中央環境審議会 水環境部会 排水規制等専門委員会(第27回) 議事録

排水規制等専門委員会(第27回)

議事次第

1.開会

2.議題

(1)前回専門委員会における主な御指摘事項とその対応について

(2)業界団体へのヒアリング

(全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、一般社団法人日本温泉協会)

(3)温泉を利用する旅館業に係るほう素・ふっ素の暫定排水基準見直し(案)について

(4)その他

3.閉会

配布資料一覧

資料1   中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会委員名簿

資料2   前回専門委員会における主な御指摘事項とその対応

資料3   ヒアリングシート(全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会)

資料4   ヒアリングシート(一般社団法人日本温泉協会)

資料5   高濃度の温泉排水を排出する旅館へのヒアリング結果

資料6   温泉を利用する旅館業におけるほう素・ふっ素の排水実態等(H30.12更新)

資料7   温泉を利用する旅館業に係るほう素・ふっ素の暫定排水基準見直し(案)

資料8   今後のスケジュール

参考資料1 ほう素、ふっ素、硝酸性窒素等の暫定排水基準値の変遷

参考資料2 温泉を利用する旅館業に係る暫定排水基準見直しの今後の方向性について

(9月11日第26回排水規制等専門委員会資料)

参考資料3 温泉旅館に対するヒアリング調査票

議事録

午前10時00分 開会

【熊谷課長】 定刻となりましたので、ただいまから第27回中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会を開会いたします。

 本日、委員総数11名のうち、大塚先生から御欠席の御連絡がありましたので、10名の御出席ということで今回の委員会を進めたいというふうに思っております。

 まず開会に当たりまして、水・大気環境局長の田中より一言御挨拶申し上げます。

【田中局長】 おはようございます。水・大気環境局長の田中でございます。第27回排水規制等専門委員会の開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。

 まず委員の皆様方におかれましては、大変御多忙の中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。また、平素から水環境行政の推進につきまして、格別の御指導を賜っております。重ねて御礼を申し上げます。

 来年6月末にほう素・ふっ素の暫定排水基準が期限を迎えます。これまでも専門委員会で御議論いただいているところでございますけれども、本日の専門委員会では、主に温泉を利用する旅館業に係る暫定排水基準の見直し案について御議論を賜りたいと考えております。

 また、その見直し案の検討に当たりまして本日は、関係団体ということで、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会及び一般社団法人日本温泉協会にお越しをいただいております。ありがとうございます。温泉を利用する旅館等の取組状況についてヒアリングを実施させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日は先生方には忌憚のない御意見を賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。

【熊谷課長】 続きまして、事務局に人事異動がございましたので御紹介させていただきます。

 水・大気環境局総務課課長の庄子でございます。

【庄子課長】 庄子でございます。どうぞよろしくお願いします。

【熊谷課長】 水環境課課長補佐の髙橋でございます。

【髙橋課長補佐】 よろしくお願いします。

【熊谷課長】 次に、お手元の配付資料について御確認させていただきます。

 議事次第、座席表に加えまして資料1で委員の名簿、資料2で前回専門委員会における指摘事項、資料3と4が、局長から御紹介いただきました関係業界のヒアリングシートになります。資料5が高濃度温泉排水を排出する旅館へのヒアリング結果、資料6が温泉を利用する旅館業におけるほう素・ふっ素の排水実態等の前回委員会からの更新の資料、それから資料7でほう素・ふっ素の暫定排水基準の見直し(案)、資料の8、今後のスケジュール、また、参考資料としましてほう素、ふっ素、硝酸性窒素等の暫定排水基準値の変遷、また、参考資料2、温泉を利用する旅館業に係る暫定排水基準見直しの今後の方向性についてということで、前回専門委員会でお配りさせていただいた資料を再度配付させていただいております。また、参考資料の3として温泉旅館に対するヒアリングの調査票と、以上になりますけれども、お手元にそろっておりますでしょうか。もし不足等ありましたら事務局のほうにお話しいただければと思います。

 以下の進行につきましては細見委員長のほうにお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

【細見委員長】 おはようございます。本日また、もう12月に入って御多忙の中、委員の皆様におかれましては非常に御多忙でございますが、御出席いただきましてどうもありがとうございます。

 本日の委員会におきましては、議事に4つ主な議題が挙げられております。活発な御議論をよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、早速ですけれども、本日の議事の1番目、前回専門委員会における主な御指摘事項とその対応についてということで、これをお手元の資料2に基づいて事務局のほうから御説明をお願いいたします。

【髙野係長】 お手元の資料2について御説明させていただきます。資料2は、前回専門委員会における主な御指摘事項とその対応についてまとめたものとなっております。

 まず1枚目、番号1としまして排水実態調査について、御指摘内容は大きく4つまとめております。

 1つ目が源泉の流量と排水の流量がわかれば希釈効果が情報として手に入るのではないか。2つ目が、自然由来の超過地点の基準超過の要因はわかるか。3番目が、できるだけ排水実態が不明というのが少なくなるようにしていただきたい。特に源泉濃度が高いところはできるだけ排水濃度も知りたいという御指摘があった一方で、4番目、データをやみくもに集めてもコストと時間の問題があるので、そのデータをどう使うのか十分検討した上で効果的、効率的にやっていただく必要がある。単に負担をかけてしまうだけではいけないという御指摘もございました。

 それに対する対応としまして右側の欄です。まず1つ目、できるだけこちらとしても排水濃度の不明というところが少なくなるように、引き続き自治体に御協力いただきながらデータの更新、精査を実施していきたいと思います。現時点で不明が全くなくなっているという状況ではないのですが、現時点版として資料6でまとめておりますので、後ほど御説明させていただきます。2番目、追加で収集対象とするデータについては、その使用用途等を十分に検討した上で、自治体等の御負担も考慮しながら今後収集をしていきたいと考えております。

 次に、裏に行っていただきまして2ページ目、実証試験・処理技術についてです。こちらについての主な御指摘としましては、処理状況において滞留時間がわからないものがある。ランニングコストの内訳があるとわかりやすい。これまでの処理方法の中での組み合わせを考えてもいいのではないか。実際に設置されている排水処理施設でどのくらいコストがかかっているか、どのくらい処理できているかというような技術情報とコストの情報を整理していただきたい。コスト目標の根拠がもしあれば調べていただきたいという御指摘がございました。

 これに対する対応といたしましてまず御指摘の上から1番目と2番目、「処理条件において滞留時間がわからないものがある」と、「ランニングコストの内訳があるとわかりやすい」という御指摘につきましては、右側の欄の一番上、ランニングコスト等の詳細が不明な内容について実証試験実施事業者に問い合わせを実施し、可能な範囲でデータの充実を図っていきたいと考えております。

 次に、御指摘事項の上から3番目、これまでの処理方法の中での組み合わせを考えてもいいのではないかというところについては、右側の2番目、技術の組み合わせについて過去に実証試験に参加した事業者に対して打診するということをしてみたいと思います。

 次に、指摘事項の上から4番目、実際に設置されている排水処理施設でどれぐらいコストがかかっているかというような情報の整理については、右側の欄の3番目、まず排水実態調査を行っておりますので、その中からまず源泉よりも排水濃度が低い事業場をざっくりとスクリーニングをした上で、ほう素・ふっ素の処理施設が設置されている事業場があるか、自治体等に問い合わせを実施していきたいと考えております。

 一番最後の御指摘のコスト目標、これは実証試験を環境省で実施しているのですが、その際に設定しているコスト目標の根拠が、もしあれば調べていただきたいということで、過去の経緯を調べました。これについては右側の欄の一番下の4番目です。コスト目標については過去の検討会における委員の御意見をもとに、処理技術の単価や温泉旅館が負担可能と思われる金額を勘案し設定したもの、ランニングコストについては、1㎥当たり100円というところをもとにして算出されているということがわかりました。

 簡単ですが、以上となります。

【細見委員長】 どうもありがとうございます。

 前回は排水の実態調査と、それから実証試験とかあるいは処理技術について御議論いただきましたけれども、主要な点について要約あるいは対応していただいておりますけれども、何かこれに加えてコメントとか御意見がございましたら。

 辰巳委員、どうぞ。

【辰巳委員】 すみません、一番最後なんですけれども、「処理技術の単価や温泉旅館が負担可能と思われる」と出ているんですけれども、これは実際に温泉旅館に確認はされている数字なんでしょうか。たしかイニシャルコストで1,000万ぐらいだったと思うんで、それでランニングコストが300万ぐらい、これは大体確認、温泉旅館はそれでオーケーとおっしゃっているのかどうかだけ教えてください。

【髙野係長】 明確に温泉の事業者さんに直接聞いているというものではないと認識しております。過去の委員の先生の中に、そういう温泉の事業者さんともよくコンタクトをとっている方がいらっしゃいまして、その方からの、大体これくらいであれば負担可能ではないかという御意見を踏まえて、設定したものということでございます。

【細見委員長】 これはあくまでランニングコストということですので、初期投資等はまた別ということでございます。

 ほかにございますでしょうか。

 なければ次の議題に移りたいと思います。本日は、業界団体へのヒアリングということに移りたいと思います。順番として全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会から、まずヒアリングを行いたいと思いますが、そこに席が用意してございますので御移動をよろしくお願いいたします。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 まずもって本日、先生方にこういった機会をいただくこと、誠にありがとうございます。ただいま御紹介を賜りました全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の清澤でございます。それでは、座って御説明させていただきます。

 資料3でございます。私ども、団体名はただいま申し上げた全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会と申しまして、生活衛生適合法という法律がございます。厚生労働省生活衛生課が所管官庁になっております。私どもの会員企業数でございますが、47都道府県が私どもの会員になっております。その下に組合員といたしまして1万5,000事業所ございます。旅館営業許可数が現在3万8,622件でございますので、組合員のカバー率としては39%強でございます。

 まず1番目の温泉排水のほう素・ふっ素濃度低減についての取組状況でございますが、私ども、暫定基準値の延長等については、定期的に毎月1回広報誌を出しております。その中で年に2回程度組合員へ周知をしております。また、毎年開催いたします47都道府県の事務担当者会議においても、現在の暫定基準と今後できる限りみんな頑張って数値を近づけていこうという発表をさせていただいております。

