中央環境審議会水環境部会(第3回)議事録

日時

平成14年5月17日開催

場所

環境省環境管理局水環境部企画課

議事

【福井企画課長】 第3回中央環境審議会水環境部会を開催いたします。29名の委員の方のうち、23名の委員の方が御出席されておられますので、定足数を満たしております。なお、本日の会議は中央環境審議会の運営方針に基づきまして公開としておりますことを申し上げます。
 冒頭に石原水環境部長よりごあいさつを申し上げます。

【石原水環境部長】 おはようございます。第3回水環境部会の開催に当たりまして、一言ごあいさつ申し上げます。お忙しい中御出席いただきまして、大変ありがとうございます。前回、第2回は昨年の12月でした。前回以降、現在までの水関係の動きについて御報告させていただきます。
 一つは前回の部会報告でいただきました、東京湾、伊勢湾、大阪湾の全窒素、全燐に係る環境基準の暫定目標につきましては、この4月に告示をしておるところでございます。また後ほど御説明させていただきますけれども、霞ヶ浦ほか4湖沼、湖沼水質保全計画が策定されました。そのことと、それと有明海のノリ不作に端を発しまして、現在特別立法等の議員立法等の動きがございます。そういうことにつきまして御報告させていただきたいと思います。
 本日の部会では、陸域における水質汚濁に係る環境基準の水域類型の見直しについて御審議をいただきたいと考えております。活発な御議論、御意見を頂戴したいと考えております。よろしくお願いしたいと思います。

【福井企画課長】 お手元の配付資料の御確認をお願いしたいと思います。配付資料一覧というのがございまして、その後、資料番号だけ申し上げますが、資料1、資料2、資料3、それから資料4-1と2がクリップで留めてあると思います。それから参考資料がありまして、参考資料1から5までお手元に渡っているかと思います。不足がありましたら事務局にお知らせいただければと思います。
 それでは会議の進行を村岡委員長によろしくお願いします。

【村岡部会長】 皆さん、おはようございます。議事に先立ちまして、第2回の水環境部会の議事録についてお知らせしておきます。議事録につきましては資料3として準備されております。本資料は委員の先生方に御確認いただいた後事務局で修正し、再度各委員の先生方に送付されたものでございます。各委員に内容を御確認いただいた後、今回、部会の開催を待たずに5月10日に公開したところでございますので、御承知おきいただきたいと思います。
 本日の部会審議は11時15分をめどに終了したいと思っております。部会終了後につきまして、環境省の方から御提案があるということなので、その辺をひとつどうぞ。

【福井企画課長】 本日の部会終了の後、大体12時頃までを目途に、懇談の機会を持たせていただければと考えております。趣旨につきましては後ほど御説明させていただきたいと思います。時間が許せばぜひ御参加いただきたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。

【村岡部会長】 それではただ今から議事に入ります。
 議題の1でございますが、水質汚濁に関わる生活環境の保全に関する環境基準の水域類型の指定の見直しについてでございます。これは平成13年9月25日付で環境大臣から諮問がございまして、これまで陸域環境基準専門委員会において検討をお願いしてまいりました。本日はその専門委員会の報告を用意していただきました。これを審議いたしまして、当部会としての答申案を取りまとめさせていただきたいと考えております。
 これまでの審議経過並びに報告の概要につきましては、専門委員会の委員長をお務めいただきました松尾先生から御報告いただきたいと思います。よろしくお願いします。

