お手を挙げたのはどなただったでしょうか。
 片山委員ですか、どうぞお願いします。

【片山委員】 意見ではないんですけれども、今後の要望としてお願いしたいことがあります。
 実は私も役目柄、昨年東京湾、三番瀬の干潟に参りまして状況を見てきました。その干潟で随分たくさんの潮干狩りをしている方たちがおられまして、私も見よう見まねでそこらの貝を拾ったりなんかしたんですが、アサリが結構多いんですね。その他の貝もおりました。そういうことで東京湾も結構豊かな海であるなと、こういう気持ちで豊かな心持ちをもって帰ってきたわけなんですけれども、そのような体験から申しますと、やはり東京湾というものができるだけ生き生きした海であってほしいというそういう気持ちです。
 そのためには、1つには湾央部の特に夏場のプランクトン、これの発生ですね。これによって貧酸素水塊ができるということでありますので、そういう夏場のプランクトンの発生をできるだけ抑制するということが必要ではないかと思います。そうなりますと、現実的な方策としては、特に春から初夏において栄養塩類の排出抑制を季節的に行うことができないかと。これは今の規制の方法の中にはないわけでありますけれども、例えば大気汚染防止法では硫黄酸化物については、特に大気汚染がひどくなるといったような予想が立てば、硫黄酸化物の季節的な排出抑制をやるというそういう規定もあるわけなんですね。ですからこれは全く荒唐無稽かもしれませんけれども、先ほど聞いておりますと、原材料の例えばNPの含有量が季節によっても違うという話があったようにお聞きしましたので、そのような新しい規制の方法も考えてもいいんではなかろうか。ただしこれは、いろいろの費用を要することでありますので、1つの要望として申し上げます。
 それからもう一つは、生き生きした海ということになりますと、プランクトン発生に対してそれを食べるようないわゆる稚魚とか、あるいは稚貝、そういった幼年期の魚介類、こういうものができるだけ豊かに生息している方がいい。ところがそのような魚介類を根こそぎにとるような、そういうことがあるいはあるのかもしれません。その辺のことも、今後長期的な課題として検討していただければと思います。
 いずれにしましても、これはいろいろな関係機関がいろいろな形で対策をとっておられますので、どうかその一致協力して連携を強化していただくということをお願いしたいと思います。
 以上です。

【須藤部会長】 ありがとうございます。ただいま季節的な排水量のコントロールの御提案、それから水産当局との連携、そういうようなことでございます。
 何かそれについて、今承るだけでよろしいですか。それとも何かコメントございますか。

【高橋室長】 今の御指摘も十分踏まえて検討してまいりますが、特に季節的なものにつきましては私どもも問題意識を持っておりまして、やはり今の環境基準を窒素、燐といった場合、一応年平均値で評価しておりますけれども、そういう季節的な変動、ノリにしてもノリは冬そういう栄養分が必要だということで、そういう漁業との関係においても、もう少しきめ細かく見ていかなければいけないんだろうと思っておりますので、そういうことも十分踏まえて今後検討してまいりたいと思っております。

【須藤部会長】 ありがとうございます。それでよろしゅうございましょうか。
 ほかいかがですか。そうしたら、飯村委員、それから篠原委員と順番にまいります。ではどうぞ。

【飯村委員】 意見というよりも、若干コメントと、1つのお願いというようなことで御理解いただけたらと思うんでございますけれども、今回の第6次の総量規制の議論のプロセスで、大きく違う、従来の5次までとは違うという点は、多分海域ごとの水質に配慮をした規制という考え方を導入されたということだと1つ思うわけでございます。これはあえて言えば、従来は仮に一律規制にこだわり、硬直的であったとすれば、もしこういう言葉を使って許していただけるとすれば、そういうものが今回かなり柔軟な考え方になってきたということで、これは大変結構なことだというふうに思っておりますし、そういう議論をしていただいた先生方に敬意を表したいというふうに思っております。
 これは1点目でコメントでございまして、それからもう1点は、前回の部会でもちょっと申し上げたようなことに近いんですけれども、実際、C値の範囲が決まって、今後は都道府県でC値そのものを決めていくということになるんですが、やはりパブリックコメントにもございましたし、あるいは岡田委員長御自身が御説明されましたように、やはり今回の考え方をやはり実際におやりになる都道府県の方に十分に御理解をいただくように、コミュニケーションを―もちろん言わずもがなではございますけれども、必要以上の規制にならないように十分に都道府県側の方にも御理解をしていただくようにお進めいただければ大変ありがたいと、これはお願いでございますんで、以上でございます。