 2の暫定排水基準見直しに対する要望ということでございますが、要望の暫定の排水基準については、現状をそのまま据え置いていただきたいと思います。

 次が暫定排水基準を要望する理由・年数ということで、暫定排水基準の延長ということでございます。その理由といたしましては、当連合会の組合員の多くは中小零細企業が多く、また、最近法改正がございまして耐震改修促進法による耐震診断、これが義務づけられております。また、この義務づけられた耐震診断で結果が出ると、耐震工事や昨年の熊本の地震を初めとする、また、今年の西日本豪雨、台風21号、北海道東部での地震等、全国的に相当な被害を受けております。政府では観光振興施策を講じていただいておりますが、まだまだ被災地及び周辺の観光地の経営環境は大変厳しいものでございます。

 また、片や報道等で訪日外国人客も増加をしていると、3,000万人を超える勢いでございますが、その多くが都市部においては民泊、いわゆる旅館業法をとらない住宅を活用した宿泊施設、これの利用度が大変多いということで、新聞報道にも掲載されているところでございます。

 また、国内旅行でございますが、これは観光庁の資料によりますと、需要がここ数年の間、相当落ち込んでおります。全般的に私どもの組合員は零細中小企業が多いところでございますが、大変厳しい状況になっております。

 そんな中で組合員からの意見を聞きますと、施設改修等にも資金融資が必要だということで、国の日本政策金融公庫とか地元の銀行にお願いしているところでございますが、なかなか融資を受けることが現在大変厳しい状況になっております。ふっ素・ほう素の除去装置、毎月のランニングコストについては、中小零細企業でも設置することが可能な低廉で省スペースに対応した処理装置の開発を、ぜひとも官民一体で開発され、暫定排水基準については、中小零細企業に対して低廉な除去装置が開発されるまでの間、現行暫定基準をお願いしたいと思っております。

 次のページでございます。関係事業所数でございますが、これについて私ども調査をいたしましたが、なかなか回答が来ておりません。事業所が組合員1万6,000件のうちどの程度あるかということで、ここら辺は申し訳ないのですが、現在把握ができておりません。本件を実施する上では、関係省庁や地方公共団体等の御協力を得ながら取り組んでまいりたいと、私ども連合会でも思っております。

 また、3番目でございます。排水処理技術の導入以外のということでございますが、今から数年前、私どもが調査したところ、新潟県の松之山温泉では条件が合えば希釈して排水をしているということを聞き及んでおります。また、草津温泉のほうでは、これは結局だめだったのですが、各事業所が排水した温泉水を1カ所にまとめてほう素・ふっ素等を除去することも考えられます。しかし、各事業所からの温泉排水を送る専用水路には新たな資金が必要となります。以上でございまして、専門家の先生方の御協力をいただきながら、衛生上問題のない除去装置以外の方策も御指導を賜りたいと思っております。

 次に4.取組計画についてということで、各種会合においてほう素・ふっ素濃度の低減が求められている要請等について、啓蒙活動に努めるとともに積極的に取り組んでまいりたいと思います。たしかこちらの委員会でも五、六年前に相当お話し合いを持っているように聞いておりますので、またひとつよろしくお願いします。

 今後の改善及び一律排水基準達成の見込みについてということでございますが、私どもは中小企業、零細企業が多く、設備投資に係る資金調達ができるまでの間、現状の暫定排水基準をお願い申し上げたいと思っております。その間、数値が悪化しないよう各組合員が、自主測定や温泉水の循環等に努めてまいりたいと思っております。

 その他の御意見ということでございますが、なお一層専門家の先生方の御指導により、官民一体として除去装置の低廉な開発をお願いしたいと思っております。

 以上でございます。

【細見委員長】 どうもありがとうございます。

 それでは、ただいまの全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の方の御説明がございましたけれども、御質問とかコメントとかがありましたらどうぞよろしくお願いいたします。

 平沢委員、どうぞ。

【平沢委員】 処理が難しいこと、それから自然に出てきてなかなか対応が難しい、それからあと事業体が小さいということ、それからあと災害も出ているという、この辺の理由はよくわかるんですが、ほう素は除去しなきゃいけないものですので、少なくとも先ほど自主測定と言いましたけれども、本当にそれぞれの関連のそれぞれの事業所というか旅館が、源泉だけじゃなくて源泉を使った後の排水とか、それからそれがどういうふうに変動するのか、そのくらいは記録しておくべきじゃないかと思うんです。それは全ての旅館業がやってほしいなと、源泉は大事な水質ですからはかっていると思うんで、排水がその後どうなっていくのかというのもはかっておくと、何か対策も出てくるやもしれないので、ぜひやってほしいなと今のお話を聞いて思いました。

 それから2点目は、気になっているのは、集合して水路をつくるだとか希釈する等々なんですが、その水路をつくるのも結構大変だという言い方をされていましたけれども、そもそも協会さんというか事業所さん、旅館業の方々が低廉な装置と言うのは、どのくらいのお金なんでしょうかと、どの辺だったら出せるのか、金額ですね。水を1㎥処理するのに幾らぐらいまでだったら出せるとか、その旅館の規模によっても違うと思うんですが、その装置としてどのくらいお金が出せるのかとか、その辺のところはぜひ47都道府県で集まったときに共通して投げていただいて、その辺のデータはしっかりさせないと、国あるいは実証実験でつくるにしてもどのくらいのものをつくればいいのかというイメージが、金額がないとなかなか目標が出せないんですよね。だから、ただでじゃちょっと無理ですよね、きっと。じゃ、どのくらいかというのをぜひ明確にしていただきたいなと。

 以上でございます。

【細見委員長】 じゃ、どうぞ。それに対して何か。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 1番目の平沢先生からの御意見ですが、自主的にやるということで、今後これについては組合員に徹底していきたいと思っております。

 2番目の幾らぐらいの除去装置だということでございますが、小旅館、中旅館、大旅館とありますので、収容キャパ数ですとかで、これはばらばらになる可能性もありますが、そこら辺に気をつけてアンケートをとっていきたいと思っています。ありがとうございます。

【細見委員長】 私からも1点目の排水の測定に関しては、これは法律で決められていますので、耐震促進法とか法に基づいておやりになっていることと、排水の測定をするということと、区別はされていますか。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 はい。耐震改修につきましては、これはもう相当私どもも必ずやるようにということで、それだけ経費なり時間がかかる一例として出させていただいております。そのほかにも建築基準法の改正等とか相当旅館業の場合は多くございまして、設備投資等には今多額な資金がかかっているということでございます。委員長、よろしいですか。

【細見委員長】 いや、そういう趣旨ではなくて、水質汚濁防止法においても排水の測定というのは決められている。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 はい、それは存じていますんで。

【細見委員長】 3年……ちょっと説明していただけますか。

【藤原係長】 水質汚濁防止法のほうでは測定の義務がかかっていまして、一般ですと年に1回以上ということなのですが、旅館業に係る温泉排水のうちひ素とかほう素・ふっ素については、3年に1回以上という形になっておりますので、旅館業にとって3年に1回以上最低限は自主測定、ほう素・ふっ素については必要で、それ以外にCOD、BODとか一般のものについては、毎年1回以上が必要なように法律上はなっております。

【細見委員長】 ということで、これは測定義務が課せられていますので、法の遵守という形で、団体の連合会さんとしてもそのような指導を徹底していただきたいなというのが、多分、平沢委員の御指摘だと思いますので、よろしくお願いします。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 わかりました。なお一層組合員に徹底してまいりたいと思っています。ありがとうございます。

【細見委員長】 そのほかにございますでしょうか。

 西村委員。

【西村委員】 常日ごろ、ほう素・ふっ素の排水規制に対して広報等で、規制の指導にできるだけ沿うような形で努力していただいているということに関しては、敬意を表させていただきます。

 その上で、今後の改善策で自主測定と、今もお話がありましたので、それはぜひまずきちんと把握できないことには、いいとか悪いとかという議論にならないので、そこは絶対お願いしたいのと、その後に「温泉水の循環等に努めてまいります」というようなことも書かれてあって、これは発生源対策というのは温泉排水においては非常に難しいと、温泉排水の源泉の濃度がさまざまですので、それを包括的にいろいろ議論するのは非常に難しい中で、発生源対策として唯一可能性があるのは多分ここの温泉水の循環と、結果として排水量を減らせるという可能性があるんですが、そうしますと、多分排水処理の方法は大分楽になる可能性が出てくるんですが、これというのはどのぐらい現実的というか、排水規制のほうから循環してくださいと言うわけにはいかないとは思うんですが、実態としてどのぐらい循環利用されているような温泉があるというふうに、つかみの数字で結構です。数字というか、大体こんな感じということで結構なんですが、あるいは新たにそういうような方向性というのは、今までかけ流していたんだけれども、循環利用してさらに効率を上げていくとか、排水だけじゃなくて全体的によい方向に経営が転じるのであれば可能性があるのではないかと思うんですが、そういうようなことを教えていただきたいんですが。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 循環ということでございますが、これは当初レジオネラ菌ですか、こちらのほうで循環は相当塩素等でやっております。ただ、そんな中でふっ素・ほう素も何か薄まるということはないとは思うのですが、今、先生から質問があったんですが、申し訳ございませんが、これ全国でどのぐらいあるかはまだはっきりつかんでおりません。これについても、ただ、1万5,000社ですからどの程度返ってくるかわかりませんけれども、近々に調査をしてみたいと思います。

【西村委員】 大体雰囲気で結構なんですが、もちろん衛生的にきちんと循環利用できるということが大前提ですが、もしそうである場合には、積極的に循環利用というのも検討の余地があるというふうに考えてよろしいですか。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 そうでございますね。価値があると思います。

【細見委員長】 ほかにございますでしょうか。

 藤江委員、どうぞ。

【藤江委員】 では、すみません、2点お聞きします。1点目は、ほう素・ふっ素の処理状況については十分把握されていないというお話でしたけれども、ほう素・ふっ素以外に温泉排水中には、BODや窒素・りんも含めていろいろなものが含まれていると思いますけれども、当然これについては処理がなされていると思いますけれども、それの処理状況と、そこにおいてふっ素・ほう素の濃度がどういう変化をしているかという、そういう情報をとっておられますかということが1つ目です。