【松尾臨時委員】 おはようございます。
 それでは、この陸域環境基準専門委員会のまとめ役をやらせていただいた松尾でございます。簡単に私がまず部会を御報告して、細かいところは事務局から改めて御説明いただくことになるかもしれません。御質問があれば、補足の説明をしたいと思います。
 関係資料は4-1と4-2というのになっておりまして、報告本体は資料4-1になります。この経過は、今部会長の村岡先生からも御紹介がありましたが、環境基準の類型の当てはめというのが、河川ですとAA、A、B、C、D、Eまであるんでしょうか。その置かれている環境、その水域の用途の目的とか、それから現状の水質のレベルということに合わせて、AAが一番きれいで、Eが余りよくないというのに当てはめながら来ているわけですね。それが最初に決められたのが昭和40年代後半だと思いますが、1970年代、今から30年前ぐらいに基本的な類型が決められているという状況です。これまでに平成9年に一度、いろいろな努力の結果によってきれいになってきた水域とか、魚が住めるようにするとか、いろいろな目的に合わせて、それに合うようなきれいな状況になって、改善がされてきたというようなことに対して類型の見直しというのをやっておりまして、これまでに6河川と6湖沼の水域について見直しをしてグレードアップをしてきております。今回もそれに準じて、ある種の、いろいろな今までのそれぞれの水域の特徴を勘案した上で、類型の指定を見直すことをしてはどうかということが昨年の9月に諮問がありまして、それを我々が検討してきたわけであります。
 基本的な問題としては二つありまして、河川の類型を見直すということと、ダムができて、湖沼になって、従来川だった扱いのものが湖沼的な水域に変わったというところがあります。一応貯水量が1,000万トンを超えた人工の湖沼、ダムによって堰上げられたものは、今後は湖沼として扱うということになりますと、河川の水質基準の類型から湖沼の水質基準の類型に変えなければいけないと、そういうこともあって、順次川の方ではよくなってきたものをどうするかということと、ダム的なもの、あるいは新たに湖沼となるものについては、湖沼の環境基準を当てはめるということへ見直していくという、そういうプロセスが必要になってきているわけであります。
 今回対象になりましたのが、報告書の4-1の、最初のページにあります幾つかの河川の水系と、この表のある、見直し(案)が書いてあるところの裏のページにある、人工湖沼についてというような、そこの川と湖沼についての見直しを行ったということであります。
 見直す基準についてですが、利水状況が、利水状況というのはどういうふうに使われているかということが主な内容ですが、その指定類型に合っていない河川とか、現状で上位類型の環境基準を既に満足している河川、これは周辺の環境整備等が進んだ結果として、従来Bだったところが、ずっと長い間Aを守っているような河川とか、そういう意味です。その二つを考えて類型の見直しを行うということをやってきました。具体的には、4-1の表にあるような河川の対象がありまして、この河川という場合は、現状で上位類型の環境基準を満足しているということが判断基準になるところでありますけれども、この場合には、原則として5年以上安定して上位類型の基準を満足しているB以下の類型の水域、今はB以下であるけれども、それが上の類型を5年以上安定して守っているところはA類型に、あるいは10年以上安定してAAの類型を満足しているA類型の水域はAA類型に変えようではないか。そういうようなことを基準にしながらやってきました。
 それから湖沼については、先ほど1,000万トン以上のダム湖沼というのが実は40水域あるということでありまして、現在まだ河川の基準が当てはめられているということで、順次湖沼のものに読みかえていかなければいけないということになるんですが、そのうちダムの目的が発電用だけに限られているようなダムについてどうするかとか、若干、利用目的がそういう意味では発電用だけになっているので、そういう意味で魚が住んでいても漁業権というか、漁業用の水利権というんでしょうか、そういうのがなかったりすると、用途が非常に単一化されているケースも出てきている。そういう意味で、その辺もどういうふうに考えるべきかということはもう少し残ったりしておりまして、とりあえず発電用を除外することになりますが、しかし湖沼への見直しを順次進めていく必要があるということであります。
 そんなようなことを考えながら、今回の見直しで行ったところというのは、この4-1の表の、表紙をめくったところの表に出てくる各河川、水域であります。右側に参考として現行の類型というのがありまして、例えば阿賀野川水系の阿賀野川では、河川Bであったものを河川Aという類型にする。しかもそれは直ちに達成する。これは実は既に達成しているという状況がありますので、直ちに達成するということを達成期間として記入すると。そういうふうに順次やっていきまして、阿武隈川水系は河川CであるのをBに上げる。それから、木曽川はBをAにすると。一番下の木曽川の揖斐川についてはAをAAにすると。先ほどのような基準で、こういう見直しが適当であろうということを専門委員会では結論としてまとめました。
 ちょっと個別になりますが、阿賀野川のCをBに変えているところですが、これは4年間連続してBの類型を満足しているということで、先ほど申し上げた5年間というのとちょっと短いんでありますが、地元の自治体等は非常に今後の水質管理行政の方向も含めてBに上げて、それを直ちに達成するということで努力していきたいということもあるということも考慮しまして、そこはちょっと先の5年間から1年短くなっておりますが、そういう前後の状況を考えれば恐らく大丈夫だろうということで見直しをここでは決めております。
 それから、この見直しをする過程で若干問題になっていたのは長良川下流の部分でありまして、これはBからAにしようということで、類型を一つ上げるんですが、河口堰の影響等で若干貯留されることによる水質への影響が少し見られるということで、それは富栄養化の影響でCODが少し下がりきっていないのではないかということもあるんですが、今後の負荷量の削減の努力とか、非常に現在のところは安定してきているということも考えて大丈夫であろうと。しかし、今後ダム的な構造物があるところでの水質の考え方というのは少し注意が必要なのではないかということを、改めて内部では議論をいたしました。それから、そういう意味で河川のものは、一応検討した6河川についてはグレードアップがよかろうという結論であります。
 それから湖沼については、先ほどの裏側の人工湖沼についてということですが、阿賀野川の大川ダムというのと、木曽川の、揖斐川の横山ダム貯水池というのを検討したのでありますが、先ほど申し上げた、若干富栄養化の影響等の見通しとか、水量がかなり変動するという部分でどういうことを考えたらいいかということで、もう少し知見を収集して解析していくことが必要だろうということで、今回のこの報告書には結論を書いておりません。しかし、改めて今後貯水された水の水質問題というのを少し考えながら、水域の特徴とか、そういうものを考えて見直しを検討していくことが必要だろうということでありますので、それは今コメントを申し上げるだけですが、今回の結論では、そういう意味で湖沼関係は外れているということになります。
 以上、若干個人的な言葉も入れて説明しておりますが、とりあえずの報告として、この最初の表のワンランク上げる見直しが適当であろうという結論を得たということを御報告したいと思います。補足的には事務局から詳細の、もし資料4-2についての説明があればお願いしたいと思います。

【森田補佐】 ただ今委員長から御報告いただきました内容につきまして、それぞれの対象水域の水質の現状と将来予測について、資料4-2の方にまとめております。かなりページがございますので、簡単に、3ページからの阿武隈川の例で資料の構成を紹介いたします。
 まず最初のページ、3ページですけれども、概要ということで、その水域の状況を1枚でまとめております。まず1.1.1ということで水域の概況、それから1.1.2で水質の現状、それから1.1.3で水質の将来予測結果ということで1枚にまとめております。
 その次のページ以降に、この背景となりました細かいデータを上げさせていただいております。
 それと7ページに飛びまして、そこに水質の予測結果を載せておるんですけれども、下の方に表とグラフで出していただいております。このグラフの説明を簡単にいたしますと、○印の実線で表しておりますのが、これが測定されております、例えばこの場合、BODの年平均値の推移を示しております。このように変動し、徐々に改善しているという傾向でございます。
 それから、棒グラフで示しておりますのがその上位類型の負荷量でございまして、これは平成11年を基準年といたしまして、自治体の方に負荷量の積み上げをお願いし、その結果を載せております。
 それと、将来につきましては19年、24年ということで、これについては将来のフレームであるとかあるいは下水道の整備計画、そのあたりを勘案して推定した値となっております。
 それから、さらに平成11年から過去に10年ほどさかのぼりまして、自治体の人工指標、あるいは下水道の整備水準といったフレームを使って概算いたしました負荷量の変化を示しております。
 それから、水質につきましては実線であらわしておりますけれども、これについてはいわゆる水量であるとか流達率とか、そういったものが毎年変わってきますので、それを10年間の平均値を用いて推計した値を示しております。
 それから、上限、下限ということで、変動幅を示しておりますけれども、今申し上げました流達率等につきまして、毎年降雨量によってかなり変化してきますので、そのシグマをとりましてプラスマイナス2ということで変動幅という形で示させていただいております。
 8ページ以降、他の水域につきましても同じ構成で資料を作らせていただいております。よろしくお願いします。

【村岡部会長】 説明の方はよろしいですか。

【森田補佐】 すみません、ちょっとプリントのときのミスがありましたようなので御紹介いたします。
 17ページなのですけれども、木曽川について記述しているところの、一部河川の名称が阿武隈川という表現になっております。ここはすべて木曽川でございます。
 それから33ページですけれども、ここも阿武隈川という表現が残っておりますが、ここは横山ダムについて記述しているところでございまして、すべて横山ダムでございます。失礼しました。

【村岡部会長】 今の御訂正は私の資料ですと直っているようですけれども。17ページのところで、もう一回説明してください。

【森田補佐】 17ページの4.2のところで、木曽川に関する記述ですが、4.2.1の(2)の中の土地利用構成比の、その括弧書きのところが阿武隈川という表現になっております。これは木曽川の下流ということでございます。ほかも同様でございます。

【村岡部会長】 わかりました。33ページでしたか、そっちの方も同じようなことですね。
 それでは、ただ今御説明いただきました専門委員会の報告の内容につきまして、何か御意見等がございましたらよろしくお願いします。