【須藤部会長】 どうもありがとうございました。1点は、お褒めいただいたということで、2点目は私自身もそう思っていますし、繰り返しこの話はされていますし、内々には連絡会議等、都道府県の連絡会議というんですかね、そういうときでもお話はされるというふうに伺っていますので、その辺は徹底されるだろうというふうには思います。
 それではどうぞ、篠原委員お願いいたします。

【篠原委員】 今の飯村委員と全く同じ意見でございます。コメントとそれからお願いを含めて全く同じでございまして、改めて申し上げることございません。

【須藤部会長】 どうもありがとうございました。それでは、今日はせっかくと言ってはあれですが、中央環境審議会の鈴木会長もお見えでございまして、この水環境問題には大変造詣が深いわけでございますので、ここで総合的にコメントをいただくのがよろしかろうと思いますので、鈴木先生からお願いをいたします。

【鈴木会長】 突然の御指名ですが、総量規制に関しまして、先ほど岡田委員長から御説明がありましたように、専門委員会で大変な御苦労をなさって、ある意味では合意にこぎつけられてこういう形で決まっていくことになりました。大変専門委員会の先生方、そしてまたこの水部会の委員の方々に敬意を表したい、感謝を申し上げたいと思います。
 先ほどもございましたが、また、前回の部会でも私申し上げたように思いますが、やはりこれからの水域の管理に関しまして、やはり水環境部会でこういう個別の問題を着々とこなしていかれるということが大変重要であると同時に、やはり将来ビジョンをきちんとある段階で設定をしていく。これに向けてやはり国民的な合意をつくりながら、総合的に考えていくことが必要と思います。例えば瀬戸内海ですと瀬戸内の流域というと、これは四国から中国山脈から全部入っていくわけですが、この全体の流域管理、陸域も含めた管理をどうしていくかというようなことを考えないといけない段階に入っていくのではないでしょうか。先ほどお話がありましたように、水源となる森も含め、流域における人間活動、いろいろな農畜産等も含めて、どういうふうにしていくのか。これは水を含めてあるいは総括的になっていくかもしれませんが、地域づくり等々とも絡んで非常に大きなものになっていくんではないかと思います。
 水は水でこれまでいろいろな目前の問題、解決しなければいけない問題がたくさんあったわけですが、それに重ねてというと大変申しわけないんですが、ぜひその辺に対する御配慮を部会長にもお願いして、私の方のコメントにさせていただきたいと思います。

【須藤部会長】 どうも鈴木先生、突然指名をいたしまして、私の方に戻ってきてしまったんですが、日ごろから鈴木会長には個別にもそういうお話をいただいていますので、それぞれの目前の水環境問題の解決と同時に、もう少し総合的な検討もお願いしてほしいということをおっしゃられていますので、そういう場をできるだけ持っていきたいと思うんですが、この辺は鈴木会長が仕切っていられる総合政策部会とも非常に関連が深いので、総合政策部会の方でもその辺のところを取り上げて、御指示をいただくという方も1つの方策かと思っておりますので、ぜひ中央環境審議会全体としてその辺が取り扱えればいいかなと、こういうふうに考えております。
 ということでよろしゅうございましょうか。
 では浅野委員どうぞ。