 もう一つは、ちょっと言葉尻で申し訳ないんですけれども、2ページ目の①の3行目に「積極的に取り組んでまいりたいと存じます」という文言がございますけれども、これの主語が何なのかというのを教えていただきたいです。積極的と言うからには具体的な何か案をお持ちなんだと思いますけれども、それもあわせて教えてください。

 以上です。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 今の2番目の積極的ということでございますが、これは私ども今、問題視をされている部分を積極的に組合員に、今こういう問題点があるんだよということで周知を重ねているところでございます。

【藤江委員】 周知ですか。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 周知ですね。

【藤江委員】 あー、いや、低減が求められている要請について取り組んでまいりますということなので、何らかの具体的な対策に関する具体案をお持ちなのかなというふうに読んだんですけれども、そうではないということですか。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 はい、申し訳ございません。

【藤江委員】 はい、わかりました。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 低廉で、かつあまりスペースをとらないような形のものができれば、私どももそういった細かい周知はしていきたいと思っております。

 1番目のもう一度質問をすみません。

【藤江委員】 ふっ素・ほう素以外に汚濁物質が排水に含まれていると思いますし、当然それは処理がなされていると思います。そのときに、そのふっ素・ほう素以外の処理状況と、その処理に伴うふっ素・ほう素の変化、一部除去されている可能性もあるかと思うんですけれども、それに関する情報を教えてくださいというのが1番目の質問です。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 申し訳ございません。その情報については組合員のほうからも上がってきておりません。

【藤江委員】 ということは、ふっ素・ほう素以外の処理状況については業界としては把握されていないという理解でよろしいんでしょうか。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 細かい数字はつかんでおりません。

【藤江委員】 処理の細かい数字というよりは……

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 例えば対象施設が、こちらの前段に書いてありますが、対象施設がわかっていないわけです。逆に言えば、こちらの専門委員会の先生方とか関係行政庁でどういったところが、私ども1万6,000事業所ありますけれども、どこがひっかかっているのか、それを教えていただければ逆に。

【藤江委員】 それは例えば地方自治体レベル等々でコンタクトはされていないんですか。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 いえ、コンタクトしているところもございます。

【藤江委員】 そういう情報は上がってこないんですか。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 上がってきていません。

【藤江委員】 そうですか、わかりました。ありがとうございます。

【細見委員長】 ほかにございますでしょうか。

 それではヒアリングを、まず全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会さん、どうもありがとうございました。

【全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会】 どうもありがとうございました。

【細見委員長】 それでは、続いて一般社団法人日本温泉協会からのヒアリングを行いたいと思いますので、どうぞ着席していただければ。

【一般社団法人日本温泉協会】 この度はお招きいただきましてありがとうございます。いつも大変お世話になっております。日本温泉協会の専務を仰せつかっております関と申します。今日は代表理事である常務副会長の岡村と一緒に同席させていただきました。よろしくお願いいたします。

 それでは、資料4に基づきましてお話をさせていただきます。当協会は一般社団法人日本温泉協会でございまして、昭和4年創業の来年で90周年を迎える全国的な温泉団体としては最古の団体となっております。ただ、こちらに書いてあるように正会員が1,279ということで、創立当初は2,000を超える会員数があったわけですが、温泉利用施設の宿泊施設数については既に901と、この会員数が減少している原因につきましては、廃業でやめられる旅館がほとんどということと、それから経済的理由で協会に加盟しているメリットがないということを申し出られる方がほとんどで、ここ数年で毎年100単位で会員が減少しているという状況でございます。全国に温泉地が3,000カ所ほどあるわけですが、その中の限られた情報のもとに本日のお話をさせていただくことを、あらかじめ申し上げさせていただきます。

 最初の温泉排水ほう素・ふっ素低減のための取組状況ということでございますけれども、前回の状況からとりたてて、この協会で特別に広報事業として行ったということはないわけなんですが、当協会では年4回、機関誌「温泉」という雑誌を発行しておりまして、その中で当協会の学術委員会という学者の先生方の集まりの中のほう素・ふっ素に関する意見を、こちらの協会誌のほうに掲載いたしまして、会員の方々に水質汚濁防止法への理解等の周知を図りましたり、そして情報の掲載、また、総会や関連するその他委員会等で、この問題についての周知を図っているところでございます。

 そして要望状況につきましては先ほどの全旅連さんと同様なんですが、そういった経済状況を鑑みまして、現状の基準を何とか維持していただきたいということでございます。

 そして関係事業場についての実数把握なんですが、先ほど申しましたとおり当協会として非常に規模も小さくなってしまった状況もありまして、実数把握ということで協会誌等でも呼びかけているわけですが、全旅連さんよりも規模が小さいということで非常に情報が集まってこないということもございまして、今現在の実数は把握できていないということでございます。ただ、何とかこの実数を把握すべく、全国には約17の県単位の温泉協会がございますので、そちらにお願いをして今後、実数把握に努めていきたいというふうに考えております。

 そして3番目の導入可能法ですけれども、これも従来からこちらの協会としても取り組んで、また、お願いしているということなんですけれども、希釈放流、そして自然系の必要量を蓄える貯水池などの取組ですとか、それから下水道の整備などのお願いとか、できる限り各施設でできる範囲で何とか対応できることはないかということで、協会としては今お願いをしているというふうな状況です。ただし、先ほどお話の出ました、各施設で最低限どのぐらいのものがあれば、そういった施設導入の費用ができるかということについても、実態調査がまだできておりませんので、そのことにつきましては、また協会誌それから関連会議において意見交換をしまして、実態把握に努めていきたいというふうに考えております。

 そして改善見込みということなんですけれども、今現在でそういったような経済状況もあり、経済状況だけにかかわらず先ほどもお話がありましたとおり自然災害、東日本大震災の影響から福島のほうもまださらに旅館数が減るような状況があります。また、北海道もまだお客さんが戻ってきていないような状況、それから岡山、広島、九州、非常に幅広く今年は災害に見舞われてしまいましたので、JTB調べ等の観光経済新聞社での情報によりますと、前年対比で大体80%ほどでしかできていない。2割以上は落ちてしまっているということで、これもかなりよく見た数字というふうに伺っておりますので、全体の観光の中の温泉の占める割合としては非常に厳しい状況であるというふうに考えております。

 その取組として、この3年に1度以上の調査、これをより強く努めるように協会としても今後強く進めていきたいと考えておりますので、何とぞ暫定基準をもう一度そのまま延長させていただきたいと考えています。

 当協会からの説明は以上でございます。

 補足として岡村のほうから少しお話しさせていただきます。

【一般社団法人日本温泉協会】 どうぞよろしくお願いいたします。

 私は群馬県なものですから、先日群馬県に行ってほう素・ふっ素のデータをちょっと調べさせていただきました。群馬県には454ぐらいの源泉があるんですけれども、ほう素の規定値、もし一般排水基準ということになりますと、ほう素につきましては56の源泉が排水基準オーバーとなります。それからふっ素につきましては16源泉が排水基準オーバーになります。

 この中には非常に大深度掘削泉が多いところもございまして、昔からの温泉と大深度掘削泉と2種類源泉にはあるんですけれども、大深度掘削泉が大分ほとんどひっかかってまいります。そうしますと温泉地として形がだめになってしまうんじゃないかということで、先ほど関専務のほうからお願いというかお話がありましたとおり、何とか現状でお願いできないかなと思っているところでございます。

 大きなところでいきますと草津温泉はふっ素イオン濃度が一番高くてという、あるいは万座、ふっ素の非常に多いところでいきますと草津温泉、万座温泉、この辺ですね。片品、それから老神等々が非常に多いところでございます。ほう素につきましては、有名なところですと磯部温泉、八塩温泉、たくさんあるんですけれども、あとはほとんどが大深度掘削泉であります。大深度掘削泉につきましては法改正もありましたので、そのつもりで掘ったんでしょうからしようがないのかもしれませんが、一般排水基準に適合されてしまうと、八ツ場ダムのある川原湯温泉、これもひっかかります。そういうことで、何とかしばらくの間は暫定の排水基準でお願いできないかなということを、よろしくお願いしたいと思います。

 

 それから日帰り入浴施設につきましては、大部分が日帰り入浴施設も含まれておりますので、日帰り入浴施設におきましては排水基準が該当なしということですんで、その辺も旅館業振興のために御配慮いただければありがたいと思っております。

 以上でございます。

【細見委員長】 どうもありがとうございました。

 日本温泉協会の取組等について御紹介いただきましたけれども、委員の皆様で御意見とか御質問がありましたらお願いいたします。

【平沢委員】 すみません、しつこい、先ほどと同じようなことで申し訳ございません。先ほどまだ調べていないということでしたが、処理コストがどのくらいか、投資がどのくらい投資ができるのかというのを、ぜひ聞いていただきたいなというのが1点。

 それからもう一つ、水の汚染というか排水の実態把握が十分ではない。このヒアリングを実施されたんですよね。

【一般社団法人日本温泉協会】 私は申し訳ないですが、去年から来ている者なんですけれども、その前のデータを見ますと、かなりの量のヒアリングデータが残っておりました。ただ、そのデータ分析が十二分になされていないので、例えば協会のところでこれだけの中身ですよというようなところ、その部分が不足しておりました。