【池田委員】 それでは一つ教えていただきたいのですが、これは過去の測定をベースによくなったということですね。もちろんシミュレーションされているのですが、基本的には過去のデータを見てよくなったから変えましょうということだと思うのですが、その中で、どのファクターによって水質が改善されたかというのはもうひとつ見えないところがあります。そのあたりがもしおわかりでしたら教えていただきたいと思うのですけれども。例えば生活系とか畜産の方が減ったとか、そういう分析がもしありましたら教えていただきたいと思います。

【森田補佐】 各水域によって状況は異なると思いますけれども、基本的には発生源対策としまして、水濁法に基づく規制であるとか、あとは下水道の整備が進んだこと、これが一番の原因と考えております。それと、畜産系とか土地系のウエートというのは結構高いのですけれども、それにつきましては、もちろんそれなりの対策というのは進んでおりますけれども、あるいは将来もそうなるかと思いますけれども、明確に原単位としてこういったものというのが、対策すればどうなるというふうな規定が十分にございませんので、現状、将来とも原単位としては、例えば1ヘクタール当たりどのぐらい出るかというふうな値としては、計算上同じ値を入れております。

【松尾委員】それでは私から。
 まさにその辺が、多分モデル計算しているので、前のときにやったやつと今回のやつで、何が下がったかというのはもう少し精査すれば出るのだろうと思うのですが、恐らくいろいろな要素できれいになっているのですよね。そこがなかなか原単位を変えるほどにはわかっていない。だからBODで見ると、下水道が多分一番効いているのではないかと私は直感的に思っていますが、今度はまた、それがリンとか窒素とかになりますと、またちょっと別の要素が出てきたりしていて、その辺が、今後いろいろ考えるべき要素はまだまだ多くて、今たまたまBODで見るとこういうことだと。しかし、それはまた別の指標で見ると違うかもしれないとか、何かその辺の、リンとか窒素とかということで見ると少し違う要素も出てくるということで、必ずしもどの施策がすべてにわたって一番いいとはいいにくい。あるところは工場が閉鎖されて移転しちゃったというのも非常に大きな効果だというふうに見えるところもあるのですが、では、その地域を今後どう使うかとか、また工場が戻ってくるのかということを考えたりするとなかなか、やはりいろいろな要素がこの推定には入ってきているというふうには思うのです。一応地元の自治体が今後ともある努力をして、たとえその地域に工場が戻ってきても、ちゃんと排水は抑えるというようなことを考えながらこの計画ができているというふうに思いますので、それは結果として多分大丈夫だろうといえます。余り緻密な計算とはなっていませんが、数字をチェックすることはできるだろうと思います。

【福井委員】 今の関連なんですが、見直しはすべて直ちに達成しているものだけにしているのか、また基準が改定されるときには、達成のために施策が変わってくることがあるかもしれませんが、今ここで見ている限りでは既に何十年も達成しているから直ちに達成するのだと、こういうように見られるんですが、これからもし見直しをされるときには、このように達成していることが原則になるのかどうか、その辺はいかがなものですか。あるいはもっと基準を上げるために見直しをすることもあるのですか?

【松尾委員】 そこは見直しの委員会の中でも一番議論したところでして、何のために環境基準を決めたのか。環境基準を決めたらなるべく早く達成するというのが当たり前ではないかと。ところが、結果として改善されたからといって、後から追認して変えるのでは余り意味がないのではないかと、こういう議論を実は中では随分やったのですが、そこはこれからの問題だろうというふうに思いますね。ですから、もう少し積極的に環境省がいろいろな補助金を逆に取ってきて、環境省の指導に基づいて、この地域はもっと早くやろうではないか、だからその施策をやりなさいというようなことまで言えるようになるといいのですが、結局みんな、今、それぞれ地元にお任せしながら出てきた努力の結果を改めて見るというふうになるものですから、何となくちょっとまどろっこしいというふうに思いながら中で議論していました。そこはですから、今後は多分もうちょっと積極的にやるような要素も必要になるのではないかというふうに思います。しかし現状は、でもそのかわり直ちにやっても、それぞれの今の努力を続けていってくれればこれは守れるだろうということは確実であるというふうにも言えるわけであります。無理して高いあれを、それほど難しい基準を課しているわけではない。

【村岡部会長】 藤井委員、どうですか。その次お願いします。

【藤井委員】 この水質の状況のチェックの項目、このBOD、pH、DO、SS、大腸菌数、この5項目というのは、いつこの項目でやるということが決まったのか教えていただきたいことと、今例えば化学物質の問題とかということは全くこの指標の中には入っていないわけで、それでその指標を変えるということはないのか。状況によって変えてくる意向はなかったのかというのが一つと、それから、どこに行っても下水道を作ればBODは低くなる、きれいになりますと言うのですが、本当にそれで水質はよくなっているのですかということを多分問わなければいけないと思うのですね。琵琶湖の湖沼でいえば、BOD値はずっと改善されているのですが、CODが年々高くなっている、その分析が非常に難しいということがありますので、この河川の状況チェックのためにもそういう見直しというか、どこをどう見ていくかというのが必要なのだと思います。
 要因の中でいいますと、この4.2の、どこの項目もありますが、4ページの家畜頭数ですが、この家畜頭数のところでいうと平成10年になっていて、もう少し新しい数字が出ませんか。全体でいうと平成12年のもあったりして、これは平成10年なのですが、例えばこの阿武隈川の中流でいえば少し減っているように見えますが、これがすとんと減っているのか。家畜頭数については随分河川の影響が大きいと思われますので、できるだけ新しい数字でやっていただきたいなという、その二つです。

【村岡部会長】 それでは、最初の御質問で、項目がをBOD、COD以外にどういうふうに考えているかという点。これは両方とも事務局から答えてください。

【森田補佐】 例えば3ページに上げさせていただいております環境基準項目ということですけれども、これは昭和45年に環境基準が整備された当初からこういう形で決まっておりまして、いわゆる生活環境項目としてこれらの項目が上がっておりまして、化学物質その他につきましては別途健康項目ということでたくさん項目が設定されております。今回のこの水域の当てはめというのは、この生活環境項目について行うというふうなことでございます。

【福井課長】 それから、ちょっと補足いたしますけれども、今、類型指定をするに当たって、ここにある値に注目して類型を指定していくというのが昔からやっていることであります。恐らくご指摘の点は、この中で、今、こういう指標にあるのが正しいと言えるのだろうかという御質問でないかと思うのですけれども、その一部については、例えばこれは委員会の中でもご議論いただいたものでありますけれども、例えば大腸菌群数というのがあるけれども、これがこの指標として正しいんだろうか、あるいは別の、大腸菌群数というつかみ方ではなくて糞便性大腸菌群というようなつかみ方、あるいは微生物に着目したものといったものも付加するべきではないかという議論もございます。それで、それらについては問題意識を我々は持っておりまして、別途検討の会などを開きながら、何か別のものがあるのかどうかというのをやっているところであります。
 それから、化学物質につきましては、これも重要な点であります。確かに生活環境項目に着目した、いわば川とか水とか海の生活の快適さという度合いからとりあえず示した指標で、これが万能ではないというふうに思っています。いろいろな意味で補足しながら、補完しながらやっていくべきだと思います。そういう意味で、化学物質については別途把握してやってあります。
 それから、生態系といいますか、水性生物保全という観点に着目すべきではないかという重要な着眼点もございました。それは別途、2年ぐらい前から継続的に須藤先生の下で検討をしていただき、今も進行しているというところです。