【浅野委員】 やはり公平性ということが問われるわけですから、前々から気になっているわけですけれども、こういう閉鎖性水域の総量規制とが規制しやすいところだけに及ぶということがずっと問題点と言われてきているわけです。それが今日も何人もの委員から指摘されたことだろうと思います。
 実際にこのペーパーを見ていると、やっぱりこの中でも本当に公平性が保たれているだろうか。つまり総量規制として岡田委員長が頑張って数字を割り付けて下さったのですから、文句をつける気はないのですけれども、しかしやっぱり何も努力しなくても基準をクリアできるというあるレベルをどうしても考えざるを得ないわけです。そういう施設では努力すればもっと負荷を下げることができるかもしれないということが考えられるのです。しかし、そんなことについてのインセンティブが全然沸かないですね。ですから先ほどの下水道のところで複数の施設間で負荷量をシェアできるという話があったんですが、それと同じような発想をこの分野でもっと広く取り入れていくともっと効率的になるかもしれない。つまりそう金をかけずに負荷を下げることができるなら、そこの削減分をちゃんとほかのところにふりむける、排出枠取引ではないんですけれども、それに近いような考え方を取り入れていくということはあり得るんではないかなと思います。
 これは前の第5次規制のときに、ヒアリングをやりました折、伊勢湾地域に行ったんですが、そこで言われてなるほどと思ったんですね。現実には一業種といっても、またプラントごとに全然基準が違うから何とも言いようがないんですが、そこで聞かされたのは同一企業内で伊勢湾の湾域に排水を流す事業場が何カ所もある。そういう場合にある、サイトは古い施設なんでやりづらいが、別のサイトは新鋭施設だから効率的に負荷を下げられる。だったらそれを足し算でやってもらえると助かりますねという話でした。私はそれはなるほどと思って帰ってきたことがあるわけです。同一企業の中での話ですから、管理をしようと思えばできるんだろうと思うので、大いに合理的な意見だと思いましたが、まだいまだにその辺についての検討は進んでいない。
 要するに従来の排水規制型の方法で一つ一つのサイトごとに基準を当てはめていくという手法だけにこだわることがない、新しい手法を考えることができるかもしれない、これでうまくいくんなら、こんなことができるではないですかといって温暖化の方にも使えるかもしれないと、余計なことまで考えるわけですけれども、できそうな領域でまずやってみると、いろいろ言われる人にいわんややればできますよとか言えるようなことになりますから、岡田委員長も頑張ってください。

【須藤部会長】 では岡田委員長どうぞ。経済的手法も含めてどうぞ。

【岡田委員】 経済的手法につきましては、実は環境省の中の別の委員会で検討いたしました。それを6次に入れたらどうかと、私自身申し上げたことはあるんですが、やはり経済的手法を具体的に適用しようとすると、ゼロ点はどこにするか、なんていう言い方がいいのかよくわかりませんが、スタートラインをどこにするか、それから具体的に運用するときどういうふうにシェアしていくか、なかなか難しい点があって、まだ今回の6次に入れるにはちょっと間に合わなかったというか、多少の議論はありましたけれども、できませんでしたというのが現状でございます。おっしゃる趣旨は十分というか、理解しているつもりです。
 ありがとうございます。

【須藤部会長】 ありがとうございます。それでは、今のような経済的手法、あるいは新たな手法ということにつきましては、次回お約束するのもよろしくはないんですが、次回までに御検討を進めていただきたいとこういうことで、事務局にお預けをしたいと思います。
 それでは、まだ御意見もおありかもしれませんが、ただいまのこの答申案について、水環境部会の答申案とさせていただいてよろしゅうございましょうか。
〔「異議なし」の声あり〕

【須藤部会長】 どうもありがとうございます。
 中央環境審議会議事運営規則第6条第1項において、部会の決議は会長の同意を得て、審議会の決議とすることができるとされております。鈴木会長から小池環境大臣への答申としていただくように手続をとるようお願いをしたいと思います。
 事務局よろしゅうございましょうか。
 それでは、大変岡田委員長におかれましては、精力的に専門委員会を仕切っていただき、そして報告案をまとめていただきました。その中では、各専門委員の皆さんには大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
 ということで、これをただいまの専門委員会から出ました報告案を、当部会の報告案とさせていただきます。どうもありがとうございました。
 それでは次が、事務局から今後の手続等のスケジュールについて御説明ください。