【平沢委員】 それはぜひ早く、せっかくとっていただいたのはまとめていただいて、今、群馬県の実情を副理事長さんでしたっけ、お話しされていましたけれども、濃度が出ていましたよね。源泉そのものの直下の話、それから、それがだけど、排水になるとちょっと希釈をされて出てくると思います。そのままではない。そういうことをこのアンケートにも書いていますが、排水の濃度はどのくらいですかとかという、その辺のデータをきちっと、3年に1回というのは義務なんですが、それ以上にもし問題を、もしじゃなくてやらなきゃいけないんで、クリアするためには、実態をきちっとそれぞれの旅館業あるいは協会の皆様で把握をされて、それなりに御指導して、要するに源泉が高くてもクリアしているところだってあるんですよね。それは希釈かもしれないですけれども、希釈だったら希釈だなと思うし、あるいは何か処理、生物処理をする過程が何かとれている、ちょっと難しいと思いますけれども、そういうのがわかれば、それはそれを利用すればより簡易にできますし、だからそんなぴかぴかの装置を入れるなんていうことは無理なのはわかるような気がするので、そういうことを実態調査を含め協会さんがきちっと指導をされて、皆さんのところをとることが大事だよということをちゃんと、強くは言いにくいのかもしれないですが、ぜひやっていただきたいなと、要望とコメントみたいな感じでした。

【一般社団法人日本温泉協会】 ありがとうございます。協会としてもかつてはかなりな数がおりまして、そういったことにもかなり積極的にやっていた嫌いはあるんですが、この5年ばかりかなり減少傾向で、そういったことへの取組がちょっと不十分であったことは認めておりますので、ぜひこれを先生の御意見に従いまして御指導いただきまして、また取り組んでまいりたいと思っております。

【細見委員長】 ほかに。

 じゃ、古米委員、どうぞ。

【古米委員】 温泉協会のカバー率は小さいという御説明なんですけれども、正会員になっている方々というのは比較的大きな旅館業を営んでいる方なのかどうか。要は、旅館数のカバー率は低いんだけれども、全体の排水量としては多くの量になっているでしょうか。そこら辺の企業のサイズみたいなのについては、何か情報はお持ちではないですか。

【一般社団法人日本温泉協会】 昨今の旅館の営業状況としては、大旅館の経営がかなり苦しくて、大旅館の会員さんが抜けていっているというような実情があります。ただ、当協会のもとの名誉会長であります下呂温泉などは、その排水にはかなり取り組んでおりまして、その会長、元会長ですけれども、主導のもと、その取組を強めるべきだということは毎回総会でもおっしゃっていらっしゃいますんで、そういったことで、その方の指導のもと基準達成に協力していけるように、協会としても指導していきたいというふうに考えております。

【細見委員長】 ほかにございますでしょうか。

 西村委員、どうぞ。

【西村委員】 2点ほどお伺いしたいんですが、3番の御回答で、ほう素・ふっ素の排水処理技術を導入している事例の中で4つ目の丸に、「温泉水の使用量を衛生上許される範囲内に抑える」、これも非常にもし可能であれば大切な取組だと思うんですが、単純に量を抑えるということでいきますと排水濃度は変わらないので、いわゆる規制に対しては特段これ自体は意味をなさない可能性がありますね。それと関連して私が伺いたかったのが、一番上のポツで、希釈して放流するということを一つの対策として挙げられていますが、その最後に括弧書きで「自然系から考え無意味である」と、要は希釈すること自体に対しては濃度は下がるんですが、量としては下がらないという意味なのかなと思っているんですが、ここら辺の排水処理規制に対して協会さんとしてどのようにお考えなのかということをお伺いしたいんですが、1点目です。

【一般社団法人日本温泉協会】 排水処理規制については法律上の遵守義務でございますので、ぜひとも実行していかなければならないというふうに考えております。ただ、協会の会員の中にはそういったことに対して疑問を持たれる方もいらっしゃいますし、学者の先生の中にもいろいろな考え方の方がいらっしゃいます。協会としては、もちろん法令遵守で排水基準を達成していきたいというふうに考えております。

【西村委員】 もう一点、4の②の下から2つ目ですが、「そもそも自然排水の温泉排水については、利用事業者の理解を得ることが難しい」と、処理をすること自体理解が得られないという意味合いかと思うんですが、この「自然排水の温泉排水については」というところについて、もうちょっと御説明いただければと思います。

【一般社団法人日本温泉協会】 当協会の会員で約150~160件ですけれども、源泉かけ流しを中心に営業されている温泉宿がございます。その会員さんが、なかなか確かに自然排水の処理等について、ちょっと御理解いただけない部分も多いんです。そういうところもあるんですけれども、当協会としてはそういった法令遵守の立場から、そういった会員様方にも根気よくお話をしてやっていきたいというふうに考えております。

【西村委員】 自然排水というのはいわゆる湧水的な自然にこう……

【一般社団法人日本温泉協会】 そういうことです。そうです。

【西村委員】 あっ、それをおっしゃっていらっしゃるわけですか。

【一般社団法人日本温泉協会】 そういう意味です。

【西村委員】 はい、わかりました。

【細見委員長】 よろしいでしょうか。

 ほかにございますでしょうか。

【西村委員】 では、せっかくなんでもう一つよろしいですか。

 私が非常に気になっているのは、排水処理は非常に難しいところはあると思うんですが、例えばモニタリングのところ一つでも、環境保全に対して理解が深い事業者さんは、きちんとモニタリングをしていただいているわけです。一方、例えばちょっとわからないですけれども、そういうことに意識が低いところでは、排水処理どころかモニタリングもしていないという可能性が非常にあると思うんです。これは排水規制なので、ある意味規制が経営に影響を及ぼす可能性もあるというレベルのものですが、この状況というのは、フェアかどうかという意味ではちょっと問題があるというふうに私は思っているんですが、業界さんとしては何かお考えのところはあるんですか。

【一般社団法人日本温泉協会】 やはり大規模旅館と小規模旅館でかなり営業実態も違いますので、フェアでない部分もあるやもしれませんが、それはそれとして、こちらとしては一定の基準ということで法令遵守を周知して、完全に全て達成できるという見込みはまだまだ難しいかもしれませんが、それを目指して、こちらの協会団体としては御協力していきたいというふうに考えております。

【細見委員長】 よろしいでしょうか。

 ちょっと私から1つ、先ほどの群馬県の岡村さんのほうからですかね、御紹介ありましたけれども、大深度掘削泉が何mかちょっとわかりませんが、500mとか1,000mかもしれませんが、これはほう素・ふっ素の規制が始まってから大深度掘削泉を営業されたものなのか、あるいは、もうずっとほう素・ふっ素の規制の前から営業されていたものなのか、その辺を教えていただけますか。

【一般社団法人日本温泉協会】 大深度掘削泉と言われるのは、約1,000mよりも深いところから温泉を引き出している源泉なんですが、規制ができた後でも今、各市町村ほとんど群馬県では、ほとんどの市町村が温泉を持っていますので、今までは自然湧水水、いわゆる自噴泉が50%以上たくさんあったんですけれども、今は50%を切ってしまいました。いわゆる動力泉で無理やり各市町村で温泉を出していますんで、それに比較的ほう素・ふっ素が含まれているということです、うまく説明できなくて申し訳ないんですが。

【細見委員長】 要は掘削する際に何か許可とかが要ると思うんですが、水質汚濁防止法で規制がされている段階で掘削されたのか、もっとそれ以前から掘削されていたのかによって状況が随分違うと思うんです。

【一般社団法人日本温泉協会】 大深度掘削自体は法律よりも以前から始まってはおりますが、ただ、近年にわたって非常に大深度掘削が増えてきているという状況もありまして、その法律と明確に前か後かと言われると、ちょっと私もわからないんですけれども、ただ、近年にわたりここ30年前後でしょうか、非常に日帰り温泉、例のふるさと創生のこともありまして、かなり温泉が掘られるような状態になってきたと、そういうこともあって大深度掘削泉の影響も見られるというのが、群馬県ではあるという状況でございます。

【藤江委員】 すみません、関連してお伺いしたいんですけれども、今、お話の中で市町村が大深度掘削をやっておられるというそういう文言があったかと思うんですけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか。

【一般社団法人日本温泉協会】 市町村も持っている。その源泉を持っている。

【藤江委員】 市町村が主体になって大深度掘削をされているような例というのは、ふるさと創生のときに随分はやったと思うんですけれども。

【一般社団法人日本温泉協会】 そうですね。日帰り施設などはかなりそういうのは、市町村が中心になってやっているケースもあったということです。

【藤江委員】 ということは、市町村がそれぞれの温泉宿等に大深度掘削で得たお湯を供給している場合がかなりあるという、こういう理解でいいわけですね。

【一般社団法人日本温泉協会】 そういう場合もあると思います。

【藤江委員】 わかりました。ありがとうございます。

【細見委員長】 そういう実態とともに、なかなかこういう例もある、こういう例もあるという紹介をいただいたんですが、できればというか必ずや次は、何カ所という数値で示していただいておかないと理解しようがないんですね。ほかのいろいろな暫定をとっておられる業界の方々は、かなりそういうデータをずっと積み上げて、この3年あるいはこの5年の間に、何を今までと比べて努力されたのかというのが、今伺った限りではわからないところが多いと思いますので、今までの取組はこうこうでした、でも、この3年この5年の取組はこういうことをさらにこうしましたという、何かそういう積極的なものが、それも数値として求めていただければ、いろいろな理解というか、暫定に対してもいろいろ配慮だとかいろいろなことができるかと思いますけれども、その辺、業界としてさきほどの全旅連合会の方々にも、ぜひその辺よろしくお願いしたいというふうに思います。

【一般社団法人日本温泉協会】 当協会もかなり規模が小さいわけですが、全旅連さんとも共同しましてデータ集積をし、情報分析をして、次回にはもう少し明確な御報告ができるようにさせていただきたいと思っております。

【細見委員長】 特に何か委員の方でよろしいでしょうか。

 どうもありがとうございました。

 それでは続きまして、本日の議題の3番目、温泉を利用する旅館業に係るほう素・ふっ素の暫定排水基準見直し(案)について、お手元の資料の5から7に基づいて事務局のほうから御説明をお願いいたします。よろしくお願いします。

【藤原係長】 私から資料5と資料6について、まず御説明させていただければと思います。資料5は、高濃度の温泉を排水している旅館に対して、現地に行きましてヒアリングを行ってきましたので、その御報告、資料の6は、前回の排水専門委のほうで出していただきました排水実態等の更新バージョンのデータとして、この2つを用いて御説明させていただければと思います。