【眞柄委員】 今の議論と少し関係しておりますが、生活環境項目は、現在の制度の中ではBODとpHとDOとSSと大腸菌群数をもって生活環境項目として、それぞれの基準値に対して発生しているかどうかということを判断する、それが現行の制度だと思います。その制度の上に立って、今日配付された資料を拝見しますと、大腸菌群数が適合していないところがあるにも関わらず、どうして上位の類型に上げることができるのかということについてお伺いしたいと思います。特に水道の分野に割と近い立場でありますし、足立委員もいらっしゃいますが、現在水道で一番困っておりますのは、人もそうですが、家畜系に由来するクリプトスポリジウムであります。ということだとすると、大腸菌群数の意味というのは生活環境項目、生活環境基準を打ったときとは少し状況が違いますが、大腸菌群数の意味というのは大変大きいというのが私の認識でありますので、大腸菌群数が適合率が超えているところがありながら、なぜ上位に上げるかというところについて御説明をいただきたいと思います。

【村岡部会長】 それでは関連ということで、須藤委員。

【須藤委員】 今の眞柄先生と関連ですので御一緒に質問させていただきます。
 基本的にはこの原案については異議はないのですが、そもそも環境基準というのは水利用を背景にして決められると。その一つが今眞柄先生がおっしゃっている水道であるわけですが、この問題が、例えばBをAにする水利用の方にも変化があるのか、あるいは水道にして活用するようになったのかとか、そういうような背景があり得るのかどうかというのを併せて質問させてください。

【村岡部会長】 それでは、これは重要なことでありますから、事務局からお答えいただけますか。委員長がもしよければ。

【松尾委員】 まず最初にちょっと事実関係というか、今の類型の当てはめのやつのときに、今の説明ですと本当はもっと前から、最初からAであるべきだったところをBにしていた。それをAに上げたと、こういうふうに理解をしておりますけれども、ちょっと事実関係を見てください。

【森田補佐】 それではまず須藤先生の方の御質問からなのですけれども、今回の見直しというのは2種類ございまして、委員長からもございましたように、一つには利水の状況と類型の当てはめの状況がマッチしていないもの、ですから、本来B類型程度の利水がなされているにも関わらず、当初水質汚濁が非常に厳しかったということでCとかDになっているようなもの、これを順次水質がよくなったことなので頑張って本来のBに持っていこうというふうな見直しです。これは前回までずっと続けておりまして、今回上がってきました河川につきましては、利水の状況というのが当時と基本的には変わっていないんですけれども、ですから、本来はB類型で利水というのはいいのですが、既にA類型なりの水質になっている、地元としてもさらにその水質を維持し、改善していきたいというふうなことで変えさせていただくというのが今回の対象の水域です。
 それから、大腸菌群数につきましては、先ほど課長の方からも検討しておりますということで、大変難しい問題だと考えております。結論的には、今回の見直しに当たって、基本的に有機学の代表的な指標であるBOD、CODを中心に見させていただいております。その結果、大腸菌群数については現状でもその基準を達成していないような河川についても検討の対象になってきたということがございます。これについてはさらに今後検討をする必要があると考えております。
 それと、大腸菌群数につきましては、確かに達成率というのは悪いわけですけれども、御承知のとおり細菌系の問題ですので、値が非常に大幅に変化してきます。その中で発生源の対策もそれなりに進められておりまして、汚染のベースラインというものは下がってきているといいますか、抑えられているのではないかなというふうな感じはしているのですけれども、まだ課題が多いということは事実だと思います。

【眞柄委員】 もちろんそういう事情は承知した上ですが、制度は制度ですので、75%値で評価するというのも、知らない間に75%値で評価するようになっているわけですよね。実際にはBOD、生活環境基準の表を見ていただければ、1とか3とか5とか、pHが幾つかとか、その数字で達成率を評価するという制度を我々は1970年代から作ってきて、ずっとそれを守ってきて、それを満たすためにさまざまな努力を環境庁時代からずっとやってきているわけですよ。今、この類型を上げるときに、大腸菌群数はそういう問題があるから、それは考慮しないでBをAに上げるとかAをAAに上げるというのは、今までの制度自体を、今これを変えることによって変えようという意識がおありだったら、そういうふうにはっきりおっしゃっていただきたいと思うのですね。だから、何のための制度だいうことについて、もう少し重みを受けとめていただきたいというのが私の意見です。

【松尾委員】 難しい御意見というか御提言だと思うのですけれども、それは実は我々も議論は中ではしました。この5項目ですね、全部クリアしないとAAとしてはいけないのかということなのですが、従来から、いろいろな意味で環境基準の適合率というようなときには、基本的にBODだけ、有機物指標をもとにして白書なんかにも数字として出ているわけですね。そういう意味で、大腸菌を別に軽視しているわけでもないし、それは問題ないということを言うつもりは全くありませんが、BODというのを一つの象徴的な水をあらわす指標として扱って、それの数値に基づいてその類型を判定してきている。従来も、結局いろいろ項目があるけれども、BOD、CODを中心として見てきているという実態がありますので、今回もそれで行かざるを得ないのではないかというのが委員会としての判断でありました。
 しかし、おっしゃられればおっしゃるとおりでありまして、pHなんかも実は日間で随分変動します。昼間はpHが非常に高くなったりして、9以上になることもあるわけですね。pHの6から8.幾つの間と言うけれども、1日に1回は9以上になっている可能性もある。DOも、5と書いてあるけれども、日間で非常に変化するわけです。そういう意味で、一つずつ個別に数値を見ていきますと、常時この水質というものでもないというふうにも言えまして、確かに大腸菌は非常に難しい処理の対象になっているんですが、大腸菌だけについて塩素消毒をそれぞれの発生源で徹底すれば、これは対応策はなくはないということになってしまうもので、では、それぞれ塩素消毒をしたらいいのかというと、またこれは下流に塩素の問題が出てきますから、余りそこできつくやるのもどうかという、一方での総体的な判断もありますから、非常に苦しい答弁を今していますが、従来からBODというのを一つの非常に重要な指標として扱ってきたということに鑑みて、今回はこれでいいのではないかと。しかし、今後検討すべきだということはよくわかっているつもりでいます。