【高橋室長】 今、先生のお話がございましたように、本日付で中央環境審議会鈴木会長から環境大臣への答申ということで、必要な事務手続を早速とらせていただきたいと思います。
 それからその後、答申をいただきました後でございますけれども、この答申に基づきまして環境省といたしまして、総量規制基準の設定方法について告示をするということになっております。告示に当たりましては、ことしの4月から改正行政手続法が施行されたということも踏まえまして、この告示案そのものについてパブリックコメントを30日以上やるということでございますので、そのための必要な手続を早速とりたいと思っております。それを経て告示を行うということをさせていただきたいと思っております。
 以上でございます。

【須藤部会長】 それでは、そのとおり進めてください。
 それでは、その他の議題に入ります。報告事項についてでございますが、幾つか報告事項がございます。参考資料2-1から参考資料5まででございますので、これは説明者順番にちょっと会議の進行遅れているようですので、御説明の方を要領よくお願いをしたいと思います。
 紀村水環境課長からどうぞ。

【紀村課長】 それでは私の方から3点説明させていただきます。
 その前なんですが、先ほど来、皆様方から出ている御意見、ごもっともだとこう思っておりまして、事務方としては当然念頭に置きながらしっかり対応してまいりたいと思っております。御高承のとおり現在、まさにその予算の取りまとめとか、あるいは重点施策ということで環境省内いろいろ議論をやっているわけでございますけれども、御指摘のあった点、いずれも念頭に置きながら今いろいろ議論、調整等をやっているところでございますので、次回までに予算等も含めて御説明できるんではないかなというふうには思っております。よろしくお願いいたします。
 お手元の資料なんですが、まず1点目ですが、私の方から説明させていただきたいのは、水生生物の保全にかかわる水質環境基準の類型指定でございます。参考資料の2-1、2-2
2-3とございますけれども、まず2-3を御覧いただけますでしょうか。前回の水環境部会で御審議いただいて、御了承いただいて、もう既に答申が終わっている部分でございますが、第1次答申の概要が取りまとめているものでございます。2-3のこの趣旨を踏まえて、私ども環境省といたしましては、既に2つのことをやっております。第1点目が参考資料2-1でございますけれども、6月30日付で御議論いただいて北上川、多摩川、大和川、吉野川に関しまして、告示を出しております。これが1点でございます。
 それから2点目が参考資料の2-2でございますけれども、自治体に対しまして水域類型の指定及び水濁法に基づく常時監視等の処理基準についてということで、かなり丁寧な通知を出しているところでございます。これが1つ目でございます。
 次に2点目、快水浴場百選の件でございます。参考資料3を御覧いただけますでしょうか。涼やかなパンフレットになっているかと思うんですけれども、この快水浴場につきましては、私ども5月10日の段階で対外発表をするとともに、5月24日、この認定書の交付式、それからあとシンポジウムを開催いたしました。ページをちょっと1ページ広げていただいて、1ページ目を見ていただけますでしょうか。この快水浴場絡みにつきまして、御高承のとおり平成10年にまず日本の水浴場55選というのから始まりまして、平成13年日本の水浴場88選というものを出していたわけでございますけれども、今般、快水浴場、快い水浴場百選として出したものでございます。