 まず資料5のヒアリングの結果というところでの1つ目、ヒアリングの目的等についてですが、温泉を利用する旅館の排水処理につきましては、先ほどから以前の専門委員会でも御説明させていただいているとおり、源泉の水質組成によっている部分がございまして、なかなか制御、調整が不可能という部分と、あとは旅館に広く導入可能な温泉排水処理技術の開発・普及には至っていない、そういう課題がございます。

 これらの状況を踏まえまして、ほう素・ふっ素の濃度の低減の可能性を確認するために、過去の排水調査実態をもとに排水中のほう素・ふっ素濃度が高濃度の旅館を、それぞれ1事業者ずつ選定しましてヒアリングを行いました。

 このヒアリングを行った、それぞれほう素とふっ素の旅館なんですが、資料6をご覧いただければと思うんですが、資料6の7ページと9ページに、それぞれ前回の専門委員会で御説明させていただいた源泉濃度と排水濃度の分布図がございます。7ページで言いますと図の3ですが、右上に1つ飛び抜けている部分、ここの旅館に行かせていただいたのと、9ページ、ふっ素のほうにつきましては右側の源泉濃度60mg/L、排水濃度が30 mg/L半ばのこの2つ点があるところ、ここの温泉それぞれにヒアリングを行ったというような状況になっております。

 資料5に戻っていただきまして、それぞれヒアリングの対象の施設ということで1ページ目、下の部分ですけれども、A旅館はほう素が高濃度、B旅館はふっ素が高濃度で排水されているものという形で、それぞれ施設の概要を示させていただいております。それぞれ敷地面積、客室数等はご覧いただければと思うんですが、営業形態としてましては両方とも旅館業及び公衆浴場、日帰り浴場を持っているような旅館になっております。排水の発生量につきましては、A旅館は温泉排水については約50tぐらい、B旅館につきましては温泉排水は約1,000t/日ほど出ているような状況です。

 B旅館には括弧で「源泉に360㎥/日を加水」と書かせていただいているんですが、これにつきましては、A旅館は掘削自噴という形で自ら掘って自噴しているようなものなんですが、B旅館につきましては、これは自然湧出となっております。その自然湧出の量が、源泉湧出量に書いておりますとおり1日13,400t、その源泉地の温泉のところから湧き出て川に流れているような状況です。その湧き出ているところから約720tを、この旅館に引き込み、360tを加水しまして約1,000tという排水量になっているような状況になっております。

 それぞれの源泉の成分につきましては、A旅館はpHが6.8でほう素の源泉濃度数は1,370mg/L、B旅館はpHが1.2、ふっ素が76.8mg/Lという状況になっておりまして、それぞれ一番下に平成28年度、前回の暫定排水基準見直しからの濃度の大体の範囲を書かせていただいているような状況になっております。

 2ページ目めくっていただきましてヒアリング内容につきましてです。ヒアリング内容につきましては、旅館の規模、排水量、排水の汚染状態、取組、設備投資等の予定、次回の暫定排水基準に対する要望等について、主にヒアリングを行いました。これにつきましては、参考資料の3という形で、そのとき用いました調査票の原本をつけさせていただいております。

 そのヒアリングの結果につきましては、以下4番のところで示させていただいているところでございます。まず4番、A旅館について御説明させていただければと思います。

 A旅館につきまして源泉及び排水の状況なんですけれども、温泉は間欠泉で、随時湧き出ているような状況ではございません。ただ、湧き出ました源泉を貯水槽にためまして、一定量定量ずつ旅館のお風呂場のほうへ供給しているような状況でございました。ここはかなりの高濃度ですので、過去から保健所の指導のもと温泉の取水量を調整して、排水中のほう素濃度が暫定排水基準を超えないよう努力をしていただいたりとか、ここには記載されていないんですが、排水経路がもともと4つございましたところを2つにしていただいたりというような取組を、していただいているような状況になっております。

 2つ目、濃度低減に向けた取組でございますが、施設内に実は既存の井戸がございまして、そこから地下水を汲み上げることが可能というふうに聞いております。その地下水にはほう素等は含まれていないので、温泉排水を単に希釈することでほう素濃度が低減できないかというような検討をしていただいているような状況です。ただ、現状といたしましては、温泉の排水と地下水をどこの段階で混合させればいいのか、どれくらいの量を混合させればいいのか、混合させるためにどれくらいの施設規模が必要かというところなど、なかなか具体的な内容のところまでは検討をできていないような状況というふうに聞いております。

 3つ目、排水処理設備等の投資の予定ですが、現段階では、先ほどヒアリングで業界団体からも御説明があったとおり、実際の技術がないということから、なかなか具体的な排水処理設備というところでは難しいというところでは聞いておりますが、2つ目の丸のところで地下水による希釈を検討する場合、その経路とか実際の設備投資の予算の確保の観点から、3年から5年いただく必要があるものの、地下水で希釈するという検討はできるのではないかというふうに、現地のヒアリングで確認させていただいているところでございます。

 最後、4つ目、直近の3年間の排水の汚染状態ということで、暫定排水基準500に対して、まだ多少上下があるというような状況ですが、500から270という形での範囲で排水が出ているような状況になっております。

 2つ目、3ページ目のB旅館、ふっ素のほうです。B旅館につきましては、先ほど自然湧出で約1万3,000t川に流れているところに、温泉排水が1,000t流れているような状況でして、温泉排水の量に変動はなく一定量になっております。ここの泉質につきましては数十年置きに上下しておりまして、源泉のふっ素濃度が倍近く上下するような場所になっております。ですので、なかなか排水の部分で制御するというのがなかなか難しい状況というのを聞いております。それとあと、pHが1.2でかなり酸性になっておりますので、平成10年からふっ素の処理ではなくて中和処理施設を設置いただいて、pHの調整処理はされているような状況になっておりました。

 ②、③のところにつきましては、中和処理施設の維持管理費がかなり、それすら厳しい状況であるため、ふっ素低減に取り組むまでは正直行えていないということをお伺いしているのと、③のところにつきましては、現時点で技術がないというところで導入予定がないというふうに伺っております。直近3年間の排水汚染濃度につきましては、25 mg/Lから38 mg/Lという範囲で排水がされているような状況となっております。

 続きまして資料6、温泉を利用する旅館業におけるほう素・ふっ素の排水実態等について御説明させていただきたいと思います。

 これにつきましては、先ほどから御説明させていただいているとおり、前回の専門委員会のところで御紹介させていただきまして、そこからさらに自治体のほうに依頼をしまして、データを更新させていただいたものになっております。

 表1がほう素濃度が10mg/Lを超える源泉を利用する旅館数の集計結果でして、先ほどからありました不明な施設数というのが真ん中、中ほどにございまして、256という施設数の排水実態データが、まだ自治体のほうでも確認できていないような状況です。ただ、前回9月の段階では312ということで、60施設ほど今回新たにまたデータをいただきましたので、これにつきましては引き続き自治体等の協力をいただきまして、排水データの集計に努めてまいりたいと考えております。

 続きまして、2ページ目がふっ素のデータになっております。ふっ素につきましても、現段階でまだ274の施設が排水データが把握できていないという状況になっております。これにつきましては、前回305施設という形で30施設ぐらい9月から3カ月で把握できているような状況で、なかなか自治体によってはかなりの温泉数がございましたり、旅館との協力が得られるかどうかでありましたり、そういうところで集計というのはなかなか難しいという状況も聞いておりますが、これにつきましては、今後も国から自治体のほうにも依頼いたしまして、収集に努めてまいりたいと考えております。

 続きまして、3ページ以降は、それらのデータを主に濃度分布で示させていただいたものになっております。まず3ページの上の表の3のところに、ほう素の暫定排水基準が適用される旅館の濃度別施設数を示させていただいております。一番高濃度のところは先ほどヒアリングを行いました温泉でして、200 mg/L超から500 mg/L以下のところに1施設あるのがそれになります。次点で100 mg/Lから200 mg/Lの間に1件、50 mg/Lから100 mg/Lの間に17件という形での濃度分布となっております。

 続きまして、ふっ素濃度は次のページ4ページになります。ふっ素濃度につきましても、先ほどヒアリングを行いました30 mg/L超から50 mg/L以下のところで2件、これは先ほども御説明させていただいた旅館は1件なんですけれども、温泉の源泉というのが1つありまして、その源泉から3つ、2つ施設の旅館に対して温泉を引いているという形で、もともとの源泉の場所というのは同じような状況になっております。15 mg/Lから30 mg/L以下のところも24件という状況で、8mg/Lから15 mg/Lのところも95件ということで、暫定排水基準以上に該当するものは100少しあるという状況です。

 ふっ素につきましては、温泉の湧出状況等により暫定排水基準が3つほど分かれております。それにつきましては5ページ、6ページに示させていただいているとおりでして、ふっ素の暫定排水基準15 mg/Lが適用されるところにつきましては表5のとおりになっております。ここでは15 mg/L以上出している旅館も6個あるような状況になっており、8mg/Lから15 mg/Lの範囲でも22施設あるような状況になっております。

 また、表6のほうでふっ素の暫定排水基準30 mg/Lが適用されるところにつきましても、15 mg/L以上30 mg/L以下というところで17施設が、まだまだ暫定排水基準を超えるふっ素濃度の排水が出ているような施設があるような状況です。

 6ページ、ふっ素の暫定排水基準50 mg/Lが適用されるところでは、先ほど御説明した一番高いところの2施設が、まだ残っているような状況となっております。

 次のページからは、先ほども御説明しました今の表を分布図として図に示したものですので、ご覧いただければと思います。

 以上、資料5と資料6の説明になります。

【細見委員長】 それでは、引き続いて資料7、お願いいたします。

【髙橋課長補佐】 では、続きまして、資料7について御説明します。温泉を利用する旅館業に係るほう素・ふっ素の暫定排水基準見直し(案)について、という1枚紙の資料です。

 先ほど御説明しました実態を踏まえまして、来年6月に期限を迎えます暫定排水基準値、温泉を利用する旅館業に係るほう素・ふっ素に係るものについて、案をまとめています。

 まず1ポツ目ですけれども、ほう素の暫定排水基準値の見直しについてですが、排水濃度が最も高いようなところ、また、源泉のほう素濃度が高いと言われていますA施設についての経過をここでまとめておりますが、これまで排水濃度の平準化などの対応を進めてきているという状況ではあるものの、直近の28年度から30年度のほう素の排出実態は87から500mg/Lであり、また、排水処理の技術についても、旅館に導入可能な技術の開発までは至っていない状況であるとまとめています。