【村岡部会長】 浅野委員、何かございますか。

【浅野委員】 要するに眞柄委員の御指摘の事は、達成されていない項目があるのに達成されたというのは虚偽表示だとおっしゃっているわけです。それはそのとおりだと思うんですね。しかし、AAにするためには、全部達成しなければいけないのだとは一言もおっしゃっていないと私は理解するわけで、もともと環境基準というのは規制基準ではなくて政策の努力目標なのですから、努力目標の基準をAAに上げるのは大いに結構、やったらいい。もし達成できていない項目があったら達成の努力をする。その場合に、大腸菌が基準を超えている場合に、塩素で処理をするのか、そのもとを絶つために努力をするかはいろいろ選択肢があるわけですから、それはちゃんと意識してやれということをおっしゃっているようであり、私はそういう趣旨であるのならば眞柄発言に全面的に賛成であります。ですから、大いにこれでおやりになれば結構というふうに思うのですね。やはり環境基準というものと規制基準の関係というのがとかく誤解されがちで、こっちはあくまでも努力目標なのですから、どう努力するか。努力の必要性と、どのぐらいの費用を投入するかのバランシングの問題で、眞柄先生がおっしゃっていることは、水道の観点から見れば問題だよということをおっしゃっているようです。ただし、利水側である程度の努力ができる、その方がコストが安ければそれも一つの方法ではある。しかし、やはり一般の人にこの水は環境基準を完全に達成されている水ですよと言ってしまうのはおかしいということだと思われ、繰り返しますけれども、ちゃんと、この部分は達成されていないのだということは明らかにしていけばいいのだと思います。

【眞柄委員】 繰り返しすみませんが、参考のところに見直しのクライテリアというのがあって、これは達成しているところは上げていいよというクライテリアでやっているわけですから、このクライテリアに合っていないのではないですかということで、浅野先生のおっしゃることは僕もわかります。環境基準というのは達成することが望ましい目標ですから、ランクを上げたって、現状で達成していなくても、それは制度としてはいいわけです。ここにある見直しのクライテリアに合っていないということ自体が問題だということを申し上げています。これがおかしいんですよ、逆に言えば。

【松尾委員】 ここにBODについての一言をちゃんと入れればいい。考え方については浅野先生が先ほど言ったような意味で今後努力するという目標であるということで、AAになったところは大腸菌を下げるような努力を地域全体としてやってもらうと。それから、クリプトは大腸菌では測れませんから、そういう意味ではまた別の問題だということで、それと一緒にこの問題ではないことは申し上げたいと思います。

【鈴木委員】 少し議論が外れるのですけれども、問題は基準を設定するときに、時間的あるいは空間的なばらつきをどう処理していいかに関する態度が、非常にスターティックなんですよね、静的なので、ある一つの数値で決めて、それで動かそうとしているから問題が常に発生すると。これはどの環境基準についても同じことが起こると思います。それが第1点です。
 それから、第2の問題は、実は、これは浅野委員が言われたのとつながるのですけれども、人間が何らかの努力を傾けて介入してここまで持ってくる、その見通しはこうだという、そういうものを取り込みようがない状態にあるわけですね。それはあくまでもスターティックな数値で設置するからそういうことになってしまうわけで、これを松尾委員にだけ要求するのは酷で、何といいますか、環境基準全体が考えなければならない大きな問題ではないかと、そう常日頃思っています。

【村岡部会長】 どうもありがとうございました。
 ほかにいろいろご意見もあると思いますが、今や環境基準の本質を探るような、そういう雰囲気になっておりますけれども、何か特にございますか。

【松尾委員】 そういう意味で、いいタイミングですから、ぜひこの問題は御議論いただくきっかけにしていただければいいと私は思って今日御説明したつもりです。
 それからさっきの75%ですが、環境基準の決め方が、実は低水流量、低水位のときの水質という決め方なのですね。75%というのは法律にもどこにも書いていない。しかし、行政指導的にそれでいいよと言っている値なのですよね。ですから、私はそこは非常に問題だというふうに思っていまして、鈴木先生も言われたように、日間でも変動するし、流量によっても変動する。その考え方は、水がたくさん流れると水質はきれいになるという、希釈されるということを考えているのですが、実際は雨のときの方がもしかしたら汚れているかもしれないとか、ある種の、今まで人間活動によって出てくるものが一定ならば、雨が、流量が増えれば薄くなると、こういうことなのですけれども、しかしそれは場合によっては、却って汚れている水が出てきている可能性もある。その辺についてはもうちょっといろいろ考えていくべきであって、環境基準の考え方も、30年前に決めたのをそろそろ、私はいろいろな意味で経験を踏まえて見直すべきだろうというふうには思っていまして、しかし、この見直しとはちょっと違う議論になりますので、次のステップとしてぜひお考えいただきたいというふうには思っています。

【村岡部会長】 そういうことで、今お聞きしました委員の御意見等につきましては、30年間続けてきたこの環境基準の考え方を踏襲した制度で、見直しを今回やるという中でいろいろな問題が吹き出してきたように感じます。このことは非常に重要なことですので、これはこれとして当然受けとめた上で今後の検討材料にしたいというふうに考えますが、とりあえず、それでは高橋委員。

【高橋委員】 別の問題で、今までの話とは違う人工湖沼についてですけれども、よろしいですか。
 先ほど説明のときに少しお話がありました人工湖沼のことですけれども、発電だけを目的とした人工湖沼については、この枠組みの考え方からいうと外れるということでした。人工湖沼に関しては新たな枠組みを設ける、新たなカテゴリーを設けるとかということで、そのようなざるから漏れるものがないようにしていく必要があると思いますが、どうでしょうか。特にダムの場合は、河川の上流域にあって、下流に与える影響というのが非常に大きいと思うのですね。ですからそこの湖沼自体で魚の飼育はしないのだとか、その湖自体の利用状況だけを見て基準を考えるのではなくて、下流に与える影響とかをもっと総合的に考えないといけないので、それなりの枠組みが、カテゴリーが要ると思うのですね。そういうものを新たに作られる方向があるのかどうか伺いたいし、ぜひ作っていただいて、こぼれ落ちるものがないようにしていただきたいと思います。

【松尾委員】 それは事務局から答えた方がいいと思いますが、私もそのとおりだと思っていまして、今回、そういう議論が出てきたということは御理解いただきたいと思っています。改めて恐らく、どういう類型にするのかとか、用水式の発電所のダムとか、いろいろなケースがあって、その流量の管理とか、季節によって非常に変化が大きいとか、1日でも大きいとか、そういう意味で、その実態をもう少し調べながら、どういう決め方があるのかというのは考えた方がいいと思うのですが、そういうものも含めて、自然的に湖沼というものを、ある大きさを持っていて湖沼と思われるようなものであるならば、そこをちゃんと考えていく必要はあるだろうというふうに個人的には思っています。