 従来の水浴場の考え方は、当然のことながら水質を中心で考えていたわけでございますけれども、今回この快水浴場を選定するに当たって、従来の考え方を抜本的に拡充いたしまして、もちろん水質は重要なんですが、ほかの項目も入れ込んだような格好での評価を行っております。1ページ目にございますとおり、5つの評価軸ということで水質とか自然景観中心な第1軸のその「美しい水辺」といったような軸に加えまして、環境配慮とかの取り組み等も盛り込んだような格好での2番目の軸の「清らかな水辺」、あるいは3つ目の「安らげる水辺」、4つ目「優しい水辺」、それから5つ目「人と水とのかかわり、豊かな水辺」といったようなことで、新たにこういった5軸でそれぞれの水浴場の特質をできるだけ踏まえながら評価するということを行ったわけでございます。下に評価を行った検討会の構成が書いてございますが、今日は御欠席ではございますけれども、松尾委員に座長を務めていただきまして、今日御出席でございますが、岸委員にもメンバーに入っていただいて精力的な議論を行っていただいて、こういうものを決めていったということでございます。
 快水浴場の百選、2ページ目以降、それぞれきれいな写真つきで書いてございますけれども、今回特選ということで、まず海の部に関してそこに書いてある10個を選んでございますし、6ページ目になりますけれども、海の部以外に島の部、それからあと湖の部というのをそれぞれ設けまして、1つずつ選んでおります。島の部の特選、1つが本島泊の海水浴場、それからあと湖の部、滋賀県のマキノサニービーチといったようなものを選定しております。
 全体につきましては、この表紙にございますようなロゴマークを新たに定めまして、大々的に展開しているところでございますし、それぞれの軸の切り口によってどういう評価になっているか。これは星印がそれぞれ書いておりますが、これがまさに個性を表しているというふうに考えておりまして、今回は特選の部の方々にはここのどういうふうな特選になっているかというのもしっかりわかるような形でのプレートを贈呈いたしまして、それぞれの水浴場に立てていただくというようなことを行っているところでございます。
 以上が、快水浴場でございます。
 それから水浴場の水質調査、参考資料4でございます。今のその快水浴場百選の部分につきましては、水質の部分につきましては平成17年度の水質でやっていたわけでございますが、今回、参考資料4で発表いたしましたのは、毎年調査を行っているわけでございますけれども、6月30日付で発表いたしました水質調査の中身でございます。
 ちょっとページをめくっていただいて2ページ目でございますけれども、水浴場の水質の判定基準ということに関しましては、御高承のとおり、大きな区分でいくと、適、可、それから不適と3つに分かれておりまして、適の部分については水質のAA、それから水質A、それから可につきましては水質B、水質Cとありまして、それぞれ糞便性の大腸菌群、それから油膜の有無、COD、透明度、これに書いてあるようなこういう区分になっているわけでございますが、この平成18年度の結果を見てみますと、結論といたしましては調査対象となりました758カ所すべての水浴場について適当な水質であったということでございまして、不適なところは1件もない。それからあと改善方策をとらなければいけないことといったようなところも1件もないということでございます。
 ちなみに、4ページ目でございますけれども、今回選定されました快水浴場百選についての水質の変化がまとめてございます。端的に申し上げますと、当然ではございますけれども、全体の水浴場の、要するに適している割合に比べて、海水浴場については12%ポイント上回って非常にいい数値になっておりまして、98%が適に選ばれていると、こういうことでございます。なお、2.のところに書いてございますけれども、水質だけで見たときに、極めて水質の良好な水浴場ということで、COD平均値が0.5mg/l未満の水浴場ということで、田沢湖、大久保浜、平沢、奥間ビーチこの4つということでございます。
 雑駁でございますが、私の方から以上の3点です。