 また、現在このA旅館につきましては、地下水の汲み上げによって排水の希釈というのも検討されているところではありますが、施設の導入、予算の面から、すぐに大幅なほう素濃度の低減は困難な状況としています。

 これらのことから、このA施設における排水実態等を踏まえますと、現行の暫定排水基準値を、今回の6月以降については維持することが適当、としております。

 また、2ポツ目のふっ素についてです。ふっ素についても先ほどのほう素と同様に、旅館に導入可能な排水処理技術の開発までには至っていない状況としています。

 また、暫定排水基準50mg/Lが適用される温泉施設のうち、高濃度でふっ素が排出されている温泉は1地域ということで、これの施設に現地確認、ヒアリングを実施した結果を先ほど御説明しましたが、直近の排出実態で言いますと平均で32mg/L、最大で38mg/L、このときの源泉濃度は76.8mg/Lですので概ね半分ぐらいにはなっているところですが、排出としては最大で38mg/Lとなっています。また、これに加えまして源泉のふっ素濃度については、これまで概ね50から100mg/Lの範囲で変動があるというようなことでして、最大で源泉の濃度が100、それから先ほどの直近の排出実態で、源泉濃度に比較して大体半分ぐらいにしかなっていないということも踏まえますと、現在の暫定排水基準を維持することが適当、としています。

 またその下ですが、暫定排水基準30mg/Lが適用される温泉施設についてですが、排水中のふっ素濃度が15から30mg/Lの範囲で推移している温泉施設が17施設、直近の排出実態は平均で18.4mg/L、最大で27mg/Lでした。このような実態を踏まえますと、こちらについても現在の暫定排水基準を維持することが適当、としています。

 最後に暫定排水基準15mg/Lが適用される温泉施設についてですが、排水中のふっ素濃度が8から15mg/Lの範囲で推移している施設が22施設、平均10.9mg/L、最大で14mg/L、また15から30mg/Lの範囲で推移している温泉施設が6施設、平均で19.8mg/L、最大で27mg/Lでした。これらを踏まえますと、こちらについても現在の暫定排水基準を維持することが適当、としています。

 これは来年6月に期限を迎えます暫定排水基準の見直しの案でございまして、また、その後の中長期的な方向性につきましては後ほど出てきます資料8で、今後のスケジュールにおいてどのような進め方をしていくか、ということを案としてお示ししていますので、後ほど御説明させていただきます。

 以上です。

【細見委員長】 どうもありがとうございます。

 それでは、温泉排水のふっ素・ほう素の実態の資料と、それから暫定排水基準の見直し(案)について御説明いただきましたけれども、皆様の御意見をよろしく。

 じゃ、まず辰巳委員からどうぞ。

【辰巳委員】 暫定排水基準については今現状いろいろお伺いして、これでまあ仕方がないんじゃないかなと私は思うんですけれども、それで表5と6についてお伺いしたい点があるんですけれども、特に表5の、あっ、資料ですね、資料5のB旅館についてなんですけれども、中和処理施設があるということなんですけれども、確かにpHが1.2ですから中和しているんだと思うんですけれども、これは実際にこの中和処理施設は見られましたか。どんなふうに処理しているかというのはおわかりですかね。

【藤原係長】 現地ではかなり離れた場所にあったので、そこまでは確認できていないんですけれども、そもそもこの1万3,000t湧き出ているところの河川に出るところに、実は国が設置しているような大きい中和処理施設がございます。

【辰巳委員】 国が設置している。

【藤原係長】 そうですね。

【辰巳委員】 かなり大きなものですか。

【藤原係長】 はい。今回のご説明させていただいた施設は温泉旅館が、個別に建てているような処理施設でありまして、ただ、そこはちょっと遠過ぎて現地では見られていません。

【辰巳委員】 すみません、現地へ行っていないので私も推測で話して申し訳ないんですけれども、これはアルカリを何を使っているかということなんですけれども、それはおわかりになりますか。

【藤原係長】 その大きいpH処理施設、中和処理施設は、石灰石を通してpHが1.2のところを3か4ぐらいまでにしているような処理をされています。

【辰巳委員】 ふっ素の処理の場合、pHを6以上に上げるとかなり落ちるんですね。これをやっていると、大体原水の濃度が38ぐらいだとすると15とか10近くまで落ちます、これは石灰でやると。ただ、石灰でやると問題になるのは汚泥が出ますんで、その汚泥をどうするかということなんです。だからそこでランニングコストがかかってくるんですけれども、石灰でやっておられるのは汚泥を処理できるんであれば、中和処理施設があるということは、このふっ素を少なくとも15ぐらいまでは、一律排水基準の8まで落とすのは絶対無理なんですけれども、10とか15ぐらいまで落とすのはかなり可能なんじゃないかと思うんです。それのランニングコストを計算されて、これが現実にここに適用できるかどうかというのは検討されたらいいと、僕は石灰じゃなくて苛性ソーダを使っているのかと思ったんですけれども、旅館のほうはどっちを使っているかわかりませんけれども、旅館のほうで石灰を使っているんだったら、もう少し添加量を増やせばフッ化カルシウムで十分落ちますので、その辺は検討していただいたらよろしいんじゃないかと思います。

 それからもう一点教えていただきたいのは、ほう素でもふっ素でも原水がすごく高いんですけれども、ちゃんと一律排水基準までいっているものとか、かなりそれに近いぐらい排水の濃度が低いというのがあるんですけれども、これは具体的にどう、全てじゃないですけれども、結構なんですけれども、具体的にどんなふうな処理あるいは何らかの方法、どんな方法をとられているかというのを把握されているのかというのを、もし把握されていたら教えていただきたいと思うんですけれども、お願いいたします。

【藤原係長】 それは多分分布図のほうで、源泉水に対して結構排水濃度が低いところがあるということなんですが、実はこの源泉濃度、前回専門委員会でも御指摘ありまして、源泉の濃度をどのようなタイミングではかっているかというのを確認しましたところ、温泉の源泉を測定する頻度というのが10年に1回以上ということです。排水のほうは毎年もしくは3年に1回という頻度で測定されており、実は源泉の濃度が過去高かったりしたけれども、現状低くなってしまったりとか、実は1対1で対応していない状況もございまして、そういう形で源泉に対して低くなったり、源泉より高い状況があるというのが、この分布図にはあるということと、また、明らかにゼロになっているようなところは、自治体の集計であるとか現地の確認の際の何らかの測定ミスというのも、実はまだ少しございまして、これにつきましては、まだ引き続き自治体のほうに確認をとりながら、データの精査をしながら現状を把握していくというところに努めているところでして、事例としてはそういうような状況があるというのはこちらでも把握しているような状況です。

【細見委員長】 よろしいですかね。

【平沢委員】 関連質問で私も同じようなことを聞こうと思っていたんですが、この分布図なんです。ばらつきがあるということを踏まえつつこういうことを言ってもなんなんですが、基本的に大体濃度の7掛けくらいが一番トップのところ、傾きが希釈ですよね。だからこれ実態を調査したときにどのくらい希釈されているかと、こうやってラインを引くと、何もしていなかったら希釈だけでしか下がらないんで、それがきれいに整理できるし、ふっ素も大体7割ぐらいですよね。だから何もしないと7割くらいほかの水が入ってくるのかなという気がしました。

 そうやって整理すると、大体希釈率でラインが全部乗ってきて、それからずれたやつは何か処理があったとか、特別な処理があったとかなかったかとかということになるので、それがすごく楽な処理だと結構適用できるんでそこを、実証試験も大事ですけれども、そういうところを追求するのがよろしいんじゃないかなと、それはほう素もふっ素も同じように思いました。

 それからちょっと資料の7のやつで、これもやむないように思うんですが、現状維持プラスアルファで濃度の分析はやってほしいなと、ぜひ把握ですね。現状を維持するためには濃度を把握しなきゃいけないじゃないですか。だからそれはぜひやってほしいというのを、何かこの見直しの中に入れてほしいなと、うまく書いていただきたい。

 以上です。

【藤原係長】 ありがとうございます。

 この分布図の詳細な調査と言いますのは、次回の6月見直しまではなかなか難しいんですが、その先、この後御説明させていただきます中長期的な整理に向けては、そういった整理というのは必要であると思っていますので、そういった排水処理の状況とかを個別にヒアリングをするなどして、情報収集に努めてまいりたいと考えております。

 また、資料7の案につきましても、もともと濃度把握というのはしたいと考えておりますので、それは中長期的なところに書かせていただいているところもございますので、その辺は環境省内でももう一度整理しまして、次回の6月のところに記載するかどうかというのも再度検討させていただいて、次回2月にももう一度専門委員会が予定されておりますので、そこでまた何らかの御説明等をさせていただければと思っております。

【細見委員長】 ありがとうございます。

 一応本日は、ほう素・ふっ素の暫定排水基準の見直し(案)について説明をしていただいて、いろいろ委員の方から御意見を伺ったやつを、次回2月のいつでしたかね。

【藤原係長】 2月28日に次回第28回の専門委員会開催を予定しております。

【細見委員長】 予定されています。そこでこの専門委員会として、この暫定に対して決めていきたいというふうに考えていますので、本日は忌憚ない御意見をいただければありがたいというふうに思います。