【高橋委員】 ぜひお願いします。

【村岡部会長】 今の高橋委員の御意見も当然今後考えていかないといけない問題かと思いますので、そういった点は先ほど申しましたような今後の課題にさせていただきたいと思います。
 そういうことで、現在のところは現制度でもってこの見直しを行うということで作業も進めてこられましたわけで、その結果として資料4-1に上げられているような委員会報告ということになったわけですが、今回はこれをもちまして本部会の報告案とさせていただいてよろしいでしょうか。何かありますか。

【眞柄委員】 参考を削除していただけませんか。

【村岡部会長】 これは先ほど委員長がおっしゃったように、BO値についてというふうなことを入れたらというふうなことでしたが、それでは、この参考を入れるかどうかということについて何か特に、これ、委員長はいかがですか。

【松尾委員】 やはり私は、今回のやつに実態が則せば、BODに関する環境基準を満足しているというのを入れる方がよくて、何もないとどうでしょうね、その辺は。手続的にというか、書類上問題が残るかどうかというところが一番気になるところですが。

【村岡部会長】 これ、私、前回のをちょっと覚えていませんが、これまでもこういう報告で参考として、こういうページをつけられましたか。

【森田補佐】 特になくても構わないと思います。恐らく最終的には告示という形になってまいりますので、そのときに、この1ページにございます表だけというふうな形になりますが。今回は、この表の背景として参考でつけさせていただいた内容についても委員会で御審議いただいておりますので、参考としてこの場に御報告をしたというふうな位置づけです。

【村岡部会長】 では、取ってもいいということですね。

【松尾委員】 この数が幾つ、従来やってきたというのが前半ですよね。大体どういう、5年以上、10年以上と、こういう具体的な基準を示したということですが、説明の中を見ていただくと、全部BODについてそういうふうになっているからと、こういうふうに書いてあるわけです。そういう意味ではなぜ大腸菌を入れなかったかと、こういう御指摘があるということでありますが、どういうふうにこれを扱うかですが、現状で……。

【浅野委員】 ここの部会での審議にはこういうものがあれば大変よくわかるので、審議に資するためには参考がついているけれども、大臣に対して答申を出すときに、別に、無理に、これがなくても一向に構わないわけです。答申の本体さえあればいい。

【福井委員】 参考でちょっと変に思うのは、そもそも平成10年以降、もう既に見直しをかなりやっているわけですね。実際には5年を経過したもの、あるいはまた、AAについては10年を経過したものと書いてあるのですが、中身を見ますと、20年とか16年とか、これは非常にかけ離れた数字が出ているわけですね。そういうことから見ても、この参考に書いてある数字が、今年これを初めてやるのならまだわかるのですが、既に何回かやっているわけですから、その辺がちょっと異様に思いますので、あえてなくてもいいのではないかなという気はいたします。

【村岡部会長】 そうしましたら、この参考の文面は不確かな面もあると。あるいは今後考えないといけないような問題も含んでおるということで、削除の方向という意見が多かったように思いますが、削除ということでよろしいでしょうか。
 それでは、これを削除した残りの報告案でもって本部会の報告としたいと思いますけれども、よろしゅうございますか。何かありますか。

【福井企画課長】 眞柄委員の御指摘も、委員会でも審議していただいた経過がありますので、わからないでもありません。ただ、その問題の重要性は否定しませんけれども、全体にしかし、この水域類型というのが全体でどう推移しているのか、どのぐらいあって、現在の類域指定でそのままで目標として目指せばいいのはどのくらいで、見直しを要すると思っているのはどのぐらいあって、これまでどこまで進捗し、今どこにいるというのは、部会の審議においては、これは部会の先生の御理解を正確にまず全体の位置づけをしていただくために不可欠だと思います。答申には不可欠ではないと思いますが、部会の説明の際の参考資料としての位置付けで使用させていただくことは御了解いただきたいと思います。

【村岡部会長】 それでは、今、この報告案をお認めいただきましたので、これを森島会長に私の方から答申したいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは議題の2でございますけれども、その他でございます。これに関しましては、事務局から幾つかの報告事項ということになっております。参考資料3から5につきまして、事務局から一括して御説明いただきます。後でまとめて質疑の時間をとるということにしたいと思います。よろしくお願いします。