【須藤部会長】 では続けてやってください。

【藤塚室長】 引き続きましては、参考資料5「湧水保全ポータルサイト」の開設についてでございます。本年閣議決定されました第3次環境基本計画におきまして、重点分野、政策プログラムである環境保全上健全な水循環の確保に向けた取り組みの中の中長期的な目標としまして、豊かな湧水の維持が掲げられてございます。この中で湧水の把握件数が指標の1つとされてございます。
 これを受けまして、環境省では本年1月に全国調査をいたしまして、その結果等を含めまして今回ウェブ、ホームページとして「湧水保全ポータルサイト」というのを作成いたしました。いずれにしましても今回初めてこういう湧水保全に関するウェブサイトを作成したものですから、今後の内容を充実、メンテナンスというのに努めてまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。

【須藤部会長】 どうも御説明ありがとうございました。
 事務局からの御説明は以上、すべてよろしゅうございますか。
 それでは、以上4点になったんですが、御説明をいただいたわけでございます。どこからでも結構でございますので、御意見なり御質問いただこうと思います。どうぞお願いいたします。
 大塚委員、それから浅野委員と順番にまいります。

【大塚委員】 1点は質問でございますけれども、参考資料2-2についても質問させていただいてよろしいですか。

【須藤部会長】 はい、どうぞ。

【大塚委員】 この処理基準について今回改正された点について、ちょっと先ほど余り詳しく御説明いただいていないと思うんですが、お教えいただければ幸いでございます。
 あと、参考資料5につきましては、第3次環境基本計画に書かせていただきましたものとして大変ありがたいことでございまして、こういう取り組みをどんどん進めていっていただけるとありがたいと思います。どうもありがとうございます。

【須藤部会長】 それでは、2-2の処理基準の部分を担当者はどなたですか。
 それではどうぞ、お願いします。

【松田補佐】 それでは、参考資料2で盛り込んだ部分を簡単に御説明させていただきます。
 参考資料2の2ページ目を御覧いただきますと、環境基本法関係ということで、環境基準の類型の当てはめに関係することで、特に留意すべき点をいろいろ記載しておりまして、この中で最初、湖沼や海域の全窒素、全燐、これは既に記載されていたものでして、それに続きまして4ページの(3)から水生生物保全環境基準についてということで、記載されております。
 内容につきましては、水生生物の類型指定はどのような場合にやる必要があるかとか、どういう情報を把握すべきか、内容をほとんど答申に即して記載してございます。
 主なところはこの部分になりまして、あとは水生生物の環境基準を盛り込むに当たって幾つか語句の見直し等を行っております。
 以上であります。

【須藤部会長】 大塚先生、今の松田補佐の御説明でよろしいですか。

【大塚委員】 はい。それほど実質的な今までの考え方を抜本的に変わるということではないわけですね。

【須藤部会長】 変えてはいないんですね。

【大塚委員】 はい、わかりました。

【須藤部会長】 それから、あと2番目の方は応援演説ということでよろしゅうございますね。

【大塚委員】 はい、そういうことです。

【須藤部会長】 円滑な水循環をさらに進めることでよろしいですね。
 では、浅野委員どうぞお願いします。

【浅野委員】 私は応援演説ではなくて、湧水の把握件数を指標にするといっているわけですが、これはアンケート調査をやられたと、ほかに方法がないからこれでしようがないのかなという気はするわけですけれども、やっぱりアンケートをとられた自治体の温度差というのが大きく響いてくるような気がするんですね。ですからまじめにやってくれるところはやるんだけれども、まじめにやらないところはやらないというのはもう明らかに出てくるわけです。ただ将来増えてくるという期待を持てるので、指標としては悪くないという気もするんですけれども、皮肉まじりに言えば。
 ただ、問題は湧水がどんどん減っているということが恐れられていて、それでそれをちゃんと押さえなければいけないというのがもともと指標のねらいですから、そうすると年を追って湧水の数が増えてくるというのも、これは余り感心しないわけでして、だからむしろ最初にきちっとかなり正確につかんでおいて、こんなに減っているんでは困るねとか、まあまあ維持されているからいいねというのが指標のここでの役割ではないのかなと。そうすると、このアンケートでいいのかしらということですね。だからいろいろなもう既存の文献などでも、地域によってはかなり詳細に湧水がこんなのがあったとか、あるいはだれが書いたとは言いませんけれども、ちゃんと本があって京都では昔これだけあったけれども、最近はこんなになってしまったなんていうのはあるわけですね。
 だからもう少しこの辺は知恵を絞って、指標として使うときに本当に変なことにならないように、少々心配なんですね。これはね。これだけで済むということで済ませていることにはしないでほしいというのがお願いであります。

【須藤部会長】 ありがとうございます。藤塚室長何かさらに御追加ありますか。

【藤塚室長】 ありがとうございます。今回とりあえず第1回目のアンケートをとりましたということですので、先生方の御意見を踏まえまして、いろいろな文献、いろいろな資料を当たりまして、正確なデータを得ていきたいと思っております。とにかく今回、初めということで御理解いただければというふうに思います。
 よろしくお願いいたします。