 まず古米さん。

【古米委員】 資料7にある見直し案については、こういう考え方もあるのかなということで概ね了承できそうなんですけれども、ほう素のほうで若干気になる点があります。A旅館1つのデータとして平成28年は500mg/Lは出ていますが、平成29年、30年では300mg/Lを下回って2年間継続されていると。言いかえると、たまたま平成28年に測ったときが高い値だったという可能性もあります。ふっ素のほうは源泉濃度が2倍程度変動するという説明があったので、高いときの状況を踏まえて、500 mg/Lという暫定基準を継続する意義はあるのですが、一方でほう素のほうは、掘削自噴なので源泉濃度がそれほど変動しないのであれば、500 mg/Lよりもっと下げた形で基準設定するという考え方もあろうかと思います。源泉の濃度がどれぐらい変動していて、A旅館で今後に向けて工夫できそうなことはないのかということを考えて、少しでも前に進んでいくというのは、排水規制制度的にはいい方向になるのかなと。同時に、このA旅館は排水口1と2をお持ちなので、2つ一緒にしてしまうと薄まるような可能性も感じます。費用がどれぐらいかかるのかという懸念はありますけれども、いろいろな対策をすることも想定できます。要は、A旅館1軒の情報があるがゆえに暫定基準が高いままになっているということになろうかと思いますので、検討いただきたいと思います。実際には、A旅館だけではなくて、測っていないところにも高い排水濃度はありそうだということになると非常に問題は残りますが、少なくともここで議論するのは、利用できるデータに基づいて基準を決めていくという考え方になるというように理解してよろしいんでしょうか。

【藤原係長】 後者のところにつきましては、先ほども御説明しましたように、まだ不明な施設というのもたくさんあるので、その中でこういった高濃度が隠れている可能性もないとは言い切れない状況ですが、多分ないだろうという想定はしているものの、そういった状況もありますので、引き続きそういった現場の状況は把握しつつ、現状ここの段階ではわかっている範囲でしか議論できないので、このA旅館が一番高いというところで、ここの状況を把握しつつ考えさせていただいているような状況です。

【細見委員長】 先ほど古米委員からあったA旅館のほうについては源泉のばらつきがあるのか、排水はいろいろはかっていただいているんですね、今回は。だけど、源泉はどうだったのかという。

【藤原係長】 源泉はあまり濃度変化はないだろうというふうには聞いているんですが、10年に1回しか測定する機会がないので、源泉のほうはそこまで把握はできていない状況でした。

 ただ、実は自主測定は旅館としては1カ月に1回ほどずっとされている状況で、やはり濃度変化がございましたので、その濃度変化が結構低いところと高いときがございましたので、それについては地元の自治体と旅館のほうに私がヒアリングに行ったときに、なぜこういう幅があるのかというのは、今後3年間、中長期的に見直していくために把握する必要があるので、しっかり現状把握しておくようにということと、なぜそういった変動、ある程度の上下があるのかというところも含めて、確認をしていただいているような状況になっております。

【細見委員長】 多分データがあるんであれば古米委員の御意向としては、2月までにできることがあれば、それでちょっとチャレンジをしてみてという意味でしょうか。

【古米委員】 そうです。2月までにデータが入手できて、源泉濃度が変動していないんだったら300mg/Lぐらいまで落としてもいいんじゃないかなというのが私の考えです。変動が大きいのであれば、それは安全側の28年度のデータに基づいて500 mg/Lという論理はあるかなということでございます。

【細見委員長】 要は暫定の基準を決める方針として、もともとの源泉がすごくばらついているという状況の中で暫定を決めるのであれば、AもBも同じ方式で決めたほうが、論理としてはわかりやすいという意味でしょうかね。一応今日いただいた意見はいただいて、やれるところまでやって、事務局で今の源泉のデータは調べ直していただきたいというふうに思います。

 そのほかにいかがでしょうか。

 じゃ、珠坪委員、どうぞ。

【珠坪委員】 資料5のヒアリングの結果なんですけれども、これをやって非常によかったなと思うんですけれども、ほぼAもBもなんですが、その他排水、恐らく水道水等で希釈されていると、多分シャワー等は恐らく水道水を使っていると思いますので、その上で資料7のふっ素のほうで暫定15の施設が幾つかあると思うんですけれども、この辺の施設についても同じような資料というのがあるのかないのかというのは、恐らく現状その処理をすぐすることはなかなか難しいんでしょうけれども、一部循環とか一部生活排水希釈とか、工夫で何とかできるものも中にはあるのかなという気もしますので、少なくともこういった暫定でかかっているようなものについては、資料5のようなものがもしとれれば非常に今後見直しのところに役に立つかなと思いますので、よろしくお願いします。

【細見委員長】 これは要望として。

【藤原係長】 はい。予算とコストといろいろありますので、できる範囲で把握するように努めたいと思います。

【細見委員長】 じゃ、次。

【辰巳委員】 先ほどとちょっと関連なんですけれども、自噴しているB旅館のところで国が石灰で処理していると、これはpH3か4まで上げているとおっしゃっていたんですけれども、この場合は事業所の場合はたしかpH5.8、水素イオン濃度、pH5.8以上まで上げなきゃいけないんじゃないかと思うんですけれども、国の場合はそれで問題ないと。

【藤原係長】 それは一応水濁法の対象となっている事業所としての話となります。

【辰巳委員】 じゃない。

【藤原係長】 そうではない一般的な環境の地域的な話がありますので。

【辰巳委員】 そうでしょう。だからそうだとすると、旅館の場合はpH5.8以上まで上げなきゃいけないとなると、あとほんのちょっとpHを上げればふっ素は処理できるということになるんで、この辺もあわせて検討してもらえればと思うんですけれども。

【藤原係長】 はい。実は現場の状況としましては、そのように1万tが川に流れていて、それよりかなり濃度の薄い旅館排水が1,000t入っているような状況で、その辺は旅館の取組をどこまで今の段階でしていただくかという話もございますので、そこはまた今後、現地の方々ともお話ししながら、できる範囲でのお話をしていきたいと思います。

【細見委員長】 じゃ、引き続いて西村委員、どうぞ。

【西村委員】 2点ほどお伺いしたいんですが、まず1点目は、前回委員会の指摘事項にもあったことなんですが、実際に排水処理施設が設置されて処理されているという例はあるんでしょうか。その技術情報によって暫定基準を見直せるのかどうかというのは決まってくるので、なければないということで結構なんですが。

 もう一点は、ふっ素・ほう素に関して例えば資料の6の3ページで表3に、ほう素の暫定基準が適用される旅館の濃度別施設数がございます。これ自体を見ますと500という暫定基準を一応満たしている。不明があるんで何ともあれなんですが、それを除けばですね。そうして次の4ページからのふっ素の濃度を見ていきますと、5ページの表5なんかが明確ですけれども、表5はふっ素の暫定排水基準15が適用されている旅館の排水の濃度が示されているわけですが、15を超過している旅館が6つあるという理解でよろしいんですね。不明もあるんでちょっと心配ですけれども、あるいはその下の30についても不明等々あるんですけれども、次の50も不明があるんですが、少なくとも暫定基準を超過しているという施設の実態が見えているんですが、これへの対応というのはどのようになっているんでしょうか。

【藤原係長】 まず1つ目の実際に排水処理設備が導入されているような例はあるかということですが、すみません、ここにつきましてはまだ調査途中でして、現状までは一つ一つ把握できていない状況ですので、これについては引き続き確認のほうを進めたいと思います。

 2つ目が、この超過しているような状況ということですが、これにつきましては、自治体を通じまして現地の旅館のほうには指導はしてはいただいているものの、温泉排水の自然的な部分等もございますので、なかなか対策までは進めていない状況なので、引き続き自治体のほうを通じて指導をしていただくということとなっております。

【西村委員】 次回の暫定排水基準見直しについては、期間がもうあまりない中でやっていくという意味では御提案の趣旨もわかるんですが、こういうような実態を踏まえて基準を見直すことができないということになってくると、暫定排水基準を定めること自体に対してどう考えればいいのかという状況にもなりかねないなというふうに、大変心配しますので、ぜひここのところは適正な対応をお願いしたいと思います。

【細見委員長】 暫定排水基準が設定されていて、それをオーバーしている実態がごくわずか散見されると、その際にどのような指導とか規制をするのかということに関しては、この制度の信頼度に関わってくるんではないかという重要な指摘かと思いますので、これはほかの業種でも若干そういう事例がないとは言えない事例もありますので、特に、まあ名前を言ってもいいかもしれませんが、養豚業とか幾つかあるかもしれないですので、それも含めて実際に対応していただける都道府県というか、に、どのようにこの委員会からも、あるいは環境省からとしても、特に2月までに何かできることがあれば考えてみたいというふうに思います。

【西村委員】 すみません、私ばかり発言して申し訳ないですが、私が非常に問題だと思っているのは、実態が把握できていればまだいいんですが、把握できていないところで大変な状況になっていたらもう本当に、排水規制を行っていくこと自体に対しての信頼性が失われますので、そこのところは本当に、これから暫定基準を見直すということとセットでお考えいただかないといけないなというふうに思っています。

【細見委員長】 ありがとうございました。

 ほかに。

 じゃ、古米委員、どうぞ。

【古米委員】 今、西村委員の御発言があったのでやめようかなと思っていましたが、やはり発言しようと思います。先ほど617と538の対象旅館のうちで半分ぐらいが測定できていないということだと思います。測定が不十分となっているのは、試験機関に試料を送ってほう素とかふっ素を測定すると、非常に高価になるということもあろうかと思います。先ほど検索するとパックテストであれば、ほう素とふっ素で50個入り4,000円程度で購入できます。先ほど申し上げたこの617と538がどれぐらい重複しているかはよくわかりませんが、かなり重複しているとすれば、測定回数「N=3」が理想ですけれども、源泉と排水の濃度測定のために未測定の旅館に今からパックテストを郵送されても50万円ぐらいの予算があれば可能です。ただ、郵送する手順、誰が送るのかという話になりますので、先ほどの旅館組合の業者さんもおられるようですから、そういう機関を使って配付をする。パックテストでの測定費用はこちらで持つというような方法で行うと、2月までにデータがとれるというような大胆な考えを持ってしまいました。こんなことは不可能なんでしょうか。

【髙橋課長補佐】 御提案ありがとうございます。

 どれぐらいの予算が必要か、ということもありますし、あとスケジュール的にデータ取得に協力いただけるか、といったところもありまして、更に分析だとか解析にどれぐらい期間を要するかということもありますので、今この時点でどこまでできるかというのは申し上げられないんですけれども、今回できるとすればやるという形もあると思いますし、今回できないのであれば、後ほど申し上げますけれども、その先の話としてもう少し抜本的にデータを集めることを検討する中で取り組んでいくことも考えていきたいと思います。