【田熊補佐】 水環境部企画課の田熊と申します。
 参考資料3でございますが、平成12年度公共用水域の水質測定結果についてという紙でございます。この測定結果につきましては今年1月に公表させていただいておりますが、これについて報告をさせていただきます。
 まず水質状況でございますが、昭和46年度から実施しておりますが、12年度につきましては、まず健康項目でございますが、全国的にほぼ環境基準を達成ということで、具体的には、従来からありました23項目の健康項目につきましては99.4%の達成率、それから、平成11年度に基準に追加設定しました3項目ですが、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素、ふっ素、ほう素ということで、これも加えました26項目につきましては99.2%ということで、いずれも前年同と高い達成率になっています。
 それから生活環境項目でございますが、これは有機汚濁の指標でありますBODとCODについて見てみますと、全水域につきましては、この表の方になっておりますけれども、79.4%ということで、少しずつではありますが向上しつつあり、過去最高を記録したということでございます。
 河川、湖沼、海域について見ますと、河川、海域につきましては、いずれも82%、75%というように高い数値となっておりますが、湖沼については42.3%というふうにまだ低く、改善努力が必要ということでございます。
 対策の推進の前に、図表の方でこれまでの水質の動向について簡単に御説明をさせていただきたいと思いますが、まず2ページ目ですが、これは健康項目26項目の、それぞれの項目の達成地点数が、環境基準値を超える地点数を書いたものでございますが、この中で、表の一番最後に書いてありますのが、先ほど申しました全体の達成率ということで99.2%。11年に追加されました硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素につきましては99.9%。ふっ素につきましては99.6%。ほう素については100%達成ということで、追加されました3項目についてはそれぞれそういう値になってございます。
 それから3ページでございますが、上の表の方に生活環境項目、河川においてはBOD、その他の水域についてはCODですけれども、この達成率の推移について書いてございます。この表の中でもご覧いただけますように、河川、海域については少しずつながら向上に向かっているということになろうかと思いますけれども、湖沼の方は40%程度でずっと横ばいになっているということでございます。この中で、平成6年のところでがくっと落ちているところが異常渇水年でございまして、ここでがくっと下がった後、河川等については向上しているということでございます。
 それから4ページでございますが、これは海域についてのCODの達成率の推移ということでございます。このグラフの中でいきますと、いわゆる三大湾と言われております、東京湾、伊勢湾、大阪湾についてですが、これはそれぞれの達成率が表の方になっておりますが、合わせまして61.7%の達成率ということで、三大湾においてはまだまだこれからということになろうかと思います。瀬戸内海を入れましたこの三つの水域につきましては、全体としては73.3%ということで、これは水域ごとの達成率ということですけれども、このような達成率の推移になってございます。
 それから5ページでございますが、指定湖沼の水質状況ということで、これはCODの年間平均値ということでございますが、この中で飛び抜けて数値の大きい手賀沼ですけれども、ここ数年、少しずつ下がってきております。これについては下水道ですとか浄化槽の整備といったような対策が少しずつ進んでいるということと、それから、平成12年4月に造成事業というのが本格的に供用開始になりまして、沼の流動化が図られているということで、数値の方は、CODの方は低くなってきているということでございます。
 それから6ページに参考4ということで、やや細かい表で恐縮ですけれども、全窒素及び全燐の状況、環境基準の達成状況について書いてございます。
 湖沼につきましては昭和57年度から当てはめということで、全窒素及び全燐についてですが、全66水域中、全窒素と全燐につきましては31の水域で暫定目標を達成、それから、達成率については47%。その下の括弧書きの数字というのが、環境基準を達成しているところでの水域数、達成率ということで書いてございます。その次の海域でございますが、同じようなご覧のいただき方でいいかと思いますが、全窒素及び全燐を合わせまして、131水域中の98水域ということで、パーセントだけ見てみますと、CODの達成率と、湖沼、海域ともにほぼ同じようなことになっているかと思いますが、海域については平成5年度から全窒素と全燐について定められまして測定されていますが、向上傾向にあるということになっております。一応図表等を参考とさせていただきながら、水質状況について御説明をさせていただきました。
 1ページに戻っていただきまして、水質保全対策の推進でございますが、健康項目につきまして、現在のとられています対策を中心に書いてございますが、先ほどから御説明させていだたきました追加3項目につきましてですが、平成13年7月に水濁法に基づく排水規制を導入しているということでございます。
 それから、生活環境項目でございますが、湖沼につきましては汚濁改善対策を湖沼法に基づきまして引き続き推進していくということでございます。
 それから、閉鎖性海域につきましてですが、現在、平成16年度を目標年度とします、第五次総量規制ということで準備しておりまして、この中で全窒素及び全燐も規制対象とするように追加したということでございます。こういった総量規制などを含めて対策を進めてまいりたいということでございます。
 それから、生活排水対策としましては、下水道、浄化槽、農業集落排水施設等の整備、高度化を推進ということでございますけれども、最近の具体的な動きとしましては、浄化槽についてでございますが、平成12年6月に浄化槽法が改正されまして、平成13年4月以降、原則合併処理浄化槽を整備していくということで、生活排水改善効果も期待しているところでございます。
 参考資料3につきましては以上でございます。

【村岡部会長】 それでは参考資料4について、続いてお願いしたいと思います。

【合屋補佐】 水環境管理課の合屋でございます。
 参考資料4をご覧いただきたいと思います。霞ケ浦、印旛沼、手賀沼、琵琶湖及び児島湖に係る湖沼水質保全計画の同意についてということでございまして、3月7日、公害対策会議の幹事会におきまして了承されまして、環境大臣の同意が行われ、正式に決定いたしましたので、ここで御報告差し上げます。
 湖沼の水質保全の状況につきましては、先ほど説明がありましたように、その前の資料3の5ページで、各指定湖沼の水質の状況がございます。依然として閉鎖性水域ということで、状況は横ばいということになっております。
 この5湖沼につきましては、昭和60年12月に指定湖沼の第1期生ということで指定されまして、平成12年が第3期の終了年度でございました。13年度から5カ年かけまして、第4期目の湖沼水質保全計画を策定するということで、17年度までの5カ年間について暫定目標に向かって総合的な水質保全対策事業を行うということで、各県の策定いたしました各種事業に基づいて進めるということになっております。
 参考資料4の後ろに、5湖沼につきましての各概要版という冊子を各概要並びに各湖沼の状況につきましてつけておりますので、御参照いただければと思っております。
 なお、第3期目の目標の達成につきましては、先ほど説明がありましたように、手賀沼に北千葉導水が入りましたので、大幅な改善がされておりまして、達成しております。印旛沼につきましては目標値達成と。これの3湖沼につきましては、第3期目の目標値は達成はできておりません。引き続きまして、なかなか厳しい状況でございますけれども、5カ年の間でこの暫定目標を達成すべく努力してまいるということになっております。
 今回の湖沼水質保全計画の特徴でございますけれども、従来の水質保全目標の設定に加えまして、新たにソフト的なものを各県とも計画の中につけておりまして、特に調査研究の推進、地域住民等の協力体制の確立等について、より一層具体的に書いて進めていくということで、より総合的なという意味での取りまとめになっている次第でございます。
 平成14年につきましては、釜房ダム貯水池、諏訪湖につきまして、同じく第4期の湖沼水質保全計画の策定をする予定となっております。
 以上でございます。