【須藤部会長】 ということだそうでございます。
 ほかよろしゅうございましょうか。
 岸委員、何か先ほどのお話し伺うと、快水浴場のこともいろいろやってくださったそうですが、何か補足なり、コメントなりございますか。

【岸委員】 快水浴場の方はいろいろ勉強させていただきました。やはりこれからの課題としてはその地域の人たちが自分たちの海という意識をどれだけ持つかというそういう部分、一番最後の豊かな水辺というのが、皆さん非常に点数が少なかったので、そこの星がふえていくことをこの快水浴場百選で高まっていけばいいなというふうに思っております。
 それと湧水のことで、水が湧き出ている地域の人というのは、そんなの昔から出ているから当たり前だと余り大きく考えていません。この湧水のすばらしさをその地域に住んでいる人たちにもっと実感してもらわないといけないと思います。湧水百選とかもあるんでしたか。そういう意識を高める運動というのはやっぱり必要だと思います。

【須藤部会長】 ありがとうございます。それでは藤塚室長、湧水そういう百選はあったんですか。

【藤塚室長】 名水百選がございます。それにはちょっと湧水以外もございます。

【須藤部会長】 名水の中に、一部入っているけれども、湧水百選ではないですよね。

【藤塚室長】 はい、ございません。
 貴重な御意見ありがとうございました。確かに湧水の出ているところというのは、逆にそのすばらしさを知らないというようなところもございますので、今後ポータルサイトを発展させる中で、そういうようなものをどんどん取り入れていきたいと、またそういう普及・啓発もどんどん進めていきたいと。ある意味、湧水というのは町づくりの原点みたいなものとしても十分使えますので、そのあたりも今後検討していきたいというふうに思っております。
 ありがとうございました。

【須藤部会長】 ありがとうございました。ほかよろしゅうございましょうか。
 多少、時間がありますので、こういう機会でございますので、きょうの議題に関係なく水環境全体にわたるところで、御要望なり御意見なりありましたらいただきたいと思います。
 どうぞ、お願いいたします。若林委員どうぞお願いします。

【若林委員】 きょうは座っているだけだと思っていました。すみません。
 地下水の関連で東京都なんかでもそうなんですけれども、硝酸性窒素の汚染が非常に問題になっていますね。その辺に関してどのようなお考えをお持ちか一度お伺いしたいなと思っていましたんで、よろしくお願いします。

【須藤部会長】 ありがとうございます。では藤塚室長どうぞお願いします。
 予定外かもしれません。想定外かもしれませんがお願いします。

【藤塚室長】 実は私、7月1日付で拝命しておりまして、先生方に御満足のいただけるお答えができるか、大変自信がのうございます。今年度、モデル地域を選定いたしまして、そのモデル地域の中で地下水中の硝酸性窒素をどのように処理していって、環境基準を達成していくかということをやってございますので、まずそのモデル地区でそのような実証調査を行いまして、モデル地域の試みを全国に広げていきたいということを今考えております。
 そのモデル地域の選定等に当たっては、いろいろな先生方の御意見いただいておりますが、あともう一つ、当然地元の御協力というようなものもございますので、そのあたりも勘案しながらこのモデル地域で得られた知見を全国に広げていって、硝酸性窒素の環境基準を達成していきたいなというように、地下水については考えております。

【須藤部会長】 どうも御説明ありがとうございました。
 ほか何かございますでしょうか。総合的に、きょうの直接の関係でなくても、水環境の件でございましたら結構でございます。何かこの際、御要望がありましたら承りたいと思います。よろしゅうございましょうか。
 それでは、一応議論はこの程度にさせていただきたいと思います。報告事項についてもここで終了させていただきたいと思います。
 最後に事務局から何か御連絡ありますでしょうか。

【江口調査官】 ありがとうございます。本日の会議録については、速記がまとまり次第、またお送りさせていただきますので、御確認のほど、よろしくお願いいたします。
 以上です。

【須藤部会長】 ありがとうございました。
 それでは、第16回中央環境審議会水環境部会をこれにて終了させていただきたいと思います。
 どうも御協力ありがとうございました。

午後 3時37分 閉会

ページ先頭へ