【細見委員長】 恐らく委員の皆様は排水の実態を、まずそれを明らかにするということが何をおいても重要だという意味で、一つの案として古米委員からパックテスト等がございました。個人的にはちょっと、パックテストが温泉排水に直接できるかどうかは、不純物も結構多いので、そこはちょっと難しかったことがあるんではないかという記憶はあるんですけれども、ただ、それを調べるぐらいは2月までにできるので、そういう不純物の影響が温泉排水にも適用できるパックテストがあれば、これは非常に今言われたように経済的だし、実際に処理技術を考える上でも排水の実態を知るという意味は非常に高いと思われますので、検討、調査だけはお願いしたいと思います。2月までに結果が出るというのは多分難しいと私は思いますので、一応やれるところまではやっていただきたいというふうに思います。

 ほかにございますか。

 浅見委員、どうぞ。

【浅見委員】 ありがとうございます。

 先生方からも御指摘いただきましたように、今回、特定施設も含めてなかなかデータがないというのは非常に課題かなと思いますので、ぜひ進めていただきたいと思いますし、ほかの業種とちょっと違うというのを皆さん実感で持っていらっしゃるから、そういう部分もあるのかなと思うんです。自然界に存在する物質が湧出している部分というのもあるかと思いますので、そういうものをどう取り扱うかというのも含めて、長期的には考えていただければなというふうに思っております。その特定施設の把握は、組合さんというよりは自治体さんのほうで頑張っていただかないといけない部分だと思うので、ぜひお願いしたいと思います。

 あともう一つ今日お話が出ていたんですけれども、大深度掘削のお話があったんですが、これは汲んで出てしまうと普段だったら地下にあるものが出てきてしまうので、そういうのを掘削して出してしまうのであれば、今後そういう費用がかかりますよということも周知していかないと、どんどんまた数が増えてしまうというようなこともあるのかなと思いますので、今後に向けて長期的にどういうふうにそういうことも周知していくかというのを、温泉を管轄していらっしゃる環境省さんのほうでも、考えていただく必要があるのかなというふうに思いましたので、よろしくお願いいたします。

【細見委員長】 どうもありがとうございます。

 今のはリクエストということでお願いいたします。

 それでは、あと議題の4番目にその他ということで、資料8にございます今後のスケジュールについて、これを事務局から御説明をお願いいたします。

【髙橋課長補佐】 では、資料8、今後のスケジュールという1枚紙について御説明します。

 まず1ポツとして次回の暫定排水基準見直し、平成31年6月に期限を迎えるものですけれども、これについてお示ししています。

 今後の進め方ですけれども、今日、御議論いただきました温泉を利用する旅館業以外の業種、工業と畜産分野については、これまで個別に業界ヒアリングなどを実施し、暫定排水基準の見直しについて議論をしています。次回の専門委員会は、先ほどもありましたけれども2月28日を予定しておりますが、ほう素、ふっ素それから硝酸性窒素等に係る暫定排水基準が適用されている全業種について、来年7月以降の暫定排水基準値(案)をお示しして議論いただきたいと思っています。その後、パブリックコメントの手続を実施し、また、必要に応じて専門委員会を再度開催した後、中央環境審議会水環境部会で来年度の初頭に御議論いただき、その後、改正省令を公布、7月1日に施行と想定しています。

 それから今日いただいた御意見について、次の専門委員会に向けて可能な範囲で整理をしていきたいと考えていますが、さらに引き続き議論を深めていく必要があると思っています。その次回の専門委員会以降の中長期的な進め方について、2つ目にお示ししいます。

 まず今後の進め方ですが、温泉を利用する旅館業に係る暫定排水基準の次回以降の中長期的な考え方の整理について、こちらに挙げております3つの内容を中心に取り組んでいき、また、いただいた御指摘も踏まえて実施をしたいと考えています。

 1つ目が温泉排水処理技術の開発に向けた実証試験等で、ほう素・ふっ素の処理技術についての実証試験を実施し、技術導入の可能性を検証すること、それから必要に応じまして排水処理業者などに、技術に関するヒアリングなどを実施することを想定しています。

 それから2つ目ですが、温泉を利用する旅館業におけるほう素・ふっ素の排水実態に関する詳細調査として、これは本日の議論でも実態把握についての重要性を強く御指摘をいただきましたが、排水濃度が不明の施設などについて、自治体さんの協力もいただきながら、引き続きアンケートの実施ですとか内容の精査、更新を行っていき、排水実態の網羅的な把握を進めていくこととしています。

 また、排水実態に関する詳細調査などを踏まえた特徴的な事業者へのヒアリングを実施し、対策の実態それから低減対策の実施可能性に関する情報を整理していければと思っています。

 また、こういった取組結果をもとに、中長期的には従来どおり3年ごとに見直すということではなく、暫定排水基準を適切な水準に設定した上で、当面の間この基準値を維持する、という選択肢も視野に入れて検討ができればというふうに思っています。

 この中長期的な取組という意味でのスケジュールですが、来年度から2021年度にかけ、必要な回数この専門委員会を開催をさせていただきまして、その中で今後の方向性の議論などを行っていただきたいと思っています。また、そういった内容を踏まえて2022年に、同様に専門委員会の議論をしていただいて、パブリックコメントの手続を踏まえて改正省令の公布・施行につなげていくと、このようなスケジュールで進めていければと思っています。この中身につきましては、今日それから前回いただいた御意見を踏まえながら、より具体化に努めていきたいと思っています。

 資料8については以上です。

【細見委員長】 ありがとうございました。

 ただいま資料8に関する説明をいただきましたけれども、御意見、御質問等があればお願いいたします。

 一部もう既に要望という形でいただいておりますので、そういうのを今後の進め方の中で適宜加えていただければと思います。特に私がちょっと気がついた、排水処理技術の開発のところで簡易な測定方法というのは、これは養豚排水事業でも簡易にすぐそこではかれるというのは、非常に技術開発をする上で重要だと思いますので、それもここに加えていただくというのをひとつお願いしたいなというふうに思います。

 それから関係自治体の御協力を得つつというところで、できれば何らかの機会のときに現場の声というんでしょうか、実際に対応されている自治体の皆様、今、事業者の方はヒアリングをさせていただきましたけれども、実際担当されている自治体の方々も、何らかの御意見とか要望とか、あるいは問題点とかというのをお伺いする機会があってもいいのかなというふうに思いますので、私はこの2点だけ今の資料8につけ加えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 ちょっと先走って言わせていただきましたけれども、ほかの委員の方で何か。

 古米委員、どうぞ。

【古米委員】 2番目のところにある排水実態に関する詳細調査ということに含まれるのかわかりませんけれども、排水だけではなくて原水側の水質データをしっかり把握しておくとよいかと思います。ある程度低い原水を使っている対象のところは、排水も大丈夫だろうというようなことが推定できますので、対象としている600と500の旅館の原水水質も含めた形で、排水実態を調査するというような内容にしていただくといいかなと思います。

【細見委員長】 ありがとうございます。

 ぜひこの件も資料6を充実させる意味でも重要かと思いますので、お願いいたします。

 じゃ、西村委員、どうぞ。

【西村委員】 私がちょっと気になるのは2ページ目の③の下です。調査をしっかりとしていただかないといけないのは当然なんですが、「従来通り3年毎に見直すのではなく、暫定排水基準を適切な水準に設定したうえで」、これを今回、今回というか、次回設定するものだと思いますが、その上で当面の間ということになりますと、暫定排水基準が変更されないままでさらに当面の間という形になると、ほぼほぼ適切な技術開発は進まないのではないかなというふうに危惧します。

 特にほう素に関しては一般排水基準が10何でしたっけ、数字がちょっとあれですが、暫定排水基準が500という状況で、これを暫定排水基準としてずっと追認していくような形になりますと、一般排水基準を満たすような技術を開発しても、何か開発してもというのは変ですが、開発する意欲が働くのかどうか、すごい心配です。

 次回以降の見直しに関して、何かしらこのような状況で排水規制自体、一部の見直しというよりは、排水規制のあり方を見直すようなことも必要ではないかというふうに思います。例えばこれは源泉の濃度によって非常に大きく影響を受けているわけですから、旅館業の中での源泉の濃度を区分してそれに対して基準を細かく決めていくとか、何かしら考え方をもうちょっと変えていきませんと、結局は暫定排水基準をずっと延ばす、暫定ではなくてというような形になって、そもそもの排水規制のあり方というところがどうなのかというところに、どんどん議論が行くのではないかというふうに危惧します。

【細見委員長】 ありがとうございます。

 今、西村委員のほうからいただいた最後の点については、今後のスケジュールの中で最も重要な課題だと思われますので、今の御意見を踏まえて検討会のいろいろスケジュール、内容等を決めていただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。

 ほかによろしいでしょうか。全体を通じていかがですか。

 意見等がございませんので、本日の議事についてはこれで終了とさせていただきたいと思います。

 それでは、事務局の方にお返ししますのでよろしくお願いします。

【熊谷課長】 御議論どうもありがとうございました。実態把握から、また、今後の基本的な対応方針につきましていろいろ御意見いただきまして、事務局として全体を整理した上で、また御議論いただければと思っております。

 特に国もそうですし、いただいた中であった都道府県と業界団体、最終的な当事者である実際に排水を扱っていらっしゃる方と、この4者できちんとした情報交換、意見交換をしながら今後も進めていきたいと思います。ここまでの部分で、データ的なものでかなり暫定排水基準の議論のときに対応している部分が多くて、平素からのもう少しきちんと対応をすべきであったかなと反省をしているところです。この半年間でしなければならないことと、大変事務局の都合で申し訳ないのですけれども、そこから先の中長期的な対応というのを分けて、今後実のある議論をさせていただけるよう努力したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 既に御案内したとおり、次回の専門委員会は、他の業種も含めまして来年2月28日に予定をしております。ぜひとも議論に御参加いただければと思っております。よろしくお願いします。

 ありがとうございました。

午前11時53分 閉会

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