【柴垣閉鎖性海域対策室長】 引き続きまして、閉鎖性海域対策室長の柴垣と申します。
 参考資料5に基づきまして、有明海の最近の状況とこれをめぐる動向について御説明させていただきたいと思います。
 1枚めくっていただきまして、今般の有明海の問題は、ノリの不作ということで始まったということで、ノリの状況でございます。平成13年度につきましては、そこにありますように、4県の平均が対前年比で180%ということ、それから、平成7年度から11年度の5カ年平均をも上回るということでございまして、12年度の大きな不作に対して豊作と言っていいような状況であったということでございます。
 ただ、有明海の環境変化の問題はこのノリの問題のみならず、二枚貝を始めとした底生の魚介類が、かなり長期にわたって減少しているということがございまして、引き続き有明海の現状把握及びその再生に向けて取り組むということが大きな課題になっているという点では変わらないというふうに認識しております。
 次のページに横長のフローチャートをつけてございますけれども、12年度の末、昨年の2月ぐらいから取組が始まって、環境省としてもそこの下のところにありますように、昨年の2月、8月、さらには今年の2月と、有明海の環境の状況、特に水質は従来からモニタリングしておったわけですけれども、有明海の特性として、また底生魚介類の減少ということも絡めて、底質、それから底生生物を含めた調査を全域で3回に分けてやってきたということで、2月の調査につきましては、次のページから結果をつけてございますが、時間の関係でちょっと省略させていただきますが、大きな傾向としては、昨年の2月がまさに不作の状況の中で、リゾソレニアというような大型な珪藻プランクトンがずっと継続しておって、2月の調査の結果としても、そういったプランクトンがあって、栄養塩がほとんどないという状態で、ノリの色落ちが出てくる状況を示しておりました。また、底生生物もかなり、1972年の調査の結果などに比べても弱っておりますし、絶対数としても少ないと言える状態であったと。今年の2月につきましては、昨年と違いまして、プランクトン自体は、12月、1月と赤潮が出なかったのですが、2月の初めに若干の赤潮状況にはなっておりまして、それが調査に反映しておりますけれども、栄養塩はプランクトンの種類、またその発生の継続状況などが昨年と違ったこともありまして、栄養塩がほとんど全くないということではなかったと。かなり少ない状況ではありましたけれども、ノリの生産が何とか継続できるような状況であったと。ただ、昨年8月の調査では、夏期において底生生物がかなり貧酸素水塊などとの関連で弱るということもあり、また、この2月の調査においても底生生物の状況は、一部で改善というふうに言えるような部分もありましたけれども、全体としてやはり少ないという状況は余り変わっていないということでございます。
 それと、環境省のそういった調査のデータ自身も、全体の水産庁や国土交通省などと共同した調査、上から3番目のところ、有明海海域環境調査というようなところにも提供し、また、清水委員が委員長をやっております第三者委員会にも報告するという形で、全体で連携・協力しながらやっておるということでございまして、環境省としても有明海の底質とか底生生物を含めた状況を把握・評価したいと。それに基づいて対策の検討に資していきたいということでございます。今年度におきましても、有明海のみならず、浅海域の底生生物なども含めた水環境総体の環境を、できる限り定量的に評価したいということで、そういった調査を3カ年計画で始めようということで、昨日、第1回の検討委員会を開催したところでございますが、その中で今年度につきましては、四季を通じて年間4回の底質・底生生物を含めた有明海の調査をやり、そういった浅海域の定量評価のための手法の検討分に合わせて、さらに突っ込んだ分析・評価ということを行っていきたいというふうに考えております。
 それからもう一つトピックといたしまして、ページを繰っていただきまして、そういった状況の中で有明海の対策の、全体のページが打ってなくて申しわけないのですけれども、特別措置法ということが議員立法ということで検討されております。これは近々、与党三党の議員立法ということで、この法律自体が公表されてくると思いますが、まだ現時点でここでお示しできない状況であります。それで、その骨子のようなことで、自民党の有明海のノリ不作被害対策本部で公表されたものをつけさせていただいております。この議員立法の背景としては、有明海の関係県が、有明海のノリ問題に端を発して、有明海の再生のために対策を検討し、また、政府、与党に対策の推進を要望してきておりまして、その関係県の要望を受けてということでございます。
 また、昨年の12月に、熊本県では、有明海、八代海の再生のための総合計画というものを作っておりまして、そういった県の取り組みがきちっと足並みがそろって進むように、また、さらに対策が政府のサポートで進むようにということで、政府に法律でサポートさせるということを目的とした法律になっておりまして、そこの骨子といいますか、フロー図のところにありますように、政府が有明海や八代海の再生のための基本方針を作り、それを関係県がそれに基づいて再生のための計画を作る。その計画については政府が協議を受け、同意をして、政府と関係県とが一体となって、その計画に基づく施策を推進するという形になってございます。
 そこに海域環境の保全・改善と水産資源の回復・漁業振興というふうに二つありますけれども、その二つの、一応便宜的に分けておりますが、有明海の再生ということで、この二つが一体となって進むようにということでございます。中身の具体的なところは、関係県からの要望、熊本県の計画の中身などを受けて、具体的な対策を掲げてございます。こういった対策が、今後国が基本方針を示し、また、県が計画を策定する中で盛り込まれていくような、そういった制度ということでございます。
 それで、最後のところですが、そういった対策が進むように、また政府がサポートするようにということで、若干この財政支援をこの法律に基づいてやるようにということで幾つか挙がっておりますけれども、環境省関係でいえば、浄化槽整備において、市町村が設置し、その維持管理も市町村が行って整備を進めるという特定地域生活排水処理事業というものの要件を若干緩和して、沿岸の幾つかの市がこの対象になるようにということが挙がっております。これはいずれにしても法律が成立して、その中で対応していく、政府の対応としてこういうことが求められているということでございます。
 ちょっと端折りましてわかりにくかったかもしれませんが、以上でございます。

【村岡部会長】 どうもありがとうございました。
 ただいま事務局から3件についての御報告がございました。これを一括して御議論いただきたいと思いますが、御意見をいただきたいと思いますが、ちょっと予定の時間がもう来ておりますけれども、あと10分ぐらい延ばしまして、御意見をいただきたいと思います。どの事項からでも結構でございますので、御意見がありましたらよろしくお願いします。

【須藤委員】 お答えは結構でございますが、お願いでございます。2番目の湖沼の問題でございますが、私が直接関わって研究をしたり、あるいは計画作りをやるのは霞ケ浦だけなので、ほかの湖沼と違うのかもしれませんけれども、先ほどのお話のように、手賀沼は導水が入ったのである程度、前と比較すればきれいになったのだけれども、どうもずっと湖沼は、湖沼法という指定で、5年間繰り返し繰り返し同じことをやっていて、一向にうまくいかないのですね。研究者の方の立場から見ても、湖沼の研究にしても金がつかないとか、昔のことなので、要するに湖沼問題は行政も繰り返されるだけだし、研究者も対象にしない。これでは淡水資源としての貴重な水資源が守れなくなってしまうというので、何とか環境省で湖沼の再生に向けて努力をしていただきたいということを、こういうことで特に私はお願いします。前々回ですか、窒素の規制のことについてお願いをしたのですが、何となくNP比の問題のことも、今の状況だと、Nが増えれば増えるほど窒素規制は不要というような、そういうような状況にもなっているので、変えられるところはぜひ変えて、抜本的に湖沼の再生に向けてやっていただきたいということを私はお願いして、お答えは結構でございます。

【村岡部会長】 ほかにございますか。せっかく10分延ばしたので……。

【中野委員】 先ほどの件ですけれども、例えば住民の努力によって、5年の規定ですけれども4年として、河川の基準がBがAになった、そのようにおっしゃいましたけれども、私たち住民にしましたら、河川のいろいろな努力はしているのですけれども、そのように、例えばBがAになったという事例などが、特記すべきことがあったら、またいつかの機会に教えていただけたらなと思いますので、よろしくお願いします。

【村岡部会長】 今の意見で、何か事務局で思いつかれるようなことはありますか。また改めてお聞きするということにしましょうか。
 ほかにございますか。ないようですね。
 事務局からは、最近抱えている問題として非常に興味のある御報告をいただいて、よくわかりました。そういうことで、特に御議論がないということで、御報告のありました点につきましては御理解をいただいておるというふうに判断させていただきたいと思います。
 それでは、時間ももう過ぎておりますので、その他の案件につきましてはこれで終わりにしたいと思います。ということで、今回の水環境部会をこれで終了することになりますが、次回の部会は6月末か7月をめどに第4回を開催したいということを事務局から聞いております。いずれまた御案内が行くかと思いますが、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、これで議事を終わります。

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